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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-12
(45)【発行日】2023-05-22
(54)【発明の名称】長鎖化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07C 231/02 20060101AFI20230515BHJP
   C07C 237/22 20060101ALI20230515BHJP
   C07K 2/00 20060101ALI20230515BHJP
   C07B 53/00 20060101ALN20230515BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20230515BHJP
【FI】
C07C231/02
C07C237/22
C07K2/00
C07B53/00 G
C07B61/00 300
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2018530620
(86)(22)【出願日】2016-02-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-02-28
(86)【国際出願番号】 CN2016074876
(87)【国際公開番号】W WO2017113502
(87)【国際公開日】2017-07-06
【審査請求日】2018-07-12
【審判番号】
【審判請求日】2019-09-17
(31)【優先権主張番号】2015110201340
(32)【優先日】2015-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517372276
【氏名又は名称】ハイバイオ ファーマシューティカル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェン, イウ チン
(72)【発明者】
【氏名】ミー, ポンチョン
(72)【発明者】
【氏名】タオ, アンチン
(72)【発明者】
【氏名】ユアン, チエンチョン
【合議体】
【審判長】瀬良 聡機
【審判官】木村 敏康
【審判官】阪野 誠司
(56)【参考文献】
【文献】特許第7165289(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C231/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式Iで示される化合物の製造方法であって、
化学式I
式中、RはCOOHであり、Xは(CHであり(mは10~20である)、

であり(nは1又は2であり)、且つ、
1)H-R
は、カルボキシル保護基であり、Rは、Bt(ベンゾトリアゾール-1-イル基)、Su(N-スクシンイミジル基)、Nb(5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド-N-イル基)又はAt(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル基)であるカルボキシル活性化基であり、Rは、アミノ保護基である)とを縮合反応させて、化学式IIで示される化合物を得るステップと、
化学式I
2)化学式IIで示される化合物のRカルボキシル保護基及びRアミノ保護基を脱離させて、化学式IIIで示される化合物を得るステップと、
化学式III
3)化学式IIIで示される化合物と
とを縮合反応させて、化学式Iで示される化合物を得るステップとを含むことを特徴とする、化合物の製造方法。
【請求項2】
mは10、11、12、13、14、15、16、17又は18である、請求項1に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項3】
ステップ1)で、H-Rにおいてn=2である場合、Boc-AEEA-O
(Bocはt-ブトキシカルボニル基である)とH-AEEA-O
を縮合反応させることにより、化学式IVで示される化合物を得、
化学式IV
更に、式IVで示される化合物のアミノ保護基Bocを脱離させて、化学式Vで示される化合物を得る、請求項1又は2に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
化学式V
【請求項4】
Boc-AEEA-OHとH-AEEA-OHとの縮合反応が、Boc-AEEA-OHにおけるカルボキシル基を活性化させて活性エステルを形成させ、その後、活性エステルを、更にH-AEEA-OHと反応させる、請求項3に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項5】
ステップ1)におけ
が、
おけるカルボキシル基を活性化させることにより活性エステルを形成することで得られたものである、請求項1から4の何れか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項6】
ステップ3)は、まず、
における少なくとも一方のカルボキシル基を活性化させて活性エステルを形成させ、その後、活性エステルを、更に化学式IIIで示される化合物と反応させるものである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項7】
カルボキシル基を活性化させ、活性エステルを形成させる工程とは、カルボキシル基を有する化合物と縮合触媒とを反応させて、活性エステルを形成させることを指す、請求項4から6のいずれか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項8】
