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特許7280391自動車スモークフィルムスチーム剥離装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-15
(45)【発行日】2023-05-23
(54)【発明の名称】自動車スモークフィルムスチーム剥離装置
(51)【国際特許分類】
   B62D 67/00 20060101AFI20230516BHJP
【FI】
B62D67/00
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021573771
(86)(22)【出願日】2021-11-19
(86)【国際出願番号】 KR2021017098
(87)【国際公開番号】W WO2022231085
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】10-2021-0055051
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0156970
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521542823
【氏名又は名称】ボン ヒョンホ
(73)【特許権者】
【識別番号】521542834
【氏名又は名称】ボン ヒョンウ
(73)【特許権者】
【識別番号】521542856
【氏名又は名称】ボン ダエ
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】ボン ヒョンホ
(72)【発明者】
【氏名】ボン ヒョンウ
(72)【発明者】
【氏名】ボン ダエ
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-322998(JP,A)
【文献】特開平10-5684(JP,A)
【文献】特開2005-313133(JP,A)
【文献】特開2004-83177(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-2284573(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車スモークフィルムスチーム剥離装置であって、長方楕円状のスチーム防水布(1)と、前記スチーム防水布の外周を巻いて折り畳み、一定の間隔をおいてミシン縫いしたワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)と、前記スチーム防水布の中央寄りの一側に融着形状されたスチームジャック(3)と、を備え、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の内部へ一定の長さを有するワイヤフレーム締め具(4)が挿入され、その末端に形成された締め具調整フィニアル(4’)が前記スチーム防水布の前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁のスリット(5)から交互に引出される、スチーム剥離装置本体(100)を有し、前記スチーム剥離装置本体(100)において、
前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁の前記スリット(5)と折り畳まれるスチーム防水布(1)の両面とにリベットで組立されるワイヤフレーム締め具モジュール(200)は、締め孔(6’)が中央に切削形成されたワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)と、
前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の締め孔(6’)の両側から、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の内部を経由して前記ワイヤフレーム締め具(4)の両端が交互して突出する部位における、前記スチーム防水布の前面部に組み立てられる、前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)と同様の長さと一定の幅を持つ、ワイヤフレーム締め具上板(7)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の上側縁の両側にて前記締め孔(6’)の間隔 に合わせた間隔を置き、一体化して突出されている一対の細長スリット入れ部材(8)と、
前記細長スリット入れ部材(8)の上側先端の裏面外周と、前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の下側の裏面外周とに形成されたU溝(9)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の前面中央部分の左右側から一定の間隔を置いて突出形成されている一対の把持部(10)と、
