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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】化粧料塗布具及びそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20230516BHJP
【FI】
A45D34/04 510Z
A45D34/04 510B
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020544588
(86)(22)【出願日】2018-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-28
(86)【国際出願番号】 US2018059741
(87)【国際公開番号】W WO2019094539
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-10-12
(31)【優先権主張番号】62/583,249
(32)【優先日】2017-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520160406
【氏名又は名称】インジーニアス・インヴェンションズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】INGENIOUS INVENTIONS, INC.
【住所又は居所原語表記】3310 US Highway 9, Old Bridge, NJ 08857, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100212657
【弁理士】
【氏名又は名称】塚原 一久
(72)【発明者】
【氏名】ノヴィコヴ、イリーナ
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルノヴスキ、ボリス
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-505286(JP,A)
【文献】特開2011-115589(JP,A)
【文献】実開昭52-122872(JP,U)
【文献】特開2004-008801(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長さ及び幅を有し、最大2つの端部を有する長尺体と、
前記長尺体の1つの端部における第1塗布具と、
2つの端部を有する可動要素であって、前記可動要素の第1の端部が前記長尺体に結合され、前記可動要素の第2の端部が第2塗布具を含む、可動要素と
を含む化粧料塗布具デバイスであって、
前記長尺体は、前記長尺体の前記幅にわたる開口部であって、前記可動要素の移動経路を画定する開口部を含み、
前記可動要素は、前記開口部内で、前記長尺体の前記幅に沿って移動可能であり、
前記可動要素は、前記第1塗布具に近接する第1位置と、前記第1塗布具から離れた第2位置との間で、前記可動要素の前記移動経路に垂直な平面で前記第2塗布具を枢動させるように構成されたヒンジ及び前記可動要素に接続されたシャフトを、前記長尺体の外側にさらに含み、前記シャフトが操作されることによって前記第2塗布具は前記ヒンジ周りに枢動可能である、化粧料塗布具デバイス。
【請求項2】
前記第2塗布具は、前記長尺体に結合された前記可動要素が前記長尺体の前記幅にわたる前記開口部にわたって移動されるとき、弧状経路において移動される、請求項1に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項3】
前記長尺体に結合された前記可動要素は、前記長尺体における支点を中心に弧状運動で、前記長尺体の前記幅にわたる前記開口部にわたって移動可能であ、請求項1に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項4】
前記可動要素は、前記第2塗布具を回転させるように構成された回転式継手を含む、請求項1に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項5】
前記長尺体の前記第1塗布具とは反対側の端部に、第3塗布具をさらに含む、請求項1に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項6】
前記第1塗布具及び前記第2塗布具の1つ又は複数は、前記化粧料塗布具デバイスに着脱可能に結合される、請求項1に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項7】
長尺体と、
前記長尺体の1つの端部における第1塗布具と、
前記長尺体に結合された可動要素であって、第2塗布具を含む可動要素と
を含む化粧料塗布具デバイスであって、
前記可動要素は、支点において前記長尺体に結合され、且つ前記支点を中心に枢動可能であり、
前記長尺体は、前記長尺体の幅にわたる開口部であって、前記可動要素が前記支点を中心に枢動する際、前記可動要素の移動経路の範囲を画定する開口部を含み、
前記可動要素は、前記開口部内で、前記長尺体の前記幅に沿って移動可能であり、
前記可動要素は、前記第1塗布具に近接する第1位置と、前記第1塗布具から離れた第2位置との間で、前記可動要素の前記移動経路に垂直な平面で前記第2塗布具を枢動させるように構成されたヒンジ及びシャフトを、前記長尺体の外側にさらに含み、前記シャフトを操作することによって前記第2塗布具は前記ヒンジ周りに枢動可能である、化粧料塗布具デバイス。
【請求項8】
前記第2塗布具は、前記可動要素が前記支点を中心に枢動されるとき、弧状経路において移動される、請求項7に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項9】
前記可動要素は、前記第2塗布具を回転させるように構成された回転式継手を含む、請求項7に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項10】
前記長尺体の前記第1塗布具とは反対側の端部における第3塗布具をさらに含む、請求項7に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項11】
前記第1塗布具及び前記第2塗布具の1つ又は複数は、前記化粧料塗布具デバイスに着脱可能に結合される、請求項7に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項12】
前記可動要素の一部は、前記第2塗布具を方向付けけるために回転可能である、請求項1又は7に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項13】
前記可動要素の前記第1の端部は、前記支点において前記長尺体に結合される、請求項3に記載の化粧料塗布具デバイス。
【請求項14】
前記第3塗布具は、ブレンダブラシを含む、請求項5又は10に記載の化粧料塗布具デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年11月8日に出願された米国仮特許出願第62/583,249号明細書の利益及びそれに対する優先権を主張し、その出願の内容全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本出願は、化粧料塗布デバイス並びに関連する代替的なシステム、キット及び使用方法に関する。より詳細には、本発明は、アイライナ、アイクリース及びアイブロウ着色剤の使用を含む、目元強調マークの適応的且つ正確な塗布のための装置を提供する。
【背景技術】
【0003】
当業者に理解されるように、使用者の眼瞼、目の上眼瞼溝領域及び眉毛の上に着色料マークを塗布する市販のデバイスがある。従来、これらは、長尺状シリンダ状形態(例えば、ペンシル)又はハンドルを有する長尺状ブラシ又はパッド形態(例えば、塗布具)で提供される。こうした消費財は、色のスペクトルに沿った任意のカラーマークにおけるものであり得、従来のメイクアップカラーとともに、混合色のスペクトルにわたる華やかな、装飾的な又は娯楽的な色を含む。従来、こうした消費財は、使用者により、カラーマークの好みで選択される。色及びトーンは、広範囲に広がっているが、無限であることが当業者に理解されるであろう。そうした色及びトーンは、非限定的な例として、Pantone,Inc.によって提供されるPANTONE(登録商標)COLOR SPECFIERにおけるすべての色及びトーンの組合せを含むことになる。
【0004】
