(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】外部骨固定システム
(51)【国際特許分類】
A61B 17/60 20060101AFI20230516BHJP
【FI】
A61B17/60
(21)【出願番号】P 2018545839
(86)(22)【出願日】2017-03-01
(86)【国際出願番号】 US2017020285
(87)【国際公開番号】W WO2017151822
(87)【国際公開日】2017-09-08
【審査請求日】2020-02-26
(32)【優先日】2016-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518284743
【氏名又は名称】エーエムディーティー ホールディングス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AMDT HOLDINGS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【氏名又は名称】山口 健次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100185915
【氏名又は名称】長山 弘典
(74)【代理人】
【氏名又は名称】森田 憲一
(72)【発明者】
【氏名】マラニー,マイケル
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】特表2000-516105(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0100096(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0203225(US,A1)
【文献】特表2015-515346(JP,A)
【文献】米国特許第05601551(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部骨または組織固定システムであって、
軸を画定し、軸方向に延伸するねじ付き係合トラックを備える細長い梁要素と、
中心孔を有する主ハウジング、前記主ハウジングの
側壁のボイドにより形成された孔であって、前記主ハウジングの外部から前記中心孔へと延伸する前記主ハウジングにおける開口、前記主ハウジングの前記開口内に、解放部材が前記中心孔に向かって、そして中心孔から離れるように回転できるように回転可能に保持された前記解放部材、前記解放部材
の内面と連通する雄ねじ付き駆動部材、および、少なくとも1つの固定部材にクランプするように構成されている、前記主ハウジングに選択的に回転可能に結合されるクランプアセンブリを備える少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリと
を備え、
前記解放部材は
、外側と、
前記中心孔に面し、前記雄ねじ付き駆動部材を保持する部分孔を含
む内側とを含み、
前記細長い梁要素は、前記主ハウジングの中心孔を通って軸方向に延伸し、そして前記雄ねじ付き駆動部材は、前記細長い梁要素と前記解放部材との間で半径方向に位置決めされ、
前記雄ねじ付き駆動部材は、前記解放部材の回転を介して前記中心孔に対して、前記ねじ付き係合トラックとの係合状態と前記ねじ付き係合トラックからの係合解除状態との間で可動であり、
前記係合状態にある前記雄ねじ付き駆動部材の回転は、前記少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリを前記梁要素に沿って軸方向に並進させる、外部骨または組織固定システム。
【請求項2】
前記梁要素は、前記梁要素の主軸に平行な軸に沿って延伸する整列溝を含み、前記少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリの前記中心孔は、前記整列溝内に延伸して、前記少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリを、前記梁要素の前記軸の周りを回転することを防止する回転防止部材を含む、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリは、前記梁要素に沿って軸方向に位置決めされた複数の駆動可能固定クランプアセンブリを備える、請求項2に記載の外部固定システム。
【請求項4】
前記梁要素の前記整列溝および前記複数の駆動可能固定クランプアセンブリの前記回転防止部材は、前記雄ねじ付き駆動部材が同軸になるように、前記複数の駆動可能固定クランプアセンブリを前記梁要素の軸の周りに位置決めする、請求項3に記載の外部固定システム。
【請求項5】
前記雄ねじ付き駆動部材は、貫通開口を含み、前記複数の駆動可能固定クランプアセンブリの前記雄ねじ付き駆動部材の前記貫通開口は、前記係合状態においてそれぞれの前記主ハウジングの前記中心孔内に完全に位置決めされる、請求項4に記載の外部固定システム。
【請求項6】
前記雄ねじ付き駆動部材は、軸方向に貫通して延伸する貫通開口を含み、前記雄ねじ付き駆動部材の前記貫通開口は、前記係合状態において前記主ハウジングの前記中心孔内に完全に位置決めされる、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項7】
前記雄ねじ付き駆動部材の前記貫通開口は、前記雄ねじ付き駆動部材の回転を達成するために、駆動ツールの駆動部分と噛み合うように構成されている、請求項6に記載の外部固定システム。
【請求項8】
前記システムは、前記駆動ツールをさらに備え、前記駆動ツールは、前記雄ねじ付き駆動部材の前記貫通開口を通過するように構成された近接部分を備える、請求項7に記載の外部固定システム。
【請求項9】
前記クランプアセンブリは、前記梁要素の前記軸の周りに部分的に選択的に回転可能である、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項10】
前記クランプアセンブリは、前記梁要素の前記軸に垂直に延伸する軸の周りに選択的に回転可能である、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項11】
前記クランプアセンブリは
、前記主ハウジングの開口の上側部分内に位置決めされるヘッド部分を有する結合ねじを備え、前記解放部材が、前記開口の側部内に回転可能に保持されている、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項12】
前記主ハウジングの前記
開口は、前記梁要素の前記軸の周りに部分的に延伸する、請求項11に記載の外部固定システム。
【請求項13】
前記クランプアセンブリは、前記主ハウジングの外面に当接するサドル部材をさらに備える、請求項11に記載の外部固定システム。
【請求項14】
前記主ハウジングの前記外面は、前記梁要素の前記軸の周りに部分的に延伸する、請求項13に記載の外部固定システム。
【請求項15】
前記クランプアセンブリは、前記サドル部材と当接するクランプベース部材と、前記クランプベース部材の、前記サドル部材とは反対側に位置決めされるクランプトップ部材とをさらに備え、前記クランプアセンブリは、前記クランプトップ部材と前記クランプベース部材との間に前記少なくとも1つの固定部材をクランプするように構成されている、請求項13に記載の外部固定システム。
【請求項16】
前記クランプベース部材および前記サドル部材の合わせ面は、摩擦増大プロファイルを含む、請求項15に記載の外部固定システム。
【請求項17】
前記結合ねじは、ねじ部分が前記クランプトップ部材を越えて延伸するように、前記サドル部材、前記クランプベース部材および前記クランプトップ部材を通って延伸し、前記クランプアセンブリは、前記結合ねじの前記ねじ部分と螺合するナットをさらに備える、請求項13に記載の外部固定システム。
【請求項18】
前記ナットを前記結合ねじに沿って前記ヘッド部分に向かって並進させることにより、前記クランプトップ部材と前記クランプベース部材との間に位置決めされたときに前記少なくとも1つの固定部材に圧縮力がもたらされる、請求項17に記載の外部固定システム。
【請求項19】
前記ナットを前記結合ねじに沿って前記ヘッド部分に向かって並進させることにより、前記結合ねじの前記ヘッド部分と前記サドル部材との間で前記主ハウジングに対する圧縮力がもたらされて、前記クランプアセンブリが前記梁要素の前記軸の周りに回転的に固定される、請求項17に記載の外部固定システム。
【請求項20】
前記ナットを前記結合ねじに沿って前記ヘッド部分に向かって並進させることにより、前記サドル部材と前記クランプベース部材との間で圧縮力がもたらされて、前記クランプベース部材および前記クランプトップ部材が前記結合ねじの周りに回転的に固定される、請求項17に記載の外部固定システム。
【請求項21】
前記解放部材は、前記解放部材および前記主ハウジング内に延伸し、前記解放部材の回転軸からオフセットされた少なくとも1つの可動ピンを介して、前記係合状態において前記主ハウジングに回転的に固定される、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項22】
前記解放部材または前記主ハウジングから前記少なくとも1つの可動ピンを除去することによって、前記係合解除状態が達成される、請求項21に記載の外部固定システム。
【請求項23】
前記解放部材は、前記主ハウジングと前記解放部材との間に延伸する少なくとも1つの位置決めねじを介して、前記係合状態において前記主ハウジングに対して回転的に固定される、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項24】
前記少なくとも1つの位置決めねじは、前記解放部材の回転軸に対して角度が付けられた方向に沿って前記主ハウジング内で軸方向に並進可能である、請求項23に記載の外部固定システム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの位置決めねじは、前記解放部材の回転軸に対して垂直な方向に沿って前記主ハウジング内で軸方向に並進可能である、請求項23に記載の外部固定システム。
【請求項26】
前記少なくとも1つの位置決めねじは、前記雄ねじ付き駆動部材が前記中心孔内に少なくとも部分的に移動されて前記係合状態になるように前記解放部材を回転させる第1の位置と、前記雄ねじ付き駆動部材が少なくとも部分的に前記中心孔から外方に移動されて前記係合解除状態になるように前記解放部材が回転することを可能にする第2の位置との間で軸方向に並進可能である、請求項23に記載の外部固定システム。
【請求項27】
前記梁要素の軸方向端部に固定された少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリをさらに備える、請求項1に記載の外部固定システム。
【請求項28】
前記少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、前記梁要素の前記軸方向端部に、軸方向において固定されている、請求項27に記載の外部固定システム。
【請求項29】