前記一対の把持部(10)の内側における、前記ワイヤフレーム締め具上板(7)に隣接した部位に形成されるワイヤフレーム固定溝(11)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の裏面に対応する規格の矩形部材であるライニング板(12)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)と前記ライニング板(12)とに位置する、相互貫通の複数のリベット孔(13)と、を含むことを特徴とする、自動車スモークフィルムスチーム剥離装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車スモークフィルムスチーム剥離装置に関し、詳しくは、自動車のスモークフィルムを交換する際に、熱線損傷を与えずスモークフィルム貼り作業を容易にするスチーム剥離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、自動車のスモークフィルムは、紫外線カット、省エネ、ガラス飛散防止、熱遮断、プライバシーのために、フロントガラス、リアガラス、ドアグラスなどに付着するものであるが、長時間の使用によりキズ、直射日光への露出による色褪せ、気泡などにより、再作業が求められることが多い。
【0003】
フロントガラスやドアガラスの場合、比較的に容易にスモークフィルムの交換を終えられるが、リアガラスのスモークフィルムを除去作業は、熱線が接着されているため、かなり困難を極めるものである。熟練作業者がハンドヘルドスチーム器やヒーティングガンを用いてまずガラスの両面を加熱してフィルムの接着力を弱化し、単面刀や手で慎重に剥離しなければならない。それでも相当の時間がかかる上、熱線まで損傷を受けてしまい、リアガラスを完全に取り替えなければならないことは珍しくない。
【0004】
非特許文献の「スモークフィルム剥離のやり方(https://youtu.be/4mCeIqkKAhc)」は、通常のスチームガンやヒーティングガンを用いているが、側面のドアガラスとは異なり、リアガラスは狭い部分を含むため作業空間の確保がなかなか難しく、オープン状態で部分的に加熱する場合、フィルムに局所的に加えられる熱気やスチームにより熱線まで剥離されるおそれがある。熟練度が求められる上、相当の時間がかかる。
【0005】
従来技術としては、廃車の解体ラインシステムにおけるスモークフィルム剥離装置であって、自動車のガラスからスモークフィルムを剥離し、ガラスのみを再活用するための装置を開示する韓国登録特許第10-0494586号が挙げられる。当該技術による剥離装置は、廃車から得たドアガラスを空圧式固定部で吸着して移動させる移送装置と、移送装置に保持されたドアガラスの固定装置と、固定装置に保持されたドアガラスのスモークフィルムにスチームを噴射するスチーム噴射装置と、フィルムカッターとスクラッパーを有するスモークフィルム除去装置とを備える。また、韓国登録特許第10-0494590号によると、廃車からのドアガラスを除去装置へ移送する移送装置と、移送されたドアガラスを固定する固定部、ドアガラスを回転される回転部と、スチーム・高温高圧水・エアを噴射する噴射部、ドアガラスが回転可能に固定されるチャンバ部とを含む装置が開示される。
【0006】
上記の装置は、廃車から分離されたガラスアセンブリにおいて付着されたスモークフィルムを剥離しガラスを再活用することを目的とし、廃車の解体ラインシステムに設置して使用する剥離システムに限定される。よって、劣化したスモークフィルムを交換するため、車両のガラスアセンブリに固定されたままのスモークフィルムを剥離するシステムとは根本的に異なることがわかる。
【0007】
更に、韓国登録特許第(A) 10-0862478号に開示された廃車用フロント・リアガラスの水平連続回転型フィルム剥離装置もまた、廃車の部分解体ラインのプロセスに用いられるものである。主な目的は、廃車から回収したガラスアセンブリにおけるガラスよりスモークフィルムを剥離して再活用するものであり、ドアガラスを回転チャンバへ回収する供給部、供給部に配置されたドアガラスを回転チャンバへ移送する移送部、ドアガラスからスモークフィルムを取り除く回転チャンバ、回転チャンバを回転させる電動モータを含み、回転チャンバに収容されている溶媒によりスモークフィルムを剥離する構成である。
【0008】
韓国公開特許公報第(A) 10-2005-0082141号に開示された両面フィルムの剥離装置は、保護フィルムの付着されたガラスの水平に固定して搬入する搬入コンベヤ、収容されたガラスを持ち上げるテーブル、持ち上げられたガラスの搬出手段、搬入コンベヤとテーブルとの間で剥離されたフィルムの縁を保持する剥離保持手段、フィルムが剥がられたガラスの搬出コンベヤ、剥離されたフィルムの空気を噴射するノズル、フィルムを押入状態で案内するガイド、フィルム回収箱を含む。よって、スモークフィルム交換作業を目的とするフィルム剥離装置とは、その目的や用途、技術分野がまるで異なる。
【0009】
上記のような先行技術の問題を鑑み、出願人の登録特許第10-2284573号では、丸梯形のスチーム防水布;前記スチーム防水布の外周を巻いて折り畳み、一定の間隔をおいてミシン縫いしたワイヤフレームスリーブ縫い止め端;スチーム防水布の3/5高さの中央寄りに融着形成されたスチームジャック;前記スチーム防水布の上端、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端の中央寄りに生地を当てて形成された締め孔;上記記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端の内部へ挿入され、締め孔の左右両端に固着された締め具調整フィニアルから交互に突出する、一定の長さを有するワイヤフレーム締め具、を含むことを特徴とする自動車スモークガラススチーム剥離装置を開示する。従来の問題点をほぼ解決する上、様々な車種によって異なる形状と規格の自動車ガラスアセンブリと互換し、スモークフィルムの全体にスチームを均一に加えることで接着力を弱化させ、フィルムをまとめて容易に剥離できるという利点を有し、作業時間の短縮や破れ防止を実現できるため、後続作業にかかる時間も短縮することができる。