ここで、図1を参照して、当業者に理解されるような、使用者1の従来理解されている特徴について考察する。使用者1は、それぞれの眉毛2、2と、各使用者1に対して下にある骨構造を示す眉弓3、3とを含む。それぞれの目4、4及び鼻5は、使用者の顔面構成を二分する顔面正中線14に位置決めされた、口6の上方の鼻筋5aと顎先の突起7とを有する。
【0005】
顎先の突起7は、使用者1の顎先の直近のものであると理解されるであろう。各頬骨中心8、8が設けられる。それは、使用者1の頬骨の主な弓形頂部であるようにも理解される。それぞれの眉毛下皮膚9、9は、各使用者の実際の目4、4の上方に延在し、使用者1に応じて異なるさまざまな構造を有し得る。各眉毛下皮膚9は、それぞれの眉毛2に達する前の各目4の上方の皮膚部分であると理解されるであろう。各目4、4の下方にそれぞれの目下皮膚10、10がある。それは、それぞれの頬骨中心8に達する前の各目4の下方の皮膚部分として概して理解されるであろう。各眉毛下皮膚9及び各目下皮膚10は、使用者によりサイズ、輪郭、形状及び肌理が異なり得る。
【0006】
各目4は、それぞれの下眼瞼接触面11と、反対側の上眼瞼接触面12とを有する。各目4は、それぞれの内縁部4a(各使用者の目の閉じたひだ及び使用者の涙道に近接、内眼角領域)と、それぞれの外縁部4b(各目4の閉じたひだに近接)とを有することが理解される。
【0007】
眼瞼接触面11、12は、実際の睫毛(図示されるが、番号付けされていない)を含む「漸近接触」面である。当業者に理解されるように、さまざまな使用者1は、1つ又は複数の眼瞼の上眼瞼溝13(各目の上方に1つの上眼瞼溝13を示すが、上眼瞼溝なしであるか又は複数の上眼瞼溝があり得る)を含むことができる。
【0008】
当技術分野において理解されるように、眉毛下皮膚9、目下皮膚10並びにそれぞれの下方瞼接触面11及び上方瞼接触面12に対し、さまざまなメイクアップ製品が従来の方法で塗布される。
【0009】
ここで、図2を参照すると、使用者1は、使用者の睫毛の直上の眉毛下皮膚9領域の一部分の上への、チップ端部16を有する従来のメイクアップペンシル15の例示的な従来の適用を実演している。図示するように、このプロセスには、使用者の目4、4に対する各側(左/右)に対してぎこちない両手の使用が必要である。図示するように、使用者1は、フリーハンドで、且つ「塗布」形態構成(メイクアップが施される形態)をもたらすために、(直線を引くことができるように眉毛下皮膚9を直線にするための)ある種の皮膚引張技法として、使用者の他方の手と組み合せてペンシル15を使用している。直線は、フリーハンドで引くのが最も容易な種類の線として認識される。不都合なことに、使用者が自らの手を緩めると、各目4の眉毛下皮膚9は、使用者の自然な形状に戻ることになる。実践により、使用者は、「塗布形態」に基づいて所望の「最終」形態を推定することができる。不都合なことに、フリーハンド技法を使用する場合、使用者による各塗布に対して、「塗布形態」に基づいて「最終」形態を正確に予測することには多くの困難がある。
【0010】
図3及び図4に示すように、フリーハンド、両手又は片手技法を用いる、メイクアップのための従来の塗布ステップのさらなる例示的な図が提供される。図3では、使用者の両手技法は、指が眉毛下皮膚9を直線形態になるように引っ張る(矢印を参照されたい)間、メイクアップフレア15aを適用する。図4では、使用者の両手技法は、片手技法と、使用者の頬領域におけるランダムな箇所に位置決めされた指(図示)とを使用しながら、下方眼瞼接触面11に近接する目下皮膚10にメイクアップブラシ15bを適用する。図4では、上眼瞼溝13が示されている。上眼瞼溝13は、概して平行であり、明確に画定されて、上眼瞼及び目4と眉毛2との間の眉毛下皮膚9内に「シャドウ」効果を提供する。
【0011】
全体として、当技術分野において、目に関する化粧料の正確且つ繰返し可能な塗布は、特に困難であり、フリーハンド又は片手方法を用いる満足のいく解決法は、提供されていないことが認識される。
【0012】
図5は、多様な目及び瞼形状を示す代替的な眼瞼の上眼瞼溝のグラフィカルな図である。示すように、使用者の眼瞼-上方眉毛下皮膚9は、上眼瞼溝13なし、先細りの上眼瞼溝、横方向フレア、平行な上眼瞼溝又はさらに複数の上眼瞼溝13ありの形状があり得る。多様な顔面特徴があることが理解されるであろう。
【0013】
図6では、この場合、内縁部4aから外縁部4bまで延在する場合がある隠れた又は丸まった上眼瞼溝13を提供する、伸長する皮膚のひだ(内眼角贅皮)を有するさらなる種類の眉毛下皮膚9が提供される。この種の眉毛下皮膚9は、上方蓋目領域9上に非弾力性の又はたるんだ皮膚がある人にも発生する可能性がある。
【0014】
当業者は、手を使ってメイクアップを施す場合、左右に繰り返すことが特に困難であると認識するであろう。当業者は、使用者(例えば、図5又は図6の使用者)が、ファッションの好みの理由で、自らの眼の構造が元来上眼瞼溝13を含まない(例えば、自然な上眼瞼溝を図4に示す)場合、視覚的に見える化粧による上眼瞼溝を人工的に挿入しようと試みる場合、左右の精度を正確に追求することがさらに困難であることをさらに認識するであろう。
【0015】
さらに、化粧料の使用者は、物理的な装置を使用することにより、メイクアップを施す場合に繰返し精度の困難さに対処しようと試みたことが認識される。これは、使用者の眉毛の色を暗くする場合に最も一般的に使用される。それは、眉毛が、各使用者の下にある眉弓3構造の上で最も容易に位置付けされるためである。こうした化粧用眉毛塗布具の例は、特許文献1(Shimleyら)及び特許文献2(Pereira)に示されている。それらの内容は、参照により本明細書に完全に援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】米国特許出願公開第2016/0360861号明細書
【文献】米国特許第8,051,860号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
したがって、上述した必要性の少なくとも1つに対処する、改善された目を対象とするメイクアップ塗布具構成及び方法が必要とされている。さらに、左右の精度を向上させ、眉毛下皮膚領域における使用者自身の構造のマイナスの影響を最小限にする、目を対象とする化粧料塗布方法を改善することも必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
それに応じて、ここでは、従来の技術において少なくとも1つの必要性があることが認識される。その結果、本発明は、塗布部材と、化粧料の塗布のための向上した精度及び左右繰返し性を提供する位置決め支持システムとを含む化粧料塗布デバイスを提供する。塗布部材は、任意選択的に、位置決め支持システムに対して調整可能且つ再配置可能であり、及び任意選択的に1つ又は複数の着色料部材、ガイド部材又は交換塗布部材とともにキット形態でさらに提供され得る。本発明の使用及び本発明の調整の方法が提供される。
【0019】
本発明の1つの例示的な実施形態によれば、塗布部材に調整可能に取り付けられた長尺状位置決め支持システムを含む化粧用システムが提供される。長尺状位置決め支持システム及び塗布部材の少なくとも一方は、複数のチップ端部部材の1つを交換可能に受け入れる手段を含む。長尺状位置決めシステムは、塗布部材を適応的に取り付ける手段を含む。それにより、チップ端部部材は、化粧用システムの先端部材に対して調整可能に位置決めされる。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、複数のチップ端部部材を有する塗布具部材が提供される。各チップ端部部材は、前記塗布具部材の長尺状ハンドル部分に対して角度的に調整可能である。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、複数のチップ部材と、少なくとも1つの塗布具部材を有する位置決め支持システムと、支持面ブリッジ部材と、支持顎当て部材とを含む適応的キットアセンブリが提供される。
【0022】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、適応的化粧用システムは、塗布部材に調整可能に取り付けられた長尺状位置決め支持システムを含む。前記長尺状位置決め支持システム及び前記塗布部材の少なくとも一つは、複数のチップ端部部材の1つを交換可能に受け入れる手段を含む。前記長尺状位置決めシステムは、前記塗布部材を適応的に取り付ける手段を含む。それにより、前記チップ端部部材は、前記化粧用システムの先端部材に対して調整可能に位置決めされる。