前記少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、第2の中心孔を有する第2の主ハウジングと、少なくとも1つの第2の固定部材にクランプするように構成されている、前記第2の主ハウジングに選択的に回転可能に結合される第2のクランプアセンブリとを備える、請求項27に記載の外部固定システム。
【請求項30】
前記少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、前記第2の主ハウジングを通じて延伸し、前記梁要素内で前記軸方向端部から軸方向に延伸する雌ねじ付き開口内に螺合するキャップねじを介して前記梁要素の前記軸方向端部に固定される、請求項29に記載の外部固定システム。
【請求項31】
前記少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、前記第2の主ハウジング内で、かつ、前記梁要素の軸方向に延伸する整列溝内に延伸する少なくとも1つのピンを介して、前記梁要素の前記軸の周りに回転的に前記梁要素に固定される、請求項29に記載の外部固定システム。
【請求項32】
前記第2のクランプアセンブリは、前記第2の主ハウジングの第2のスロット内に位置決めされた第2のヘッド部分を有する第2のベアリングスクリューを備える、請求項29に記載の外部固定システム。
【請求項33】
前記第2の主ハウジングの前記第2のスロットは、前記梁要素の前記軸に垂直な前記第2の主ハウジングの前記中心孔の軸の周りに延伸する、請求項32に記載の外部固定システム。
【請求項34】
前記第2のクランプアセンブリは、前記第2の主ハウジングの外面の第2の部分に当接する第2のサドル部材をさらに備える、請求項32に記載の外部固定システム。
【請求項35】
前記第2の主ハウジングの前記外面の前記第2の部分は、部分的に、前記梁要素の前記軸に垂直な前記第2の主ハウジングの前記中心孔の軸の周りに延伸する、請求項34に記載の外部固定システム。
【請求項36】
前記第2のクランプアセンブリは、前記第2のサドル部材と当接する第2のクランプベース部材と、前記第2のクランプベース部材の、前記第2のサドル部材とは反対側に位置決めされる第2のクランプトップ部材とをさらに備え、前記第2のクランプアセンブリは、前記第2のクランプトップ部材と前記第2のクランプベース部材との間に前記少なくとも1つの第2の固定部材をクランプするように構成されている、請求項34に記載の外部固定システム。
【請求項37】
前記クランプベース部材および前記サドル部材の合わせ面は、摩擦増大プロファイルを含む、請求項36に記載の外部固定システム。
【請求項38】
前記第2のベアリングスクリューは、ねじ部分が前記第2のクランプトップ部材を越えて延伸するように、前記第2のサドル部材、前記第2のクランプベース部材および前記第2のクランプトップ部材を通って延伸し、前記第2のクランプアセンブリは、前記第2のベアリングスクリューの前記ねじ部分と螺合する第2のナットをさらに備える、請求項34に記載の外部固定システム。
【請求項39】
前記第2のナットを前記第2のベアリングスクリューに沿って前記ヘッド部分に向かって並進させることにより、前記第2のクランプトップ部材と前記第2のクランプベース部材との間に位置決めされたときに前記少なくとも1つの第2の固定部材に圧縮力がもたらされる、請求項38に記載の外部固定システム。
【請求項40】
前記第2のナットを前記第2のベアリングスクリューに沿って前記ヘッド部分に向かって並進させることにより、前記第2のベアリングスクリューの前記ヘッド部分と前記第2のサドル部材との間で前記第2の主ハウジングに対する圧縮力がもたらされて、前記第2のクランプアセンブリが前記中心孔の前記軸の周りに回転的に固定される、請求項38に記載の外部固定システム。
【請求項41】
前記第2のナットを前記第2のベアリングスクリューに沿って前記ヘッド部分に向かって並進させることにより、前記第2のサドル部材と前記第2のクランプベース部材との間で圧縮力がもたらされて、前記第2のクランプベース部材および前記第2のクランプトップ部材が前記第2のベアリングスクリューの周りに回転的に固定される、請求項38に記載の外部固定システム。
【請求項42】
前記システムは、前記第2の主ハウジングの前記中心孔内に位置決めされたクランプガイドをさらに備え、前記クランプガイドは、縮小雌ねじ付き開口を含む、請求項29に記載の外部固定システム。
【請求項43】
前記システムは、貫通開口および軸方向に延伸するスロットを含むクランプねじをさらに備え、前記クランプねじは、前記クランプガイドの前記縮小雌ねじ付き開口内に螺合するように構成される、請求項42に記載の外部固定システム。
【請求項44】
前記クランプねじの前記貫通開口は、前記貫通開口を通る第3の固定部材を受け入れるように構成され、前記クランプガイドの前記縮小開口内で前記クランプねじを並進させることによって、前記クランプねじの前記貫通開口に対する圧縮力がもたらされて、内部に位置決めされた第3の固定部材が、前記少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリに対して固定される、請求項43に記載の外部固定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、外部骨固定システムおよび関連する方法を対象とする。より詳細には、本開示は、梁要素に沿って長手方向に配置された複数の駆動可能なクランプ要素を含む外部骨固定システムおよび関連する方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
外部固定装置は、特定の臨床的必要性に基づいて骨または組織部分を所望の相対位置に配置することによって骨および組織の状態を処置するために使用されている。外部固定装置の一形態は、片側または単一側レールベースの固定装置である(特許文献1、特許文献2)。これらの装置は、典型的には、装置の構造的バックボーンとして機能する梁要素を含み、この梁要素に沿って、骨固定ピンまたはワイヤなどの固定要素を受け入れることができるクランプアセンブリがスライド可能に取り付けられる。いくつかの実施形態では、これらのクランプアセンブリは、梁要素に静的に係止されるか、または梁要素に沿って軸方向に動的に駆動もしくは並進される能力を有する。いくつかの実施形態では、クランプアセンブリは、梁要素の周りを回転することができ、または梁要素の軸に対して角度を付けられることができる。
【0003】
骨または組織固定システムとして構成される場合、片側固定システムは、通常、複数のクランプアセンブリを含む。最も基本的な構成では、1つの静止クランプアセンブリと、1つの駆動可能クランプアセンブリが梁要素に結合されている。いくつかの実施形態では、このように構成された梁要素およびクランプアセンブリは、1自由度を有するヒンジから3自由度を有する球形またはカルダンジョイントのような、1以上の自由度を有するジョイント要素を使用することによって第2の梁およびクランプアセンブリに接続することができる。より複雑な構成では、梁要素に沿って独立して複数のクランプアセンブリを駆動することを可能にして、複数の骨部分をそれによって操作することができることが望ましいことがある。対応する骨部分に結合された固定要素にクランプアセンブリを取り付ける場合、クランプアセンブリを梁要素に沿って素早く配置することができることが望ましいこともある。現在の片側外部骨固定システムは、少なくとも、クランプアセンブリおよび/または梁要素の部品を追加または除去することなく、梁要素に沿ったクランプアセンブリのそのような全体的および/または迅速な並進を可能にしない。相対的に小さな骨(例えば、足、手などの骨)に利用される多くの片側外部骨固定システムが小さいことを考えると、クランプアセンブリおよび/または梁要素の部品を追加または除去することは面倒であり、かつ/または時間がかかる場合がある。
【0004】
それゆえ、骨要素(および、それによって対応する骨または骨部分)への最適な固定を促進するために、様々な位置および角度において梁要素の長さに沿ってクランプアセンブリを迅速に構築および配置することを可能にする、コンパクトでクラッチ可能な自己完結型メカニズムを備えた外部骨固定システムが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
1つの態様では、本開示は、(相対的に小さな骨での使用に構成された相対的に小型の外部固定システムなどの)外部固定システムを提供し、外部固定システムは長手方向梁要素を含み、当該梁要素は、梁要素に対して異なる向きにおいて位置決め可能な複数のクランプアセンブリ(異なる構成のものであってもよい)を受け入れ、誘導する。梁要素は、クランプアセンブリが梁要素の長さに沿って適所に係止され、梁要素に沿って選択的に駆動または並進されることを可能にするように構成されている、クランプアセンブリの各々のための係合点として機能する、梁要素の長さに沿った軸方向係合特徴部を含むことができる。本開示の別の態様では、梁要素の軸方向係合特徴部と選択的に係合するか、または当該特徴部から離れて作動するように構成されたクランプアセンブリの係合可能特徴部が提供される。クランプアセンブリの係合可能特徴部と梁要素の軸方向係合特徴部との係合および係合解除をもたらす手段も提供される。
【0006】
別の態様では、隣接するクランプアセンブリに対するクランプアセンブリの近接によって干渉されない器具を使用することによって、梁要素に沿ってクランプアセンブリの各々を駆動する手段が提供される。いくつかの実施形態では、クランプアセンブリ(および潜在的に駆動器具)は、駆動器具がクランプアセンブリ内の駆動可能要素を通過することを可能にし、器具の端部にある駆動要素のみに駆動可能に係合するように構成することができる。このような構成は、例えば、梁要素の閉塞されていない端部からの共通の駆動可能軸に沿ったアクセスを可能にすることができる。
【0007】
別の態様では、梁要素の軸に垂直な軸を中心とする結合された固定要素の回転、および、その軸に平行な平面内の固定要素の回転を可能にする、梁要素の端部にクランプアセンブリを取り付ける手段が提供される。
【0008】
別の態様では、本開示は、細長い梁要素と、少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリとを備える外部骨または組織固定システムを提供する。細長い梁要素は、軸を画定し、軸方向に延伸するねじ付きトラック部分を含む。少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリは、中心孔を有する主ハウジングと、主ハウジングの開口内に回転可能に結合された駆動ハウジングと、駆動ハウジングと連通しているねじ付き駆動部材と、少なくとも1つの固定部材にクランプするように構成されている主ハウジングに選択的に回転可能に結合されるクランプアセンブリとを備える。細長い梁要素は、主ハウジングの中心孔を通って軸方向に延伸する。駆動部材は、中心孔に対して、駆動ハウジングの回転を介して、ねじ付きトラック部分との係合状態と、ねじ付きトラック部分からの係合解除状態との間で可動である。係合状態にある駆動部材の回転は、少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリを梁要素に沿って軸方向に並進させる。
