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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】車両盗難防止装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 25/09 20130101AFI20230516BHJP
   E05B 83/00 20140101ALI20230516BHJP
   B60R 25/04 20130101ALI20230516BHJP
【FI】
B60R25/09
E05B83/00 C
B60R25/04
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020536551
(86)(22)【出願日】2019-01-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 IL2019050013
(87)【国際公開番号】W WO2019135229
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】62/614,428
(32)【優先日】2018-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】321002271
【氏名又は名称】ナハブ 2017 リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】ベル,ダニ イェチエル
【審査官】村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-245921(JP,A)
【文献】特表2013-519584(JP,A)
【文献】特開2004-314833(JP,A)
【文献】特開2006-131043(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 25/00-25/40
E05B 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車軸ロッキング・システムとして提供された車両盗難防止装置であって、該システムが、
車軸インターロック手段および、
前記車軸インターロック手段に結合された機械的な位置決め手段を含み、
車両の車軸と係合し、および前記車軸を固定するために、該システムが前記車軸インターロック手段を機械的に位置決めするように操作され、結果として車両の移動を防止することを特徴と前記車軸インターロック手段が、
車両の車軸に形成された、平面状にくぼんだ表面と係合されたフォーク、および、
車両の車軸の1つにおいて設けられた突出部と係合されたフォークのうちの少なくとも1つを含み、前記機械的な位置決め手段は前記平面状にくぼんだ表面または前記突出部上へ前記フォークが移動するよう適応化され、
前記フォークは、前記機械的な位置決め手段によって移動されるとき、前記平面状にくぼんだ表面または前記突出部上にスライドすることができるようはじめに開き、および、次に前記平面状にくぼんだ表面または前記突出部上へ位置決めすると前記車軸上でしっかりと閉じる、ピンサーグリップを提供するように構成され、
それにより、車軸の回転を防止し、および車両の移動を防止し、及び
前記車軸インターロック手段が、前記フォークの突起における表面と前記突出部または前記平面状にくぼんだ表面との位置を合わせることによって、前記突出部または前記平面状にくぼんだ表面上への前記フォークの設置を助けるために設けられる振動子を含む、
ことを特徴とする車両盗難防止装置。
【請求項2】
車軸ロッキング・システムとして提供された車両盗難防止装置であって、該システムが、
車軸インターロック手段、
前記車軸インターロック手段に結合された機械的な位置決め手段、および、
ハウジングを含み、
ここで前記システムは、車両の車軸と係合し、および前記車軸を固定するために、前記車軸インターロック手段を機械的に位置決めするように操作され、結果として車両の移動を防止することを特徴とし、
前記ハウジングは前記車軸インターロック手段を囲み、前記車両における下部走行体のいかなる利用可能な領域にも取り外しできないように取り付けられ、
車両の車軸は前記ハウジングを介して伸び、前記車軸インターロック手段が、前記ハウジング内で伸縮し、および前記車両の車軸に対して締め付けるために、クランプ状の部材を含むことを特徴とする、車両盗難防止装置。
【請求項3】
前記クランプ状の部材が、前記車軸の相対する側面に対して締め付けてそれを固定するために、一対のアーク形のブレーキシューを含むことを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項4】
