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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-12
(45)【発行日】2023-05-22
(54)【発明の名称】養液栽培システム
(51)【国際特許分類】
   A01G 31/00 20180101AFI20230515BHJP
【FI】
A01G31/00 601A
A01G31/00 601B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019232373
(22)【出願日】2019-12-24
(65)【公開番号】P2021100380
(43)【公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100200942
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 高史
(72)【発明者】
【氏名】手塚 達也
(72)【発明者】
【氏名】中田 次郎
(72)【発明者】
【氏名】多田 誠人
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-10374(JP,A)
【文献】特開2019-33683(JP,A)
【文献】特開昭62-224221(JP,A)
【文献】特開2015-57992(JP,A)
【文献】特開2013-138647(JP,A)
【文献】国際公開第2018/190097(WO,A1)
【文献】特開2018-95555(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 31/00 - 31/06
A01G 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状の固形物が充填され、植物を植生する培地にし、養液を供給し、植物を栽培する養液栽培システムであって、
培地に養液または洗浄液を供給する給液路と、培地から排出される排液が通る排液路と、
排液路の途中に設けられ、排液を前記給液路に戻すためのリサイクル路と、排液を前記排液路からシステム外に排出する排出路のいずれかに案内する排液用切換えバルブと、
前記給液路に前記洗浄液を供給するときに、前記排液用切換えバルブを、前記排液が前記排液路から前記排出路に案内されるように、排液用切換えバルブを切換える制御手段を備えたことを特徴とする養液栽培システム。
【請求項2】
前記養液を収容する複数の養液タンクと、前記複数の養液タンクから供給された養液を混合する混合タンクと、前記洗浄液を収容する洗浄液タンクと、前記複数の養液タンクから前記混合タンクに前記養液を供給する養液供給モードと、前記浄液タンクから前記混合タンクに前記洗浄液を供給する洗浄モードとを切換えるモード切換え手段とを備え、前記制御手段が、前記モード切換え手段によって、前記洗浄モードが選択されたときに、前記排液用切換えバルブを、前記排液が前記排液路から前記排出路に案内されるように切換え、前記モード切換え手段によって、前記養液供給モードが選択されたときに、前記排液用切換えバルブを、前記排液が前記排液路から前記リサイクル路に案内されるように切換えるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の養液栽培システム。
【請求項3】
前記洗浄液が硝酸カルシウム溶液によって形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の養液栽培システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栽培ベッド等の栽培床に養液を給液して、植物を栽培する養液栽培システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロックウールで形成された培地に植物を植生し、培地に養液を供給して、植物を栽培する養液栽培システムを開示している。
【0003】
一方、ロックウールに代えて、やしがらなどの粒状の固形物を入れた培地に植物を植生し、培地に養液を供給して、栽培する養液栽培システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016ー10374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
やしがらなどの粒状の固形物を入れた培地に植物を植生し、培地に養液を供給して、栽培する養液栽培システムにおいては、培地に連続して養液を供給すると、培地中の粒状の固形物に過剰にカリウム等の特定の成分が付着し、肥料のバランスが崩れる場合があった。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された養液栽培システムにおいては、養液を供給する供給パイプ内に洗浄液を自動的に供給し、養液を供給する供給パイプを洗浄するように構成されているにとどまり、培地に入れられた粒状の固形物に付着したカリウムなどの成分を除去し、肥料バランスが崩れることを防止することができなかった。