【0009】
いくつかの実施形態では、梁要素は、軸方向に延伸する整列溝を含み、少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリの中心孔は、整列溝内に延伸して、少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリおよび梁要素を、梁要素の軸の周りに回転的に固定する回転防止部材を含む。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つの駆動可能固定クランプアセンブリは、梁要素に沿って軸方向に位置決めされた複数の駆動可能固定クランプアセンブリを備える。いくつかのそのような実施形態では、梁要素の整列溝および複数の駆動可能固定クランプアセンブリの回転防止部材は、駆動部材が同軸になるように、複数の駆動可能固定クランプアセンブリを梁要素の軸の周りに位置決めする。いくつかの他のそのような実施形態では、駆動部材は、軸方向に貫通して延伸する貫通開口を含み、複数の駆動可能固定クランプアセンブリの貫通開口は、係合状態においてそれぞれの主ハウジングの中心孔内に完全に位置決めされる。
【0010】
いくつかの実施形態では、駆動部材は、軸方向に貫通して延伸する貫通開口を含み、駆動部材の貫通開口は、係合状態において主ハウジングの中心孔内に完全に位置決めされる。いくつかのそのような実施形態では、駆動部材の貫通開口は、駆動部材の回転を達成するために、駆動ツールの駆動部分と噛み合うように構成される。いくつかのそのような実施形態では、システムは、駆動ツールをさらに備え、駆動ツールは、駆動部材の貫通開口を通過するように構成された近接部分を備える。
【0011】
いくつかの実施形態では、クランプアセンブリは、梁要素の軸を中心として部分的に選択的に回転可能である。いくつかの実施形態では、クランプアセンブリは、梁要素の軸に垂直に延伸する軸を中心として選択的に回転可能である。
【0012】
いくつかの実施形態では、クランプアセンブリは、主ハウジングのスロット内に位置決めされるヘッド部分を有するベアリングスクリューを備える。いくつかのそのような実施形態では、主ハウジングのスロットは、梁要素の軸の周りに部分的に延伸する。いくつかの他のそのような実施形態では、クランプアセンブリは、主ハウジングの外面の第1の部分に当接するサドル部材をさらに備える。いくつかの実施形態では、主ハウジングの外面の第1の部分は、梁要素の軸の周りに部分的に延伸する。いくつかの実施形態では、クランプアセンブリは、サドル部材と当接するクランプベース部材と、クランプベース部材の、サドル部材とは反対側に位置決めされるクランプトップ部材とをさらに備え、クランプアセンブリは、クランプトップ部材とクランプベース部材との間に少なくとも1つの固定部材をクランプするように構成されている。いくつかのそのような実施形態では、クランプベース部材およびサドル部材の合わせ面は、摩擦増大プロファイルを含む。
【0013】
いくつかの他のそのような実施形態では、ベアリングスクリューは、ねじ部分がクランプトップ部材を越えて延伸するように、サドル部材、クランプベース部材およびクランプトップ部材を通って延伸し、クランプアセンブリは、ベアリングスクリューのねじ部分と螺合するナットをさらに備える。いくつかのそのような実施形態では、ナットをベアリングスクリューに沿ってヘッド部分に向かって並進させることにより、クランプトップ部材とクランプベース部材との間に位置決めされたときに少なくとも1つの固定部材に圧縮力がもたらされる。いくつかの他のそのような実施形態では、ナットをベアリングスクリューに沿ってヘッド部分に向かって並進させることにより、ベアリングスクリューのヘッド部分とサドル部材との間で主ハウジングに対する圧縮力がもたらされて、クランプアセンブリが梁要素の軸の周りに回転的に固定される。いくつかの他の実施形態では、ナットをベアリングスクリューに沿ってヘッド部分に向かって並進させることにより、サドル部材とクランプベース部材との間で圧縮力がもたらされて、クランプベース部材およびクランプトップ部材がベアリングスクリューの周りに回転的に固定される。
【0014】
いくつかの実施形態では、駆動ハウジングは、駆動ハウジングおよび主ハウジング内に延伸し、駆動ハウジングの回転軸からオフセットされた少なくとも1つの可動ピンを介して、係合状態において主ハウジングに回転的に固定される。いくつかのそのような実施形態では、駆動ハウジングまたは主ハウジングから少なくとも1つの可動ピンを取り外すことによって、係合解除状態が達成される。いくつかの実施形態では、駆動ハウジングは、主ハウジングと駆動ハウジングとの間に延伸する少なくとも1つの位置決めねじを介して、係合状態において主ハウジングに対して回転的に固定される。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つの位置決めねじは、駆動ハウジングの回転軸に対して角度が付けられた方向に沿って主ハウジング内で軸方向に並進可能である。いくつかの他のそのような実施形態では、少なくとも1つの位置決めねじは、駆動ハウジングの回転軸に対して垂直な方向に沿って主ハウジング内で軸方向に並進可能である。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つの位置決めねじは、駆動部材が中心孔内に少なくとも部分的に移動されて係合状態になるように駆動ハウジングを回転させる第1の位置と、駆動部材が少なくとも部分的に中心孔から外方に移動されて係合解除状態になるように駆動ハウジングが回転することを可能にする第2の位置との間で軸方向に並進可能である。
【0015】
いくつかの実施形態では、システムは、梁要素の軸方向端部に固定された少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリをさらに備える。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、軸方向において梁要素の軸方向端部に固定される。いくつかの他のそのような実施形態では、少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、第2の中心孔を有する第2の主ハウジングと、少なくとも1つの第2の固定部材にクランプするように構成されている、第2の主ハウジングに選択的に回転可能に結合される第2のクランプアセンブリとを備える。いくつかのそのような実施形態では、少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、第2の主ハウジングを通じて延伸し、梁要素内でその軸方向端部から軸方向に延伸する雌ねじ付き開口内に螺合するキャップねじを介して梁要素の軸方向端部に固定される。いくつかの他のそのような実施形態では、少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリは、第2の主ハウジング内で、かつ、梁要素の軸方向に延伸する整列溝内に延伸する少なくとも1つのピンを介して、梁要素の軸の周りに回転的に梁要素に固定される。
【0016】
いくつかの他のそのような実施形態では、第2のクランプアセンブリは、第2の主ハウジングの第2のスロット内に位置決めされた第2のヘッド部分を有する第2のベアリングスクリューをさらに備える。いくつかのそのような実施形態では、第2の主ハウジングの第2のスロットは、梁要素の軸に垂直な第2の主ハウジングの中心孔の軸の周りに延伸する。
【0017】
いくつかの他のそのような実施形態では、第2のクランプアセンブリは、第2の主ハウジングの外面の第2の部分に当接する第2のサドル部材をさらに備える。いくつかのそのような実施形態では、第2の主ハウジングの外面の第2の部分は、部分的に、梁要素の軸に垂直な第2の主ハウジングの中心孔の軸の周りに延伸する。いくつかの他のそのような実施形態では、第2のクランプアセンブリは、第2のサドル部材と当接する第2のクランプベース部材と、第2のクランプベース部材の、第2のサドル部材とは反対側に位置決めされる第2のクランプトップ部材とをさらに備え、第2のクランプアセンブリは、第2のクランプトップ部材と第2のクランプベース部材との間に少なくとも1つの第2の固定部材をクランプするように構成されている。いくつかのそのような実施形態では、クランプベース部材およびサドル部材の合わせ面は、摩擦増大プロファイルを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、第2のベアリングスクリューは、ねじ部分が第2のクランプトップ部材を越えて延伸するように、第2のサドル部材、第2のクランプベース部材および第2のクランプトップ部材を通って延伸し、第2のクランプアセンブリは、第2のベアリングスクリューのねじ部分と螺合する第2のナットをさらに備える。いくつかのそのような実施形態では、第2のナットを第2のベアリングスクリューに沿ってヘッド部分に向かって並進させることにより、第2のクランプトップ部材と第2のクランプベース部材との間に位置決めされたときに少なくとも1つの第2の固定部材に圧縮力がもたらされる。いくつかの他のそのような実施形態では、第2のナットを第2のベアリングスクリューに沿ってヘッド部分に向かって並進させることにより、第2のベアリングスクリューのヘッド部分と第2のサドル部材との間で第2の主ハウジングに対する圧縮力がもたらされて、第2のクランプアセンブリが中心孔の軸の周りに回転的に固定される。いくつかの他のそのような実施形態では、第2のナットを第2のベアリングスクリューに沿ってヘッド部分に向かって並進させることにより、第2のサドル部材と第2のクランプベース部材との間で圧縮力がもたらされて、第2のクランプベース部材および第2のクランプトップ部材が第2のベアリングスクリューの周りに回転的に固定される。
【0019】
いくつかの実施形態では、システムは、第2の主ハウジングの中心孔内に位置決めされたクランプガイドをさらに備え、クランプガイドは、縮小雌ねじ付き開口を含む。いくつかのそのような実施形態では、システムは、貫通開口および軸方向に延伸するスロットを含むクランプねじをさらに備え、クランプねじは、クランプガイドの縮小雌ねじ付き開口内に螺合するように構成される。いくつかのそのような実施形態では、クランプねじの貫通開口は、そこを通る第3の固定部材を受け入れるように構成され、クランプガイドの縮小開口内でクランプねじを並進させることによって、クランプねじの貫通開口に対する圧縮力がもたらされて、その中に位置決めされた第3の固定部材が、少なくとも1つの端部固定クランプアセンブリに対して固定される。
【0020】
本開示のこれらおよび他の目的、特徴および利点は、以下に添付図面を用いて説明される本開示の様々な態様の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本明細書に記載の外部骨および/または組織固定システムおよび関連する固定方法を説明する目的で、例示的な実施形態が提供される。これらの例示的な実施形態は、開示されている外部骨および/または組織固定システムの正確な構成、配置および動作に関して決して限定するものではなく、他の同様の実施形態が想定される。
