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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】物品収納設備
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20230516BHJP
【FI】
B65G1/04 541
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019159675
(22)【出願日】2019-09-02
(65)【公開番号】P2021038049
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2021-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】宮本 雅哉
(72)【発明者】
【氏名】田中 周治
(72)【発明者】
【氏名】小島 康裕
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開昭50-007274(JP,A)
【文献】特開2017-124933(JP,A)
【文献】特開2019-011200(JP,A)
【文献】特開2002-302211(JP,A)
【文献】特開平09-278117(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00 - 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれに物品が収納される複数の第1収納部を備えた第1収納棚と、
それぞれに前記物品が収納される複数の第2収納部を備えた第2収納棚と、
前記第1収納棚に対応して設けられた第1搬送装置と、
前記第2収納棚に対応して設けられた第2搬送装置と、を備えた物品収納設備であって、
前記第1搬送装置は、有端の第1搬送経路に沿って移動する第1移動体を備え、複数の前記第1収納部のいずれかと、前記第1収納棚の外部に設けられた第1入出庫部との間で前記物品を搬送するように構成され、
前記第2搬送装置は、前記第1搬送経路よりも長い有端の第2搬送経路に沿って移動する第2移動体を備え、複数の前記第2収納部のいずれかと、前記第2収納棚の外部に設けられた第2入出庫部との間で前記物品を搬送するように構成され、
前記第1搬送経路に沿う方向を第1搬送方向とし、前記第2搬送経路に沿う方向を第2搬送方向とし、前記第1収納棚における平面視で前記第1搬送方向に交差する方向を第1棚奥行方向とし、前記第2収納棚における平面視で前記第2搬送方向に交差する方向を第2棚奥行方向として、
複数の前記第1収納部は、前記第1搬送方向に並んで配置され、
複数の前記第2収納部は、前記第2搬送方向に並んで配置され、
前記第2収納棚の前記第2搬送方向の長さは、前記第1収納棚の前記第1搬送方向の長さよりも長く、
前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数と、前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数とが異なり、
前記第1収納棚の前記第1搬送方向の長さ、及び前記第2収納棚の前記第2搬送方向の長さに応じて、前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数、及び前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数が設定されている、物品収納設備。
【請求項2】
前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数は、前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数よりも多い、請求項1に記載の物品収納設備。
【請求項3】
前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数は、前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数よりも少ない、請求項1に記載の物品収納設備。
【請求項4】
前記第1収納部に収納される前記物品は、前記第2収納部に収納される前記物品よりも入出庫の頻度が高い、請求項3に記載の物品収納設備。
【請求項5】
前記第1入出庫部が、前記第1収納棚に対して、前記第1搬送方向の一方側に設けられ、前記第1搬送方向の他方側には設けられていない場合、前記第2入出庫部が、前記第2収納棚に対して、前記第2搬送方向の一方側に設けられ、前記第2搬送方向の他方側には設けられておらず、
前記第1入出庫部が、前記第1収納棚に対して、前記第1搬送方向の両側に設けられている場合、前記第2入出庫部が、前記第2収納棚に対して、前記第2搬送方向の両側に設けられている、請求項1からのいずれか一項に記載の物品収納設備。
【請求項6】
