(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-12
(45)【発行日】2023-05-22
(54)【発明の名称】電子部品取付装置、電子部品取付構造及び電子部品の取付方法
(51)【国際特許分類】
H05K 7/12 20060101AFI20230515BHJP
F16B 5/06 20060101ALI20230515BHJP
F16J 15/10 20060101ALI20230515BHJP
H05K 7/14 20060101ALI20230515BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20230515BHJP
H05K 5/00 20060101ALI20230515BHJP
【FI】
H05K7/12 N
F16B5/06 B
F16J15/10 A
H05K7/12 P
H05K7/14 C
H05K5/02 E
H05K5/00 A
(21)【出願番号】P 2019153819
(22)【出願日】2019-08-26
【審査請求日】2022-03-17
(31)【優先権主張番号】P 2019094462
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104569
【氏名又は名称】大西 正夫
(72)【発明者】
【氏名】野田 修身
(72)【発明者】
【氏名】楠田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小野山 昂太
(72)【発明者】
【氏名】竹下 敦朗
【審査官】ゆずりは 広行
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-191007(JP,A)
【文献】特開2014-227090(JP,A)
【文献】実開昭57-111189(JP,U)
【文献】特開2013-136320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/12
F16B 5/06
F16J 15/10
H05K 7/14
H05K 5/02
H05K 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被着体の第1方向側の第1面に固定可能な固定部と、
電子部品と、
収容部とを備えており、
前記収容部は、前記固定部に固定された被固定部と、
前記第1方向に開口し且つ前記第1方向の反対の第2方向側に底部を有する略筒状であって、前記電子部品を収容する収容部本体とを有しており、
前記収容部本体は、前記固定部に対して
前記第2方向側に配置された第1部を有しており、前記収容部本体の前記第1部の前記第2方向の寸法は、前記被着体の前記第1面に開口した収容孔の前記第2方向の寸法と同じ又は小さく、前記収容部本体の前記第1部は前記被着体の前記収容孔内に収容可能であり、
前記被固定部は、前記収容部本体から延びており且つ前記収容部本体の前記第1部に対して前記第1方向側に位置する電子部品取付装置。
【請求項2】
請求項1記載の電子部品取付装置において、
前記収容部本体の前記底部には、当該底部を前記第2方向に貫通した少なくとも一つの貫通孔が設けられている電子部品取付装置。
【請求項3】
請求項
1又は2記載の電子部品取付装置において、
前記収容部は、金属製の薄板で構成されている電子部品取付装置。
【請求項4】
請求項
1~3の何れかに記載の電子部品取付装置において、
前記収容部の前記収容部本体の前記底部は、前記電子部品に直接的又は間接的に当接しており、
前記電子部品取付装置は、支持部を更に備えており、
前記支持部は、前記固定部に固定された支持部本体と、
前記支持部本体から前記第2方向に延びており、前記収容部の前記収容部本体内に挿入され、前記電子部品に直接的又は間接的に当接した脚部とを有している電子部品取付装置。
【請求項5】
請求項
4記載の電子部品取付装置において、
前記支持部本体に固定された基板と、
前記基板上に実装されており且つ前記電子部品に電気的に接続されたコネクタ及び回路部の少なくとも一方とを更に備えている電子部品取付装置。
【請求項6】
請求項
1~5の何れかに記載の電子部品取付装置において、
前記固定部は、前記被固定部が固定された第1固定部と、
前記第1固定部が取り付けられた第2固定部とを有しており、
前記第2固定部が、前記被着体の前記第1面に固定可能である電子部品取付装置。
【請求項7】
請求項
1~6の何れかに記載の電子部品取付装置において、
弾性体で構成されたホルダを更に備えており、
前記ホルダは、前記電子部品を保持しており且つ前記電子部品と共に前記収容部内に収容されている電子部品取付装置。
【請求項8】
請求項1~7の何れかに記載の電子部品取付装置において、
前記固定部の前記第2方向側の面上に固定されており且つ前記被着体の前記第1面に接触可能なシール部を更に備えており、
前記シール部は、当該シール部を前記第2方向に貫通した挿通孔を有しており、
前記収容部の前記収容部本体の前記第1部が前記挿通孔に挿通されている電子部品取付装置。
【請求項9】
請求項1~8の何れかに記載の電子部品取付装置において、
前記固定部は、前記第2方向側に凸であり且つ前記被着体の前記第1面に設けられた位置決め孔に嵌合可能である第1凸部を有している電子部品取付装置。
【請求項10】
第1方向側の第1面、前記第1方向の反対の第2方向側の第2面、及び前記第1面に開口した収容孔を有する被着体と、
請求項1~7の何れかに記載の電子部品取付装置とを備えており、
前記電子部品取付装置の前記固定部は、前記被着体の前記第1面に固定されており、
前記電子部品取付装置の前記収容部の前記第1部は、前記被着体の前記収容孔内に収容されており且つ前記被着体の前記第2面よりも前記第2方向側に突出していない電子部品取付構造。
【請求項11】
請求項10記載の電子部品取付構造において、
前記被着体の前記第1面と前記固定部との間で圧縮されたシール部を更に備えており、
前記シール部は、当該シール部を前記第2方向に貫通した挿通孔を有しており、
前記電子部品取付装置の前記収容部の前記収容部本体の前記第1部が前記挿通孔に挿通されている電子部品取付構造。
【請求項12】
請求項
10又は11記載の電子部品取付構造において、
前記固定部及び前記被着体の前記第1面の何れか一方には、第1凸部が設けられており、他方に、前記第1凸部が嵌合した位置決め孔が設けられている電子部品取付構造。
【請求項13】
電子部品を被着体に取り付けるための電子部品の取付方法であって、
第1方向側の第1面、前記第1方向の反対の第2方向側の第2面、及び前記第1面に開口した収容孔を有する前記被着体を用意し、
固定部と、第1方向に開口した収容部本体及び前記固定部に固定された被固定部を有する収容部とを用意し、
前記収容部の前記収容部本体の前記第2方向側の第1部を前記被着体の前記第2面よりも前記第2方向側に突出させることなく、当該収容部本体の第1部を前記被着体の前記収容孔内に収容させると共に、前記固定部を前記被着体の前記第1面上に載置し、
前記固定部を前記被着体の前記第1面に固定し、
前記固定部の載置の前又は後に前記電子部品を用意し、且つ
用意された前記電子部品を前記収容部本体内に収容することを含んでおり、
前記収容部の前記収容部本体は、前記第2方向側に底部を有する略筒状であり、
前記収容部の前記被固定部は、前記収容部本体から延びており、前記収容部本体の前記第1部に対して前記第1方向側に位置している電子部品の取付方法。
【請求項14】
電子部品を被着体に取り付けるための電子部品の取付方法であって、
第1方向側の第1面、前記第1方向の反対の第2方向側の第2面、及び前記第1面に開口した収容孔を有する前記被着体を用意し、
固定部と、前記第1方向に開口した収容部本体及び前記固定部に固定された被固定部を有する収容部とを用意し、
前記収容部の前記収容部本体の前記第2方向側の第1部を前記被着体の前記第2面よりも前記第2方向側に突出させることなく、当該収容部本体の第1部を前記被着体の前記収容孔内に収容させると共に、前記固定部を前記被着体の前記第1面上に載置し、
前記固定部を前記被着体の前記第1面に固定し、
前記固定部の載置の前又は後に前記電子部品を用意し、
用意された前記電子部品を前記収容部本体内に収容して、前記電子部品を前記収容部本体の底部に当接させ、
支持部本体及び前記支持部本体から前記第2方向に延びた脚部を有する支持部を用意し、
前記電子部品が前記収容部本体内に収容された後に、前記支持部の前記脚部を前記収容部の前記収容部本体に挿入して前記電子部品に当接させ、且つ
前記支持部本体を前記固定部に固定することを含む電子部品の取付方法。
【請求項15】
電子部品を被着体に取り付けるための電子部品の取付方法であって、
第1方向側の第1面、前記第1方向の反対の第2方向側の第2面、及び前記第1面に開口した収容孔を有する前記被着体を用意し、
固定部と、前記第1方向に開口した収容部本体及び前記固定部に固定された被固定部を有する収容部とを用意し、
前記収容部の前記収容部本体の前記第2方向側の第1部を前記被着体の前記第2面よりも前記第2方向側に突出させることなく、当該収容部本体の第1部を前記被着体の前記収容孔内に収容させると共に、前記固定部を前記被着体の前記第1面上に載置し、
