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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20230516BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20230516BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20230516BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20230516BHJP
   F21V 21/03 20060101ALI20230516BHJP
   F21V 21/00 20060101ALI20230516BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230516BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20230516BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21S2/00 444
F21V23/00 115
F21V23/00 113
F21V23/04 500
F21V21/03
F21V21/00 120
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019089415
(22)【出願日】2019-05-09
(65)【公開番号】P2020187831
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-04-22
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-059474(JP,A)
【文献】特開2017-168386(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21S 2/00
F21V 23/00
F21V 21/00
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLEDを有する光源部と、
照明器具の照射面側に露出するセンサ露出部と、前記センサ露出部に配置されるセンサ受光部及びセンサ操作部を有するセンサ部と、
前記光源部と前記センサ部が収容される器具本体と、を備え、
前記センサ受光部は、前記センサ操作部と隣り合うとともに、前記センサ露出部の一方側に偏在し、
前記器具本体は、前記LEDから出射された光を導光する導光部材を有し、
前記LEDは、前記導光部材の外周端近傍に対向して複数配置され、
前記センサ部は、少なくとも前記導光部材の外周端近傍を切り欠いた領域において照明器具の照射面側に露出する、照明器具。
【請求項2】
前記照明器具は、取付部材を有し、
前記器具本体は、前記取付部材に対して前記器具本体を回動させることで取り付けられ、
前記センサ受光部は、前記センサ露出部において前記器具本体の取付時に回動させる方向側に偏在する、請求項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から特許文献1に記載された照明器具(シーリングライト)が用いられている。特許文献1では、薄型で小型のセンサ付き天井直付け型照明器具が開示されている。この照明器具は、筐体の前面の中央部にLEDからなる光源を有し、光源から出射された光は前面側に空間を有して設けられた光源カバーを通して照射される。
【0003】
特許文献1の照明器具は、ケースに、センサとセンサ基板と電源基板とが一括に収納された制御ユニットを有する。制御ユニットは、筐体の裏面側に配置され、筐体のセンサ開口からセンサが前面側に露出するように取り付けられる。ケースの外側面には、センサの点灯動作等を調整するセンサ摘みを有する。特許文献1の照明器具では、点灯および消灯動作する周囲の明るさの閾値を調整するセンサ摘み、およびオン・オフモードや調光・オンモードなどのモードを設定するセンサ摘みがそれぞれ設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-135066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の照明器具のような構造の場合、センサの設定を行うためのセンサ摘みはケースの側面に設けられている。天井等の被取付部に取り付けた照明器具に対してセンサの設定を行おうとすると、センサ摘みがケースの側面に配置されるため視認性が悪い。センサ摘みの視認性が悪いため、センサ摘みを操作して調整することが難しい。
照明器具を被取付部に取り付けた後であってもセンサ操作部の視認性がよく、調整しやすい照明器具が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、照明器具を被取付部に取り付けた後であってもセンサ操作部の視認性がよく、調整しやすい照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
すなわち、本願に開示する照明器具は、
複数のLEDを有する光源部と、
照明器具の照射面側に露出するセンサ露出部と、前記センサ露出部に配置されるセンサ受光部及びセンサ操作部を有するセンサ部と、
前記光源部と前記センサ部が収容される器具本体と、を備え、