前記縮合触媒が、DCC(N,N´-ジシクロへキシルカルボジイミド)、DIC(N,N´-ジイソプロピルカルボジイミド)、EDCHCl(塩酸1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)、DMAP(4-ジメチルアミノピリジン)、HOBt(1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)、HOSu(N-ヒドロキシこはく酸イミド)、HONb(N-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド)、HOAt(1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール)、及びそれらの組み合わせから選択され、活性エステルの形成に用いられる溶剤が、THF(テトラヒドロフラン)又はDCM(ジクロロメタン)である、請求項7に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項9】
Boc-AEEA-OHの活性エステルとH-AEEA-OHとの反応、及び
活性エステルと化学式IIIで示される化合物との反応が行われ、使用される溶剤が水である、請求項8に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項10】
はtBu、Me又はEtであり、RはBocである、請求項1から9のいずれか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項11】
はtBuである、請求項10に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項12】
Boc保護基を脱離させる試薬が、TFA(トリフルオロ酢酸)又はHCl/酢酸エチルである、請求項3から11のいずれか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項13】
Boc保護基を脱離させる試薬が、TFAである、請求項3から11のいずれか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項14】
ステップ2)においてアミノ保護基及びカルボキシル保護基を脱離させる試薬が、TFA、HO、LiOH、MeOH、EtOH、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1から13のいずれか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項15】
ステップ2)においてアミノ保護基及びカルボキシル保護基を脱離させる試薬が、TFAとHOとの組み合わせ、LiOHとMeOHとの組み合わせ、又はLiOHとEtOHとの組み合わせである、請求項14に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項16】
ステップ2)においてアミノ保護基及びカルボキシル保護基を脱離させる試薬が、体積比が19~24:1であるTFAとHOとの組み合わせである、請求項14に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【請求項17】
ステップ3)の後に再結晶化のステップを更に含み、再結晶化のステップにおいて、再結晶化に用いられる溶剤が酢酸エチル及びEtOH、又は酢酸エチル及びMeOHである、請求項1から16のいずれか一項に記載の化学式Iで示される化合物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物合成分野に関し、具体的には、長鎖化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なペプチド構造は、生体内におけるプロテアーゼに非常に敏感であり、生体への進入後すぐに分解される。長鎖化合物によって活性ペプチドを改造し、活性ペプチドのプロテアーゼに対する敏感性を低下させることにより、有機体における活性ペプチドの半減期が有効に延長され、活性ペプチドが臨床薬となる可能性が向上しうる。
【0003】
長鎖化合物を用いて活性ペプチドを修飾する成功例は少なくないにもかかわらず、長鎖化合物の製造について報告する文献は非常に少ない。従来型の製造方法は、直交保護スキームを用いて、主鎖合成の完了後に分枝鎖における保護基を脱離させるものである。該方法は、中間体の溶解度の低下を引き起こし、高沸点溶剤で反応させることを要し、後処理が面倒になる、大規模生産には不利なものでありうる。
【発明の概要】
【0004】
上記の問題を解決するため、本発明は、従来の合成方法とは異なる、簡単な合成方法を採用する。具体的には、本発明の一形態により、化学式Iで示される化合物の製造方法であって、
化学式I
式中、RはCOOHであり、Xは(CHであり(mは10~20であり、好ましくは、10、11、12、13、14、15、16、17又は18であり)、Rは、
であり(nは1又は2であり)、且つ、
1)H-RとRN-Glu(OR)-OR(式中、Rはカルボキシル保護基であり、Rはカルボキシル活性化基であり、Rはアミノ保護基である)とを縮合反応させて、化学式IIで示される化合物を得るステップと、
化学式II
2)化学式IIで示される化合物のRカルボキシル保護基及びRアミノ保護基を脱離させて、化学式IIIで示される化合物を得るステップと、
化学式III
3)化学式IIIで示される化合物と
とを縮合反応させて、化学式Iで示される化合物を得るステップとを含むことを特徴とする、製造方法が提供される。
【0005】