前記固定部を前記被着体の前記第1面に固定し、
前記固定部の載置の前又は後に弾性体で構成されたホルダに保持された前記電子部品を用意し、
用意された前記電子部品及び前記ホルダを前記収容部本体内に収容して、前記ホルダを前記収容部本体の底部に当接させ、
支持部本体及び前記支持部本体から前記第2方向に延びた脚部を有する支持部を用意し、
前記電子部品及び前記ホルダが前記収容部本体内に収容された後に、前記支持部の前記脚部を前記収容部の前記収容部本体に挿入して前記ホルダに当接させ、且つ
前記支持部本体を前記固定部に固定することを含む電子部品の取付方法。
【請求項16】
請求項
13~15の何れかに記載の電子部品の取付方法において、
前記固定部は、前記収容部の前記被固定部が固定された第1固定部と、前記第1固定部が取り付けられた第2固定部とを有しており、
前記固定部の前記被着体の前記第1面に対する固定は、前記第2固定部を前記被着体の前記第1面に固定させることを含む電子部品の取付方法。
【請求項17】
請求項
13~16の何れかに記載の電子部品の取付方法において、
前記固定部を前記被着体の前記第1面上に載置するときに、前記収容部の前記収容部本体の前記第1部の周りに位置するシール部を、前記被着体の前記第1面と前記固定部との間で挟持しており、
前記被着体の前記第1面と前記固定部との間で前記シール部が圧縮された状態で、前記固定部を前記被着体の前記第1面に固定する電子部品の取付方法。
【請求項18】
請求項
13~17の何れかに記載の電子部品の取付方法において、
前記固定部及び前記被着体の前記第1面の何れか一方には、複数の第1凸部が設けられており、他方に、複数の位置決め孔が設けられており、
前記固定部を前記被着体の前記第1面上に載置するときに、前記第1凸部を前記位置決め孔に嵌合させる電子部品の取付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品取付装置、電子部品取付構造及び電子部品の取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には従来の電子部品取付構造が記載されている。この取付構造は、自動車の天井部分の内張り部(ヘッドライナー)と、マイクロホンである電子部品と、外装ケースと、取付部品とを備えている。ヘッドライナーは、被着体を有している。被着体は、その厚み方向の一方側の上面と、上面の反対側の下面と、上面から下面にかけて貫通した貫通孔とを有している。マイクロホンは、金属製の外装ケースに覆われている。外装ケースの第1側面に二つの第1係合孔が設けられ、外装ケースの第1側面の反対側の第2側面に二つの第2係合孔が設けられている。この外装ケース付きマイクロホンは、被着体の貫通孔の上側に配置されている。取付部品は、ベースと、二つの第1脚部と、二つの第2脚部とを有している。取付部品のベースは被着体の貫通孔を塞ぐように被着体の下面に当接している。取付部品の第1、第2脚部は被着体の下面側から被着体の貫通孔に挿通され、第1、第2脚部の爪部が被着体の上面よりも上側に配置されている。第1脚部の爪部がマイクロホンの外装ケースの第1係合孔に各々引っ掛けられると共に、第2脚部の爪部がマイクロホンの外装ケースの第2係合孔に各々引っ掛けられている。これにより、外装ケース付きのマイクロホンが被着体の上面側で固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車の天井部分の内張り部の被着体の下面は、クッション材で覆われ、このクッション材がクロスで覆われる。取付部品のベースが被着体の下面上に配置されているため、クッション材及びクロスは、当該ベースの形に応じて変形し、クッション材及びクロスにベースの形状が表れることになる。
【0005】
そこで、本発明は、電子部品取付装置の一部が被着体の一方の面側に配置されることなく、電子部品を被着体に取り付けることができる電子部品取付装置、電子部品取付構造及び電子部品の取付方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様の電子部品取付装置は、被着体の第1方向側の第1面に固定可能な固定部と、電子部品と、収容部とを備えている。収容部は、固定部に固定された被固定部と、電子部品を収容する収容部本体とを有している。収容部本体は、固定部に対して第1方向の反対の第2方向側に配置された第1部を有している。収容部本体の第1部の第2方向の寸法は、被着体の第1面に開口した収容孔の第2方向の寸法と同じ又は小さい。収容部本体の第1部は、被着体の収容孔内に収容可能である。
【0007】
このような態様の電子部品取付装置による場合、電子部品取付装置が被着体の第1面に固定された状態で、電子部品取付装置の一部が、被着体の第2方向側の第2面側に配置されない。その理由は次の通りである。第1に、固定部が被着体の第1面に固定される。第2に、収容部の収容部本体の第1部の第2方向の寸法は、被着体の第1面に開口した収容孔の第2方向の寸法と同じ又は小さいため、収容部の収容部本体の第1部が被着体の収容孔内に収容された状態で、被着体の第2面よりも第2方向側に突出しない。
【0008】
収容部本体は、第1方向に開口し且つ第2方向側に底部を有する略筒状とすることが可能である。被固定部は、収容部本体から延びており且つ収容部本体の第1部に対して第1方向側に位置する構成とすることが可能である。
【0009】
収容部本体の底部には、当該底部を第2方向に貫通した少なくとも一つの貫通孔が設けられた構成とすることも可能である。
【0010】
収容部は、金属製の薄板で構成されていても良い。このような態様の電子部品取付装置による場合、収容部が金属製の薄板で構成されているため、収容部自体の厚みが低減されるので、収容部の収容部本体の第1部の第2方向の寸法を低減し易くなる。その結果、収容部の収容部本体の第1部を、被着体の第2面よりも第2方向側に突出させることなく、被着体の収容孔内に収容させ易くなる。
【0011】
収容部の収容部本体の底部は、電子部品に直接的又は間接的に当接した構成とすることが可能である。
【0012】
上記何れかの態様の電子部品取付装置は、支持部を更に備えた構成とすることが可能である。支持部は、固定部に固定された支持部本体と、支持部本体から第2方向に延びた脚部とを有する構成とすることが可能である。脚部は、収容部の収容部本体内に挿入されており、且つ電子部品に直接的又は間接的に当接した構成とすることが可能である。このような態様の電子部品取付装置による場合、電子部品が、収容部の底部と脚部との間で挟持されるので、収容部内で電子部品を容易に位置固定することができる。
【0013】
上記何れかの態様の電子部品取付装置は、支持部本体に固定された基板と、コネクタ及び回路部の少なくとも一方とを更に備えた構成とすることが可能である。コネクタ及び回路部の少なくとも一方は、基板上に実装されており且つ電子部品に電気的に接続された構成とすることが可能である。
【0014】
固定部は、被固定部が固定された第1固定部と、第1固定部が取り付けられた第2固定部とを有する構成とすることが可能である。第2固定部が、被着体の第1面に固定可能となっていると良い。
【0015】
上記何れかの態様の電子部品取付装置は、弾性体で構成されたホルダを更に備えた構成とすることが可能である。ホルダは、電子部品を保持しており且つ電子部品と共に収容部内に収容された構成とすることが可能である。なお、このホルダは、収容部本体の底部に当接すると共に、支持部の脚部に当接する構成とすることも可能である。
【0016】
上記何れかの態様の電子部品取付装置は、固定部の第2方向側の面上に固定されており且つ被着体の第1面に接触可能なシール部を更に備えた構成とすることが可能である。シール部は、当該シール部を第2方向に貫通した挿通孔を有する構成とすることが可能である。収容部の収容部本体の第1部が挿通孔に挿通された構成とすることが可能である。
【0017】
固定部は、第2方向側に凸であり且つ被着体の第1面に設けられた位置決め孔に嵌合可能である第1凸部を有する構成とすること可能である。
【0018】
本発明の一態様の電子部品取付構造は、被着体と、上記何れかの態様の電子部品取付装置とを備えている。被着体は、第1方向側の第1面、第1方向の反対の第2方向側の第2面、及び第1面に開口した収容孔を有している。電子部品取付装置の固定部は、被着体の第1面に固定されている。電子部品取付装置の収容部の第1部は、被着体の収容孔内に収容されており且つ被着体の第2面よりも第2方向側に突出していない。
【0019】
このような態様の電子部品取付構造による場合、固定部が被着体の第1面に固定させるだけであり、且つ収容部が被着体の収容孔に収容され且つ被着体の第2面よりも第2方向側に突出していない。このため、電子部品取付装置の一部が、被着体の第2面側に突出しない。
【0020】
電子部品取付装置は、被着体の第1面と固定部との間で圧縮されたシール部を更に備えた構成とすることが可能である。このシール部は、当該シール部を第2方向に貫通した挿通孔を有する構成とすることが可能である。電子部品取付装置の収容部の収容部本体の第1部が挿通孔に挿通された構成とすることが可能である。
【0021】
