(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】反応性染料湿式固定連続染色法
(51)【国際特許分類】
D06P 1/38 20060101AFI20230516BHJP
D06P 5/00 20060101ALI20230516BHJP
D06C 7/00 20060101ALI20230516BHJP
D06M 11/38 20060101ALI20230516BHJP
【FI】
D06P1/38 A
D06P5/00 A
D06P5/00 106
D06C7/00 Z
D06M11/38
(21)【出願番号】P 2021552258
(86)(22)【出願日】2020-07-15
(86)【国際出願番号】 CN2020000151
(87)【国際公開番号】W WO2021088242
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】201911081088.3
(32)【優先日】2019-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521391830
【氏名又は名称】華紡股▲ふん▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】521393476
【氏名又は名称】東華大学
(73)【特許権者】
【識別番号】521391841
【氏名又は名称】濱州華紡工程技術研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】毛志平
(72)【発明者】
【氏名】孫紅玉
(72)【発明者】
【氏名】李春光
(72)【発明者】
【氏名】賈栄霞
(72)【発明者】
【氏名】鐘毅
(72)【発明者】
【氏名】徐紅
(72)【発明者】
【氏名】王力民
(72)【発明者】
【氏名】于▲ちい▼
(72)【発明者】
【氏名】劉暁敏
(72)【発明者】
【氏名】芦青波
(72)【発明者】
【氏名】盛春英
(72)【発明者】
【氏名】路恩剛
(72)【発明者】
【氏名】趙奇生
(72)【発明者】
【氏名】呉偉
(72)【発明者】
【氏名】代亜敏
(72)【発明者】
【氏名】王金波
【審査官】仁科 努
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-051881(JP,A)
【文献】特開昭47-004044(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105256485(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105970698(CN,A)
【文献】特開2006-200058(JP,A)
【文献】特開昭63-256778(JP,A)
【文献】特開昭57-056588(JP,A)
【文献】特開昭50-053686(JP,A)
【文献】特開昭50-112575(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102650097(CN,A)
【文献】特表昭58-501043(JP,A)
【文献】特開昭47-035289(JP,A)
【文献】特開平08-060563(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101016682(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101634113(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101858019(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101864648(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102071583(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103911879(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102409565(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06P 1/38