更に、上記製造方法において、ステップ1)でH-Rにおいてn=2である場合、Boc-AEEA-OHとH-AEEA-OHとを縮合反応させることにより、化学式IVで示される化合物を得、
化学式IV
化学式IVで示される化合物のアミノ保護基Bocを脱離させて、化学式Vで示される化合物を得る。
化学式V
【0006】
好ましくは、Boc-AEEA-OHとH-AEEA-OHとの縮合反応は、Boc-AEEA-OHにおけるカルボキシル基を活性化させて活性エステルを形成し、その後、活性エステルを、更にH-AEEA-OHと反応させる。
【0007】
更に、ステップ1)におけるRN-Glu(OR)-ORの保護剤は、RN-Glu(OH)-ORにおけるカルボキシル基を活性化させることにより活性エステルを形成して得られるものである。
【0008】
更に、ステップ3)において、まず、
カルボキシル基を活性化させて活性エステルを形成し、その後、活性エステルを更に化学式IIIで示される化合物と反応させる。
【0009】
更に、カルボキシル基を活性化させ、活性エステルを形成する工程とは、カルボキシル基を有する化合物と縮合触媒とを反応させて、活性エステルを形成することを指し、好ましくは、縮合触媒は、DCC、DIC、EDC.HCl、DAMP、HOBt、HOSu、HONb、HOAt、DCC-HOBt、DCC-HOSu、DCC-DAMP-HOBt、DCC-DAMP-HOSu、及びそれらの組み合わせから選択され、活性エステルは、-OBt、OSu、-ONb、-Oatであり、活性エステルの形成に用いられる溶剤は、THF又はDCMであり、より好ましくは、Boc-AEEA-OHの活性エステルとH-AEEA-OHとの反応、及び
活性エステルと化学式IIIで示される化合物との反応が行われ、使用される溶剤は水である。
【0010】
さらに、RはtBu、Me又はEtであり、RはBocであり、好ましくは、RはtBuである。
【0011】
更に、Boc保護基を脱離させる試薬は、TFA又はHCl/EA、好ましくはTFAである。
【0012】
更に、ステップ2)においてアミノ保護基及びカルボキシル保護基を脱離させる試薬は、TFA、HO、LiOH、MeOH、EtOH、及びそれらの組み合わせから選択され、好ましくは、TFAとHOとの組み合わせ(体積比が19~24:1である)、LiOHとMeOHとの組み合わせ、又はLiOHとEtOHとの組み合わせである。
【0013】
さらに、ステップ3)の後に、再結晶化に用いられる溶剤がEA及びEtOH、又はEA及びMeOHである、再結晶化のステップを更に含む。
【0014】
本発明のさらなる一形態により、前記の製造方法で製造された化学式Iで示される化合物が提供される。
【0015】
本発明では、最小保護スキームを用いて合成を行い、中間体合成が完了した後、まず、分枝鎖及び主鎖における全ての保護基を同時に脱離させ、その後さらに、後続の合成を行う。該方法は、脱保護の回数を減少させ、且つ、全ての反応を低沸点溶剤中で行うことが可能であり、後処理として簡単な洗浄及び再結晶化を行うことが必要なだけで、純度が比較的高い製品を得ることが可能であり、大規模生産に適する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施例1
化学式a
Boc-AEEA-OH(26.4g、100mmol)及びHOSu(12.6g、110mmol)を200mlのテトラヒドロフランに溶解し、氷浴条件下でDIC(13.9g、110mmol)を滴下し、滴下終了後に室温に戻し、2時間反応させた。TLCにより原料が完全に反応したことを確認した。真空濃縮し、残留物をEAで再結晶化し、33.0gのBoc-AEEA-OSuを得た。収率は91%、純度は96.7%、MSは361.4(M+1)であった。
【0017】
H-AEEA-OH(9.8g、60mmol)及びNaHCO(8.4g、100mmol)を100mlの脱イオン水に溶解し、攪拌しつつBoc-AEEA-OSu(18.0g、50mmol)のTHF(100ml)溶液を添加し、滴下終了後に継続的に4時間反応させた。TLCによりBoc-AEEA-OSuがほぼ完全に反応したことを確認した。有機溶剤を真空濃縮により除去し、水相をEAで洗浄し(100ml×3)、1N HClで水相のpHを3に調整し、EA抽出を行い(100ml×2)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行いし、真空濃縮した後に、17.6gのBoc-AEEA-AEEA-OHを得た。収率は86%、純度は95.8%、MSは409.4(M+1)であった。
【0018】
実施例2
化学式b
Boc-AEEA-AEEA-OH(17.6g、43mmol)をTFA(200ml)に溶解し、室温で1時間攪拌反応させた。TLCにより原料が完全に反応したことを確認した。真空濃縮して、18.0gのH-AEEA-AEEA-OH.TFAを得た。収率は99%、純度は96.4%、MSは309.3(M+1)であった。
【0019】
実施例3
化学式c
Boc-Glu-OtBu(12g、40mmol)及びHONb(7.9g、44mmol)をTHF(100ml)に溶解し、攪拌しつつDCC(8.3g、40mmol)のTHF(50ml)溶液を添加し、滴下終了後に継続的に室温で2時間反応させた。TLCにより原料がほぼ完全に反応したことを確認した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物を無水ジエチルエーテルで結晶化して、17.2gのBoc-Glu(ONb)-OtBuを得た。収率は89%、純度は97.8%、MSは483.6(M+1)であった。
【0020】