前記ハウジングが、車両の車軸に隣接した、前記車両の下の都合のよい場所に取り外しできないように取り付けられることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記ハウジングのための前記都合のよい場所が、車両の下部走行体また車両のシャーシのいかなる利用可能な領域にも属することを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項6】
フォークが、前記平面状にくぼんだ表面、または前記突出部へとスライドする、ピンサーグリップとして構成される、請求項に記載の装置。
【請求項7】
フォークの突起間の幅が、車両の車軸の前記平面状にくぼんだ表面の間の幅に対応することを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項8】
フォークまたはクランプの伸縮のためのフォークロッドまたはクランプロッドをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
車両がロックされるか、またはロック機構が操作される時(例えばキーがイグニッションから抜き取られる時)、ピンサー/突起が前記平面状にくぼんだ表面、または前記突出部と係合するように、フォーク、またはクランプがハウジングから伸ばされ、その結果、車軸がロックされ、車両を移動させることができないことを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記車軸インターロック手段が、
自動車を解錠する工程
コードを入力する工程
車両内部の専用ボタン/アクチュエータを介して機構を解除する工程
イグニッションにキーを挿入する工程および、
自動車を発進、および/またはハンドブレーキを解除する工程、の1つ以上により解除されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
車両盗難を防止する方法であって
前記方法は、車軸ロッキング・システムを提供する工程を含み、
ここで前記システムは、
前記車両における下部走行体のいかなる利用可能な領域にも取り外しできないようにハウジングを取り付ける工程、ここで前記ハウジングは機械的な位置決め手段によって移動されるように適応化される2つの突起を持ったフォークを含む、工程、
前記機械的な位置決め手段によって車両の車軸または該車両の車軸に結合または形成された突出部をくぼんだ表面上に前記フォークを位置づける工程、および
前記2つの突起を持ったフォークを用いてピンサーグリップを提供する工程であって、前記ピンサーグリップは、(i)突起を開き、車両の車軸の平面状にくぼんだ表面上、または前記車両の車軸に結合または形成された突出部上に前記突起をスライドさせること
、および、次に(ii)前記突起をくぼんだ表面または突出部上でしっかりと閉じ、それにより、車軸の回転を防止し、および車両の移動を防止すること、によって提供される、工程、
を含む、方法。
【請求項12】
前記フォークが、前記車両の車軸において提供された前記突出部と係合するために、回転軸を周るスイング運動によって位置決めされることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記フォークが、前記車両の車軸において提供された前記突出部と係合するために、車両の車軸に沿った側方運動によって位置決めされることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記フォークが、前記車両の車軸に形成された前記平面状にくぼんだ表と係合するために、前記車両の車軸に対する垂直運動によって位置決めされることを特徴とする、請求項11の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車または他の車両のための盗難防止装置に関し、および、より詳細には、車両の車軸の1つと係合し、または車両の車軸の1つを締め付けて、固定するための、歯のあるフォークまたはクランプを、機械的に位置決めし、車両の移動を防止する機構に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の市場に出ている自動車盗難防止装置の使用にとって最も大きな障害は、大多数が過度に高価であるか、車両オペレータにとってあまりにも複雑であるということである。例えば、車両はハンドルロックを装備する場合がある。それは、通常ステアリングホイールの下で、ステアリングコラムに嵌め込まれる。ロックはイグニションスイッチと組み合わされ、機械的なイグニションキーによってか、または車両の電子制御ユニットから電子的にかのどちらかで、係合され、および解除される。この装置は容易にアクセス可能で、容易に破られ得る。ステアリングホイールに対するロッキングバーは容易にアクセス可能であり、盗難を試みる者によって切断され得る。