D06P 5/00
D06C 7/00
D06M 11/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記のステップを含むことを特徴とする反応性染料湿式固定連続染色法:
ステップ1、生地をパッド染め液に浸漬するまで染料溶液+アルカリ剤による一浴一
段法により生地に対する前処理を行う;
ステップ2
、パッド染め装置により前処理の行われた生地をパッド染め液に浸漬する;
ステップ3、生地をパッド染め液に浸漬してから50°C~90°Cの前焼き温度で前焼き処理を行
い、前焼き処理の効果をチェックし、前焼きの行われた生地の表面の水分含量が15%~30%にあると、チェックで認められて前焼き処理が完成する;
ステップ4、前焼き処理を完成してから10°C~70°Cの積上げ温度で2時間~72時間に生地に対する巻き・積み上げ処理を行う。
【請求項2】
前記の方法は水による洗浄、ソーピング、水による再洗浄及び焼きによる乾燥も含むことを特徴とする請求項1に記載の反応性染料湿式固定連続染色法。
【請求項3】
前記のステップ1では、染料溶液+アルカリ剤による一浴は反応性染料溶液及び色固定アルカリによる一浴で与えるものであることを特徴とする請求項1に記載の反応性染料湿式固定連続染色法。
【請求項4】
前記の反応性染料は活性基の少なくとも2つを含む反応性染料であ
ることを特徴とする請求項3に記載の反応性染料湿式固定連続染色法。
【請求項5】
前記活性基はジビニルスルホン基であることを特徴とする請求項4に記載の反応性染料湿式固定連続染色法。
【請求項6】
前記の反応性染料用量が1~80g/l、前記の色固定アルカリ用量が10~80g/
lであることを特徴とする請求項3に記載の反応性染料湿式固定連続染色法。
【請求項7】
前記のステップ4では、積上げ処理は積上げ温度が10°C~70°C
、積上げ時間が2時間~72時
間であることを特徴とする請求項1に記載の反応性染料湿式固定連続染色法。
【請求項8】
前記のステップ4では、積上げ処理は積上げ温度が35°C~50°C、積上げ時間が4時間~24時間であることを特徴とする請求項7に記載の反応性染料湿式固定連続染色法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はセルロース繊維生地に対する反応性染料による染色分野、具体的には反応性染料湿式固定連続染色法に関する。
【背景技術】
【0002】
セルロース繊維及びその混紡または織り交ぜられた生地セルロース繊維に対する反応性染料による染色では、現在、主に用いられる染色法はパッド染めによる染色である。(1)常に用いられるプロセスはパッド焼き・蒸し連続染色法である。このパッド染めプロセスは高い染色効率により水の消費量がディップ染色より少ないので、大量連続生産に適し、広く用いられている。しかしながら、パッド焼き・蒸しプロセスによる染色の場合、このプロセスでは大量の無機塩及びアルカリが用いられ、水で洗浄する場合に生地表面にある無機塩が完全に除去され難く、排水処理が難しくなり、重大な環境汚染につながる上、生産プロセスが長く、染色プロセスが複雑であり、蒸気用量でもエネルギー消費量でも大きく、コストが高い。(2)従来のコールドパイルプロセスは主な特徴として生地が低温でパッド染め液及びアルカリ剤に浸漬されて染料溶液が繊維の表面に吸着するようにして生地を巻き、積み上げ、室温で決まった期間に放置して緩く回して色の固定を完成する。このプロセスは染料に対する要求が高い。例えば、良好な水溶性及び透過性、低い直接性及び反応性など。従来のコールドパイルプロセスは積上げ反応時間が長く、積上げの過程に緩く積上げ装置を回し、コールドパイルアルカリ剤が苛性ソーダ、ソーダ灰及びケイ酸ナトリウムなどを含み、冷水では、アルカリ剤の中のケイ酸ナトリウムは溶解し難く、お湯による溶解が必要であり、アルカリ剤成分が多く、染色の再現性が弱く、品質変動が顕著である。
【0003】
