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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-12
(45)【発行日】2023-05-22
(54)【発明の名称】光源ユニット及び照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 23/00 20150101AFI20230515BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20230515BHJP
   F21V 29/508 20150101ALI20230515BHJP
   F21V 29/77 20150101ALI20230515BHJP
   F21V 21/30 20060101ALI20230515BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20230515BHJP
   F21V 15/01 20060101ALI20230515BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20230515BHJP
   F21W 131/407 20060101ALN20230515BHJP
   F21Y 105/10 20160101ALN20230515BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230515BHJP
【FI】
F21V23/00 170
F21V29/503
F21V29/508
F21V29/77
F21V23/00 120
F21V23/00 160
F21V21/30 300
F21S8/04 110
F21V15/01 100
F21V15/01 360
F21V19/00 450
F21W131:407
F21Y105:10
F21Y115:10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019124926
(22)【出願日】2019-07-04
(65)【公開番号】P2021012767
(43)【公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-03-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻 正賢
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-210880(JP,A)
【文献】特開2012-109281(JP,A)
【文献】特開2008-311237(JP,A)
【文献】特開2018-195499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00
F21V 29/503
F21V 29/508
F21V 29/77
F21V 21/30
F21S 8/04
F21V 15/01
F21V 19/00
F21W 131/407
F21Y 105/10
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を照射する光源部と、
前記光源部が光源取付面に設けられ、前記光源部から発生する熱を放散するヒートシンクと、
前記ヒートシンクの前記光源取付面の他面である電源取付面に設けられ、前記光源部に電源を供給する電源ユニットと、を備え、
前記電源ユニットは、
電源回路と、
電線が接続面に接続され、前記電線を介して供給される電源を前記電源回路に供給する端子台と、
前記端子台の前記接続面を露出する端子開口が形成され、前記端子開口から露出した前記接続面に接続される前記電線が載置されて前記電源取付面から離間する載置面を有し、前記電源回路及び前記端子台を収納するケースと、を有し、
前記端子台は前記端子開口に嵌め込まれ、前記接続面と前記載置面とが面一となっている
光源ユニット。
【請求項2】
前記載置面は、
前記電源取付面に対し傾斜している
請求項1記載の光源ユニット。
【請求項3】
前記載置面は、
前記電源取付面に対し平行である
請求項1記載の光源ユニット。
【請求項4】
前記電源ユニットは、
前記ケースの前記端子開口を露出又は遮蔽させるように前記ケースにスライド自在に取り付けられたカバーを更に有する
請求項1~3のいずれか1項に記載の光源ユニット。
【請求項5】
前記カバーは、
前記端子開口の側方を覆う保持部と、
前記保持部に接続され、前記端子開口の上方を覆う庇と、を有する
請求項4記載の光源ユニット。
【請求項6】
前記カバーは、
前記保持部の一端側と前記庇の一端側とを接続する蓋部を更に有し、
前記保持部の他端側と前記庇の他端側との間であり前記蓋部と対向する対向空間には、前記電線が挿入されている
請求項5記載の光源ユニット。
【請求項7】
被取付部に取り付けられるアームと、
