(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-16
(45)【発行日】2023-05-24
(54)【発明の名称】非小細胞肺癌患者由来のエクソソームRNA及び無細胞DNAを使用して血漿中の変異を検出するための方法と組成物
(51)【国際特許分類】
C12Q 1/6851 20180101AFI20230517BHJP
C12Q 1/686 20180101ALI20230517BHJP
C12Q 1/6876 20180101ALI20230517BHJP
G01N 33/50 20060101ALI20230517BHJP
【FI】
C12Q1/6851 Z ZNA
C12Q1/686 Z
C12Q1/6876 Z
G01N33/50 P
(21)【出願番号】P 2019528833
(86)(22)【出願日】2017-11-17
(86)【国際出願番号】 US2017062370
(87)【国際公開番号】W WO2018102162
(87)【国際公開日】2018-06-07
【審査請求日】2020-11-17
(32)【優先日】2016-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513282272
【氏名又は名称】エクソサム ダイアグノスティクス,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100166165
【氏名又は名称】津田 英直
(72)【発明者】
【氏名】ヨーアン カール オロフ スコーグ
(72)【発明者】
【氏名】エレナ カステラノス-リザルドス
(72)【発明者】
【氏名】バシシュ タディゴトラ
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク グリム
(72)【発明者】
【氏名】シュアン チャン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ ユー
【審査官】加藤 幹
(56)【参考文献】
【文献】Molecular Cancer Therapeutics,2015年,vol.14, issue 12, supplement 2,Abatract B136
【文献】Clin Cancer Res,2009年,vol.15, no.8,p.2630-2636
【文献】The Journal of Molecular Diagnostics,2013年,vol.15, no.1,p.62-69
【文献】Journal of Immunological Methods,2007年,vol.321,p.135-141
【文献】European Respiratory Journal,2012年,vol.40, Issue Suppl 56,Abstract No: 7263, Publication No: 1397
【文献】Clinical Chemistry,2003年,vol.49, no.10,p.1624-1631
【文献】313 Development of a one-step isolation platform for exosomal RNA and circulating cell-free DNA from cancer plasma samples,European Journal of Cancer,2014年,vol.50, suppl.6,p.102,
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12Q 1/00 - 3/00
C12N 15/00 ー 15/90
G01N 33/50
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象における非小細胞肺癌(NSCLC)の
存在を指し示すか、又はNSCLCを発症するより高い素因を指し示すT790M変異の有無を決定する方法であって、
(a)前記対象由来の血漿試料から微小小胞を単離し、そして微小小胞から細胞外核酸を抽出する工程と、
(b)前記微小小胞から抽出された細胞外核酸と、前記血漿試料由来の循環核酸を同時単離する工程と、
(c)微小小胞から抽出された細胞外核酸と循環核酸の逆転写を実行する工程と、
(d)工程(c)の産物の予備増幅反応工程を実行する工程と、ここで予備増幅反応工程が、上皮増殖因子受容体(EGFR)遺伝子のエクソン20についての野生型阻害剤を含むマルチプレックス予備増幅反応であり、
(e)定量的PCR(qPCR)を用いて工程(d)の産物中のEGFR遺伝子のエクソン7の発現レベルと、EGFR遺伝子におけるT790M変異の発現レベルを検出する工程、
(f)工程(c)において検出された各発現レベルを、対応する所定のカットオフ閾値と比較して、抽出された細胞外核酸及び単離された循環核酸中のT790M変異の有無を決定する工程と、
を含み、
ここで、抽出された核酸中のT790M変異の存在は、対象におけるNSCLCの存在、又はNSCLCを発症する対象のより高い素因を示す、前記方法。
【請求項2】
工程(e)で得られた値がサイクル閾値(Ct)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記逆転写工程が、1つ又は複数の増幅対照の使用、1つ又は複数の阻害の対照の使用、或いはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記野生型遮断薬が、疎水性核酸、架橋核酸、ペプチド核酸、3’末端ターミネーターを有する任意のオリゴヌクレオチド、又は野生型配列の効率的な増幅を妨げる任意の他の修飾塩基/ヌクレオチド/配列もしくは条件、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記qPCRが、変異体特異的増幅システム、変異にバイアスされた増幅システム、又は増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ARMS qPCRシステムが、修飾ヌクレオチド、塩基、もしくは配列を含むプライマー、修飾ヌクレオチド、塩基、もしくは配列を含むプローブ、又は修飾ヌクレオチド、塩基、もしくは配列を含むプライマーと修飾ヌクレオチドを含むプローブとの両方を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記プライマーが、2-アミノプリン、8-アミノ-2’-デオキシアデノシン、トリメトキシスチルベン、C-5プロピニル-デオキシシチジン、C-5プロピニル-デオキシウリジン、2-アミノ-2’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸、2,6-ジアミノプリン(2-アミノ-dA)、逆dT、逆ジデオキシ-T、ヒドロキシメチルdC、イソ-dC、5-メチルdC、アミノエチル-フェノキサジン-デオキシシチジン、及びロックト核酸(LNA)からなる群から選択される塩基修飾と、変異体特異的プライムの3’末端での核酸相互作用を増加させるための1つの塩基における少なくとも1つのミスマッチ塩基の包含と、及びこれらの組み合わせとを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
