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特許7279973指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230516BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021534726
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 CN2019125055
(87)【国際公開番号】W WO2020135095
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2021-06-16
(31)【優先権主張番号】201811609118.9
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521240697
【氏名又は名称】巽騰(広東)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】簡 偉明
(72)【発明者】
【氏名】皮 愛平
(72)【発明者】
【氏名】梁 華貴
(72)【発明者】
【氏名】黄 飛鷹
(72)【発明者】
【氏名】陳 秋榕
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-062132(JP,A)
【文献】特開2008-015926(JP,A)
【文献】国際公開第2016/035402(WO,A1)
【文献】特開2017-060103(JP,A)
【文献】国際公開第2017/203605(WO,A1)
【文献】特開2017-102842(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身元識別装置が、サービス端末から送信した識別要求であって、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む端末情報と、目標対象の生体生物学的特徴情報を含む識別要求を受信するステップと、
前記身元識別装置が、少なくとも1つの前記サービス端末の有効ユーザであって、前記サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する前記有効ユーザを前記端末情報に基づいて決定し、各前記有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するステップと、
前記身元識別装置が、前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するステップとを含み、
前記の少なくとも1つの前記サービス端末の有効ユーザを前記端末情報に基づいて決定するステップは、
前記身元識別装置が、端末マーチャント番号と承認ポイント番号情報の対応関係が記憶されている所属関係表を取得するステップと、
前記身元識別装置が、前記端末マーチャント番号に対応する承認ポイント番号情報を前記所属関係表から検索するステップと、
前記身元識別装置が、承認ポイント番号情報とユーザアカウントの対応関係が記憶されている承認関係表を取得するステップと、
前記身元識別装置が、前記承認ポイント番号情報に対応する少なくとも1つのユーザアカウントを前記承認関係表から検索するステップと、
前記身元識別装置が、前記ユーザアカウントに対応するユーザを前記サービス端末の有効ユーザに決定するステップとを含み、
前記の前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するステップは、
前記身元識別装置が、前記目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断するステップと、
そうである場合、前記身元識別装置が、前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報とを照合する生物学的特徴照合について、照合成功したかを判断するステップと、
前記生物学的特徴照合が照合成功である場合、前記身元識別装置が、前記照合成功した各有効ユーザの関連端末に位置要求を送信するステップと、
前記身元識別装置が、前記照合成功した各有効ユーザの関連端末から前記位置要求に基づいて送信した有効ユーザ位置情報を受信するステップと、
前記身元識別装置が、前記端末位置情報と前記照合成功した各有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了するステップとを含み、
前記の前記端末位置情報と前記有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了するステップは、
前記身元識別装置が、前記端末位置情報に基づいて、前記サービス端末の有効エリアを決定するステップと、
前記身元識別装置が、各前記照合成功した各有効ユーザ位置情報が前記サービス端末の有効エリアにあるかを判断するステップと、
そうでない場合、前記身元識別装置が、前記サービス端末に第1身元確認要求を送信し、前記サービス端末に前記第1身元確認要求に基づいて第1身元情報を返信させ、前記サービス端末から返信した前記第1身元情報を受信し、前記第1身元情報に基づいて身元識別を完了するステップと、
そうである場合、前記身元識別装置が、前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一であるかを判断するステップと、
前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一である場合、前記身元識別装置が、前記照合成功した有効ユーザを目標対象に決定し、身元識別を完了するステップと、
前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一でない場合、前記身元識別装置が、各前記照合成功した有効ユーザの関連端末に第2身元確認要求を送信するステップと、
前記身元識別装置が、各前記照合成功した有効ユーザの関連端末から前記第2身元確認要求に基づいて送信した少なくとも1つの第2身元情報を受信したかを判断するステップと、
そうである場合、前記身元識別装置が、前記第2身元情報に基づいて身元識別を完了するステップと、
そうでない場合、前記身元識別装置が、前記サービス端末に第3身元確認要求を送信し、前記サービス端末に、前記第3身元確認要求に基づいて第3身元情報を返信させるステップと、
前記身元識別装置が、前記サービス端末から返信した前記第3身元情報を受信し、前記第3身元情報に基づいて身元識別を完了するステップとを含むことを特徴とする指定ポイント承認における身元識別方法。
【請求項2】
前記身元識別装置が、目標対象の関連端末から送信した登録命令であって、前記目標対象のユーザアカウントが搬送される登録命令を受信するステップと、
前記身元識別装置が、前記目標対象の関連端末に提示情報を送信して、前記ユーザの生物学的特徴情報を含む身元情報をアップロードするように前記目標対象に促すステップと、
前記身元識別装置が、前記目標対象からアップロードした身元情報を受信し、前記身元情報が正当であるかを認証するステップと、
そうである場合、前記身元識別装置が、前記目標対象の生物学的特徴情報と前記目標対象のユーザアカウントを関連付けて所定エリアに保存するステップとを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【請求項3】
前記身元識別装置が、身元識別ログを生成し、前記身元識別ログを前記目標対象の関連端末に送信して、身元識別の完了を前記目標対象に促すステップを更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【請求項4】
前記生物学的特徴情報が顔生物学的特徴である場合、前記顔生物学的特徴情報は、前記目標対象の生体顔生物学的特徴情報又は前記目標対象の顔表情情報に関連した生体顔生物学的特徴情報を含むことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【請求項5】
サービス端末から送信した識別要求であって、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む端末情報と、目標対象の生体生物学的特徴情報を含む識別要求を受信するように構成される受信モジュールと、
少なくとも1つの前記サービス端末の有効ユーザであって、前記サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する前記有効ユーザを前記端末情報に基づいて決定し、各前記有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するように構成される情報取得モジュールと、
前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するように構成される識別モジュールとを含み、
前記情報取得モジュールは、少なくとも1つの前記サービス端末の有効ユーザを前記端末情報に基づいて決定するとき、
端末マーチャント番号と承認ポイント番号情報の対応関係が記憶されている所属関係表を取得し、
前記端末マーチャント番号に対応する承認ポイント番号情報を前記所属関係表から検索し、
承認ポイント番号情報とユーザアカウントの対応関係が記憶されている承認関係表を取得し、
前記承認ポイント番号情報に対応する少なくとも1つのユーザアカウントを前記承認関係表から検索し、
前記ユーザアカウントに対応するユーザを前記サービス端末の有効ユーザに決定し、
前記識別モジュールは、前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するとき、
前記目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断し、