固定部及び被着体の第1面の何れか一方には、第1凸部が設けられており、他方に、第1凸部が嵌合した位置決め孔が設けられていても良い。第1凸部及び位置決め孔は少なくとも一つあれば良く、同数の複数としても良い。
【0022】
本発明の一態様の電子部品の取付方法は、電子部品を被着体に取り付けるための方法であって、以下の工程を含む。第1方向側の第1面、第1方向の反対の第2方向側の第2面、及び第1面に開口した収容孔を有する被着体を用意する。固定部と収容部を用意する。この収容部は、第1方向に開口した収容部本体及び固定部に固定された被固定部を有する。収容部の収容部本体の第2方向側の第1部を被着体の第2面よりも第2方向側に突出させることなく、当該収容部本体の第1部を被着体の収容孔内に収容させると共に、固定部を被着体の第1面上に載置する。固定部を被着体の第1面に固定する。固定部の載置の前又は後に電子部品を用意する。用意された電子部品を収容部本体内に収容する。
【0023】
このような態様の電子部品の取付方法による場合、固定部が被着体の第1面に固定させるだけであり、且つ収容部が被着体の収容孔に収容され且つ被着体の第2面よりも第2方向側に突出しない。このため、電子部品取付装置の一部が、被着体の第2面側に配置されることがない。
【0024】
電子部品が収容部本体内に収容されるときに、電子部品が収容部本体の底部に当接するようにしても良い。この場合、取付方法は、支持部本体及び支持部本体から第2方向に延びた脚部を有する支持部を用意し、電子部品が収容部本体内に収容された後に、支持部の脚部を収容部の収容部本体に挿入して電子部品に当接させ、且つ支持部本体を固定部に固定することを更に含んでいても良い。このような態様の電子部品の取付方法による場合、電子部品が、収容部本体の底部と脚部とに当接されることによって、底部と脚部との間で挟持される。
【0025】
電子部品が上記ホルダに保持されている場合、電子部品が収容部本体内に収容されるときに、電子部品及びホルダが収容部本体内に収容され且つホルダが収容部本体の底部に当接するようになっていても良い。この場合、取付方法は、支持部本体及び支持部本体から第2方向に延びた脚部を有する支持部を用意し、電子部品及びホルダが収容部本体内に収容された後に、支持部の脚部を収容部の収容部本体に挿入してホルダに当接させ、且つ支持部本体を固定部に固定することを更に含んでいても良い。このような態様の電子部品の取付方法による場合、ホルダ及び電子部品が、収容部本体の底部と脚部とに当接されることによって、底部と脚部との間で挟持される。
【0026】
固定部は、収容部の被固定部が固定された第1固定部と、第1固定部が取り付けられた第2固定部とを有する場合、固定部の被着体の第1面に対する固定は、第2固定部を被着体の第1面に固定させるようになっていると良い。
【0027】
固定部を被着体の第1面上に載置するときに、収容部の収容部本体の第1部の周りに位置するシール部を、被着体の第1面と固定部との間で挟持するようにしても良い。被着体の第1面と固定部との間でシール部が圧縮された状態で、固定部を被着体の第1面に固定すると良い。
【0028】
固定部を被着体の第1面上に載置するときに、一又は複数の第1凸部を対応する位置決め孔に嵌合させるようにしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1A】本発明の実施例1に係る電子部品取付構造の正面、平面及び右側面から表した斜視図である。
【
図1B】前記取付構造の背面、平面及び左側面から表した斜視図である。
【
図3】前記取付構造の被着体、クッション材及びクロスの正面、平面及び右側面から表した斜視図である。
【
図4A】前記取付構造の電子部品取付装置の正面、平面及び左側面から表した斜視図である。
【
図4B】前記取付構造の前記電子部品取付装置の正面、底面及び右側面から表した斜視図である。
【
図5A】前記取付構造の前記電子部品取付装置の正面、平面及び左側面から表した分解斜視図である。
【
図5B】前記取付構造の前記電子部品取付装置の
背面、底面及び
左側面から表した分解斜視図である。
【
図6A】本発明の実施例2に係る電子部品取付構造の
図2Aに対応する断面図である。
【
図7】前記取付構造の被着体、クッション材及びクロスの正面、平面及び右側面から表した斜視図である。
【
図8】前記取付構造の前記電子部品取付装置の正面、底面及び右側面から表した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の種々の実施例について説明する。なお、後述する実施例及び設計変更例の各要素は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能であることに留意されたい。また、後述する実施例の各態様及び設計変形例における電子部品取付構造及び電子部品取付装置の各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。
【実施例1】
【0031】
以下、本発明の実施例1を含む複数の実施例に係る電子部品取付構造S(以下、単に取付構造Sとも称する。)ついて、
図1A~
図5Bを参照しつつ説明する。なお、
図1A~
図5Bには、実施例1の取付構造Sが示されている。
【0032】
取付構造Sは、車の天井部分の内張り部H(以下、ヘッドライナーHとも称する。)と、電子部品取付装置D(以下、単に取付装置Dとも称する。)とを備えている。ヘッドライナーHは、被着体10を有している。
図2A~
図2C及び
図4A~
図4Bに示すZ-Z’方向は、被着体10の厚み方向に相当する。Z-Z’方向は、特許請求の範囲の第1方向に相当するZ方向と、特許請求の範囲の第2方向に相当するZ’方向を含む。Z’方向は、Z方向の反対方向である。
図2A及び
図4A~
図4Bに示すY-Y’方向は、Z-Z’方向に略直交する方向である。
図2B~
図2C及び
図4A~
図4Bに示すX-X’方向は、Z-Z’方向及びY-Y’方向に略直交する方向である。
【0033】
被着体10は、樹脂成形品であって、Z方向側の第1主面と、Z’方向側の第2主面とを有している。第1主面には、Z方向に開口した凹部11が設けられていても良い。この場合、凹部11の底面が、被着体10の第1面11aとなっている。凹部11は省略可能である。この場合、第1主面自体が被着体10の第1面11aとすると良い。
【0034】
第2主面は被着体10の第2面12とすることが可能である。第2主面にも、Z’方向に開口した図示しない凹部が設けられていても良い。この場合、凹部の底面が、被着体10の第2面12とすると良い。
【0035】
被着体10は少なくとも一つの収容孔13を更に有している。少なくとも一つの収容孔13は、第1面11aから第2面12に延びており、且つZ方向及びZ’方向に開口した貫通孔であっても良いし、第1面11aに設けられており且つZ方向に開口し、Z’方向側が閉じた有底孔であっても良い。
図1A~
図3では、収容孔13は、二つであって、被着体10に
Y-Y’方向に間隔をあけて設けられた貫通孔である。
【0036】
被着体10は少なくとも一つの位置決め孔14を更に有していても良い。少なくとも一つの位置決め孔14は、第1面11aから第2面12に延びており、且つZ方向及びZ’方向に開口した貫通孔であっても良いし、第1面11aに設けられており且つZ方向側に開口し、Z’方向側が閉じた有底孔であっても良い。
図1A~
図3では、位置決め孔14は、一つの貫通孔であって、二つの収容孔13の間に配置されている。
【0037】
ヘッドライナーHは、クッション材20を更に有していても良い。クッション材20は、Z方向側の面と、Z’方向側の面とを有している。クッション材20のZ方向側の面が被着体10の第2面12に接着されている。被着体10の少なくとも一つの収容孔13及び/又は少なくとも一つの位置決め孔14が貫通孔である場合、少なくとも一つの収容孔13及び/又は少なくとも一つの位置決め孔14はクッション材20によってZ’方向側から閉塞されている。
【0038】
ヘッドライナーHは、布地等で構成されたクロス30を更に有していても良い。クロス30は、クッション材20のZ’方向側の面に接着されている。なお、クッション材20が省略される場合、クロス30が、被着体10の第2面12に接着されていても良い。クッション材20が省略され且つ被着体10の少なくとも一つの収容孔13及び/又は少なくとも一つの位置決め孔14が貫通孔である場合、少なくとも一つの収容孔13及び/又は少なくとも一つの位置決め孔14はクロス30によってZ’方向側から閉塞されている。なお、クロス30も省略可能である。
【0039】
取付装置Dは、少なくとも一つの電子部品100を備えている。少なくとも一つの電子部品100は、少なくとも一つの収容孔13の数に応じて一又は複数とすることが可能である。一又は複数の電子部品100は、マイクロホン又はスピーカー等の音響部品である。電子部品100は、マイクロホンの音孔等の音声信号の入力部又はスピーカーから音声信号を出力する出力部を有している。
【0040】