H-AEEA-AEEA-OH.TFA(14.8g、35mmol)及びNaCO(7.4g、70mmol)を80mlの脱イオン水に溶解し、攪拌しつつBoc-Glu(ONb)-OtBu(17.2g、35mmol)のTHF(60ml)溶液を添加し、滴下終了後に継続的に8時間反応させた。TLCにより原料がほぼ完全に反応したことを確認した。有機溶剤を真空濃縮により除去し、水相をEAで洗浄し(100ml×3)、1N HClで水相のpHを3に調整し、EA抽出を行い(100ml×2)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をEA-n-ヘキサンで結晶化して、16.2gのBoc-Glu(AEEA-AEEA)-OtBuを得た。収率は78%、純度は98.7%、MSは594.7(M+1)であった。
【0021】
実施例4
化学式d
Boc-Glu-(AEEA-AEEA)-OtBu(16.2g、27mmol)をTFA(95ml)と水(5ml)との混合溶液に溶解し、室温で2時間攪拌反応させた。TLCにより原料が完全に反応したことを確認した。真空濃縮して、14.7gのH-Glu(AEEA-AEEA)-OH.TFAを得た。収率は98.6%、純度は98.9%、MSは438.4(M+1)であった。
【0022】
実施例5
化学式e
オクタデカン二酸(1.57g、5mmol)、HOSu(0.58g、5mmol)及びDMAP(3.1mg、0.025mmol)を50mlのTHFに溶解し、30分間攪拌した後、DCC(1.03g、5mmol)のTHF(20ml)をゆっくりと滴下し、滴下終了後に室温で一晩攪拌した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物をメタノールで再結晶化して、0.82gのオクタデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステルを得た。収率は40%、純度は96.8%、MSは412(M+1)であった。
【0023】
H-Glu(AEEA-AEEA)-OH.TFA(1.10g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつオクタデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.82g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をMeOH-HOで結晶化して、1.17gの化学式eで示される化合物を得た。収率は80%、純度は98.7%、MSは734.9(M+1)であった。
【0024】
実施例6
化学式f
ヘプタデカン二酸(1.50g、5mmol)、HOSu(0.58g、5mmol)及びDMAP(3.1mg、0.025mmol)を50mlのTHFに溶解し、30分間攪拌した後、DCC(1.03g、5mmol)のTHF(20ml)をゆっくりと滴下し、滴下終了後に室温で一晩攪拌した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物をメタノールで再結晶化して、0.83gのヘプタデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステルを得た。収率は43%、純度は96.2%、MSは398.5(M+1)であった。
【0025】
H-Glu(AEEA-AEEA)-OH.TFA(1.10g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつヘプタデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.80g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をMeOH-HOで結晶化して、1.08gの化学式fで示される化合物を得た。収率は75%、純度は98.9%、MSは720.9(M+1)であった。
【0026】
実施例7
化学式g
ヘキサデカン二酸(1.43g、5mmol)、HOSu(0.58g、5mmol)及びDMAP(3.1mg、0.025mmol)を50mlのTHFに溶解し、30分間攪拌した後、DCC(1.03g、5mmol)のTHF(20ml)をゆっくりと滴下し、滴下終了後に室温で一晩攪拌した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物をメタノールで再結晶化して、0.79gのヘキサデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステルを得た。収率は41%、純度は96.2%、MSは384.5(M+1)であった。
【0027】
H-Glu(AEEA-AEEA)-OH.TFA(1.10g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつヘキサデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.77g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をMeOH-HOで結晶化して、1.12gの化学式gで示される化合物を得た。収率は79%、純度は98.6%、MSは706.9(M+1)であった。
【0028】
実施例8
化学式h
ノナデカン二酸(1.43g、5mmol)、HOSu(0.58g、5mmol)及びDMAP(3.1mg、0.025mmol)を50mlのTHFに溶解し、30分間攪拌した後、DCC(1.03g、5mmol)のTHF(20ml)をゆっくりと滴下し、滴下終了後に室温で一晩攪拌した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物をメタノールで再結晶化して、0.94gのノナデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステルを得た。収率は44%、純度は96.9%、MSは426.6(M+1)であった。