そうである場合、前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報とを照合する生物学的特徴照合について、照合成功したかを判断し、
前記生物学的特徴照合が照合成功である場合、前記照合成功した各有効ユーザの関連端末に位置要求を送信し、
前記照合成功した各有効ユーザの関連端末から前記位置要求に基づいて送信した有効ユーザ位置情報を受信し、
前記端末位置情報と前記照合成功した各有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了し、
前記識別モジュールは、前記端末位置情報と前記有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了するとき、
前記端末位置情報に基づいて、前記サービス端末の有効エリアを決定し、
各前記照合成功した各有効ユーザ位置情報が前記サービス端末の有効エリアにあるかを判断し、
そうでない場合、前記サービス端末に第1身元確認要求を送信し、前記サービス端末に前記第1身元確認要求に基づいて第1身元情報を返信させ、前記サービス端末から返信した前記第1身元情報を受信し、前記第1身元情報に基づいて身元識別を完了し、
そうである場合、前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一であるかを判断し、
前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一である場合、前記照合成功した有効ユーザを目標対象に決定し、身元識別を完了し、
前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一でない場合、各前記照合成功した有効ユーザの関連端末に第2身元確認要求を送信し、
各前記照合成功した有効ユーザの関連端末から前記第2身元確認要求に基づいて送信した少なくとも1つの第2身元情報を受信したかを判断し、
そうである場合、前記第2身元情報に基づいて身元識別を完了し、
そうでない場合、前記サービス端末に第3身元確認要求を送信し、前記サービス端末に、前記第3身元確認要求に基づいて第3身元情報を返信し、
前記サービス端末から返信した前記第3身元情報を受信し、前記第3身元情報に基づいて身元識別を完了することを特徴とする指定ポイント承認における身元識別装置。
【請求項6】
プロセッサとメモリを含むサーバであって、
前記メモリには、前記プロセッサによって実行されると、請求項1~のいずれかに記載の方法を実行するコンピュータプログラムが記憶されていることを特徴とするサーバ。
【請求項7】
請求項1~のいずれかに記載の方法に用いられるコンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成されていることを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年12月26日に中国特許庁に出願された出願番号CN201811609118.9、「指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバ」という名称の中国特許出願の優先権を主張し、その内容のすべては、参照により本願に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本願は、インターネット技術の分野に関し、特に指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバに関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワーク技術や自動化機器技術のますますの発展に伴い、モバイル決済や身元認証などの多くのサービスに適用されている身元識別技術も発展している。現在、ユーザが身元識別を行う際に、携帯電話を通じてQRコード(登録商標)を提供したり、実体の身元証明書などの情報を提供したりする必要があるため、身元識別プロセスが煩雑であり、携帯電話又は身元証明書が紛失した場合に不正者がユーザの身元になりすますなどの問題があり、身元識別の安全性が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の目的は、この点に鑑み、身元識別プロセスを更に簡単化して身元識別の効率を向上させ、身元識別の安全性を効果的に向上させることもできる指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様として、本願の実施例は、指定ポイント承認における身元識別方法を提供する。該方法は、サービス端末から送信した識別要求であって、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む端末情報と、目標対象の生体生物学的特徴情報を含む識別要求を受信するステップと、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザであって、サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する有効ユーザを端末情報に基づいて決定し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するステップと、目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するステップとを含む。
【0006】
第1の態様に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第1の可能な実施形態を提供する。ここで、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザを端末情報に基づいて決定するステップは、端末マーチャント番号と承認ポイント番号情報の対応関係が記憶されている所属関係表を取得するステップと、端末マーチャント番号に対応する承認ポイント番号情報を所属関係表から検索するステップと、承認ポイント番号情報とユーザアカウントの対応関係が記憶されている承認関係表を取得するステップと、承認ポイント番号情報に対応する少なくとも1つのユーザアカウントを承認関係表から検索するステップと、ユーザアカウントに対応するユーザをサービス端末の有効ユーザに決定するステップとを含む。
【0007】
第1の態様に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第2の可能な実施形態を提供する。ここで、上記の目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するステップは、目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断するステップと、そうである場合、生物学的特徴照合について、照合成功したかを判断するステップと、生物学的特徴照合が照合成功である場合、照合成功した各有効ユーザの関連端末に位置要求を送信するステップと、照合成功した各有効ユーザの関連端末から位置要求に基づいて送信した有効ユーザ位置情報を受信するステップと、端末位置情報と照合成功した各有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了するステップとを含む。
【0008】
第1の態様の第2の可能な実施形態に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第3の可能な実施形態を提供する。ここで、上記端末位置情報と有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了するステップは、端末位置情報に基づいて、サービス端末の有効エリアを決定するステップと、各照合成功した各有効ユーザ位置情報がサービス端末の有効エリアにあるかを判断するステップと、そうでない場合、サービス端末に第1身元確認要求を送信し、サービス端末に第1身元確認要求に基づいて第1身元情報を返信させ、サービス端末から返信した第1身元情報を受信し、第1身元情報に基づいて身元識別を完了するステップと、そうである場合、有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一であるかを判断するステップと、有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一である場合、照合成功した有効ユーザを目標対象に決定し、身元識別を完了するステップと、有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一でない場合、各照合成功した有効ユーザの関連端末に第2身元確認要求を送信するステップと、各照合成功した有効ユーザの関連端末から第2身元確認要求に基づいて送信した少なくとも1つの第2身元情報を受信したかを判断するステップと、そうである場合、第2身元情報に基づいて身元識別を完了するステップと、そうでない場合、サービス端末に第3身元確認要求を送信し、サービス端末に第3身元確認要求に基づいて第3身元情報を返信させるステップと、サービス端末から返信した第3身元情報を受信し、第3身元情報に基づいて身元識別を完了するステップとを含む。
【0009】
第1の態様に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第4の可能な実施形態を提供する。ここで、上記方法は、身元識別が完了した後に、身元識別結果及びサービス要求を決済システムに送信し、決済システムに、身元識別結果に対応する決済アカウントを検索させ、決済アカウント及びサービス要求に基づいて決済操作を完了させるステップと、決済操作に基づいてインボイスサービス要求を生成し、インボイスサービス要求をインボイスシステムに送信し、インボイスシステムに、インボイスサービス要求に基づいて電子決済インボイスを生成させ、電子決済インボイスを目標対象の指定の電子メールボックスに送信させ、及び/又はサービス端末に送信させるステップとを更に含む。
