(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-16
(45)【発行日】2023-05-24
(54)【発明の名称】コネクタおよびコネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
H01R 13/639 20060101AFI20230517BHJP
H01R 13/633 20060101ALI20230517BHJP
H01R 12/71 20110101ALI20230517BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
H01R13/633
H01R12/71
(21)【出願番号】P 2019232580
(22)【出願日】2019-12-24
【審査請求日】2022-08-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100152984
【氏名又は名称】伊東 秀明
(72)【発明者】
【氏名】中村 恵介
【審査官】濱田 莉菜子
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-082058(JP,A)
【文献】特開平07-230849(JP,A)
【文献】実開平02-138887(JP,U)
【文献】特開昭61-104571(JP,A)
【文献】特開2005-135704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/56-13/72
H01R 12/71
H01R 12/73
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手側コネクタが接続されるコネクタであって、
前記相手側コネクタと嵌合方向に沿って嵌合するコネクタ本体と、
前記コネクタ本体に対して回転可能に配置されるレバーと
を備え、
前記レバーは、
前記嵌合方向と交差する方向に沿って延びる腕部と、
前記腕部の一端に配置される操作部と、
前記腕部の他端に配置され、前記相手側コネクタの被ロック部に係り合うロック部と、
前記腕部の前記他端に配置され、前記相手側コネクタを押すためのイジェクト部と、
前記腕部の前記一端と前記他端との間に位置するイジェクト用支点部と
を有し、
前記コネクタ本体は、
前記腕部の回転の軌跡上に重ねて配置される突起と、
前記イジェクト用支点部を受け止めるための受け部と
を有し、
前記コネクタ本体と前記相手側コネクタが嵌合し且つ前記ロック部が前記相手側コネクタの前記被ロック部に係り合うことにより、前記コネクタ本体と前記相手側コネクタとの嵌合状態がロックされ、
前記操作部が所定の方向に移動操作されることにより、前記ロック部を第1の回転中心として前記コネクタ本体に対して前記レバーが回転し、前記腕部が前記コネクタ本体の前記突起に乗り上げて前記ロック部が前記被ロック部から外れるように弾性変位して、前記コネクタ本体と前記相手側コネクタとの嵌合状態のロックが解除され、
前記操作部が前記所定の方向にさらに移動操作されることにより、前記レバーの前記イジェクト用支点部が前記コネクタ本体の前記受け部に受け止められながら前記イジェクト用支点部を第2の回転中心として前記コネクタ本体に対して前記レバーが回転し、前記イジェクト部が前記相手側コネクタを前記嵌合方向とは反対の方向に押して、前記相手側コネクタが前記コネクタ本体からイジェクトされる
コネクタ。
【請求項2】
前記イジェクト部は、前記ロック部の一部分である請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記コネクタ本体は、
少なくとも1つの第1コンタクトと、
前記第1コンタクトを保持し且つ前記相手側コネクタに嵌合する第1インシュレータと、
前記第1インシュレータに固定された第1金属部材と
を有し、
前記突起と前記受け部は、前記第1金属部材に形成され、
前記レバーは、金属製であり且つ前記第1金属部材に対して回転可能に配置される請求項1または2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記レバーは、
前記嵌合方向および前記腕部が延びる方向を含む平面に直交する方向に間隔を隔てて互いに平行に延びる一対の前記腕部と、
一対の前記腕部の前記一端を互いに連結する前記操作部と、
一対の前記腕部の前記他端から互いに近接するように屈曲された一対の前記ロック部と、
一対の前記腕部の前記他端の前記嵌合方向における端部に配置される一対の前記イジェクト部と、
一対の前記腕部に配置される一対の前記イジェクト用支点部と
を有し、
前記第1金属部材は、
一対の前記腕部に対応する一対の前記突起と、
一対の前記イジェクト用支点部を受ける一対の前記受け部と
を有する請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
一対の前記腕部は、それぞれ前記平面に沿って延びる板形状を有し、
一対の前記ロック部は、一対の前記腕部が一対の前記突起に乗り上げることにより、互いに離れる方向に向かって弾性変位する請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
一対の前記腕部は、それぞれ、前記腕部が延びる方向に対して直交する方向に延びる長孔を有し、
一対の前記イジェクト用支点部は、それぞれ、対応する前記長孔の一端部からなり、
一対の前記受け部は、それぞれ、対応する前記長孔に挿入される棒状部材からなる請求項5に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第1金属部材は、一対の前記ロック部が挿通される一対のロック部用開口を有し、
前記レバーは、一対の前記ロック部用開口に挿通された一対の前記ロック部を前記第1の回転中心として回転し、
一対の前記腕部が一対の前記突起に乗り上げることにより前記コネクタ本体と前記相手側コネクタとの前記嵌合状態のロックが解除されるときに、一対の前記ロック部は、それぞれ、対応する前記ロック部用開口から外れるように弾性変位する請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
一対の前記棒状部材を、それぞれ、対応する前記長孔の他端部に突き当てながら、前記長孔の前記他端部を第3の回転中心として、前記操作部の移動操作による前記レバーの回転方向とは反対方向に前記レバーを弾性的に回転させる弾性部材を備える請求項6または7に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記第1金属部材は、一対の前記イジェクト部により前記相手側コネクタが前記コネクタ本体からイジェクトされた後に、前記相手側コネクタがイジェクトされた方向に向かって前記腕部の前記他端が移動することを抑止するための一対のストッパを備える請求項4~8のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項10】
一対の前記突起は、前記レバーが一対の前記ロック部を前記第1の回転中心として回転するときに一対の前記腕部が乗り上げるための一対の斜面部を有する請求項4~9のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記第1金属部材は、前記コネクタ本体を前記嵌合方向に直交する第1基板に実装するための第1はんだ付け部を有する請求項3~10のいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記第1基板と、前記嵌合方向に直交し且つ前記相手側コネクタが実装された第2基板とを互いに接続するための基板対基板コネクタとして使用される請求項11に記載のコネクタ。
【請求項13】
請求項12に記載の前記コネクタと、
前記相手側コネクタと
を備えるコネクタ組立体。
【請求項14】
