(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-12
(45)【発行日】2023-05-22
(54)【発明の名称】ソリッドステートディスク及び起動方法
(51)【国際特許分類】
G06F 9/445 20180101AFI20230515BHJP
G06F 12/06 20060101ALI20230515BHJP
G06F 13/10 20060101ALI20230515BHJP
【FI】
G06F9/445
G06F12/06 515H
G06F13/10 320A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021028227
(22)【出願日】2021-02-25
【審査請求日】2021-02-25
【審判番号】
【審判請求日】2022-10-14
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】502361706
【氏名又は名称】技嘉科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Giga-Byte Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.6,Bau Chiang Rd.Hsin-Tien,Taipei 231,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】▲チェン▼ 宏 政
(72)【発明者】
【氏名】廖 哲 賢
【合議体】
【審判長】須田 勝巳
【審判官】中村 信也
【審判官】篠原 功一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0073268(US,A1)
【文献】特開2008-299709(JP,A)
【文献】特開2015-099408(JP,A)
【文献】特開2002-49509(JP,A)
【文献】パソコンの高速化が簡単にできる!! サムスンSSD840導入術、週刊アスキー、発行、Vol.25,No.919、pp.84-86
【文献】Cypress Semiconductor Corporation、FM25C160B16Kビット (2K×8)シリアル(SPI)車載用F-RAM、2015.04.22発行
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F9/445
G06F12/06
G06F13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御回路と、
前記制御回路に結合されたファームウェア切替回路と、
前記ファームウェア切替回路に結合され、第1のファームウェアを格納するように構成された第1のファームウェア記憶部と、
前記ファームウェア切替回路に結合され、第2のファームウェアを格納するように構成された第2のファームウェア記憶部と、
を備え、
前記制御回路が、
前記ファームウェア切替回路が前記第1のファームウェアと前記第2のファームウェアのどちらに従って起動するようにトリガされているかによって、前記第1のファームウェア記憶部又は前記第2のファームウェア記憶部を読み込むように構成され、
前記第1のファームウェア記憶部の前記第1のファームウェアを読み込んで前記第1のファームウェアに従って起動するようにあらかじめ設定され、
前記第1のファームウェアに従った起動に失敗したとき、前記ファームウェア切替回路がトリガ信号を受信し前記ファームウェア切替回路をトリガさせ、前記制御回路が前記第2のファームウェア記憶部の前記第2のファームウェアを読み込むように切り替えるべくトリガされ、
前記第2のファームウェアに従って再起動
し、
前記第1のファームウェア及び前記第2のファームウェアが、前記制御回路によってそれぞれ実行されて、異なる省エネルギーレベルを達成する、
ことを特徴とするソリッドステートディスク。
【請求項2】
前記制御回路が起動に失敗したとき、前記制御回路が、前記ファームウェア切替回路をトリガして前記制御回路が前記第1のファームウェア記憶部又は前記第2のファームウェア記憶部を読み込むように切り替える前記トリガ信号を、前記ファームウェア切替回路に結合されたトレースを介して前記ファームウェア切替回路に出力する、請求項1に記載のソリッドステートディスク。
【請求項3】
前記ファームウェア切替回路が、前記ファームウェア切替回路をトリガして前記制御回路が前記第1のファームウェア記憶部又は前記第2のファームウェア記憶部を読み込むように切り替える前記トリガ信号を外部から受信する、請求項1に記載のソリッドステートディスク。
【請求項4】
前記第1のファームウェア及び前記第2のファームウェアが、前記制御回路によってそれぞれ実行されて、異なる
アクセス性能を達成する、請求項1に記載のソリッドステートディスク。