取付装置Dは、少なくとも一つのホルダ200を更に備えていても良い。少なくとも一つのホルダ200は、少なくとも一つの電子部品100の数に応じて一又は複数とすることが可能である。一又は複数のホルダ200は、ゴム等の弾性体で構成されており且つ対応する電子部品100を収容できる形を有していれば良い。例えば、一又は複数のホルダ200は、対応する電子部品100を収容するケースであって、その内形寸法は、対応する電子部品100の外形寸法と略同じ又は若干小さくすることが可能である。この場合、一又は複数のホルダ200内に対応する電子部品100が嵌合している。この一又は複数のホルダ200のZ’方向側の部分には、対応する電子部品100の入力部又は出力部に対向する少なくとも一つの貫通孔210が設けられていても良い。なお、貫通孔210は省略可能である。
【0041】
取付装置Dは少なくとも一つの収容部300を更に備えている。少なくとも一つの収容部300は、少なくとも一つの電子部品100の数に応じて一又は複数とすることが可能である。一又は複数の収容部300は、収容部本体310と、被固定部320とを有している。収容部本体310は、例えば、Z方向に開口し且つZ’方向側に底部311aを有する略筒状(例えば、円筒状(
図5A及び
図5B参照)又は多角筒状(図示なし))である。
【0042】
ホルダ200が設けられている場合、収容部本体310は、対応する電子部品100及びホルダ200を、以下の(1)又は(2)の通り、収容する構成とすると良い。
(1)収容部本体310のY-Y’方向の断面の内形寸法は、対応するホルダ200のY-Y’方向の断面の外形寸法に対応している。収容部本体310内に対応するホルダ200が嵌合(FIT IN)し、収容部本体310内で保持されている。この場合、収容部本体310の底部311aには、対応するホルダ200が当接し、当該ホルダ200に保持された電子部品100が、Z方向側から当該ホルダ200を介して収容部本体310の底部311aに間接的に当接していても良いが、当接せず、収容部本体310内で中空保持されていても良い。
(2)収容部本体310のY-Y’方向の断面の内形寸法は、対応するホルダ200のY-Y’方向の断面の外形寸法よりも大きい。収容部本体310が対応する電子部品100及びホルダ200を収容している。この場合、上記の通り、ホルダ200に保持された電子部品100が、Z方向側から当該ホルダ200を介して収容部本体310の底部311aに間接的に当接している。
【0043】
ホルダ200が省略される場合、収容部本体310は、対応する電子部品100を、以下の(3)又は(4)の通り、収容する構成とすると良い。
(3)収容部本体310のY-Y’方向の断面の内形寸法は、対応する電子部品100のY-Y’方向の断面の外形寸法に対応している。収容部本体310内に対応する電子部品100が嵌合(FIT IN)し、収容部本体310内で保持されている。この場合、収容部本体310の底部311aには、Z方向側から対応する電子部品100が直接的に当接していても良いが、当接せず、収容部本体310内で中空保持されていても良い。
(4)収容部本体310のY-Y’方向の断面の内形寸法は、対応する電子部品100のY-Y’方向の断面の外形寸法よりも大きい。収容部本体310が対応する電子部品100を収容している。この場合、収容部本体310の底部311aには、Z方向側から対応する電子部品100が直接的に当接している。
【0044】
収容部本体310の底部311aには、少なくとも一つの貫通孔311bが設けられていても良い。少なくとも一つの貫通孔311bは、底部311aをZ-Z’方向に貫通している。ホルダ200が設けられている場合、少なくとも一つの貫通孔311bは、対応するホルダ200の少なくとも一つの貫通孔210に連通している。ホルダ200が省略される場合、少なくとも一つの貫通孔311bは、対応する電子部品100の入力部又は出力部に対向している。なお、少なくとも一つの貫通孔311bは、省略し、底部311aを円形又は多角形状の板とすることが可能である。
【0045】
収容部本体310は、第1部311と、第2部312を有している。第1部311は、収容部本体310のZ’方向側の底部311aを有する略筒状(例えば、円筒状又は多角筒状)の部分であって、被着体10の対応する収容孔13内に、当該収容孔13からZ’方向に突出することなく、収容される。このため、第1部311のZ-Z’方向の寸法(第2方向の寸法に相当)は、対応する収容孔13のZ-Z’方向の寸法と同じ又は小さい。第1部311のY-Y’方向の断面の外形寸法は、対応する収容孔13のY-Y’方向の断面の内形寸法に対応している又は小さい。第2部312は、収容部本体310の第1部311からZ方向側に延びた略筒状(例えば、円筒状又は多角筒状)の部分であって、第1部311が対応する収容孔13内に収容された状態で、当該収容孔13からZ方向側に突出する。なお、第2部312は省略可能である。
【0046】
被固定部320は、対応する収容部本体310
の第2部312又は第1部311から延びており且つ当該収容部本体310の第1部311に対してZ方向側に位置するフランジ及び/又は片部材である。
図2A~
図2C及び
図5A~
図5Bでは、被固定部320は、対応する収容部本体310の第2部312のZ方向側の周縁から外側に延びた円環状のフランジ321と、このフランジ321から延びた片部材322とを有している。
【0047】
一又は複数の収容部300は、絞り加工された金属製(例えば、Steel Use Stainless(SUS)製)の薄板で構成されていても良い。この場合、薄板の厚みは、0.5mm以下とすると良いが、これに限定されるものではない。例えば、一又は複数の収容部300は、鋳造又は3Dプリンタで作成された金属製の薄板や樹脂成形品で構成されていても良い。
【0048】
取付装置Dは固定部400を更に備えている。固定部400は、一又は複数の収容部300の被固定部320が固定されており且つ被着体10の第1面11aに接着又は溶着によって固定されている。固定部400は、被着体10の第1面11a上に配置されている。被着体10が凹部11を有している場合、固定部400は、少なくとも部分的に凹部11内に収容されていると良い。固定部400は、第1固定部410と、第2固定部420とを有する構成とすることが可能である。
【0049】
第1固定部410は、一又は複数の収容部300の被固定部320が固定されている。例えば、第1固定部410は、一又は複数の収容部300の被固定部320がインサート成形された樹脂成形品で構成されていても良いし、一又は複数の収容部300の被固定部320が差し込まれる溝又は孔を有する樹脂等で構成されていても良い。第1固定部410は、少なくとも一つの孔411を有する構成とすることが可能である(
図2A、
図2C及び
図5A~
図5B参照)。この場合、少なくとも一つの孔411は、少なくとも一つの収容部300の数及び位置に応じて第1固定部410に設けられている。一又は複数の孔411は、対応する収容部300の収容部本体310のZ方向側の開口をZ方向側に開放させている。
【0050】
図1A~
図2C及び
図4A~
図5Bでは、第1固定部410は、Z方向側に開口した箱であって、底部と、この底部からZ方向に延びた略筒状の壁とを有している。底部には、二つの収容部300の収容部本体310のZ方向側の開口を開放させる二つの孔411がY-Y’方向に間隔をあけて設けられている。底部の孔411の周縁部に、二つの収容部300の被固定部320がY-Y’方向に間隔をあけてインサート成形されている。
なお、少なくとも一つの孔411は省略可能である。この場合、第1固定部410が、一又は複数の収容部300の収容部本体310の被固定部320が固定される板又はブロックであって、第1固定部410が収容部本体310のZ方向側の開口を閉塞しない構成としても良いし、第1固定部410が、一又は複数の収容部300の収容部本体310のZ方向側の開口を閉塞する構成としても良い。
【0051】
第1固定部410は、少なくとも一つの第1凸部412を更に有していても良い。少なくとも一つの第1凸部412は、被着体10の少なくとも一つの位置決め孔14の数に応じて一又は複数とすることが可能であって、第1固定部410からZ’方向に延びている。一又は複数の第1凸部412が対応する位置決め孔14に嵌合している。そのため、一又は複数の第1凸部412のY-Y’方向の寸法、X-X’方向の寸法は、対応する位置決め孔14のY-Y’方向の寸法、X-X’方向の寸法と略同じ、若干大きい又は若干小さい。なお、被着体10に少なくとも一つの第1凸部が設けられ、第1固定部410に対応する位置決め孔が設けられていても良い。第1凸部及び位置決め孔は省略可能である。
【0052】
第1固定部410は、第2固定部420に、係合、接着、溶着及び/又はネジ止めによって固定されていると良い。以下、説明の便宜上、第2固定部420及び第1固定部410の何れか一方を、一方の固定部と称し、他方を他方の固定部と称する。
【0053】
第1固定部410は、第2固定部420に係合によって取り付けられている場合、一方の固定部には、係合爪422又は係合凸部が設けられており、他方の固定部には、壁又は係合孔が設けられている。この場合、一方の固定部の係合爪422が他方の固定部の壁の縁又は係合孔に引っ掛けられる、又は、一方の固定部の係合凸部が他方の固定部の係合孔に嵌合することによって、第2固定部420に第1固定部410が取り付けられている。