前記相手側コネクタは、
少なくとも1つの第2コンタクトと、
前記第2コンタクトを保持し且つ前記コネクタ本体に嵌合する第2インシュレータと、
前記第2インシュレータに固定された第2金属部材と
を有し、
前記被ロック部は、前記第2金属部材に形成されている請求項13に記載のコネクタ組立体。
【請求項15】
前記被ロック部は、前記ロック部が挿入される挿入孔からなる請求項14に記載のコネクタ組立体。
【請求項16】
前記イジェクト部は、前記イジェクト用支点部を前記第2の回転中心として前記第1金属部材に対して前記レバーが回転することにより、前記第2金属部材を前記嵌合方向とは反対の方向に押して、前記相手側コネクタを前記コネクタ本体からイジェクトする請求項14または15に記載のコネクタ組立体。
【請求項17】
前記第2金属部材は、前記第2基板に前記相手側コネクタを実装するための第2はんだ付け部を有する請求項14~16のいずれか一項に記載のコネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コネクタおよびコネクタ組立体に係り、特に、相手側コネクタとの嵌合状態をロックするロック機構と相手側コネクタをイジェクトするイジェクト機構とを有するコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
相手側コネクタとの嵌合状態がロックされるコネクタとして、例えば、特許文献1に、
図34に示すような、プラグ側コネクタ1が開示されている。プラグ側コネクタ1は、相手側コネクタである基板側コネクタ2と嵌合し、その嵌合状態がロックされる。
プラグ側コネクタ1は、コネクタ本体3と、コネクタ本体3に対して回転可能に取り付けられたプルバー4を有している。プルバー4は、コネクタ本体3の側面に沿って配置された腕部5と、腕部5の先端部がコネクタ本体3の内側に向かって屈曲した回転軸部6を有しており、回転軸部6は、コネクタ本体3に形成された保持孔7に回転可能に挿入されており、回転軸部6の先端は、その一部がコネクタ本体3の内部に露出している。また、コネクタ本体3の側面には、回転軸部6を中心とする腕部5の回転の軌跡上に位置するリブ8が形成されている。基板側コネクタ2には、プラグ側コネクタ1のコネクタ本体とプルバー4の一部が挿入されるための嵌合方向に開口する凹部9と、基板側コネクタ2の中心側で凹部9と接続し、プラグ側コネクタ1との嵌合方向に沿って延びるプルバー収容溝10と、凹部9に向かってプルバー収容溝10の内部に突出する突起部11が形成されている。また、突起部11には、斜面11Aが形成されている。
【0003】
プラグ側コネクタ1と基板側コネクタ2が互いに嵌合される場合には、プラグ側コネクタ1のコネクタ本体3とプルバー4の一部が基板側コネクタ2の凹部9に挿入される。このとき、プルバー4の回転軸部6の先端が突起部11の斜面11Aにガイドされてコネクタ本体3の外側に向かって弾性変位するように突起部11に乗り上げながら、凹部9内を進行する。回転軸部6の先端が突起部11を乗り越えると、
図35に示すように、回転軸部6の先端部は、プルバー収容溝10に収容され、プラグ側コネクタ1と基板側コネクタ2が互いに嵌合される。このとき、回転軸部6の先端部が突起部11に引っ掛かるため、プラグ側コネクタ1が基板側コネクタ2から外れることが防止され、プラグ側コネクタ1と基板側コネクタ2との嵌合状態がロックされた状態となる。
【0004】
図36に示すように、嵌合状態がロックされた状態から、腕部5がコネクタ本体3のリブ8に乗り上げるようにプルバー4が回転軸部6を中心としてコネクタ本体3に対して回転することにより、回転軸部6がコネクタ本体3の外側に向かって変位して、回転軸部6が突起部11に引っ掛からなくなり、プラグ側コネクタ1と基板側コネクタ2との嵌合状態のロックが解除される。この状態において、例えば、ユーザは、基板側コネクタ2からプラグ側コネクタ1を引き抜くことができる。
【0005】
このように、特許文献1では、プラグ側コネクタ1と基板側コネクタ2の嵌合状態がロックされるが、基板側コネクタ2からプラグ側コネクタ1を取り外す場合には、まず、プルバー4をコネクタ本体3に対して回転させてプルバー4の腕部5をリブ8に乗り上げさせることにより、回転軸部6を弾性変位させてプラグ側コネクタ1と基板側コネクタ2の嵌合状態のロックを解除した後に、ユーザが基板側コネクタ2からプラグ側コネクタ1を引き抜くという、動作方向の異なる2つの動作が必要であった。そのため、特許文献1の発明には、例えば、基板側コネクタ2からプラグ側コネクタ1をイジェクトするための機構を追加する等、改良の余地があった。
【0006】
互いに嵌合している2つのコネクタのうちの一方をイジェクトする機構については、例えば、特許文献2に開示されている。
図37に示すように、特許文献2に開示されているコネクタ12は、突出部13を支点として回転するシーソ部材14と、シーソ部材14の一端部を押すための押しボタン部材15と、シーソ部材14の他端部に配置され且つコネクタ12と嵌合されている相手側コネクタ16を押すための押し出し部材17を有している。ユーザが押しボタン部材15を押すと、シーソ部材14が突出部13を支点として回転することにより、ユーザが押しボタン部材15を押す方向とは反対の方向に向かって押し出し部材17が変位する。これにより、押し出し部材17が相手側コネクタ16を押して、相手側コネクタ16がコネクタ12からイジェクトされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2005-267977号公報
【文献】特開平5-74518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ここで、特許文献1に開示されているような、2つのコネクタの嵌合状態をロックする機構と、特許文献2に開示されているような、互いに嵌合している2つのコネクタのうちの一方をイジェクトする機構とを互いに組み合わせることを想定する。この場合には、例えば、特許文献1におけるプルバー4の腕部5を延長した上で回転軸部6を腕部5の中間部に配置し、延長された腕部5の先端部分に特許文献2における押し出し部材17を配置するような構成が想定される。この構成によれば、例えば、プルバー4の回転軸部6が相手側コネクタに引っ掛かることにより相手側コネクタとの嵌合状態がロックされ、この状態から相手側コネクタを取り外す場合に、プルバー4を回転させることにより、回転軸部6が相手側コネクタから外れ、且つ、腕部5の先端部分に配置された押し出し部材17により相手側コネクタが押されて、相手側コネクタがイジェクトされることができる。
【0009】
しかしながら、この構成では、プルバー4の腕部5を延長する必要があり、その分だけコネクタが大型化してしまうという問題があった。
また、相手側コネクタとの嵌合状態がロックされている場合には、相手側コネクタは、嵌合されているコネクタに対して嵌合方向に変位することができないため、プルバー4が所定の角度だけ回転して相手側コネクタとの嵌合状態のロックが解除されるまで、押し出し部材17が相手側コネクタに接触することができず、押し出し部材17が嵌合方向に所定の距離だけ変位する必要がある。また、押し出し部材17が相手側コネクタを押し出して、相手側コネクタがイジェクトされるまで、押し出し部材17は、さらに所定の距離だけ変位する必要がある。そのため、このような構成によれば、嵌合方向においてもコネクタが大型化してしまうという問題があった。