【請求項5】
前記第1のファームウェアと前記第2のファームウェアとが異なるファームウェアバージョンである、請求項1に記載のソリッドステートディスク。
【請求項6】
前記ファームウェア切替回路が、前記制御回路の複数のピンを切り替えて前記第1のファームウェア記憶部又は前記第2のファームウェア記憶部に結合されるように構成され、前記複数のピンがチップ選択ピン、書込み保護ピン及び保持ピンを含む、請求項1に記載のソリッドステートディスク。
【請求項7】
ソリッドステートディスクに適応可能な起動方法であって、前記ソリッドステートディスクが、制御回路と、ファームウェア切替回路と、第1のファームウェア記憶部と、第2のファームウェア記憶部とを備え、
前記起動方法が、
前記ファームウェア切替回路がトリガされているかどうかによって、前記第1のファームウェア記憶部に格納されている第1のファームウェア又は前記第2のファームウェア記憶部に格納されている第2のファームウェアを前記制御回路によって読み込むこと、及び
前記第1のファームウェア又は前記第2のファームウェアに従って前記制御回路によって起動することを含み、
前記ファームウェア切替回路がトリガされているかどうかによって、前記第1のファームウェア記憶部に格納されている前記第1のファームウェア又は前記第2のファームウェア記憶部に格納されている前記第2のファームウェアを前記制御回路によって読み込むステップが、
前記第1のファームウェア記憶部の前記第1のファームウェアをあらかじめ設定された前記制御回路によって読み込んで、前記第1のファームウェアに従って前記ソリッドステートディスクを起動すること、及び
前記制御回路が前記第1のファームウェアに従った起動に失敗したとき、前記ファームウェア切替回路がトリガ信号を受信し前記ファームウェア切替回路をトリガさせ、前記制御回路が前記第2のファームウェア記憶部の前記第2のファームウェアを読み込むように切り替え、前記第2のファームウェアに従って再起動するようにトリガされ
、
前記第1のファームウェア及び前記第2のファームウェアが、前記制御回路によってそれぞれ実行されて、異なる省エネルギーレベルを達成する、
ことを特徴とする起動方法。
【請求項8】
前記制御回路が前記第1のファームウェアに従った前記ソリッドステートディスクの起動に失敗したとき、前記ファームウェア切替回路を、前記制御回路が前記第2のファームウェア記憶部の前記第2のファームウェアを読み込むように切り替え、前記第2のファームウェアに従って再起動するようにトリガするステップが、
前記制御回路によって、前記ファームウェア切替回路をトリガして前記制御回路が前記第2のファームウェア記憶部を読み込むように切り替える前記トリガ信号を、前記ファームウェア切替回路に結合されたトレースを介して前記ファームウェア切替回路に出力することを含む請求項7に記載の起動方法。
【請求項9】
前記ファームウェア切替回路がトリガされているかどうかによって、前記第1のファームウェア記憶部に格納されている前記第1のファームウェア又は前記第2のファームウェア記憶部に格納されている前記第2のファームウェアを、前記制御回路によって読み込むステップが、
前記ファームウェア切替回路によって、前記ファームウェア切替回路をトリガして前記制御回路が前記第1のファームウェア記憶部又は前記第2のファームウェア記憶部を読み込むように切り替える前記トリガ信号を外部から受信することを含む、請求項7に記載の起動方法。
【請求項10】
前記第1のファームウェア及び前記第2のファームウェアが、前記制御回路によってそれぞれ実行されて、異なる
アクセス性能を達成する、請求項7に記載の起動方法。
【請求項11】
前記第1のファームウェアと前記第2のファームウェアとが異なるファームウェアバージョンである、請求項7に記載の起動方法。
【請求項12】
前記ファームウェア切替回路が、前記制御回路の複数のピンを切り替えて前記第1のファームウェア記憶部又は前記第2のファームウェア記憶部に結合されるように構成され、前記複数のピンがチップ選択ピン、書込み保護ピン及び保持ピンを含む、請求項7に記載の起動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はディスク起動技術に係り、具体的にはソリッドステートディスク及び起動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なソリッドステートディスクは、ソリッドステートディスクのファームウェアが、例えばディスク製造メーカにより提供されるより新しいバージョンのファームウェアデータに更新されることがある。しかしながら、ファームウェア更新に失敗すると、通常のソリッドステートディスクは有効なファームウェアデータを読み取れなくなるため、通常の起動動作を実行できなくなり、ユーザはソリッドステートディスクが再度動作を実行できるようにファームウェア記憶部を再プログラムするためにソリッドステートディスクを製造メーカに送らなければならないことがある。