【0022】
【
図1】梁要素の軸に沿って直交して配置された複数のクランプアセンブリを含む外部固定システムの斜視図である。
【0023】
【0024】
【
図3】
図1の外部固定システムの上面または端面図である。
【0025】
【
図4】
図1の外部固定システムの梁要素の斜視図である。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【
図9】一対の骨固定部材を平行配置で結合している
図1の外部固定システムの駆動可能クランプアセンブリの斜視図である。
【0031】
【
図10】
図9の駆動可能クランプアセンブリの上面図である。
【0032】
【
図11】
図9の駆動可能クランプアセンブリの側面図である。
【0033】
【0034】
【
図13】
図9の駆動可能クランプアセンブリの別の側面図である。
【0035】
【0036】
【0037】
【
図16】一対の骨固定部材を収束配置で結合している
図1の外部固定システムの駆動可能クランプアセンブリの斜視図である。
【0038】
【
図17】
図1の外部固定システムの駆動可能クランプアセンブリの斜視分解図である。
【0039】
【
図18】駆動機構が係合位置にあることを示す、
図1の外部固定システムの駆動可能クランプアセンブリの側面図である。
【0040】
【
図19】駆動機構が係合解除位置にあることを示す、
図1の外部固定システムの駆動可能クランプアセンブリの側面図である。
【0041】
【
図20】
図1の外部固定システムの端部クランプアセンブリの斜視図である。
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【
図24】
図20の端部クランプアセンブリの軸方向側面図である。
【0046】
【
図25】
図20の端部クランプアセンブリの斜視分解図である。
【0047】
【
図26】駆動可能クランプアセンブリの駆動機構に係合し駆動する駆動器具を示す、
図1の外部固定システムの正面斜視図である。
【0048】
【
図27】
図26の外部固定システムおよび駆動器具の別の斜視図である。
【0049】
【
図28】係合されているおよび係合解除されている駆動可能クランプアセンブリを示す、
図26の外部固定システムおよび駆動器具の断面図である。
【0050】
【
図29】本開示による外部固定システムの別の例示的な駆動可能クランプアセンブリの正面斜視図である。
【0051】
【
図30】
図29の駆動可能クランプアセンブリの底面斜視図である。
【0052】
【
図31】
図29の駆動可能クランプアセンブリの別の底面斜視図である。
【0053】
【
図32】
図29の駆動可能クランプアセンブリの斜視分解図である。
【0054】
【
図33】
図29の駆動可能クランプアセンブリの側面分解図である。
【0055】
【
図34】
図29の駆動可能クランプアセンブリの別の側面分解図である。
【0056】
【
図35】係合状態における
図29の駆動可能クランプアセンブリの軸方向端面図である。
【0057】
【
図36】係合解除状態における
図29の駆動可能クランプアセンブリの軸方向端面図である。
【0058】
【
図37】本開示による外部固定システムの別の例示的な端部クランプアセンブリの斜視図である。
【0059】
【
図38】
図37の端部クランプアセンブリの正面斜視図である。
【0060】
【0061】
【
図40】
図37の端部クランプアセンブリの軸方向端面図である。
【0062】
【
図41】
図37の端部クランプアセンブリの別の軸方向端面図である。
【0063】
【
図42】
図37の端部クランプアセンブリの正面部分分解図である。
【0064】
【
図43】
図37の端部クランプアセンブリの正面分解図である。
【0065】
【
図44】
図37の端部クランプアセンブリの側面分解図である。
【詳細な説明】
【0066】
本開示の様々な実施形態の要素について記載するとき、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は、1つまたは複数のその要素が存在することを意味することが意図されている。「備える(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」という用語は、包括的であり、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味することが意図される。パラメータの任意の例は、開示されている実施形態の他のパラメータを排除するものではない。任意の特定の実施形態に関して本明細書に記載され、図示され、または他の方法で開示されている構成要素、態様、特徴、構成、配置、使用などは、本明細書に開示されている任意の他の実施形態にも同様に適用され得る。
【0067】
本開示は、
図1~
図3に示されるように、安定および可動構造である5自由度(5DOF)の外部骨または組織固定システムおよび関連する固定方法100を提供する。固定システムおよび方法100は、
図1~
図3に示すように、梁要素130に沿って並進可能または駆動可能である1つまたは複数の独立して駆動可能なクランプアセンブリ110(少なくとも3DOFを提供することができる)と、梁要素130の端部に位置決めされている少なくとも1つの固定回転可能端部クランプアセンブリ120(少なくとも2DOFを提供することができる)とを含む。
図1~
図3の固定システムおよび方法100は、手または足の骨のような相対的に小さい骨に使用するように構成され得、またはそうした使用に特に有利であり得る。例えば、
図1~
図3の固定システムおよび方法100は、手または足の1つまたは複数の骨のような、1つまたは複数の相対的に小さな骨の2つ以上の骨または骨部分を互いに対して固定するように構成され得、またはそうすることに特に有利であり得る。いくつかの実施形態では、
図1~
図3に示すように、固定システムおよび関連する固定方法100は、手または足の1つまたは複数の相対的に小さい細長い骨の骨折または変形などの、1つまたは複数の骨の骨折または変形の修復のために構成され得、またはそれに対して特に有利であり得る。いくつかの実施形態では、固定システムおよび関連する固定方法100
【0068】
本出願は、手および足の長い骨のための外部骨固定システムを提供する。このシステムは、限定ではないがヒンジまたは球面ジョイントなどのジョイント要素を使用することによって、非移動クランプアセンブリ120または追加のレール要素130および移動アセンブリ110を取り付けることを可能にすることによって、レール要素130の長さに沿って配置されたクランプアセンブリ110を別個に可動かつ駆動可能にする機能を有するミニレールシステムを含む。
【0069】
図1~
図3に示すように、少なくとも1つの駆動可能クランプアセンブリ110および少なくとも1つの端部クランプアセンブリ120が結合される梁要素130は、第1の方向に沿った軸または直線長さを画定する細長い要素または梁130であってもよい。
図1~
図3に示すように、少なくとも1つの回転可能な端部クランプアセンブリ120は、梁要素130の端部に取り外し可能に結合することができ、梁要素130の軸または軸方向の長さに沿って離間して梁要素130の外部に並進可能に結合された複数の駆動可能クランプアセンブリ110など、少なくとも1つの駆動可能クランプアセンブリ110が、梁要素130の外部に並進可能または駆動可能に結合することができる。例えば、
図1および
図2は、複数の駆動可能クランプアセンブリ110が、梁要素130の主軸に沿って直交して配置され、回転可能な端部クランプアセンブリ120が梁要素130の軸方向端部に結合されている第1の構成にある、例示的な固定システムおよび方法100を示す。
図3に示すように、第1の構成では、複数の駆動可能クランプアセンブリ110は、梁要素130の主軸に沿って対向する側(例えば、前方および後方)に配置され、同じく直交配置で示されている。
図1~
図3に示すように、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの駆動可能クランプアセンブリ110は梁要素130の上を通過することができる。言い換えれば、いくつかの実施形態では、梁要素130は、少なくとも1つの駆動可能クランプアセンブリ110を通って延伸することができ、少なくとも1つの駆動可能クランプアセンブリ110は、梁要素130の外面に沿って、または、その上で並進するように構成することができる。
【0070】
図4~
図8に示すように、梁要素130は、少なくとも概して円筒形であってもよく、軸の周りに、かつ実質的に対向する自由端の間に延伸する外面(例えば、対向する基部または自由端を有する概して円筒形の外面)を画定してもよい。梁要素130の少なくとも一端は、
図4~
図8に示すように、端面から梁要素130内に少なくとも実質的に軸方向に延伸する開口または穴132を含むことができる。軸方向に延伸する開口132は、梁要素130の軸方向長さに沿って、少なくとも部分的に(軸方向に沿って)梁要素130の内側または中間部分内に延伸することができる。梁要素130の少なくとも1つの端部開口132は、少なくとも1つの端部開口132がねじ穴132を含むように、雌ねじ山を含むことができる。
図1~
図3に示すように、少なくとも1つの端部開口132は、それによって、回転可能な端部クランプアセンブリ120のボルト部分の雄ねじと螺合可能に結合するかまたは噛み合って、回転可能な端部クランプアセンブリ120と梁要素130とを取り外し可能に結合するように構成することができる。同様に、少なくとも1つの端部開口132は、それによって、別の梁要素130の雄ねじまたは別の梁要素への接続機構(例えば、二重ねじ接続機構)と螺合可能に結合するかまたは噛み合って、梁要素130と追加の梁機構とを取り外し可能に結合するように構成することができる。それにより、梁要素130は、追加の梁要素を介して実効的に軸方向に長くされ得る。他の実施形態では、梁要素130および/または梁要素130の少なくとも1つの端部開口132は、ねじを切られていなくてもよく、または、回転可能な端部クランプアセンブリ120および/または追加の梁要素と噛み合うための雌ねじに加えて、別の構成もしくは機構を含んでもよい。
【0071】
図4~
図8に示すように、梁要素130の外面は概して円筒形であってよく、雄ねじ付きのまたはパターン化された係合トラック131および整列溝またはスロット133を含んでもよい。雄ねじ付き係合トラック131および/または整列溝133は、梁要素130の全長にわたって、または梁要素130の長さに沿って部分的に、梁要素130の外面の軸方向長さに沿って延伸することができる。
図4~
図8に示すように、係合トラック131は、梁要素130内にくぼむまたは凹んでいてもよい。このようにして、トラック131は、梁要素130へとまたはその中に半径方向に延伸する溝を形成することができる。係合トラック131は、梁要素130の外面の一部分を形成することができる。いくつかの実施形態では、
図4~
図8に示すように、係合トラック131は、半径によって画定される溝であってもよい。
図4~