前記アームに揺動自在に取り付けられ、請求項1~6のいずれか1項に記載の光源ユニットと、を備える
照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を照射する光源部を備える光源ユニット及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光を照射する光源部を備える光源ユニットが知られている。特許文献1には、放熱部であるヒートシンクの上面に点灯装置が載置された照明器具が開示されている。特許文献1の点灯装置は、電線が接続される端子台と、端子台を露出させる開口が形成された点灯装置ケースとを有している。端子台に接続された電線は、ヒートシンクの上面に載置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-195499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された照明器具は、電線がヒートシンクの上面に載置されているため、ヒートシンクが放散する熱の影響が、電線に及ぶおそれがある。
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、端子台に接続される電線に熱の影響が及ぶことを抑制する光源ユニット及び照明器具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る光源ユニットは、光を照射する光源部と、光源部が光源取付面に設けられ、光源部から発生する熱を放散するヒートシンクと、ヒートシンクの光源取付面の他面である電源取付面に設けられ、光源部に電源を供給する電源ユニットと、を備え、電源ユニットは、電源回路と、電線が接続面に接続され、電線を介して供給される電源を電源回路に供給する端子台と、端子台の接続面を露出する端子開口が形成され、端子開口から露出した接続面に接続される電線が載置されて電源取付面から離間する載置面を有し、電源回路及び端子台を収納するケースと、を有し、端子台は端子開口に嵌め込まれ、接続面と載置面とが面一となっている
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、端子台を収納するケースが、電線が載置される載置面を有しており、載置面は、ヒートシンクの電源取付面から離間している。このため、電線がヒートシンクの電源取付面に載置されない。従って、端子台に接続される電線に熱の影響が及ぶことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る照明器具を示す組立斜視図である。
図2】実施の形態1に係る照明器具を示す分解斜視図である。
図3】実施の形態1に係る光源部を示す下面図である。
図4】実施の形態1に係るヒートシンクを上側からみた場合の分解斜視図である。
図5】実施の形態1に係るベース部を示す斜視図である。
図6】実施の形態1に係るフィンを示す斜視図である。
図7】実施の形態1に係るヒートシンクにおいて庇部を外した場合の上面図である。
図8】実施の形態1に係る照明器具を示す側面図である。
図9】実施の形態1に係る照明器具を示す組立斜視図である。
図10】実施の形態1に係るカバーの動作を示す斜視図である。
図11】実施の形態1に係るカバーの動作を示す斜視図である。
図12】実施の形態1に係るカバーの動作を示す斜視図である。
図13】実施の形態2に係る照明器具を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る照明器具の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本発明を限定するものではない。方向を表す用語としては、例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」又は「後」等が挙げられる。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明器具1を示す組立斜視図であり、図2は、実施の形態1に係る照明器具1を示す分解斜視図である。図1及び図2に示すように、照明器具1は、天井等に取り付けられるものであり、天井等の被取付部(図示せず)に取り付けられる支持部100と、支持部100に保持される光源ユニット200とを備えている。照明器具1は、例えば体育館又は倉庫等といった高さが高い天井に取り付けられる。
【0011】
(支持部100)
支持部100は、アーム110と、固定部120と、接続部130とを有している。アーム110は、例えば板金を折り曲げてU字状に形成された部材であり、ボルト等の固定具によって被取付部に取り付けられる。固定部120は、例えば平板状の板金の両端を折り曲げた形状をなす部材であり、光源ユニット200を保持する。接続部130は、アーム110と固定部120とを接続するものであり、例えば2個のボルトと2個のナットとからなる。固定部120は、剛性がある金属で形成されており、接続部130によって、アーム110に対し揺動自在に取り付けられている。