【文献】KR 10-0494586 (B1) 2005.06.01
【文献】KR 10-0494590 (B1) 2005.06.01
【文献】KR 10-0862478 (B1) 2008.10.01
【文献】KR 10-2005-0082141(A) 2005.08.22
【文献】KR 10-2284573 (B1) 2021.07.27
【文献】https://youtu.be/4mCeIqkKAhc
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明では、従来のスチームガンやヒーティングガンを用いた自動車スモークガラス剥離方法における一般的な問題、つまりオープン状態で加熱やスチーム露出を行うため熱線まで剥離され得るというリスクを抑える。また、フロントガラスやリアガラスのように隅っこの狭苦しい箇所が含まれていても容易に適用でき、部分加熱と部分剥離を繰り返して行う代わりに、多種多様の車種によって異なる規格と形状を持つ自動車ガラスアセンブリと互換可能であり、アセンブリ全体をカバーできるスチーム防水布を以って、接着力の弱まったスモークフィルムをまとめた剥離する、自動車スモークガラススチーム剥離装置を提供するにあたり、同出願人の登録特許において問題となった「自動車ガラスアセンブリの枠にはめ込んだスチーム防水布の外周縁に当たるワイヤフレームスリーブ縫い止め端に挿入されているワイヤフレーム締め具が、スチームの噴出圧により当て生地の締め孔が緩むにつれ離脱してしまい、スチーム防水布がズレるか、或いはスチームの一部が放出して、作業中にワイヤフレーム締め具を再セットしなければならない」ことを解決することを、本発明の主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明は、自動車スモークフィルムスチーム剥離装置であって、長方楕円状のスチーム防水布(1)と、前記スチーム防水布の外周を巻いて折り畳み、一定の間隔をおいてミシン縫いしたワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)と、前記スチーム防水布の中央寄りの一側に融着形状されたスチームジャック(3)と、を備え、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の内部へ一定の長さを有するワイヤフレーム締め具(4)が挿入され、その末端に形成された締め具調整フィニアル(4’)が前記スチーム防水布の前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁のスリット(5)から交互に引出される、スチーム剥離装置本体(100)を有し、前記スチーム剥離装置本体(100)において、
前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁の前記スリット(5)と折り畳まれるスチーム防水布(1)の両面とにリベットで組立されるワイヤフレーム締め具モジュール(200)は、締め孔(6’)が中央に切削形成されたワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)と、
前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の締め孔(6’)の両側から、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の内部を経由して前記ワイヤフレーム締め具(4)の両端が交互して突出する部位における、前記スチーム防水布の前面部に組み立てられる、前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)と同様の長さと一定の幅を持つ、ワイヤフレーム締め具上板(7)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の上側縁の両側にて前記締め孔(6’)の間隔に合わせた間隔を置き、一体化して突出されている一対の細長スリット入れ部材(8)と、
前記細長スリット入れ部材(8)の上側先端の裏面外周と、前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の下側の裏面外周とに形成されたU溝(9)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の前面中央部分の左右側から一定の間隔を置いて突出形成されている一対の把持部(10)と、