【0007】
そこで、本発明は、粒状の固形物を入れた培地に植物を植生し、培地に養液を供給して、栽培する養液栽培システムにおいて、培地に連続して養液を供給しても、培地中の粒状の固形物に過剰にカリウム等の特定の成分が付着し、肥料のバランスが崩れることを確実に防止することができる養液栽培システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のかかる目的は、粒状の固形物が充填され、植物を植生する培地にし、養液を供給し、植物を栽培する養液栽培システムであって、
培地に養液または洗浄液を供給する給液路と、培地から排出される排液が通る排液路と、
排液路の途中に設けられ、排液を前記給液路に戻すためのリサイクル路と、排液を前記排液路からシステム外に排出する排出路のいずれかに案内する排液用切換えバルブと、
前記給液路に前記洗浄液を供給するときに、前記排液用切換えバルブを、前記排液が前記排液路から前記排出路に案内されるように、排液用切換えバルブを切換える制御手段を備えたことを特徴とする養液栽培システムによって達成される。
【0009】
培地に充填される代表的な粒状の固形物であるやしがらが充填された培地に連続して養液を供給して植物を栽培すると、培地に多量のカリウムイオンが付着するため、洗浄をして、カリウムイオンを培地から取り去ることが必要であるところ、カリウムイオンは水で洗浄しても取り去ることができないという問題があったが、本発明によれば、養液栽培システムは、洗浄液を培地に供給する給液路を備え、培地に洗浄液を供給する際に、培地からの排液をシステム外に排出する排出路に案内する排液用切換えバルブを備えているから、洗浄液によって培地を洗浄することができ、したがって、カリウムイオンを効果的に除去可能な硝酸カルシウムなどの洗浄液を用いることによって、カリウムイオンを培地から取り去って、システム外に排出することができるから、培地中のやしがらなどの粒状の固形物に過剰にカリウム等の特定の成分が付着し、肥料のバランスが崩れることを確実に防止することが可能になる。
【0010】
本発明の好ましい実施態様においては、前記養液を収容する複数の養液タンクと、前記複数の養液タンクから供給された養液を混合する混合タンクと、前記洗浄液を収容する洗浄液タンクと、前記複数の養液タンクから前記混合タンクに前記養液を供給する養液供給モードと、前記浄液タンクから前記混合タンクに前記洗浄液を供給する洗浄モードとを切換えるモード切換え手段とを備え、前記制御手段が、前記モード切換え手段によって、前記洗浄モードが選択されたときに、前記排液用切換えバルブを、前記排液が前記排液路から前記排出路に案内されるように切換え、前記モード切換え手段によって、前記養液供給モードが選択されたときに、前記排液用切換えバルブを、前記排液が前記排液路から前記リサイクル路に案内されるように切換えるように構成されている。
【0011】
本発明の好ましい実施態様によれば、洗浄操作を実行するときは、洗浄液を排出路に案内して、システム外に排出することができ、養液供給操作を実行するときは、養液をリサイクル路に案内して、混合タンクにリサイクルし、再利用することが可能になる。
【0012】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記洗浄液が硝酸カルシウム溶液によって形成されている。
【0013】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、代表的な粒状の固形物であるやしがらが充填された培地に連続して養液を供給して植物を栽培すると、培地に多量のカリウムイオンが付着し、水で洗浄しても、カリウムイオンを培地から取り去ることができないが、硝酸カルシウム溶液によって培地を洗浄すると、培地に付着したカリウムイオンをカルシウムイオンによって置換することができ、カルシウムイオンは水によって培地から取り去ることができるから、本実施態様によれば、培地に多量のカリウムイオンが付着しても、培地からカリウムイオンを取り去ることができ、培地を植物の生育に適した環境に維持することが可能になる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、粒状の固形物を入れた培地に植物を植生し、培地に養液を供給して、栽培する養液栽培システムにおいて、培地に連続して養液を供給しても、培地中の粒状の固形物に過剰にカリウム等の特定の成分が付着し、肥料のバランスが崩れることを確実に防止することができる養液栽培システムを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる養液栽培システムの全体を示すシステム構成図である。