【0012】
(光源ユニット200)
光源ユニット200は、光を照射する光源部210(図3参照)と、光源部210からの熱を放散するヒートシンク220とを有する。また、光源ユニット200は、光源部210に電力を供給して点灯させる電源ユニット230と、光源部210を覆うようにヒートシンク220に取り付けられる光学カバー240とを有している。
【0013】
(光源部210)
図3は、実施の形態1に係る光源部210を示す下面図である。図3に示すように、光源部210は、複数の発光素子211と、複数の発光素子211が放射状に並べられた基板212とを有している。基板212は、円板状をなしており、縁部に切り欠き212bが形成されている。
【0014】
(ヒートシンク220)
図4は、実施の形態1に係るヒートシンク220を上側からみた場合の分解斜視図である。図4に示すように、ヒートシンク220は、角柱状をなしており、矩形板状のベース部221と、複数のフィン223aを有するフィン部223と、フィン部223を覆う矩形板状の庇部222とを有している。ベース部221、フィン部223及び庇部222は、例えばアルミニウム製の板を加工して形成されたものであり、組み合わせることによってヒートシンク220が製造される。ヒートシンク220は、アルミニウム板を板金加工して形成されることによって、射出成型の場合よりも重量を軽くすることができることに加え、成型用の金型が不要であるため、製造費用を抑えることができる。なお、アルミニウム板は、射出成型に用いられるアルミニウム材よりもアルミニウムの純度が高く、板厚が薄くても、射出成型に用いられるアルミニウム材と同等以上の放熱性を確保することができる。
【0015】
図5は、実施の形態1に係るベース部221を示す斜視図である。図5に示すように、ベース部221は、光源部210が取り付けられる光源取付面21aと、光源取付面21aの裏面の第2のベース面21bとを有している。ヒートシンク220の一面とは、ベース部221の光源取付面21aに相当する。第2のベース面21bには、フィン部223が略垂直に載置される。なお、フィン部223は、第2のベース面21bに対して完全な垂直でなくてもよく、交差する角度であればよい。ベース部221の光源取付面21aには、電線10を光源部210側に引き込む際に用いられる円筒状のブッシュ250が設けられている。ブッシュ250は、基板212に形成された切り欠き212bに挿入されることにより、ベース部221と基板212との位置決めが容易となる。
【0016】
ベース部221は、凹部221bを有しており、光源固定穴221cと、カバー固定穴221dとが形成されている。凹部221bは、ベース部221の表面から窪んでおり、ベース部221の縁部に6箇所設けられている。光源固定穴221cは、ベース部221の中央に形成されている。カバー固定穴221dは、光学カバー240とベース部221とが取り付けられる際に用いられ、ベース部221の縁部に8箇所形成されている。なお、凹部221bは、ベース部221において基板212と接触する部分が台座上に形成されたものでもよい。
【0017】
図6は、実施の形態1に係るフィン223aを示す斜視図である。フィン部223は、放射状に並べられた複数のフィン223aと、ベース部221に接続されるベース接続部223bと、庇部222に接続される庇接続部223cとを有している。ヒートシンク220は、複数のフィン223aが放射状に配置されていることにより、照明器具1の全周から換気することができるため、放熱性を向上させることができる。図6に示すように、フィン223aは、2枚1組となっており、フィン223aの下端部同士がベース接続部223bによって接続されている。
【0018】
2枚1組のフィン223aのうち、一方のフィン223aの上端部には、庇接続部223cが設けられている。ベース接続部223bは、ベース部221に固定されており、固定手段は、レーザ溶接等の溶接でもよく、リベット等の固定部120材を用いたものでもよい。庇接続部223cは、庇部222に固定されており、固定手段は、レーザ溶接等の溶接でもよく、リベット等の固定部120材を用いたものでもよい。
【0019】
図7は、実施の形態1に係るヒートシンク220において庇部222を外した場合の上面図である。図7に示すように、接続部130は、フィン223a同士の間に配置されている。このため、フィン223aは、接続部130に干渉しない。従って、フィン223aは、接続部130に干渉しないように内側に縮められる必要がなく、ベース部221の縁部にまで張り出すことができる。よって、照明器具1は、フィン223aに自然対流を与え易い。これにより、ヒートシンク220は、放熱効果を高めることができる。
【0020】
図4に示すように、庇部222は、ベース部221と同形状をなしており、フィン部223に対向して接触する第1の庇面22aと、第1の庇面22aの裏面の電源取付面22bとを有している。電源取付面22bには、電源ユニット230が載置される。ここで、保持部281の固定部120は、ベース部221の光源取付面21aと庇部222の第1の庇面22aとを接続している(図1参照)。