【0010】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたもので、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態のロックを解除し、相手側コネクタをコネクタからイジェクトする際の操作性を向上しながらも、小型化が可能なコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係るコネクタは、相手側コネクタが接続されるコネクタであって、相手側コネクタと嵌合方向に沿って嵌合するコネクタ本体と、コネクタ本体に対して回転可能に配置されるレバーとを備え、レバーは、嵌合方向と交差する方向に沿って延びる腕部と、腕部の一端に配置される操作部と、腕部の他端に配置され、相手側コネクタの被ロック部に係り合うロック部と、腕部の他端に配置され、相手側コネクタを押すためのイジェクト部と、腕部の一端と他端との間に位置するイジェクト用支点部とを有し、コネクタ本体は、腕部の回転の軌跡上に重ねて配置される突起と、イジェクト用支点部を受け止めるための受け部とを有し、コネクタ本体と相手側コネクタが嵌合し且つロック部が相手側コネクタの被ロック部に係り合うことにより、コネクタ本体と相手側コネクタとの嵌合状態がロックされ、操作部が所定の方向に移動操作されることにより、ロック部を第1の回転中心としてコネクタ本体に対してレバーが回転し、腕部がコネクタ本体の突起に乗り上げてロック部が被ロック部から外れるように弾性変位して、コネクタ本体と相手側コネクタとの嵌合状態のロックが解除され、操作部が所定の方向にさらに移動操作されることにより、レバーのイジェクト用支点部がコネクタ本体の受け部に受け止められながらイジェクト用支点部を第2の回転中心としてコネクタ本体に対してレバーが回転し、イジェクト部が相手側コネクタを嵌合方向とは反対の方向に押して、相手側コネクタがコネクタ本体からイジェクトされることを特徴とする。
【0012】
イジェクト部は、ロック部の一部分であることが好ましい。
コネクタ本体は、少なくとも1つの第1コンタクトと、第1コンタクトを保持し且つ相手側コネクタに嵌合する第1インシュレータと、第1インシュレータに固定された第1金属部材とを有し、突起と受け部は、第1金属部材に形成され、レバーは、金属製であり且つ第1金属部材に対して回転可能に配置されることができる。
【0013】
レバーは、嵌合方向および腕部が延びる方向を含む平面に直交する方向に間隔を隔てて互いに平行に延びる一対の腕部と、一対の腕部の一端を互いに連結する操作部と、一対の腕部の他端から互いに近接するように屈曲された一対のロック部と、一対の腕部の他端の嵌合方向における端部に配置される一対のイジェクト部と、一対の腕部に配置される一対のイジェクト用支点部とを有し、第1金属部材は、一対の腕部に対応する一対の突起と、一対のイジェクト用支点部を受ける一対の受け部とを有することができる。
【0014】
一対の腕部は、それぞれ平面に沿って延びる板形状を有し、一対のロック部は、一対の腕部が一対の突起に乗り上げることにより、互いに離れる方向に向かって弾性変位することができる。
また、一対の腕部は、それぞれ、腕部が延びる方向に対して直交する方向に延びる長孔を有し、一対のイジェクト用支点部は、それぞれ、対応する長孔の一端部からなり、一対の受け部は、それぞれ、対応する長孔に挿入される棒状部材からなることができる。
【0015】
第1金属部材は、一対のロック部が挿通される一対のロック部用開口を有し、レバーは、一対のロック部用開口に挿通された一対のロック部を第1の回転中心として回転し、一対の腕部が一対の突起に乗り上げることによりコネクタ本体と相手側コネクタとの嵌合状態のロックが解除されるときに、一対のロック部は、それぞれ、対応するロック部用開口から外れるように弾性変位することができる。
また、コネクタは、一対の棒状部材を、それぞれ、対応する長孔の他端部に突き当てながら、長孔の他端部を第3の回転中心として、操作部の移動操作によるレバーの回転方向とは反対方向にレバーを弾性的に回転させる弾性部材をさらに備えることができる。
【0016】
第1金属部材は、一対のイジェクト部により相手側コネクタがコネクタ本体からイジェクトされた後に、相手側コネクタがイジェクトされた方向に向かって腕部の他端が移動することを抑止するための一対のストッパをさらに備えることができる。
また、一対の突起は、レバーが一対のロック部を第1の回転中心として回転するときに一対の腕部が乗り上げるための一対の斜面部を有することができる。
【0017】
第1金属部材は、コネクタ本体を嵌合方向に直交する第1基板に実装するための第1はんだ付け部を有することができる。
この場合に、コネクタは、第1基板と、嵌合方向に直交し且つ相手側コネクタが実装された第2基板とを互いに接続するための基板対基板コネクタとして使用されることができる。
【0018】
この発明に係るコネクタ組立体は、上記のコネクタと、相手側コネクタとを備えることを特徴とする。
相手側コネクタは、少なくとも1つの第2コンタクトと、第2コンタクトを保持し且つコネクタ本体に嵌合する第2インシュレータと、第2インシュレータに固定された第2金属部材とを有し、被ロック部は、第2金属部材に形成されることができる。
【0019】
被ロック部は、ロック部が挿入される挿入孔からなることができる。
イジェクト部は、イジェクト用支点部を第2の回転中心として第1金属部材に対してレバーが回転することにより、第2金属部材を嵌合方向とは反対の方向に押して、相手側コネクタをコネクタ本体からイジェクトすることができる。
第2金属部材は、第2基板に相手側コネクタを実装するための第2はんだ付け部を有することができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、コネクタが、前記相手側コネクタと嵌合方向に沿って嵌合するコネクタ本体と、前記コネクタ本体に対して回転可能に配置されるレバーとを備え、レバーが、嵌合方向と交差する方向に沿って延びる腕部と、前記腕部の一端に配置される操作部と、前記腕部の他端に配置され、前記相手側コネクタの被ロック部に係り合うロック部と、前記腕部の前記他端に配置され、前記相手側コネクタを押すためのイジェクト部と、前記腕部の前記一端と前記他端との間に位置するイジェクト用支点部とを有し、コネクタ本体が、腕部の回転の軌跡上に重ねて配置される突起と、前記イジェクト用支点部を受け止めるための受け部とを有しているため、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態のロックを解除し、相手側コネクタをコネクタからイジェクトする際の操作性を向上しながらも、小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態に係るレセプタクルコネクタの斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態における第1コンタクトの斜視図である。
【
図3】本発明の実施の形態における第1インシュレータの上部側から見た斜視図である。
【
図4】本発明の実施の形態における第1インシュレータの下部側から見た平面図である。
【
図5】本発明の実施の形態における第1金属部材の斜視図である。
【
図6】本発明の実施の形態における第1金属部材の突起を通る平面で切断した断面図である。
【
図7】本発明の実施の形態における第1金属部材の平面図である。
【
図8】本発明の実施の形態における第1金属部材の側面図である。
【
図9】本発明の実施の形態におけるレバーの斜視図である。
【
図10】本発明の実施の形態におけるレバーの正面図である。
【
図11】本発明の実施の形態における弾性部材の斜視図である。
【
図12】本発明の実施の形態における弾性部材の正面図である。
【
図13】本発明の実施の形態に係るレセプタクルコネクタの側面図である。
【
図14】本発明の実施の形態に係るレセプタクルコネクタと、実施の形態におけるプラグコネクタの斜視図である。
【
図15】本発明の実施の形態におけるプラグコネクタの上部側から見た斜視図である。
【
図16】本発明の実施の形態における第2コンタクトの斜視図である。
【
図17】本発明の実施の形態における第2インシュレータを下部側から見た斜視図である。
【
図18】本発明の実施の形態における第2インシュレータを上部側から見た斜視図である。