【0003】
デンバーブート(車輪固定具)として公知である別の車両盗難防止装置の先行技術では、車両のホイールは、ホイールを覆って、それをつかむように配置される外付けの機械的な自動車ホイールロックにより固定される。この装置もまた、容易にアクセス可能であり、および従って、破られ得る。
【0004】
従って、車両に容易に取り付けることができ、および、無許可の人物によってそれが動かされることを効果的に防ぐことができ、それでいて装置を展開するために車両オペレータの側に積極的な努力をほとんど或いは全く要求しない、低価格の装置を提供するニーズがある。もし装置が盗難犯によって容易にアクセス可能でなければ、有益である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施形態に従い、車両の車軸の回転を防止することにより、車両の車軸を固定するよう構成され、それにより、車両の動きを防止し、および盗難を不可能にする、車両盗難防止装置が提供される。
【0006】
一実施形態では、本発明の車軸ロック機構(ALM)は、可動のフォーク装置を含み、ハウジングの中に内蔵され、および次に、ハウジングが、例えば車両の床など、車両のボディに結合され、車両のボディ、車両のシャーシに取り付けられる。フォーク装置は車軸とインターロックするために伸び、それによって車両を移動不能にする。インターロックは、車軸に形成されたくぼみによって、または車軸の周面に溶接されたか、さもなければ車軸に追加された一組の突出部を介して、のいずれかで、生じ得る。
【0007】
本発明のALMは、インターロックための3つの(3)可能な場所である、前車軸、後車軸、およびドライブシャフト、すなわちこれらのことを実現させる3つの場所のうちの1つに対して連結するよう構成することができる。フォークの移動は、解除から、車軸表面に対するフォークのインターロックおよび係合を伴う、完全な係合にまで及ぶ。
【0008】
フォークの移動は、スウィングの、垂直の、または横向きで側方の、いずれかの移動である。
【0009】
別の実施形態では、一対のアーク形のブレーキシューが車軸に対して、相対する側面において、締め付け、それを固定するために使用され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、車軸ロック機構(ALM)は:
自動車を解錠する工程;
コードを入力する工程;
車両内部の専用ボタン/アクチュエータを介して機構を解除する工程;
イグニッションにキーを挿入する工程;
自動車を発進、および/またはハンドブレーキを解除する工程、の1つ以上により解除される。
【0011】
定義
ホイール - タイヤが取り付けられる場所全体。ホイールはハブ、スポークおよびリムを含む。
【0012】
エンジン、または原動機によって駆動される車軸は、駆動車軸と呼ばれる。現代の前輪駆動車は、典型的には、トランスミッション(ギヤーボックスと差動装置)および前車軸を組み合わせ、トランスアクスルと呼ばれる単一ユニットとする。
【0013】
駆動車軸は、分離した車軸であり、その2つの半分の車軸の間に差動装置およびユニバーサルジョイントを伴う。それぞれの半分の車軸は、ターンをする時、ホイール組立体が、垂直に、旋回するのと同様に、自由に動くことを可能にする等速(CV)ジョイントの使用によって、ホイールに接続する。
【0014】
ライブアクスル懸架システムにおいて、車軸は、互いに対する、および車両ボディに対するホイールの位置を維持することと同様に、ホイールに駆動トルクを伝達する役目を果たす。
【0015】
他のタイプの懸架システムでは、車軸は、単にホイールに駆動トルクを伝える役目を果たす;ホイール・ハブの位置および角度は懸架システムの独立した機能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
様々な実施形態は、本明細書において、例示のためにのみ、添付図面への参照を伴って記載され、その中で、同様の符号が対応する箇所または要素を最後まで指定し、および、その中で:
図1】本発明の原理に従って構築した、2つのフォーク・ハウジングを前輪駆動車の前車軸において取り付けた、車両の下側の模式的平面図である。
図2】本発明の原理に従って構築した、2つの(2)フォーク・ハウジングを後輪駆動車の後車軸、または駆動軸において取り付けた、車両の下側の模式的平面図である。
図3】本発明の原理に従って構築した、係合の回転軸に沿った0°で完全に解除されたフォークの模式的な斜視図である。
図4】本発明の原理に従って構築した、45°で係合の過程にあるフォークの模式的な斜視図である。