前記第1収納棚の複数の前記第1収納部は、前記第1搬送方向に加えて、上下方向にも並んで配置され、
前記第2収納棚の複数の前記第2収納部は、前記第2搬送方向に加えて、上下方向にも並んで配置され、
前記第1搬送装置は、前記第1移動体に支持された第1昇降機構と、前記第1昇降機構に昇降可能に支持されて、複数の前記第1収納部のいずれか又は前記第1入出庫部との間で前記物品を移載する第1移載機構と、を更に備え、
前記第2搬送装置は、前記第2移動体に支持された第2昇降機構と、前記第2昇降機構に昇降可能に支持されて、複数の前記第2収納部のいずれか又は前記第2入出庫部との間で前記物品を移載する第2移載機構と、を更に備えている、請求項1からのいずれか一項に記載の物品収納設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれに物品が収納される複数の収納部を備えた収納棚と、収納棚に対応して設けられた搬送装置と、を備えた物品収納設備に関する。
【背景技術】
【0002】
このような物品収納設備の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の物品収納設備では、一対の収納棚(1)が搬送装置(2)の搬送経路(20a)を挟んで対向するように配置されている。そして、一対の収納棚(1)のうちの一方が、平面視で搬送経路(20a)に直交する方向である棚奥行方向に2個の物品(L)を収納可能に構成されている。一方で、一対の収納棚(1)のうちの他方が、棚奥行方向に1個の物品(L)を収納可能に構成されている。
【0004】
また、特許文献1の物品収納設備では、一対の収納棚(1)と搬送装置(2)とを備えた自動倉庫(AU)が、棚奥行方向に複数並んで配置されている。そして、複数の自動倉庫(AU)が同一の構成とされている。つまり、複数の自動倉庫(AU)において、搬送装置(2)の搬送経路(20a)の長さは同一とされ、収納棚(1)における搬送経路(20a)に沿う方向の長さも同一とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2006-298633号公報(図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、物品収納設備の配置領域が平面視で矩形以外の形状である等、配置領域に制約があり、複数並んで配置される自動倉庫の全てを同一の構成とすることが難しい場合がある。構成が異なる自動倉庫では、物品の入出庫に要する時間が異なることが多い。そのため、従来の物品収納設備では、物品の入出庫を効率良く行うことが難しい場合があった。
【0007】
そこで、配置領域に制約がある場合であっても、物品の入出庫を効率良く行うことが容易な物品収納設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記に鑑みた、物品収納設備の特徴構成は、
それぞれに物品が収納される複数の第1収納部を備えた第1収納棚と、
それぞれに前記物品が収納される複数の第2収納部を備えた第2収納棚と、
前記第1収納棚に対応して設けられた第1搬送装置と、
前記第2収納棚に対応して設けられた第2搬送装置と、を備えた物品収納設備であって、
前記第1搬送装置は、有端の第1搬送経路に沿って移動する第1移動体を備え、複数の前記第1収納部のいずれかと、前記第1収納棚の外部に設けられた第1入出庫部との間で前記物品を搬送するように構成され、
前記第2搬送装置は、前記第1搬送経路よりも長い有端の第2搬送経路に沿って移動する第2移動体を備え、複数の前記第2収納部のいずれかと、前記第2収納棚の外部に設けられた第2入出庫部との間で前記物品を搬送するように構成され、
前記第1搬送経路に沿う方向を第1搬送方向とし、前記第2搬送経路に沿う方向を第2搬送方向とし、前記第1収納棚における平面視で前記第1搬送方向に交差する方向を第1棚奥行方向とし、前記第2収納棚における平面視で前記第2搬送方向に交差する方向を第2棚奥行方向として、
複数の前記第1収納部は、前記第1搬送方向に並んで配置され、
複数の前記第2収納部は、前記第2搬送方向に並んで配置され、
前記第2収納棚の前記第2搬送方向の長さは、前記第1収納棚の前記第1搬送方向の長さよりも長く、
前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数と、前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数とが異なり、
前記第1収納棚の前記第1搬送方向の長さ、及び前記第2収納棚の前記第2搬送方向の長さに応じて、前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数、及び前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数が設定されている点にある。
【0009】