現在、印刷と染色業が高いエネルギー消費量、高い汚染の業種にされていて、パッド染め活性料染色が生産能力の大部分を占めているので、活性パッド染めの高いエネルギー消費量及び高い汚染の現状を変えることは染色・仕上げ技術の主な発展方向となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術の上記の欠点を解決するために、本発明は従来の活性パッド染めプロセスパッド焼き・蒸しの長いプロセスを改善するための反応性染料湿式固定連続染色法を提供してエネルギー消費量を削減する上、従来の活性パッド焼き・蒸しプロセスにおける無機塩の用量が多いという課題を解決し、長い積上げ時間、積上げ過程に緩く積上げ装置を回す動作、多いアルカリ剤成分、弱い再現性及び大きな品質変動など従来のコールドパイルプロセスにおける欠点を改善するためにも用いられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は下記のステップを含む反応性染料湿式固定連続染色法を提供する。
【0006】
ステップ1、生地をパッド染め液に浸漬するまで染料溶液+アルカリ剤による一浴一段法により生地に対する前処理を行う。
【0007】
ステップ2、圧縮空気フィルム形の横形の強力パッド染め装置により前処理の行われた生地をパッド染め液に浸漬する。
【0008】
ステップ3、生地をパッド染め液に浸漬してから50°C~90°Cの前焼き温度で前焼き処理を行う。
【0009】
ステップ4、前焼き処理を完成してから10°C~70°Cの積上げ温度で2時間~72時間に生地に対する巻き・積み上げ処理を行う。
【0010】
更に、前記の方法は水による洗浄、ソーピング、水による再洗浄及び焼きによる乾燥も含む。
【0011】
更に、前記のステップ1では、染料溶液+アルカリ剤による一浴は反応性染料溶液及び色固定アルカリによる一浴で与えるものである。
【0012】
更に、前記の反応性染料は活性基の少なくとも2つを含む反応性染料であり、ジビニルスルホン基の反応性染料が望ましい。
【0013】
更に、前記の反応性染料用量は1~80g/l、前記の色固定アルカリ用量は10~80g/l、望ましい用量は15~35g/lである。
【0014】
更に、前記のステップ2では、残余率を45%~75%にする。
【0015】
更に、前記のステップ3では、前焼き処理の効果をチェックし、前焼きの行われた生地の表面の水分含量が5%~40%、望ましい生地の表面の水分含量が15%~30%にあると、チェックで認められる。
【0016】
更に、前記のステップ4では、積上げ処理は積上げ温度が10°C~70°C、望ましい積上げ温度が35°C~50°C、積上げ時間が2時間~72時間、望ましい積上げ時間が4時間~24時間である。
【発明の効果】
【0017】
(1)従来のパッド焼き・蒸しプロセスに対して、本発明ではプロセスを従来のパッド染め、焼き、2回目のパッド染め及び蒸しをパッド染め、前焼き及び巻きに変え、プロセスが短くなり、蒸気消費量及び機器ユニットを削減し、機器を簡単にしたので、コストが削減される。
【0018】
(2)本発明では、染料と色固定アルカリによる一浴与えにより無機塩の用量を削減し、活性染色及び少塩染色を達成し、環境汚染を軽減する。
【0019】
(3)本発明では、生地をパッド染料の作動流体に浸漬してから前焼きにより生地の表面に付着した水分含量が15%~30%にあり、巻巻き・積上げの過程に生地に自由水分がなく、染料が泳ぎで移動できなく、生地の左、中央及び右の色差が効果的に避けられた。
【0020】
(4)本発明では、生地をパッド染料の作動流体に浸漬してから水分含量が15%~30%となるまで前焼きを行い、巻き・積上げの過程に生地に自由水分がなく、生地の腫れが少なくなり、生地の縫い目のところに自由水分がなく、縫い目痕の恐れがなく、生地に縫い目痕の瑕疵がない。
【0021】
(5)本発明では、生地をパッド染料の作動流体に浸漬してから水分含量が15%~30%となるまで前焼きを行い、巻き・積上げの過程に生地に自由水分がなく、積上げ過程に停止しないで巻かれた生地を回すことが不要となり、エネルギー消費量が削減される。
【0022】
(6)生地をパッド染料の作動流体に浸漬してから水分含量が15%~30%となるまで前焼きを行い、巻き・積上げの過程に生地に自由水分がないので、染料の色の固定率及び生地の取色取得の深度が向上する。
【0023】
(7)本発明では、積上げの周囲温度に関する厳しい要求がなく、とても広い温度範囲に適応でき、積上げ時間を調整して積上げ周囲温度の変動を補うことができ、積上げ周囲温度が高い場合、積上げ時間を短くすることができ、積上げ周囲温度が低い場合、積上げ時間を長くすることができ、積上げ周囲温度の変動に応じて適当に積上げ時間を調整して生地の表面の色取得効果を達成できる。
【0024】
(8)従来のパッド焼き・蒸しのプロセスと比べて、本発明では、サンプリングの際に当たり活性蒸気・固体・液体による浸漬及び蒸しのプロセスが不要となり、プロセスが短く、操作しやすく、労働効率が向上する。