図1A~
図2C及び
図4A~
図5Bでは、第2固定部420は、ベース部421と、このベース部421からZ方向に延びており且つY-Y’方向に間隔をあけて配置された二つのアームを有している。Y方向側、Y’方向側のアームの先端部に設けられた係合爪422が、第1固定部410の壁のY方向側の部分、Y’方向側の部分のZ方向側の縁にZ方向側から引っ掛けられている。
【0054】
第2固定部420は、被着体10の第1面11aに、接着又は溶着によって固定されている。第2固定部420は、被着体10の第1面11a上に載置される載置面421aを有するベース部421を有している。第2固定部420のベース部421上(Z方向側)に第1固定部410が配置されている。第2固定部420のベース部421には、一又は複数の収容部300の収容部本体310の第1部311を固定部400の載置面421aに対してZ’方向側に突出させるための少なくとも一つの開口423又は切り欠きが設けられている。換言すると、一又は複数の収容部300の収容部本体310の第1部311は、少なくとも一つの開口423又は切り欠きを通って、固定部400の載置面421aに対してZ’方向側に配置されている。開口423又は切り欠きは、一つであって、一又は複数の収容部300の収容部本体310が挿通される構成であっても良いし(
図1A~
図2C及び
図4A~
図5B)、複数の収容部300の数に応じて複数であって、当該収容部300の収容部本体310の位置に応じて第2固定部420に設けられていても良い。
【0055】
第1固定部410が少なくとも一つの第1凸部412を有している場合、少なくとも一つの第1凸部412が少なくとも一つの開口423又は切り欠きが挿通され、載置面421aに対してZ’方向側に突出すると良い。
【0056】
上記一方の固定部が少なくとも一つの第2凸部413を更に有し、上記他方の固定部が少なくとも一つの位置決め孔424を更に有していても良い。少なくとも一つの第2凸部413は、一方の固定部から他方の固定部に向けて延びている。少なくとも一つの位置決め孔424は、少なくとも一つの第2凸部413の数及び位置に応じて他方の固定部に設けられている。一又は複数の位置決め孔424に、対応する第2凸部413が嵌合し、第1固定部410が第2固定部420に対して位置固定されている。このため、一又は複数の位置決め孔424のY-Y’方向の断面の寸法は、対応する第2凸部413のY-Y’方向の断面の寸法と同じ、若干大きい又は若干小さい。
図2A、
図2C及び
図5A~
図5Bでは、第1固定部410の二つの孔411の周りに環状の凸部である第2凸部413が各々設けられており、第2固定部420の一つの開口423が、第2凸部413の形及び位置に対応した二つの位置決め孔424を有している。なお、第2凸部413及び位置決め孔424は、省略可能である。
【0057】
第2固定部420は、少なくとも一つの位置決め部425を更に有していても良い。少なくとも一つの位置決め部425は、第2固定部420のベース部421からZ方向に延びており、第1固定部410の周りに配置されている。少なくとも一つの位置決め部425が第1固定部410に当接している。
図1A~
図2C及び
図4Bでは、位置決め部425は四つのZ方向側から見て略L字状の壁であって、第1固定部410の壁の角部に各々当接している。なお、少なくとも一つの位置決め部425は省略可能である。
【0058】
取付装置Dは支持部500及び/又は基板600を更に備えていても良い。支持部500は支持部本体510を有している。支持部本体510は、第1、第2固定部410、420の上記固定と同様に、第1固定部410上(Z方向側)に固定されている。
図2A~
図2C及び
図4A~
図4Bでは、支持部本体510は第1固定部410の底部上に上記係合及びネジ止めによって固定されており且つ当該底部に対してZ方向側に位置している。基板600は、第1、第2固定部410、420の上記固定と同様に、支持部500の支持部本体510上(Z方向側)に固定されている。支持部500は省略可能である。この場合、基板600は、第1、第2固定部410、420の上記固定と同様に、第1固定部410上に固定されている。基板600に一又は複数の電子部品100が、図示しないケーブルやリード線等の接続手段によって電気的に接続されている。なお、基板600が省略される場合、少なくとも一つの電子部品100は、前記接続手段によって外部接続可能となっていると良い。
【0059】
支持部500は少なくとも一つの脚部520を更に有していても良い。支持部本体510からZ’方向側に延びた突起である。少なくとも一つの脚部520は、少なくとも一つの収容部300の数に応じて一又は複数とすることが可能である。この場合、第1固定部410は少なくとも一つの収容部300の数に応じた少なくとも一つの孔411を有しており、一又は複数の脚部520は、対応する孔411及び収容部300の位置に応じて配置されていると良い。ホルダ200が設けられている場合、一又は複数の脚部520は、対応する孔411を通じて対応する収容部300の収容部本体310内にZ方向側から挿入され、当該収容部本体310内のホルダ200に当接している。すなわち、一又は複数の脚部520は、対応する収容部本体310内でホルダ200を介して電子部品100に間接的に当接している。ホルダ200が省略される場合、一又は複数の脚部520は、対応する孔411を通じて対応する収容部300の収容部本体310内にZ方向側から挿入され、当該収容部本体310内の電子部品100に直接的に当接している。なお、一又は複数のホルダ200又は電子部品100が対応する収容部本体310内で保持されている場合、又は、一又は複数の収容部本体310の開口が閉塞されている場合、支持部500の脚部520は、省略可能である。
【0060】
基板600が設けられている場合、取付装置Dは、基板600上に実装された少なくとも一つの回路部700及びコネクタ800の少なくとも一方を更に備えていても良い。少なくとも一つの回路部700は、一つであって、基板600を介して一又は複数の電子部品100に電気的に接続されていても良いし、少なくとも一つの回路部700は、複数であって、基板600を介して複数の電子部品100に各々電気的に接続されていても良い。コネクタ800は、ボディ810と、複数の端子820とを有している。ボディ810は、絶縁樹脂で構成されており且つ接続孔811を有している。端子820は、接触部と、接続部と、中間部とを有している。端子820の接触部は、接続孔811内に配置されている。端子820の中間部は、接触部と接続部の間の部分であって、ボディ810に保持されている。端子820の接続部は、ボディ810からボディ810外に突出し且つ基板600に半田接続されている。コネクタ800は、基板600を介して少なくとも一つの回路部700及び/又は少なくとも一つの電子部品100に電気的に接続されている。なお、回路部700及び/又はコネクタ800は省略可能である。
【0061】
第1固定部410がZ方向側に開口した箱である場合、取付装置Dはカバー900を更に備えていても良い。カバー900は、第1固定部410の壁にZ方向側から取り付けられており且つ第1固定部410の開口をZ方向側から閉塞している。コネクタ800が設けられている場合、カバー900には、Z’方向及びX方向に開放された収容凹部910が設けられている。この収容凹部910に、コネクタ800のボディ810のZ方向側の部分が収容されており且つコネクタ800の接続孔811をX方向に開放している。
図1A~
図2C及び
図4A~
図4Bでは、第2固定部420のY方向側、Y’方向側のアームの係合爪422が、第1固定部410の壁のY方向側の部分、Y’方向側の部分のZ方向側の縁にZ方向側から引っ掛けられると共に、カバー900のY方向側の端部、Y’方向側の端部にもZ方向側から引っ掛けられている。これにより、カバー900が第1固定部410の壁に取り付けられた状態が維持されている。第1固定部410の壁のX方向側の部分には、コネクタ800の接続孔811をX方向に開放する切り欠き414が設けられている。なお、カバー900は省略可能である。
【0062】
以下、電子部品100を被着体10に取り付ける第1方法及び第2方法について説明する。第1方法では、電子部品100、ホルダ200、収容部300、固定部400の開口423又は切り欠き、及び支持部500の脚部520がそれぞれ一つであるとして説明するが、これらが複数である場合も、一つである場合と同様に取付装置Dが組み立てられることに留意されたい。第2方法では、電子部品100、ホルダ200、収容部300、及び固定部400の開口423又は切り欠きがそれぞれ一つであるとして説明するが、これらが複数である場合も、一つである場合と同様に取付装置Dが組み立てられることに留意されたい。なお、第2方法では、支持部500が省略されている。
【0063】
第1方法及び第2方法は、取付装置Dの組み立て方法と、取付装置Dを被着体10に対して取り付ける方法とを含む。なお、第1方法の取付装置Dを被着体10に対して取り付ける方法と、第2方法の取付装置Dを被着体10に対して取り付ける方法とは、同様であるので、後者の説明は省略する。
【0064】