図5】本発明の原理に従って構築した、90°で完全に係合されたフォークの模式的な斜視図である。
図6】本発明の原理に従って構築した、90°で完全に係合されたフォークの模式的な軸方向視図である;
図7】本発明の原理に従って構築した、3つのうちいずれか1つの車軸に沿う側方経路に沿って完全に解除されたフォークの模式的な斜視図である。
図8】本発明の原理に従って構築した、3つのうちいずれか1つの車軸に沿う側方経路に沿って完全に係合されたフォークの模式的な斜視図である。
図9】本発明の原理に従って構築した、垂直の伸び軸に沿って完全に解除されたフォークの模式的な斜視図である。
図10】本発明の原理に従って構築した、垂直の伸び軸に沿って完全に係合されたフォークの模式的な斜視図である。
図11】本発明の原理に従って構築した、車両の車軸に対して締め付けるように配置された一対のアーク形のクランプ(図示せず)を含む、ハウジングの模式的な斜視図である。
図12】本発明の原理に従って構築した、車両の車軸に隣接した、一対のアーク形のクランプの模式的な斜視底面図である。
図13】本発明の原理に従って構築した、図12のクランプの、車両の車軸を締め付ける前を示した、模式的な正視底面図である。
図14】本発明の原理に従って構築した、図12のクランプの、車両の車軸に対して締め付ける、模式的な正視底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明による車両または自動車のためのロック機構の原理および操作は、図面および付随する記載への参照とともに、より一層理解され得る。
【0018】
ここで図面を参照して、図1は、エンジン(110)、ギヤーボックス(120)、および前車軸(130)に隣接して取り付けられたフォーク・ハウジング(140)を備えた、前輪駆動車(100)の下側の模式的平面図である。フォーク・ハウジング(140)は、それぞれに内蔵されるフォーク(図示せず)が前車軸(130)と係合されるに至ることを可能にするように配置された状態で示される。
【0019】
いくつかの実施形態において、図1の機構は緊急マニュアル・オーバーライド手段(図示せず)を含み、それは何らかの理由でロックが自動的に解除されない場合(例えば電気的な障害)に必要である。ロックは、自動車の下を這い、および機構を手動で解錠することにより、特殊な鍵を用いて手動で開くことができる。
【0020】
いくつかの実施形態において、ロック機構は、電気的接続の手動解除を防止する、セキュリティ機能をさらに含む。いくつかの実施形態において、ロック機構は電気的な障害のために、バックアップバッテリ(図示せず)を含む。
【0021】
図2は、後車軸(245)に隣接して、差動装置(250)のいずれかの側に取り付けられた、2つのフォーク・ハウジング(241)および(242)を備えた、後輪駆動自動車(200)の下側の模式的平面図である。あるいは、フォーク・ハウジング(243)は駆動軸(230)に隣接して取り付けられる場合がある。エンジン(210)およびギヤーボックス(220)は参考のために示される。
【0022】
図3図4および図5は、車軸(330)上に形成された突出部(335)の上の、フォーク(320)の展開を示す。フォーク(320)は電気機械的機構(図示せず)によって適所に動かされるよう配置される。以下の記載は車軸(330)に関し、それは前車軸(130)、後車軸(245)または駆動軸(230)を表わすと理解され得る。
【0023】
図3は、係合の回転軸(317)に沿った0°で、完全に車両の車軸(330)から解除されたフォーク(320)の模式的な斜視図である。フォーク(320)は、回転軸(317)を周るスイング運動により展開される準備ができている。フォーク・ハウジング(310)は切取内部図において示され、車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されている。車軸(330)はピラミッド形に傾斜をつけられた突出部(335)を形成され、または突出部(335)を嵌め込まれる。突出部(335)は、既に存在する使用中の自動車のために、車軸(330)に対して、溶接される帯材において付け加えられるか、ボルトで固定される、また他の場合には、車軸(330)上に改造される。突出部(335)の帯は、好ましくは、突出部(335)を取り付けられた、車軸の周線を巡るリングの形をしている。
【0024】
恐らく最初の車両製造工程の後に車軸に加えられるであろう突出部(335)とは対照的に、フォークのアプローチに対応する車軸のくぼみを備えた自動車を製造するほうが容易であろう(図9を参照)。
【0025】