【0025】
(9)本発明による染色法は様々な生地及び数量を問わない注文に適し、注文に応じて自由に切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
次に、本発明の実施例または従来の技術のソリューションについて更にはっきりして説明するために、実施例または従来の技術に関する説明のための図について簡単に説明する。明らかに、本分野の普通の技術者は創造的労働をしないでこれらの図により他の図を取得できる。
【0027】
【
図1】本発明による反応性染料の湿式固定連続染色法に関するプロセスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本技術分野の技術者が更にはっきりして本発明のソリューションを理解できるために、本発明の実施例の図と結び合わせて本発明の実施例のソリューションについてはっきりして、完全に説明する。明らかに、説明する実施例が本発明の実施例の一部に過ぎない。本分野の普通の技術者は本発明の実施例により創造的労働をしないで取得した他の実施例のすべては本発明の請求範囲にある。
【0029】
次に、図と合わせて本発明の原理について更に説明する。
【0030】
図1に示す通り、本発明による反応性染料湿式固定連続染色法は下記のステップを含む。
【0031】
S101、生地をパッド染め液に浸漬するまで染料溶液+アルカリ剤による一浴一段法により生地に対する前処理を行う。
【0032】
S102、圧縮空気フィルム形の横形の強力パッド染め装置により前処理の行われた生地をパッド染め液に浸漬する。
【0033】
S103、生地をパッド染め液に浸漬してから50°C~90°Cの前焼き温度で前焼き処理を行う。
【0034】
S104、前焼き処理を完成してから10°C~70°Cの積上げ温度で2時間~72時間、生地に対する巻き・積み上げ処理を行う。
【0035】
前記の方法は、水による洗浄、ソーピング、水による再洗浄及び焼きによる乾燥も含む。
【0036】
前記S101では、染料溶液+アルカリ剤による一浴は反応性染料溶液及び色固定アルカリによる一浴で与えるものであり、無機塩の用量が少なくなる。
【0037】
前記の反応性染料は活性基の少なくとも2つを含む反応性染料であり、ジビニルスルホン基の反応性染料が望ましい。
【0038】
前記の反応性染料用量は1~80g/l、前記の色固定アルカリ用量は10~80g/l、望ましい用量は15~35g/lである。
【0039】
前記S102中、残余率を45%~75%にする。
【0040】
前記S103中、前焼き処理の効果をチェックし、前焼きの行われた生地の表面の水分含量が5%~40%、望ましい生地の表面の水分含量が15~30%にあると、チェックで認められる。生地の表面の水分含量が15%~30%にあり、巻き・積上げの過程に生地に自由水分がないことに役に立ち、染料が泳ぎで移動できなく、生地の左、中央及び右の色差が効果的に避けられ、生地の腫れが少なくなる。この場合、生地縫い目のところに自由水分がなく、縫い目痕の恐れがなく、生地に縫い目痕の瑕疵がなく、積上げ過程に停止しないで巻かれた生地を回すことが不要となり、エネルギー消費量が削減され、巻き・積上げの過程に生地に自由水分がないので、染料の色の固定率及び生地の取色取得の深度が向上する。
【0041】
前記S104中、積上げ処理は、積上げ温度が10°C~70°C、望ましい積上げ温度が35°C~50°Cであり、積上げ時間が2時間~72時間、望ましい積上げ時間が4時間~24時間である。積上げの周囲温度に関する厳しい要求がなく、とても広い温度範囲に適応でき、積上げ時間を調整して積上げ周囲温度の変動を補うことができ、積上げ周囲温度が高い場合、積上げ時間を短くすることができ、積上げ周囲温度が低い場合、積上げ時間を長くすることができ、積上げ周囲温度に応じて適切に積上げ時間を調整して、生地の表面の色取得効果を達成できる。
【0042】
次に、具体的な生産実施例と結び合わせて、更に本発明の原理について説明する。
【0043】
生地:C20×16 100×58平織り
【0044】
染料及び添加剤:活性基の少なくとも2つを含む反応性染料、色固定アルカリ(BASF)、ソーピングエージェントデグー3S(BASF)、ソーダ灰、苛性ソーダ、Ruthesell F-HIT(BASF)、工業用塩
【0045】