【
図19】本発明の実施の形態における第2金属部材の斜視図である。
【
図20】第1基板に実装されたレセプタクルコネクタと第2基板に実装されたプラグコネクタが互いに位置合わせされた様子を示す斜視図である。
【
図21】互いに嵌合されたレセプタクルコネクタとプラグコネクタを示す側面図である。
【
図24】ロックが解除された状態のレセプタクルコネクタとプラグコネクタを示す部分側面図である。
【
図27】プラグコネクタがイジェクトされた状態のレセプタクルコネクタとプラグコネクタを示す部分側面図である。
【
図29】プラグコネクタがイジェクトされた直後の状態のレセプタクルコネクタを示す部分側面図である。
【
図30】レバーが初期状態に復帰している途中の状態のレセプタクルコネクタを示す部分側面図である。
【
図31】レバーが初期状態に復帰した状態のレセプタクルコネクタを示す部分側面図である。
【
図32】実施の形態に係るレセプタクルコネクタのレバーの動きを概念的に示す図である。
【
図33】従来のロック機構とイジェクト機構を備えることを仮定したコネクタを概念的に示す図である。
【
図34】ロック機構を備える従来のコネクタと相手側コネクタを示す図である。
【
図35】ロック機構を備える従来のコネクタと相手側コネクタを示す他の図である。
【
図36】ロック機構を備える従来のコネクタを示す図である。
【
図37】イジェクト機構を備える他の従来のコネクタを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ(コネクタ)21を示す。レセプタクルコネクタ21は、所定の方向に沿って延びるコネクタ本体41と、コネクタ本体41が延びる方向におけるコネクタ本体41の両端部に配置され且つコネクタ本体41に対して回転可能に配置される2つの金属製のレバー51を備えている。コネクタ本体41は、コネクタ本体41が延びる方向に沿って配列された複数の第1コンタクト42と、複数の第1コンタクト42を保持する第1インシュレータ43と、コネクタ本体41が延びる方向における第1インシュレータ43の両端部にそれぞれ固定された第1金属部材44とを有している。
【0023】
ここで、便宜上、コネクタ本体41が延びる方向および複数の第1コンタクト42の配列方向をY方向、Y方向に直交するレセプタクルコネクタ21の幅方向をX方向、XY平面に直交するレセプタクルコネクタ21の高さ方向をZ方向と呼ぶこととする。レセプタクルコネクタ21は、図示しない相手側のプラグコネクタ(相手側コネクタ)とZ方向に沿って接続する。
【0024】
レセプタクルコネクタ21のY方向の両端部に配置された2つのレバー51は、それぞれ、対応する第1金属部材44に対して回転可能に配置されており、X方向に所定の間隔を隔てて互いにY方向に沿って平行に延びる一対の腕部52と、一対の腕部52の一端を連結する操作部53とを有している。
また、レセプタクルコネクタ21のY方向の両端部に、それぞれ、対応するレバー51と第1インシュレータ43とに装着された一対の弾性部材61が配置されている。
【0025】
複数の第1コンタクト42は、第1インシュレータ43のX方向の両側にそれぞれ配置されている。
図2に示すように、第1コンタクト42は、X方向に沿って延び且つ図示しない第1基板上の接続パッドに接続される第1基板接続部42Aと、X方向の第1基板接続部42A側に突き出すように屈曲しながら概ねZ方向に沿って延び且つ図示しないプラグコネクタとの接点となるプラグコネクタ接点部42Bとを有している。
【0026】
図3に示すように、第1インシュレータ43は、+Z方向に開口して図示しないプラグコネクタの一部を収容する箱状のプラグコネクタ収容部71と、プラグコネクタ収容部71のY方向の両端部に配置されて第1金属部材44が装着される一対の第1金属部材装着部72と、一対の第1金属部材装着部72のY方向の先端部に配置されて弾性部材61を保持するための一対の弾性部材保持部73とを有している。一対の弾性部材保持部73には、それぞれ、第1金属部材44の一部が挿通するための第1金属部材用開口74と、第1金属部材用開口74よりもY方向の先端部側に位置し且つ弾性部材61に引っ掛かって弾性部材61を保持するための弾性部材用溝75が形成されている。
【0027】
また、プラグコネクタ収容部71の内側の底部76から+Z方向に向かって突出し且つY方向に沿って延びる、直方体形状の内側突出部77が形成されている。内側突出部77の+X方向側の側面および+X方向側の側面には、複数の第1コンタクト42のプラグコネクタ接点部42Bが露出する複数の第1インシュレータ側開口窓77Aが形成されている。
【0028】
図4に示すように、プラグコネクタ収容部71の-Z方向側の裏面78において、内側突出部77に形成された複数の第1インシュレータ側開口窓77Aに対応する位置に、複数の第1インシュレータ側開口窓77Aに通じる複数の裏側開口部78Aが形成されている。また、プラグコネクタ収容部71の裏面78には、複数の裏側開口部78AからX方向に沿って裏面78の縁部に向かって延びる複数の第1コンタクト用溝78Bが形成されている。複数の裏側開口部78Aには、複数の第1コンタクト42のプラグコネクタ接点部42Bが挿入され、複数の第1コンタクト用溝78Bには、複数の第1コンタクト42の第1基板接続部42Aが配置される。
【0029】
レセプタクルコネクタ21の+Y方向端部に配置される第1金属部材44は、板状の金属部材が折り曲げられて形成されたものであり、
図5に示すように、YZ面に平行な板形状を有し且つ-Y方向端部がX方向に沿って互いに近接するように屈曲する一対の第1板状部81と、一対の第1板状部81の+Y方向端部を連結するXZ面に平行な板状の連結部82と、一対の第1板状部81の-Y方向端部に配置され且つYZ面に平行な一対の第2板状部83と、一対の第2板状部83の-Y方向端部が互いに遠ざかるように屈曲された、XZ面に平行な板状の一対の折り曲げ部84とを有している。
【0030】
一対の第2板状部83には、一対の第2板状部83の+Z方向端部からX方向に沿って互いに離れる方向に屈曲する一対のストッパ85が形成されている。また、一対の第2板状部83の-Y方向端部には、それぞれ、ロック部用開口86が形成されている。
【0031】
-X方向側の第1板状部81には、-X方向に沿って延びる棒状部材87と、-X方向に向かって突出する突起88が形成されている。
図6に、突起88を通り且つXZ面に平行な平面による第1金属部材44の断面図を示す。この図に示すように、棒状部材87と突起88は、+X方向側の第1板状部81にも形成されており、この第1板状部81に形成された棒状部材87と突起88は、それぞれ、+X方向に向かって突出している。また、それぞれの突起88は、対応する第1板状部81の側面から突起88のX方向の頂点まで緩やかに傾斜する斜面部88Aを有している。
【0032】
図7に示すように、連結部82および一対の折り曲げ部84に、それぞれ、+Y方向側に向かって延び且つXY面に平行な板状の第1はんだ付け部89が形成されている。
図8に示すように、第1はんだ付け部89は、連結部82および折り曲げ部84の-Z方向端部に配置されている。連結部82および一対の折り曲げ部84に形成された3つの第1はんだ付け部89は、図示しない第1基板の固定用パッドにはんだ付けされること等により、第1金属部材44を第1基板に固定するための部材である。3つの第1はんだ付け部89のうち、連結部82に形成された第1はんだ付け部89は、第1インシュレータ43の第1金属部材用開口74を通った状態で第1基板に固定される。
【0033】