【0010】
第1の態様に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第5の可能な実施形態を提供する。ここで、上記方法は、身元識別が完了した後に、身元識別結果及びサービス要求を身元認証システムに送信し、身元認証システムに、身元識別結果を個人身元情報に変換させ、個人身元情報及びサービス要求に基づいて身元認証を完了させるステップを更に含む。
【0011】
第1の態様に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第6の可能な実施形態を提供する。ここで、上記方法は、目標対象の関連端末から送信した登録命令であって、目標対象のユーザアカウントが搬送される登録命令を受信するステップと、目標対象の関連端末に提示情報を送信して、ユーザの生物学的特徴情報を含む身元情報をアップロードするように目標対象に促すステップと、目標対象からアップロードした身元情報を受信し、身元情報が正当であるかを認証するステップと、そうである場合、目標対象の生物学的特徴情報と目標対象のユーザアカウントを関連付けて所定エリアに保存するステップとを更に含む。
【0012】
第1の態様の第3の可能な実施形態に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第7の可能な実施形態を提供する。ここで、上記方法は、身元識別ログを生成し、身元識別ログを目標対象の関連端末に送信して、身元識別の完了を目標対象に促すステップを更に含む。
【0013】
第1の態様に関連し、本願の実施例は、第1の態様の第8の可能な実施形態を提供する。ここで、上記方法において、生物学的特徴情報が顔生物学的特徴である場合、顔生物学的特徴情報は、目標対象の生体顔生物学的特徴情報又は目標対象の顔表情情報に関連した生体顔生物学的特徴情報を含む。
【0014】
第2の態様として、本願の実施例は、指定ポイント承認における身元識別装置を提供する。該装置は、サービス端末から送信した識別要求であって、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む端末情報と、目標対象の生体生物学的特徴情報を含む識別要求を受信するように構成される受信モジュールと、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザであって、サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する有効ユーザを端末情報に基づいて決定し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するように構成される情報取得モジュールと、目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するように構成される識別モジュールとを含む。
【0015】
第3の態様として、本願の実施例は、プロセッサとメモリを含むサーバを更に提供し、メモリには、プロセッサによって実行されると、第1の態様~第1の態様の第8の可能な実施形態のいずれかの方法を実行するコンピュータプログラムが記憶されている。
【0016】
第4の態様として、本願の実施例は、第1の態様~第1の態様の第8の可能な実施形態のいずれかの方法に用いられるコンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成されているコンピュータ記憶媒体を更に提供する。
【発明の効果】
【0017】
本願の実施例は、以下の利点をもたらす。
本願の実施例による指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバにおいて、まずサービス端末から送信した識別要求を受信し、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザであって、サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する有効ユーザを端末情報に基づいて決定し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得し、目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了する。本願の実施例において、ユーザとサービス端末間の直接的又は間接的な承認関係により、身元識別プロセスを更に簡単化して身元識別の効率を向上させることができる。また、生体生物学的特徴情報によりユーザの身元を識別し、身元識別の安全性を効果的に向上させることもできる。
【0018】
本願の他の特徴及び利点は、以下の説明において記載され、一部は、明細書から明らかとなるか、又は本願を実施することによって理解される。本願の目的及び他の利点は、明細書、特許請求の範囲及び図面に具体的に示された構造によって実現及び達成される。
【0019】
本願の上記目的、特徴及び利点をより分かりやすくするために、以下に好ましい実施例を挙げ、添付図面と合わせて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本願の具体的な実施形態又は従来技術の技術手段をより明確に説明するために、以下、具体的な実施形態又は従来技術の記載に必要される図面を簡単に説明する。明らかに、以下の記載における図面は、本願の実施形態の一部であり、当業者であれば、創造性のある作業を付することなく、これらの図面から他の図面を取得することもできる。
【0021】
図1】本願の実施例によって提供される指定ポイント承認における身元識別方法のフローチャートである。
図2】本願の実施例によって提供される別の指定ポイント承認における身元識別方法のフローチャートである。
図3】本願の実施例によって提供される別の指定ポイント承認における身元識別方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例によって提供される別の指定ポイント承認における身元識別方法のフローチャートである。
図5】本願の実施例によって提供される指定ポイント承認における身元識別装置の構造図である。
図6】本願の実施例によって提供されるサーバの構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本願の実施例の目的、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、添付図面と併せて本願の技術手段を明確且つ完全に説明するが、記載された実施例は、本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことが明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な作業を付することなく得られる全ての他の実施例は、本願の保護範囲に属するものである。
【0023】
現在、ユーザが身元識別を行う際に、携帯電話を通じてQRコードを提供したり、実体の身元証明書などの情報を提供したりする必要があるため、身元識別プロセスが煩雑であり、携帯電話又は身元証明書が紛失した場合に不正者がユーザの身元になりすますなどの問題があり、身元識別の安全性が低い。これに基づいて、本願の実施例は、身元識別プロセスを更に簡単化して身元識別の効率を向上させ、身元識別の安全性を効果的に向上させることもできる指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバを提供する。
【0024】
本実施例の理解を容易にするために、まず、本願の実施例に開示された指定ポイント承認における身元識別方法を詳細に紹介する。図1に示す指定ポイント承認における身元識別方法のフローチャートを参照すると、この方法は、以下のステップを含む。
【0025】
ステップS102において、サービス端末から送信した識別要求を受信する。
【0026】
通常、ユーザの身元認証の際に、サービス端末によって身元識別を開始させることが一般的であり、身元識別を完成するにはユーザの協力が必要である。具体的には、サービス端末の生体生物学的特徴収集にユーザが協力することによって、マーチャントシステムは、ユーザの生体生物学的特徴情報を収集し、端末情報と目標対象の生体生物学的特徴情報に基づいて、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む識別要求を生成する。
【0027】
具体的には、キャッシュレジスタ、POS(point of sale、販売端末)機、スマートスキャンガン、ハンドヘルド機器、タブレット、スマートテレビ、携帯電話、スマートロボット、クレーンゲーム機、ゲーム機、セルフ料金決済機、セルフチャージ機及びスマート顔決済機などを含むモバイル決済端末によって、サービス要求を生成する。別の実施形態において、セルフ取扱端末(電子政務セルフ取扱端末、電子銀行セルフ取扱端末、電子税務セルフ取扱端末、ホテル入居セルフ取扱端末、ATM(Automatic Teller Machine、現金自動支払機)、順番待ち機、受付順番発券機、セルフタンパ、セルフ伝票発行機、セルフチケットマシン、セルフ決済機等)、共有デバイス、スマートロボット、スマート自動車、無人機、身元認証機、会員及び貴賓確認デバイス、スマートゲート、スマートビジュアルインターフォン及びスマートシャッター等を含む身元認証端末によって、サービス要求を生成する。
【0028】