まず、第1方法の取付装置Dの組み立て方法について説明する。電子部品100及びこれを保持したホルダ200を用意する。そして、固定部400の第1固定部410及びこれに固定された収容部300を用意する。電子部品100及びホルダ200を収容部300の収容部本体310内に収容させる。このとき、ホルダ200が収容部本体310の底部311aに当接する。その後、支持部500を用意する。支持部500の支持部本体510を第1固定部410に上記の通り固定する。このとき、支持部500の脚部520が、収容部本体310内に挿入され、当該収容部本体310内のホルダ200に当接する。これにより、ホルダ200及び電子部品100が、収容部本体310の底部311aと脚部520との間で挟持される。このようにして電子部品100及びホルダ200が、第1固定部410に固定された収容部300内で保持される。
【0065】
なお、ホルダ200が省略される場合、電子部品100が収容部300の収容部本体310内に収容され、電子部品100が収容部本体310の底部311aに当接するようにすれば良い。支持部500の脚部520は、収容部本体310内に挿入され、当該収容部本体310内の電子部品100に当接する。これにより、電子部品100が、収容部本体310の底部311aと脚部520との間で挟持される。このようにして電子部品100が、第1固定部410に固定された収容部300内に保持される。
【0066】
電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100を収容部300に保持させる前又は後に、固定部400の第2固定部420を用意する。第1固定部410に固定された収容部300の収容部本体310を第2固定部420の開口423又は切り欠きに挿通させ、収容部本体310の第1部311を第2固定部420の載置面421aに対してZ’方向側に突出させる。そして、第1固定部410を第2固定部420に上記の通り固定させる。
【0067】
第1固定部410が少なくとも一つの第1凸部412を有する場合、第1固定部410が第2固定部420に固定されるときに、少なくとも一つの第1凸部412が開口423又は切り欠きに挿通され、Z’方向側に突出する。第1固定部410及び第2固定部420のうちの何れか一方の固定部が少なくとも一つの第2凸部413を有し、他方の固定部が少なくとも一つの位置決め孔424を更に有する場合、第1固定部410が第2固定部420に固定されるときに、少なくとも一つの第2凸部413が、対応する位置決め孔424に嵌合する。
【0068】
取付装置Dが基板600を備えている場合、支持部本体510が第1固定部410に固定される前に、基板600を用意し、基板600を支持部500の支持部本体510に上記の通り固定すると良い。基板600と電子部品100とは、基板600が支持部本体510に固定される前又は後において、上記接続手段を用いて電気的に接続すれば良い。なお、用意される基板600上には、少なくとも一つの回路部700及びコネクタ800が実装されていても良いし、実装されていなくても良い。なお、基板600が省略される場合、本段落の工程は省略される。
【0069】
第1固定部410がZ方向側に開口した箱であり且つ取付装置Dがカバー900を備えている場合、第1固定部410を第2固定部420に固定される前に、カバー900が第1固定部410の壁に取り付けられ且つ第1固定部410の開口を閉塞する。基板600上にコネクタ800が実装されている場合、支持部本体510が第1固定部410に固定され且つ基板600が支持部本体510に固定された後に、前述の通りカバー900が第1固定部410の壁に取り付けられると共に、コネクタ800のZ方向側の部分がカバー900の収容凹部910内に収容される。第1固定部410を第2固定部420に固定するときに、第2固定部420のY方向側、Y’方向側の係合爪422が、第1固定部410の壁のY方向側の部分、Y’方向側の部分のZ方向側の縁にZ方向側から引っ掛けられると共に、カバー900のY方向側の端部、Y’方向側の端部にもZ方向側から引っ掛けられる。なお、カバー900が省略される場合、本段落の工程は省略される。また、基板600上にコネクタ800が実装されていない場合、コネクタ800のZ方向側の部分がカバー900の収容凹部910内に収容される工程が省略される。
【0070】
上記何れかの通りに取付装置Dが組み立てられる。
【0071】
次に、第1方法の取付装置Dを被着体10に対して取り付ける方法について説明する。なお、被着体10には、クッション材20及び/又はクロス30が上記の何れかの態様の通り接着されていても良いが、取付装置Dが被着体10に取り付けられた後に、被着体10に、クッション材20及び/又はクロス30を接着しても構わない。
【0072】
被着体10及び組み立てられた取付装置Dを用意する。取付装置Dの第2固定部420の載置面421aを被着体10の第1面11a上に載置する。このとき、取付装置Dの収容部本体310の第1部311が被着体10の収容孔13内に挿入される。取付装置Dの第1固定部410が少なくとも一つの第1凸部412を有し且つ被着体10が少なくとも一つの位置決め孔14を有する場合、第2固定部420の載置面421aを被着体10の第1面11a上に載置するときに、少なくとも一つの第1凸部412が対応する位置決め孔14に嵌合し、取付装置Dが被着体10に対して位置決めされる。
【0073】
上記載置後、取付装置Dの第2固定部420を被着体10の第1面11aに接着又は溶着によって固定させる。このようにして取付装置Dが被着体10に取り付けられる。
【0074】
次に、第2方法の取付装置Dの組み立て方法について説明する。この方法は、第1方法の取付装置Dの組み立て方法と以下の点で相違する以外、第1方法の取付装置Dの組み立て方法と同様である。よって、その相違点についてのみ詳しく説明する。
【0075】
電子部品100及びホルダ200を収容部300の収容部本体310内に収容させるときに、ホルダ200が収容部本体310内に嵌合し保持される。このようにして電子部品100及びホルダ200が、第1固定部410に固定された収容部300内に保持される。
【0076】
なお、ホルダ200が省略される場合、電子部品100を収容部300の収容部本体310内に収容させるときに、電子部品100が収容部本体310内に嵌合し保持される。このようにして電子部品100が、第1固定部410に固定された収容部300内に保持される。
【0077】
取付装置Dが基板600を備えている場合、電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100が収容部300内に保持された後に、基板600を第1固定部410に上記の通り固定すると良い。基板600と電子部品100とは、基板600が第1固定部410に固定される前又は後において、上記接続手段を用いて電気的に接続すれば良い。なお、基板600上には、少なくとも一つの回路部700及びコネクタ800が実装されていても良いし、実装されていなくても良い。なお、基板600が省略される場合、本段落の工程は省略される。
【0078】
なお、第1方法又は第2方法は、取付装置Dを組み立てた後に、取付装置Dが被着体10に取り付けられる方法に限定されず、以下の通り工程の順序を変更可能である。電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100を第1固定部410に固定された収容部300内に保持させる前に、第2固定部420を被着体10の第1面11aに固定し、その後、収容部300付きの第1固定部410を第2固定部420に固定し、その後、電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100を第1固定部410に固定された収容部300内に保持させさせても良い。
【0079】
以上のような取付構造S、取付装置D及び第1、第2方法による場合、以下の技術的特徴及び効果を奏する。
【0080】
(a)取付装置Dの一部が被着体10の第2面12側に配置されることがない。なぜなら、取付装置Dの固定部400の第2固定部420が被着体10の第1面11aに接着又は溶着されるだけであり、且つ、取付装置Dの少なくとも一つの収容部300の収容部本体310の第1部311は、被着体10の第2面12よりもZ’方向側に突出することなく、被着体10の対応する収容孔13内に収容されるからである。
特に、少なくとも一つの収容部300が金属製の薄板で構成されている場合、当該収容部300の所定の強度を確保しつつ、当該収容部300自体の厚みを小さくすることができるので、当該収容部300の収容部本体310の第1部311のZ-Z’方向の寸法を低減し易くなる。そのため、少なくとも一つの収容部300の第1部311を、被着体10の第2面12よりもZ’方向側に突出することなく、被着体10の対応する収容孔13内に収容させ易くなる。
なお、被着体10の少なくとも一つの収容孔13がZ方向に開口した有底孔である場合、当該収容孔13内の収容部本体310の第1部311が、クッション材20及び/又はクロス30越しにZ’方向側からユーザーによって視認されることがなくなる。
【0081】