前記一対の把持部(10)の内側における、前記ワイヤフレーム締め具上板(7)に隣接した部位に形成されるワイヤフレーム固定溝(11)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の裏面に対応する規格の矩形部材であるライニング板(12)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)と前記ライニング板(12)とに位置する、相互貫通の複数のリベット孔(13)と、を含むことを特徴とする、自動車スモークフィルムスチーム剥離装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明による自動車スモークフィルムスチーム剥離装置は、フロントガラスまたはリアガラスのように奥まった狭苦しい作業空間にも適用しやすく、部分剥離を繰り返すことなく、フロントガラスやリアガラスのアセンブリ全体をカバーするスチーム防水布によって接着力の弱まったスモークフィルムをまとめて引き剥がし、オープン状態で加熱やスチーム露出を行うため熱線まで剥離され得るというリスクを抑え、熟練技術者がおらずとも作業を容易に行える自動車スモークガラスススチーム剥離装置を提供する一方、本発明の基礎となる登録特許における課題である「自動車ガラスアセンブリの枠にはめ込んだスチーム防水布の外周縁に当たるワイヤフレームスリーブ縫い止め端に挿入されているワイヤフレーム締め具が、スチームの噴出圧により当て生地の締め孔が緩むにつれ離脱してしまい、スチーム防水布がズレるか、或いはスチームの一部が放出して、作業中にワイヤフレーム締め具を再セットしなければならない」問題を解決し、生産性と機能をより改善することで、製品単価を抑えるほか、作業効率の増大、再セットの不要による作業時間の短縮、人件費の節減などの効果が得られるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明によるスモークフィルムスチーム剥離装置の本体の斜視図、及び主要部分(A)の参照拡大図。
図2】図 2 は、本発明による主要部分のスチーム防水布の上端に設けられるワイヤフレーム締め具モジュールの分解斜視図
図3図3は、本発明による主要部分のワイヤフレーム締め具モジュールの組立状態を図示する部分抜粋断面図
図4図4は、本発明による主要部分のワイヤフレーム締め具モジュールを用いてスチーム防水布の面積を調整する状態を図示する参照斜視図
図5】図 5 は、本発明による使用状態の参照斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
上記の目的を達成するために、本発明の好ましい実施例を添付された図面を参照しながら具体的に説明する。
【0015】
本発明による自動車スモークガラススチーム剥離装置は、基本的に、スモークフィルム剥離作業において、オープン状態で加熱やスチーム露出を行うため熱線まで剥離され得るというリスクを抑え、熟練技術者がおらずとも作業を容易に行えるようにする。
【0016】
特に、フロントガラスまたはリアガラスのように奥まった狭苦しい作業空間にも適用しやすく、部分剥離を繰り返すことなく、フロントガラスやリアガラスのアセンブリ全体をカバーするスチーム防水布によって接着力の弱まったスモークフィルムをまとめて引き剥がし、オープン状態で加熱やスチーム露出を行うため熱線まで剥離され得るというリスクを抑え、熟練技術者がおらずとも作業を容易に行える自動車スモークガラススチーム剥離装置を提供する一方、本発明の基礎となる登録特許における課題である「自動車ガラスアセンブリの枠にはめ込んだスチーム防水布の外周縁に当たるワイヤフレームスリーブ縫い止め端に挿入されているワイヤフレーム締め具が、スチームの噴出圧により当て生地の締め孔が緩むにつれ離脱してしまい、スチーム防水布がズレるか、或いはスチームの一部が放出して、作業中にワイヤフレーム締め具を再セットしなければならない」問題を解決するために、具体的な実施例を次のよりに提示する。
【0017】
{実施例}
本発明によるスモークフィルムスチーム剥離装置は、図1~3に図示されているように、自動車スモークフィルムスチーム剥離装置であって、
長方楕円状のスチーム防水布(1)と、前記スチーム防水布の外周を巻いて折り畳み、一定の間隔をおいてミシン縫いしたワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)と、前記スチーム防水布の中央寄りの一側に融着形状されたスチームジャック(3)と、を備え、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の内部へ一定の長さを有するワイヤフレーム締め具(4)が挿入され、その末端に形成された締め具調整フィニアル(4’)が前記スチーム防水布の前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁のスリット(5)から交互に引出される、スチーム剥離装置本体(100)を有し、 前記スチーム剥離装置本体(100)において、
前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁の前記スリット(5)と折り畳まれるスチーム防水布(1)の両面とにリベットで組立されるワイヤフレーム締め具モジュール(200)は、締め孔(6’)が中央に切削形成されたワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)と、