工程(d)が、1つ又は複数の対照分子を検出することをさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記対応する所定のカットオフ閾値は、機械学習に基づくモデル化、データマイニング方法、及び/又は統計解析を使用して得られる、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記抽出された細胞外核酸及び単離された循環核酸中のEGFR遺伝子中のT790M変異、L858R変異、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び1つ又は複数のエクソン19の欠失のうちの少なくとも1の存在が
決定される、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記細胞外核酸がエキソソームRNA、エキソソームDNA、又はエキソソームRNAとエキソソームDNAの組み合わせを含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記循環核酸が、壊死性DNA、無細胞DNA、又は無細胞DNAと壊死性DNAとの組み合わせを含む、請求項1~1
1のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2016年11月30日に出願された米国仮特許出願第62/428,059号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
【0002】
配列リスト
本出願は、ASCIIフォーマットで電子的に提出されている配列リストを含み、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。2017年11月17日に作成された前記ASCIIコピーは、EXOS-029-001WO_322142-2289_SL.txtと命名され、サイズが21,873バイトである。
【0003】
本発明は、一般にバイオマーカー分析の分野に関し、特に血漿試料を含む生物学的試料からのゲノム変化を測定することに関する。
【背景技術】
【0004】
癌細胞において生じる遺伝的及びエピジェネティック変化についての情報の増加は、腫瘍関連核酸配列及びプロファイルを分析することにより、腫瘍を検出し、性状解析し、そして追跡する機会を提供する。これらの変化は、様々な癌関連バイオマーカーのいずれかを検出することによって観察することができる。これらのバイオマーカーを検出し、患者、医師、臨床医、及び研究者にとって有益な情報を生み出すために、さまざまな分子診断アッセイが使用されている。これまでのところ、これらのアッセイは主に、外科的に切除された腫瘍組織又は生検によって得られた組織に由来する癌細胞に対して行われている。
【0005】
しかし体液試料を使用してこれらの試験を実施する能力は、患者の組織試料を使用するよりも望ましい場合が多い。体液試料を用いるより侵襲性の少ないアプローチは、患者の福祉、長期的な疾患モニタリングを実施する能力、及び組織細胞に容易にアクセスできない場合でも発現プロファイルを得る能力の点で、広範囲の影響を有する。
【0006】
従って、診断、予後予測、モニタリング、治療法選択、及び特定の疾患やその他の病状に関連する他の分野を補助するための、バイオマーカー、例えば血漿の微小小胞中のバイオマーカーを確実に検出する、新規の極めて低侵襲性又は非侵襲性の方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
本発明はバイオテクノロジーの技術分野に属する。より詳細には、本発明は分子生物学の技術分野に属する。
【0008】
分子生物学では、核酸などの分子は血漿や他の生体液などのヒト試料物質から単離することができ、さらに広範囲の方法で分析することができる。
【0009】
ヒトの生体液は、細胞を、及び身体の全ての細胞によって分泌される無細胞の分子供給源を含む。無細胞供給源由来の核酸には、細胞外小胞(EV)、並びにアポトーシス性組織や壊死組織に由来すると思われる無細胞DNA(cfDNA)由来のものが含まれる。直径30~200nmの小さいエクソソームは、アポトーシス小体や脱落微小小胞も含むEVの一種である。エクソソーム及び他のEVは、その起源の細胞からの遺伝物質及びタンパク質の安定した担体であるため、癌バイオマーカーとして特に興味深いが、死滅過程からのアポトーシス小体とは異なり、エクソソームは、腫瘍細胞を含むすべての生きた細胞により、多小胞体(MVB)の形成又は原形質膜からの直接出芽のいずれかを介して、連続的かつ活発に生体液中に放出される。本発明を説明するために、微小小胞、EV、及びエクソソームの用語は互換的に使用することができる。
【0010】
エクソソームや他のEVに含まれるRNA(exoRNA)、エクソソームや他のEVに含まれるDNA(exoDNA)、及び遊離の循環している核酸(DNA及びRNA)などの無細胞核酸は、正常な体細胞だけではなく異常な癌細胞によっても放出されるため、エクソソーム及び他のEVからの核酸及びヒト生体液試料からの無細胞核酸の組み合わせ単離の分析は、患者における癌細胞の存在及び種類を明らかにすることができる。
【0011】
非小細胞肺癌(NSCLC)は診断された全肺癌の約85%を占め、標的化された上皮増殖因子受容体(EGFR)阻害剤療法は、それらの腫瘍に既知のEGFR変異を有する患者に利用可能である。EGFRのエクソン20上のT790M変異は、ゲフィチニブ、エルロチニブ、並びにチロシンキナーゼドメインに結合する他の分子(例えば、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネラチニブ、及びネシツムマブ)などの第1世代EGFR阻害剤に対する獲得耐性の主要な機構である。この遺伝的変化は未治療の患者からの腫瘍にも見られるが、EGFR阻害剤療法に抵抗性のある患者の約60%がこの突然変異を抱えている。従って治療前の患者層別化のための、及びオシメチニブなどの第2世代EGFR阻害剤の治療結果の予測のための、バイオマーカーとして使用されることに加えて、T790Mは耐性EGFR阻害剤の出現を追跡するために使用することができる。