このことを踏まえ、本開示は、ソリッドステートディスクがファームウェアの更新に失敗し、更新に失敗したファームウェアに基づいて起動動作を実行できない場合に、この問題を効果的に克服するために、以下のような解決策のいくつかの実施形態を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、ソリッドステートディスク及び起動方法を提供し、ソリッドステートディスクの制御回路の起動動作を効果的に実行することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示では、ソリッドステートディスクは、制御回路と、ファームウェア切替回路と、第1のファームウェア記憶部と、第2のファームウェア記憶部とを備える。ファームウェア切替回路は制御回路に結合される。第1のファームウェア記憶部はファームウェア切替回路に結合され、第1のファームウェアを格納する。第2のファームウェア記憶部はファームウェア切替回路に結合され、第2のファームウェアを格納する。制御回路は、ファームウェア切替回路が第1のファームウェアと第2のファームウェアのどちらに従って起動するようにトリガされているかによって第1のファームウェア記憶部又は第2のファームウェア記憶部を読み込む。
【0005】
本開示の起動方法はソリッドステートディスクに適応可能である。ソリッドステートディスクは、制御回路と、ファームウェア切替回路と、第1のファームウェア記憶部と、第2のファームウェア記憶部とを備える。起動方法は、ファームウェア切替回路がトリガされているかどうかによって、第1のファームウェア記憶部に格納されている第1のファームウェア又は第2のファームウェア記憶部に格納されている第2のファームウェアを制御回路によって読み込むこと、及び第1のファームウェア又は第2のファームウェアに従って制御回路によって起動することを含む。
【発明の効果】
【0006】
以上より、本開示のソリッドステートディスク及び起動方法によって、制御回路が選択的な読み込みを行う2つのファームウェア記憶部に2つのファームウェアを格納することができ、その結果、ソリッドステートディスクを起動することができる。
【0007】
上述の本開示の特徴及び利点をより分かりやすくするために、実施形態が添付の図面を参照して詳細に以下に具体的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示のある実施形態に係るソリッドステートディスクの模式的ブロック図。
【
図2】本開示のある実施形態に係る起動方法のフローチャート。
【
図3】本開示のある実施形態に係る切替回路の模式的回路図。
【
図4】本開示の別の実施形態に係る起動方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の内容をより分かりやすくするために、以下の実施形態が本開示を実際に実施できることを証明する例として具体的に取り上げられる。また、可能な限り、図面及び実施形態中の同じ参照番号が付された要素/コンポーネント/ステップは、同じ又は類似の部分を表す。
【0010】
図1は、本開示のある実施形態に係るソリッドステートディスクの模式的ブロック図である。
図1を参照すると、ソリッドステートディスク100は、制御回路110と、ファームウェア切替回路120と、第1のファームウェア記憶部130と、第2のファームウェア記憶部140と、ソリッドステートディスク記憶部150と、パワーモジュール160とを備える。制御回路110は、ファームウェア切替回路120、ソリッドステートディスク記憶部150及びパワーモジュール160に結合される。ファームウェア切替回路120はさらに、第1のファームウェア記憶部130及び第2のファームウェア記憶部140に結合される。この実施形態では、第1のファームウェア記憶部130は第1のファームウェアを格納するように構成される。第2のファームウェア記憶部140は第2のファームウェアを格納するように構成される。制御回路110は、ファームウェア切替回路120が第1のファームウェアと第2のファームウェアのどちらに従って起動するようにトリガされているかによって第1のファームウェア記憶部130又は第2のファームウェア記憶部140を読み込むように構成される。
【0011】