前記センサ受光部は、前記センサ操作部と隣り合うとともに、前記センサ部のセンサ露出部の一方側に偏在し、
前記器具本体は、前記LEDから出射された光を導光する導光部材を有し、
前記LEDは、前記導光部材の外周端近傍に対向して複数配置され、
前記センサ部は、少なくとも前記導光部材の外周端近傍を切り欠いた領域において照明器具の照射面側に露出するものである。
【0010】
本願に開示する照明器具において、
取付部材を有し、
前記器具本体は、前記取付部材に対して前記器具本体を回動させることで取り付けられ、
前記センサ受光部は、前記センサ露出部において前記器具本体の取付時に回動させる方向側に偏在することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、照明器具を被取付部に取り付けた後であってもセンサ操作部の視認性がよく、調整しやすい照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る照明器具を示す斜視図。
図2】同じく照明器具を示す平面図。
図3図2におけるA―A線断面図。
図4】同じく照明器具を斜め上方から見た分解斜視図。
図5】同じく照明器具を斜め下方から見た分解斜視図。
図6】各部材を配置した器具本体の斜視図。
図7】導光部材による光制御を示す拡大断面図。
図8】センサ部(段差部)を示す斜視図。
図9】本実施形態の照明器具の器具本体を取付部材に取り付ける際の係止部22bの移動の様子を示す模式図。
図10】取付部材に取り付けたパッキンを示す斜視図。
図11】パッキンのリブを示す断面図。
図12図10に示す取付部材に器具本体を取り付けた照明器具を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る照明器具11について、図1から図12を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具11は、LED素子42を光源とする照明器具である。照明器具11は、例えば天井面等の被取付部Cに直接取り付けられる直付け型のシーリングライトとして使用することが可能である。なお、照明器具11は、天井面に限らず、壁面(傾斜面も含む)に取り付けてブラケットライトとして使用することも可能である。以下の説明では、照明器具11の光を照射する側を照明器具11の照射面側とし、照明器具11における被取付部Cに対向する側を照明器具11の取付面側(照射面側の反対側)として説明する。また、照明器具11の取付面側とは、照明器具11の背面側(裏面側)である。また、図3等に示す照明器具11が被取付部Cに取付けられた状態において、被取付部Cに直交する方向を照明器具11の上下方向とした場合、照明器具11の取付面側を上方とし、照明器具11の照射面側の直下方向を下方として説明する。照明器具11の上下方向に対して直交する方向を照明器具11の側方として説明する。また、以下の説明において、下方から照明器具11等を視た状態を平面視とする。上下方向に対して直交方向から照明器具11等を視た状態を側面視とする。照明器具11等の断面形状を視た状態を断面視とする。
【0014】
照明器具11は、器具本体21、電源部31、光源部(LEDモジュール)41、導光部材51、第1反射部材である反射部材61、第2反射部材である環状反射部材71、光源セット部81、取付部材91、端子台100、センサ部101を主に備える。照明器具11の外形は、平面視において略円形状であって、照明器具11の高さ方向(図3の照明器具11の上下方向)の寸法が、照明器具11の径方向(図3の照明器具11の上下方向に対して直交方向)の寸法よりも小さく薄型で扁平な略円柱形状である。
なお、照明器具11の外形形状は、本実施形態に限定されるものではない。照明器具11の外形形状は、平面視において略円形状以外に、例えば、楕円形状、正方形状、長方形状、多角形状や扇形、またはそれらを組み合わせた形状にすることもできる。
【0015】
器具本体21は、電源部31、光源部(LEDモジュール)41、導光部材51、反射部材61、環状反射部材71、光源セット部81、端子台100、センサ部101を保持するともに取付部材91に取り付けられる部材である。器具本体21は、導光部材51を露出するための開口を下側に有するとともに上端が開放された略円筒状部材である。器具本体21は、円筒部22と、円筒部22の下端部から径方向内側に延出される円環状の内縁部23と、を有している。器具本体21は、熱伝導率の高い、例えば金属素材で構成される。本実施形態では一例として器具本体21をアルミニウム合金で構成し、電源部31および光源部41から生ずる熱を放熱することができる。器具本体21は、その最大内径寸法が取付部材91の外径寸法よりも大きく、取付部材91の照射面側に取り付け可能である。器具本体21は、円筒部22の内周面に側面視四角形状で凸状の複数(本実施形態では3つ)の位置決め部22aと、各位置決め部22aに対応して円筒部22の上端部に設けられる側面視略長方形状で凸状の複数(本実施形態では3つ)の係止部22bと、各位置決め部22aに対応して円筒部22の下端部に設けられる側面視略長方形状で凸状の複数(本実施形態では3つ)の下端凸部22cと、を有している。位置決め部22a、係止部22b及び下端凸部22cは、円筒部22の内周面において周方向に沿って略等間隔で形成されている。位置決め部22aの上端部は、取付部材91に器具本体21を取り付ける際に、取付部材91の被係止部94(案内部94b)の下端部の位置を規制するものである。位置決め部22aの下端部は、器具本体21に光源セット部81を取り付ける際に、光源セット部81(光源部41)の上端部の位置を規制するものである。これにより、光源セット部81(光源部41)を器具本体21の底部の所定の位置に保持することができる。