図2図2は、本実施態様にかかる養液栽培システムの制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系を示すブロックダイアグラムである。
図3図3は、本発明の好ましい実施態様における洗浄操作の手順を示すフローチャートである。
図4図4は、図1ないし図3に示された養液栽培システムを高濃度トマト栽培に適用した場合の養液供給操作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0017】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる養液栽培システムの全体を示すシステム構成図である。
【0018】
図1に示されるように、本発明の好ましい実施態様にかかる養液栽培システムは、やしがらが充填された培地1を備えている。
【0019】
図1に示されるように、養液栽培システムは、さらに、培地に供給する養液を貯留する第一の養液タンク11と第二の養液タンク12を備え、培地に供給される養液のpHを調整するための硝酸を貯留する硝酸タンク13および真水を貯留する原水タンク14が設けられている。ここに、第一の養液タンク11に貯留されている養液と第二の養液タンク12に貯留されている養液とは肥料成分を異にしており、また、原水タンク14に貯留されている真水は、培地に供給する養液を所定の濃度に希釈するものである。
【0020】
図1に示されるように、第一の養液タンク11に貯留されている養液は、電磁ポンプ21によって、第一の養液タンク11から、養液供給パイプ16を介して、混合タンク30に供給され、第二の養液タンク12に貯留されている養液は、電磁ポンプ22によって、第二の養液タンク12から、養液供給パイプ17を介して、混合タンク30に供給される。
【0021】
また、図1に示されるように、硝酸タンク13に貯留されている硝酸は、電磁ポンプ23により、硝酸タンク13から、供給パイプ18を介して、混合タンク30に供給され、原水タンク14に貯留されている真水は、原水タンク14から、供給パイプ19を介して、混合タンク30に供給されるように構成されている。図1に示されるように、供給パイプ19には、電磁弁24が設けられている。
【0022】
図1に示されるように、本実施態様にかかる養液栽培システムはさらに、洗浄液である硝酸カルシウムの100倍濃縮液を貯留する洗浄液タンク15を備え、洗浄液タンク15に貯留されている硝酸カルシウムの100倍濃縮液を含む洗浄液は、電磁ポンプ25によって、洗浄液タンク15から、洗浄液供給パイプ20を介して、混合タンク30に供給可能に構成されている。
【0023】
混合タンク30には、養液の肥料濃度を検出するECセンサ33が設けられており、混合タンク30内に供給された養液および硝酸は攪拌手段(図示せず)によって攪拌され、ECセンサ33によって検出されたEC値によって表された肥料濃度に基づき、必要に応じて、供給パイプ19に設けられた電磁弁24が開かれて、原水タンク14に貯留されている真水が、原水供給パイプ19を介して、混合タンク30に供給され、養液のpHが調整される。
【0024】
洗浄液は培地1を洗浄するために用いられ、養液とは独立して混合タンク30に供給され、養液とは混合されない。
【0025】
図1に示されるように、混合タンク30内で攪拌され、混合された養液または洗浄液タンク15から混合タンク30に供給された洗浄液は、電磁ポンプ35により、給液パイプ36を介して、培地1に供給される。
【0026】
図1に示されるように、養液栽培システムは、培地1の近傍に、やしがらが充填された培地1から排出された排液を収集する排液収集ガター41を備え、排液収集ガター41に収集された排液は排液回収パイプ42を介して、排液回収タンク40内に回収される。
【0027】
排液回収タンク40内には、排液回収タンク40内に回収された排液中の肥料濃度を検出するECセンサ43が設けられている。
【0028】
排水回収タンク40には、排液パイプ44が接続され、排水回収タンク40内に回収された排液は、電磁ポンプ45によって、排液パイプ44内に導かれる。
【0029】
図1に示されるように、排液パイプ44は、リサイクルのためのリサイクルパイプ46と排液を屋外へ排出する排出パイプ47に分岐され、リサイクルパイプ46には、電磁弁48が設けられ、排出パイプ47には、電磁弁49が設けられている。
【0030】
リサイクルパイプ46は混合タンク30に接続されている。
【0031】
図2は、本実施態様にかかる養液栽培システムの制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系を示すブロックダイアグラムである。
【0032】
