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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-12
(45)【発行日】2023-05-22
(54)【発明の名称】非接触給電ユニット
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/90 20160101AFI20230515BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20230515BHJP
   B62B 5/00 20060101ALN20230515BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/10
B62B5/00 L
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019124030
(22)【出願日】2019-07-02
(65)【公開番号】P2021010272
(43)【公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】榎本 英樹
(72)【発明者】
【氏名】松村 和行
【審査官】赤穂 嘉紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-061266(JP,A)
【文献】特開2006-101577(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0099730(US,A1)
【文献】特開2014-176258(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00-50/90
B62B 1/00-5/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置と当該装置に供給する電力を受電する受電部とを有するカートが載置される載置部と、
前記載置部に設けられ、前記受電部に非接触給電により送電する送電部と、
自装置の前記載置部と、当該自装置とは異なる非接触給電ユニットの前記載置部とを連結する連結部と、
を備える非接触給電ユニット。
【請求項2】
前記連結部は、自装置の種別に応じた位置に設けられている、
請求項1に記載の非接触給電ユニット。
【請求項3】
前記カートの進入方向前方に、前記載置部上面を走行するカートを停止させる停止部が設けられ、前記カートの進入方向後方に、前記連結部が設けられている、
請求項1又は2に記載の非接触給電ユニット。
【請求項4】
前記カートの進入方向前方、及び前記カートの進入方向後方に、前記連結部が設けられている、
請求項1又は2に記載の非接触給電ユニット。
【請求項5】
前記カートの進入方向前方に、前記連結部が設けられ、前記カートの進入方向後方に、前記カートが進入する進入側から当該カートの進入方向に進むに従い当該進入方向と直交する方向の幅が狭くなる、前記カートの車輪の走行路の進入部が設けられている、
請求項1又は2に記載の非接触給電ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、非接触給電ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーパーマーケット等の小売店では、顧客が購入対象の商品を載せる所謂ショッピングカートが使用されている。このようなカートに、商品を識別可能な商品情報を読み取らせる商品登録装置等の装置を取り付けることで利便性を向上させることができる。
【0003】
カートに装置を取り付けた場合、装置が使用する電力を充電する必要がある。そこで、非接触給電により充電させる方法が考えられる。この場合、非接触給電により送電する非接触給電装置を店舗に設置することになる。
【0004】
しかしながら、店舗に設置する非接触給電装置の規模は、店舗毎の状況に応じて異なっている。すなわち、何台のカートに非接触給電により充電させる必要があるのは、店舗毎の状況に応じて異なっている。そのため、店舗の状況等に応じて充電台数を任意に変更可能な非接触給電装置が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、充電台数を容易に変更可能な非接触給電ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の非接触給電ユニットは、載置部と、送電部と、連結部とを備える。前記載置部は、装置と当該装置に供給する電力を受電する受電部とを有するカートが載置される。前記送電部は、前記載置部に設けられ、前記受電部に非接触給電により送電する。前記連結部は、自装置の前記載置部と、当該自装置とは異なる非接触給電ユニットの前記載置部とを連結する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態に係る非接触給電システムの一例を示す斜視図である。
図2図2は、カートの一例を示す斜視図である。
図3図3は、非接触給電装置の一例を示す斜視図である。
図4図4は、非接触給電装置の一例を示す上面図である。
図5図5は、位置決め部の断面の一例を示す断面図である。
図6図6は、トップユニットの一例を示す上面図である。
図7図7は、増設ユニットの一例を示す上面図である。