生産機器:圧縮空気フィルム形の横形の強力パッド染め装置、633熱風乾燥室、カラーソーピングマシン、JT-T 紡績原料水分計(泰州市精泰儀器儀表有限公司製)、Datacolor SF 600×比色計(瑞比社製)
【0046】
試験項目:力、K/S値、ソーピング堅牢度、摩擦堅牢度、アイロンかけ堅牢度、耐汗堅牢度、塩素洗浄堅牢度、耐光性、耐汗光複合堅牢度
【0047】
実験例1
湿気色固定プロセスの生産実施例
【0048】
生地:C20×16 128×60 57” 色:ネイビーブルー
【0049】
プロセス処方(Remasuによる):RemasuネイビーブルーRGB、18g/L、Remasu赤RGB、0.5g/L、Remasu金色RGB、0.95g/L
【0050】
プロセス:称り(プロセス処方により染料及びアルカリ液を取る)→溶解(染料及びアルカリ剤をそれぞれ異なる溶解タンクに入れる)→投入(比例ポンプで4:1で染料及びアルカリ剤工作液をローリングトラフに入れる)→パッド染め液による浸漬(残余率65%)→前焼き(50°C~90°Cでの生地の表面の水分含量を20%~30%に制御する)→同期巻き→プラスチックフィルムによるシーリング→積上げ(積上げ温度30°C~40°C、積上げ時間24時間)→水による洗浄→ソーピング(デグー3S、2g/L)→水による再洗浄→焼きによる乾燥
【0051】
指標比較は次のとおりである。
【0052】
【0053】
【0054】
表1と表2との比較によると、本発明による反応性染料湿式固定連続染色法による染色効果はパッド焼き・蒸しの以上にあり、色取得量が5%以上に向上し、色堅牢度がパッド焼き・蒸しの指標要求を達成でき、干し摩擦堅牢度、耐汗光複合堅牢度及び耐光性などがパッド焼き・蒸し染色方式の以上にある。
【0055】
実験例2
湿気色固定プロセスの生産実施例
【0056】
生地:C20×16+70D 120×68 57”弾性生地 色:青色、ネイビーブルー
【0057】
プロセス処方:
【0058】
青色(ANOZOLによる):ANOZOLブルーM-2GE、17.2g/L、ANOZOL赤3BE、1.5g/L、ANOZOL黄色3RE、1.3g/L
【0059】
ネイビーブルー(ANOZOLによる):ANOZOLネイビーブルーL-3G、16g/L、ANOZOL赤L-S、3g/L、ANOZOL黄色L-3R、1g/L
【0060】
プロセス:称り(プロセス処方により染料及びアルカリ液を取る)→溶解(染料及びアルカリ剤をそれぞれ異なる溶解タンクに入れる)→投入(比例ポンプで4:1で染料及びアルカリ剤工作液をローリングトラフに入れる)→パッド染め液による浸漬(残余率65%)→前焼き(50°C~90°Cでの生地の表面の水分含量を20%~30%に制御する)→同期巻き→プラスチックフィルムによるシーリング→積上げ(積上げ温度30°C~40°C、積上げ時間24時間)→水による洗浄→ソーピング(デグー3S、2g/L)→水による再洗浄→焼きによる乾燥
【0061】
指標比較は次のとおりである。
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
表3~6の比較によると、本発明による反応性染料湿式固定連続染色法は染色効果がパッド焼き・蒸しの以上にあり、色取得量が2%以上に向上し、色堅牢度がパッド焼き・蒸しの指標要求を達成でき、オリジナル変色、干し摩擦堅牢度及び耐汗光複合堅牢度などがパッド焼き・蒸し染色方式の以上にある。
【0067】
本発明による反応性染料湿式固定連続染色法によると、無機塩の用量を削減でき、排水処理の負担が軽くなり、プロセスが短くなり、生産効率が向上し、エネルギー消費量が削減され、製品の品質が安定になり、物理指標が良い。本発明は生産周期が短く、適応性が強く、省エネ及び環境保全に役に立つ。本発明による製品は生地の表面が膨満であり、市場認知率が高く、事業効果が良いので、本発明は反応性染料による染色生産分野に対して一新な生産プロセスを提供するものである。
【0068】
図及び実施例と結び合わせて本発明について詳細に説明したが、本発明はそれに限るものではない。本発明の精神及び実質を離脱しない前提で、本分野の普通の技術者は本発明の実施例に対して様々な同等の改訂または切替えを行うことができるが、これらの改訂でも切替えでも本発明の請求項にある。本技術分野の技術を良く知っている者は本発明に開示された技術範囲で容易に変化または切替えを行うことができるが、これらの改訂でも切替えでも本発明の請求項にある。よって、本発明は請求項が前記の請求項に準ずる。