【0016】
器具本体21の内縁部23は、導光部材51の照射面側の外周縁部と対向する。内縁部23は、平面視においてLED素子42の径方向内側の縁部と重なる反射部23aを有している。反射部23aは、器具本体21に環状反射部材71を組付けた際に、環状反射部材71の内周縁よりも径方向内側に延出される部分である。具体的には、反射部23aは、取付面側に反射面を有し、LED素子42から出射して導光部材51を透過した光を反射する部分である。また、反射部23aは、LED素子42の少なくとも一部と重なるように配置されることで、LED素子42が発する光の直接光を遮るため、ユーザーの目に直接LED素子42が発する光が達することを抑えることできる。これにより、照明光のムラを抑えるとともに、グレアを軽減した照明光を得ることができる。反射部23aは、導光部材51を器具本体21内に配置された環状反射部材71に組み付けた際に、導光部材51の照射面側の外周縁部に当接または近接する部分である。
なお、本実施形態では、反射部23aは、内縁部23と一体的な部材として構成しているが、例えば、反射部を別部材として構成し、内縁部に連設してもよい。
また、反射部23aには、例えば必要に応じて、周方向に沿って溝部を設けて、この溝部に沿って円環状のパッキンを配置してもよい。パッキンは、器具本体21(反射部23a)と導光部材51の隙間を覆うためのものであり、水滴や埃等が照明器具11の内部への侵入することを防ぐ、いわゆる気密パッキンとして作用する。
【0017】
位置決め部22aの1つには、位置決め部22aの表面から径方向内側に突出するネジ固定部24が設けられている。ネジ固定部24は、電源カバー33のネジ取付部33bと光源セット部81のカバー取付部84とをネジ等の取付部材により共締めするための部分である。
【0018】
円筒部22の内周面には、上下方向に平行に並ぶ2列の突条部22d・22dが設けられている。突条部22dは、上面視において略三角形状であり、突条部22dは、円筒部22の下端部から上下方向に沿って円筒部22の上端近傍まで延設される。突条部22dは、器具本体21を取付部材91に取り付ける際に、後述する器具本体21の弾性係合部95が係合される被係合部分である。
なお、本実施形態では、突条部22dを2列設けているが、1列もしくは3列以上であってもよい。
【0019】
器具本体21は、内部の清掃や器具本体21の部品交換等のために、取付部材91に対して着脱できる構造となっている。
また、器具本体21の材質としては、アルミニウム合金以外であってもよく、例えばアルミニウム合金以外の金属素材、樹脂など必要に応じて適宜素材を選択することもできる。
【0020】
電源部31は、光源部41が有するLED素子42に給電を行って、LED素子42を点灯させるための電源装置である。電源部31は、器具本体21における光源部41よりも上方(取付面側)に配置されている。電源部31は、電源回路部32と、該電源回路部32を覆う電源カバー33を有している。電源回路部32は、直方体形状のケース部32aと、ケース部32aの内部に配置され、所定形状に加工されたプリント配線基板上に複数の電子部品が実装された電源回路32bを有している。電源カバー33は、平面視略半円形状の金属製の板状部材である。電源カバー33は、平面視において電源回路部32に重なるように配置されている。電源カバー33は、係止片33aと、円弧形状の外周縁側にネジ孔を備えたネジ取付部33bを有している。係止片33aは、光源セット部81のカバー係止部83に係止される。ネジ取付部33bは、光源セット部81のカバー取付部84を介して器具本体21のネジ固定部24にネジ等の取付部材により共締めされる。電源部31は、外部商用電源から供給される交流電流を所定の直流電流に変換し、変換後の電流を基板43に実装された複数のLED素子42に供給するためのものである。
【0021】
電源部31は、配線(図示せず)を介して端子台100に電気的に接続されている。例えば、照明器具11を被取付部Cに取り付ける際、天井裏側の外部商用電源の電源電線(図示せず)を端子台100に接続することで、電源部31は外部商用電源と電気的に接続される。電源部31と光源部41は配線37によって電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、端子台100を使用しているが、特に限定するものではない。例えば、端子台100を使用する代わりに、コネクタ等の接続部品を使用する構成とすることもできる。
【0022】
光源部41は、照明器具11の照射面側に向けて光を出射する部分である。光源部41は、光源である発光素子を有する光源モジュールである。本実施形態においては、発光素子として、基板43上に複数の光源であるLED(Light emitting diode)素子42が表面実装されたLED光源モジュールを使用している。具体的には、LED光源モジュールは、略円板状に加工された基板43表面に、複数のLED素子42が周方向に略等間隔に配列されたモジュールである。基板43には、外周縁部にセンサ部101のセンサ露出部105に対応する平面視略台形状の切欠き部45が設けられている。複数のLED素子42は、基板43の外周縁(切欠き部45を除く部分)の近傍に円環状の素子列として実装されている(図2参照)。切欠き部45aに最も近接するLED素子42aは、センサ部101と最も近接するように配置される。