図9に示すように、レバー51は、互いに平行にY方向に沿って延び且つX方向に対して間隔を隔てた一対の腕部52と、一対の腕部52の+Y方向端部を連結する操作部53と、一対の腕部52の-Y方向端部からX方向に沿って互いに近接するように屈曲する一対のロック部54と、さらにロック部54の一部分として、一対の腕部52の-Y方向端部における+Z方向端部に配置された一対のイジェクト部55を有している。また、一対の腕部52は、嵌合方向と一対の腕部52が延びる方向を含む平面すなわちYZ面に平行な板形状を有しており、一対の腕部52のY方向の中間部に、それぞれ、Z方向に沿って延びる長孔56が形成されている。また、一対の腕部52の+Y方向端部の近傍に、弾性部材61を取り付けるための弾性部材取付孔57が形成されている。
【0034】
また、
図10に示すように、一対のロック部54は、互いに対向するX方向の先端部分に、+Z方向および一対のロック部54が互いに遠ざかる方向に向かって傾斜する傾斜部58を有している。
【0035】
図11に示すように、弾性部材61は、金属の線状部材から形成され、X方向に沿った中心軸を有するコイル部62(コイル状に巻いた線状部分は省略し円筒で表示)と、コイル部62の-X方向端部から延びる第1端部63と、コイル部62の+X方向端部から延びる第2端部64とを有する。第1端部63と第2端部64は、コイル部62の周方向に沿った力が作用した場合に、作用した力に対して反発する方向に向かって弾性力を生じる。
【0036】
また、
図12に示すように、第1端部63および第2端部64は、それぞれ、屈曲してX方向に延びている。第1端部63の先端部分は、コイル部62よりも+X方向側に突出してレバー51の一方の腕部52の弾性部材取付孔57に挿入され、第2端部64は、第1インシュレータ43の一方の弾性部材用溝75に保持される。
また、ここでは、X方向に並んだ状態でレバー51に取り付けられる一対の弾性部材61のうち-X方向側に位置する一方の弾性部材61について説明しているが、+X方向側に位置する他方の弾性部材61も、YZ平面に対して対称な形状を有していることを除いて同様の構成を有している。
【0037】
図13に、以上のような構成を有するレセプタクルコネクタ21の側面図を示す。レバー51がユーザにより移動操作されていない場合には、レセプタクルコネクタ21のY方向の両端部にそれぞれ配置された一対の弾性部材61により、2つのレバー51の操作部53側の端部に+Z方向の弾性力が作用して、それぞれのレバー51の操作部53が+Z方向に押し上げられる。これにより、それぞれのレバー51の一対の腕部52に形成された一対の長孔56の-Z方向端部に、対応する一対の棒状部材87が突き当たると共に、一対のロック部54が、対応する一対のロック部用開口86に挿入された状態が保たれる。この状態において、レセプタクルコネクタ21のY方向の両端部に位置するレバー51の操作部53が、一対の弾性部材61の弾性力に反して-Z方向に押し下げられるように移動操作されると、それぞれのレバー51は、一対のロック部54を支点としてコネクタ本体41に対してYZ面内で回転する。
【0038】
後に詳述されるが、2つのレバー51の操作部53が、さらに-Z方向に押し下げられるように移動操作されると、それぞれのレバー51の一対の腕部52の-Z方向端部が一対の突起88に乗り上げることにより、一対のロック部54が対応するロック部用開口86から外れるように弾性変位する。さらに、それぞれのレバー51の操作部53が-Z方向に押し下げられることにより、一対の長孔56の+Z方向端部に一対の棒状部材87が突き当たり、一対の長孔56の+Z方向端部を支点として、レバー51がコネクタ本体41に対してYZ面内で回転する。
【0039】
このように、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21によれば、レセプタクルコネクタ21のY方向の両端部に配置されたレバー51の操作部53が-Z方向に押し下げられることにより、それぞれのレバー51は、一対のロック部54を第1の回転中心とする回転を行った後に、一対の長孔56の+Z方向端部を第2の回転中心とする回転を行う。
【0040】
また、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21は、
図14に示すように、相手側のプラグコネクタ31(相手側コネクタ)と、Z方向に沿った嵌合方向に接続される。図示しないが、レセプタクルコネクタ21は、嵌合方向に直交する第1基板に実装され、プラグコネクタ31は、嵌合方向に直交する第2基板に実装されることができ、レセプタクルコネクタ21とプラグコネクタ31を互いに接続することにより、2枚の互いに平行な第1基板と第2基板を互いに接続することができる。このように、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21は、例えば、いわゆる基板対基板コネクタとして使用されることができる。
【0041】
図15に示すように、プラグコネクタ31は、X方向の両側においてY方向に沿って配列された複数の第2コンタクト32と、複数の第2コンタクト32を保持し且つコネクタ本体41に嵌合する第2インシュレータ33と、第2インシュレータ33に固定された第2金属部材34とを有している。複数の第2コンタクト32は、それぞれ、第2インシュレータ33の+Z方向端部に位置する上面33Aに露出するように第2インシュレータ33に保持されている。また、第2金属部材34は、複数の第2コンタクト32の配列方向すなわちY方向におけるプラグコネクタ31の両端部に、それぞれ配置されている。
【0042】
図16に示すように、第2コンタクト32は、X方向に沿って延び且つ第2インシュレータ33の上面33Aから外部に露出して、図示しない第2基板上の接続パッドに接続される第2基板接続部32Aと、Z方向に沿って延び且つレセプタクルコネクタ21の対応する第1コンタクト42のプラグコネクタ接点部42Bとの接点となるレセプタクルコネクタ接点部32Bとを有している。
【0043】
図17に示すように、第2インシュレータ33は、第1インシュレータ43のプラグコネクタ収容部71に収容される被収容部33Bと、被収容部33BのY方向の両端部に配置され且つ第2金属部材34が装着される一対の第2金属部材装着部33Cを有している。被収容部33Bには、-Z方向に開口して第1インシュレータ43の内側突出部77を収容する収容凹部33Dが形成されており、収容凹部33Dの内壁面のX方向の両側に、複数の第2コンタクト32のレセプタクルコネクタ接点部32Bが露出する複数の第2インシュレータ側開口窓33Eが形成されている。また、一対の第2金属部材装着部33Cには、それぞれ、レバー51の一対のロック部54が挿入される第2インシュレータ側挿入孔33Gが形成されている。
【0044】
図18に示すように、被収容部33Bの+Z方向側の上面33Aにおいて、収容凹部33Dに形成された複数の第2インシュレータ側開口窓33Eに対応する位置に、複数の第2インシュレータ側開口窓33Eに通じる複数の上側開口部33Hが形成されている。また、被収容部33Bの上面33Aには、複数の上側開口部33HからX方向に沿って上面33Aの縁部に向かって延びる複数の第2コンタクト用溝33Jが形成されている。複数の上側開口部33Hには、複数の第2コンタクト32のレセプタクルコネクタ接点部32Bが挿入され、複数の第2コンタクト用溝33Jには、複数の第2コンタクト32の第2基板接続部32Aが配置される。
【0045】
図19に示すように、第2金属部材34は、板状の金属部材が折り曲げられて形成されたものであり、第2インシュレータ33の第2金属部材装着部33Cに固定される第2インシュレータ装着部34Aと、第2インシュレータ装着部34AのX方向における両端部に配置され且つレバー51の一対のイジェクト部55により押される一対の被押し出し部34Bと、一対の被押し出し部34BのX方向端部に配置された図示しない第2基板に固定されるための一対の第2はんだ付け部34Cとを有している。第2インシュレータ装着部34Aは、YZ面に沿って延びる一対の第3板状部91が-Z方向端部で互いに連結された形状を有しており、一対の第3板状部91に、一対のロック部54が挿入されるための挿入孔により構成される一対の被ロック部91Aが形成されている。