前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の締め孔(6’)の両側から、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の内部を経由して前記ワイヤフレーム締め具(4)の両端が交互して突出する部位における、前記スチーム防水布の前面部に組み立てられる、前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)と同様の長さと一定の幅を持つ、ワイヤフレーム締め具上板(7)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の上側縁の両側にて前記締め孔(6’)の間隔に合わせた間隔を置き、一体化して突出されている一対の細長スリット入れ部材(8)と、
前記細長スリット入れ部材(8)の上側先端の裏面外周と、前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の下側の裏面外周とに形成されたU溝(9)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の前面中央部分の左右側から一定の間隔を置いて突出形成されている一対の把持部(10)と、
前記一対の把持部(10)の内側における、前記ワイヤフレーム締め具上板(7)に隣接した部位に形成されるワイヤフレーム固定溝(11)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)の裏面に対応する規格の矩形部材であるライニング板(12)と、
前記ワイヤフレーム締め具上板(7)と前記ライニング板(12)とに位置する、相互貫通の複数のリベット孔(13)と、を含むことを特徴とする、自動車スモークフィルムスチーム剥離装置である。
【0018】
上記のように構成されたワイヤフレーム締め具モジュール(200)をスチーム剥離装置本体(100)に適用する方式は、図1図2図4図5にも図示されているように、次のとおりとなる。
【0019】
ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁のスリット(5)と接するスチーム防水布(1)の両面にリベットで止められるワイヤフレーム締め具モジュール(200)は、図面の「A」に当たる部位の、ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)の中央寄り上側縁のスリット(5)に、ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の中央寄りに切削形状された締め孔(6’)を位置づけて挿入する。
【0020】
次に、ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の中央寄りに切削形成された締め孔(6’)を介して一定の長さを有するワイヤフレーム締め具(4)を挿入し、交互に引出した後、両方の末端部を締め具調整フィニアル(4’)で固定して仕上げる。
【0021】
ワイヤフレーム締め具(4)は、直径1.5~2.5mmのワイヤバネステンレス鋼線であって、ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)に自在に挿入できる直径を有する鋼線であることが好ましい。
【0022】
次に、ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)のスチーム防水布(1)の前面における中央寄り上側縁のスリット(5)に挿入されたワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の締め孔(6’)からワイヤフレーム締め具(4)が交互に引出されている部位に当たる図面の「A」のように、ワイヤフレーム縫い止め端(2)のスリット(5)が、ワイヤフレーム締め具上板(7)に形成されたい一対の細長スリット入れ部材(8)の間にて露出されるように、U溝(9)に圧着させる。
【0023】
次に、ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)のスチーム防水布(1)の前面における中央寄り上側縁に圧着挿入されたワイヤフレーム締め具上板(7)に対応する規格を持つ矩形部材のライニング板(12)を、ワイヤフレームスリーブ縫い止め端(2)のスチーム防水布(1)の裏面におけるワイヤフレーム締め具上板(7)と対応する部位にて、ライニング板(12)を貫通する複数のリベット孔(13)を介してリベット(13’)により圧着固定する。これにより、本発明による自動車スモークガラススチーム剥離装置が完成される。
【0024】
図4の本発明による主要部分のワイヤフレーム締め具モジュール(200)を用いてスチーム防水布の面積を調整する状態を図示する参照斜視図と、図5の本発明のよる使用状態の参照斜視図を参照とし、上述のように構成された自動車スモークガラススチーム剥離装置によってスチーム剥離作業を行う際に得られる改善された効果や機能を、下記のように説明する。
【0025】
本発明による作業手順は、次のとおりである。スチーム剥離を行うべき車のフロントガラスまたはリアガラスの外周枠と内装材との隙間に、概ねの面積と幅を持たせたスチーム剥離装置のスチーム防水布(1)を嵌め込んで作業位置にセットする。この時、ワイヤフレーム締め具モジュール(200)に設けられたワイヤフレーム締め具上板(7)の把持部(10)を用いて、フロントガラスまたはリアガラスの上側の中央寄り枠と内装材との隙間に、細長スリット入れ部材(8)を挿入させ、一次セットを行う。