この特徴構成によれば、第1搬送装置の第1搬送経路と、第2搬送装置の第2搬送経路とで、長さが異なる。そして、第1搬送装置に対応する第1収納部と、第2搬送装置に対応する第2収納部とで、棚奥行方向に収納可能な物品の数が異なる。ここで、第1収納棚の第1搬送方向の長さと、第1収納部における第1棚奥行方向に収納可能な物品の数とは、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間に影響を及ぼす。また、第2収納棚の第2搬送方向の長さと、第2収納部における第2棚奥行方向に収納可能な物品の数とは、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間に影響を及ぼす。したがって、第1収納棚の第1搬送方向の長さ、及び第2収納棚の第2搬送方向の長さに応じて、第1収納部における第1棚奥行方向に収納可能な物品の数、及び第2収納部における第2棚奥行方向に収納可能な物品の数を設定することで、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間、及び第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間を適切に調整することができる。これにより、物品収納設備の配置領域が平面視で矩形以外の形状である等、配置領域に制約がある場合であっても、効率の良い物品の入出庫を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係る物品収納設備の平面図
図2】第1の実施形態に係る物品収納設備の側面図
図3】第2の実施形態に係る物品収納設備の平面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.第1の実施形態
以下では、第1の実施形態に係る物品収納設備100について、図面を参照して説明する。図1に示すように、物品収納設備100は、それぞれに物品W(図2参照)が収納される複数の第1収納部11Aを備えた第1収納棚1Aと、それぞれに物品W(図2参照)が収納される複数の第2収納部11Bを備えた第2収納棚1Bと、第1収納棚1Aに対応して設けられた第1搬送装置2Aと、第2収納棚1Bに対応して設けられた第2搬送装置2Bと、を備えている。
【0012】
以下の説明では、第1搬送装置2Aの搬送経路である有端の第1搬送経路21Aに沿う方向を「第1搬送方向X1」とし、第2搬送装置2Bの搬送経路である有端の第2搬送経路21Bに沿う方向を「第2搬送方向X2」とする。そして、第1収納棚1Aにおける平面視で第1搬送方向X1に交差する方向を「第1棚奥行方向Y1」とし、第2収納棚1Bにおける平面視で第2搬送方向X2に交差する方向を「第2棚奥行方向Y2」とする。また、鉛直方向を「上下方向Z」とする(図2参照)。なお、本実施形態では、第1搬送方向X1と第2搬送方向X2とが平行であり、第1棚奥行方向Y1と第2棚奥行方向Y2とが平行である。また、第1棚奥行方向Y1が平面視で第1搬送方向X1に直交し、第2棚奥行方向Y2が平面視で第2搬送方向X2に直交する。
【0013】
図1に示すように、物品収納設備100は、第1収納棚1A及び第1搬送装置2Aを含む第1自動倉庫10Aと、第2収納棚1B及び第2搬送装置2Bを含む第2自動倉庫10Bと、を備えている。図示の例では、1つの第1自動倉庫10Aと、5つの第2自動倉庫10Bとが、第1棚奥行方向Y1(第2棚奥行方向Y2)に並んで配置されている。
【0014】
物品収納設備100は、配置領域Sに配置されている。配置領域Sは、第1自動倉庫10Aが配置される第1領域S1と、第2自動倉庫10Bが配置される第2領域S2と、を有している。
【0015】
本実施形態では、第1領域S1は、平面視で、第1搬送方向X1に沿う長辺と、第1棚奥行方向Y1に沿う短辺とを有する長方形状に形成されている。また、第2領域S2は、平面視で、第2搬送方向X2に沿う長辺と、第2棚奥行方向Y2に沿う短辺とを有する長方形状に形成されている。本実施形態では、第1領域S1の長辺は第2領域S2の長辺よりも短く、第1領域S1の短辺も第2領域S2の短辺よりも短い。そして、配置領域Sは、第1領域S1と第2領域S2とによってL字状を成している。本実施形態では、配置領域Sは、壁体4によって囲まれた領域として形成されている。図示の例では、第1領域S1には、1つの第1自動倉庫10Aが配置されている。そして、第2領域S2には、5つの第2自動倉庫10Bが配置されている。これら5つの第2自動倉庫10Bは、第2棚奥行方向Y2に並んで配置されている。
【0016】
複数の第1収納部11Aは、第1搬送方向X1に並んで配置されている。そして、複数の第2収納部11Bは、第2搬送方向X2に並んで配置されている。図2に示すように、本実施形態では、複数の第1収納部11Aは、第1搬送方向X1に加えて、上下方向Zにも並んで配置されている。そして、複数の第2収納部11Bは、第2搬送方向X2に加えて、上下方向Zにも並んで配置されている。
【0017】