図8に示すように、トラック131は、トラック131の軸方向長さに沿って延伸する雄ねじ(または、視点に応じて雌ねじ)を含むことができる。以下でさらに説明するように、係合トラック131のねじ山は、駆動可能クランプアセンブリ110の駆動部材のねじ山と噛み合って、駆動可能クランプアセンブリ110が、駆動部材によって梁要素130の長さに沿って軸方向に並進または駆動されることを可能にすることができる。このように、係合トラック131のねじ山と駆動可能クランプアセンブリ110の駆動部材のねじ山のピッチは、適合するピッチおよび/または他の構成を有することができる。いくつかの実施形態では、係合トラック131は、梁要素130へと延伸する半球状のねじ溝であってもよい。このような半径方向または半球状の溝付きねじ係合トラック131は、相対的に容易に機械加工され得ることに留意されたい。例えば、半球状の溝付きねじ係合トラック131は、例えば標準60スレッドまたは台形ねじなどとは対照的に、相対的に長い部分孔をねじ切りすることに伴う困難を緩和するボールエンドミルを介して機械加工することができる。
【0072】
図4~
図8にも示されているように、係合トラック131と同様に、整列溝133は、梁要素130にくぼむまたは凹んでいてもよい。このようにして、整列溝133は、梁要素130へとまたはその中に半径方向に延伸する溝を形成することができる。整列溝133は、梁要素130の外面の一部分を形成することができる。いくつかの実施形態では、
図4~
図8に示すように、整列溝133は、半球状の溝など、半径によって画定されてもよい。他の実施形態では、整列溝133は、任意の他の形状または構成であってもよい。整列溝133は、駆動可能クランプアセンブリ110の整列部材(例えば、ピンまたはボールベアリング)と結合して、駆動可能クランプアセンブリ110が、以下にさらに説明するように、特定の向きにおいて梁要素130と整列または位置決めされると同時に、(駆動部材および係合トラック131を介して)梁要素130の長さに沿って軸方向に並進または駆動されることを可能にすることができる。整列溝133は、それによって、以下でさらに説明するように、駆動可能クランプアセンブリ110を梁要素130を中心として回転させないようにする直線状の部分的に円筒形の溝として機能することができる。整列溝133と駆動可能クランプアセンブリ110とは、駆動可能クランプアセンブリ110と梁要素130との間で特定の相対的な向きにおいてのみ整列部材を介して嵌合することができ、駆動可能クランプアセンブリ110が、そのような向きから梁要素130を中心として回転することを防止することができる(ただし、駆動可能クランプアセンブリ110が、その駆動部材を介して軸方向に駆動されるときに、整列溝133に沿って軸方向に並進またはスライドすることは可能にする。)
【0073】
いくつかの実施形態では、梁要素130は、
図4~
図8に示すように、梁要素130の整列溝133と係合トラック131部分との間に延伸する中間外面部分134を含むことができる。いくつかの実施形態では、梁要素130の整列溝133および係合トラック131部分は、梁要素130の軸の周りで互いに実質的に対向し、それにより、2つの実質的に同様の中間外面部分134がそれらの間に延伸することができる。他の実施形態では、梁要素130の整列溝133および係合トラック131部分は、梁要素130の軸の周りでオフセットされてもよい。
図4~
図8に示すように、中間外面部分134は、実質的に滑らかな表面(例えば、ねじ切りされていない表面)であってもよく、湾曲または弓形であってもよい。いくつかの実施形態では、中間外面部分134は、梁要素130の軸の周りに(例えば、単一の半径によって画定される凸面)および/または梁要素130の軸方向長さに沿って延伸する円筒面部分であってもよい。
【0074】
図9~
図19を参照すると、駆動可能または移動クランプアセンブリ110は、梁要素130の軸方向の長さに沿って(および梁要素130の外面上に)選択的に並進し、1つまたは複数の固定部材115に取り外し可能に結合または固定するように構成することができる。
図9~
図19に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110は、梁要素130を受け入れ、これが軸方向に貫通して延伸することを可能にするように構成された貫通して延伸する中心孔を有する主ハウジング101を含むことができる。このようにして、駆動可能クランプアセンブリ110が梁要素130に結合されると、ハウジング101の中心孔の軸とハウジング101の軸とが整列され得る。ハウジング101の中心孔の内面は、梁要素130がそこを通って延伸するとき、梁要素130の中間外面134と嵌合するように構成することができる。このようにして、梁要素130は、ハウジング101によってしっかりと支持または保持されて、相対的に安定した構造を形成することができる。しかし、ハウジング101の中心孔の内面および梁要素130の中間外面134は、駆動可能クランプアセンブリ110が主孔を通って梁要素130の周りでスライド可能に係合されることを可能にするように構成することができる。
【0075】
図9、
図12、
図13、
図16、
図18および
図19に示すように、ハウジング101の中心孔は、それを通って延伸する溝を含むことができる。
図9、
図12、
図13、
図16、
図18および
図19にも示されているように、ピンなどの回転防止部材108を、回転防止部材108が中心孔へと延伸するように、ハウジング101の中心孔の溝内に部分的に位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、回転防止部材108は、内部に保持されるように、ハウジング101の中心孔内に押し込むことができる。梁要素130が中心孔を通って延伸するとき、ハウジング101の中心孔の中に部分的に延伸することによって、回転防止部材108は、梁要素130の整列溝133内に着座または位置決めされ得る。このように、梁要素130と駆動可能クランプアセンブリ110とは、回転防止部材108と整列溝133とが整列して、駆動可能クランプアセンブリ110のハウジング101の中心孔を通じて梁要素130を延伸させるように、互いに対して配向することができる。さらに、回転防止部材108が、ハウジング101および梁要素130内に位置決めされること(ならびに、ハウジング101および梁要素130の中間表面部分134がその整列または同心性を維持すること)によって、回転防止部材108は、梁要素130がハウジング101の中心孔を通って延伸するとき、梁要素130の軸の周りの駆動可能クランプアセンブリ110の相対的な回転を防止することができる。回転防止部材108が、ハウジング101および梁要素130内に位置決めされること(ならびに、ハウジング101および梁要素130の中間表面部分134が当接すること)によって、梁要素130がハウジング101の中心孔を通って延伸するとき、駆動部材107が、梁要素130の係合トラック131と整列し、また整列したままになることを保証することができる。このようにして、以下にさらに説明するように、梁要素130がハウジング101の中心孔を通って延伸するときに、駆動部材107を係合トラック131に選択的に係合させることができる。
【0076】
図9および
図12~
図19に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110は、以下でさらに説明するように、梁要素130がハウジング101の中心孔を通って延伸し、駆動部材107が係合位置にあるときに、梁要素130の係合トラック131と嵌合(例えば、螺合)するように構成された雄ねじ付
き駆動部材107を含むことができる。上述したように、駆動部材107のねじ山および係合トラック131は適合することができ、螺合するように構成することができる。いくつかの実施形態では、駆動部材107は、実質的に円筒形であってもよい。
図9および
図12~
図19にも示されているように、駆動部材107は、駆動可能クランプアセンブリ110における解放部材としての解放ハウジング109の部分孔内に収容または保持することができる。駆動部材107は、
図9および
図12~
図19に示すように、駆動部材107を貫通する駆動開口を含むことができる。駆動部材107の駆動開口は、断面が非円形であってもよく、または、他の様態で、駆動部材107にトルクまたは回転力を加えるのに利用され得るように構成されてもよい。駆動部材107の回転軸または駆動軸は、駆動開口の軸と整列させることができる。駆動部材107の駆動開口は、駆動部材107をその回転軸または駆動軸の周りで回転させるために、駆動部材107に(例えば、駆動ツールを介して)トルクまたは回転力が加えられることを可能にする。駆動部材107の駆動開口は、駆動部材107の駆動開口が駆動開口の軸に沿ってアクセス可能となるように、駆動可能クランプアセンブリ110のハウジング101の中心孔内に位置決めされてもよい。いくつかの実施形態では、駆動開口および駆動部材107の回転軸は、梁要素130の軸に平行であってもよく、ただし、梁要素130の軸からオフセットされていてもよい。
【0077】
駆動可能クランプアセンブリ110の解放ハウジング109は、
図9および
図12~
図19にも示されているように、解放ハウジング109がハウジング101の開口内で回転し、それによって、ハウジング101の中心孔を出入りして枢動することを可能にする、ハウジング101を貫通して延伸する少なくとも1つのダウエルピン121または他の機構を使用することによって、ハウジング101の開口内に保持または拘束することができる。少なくとも1つのダウエルピン121などを中心とした、ハウジング101の開口内での解放ハウジング109の回転は、ハウジング101の構成によって制限することができ、または他の様態で制限することができる。例えば、ハウジング101の開口内の解放ハウジング109の回転は、それが存在するハウジング101の開口内のスロット面との干渉によって制限することができる。ハウジング101内での解放ハウジング109の回転をそのように制限することによって、駆動部材107がハウジング101内に保持されることを確実にすることができる。
【0078】
図9および
図11~
図19に示すように、ハウジング101内の解放ハウジング109の位置は、例えば、1つまたは複数の制御ピン114およびばね112によって制御することができる。少なくとも1つの制御ピン114およびばね112は、
図9および
図11~
図19に示すように、解放ハウジング109の回転軸の周りに存在するか、または回転軸からオフセットされた(例えば、ダウエルピン121からオフセットされた)解放ハウジング109および/またはハウジング101のオフセット孔内に存在することができる。少なくとも1つのばね112は、解放ハウジング109内のオフセット孔内に存在してもよく、少なくとも1つの制御ピン114に軸方向外向きの圧力を加えて、少なくとも1つの制御ピン114を部分的に解放ハウジング109内のオフセット孔内に、および、部分的にハウジング101内のオフセット孔内に位置決めすることができ、したがって、