【0029】
H-Glu(AEEA-AEEA)-OH.TFA(1.10g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつノナデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.85g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をMeOH-HOで結晶化して、1.08gの化学式hで示される化合物を得た。収率は72%、純度は98.5%、MSは748.9(M+1)であった。
【0030】
実施例9
化学式i
エイコサン二酸(1.71g、5mmol)、HOSu(0.58g、5mmol)及びDMAP(3.1mg、0.025mmol)を50mlのTHFに溶解し、30分間攪拌した後、DCC(1.03g、5mmol)のTHF(20ml)をゆっくりと滴下し、滴下終了後に室温で一晩攪拌した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物をメタノールで再結晶化して、0.90gのエイコサン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステルを得た。収率は41%、純度は95.8%、MSは440.6(M+1)であった。
【0031】
H-Glu(AEEA-AEEA)-OH.TFA(1.10g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつエイコサン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.88g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をMeOH-HOで結晶化して、1.17gの化学式iで示される化合物を得た。収率は77%、純度は99.0%、MSは762.9(M+1)であった。
【0032】
実施例10
化学式j
Boc-Glu-OtBu(6.0g、20mmol)及びHOBt(2.97g、22mmol)をTHF(50ml)に溶解し、攪拌しつつDCC(4.13g、20mmol)のTHF(25ml)溶液を添加し、滴下終了後に継続的に室温で4時間反応させた。TLCにより原料がほぼ完全に反応したことを確認した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物をDCM-EtOで結晶化して、7.98gのBoc-Glu(OBt)-OtBuを得た。収率は91%、純度は97.6%、MSは439.5(M+1)であった。
【0033】
H-AEEA-OH(1.96g、12mmol)及びNaHCO(1.68g、20mmol)を100mlの脱イオン水に溶解し、攪拌しつつBoc-Glu(OBt)-OtBu(4.39g、10mmol)のTHF(20ml)溶液を添加し、滴下終了後に継続的に4時間反応させた。TLCにより原料がほぼ完全に反応したことを確認した。有機溶剤を真空濃縮により除去し、水相をEAで洗浄し(20ml×3)、1N HClで水相のpHを3に調整し、EA抽出を行い(20ml×2)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(20ml×3)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をEtOHで結晶化した後、3.41gのBoc-Glu(AEEA)-OtBuを得た。収率は87%、純度は97.8%、MSは393.4(M+1)であった。
【0034】
Boc-Glu(AEEA)-OtBu(3.41g、8.7mmol)をTFA(48ml)とHO(2ml)との混合溶液に溶解し、室温で2時間攪拌反応させ、真空濃縮し、残留物をn-ヘキサンで2回洗浄し、乾燥した後、3.32gの化学式jで示される化合物H-Glu(AEEA)-OH.TFAを得た。収率は94%、純度は98.2%、MSは293.3(M+1)であった。
【0035】
実施例11
化学式k
H-Glu(AEEA)-OH.TFA(0.81g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつオクタデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.82g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をMeOHで結晶化して、0.91gの化学式kで示される化合物を得た。収率は77%、純度は98.5%、MSは589.7(M+1)であった。
【0036】
実施例12
化学式l
H-Glu(AEEA)-OH.TFA(0.81g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつヘプタデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.79g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をEtOHで結晶化して、0.93gの化学式lで示される化合物を得た。収率は81%、純度は98.9%、MSは575.7(M+1)であった。
【0037】
実施例13
化学式m