【0023】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、適応的化粧用システムは、塗布部材に調整可能に取り付けられた長尺状位置決め支持システムを含む。前記長尺状位置決め支持システム及び前記塗布部材の少なくとも一つは、チップ端部部材を受け入れる手段を含む。前記長尺状位置決めシステムは、前記塗布部材を適応的に取り付ける手段を含む。それにより、前記チップ端部部材は、前記化粧用システムの先端部材に対して調整可能に位置決めされる。
【0024】
本発明の上記及び他の態様、特徴及び利点は、添付図面と併せて読まれる以下の説明から明らかとなるであろう。添付図面において、同様の参照番号は、同じ要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】従来の詳細の特定の点を示す使用者の顔面構造の代表的な図である。
図2】両手誘導技法及びフレア(又はフェルト)チップタイプ塗布具を採用するアイライナの従来の塗布のグラフィカルな図である。
図3】フリーハンドの両手技法を使用するメイクアップのための従来の塗布ステップのグラフィカルな例示的な図である。
図4】フリーハンドの片手技法を使用するメイクアップのための従来の塗布ステップのグラフィカルな例示的な図である。
図5】当技術分野における多種多様を示す代替的な眼瞼の上眼瞼溝のグラフィカルな図である。示すように、使用者の眼瞼-上方眉毛下皮膚9は、上眼瞼溝13なし、先細りの上眼瞼溝、横方向フレア、平行な上眼瞼溝又はさらに複数の上眼瞼溝13ありの形状であり得る。
図6】隠れた又は丸まった上眼瞼溝を提供する、伸長する皮膚のひだ(内眼角贅皮)を含むさらなる眼瞼構造のグラフィカルな図である。
図7】本発明の例示的な実施形態による複数の代替的部材及び適応的特徴を含む実例となる化粧用システムを提供する。
図8】本発明の例示的な実施形態による複数の代替的部材及び適応的特徴を含む実例となる化粧用システムを提供する。
図9】使用状態にある代替的な適応的化粧用システムの1つのあり得る使用の実例となる正面斜視図を提供する。
図10】使用状態にある適応的化粧用システムの1つのあり得る代替的な使用の実例となる側面斜視図を提供する。
図11】本発明の例示的な実施形態による化粧用システムのキットアセンブリの実例となる例示的な図である。
図12】使用者及び調整のための本発明の例示的な実施形態の例示的な使用フローチャートである。
図13】代替的な化粧料塗布具システムの例示的な上面図である。
図14】部材が枢動している、図13の塗布具のさらなる図である。
図15】枢動配置にある、図13の塗布具のさらなる図である。
図16】側面図及び上面図からの畳まれた平坦配置で示される、図13の化粧用システムのキット形態である。
図17】塗布具端部及びチップ端部がそれらのそれぞれの支持体に対して且つ互いに対して枢動及び回転することを示す、適応的使用手順にあるかのように連続した適応的位置決め及び枢動で示す、図13の代替的な化粧料塗布具システムである。
図18】本発明の例示的な実施形態による適応的化粧用装置のための一連の使用イメージである。
図19】本発明の例示的な実施形態による適応的化粧用装置のための一連の使用イメージである。
図20】本発明の例示的な実施形態による適応的化粧用装置のための一連の使用イメージである。
図21】本発明の例示的な実施形態による適応的化粧用装置のための一連の使用イメージである。
図22】本発明の例示的な実施形態による適応的化粧用装置のための一連の使用イメージである。
図23】本発明の例示的な実施形態による適応的化粧用装置のための一連の使用イメージである。
図24A】本発明の別の例示的な実施形態による、可動要素を備えた化粧料塗布具の斜視図である。
図24B】本発明の別の例示的な実施形態による、可動要素を備えた化粧料塗布具の背面図である。
図24C】本発明の別の例示的な実施形態による、可動要素を備えた化粧料塗布具の正面図である。
図25図24A図24Cの化粧料塗布具の、その主塗布具及び塗布具ヘッドの例示的な実施形態を示す上面図である。
図26図24A図24Cの化粧料塗布具の、その二次塗布具の例示的な実施形態を示す底面図である。
図27A図24A図24Cの化粧料塗布具の、その塗布具間の関係を例示する側面図である。
図27B図24A図24Cの化粧料塗布具の、その可動要素がそれぞれの代替的な向きにおいてその本体から離れて枢動している、斜視側面図である。
図27C図24A図24Cの化粧料塗布具の、その可動要素がそれぞれの代替的な向きにおいてその本体から離れて枢動している、斜視側面図である。
図27D図24A図24Cの化粧料塗布具の、その可動要素がそれぞれの代替的な向きにおいてその本体から離れて枢動している、斜視側面図である。
図27E図24A図24Cの化粧料塗布具の、その可動要素がそれぞれの代替的な向きにおいてその本体から離れて枢動している、斜視側面図である。
図28】本発明の例示的な実施形態による可動要素を例示する斜視図である。
図29A】本発明の例示的な実施形態による、図24A図24Cの化粧料塗布具の、可動要素と化粧料塗布具との間の内部係合を示す底面斜視図である。
図29B】本発明の例示的な実施形態による、図24A図24Cの化粧料塗布具の、可動要素と化粧料塗布具との間の内部係合を示す上面斜視図である。
図29C】本発明の例示的な実施形態による、図24A図24Cの化粧料塗布具の、可動要素と化粧料塗布具との間の内部係合を示す断面図である。
図30A】本発明の例示的な実施形態による、図24A図24Cの化粧料塗布具の、その可動要素のそれぞれの位置を例示する正面斜視図である。
図30B】本発明の例示的な実施形態による、図24A図24Cの化粧料塗布具の、その可動要素のそれぞれの位置を例示する正面斜視図である。
図31】本発明の例示的な実施形態による可動部材の着脱可能継手を例示する図である。
図32A】本発明の例示的な実施形態による可動部材のヒンジに関連する詳細を示す図である。
図32B】本発明の例示的な実施形態による可動部材のヒンジに関連する詳細を示す図である。
図33A】本発明の例示的な実施形態による着脱可能且つ交換可能な主塗布具を例示する図である。
図33B】本発明の例示的な実施形態による着脱可能且つ交換可能な主塗布具を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで、本発明の実施形態を詳細に参照する。可能な場合には常に、図面及び説明において同じ又は同様の参照番号を使用して、同じ又は同様の部分又はステップを指す。図面は、簡易化された形態であり、正確な尺度ではない。「結合する」、「固定する」又は「取り付ける」及び同様の用語は、必ずしも直接の且つ直の接続を指すとは限らず、中間の要素又はデバイスを介する接続も含む。単に便宜上及び明確にするために、方向を指す用語(上/下等)又は動きに関する用語(前方/後方、左/右等)は、図面に関して使用するものとする。これらの及び同様の方向を指す用語は、決して範囲を限定するように解釈されるべきではない。当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用され得ることと、詳細な説明は、限定する意味で解釈されるべきではないことと、要素は、異なるように位置決めされ得るか、又は他の方法で、それに要求される書面記載の必要性なく、添付の特許請求の範囲のように示され得ることも理解されるであろう。
【0027】
ここで、図7を参照すると、考察するように、顎先の突起7位置及び頬骨8位置に対する、眉毛下皮膚9と、目下皮膚10と、それぞれの上方眼瞼接触面12及び下方眼瞼接触面11とを有する目4に対して使用される化粧用システム30である。
【0028】
化粧用システム30は、考察するように、好ましい長尺状の図で示す適応的位置決め支持システム40と、調整可能且つ取外し可能にそれに取り付けられた適応的塗布部材50又は塗布部材50とを含む。
【0029】
位置決め支持システム40は、頂部支持端部41A及び底部支持端部41Bを備えたシャフト部分41を有する。それぞれの且つ代替的な各頂部支持端部41A及び底部支持端部14Bは、それらのいずれの端部にも代替的な塗布具チップ端部60を解除可能に受け入れる適応的システムを含む。
【0030】
さらに、塗布具又は塗布部材50は、少なくとも1つのアダプタ端部51を有する。アダプタ端部51は、その端部に(又は2つの端部がある場合にはそれらのいずれの端部にも)、代替的な塗布具チップ端部60を解除可能に受け入れる適応的システムを含む。
【0031】
