(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】撮影システム
(51)【国際特許分類】
H04N 23/66 20230101AFI20230516BHJP
G06Q 50/26 20120101ALI20230516BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230516BHJP
G03B 17/53 20210101ALI20230516BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20230516BHJP
【FI】
H04N23/66
G06Q50/26 300
G06Q50/10
G03B17/53
G03B15/00 D
(21)【出願番号】P 2019111621
(22)【出願日】2019-06-15
【審査請求日】2022-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】514293271
【氏名又は名称】株式会社クワンズ
(74)【代理人】
【識別番号】100111349
【氏名又は名称】久留 徹
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 修
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-97593(JP,A)
【文献】特開2019-36854(JP,A)
【文献】特開2017-103552(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/66
G06Q 50/26
G06Q 50/10
G03B 15/00
G03B 17/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠方に設けられたカメラを用いて撮影場所に存在するユーザーの写真を取得できるようにした撮影システムにおいて、
前記撮影場所に設けられた設置端末と、
ユーザーが所持するユーザー端末と、
当該ユーザー端末に接続可能に設けられたサーバー装置と、を備え
前記設置端末に、
現在時刻に基づくランダム情報を生成するランダム情報生成手段と、
当該生成されたランダム情報を、ユーザー端末で入力可能に表示出力する表示出力手段と、を備え、
ユーザー端末に、
当該表示手段によって表示されたランダム情報に対応して、前記ユーザー端末で入力されたランダム情報をユーザー端末からサーバー装置に送信する送信手段を備え、
サーバー装置に、
前記ユーザー端末から送信されてきたランダム情報から前記設置端末でランダム情報が生成された時刻を抽出する時刻抽出手段と、
当該時刻抽出手段によって抽出された時刻と、サーバー装置における現在時刻とを比較し、一定時間内であると判断された場合に、前記ユーザー端末に前記カメラを用いた撮影を許可する許可情報を送信する許可手段と、
を備えたことを特徴とする撮影システム。
【請求項2】
前記ランダム情報が、キーボードを介してユーザー端末に入力可能に表示されるものである請求項1に記載の撮影システム。
【請求項3】
前記ランダム情報が、ユーザー端末のカメラを介してユーザー端末に入力可能に表示されるものである請求項1に記載の撮影システム。
【請求項4】
前記許可手段が、一定時間のみユーザー端末によるカメラの撮影を許可するものである請求項1に記載の撮影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠方に設けられたカメラを用いてユーザーの写真を撮影できるようにした撮影システムに関するものであり、より詳しくは、撮影場所にいるユーザーしか、その写真を撮影することができないようにした撮影システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遠方に設けられたカメラを用いて記念撮影できるようにした撮影システムなどが提案されている。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、東京スカイツリーなどのような大きな観光名所を訪れた際に、人間とともにその大きな観光名所を撮影できるようにしたものであって、遠方に設けられた広角カメラと望遠カメラと、それらのカメラのシャッターを押下できるようにしたユーザー端末などを備えるようにしたものが開示されている。そして、そのユーザー端末を用いて広角カメラで観光名所の全体画像を取得するとともに、望遠カメラでユーザーの鮮明な顔写真などを撮影し、その撮影された画像を表示する際には、広角カメラで撮影された画像によって観光名所の全体画像を表示させ、また、そのユーザーの写っている部分が拡大された場合には、望遠カメラの画像に切り替えて、そのユーザーの鮮明な画像を表示できるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような撮影システムを用いて撮影を行う場合、次のような問題がある。