(b)少なくとも一つの電子部品100及びホルダ200、又は少なくとも一つの電子部品100が、対応する収容部300の底部311aと支持部500の対応する脚部520との間で挟持されている場合、少なくとも一つの電子部品100及びホルダ200、又は少なくとも一つの電子部品100を前述の挟持だけで対応する収容部300内で簡単に位置固定させることができる。また、少なくとも一つの電子部品100及びホルダ200、又は少なくとも一つの電子部品100は、挟持されているだけであるので、支持部500の支持部本体510を第1固定部410から取り外し、この挟持を解除するだけで、少なくとも一つの電子部品100を簡単に交換することができる。
【0082】
(c)少なくとも一つの収容部300の底部311aは、対応する電子部品100の音声信号の入力部又は出力部に対してZ’方向側に位置している。この少なくとも一つの収容部300の底部311aの厚みが大きい場合、対応する電子部品100の音響特性が悪化する要因となり得る。しかし、少なくとも一つの収容部300が金属製の薄板で構成され、当該収容部300の底部311aの厚みが低減されている場合、この底部311aの厚みを原因として対応する電子部品100の音響特性が悪化し難くなる。例えば、電子部品100がマイクロホンである場合、底部311aの厚みが低減されることによって、マイクロホンに対する高域の音圧低下が緩和される。
【0083】
(d)少なくとも一つの電子部品100が対応するホルダ200に保持されている場合、当該ホルダ200は弾性体で構成されているので、当該ホルダ200によって振動等が吸収される。よって、当該振動等が少なくとも一つの電子部品100にかかるのを軽減できる。
【0084】
(e)固定部400の第1固定部410が複数の第1凸部412を有し、被着体10が複数の位置決め孔14を有する場合、第1凸部412が位置決め孔14に各々挿入されることによって、取付装置D’の被着体10に対する位置及び向きを容易に決めることができる。
【実施例2】
【0085】
以下、本発明の実施例2を含む複数の実施例に係る電子部品取付構造S’(以下、単に取付構造S’とも称する。)ついて、
図6A~
図8を参照しつつ説明する。なお、
図6A~
図8には、実施例2の取付構造S’が示されている。なお、
図6A~
図6C及び
図8には、Z-Z’方向が示され、
図6B~
図6D及び
図8には、X-X’方向が示され、且つ
図6A、
図6D及び
図8には、Y-Y’方向が示されている。
【0086】
取付構造S’の取付装置D’がシール部Eを更に備えている点で、取付構造Sの取付装置Dと相違する以外、取付装置Dと略同じ構成である。以下、その相違点についてのみ詳しく説明し、取付構造S’の取付装置D’の構成の説明のうち、取付構造Sの取付装置Dの説明と重複する説明については省略する。なお、取付構造S’のヘッドライナーHは、取付構造SのヘッドライナーHと同様の構成である。
【0087】
シール部Eは、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDMゴム)等からなる発泡ゴム体(例えば、日東電工株式会社のエプトシーラー(登録商標))、両面テープ、クロロプレンゴム(例えば、ネオプレンスポンジ)、又は、マイクロセルポリマーシート(例えば、株式会社ロジャースイノアック製のPORON(登録商標))等の高機能ウレタンフォーム等で構成された薄板である。シール部Eの厚みは、例えば、0.4~0.8mmであると良いが、これに限定されるものではない。なお、
図6A~
図6C及び
図8では、説明の便宜上、シール部Eの厚みは誇張して図示している。
【0088】
シール部Eは、固定部400のZ’方向側の面上に接着等によって固定されており、且つ、固定部400のZ’方向側の面とヘッドライナーHの被着体10の第1面11aとの間で挟持され、圧縮されている。
【0089】
固定部400が、第1固定部410及び第2固定部420を有する構成である場合、シール部Eは、第1固定部410のZ’方向側の面及び第2固定部420の載置面421aの少なくとも一方に接着等によって固定されている。例えば、第1固定部410が、少なくとも一つの孔411の周りの第2凸部413を有する場合、シール部Eは、第1固定部410の少なくとも一つの孔411の周りの第2凸部413の周りの部分に固定されていても良い。又は、第2固定部420が、第2凸部413の形及び位置に対応した少なくとも一つの位置決め孔424を有する場合、シール部Eは、第2固定部420の少なくとも一つの位置決め孔424の周りの部分に固定され、当該位置決め孔424を覆っていても良い。又は、第1固定部410が少なくとも一つの孔411の周りの第2凸部413を有し、且つ第2固定部420が第2凸部413の形及び位置に対応した少なくとも一つの位置決め孔424を有する場合、シール部Eは、第1固定部410の少なくとも一つの孔411の周りの第2凸部413及び第2固定部420の少なくとも一つの位置決め孔424の周りの部分に固定され、当該位置決め孔424を覆っていても良い(
図6A~
図6D及び
図8参照)。
【0090】
シール部Eは、少なくとも一つの挿通孔E1を有している。少なくとも一つの挿通孔E1は、少なくとも一つの収容部300の数及び位置に応じてシール部Eに設けられており、且つシール部EをZ-Z’方向に貫通している。一又は複数の挿通孔E1の形は、対応する収容部300の収容部本体310の第1部311のY-Y’方向の断面の外形と略同じ又は若干大きい。一又は複数の挿通孔E1には、対応する収容部300の収容部本体310の第1部311がZ’方向に挿通されている。したがって、シール部Eの一又は複数の挿通孔E1の周縁部が、対応する収容部300の収容部本体310の第1部311の周りに位置している。
【0091】
第1固定部410が少なくとも一つの第1凸部412を有する場合、シール部Eは、少なくとも一つの第1凸部412の位置に応じて配置された少なくとも一つの挿通孔E2を更に有する構成とすることが可能である。少なくとも一つの挿通孔E2は、シール部EをZ-Z’方向に貫通している。一又は複数の挿通孔E2の形は、対応する第1凸部412の外形と略同じ又は若干大きい。一又は複数の挿通孔E2には、対応する第1凸部412がZ’方向に挿通されている。したがって、シール部E一又は複数の挿通孔E2の周縁部は対応する第1凸部412の周りに位置している。なお、第1凸部412が省略される場合、挿通孔E2は省略すると良い。また、少なくとも一つの第1凸部412が、シール部Eの周りに位置する場合も、挿通孔E2は省略すると良い。
【0092】
なお、
図6及び
図8では、第1固定部410が三つの第1凸部412(中央の第1凸部412、Y方向側の第1凸部412及びY’方向側の第1凸部412)を有しており、シール部Eには、中央の第1凸部412に対応する挿通孔E2が設けられているが、シール部Eに対してY方向側(周り)に位置するY方向側の第1凸部412及びY’方向側(周り)に位置するY’方向側の第1凸部412に対応する挿通孔E2は設けられていない。
図6及び
図7では、ヘッドライナーHの被着体10は、3つの第1凸部412に対応する三つの位置決め孔14を有している。
【0093】
以下、電子部品100を被着体10に取り付ける第1方法及び第2方法について説明する。この第1方法でも、電子部品100、ホルダ200、収容部300、固定部400の開口423又は切り欠き、及び支持部500の脚部520がそれぞれ一つであるとして説明するが、これらが複数である場合も、一つである場合と同様に取付装置Dが組み立てられることに留意されたい。
【0094】
まず、第1方法の取付装置D’の組み立て方法について説明する。第1方法の取付装置D’の組み立て方法は、以下の工程を除いて、第1方法の取付装置Dの組み立て方法と同じである。
【0095】
シール部Eが、第1固定部410のZ’方向側の面に固定されている場合、電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100を収容部300に保持させる前又は後に、第1固定部410のZ’方向側の面にシール部Eを接着等によって固定すると良い。このとき、シール部Eの少なくとも一つの挿通孔E1に、対応する収容部300の収容部本体310の第1部311がZ’方向に挿通される。シール部Eに少なくとも一つの挿通孔E2が設けられている場合、シール部Eの少なくとも一つの挿通孔E1に、対応する収容部300の収容部本体310の第1部311が挿通されると共に、シール部Eの少なくとも一つの挿通孔E2に、対応する第1凸部412が挿通される。
【0096】
シール部Eが、第2固定部420の載置面421a、又は、第1固定部410のZ’方向側の面及び第2固定部420の載置面421aに固定されている場合、第1固定部410を第2固定部420に上記の通り固定させた後、シール部Eを、第2固定部420のの載置面421a、又は、第1固定部410のZ’方向側の面及び第2固定部420の載置面421aに接着等によって固定させると良い。このとき、シール部Eの少なくとも一つの挿通孔E1に、対応する収容部300の収容部本体310の第1部311がZ’方向に挿通される。シール部Eに少なくとも一つの挿通孔E2が設けられている場合、シール部Eの少なくとも一つの挿通孔E1に、対応する収容部300の収容部本体310の第1部311が挿通されると共に、シール部Eの少なくとも一つの挿通孔E2に、対応する第1凸部412が挿通される。