センサ部に最も近接するLED素子42aは、導光部材51の中心Eと結ぶ線が導光部材51の切欠き部54と重ならないように配置されている。なお、本実施形態では、導光部材51の中心Eは、導光部材51の切欠き部54を除く外周端の円弧の中心を用いている。導光部材51の中心Eは、その導光部材51の開口部(切欠き部)54を除く外形形状から設定することもできる。例えば、平面視多角形状の一部に開口部を有する導光部材の場合には、開口部を有さない仮想的な外形形状における重心などを導光部材の中心として採用することができる。光源部41は、基板43上に給電素子44を有している。給電素子44は、複数のLED素子42のうち二つのLED素子42の間に配置される。これにより、給電素子44を配置するスペースを基板43上に別途設ける必要がなく、基板43をコンパクトにすることができる。光源部41は、光源セット部81の照射面側に配置される。複数のLED素子42は、導光部材51の取付面側の外周端近傍に対向するように配置される。LED光源モジュールは、配線37によって電源部31と電気的に接続されている。LED光源モジュールは、基板43の実装面の裏面が光源セット部81の光源配置面82に当接して配置されるため、LED光源モジュールが発熱した際には、LED光源モジュールの熱が光源セット部81に伝わる。光源セット部81に伝わった熱は、光源セット部81の取付面側の周辺温度が光源セット部81の温度よりも低い場合、光源セット部81の取付面側の周辺の空気へ伝わる。また、光源セット部81に伝わった熱の一部は、器具本体21に伝わり、器具本体21の周辺温度が器具本体21の温度よりも低い場合、器具本体21の周辺の空気へ伝わる。これにより、光源セット部81に伝わった熱は、光源セット部81や器具本体21の周囲に放熱される。
【0023】
なお、本実施形態では、光源として表面実装型のLED素子42を用いたが、光源の種類はLED素子に限定されず、例えばCOB型発光モジュールや有機EL素子(OLED)などを用いても実現可能である。
また、基板43は、熱伝導性シート(図示せず)や放熱グリスを介して光源セット部81の光源配置面82に取り付けてもよく、これにより、より高い放熱性を得ることもできる。
【0024】
導光部材51は、少なくとも光源部41の照射面側を覆うように器具本体21に取り付けられ、光源部41(LED素子42)から出射された光を反射及び拡散させつつ導光し、導光部材51の外部へ出射される光を配光制御する透光性部材である。導光部材51には、外周縁部にセンサ部101のセンサ露出部105に対応する位置に、照明器具11の照射面側に当該センサ露出部105を露出するための平面視略台形状の切欠き部54が設けられている。導光部材51の外周縁(切欠き部54を除く部分)は、平面視において円弧状に実装された複数のLED素子42と重なるように配置される。導光部材51は、光源部41(LED素子42)から出射された光を導光して、面発光として導光部材51の外部に出射可能である。導光部材51は、略円板状の部材である。導光部材51は、透光性を有する樹脂素材で形成されている。導光部材51は、拡散処理がなされている。本実施形態の導光部材51においては、器具本体21の開口から露出する照射面側の表面に対し、ドットパターンで白色(半透光性)のシルク印刷にて印刷層を形成させた。導光部材51は、ドットパターンの印刷層を形成したものに限らず、例えば、ドットパターン以外の印刷層を形成したもの、微細な凹凸を表面に形成したシボ加工(フロスト加工)を施したもの、内部に拡散剤を混入させたもの、拡散反射シートを貼り付けたもので構成することもできる。また、導光部材51の照射面側に拡散部材を別途設けてもよい。導光部材51は、テーパ部52と、照射面側に突出する凸部53と、凸部53の反対側の面に凹部55とを有している。テーパ部52は、導光部材51の外周縁部から下方に向かうにつれて縮径するテーパ状の部分である。凸部53は、テーパ部52における光源部41の給電素子44に対応する位置で当該テーパ部52から径方向外側に向けて突出する部分である。凸部53は、環状反射部材71の切欠き部74に係合可能であり、環状反射部材71に導光部材51を取り付ける際に、導光部材51の位置決めをすることができる。導光部材51は、その外径寸法が環状反射部材71の外径寸法よりも小さく、該環状反射部材71のテーパ面73に係止可能である。凹部55は、光源部41の給電素子44に対応する位置に照射面側に凸となるように形成される。凹部55は、光源部41を配置する際に給電素子44と係合することができ、光源部41を導光部材51における適正な位置に位置決めすることができる。導光部材51は、器具本体21の下方の開口を閉塞して、LED素子42に埃などが付着することを防止する役割も有している。
なお、本実施形態におけるセンサ露出部105に対応する平面視略台形状の光源部41の切欠き部45、導光部材51の切欠き部54、反射部材61の切欠き部63は、開口部の一例であり、切欠き部以外の貫通孔などの開口を形成する場合であってもよい。
【0025】