図8図8は、エンドユニットの一例を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、非接触給電ユニットの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、非接触給電ユニットの一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。本実施形態の非接触給電ユニットは、小売店における商品登録装置を搭載したカートに対して非接触で給電する非接触給電装置が有する非接触給電ユニットへの適用例である。
【0009】
図1は、本実施形態に係る非接触給電システム1の一例を示す斜視図である。非接触給電システム1は、カート10と、非接触給電装置20とを備えている。図1は、小売店でカート10が置かれるカート置場に、非接触給電装置20が設置された場合を示している。
【0010】
図2は、カート10の一例を示す斜視図である。カート10は、スーパーマーケット等の小売店において、顧客が収集した購入対象の商品が載せられる。そして、カート10は、操作者の手押しにより移動する荷車である。
【0011】
更に詳しくは、カート10は、移動用の基台部11を備えている。基台部11は、カート10の車輪として、一対の前輪111、112と、一対の後輪113、114とを備えている。前輪111と、前輪112との間隔は、後輪113、114の間隔よりも狭くなっている。また、基台部11の下方には、非接触給電により受電する受電部116が取り付けられる取付部117が配置されている。受電部116は、略水平に配置されている。
【0012】
基台部11の上方には、上面を開口した籠状の収納部12が配置されている。収納部12は、基台部11から伸びる支持柱13により支持されている。収納部12は、カート10の進入方向後方の面121が開閉可能になっている。そのため、図1に示すように、カート10の収納部12には、後続のカート10の収納部12を挿入することにより、狭い面積により多くのカート10を集積することが可能になっている。なお、カート10は、自らが収納部12を備える形態でなくてもよい。カート10は、例えば、商品を収納する商品籠を受ける籠受部を有し、この籠受部が受ける商品籠を収納部12とする形態であってもよい。
【0013】
また、収納部12の下方には、2次電池(不図示)を収納したホルダ14が配置されている。2次電池は、受電部116が受電した電力を充電する電池である。
【0014】
また、支持柱13は、カート10を移動させる顧客が把持するハンドル部15を備えている。また、支持柱13は、販売対象の商品を登録する商品登録装置16を支持する支持部17が取り付けられている。
【0015】
商品登録装置16は、販売対象の商品を登録する装置である。商品登録装置16は、スキャナ161と、表示部162とを備えている。スキャナ161は、販売対象の商品の商品情報を読み取る。例えば、スキャナ161は、バーコード等により示された商品を識別可能な商品コードを読み取る。表示部162は、例えば、タッチパネルディスプレイである。表示部162は、例えば、スキャナ161が読み取った商品を表示する。また、商品登録装置16は、ホルダ14に収納された2次電池に充電された電力を用いて駆動する。
【0016】
次に、非接触給電装置20について説明する。図3は、非接触給電装置20の一例を示す斜視図である。図4は、非接触給電装置20の一例を示す上面図である。非接触給電装置20は、載置されたカート10の受電部116に対して非接触給電により電力を送電する送電部21を備えている。しかし、カート10の受電部116が、非接触給電装置20の送電部21と対向する位置に無い場合、給電効率が悪化してしまう。そこで、非接触給電装置20は、受電部116と、送電部21との位置が対向する位置に、カート10を容易に配置させることが可能な形態になっている。図1乃至8において、カート10の非接触給電装置20への進入方向はY方向であるとする。
【0017】
更に詳しくは、非接触給電装置20は、筐体22に覆われている。筐体22には、1以上の送電部21が内蔵されている。非接触給電装置20は、送電部21に周囲には、発光部211を備えている。発光部211は、送電部21に対向する位置に受電部116がある場合に発光する。これにより、小売店の管理者等は、非接触給電により充電されているか否かを識別することができる。なお、図3及び図4は、送電部21及び発光部211を4つ備えた非接触給電装置20を示している。
【0018】
さらに、非接触給電装置20は、筐体22には送電部21が内蔵されているため、厚みを有している。そこで、非接触給電装置20は、カート10が進入する進入側に、傾斜面23を有している。傾斜面23は、非接触給電装置20が設置された地面から、カート10が載置される載置部24に上げる傾斜を有している。
【0019】
載置部24は、傾斜面23から上がった非接触給電装置20の上面に設けられている。そして、載置部24は、商品登録装置16と、商品登録装置16に供給する電力を受電する受電部116とを有するカート10が載置される領域である。また、送電部21は、載置部24における受電部116と対向する位置に略水平に設置され、鉛直方向に磁界を発生させる。このようにして、送電部21は、カート10の受電部116に非接触給電により送電する。非接触給電の方式としては、電磁誘導式、磁界共振式など様々な方式が知られているが、各種方式を用いることができる。なお、本実施形態では、「非接触」の用語を、電力伝送が無線により行われるものとして、使用している。そのため、仮に、送電部21と受電部116とが、意図するしないにかかわらず、何らかの要因で、給電時に接触していたとしても、電力伝送が無線により行われているものであれば、非接触で給電しているものとする。
【0020】