図1に示すように、第2収納棚1Bの第2搬送方向X2の長さは、第1収納棚1Aの第1搬送方向X1の長さよりも長い。本実施形態では、第1収納部11Aの第1搬送方向X1の長さと、第2収納部11Bの第2搬送方向X2の長さとが同一である。そして、第2収納棚1Bにおいて第2搬送方向X2に並ぶ第2収納部11Bの数は、第1収納棚1Aにおいて第1搬送方向X1に並ぶ第1収納部11Aの数よりも多い。図示の例では、第1収納棚1Aには12個の第1収納部11Aが第1搬送方向X1に並んで配置され、第2収納棚1Bには28個の第2収納部11Bが第2搬送方向X2に並んで配置されている。つまり、第2収納棚1Bの第2搬送方向X2の長さは、第1収納棚1Aの第1搬送方向X1の長さの約2.3倍となっている。
【0018】
第1搬送装置2Aの第1搬送経路21Aは、第1収納棚1Aの第1搬送方向X1の長さに応じた長さを有している。そして、第2搬送装置2Bの第2搬送経路21Bは、第2収納棚1Bの第2搬送方向X2の長さに応じた長さを有している。つまり、第2搬送経路21Bは、第1搬送経路21Aよりも長い。本実施形態では、一対の第1収納棚1Aが第1搬送経路21Aを挟んで互いに対向するように配置されている。また、一対の第2収納棚1Bが第2搬送経路21Bを挟んで互いに対向するように配置されている。
【0019】
第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数と、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数とは異なっている。本実施形態では、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数は、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数よりも多い。図示の例では、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数は2つであり、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数は1つである。
【0020】
図1に示すように、第1搬送装置2Aは、複数の第1収納部11Aのいずれかと、第1収納棚1Aの外部に設けられた第1入出庫部3Aとの間で物品Wを搬送するように構成されている。また、第2搬送装置2Bは、複数の第2収納部11Bのいずれかと、第2収納棚1Bの外部に設けられた第2入出庫部3Bとの間で物品Wを搬送するように構成されている。本実施形態では、第1入出庫部3Aは、第1搬送方向X1に沿って物品Wを搬送するコンベヤである。同様に、第2入出庫部3Bは、第2搬送方向X2に沿って物品Wを搬送するコンベヤである。本実施形態では、第1入出庫部3Aは、一対の第1収納棚1Aのうちの一方に対して、第1搬送方向X1の一方側に設けられている。また、第2入出庫部3Bは、一対の第2収納棚1Bのうちの一方に対して、第2搬送方向X2の一方側に設けられている。本実施形態では、1つの第2自動倉庫10Bに対して1つの第2入出庫部3Bが設けられている。
【0021】
更に、本実施形態では、物品収納設備100は、入出庫搬送部3Cを備えている。入出庫搬送部3Cは、第1入出庫部3A及び第2入出庫部3Bから受け取った物品Wを物品収納設備100の外部へ搬出し、或いは、物品収納設備100の外部から搬入された物品Wを第1入出庫部3A及び第2入出庫部3Bへ引き渡す。本実施形態では、入出庫搬送部3Cは、第1棚奥行方向Y1(第2棚奥行方向Y2)に沿って物品Wを搬送するコンベヤである。そして、入出庫搬送部3Cは、第1入出庫部3A及び第2入出庫部3Bに対して、第1搬送方向X1(第2搬送方向X2)における第1収納棚1A及び第2収納棚1Bの側とは反対側に隣接して配置されている。
【0022】
図2に示すように、第1搬送装置2Aは、第1搬送経路21Aに沿って移動する第1移動体22Aを備えている。本実施形態では、第1搬送装置2Aはスタッカクレーンである。具体的には、第1搬送経路21Aは、第1搬送方向X1に延在するレールである。そして、第1移動体22Aは、第1搬送経路21Aに沿って走行する走行台車である。更に、本実施形態では、第1搬送装置2Aは、第1移動体22Aに支持された第1昇降機構23Aと、第1昇降機構23Aに昇降可能に支持されて、複数の第1収納部11Aのいずれか又は第1入出庫部3Aとの間で物品Wを移載する第1移載機構24Aと、を備えている。
【0023】
第1昇降機構23Aは、第1移動体22Aに立設された第1マスト231Aと、第1マスト231Aに案内された状態で昇降移動する第1昇降台232Aと、を有している。
【0024】
第1移載機構24Aは、物品Wを支持する第1支持部241Aと、第1支持部241Aを第1棚奥行方向Y1に沿って出退移動させる第1出退駆動部(図示を省略)と、を有している。ところで、上述したように、本実施形態では、第1収納部11Aは、第1棚奥行方向Y1に複数の物品Wを収納可能に構成されている。このような第1収納部11Aにおいては、第1移載機構24Aから見て奥側の物品Wの移載に要する時間は、第1移載機構24Aから見て手前側の物品Wの移載に要する時間よりも長い。また、第1収納部11Aの手前側に物品Wが収納されている場合において、第1移載機構24Aが第1収納部11Aの奥側に物品Wを収納する場合、又は、第1移載機構24Aが第1収納部11Aの奥側に収納されている物品Wを取り出す場合には、手前側の物品Wを別の収納部等に退避させる必要がある。そのため、このような場合、第1移載機構24Aによる、奥側の物品Wの移載に要する時間は、手前側の物品Wの移載に要する時間よりも大幅に長くなる。