反射部材(第1反射部材)61は、導光部材51と対向する位置に配置され、LED素子42から出射された光を反射する部材である。反射部材61は、平面視略円形状で平板状に形成されている。反射部材61は、導光部材51の取付面側に載置された状態で配置される。反射部材61は、導光部材51の取付面側(背面側)から出てきた光を導光部材51の内部に向けて反射させる。反射部材61は、LED素子42から出射された光、及び導光部材51の内壁面で反射された光を反射して照射面側に出射する。反射部材61は、略円板状であり、切欠き部62と、切欠き部63とを有している。切欠き部62は、反射部材61の外周縁において矩形状に切り欠かれた部分である。切欠き部62は、光源部41の給電素子44が係合される部分である。反射部材61は、基板43の照射面側の表面において円環状に実装された複数のLED素子42の径方向内側の領域に配置される。本実施形態では、反射部材61は、その外周縁が複数のLED素子42に近接して配置されている。これにより、複数のLED素子42は、反射部材61に覆われていない導光部材51の外周縁部から内部に光を入射させることができる構成となっている。
【0026】
反射部材61には、外周縁部にセンサ部101のセンサ露出部105に対応する平面視略台形状の切欠き部63を有している。切欠き部63の辺縁部には、下方に延出される側面反射部64を有している。側面反射部64は、導光部材51の切欠き部63から下方に延出される部分であり、導光部材51から出た光を、再び導光部材51の内部へと反射する。側面反射部64の高さ寸法は、導光部材51の高さ寸法と略同等である。側面反射部64は、導光部材51の切欠き部54の端面に沿わせて器具本体21内の適正な位置に容易に配置することができる。
【0027】
なお、本実施形態では、反射部材61は、基板43と別体の部材として構成されているが、反射部材61の代わりに、例えば、基板43の照射面側の表面に、白色シールの貼り付けまたは白色塗装等を実行することで反射部を構成することもできる。
【0028】
環状反射部材(第2反射部材)71は、導光部材51の外周縁の外側に配置され、当該外周縁を囲う反射部材である。環状反射部材71は、円環状で樹脂製の部材である。環状反射部材71は、外枠部72と、テーパ面73と、切欠き部74と、配線配置部75とを有している。外枠部72は、略円筒状の部分である。テーパ面73は、環状反射部材71の内周側に設けられ、内周側縁部から上方に向かうにつれて拡径する傾斜面である。テーパ面73は、LED素子42の下方に配置されている。テーパ面73は、導光部材51のテーパ部52から出る光を反射させる反射面である。テーパ面73には、導光部材51のテーパ部52が当接して配置される。切欠き部74は、テーパ面73の一部が矩形状に切り欠かれた部分であり、導光部材51の凸部53が係合する部分である。環状反射部材71の高さ寸法は、導光部材51の上面に反射部材61を配置した状態の高さ寸法よりも大きくなるように構成されている。環状反射部材71は、照明器具11を組み立てる際に、器具本体21の内部の下端隅部に最初に組み付けられる部材である。器具本体21に環状反射部材71が組み付けられた状態において、テーパ面73と器具本体21の反射部23aは、導光部材51の外周縁部の形状に対応した受け部を構成し、当該受け部に導光部材51が嵌合される。これにより、導光部材51を容易に適切な位置に位置決めして、配置することができる。
【0029】
外枠部72は、光源部41の給電素子44から延びる配線37に対応する位置において矩形状の切欠きである配線配置部75を有している。配線配置部75は配線37を配置するためのものである。この配線配置部75を設けることにより、配線37を光源セット部81の取付面側(背面側)に延ばすことが容易となり、電源部31に接続し易くなる。
【0030】
また、本実施形態では、器具本体21の内部に環状反射部材71、導光部材51、反射部材61を順に組み付けた際に、導光部材51の外周縁部の上部に断面視凹状で平面視円環状の素子収容部Sが形成される。素子収容部Sには、光源である複数のLED素子42が収容される。さらに、環状反射部材71は導光部材51の側面部の周囲を覆うとともに、反射部材61は素子収容部Sを除く導光部材51の上面を覆うように配置される。さらに、器具本体21の反射部23aは、導光部材51の照射面側において複数のLED素子42よりも径方向内側の領域を覆っている。このように構成することで、光源である複数のLED素子42と導光部材51との間にほとんど距離(空間)を設けることなく、LED素子42から出射される光を導光部材51の内部の導くことができる。これにより、光源であるLED素子42、導光部材51、反射部材61及び環状反射部材71の高さ寸法を抑えることができるため、ひいては照明器具11の高さ寸法の増大化を防ぐことができる。また、このような構成によれば、導光部材51の外周縁部である素子収容部Sのみから導光部材51の内部にLED素子42から出る光を入射することができるため、入射光を効率的に導光可能となる。こうして、本実施形態の照明器具11によれば、薄型でありながら均一性を高めた照明光を得ることができる。
【0031】
光源セット部81は、略円板状の金属製の部材である。光源セット部81は、照射面側の略全面に亘って光源部41と対向して光源部41の高さ方向の位置を規制する面である光源配置面82を有している。光源セット部81には、光源配置面82に光源部41が配置され、取付面側に電源部31、端子台100及びセンサ部101が配置される。光源配置面82は、光源部41から生じる熱を伝えるために、基板43との接触面積を増やすために平らな表面を有するように形成されている。光源セット部81は、取付面側に、カバー係止部83、カバー取付部84、端子台取付部85、を有している。カバー係止部83は、電源カバー33の係止片33aが係止される部分である。カバー取付部84は、光源セット部81の外周縁からL字状に立設した部分の上面部分であり、ネジ孔が開口されている。端子台取付部85は、端子台100が取り付けられる部分である。