【0006】
すなわち、上述のような撮影システムでは、スマートフォンなどのようなユーザー端末を用いて遠方のカメラを操作して鮮明な画像を取得できるようにしているため、撮影場所にいない第三者が、そのユーザー端末を用いて、その撮影場所にいる第三者の鮮明な顔写真を取得することができてしまう。このため、第三者のプライバシーを侵害してしまうことになりかねない。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題に着目してなされたもので、撮影場所に存在している者しか、その者の鮮明な顔写真などを取得できないようにした撮影システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、遠方に設けられたカメラを用いて撮影場所に存在するユーザーの写真を取得できるようにした撮影システムにおいて、前記撮影場所に設けられた設置端末と、ユーザーが所持するユーザー端末と、当該ユーザー端末に接続可能に設けられたサーバー装置とを備え、前記設置端末に、現在時刻に基づくランダム情報を生成するランダム情報生成手段と、当該生成されたランダム情報を、ユーザー端末で入力可能に表示出力する表示出力手段とを備え、ユーザー端末に、当該表示手段によって表示されたランダム情報に対応して、前記ユーザー端末で入力されたランダム情報をユーザー端末からサーバー装置に送信する送信手段を備え、サーバー装置に、前記ユーザー端末から送信されてきたランダム情報から前記設置端末でランダム情報が生成された時刻を抽出する時刻抽出手段と、当該時刻抽出手段によって抽出された時刻と、サーバー装置における現在時刻とを比較し、一定時間内であると判断された場合に、前記ユーザー端末に前記カメラを用いた撮影を許可する許可情報を送信する許可手段とを備えるようにしたものである。
【0009】
このように構成すれば、撮影現場にいる者しかランダム情報を取得することができないため、第三者がカメラを操作して他人の画像を取得してしまうというようなことがなくなる。また、設置端末には、通信手段を備えていなくてもよいため、撮影現場に簡単に設置することができ、また、コストを掛けるようなこともなくなる。
【0010】
また、このような発明において、前記ランダム情報として、キーボードを介してユーザー端末に入力可能に表示されるものを用いる。
【0011】
このように構成すれば、ユーザーが時刻情報を内包するテキスト入力することによって、サーバー装置上でそのランダム情報に基づく照合を行うことができるようになる。
【0012】
もしくは、ユーザー端末のカメラを介してユーザー端末に入力可能に表示されるものを用いる。
【0013】
このように構成すれば、二次元バーコードなどのような画像を取得するだけで、ランダム情報に基づく照合を行うことができるため、簡単に撮影システムを利用することができるようになる。
【0014】
また、前記許可手段で、一定時間のみユーザー端末によるカメラの撮影を許可するようにしておく。
【0015】
このように構成すれば、ランダム情報を取得して照合が認められた者が、撮影現場を離れた一定時間後にカメラを操作して、第三者の画像を取得してしまうようなことがなくなる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、遠方に設けられたカメラを用いて撮影場所に存在するユーザーの写真を取得できるようにした撮影システムにおいて、前記撮影場所に設けられた設置端末で、現在時刻に基づくランダム情報を表示し、そのランダム情報をユーザー端末で入力させてサーバー装置に送信させ、サーバー装置でそのランダム情報から抽出された現在時刻とサーバー装置内での現在時刻が所定の時間内である場合に、カメラによる撮影を許可するようにしたので、撮影現場にいない者が、ユーザー端末を用いて第三者の写真を撮影してしまうことがなくなる。これにより、第三者のプライバシーを侵害することを防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施の形態における撮影システムの概略図