【0025】
第2搬送装置2Bは、第2搬送経路21Bに沿って移動する第2移動体22Bを備えている。本実施形態では、第2搬送装置2Bは、第1搬送装置2Aと同様に構成されたスタッカクレーンである。具体的には、第2搬送経路21Bは、第2搬送方向X2に延在するレールである。そして、第2移動体22Bは、第2搬送経路21Bに沿って走行する走行台車である。更に、本実施形態では、第2搬送装置2Bは、第2移動体22Bに支持された第2昇降機構23Bと、第2昇降機構23Bに昇降可能に支持されて、複数の第2収納部11Bのいずれか又は第2入出庫部3Bとの間で物品Wを移載する第2移載機構24Bと、を備えている。
【0026】
第2昇降機構23Bは、第2移動体22Bに立設された第2マスト231Bと、第2マスト231Bに案内された状態で昇降移動する第2昇降台232Bと、を有している。
【0027】
第2移載機構24Bは、物品Wを支持する第2支持部241Bと、第2支持部241Bを第2棚奥行方向Y2に沿って出退移動させる第2出退駆動部(図示を省略)と、を有している。
【0028】
上記のとおり、本実施形態では、第2収納棚1Bの第2搬送方向X2の長さは、第1収納棚1Aの第1搬送方向X1の長さより長い(本例では約2.3倍)。したがって、第2自動倉庫10Bでは、物品Wの入出庫の際における物品Wの搬送方向の移動に要する時間が、第1自動倉庫10Aに比べて長くなる。一方、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数(本例では2つ)は、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数(本例では1つ)よりも多い。したがって、各収納部11A,11Bからの物品Wの取り出し又は各収納部11A,11Bへの物品Wの収納を行う場合の移載動作に要する時間は、第2自動倉庫10Bの方が第1自動倉庫10Aに比べて短くなる。そのため、第1収納棚1Aと第2収納棚1Bとのそれぞれの搬送方向X1,X2の長さが異なる場合であっても、第1自動倉庫10Aでの物品Wの入出庫に要する時間と、第2自動倉庫10Bでの物品Wの入出庫に要する時間との差を小さく抑えることができる。その結果、物品収納設備100の全体において、入出庫に要する時間の差を小さく抑えることが可能となっている。
【0029】
2.第2の実施形態
以下では、第2の実施形態に係る物品収納設備100について、図面を参照して説明する。本実施形態では、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数、及び、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数が、上記第1の実施形態のものと異なっている。更に、本実施形態では、第1自動倉庫10Aの数、及び、第2自動倉庫10Bの数が、上記第1の実施形態のものと異なっている。なお、本実施形態の配置領域Sの構成は、上記第1の実施形態のものと同じである。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
【0030】
図3に示すように、本実施形態では、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数は、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数よりも少ない。図示の例では、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数は1つであり、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数は2つである。
【0031】
本実施形態では、複数の第1自動倉庫10Aが、第1棚奥行方向Y1に並んで配置されている。そして、複数の第2自動倉庫10Bが、第2棚奥行方向Y2に並んで配置されている。図示の例では、第1領域S1には、2つの第1自動倉庫10Aが配置されている。そして、第2領域S2には、3つの第2自動倉庫10Bが配置されている。なお、第1収納棚1Aの第1搬送方向X1の長さと、第2収納棚1Bの第2搬送方向X2の長さとの関係は、上記第1の実施形態と同様である。
【0032】