図18に示されるように、解放ハウジング109が、部分的に中心孔内に位置決めされ、梁要素130の係合トラック131と接触または係合する駆動部材107との係合位置(すなわち、駆動可能クランプアセンブリ110の係合状態)に保持される。駆動可能クランプアセンブリ110の係合状態において、少なくとも1つの制御ピン114は、解放ハウジング109とハウジング101のオフセット孔の両方内に延伸することによって、解放ハウジング109および駆動部材107を係合位置に保持することができる。係合位置において、駆動部材107の回転軸を中心とした回転は、それによって、駆動部材107と係合トラック131との螺合(および、駆動部材107が軸方向においてハウジング101内に捕捉されること)に起因して、駆動可能クランプアセンブリ110を梁要素130の軸方向長さに沿って並進させる。したがって、駆動部材107と係合トラック131との螺合は、駆動部材107の回転軸を中心とした回転を介して、駆動可能クランプアセンブリ110を梁要素130に沿って軸方向に相対的に細かく調整することを可能にする。さらに、係合状態または位置における駆動部材107と係合トラック131との螺合はまた、駆動部材107がその回転軸を中心に軸方向に回転していないときに、駆動可能クランプアセンブリ110を梁要素130の軸に沿って固定することもできる。
【0079】
駆動可能クランプアセンブリ110は、駆動部材107が少なくとも部分的に中心孔内から外され、梁要素130の係合トラック131との接触または係合から外れることによって(すなわち、駆動可能クランプアセンブリ110の係合解除状態)、係合状態から係合解除状態に選択的に移動されるように構成することができる。駆動可能クランプアセンブリ110の係合解除状態は、少なくとも1つの制御ピン114をハウジング101のオフセット孔から外方に、例えば解放ハウジング109内に完全に移動させることによって達成され得る。
図9および
図11~
図19に示すように、いくつかの実施形態では、駆動可能クランプアセンブリ110は、ハウジング101のオフセット孔内に延伸する少なくとも1つの解放ピン114を含むことができる。
図9および
図11~
図19に示すように、(例えば、より厚い部分と薄い部分との間の)少なくとも1つの解放ピン114の段差、および、ハウジング101内のスロットまたはアンダーカット内に位置決めされる少なくとも1つの対応する保持部材またはワッシャ111によって、少なくとも1つの解放ピン114をハウジング101のオフセット孔内に保持することができる。少なくとも1つの解放ピン114は、少なくとも1つの解放ピン114がツールなどによってハウジング101のオフセット孔内でさらに(例えば完全に)並進されると、少なくとも1つの解放ピン114が少なくとも1つの制御ピン114に作用して、少なくとも1つの制御ピン114を、ハウジング101のオフセット孔から外方に(例えば、解放ハウジング109のオフセットバーへと完全に)押すか、または並進させるように構成することができる。少なくとも1つの制御ピン114がハウジング101のオフセット孔から取り外されると、解放ハウジング109は、少なくとも1つのピン121を中心としてなど、その回転軸を中心として自由に回転することができる。このように、少なくとも1つの制御ピン114がハウジング101のオフセット孔から取り外されることによって、解放ハウジング109は、ハウジング101の中心孔から外方に少なくとも部分的に回転することができ、それによって駆動部材107も、
図19に示されるように、ハウジング101の中心孔内で並進し、梁要素130の係合トラック131との係合から外れることが可能になる。駆動部材107および係合トラック131が離間しているかまたは係合から外れているとき(例えば、螺合から外れているとき)、駆動可能クランプアセンブリ110は、梁要素130に沿って制限なく軸方向に自由に並進することができ、それによって、駆動可能クランプアセンブリ110を梁要素130に沿って軸方向に全体的に調整すること、および/または、駆動可能クランプアセンブリ110を梁要素130上に設置することが可能になる。
【0080】
例示的な駆動可能クランプアセンブリ110(ならびに解放ハウジング109および駆動部材107)の係合状態および係合解除状態は、それぞれ比較として
図18および
図19に示されている。
図18に示すように、係合位置または状態にあるとき、駆動部材107の駆動開口は、駆動部材107の駆動開口が駆動開口または駆動部材107の軸に沿ってアクセス可能となるように、駆動可能クランプアセンブリ110のハウジング101の中心孔内に位置決めまたは整列される。
【0081】
図9~
図13および
図15~
図19に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110は、中心孔および/もしくはそれを通って延伸する梁要素130の軸に実質的に直交するもしくは垂直な軸、ならびに/または、中心孔および/もしくは梁要素130の軸などを中心として、ハウジング101(ならびに中心孔およびそれを通って延伸する梁要素130)に対して回転可能な少なくとも1つの骨固定部材115に取り外し可能に結合するように構成されたクランプアセンブリを含むことができる。
図9~
図13および
図15~
図19に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110は、ハウジング101の外面と係合する内面によってハウジング101に回転可能に係合されるサドル102を含むことができる。例えば、ハウジングの内面は凹状であってもよく、ハウジング101の外面は凸状であってもよい(またはその逆であってもよい)。サドル102の内面およびハウジング101の外面は、サドル102がハウジング101の表面に沿ってスライド可能であるように構成することができる。いくつかの実施形態において、サドル102の内面およびハウジング101の外面は、サドル102が、中心孔および/またはそれを通って延伸する梁要素130の軸を中心としてハウジング101の表面に沿ってスライド可能であるように構成することができる。例えば、サドル102の表面およびハウジング101の外面は、中心孔および/またはそこを通って延伸する梁要素130の軸から延伸する半径によって画定される円筒または円弧面であってもよい。
【0082】
その内面と反対であり得るサドル102の上面は、
図17~
図19に示すように、サドル102の上面と、それと嵌合するように構成されているクランプベース部材104の底面との間に摩擦を提供するように構成された表面粗さまたはプロファイルを有する実質的に平坦な表面を含んでもよい。例えば、サドル102の上面およびクランプベース部材104の底面は、上面から底面に貫通する結合開口または穴から放射状に発するポーカーチップのような鋸歯状縁を含むことができる。しかしながら、任意の他の表面テクスチャ構成が利用されてもよく、または表面テクスチャがなくてもよい(例えば、平坦な表面)。
【0083】
サドル102の結合開口およびクランプベース部材104の結合開口は、
図9~
図19に示すように、結合ねじ103が貫通することを可能にし、サドル102および結合ねじ103を、結合ねじ103の軸に整列させるように構成することができる。結合ねじ103は、駆動可能クランプアセンブリ110のハウジング101の上側スロット内に位置決めされるように構成されたヘッド部分を含むことができる。駆動可能クランプアセンブリ110のハウジング101の上側スロットは、結合ねじ103が、ハウジング101の中心孔から離れるように結合ねじ103の軸に沿って延伸する方向においてハウジング101の上側スロットから並進することを防止するように構成することができる。例えば、
図12および
図17に示すように、ハウジング101の上側スロットの内縁または内面は、結合ねじ103のヘッド部分の最大寸法よりも小さい寸法まで内側に収束することができる。しかしながら、ハウジング101の上側スロットは、
図17に示すように、ハウジング101の中心孔の周りに延伸して、結合ねじ103がハウジング101の上側スロット(例えば、その内縁または内面)に沿って、中心孔および/またはそこを通って延伸する梁要素130の軸を中心としてスライドすることを可能にすることができる。例えば、
図17に示すように、ハウジング101の上側スロットの内縁または内面は、中心孔および/またはそこを通って延伸する梁要素130の軸の周りに部分的に延伸することができる。いくつかの実施形態では、結合ねじ103のヘッド部分を収容するハウジング101の上側スロットは、ハウジング101と一体的に機械加工されていてもよく、されていなくてもよい、ハウジング101内のテーパ状の部分半径方向スロットであってもよい。結合ねじ103の外面は、ハウジング101の上側スロットの内縁もしくは内面の鏡像であってもよく、または、
図12および
図17に示すように、結合ねじ103が結合ねじ103の軸に沿って延伸する方向においてハウジング101から分離するのを防止し、結合ねじ103が中心孔および/またはそこを通って延伸する梁要素130の軸の周りで少なくとも部分的に並進することを可能にするように、他の様態で構成されてもよい。
【0084】
図9~
図13および
図15~
図19に示されるように、クランプベース部材104の上側部分は、スロットまたは空洞、および、クランプベース部材104の側壁を通じてスロット内に延伸する少なくとも1つの開口またはくぼみを含むことができる。少なくとも1つの開口またはくぼみは、クランプベース部材104の結合開口からオフセットされ得る。いくつかの実施形態では、クランプベース部材104の上側部分は、クランプベース部材104の開口の対向する両側で(ただし、結合開口と整列されずに)クランプベース部材104の側壁を通って延伸する少なくとも一対の開口またはくぼみであってもよい。
図9~
図19に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110は、クランプベース部材104の上側スロットまたは空洞内に嵌合するかまたは位置決めされるように構成された上部クランプ部材105を含むことができる。上部クランプ部材105は、ベアリング開口と、上部クランプ部材105がクランプベース部材104の上側スロット内に位置決めされ、結合ねじ103がクランプベース部材104および上部クランプ部材105のベアリング開口を通じて延伸するときに、クランプベース部材104の少なくとも1つの開口と整列する、少なくとも1つのくぼみ、溝またはスロットとを含むことができる。
【0085】
図9~
図19に示すように、結合ねじ103は、サドル102がハウジング101の上面上に位置決めされ、クランプベース部材104の底面がサドル102の上面上に位置決めされ、上部クランプ部材105がクランプベース部材104の上側スロット内に位置決めされるときに、上部クランプ部材105を越えて延伸するねじ部分を有して構成され得る。このようにして、結合ねじ103は、ハウジング部材の上部スロット内から、サドル102、クランプベース部材104および上部クランプ部材105のベアリング開口を通って延伸することができ、ねじ部分が上部クランプ部材105を越えて延伸する。
図9~