また、端末位置情報について、手動の設定、BDS(BeiDou Navigation Satellite System、中国北斗衛星ナビゲーションシステム)、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)、LBS(Location Based Service、基地局測位)、AGPS(Assisted Global Positioning System、補助全地球衛星測位システム)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications、全地球移動通信システム)、IP(Internet Protocol、インターネットプロトコル)アドレス測位、WIFI(Wireless Fidelity、移動ホットスポット)、ジャイロスコープ測位などの1又は複数の測位技術に基づいてサービス端末の位置測位をし、サービス端末の第1位置情報を得る。更に、上記方法を併用することによって、より正確なサービス端末の第1位置情報を得ることができる。
【0029】
ユーザの関連端末は、携帯電話機の他、ノートパソコン、タブレット、スマートウォッチ、スマートリング、スマートグラス、スマートイヤホン及びスマートボタン型装置などのパーソナルモバイル機器であってもよい。
【0030】
更に、生物学的特徴情報は、顔、虹彩、強膜、目の紋、掌静脈、掌紋、耳の紋、指静脈、声紋などの生物学的特徴のうちの1つ又は複数であり、対応する生物学的特徴収集技術をサービス端末に実装すること、及び予め記憶されている生物学的特徴収集方法によってユーザの生物学的特徴情報を収集する。更に、対応する生体生物学的特徴収集技術をサービス端末に実装すること、及び予め記憶されている生体生物学的特徴収集方法によってユーザの生物学的特徴情報を収集し、収集された生物学的特徴情報が生体生物学的特徴情報である。顔識別技術を選択してユーザの身元特徴情報を取得することが好ましい。現在の顔識別技術は、1000万分の1の誤り率のレベルまで進歩しているので、顔識別技術によって身元識別の精度を向上させることができる。ユーザが正常状態、睡眠、昏睡、酔い、更には死亡などの無意識の状況で身元を盗まれ、資金の損失を招くことを防止するために、顔識別技術と顔姿勢識別技術とを組み合わせることもできる。認証待ち対象は、自分の好みに基づいて身元識別に必要な表情をカスタマイズし、資金を盗まれることを防止することができる。また、兄弟、姉妹、双子、血縁関係がない場合には2つの顔が似た状態で出現することが考えられ、いわば顔が一意性を持たないことを考慮し、似た顔であるにも関わらず、表情が異なることから、双子など似た顔であるユーザの身元混同を更に防止することができる。
【0031】
ステップS104において、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザを端末情報に基づいて決定し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得する。
【0032】
ここで、有効ユーザは、サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する。高鉄駅の北京西駅を例にとると、北京西駅には複数のセルフ取扱端末機器(即ち、前記サービス端末)を有し、各セルフ端末機器が1つの承認ポイントに対応するが、ユーザが承認する際に、ある機器に対して承認するのではなく、北京西駅に対して承認するので、北京西駅全体を1つの承認ポイントとする。即ち、ユーザは、北京西駅の各セルフ取扱端末とは間接的な承認関係にあり、北京西駅とは直接的な承認関係にある。
【0033】
サービス要求に端末マーチャント番号が含まれ、所属関係表に端末マーチャント番号と承認ポイント番号情報の対応関係が記憶されているため、端末マーチャント番号から、対応する承認ポイント番号を検索することができ、即ち、北京西駅の一台のセルフ取扱端末機器の端末マーチャント番号から北京西駅の承認ポイント番号を検索することができる。承認関係表に承認ポイント番号情報とユーザアカウントの対応関係が記憶されているため、承認関係表から、承認ポイント番号情報に関連する全てのユーザアカウントを検索することができ、即ち、承認関係表から、北京西駅の承認ポイント番号情報に関連付けられるすべてのユーザアカウントを検索することができる。従って、端末マーチャント番号に対応する有効ユーザを検索し、各有効ユーザに対応する生物学的特徴情報を取得することができる。ここで、有効ユーザとは、該サービス端末のユーザである。なお、生物学的特徴情報を検索する際に、該端末マーチャント番号に対応する有効ユーザのみを取得する必要があるため、生物学的特徴情報の検索時の検索量を効果的に少なくすることができる。
【0034】
ステップS106において、目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて身元識別を完了する。
【0035】
具体的には、まず目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断する。なお、目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものでない場合、他人が該ユーザの写真などの非生体情報を用いて身元識別を行い、該ユーザの身元情報を盗用することが存在する。従って、まず目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断する。目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものである場合、目標対象の生体生物学的特徴情報と各ユーザの生物学的特徴情報を比較し、比較閾値が予め設定された所定閾値よりも高くなると、該ユーザを目標対象に決定し、即ち該ユーザに対応する身元情報をシステムから検索することができる。
【0036】
更に、収集された目標対象の生物学的特徴情報が顔情報である場合、目標対象と上記各ユーザの顔情報を比較することにより、目標対象に対応するユーザをシステムから検索し、更に目標対象の身元情報を決定することができる。更に、顔識別技術と顔姿勢識別技術を組み合わせる場合、目標対象の生物学的特徴情報は、顔情報と表情情報を含む。顔情報と表情情報の両方の照合が成功した場合のみ、目標対象の身元情報を決定することができ、本人の意図しない身元なりすましの危険性を防止することができ、双子などの似た顔を持つユーザの身元混同を更に防止することができる。
【0037】
本願の実施例による指定ポイント承認における身元識別方法において、まずサービス端末から送信した識別要求を受信し、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザであって、サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する有効ユーザを端末情報に基づいて決定し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得し、目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了する。本願の実施例において、ユーザとサービス端末間の直接的又は間接的な承認関係により、身元識別プロセスを更に簡単化して身元識別の効率を向上させることができる。また、生体生物学的特徴情報によりユーザの身元を識別し、身元識別の安全性を効果的に向上させることもできる。
【0038】
上記実施例の理解を容易にするために、本願の実施例は、別の指定ポイント承認における身元識別方法を更に提供し、図2に示す別の指定ポイント承認における身元識別方法のフローチャートを参照すると、この方法は、以下のステップを含む。
【0039】
ステップS202において、サービス端末から送信した識別要求を受信する。
【0040】
ステップS204において、所属関係表を取得する。
【0041】
所属関係表には、端末マーチャント番号と、承認ポイント番号情報との対応関係が記憶されている。関係表から、端末マーチャント番号に対応する承認ポイント番号情報を検索し、更に、対応する承認サーバを検索する。
【0042】
ステップS206において、所属関係表から、端末マーチャント番号に対応する承認ポイント番号情報を検索する。
【0043】
ステップS208において、承認関係表を取得する。
【0044】
ここで、承認関係表には、承認ポイント番号情報とユーザアカウントとの対応関係が記憶されている。ユーザが承認ポイントを承認する際に、承認ポイント番号情報と有効ユーザとの対応関係を表に記憶することにより、承認関係表を取得する。承認関係表により、ユーザの生物学的特徴情報を広範囲で検索する必要がなく、その承認ポイント番号情報に対応する認証サーバを承認する有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するだけでよい。また、有効ユーザの生物学的特徴情報の取得数が限られるため、顔照合に要する時間を更に短縮することもできる。
【0045】
ステップS210において、承認関係表から承認ポイント番号情報に対応する少なくとも1つのユーザアカウントを検索する。
【0046】
通常、目標対象が本願の実施例による方法を使用する場合、その承認サーバを承認する必要があるので、承認関係表には、少なくとも目標対象とその承認サーバとの対応関係がある。従って、少なくとも1つの有効ユーザを取得することができる。目標対象がその承認サーバに対して承認を行わない場合、身元識別を完了することができない。例えば、ユーザA、ユーザB、ユーザCが、それぞれ承認ポイント番号情報に対応づけられて承認関係表に記憶されている場合、有効ユーザA、有効ユーザB、有効ユーザCは、それぞれ、マーチャントシステムの有効ユーザとなる。
【0047】
ステップS212において、ユーザアカウントに対応するユーザをサービス端末の有効ユーザに決定する。
【0048】
複数のユーザがその承認サーバに対して承認する場合、即ち複数の有効ユーザが承認ポイント番号情報に対応する場合、各有効ユーザを承認サーバの有効ユーザとする。
【0049】
ステップS214において、目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断する。そうであれば、ステップS216を実行し、そうでなければ、終了する。
【0050】