本実施形態では、以下の理由から、入出庫の頻度が比較的高い物品Wを第1収納部11Aに収納し、入出庫の頻度が比較的低い物品Wを第2収納部11Bに収納すると好適である。即ち、本実施形態では、第1収納棚1Aの第1搬送方向X1の長さが第2収納棚1Bの第2搬送方向X2の長さよりも短く(本例では半分以下)、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品Wの数(本例では1つ)が第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品Wの数(本例では2つ)よりも少ない。そのため、第1自動倉庫10Aでの物品Wの入出庫に要する時間は、第2自動倉庫10Bでの物品Wの入出庫に要する時間に比べて大幅に短くすることができる。このような状況において、上記のように、入出庫の頻度が比較的高い物品Wを第1収納部11Aに収納し、入出庫の頻度が比較的低い物品Wを第2収納部11Bに収納することで、物品収納設備100の全体として物品Wの入出庫の効率を高めることができる。
【0033】
また、本実施形態では、第2収納棚1Bにおける第2搬送方向X2の長さは、第1収納棚1Aにおける第1搬送方向X1の長さよりも長い(本例では約2.3倍)。そして、第2搬送方向X2に並んで配置された第2収納部11Bの数(本例では28個)は、第1搬送方向X1に並んで配置された第1収納部11Aの数(本例では12個)よりも多い。また、第2収納部11Bにおける第2棚奥行方向Y2に収納可能な物品の数(本例では2つ)は、第1収納部11Aにおける第1棚奥行方向Y1に収納可能な物品の数(本例では1つ)よりも多い。したがって、第2収納棚1Bには、効率的に多くの物品Wを収納することができ、物品収納設備100の全体としても、多くの物品Wを収納することが可能となっている。
【0034】
3.その他の実施形態
(1)上記の実施形態では、第1搬送方向X1と第2搬送方向X2とが平行であり、第1棚奥行方向Y1と第2棚奥行方向Y2とが平行である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1搬送方向X1と第2搬送方向X2とが交差する方向であっても良い。また、第1搬送方向X1と第1棚奥行方向Y1とが交差する方向であっても良く、第2搬送方向X2と第2棚奥行方向Y2とが交差する方向であっても良い。
【0035】
(2)上記の実施形態では、配置領域Sが第1領域S1と第2領域S2とによってL字状を成す構成を例として説明した。しかし、配置領域Sの形状は、そのような構成に限定されない。例えば、配置領域Sは、2つの第1領域S1の間に1つの第2領域S2が配置されたT字状に形成されていても良い。いずれにしても、配置領域Sは、第1収納棚1Aの第1搬送方向X1の長さと、第2収納棚1Bの第2搬送方向X2の長さとが異なるように、物品収納設備100の配置に制約が生じる形状とされる。
【0036】
(3)上記の実施形態では、第1収納棚1Aと第2収納棚1Bとが第1棚奥行方向Y1(第2棚奥行方向Y2)に並んで配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、第1収納棚1Aと第2収納棚1Bとが上下方向Zに並んで配置された構成としても良い。
【0037】
(4)上記の実施形態では、第1入出庫部3Aが、第1収納棚1Aに対して、第1搬送方向X1の一方側に設けられ、第1搬送方向X1の他方側には設けられておらず、第2入出庫部3Bが、第2収納棚1Bに対して、第2搬送方向X2の一方側に設けられ、第2搬送方向X2の他方側には設けられていない構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1入出庫部3Aが、第1収納棚1Aに対して、第1搬送方向X1の両側に設けられ、第2入出庫部3Bが、第2収納棚1Bに対して、第2搬送方向X2の両側に設けられている構成としても良い。また、第1入出庫部3Aが、第1収納棚1Aに対して、第1搬送方向X1の一方側に設けられ、第1搬送方向X1の他方側には設けられておらず、第2入出庫部3Bが、第2収納棚1Bに対して、第2搬送方向X2の両側に設けられている構成としても良い。或いは、第1入出庫部3Aが、第1収納棚1Aに対して、第1搬送方向X1の両側に設けられ、第2入出庫部3Bが、第2収納棚1Bに対して、第2搬送方向X2の一方側に設けられ、第2搬送方向X2の他方側には設けられていない構成としても良い。
【0038】
(5)上記の実施形態では、第1搬送装置2Aと第2搬送装置2Bとのそれぞれがスタッカクレーンである構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1搬送装置2Aと第2搬送装置2Bとの少なくとも一方がスタッカクレーン以外の搬送装置であっても良い。このような搬送装置としては、例えば、上下方向Zに並ぶ複数の収納部のそれぞれに対して設けられ、第1搬送方向X1(第2搬送方向X2)に並ぶ複数の収納部に沿って移動する走行台車と、当該走行台車に支持されて、複数の収納部のいずれかとの間で物品Wを移載する移載機構と、上下方向Zに並ぶ複数の収納部のそれぞれと入出庫部との間で物品Wを上下方向Zに搬送する昇降機構と、を備えたものを採用可能である。
【0039】
(6)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0040】
4.上記実施形態の概要
以下では、上記において説明した物品収納設備の概要について説明する。
【0041】
物品収納設備は、