【0046】
次に、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21の動作について説明する。また、ここでは、レセプタクルコネクタ21とプラグコネクタ31の使用形態の一例として、
図20に示すように、レセプタクルコネクタ21がXY面に平行な第1基板S1に実装され、プラグコネクタ31がXY面に平行な第2基板S2に実装される例を説明する。レセプタクルコネクタ21は、第1金属部材44の3つの第1はんだ付け部89が第1基板S1の図示しない固定用パッドに固定され且つ複数の第1コンタクト42が第1基板S1の図示しない複数の接続パッドに接続されることにより、第1基板S1に実装されている。また、プラグコネクタ31は、第2金属部材34の第2はんだ付け部34Cが第2基板S2の図示しない固定用パッドに固定され且つ複数の第2コンタクト32が第2基板S2の図示しない複数の接続パッドに接続されることにより、第2基板S2に実装されている。
【0047】
このようにして第1基板S1に実装されたレセプタクルコネクタ21と第2基板S2に実装されたプラグコネクタ31がZ方向に沿って互いに接続される。この際に、第1インシュレータ43のプラグコネクタ収容部71に第2インシュレータ33の被収容部33Bが収容されると共に、第1インシュレータ43の内側突出部77が被収容部33Bに収容されることにより、レセプタクルコネクタ21のコネクタ本体41にプラグコネクタ31が嵌合し、複数の第1コンタクト42と対応する複数の第2コンタクト32とが互いに電気的に接続される。これにより、レセプタクルコネクタ21が実装されている第1基板S1とプラグコネクタ31が実装されている第2基板S2も、互いに電気的に接続される。このように、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21は、いわゆる基板対基板コネクタとして使用されることができる。
【0048】
また、このようにしてレセプタクルコネクタ21とプラグコネクタ31とが互いに接続することにより、
図21に示すように、レセプタクルコネクタ21とプラグコネクタ31とを備えるコネクタ組立体101が構成される。以下では、説明のために、レセプタクルコネクタ21およびプラグコネクタ31における+Y方向側の部分について説明するが、-Y方向側の部分についても、同様の説明が適用される。
【0049】
コネクタ本体41とプラグコネクタ31とが互いに嵌合され、レバー51がユーザにより移動操作されていない状態において、一対の弾性部材61により、一対の腕部52の+Y方向端部に+Z方向の弾性力が作用して、操作部53が+Z方向に押し上げられる。これにより、一対の腕部52に形成された一対の長孔56の-Z方向端部に、一対の棒状部材87が突き当たると共に、一対のロック部54が一対のロック部用開口86、プラグコネクタ31の被ロック部91A、第2インシュレータ側挿入孔33Gに挿入された状態が保たれる。
【0050】
図22に、第1金属部材44の突起88を通るXZ面でコネクタ組立体101を切断した断面図を示す。レバー51の一対の腕部52は、一対の突起88の上部すなわち+Z方向側に位置しており、一対の腕部52と一対の突起88は、互いに離れた位置に配置されている。
【0051】
図23に、第1金属部材44のロック部用開口86を通るXZ面でコネクタ組立体101を切断した断面図を示す。一対のロック部54は、第1金属部材44の一対のロック部用開口86と、第2金属部材34の一対の被ロック部91Aを通して、第2インシュレータ側挿入孔33Gに挿入されている。これにより、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態がロックされる。例えば、プラグコネクタ31にコネクタ本体41から引き抜かれる方向、すなわち、+Z方向に向かう力が作用した場合でも、一対の被ロック部91Aの-Z方向端部が一対のロック部54の-Z方向端部に突き当たるため、プラグコネクタ31の+Z方向への移動が抑制される。
【0052】
コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックを解除して、プラグコネクタ31をコネクタ本体41からイジェクトする際には、
図24に示すように、ユーザにより、レバー51の操作部53が-Z方向に移動操作される。第1金属部材44の一対のロック部用開口86が一対のロック部54に対する軸受けとなり、一対のロック部54を第1の回転中心として、レバー51がコネクタ本体41に対してYZ平面内で回転する。この際に、一対の長孔56は、レバー51の回転に伴って概ね-Z方向に変位し、一対の棒状部材87が一対の長孔56の+Z方向端部に突き当たる。また、一対の突起88は、一対の腕部52の回転の軌跡上に配置されており、
図25に示すように、レバー51の一対の腕部52は、一対の斜面部88Aに乗り上げながら-Z方向に進行し、一対の突起88に乗り上げる。これにより、一対の腕部52は、X方向に沿って互いに遠ざかるように押し広げられる。
【0053】
このようにして一対の腕部52が弾性変位することによって、X方向に沿って互いに遠ざかるように押し広げられると、
図26に示すように、一対のロック部54も腕部52の弾性変位に伴って、X方向に沿って互いに遠ざかるように変位して、一対の被ロック部91Aと第2インシュレータ側挿入孔33Gから外れる。これにより、プラグコネクタ31がコネクタ本体41に対して+Z方向に移動することが可能となり、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態のロックが解除される。このとき、一対のロック部54のそれぞれの傾斜部58の+Z方向端部は、ロック部用開口86から外れた状態であり、
図24に示すように、一対の棒状部材87は、一対の長孔56の+Z方向端部に突き当たっている。
【0054】
ユーザにより、レバー51の操作部53がさらに-Z方向に移動操作されると、
図27に示すように、レバー51の一対の長孔56の+Z方向端部が一対の棒状部材87に対する軸受けとなり、一対の長孔56の+Z方向端部を第2の回転中心として一対の棒状部材87に受け止められながら、レバー51がコネクタ本体41に対してYZ平面内で回転する。
【0055】
また、レバー51が一対の長孔56の+Z方向端部を第2の回転中心として回転する際に、
図28に示すように、一対のロック部54は、一対の傾斜部58が一対のロック部用開口86の+Z方向端部に押し当てられることにより、一対のロック部54がX方向に沿って互いに遠ざかる方向に弾性変位するようにガイドされる。これにより、一対のロック部54は、一対のロック部用開口86から外れ、レバー51の-Y方向端部がさらに+Z方向に移動し、プラグコネクタ31の被押し出し部34Bがレバー51の一対のイジェクト部55により+Z方向に向かって押されて、プラグコネクタ31がコネクタ本体41からイジェクトされる。
【0056】
このように、ユーザが操作部53を-Z方向に移動操作するだけで、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態のロックを解除し、さらに、コネクタ本体41からプラグコネクタ31をイジェクトすることができる。そのため、例えば、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態がロックされている状態において、プラグコネクタ31をコネクタ本体41から取り外す場合に、例えば、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態のロックの解除と、プラグコネクタ31のイジェクトという2つの動作を別々に行う必要がなく、操作部53の簡単な移動操作により、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態のロックの解除とプラグコネクタ31のイジェクトを容易に行うことができる。