図示するように、適応的接続システム70は、位置決め支持システム40を塗布具又は塗布部材50と動作可能に接続する。図7において、接続システム70は、内部舌状部材(図示せず)を含む単一部材70Cである。内部舌状部材は、突出する外部舌状部材52と解除可能に係合する。それにより、塗布具50の位置は、位置決め支持システム40に対して調整可能である。接続システム70は、(図示するような)摩擦舌状部を備えた機械的連結機構を含むことができるか、又は塗布具50に位置決め支持システム40を調整可能又は固定可能に取り付ける他の任意のタイプの摩擦抵抗、圧縮クラップ、ねじ式固定具、磁気構成又は他の手段を使用することができる。例えば、図8に示すように、接続システム70に頂部接続部材70B及び底部接続部材70Aが設けられる。これらの各々は、位置決め支持システム40に取り付けられるとともに摩擦開口部を有する。それにより、塗布部材50のシャフト部分53が摺動可能に係合され且つ再配置可能である。
【0032】
図7からさらに理解されるように、接続システム70により、塗布具又は塗布部材50は、位置決め支持システム40のシャフト部分41に対して回転及び枢動することができる(51A及び矢印、例えばEを参照されたい)。
【0033】
その結果、塗布部材50は、使用者に対する回転等、使用者の便宜上、位置決め支持システム40の長さに沿った任意の場所で摺動され得ることが理解されるであろう。さらに、(図7の右側部分に示すように)(単一ピボット構成90にある)接続システム70は、さらに、塗布部材50が全体としてシャフト部分41構成に対して枢動する(矢印を参照されたい)ことを可能にし得る。その結果、当業者であれば、塗布具50がピボット部分に対して2~5移動度(ピボット部分に沿った摺動、ピボット部分に対する回転、ピボット部分に対する傾斜)を有することが理解されるであろう。
【0034】
当業者に理解されるように、塗布具チップ端部60は、化粧料組成物(当業者に理解されるように、頬紅、トナー、塗料又は他の任意の形態の染料)を塗布する適応的な複数の手段を含む。
【0035】
塗布具チップ端部は、本明細書における図面に対する限定なしに、既知の化粧用チップ端部の範囲及び趣旨内に調整することができる化粧料塗布に対して、細い、尖った、平坦な、丸い、曲線状の、プラッシュ/軟質の、硬質の/堅い又は他の任意のタイプのチップ端部を有することができる、任意の形態のブラシ、パッド、塗布具、フェルト端部、チップ又は他の任意の形状若しくは形態であり得る。
【0036】
さらに理解されるように、塗布具チップ端部60は、それぞれ塗布具端部51、位置決め支持システム40の各端部に対する適応的端部に解除可能に取り付けられるか、又は本発明の使用に好適な他の形態で取り付けられる、適応的接続チップ端部を含む。
【0037】
同様に理解されるように、本明細書における適応的構成の1つは、位置決め支持部材40に取外し可能に取り付けることができる位置決め部材61A、61Bの使用である。位置決め部材61Aは、チップ端部60も受け入れる任意の構成に嵌まることができる解除可能に取り付けられた構造を含む。位置決め部材61Bは、位置決め支持システム40のシャフト部分41に沿った任意の位置で取り付けることができる可撓性クランプ部材を提供する。いずれの位置決め部材61A、61Bでも示すように、それらは、位置決め補助具62A、62Bをさらに取外し可能に取り付けるために使用される。考察するように、位置決め補助具62Aは、長尺状シャフト部分62A’と、図9図10に示すように頬骨8、8又は使用者の顔面の他の任意の部分に近接して皮膚と接触する平滑端部62’’とを有するブリッジの形態である。位置決め補助具61Bは、使用者の顔面の顎先の突起7の位置に対して確実に位置決めするような形状である顎当ての形態である。
【0038】
示すように、塗布具部材50の塗布具端部51は、交換可能なチップ端部60を含む。さらに、塗布具端部51は、角度調整システム80を含む。角度調整システム80は、それぞれのチップ端部60の接触側に沿った、使用状態で使用者の指によって塗布具端部51の角度に対して調整される機能を含む。角度調整システム80は、角度調整の要件を達成するのに十分な任意の形態であり得るが、可撓性エラストマー材料、ピボット軸トグル構成、ばね、ピボットボス又は他の任意の形態の構成の形態であり得る。
【0039】
この構成の結果として、使用例において、使用者は、眉毛下皮膚領域9に沿って高度な正確さで及び顔面の両側において繰り返し、(例えば、全体的又は部分的に外側に(正中線から離れる方向に)又は内側に(正中線に向かう方向に)化粧料で1本又は複数本の上眼瞼溝ラインを引くために)塗布具端部51の端部の上に位置決めするために細いチップ端部60を選択することができる。
【0040】
さらに、この構成の結果として、使用者は、位置決め支持システム40の頂部支持端部41Aに取り付けるために異なるチップ端部(例えば、幅の広い塗布具ブラシを事前選択している場合がある。使用者は(自らの手の位置を変えることなく)指を使用して塗布部材50を離れるように揺動させ、チップ端部60を使用して、向上した精度及び使用者の快適さの範囲内で眉毛下皮膚領域9の上にアイライナ又は他のマークを配置することができる。本発明30を使用して、上眼瞼溝ライン又はアイライナを任意の順序で(限定なしに)塗布できることが理解されるであろう。
【0041】
さらに、当業者であれば、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、使用者が、下方眼瞼接触面11、上方眼瞼接触面12に近接して又は目4に近接する他の領域に細い化粧料を位置決めするように、塗布具部材50、したがって塗布具端部51を下向きにシャフト部分41に沿って片手又は両手で調整できることが理解されるであろう。
【0042】
ここで、図8をさらに参照すると、簡略化した化粧料塗布具が例示形態で提供されており、位置決め補助具62A又は62Bの一方を、頬骨8又は顎先の突起7に近接する位置決め支持システム40の部分に適応的に取り付けることができ、それにより適応並びに上眼瞼溝ライン13に近接する(又は人工的な上眼瞼溝ライン13を引くための)化粧料、アイライナ、頬紅の毎日の繰返しの且つ確実な位置決めのために、又は他の化粧料塗布用途に対して、繰返し可能な骨組みの構造において化粧用システムを使用者が確実に位置決めすることが可能になることを図示している。
【0043】
本発明の範囲は、位置決め支持体及び塗布部材を有する簡略化した化粧用システムを明確に含むことが理解されるであろう。本発明の1つの代替的な態様において、位置決め支持システム及び塗布具部材は、少なくとも目に近接する使用者の顔面に化粧料を塗布する能力を含む単一の適応的構成になるように、相互に形成又は併合できることがさらに理解されるであろう。
【0044】
例示的な図9及び図10に示すように、正面及び側面の適応的且つ図示的な構成が提供されている。ここで、化粧用システム30は、顔面位置に対する位置決め補助具62、62A、62Bの位置決めあり又はなしで使用することができる。例えば、使用者は、シャフト部分41を把持し、自らの手を頬骨位置8に又は目尻4bによって位置決めし、皮膚に化粧料を左側から右側に均一に繰返し塗布することができる。
【0045】
さらに理解されるように、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、チップ端部60は、使用者が化粧料を塗布し(第1ステップ)、化粧料を好都合に混合する(第2ステップ)ことができるようにする、なめらかにするか又は混合するブラシ、パッド又はフォームを含むことができる。
【0046】
図11をさらに参照すると、化粧用システム30のいくつかの部分を任意選択的に含むことができる例示的な外側容器101がキット100に設けられている。さらに、図示するように、キット100には、追加の化粧料102(頬紅、色合い等)を任意の好適な形態、個々の容器内若しくは接合形態又は他の任意の好適な形態において設けることができる。キット100は、結合された形態で一般消費者に提供することができる。当業者であれば、すべて本発明の範囲及び趣旨内で異なる構成要素及び異なる価値を有するキットを提供するように、キット100は、本発明において開示する特徴及び物品の幾分かを含むように適応的に構成され得ることがさらに理解されるであろう。
【0047】