【0032】
光源セット部81の外周縁は、器具本体21の円筒部22の内周面の半径寸法と略同等の寸法である外側円弧部86と、外側円弧部86よりも小径で、光源セット部81を器具本体21の内部に収容する際に、対応する位置決め部22a等を挿通可能に形成される切欠きである内側円弧部87を有している。光源部41及び電源部31が取り付けられた光源セット部81を器具本体21に取り付ける際には、内側円弧部87により位置決め部22aを通過させるともに、当該光源セット部81を器具本体21の底部に配置後、周方向の一方側に所定長回動することで、外側円弧部86が位置決め部22aと下端凸部22cの間にその少なくとも一部が配置される。そうして、器具本体21のネジ固定部24に電源カバー33のネジ取付部33bと光源セット部81のカバー取付部84とを位置合わせした状態で、ネジ等の取付部材により共締めされる。このように、本実施形態では、器具本体21に対して光源部41と電源部31を有する光源セット部81を位置決めするともに、一つのネジ部材による固定だけで光源セット部81を器具本体21に安定して保持することができる。これにより、ネジ部材で固定する作業も少なく、光源セット部81の器具本体21への取付作業が容易となる。
【0033】
光源セット部81は、外周縁部にセンサ部101のセンサ露出部105に対応する平面視略台形状の切欠き部88を有している。切欠き部88の径方向内側の辺縁部には、センサ取付部89が設けられている。センサ取付部89は、切欠き部88の径方向内側の辺縁部からL字状に立設した部分の上面部分であり、ネジ孔が開口されている。センサ取付部89は、センサ部101のネジ止め部108がネジ等の取付部材により取り付けられる部分である。また、切欠き部88の周方向両端の近傍には、センサ部101の爪部107が係止される一対の係止部90が設けられている。
【0034】
取付部材91は、照明器具11を被取付部Cに取り付ける際に、図示しないネジ等の取付部材により被取付部Cにあらかじめ取り付けられる、略円板状で樹脂製の部材である。取付部材91は、器具本体21を支持する支持部材でもあり、スタットとも呼ばれる。取付部材91は、取付板92、周壁部93、被係止部94、弾性係合部95等を有している。
【0035】
取付板92は、略円板状であり、取付部材91を被取付部Cに取り付けた際に、被取付部Cに対向する部分である。取付板92は、外部商用電源の電源電線(図示せず)を挿通するための貫通孔92aを有している。
周壁部93は、取付板92の外周縁から下方に延出される略円筒状の部分である。
【0036】
被係止部94は、周壁部93の周方向の複数箇所(本実施形態では、3箇所)に設けられている。被係止部94は、切欠き部94aと、切欠き部94aの周方向の一端部に隣接する案内部94bと、を有している。切欠き部94aは、周壁部93において側面視矩形状に切り欠いた部分であり、周方向の長さ寸法が器具本体21の係止部22bの周方向の長さ寸法よりも大きくなるように形成されている。これにより、器具本体21を取付部材91に取り付ける際、切欠き部94aに器具本体21の係止部22bを係合させることで器具本体21を位置決めすることができる。案内部94bは、周壁部93の外周面よりも径方向内側に配置される、短冊状の段差部分である。案内部94bは、器具本体21を取付部材91に取り付ける際に器具本体21を回動する方向に向かうにつれて被取付部C側(上方)に向かうように傾斜するテーパ面94cを有している。テーパ面94cは、湾曲状の面である。案内部94bは、器具本体21を取付部材91に取り付けるために周方向に回動した際に、器具本体21の係止部22bを所定の高さ位置(係止位置)まで案内するためのものである。このように案内部94bを構成することで、テーパ面94cの先端側(切欠き部94a側)が終端側よりも下方に下がっているため、器具本体21の係止部22bを案内部94bの終端側に係止する際に係止しやすく、かつ器具本体21を回動するだけで係止部22bを所定の高さ位置(係止位置)まで案内することができる(図9A参照)。また、係止部22bを案内部94bにより所定の高さ位置(係止位置)まで移動した際、案内部94bの下端部は、位置決め部22aの上端部に乗り上げるようにして位置決めされるため、取付部材91に対して器具本体21をガタツキ無く取り付けることができる(図9B参照)。
なお、本実施形態のテーパ面94cは、湾曲面で構成されているが、湾曲面の代わりに、例えば平坦面又は途中部が屈曲した屈曲面であってもよい。
【0037】
また、案内部94bは、周方向において切欠き部94aに隣接する先端部が角面取り加工されている。これにより、当該先端部が角部の場合と比べて、器具本体21を取り付ける際に、器具本体21の係止部22bがぶつかって、引っ掛かることを抑えることができる。
【0038】
弾性係合部95は、平面視略U字形状のバネ部96と、バネ部96を保持するバネ保持部97とを有している。弾性係合部95は、バネ部96が径方向外側に向けて押圧力が働くようにバネ保持部97に保持されている。詳細は後述するが、弾性係合部95は、バネ部96の径方向外側の先端部が器具本体21の突条部22dに接触した際に掛かる径方向内側に向かう力に応じて出没可能に構成されている。
【0039】