また、送電部21と、受電部116とを対向する位置に配置するためには、非接触給電装置20は、カート10の進入方向と直交する幅方向、つまりX軸方向においても適切な位置にカート10が載置される必要がある。
【0021】
非接触給電装置20は、中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27と、を備えている。中央車輪誘導部25は、非接触給電装置20の略中央に配置された凸部である。また、中央車輪誘導部25は、カート10の進入側から、カート10が載置される載置部24の終端まで伸びている。また、中央車輪誘導部25は、カート10の進入側から載置部24に進むに従い、幅が広がっている。そして、中央車輪誘導部25は、載置部24においては、カート10の前輪111から前輪112までの幅と略同じ幅を有している。このような形状により、中央車輪誘導部25は、カート10の前輪111、112における幅方向の位置を決定する。すなわち、中央車輪誘導部25は、非接触給電装置20におけるカート10のX軸方向の位置を決定する。
【0022】
第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27とは、中央車輪誘導部25におけるカート10の進入方向に対して、側方に配置された凸部である。また、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27とは、カート10の進入側から、カート10が載置される載置部24の終端まで伸びている。また、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27は、カート10の進入側から載置部24に進むに従い、幅が広がっている。また、第1側面車輪誘導部26は、載置部24においては、カート10の前輪111から後輪113までの幅と略同じ幅を有している。第2側面車輪誘導部27は、載置部24においては、カート10の前輪112から後輪114までの幅と略同じ幅を有している。
【0023】
また、第1側面車輪誘導部26の内側から、中央車輪誘導部25までの間隔は、前輪111の幅と略同じ幅を有している。第2側面車輪誘導部27の内側から、中央車輪誘導部25までの間隔は、前輪112の幅と略同じ幅を有している。
【0024】
また、第1側面車輪誘導部26の外側から、第2側面車輪誘導部27の外側までの幅は、カート10の後輪113から後輪114までの幅と略同じ幅を有している。このような形状により、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27とは、カート10の前輪111、112及び後輪113、114の幅方向の位置を決定する。
【0025】
よって、中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27とは、カート10が載置部24に載置された場合に、非接触給電装置20における幅方向のカート10の位置を決定することができる。すなわち、非接触給電装置20は、カート10のX軸方向の位置を決定することができる。
【0026】
中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26との間隙の幅は、前輪111の幅と略同一になっている。中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26とによって誘導された前輪111は、中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26との間隙を走行する。すなわち、中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26とは、カート10の前輪111が走行する第1前輪走行路242を形成する。
【0027】
同様に、中央車輪誘導部25と、第2側面車輪誘導部27との間隙の幅は、前輪112の幅と略同一になっている。中央車輪誘導部25と、第2側面車輪誘導部27とによって誘導された前輪112は、中央車輪誘導部25と、第2側面車輪誘導部27との間隙を走行する。すなわち、中央車輪誘導部25と、第2側面車輪誘導部27とは、カート10の前輪112が走行する第2前輪走行路243を形成する。
【0028】
さらに、中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27とは、カート10の進入側から載置部24に進むに従い、幅が広がっている。言い換えると、第1前輪走行路242及び第2前輪走行路243は、載置部24においては、前輪111、112の幅と略同じ幅であるが、第1前輪走行路242及び第2前輪走行路243に進入する部分は幅方向に広がっている。また、中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27とは、凸形状を有している。
【0029】
すなわち、載置部24は、カート10が進入する進入側からカート10の進入方向に進むに従い進入方向と直交する方向の幅が狭くなる、カート10の車輪の走行路である第1前輪走行路242及び第2前輪走行路243を備えている。また、載置部24は、第1前輪走行路242及び第2前輪走行路243の進入部244を備えている。
【0030】
このように、中央車輪誘導部25、第1側面車輪誘導部26、及び第2側面車輪誘導部27は、カート10の前輪111、112を誘導する。よって、操作者は、非接触給電装置20の進入側からカート10を押し込むことで、容易に第1前輪走行路242及び第2前輪走行路243をカート10に走行させることができる。