【0012】
EGFR内の他のゲノム変化は出現頻度が高いために、非常に興味深いものである。例えばエクソン21 L858R変異は、NSCLC EGFR変異肺腫瘍のエクソン19の欠失の約43%及びエクソン19の挿入の49%に存在する。これらの変化を抱える患者は、ゲフィチニブやエルロチニブなどのTKIによる治療の候補である。
【0013】
NSCLCから組織生検試料を入手することは困難であり、そして49%もの患者がEGFRの分子分析のための組織を有していないため、液体生検試料として生体液中の突然変異を追跡することが有用であることがわかった。本発明において我々は、循環する核酸、すなわち「循環NA」からの死にかけている細胞プロセス(例えば、アポトーシス及び壊死)から得られた情報と、EV由来の核酸、すなわち「exoNA」からの生きたプロセスから得られた情報とを組み合わせた。このため、同量の生体液試料からのexoNAと循環NAの同時単離は、非常に高感度なアッセイをもたらす。本明細書に提供された実施例はexoNAと循環NAの同時単離を示すが、本明細書に提供された方法とキットはexoNA、例えばexoRNA及び/又はexoDNA、及び生体液試料中見出されるDNAとRNA、例えばcfDNA、壊死DNA、又は例えば、血小板などの異なる画分の濃縮によって単離されたものを含む試料中に見られる又は任意の他の循環DNA又はRNAなどの、あらゆる組み合わせを同時単離するのに有用である。
【0014】
患者におけるEGFR中のエクソン19、20、及び/又は21のうちの1つ又はそれ以上における修飾、特にEGFR中のT790M、L858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失、の存在及び量は、他の用途の中でも治療法選択肢を選択し、並びに疾患再発、分子残存疾患を追跡するために使用され得る。本明細書で使用される「修飾」は、1つ又は複数の塩基における突然変異、1つ又は複数の挿入、及び1つ又は複数の欠失を含む。
【0015】
本発明者らは、EGFR中のT790M、L858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失を、高い感度及び高い特異性で検出する、ヒト生体液から単離したexoNA及び循環NAに対するPCRに基づくアッセイの適用を記載する。
【0016】
本発明は、exoNA及び循環NAを使用する、試料抽出から突然変異の同定までの完全なワークフローに関する方法である。本発明は、予備増幅反応中に変異体濃縮戦略を使用して変異体配列を選択的に増幅する。増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)-トリプレックスqPCR工程中の変異体特異的プライマーにおける追加の修飾は、修飾塩基[例えば、2-アミノプリン、8-アミノ-2’-デオキシアデノシン、トリメトキシスチルベン、C-5プロピニル-デオキシシチジン、C-5プロピニル-デオキシウリジン、2-アミノ-2’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸、2,6-ジアミノプリン(2-アミノ-dA)、逆dT、逆ジデオキシ-T、ヒドロキシメチルdC、イソ-dC、5-メチルdC、アミノエチル-フェノキサジン-デオキシシチジン、及びロックト核酸(LNA)]の存在、並びに変異体特異的プライマーの3’末端での核酸相互作用を増大させるための1つの塩基における、少なくとも1つのミスマッチ塩基の包含を含む。いくつかの実施態様において、少なくとも1つのミスマッチ塩基は、変異体特異的プライマーの最後から4番目、最後から三番目、最後から二番目、又は最後の塩基である。リアルタイムPCR機器によって生成されたqPCRデータに最新の機械学習及びデータマイニング(data-mining)技術を適用して、陽性試料と陰性試料とを識別するか、又は陽性試料もしくは陰性試料の強度を定量する。
【0017】
本開示は、生物学的試料中の1つ又は複数のバイオマーカーを検出して、例えば癌などの疾患の診断、予後予測、モニタリング、又は治療法選択を支援する方法を提供する。本明細書に提供される方法及びキットは、血漿試料から1つ又は複数のバイオマーカーを検出するのに有用である。本明細書に提供される方法及びキットは、血漿試料の細胞外画分から1つ又は複数のバイオマーカーを検出するのに有用である。
【0018】
本明細書に提供される方法及びキットは、生物学的試料中の上皮増殖因子受容体(EGFR)変異を検出するのに有用である。いくつかの実施態様において、EGFR変異は、エクソン20のT790M変異を含む、EGFRのエクソン19、20、及び/又は21のうちの1つ又はそれ以上における修飾である。いくつかの実施態様において、EGFR変異は、感作変異及び他のEGFR変異、例えばEGFRのエクソン21におけるL858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失である。
【0019】
本開示は、生物学的試料中のEGFR T790M変異、L858R変異、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失を検出するための方法及びキットを提供する。いくつかの実施態様において、生物学的試料は血漿である。
【0020】
本開示は、EVを捕捉及び濃縮し、対応する核酸を単離し、そして、BEAMING又はNGSなどの下流の分析プラットフォームとして、定量的PCR及び他のPCRに基づく又はPCRフリーの方法を使用して、循環NA及びexoNA中のT790M、L858R変異、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失の存在を、同時に検出するように設計された反応を提供する。
【0021】
一般に、本開示の方法及びキットは以下の工程を含む:
1)生体液試料からのexoNA及び循環NAの単離:
a.IEX、サイズ排除カラム、ビーズ、及び/又は他の固体表面への、エクソソーム及び他のEV並びに循環NAの結合;
b.溶解条件並びに他の変性方法を使用するマトリックスからの放出;
c.シリカカラム、ビーズ、及び他の表面に基づく方法を使用する、溶解物からの全核酸の単離;
2)循環NAを含む単離された全exoNAの逆転写(RT):
a.単一又は混合したRT酵素及びオリゴヌクレオチドを使用する第1鎖の合成;