ここで、図12をさらに参照すると、化粧用システム30を使用する任意選択的な且つ適応的な方法200が考察される。第1ステップ201では、使用者は、所望の化粧用システム構成を選択し、ステップ202において、本明細書で考察したように、位置決め支持システム40又は塗布部材50を受け入れて取り付けるために所望のチップ端部60、61A、61B、62を選択する。関連するステップ203において、代替的な選択を行うことができる。次に、ステップ204において、使用者は、目の位置における最初に決定された化粧用途(例えば、アイライナ、頬紅、上眼瞼溝塗布等)に塗布部材及びチップ端部を調整し、次のステップ205において、上述した顔面位置に対する所望の使用位置に対して化粧用システム30を位置決めする。次のステップ206において、使用者は、化粧料を塗布する(例えば、目用化粧料を塗布し、次いで位置を変えて、異なるチップ端部を使用して上眼瞼溝ライン13を外側(又は内側)に形成する)。使用者によって望まれる場合には、同じ側(左又は右)に対してさらなる調整を実施することができる。次いで、使用者は、終了ステップ207に達するまで、残りの使用者側で化粧用システムを使用することができる。したがって、収納又は後の使用のために、キット100内の容器101に化粧用システム30を戻すことができる。
【0048】
ここで、図13図17をさらに参照すると、ここで、代替的な適応的化粧用システム130に位置決め支持体140が設けられている。位置決め支持体140は、位置決め支持体140の第1端部における第1チップ端部160A(アーモンドブラシで示す)と、その反対側における(ブレンダブラシとして示す)第2チップ端部160Bとに対して、(小さい菱形ブラシの図示する形態での)塗布具端部151を有する塗布具部材150を支持する。
【0049】
図13に示すように、塗布具部材150は、その長さに沿って位置決め支持体140に対して(位置決め支持体140への塗布具部材150の結合部において(結合部は、塗布具部材150の枢動の支点も形成するように枢動可能である))枢動し、さらにチップ端部160Aに対するさまざまな位置で塗布具端部151を位置決めするように、支持体140の長さに沿って相対的に摺動し得ることが理解されるであろう。さらに、1つの代替的な実施形態では、位置決め支持体140の一部は、長さが入れ子式になっている(例えば、それ自体の長さに沿って伸長する(図15))ことができる。さらに、図14に例示するように、(図15)塗布具チップ端部151が塗布具150の支持シャフトに対して枢動及び旋回することができるように、塗布具端部151は、塗布具部材150に沿った取付位置に対して枢動可能である。最後に、ブレンダブラシチップ端部160B、塗布具端部151及びチップ端部160Aは、限定なしに、本明細書において考察したような任意の種類、形状又は部類の交換チップ端部システム、例えばブラシ、フォームパッド並びに異なる形状のフォーム部材及び異なる形状のブラシの使用を任意選択的に含むことが理解されるであろう。
【0050】
さらに、図16に示すように、化粧用システム130は、容器を使用するキット構成100の形態でコンパクトに収納することができる。
【0051】
図17は、左から右への流れプロセスにおける化粧用システム130の枢動運動を示す図を含む。ここで、図18図23を参照してさらに詳細に後述するように、ピボット位置に対して、有用な弧を通してチップ端部を枢動させ、移動させ、曲げることができる。
【0052】
図17に示すように、化粧用装置(システム)130を使用して、チップ端部160A(例えば、アーモンドブラシ)の縁に沿うことができる弧状経路に沿って塗布具端部151を枢動させることにより、化粧料を塗布することができる。本発明の例示的な実施形態によれば、図17に示すように、チップ端部160Aの上縁に沿った一方の側から他方の側まで且つその逆に塗布具端部151を枢動させることができるように、化粧用装置130に対し、枢動可能継手155により、塗布具端部151を有する塗布具部材150を取り付けることができる。それにより、枢動可能継手155は、塗布具部材150の枢動のための支点も形成する。したがって、例えば、本来の眼瞼の上眼瞼溝13に一致するように又はそれを模倣するように化粧料を引くために、チップ端部160Aの縁によって画定される弧状経路に沿って輪郭を描くことにより、化粧料を正確に且つ繰り返し塗布することができる。本発明の例示的な実施形態によれば、異なる形状、サイズ等を有する要素(例えば、異なるサイズのアーモンドブラシ又は異なる形状のブラシ)を使用して異なる化粧料塗布を描くことができるように、チップ端部160Aは、交換可能であり得る。例として、図5に例示するように、異なる目のサイズ及び形状を有する使用者に適応するように、異なるサイズ及び形状のアーモンドブラシを提供することができる。それに対応して、図17に示すように、塗布具端部151のための枢動可能継手155は、異なる使用に適応するように位置決め支持体140の長さに沿って摺動可能であり得る。
【0053】
図18は、本発明の例示的な実施形態による塗布具端部151に対して図17に示す枢動運動により、上眼瞼溝ライン13を作成/補足するために塗布される、眼瞼領域9に対する化粧料を例示する。図18に示すように、チップ端部160A(例えば、アーモンドブラシ)を、塗布具130のための固定アンカとしての役割を果たすように使用者の眼瞼の上に配置することができる。したがって、チップ端部160Aの縁に沿った塗布具端部151の枢動運動により、本来の又は人工的な上眼瞼溝ライン13に対応する実質的に弧状の経路に沿って使用者の眼瞼領域9に化粧料が塗布される。
【0054】
図19は、本発明の例示的な実施形態による、図14に示すように塗布具部材150が位置決め支持体140から離れる方向に枢動した状態で、チップ端部160Aを使用して使用者の眼瞼領域9に塗布された化粧料を示す。特に、チップ端部160Aを使用して、睫毛に近接する領域に沿って化粧料を塗布することができる。図19は、異なる比及び形状の領域に化粧料が塗布されている2つの例を示す。
【0055】
図20は、本発明の例示的な実施形態による、使用者の他方の目に対する、図18に示す枢動運動による化粧料塗布と、図19に示すチップ端部160Aによる化粧料塗布との繰返しを例示する。
【0056】
図21は、本発明の例示的な実施形態による、図19に示す化粧料を塗布するチップ端部160Aの使用を例示する。図21に示すように、塗布具部材150は、それ(及び塗布具端部151)がチップ端部160Aを使用する化粧料塗布を妨げないように、位置決め支持体140から離れる方向に枢動した状態で、チップ端部160Aを使用して、睫毛に近接する領域に沿って化粧料を塗布することができる。
【0057】
図22は、本発明の例示的な実施形態による、塗布具部材150が位置決め支持体140から離れる方向に枢動した状態で、塗布具端部151が下眼瞼の上の睫毛に近接して化粧料を塗布するように使用されている状態を例示する。
【0058】
図23は、本発明の例示的な実施形態による、第2チップ端部160Bがすでに塗布された化粧料を混合するブレンダとして使用されている状態を例示する。図23に示すように、例えば図15及び図16に示すように、第2チップ端部160Bが使用されているとき、収納形態で位置決め支持体140に近接して塗布具部材150を畳むことができる。
【0059】
図24A図24Cは、本発明の別の例示的な実施形態による、可動要素(又は「塗布具若しくは塗布部材」)250とともに示す化粧料塗布具230のそれぞれ斜視図、背面図及び正面図である。図24A図24Cに示すように、化粧料塗布具230は、例えば、図17図23に例示するように、使用者が上述した手順に従って化粧料の自己塗布において保持する長尺状本体240を含むことができる。図24A及び図24Cに示すように、本体240は、それぞれの側面にそれぞれ平坦面270a及び270bの対を含むことができる。図24A及び図24Bに例示するように、平坦面270a及び270bに近接して本体240の背面部分を横切って、可動要素250の取付アーム255を収容する長尺状開口部280を配置することができる。さらに詳細に後述するように、長尺状開口部280を通して、本体240の内部特徴部に可動要素250の取付アーム255を取り付けることができる。図24A及び図24Bに示すように、長尺状開口部280は、可動要素250の支持を提供するとともにその移動範囲を画定するために、本体240の背面部分を横切って延在することができる。特に、例えば図17及び図18に例示するように、化粧料塗布のために主塗布具260Aに関連して塗布具ヘッド251を弧状に左右に移動させることができるように、本体240に関して左右に長尺状開口部280に沿って可動要素250を移動させることができる。本発明の例示的な実施形態によれば、可動要素250は、支持要素257を組み込むことができる。支持要素257は、可動要素250が左右に移動する際、本体240の背面部分の外面に沿って接触及び摺動するように、パッドに形成されたポリマー、織物、フェルト、繊維質又は他の任意の軟質材料等を含むことができる。使用中に可動要素250を一定の力で安定して移動させることができるように(これは、化粧料塗布に対して有利である)、支持要素257は、所望の量の摩擦を提供することができる。これに対応して、可動要素250は、パターン化面を備えたタブ要素258をさらに組み込むことができる。タブ要素258は、使用中に可動要素250を制御し移動させるための相対的に拡大した面を使用者の指又は親指に提供する。例えば、上述したように、使用者は、顔面の両側において眉毛下皮膚領域9に沿って全体的又は部分的に繰り返し且つ正確に1本又は複数の上眼瞼溝ラインを外側に(正中線から離れる方向に)又は内側に(正中線に向かって)化粧料を用いて引くために、塗布具ヘッド251を使用することができる。この上眼瞼溝ライン塗布のために、化粧料塗布具230の本体240を回転させる必要なしに塗布するために塗布具ヘッド251を使用することができるように、タブ要素258の上に指を置いた状態で可動要素250を左右に移動させることができる。したがって、安定性及び精度を向上させて、上眼瞼溝ライン塗布を実施することができる。