図2に示されるように、養液栽培システムの制御系は、養液栽培システム全体の動作を制御するコントロールユニット60と各種データを格納するRAM61を備え、検出系は、混合タンク30内の養液の肥料濃度を検出するECセンサ33と、排液回収タンク40内に回収された排液中の肥料濃度を検出するECセンサ43と、経過時間を計測するタイマー62を備えている。
【0033】
図2に示されるように、養液栽培システムの駆動系は、第一の養液タンク11に貯留されている養液を混合タンク30に供給する電磁ポンプ21と、第二の養液タンク12に貯留されている養液を混合タンク30に供給する電磁ポンプ22と、硝酸タンク13に貯留されている硝酸を混合タンク30に供給する電磁ポンプ23と、供給パイプ19に設けられた電磁弁24と、洗浄液を混合タンク30に供給する電磁ポンプ25と、混合タンク30内で混合された養液または洗浄液を培地1に供給する電磁ポンプ35と、排水回収タンク40内に回収された排液を排液パイプ45内に導く電磁ポンプ45と、リサイクルパイプ46内に設けられた電磁弁48と、排出パイプ47内に設けられた電磁弁49を備えている。
【0034】
図2に示されるように、養液栽培システムの入力系はキーボード72を備え、表示系はディスプレイ74を備えている。
【0035】
以上のように構成された本実施態様にかかる養液栽培システムは、以下のようにして、培地1内に植物を栽培する。
【0036】
図3は、本発明の好ましい実施態様における洗浄操作の手順を示すフローチャートである。
【0037】
図3に示されるように、まず、オペレータによって、洗浄モードが選択され、洗浄操作を実行すべき旨の洗浄指示信号が、キーボード72に入力される(ステップS1)。
【0038】
コントロールユニット60は、洗浄指示信号を受けると、ディスプレイ74に「培地洗浄中」というメッセージを表示するとともに、電磁ポンプ25に駆動信号を出力し、洗浄液タンク15に貯留されている硝酸カルシウムの100倍濃縮液を含む洗浄液を、洗浄液供給パイプ20を介して、混合タンク30に供給させる(ステップS2)。
【0039】
次いで、コントロールユニット60は、電磁ポンプ35に駆動信号を出力して、混合タンク30の洗浄液を、給液パイプ36を介して、培地1に供給させる(ステップS3)。
【0040】
培地1から排出された排液は排液収集ガター41内に収集され、排液回収タンク40内に送られる(ステップS4)。
【0041】
本実施態様においては、培地1にはやしがらが充填されており、カリウムイオンが過剰に含まれており、カリウムイオンは、水で洗浄しても取り去ることができない。
【0042】
しかしながら、本実施態様においては、洗浄液として、硝酸カルシウムの100倍濃縮液を用いているから、洗浄液で培地1を洗浄すると、培地1内のカリウムイオンがカルシウムイオンによって置換され、培地1中のカリウムイオンの濃度を低下させることができる。
【0043】
次いで、コントロールユニット60は、電磁ポンプ25に駆動停止信号を出力して、洗浄液タンク15から混合タンク30への洗浄液の供給を停止させ(ステップS5)、さらに、電磁ポンプ45に駆動信号を出力して、排水回収タンク40内の洗浄液を排液パイプ45内に導き、排出パイプ47に設けられた電磁弁49に開放信号を出力して、洗浄液を排出パイプ47内に導いて、屋外へ排出させ(ステップS6)、その後、電磁ポンプ45に駆動停止信号を出力して、排液回収タンク40から排出パイプ47への洗浄液の排出を停止させる。
【0044】
洗浄液の排出を停止させると同時または直後に、コントロールユニット60は、原水供給パイプ19に設けられた電磁弁24に開放信号を出力し、原水タンク14に貯留されている真水を混合タンク30内に供給する(ステップS7)。
【0045】
ここに、電磁ポンプ35はオンされているので、混合タンク30に供給された真水は、給液パイプ36を介して、培地1に供給される(ステップS8)。
【0046】
上述のように、培地1は硝酸カルシウムの100倍濃縮液によって洗浄されているから、やしがらに含まれたカリウムイオンがカルシウムイオンによって置換されており、したがって、真水を培地1に供給することによって、カルシウムイオンを培地1から取り除くことができ、培地1中のカリウムイオンおよびカルシウムイオンの付着量を低下させることができる。
【0047】
こうして、培地1に供給された真水が、排液回収タンク40内に回収される(ステップ9)と、洗浄操作の1サイクルが完了する(ステップS10)。
【0048】
培地1に供給された真水が、排液回収タンク40内に回収され、洗浄操作の1サイクルが完了すると、排液回収タンク40内の排水中の肥料濃度が、ECセンサ43によって検出され、検出信号がコントロールユニット60に出力される(ステップ11)。
【0049】
コントロールユニット60は、肥料濃度の検出信号が入力されると、RAM61に格納されているしきい値を読み出し、ECセンサ43によって検出された排水中の肥料濃度がしきい値以下か否かを判定する(ステップS12)。
【0050】