H-Glu(AEEA)-OH.TFA(0.81g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつヘキサデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.77g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をEtOHで結晶化して、0.99gの化学式mで示される化合物を得た。収率は88%、純度は98.8%、MSは561.7(M+1)であった。
【0038】
実施例14
化学式n
H-Glu(AEEA)-OH.TFA(0.81g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつノナデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.85g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をEtOHで結晶化して、0.95gの化学式nで示される化合物を得た。収率は79%、純度は98.6%、MSは603.8(M+1)であった。
【0039】
実施例15
化学式o
H-Glu(AEEA)-OH.TFA(0.81g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をTHF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつエイコサン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.88g、2mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、10mlの水を添加して希釈し、EA洗浄を行い(2×20ml)、1N HClでpHを3に調整し、EA抽出を行い(2×20ml)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をEtOHで結晶化して、1.01gの化学式oで示される化合物を得た。収率は82%、純度は98.9%、MSは617.8(M+1)であった。
【0040】
実施例16
化学式p
Boc-Glu-OMe(10.5g、40mmol)及びHONb(7.9g、44mmol)をTHF(100ml)に溶解し、攪拌しつつDCC(8.3g、40mmol)のTHF(50ml)溶液を添加し、滴下終了後に継続的に室温で2時間反応させた。TLCにより原料がほぼ完全に反応したことを確認した。濾過し、濾液を真空濃縮し、残留物を酢酸エチルで結晶化して、15.4gのBoc-Glu(ONb)-OMeを得た。収率は91%、純度は96.9%、MSは423.5(M+1)であった。
【0041】
H-AEEA-AEEA-OH.TFA(14.8g、35mmol)及びNaCO(7.4g、70mmol)を80mlの脱イオン水に溶解し、攪拌しつつBoc-Glu(ONb)-OMe(14.8g、35mmol)のTHF(60ml)溶液を添加し、滴下終了後に継続的に16時間反応させた。TLCにより原料がほぼ完全に反応したことを確認した。有機溶剤を真空濃縮により除去し、水相をEAで洗浄し(100ml×3)、1N HClで水相をpH3に調整し、EA抽出を行い(100ml×2)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(100ml×3)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー分離して(MeOH:DCM=1:10)、12.5gのBoc-Glu(AEEA-AEEA)-OMeを得た。収率は65%、純度は98.5%、MSは552.6(M+1)であった。
【0042】
実施例17
化学式q
Boc-Glu-(AEEA-AEEA)-OtM(12.5g、22.8mmol)をTFA(95ml)と水(5ml)との混合溶液に溶解し、室温で2時間攪拌反応させた。TLCにより原料が完全に反応したことを確認した。真空濃縮して、12.4gのH-Glu(AEEA-AEEA)-OMe.TFAを得た。収率は99.1%、純度は98.1%、MSは452.5(M+1)であった。
【0043】
実施例18
化学式r
H-Glu(AEEA-AEEA)-OMe.TFA(0.90g、2mmol)及びNaHCO(0.67g、8mmol)をDMF(10ml)と水(10ml)との混合溶液に溶解し、攪拌しつつオクタデカン二酸モノN-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.82g、2mmol、純度96.8%、実施例5に記載の方法により製造)のDMF(5ml)溶液を滴下し、滴下終了後に継続的に4時間攪拌反応させ、溶剤を60℃の真空濃縮により除去し、残留物をDCM(20ml)で溶解し、1N HClで洗浄し(3×20ml)、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮し、残留物をMeOH-HOで結晶化して、1.22gの化学式rで示される化合物を得た。収率は82%、純度は95.1%、MSは747.9(M+1)であった。
【0044】
化合物r(1.22g、1.64mmol)をメタノール(20ml)と水(20ml)との混合溶液に溶解し、氷浴でシステムの温度を10℃以下にして、LiOH(0.16g、6.56mmol)を添加し、継続的に氷浴で4時間反応させ、有機溶剤を真空濃縮により除去し、1N HClで水相のpHを3に調整し、EA抽出を行い(20ml×2)、有機相を合併し、飽和食塩水で洗浄し(2×20ml)、無水硫酸ナトリウム乾燥を行い、真空濃縮して、1.06gの化学式eで示される化合物を得た。総収率は72%、純度は94.8%、MSは734.9(M+1)であった。