【0021】
本実施の形態1では、ベース接続部223b及び庇接続部223cが、フィン部223を介してベース部221と庇部222とを連結する連結部223dの機能を有している。ベース接続部223bは、フィン223aとベース部221とを固定し、庇接続部223cは、フィン223aと庇部222とを固定している。本実施の形態1では、ベース接続部223b及び庇接続部223cが2枚1組のフィン223aの全ての組に設けられており、2枚1組のフィン223aの全ての組が、ベース部221及び庇部222に固定されている。このため、ベース部221、フィン223a及び庇部222がそれぞれ密着し、伝熱性を向上させることができる。
【0022】
なお、ベース接続部223b及び庇接続部223cは、複数のフィン223aのうち少なくとも1つに設けられていればよい。ベース接続部223b及び庇接続部223cが、フィン223aの一部のみに設けられている場合、ヒートシンク220の製造工数が削減され、容易に組み立てることができる。また、ベース接続部223b及び庇接続部223cは、フィン223aに設けられている必要はなく、別部材としてもよい。
【0023】
更に、本実施の形態1では、ベース部221、フィン部223及び庇部222は、アルミニウム板を加工して形成された場合について例示しているが、ヒートシンク220の一部を射出成型で形成してもよい。この場合、アルミニウム板を加工した部分と、射出成型で形成された部分とを組み合わせることによって、ヒートシンク220が製造される。また、本実施の形態1では、フィン223aは、ベース部221に放射状に並べられている場合について例示しているが、互いに並列に並べられてもよい。
【0024】
(電源ユニット230)
電源ユニット230は、ヒートシンク220の庇部222の電源取付面22bに設けられ、光源部210に電源を供給する。電源ユニット230が電源取付面22bに設けられることによって、電源ユニット230から生じる熱をヒートシンク220に伝達させることができる。従って、ヒートシンク220は、電源ユニット230の温度が上昇することを抑制することができる。電源ユニット230は、図1及び図2に示すように、本体底部290と、点灯装置231と、端子台232と、信号用コネクタ233と、ケース270と、カバー280とを有している。
【0025】
(本体底部290)
本体底部290は、点灯装置231を載置するものであり、ヒートシンク220の庇部222の電源取付面22bに取り付けられる。
【0026】
(点灯装置231)
点灯装置231は、電源回路231aを有しており、電線10を介して点灯するための電源を光源部210に供給する。
【0027】
(端子台232)
端子台232は、外部に設けられた商用電源(図示せず)からの電線10(図11参照)が接続され、電線10を介して商用電源から供給される電源を、点灯装置231の電源回路231aに供給する。端子台232は、略直方体状をなしており、電線10が接続される接続面232aを有している。端子台232は、傾斜した状態で配置されている。なお、端子台232は、ケース270に固定されてもよく、取付部材等によって傾斜した状態に保持されてもよい。
【0028】
(信号用コネクタ233)
信号用コネクタ233は、外部に設けられた制御装置(図示せず)からの信号線(図示せず)が接続されるコネクタであり、傾斜した状態で配置されている。信号用コネクタ233は、信号線を介して送信される制御信号を、点灯装置231の電源回路231aに送信する。
【0029】
(ケース270)
ケース270は、電源回路231aを有する点灯装置231、端子台232及び信号用コネクタ233を覆うように本体底部290に取り付けられて、点灯装置231、端子台232及び信号用コネクタ233を収納する。ケース270は、底面が開口した中空状の箱体であり、2個の側面271と、背面272と、正面273と、載置面274と、天面276とを有している。2個の側面271は、対向しており、本体底部290から起立した台形状をなしている。
【0030】
背面272は、2個の側面271の一端同士を接続するものであり、本体底部290から起立した長方形状をなしている。正面273は、2個の側面271の他端同士を接続するものであり、背面272よりも高さが低く本体底部290から起立した長方形状をなしている。載置面274は、正面273の上端から2個の側面271の傾斜部に沿って傾斜し、天面276まで延びている。天面276は、載置面274の上端と2個の側面271の上端と背面272の上端とを接続するものであり、本体底部290に対向する長方形状をなしている。
【0031】
載置面274には、端子開口274aとコネクタ開口274bとが形成されている。端子開口274aは、載置面274に形成された開口であり、端子台232がケース270内に収納された状態で、端子台232の接続面232aを露出させる。コネクタ開口274bは、載置面274に形成された開口であり、信号用コネクタ233が嵌め込まれ、信号用コネクタ233を露出させる。