本実施態様においては、しきい値として、1.0Ms/cmが用いられている。
【0051】
その結果、ECセンサ43によって検出された排水中の肥料濃度(電気伝導度)がしきい値(1.0Ms/cm)以下のときは、コントロールユニット60は洗浄操作が完了したと判定し、電磁ポンプ45に駆動信号を出力して、排水回収タンク40内の排水を排液パイプ45内に導くとともに、排出パイプ47に設けられた電磁弁49に開放信号を出力して、排水を排出パイプ47内に導き、屋外へ排出させて(ステップS13)、洗浄操作を終了させる(ステップS14)。
【0052】
これに対して、ECセンサ43によって検出された排水中の肥料濃度(電気伝導度)がしきい値(1.0Ms/cm)を超えていると判定したときは、コントロールユニット60は、電磁ポンプ45に駆動信号を出力して、排水回収タンク40内の排水を排液パイプ44内に導くとともに、排出パイプ47に設けられた電磁弁49に開放信号を出力して、排水を排出パイプ47内に導き、屋外へ排出させる(ステップS15)。
【0053】
次いで、コントロールユニット60は、電磁ポンプ25に駆動信号を出力し、洗浄液タンク15に貯留されている硝酸カルシウムの100倍濃縮液を含む洗浄液を、洗浄液供給パイプ19を介して、混合タンク30に供給させ(ステップS2)、さらに、洗浄液を培地1に供給して、2サイクル目の洗浄操作を開始させる(ステップS3)。
【0054】
培地1から排出された洗浄液の排液は排液収集ガター41内に収集され、排液回収タンク40内に送られる(ステップS4)。
【0055】
次いで、コントロールユニット60は、電磁ポンプ25に駆動停止信号を出力して、洗浄液タンク15から混合タンク30および排液回収タンク40への洗浄液の供給を停止させ(ステップS5)、電磁ポンプ45に駆動信号を出力して、排水回収タンク40内の洗浄液を排液パイプ44内に導き、さらに、排出パイプ47に設けられた電磁弁49に開放信号を出力し、洗浄液を排出パイプ47内に導いて、屋外へ排出させ(ステップS6)、その後、電磁ポンプ45に駆動停止信号を出力して、排液回収タンク40から排出パイプ47への洗浄液の排出を停止させる。
【0056】
同時に、コントロールユニット60は、原水供給パイプ19に設けられた電磁弁24に開放信号を出力して、原水タンク14に貯留されている真水を混合タンク30内に供給し、さらに、培地1に真水を供給する(ステップS8)。
【0057】
こうして、培地1に供給された真水が、排液回収タンク40内に回収される(ステップ9)と、2サイクル目の洗浄操作が完了する(ステップS10)。
【0058】
次いで、排液回収タンク40内の排水中の肥料濃度が、ECセンサ43によって検出され、検出信号がコントロールユニット60に出力される(ステップ11)。
【0059】
コントロールユニット60は、肥料濃度の検出信号は入力されると、RAM61に格納されているしきい値を読み出し、ECセンサ43によって検出された排水中の肥料濃度がしきい値以下か否かを判定する(ステップS12)。
【0060】
その結果、排水中の肥料濃度が1.0Ms/cm以下のときは、排水回収タンク40内の排水を屋外へ排出させて(ステップS13)、洗浄操作を終了させる(ステップS14)
これに対して、排水中の肥料濃度が1.0Ms/cmを超えているときは、次のサイクルの洗浄操作を開始し、真水で培地1を洗浄した後に、排液回収タンク40内に排出された排水中の肥料濃度が1.0Ms/cm以下になるまで、洗浄操作を続ける。
【0061】
これに対して、排水中の肥料濃度がしきい値を超えているときは、コントロールユニット60は、排水回収タンク40内の排水を屋外へ排出させ(ステップS15)、5サイクルの洗浄操作が完了したか否かを判定する(ステップS16)。
【0062】
その結果、5サイクルの洗浄操作が完了していないと判定したときは、ステップS2ないしステップS12の動作を繰り返す。
【0063】
これに対して5サイクルの洗浄操作が完了しているときは、5サイクルの洗浄操作をおこなったにもかかわらず、真水で培地1を洗浄した後に、排液回収タンク40内に排出された排水中の肥料濃度が1.0Ms/cm以下にならないのであるから、何らかのトラブルで、所望のように培地1の洗浄ができず、引き続き、洗浄操作をおこなっても、洗浄ができない可能性が高いと判定される。
【0064】
したがって、コントロールユニット60は、ディスプレイ74に「洗浄を正常に終了できませんでした」という旨のメッセージを表示し、洗浄操作を強制終了させる(ステップS17)。
【0065】
こうして、洗浄操作が終了すると、オペレータによって、養液供給モードが選択され、キーボード72に養液供給信号が入力される。
【0066】
キーボード72に養液供給信号が入力されると、養液の培地1への供給が開始される。
【0067】