フォーク(320)が電子機械的機構(図示せず)によって車軸(330)上の適所へと動かされる時、車軸(330)は、フォーク(320)が車軸(330)上の突出部(335)上にスライドすることができるような回転位置にはない場合がある。フォーク開口部、またはフォーク(320)内部上に形成された随意に機械加工された溝部(345)は、一般的には、車軸(330)上の突出部(335)に対して一致しない。この位置合わせの不一致を克服するために、フォーク(320)の突出部(335)との係合を助ける電動の振動子(315)が設けられる場合がある。また、フォークが適所に適切に動かされれば、次に自動車が動かされる時に、フォークは係合位置にスライドする。一実施形態では、バッテリーが電子機械的機構のための予備電力源のために提供される。随意に、オペレータが自動車をアイドリングで停止したままにする場合、または自動車から去る直前にボタンを押す場合、この機構の操作は自動、または半自動である。
【0026】
図4は、45°で車両の車軸(330)との係合の過程にあるフォーク(320)の模式的な斜視図である。フォーク・ハウジング(310)は切取内部図で示された車両ボディ(340)、好ましくは車両の床に固定されて、示される。フォーク(320)の設置は突出部(335)上に行なわれている。
【0027】
図5は、電気的に動力が供給された車両の車軸(330)に対して90°で完全に係合された、フォーク(320)の模式的な斜視図である。フォーク・ハウジング(310)は切取内部図で示された車両ボディ(340)、好ましくは車両の床に固定されて、示される。フォーク(320)の設置は、突出部(335)と係合させるために位置決めされ、該突出部は、好ましくは、正しい位置合わせを容易にするために、斜角をつけられる。
【0028】
図6は、車両の車軸(330)に対して90°で完全に係合されたフォーク(320)の模式的断面図である。フォーク・ハウジング(310)から伸びるフォーク(320)が示される。再び、フォーク(320)の設置は突出部(335)上に行なわれている。
【0029】
図7図8は、車軸(330)に沿った側方移動によるフォーク(320)の展開を示す。
【0030】
図7は、3つのうちいずれか1つの車軸に沿う側方経路に沿って完全に解除されたフォーク(320)の模式的な斜視図である。フォーク(320)は、車軸(330)に沿って横に展開される準備ができている。フォーク・ハウジング(338)は切取内部図において示され、車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されている。フォーク・ハウジング(338)は側方移動用に適応化されている。車軸(330)は突出部(335)を形成されるか、または嵌め込まれる。突出部(335)は、既に存在する使用中の自動車のために、車軸(330)に対して、溶接される帯材において付け加えられるか、ボルトで固定され、また他の場合には、車軸(330)上に改造される。突出部(335)の帯は、好ましくは、車軸(330)の周線を巡って巻かれたリングの形をしている。また、突出部(335)上へのフォーク(320)の設置を助けるために設けられる振動子(315)も示される。
【0031】
図8は、本発明の原理に従って構築した、3つのうちいずれか1つの車軸に沿う側方経路に沿って完全に係合されたフォーク(320)の模式的な斜視図である。フォーク・ハウジング(338)は切取内部図において示され、車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されている。車軸(330)は突出部(335)を形成され、または嵌め込まれる。突出部(335)は、既に存在する使用中の自動車のために、車軸(330)に対して、溶接される帯材において付け加えられるか、ボルトで固定され、また他の場合には、車軸(330)上に改造される。突出部(335)の帯は、好ましくは、車軸(330)の周線を巡って巻かれたリングの形をしている。図9図10は、突出部(335)の代わりに車軸(330)においてくぼみとして形成された平面(350)に対して係合する、車軸(330)に対して垂直の移動における、フォーク(320)の展開を示す。
【0032】
図9は、車両の車軸(330)に対して垂直な伸び軸に沿って完全に解除された、フォーク(320)の模式的な斜視図である。フォーク・ハウジング(360)は、切取内部図で示された車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されて示される。フォーク・ハウジング(360)は垂直移動用に適応化されている。ここで、フォーク(320)は機械加工された平面(355)を形成される。フォーク(320)の設置は、振動子(315)の補助を受け,フォーク(320)において形成された機械加工の平面(355)により、車軸(330)において形成された平面(350)と係合するために、位置決めされる。この実施形態において、車軸ロック機構は、固定基部またはハウジング(360)から車軸(330)へ垂直に伸び、および退縮するよう配置されるフォーク(320)を含む。