【0097】
次に、第1方法の取付装置D’を被着体10に対して取り付ける方法について説明する。第1方法の取付装置D’を被着体10に対して取り付ける方法は、以下の工程を除いて、第1方法の取付装置Dを被着体10に対して取り付ける方法と同じである。
【0098】
取付装置D’の第2固定部420の載置面421aを被着体10の第1面11a上に載置する。このとき、取付装置D’の第1固定部410のZ’方向側の面及び第2固定部420の載置面421aの少なくとも一方の面上のシール部Eが、当該少なくとも一方の面と被着体10の第1面11aとに挟持されると共に、取付装置D’の収容部本体310の第1部311が被着体10の収容孔13内に挿入される。
【0099】
この載置後、シール部Eを、当該少なくとも一方の面と被着体10の第1面11aとの間で圧縮させ、その状態で、取付装置D’の第2固定部420を被着体10の第1面11aに接着又は溶着によって固定させる。
【0100】
次に、第2方法の取付装置D’の組み立て方法について説明する。この方法は、第1方法の取付装置D’の組み立て方法と以下の点で相違する以外、第1方法の取付装置D’の組み立て方法と同様である。よって、その相違点についてのみ詳しく説明する。なお、この第2方法の取付装置D’の組み立て方法では、支持部500が省略されている。
【0101】
電子部品100及びホルダ200を収容部300の収容部本体310内に収容させるときに、ホルダ200が収容部本体310内に嵌合し保持される。このようにして電子部品100及びホルダ200が、第1固定部410に固定された収容部300内に保持される。
【0102】
なお、ホルダ200が省略される場合、電子部品100を収容部300の収容部本体310内に収容させるときに、電子部品100が収容部本体310内に嵌合し保持される。このようにして電子部品100が、第1固定部410に固定された収容部300内に保持される。
【0103】
なお、第2方法の取付装置D’を被着体10に対して取り付ける方法は、第1方法の取付装置D’を被着体10に対して取り付ける方法と同様であるため、説明は省略する。
【0104】
取付装置D’が基板600を備えている場合、電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100が収容部300内に保持された後に、基板600を第1固定部410に上記の通り固定すると良い。基板600と電子部品100とは、基板600が第1固定部410に固定される前又は後において、上記接続手段を用いて電気的に接続すれば良い。なお、基板600上には、少なくとも一つの回路部700及びコネクタ800が実装されていても良いし、実装されていなくても良い。なお、基板600が省略される場合、本段落の工程は省略される。
【0105】
なお、第1方法又は第2方法は、取付装置D’を組み立てた後に、取付装置D’が被着体10に取り付けられる方法に限定されず、以下の通り工程の順序を変更可能である。電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100を第1固定部410に固定された収容部300内に保持させる前に、第2固定部420を被着体10の第1面11aに固定し、その後、収容部300付きの第1固定部410を第2固定部420に固定し、その後、電子部品100及びホルダ200、又は電子部品100を第1固定部410に固定された収容部300内に保持させさせても良い。この場合、第2固定部420を被着体10の第1面11aに固定する前に、第2固定部420の載置面421aにシール部Eを固定しておき、シール部Eを第2固定部420の載置面421aと被着体10の第1面11aとで挟持させ、圧縮させた状態で、第2固定部420を被着体10の第1面11aに固定すると良い。
【0106】
以上のような取付構造S’、取付装置D’及びその第1、第2方法による場合、上記した(a)~(e)の技術的特徴及び効果を奏すると共に、以下の(f)技術的特徴及び効果を奏する。
【0107】
(f)少なくとも一つの収容部300の収容部本体310の第1部311の周りに、シール部Eが設けられ、且つシール部Eが取付装置D’の固定部400のZ’方向側の面とヘッドライナーHの被着体10の第1面11aとの間で圧縮されている。このため、固定部400のZ’方向側の面とヘッドライナーHの被着体10の第1面11aとの間の隙間から、車の天井部分内に塵や埃が入り込むのを防止することができる。しかも、少なくとも一つの収容部300の収容部本体310の第1部311内の電子部品100がマイクロホンである場合、取付装置D’の固定部400のZ’方向側の面とヘッドライナーHの被着体10の第1面11aとの間で圧縮されたシール部Eによって、取付装置D’のZ方向側からの音が、当該マイクロホンの音孔に入り込むことを抑制することができる。
【0108】
なお、上記した電子部品取付構造、電子部品取付装置及び電子部品の取付方法は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0109】
上記何れかの態様のシール部は、上記した電子部品取付装置の固定部のZ’方向側の面に固定されておらず、上記した電子部品取付装置の固定部と上記した被着体の第1面との間で圧縮された状態で、固定部と被着体の第1面との間で挟持される構成とすると良い。この場合、上記した電子部品取付構造が、前記シール部を備えている。上記第1、第2方法において、上記した電子部品取付装置の固定部が上記した被着体の第1面に載置されるときに、シール部が、上記した電子部品取付装置の固定部と上記した被着体の第1面との間で挟持されると良い。なお、本発明のシール部は省略可能である。
【0110】
上記した何れかの態様の固定部400の第1固定部410及び第2固定部420は、別体である必要はなく、一体であっても良い。この場合、係合爪422、第2凸部413、位置決め孔424及び位置決め部425は省略し、これ以外の第1固定部410及び第2固定部420の構成要素は上記した何れかの態様の通りとすれば良い。この場合、上記した何れかの態様の第1方法及び第2方法は、第1固定部410を第2固定部420に固定する工程が削除される。
【0111】
本発明の固定部は、接着又は溶着によって被着体の第1面に固定されるとしたが、被着体の第2面よりもZ’方向側に突出することなく、被着体の第1面に固定される限りどのような固定方法を用いても構わない。例えば、上記した何れかの態様の固定部及び被着体の何れか一方に係合凸部が設けられ、他方に係合孔が設けられており、係合凸部が係合孔に嵌合(FIT IN)する構成としても構わない。但し、係合凸部が上記した何れかの態様の固定部に設けられている場合、係合凸部のZ-Z’方向の寸法は、被着体のZ-Z’方向の寸法と同じ又は小さくし、係合凸部が被着体の第2面よりもZ’方向側に突出しないようにすると良い。又は、上記した何れかの態様の固定部を、上記した何れかの被着体にネジ止めによって固定することも可能である。この場合も、ネジが被着体の第2面よりもZ’方向側に突出しないようにすると良い。
【0112】
本発明の少なくとも一つの電子部品は、音響部品であるとしたが、これに限定されるものではない。例えば、少なくとも一つの電子部品としては、センサ、カメラユニット、発光装置、能動部品、受動部品及び/又は基板等とすることが可能である。センサは、人感センサ、加速度センサ、温度センサ、湿度センサ又は温湿センサ等である。発光装置は、LED等である。能動部品は、半導体や電気モータ等である。受動部品は、抵抗器、コンデンサ、コイル、トランス、リレー、圧電素子、振動子等である。
【0113】
本発明における「略筒状」は、全体として略筒状であれば良く、円筒状及び多角筒状だけでなく、一部が切り欠かれた円筒状及び多角筒状も含む。
【0114】
本発明の被着体は、車の天井部分の内張り部の一部を構成するものに限定されるものではなく、第1面と、その反対側の第2面と、少なくとも第1面に開口し且つ上記何れかの態様の収容部本体の第1部を収容できるものである限りどのようなものであっても構わない。
【0115】
なお、本発明の第1方向は、本発明の被着体の厚み方向に相当するとしたが、被着体の第1面及びこれに設けられた収容孔が存在する方向である限り任意に設定可能である。本発明の第2方向は、第1方向の反対方向であれば良い。
【符号の説明】
【0116】
S、S’:電子部品取付構造
H:ヘッドライナー(内張り部)
10:被着体
11:凹部
11a:第1面
12:第2面
13:収容孔
14:位置決め孔
20:クッション材
30:クロス
D、D’:電子部品取付装置
100:電子部品
200:ホルダ
300:収容部
310:収容部本体
311:第1部
311a:底部
311b:貫通孔
312:第2部
320:被固定部
321:フランジ
322:片部材
400:固定部
410:第1固定部
411:孔
412:第1凸部
413:第2凸部
420:第2固定部
421:ベース部
421a:載置面
422:係合爪
423:開口
424:位置決め孔
425:凸部
500:支持部
510:支持部本体
520:脚部
600:基板
700:回路部
800:コネクタ
900:カバー
E:シール部
E1、E2:挿通孔