【0031】
第1前輪走行路242、及び第2前輪走行路243には、カート10の進入方向の位置を決める位置決め部241が設けられている。位置決め部241は、カート10の車輪、つまり前輪111、112を係止する。ここで、図5は、位置決め部241の断面の一例を示す断面図である。図5に示すように、位置決め部241は、例えば、滑らかな曲線を有する凹部である。このように、位置決め部241は、凹形状を有しているため、前輪111、112が転がり底面に配置される。よって、位置決め部241は、前輪111、112の位置を決定することができる。すなわち、非接触給電装置20は、載置部24におけるカート10の進入方向の位置を決定することができる。
【0032】
さらに、図5に示すように、位置決め部241は、滑らかな曲線を有している。よって、位置決め部241をカート10が通過する場合に、操作者が、カート10を押す負荷を軽減することができる。なお、位置決め部241は、滑らかな曲線を有する凹部に限らず、曲線を有しない単なる凹部であってもよい。さらに、位置決め部241は、滑らかな曲線を有する凸部であってもよいし、曲線を有しない単なる凸部であってもよい。
【0033】
さらに、図1に示すように、カート10は、カート10の収納部12には、後続のカート10の収納部12を挿入することにより、狭い面積により多くのカート10を集積することが可能になっている。そのため、位置決め部241と、位置決め部241に対してカート10の進入方向後方に配置された位置決め部241との間隔は、カート10の進入方向の全長よりも短くなっている。
【0034】
また、非接触給電装置20の載置部24は、カート10の進入方向前方に載置部24上面を走行するカート10を停止させる停止部28が設けられている。更に詳しくは、非接触給電装置20の載置部24は、第1前輪走行路242、及び第2前輪走行におけるカート10の進入方向の終端に、停止部28を備えている。停止部28は、第1側面車輪誘導部26の外側から第2側面車輪誘導部27の外側まである凸部である。このような形状により、停止部28は、カート10が操作者に押し込まれた場合に、前輪111、112が載置部24の外側に押し出されてしまうことを防止する。すなわち、停止部28は、カート10が載置部24の外側に押し出されてしまうことを防止する。なお、停止部28は、第1側面車輪誘導部26の外側から第2側面車輪誘導部27の外側まである凸部に限らず、第1前輪走行路242、又は第2前輪走行に設けられた突起等であってもよい。
【0035】
ここで、小売店の店舗毎に必要なカート10の数は異なっている。また、店舗毎にカート置場の広さ等も異なっている。すなわち、店舗に設置する非接触給電装置20の規模は、店舗毎の状況に応じて異なっている。そのため、非接触給電装置20が同時に充電させることができるカート10の台数は任意に変更可能であることが好ましい。
【0036】
非接触給電装置20は、非接触給電装置ユニットを連結することで形成される。非接触給電装置ユニットは、自装置の載置部24と、自装置とは異なる非接触給電ユニットの載置部24とを連結する連結部291、292、293、294とを備えている。そして、非接触給電装置20は、連結部291、292、293、294を介して非接触給電装置ユニットを連結することで、同時に充電可能なカート10の台数を任意に増やすことができる。また、連結部291、292、293、294は、非接触給電装置ユニットの種別に応じた位置に設けられている。
【0037】
非接触給電装置ユニットの種別には、トップユニット201、増設ユニット202、及びエンドユニット203がある。図6は、トップユニット201の一例を示す上面図である。図7は、増設ユニット202の一例を示す上面図である。図8は、エンドユニット203の一例を示す上面図である。
【0038】
図6に示すように、トップユニット201は、非接触給電装置20の先端に配置される非接触給電装置ユニットである。トップユニット201は、カート10の進入方向前方に、載置部24上面を走行するカート10を停止させる停止部28が設けられ、カート10の進入方向後方に、連結部291が設けられている。
【0039】
ここで、連結部291、292、293、294は、自装置の載置部24と、自装置とは異なる非接触給電ユニットの載置部24とが接する接触面における凹部又は凸部である。連結部291、292、293、294が凹部の場合、連結部291、292、293、294は、連結対象の非接触給電ユニットに設けられた連結部291、292、293、294を形成する凸部に嵌め込まれることで連結する。または、連結部291、292、293、294は、自装置の載置部24と、自装置とは異なる非接触給電ユニットの載置部24とが接する接触面に開けられた孔である。この場合、連結部291、292、293、294は、孔に金具等が挿入されることで連結する。なお、これら連結方法は一例であって、連結部291、292、293、294は、如何なる方法で自装置の載置部24と、自装置とは異なる非接触給電ユニットの載置部24とを連結してもよい。
【0040】
また、トップユニット201のカート10の進入方向後方に設けられた連結部291は、増設ユニット202の連結部292、又はエンドユニット203の連結部294と連結することできる。よって、トップユニット201には、増設ユニット202、又はエンドユニット203と連結することができる。また、図6に示すトップユニット201は、送電部21が3台設けられている。しかしながら、トップユニット201は、3台に限らず、任意の台数の送電部21を備えていてもよい。
【0041】