他人が写真や動画などでなりすましを行うことを防ぐために、まず目標対象の身元情報が真の生体から直接由来するか否かを調べ、そうでなければそのまま身元識別を終了し、サービス端末に識別失敗情報を返す。そうであれば、目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかの判断の後のフローを行う。
【0051】
ステップS216において、生物学的特徴について照合成功であるかを判断する。そうであれば、ステップS218を実行し、そうでなければ、終了する。
【0052】
1つの実施形態において、各有効ユーザの生物学的特徴と目標対象の生物学的特徴情報に基づいて類似値を算出する。例えば、有効ユーザA、有効ユーザB及び有効ユーザCの生物学的特徴情報と、目標対象Dの生物学的特徴情報とを照合し、目標対象Dに対する有効ユーザA、有効ユーザB及び有効ユーザCの類似値を算出し、有効ユーザAと目標対象Dとの類似値が70%であり、有効ユーザBと目標対象Dとの類似値が80%であり、有効ユーザCと目標対象Dとの類似値が95%となる。
【0053】
類似閾値を予め設定しておき、類似値がその類似閾値よりも大きい場合、照合成功とする。所定の類似閾値が90%であるとし、有効ユーザCと目標対象Dとの類似値が所定の類似閾値よりも大きく、有効ユーザA、有効ユーザBと目標対象Dとの類似値が類似閾値よりも小さいため、有効ユーザCを目標対象Dに決定する。更に、身元識別結果の正確性を保証するために、更に次のステップの照合を行う。
【0054】
ステップS218において、照合成功した各有効ユーザの関連端末に位置要求を送信する。
【0055】
複数の有効ユーザの目標対象に対する類似値が所定の類似閾値より大きいことも考えられるので、複数の有効ユーザの目標対象に対する類似値が所定の類似閾値より大きい場合、類似値が所定の類似閾値より大きい各有効ユーザの関連端末に位置要求を送信し、各有効ユーザの関連端末から位置要求に基づいて送信した有効ユーザ位置情報を受信し、そして、マーチャント位置情報に基づいて、マーチャントシステムの有効決済エリアの分割を行い、有効ユーザ位置情報がマーチャントシステムの有効決済エリアにあるかを判断し、有効決済エリアに存在する有効ユーザを、目標ユーザに決定する。
【0056】
別の実施形態において、類似値が所定の類似閾値よりも大きい各有効ユーザの関連端末に確認要求を送信する。目標対象に決済要求に基づいて確認命令を返させる。有効ユーザの関連端末から確認要求に対して送信した確認命令を受信すると、確認命令を送信した関連端末に対応する有効ユーザを目標ユーザに決定する。
【0057】
ステップS220において、照合成功した各有効ユーザの関連端末から位置要求に基づいて送信した有効ユーザ位置情報を受信する。
【0058】
ステップS222において、端末位置情報と照合成功した各有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了する。
【0059】
更に、本願の実施例は、端末位置情報と有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了する方法を更に提供し、以下のステップを参照する。
【0060】
(1)端末位置情報に基づいて、サービス端末の有効エリアを決定する。
(2)各照合成功した各有効ユーザ位置情報がサービス端末の有効エリアにあるかを判断する。他人が遠隔でユーザの身元情報を盗用して身元識別を行うことを防止するために、サービス端末に対して有効エリアの分割をし、ユーザがサービス端末の有効エリアに存在する場合にのみ、身元識別を行うことができる。
(3)そうでなければ、第1身元確認要求をサービス端末に送信し、サービス端末に第1身元確認要求に基づいて第1身元情報を返させる。ユーザの関連端末が有効範囲内に存在せず、即ちユーザが携帯電話を携帯し忘れたり携帯電話がオフになったりする場合が考えられ、身元確認要求をサービス端末に送信し、携帯電話番号の入力又は生物学的特徴などの情報の収集をユーザに要求して第1身元情報とする。この方法によって、携帯電話を携帯し忘れたり携帯電話のバッテリが切れたりすることを効果的に解決することができ、携帯電話なしでの決済を実現することができる。
(4)YESであれば、有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一であるかを判断する。なお、照合結果として複数のユーザが目標対象の生物学的特徴情報に近い可能性があるため、更に複数のユーザがマッチしたかを判断する。
(5)有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一である場合、有効エリア内の照合成功した有効ユーザを目標対象に決定して身元識別を完了する。照合結果として1つのユーザのみが目標対象の生物学的特徴情報に近い場合、該ユーザを目標対象に決定して身元識別を完了する。
(6)有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一でない場合、有効エリア内の各照合成功した有効ユーザの関連端末に第2身元確認要求を送信する。照合結果として複数のユーザが目標対象の生物学的特徴情報に近い場合、さらなる身元識別を行う必要がある。具体的には、照合成功した各ユーザの関連端末に第2身元確認要求を送信し、各ユーザから、該第2身元確認要求に基づいて第2身元情報を返す。ここで、第2身元情報は、目標対象の身元証明書番号又は身元証明書番号の後ろから数桁である。
(7)各照合成功した有効ユーザの関連端末から第2身元確認要求に対して送信した少なくとも1つの第2身元情報を受信したかを判断する。目標対象の関連端末の電源が切れたり身辺にいなかったりすることがあることを考慮して、各照合成功した有効ユーザの関連端末に第2身元確認要求を送信する際に、目標対象から第2身元確認要求に対して第2身元情報を返せない可能性があるので、第2身元情報を受信したかを判断する。ここで、幼い児童、お年寄り又は身体の理由により携帯電話の携帯に適さない人々に対し、同一の携帯電話で測位を行い、そして、本人で顔をスワイプして検証し、これに基づいて、関連端末から少なくとも1つの第2身元情報を送信する。
(8)第2身元情報を受信した場合、第2身元情報に基づいて身元識別を完了する。具体的には、照合成功した各ユーザの関連端末から、身元確認要求に対して送信した身元確認情報を受信すると、各ユーザの関連端末から送信した身元確認情報を判断して判断結果を得る。ここで、判断結果として、情報が間違っているか、情報が正しい。判断結果として情報が間違っている場合、該関連端末から返信した身元確認情報が目標対象の身元情報にマッチしないことを意味する。判断結果として情報が正しい場合、該関連端末のユーザを目標対象として確認する。更に身元識別を完了する。
(9)第2身元情報を受信していない場合、第3身元確認要求をサービス端末に送信し、サービス端末は、第3身元確認要求に基づいて第3身元情報を返信する。ここで、第2身元要求は、目標対象の関連端末アカウント又は携帯電話番号の送信を請求するものである。この場合は、ユーザの関連端末が有効範囲内にあっても、第2身元情報の応答をタイムリーに返信せず、携帯電話の携帯し忘れの可能性が高いので、第3身元確認要求をサービス端末に送信する。
(10)サービス端末から返信された第3身元情報を受信し、第3身元情報に基づいて身元識別を完了する。目標対象から提供された関連端末アカウント又は携帯電話番号に基づいて、同様に身元識別を完了し、携帯電話を携帯する必要がなく、身元識別を完了することができる。
【0061】
本願の実施例による指定ポイント承認における身元識別方法において、まずサービス端末から送信した識別要求を受信し、そして、関連端末とは承認関係にある少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザを順に検索し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得し、目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断し、生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものである場合、引き続き目標対象の身元を照合して身元識別を完了する。本願の実施例において、ユーザとサービス端末間の直接的又は間接的な承認関係により、身元識別プロセスを更に簡単化して身元識別の効率を向上させることができる。また、生体生物学的特徴情報によりユーザの身元を識別し、身元識別の安全性を効果的に向上させることもできる。
【0062】
更に、本願の実施例は、ユーザがシステムに登録する際の方法を更に提供し、以下のステップを参照する。
(1)ユーザの関連端末から送信した登録命令を受信する。
ここで、登録命令には、目標対象のユーザアカウントが搬送されている。通常、ユーザは、対応するソフトウェアをダウンロードし、ソフトウェアをインストールして開き、その後、登録インターフェイスにそのユーザ名、パスワード及び携帯電話番号などの情報を入力し、登録ボタンをクリックして、登録命令を本願の実施例の実行主体に送信する必要がある。
(2)ユーザの関連端末に提示情報を送信して、ユーザに身元情報のアップロードを促す。
ここで、身元情報は、ユーザの生物学的特徴情報を含む。具体的には、生物学的特徴情報は、静止画、現場で撮影した画像、現場で撮影した生体顔画像などの情報である。また、不正者が他人の生物学的特徴情報を盗用することを防止するために、ユーザの氏名や身元証明書番号などの情報をアップロードする必要もある。
(3)ユーザからアップロードした身元情報を受信し、身元情報が正当であるか否かを認証する。
具体的には、上記身元情報を関連する身元認証システムに入力して、ユーザの身元情報と生物学的特徴情報とが照合するか否かを検証し、身元情報と生物学的特徴情報とが照合すると決定された場合、ユーザの身元情報が正当であると決定する。
(4)そうであれば、ユーザアカウントを生成し、ユーザアカウントとユーザの生物学的特徴情報とを関連付けて所定エリアに保存する。