例えば、第2のファームウェア記憶部140はバックアップファームウェアを格納するように構成することができる。ソリッドステートディスク100がファームウェアを更新しているとき、制御回路110は第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェアを更新することができる。ただし、第1のファームウェア記憶部130のファームウェア更新が完了した後に制御回路110が起動されるときに、制御回路110が第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェアを読み込んで起動動作を実行し、この動作に失敗した場合、ファームウェア切替回路120がトリガされることになる。したがって、制御回路110は再起動するとき、トリガされたファームウェア切替回路120によって第2のファームウェア記憶部140に格納されている第2のファームウェアを読み込んで再起動する。換言すれば、この実施形態のソリッドステートディスク100は、ソリッドステートディスク100がファームウェア更新の失敗に直面したときに、更新に失敗したファームウェアに基づいて制御回路110が起動動作を実行できない場合にソリッドステートディスク100が機能することができないという問題を効果的に克服することができる。
【0012】
しかしながら、本開示は上記の適用例に限定されない。他の適用例では、第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェア及び第2のファームウェア記憶部140に格納されている第2のファームウェアは、制御回路によってそれぞれ実行されて、異なるアクセス性能又は異なる省エネルギーレベルを達成することができる。ソリッドステートディスク100の制御回路110は、例えば中央処理ユニット(CPU)の動作性能、パワーモジュール160の電源状態、又は周囲温度などの要因に従ってファームウェア切替回路120を選択的にトリガして、第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェア又は第2のファームウェア記憶部140に格納されている第2のファームウェアを選択的に読み込んで、ファームウェア切替回路120のトリガ結果に従って起動動作を実行することができる。あるいは、別の適用例では、第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェア及び第2のファームウェア記憶部140に格納されている第2のファームウェアは異なるファームウェアバージョンであってよく、ソリッドステートディスク100は、ユーザによる手動切替によってファームウェア切替回路120をトリガすることができ、その結果、ソリッドステートディスク100の制御回路110は、第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェア又は第2のファームウェア記憶部140に格納されている第2のファームウェアを選択的に読み込んで起動動作を実行することができる。
【0013】
図2は、本開示のある実施形態に係る起動方法のフローチャートである。
図1及び
図2を参照すると、この実施形態の起動方法は、少なくとも
図1のソリッドステートディスク100に適応可能である。ステップS210において、制御回路110は、ファームウェア切替回路120がトリガされているかどうかによって、第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェア又は第2のファームウェア記憶部140に格納されている第2のファームウェアを読み込む。ステップS220において、制御回路110は第1のファームウェア又は第2のファームウェアに従って起動される。したがって、この実施形態の起動方法は、ソリッドステートディスク100が制御回路110の起動動作を効果的に実行できるようにすることを可能にする。また、この実施形態のソリッドステートディスク100の他のデバイス機能、実施例、及び技術的詳細については、十分な教示、示唆、及び実施説明を
図1の実施形態から導き出すことができるため、本明細書ではこれ以上詳しく述べない。
【0014】
図3は、本開示のある実施形態に係る切替回路の模式的回路図である。
図3を参照すると、本開示のソリッドステートディスクの切替回路は
図3に示すようなものであってよい。制御回路310の複数のピンは、ライン311~313を介してファームウェア切替回路320に電気的に接続することができ、複数のピンはチップ選択(CS)ピン、書込み保護(WP)ピン、及び保持ピンを含むことができる。ファームウェア切替回路320は、上述の制御回路310の複数のピンをそれぞれ切り替えて、第1のファームウェア記憶部330又は第2のファームウェア記憶部340にそれぞれライン321~323及びライン324~326を介して結合される。この実施形態の制御回路310とファームウェア切替回路320との間に、追加のトレース301を電気的に接続できることに留意されたい。制御回路310が上記の例で説明した状況又は他の状況に直面した場合、制御回路310は、ファームウェア切替回路320をトリガするトリガ信号をファームウェア切替回路320にトレース301を介して供給することができる。
【0015】