図19に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110は、結合ねじ103のヘッドとハウジング101の上側スロットとの間、サドル102とクランプベース部材104との間、および上部クランプ部材105とクランプベース部材104との間にクランプ力または圧縮力を加えるための位置決め係止およびクランプ力を提供するために、結合ねじ103に螺合するロックナット106を含むことができる。
図12および
図17に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110は、クランプベース104の底面およびサドル102の上面の表面粗さに暫定的に係合し、がたつき防止対策を提供するように、クランプトップ105とクランプベース104との間の空間に配置されたばね116を含むことができる。
【0086】
このようにして、ナット106が結合ねじ103上で、それらの間に(結合ねじ103の軸に沿って延伸する方向において)十分な隙間を確保できる位置に位置決めされるときに、ピン、釘、ワイヤ(例えば、kワイヤ)または任意の他の骨または組織固定部材などの少なくとも1つの骨または組織固定部材115が、クランプベース104の少なくとも1つの開口を通じて、クランプベース104とクランプトップ105との間を通過することができる。ナット106が締め付けられる前(および少なくとも1つの固定部材115がクランプベース104とクランプトップ105との間に位置決めされる前または後)に、クランプベース104およびクランプトップ105を、結合ねじ103の軸を中心として特定の向きに(例えば、ハウジングの中心孔および/またはそれを通じて延伸する梁要素130の軸に垂直な軸を中心として)回転させることができる。これにより、固定部材115は、それらが位置する平面内で360度自由に回転することができる。同様に、ナット106が締め付けられる前(および少なくとも1つの固定部材115がクランプベース104とクランプトップ105との間に位置決めされる前または後)に、上側クランプアセンブリ全体を、ハウジング101の上側スロットおよび結合ねじ103のヘッド部分を介して、ハウジング101の中心孔および/またはそれを通じて延伸する梁要素130の軸を中心として回転させることができる。またさらに、ナット106が締め付けられる前または後(および少なくとも1つの固定部材115がクランプベース104とクランプトップ105との間に位置決めされる前または後)に、駆動可能クランプアセンブリ110は全体として、係合トラック131と係合したときに、または、係合トラック131から駆動部材107を係合解除することによって、駆動部材107の回転を介して、梁要素130の軸に沿って並進され得る。適切に配向され位置決めされると、ナット106は、結合ねじ103の上に締め付けられて、結合ねじ103のヘッドとハウジング101の上側スロットとをともに、サドル102とクランプベース部材104とをともに、および、少なくとも1つの固定部材115を上部クランプ部材105とクランプベース部材104との間に堅固にかつしっかりとクランプして、しっかりとした固定構造を形成することができる。
【0087】
図26~
図28は、係合状態にある(すなわち、駆動部材107が係合トラック131に係合している(螺合している))ときに、駆動可能クランプアセンブリ110を、駆動部材140を介して梁要素130の軸に沿って軸方向に並進または駆動する例示的な実施形態を示す。
図26~
図28に示すように、駆動可能固定アセンブリ110は、梁要素130がハウジング101の中心孔を通過するように梁要素130に結合することができる。駆動可能クランプアセンブリ110の整列部材108はまた、
図26~
図28に示すように、駆動部材107が係合トラック131と整列して係合される(螺合される)ように、駆動可能クランプアセンブリ110を梁要素130の軸の周りに整列させる。
図26~
図28に示すように、駆動可能クランプアセンブリ110が梁要素130の軸を中心として整列または配向されることによって、駆動部材107は、共通の駆動軸または駆動部材107の回転軸に沿って整列することができる。
【0088】
さらに、
図26~
図28に示され、上述されているように、駆動可能クランプアセンブリ110は、係合位置または状態にあるとき、駆動部材107の駆動開口が、駆動部材107の駆動開口が駆動開口または駆動部材107の軸に沿ってアクセス可能となるように、ハウジング101の中心孔内に位置決めまたは整列されるように、構成することができる。このようにして、
図26~
図28に示すように、遠位の駆動可能クランプアセンブリ110にアクセスして係合し、それにトルクを加えるために、細長い駆動ツールまたは部材140を、1つまたは複数の近位の駆動可能クランプアセンブリ110の駆動部材107に挿入することができる。そのような実施形態では、駆動器具140の遠位または駆動部分は、駆動器具140が係合した駆動部材107にトルクまたは回転量を加えることが可能であるように、駆動可能クランプアセンブリ110の駆動部材107の駆動開口と噛み合うように構成された駆動ヘッドを含むことができる。例えば、ツール140の遠位または駆動部分とハンドルとの間に延伸する駆動部材107の近位部分は、駆動部材107の駆動開口よりも小さい断面形状および/またはサイズを含むことができ、それによって、近位部分は、
図26~
図28に示すように、1つまたは複数の近接駆動可能クランプアセンブリ110を通って延伸することができる。このようにして、駆動器具140の遠位または駆動部分と係合する駆動部材107の駆動開口のみが駆動器具140によって回転またはトルクを与えられ、遠位の駆動可能クランプアセンブリ110の梁要素130に沿った軸方向並進をもたらし得、近接する駆動可能クランプアセンブリ110は並進または妨害されない。
【0089】
図20~
図25は、梁要素130の軸方向端部に結合するように構成された回転可能な端部クランプアセンブリ120を示している。
図20~
図25の回転可能な端部クランプアセンブリ120は、
図1~
図19および
図26~
図28の駆動可能クランプアセンブリ110と同様であり、したがって同様の特徴または態様を示すために同様の参照番号が使用され、
図1~
図19および
図26~
図28の駆動可能クランプアセンブリ110に関する記述は、
図20~
図25の回転可能な端部クランプアセンブリ120に等しく適用され、簡潔にするためにここでは繰り返さない。
図20~
図25の回転可能な端部クランプアセンブリ120は、端部クランプアセンブリ120が、梁要素130に沿って軸方向に並進または駆動するのには適しておらず、むしろ、
図1および
図2に示すように、梁要素130の軸方向端部に固定するのに適しているという点において、
図1~
図19および
図26~
図28の駆動可能クランプアセンブリ110とは異なり得る。
【0090】
図20~
図25に示すように、ハウジング101は、ハウジング101の底面から中心孔へと貫通して延伸する開口を含む。いくつかの実施形態では、中心孔内に延伸する開口は、ベアリングスクリュー103の軸と整列していてもよいし、同軸であってもよい。いくつかの実施形態では、中心孔内に延伸する開口は、中心孔の軸に実質的に垂直に向けられてもよい。
【0091】
図20~
図25に示すように、回転可能な端部クランプアセンブリ120は、キャップねじ122を含むことができる。キャップねじ122は、キャップねじ122の回転またはトルクを達成するように構成されたねじ付きシャンクとヘッド部分とを含むことができる。ハウジング101の中心孔内に延伸する開口は、
図20~
図25に示すように、キャップねじ122がそれを通じて延伸することができるように構成することができる。例えば、
図1および
図2に示すように、キャップねじ122は、梁要素130の端部開口132内に延伸することができる。キャップねじ122および梁要素130の端部開口132は、
図1および
図2に示すように、端部クランプアセンブリ120を梁要素130の端部に結合するように螺合させるように構成することができる。このようにして、梁要素130、キャップねじ122、ベアリングスクリュー103の軸は、整列されていても同軸であってもよい(または、そうでなくてもよい)。
【0092】
図20~
図25にも示されるように、回転可能な端部クランプアセンブリ120は、回転可能な端部クランプアセンブリ120がキャップねじ122を介して梁要素130の端部に結合されるとき、ハウジング101の開口またはスロットの中、および、梁要素130の整列溝133の中に部分的に延伸するように構成されたばねピンまたは他の回転防止部材123を含むことができる。このようにして、回転防止部材123は、少なくとも、回転可能な端部クランプアセンブリ120のハウジング101が梁要素130の軸の周りを回転することを防止することができる。ナット106が締め付けられて他の構成要素をともに実効的にクランプする場合、回転可能な端部クランプアセンブリ120の残りの部分を、回転防止部材123を介して梁要素130の軸の周りに回転的に固定することができることに留意されたい。
【0093】
図29~
図36は、
図1~
図8の梁要素130などの梁要素に沿って軸方向に並進するように構成された別の駆動可能クランプアセンブリ210を示す。
図29~
図36の駆動可能クランプアセンブリ210は、
図1~
図19および
図26~
図28の駆動可能クランプアセンブリ110と実質的に同様であり、したがって同様の特徴または態様を示すために、数字「2」を先頭にした同様の参照番号が使用され、
図1~
図19および
図26~
図28の駆動可能クランプアセンブリ110に関する記述は、
図29~
図36の駆動可能クランプアセンブリ210に等しく適用され、簡潔にするためにここでは繰り返さない。
図29~
図36に示すように、駆動可能クランプアセンブリ210は、解放ハウジング209の位置を介した駆動可能クランプアセンブリ210およびドライバまたは駆動部材207の係合状態および係合解除状態の様子において、
図1~
図19および
図26~
図28の駆動可能クランプアセンブリ110と異なる。
【0094】
図29~
図36に示すように、駆動可能クランプアセンブリ210の解放ハウジング209は、ピンまたは同様の機構221を介してハウジング201のスロットまたは開口内で枢動可能にまたは回転可能に結合される。ハウジング201の、その回転軸(例えば、ピン221)を中心とした向きおよび位置、それによって、そのハウジング201の中心孔内での(またはその外部での)位置決めを達成するために、駆動可能クランプアセンブリ210は、
図30、
図31および
図33~
図36に示すように、ハウジング201に螺合される位置決めねじ250を含む。位置決めねじ250は、
図29~
図36に示すように、ハウジング201の凹部または孔を通過し、解放ハウジング209の回転軸に対して角度が付けられた軸に沿って選択的に並進可能である。いくつかの実施形態では、位置決めねじ250は、解放ハウジング209の回転軸に垂直な軸に沿って選択的に並進するように構成される。位置決めねじ250は、ハウジング201の一部に螺合することができ、それによって、位置決めねじ250が解放ハウジング209に係合し、その回転軸の周りに解放ハウジング209にモーメント力を加えることができる。
【0095】
図29~