ユーザの身元情報の漏洩を防ぐため、ユーザアカウントや生物学的特徴などの情報のみを保存し、ユーザの個人身元情報は保存しない。
【0063】
また、身元識別ログを生成し、身元識別ログを目標対象の関連端末に送信し、身元識別の完了を目標対象に促す。
【0064】
更に、生物学的特徴情報が顔生物学的特徴である場合、顔生物学的特徴情報は、目標対象の生体顔生物学的特徴情報又は目標対象の顔表情情報に関連した生体顔生物学的特徴情報を含む。即ち、生体顔特徴情報は、目標対象の顔表情情報を含んでもよい。ユーザの顔表情情報を収集する際に、対応する表情を作るように、ユーザに協力してもらう必要がある。例えば、身元識別が決済に用いられる場合、決済表情をユーザが作る必要があり、身元識別が身元認証に用いられる場合、対応する表情をユーザが作る必要がある。
【0065】
上記の実施例の理解を容易にするために、本願の実施例は、別の指定ポイント承認における身元識別方法を更に提供する。身元識別に基づく指定ポイント承認決済を例とし、図3に示す別の指定ポイント承認における身元識別方法のフローチャートを参照すると、この方法は、以下のステップを含む。身元識別が完了すると、身元認証結果とサービス要求を決済システムに送信し、決済システムは、身元認証結果に対応する決済アカウントを検索し、決済アカウントとサービス要求に基づいて決済操作を完了し、決済操作に応じて決済インボイスを生成して、決済インボイスを目標ユーザの関連端末に送信する。
【0066】
具体的には、マーチャントの決済端末は、まず、ユーザの生体検出を行い、その後、ユーザの生体顔画像を収集し、ユーザの請求書情報、マーチャント機器ID(Identity、身元識別番号)、マーチャント位置情報及び生体顔に基づいてサービス要求パケットを生成し、このサービス要求パケットをシステムに送信する。システムは、サービス要求パケットを受け取ると、サービス要求パケット中のマーチャント位置情報に基づいて、周辺の有効ユーザを検索し、サービス要求パケット中の生体顔とシステム中の顔とを照合し、照合が成功しなかった場合、マーチャントの決済端末に「ユーザアカウントが見つからない」を返信して決済を終了し、照合が成功すると、照合に成功した全てのユーザに情報を送る。それにより、ユーザは、情報に基づいてユーザの位置情報を返信する。ユーザの位置情報がマーチャントの位置情報に近接しているか否かを判断し、近接していない場合は、「ユーザアカウントが見つからない」を決済端末に返信し、そうであれば、今回の決済ユーザの測位が成功したとし、今回の決済ユーザによる決済操作を実行してログを記録し、マーチャントの決済端末に「決済成功」を送信し、ユーザの関連端末に「決済請求書」を送信する。
【0067】
好ましくは、ユーザの位置情報とマーチャントの位置情報が近くない場合、サービス端末に身元確認要求を送信し、ユーザから携帯電話番号などの身元確認情報が提供されて決済操作を完了する。
【0068】
更に、顔識別技術と顔姿勢識別技術とを組み合わせることにより、万が一他人に資金を盗まれる危険性を低減するとともに、似たような2人以上のユーザを効果的に区別することができる。
【0069】
更に、通報表情を設定することもできる。ユーザが資産を移すように脅威を与えられたときに、顔情報を収集するときに通報表情を使用することにより、システムは、通報表情に基づいて通報操作を実行し、ユーザの身体の安全及び財産の安全を向上させることができる。
【0070】
更に、本願の実施例によって提供される方法は、身元認証にも適用可能である。図4に示す別の指定ポイント承認における身元識別のフローチャートを参照すると、この方法は、以下のステップを含む。身元識別が完了すると、身元識別結果及びサービス要求を認証システムに送信することによって、認証システムは、身元識別結果を身元情報に変換し、身元情報及びサービス要求に基づいて身元認証を完了する。
【0071】
具体的には、ユーザの身元認証が必要な場合、ユーザの認証端末は、まずユーザの生体検出を行い、その後、ユーザの生体顔画像を収集し、デバイスID、デバイスタイプ、位置情報及び生体顔に基づいてサービス要求パケットを生成し、そのサービス要求パケットを認証システムに送信する。認証システムは、サービス要求パケットを受け取ると、サービス要求パケット中の位置情報に基づいて周辺の有効ユーザを探索し、サービス要求パケット中の生体顔と認証システム中の顔とを照合し、照合に成功しない場合、「ユーザアカウントが見つからない」を認証端末に返信し、認証を終了し、照合に成功すると、全ての照合成功したユーザに情報を送る。それにより、ユーザは、情報に基づいてユーザの位置情報を返信する。ユーザの位置情報が認証端末位置情報に近接しているか否かを判断し、近接していなければ「ユーザアカウントが見つからない」を認証端末に返信する。そうであれば、次のステップの身元確認を行い、身元確認情報をユーザに送信し、ユーザの関連端末から返信された身元情報を受信した後、上記各ユーザの身元情報と照合する。照合に成功しなければ、認証端末は、「身元情報がマッチしない」を送信し、身元認証を終了する。照合が成功すると、ユーザの関連端末から送信された身元情報を認証端末に送信し、認証端末がその身元情報に基づいて身元認証を完了する。
【0072】
また、上記生体顔の照合に成功したものの、ユーザの位置情報が無応答であったり、認証端末の位置情報に近接していない場合にも、認証端末に身元確認要求を送信する方式を採用することができる。ユーザから携帯番号等の身元確認情報を認証端末に提供して、身元認証を完了させる。
【0073】
上記認証方法において、ユーザアカウントを身元情報システムに送信し、ユーザの個人身元情報の取得を要求することを更に含む。身元情報システムは、その命令を受信すると、まず、ユーザについて個人身元情報の読み取り権限を承認したかを判断し、ユーザが完全な個人身元情報を有するかを判断する。個人身元情報の読み取り権限が承認され、完全な個人身元情報がある場合、身元情報システムは、そのアカウントに対応する個人身元情報を認証システムに送信する。認証システムは、該ユーザの個人身元情報を受信すると、個人情報をサービス端末に返信することにより、今回の身元認証及び身元情報読み取り操作を完了し、身元認証記録を作成してユーザの関連端末にプッシュする。
【0074】
また、上記の身元認証方法は、イベント開催にも応用可能である。具体的には、イベント開催者のチェックイン機がサーバに登録してその位置情報を報告する。ユーザは、携帯電話において対応するソフトウェアをインストールして起動し、顔によるチェックインの許可をそのイベント開催者に承認する。ユーザは、顔をスワイプしてチェックインする場合、チェックイン端末によって自分の顔をスキャンし、そのチェックイン端末情報と顔情報をサービスプロバイダのサーバに送信する。サーバは、イベント開催者を依拠として、そのイベント開催者に許可済みであって今回のイベントへの参加を確認しており、位置情報を返信したがまだチェックインしていないすべてのユーザを検索し、それにマッチするユーザ情報を検索すると、情報をユーザの関連端末に送信してその現在の位置情報の返信を要求する。サーバは、その位置情報を受信すると、ユーザがイベント開催地の有効範囲内にいると判断する。近くにいない場合、チェックイン端末に第1身元確認情報を送信し、ユーザによって第1身元確認情報を提供し、更にチェックインを完了する。近くにいる場合、そのユーザが今回チェックインするユーザである。好ましくは、ユーザがイベント開催地の近くにいる場合、更に、照合成功したユーザ唯一であるかを判断し、そうである場合、直接そのユーザのチェックイン操作を完了する。照合したユーザが唯一でない場合、各照合成功したユーザの関連端末に第2身元要求を送信する。関連端末から送信した少なくとも1つの第2身元情報を受信すると、チェックイン操作を完了することができる。関連端末から送信した第2身元情報を受信しなかった場合、更に、第3身元確認要求をチェックイン端末に送信し、ユーザによって第3身元確認情報を提供してチェックイン操作を完了する。
【0075】
今回操作したユーザを決定すると、そのユーザのチェックイン操作を行い、ユーザをチェックイン済みとし、チェックイン記録を作成してユーザの関連端末にプッシュする。
【0076】
以上をまとめると、本願の実施例は、以下の特徴の少なくとも1つを達成することができる。
(1)操作が簡単になる。システム内で唯一の有効ユーザにマッチした場合、ユーザが携帯電話を取り出す必要がなく、生物学的特徴をスキャンするだけで身元識別が可能となり、操作ステップが低減され、より簡単で便利で迅速に行われる。
(2)精度を保証する。本願の実施例は、従来の高精度生体識別技術に依存し、指定ポイント承認によって、検索すべき生物学的特徴の数を大幅に削減し、比較の正確性を保障して、誤判定による経済的なトラブルを防止する。
(3)速度が上がり、コストが低減する。指定ポイント承認により、検索すべき生物学的特徴の数を低減し、比較速度が向上し、ミリ秒レベルが達成される。設備の投入を低減し、投入コスト及びメンテナンスの困難性を低減する。
(4)携帯電話なしでの決済を実現する。生体生物学的特徴と検証情報を組み合わせることによって、ユーザが携帯電話を携帯し忘れたり携帯電話のバッテリが切れたりした場合でも決済や身元認証機能を実現することができ、ユーザの出かけを大幅に促進する。
(5)遠隔の成りすましを防止する。マーチャントが承認される前提条件の下では、ユーザの携帯電話は、サービス端末と同じエリア内になければ決済を行うことができず、その範囲外の不正者がユーザ情報をなりすますことを効果的に防ぐことができる。
(6)ユーザの位置のプライベートを守る。ユーザが決済を行う場合にのみ位置情報をサーバに送信することで、ユーザの位置プライベートの安全性を守る。
(7)警察の速やかな事件解決に協力する。資産移転の脅迫を受けたり追いかけられたりすると、サービス端末位置情報又はユーザ位置情報により最短時間でユーザを見つけることができ、迅速な事件解決が可能となる。
(8)携帯電話なしのライフサイクルを実現する。ユーザの携帯電話が位置するエリア内に、ユーザは、携帯電話を携帯することなく、近くの店で顔をスワイプして決済することで消費活動をすることができる。