すなわち、コントロールユニット60は、ディスプレイ74に「洗浄完了」というメッセージを表示するとともに、電磁ポンプ21に駆動信号を出力して、第一の養液タンク11に貯留されている養液を、供給パイプ16を介して、混合タンク30に供給させ、電磁ポンプ22に駆動信号を出力して、第二の養液タンク12に貯留されている養液を、養液供給パイプ17を介して、混合タンク30に供給させて、混合させる。
【0068】
次いで、コントロールユニット60は、混合タンク30内に設けられたECセンサ33によって検出された養液中の肥料濃度に基づいて、必要に応じ、電磁ポンプ23に駆動信を出力して、硝酸タンク13に貯留されている硝酸を、供給パイプ18を介して、混合タンク30内に供給させて、養液と混合し、電磁弁24に開放信号を出力して、原水タンク14に貯留されている真水を、供給パイプ19を介して、混合タンク30に供給させて、養液と硝酸との混合液に混合させる。こうして、混合タンク30内に貯留されている養液の肥料濃度が所望の濃度に調製され、混合タンク30内に養液が満たされると、コントロールユニット60は、電磁ポンプ35に駆動信号を出力して、混合タンク30内の養液を、給液パイプ36を介して、培地1に供給させる。
【0069】
同時に、コントロールユニット60はタイマー62を起動して、経過時間の計測を開始させる。
【0070】
このとき、第一の養液タンク11からの養液、第二の養液タンク12からの養液、硝酸タンク13からの硝酸および原水タンク14からの真水の混合タンク30への供給は維持され、したがって、混合タンク30から培地1に供給される養液の単位時間あたりの供給量は、第一の養液タンクからの養液の単位時間あたりの供給量、第二の養液タンク12からの養液の単位時間あたりの供給量、硝酸タンク13からの硝酸の単位時間あたりの供給量および原水タンク14からの真水の単位時間あたりの供給量の総和に等しくなるように設定される。
【0071】
こうして、混合タンク30で調製された養液は培地1に供給され、培地1から排液となって排液収集ガター41に送られ、排液回収タンク40に回収される。
【0072】
タイマー62が計測した経過時間Tに基づいて、電磁ポンプ35に駆動信号を出力してから、所定時間T0が経過したことを検出すると、コントロールユニット60は、電磁弁48に開放信号を出力し、排液パイプ44と、リサイクルパイプ46とを連通させ、同時に、電磁ポンプ45に駆動信号を出力して、排液回収タンク40に回収された排液を排液パイプ45内に導き、さらに、リサイクルパイプ46に導いて、混合タンク40に供給し、養液をリサイクルさせる。
【0073】
ここに、所定時間T0は、たとえば、2時間に設定することができる。
【0074】
本実施態様によれば、養液の供給に先立って、培地1が硝酸カルシウムの100倍濃縮液を含む洗浄液によって洗浄されるから、やしがらが充填された培地1に多量に含まれているカリウムイオンをカルシウムイオンによって置換することができ、洗浄液による洗浄が完了し、洗浄液を屋外に排出した後に、培地1に真水を供給して、洗浄することによって、培地1に含まれているカルシウムイオンを真水に溶解させ、排液回収タンク40内に回収された排液中の肥料濃度がしきい値である1.0Ms/cm以下になるまで、洗浄液の培地1への供給、排液回収タンク40への回収、屋外への排出および真水の培地1への供給、排液回収タンク40への回収、屋外への排出を1サイクルとする洗浄サイクルを繰り返し、真水で培地1を洗浄し、排液回収タンク40内に回収された排液中の肥料濃度が1.0Ms/cm以下になってはじめて、洗浄を完了させ、養液の培地1への供給を開始しているから、やしがらが充填された培地1の根域環境を植物の栽培に適した環境にすることが可能になる。
【0075】
また、本実施態様によれば、洗浄操作を5サイクルにわたって、繰り返しても、真水で培地1を洗浄し、排液回収タンク40内に回収された排液中の肥料濃度が1.0Ms/cm以下にならないときは、コントロールユニット60は、その時点で、洗浄操作を強制終了させているから、何らかのトラブルがあり、所望にように、培地の洗浄ができないときに、無駄な洗浄操作を繰り返すことを効果的に防止することができ、時間とエネルギーなどの浪費を防止することが可能になる。
【0076】
図4は、本実施態様にかかる養液栽培システムを高濃度トマト栽培に適用した場合の養液供給操作を示すフローチャートである。
【0077】
本実施態様においては、まず、オペレータによって、養液供給モードが選択され、養液供給信号がキーボード72に入力される(ステップSS1)。
【0078】
養液供給信号が入力されると、コントロールユニット60は、電磁ポンプ21に駆動信号を出力して、第一の養液タンク11に貯留されている養液を、供給パイプ16を介して、混合タンク30に供給させ、電磁ポンプ22に駆動信号を出力して、第二の養液タンク12に貯留されている養液を、養液供給パイプ17を介して、混合タンク30に供給させて、混合させる(ステップSS2)。
【0079】