【0026】
次に、概ねの面積と幅を持たせて一次セットされたスチーム防水布(1)の幅と面積は、次のように調整する。ワイヤフレーム締め具上板(7)のスチーム防水布(1)の前面における中央寄り上側縁のスリット(5)に挿入されたワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の締め孔(6’)から交互に引出された両方のワイヤフレーム締め具(4)を掴んで、ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管(6)の内側へできるだけ押し込み、スチーム防水布(1)の幅と面積を最大にしたまま、作業車両のフロントガラスまたはリアガラスの外周枠と内装材との隙間にしっかり押し込んで、スチーム注入作業の際に圧力で形状が緩まないよう、ワイヤフレーム締め具(4)の両端を弾力的にしぼめ、ワイヤフレーム締め具上板(7)に形成された一対の把持部(10)の内側にあるワイヤフレーム固定溝(11)に頑固に交差固定する。解体の時は、その逆の順序で作業を行う。
【0027】
スチームの準備作業を終えた後は、ワイヤフレーム締め具(4)の両端が弾力的に絞られ、ワイヤフレーム締め具上板(7)に形成された一対の把持部(10)の内側にあるワイヤフレーム固定溝(11)に交差固定されたまま維持される。つまり、従来技術において最大の短所であった「自動車ガラスアセンブリの枠にはめ込んだスチーム防水布の外周縁に当たるワイヤフレームスリーブ縫い止め端に挿入されているワイヤフレーム締め具が、スチームの噴出圧により当て生地の締め孔が緩むにつれ離脱してしまい、スチーム防水布がズレるか、或いはスチームの一部が放出して、作業中にワイヤフレーム締め具を再セットしなければならない」問題を防止することができる。
【0028】
次に、図5に図示されているように、スチーム防水布(1)のスチームジャック(3)に、用意された電気スチーム器(S)のスチームホースを繋げ、スモークフィルムの接着状態によって70~80℃のスチームを5~15分噴射し、電気スチーム器(S)とスチーム防水布(1)を取り除くと、接着力の弱まったスモークフィルムを、従来技術のように部分的に剥離せず、まとめて一気に引き剥がすことができる。
【0029】
本発明による自動車スモークガラススチーム剥離装置は、基礎となる発明の問題を解決し、より改善された生産性と機能を有するため、製品単価を抑えるほか、作業効率の増大、再セットの不要による作業時間の短縮、人件費の節減などの効果が得られる。
【符号の説明】
【0030】
1:スチーム防水布 2:ワイヤフレームスリーブ縫い止め端
3:スチームジャック 4:ワイヤフレーム締め具
4’:締め具調整フィニアル 5:スリット
6:ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管 6’:締め孔
7:ワイヤフレーム締め具上板 8:細長スリット入れ部材
9:U溝 10:把持部
11:ワイヤフレーム固定溝 12:ライニング板
13: リベット孔 13’: リベット
S: 電気スチーム器
100: スチーム剥離装置本体
200: ワイヤフレーム締め具モジュール
【要約】
本発明による自動車スモークフィルムスチーム剥離装置は、長方楕円状のスチーム防水布の中央寄り上側の両面に組立されるワイヤフレーム締め具モジュールを備えたものであり、締め孔が中央に切削形状されたワイヤフレームスリーブステンレス鋼管と、前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管の締め孔の両側から、前記ワイヤフレームスリーブ縫い止め端の内部を経由して前記ワイヤフレーム締め具の両端が交互して突出する部位における、前記スチーム防水布の前面部に組み立てられる、前記ワイヤフレームスリーブステンレス鋼管と同様の長さと一定の幅を持つ、ワイヤフレーム締め具上板と、前記ワイヤフレーム締め具上板の上側縁の両側にて前記締め孔の間隔に合わせた間隔を置き、一体化して突出されている一対の細長スリット入れ部材と、前記細長スリット入れ部材の上側先端の裏面外周と前記ワイヤフレーム締め具上板の下側の裏面外周とに形成されたU溝と、前記ワイヤフレーム締め具上板の前面中央部分の左右側から一定の間隔を置いて突出形成されている一対の把持部と、前記一対の把持部の内側における、前記ワイヤフレーム締め具上板に隣接した部位に形成されるワイヤフレーム固定溝と、前記ワイヤフレーム締め具上板の裏面に対応する規格の矩形部材であるライニング板と、前記ワイヤフレーム締め具上板と前記ライニング板とに位置する、相互貫通の複数のリベット孔と、を含むことを特徴とする。これにより、スチーム剥離作業の途中にワイヤフレーム締め具が緩んで防水布がズレる、或いは一部のスチームが放出されてしまうなどの問題が生じ、作業中にワイヤフレーム締め具を再調整しなければならなかった従来の発明における不具合を改善し、製品の生産性と機能を向上させて製品単価を抑えるほか、作業効率の増大、作業時間の短縮、人件費の節減などの効果が得られる。
【選択図】 図1
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