それぞれに物品が収納される複数の第1収納部を備えた第1収納棚と、
それぞれに前記物品が収納される複数の第2収納部を備えた第2収納棚と、
前記第1収納棚に対応して設けられた第1搬送装置と、
前記第2収納棚に対応して設けられた第2搬送装置と、を備えた物品収納設備であって、
前記第1搬送装置は、有端の第1搬送経路に沿って移動する第1移動体を備え、複数の前記第1収納部のいずれかと、前記第1収納棚の外部に設けられた第1入出庫部との間で前記物品を搬送するように構成され、
前記第2搬送装置は、前記第1搬送経路よりも長い有端の第2搬送経路に沿って移動する第2移動体を備え、複数の前記第2収納部のいずれかと、前記第2収納棚の外部に設けられた第2入出庫部との間で前記物品を搬送するように構成され、
前記第1搬送経路に沿う方向を第1搬送方向とし、前記第2搬送経路に沿う方向を第2搬送方向とし、前記第1収納棚における平面視で前記第1搬送方向に交差する方向を第1棚奥行方向とし、前記第2収納棚における平面視で前記第2搬送方向に交差する方向を第2棚奥行方向として、
複数の前記第1収納部は、前記第1搬送方向に並んで配置され、
複数の前記第2収納部は、前記第2搬送方向に並んで配置され、
前記第2収納棚の前記第2搬送方向の長さは、前記第1収納棚の前記第1搬送方向の長さよりも長く、
前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数と、前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数とが異なる。
【0042】
この構成によれば、第1搬送装置の第1搬送経路と、第2搬送装置の第2搬送経路とで、長さが異なる。そして、第1搬送装置に対応する第1収納部と、第2搬送装置に対応する第2収納部とで、棚奥行方向に収納可能な物品の数が異なる。ここで、第1収納棚の第1搬送方向の長さと、第1収納部における第1棚奥行方向に収納可能な物品の数とは、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間に影響を及ぼす。また、第2収納棚の第2搬送方向の長さと、第2収納部における第2棚奥行方向に収納可能な物品の数とは、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間に影響を及ぼす。したがって、第1収納棚の第1搬送方向の長さ、及び第2収納棚の第2搬送方向の長さに応じて、第1収納部における第1棚奥行方向に収納可能な物品の数、及び第2収納部における第2棚奥行方向に収納可能な物品の数を設定することで、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間、及び第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間を適切に調整することができる。これにより、物品収納設備の配置領域が平面視で矩形以外の形状である等、配置領域に制約がある場合であっても、効率の良い物品の入出庫を容易に行うことができる。
【0043】
ここで、前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数は、前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数よりも多いと好適である。
【0044】
一般的に、収納棚における搬送方向の長さが長くなるに従って物品の入出庫に要する時間は長くなる。また、収納部における棚奥行方向に収納可能な物品の数が多くなるに従って物品の入出庫に要する時間は長くなる。この構成によれば、第1収納棚の第1搬送方向の長さは、第2収納棚の第2搬送方向の長さよりも短い。そして、第1収納部における第1棚奥行方向に収納可能な物品の数は、第2収納部における第2棚奥行方向に収納可能な物品の数よりも多い。これにより、第1収納棚と第2収納棚とのそれぞれの搬送方向の長さが異なる場合であっても、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間と、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間との差を小さく抑えることができ、物品収納設備の全体において、入出庫に要する時間の差を小さく抑えることができる。
したがって、本構成によれば、第1収納棚と第2収納棚とのそれぞれの搬送方向の長さが異なる場合であっても、物品の入出庫を効率良く行い易い物品収納設備とすることができる。
【0045】
また、前記第1収納部における前記第1棚奥行方向に収納可能な前記物品の数は、前記第2収納部における前記第2棚奥行方向に収納可能な前記物品の数よりも少ないと好適である。
【0046】
この構成によれば、第1収納棚の第1搬送方向の長さは、第2収納棚の第2搬送方向の長さよりも短い。そして、第1収納部における第1棚奥行方向に収納可能な物品の数は、第2収納部における第2棚奥行方向に収納可能な物品の数よりも少ない。これにより、第2収納棚の第2搬送方向の長さが第1収納棚の第1搬送方向の長さよりも長い場合において、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間を、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間に比べて大幅に短くすることができる。