【0032】
図8は、実施の形態1に係る照明器具1を示す側面図である。前述の如く、載置面274は、本体底部290から直接起立してはおらず、正面273の上端から天面276に向かって延びている。即ち、載置面274は、図8に示すように、本体底部290及び電源取付面22bから離間しており、電源取付面22bに対し傾斜している。また、載置面274は、端子開口274aから露出した接続面232aに接続される電線10が載置される(図11参照)。
【0033】
(カバー280)
図1及び図2に示すように、カバー280は、ケース270の端子開口274a及びコネクタ開口274bを露出又は遮蔽させるようにケース270にスライド自在に取り付けられている。カバー280は、保持部281と、庇282と、蓋部283とを有している。保持部281は、端子開口274aの側方を覆うものであり、本体底部290及び電源取付面22bに対し略垂直に延びる。保持部281には、水平状に延びる保持長穴281aが形成されている。保持長穴281aにネジ等の締結具がスライド自在に挿入される。保持長穴281aに挿入される締結具は、正面273に固定される。
【0034】
庇282は、保持部281の上端に接続され、端子開口274aの上方を覆うものである。庇282は、本体底部290及び電源取付面22bに対し略水平に延びる。庇282には、水平状に延びる庇長穴282aが形成されている。庇長穴282aにネジ等の締結具がスライド自在に挿入される。庇長穴282aに挿入される締結具は、天面276に固定される。蓋部283は、保持部281の一端側と庇282の一端側とを接続する三角形状の部材である。なお、保持部281の他端側と庇282の他端側との間であり、蓋部283と対向する対向空間284には、電線10が挿入される(図12参照)。なお、カバー280は蓋部283を有していなくてもよい。この場合、カバー280は、保持部281と庇282とからなり、板金を一度曲げただけで製造される。従って、カバー280を容易に製造することができる。
【0035】
ここで、図8に示すように、側面視において、対向空間284はアーム110に隣接しており、重なっていない。このため、光源ユニット200がアーム110に対して揺動するとき、電線10がアーム110に干渉することを抑制することができる。即ち、電線10は、光源ユニット200の揺動を妨げない。
【0036】
このように、カバー280は、載置面274の一部を覆うように設けられている。ここで、保持長穴281a及び庇長穴282aに締結具がスライド自在に挿入されることによって、カバー280は、載置面274を覆う位置を変更するようにスライドすることができる。なお、ケース270とカバー280との間に樹脂製のワッシャ等が設けられることによって、カバー280は、より滑らかにスライドすることができる。
【0037】
図9は、実施の形態1に係る照明器具1を示す組立斜視図である。図1に示すように、カバー280は、端子開口274a及びコネクタ開口274bを遮蔽させることにより、端子台232、端子台232に接続される電線10、信号用コネクタ233及び信号用コネクタ233に接続される信号線を保護している。一方、図9に示すように、カバー280は、端子開口274a及びコネクタ開口274bを露出させることにより、端子台232に電線10を接続させたり、信号用コネクタ233に信号線を接続させたりすることを許容する。
【0038】
(光学カバー240)
光学カバー240は、有底角筒状の箱体であり、光源部210を覆いつつヒートシンク220のベース部221に固定されている。光学カバー240は、カバー固定ネジ(図示せず)によってヒートシンク220に固定されている。なお、光学カバー240の内側に、光源部210から照射された光の進行方向を制御するレンズユニットや光を反射するリフレクタ等を設けてもよい。
【0039】
ここで、連結部223dであるベース接続部223b及び庇接続部223cが、フィン部223を介してベース部221と庇部222とを連結している。このため、光源部210からの熱を、フィン部223を介して庇部222に伝達させることができる。従って、ヒートシンク220において庇部222も放熱部材として作用する。本実施の形態1は、電線10が庇部222に載置されないため、庇部222が放熱によって熱くなっても、電線10に熱の影響が及ばない。なお、庇部222とフィン部223との間に間隔が空いていても、庇部222は熱くなる可能性がある。従って、本実施の形態1は、庇部222とフィン部223との間に間隔が空いている場合でも、有効である。
【0040】
(カバー280の動作)
図10図12は、実施の形態1に係るカバー280の動作を示す斜視図である。次に、カバー280の動作について説明する。図10に示すように、カバー280が端子開口274a及びコネクタ開口274bを覆っている状態において、作業者が、電線10を端子台232に接続する場合について例示する。図11に示すように、作業者は、カバー280をスライドさせて、端子開口274a及びコネクタ開口274bを露出させる。そして、作業者は、電線10を端子台232の接続面232aに接続させる。その際、電線10は、ケース270の載置面274に載置されており、ヒートシンク220の庇部222の電源取付面22bに接触しない。