(9)身元のなりすましを防止する。生体生物技術を用いることにより、身元の成りすましを防止することができる。例えば、人の顔を例にとると、生体顔識別技術を用いて、携帯画像、動画、写真、マスク、及び3D(3 Dimensions)印刷頭部などの手段を用いて、他人がユーザに成りすましをすることを防止することができる。
(10)資金盗難防止を図る。使用される生体識別が顔識別である場合、顔姿勢識別技術と組み合わせて、決済操作に関連付けられた顔表情をユーザが意識的に作って収集される以外、そのユーザのモバイル決済動作は、行われないようにする。ユーザの正常状態、睡眠、酔い、昏睡及び死亡状態などで、本人と成りすまし、資金を盗むことを効果的に防止することができる。
(11)双子の身元混同を効果的に防止することができる。顔姿勢識別技術によれば、人々が自分の好みに合わせて自分の決済表情をカスタマイズできるので、顔が似ているにもかかわらず決済表情が異なることになり、双子など顔が似る人物の身元混同を更に効果的に防止することができる。
(12)口座資金の安全を保証する。携帯電話の紛失時や他人に携帯電話番号を入手された時などには、生体生物識別技術を併用することにより、顔姿勢識別技術も併用して、本人が自ら操作しない限り決済操作を行うことができず、口座の資金安全性をより保証することができる。
(13)通報表情を設定できる。顔姿勢識別技術を用いて、有効な支払表情を設定すると共に通報表情を設定し、決済時に通報表情が提示された場合には、該支払操作に対応する処理を実行しながら、近所通報処理を実行することで、悪党の脅迫による資産移転を防止することができる。
【0077】
前記実施例によって提供される指定ポイント承認における身元識別方法に対して、本願の実施例は、指定ポイント承認における身元識別装置を更に提供する。図5に示す指定ポイント承認における身元識別装置の構造図を参照すると、該装置は、サービス端末から送信した識別要求であって、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む端末情報と、目標対象の生体生物学的特徴情報を含む識別要求を受信するように構成される受信モジュール502と、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザであって、サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する有効ユーザを端末情報に基づいて決定し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するように構成される情報取得モジュール504と、目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するように構成される識別モジュール506とを含む。
【0078】
本願の実施例による指定ポイント承認における身元識別装置において、受信モジュールは、まずサービス端末から送信した識別要求を受信し、そして、情報取得モジュールは、少なくとも1つのサービス端末の有効ユーザであって、サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する有効ユーザを端末情報に基づいて決定し、各有効ユーザの生物学的特徴情報を取得し、識別モジュールによって、目標対象の生体生物学的特徴情報と各有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了する。本願の実施例において、ユーザとサービス端末間の直接的又は間接的な承認関係により、身元識別プロセスを更に簡単化して身元識別の効率を向上させることができる。また、生体生物学的特徴情報によりユーザの身元を識別し、身元識別の安全性を効果的に向上させることもできる。
【0079】
本願の実施例によって提供される装置は、その実現の原理及び技術的効果が前述の方法の実施例と同一であり、装置の実施例の部分で言及されていない点は、簡潔な説明のために、前述の方法の実施例の対応する内容を参照することができる。
【0080】
該機器は、サーバである。具体的には、該サーバは、プロセッサと、記憶装置とを含む。記憶装置には、プロセッサによって実行されると、上述の実施形態のいずれかに記載の方法を実行するコンピュータプログラムが記憶されている。
【0081】
図6は、本願の実施例によって提供されるサーバの構成図である。該サーバ100は、プロセッサ60と、メモリ61と、バス62と、通信インターフェイス63とを含む。プロセッサ60と、通信インターフェイス63及びメモリ61は、バス62を介して接続される。プロセッサ60は、メモリ61に格納されたコンピュータプログラム等の実行モジュールを実行するように構成されている。
【0082】
ここで、メモリ61は、高速ランダムアクセスメモリRAM(Random Access Memory)を含んでもよく、また、非不安定メモリ(non-volatile memory)、例えば少なくとも1つのディスクメモリを含んでもよい。該システムネットワーク要素と少なくとも1つの他のネットワーク要素との間の通信接続は、有線又は無線の少なくとも1つの通信インターフェイス63を介して達成され、インターネット、広域ネットワーク、ローカルネットワーク、及びメトロポリタン領域ネットワークなどが使用される。
【0083】
バス62は、ISAバス、PCIバス、EISAバス等である。前記バスは、アドレスバス、データバス及び制御バスなどに分類される。図6では、表示の便宜上、双方向の矢印を1つだけ示しているが、バスの数は1つだけ、あるいは1種類だけを示しているわけではない。
【0084】
ここで、メモリ61は、実行命令を受信した後に前記プロセッサ60によって実行されるプログラムを記憶するように構成され、前述の本願の実施例のいずれかによって開示されるフロープロセスで定義される装置によって実行される方法は、プロセッサ60に適用され、又はプロセッサ60によって実現される。
【0085】
プロセッサ60は、信号の処理能力を有する集積回路チップであってもよい。実現の過程で、上記方法の各ステップは、プロセッサ60内のハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形態の命令によって実行される。上記プロセッサ60は、中央プロセッサCPU(Central Processing Unit)及びネットワークプロセッサNP(Network Processor)などを含む汎用プロセッサであってもよく、デジタル信号プロセッサDSP(Digital Signal Processing)、決定用途向け集積回路ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、既存のプログラマブルゲートアレイFPGA(Field-Programmable Gate Array)、又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、及びディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよい。本願の実施例に開示された各方法、ステップ、及び論理ブロック図は、実現されるか、又は実行される。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよく、該プロセッサは、任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本願の実施例に関連して開示される方法のステップは、ハードウェアデコーディングプロセッサ実行として直接的に、又は、デコーディングプロセッサ内のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせで実行されるとして具現化される。ソフトウェアモジュールは、ランダムメモリ、フラッシュメモリ及び/又は読み取り専用メモリ、プログラム可能読み取り専用メモリ、又は電気的に消去可能なプログラム可能メモリ、及びレジスタなどの当技術分野で熟練した記憶媒体内に配置される。この記憶媒体は、メモリ61に位置し、プロセッサ60は、メモリ61の情報を読み取り、そのハードウェアとともに上述した方法のステップを完成する。
【0086】
本願の実施例によって提供される指定ポイント承認における身元識別方法、装置及びサーバのコンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行可能な不揮発性のプログラムコードを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を含み、コンピュータ可読記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、先の方法の実施例で説明した方法を実行するコンピュータプログラムが格納されている。具体的な実現について、方法の実施例を参照し、ここでその説明を省略する。
【0087】
当業者には明らかなように、説明の便宜及び簡潔にするために、上記で説明したシステムの具体的な動作プロセスは、前述の実施例における対応するプロセスを参照してもよく、ここでその説明が省略される。
【0088】
本願の実施例によって提供される可読記憶媒体のコンピュータプログラム製品は、プログラムコードを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を含み、プログラムコードは、先の方法の実施例の方法を実行するための命令を含み、具体的な実現について、方法の実施例を参照して、ここでその説明が省略される。
【0089】