また、本構成によれば、第2収納棚における第2搬送方向の長さは、第1収納棚における第1搬送方向の長さよりも長い。そのため、第2搬送方向に並んで配置された第2収納部の数を、第1搬送方向に並んで配置された第1収納部の数よりも多く確保し易い。また、第2収納部における第2棚奥行方向に収納可能な物品の数は、第1収納部における第1棚奥行方向に収納可能な物品の数よりも多い。したがって、搬送方向の長さが長い第2収納棚に多くの物品を収納することができ、物品収納設備全体としても、多くの物品を収納することができる。
このように、本構成によれば、第2収納棚の第2搬送方向の長さが第1収納棚の第1搬送方向の長さよりも長い場合において、第1収納棚に収納した物品については迅速に入出庫を行うことができるようにしつつ、第2収納棚を利用して多くの物品を収納することもできる物品収納設備とすることができる。
【0047】
また、前記第1入出庫部が、前記第1収納棚に対して、前記第1搬送方向の一方側に設けられ、前記第1搬送方向の他方側には設けられていない場合、前記第2入出庫部が、前記第2収納棚に対して、前記第2搬送方向の一方側に設けられ、前記第2搬送方向の他方側には設けられておらず、
前記第1入出庫部が、前記第1収納棚に対して、前記第1搬送方向の両側に設けられている場合、前記第2入出庫部が、前記第2収納棚に対して、前記第2搬送方向の両側に設けられていると好適である。
【0048】
第1入出庫部の数は、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間に影響を及ぼす。そして、第2入出庫部の数は、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間に影響を及ぼす。しかし、本構成のように、第1入出庫部の数と第2入出庫部の数とが同一である場合には、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間と、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間とを調整する際に、第1入出庫部の数と第2入出庫部の数とを考慮する必要が無い。したがって、本構成によれば、上記のように、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間と、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間とを調整することが容易となる。
【0049】
また、前記第1収納棚の複数の前記第1収納部は、前記第1搬送方向に加えて、上下方向にも並んで配置され、
前記第2収納棚の複数の前記第2収納部は、前記第2搬送方向に加えて、上下方向にも並んで配置され、
前記第1搬送装置は、前記第1移動体に支持された第1昇降機構と、前記第1昇降機構に昇降可能に支持されて、複数の前記第1収納部のいずれか又は前記第1入出庫部との間で前記物品を移載する第1移載機構と、を更に備え、
前記第2搬送装置は、前記第2移動体に支持された第2昇降機構と、前記第2昇降機構に昇降可能に支持されて、複数の前記第2収納部のいずれか又は前記第2入出庫部との間で前記物品を移載する第2移載機構と、を更に備えていると好適である。
【0050】
物品の上下方向の収納位置は、搬送装置による物品の入出庫に要する時間に影響を及ぼす。しかし、本構成によれば、移動体の移動中に昇降機構による移載機構の昇降を行うこと等により、物品の上下方向の収納位置が、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間、及び、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間に及ぼす影響を小さく抑えることができる。したがって、本構成によれば、上記のように、第1搬送装置による物品の入出庫に要する時間と、第2搬送装置による物品の入出庫に要する時間とを調整することが容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本開示に係る技術は、それぞれに物品が収納される複数の収納部を備えた収納棚と、収納棚に対応して設けられた搬送装置と、を備えた物品収納設備に利用することができる。
【符号の説明】
【0052】
100 :物品収納設備
1A :第1収納棚
11A :第1収納部
1B :第2収納棚
11B :第2収納部
2A :第1搬送装置
21A :第1搬送経路
22A :第1移動体
2B :第2搬送装置
21B :第2搬送経路
22B :第2移動体
3A :第1入出庫部
3B :第2入出庫部
W :物品
X1 :第1搬送方向
X2 :第2搬送方向
Y1 :第1棚奥行方向
Y2 :第2棚奥行方向
図1
図2
図3