【0060】
上記記載に対応して、本体240を有する化粧料塗布具230は、小さい菱形の、卵形の、平坦の又は尖ったブラシ、スポンジ等であり得る塗布具ヘッド251を含む。本体(又は「位置決め支持体」)240は、第1端部に第1チップ端部主塗布具260Aを含み、その反対側に第2チップ端部二次塗布具260Bを含む。本発明の例示的な実施形態によれば、第1チップ端部主塗布具260Aは、化粧料を塗布するブラシ、スポンジ等を組み込むことができる。
【0061】
図25は、主塗布具260A及び塗布具ヘッド251の例示的な実施形態を示す化粧料塗布具230の上面図である。図25に示すように、塗布具251及び260Aは、およそ対応する卵形形状を有するブラシ、スポンジ等であり得る。主塗布具260Aは、(例えば、図21に示すように)例えば領域9に化粧料を塗布するために相対的に広い被覆率を有する。塗布具ヘッド251は、(例えば、図18図20に示すように)例えば領域9に1本又は複数本の上眼瞼溝ラインを引くために、相対的に小さく且つ正確な構成を有することができる。当業者であれば理解することができるように、塗布具251及び260Aのサイズ、形状、材料、構成、向き等は、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく調整及び変更することができる。
【0062】
図26は、上記記載に対応してブレンダブラシ等であり得る、二次塗布具260Bの例示的な実施形態を示す化粧料塗布具230の底面図である。図26に示すように、塗布具260Bは、使用者の顔面にすでに塗布されている化粧料を混合するための円形のブラシ、スポンジ等であり得る。
【0063】
本発明の例示的な実施形態によれば、可動要素250は、使用中の左右の旋回運動に加えて、可動要素250を本体240から離れる方向に枢動させるためにヒンジ要素290及び対応するシャフト295をさらに組み込むことができる。図27Aは、化粧料塗布具230の側面図であり、その塗布具間の関係を例示している。図27B図27Eは、可動要素250がそれぞれの代替的な向きにおいて本体240から離れる方向に枢動している、図24A図26に示す化粧料塗布具230の斜視図及び側面図である。
【0064】
図27Aに示すように、化粧料塗布(例えば、上述し且つ図17及び図18に例示した左右の化粧料塗布)のための可動要素250の第1位置において、塗布具ヘッド251の化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)が、塗布具260Aの化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)と約-30度~+30度の角度を形成することができるように、塗布具ヘッド251を塗布具260Aと位置合わせすることができる。好ましくは、塗布具ヘッド251の化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)が、塗布具260Aの化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)と約-10度~+10度の角度を形成することができるか、又はより好ましくは、図17及び図18に示すように、上眼瞼溝ラインを模倣且つ/又は補足するように化粧料を塗布するために、平面/軸は、互いに実質的に平行であり得る。
【0065】
図27B及び図27Cに示すように、使用者は、ヒンジ要素290を中心に且つ本体240から離れる方向に可動要素250を枢動させるように、シャフト295を押下することができる。この向きで、使用者は、例えば、図21に例示するように、上眼瞼に化粧料を塗布するために、塗布具ヘッド251からのいかなる妨げもなしに、主塗布具260Aを使用して化粧料を塗布することができる。図27Cに例示するように、塗布具ヘッド251の化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)は、塗布具260Aの化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)と約20~90度の角度を形成することができる。
【0066】
図27D及び図27Eに示すように、可動要素250は、着脱可能継手297をさらに含み得る。これも、塗布具ヘッド251を主塗布具260Aから離れる方向に向けるように回転可能である。この向きで、使用者は、例えば、図22に例示するように、下眼瞼に化粧料を塗布するために、主塗布具260Aからのいかなる妨げもなしに、塗布具ヘッド251を使用して化粧料を塗布することができる。図27Eに例示するように、塗布具ヘッド251の化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)は、塗布具260Aの化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)と約90度、好ましくは約90度~約180度の角度を形成することができる。
【0067】
本発明の例示的な実施形態によれば、さらに詳細に後述するように、継手297は、化粧料塗布具230から塗布具ヘッド251を完全に分離することを可能にすることができる。したがって、選択肢として、使用者は、塗布具ヘッド251を化粧料塗布具230に取り付けることなく、塗布具ヘッド251を使用して化粧料を塗布することができる。
【0068】
ここで、本発明の例示的な実施形態による可動要素250の機械的特徴について、図28図33Bを参照してさらに詳細に説明する。
【0069】
図28は、本発明の例示的な実施形態による可動要素250を例示する斜視図である。特に、図28は、化粧料塗布具230と統合されていない可動要素250を示す。図28に示すように、可動要素250の取付アーム255は、実質的に円筒状の(支点)要素305を1つの端部に含み得る。この円筒状要素305は、可動要素250をその左右移動のために枢動させるアンカ及び支点を可動要素250に提供するために、本体240の内部構造における対応する要素と係合し、それにより可動要素250に対する化粧料塗布具230の本体240への枢動可能結合を形成する。本発明の例示的な実施形態によれば、タブ要素258が支点要素305と実質的に位置合わせされ、タブ要素258に対して使用者が加える移動力により、可動要素250を安定して枢動させることができる。当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、安定した枢動運動で可動要素250を枢動させるために、要素305の代わりに他の形状、向き及び構成の要素を使用できることを理解することができる。
【0070】
図29A及び図29Bは、本発明の例示的な実施形態による、可動要素250と化粧料塗布具230との間の内部係合を示す、化粧料塗布具230のそれぞれ底面斜視図及び上面斜視図である。図29A及び図29Bに示すように、化粧料塗布具230の本体240は、互いから分解することができる2つの部分242a及び242bを含むことができる。本発明の例示的な実施形態によれば、部分242a及び242bのそれぞれの長さは、相対的な長さで1:1の比例関係~約3:1の関係又は好ましくは約2:1の関係を有することができる。
【0071】