【0057】
また、コネクタ本体41からプラグコネクタ31が取り外された状態において、
図29に示すように、一対の弾性部材61は、第1端部63と第2端部64とが互いに近接するように圧縮されており、第1端部63と第2端部64とが互いに遠ざかる方向に向かって、すなわち、ユーザにより操作部53が押されている方向とは反対の方向に向かってレバー51を回転させるように、一対の腕部52に対して弾性力を作用させている。
【0058】
そのため、例えば、ユーザが操作部53から手を離し、ユーザからの-Z方向の力が操作部53に作用しなくなると、
図30に示すように、レバー51は、一対の弾性部材61の弾性力により概ね+Z方向に移動して、一対の棒状部材87が一対の長孔56の-Z方向端部に突き当たると共に、一対の腕部52の+Z方向端部が一対のストッパ85に接触する。一対の腕部52の+Z方向端部が一対のストッパ85に接触することにより、一対の腕部52のロック部54側の端部が、プラグコネクタ31がコネクタ本体41からイジェクトされた方向すなわち+Z方向に向かって移動することが抑止される。また、この状態から一対の腕部52が一対の弾性部材61によりさらに弾性力を受けると、一対の長孔56の-Z方向端部が一対の棒状部材87に対する軸受けとなり、レバー51は、一対の棒状部材87が突き当たっている一対の長孔56の-Z方向端部を第3の回転中心として、操作部53の移動操作の方向とは反対方向に、すなわち、操作部53の移動操作に従うレバー51の回転方向とは反対方向に、コネクタ本体41に対して弾性的に回転する。
【0059】
その結果、
図31に示すように、第1金属部材44の一対のロック部用開口86に一対のロック部54が挿入されて、レバー51の位置が、コネクタ本体41とプラグコネクタ31が互いに嵌合する前の位置に戻る。
このように、一対の弾性部材61により、ユーザが操作部53から手を離すだけで、レバー51が自動的に弾性的な回転を行い、初期位置に戻るため、ユーザがわざわざレバー51を回転させて、レバー51の位置を初期位置に戻す必要がなく、ユーザの手間を軽減することができる。
【0060】
以上から、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21によれば、ユーザにより操作部53が-Z方向に移動操作されるだけで、容易に、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックの解除と、プラグコネクタ31のイジェクトをすることができる。
【0061】
また、
図32の概念図に示すように、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックを解除するまでは、ロック部54を第1の回転中心C1として、所定の角度A1だけレバー51が回転し、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックが解除されると、レバー51の回転中心が第1の回転中心C1であるロック部54から第2の回転中心C2である長孔56の+Z方向端部に移る。さらに、レバー51が長孔56の+Z方向端部を第2の回転中心C2として所定の角度A2だけ回転することにより、イジェクト部55がプラグコネクタ31を+Z方向に押して、プラグコネクタ31がコネクタ本体41からイジェクトされる。このとき、イジェクト部55は、+Z方向に沿って所定の距離L2だけ移動することとなる。
【0062】
ここで、例えば、
図33の概念図に示すように、腕部111と、腕部111の一端に配置された操作部112と、腕部111の他端に配置されたイジェクト部113と、腕部111の中間部に配置され且つ腕部111の回転中心Cとなるロック部114を有するコネクタを仮定する。このコネクタによれば、ユーザにより操作部112が移動操作されると、腕部111が、ロック部114を回転中心Cとして回転する。このコネクタは、図示しない相手側コネクタと嵌合し、さらに、ロック部114が相手側コネクタに引っ掛かることにより、相手側コネクタとの嵌合状態がロックされるものとする。
【0063】
また、このコネクタは、腕部111の回転の軌跡上に配置された図示しない突起を有しており、腕部111が所定の角度A3だけロック部114のまわりに回転すると、腕部111が突起に乗り上げてロック部114が相手側コネクタから外れるように弾性変位し、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態のロックが解除される。この際に、イジェクト部113は、コネクタと相手側コネクタとの嵌合方向とは反対の方向に所定の距離L5だけ変位して、相手側コネクタに接触する。腕部111がロック部114を回転中心Cとしてさらに所定の角度A4だけ回転すると、イジェクト部113が相手側コネクタを押して、相手側コネクタがコネクタからイジェクトされる。この際に、イジェクト部113は、所定の距離L6だけコネクタと相手側コネクタとの嵌合方向とは反対の方向にさらに変位する。
【0064】
このコネクタによれば、ユーザにより操作部112が移動操作されることで、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態のロックを解除し、相手側コネクタをコネクタからイジェクトすることができるが、操作部112と回転中心Cであるロック部114との距離L3に加えて、ロック部114とイジェクト部113との間の距離L4だけ、腕部111を延長する必要があるため、腕部111が延長された距離L4の分だけコネクタが大型化してしまうことが想定される。
【0065】
また、コネクタと相手側コネクタとの嵌合状態がロックされている場合には、相手側コネクタは、コネクタに対して嵌合方向とは反対の方向に移動することができないため、イジェクト部113は、腕部111がロック部114を回転中心Cとして所定の角度A3だけ回転してコネクタと相手側コネクタとの嵌合状態のロックが解除されるまで、相手側コネクタに接触することができず、所定の距離L5だけ嵌合方向とは反対の方向に変位する必要がある。さらに、コネクタから相手側コネクタがイジェクトされるまで、イジェクト部113は、所定の距離L6だけさらに嵌合方向とは反対の方向に変位する必要がある。そのため、嵌合方向においても、コネクタが大型化してしまうことが想定される。
【0066】
本発明の実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21においては、ロック部54を第1の回転中心C1として、所定の角度A1だけレバー51が回転することにより、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックが解除され、さらに、レバー51が長孔56の+Z方向端部を第2の回転中心C2として所定の角度A2だけ回転することにより、イジェクト部55がプラグコネクタ31を+Z方向に押して、プラグコネクタ31がコネクタ本体41からイジェクトされるため、レバー51のY方向の寸法を、操作部53とロック部54との間の距離L1とすればよく、ロック部54の位置を超えてさらに延長する必要がない。また、イジェクト部55は、プラグコネクタ31がコネクタ本体41からイジェクトされるまで所定の距離L2だけ+Z方向に変位するが、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックが解除されるまで+Z方向に移動することはない。
【0067】
そのため、実施の形態に係るレセプタクルコネクタ21によれば、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックを解除し、コネクタ本体41からプラグコネクタ31をイジェクトする際の操作性を向上しながらも、Y方向およびZ方向において小型化が可能である。また、実施の形態におけるコネクタ組立体101についても、レセプタクルコネクタ21を備えているため、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックを解除し、コネクタ本体41からプラグコネクタ31をイジェクトする際の操作性を向上しながらも、Y方向およびZ方向において小型化が可能である。