b.阻害の対照、外因性RNAスパイクの使用;
c.他の対照(例:陽性対照と陰性対照、抽出対照など)の使用;
3)完全に単離され逆転写された物質の予備増幅:
a.以下に特異的なPCRを用いる予備増幅反応
i.EGFRエクソン20のT790M、及び/又はEGFRエクソン21のL858R、及び/又はEGFRエクソン19の1つ又は複数の欠失及び/又は挿入;
ii.断片化した物質を捕捉する(循環NAと断片化したexoNAから)ための小さなアンプリコン;
iii.他のゲノム位置での複数の対照の増幅;
iv.阻害の対照及び他の対照(例えば抽出対照);
v.核酸分子の変異体画分を濃縮するための疎水性核酸及び他のブロッカー技術の包含;
4)予備増幅反応におけるT790M及び/又はL858R、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失及び/又はエクソン19の挿入、及び対照アンプリコンの検出及び定量:
a.予備増幅反応物の一部は、T790M、及び/又はL858R、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又はエクソン19の欠失、及び他の対照(例えば、阻害の対照、抽出対照、野生型対照など)を検出するために使用されるマルチプレックスqPCR反応の鋳型として使用される。
b.増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)-トリプレックスqPCR工程中の突然変異特異的プライマー中の追加の修飾の存在[例えば、2-アミノプリン、8-アミノ-2’-デオキシアデノシン、トリメトキシスチルベン、C-5プロピニル-デオキシシチジン、C-5プロピニル-デオキシウリジン、2-アミノ-2’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸、2,6-ジアミノプリン(2-アミノ-dA)、逆dT、逆ジデオキシ-T、ヒドロキシメチルdC、イソ-dC、5-メチルdC、アミノエチル-フェノキサジン-デオキシシチジン、及びロックト核酸(LNA)]、並びに突然変異特異的プライマーの3’末端での核酸相互作用を増大させるための塩基のうちの1つにおける、少なくとも1つのミスマッチ塩基の包含。
c.突然変異特異的プライマーの塩基のうちの1つにおける追加のミスマッチの前記主張以外の組み込み。いくつかの実施態様において、少なくとも1つのミスマッチ塩基は、変異体特異的プライマーの最後から4番目、最後から三番目、最後から二番目、又は最後の塩基である。
【0022】
いくつかの実施態様において、本明細書に提供される方法は、T790M、L858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失の検出及び定量のさらなる操作及び分析を使用する。いくつかの実施態様において、本方法はさらに以下の工程を含む;
5)機械学習モデルと統計解析:
a.患者の疾患転帰を同定又は定量し、初見の患者に一般化するために、最先端の機械学習モデルを、k倍交差検証で臨床データについて訓練した。
b.qPCR工程からモデルを訓練するために、各試料について、特に限定されるものではないが、CT値、デルタCT値、生のRn値、並びにROX標準化dRn値などのいくつかの特徴が使用される。
c.各交差検証工程内で、モデルの最適パラメータを見つけるために、内部最適化工程を使用される。
d.工程(a)~(c)をn回繰り返して、モデルが異なる訓練試験分割でどの程度うまく機能するかについての安定性の推定値を導き出すために、ブートストラッピングを使用される。
e.試料分類の前に品質管理のためのフィルターを設定して、偽の挙動を示す試料を除外するために、本発明者らは内部対照のさまざまな境界条件を決定する。
【0023】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の方法及びキットは、細胞外小胞を表面に捕捉し、続いてEVを溶解して、その中に含まれる核酸、特にRNAに限定されない核酸を放出させることによってEV画分を単離する。
【0024】
生物学的試料のEV画分から核酸を単離及び抽出するために使用された以前の手順は、超遠心分離、例えば10,000×g未満で1~3時間遠心分離し、続いて上清を除去し、ペレットを洗浄し、ペレットを溶解し、核酸、例えばRNAをカラム上で精製する方法に頼ってきた。これらの以前の方法は、遅く、面倒で、バッチ間の変動があり、スケール拡張には適していないなど、いくつかの欠点を示していた。本明細書で使用される単離及び抽出方法は、これらの欠点を克服し、迅速で、頑強であり、そして大容量に容易に拡張可能である単離及び抽出のための遠心分離に基づくカラムを提供する。
【0025】
本方法及びキットは、PCT公開番号WO2016/007755及びWO2014/107571(これらは参照によりその全体が本明細書に取り込まれる)に記載されている以下の抽出手順を使用して、生物学的試料から核酸、例えばexoNA及び無細胞NAを単離及び抽出する。簡単に説明すると、EV画分をメンブランフィルターに結合させ、そしてフィルターを洗浄する。次に、試薬を使用して、膜上での溶解及び核酸(例えば、RNA及びcfDNA)の放出を実施する。次に抽出を行い、続いてコンディショニングが行う。核酸、例えばexoNA及び循環NAは、次にシリカカラムに結合され、洗浄され、次に溶出される。
【0026】
いくつかの実施態様において、生物学的試料は体液である。体液は、対象の身体のいずれかの位置、例えば末梢(特に限定されるものではないが、例えば血液、血漿、血清、尿、痰、髄液、脳脊髄液、胸水、乳頭吸引液、リンパ液、呼吸器系、腸管、及び尿生殖路の液、涙液、唾液、母乳、リンパ系からの液、精液、脳脊髄液、臓器内液、腹水、腫瘍嚢胞液、羊水、及びこれらの組み合わせを含む)から単離される流体であり得る。例えば体液は、尿、血液、血清、又は脳脊髄液である。
【0027】
本開示の方法及びキットは、ヒト対象由来の試料での使用に適している。本開示の方法及びキットは、例えば、げっ歯類、非ヒト霊長類、ペット動物(例えば、ネコ、イヌ、ウマ)、及び/又は家畜(鶏など)などの非ヒト対象に由来する試料での使用に適している。
【0028】
本明細書に記載の方法は、EVからの核酸の抽出を提供する。いくつかの態様において、抽出される核酸はRNAである。抽出されたRNAは、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、リボソームRNA、低分子RNA(非タンパク質コードRNA、非メッセンジャーRNA)、マイクロRNA、piRNA、exRNA、snRNA、及びsnoRNA、循環RNA、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0029】