次いで、コントロールユニット60は、混合タンク30内に設けられたECセンサ33によって検出された養液中の肥料濃度に基づいて、必要に応じ、電磁ポンプ23に駆動信を出力して、硝酸タンク13に貯留されている硝酸を、供給パイプ18を介して、混合タンク30内に供給させて、養液と混合し、電磁弁24に開放信号を出力して、原水タンク14に貯留されている真水を、供給パイプ19を介して、混合タンク30に供給させて、養液と硝酸との混合液に混合させ、所望の肥料濃度を有する養液が調製される(ステップSS3)。
【0080】
高糖度トマト栽培においては、トマトの成長を遅らせるために、養液濃度を高めることによって、トマトにストレスを与えることが好ましいことが知られており、本実施態様においては、養液濃度が高濃度になるように、調製されている。
【0081】
こうして、混合タンク30内に所望の肥料濃度を有する養液が満たされると、コントロールユニット60は、電磁ポンプ35に駆動信号を出力して、混合タンク30内の養液を、給液パイプ36を介して、培地1に供給させる(ステップSS4)。
【0082】
このとき、第一の養液タンク11からの養液、第二の養液タンク12からの養液、硝酸タンク13からの硝酸および原水タンク14からの真水の混合タンク30への供給は維持され、したがって、混合タンク30から培地1に供給される養液の単位時間あたりの供給量は、第一の養液タンクからの養液の単位時間あたりの供給量、第二の養液タンク12からの養液の単位時間あたりの供給量、硝酸タンク13からの硝酸の単位時間あたりの供給量および原水タンク14からの真水の単位時間あたりの供給量の総和に等しくなるように設定される。
【0083】
こうして、混合タンク30で調製された養液は培地1に供給され、培地1から排液となって、排液収集ガター41に送られ、さらに、排液回収タンク40に回収される(ステップSS5)。
【0084】
排液が排液回収タンク40に回収されると、排液回収タンク40に設けられたECセンサ43によって、排液回収タンク40に回収された排液の肥料濃度が検出され、肥料濃度検出信号がコントロールユニット60に出力される(ステップSS6)。
【0085】
長期間にわたって、養液濃度が高い養液を培地1に供給して、高糖度のトマトを栽培する場合には、生長の過度の抑制が見られることがあり、また、培地1内で、養液成分の濃縮、結晶化が起こるおそれがある。
【0086】
そこで、本実施態様においては、ECセンサ43から肥料濃度検出信号が入力されると、コントロールユニット60は、肥料濃度があらかじめ定め、RAM61に格納されたしきい値である10.0mS/cm以上か否かを判定し、肥料濃度がしきい値(10.0mS/cm)以上であるときは、トマトの生長の過度の抑制が見られ、あるいは、培地1内で、養液成分の濃縮、結晶化が起こるおそれがあると判定して、養液供給操作を終了して、洗浄操作を開始すべきであると判定するように構成されている。
【0087】
すなわち、ECセンサ43から肥料濃度検出信号が入力されると、コントロールユニット60は、肥料濃度があらかじめ定め、RAM61に格納されたしきい値である10.0mS/cm以上か否かを判定する(ステップSS7)。
【0088】
その結果、肥料濃度がしきい値10.0mS/cm未満と判定したときは、コントロールユニット60は、電磁弁48に開放信号を出力し、排液パイプ44と、リサイクルパイプ46とを連通させ、同時に、電磁ポンプ45に駆動信号を出力して、排液回収タンク40に回収された排液を排液パイプ45内に導き、さらに、リサイクルパイプ46に導いて、混合タンク40に供給し、養液をリサイクルさせる(ステップSS8)。
【0089】
混合タンク30にリサイクルされた養液は、混合タンク30内に収容されている養液と混合される(ステップSS9)。
【0090】
この時点では、混合タンク30内は養液で満たされており、電磁ポンプ35は駆動状態にあるから、リサイクルされた養液が混合された養液は培地1に供給される(ステップSS4)。
【0091】
以下、ステップSS5以降の操作が繰り返され、ECセンサ43から入力された肥料濃度検出信号に基づき、肥料濃度がしきい値10.0mS/cm以上であると判定したときは、コントロールユニット60は、電磁ポンプ45に駆動信号を出力するとともに、電磁弁48に閉鎖信号を出力し、電磁弁49に開放信号を出力して、排液回収タンク40内に回収された排液を、排液パイプ44から、排出パイプ47内に導いて、屋外に排出する(ステップSS10)。
【0092】
同時に、コントロールユニット60は、ディスプレイ74に養液供給操作が完了した旨を表示し、洗浄操作を開始すべき旨のメッセージをディスプレイ74に表示する(ステップSS11)。
【0093】
次いで、オペレータによって、洗浄モードが選択され、洗浄指示信号がキーボード72に入力されて、洗浄操作が開始される(ステップSS12)。
【0094】
洗浄操作の手順は図5に示されている。
【0095】
こうして、洗浄操作が完了したときは、コントロールユニット60は、再び、第一の養液タンク11および第二の養液タンク12から養液を混合タンク30に供給し(ステップSS2)、硝酸タンク13から硝酸を混合タンク30に供給し、原水タンク14から真水を混合タンク30に供給して、混合し、ECセンサ33によって検出された養液中の肥料濃度に基づいて、必要に応じ、電磁ポンプ23に駆動信を出力して、硝酸タンク13に貯留されている硝酸を、供給パイプ18を介して、混合タンク30内に供給させて、養液と混合し、電磁弁24に開放信号を出力して、原水タンク14に貯留されている真水を、供給パイプ19を介して、混合タンク30に供給させて、養液と硝酸との混合液に混合させ、所望の肥料濃度を有する養液を調製する(ステップSS3)。
【0096】
以下、ステップSS4ないしステップSS12の操作が実行され、養液供給操作が実行される。
【0097】
高糖度のトマトを栽培するため、長期間にわたって、養液濃度が高い養液を培地1に供給すると、生長の過度の抑制が見られたり、培地1内で、養液成分の濃縮、結晶化が起こるおそれがあるが、本実施態様によれば、養液濃度が高い養液を培地1に供給して、養液栽培をした結果、排液回収タンク40内に回収された養液の排液中の肥料濃度がしきい値である10.0mS/cmを以上である場合には、養液栽培が中断されて、図3に示されるように、洗浄液が培地1に供給されて、洗浄操作が実行されるから、過度に、生長を抑制したり、培地1内で、養液成分の濃縮、結晶化が起こることを効果的に防止して、高糖度のトマトを栽培することが可能になる。
【0098】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0099】
たとえば、図1ないし図3に示された実施態様においては、培地1に供給された真水が排液回収タンク40内に回収されて、洗浄操作のサイクルが完了したときに、ECセンサ43によって検出され排液回収タンク40内の排水中の肥料濃度がしきい値である1.0Ms/cm以下の場合には、洗浄操作を完了させているが、1.0Ms/cmという値は例示に過ぎず、しきい値として、他の値を用いることもできる。
【0100】
また、図1ないし図3に示された実施態様においては、5サイクル目の洗浄操作が完了したにもかかわらず、ECセンサ43によって検出され排液回収タンク40内の排水中の肥料濃度がしきい値である1.0Ms/cm以下にならない場合に、何らかのトラブルで、所望のように培地1の洗浄ができず、引き続き、洗浄操作をおこなっても、洗浄ができない可能性が高いと判定して、洗浄操作を終了させているが、5サイクル目の洗浄操作が完了したにもかかわらず、ECセンサ43によって検出され排液回収タンク40内の排水中の肥料濃度がしきい値以下にならない場合に洗浄操作を終了させることは必ずしも必要でなく、何サイクル目の洗浄操作が完了したときに、洗浄操作を終了させるかは目的との関係で任意に決定することができ、さらに、複数回の洗浄操作が完了したにもかかわらず、ECセンサ43によって検出され排液回収タンク40内の排水中の肥料濃度がしきい値以下にならなかったときに、洗浄操作を終了させることは必ずしも必要でない。
【0101】
さらに、図1ないし図3に示された実施態様においては、洗浄液を培地1に供給して、培地1を洗浄し、洗浄液を回収し、屋外に排出した後に、真水を培地1に供給して、培地1を洗い、真水を回収したときに、洗浄操作の1サイクルが完了したと判定しているが、洗浄液を流す時間および真水を流す時間は適宜設定することができる。
【0102】
また、図4に示された実施態様においては、コントロールユニット60によって、排液回収タンク40に回収され、ECセンサ43によって検出された養液の排液の肥料濃度がしきい値を超えているか否かが判定され、養液の排液の肥料濃度がしきい値を超えていると判定されたときは、養液栽培操作を停止させて、洗浄操作を開始しているが、養液供操作を開始してから、所定時間が経過したときに、養液栽培操作を終了させて、洗浄操作を開始させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0103】
1 培地
11 第一の養液タンク
12 第二の養液タンク
13 硝酸タンク
14 原水タンク
15 洗浄液タンク
16 養液供給パイプ
17 養液供給パイプ
18 供給パイプ
19 供給パイプ
20 洗浄液供給パイプ
21 電磁ポンプ
22 電磁ポンプ
23 電磁ポンプ
24 電磁弁
25 電磁ポンプ
30 混合タンク
33 ECセンサ
35 電磁ポンプ
36 給液パイプ
40 排液回収タンク
41 排液収集ガター
42 排液回収パイプ
43 ECセンサ
44 排液パイプ
45 電磁ポンプ
46 リサイクルパイプ
47 排出パイプ
48 電磁弁
49 電磁弁
60 コントロールユニット
61 RAM
62 タイマー
72 キーボード
74 ディスプレイ
図1
図2
図3
図4