図36に示すように、位置決めねじ250は、ハウジング201の底部に螺合し、解放ハウジング209の底部に係合または当接することができる。しかしながら、位置決めねじ250は、そうでなければ、解放ハウジング209の異なる部分に係合または当接するように位置決めまたは構成されてもよい。位置決めねじ250は、位置決めねじ250の移動軸または移動経路に沿った回転軸の周りで解放ハウジング209に対するモーメント力を達成する任意の構成または配置を含むことができる。例えば、図示された位置決めねじ250が解放ハウジング209の底部に係合し、それによって、解放ハウジング209の回転軸が、位置決めねじ250によって係合される部分およびハウジング201の中心孔およびドライバ部材207の間に位置決めされると、ハウジング201の外への位置決めねじ250の軸方向移動が、解放ハウジング209、ひいてはドライバ部材207のハウジング201の中心孔への回転をもたらす。このようにして、位置決めねじ250は、
図35に示されかつ上述されたように、駆動可能クランプアセンブリ210が、ドライバ部材207が中心孔へと偏倚され(解放ハウジングの回転軸を中心とした回転を介して)、ハウジングの中心孔を通過する梁要素の係合トラックと係合(例えば、螺合)する係合状態にあるような位置(例えば、位置に応じて進展位置または後退位置)へとトルクを加えられるか、または、選択的に並進され得る。同様に、位置決めねじ250は、
図36に示されかつ上述されたように、駆動可能クランプアセンブリ210が、ドライバ部材207が少なくとも部分的に中心孔から外方に偏倚または並進され(解放ハウジングの回転軸を中心とした回転を介して)、ハウジングの中心孔を通過する梁要素の係合トラックから係合解除(例えば、ねじ式に係合解除)される係合解除状態にあるような位置(例えば、位置に応じて進展位置または後退位置)へとトルクを加えられるか、または、選択的に並進され得る。
【0096】
図37~
図44は、
図1~
図8の梁要素130のような梁要素の軸方向端部に結合するように構成された別の回転可能な端部クランプアセンブリ320を示す。
図37~
図44の回転可能な端部クランプアセンブリ320は、
図1~
図3および
図20~
図28の回転可能な端部クランプアセンブリ120と実質的に同様であり、したがって同様の特徴または態様を示すために、数字「3」を先頭にした同様の参照番号が使用され、
図1~
図3および
図20~
図28の回転可能な端部クランプアセンブリ120に関する記述は、
図37~
図44の回転可能な端部クランプアセンブリ320に等しく適用され、簡潔にするためにここでは繰り返さない。
図37~
図44に示すように、回転可能な端部クランプアセンブリ320は、ハウジング301の中心孔内にクランプガイド352およびクランプねじ354を含むという点において、
図1~
図3および
図20~
図28の回転可能な端部クランプアセンブリ120と異なる。
【0097】
図37~
図44に示すように、回転可能な端部クランプアセンブリ320は、ハウジング301の中心孔内に固定されたクランプガイド352を含むことができる。
図37~
図44に示すように、クランプガイド352は、概して円筒形であってもよく、中心孔のような孔または開口であってもよい。いくつかの実施形態では、
図41に示すように、クランプガイド352内またはクランプガイド352を通じて延伸する開口は、ハウジング301の中心孔の軸に整列しもしくは同軸であってもよく、または平行で、ただしオフセットされてもよい。
図37~
図44に示すように、クランプガイド352は、平らな溝を含むか、または他の様態で、上記で説明したように、ハウジング301の開口を通って梁要素の端部の端部開口に延伸するキャップねじ322上に延伸するように構成されてもよい。クランプガイド352は、その中の半径方向の動きが防止されるか、または少なくとも最小化されるように、ハウジング301の中心孔内に固定されてもよい。ハウジング301の中心孔内からのクランプガイド352の軸方向並進は、キャップねじ322のヘッドに当接する段差部分、クランプガイド352が中心孔の軸方向端部の開口より大きいこと、クランプねじ354がクランプガイド352に結合され、中心孔の軸方向端部の開口よりわずかに大きいこと、および/または、回転防止部材323がクランプガイド352の孔の開口内に延伸することによって防止することができる(
図41および
図42参照)。同様に、ハウジング301の中心孔内のクランプガイド352の回転並進は、クランプガイド352の底面の平坦部がキャップねじ322に当接すること、クランプガイド352およびハウジング301の中心孔の合わせ面の形状、および/または、回転防止部材323がクランプガイド352の孔の開口内に延伸することによって防止することができる(
図41および
図42参照)。
【0098】
図37~
図44に示すように、クランプねじ354は、クランプガイド352の軸方向に延伸する開口内で結合することができる。同じく
図37~
図44に示すように、クランプねじ354は、雄ねじ、それを貫通する軸方向に延伸する孔または開口、およびクランプねじ354を通じて、軸方向に延伸するその貫通開口へと少なくとも部分的に半径方向に延伸する、軸方向に延伸するスロット、溝などを含むことができる。クランプガイド352の軸方向に延伸する開口は、例えば、クランプねじ354の雄ねじ山と螺合するための雌ねじ山を含むことができる。クランプガイド352の軸方向に延伸する開口はまた、クランプガイド352を通って軸方向に延伸するとき、狭くなってもよい。いくつかの実施形態では、クランプガイド352の軸方向に延伸する開口は、クランプガイド352を通じて1つの軸方向に沿って狭くなっていてもよい。いくつかの実施形態では、クランプガイド352の軸方向に延伸する開口は、クランプガイド352を通って、その軸方向端部からクランプガイド352の中間部分に向かって両方の軸方向に沿って狭くなってもよい。
【0099】
クランプガイド352およびクランプねじ354は、クランプねじ354がクランプガイド352の軸方向に延伸する狭小開口へと軸方向に並進されるとき、クランプガイド352がクランプねじ354への半径方向の圧縮力をもたらすように構成することができる。いくつかの実施形態では、クランプガイド352によってクランプねじ354に加えられる半径方向の圧縮力は、その中のスロットを介してクランプねじ354の軸方向に延伸する開口の圧縮を達成もたらす。このようにして、ピン、釘、ワイヤ(例えば、kワイヤ)または任意の他の骨もしくは組織固定部材などの固定部材が、クランプねじ354、クランプガイド352およびハウジング301を通じて延伸することができ、クランプねじ354のクランプガイド352への移行を介して特定の位置に係止または固定することができる。したがって、回転可能な端部クランプアセンブリ320は、別の固定部材に取り外し可能に結合することができる。
【0100】
上記の説明は例示的なであるように意図されており、限定的なものではないことを理解されたい。添付の特許請求の範囲およびその等価物によって定義される本開示の一般的な趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更および改変を本明細書において当業者によって行うことができる。例えば、上記の実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。さらに、その範囲から逸脱することなく、様々な実施形態の教示に特定の状況または材料を適合させるために、多くの修正がなされてもよい。本明細書に記載された材料の寸法およびタイプは、様々な実施形態のパラメータを定義することを意図しているが、決して限定的ではなく、単なる例示である。上記の説明を検討することにより、多くの他の実施形態が当業者には明らかであろう。したがって、様々な実施形態の範囲は、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲とともに添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、用語「含む(including)」および「in which」は、それぞれの用語「備える(comprising)」および「wherein」の平易な英語の等価物として使用される。さらに、添付の特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」および「第3の」などの用語は単にラベルとして使用され、それらの対象物に数値的な要件を課すことを意図しない。また、用語「動作可能に接続されている」は、本明細書では、別個の個別の構成要素が直接的または間接的に結合され、構成要素が一体的に形成される(すなわちモノリシックである)ことからもたらされる両方の接続を指すために使用される。さらに、添付の特許請求の範囲の限定は、ミーンズプラスファンクション形式において記載されず、そのような特許請求の範囲の限定が、さらなる構造を欠いた機能の記述を後に伴った語句「~するための手段」を明示的に使用していない限り、米国特許法第112条6段落に基づいて解釈されることを意図するものではない。上述したそのようなすべての目的または利点が必ずしも任意の特定の実施形態に従って達成されるとは限らないことを理解されたい。したがって、例えば、本明細書に記載のシステムおよび技法は、本明細書において教示または示唆され得るような他の目的または利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような1つの利点または利点群を達成または最適化するように具現化または実行されてもよいことを、当業者は認識するであろう。
【0101】
本開示は限定された数の実施形態に関連してのみ詳細に記載されているが、本開示はそのような開示されている実施形態に限定されないことは容易に理解されるべきである。むしろ、本開示は、これまでに記載されていないが、本開示の趣旨および範囲に相応する任意の数の変形、変更、置換または等価な構成を組み込むように変更することができる。さらに、本開示の様々な実施形態が記載されているが、本開示の態様は記載された実施形態のうちのいくつかのみを含むことができることを理解されたい。したがって、本開示は、上記の説明によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0102】
本明細書書面は、最良の形態を含む本開示を開示し、また、当業者が、任意の装置またはシステムを作成および使用し、任意の組み込まれる方法を実行することを含め、本開示の実践することを可能にするために、例を使用する。本開示の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に想起される他の例を含むことができる。そのような他の例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造的要素を有する場合、または、特許請求の範囲の文言と大きく異ならない同等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあるように意図されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】
【文献】米国特許第4,502,473号公報
【文献】米国特許第5,601,551号公報