【0041】
図12に示すように、作業者は、カバー280をスライドさせて、端子開口274a及びコネクタ開口274bを遮蔽させる。これにより、電線10は、カバー280と載置面274との間に収容され、カバー280における対向空間284に挿入された状態となる。なお、電線10は、カバー280の保持部281に保持されており、載置面274から落下しない。従って、電線10は、ヒートシンク220から放散される熱の影響を受け難い。また、カバー280が蓋部283を有しているため、作業者が電線10を引き回す際、電線10の挿入方向を間違え難い。
【0042】
本実施の形態1によれば、端子台232を収納するケース270が、電線10が載置される載置面274を有しており、載置面274は、ヒートシンク220の電源取付面22bから離間している。このため、電線10がヒートシンク220の電源取付面22bに載置されない。従って、端子台232に接続される電線10に熱の影響が及ぶことを抑制することができる。また、載置面274が庇部222の電源取付面22bから離間しているため、作業者が電線10を端子台232に挿し込むときに、庇部222が邪魔にならない。更に、載置面274は、電源取付面22bに対し傾斜しているため、作業者が電線10を接続する際、端子台232を見易い。このため、作業性が向上する。
【0043】
実施の形態2.
図13は、実施の形態2に係る照明器具1000を示す側面図である。本実施の形態2は、載置面274の形状が、実施の形態1と相違する。本実施の形態2では、実施の形態1と同一の部分は同一の符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0044】
図13に示すように、ケース1270は、底面が開口した中空状の箱体であり、2個の側面1271(図13では、一方の側面1271のみ示す)と、背面1272と、正面1273と、載置面1274と、起立面1275と、天面1276とを有している。2個の側面1271は、対向しており、本体底部290から起立した楔形状をなしている。背面1272は、実施の形態1と同様に、2個の側面1271の一端同士を接続するものであり、本体底部290から起立した長方形状をなしている。
【0045】
正面1273は、実施の形態1と同様に、2個の側面1271の他端同士を接続するものであり、背面1272よりも高さが低く本体底部290から起立した長方形状をなしている。載置面1274は、正面1273の上端から2個の側面1271の水平部に沿って延びるものであり、本体底部290に対向する長方形状をなしている。このように、本実施の形態2の載置面1274は、電源取付面22bに対し平行である。起立面1275は、載置面1274から起立して天面1276まで延びるものであり、背面1272に対向する長方形状をなしている。天面1276は、起立面1275の上端と2個の側面1271の上端と背面1272の上端とを接続するものであり、本体底部290に対向する長方形状をなしている。
【0046】
本実施の形態2によれば、載置面1274は、電源取付面22bに対し平行である。即ち、本実施の形態2も、載置面1274は、ヒートシンク220の電源取付面22bから離間している。このため、電線10がヒートシンク220の電源取付面22bに載置されない。従って、実施の形態1と同様に、端子台232に接続される電線10に熱の影響が及ぶことを抑制することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 照明器具、10 電線、21a 光源取付面、21b 第2のベース面、22a 第1の庇面、22b 電源取付面、100 支持部、110 アーム、120 固定部、130 接続部、200 光源ユニット、210 光源部、211 発光素子、212 基板、212b 切り欠き、220 ヒートシンク、221 ベース部、221b 凹部、221c 光源固定穴、221d カバー固定穴、222 庇部、223 フィン部、223a フィン、223b ベース接続部、223c 庇接続部、223d 連結部、230 電源ユニット、231 点灯装置、231a 電源回路、232 端子台、232a 接続面、233 信号用コネクタ、240 光学カバー、250 ブッシュ、270 ケース、271 側面、272 背面、273 正面、274 載置面、274a 端子開口、274b コネクタ開口、276 天面、280 カバー、281 保持部、281a 保持長穴、282 庇、282a 庇長穴、283 蓋部、284 対向空間、290 本体底部、1000 照明器具、1270 ケース、1271 側面、1272 背面、1273 正面、1274 載置面、1275 起立面、1276 天面。
図1
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図10
図11
図12
図13