フォーク・ハウジング(360)は、下部走行体のいかなる利用可能な領域にも取り外しできないように取り付けられ得る。フォークは、わずかに開き、車軸(330)の平面状にくぼんだ表面350の上へスライドし、および、次にそれらに対してしっかりと閉じる、ピンサーグリップを提供する2つの突起を持ったフォークとして構成される。フォーク(320)の2つの突起の間の幅は、車軸(330)の相対して配された平面(350)間の横径の幅に対応する。フォーク(320)は、フォークロッド(370)において伸び縮みする。自動車がロックされるか、またはロック機構が係合される時(例えばキーがイグニッションから抜き取られる時、追加の例については上記参照)、フォーク(320)は車軸(330)と係合するためにハウジング(360)から伸ばされ、その結果ピンサー/突起が平面(350)に嵌合する。車軸(330)はこの時ロックされ、および、自動車は移動させることができない。
【0033】
図10は、車両の車軸(330)に対して完全に係合された、フォーク(320)の模式的な斜視図である。フォーク・ハウジング(360)は切取内部図において示され、車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されている。
【0034】
図11図14は、フォークとは対照的に、クランプの使用を特色とする別の実施形態を示す。
【0035】
図11は、車両の車軸(330)に対して締め付けるように配置された一対のアーク形のクランプ(図示せず)を内蔵する、ハウジング(370)の模式的な斜視図である。クランプ・ハウジング(370)は切取内部図において示され、車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されている。車軸(330)はハウジング(370)を通って伸び、その長さに対して横径の垂直方向に動きの自由を有している。
【0036】
図12は、ハウジング(370)内に完全に囲まれた一対のクランプ(375)、(376)を内蔵している、ハウジング(370)の模式的な斜視底面図である。再び、ハウジング(370)は切取内部図において示され、車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されている。
【0037】
本実施形態において、車軸ロック機構は、ハイドロリックピストン機構を使用して、伸び、およびハウジング(370)内に退縮する、クランプ状の部材を含む(図13を参照)。ハウジング(370)は、下部走行体のいかなる利用可能な領域にも取り外しできないように取り付けられ得る。クランプ・バージョンにおいて、クランプは、車軸(330)を締め付けるアーク形のシューとして構成される。自動車がロックされるか、または車軸ロック機構が操作される時(例えばキーがイグニッションから抜き取られる時、追加の例については上記参照)、クランプ(375)、(376)は車軸(330)に対して締め付けるように伸びる。車軸(330)はこの時ロックされ、および、動かすことができない。
【0038】
図13は、締め付ける前の、車両の車軸(330)に隣接した位置における、一対のクランプ、上(375)および下(376)の模式的な正視底面図である。クランプ(375)および(376)はハイドロリックピストン(380)、(382)に取り付けられ、それらはハウジング(370)内に完全に囲まれる。
【0039】
図14は、車両の車軸(330)に対して締め付けられた位置における、一対のクランプ(375)および(376)の模式的な正視底面図である。クランプ(375)、(376)、およびハイドロリックピストン(380)、(382)は、切取図において示されるハウジング(370)に完全に囲まれる。再び、ハウジング(370)は切取内部図において示され、車両ボディ(340)に、好ましくは車両の床に、固定されている。下向きおよび上向きの矢印は、それぞれ、ハイドロリックピストン(380)および(382)によってもたらされる、締め付ける動きを表わす。
【0040】
車軸全体が、丸いロッドである代わりに、いかなる形(正方形、六角形など)にも形成され得ることは明確にされる。バイス機構が車軸の回転を固定するための場所があるような突出部、くぼみ、または車軸全体の形成のいかなる形も、本発明の範囲内に含まれる。
【0041】
本発明は限られた数の実施形態に関して記載されているが、多くの改良、修正、および本発明の他の適用がなされてもよいことが企図されよう。従って、以下の特許請求の範囲に詳述されているような請求項に係る発明は、本明細書に記載の実施形態に限定されない。
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