図7に示すように増設ユニット202は、非接触給電装置20の中間に配置される非接触給電装置ユニットである。また、増設ユニット202は、非接触給電装置20に任意の台数連結することができる。すなわち、非接触給電装置20において、増設ユニット202は、連結されていなくてもよいし、1台以上連結されていてもよい。
【0042】
増設ユニット202は、カート10の進入方向前方、及びカート10の進入方向後方に、連結部292、293が設けられている。増設ユニット202のカート10の進入方向前方に設けられた連結部292は、トップユニット201の連結部291及び、自装置とは異なる増設ユニット202の連結部293と対応している。よって、増設ユニット202は、トップユニット201及び、増設ユニット202と連結することができる。
【0043】
また、増設ユニット202のカート10の進入方向後方に設けられた連結部293は、エンドユニット203及び、自装置とは異なる増設ユニット202の連結部292と対応している。よって、増設ユニット202は、エンドユニット203及び、増設ユニット202と連結することができる。また、図7に示す増設ユニット202は、送電部21が3台設けられている。しかしながら、増設ユニット202は、2台に限らず、任意の台数の送電部21を備えていてもよい。
【0044】
図8に示すようにエンドユニット203は、非接触給電装置20の終端に配置される非接触給電装置ユニットである。また、エンドユニット203は、カート10の進入方向前方に、連結部294が設けられ、カート10の進入方向後方に、カート10が進入する進入側からカート10の進入方向に進むに従い進入方向と直交する方向の幅が狭くなる、カート10の車輪の走行路の進入部244が設けられている。
【0045】
エンドユニット203のカート10の進入方向前方に設けられた連結部294は、トップユニット201の連結部291及び、増設ユニット202の連結部292と対応している。よって、エンドユニット203は、トップユニット201及び、増設ユニット202と連結することができる。また、図8に示すエンドユニット203は、送電部21が1台設けられている。しかしながら、エンドユニット203は、1台に限らず、任意の台数の送電部21を備えていてもよい。
【0046】
このような形態により非接触給電装置20は、非接触給電装置ユニットを増やすことで、同時に充電可能なカート10の台数を任意に増やすことが可能になっている。例えば、10台のカート10を同時に充電する非接触給電装置20を形成する場合、1台のトップユニット201と、3台のトップユニット201と、1台のトップユニット201とを連結すればよい。
【0047】
以上のように、本実施形態に係る非接触給電装置20が有するトップユニット201、増設ユニット202、及びエンドユニット203等の非接触給電ユニットは、カート10が載置される載置部24を備えている。載置部24には、受電部116に非接触給電により送電する送電部21が設けられている。また、非接触給電ユニットは、自装置の載置部24と、自装置とは異なる非接触給電ユニットの載置部24とを連結する連結部291、292、293、294を備えている。よって、非接触給電ユニットは、任意な数の非接触給電ユニットを連結することができる。従って、本実施形態に係る非接触給電ユニットは、充電台数を容易に変更することができる。
【0048】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0049】
また、上記実施形態では、非接触給電装置20は、カート置場に置かれる場合について説明した。しかしながら、非接触給電装置20は、カート置場に埋め込んでもよい。カート置場に非接触給電装置20を埋め込む場合、非接触給電装置20と、地面との間に段差が無くなるため、非接触給電装置20は、傾斜面23を有していなくてもよい。
【0050】
また、載置部24の上面が、地面よりも低い位置になるように非接触給電装置20をカート置場に埋め込んでもよい。この場合、非接触給電装置20は、地面から載置部24に下る傾斜面を有していてもよい。このように、非接触給電装置20は、地面から載置部24に下る傾斜面を有することにより、操作者が意図的にカート10を引き出さない限り、載置部24にカート10を載置することができる。
【0051】
また、上記実施形態では、非接触給電装置20は、中央車輪誘導部25と、第1側面車輪誘導部26と、第2側面車輪誘導部27との凸部で囲うことにより第1前輪走行路242及び第2前輪走行路243を形成した。しかしながら、第1前輪走行路242及び第2前輪走行路243は、凹部形状により形成されてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 非接触給電システム
10 カート
16 商品登録装置
111、112 前輪
113、114 後輪
116 受電部
20 非接触給電装置
21 送電部
24 載置部
242 第1前輪走行路
243 第2前輪走行路
244 進入部
25 中央車輪誘導部
26 第1側面車輪誘導部
27 第2側面車輪誘導部
28 停止部
201 トップユニット
202 増設ユニット
203 エンドユニット
291、292、293、294 連結部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0053】
【文献】特開2017-204951号公報
図1
図2
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図4
図5
図6
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図8