上述したように取付部材91には、器具本体21の係止部22bを係止するために被係止部94が設けられている。器具本体21を取付部材91に取り付ける場合、作業者は器具本体21を手で把持した状態で、係止部22bを被係止部94の切欠き部94aに挿入し、この状態のまま器具本体21を周方向の一方に回動する。この回動の際には係止部22bが案内部94bにより係止位置(係止部22bの回動方向の終端位置)まで案内されるとともに案内部94bの下端部が位置決め部22aの上端に乗り上げる。同時に、この回動の際には、取付部材91に設けられた弾性係合部95が器具本体21の内周面を押圧しながら周方向に移動する。その際に突条部22dに差し掛かると、一方の傾斜面に沿って弾性係合部95のバネ部96の先端(バネ部96の突出部分)が径方向内側に移動する。さらに回動すると、当該バネ部96が突条部22dの頂部を乗り越えて他方の傾斜面に至ると、バネ部96の復元力によりバネ部96の先端は元の位置に戻り、器具本体21が取付部材91に対して回転しないようにする回転止めとなる(本実施形態では、突条部22dが二つ設けられるため、この過程が2回繰り返される)。このため、振動等により不意に器具本体21が取付部材91から外れることを防止することができる。また、器具本体21を取付部材91から取り外す場合は、取付部材91に対して器具本体21を上記回動方向とは反対方向に回動することで容易に取り外すことができる。また、突条部22dは、一方(取り外し時の回動方向側)の傾斜面よりも他方(取り付け時の回動方向側)の傾斜面を急峻となるように構成することで、器具本体21が取り外し方向に回動してもバネ部96が突条部22dを乗り越えにくい構造とすることもできる。
このように係止部22bを被係止部94に係止することで、器具本体21は取付部材91に取り付けられる。また、器具本体21が取付部材91に取り付けられた状態で器具本体21を周方向の他方に回動させると、器具本体21の係止部22bが取付部材91の被係止部94から外れて、器具本体21を取付部材91から取り外すことができる。
【0040】
図10に示すように、取付部材91には、パッキン98が取り付け可能である。
パッキン98は、平面視円形状で凹状の弾性部材であり、取付部材91の取付板92の取付面側を覆うものである。パッキン98の外周縁には、下方に延出される円環部98aを有している。円環部98aは、器具本体21の円筒部22の上端部の外周側を覆う部分である。パッキン98には、取付部材91が有する貫通孔92a等の開口部及び位置合わせ用凸部などに対応する開口部が設けられている。パッキン98は、照明器具11を被取付部Cに取り付けた際に、器具本体21により被取付部C側に押されて、圧縮変形する。これにより、取付部材91と被取付部Cとの隙間を密閉することができる。また、照明器具11は、圧縮変形したパッキン98が元の形状に戻ろうとする力により被取付部Cから離れる方向へ押されるため、被取付部Cに取り付けられた状態においてぐらつきが少なく姿勢が安定する。
【0041】
パッキン98は、照射面側の中央の開口部近傍において側面視略三角形状の一対の凸部と、外周部近傍にリブ部99を有している。凸部は、取付板92の対応する位置に開口した貫通孔に挿通することで、取付板92にパッキン98を密着させて固定するものである。
【0042】
図11に示すように、リブ部99は、径方向に沿って凹凸が連続する平面視円環状の複数のリブRである。リブRは、径方向外側に向かうにつれて拡径する第1傾斜面R1と、第1傾斜面R1より急峻な傾斜面である第2傾斜面R2とを有している。複数のリブRは、径方向外側に向かって傾斜するように角部が形成されている。すなわち、リブRは、外周側が急峻な傾斜面であり、内周側が外周側よりも緩やかな傾斜面になるように形成されている。複数のリブRは、器具本体21が取付部材91に取り付けられた際に、器具本体21の円筒部22の上端部に当接する。これにより、複数のリブRを設けない平坦面に比べて、円筒部22の上端部との接触面積が増大し、照明器具11の内部に水等が浸入しにくい構造となる。よって、照明器具11は、雨等の影響を受けやすいエクステリア用照明器具として好適なものとなる。
なお、パッキン98は、用途に応じて省略することができる。図1から図5においては、パッキン98を省略した照明器具11を示している。
【0043】
センサ部101は、人感センサや照度センサや、リモコン受信部等である。本実施形態のセンサ部101は、焦電型の人感センサである。人感センサは、人間等から放射される熱線(赤外線)の量の変化を検知するセンサである。センサ部101には、主として人間等から放射される熱線を導入するレンズ群が設けられている。なお、センサ部101は、赤外線センサに限らず、超音波センサ、電波センサなどを用いてもよい。センサ部101は、配線を介して電源部31と電気的に接続される。
【0044】
センサ部101は、筐体102と、センサ及びセンサ操作部等を搭載するセンサ回路103と、から構成されている。
【0045】
筐体102は、平面視略扇形状で所定高さを有する容器形状のものである。筐体102は、センサ露出部105と、段差部106と、爪部107と、ネジ止め部108とを有している。
【0046】
センサ露出部105は、照明器具11の照射面側においてセンサ部101の露出される部分であり、平面視略台形状のセンサ操作面105aと、センサ受光部105bと、センサ操作部である操作スイッチ105c及び操作つまみ105dとを有している。センサ受光部105bは、センサ回路103に実装されたセンサが赤外線を受光する部分であり、半球形状で照射面側に突出している。操作スイッチ105c及び操作つまみ105dは、センサ回路103に実装されたセンサ操作用部品であり、センサ操作面105aに設けられたそれぞれに対応する開口部を介して照射面側に突出している。操作スイッチ105cは、例えば点灯時間等の切替えを行う動作設定スイッチである。操作つまみ105dは、例えば照度調整を行うための照度調整つまみである。