【
図2】同形態における撮影システムの機能ブロック図
【
図4】同形態におけるユーザー端末の画面例を示す図
【
図5】同形態におけるユーザー端末の画面例を示す図
【
図6】同形態における撮影システムの動作フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
この実施の形態における撮影システム1は、
図1に示すように、遠方に設けられた一または複数台のカメラ2を用いてユーザーの写真を撮影できるようにしたものであって、そのカメラ2のシャッターを切ることのできるユーザー端末3と、そのユーザー端末3やカメラ2のシャッターを切るための情報を出力するためのサーバー装置4などを備えて構成されている。そして、特徴的に、撮影場所に現在時刻に基づいたランダム情報を表示できる設置端末5を設け、そこに表示されたランダム情報をユーザー端末3で入力させてサーバー装置4に送信し、サーバー装置4でそのランダム情報から現在時刻を抽出して一定の時間内であれば、ユーザー端末3によるカメラ2の撮影を許可できるようにしたものである。これにより、撮影場所に存在している者のみが、遠方のカメラ2を用いて撮影できるようにし、本人の鮮明な画像を取得できるようにしたものである。以下、本発明の実施の形態について、
図2の機能ブロック図などを用いて詳細に説明する。
【0020】
まず、遠方に設けられるカメラ2は、ユーザーの鮮明な画像を取得できるようにしたものが用いられ、望遠機能を有するカメラ2や、高解像度を有するカメラ2などが用いられる。なお、ここでは、一台のカメラ2を用いてユーザーの画像を取得できるようにしているが、広角カメラ2と望遠カメラ2の二台のカメラ2を用いて、観光名所の画像及びユーザーの鮮明な画像を同時に取得できるようにしてもよい。このカメラ2は、ユーザー端末3からの制御によってシャッターを切れるようになっており、そのカメラ2に接続された第一送受信手段21を用いてシャッターを切るための情報を受信してシャッターを切り、そこで撮影された画像を第一送受信手段21を用いてサーバー装置4もしくはユーザー端末3に送信できるようになっている。
【0021】
このカメラ2を操作するためのユーザー端末3は、スマートフォンなどのように各ユーザーが所持するものなどが用いられ、この撮影システム1を利用するためのウェブサイトにアクセスできる機能や、専用のアプリケーションをダウンロードしてプログラムを実行できる機能などを備えている。そして、そのユーザー端末3に内蔵された第二送受信手段31を用いて所定のウェブサイトにアクセスし、
図4に示すような画面をディスプレイ51に表示させるとともに、
図5に示すように、遠隔から撮影された画像を表示できるようになっている。なお、このユーザー端末3は、第二送受信手段31やディスプレイ51などの他に、キーボード(タッチ画面を含む)やカメラなどの入力手段33を備えている。
【0022】
一方、サーバー装置4は、これらのカメラ2やユーザー端末3などと送受信を行えるようにするための第三送受信手段41のほか、ユーザー端末3から送信されてきたランダム情報から時刻情報を抽出するための抽出手段42を有している。この抽出手段42は、あらかじめサーバー装置4の記憶手段44に共通キーを格納しておき、この共通キーを用いてランダム情報を復号して時刻情報を抽出する。なお、ここでは共通キーを用いて復号して時刻情報を抽出するようにしているが、これ以外の方法で時刻情報を抽出するようにしてもよい。また、このサーバー装置4は、この抽出手段42によってランダム情報から抽出された時刻情報と、サーバー装置4内の現在時刻を比較する比較手段43を有している。この比較手段43は、抽出された時刻情報と現在時刻とが、あらかじめ設定された時間内であるか否かを判断するもので、例えば、数十秒から5分の範囲内に設定される。そして、サーバー装置4内の時計による現在時刻と先に抽出された時刻とが一定時間内に含まれている場合、許可手段を用いてユーザー端末3に表示されているウェブ画面の「撮影ボタン」を押下できるようにする。この「撮影ボタン」を押下できるようにする場合、ウェブページを格納しているサーバーに、撮影ボタンを押下できるような情報を送信するようにしてもよく、あるいは、ユーザー端末3にそのような情報を送信するようにしてもよい。これにより、ユーザー端末3のディスプレイ51には、「撮影ボタン」が押下可能に表示され、ユーザーによってシャッターを切れるようにする。なお、このサーバー装置4は、ウェブページを表示させるためのサーバーと同じであってもよく、また、カメラ2と同じ場所に設置されて接続されるような状態であってもよい。