図29Aは、可動要素250の取付アーム255及び円筒状要素305を例示するために本体240の底部242aが透明で示されている、化粧料塗布具230の底面斜視図である。上記記載に対応して、可動要素250の取付アーム255は、本体240内で長尺状開口部280を通して延在することができる。円筒状要素305は、本体240内の反対側の近くに固定されている。図29Aに示すように、本体240の部分242bは、本体240を組み立てる際に係合するために部分242aにおける対応する突出部315(図29Bに示す)を受け入れる1つ又は複数の開口部310を含むことができる。さらに、部分242bは、円筒状要素305と回転可能に係合するために、円筒状要素305と同様の円周を有する実質的に円形の開口部320a(図29Cに示す)を含むことができる。本発明の例示的な実施形態によれば、可動要素250の回転可能なアンカを提供する際に摩擦、摩損又は引裂きを低減させるように、円筒状要素305と円形開口部315との間に、ポリマー材料等、湿潤及び/又は弾性材料から作製されたコーティング、スリーブ、カバー、リング等を配置することができる。
【0072】
図29Bは、可動要素250の取付アーム255及び円筒状要素305を例示するために本体240の上部242bが透明で示されている、化粧料塗布具230の上面斜視図である。上記記載に対応して、可動要素250の取付アーム255は、本体240内で長尺状開口部280を通して延在することができる。円筒状要素305は、本体240内の反対側の近くに固定されている。図29Bに示すように、本体240の部分242aは、本体240を組み立てる際に係合するために部分242bにおける対応する開口部310(図29Aに示す)内に挿入する1つ又は複数の突出部315を含むことができる。さらに、部分242aは、円筒状要素305と回転可能に係合するために円筒状要素305と同様の円周を有する実質的に円形の開口部320b(図29Cに示す)を含むことができる。本発明の例示的な実施形態によれば、可動要素250の回転可能なアンカを提供する際に摩擦、摩損又は引裂きを低減させるように、円筒状要素305と円形開口部315bとの間に、ポリマー材料等、湿潤及び/又は弾性材料から作製されたコーティング、スリーブ、カバー、リング等を配置することができる。
【0073】
図29Cは、本体240への可動要素250の内部係合を例示する化粧料塗布具230の断面図である。図29Cに示すように、部分242b及び242aの開口部315a及び315bは、本体240が組み立てられるとき、円筒状要素305と両面係合を提供することができ、それにより可動要素250に対して確実な回転可能なアンカ及び支点を提供する。開口部315a及び315bのそれぞれの円周(したがって円筒状要素305の2つの面)は、実質的に同じであり得るか又は異なり得る。本発明の例示的な実施形態によれば、円筒状要素305の上部(したがって開口部315a)は、円筒状要素305の下部(したがって開口部315b)より大きい円周を有することができる。
【0074】
図30A及び図30Bは、本発明の例示的な実施形態による、可動要素250のそれぞれの位置を例示する化粧料塗布具230の正面斜視図である。上述したように、例えばタブ要素258に力を加えることにより、化粧料塗布具230の本体240の長尺状開口部280に沿って左右に可動要素250を移動させることができる。図30Aは、このように一方の側に移動するときの可動要素250の位置を示す。それに対応して、図30Bは、図30Aに対応する側方位置450b及び対向する側方位置450cとともに、図24A図27Bに例示するデフォルト位置に対応する中心位置450aを例示する。したがって、例えば図17図20に例示するように、化粧料を正確に且つ繰り返し塗布するために、平滑に且つ安定して可動要素250を部分450b及び450c間で前後に移動させることができる。例えば、主塗布具260Aは、塗布具230のための固定アンカとしての役割を果たすように使用者の眼瞼の上に配置することができる。したがって、本来の又は人工的な上眼瞼溝ライン13に対応する実質的に弧状の経路に沿って使用者の眼瞼領域9に化粧料を塗布するために、可動要素250を位置450bから位置450cへ且つ/又はその逆に実質的に弧状の経路に沿って移動させることができる。有利には、使用者が、過度の使用者専門技術を必要とすることなく、(例えば、人工的な上眼瞼溝ラインを作成するために且つ/又は本来の若しくは人工的な上眼瞼溝ラインを補足するために)確実に所望の経路に沿って化粧料を塗布することができるように、塗布具230は、塗布具230の画定された経路に沿った化粧料の固定された塗布を可能にする。換言すれば、図27A及び図27Cに示す塗布具ヘッド251の位置間の所望のピボット高さにおいて、可動要素250を位置450bから450cまで且つ/又はその逆に移動させることにより、正確に且つ繰り返し化粧料を塗布することができる。
【0075】
本発明の例示的な実施形態によれば、位置450b及び450c間の移動の範囲は、塗布具ヘッド251の化粧料塗布面に近い平面(又はそこから延在する直交軸)に対して最大約90度(約90度を含む)(好ましくは約25度~約40度)の弧にわたることができる。例えば、眼瞼領域9等、眼瞼の主要な位置に主塗布具260Aを配置することができる。位置450b及び450c間で可動要素250を前後に移動させることができる。塗布具ヘッド251は、いわゆる「スモーキーアイ」効果をもたらすこととともに、本来の上眼瞼溝13に対応するか又はそれを模倣する眼瞼の上眼瞼溝を形成するように化粧料を塗布することができる。有利には、可動要素250の安定した且つ繰返し可能な移動により、使用者に、過度の専門技術なしにこのように化粧料を塗布するより好都合なプロセスが提供される。
【0076】
化粧料塗布230は、化粧料塗布に対して十分な強度及び剛性を有する熱可塑性材料若しくはその複合材又は任意の材料(例えば、さまざまな種類の金属、合金等)で作製することができる。
【0077】
当業者であれば、継手297の代わりに、可動要素250を形成する際に化粧料塗布具230に対して塗布具ヘッド251を取り付け且つ取り外すための代替的な手段を使用できることがさらに理解されるであろう。例えば、継手297は、ねじ込み式且つ回転式継手のためのねじ山を含むことができる。
【0078】
図31は、本発明の例示的な実施形態による可動部材250の着脱可能な継手297を例示する図である。図31において、ヒンジ290及び継手297へのそれぞれの結合におけるその内部構成を例示するために、シャフト295が透明で示されている。図31に示すように、塗布具ヘッド251に結合されるシャフト505を塗布具ヘッド251に取り付けるための挿入要素を収容するための、前端部に向かう(塗布具ヘッド251に向かう)開口部とシャフト295を一体化することができる。本発明の例示的な実施形態によれば、シャフト505の挿入要素は、その挿入要素の残りの部分より大きい直径を有する隆起部分497を含むことができる。これに対応して、シャフト295の前端開口部は、シャフト295に結合されたときにシャフト505を適所に保持するために、隆起部分497を受け入れるチャネルを含むことができる。図31にさらに示すように、例えば図27A及び図27Bに示すように、使用者が塗布具ヘッド251を主塗布具260Aから離れる方向に上向きに枢動させるように、シャフト295を(例えば、指により)押下することができるように、ヒンジ290を介して取付アーム255にシャフト295を接続することができる。
【0079】
図32A及び図32Bは、本発明の例示的な実施形態によるヒンジ290に関連する詳細を示す図である。図32Aは、ヒンジ290のその内部要素を例示するための断面図である。図32Aに示すように、ヒンジ290は、弾性部材(ばね等)592を収容する内部チャネルに面する背面590を含むことができる。弾性部材592は、摩擦及び捕捉部材595において背面590に対して力をかける。本発明の例示的な実施形態によれば、摩擦及び捕捉部材595は、可動要素250が、図24Aに示す下降位置と、図27A及び図27Bに示す完全枢動位置との間の任意の位置を保持することができるように、背面590に対して十分な摩擦力をかける玉軸受等であり得る。したがって、使用者は、可動要素250のピボットの高さと、それに対応して主塗布具260Aからの塗布具ヘッド251の高さとを調整することにより、図30Bに例示する前後運動を使用して塗布されている化粧料の弧を調整することができる。
【0080】