換言すれば、ファームウェア切替回路320がトリガされる前に、制御回路310は、第1のファームウェア記憶部330に格納されている第1のファームウェアにファームウェア切替回路320を介してアクセスする。さらに、ファームウェア切替回路320がトリガされた後に、制御回路310は、第2のファームウェア記憶部340に格納されている第2のファームウェアにファームウェア切替回路320を介してアクセスする。ただし、ファームウェア切替回路320がトレース301のみを介して制御回路310からトリガ信号を受信するとは限らない。別の実施形態では、ファームウェア切替回路320は、別の追加のトレースを介してユーザにより手動でトリガされるトリガユニットに接続することもでき、その結果、ユーザのトリガにより生成された別のトリガ信号を受信して、制御回路310のアクセス対象を決定する。
【0016】
図4は、本開示の別の実施形態に係る起動方法のフローチャートである。
図1及び
図4を参照すると、この実施形態の起動方法は、少なくとも
図1のソリッドステートディスク100に適応可能である。ステップS410において、制御回路110は起動動作を実行する。制御回路110は、ファームウェア切替回路120がトリガされているかどうかを判断する(ステップS420)。トリガされていない場合、ソリッドステートディスク100はステップS430を実行する。ステップS430において、制御回路110は、第1のファームウェア記憶部130に格納されている第1のファームウェアを、ファームウェア切替回路120を介して読み込む。制御回路110は、第1のファームウェアを実行して起動動作を実行する。ステップS450において、制御回路110は、起動動作が成功したかどうかを確認する。起動動作が成功した場合、ソリッドステートディスク100はステップS470を実行する。ステップS470において、制御回路110は起動動作を終了する。一方、起動動作が成功しなかった場合、ソリッドステートディスク100はステップS460を実行する。
【0017】
ステップS460において、制御回路110はファームウェア切替回路120をトリガする。そして制御回路110は、ステップS410を再度実行して再起動する。制御回路110がステップS420を再度実行するとき、制御回路110は、ファームウェア切替回路120がトリガされていると判断するため、ステップS440を実行する。ステップS440において、制御回路110は、第2のファームウェア記憶部140に格納されている第2のファームウェアを、ファームウェア切替回路120を介して読み込む。制御回路110は、第2のファームウェアを実行して起動動作を再度実行し、制御回路110は続いてステップS450及びステップS470を実行する。したがって、この実施形態の起動方法は、ソリッドステートディスク100が制御回路110の起動動作を効果的に実行できるようにすることを可能にする。また、この実施形態のソリッドステートディスク100の他のデバイス機能、実施例、及び技術的詳細については、十分な教示、示唆、及び実施説明を
図1の実施形態から導き出すことができるため、本明細書ではこれ以上詳しく述べない。
【0018】
要約すれば、本開示のソリッドステートディスク及び起動方法によって、2つのファームウェアを2つのファームウェア記憶部に格納することができ、制御回路と2つのファームウェア記憶部との間にファームウェア切替回路を配置することによって、制御回路が、ファームウェア切替回路がトリガされているかどうかによって2つのファームウェア記憶部の一方のソリッドステートディスクのファームウェアにアクセスすることを決定する。さらに、ファームウェア切替回路のトリガモードは自動又は手動であってよい。したがって、本開示のソリッドステートディスク及び起動方法は、起動動作に有効なソリッドステートディスクのファームウェアを読み込むことができる機能を提供することができる、又は特別な起動動作のために特定のファームウェアを選択的に読み込むことができる機能を提供してよい。
【0019】
上記の実施形態において本開示を開示してきたが、本開示を制限する意図はなく、当業者は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく修正及び改良を行うことができる。したがって、本開示の範囲は添付の請求項の範囲によって規定されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本開示のソリッドステートディスク及び起動方法は、ディスクに適用することができる。
【符号の説明】
【0021】
100:ソリッドステートディスク
110、310:制御回路
120、320:ファームウェア切替回路
130、330:第1のファームウェア記憶部
140、340:第2のファームウェア記憶部
150:ソリッドステートディスク記憶部
160:パワーモジュール
S210、S220、S410、S420、S430、S440、S450、S460、S470:ステップ
311、312、313、321、322、323、324、325、326:ライン
301:トレース