【0023】
そして、この実施の形態では、撮影場所に設置端末5が固定的に設けられる。ここで、固定的とは、撮影場所そのものの位置の他、その撮影場所と同じ館内などを意味する。この設置端末5には、
図3の左図に示すようなランダム情報がディスプレイ51に表示され、ディスプレイ51に表示された「撮影開始ボタン52」が押下されることによって、ランダム情報生成手段53を用いてランダム情報を生成して表示させる。このランダム情報生成手段53によってランダム情報を生成する場合、設置端末5の時計による現在時刻から文字列を生成し、これに共通キーを用いて暗号化された文字列をディスプレイ51に表示させる。具体的には、撮影開始ボタン52が押下された時刻が2019年5月23日10時30分である場合は、「201905231030」の文字列を生成し、これを共通キーで「h4kd9lDw4」などと暗号化してディスプレイ51に表示する。そして、この表示された文字列をユーザー端末3の入力手段33を介してユーザーに入力させ、第二送受信手段31を介してサーバー装置4に送信させる。なお、このとき、ディスプレイ51にランダム情報として文字列を表示させるようにしているが、その文字列から生成された二次元バーコードなどのような画像情報を表示させて、ユーザー端末3のカメラで入力させるようにしてもよい。そして、そのカメラで入力されたランダム情報をテキスト化して第二送受信手段31を介してサーバー装置4に送信する。そして、サーバー装置4で同じ共通キーを用いて復号して時刻情報を抽出し、比較手段43を用いて所定の時間内であるか否かを判断し、所定の時間内であれば、ユーザー端末3に撮影ボタン35(
図4の右図参照)を押下可能に表示させる。このとき、撮影ボタン35を長期間にわたって押下できるようにすると、その場所から離れたユーザーが第三者の画像を取得できてしまう。そのため、撮影が終了した場合に、その撮影ボタン35を押下できないようにしておく。また、そのユーザーが、撮影することなく撮影場所を離れてしまう場合も考えられるため、撮影が終了していなくても、所定時間経過した後に撮影ボタン35を押下できないようにしておく。
【0024】
次に、このように構成された撮影システム1を用いてユーザーの写真を撮影する場合の作用について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0025】
まず、撮影システム1を利用するに先立って、あらかじめユーザーに写真撮影するための場所に立ってもらうようにするとともに、遠方に設けられたカメラ2の方向に向いてもらうようにする。このとき、ユーザーにはカメラ2の方向が見えないため、あらかじめカメラ2の方向を指示しておくか、あるいは、設置端末5のディスプレイ51にその方向を表示しておく。これとともに、そのユーザーには、ユーザー端末3から所定のウェブサイトにアクセスしてもらい、カメラ2による撮影をできる状態にしておく。
【0026】
この状態で、ユーザーがその撮影場所に設置された設置端末5の撮影開始ボタン52を押下すると(ステップS1)、ランダム情報生成手段53によって、現在時刻から文字列が生成され、それに現在時刻を考慮して共通キーでランダム情報を生成し、そのランダム情報を設置端末5のディスプレイ51に表示させる(ステップS2)。
【0027】
次に、ユーザーは、設置端末5に表示されているランダム情報を入力手段33を介して入力し、ユーザー端末3では、これを受け付ける(ステップT1)。このとき、ランダム情報生成手段53によって、文字情報として表示されている場合は、キーボードなどの入力手段33を用いてディスプレイ51上で入力し、もしくは、二次元バーコードなどのような画像情報が表示されている場合は、ユーザー端末3のカメラで撮影してもらうようにする。
【0028】
このようにユーザー端末3によって入力されたランダム情報は、送信ボタン34(
図4の左図参照)が押下されることによって(ステップT2)、第二送受信手段31や第三送受信手段41を介してサーバー装置4に送信される(ステップT3)。
【0029】
このランダム情報を受信したサーバー装置4では、そのランダム情報を共通キーを用いて復号し、サーバー装置4内の時計による現在時刻と比較する(ステップU1)。このとき、サーバー装置4の時計と設置端末5の時計は、定期的に時刻合わせをしているものとする。そして、それらの時刻が所定の時間内であれば「一致」していると判断し(ステップU2)、ウェブサイトのサーバーに、ユーザー端末3による撮影を許可するのための許可情報を送信する(ステップU3)。そして、ユーザー端末3に撮影ボタン35押下させるように表示する(ステップT4)。