図32Bに例示するように、背面590は、可動要素250が、図24Aに示す下降位置に配置されたときに摩擦及び捕捉要素595(例えば、玉軸受)を受け入れる切欠き605を組み込むことができる。弾性部材592がその内部チャネルの後壁並びに摩擦及び捕捉要素595に力をかけると、可動要素は、図24Aに示す下降位置において適所に保持される。これに対応して、背面590は、例えば、参照番号610によって示す位置に別の切欠きを組み込むことができる。したがって、可動要素250が、図27A及び図27Bに示す完全枢動位置まで枢動して上昇すると、摩擦及び捕捉要素595は、切欠き610内に少なくとも部分的に嵌まる。弾性部材592がその内部チャネルの後壁並びに摩擦及び捕捉要素595に力をかけると、可動要素は、図27A及び図27Bに示す完全枢動位置において適所に保持される。それにより、可動要素250の移動範囲は、化粧料塗布具230の有用性及び耐用性を向上させるように使用者によって画定される。
【0081】
上述したように、化粧料塗布具230における塗布具のすべて(例えば、塗布具ヘッド251、主塗布具260A及び二次塗布具260B)は、限定なしに、本明細書で考察したような任意の種類、形状又は分類、例えばブラシ、フォームパッド並びに異なる形状のフォーム部材及び異なる形状のブラシの使用と交換可能であり得る。例えば、塗布具ヘッド251を、異なる長さ(例えば、シャフト505の長さ)、サイズ、形状、種類又は分類を有する別の要素に、こうした異なる要素を継手297において取り付けることにより置き換えることができる。
【0082】
図33A及び図33Bは、本発明の例示的な実施形態による着脱可能且つ交換可能な主塗布具260Aを例示する図である。図33A及び図33Bに示すように、主塗布具260Aは、化粧料塗布具230の本体240(例えば、図29A及び図29Bに例示する上部242b)に着脱可能に結合する取付要素705を組み込むことができる。本発明の例示的な実施形態によれば、取付要素705は、2つの端部を含む。そこで、上部242bに組み込まれた対応する巻付けフック(図示せず)が取付要素705を把持する。したがって、使用者は、主塗布具260Aを、化粧料塗布具230に結合するための同様の取付要素705を有する別の異なる塗布具要素と交換することができる。
【0083】
本文において、本発明の例示的なバージョンがより詳細に理解されるように多くの具体的な詳細を示した。しかしながら、当業者には、本発明のいくつかのバージョンが、本発明の範囲及び趣旨内にあり続けながら、これらの具体的な詳細の幾つかなしに実施され得ることが明らかとなるであろう。実際に、本明細書において「変形形態」、「複数の変形形態」及び「1つの/その変形形態」又は「1つのバージョン」、「バージョン」若しくは「実施形態」等と言及する場合、それは、その変形形態又はバージョンに関連して記載した特定の特徴、構造又は特性が、本開示による少なくとも1つのこうした変形形態又はバージョンに含まれることを意味するものと理解されるべきである。したがって、本明細書のさまざまな場所において、「1つの変形形態において」、「1つの実施形態におおいて」、「1つのバージョンにおいて」等の文言が現れる場合、それは、必ずしも同じバージョン又は変形形態をすべて指しているとは限らず、他のバージョン又は変形形態と相互に排他的である別個の又は代替的なバージョン又は変形形態でもない。さらに、いくつかの変形形態又はバージョンによって示され得るが、他の変形形態又はバージョンで示されない可能性があるさまざまな特徴が記載されている場合がある。同様に、いくつかの変形形態又はバージョンに対する要件であり得るが、他の変形形態又はバージョンでは要件であり得ないさまざまな要件が記載されている。さらに、本明細書を通して使用する「1つの(a)」、「1つの(an)」、「少なくとも」という用語は、量の限定を示すものではなく、逆に要素の単数の指示が必ずしもこうした要素の複数の指示を排除するものではないという意味で、言及した要素の少なくとも1つの存在を示すものである。同時に、「複数の」という用語は、2つ以上の言及した項目の存在を示す。最後に、「接続された」又は「結合された」という用語及び関連する用語は、動作的な意味で使用されており、必ずしも直接の接続又は結合に限定されない。
【0084】
例として、化粧料塗布具(例えば、230)が、対応する塗布具ヘッド(例えば、251)を含む1つの可動要素(例えば、250)があるように記載されているが、当業者であれば、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、化粧料塗布具に追加の可動要素及び/又は塗布具ヘッド等の追加の要素を組み込み得ることが理解されるはずである。例として、複数の帯状の化粧料の混合物を塗布するために、(上述し且つ図27Aに示す要素251及び260Aに加えて)、複数の塗布具ヘッドを互いに位置合わせする(又は「積み重ねる」)ことができる。
【0085】
さまざまな動作について、本発明の実施形態の理解に有用であり得るような方法で複数の別個の動作として順次説明している場合がある。しかし、説明の順序は、これらの動作が順序に依存することを意味するように解釈されるべきではない。
【0086】
当業者であれば、本明細書で用いるように、位置決め支持システム、装置、構造、連結機構等に対して、本明細書において示唆した実施形態に対するいかなる特定の限定もないことが理解されるであろう。その結果、当業者であれば、本明細書における関連する構造、特徴及びシステムを相互に入れ替えるか若しくは交換するか又は補完することが本発明の範囲及び趣旨内にあることを認識するであろう。
【0087】
当業者であれば、本明細書で用いるように、化粧用システム若しくはキット又はそれらのアセンブリが、本発明の代替的な且つ適応的な組合せを例示するものであり、こうした変形形態のすべてが本発明の範囲及び趣旨内にあるものとして認識されるべきであることも認識するであろう。
【0088】
当業者であれば、本明細書で用いるように、塗布部材の皮膚接触端部のタイプに対していかなる限定もないことも理解されるであろう。そうしたタイプは、限定されないが、ローラボール構成、繊維質ブラシ部材、フェルトから構成されたパッド部材、フォーム若しくはテキスタイル又は任意の組合せ、着色流体塗布を可能にするフェルトチップ又はフレアチップ端部、鋭利なチップ(例えば、塗布部材に含まれる固形又は半固形材料を塗布する剛性端部)を含む、使用者にメイクアップを施すための従来の技術において既知である任意のチップタイプから選択することができる。
【0089】
当業者であれば、本明細書で用いるように、本発明、装置、方法及び代替的な実施形態が、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、眼瞼、眉毛、上眼瞼溝領域、眉毛下皮膚、目下皮膚又は使用者の顔面構造に関する任意の組合せ若しくは構成に化粧料を塗布するために使用できることがさらに理解されるであろう。
【0090】
本明細書で用いる外側」という文言は、概して、好ましくは正中線14から離れる方向における(ただし必須ではない)側方型の方向を指す。「内側」という文言は、概して、好ましくは正中線14に向かう方向における(ただし必須ではない)同様の側方型の方向を指す。その結果、目4の内縁部4aから外側に(正中線14から離れる方向に)外縁部4bに向かう移動は、「外側」運動である。反対の方向は、内側運動であるか又は内側方向にある。
【0091】
添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態の少なくとも1つについて説明した。しかし、当業者であれば、本発明がそれらの厳密な実施形態に限定されないことと、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、本開示のシステムにおいてさまざまな変更形態及び変形形態を作成し得ることとが明らかとなるであろう。したがって、本開示は、本開示の変更形態及び変形形態が添付の請求項の範囲及びそれらの均等物内にあれば、それらを包含するように意図されている。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図21
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図24A
図24B
図24C
図25
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図27A
図27B
図27C
図27D
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図28
図29A
図29B
図29C
図30A
図30B
図31
図32A
図32B
図33A
図33B
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