【0068】
なお、一対の長孔56の+Z方向端部が、一対の腕部52に配置されてレバー51の第2の回転中心C2となる一対のイジェクト用支点部として機能し、一対の棒状部材87が、第1金属部材44に形成されて一対のイジェクト用支点部を受け止める一対の受け部として機能しているが、一対の腕部52に一対の棒状部材が形成され且つ第1金属部材44に一対の長孔が形成されることもできる。この場合には、一対の腕部52に形成された一対の棒状部材が一対のイジェクト用支点部として機能し、第1金属部材44に形成された一対の長孔の+Z方向端部が一対の受け部として機能し、一対の棒状部材を第2の回転中心C2としてレバー51がコネクタ本体41に対してYZ面内で回転する。
【0069】
また、第1金属部材44に形成された一対の突起88は、それぞれ、斜面部88Aを有しているが、一対の突起88がそれぞれ斜面部88Aを有する代わりに、一対の腕部52の-Z方向端部の内側に斜面部が形成されていてもよい。この場合でも、レバー51が一対のロック部54を第1の回転中心C1として回転した際に、一対の腕部52の斜面部にガイドされて、一対の腕部52が一対の突起88に容易に乗り上げることができる。
【0070】
また、一対の腕部52は、Y方向に沿って延びていること、すなわち、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合方向に平行なZ方向に直交する方向に沿って延びていることが説明されているが、特にこの態様に限定されない。例えば、一対の腕部52は、Z方向に交差する任意の方向に沿って延びていてもよい。
【0071】
また、レバー51は、一対の腕部52と、一対の腕部52の一端に配置された操作部53と、一対の腕部52の他端に配置された一対のロック部54と、一対の腕部52の他端に配置された一対のイジェクト部55と、一対の腕部52に形成された一対の長孔56を有しているが、例えば、レバー51は、1つの腕部52のみを有していてもよい。もしくは、一対の腕部52のうち一方の腕部52の他端にのみロック部54と、イジェクト部55が配置され、この腕部52にのみ長孔56が形成されることもできる。
【0072】
この場合に、第1金属部材44は、一対の棒状部材87、一対の突起88、一対のロック部用開口86のうち、レバー51の1つのロック部54、1つのイジェクト部55、1つの長孔56に対応する1つの棒状部材87、1つの突起88、1つのロック部用開口86のみを有することができる。
【0073】
このように、レバー51がロック部54、イジェクト部55、長孔56をそれぞれ1つのみ有し、第1金属部材44が棒状部材87、突起88、ロック部用開口86をそれぞれ1つのみ有する場合であっても、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態をロックすることができ、さらに、ユーザが操作部53を移動操作するだけで、コネクタ本体41とプラグコネクタ31の嵌合状態のロックを解除し且つプラグコネクタ31をコネクタ本体41からイジェクトすることができる。そのため、この場合でも、レセプタクルコネクタ21およびコネクタ組立体101によれば、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態のロックを解除し、プラグコネクタ31をコネクタ本体41からイジェクトする際の操作性を向上しながらも、小型化が可能である。
【0074】
また、レセプタクルコネクタ21は、Y方向の両端部に、それぞれ、第1金属部材44、レバー51、一対の弾性部材61を有しているが、Y方向の両端部のうちの一方のみに第1金属部材44、レバー51、一対の弾性部材61を有していてもよい。この場合には、例えば、第1金属部材44、レバー51、一対の弾性部材61が配置されるレセプタクルコネクタ21の一端部に対応するプラグコネクタ31の一端部の位置が、レバー51の一対のロック部54により固定され、プラグコネクタ31の他端部の位置が、図示しないフック状部材等に引っ掛かる等、所定の手段により固定されることができる。このように、レセプタクルコネクタ21が、Y方向の両端部のうち一方のみに第1金属部材44、レバー51、一対の弾性部材61を有している場合でも、コネクタ本体41とプラグコネクタ31との嵌合状態のロックを解除し、プラグコネクタ31をコネクタ本体41からイジェクトする際の操作性を向上しながらも、小型化が可能である。
【0075】
また、コネクタ本体41は、第1金属部材44の代わりに、第1金属部材44と同一の形状を有する樹脂部材を備えることができる。この樹脂部材と第1インシュレータ43は、一体物であってもよい。
また、レバー51は、金属製であることが説明されているが、樹脂材料からなることもできる。
また、プラグコネクタ31は、第2金属部材34の代わりに、第2金属部材34と同一の形状を有する樹脂部材を備えることができる。この樹脂部材と第2インシュレータ33は、一体物であってもよい。
【0076】
また、レセプタクルコネクタ21は、複数の第1コンタクト42を有しているが、第1コンタクト42を1つのみ有していてもよい。この場合に、プラグコネクタ31も、第2コンタクト32を1つのみ有することができる。
また、レセプタクルコネクタ21が実装される第1基板S1とプラグコネクタ31が実装される第2基板S2としては、例えば、いわゆるリジッド基板、フレキシブルプリント基板(FPC:Flexible Printed Circuits)、リジッドフレキシブル基板等を使用することができる。
【符号の説明】
【0077】
1 プラグ側コネクタ、2 基板側コネクタ、3 コネクタ本体、4 プルバー、5 腕部、6 回転軸部、7 保持孔、8 リブ、9 凹部、10 プルバー収容溝、11 突起部、11A 斜面、12,18 コネクタ、13 突出部、14 シーソ部材、15 押しボタン部材、16 相手側コネクタ、17 押し出し部材、111 腕部、112 操作部、113 イジェクト部、114 ロック部、A3,A4 角度、C 回転中心、L3,L4,L5,L6 距離、
21 レセプタクルコネクタ、31 プラグコネクタ、32 第2コンタクト、32A 第2基板接続部、32B レセプタクルコネクタ接点部、33 第2インシュレータ、33A 上面、33B 被収容部、33C 第2金属部材装着部、33D 収容凹部、33E 第2インシュレータ側開口窓、33G 第2インシュレータ側挿入孔、33H 上側開口部、33J 第2コンタクト用溝、34 第2金属部材、34A 第2インシュレータ装着部、34B 被押し出し部、34C 第2はんだ付け部、41 コネクタ本体、42 第1コンタクト、42A 第1基板接続部、42B プラグコネクタ接点部、43 第1インシュレータ、44 第1金属部材、51 レバー、52 腕部、53 操作部、54 ロック部、55 イジェクト部、56 長孔、57 弾性部材取付孔、58 傾斜部、61 弾性部材、62 コイル部、63 第1端部、64 第2端部、71 プラグコネクタ収容部、72 第1金属部材装着部、73 弾性部材保持部、74 第1金属部材用開口、75 弾性部材用溝、76 底部、77 内側突出部、77A 第1インシュレータ側開口窓、78 裏面、78A 裏側開口部、78B 第1コンタクト用溝、81 第1板状部、82 連結部、83 第2板状部、84 折り曲げ部、85 ストッパ、86 ロック部用開口、87 棒状部材、88 突起、88A 斜面部、89 第1はんだ付け部、91 第3板状部、91A 被ロック部、101 コネクタ組立体、A1,A2 角度、C1 第1の回転中心、C2 第2の回転中心、L1,L2 距離。