また、前記機能がソフトウェア的な機能単位で実現され、独立した製品として販売又は使用される場合には、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されてもよい。このような理解に基づいて、本願の技術的手段の本質又は従来技術に寄与する部分、又は該技術手段の部分は、1つのコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスなどである)に本願の各実施例に記載の方法のステップの全て又は一部を実行させるための複数の命令を含む1つの記憶媒体に記憶されたソフトウェア製品の形態で具現化される。前記記憶媒体としては、U-ディスク、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリROM(Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリRAM(Random Access Memory)、磁気ディスク、光ディスク等のプログラムコードを記憶できる種々の媒体を含む。
【0090】
最後に、上述の実施例は、本願の具体的な実施形態に過ぎず、本願の技術手段を説明するためのものであって、本願を限定するものではなく、本願の保護範囲は、これに限定されるものではない。上述の実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者であれば、本願によって開示された技術範囲内で、上述の実施例に記載された技術手段に対して修正や容易に想到できる変更を行い、又はそのうちの一部の技術的特徴に対して等価な置換を行うことができる。これらの修正、変更又は置換によって、対応する技術手段の本質は、本願の実施例の技術手段の趣旨や範囲から逸脱することがなく、本願の保護範囲に含まれるべきである。従って、本願の保護範囲は、請求項の保護範囲を基準とするべきである。
【0091】
(付記)
(付記1)
サービス端末から送信した識別要求であって、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む端末情報と、目標対象の生体生物学的特徴情報を含む識別要求を受信するステップと、
少なくとも1つの前記サービス端末の有効ユーザであって、前記サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する前記有効ユーザを前記端末情報に基づいて決定し、各前記有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するステップと、
前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するステップとを含むことを特徴とする指定ポイント承認における身元識別方法。
【0092】
(付記2)
前記の少なくとも1つの前記サービス端末の有効ユーザを前記端末情報に基づいて決定するステップは、
端末マーチャント番号と承認ポイント番号情報の対応関係が記憶されている所属関係表を取得するステップと、
前記端末マーチャント番号に対応する承認ポイント番号情報を前記所属関係表から検索するステップと、
承認ポイント番号情報とユーザアカウントの対応関係が記憶されている承認関係表を取得するステップと、
前記承認ポイント番号情報に対応する少なくとも1つのユーザアカウントを前記承認関係表から検索するステップと、
前記ユーザアカウントに対応するユーザを前記サービス端末の有効ユーザに決定するステップとを含むことを特徴とする付記1に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0093】
(付記3)
前記の前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するステップは、
前記目標対象の生体生物学的特徴情報が真の生体から直接由来するものかを判断するステップと、
そうである場合、前記生物学的特徴照合について、照合成功したかを判断するステップと、
前記生物学的特徴照合が照合成功である場合、前記照合成功した各有効ユーザの関連端末に位置要求を送信するステップと、
前記照合成功した各有効ユーザの関連端末から前記位置要求に基づいて送信した有効ユーザ位置情報を受信するステップと、
前記端末位置情報と前記照合成功した各有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了するステップとを含むことを特徴とする付記1に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0094】
(付記4)
前記の前記端末位置情報と前記有効ユーザ位置情報に基づいて身元識別を完了するステップは、
前記端末位置情報に基づいて、前記サービス端末の有効エリアを決定するステップと、
各前記照合成功した各有効ユーザ位置情報が前記サービス端末の有効エリアにあるかを判断するステップと、
そうでない場合、前記サービス端末に第1身元確認要求を送信し、前記サービス端末に前記第1身元確認要求に基づいて第1身元情報を返信させ、前記サービス端末から返信した前記第1身元情報を受信し、前記第1身元情報に基づいて身元識別を完了するステップと、
そうである場合、前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一であるかを判断するステップと、
前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一である場合、前記照合成功した有効ユーザを目標対象に決定し、身元識別を完了するステップと、
前記有効エリア内の照合成功した有効ユーザが唯一でない場合、各前記照合成功した有効ユーザの関連端末に第2身元確認要求を送信するステップと、
各前記照合成功した有効ユーザの関連端末から前記第2身元確認要求に基づいて送信した少なくとも1つの第2身元情報を受信したかを判断するステップと、
そうである場合、前記第2身元情報に基づいて身元識別を完了するステップと、
そうでない場合、前記サービス端末に第3身元確認要求を送信し、前記サービス端末に、前記第3身元確認要求に基づいて第3身元情報を返信させるステップと、
前記サービス端末から返信した前記第3身元情報を受信し、前記第3身元情報に基づいて身元識別を完了するステップとを含むことを特徴とする付記3に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0095】
(付記5)
身元識別が完了した後に、身元識別結果及びサービス要求を決済システムに送信し、前記決済システムに、前記身元識別結果に対応する決済アカウントを検索させ、前記決済アカウント及び前記サービス要求に基づいて決済操作を完了させるステップと、
前記決済操作に基づいてインボイスサービス要求を生成し、前記インボイスサービス要求をインボイスシステムに送信し、前記インボイスシステムに、前記インボイスサービス要求に基づいて電子決済インボイスを生成させ、前記電子決済インボイスを目標対象の指定の電子メールボックスに送信させ、及び/又は前記サービス端末に送信させるステップとを更に含むことを特徴とする付記1に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0096】
(付記6)
身元識別が完了した後に、身元識別結果及び前記サービス要求を身元認証システムに送信し、前記身元認証システムに、前記身元識別結果を個人身元情報に変換させ、個人身元情報及び前記サービス要求に基づいて身元認証を完了させるステップを更に含むことを特徴とする付記1に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0097】
(付記7)
目標対象の関連端末から送信した登録命令であって、前記目標対象のユーザアカウントが搬送される登録命令を受信するステップと、
前記目標対象の関連端末に提示情報を送信して、前記ユーザの生物学的特徴情報を含む身元情報をアップロードするように前記目標対象に促すステップと、
前記目標対象からアップロードした身元情報を受信し、前記身元情報が正当であるかを認証するステップと、
そうである場合、前記目標対象の生物学的特徴情報と前記目標対象のユーザアカウントを関連付けて所定エリアに保存するステップとを更に含むことを特徴とする付記1に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0098】
(付記8)
身元識別ログを生成し、前記身元識別ログを前記目標対象の関連端末に送信して、身元識別の完了を前記目標対象に促すステップを更に含むことを特徴とする付記4に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0099】
(付記9)
前記生物学的特徴情報が顔生物学的特徴である場合、前記顔生物学的特徴情報は、前記目標対象の生体顔生物学的特徴情報又は前記目標対象の顔表情情報に関連した生体顔生物学的特徴情報を含むことを特徴とする付記1に記載の指定ポイント承認における身元識別方法。
【0100】
(付記10)
サービス端末から送信した識別要求であって、端末マーチャント番号と端末位置情報を含む端末情報と、目標対象の生体生物学的特徴情報を含む識別要求を受信するように構成される受信モジュールと、
少なくとも1つの前記サービス端末の有効ユーザであって、前記サービス端末とは直接的又は間接的な承認関係が存在する前記有効ユーザを前記端末情報に基づいて決定し、各前記有効ユーザの生物学的特徴情報を取得するように構成される情報取得モジュールと、
前記目標対象の生体生物学的特徴情報と各前記有効ユーザの生物学的特徴情報に基づいて、身元識別を完了するように構成される識別モジュールとを含むことを特徴とする指定ポイント承認における身元識別装置。
【0101】
(付記11)
プロセッサとメモリを含むサーバであって、
前記メモリには、前記プロセッサによって実行されると、付記1~9のいずれかに記載の方法を実行するコンピュータプログラムが記憶されていることを特徴とするサーバ。
【0102】
(付記12)
付記1~9のいずれかに記載の方法に用いられるコンピュータソフトウェア命令を記憶するように構成されていることを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6