【0047】
センサ受光部105bは、センサ操作面105aの周方向の一端側に偏在している。操作スイッチ105c及び操作つまみ105dは、センサ操作面105aの周方向の他端側に偏在している。
【0048】
段差部106は、センサ露出部105の外周縁側を除く周囲部分に設けられる段差形状の部分である。段差部106は、複数の段差を有し、上段から第1段差部106aと、第1段差部106aよりも下方に設けられる段差である第2段差部106bとを有している。第1段差部106aは、導光部材51の切欠き部54及び反射部材61の切欠き部63が位置決めされて配置される部分である。第2段差部106bは、光源セット部81が位置決めされて配置される部分である。
【0049】
爪部107は、筐体102の周方向の両端部近傍にそれぞれ設けられ、光源セット部81の係止部90に係止される部分である。ネジ止め部108は、光源セット部81のネジ取付部にネジ等の取付部材により取り付けられる部分である。
【0050】
本実施形態の照明器具11では、LED素子42は、導光部材51の外周端近傍に対向して複数配置されている。さらに、図2に示すように、導光部材51は、センサ部101のセンサ露出部105に対応する位置に切欠き部54を有し、当該切欠き部54を介して当該センサ露出部105を露出させている。さらに、複数のLED素子42のうちセンサ部101に最も近接するLED素子42aは、当該LED素子42aと導光部材51の中心Eとを結ぶ線が切欠き部54と重ならない構成となっている。
これにより、センサ部101に最も近接するLED素子42aにおいて、当該LED素子42aから導光部材51の外周側から内側に導光する構成であるため、センサ部101が光を遮ることによる影の発生を抑止して照明光のムラを低減することができる。ひいては、導光部材51の面発光をより均一性を高めることができる。
【0051】
また、図2に示すように、本実施形態の照明器具11では、導光部材51の切欠き部54は、平面視略台形状であり、向かい合う斜辺をそれぞれ延長した点線L・Lの交点Pが導光部材51の照射面(切欠き部54を除く部分)と平面視で重なる位置になるように形成されている。
このような形状となるように切欠き部54を形成することにより、導光部材51の外周縁近傍に位置する、センサ部101に最も近接するLED素子42aからの光を遮りにくい。
【0052】
また、本実施形態の照明器具11では、センサ部101は、段差部106を有し、光源セット部81の一端である切欠き部88が段差部106の第1段差部106aに組み付けられる。
これにより、光源セット部81(光源部41)とセンサ部101との位置を適正な位置に位置決めすることができる。
【0053】
また、本実施形態の照明器具11では、照明器具11の照射面側に露出する、センサ受光部105b及び、センサ操作部である操作スイッチ105c及び操作つまみ105dを有するともに、光源セット部81に取り付けられるセンサ部101と、を備え、センサ受光部105bは、センサ操作部である操作スイッチ105c及び操作つまみ105dと隣り合うとともに、センサ部101のセンサ露出面105の一方側に偏在している。
このような構成によれば、センサ操作部である操作スイッチ105c及び操作つまみ105d照明器具11の照射面側に露出することで、照明器具11を被取付部Cに取り付けた後であってもセンサ操作部の視認性がよく、調整しやすい。さらに、例えば、従来からある、センサ露出部105においてセンサ受光部105bを中央に配置し、操作スイッチ105c及び操作つまみ105dを、当該センサ受光部105bを挟むように対向して配置した場合に比べて、操作スイッチ105c及び操作つまみ105dを操作するためのスペースを確保することができるとともに、センサ操作面105aを小さく構成することができる。センサ操作面105aを小さくするため、導光部材51の照射面を広く確保することができる。
【0054】
また、本実施形態の照明器具11では、LED素子42は、導光部材51の外周端近傍に対向して複数配置され、センサ部101は、少なくとも導光部材51の外周端近傍を切り欠いた領域において照明器具11の照射面側に露出している。これにより、センサ部101の外周縁部分に占める領域が狭くなるため、LED素子42を配置するスペースを確保することが可能となり、基板43上に実装するLED素子42の数を増加させることができる。これにより、照明器具11の照度を向上させることが可能となる。
【0055】
また、本実施形態の照明器具11では、センサ部101のセンサ受光部105bは、センサ露出部105において器具本体21の取付時に回動させる方向側(図2において矢印F方向側)に偏在している。これにより、照明器具11を被取付部Cに取り付けた状態で、センサ操作部(操作スイッチ105c及び操作つまみ105d)を操作するとき、センサ操作部がセンサ受光部105bの影になりにくく、操作する者が視認し易い。
【符号の説明】
【0056】
11 照明器具
21 器具本体
31 電源部
41 光源部
42 LED素子
42a センサ部に最も近接するLED素子
51 導光部材
54 切欠き部
61 反射部材(第1反射部材)
81 光源セット部
91 取付部材
101 センサ部
105 センサ露出部
C 被取付部
E 導光部材の中心
F 器具本体の取付時に回動させる方向を示す矢印
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12