【0030】
そして、ユーザーが撮影ボタン35を押下すると場合(ステップT5)、その押下情報をサーバー装置4を介してカメラ2に送信し、カメラ2による撮影を行う(ステップV1)。このとき、カメラ2として、広角カメラや望遠カメラなどのような二台のカメラ2を設けている場合は、それぞれのカメラ2によって同時に画像を取得する。そして、このようにして撮影された画像をサーバー装置4の記憶手段44に格納しておくとともに、ユーザー端末3のディスプレイ51に表示させるようにする(ステップT6)。
【0031】
このとき、二台のカメラ2で広角画像と拡大画像が取得されている場合は、その撮影された広角画像をディスプレイ51に表示するとともに、そのユーザーによる撮影場所の拡大処理を受け付ける。そして、その撮影場所における拡大率が所定の拡大率を超えた場合、サーバー装置4の記憶手段44から拡大画像を受け取り、その拡大画像を広角画像に嵌め込んで合成する。このとき、嵌め込まれた領域の境界部分のスムージング処理を行うとともに、必要に応じて拡大画像と広角画像の輝度値の調整なども行う。
【0032】
また、これとは逆に、拡大された状態から画像が縮小された場合、先の所定倍率以下の縮小率になることによって、広角画像のみを表示させ、嵌め込み合成されていない自然な画像に戻して表示させるようにする。
【0033】
そして、ユーザーによって画像の確認が行われて確定ボタン36が押下された場合(ステップT7))、その情報をサーバー装置4に送信し、今後、そのカメラ2による撮影をできないようにして(ステップU4)、第三者の鮮明な画像を取得できないようにする。
【0034】
このように上記実施の形態によれば、遠方に設けられたカメラ2を用いて撮影場所に存在するユーザーの写真を取得できるようにした撮影システム1において、前記撮影場所に設けられた設置端末5で、現在時刻に基づくランダム情報を表示し、そのランダム情報をユーザー端末3で入力させてサーバー装置4に送信させ、サーバー装置4でそのランダム情報から抽出された現在時刻とサーバー装置4内の現在時刻が所定の時間内である場合に、カメラ2による撮影を許可するようにしたので、撮影現場にいない者が、ユーザー端末3を用いて第三者の写真を撮影してしまうことがなくなる。これにより、第三者のプライバシーを侵害することを防止することができるようになる。
【0035】
また、設置端末5では、生成されたランダム情報をサーバー装置4に送信する必要がないため、設置端末5がサーバー装置4などと通信するための通信契約などが不要になり、低コストにシステムを実現することができるようになる。
【0036】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。
【0037】
例えば、上記実施の形態では、共通キーを用いて暗号化と復号を行うようにしたが、公開キーと秘密キーによって暗号化と復号を行うようにしてもい。
【0038】
また、上記実施の形態では、現在時刻を用いてランダム情報を生成するようにしたが、時分だけでなく、秒によってランダム情報を生成してもよく、あるいは、逆に日付によってランダム情報を生成するようにしてもよい。このとき、サーバー装置4と設置端末5との日付や時刻を定期的に同期させておき、あるタイミングからの経過時間を利用して、その経過時間を使ってランダム情報を生成するようにしてもよい。
【0039】
さらに、上記実施の形態では、サーバー装置4とウェブサイトのサーバーとが異なる場合を例に挙げて説明したが、これらが一体であってもよい。
【0040】
また、上記実施の形態では、設置端末5のディスプレイ51にランダム情報を表示させるようにしたが、設置端末5を館内の受け付けに設けて置き、ユーザーがこの撮影システム1を利用することを申し出た場合に、そのランダム情報を印刷してユーザーに渡し、その印刷物に表示されたランダム情報を入力するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1・・・撮影システム
2・・・カメラ
21・・・第一送受信手段
3・・・ユーザー端末
31・・・第二送受信手段
32・・・ディスプレイ
33・・・入力手段
4・・・サーバー装置
41・・・第三送受信手段
42・・・抽出手段
43・・・比較手段
44・・・記憶手段
5・・・設置端末
51・・・ディスプレイ
52・・・撮影システムスタート
53・・・ランダム情報生成手段