前述の方法のいずれにおいても、核酸は細胞外小胞画分から単離されるか又はそうでなければそれに由来する。
【0030】
前述の方法のいずれにおいても、核酸は無細胞核酸であり、本明細書では循環核酸とも呼ばれる。いくつかの実施態様において、無細胞核酸はDNA又はRNAである。
【0031】
いくつかの実施態様において、微小小胞の単離及び/又は核酸抽出の前に、1つ又は複数の対照粒子又は1つ又は複数の核酸を試料に加えて、微小小胞精製及び/又は核酸抽出の効率又は品質を評価するための内部対照として機能させることができる。本明細書に記載の方法は、効率的な単離と対照核酸を微小小胞画分と共に提供する。これらの対照核酸には、Q-ベータバクテリオファージ由来の1つ又は複数の核酸、ウイルス粒子由来の1つ又は複数の核酸、又は天然に存在し得るか若しくは組換えDNA技術によって作成され得る他の任意の対照核酸(例えば、少なくとも1つの対照標的遺伝子)が含まれる。いくつかの態様において、対照核酸の量は試料への添加前に分かっている。対照標的遺伝子は、リアルタイムPCR及び/又は任意の他のPCRに基づくもしくはPCRフリーの下流の方法(液滴デジタルPCR、OD測定など)を使用して定量することができる。対照標的遺伝子の定量を使用して、細胞外小胞精製又は核酸抽出プロセスの効率又は品質を決定することができる。
【0032】
いくつかの実施態様において、対照核酸はQ-ベータバクテリオファージ由来の核酸であり、本明細書において「Q-ベータ対照核酸」と称する。本明細書に記載の方法で使用されるQ-ベータ対照核酸は、天然に存在するウイルス対照核酸、又は組換えもしくは工学作成された対照核酸であり得る。Q-ベータは、レビウイルス科(leviviridae)のメンバーであり、4つのウイルスタンパク質(コートタンパク質、成熟タンパク質、溶解タンパク質、及びRNAレプリカーゼ)をコードする3つの遺伝子からなる直鎖状の1本鎖RNAゲノムを特徴とする。Q-ベータ粒子自体が対照として使用される場合、そのサイズが平均的な微小小胞と類似しているため、Q-ベータは、本明細書に記載されるEVを単離するために使用されるものと同じ精製方法を使用して、生物学的試料から容易に精製され得る。さらに、それほど複雑ではないQ-ベータウイルスの1本鎖遺伝子構造は、増幅に基づく核酸アッセイにおける対照として使用するのに有利である。Q-ベータ粒子は、試料中のQ-ベータ粒子の量の定量のために検出又は測定すべき対照標的遺伝子又は対照標的配列を含む。例えば対照標的遺伝子は、Q-ベータコートタンパク質遺伝子である。Q-ベータ粒子自体が対照として使用される場合、生物学的試料へのQ-ベータ粒子の添加後、Q-ベータ粒子からの核酸は、本明細書に記載の抽出方法を使用して生物学的試料からの核酸と共に抽出される。Q-ベータ由来の核酸、例えばQ-ベータ由来のRNAが対照として使用される場合、Q-ベータ核酸は本明細書に記載の抽出方法を使用して生物学的試料由来の核酸と共に抽出される。Q-ベータ対照標的遺伝子の検出は、例えば目的のバイオマーカー(例えば、T790M EGFR変異、L858R変異、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失を、それぞれ単独で、又は1つ又は複数の追加のバイオマーカーと組み合わせて)と同時に、RT-PCR分析によって行うことができる。対照標的遺伝子の10倍希釈物中の少なくとも2、3、又は4つの既知濃度の標準曲線を使用してコピー数を決定することができる。検出されたコピー数、及び添加されたQ-ベータ粒子の量、又は検出されたコピー数、及び添加されたQ-ベータ核酸(例えばQ-ベータRNA)の量を比較して、単離及び/又は抽出プロセスの品質を決定することができる。
【0033】
いくつかの実施態様において、10~10,000コピー、例えば50、100、150、200、250、300、350、400、450、500、1,000、又は5,000コピーのQ-ベータ粒子、又はQ-ベータ核酸(例えばQ-ベータRNA)が体液試料に添加される。いくつかの態様において、100コピーのQ-ベータ粒子又はQ-ベータ核酸(例えばQ-ベータRNA)が体液試料に添加される。Q-ベータ粒子自体が対照として使用される場合、Q-ベータ粒子のコピー数は、Q-ベータバクテリオファージが標的細胞に感染する能力に基づいて計算することができる。従って、Q-ベータ粒子のコピー数は、Q-ベータバクテリオファージのコロニー形成単位と相関している。
【0034】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載の方法及びキットは、1つ又は複数のプロセス内対照を含む。いくつかの実施態様において、プロセス内対照は、血漿の質を示す内部参照遺伝子の検出及び分析である(すなわち、血漿試料の質の指標)。いくつかの実施態様において、参照遺伝子は血漿固有の転写体である。いくつかの実施態様において、参照遺伝子(及びそれらの対応する別名)は、以下:EML4, RPL4, NDUFA1, ベータアクチン, EGFRのエクソン7, ACADVL; PSEN1; ADSL; AGA; AGL; ALAD; ABCD1; ARSB; BCKDHB; BTD; CDK4; ERCC8; CLN3; CPOX; CST3; CSTB; DDB2; DLD; TOR1A; TAZ; EMD; ERCC3; ERCC5; ERCC6; ETFA; F8; FECH; FH; FXN; FUCA1; GAA; GALC; GALT; GBA; GBE1; GCDH; GPI; NR3C1; GSS; MSH6; GUSB; HADHA; HMBS; HMGCL; HPRT1; HPS1; SGSH; INSR; MEN1; MLH1; MSH2; MTM1; MTR; MUT; NAGLU; NF1; NF2; NPC1; OAT; OCRL; PCCA; PDHA1; PEPD; PEX12; PEX6; PEX7; PGK1; PHKA2; PHKB; PKD1; PLOD1; PMM2; CTSA; PPOX; PTEN; PTS; PEX2; PEX5; RB1; RPGR; ATXN1; ATXN7; STS; TCOF1; TPI1; TSC1; UROD; UROS; XPA; ALDH3A2; BLMH; CHM; TPP1; CYB5R3; ERCC2; EXT2; GM2A; HLCS; HSD17B1; HSD17B4; IFNGR1; KRT10; PAFAH1B1; NEU1; PAFAH2; PSEN2; RFX5; SOD1; STK11; SUOX; UBE3A; PEX1; APP; APRT; ARSA; ATRX; GALNS; GNAS; HEXA; HEXB; PCCB; PMS1; SMPD1; TAP2; TSC2; VHL; WRN; GPX1; SLC11A2; IFNAR1; GSR; ADH5; AHCY; ALDH2; ALDH9A1; BCKDHA; BLVRB; COMT; CRAT; CYP51A1; GART; GGCX; GRINA; GSTM4; GUK1; IGF2R; IMPDH2; NR3C2; NQO2; P4HA1; P4HB; PDHB; POLR2A; POLR2B; PRIM2; RPL4; RPL5; RPL6; RPL7A; RPL8; RPL11; RPL23; RPL19; RPL22; RPL23A; RPL17; RPL24; RPL26; RPL27; RPL30; RPL27A; RPL31; RPL32; RPL34; RPL35A; RPL37A; RPL36AL; ITSN1; PRKCSH; REEP3; NKIRAS2; TSR3; ZNF429; SMAD5; STX16; C16orf87; LSS; UBE2W; ATP2C1; HDGFRP2; UGP2; GRB10; GALK2; GGA1; TIMM50; MED8; ALKBH2; LYRM5; ZNF782; MAP3K15; MED11; C4orf3; RFWD2; TOMM5; C8orf82; PIM3; TTC3; PPARA; ATP5A1; ATP5C1; PLEKHA1; ATP5D; ATE1; USP16; EXOSC10; GMPR2; NT5C3; HCFC1R1; PUS1; ATP5G1; ECHDC1; ATP5G2; AFTPH; ANAPC11; ARL6IP4; LCLAT1; ATP5G3; CAPRIN2; ZFYVE27; MARCH8; EXOSC3; GOLGA7; NFU1; DNAJB12; SMC4; ZNF787; ZNF280D; BTBD7; THOC5; CBY1; PTRH1; TWISTNB; SMAD2; C11orf49; HMGXB4; UQCR10; SMAD1; MAD2L1BP; ZMAT5; BRPF1; ATP5J; RREB1; MTFP1; OSBPL8; ATP5J2; RECQL5; GLE1; ATP5H; STRADA; ERLIN2; NHP2L1; BICD2; ATP5S; HNRNPD; MED15; MANBAL; PARP3; OGDH; CAPNS1; NOMO2; ALG11; QSOX1; ZNF740; RNASEK; SREBF1; MAGED1; HNRNPL; DNM2; KDM2B; ZNF32; MTIF2; LRSAM1; YPEL2; NEURL4; SF3A1; MARCH2; PKP4; SF3B1; VPS54; NUMB; SUMO1; RYK; IP6K2; JMJD8; C3orf37; IP6K1; ERBB2IP; LRRC37A2; SIAH1; TSPAN17; MAPKAP1; WDR33; ARHGAP17; GTDC1; SLC25A25; WDR35; RPS6KA4; UHRF1BP1L; RPS4X; GOSR1; ALG8; SDCBP; KLHL5; ZNF182; ZNF37A; SCP2; ZNF484; L3MBTL3; DEPDC5; CACYBP; SPOP; METTL13; IFRD1; GEMIN7; EI24; RWDD1; TULP4; SMARCB1; LMBRD2; CSDE1; SS18; IRGQ; TFG; BUB3; CEPT1; COA5; CNOT4; TTC32; C18orf25; CISD2; CGGBP1; LAMTOR4; BCAP29; SLC41A3; SEPT2; TMEM64; MXI1; USP20; NUPL1; TPST2; PICALM; CCBL2; THAP7; TFIP11; C6orf1; PPP1CA; WDR89; ZNF121; FNIP1; C6orf226; CCT3; NIPA2; CUL4A; TCP1; STK16; RCHY1; CKAP5; RPS5; GEMIN2; CCT6A; PPP2CB; CCT7; VWA8; BRD9; KIAA0930; ZCCHC11; C12orf29; KIAA2018; VPS8; TMEM230; ANKRD16; SSBP3; ZNF655; C20orf194; FAM168B; DALRD3; SSBP4; KDM1A; RPS6; ZNF766; TTC7B; RNF187; IBA57; ERCC6L2; RAP1A; TNK2; RAP1B; GLT8D1; SPRTN; ATP11C; HERPUD1; RPS7; PDLIM5; FYTTD1; SEPT7; CDK5RAP2; TRAPPC2; PCGF6; CHCHD7; OLA1; NAA30; ARHGEF10L; BTBD1; RPS8; MSL1; MCRS1; ZNF302; CTNNBIP1; DNAJC21; AKTIP; FOXP4; SEC61G; U2AF2; CCDC66; GOSR2; CTBP1; MYPOP; SLC3A2; DCTD; ABI1; CTU2; RGMB; COA6; UBE2NL; C16orf88; RPS9; CCNC; KRIT1; SEH1L; FXR1; AGPHD1; ALG10B; C2orf68; GDPGP1; PTRHD1; SRRD; EIF2AK4; MAD1L1; EXOC7; SLTM; CXorf40B; EXOC6; SUPT20H; AKT1; CUTA; DBNL; CARS; USP21; DDX19B; ETFB; EMC6; ILK; FAM96A; TM9SF1; ZNF638; MRPL22; RPS11; FAM13A; MPG; DNAJC25; TAF9; RPS13; RFFL; SP3; TMCC1; ZNF2; MAEA; GOPC; SIRT3; ERMAP; C14orf28; ZHX1; C2orf76; CCDC58; OS9; RAB28; VMA21; C5orf45; OPA3; RPS15; SORBS3; TPM1; CMC4; VPS13A; POLR3H; BRCC3; SERBP1; CORO1B; FPGS; VPS13C; NARG2; GCOM1; POLR2M; FAHD1; SERF2; NME1-NME2; NME2; NAE1; HAX1; RPS16; PUM1; RPS20; ZSCAN26; ZNF805; IQCB1; RPS21; GPHN; ARF1; TM2D2; CANX; KALRN; LIN52; LRRC24; ZNF688; TNRC6B; CD82; ZNF197; CBWD5; EXOC1; MINK1; YIPF5; BRMS1; ARPC4; RPS23; RPS14; ABCF1; CSNK1A1; ADAR; U2AF1; AP2M1; IRAK1; TAF5L; DUT; RAB12; ANO6; NDEL1; ARFIP1; CELF1; VRK3; FAM108B1; RPS24; RPS25; CCM2; TCAIM; KCTD21; C6orf120; PLEKHG1; GLTPD1; WDR45; ZFAT; ZNF16; METTL17; ZNF181; AP2B1; AP1G1; ARHGAP5; COX19; ZNF451; RAB24; CTNS; SRSF7; TP53BP2; PLAA; PLD3; ELP6; ERGIC1; TRMT11; CCDC90A; INF2; CRELD1; DHRS12; ZNF613; DNAJB14; DDX59; C19orf12; MRI1; YTHDC1; FDX1L; TMEM150A; TIPRL; CSNK1G3; CPT1A; KLF10; TMPO; NR2C1; UBE2V1; SLC35A2; ZNF174; ZNF207; STK24; MINOS1; ZNF226; PQBP1; LCMT1; HNRNPH2; USP48; RRM1; RPAIN; FBXO7; TMEM259; CYFIP1; FAIM; GPR155; MTERFD3; AMD1; NGRN; PAIP2; SAR1B; WIPI2; CSTF1; BABAM1; PPM1B; PHF12; RHOT1; AMZ2; MYO19; ACOT9; BBS9; TRPT1; NOP2; TIAL1; UBA52; DMAP1; EIF2B4; NHP2; ITPRIPL2; RPL14; C18orf32; SRA1; UFD1L; VPS26A; BOLA3; SDHC; GTF3C2; HHLA3; EXOC4; AGAP1; FOXK1; ARL5A; GGPS1; EIF3B; THYN1; STAU1; USP14; RUFY3; GON4L; AGPAT3; SIL1; BTF3; PARL; EEF1B2; GATSL3; ZNF630; NPM1; NCKAP5L; HSD17B10; REV1; DIXDC1; SLC38A10; NARF; ALG13; ATP6V1E1; NDUFAF5; ATP6V0B; NPRL3; KIAA0317; ETNK1; DNAJB2; SEC14L1; CCNL2; PICK1; DPH2; USP9X; IAH1; CREBZF; PRMT5; ZMYM5; TIRAP; YIF1B; UNC45A; CHTF8; TYW5; SNAPC3; NBPF10; SDCCAG3; DEDD; C4orf29; CDC42; OXLD1; GPX4; STRN4; FKRP; ZNF808; C19orf55; ZNF674; ZNF384; INTS6; MLLT4; TCERG1; ARL16; MAPK3; FAM133B; MOSPD3; MLH3; NRF1; PQLC2; CEP44; H2AFY; C16orf13; FAM63A; PAPD5; DCUN1D4; PRDM15; U2AF1L4; HAGH; COA3; YARS2; PHF11; ASB1; MTMR12; RUFY1; SIDT2; RHBDD2; ERAP1; EFTUD1; TMEM70; LINS; CRCP; ACP1; ZXDC; METTL21D; PPAN-P2RY11; INCENP; UEVLD; ABCE1; TROVE2; PGP; CEP63; PPP4R1; CEP170; ANKZF1; PSPC1; WHSC1; ZNF205; FAM98B; CAST; TRAPPC5; TMEM80; PSAP; SUMF2; ABHD12; ACBD5; ZNF565; GEMIN8; DLGAP4; SMIM8; ZNF706; COASY; MINA; AGAP3; SLC9A6; MAZ; NCBP2; ATPAF1; FEZ2; NSL1; SMC2; TATDN3; FRS2; EIF4G2; CHD2; ENGASE; CRTC3; SNUPN; POT1; TTC14; KDM5A; XRN1; PIGY; PARP2; NGDN; TRAK1; MFSD12; SHPRH; ZSWIM7; GTPBP10; SEC24B; STAG2; TPM3; MSMP; SMAP1; ZNF557; NET1; DPH3; MUTYH; PHACTR4; HIPK3; CLCC1; SCYL1; UBL5; TNFRSF1A; TOP2B; ACSS2; TMUB2; CLTA; UBTF; QSER1; CDC14B; ATG9A; SREK1; SENP7; SEC31A; SPPL2B; RNF214; SLC25A45; NCOR2; ZFYVE19; RBM23; POMT1; DPH5; IRF2BP2; PNKD; BCLAF1; HNRNPC; PHF16; TSEN34; PPCS; SLC39A7; MTMR14; UBXN2B; APH1A; WTH3DI; URGCP; AGAP6; ALG9; MIER1; SRSF1; FAM127B; CDC16; TMEM134; UBN1; TBCE; MED24; FAM177A1; KTN1; PAICS; TRAPPC6B; HNRNPUL2; TMTC4; FNDC3A; KIAA1191; FKTN; TMEM183B; OCIAD1; CREBBP; TAX1BP1; BCS1L; CUL4B; KIAA1147; KIAA0146; U2SURP; ZNF629; UNK; FTO; WHAMM; SNED1; BEND3; GPR108; INTS1; ZNF697; PLEKHM3; USP45; USP6NL; ZNF823; TNRC18; RGP1; TMEM223; METTL23; SETD5; BAHCC1; UNC119B; MGA; CACTIN; TMEM218; C15orf57; DNLZ; COMMD5; JMJD6; NXF1; THOC2; CPSF4; PRKDC; ZNF623; ACD; TCTN1; PIH1D2; C11orf57; ZGPAT; CHMP1A; ZNF133; CEP57L1; RABEP1; TMEM214; NAA60; TMEM219; EARS2; RB1CC1; ZBTB40; ANKRD12; STRN3; DNAAF2; WBP1L; THADA; PLOD3; DDT; DDTL; MZT2A; C11orf83; NADKD1; CTNND1; FOXN3; MAP1LC3B2; MYSM1; C17orf89; AAMP; UQCRHL; TRAPPC13; FAM195B; TXNRD1; ACLY; RPP38; ACO2; HNRNPF; CTNNB1; LIG4; COPA; ZBTB21; ZNF621; DLG1; GRSF1; CRTC1; ZNF419; CHCHD4; DDX17; SGSM2; HTATIP2; CDK10; BAG6; USP5; TMBIM6; C1orf43; PCBP2; TMEM251; JKAMP; AKT1S1; C12orf44; RPP14; FAM89B; BET1L; MID1IP1; FAM160A2; FAM210A; INO80C; ATXN7L3; ZNF862; CCDC43; ZNF506; TINF2; COMMD7; CCNK; KAT6A; POM121C; BCAS3; ULK3; ZNF30; MTFR1L; ZNF146; FTSJD1; RPL22L1; GXYLT1; PTAR1; HIGD1A; C8orf59; EIF5AL1; REPIN1; WDR83; C4orf33; SYS1; IKBKG; C7orf25; SBNO2; IMMT; TMEM192; PDS5A; SENP6; DROSHA; C19orf60; SPATS2L; RAP1GDS1; RC3H2; KIAA0232; KDELR2; PLEKHB2; CENPN; ERLIN1; TMEM55B; MED7; PID1; MOB4; SLC9B1; PACS2; COMMD9; CXXC1; NRD1; ACOX3; PHF21A; FOXRED2; SIKE1; HNRNPR; TTI2; PCTP; ALPK1; ZFAND5; TBC1D8; PPAPDC1B; IFT43; SNX18; ZNF160; TUBGCP5; ZNF554; OTUD4; PSMA4; RRAS2; GIGYF2; RPP30; FAM118A; PCMTD2; ACVR1; FBRS; TMEM177; RUSC1; ASH2L; CORO1C; ARMC5; ZFYVE16; FAM135A; ZNF142; MYBBP1A; ZBTB10; UBE4B; KIF13A; NUDT19; FBXO45; NUDT7; HECTD4; ZNF250; C6orf136; ADAM10; TMEM87A; SLC35E2B; MECP2; NAA16; SUPT5H; UBE2K; DDX54; TLK2; ZSCAN30; FAM208A; FPGT-TNNI3K; BRD2; NACA; ECE1; TBC1D14; FANCI; FGGY; C17orf51; SEPT9; ARHGEF7; METTL15; ENTPD6; CDC27; THUMPD3; LSM14A; C17orf85; ELK1; NBEAL1; AEBP2; IRAK4; MTRF1L; CLCN7; PAPD4; DHX36; SZRD1; JMJD7; PLA2G4B; FANCL; LIN54; KANSL3; WDR26; GDI2; ADD1; LAMP2; HCCS; CCBL1; ABCD3; MICAL3; SET; GTF3C5; TTC13; NCOA7; BSCL2; BCKDK; SMEK2; ADK; ARIH2OS; MTO1; ZBTB1; PPP6C; PARK7; BCOR; ADPRH; HDGF; CASK; OSGIN2; POLG; THTPA; AP1B1; PIGG; CFLAR; CNBP; PCID2; HMOX2; SMARCAL1; ACSF3; POLD2; AURKAIP1; AUTS2; GPBP1; LRRC8A; TMEM129; UBAP2L; CBX5; MAD2L2; MED18; ZNF84; C14orf2; TSEN15; METTL21A; ERLEC1; CRY2; CRLS1; PAN2; SPRYD7; ASAH1; ING4; NMRK1; PEX26; MFN2; ATXN3; TMEM14B; STXBP5; SPG21; CEACAM19; AP4S1; RWDD3; TFRC; ORMDL1; VPS53; UBP1; NUDCD1; KCTD6; VGLL4; ZNF717; SLC39A13; DIS3; GNE; TPRN; LYRM1; LACC1; AP1AR; SMARCAD1; PSMG4; MAPKBP1; USP8; NUDT22; REPS1; LUZP6; DCAKD; SMARCA4; SRRT; GTPBP3; TOMM40; MARK3; INPP1; ENTPD4; NSDHL; TEX264; DNAJC2; KRBOX4; SYCE1L; KIAA1841; AES; GSPT1; ATP6V0A1; ZNF680; CLK3; ZNF562; SHC1; TBCEL; ATF7; MYO9B; EPN1; KARS; COL4A3BP; HSPBP1; FAM108A1; RFC5; SMARCC2; SPTAN1; SRP9; HRAS; SSFA2; HAUS2; THAP5; VRK2; ZNF195; AP1M1; SPAG9; CALU; EIF4E; STYX; C14orf93; LSM5; PSMB5; CCDC149; DNMT1; RTCA; AIFM1; CAB39; PPIP5K1; PWWP2A; SUGT1; ZNF720; TGFBR1; MEF2A; C7orf73; PLCD1; SUN1; HYOU1; FAM58A; PTPN12; SATB1; CIZ1; ATG10; ZCCHC9; SAP30L; ACP2; TMEM106B; EIF2AK1; PSMG3; MAP4; LRRFIP2; NT5C2; CCNJ; TBC1D5; IQSEC1; ZDHHC4; C7orf50; TBCCD1; CDV3; AZI2; C3orf58; GSE1; PARN; HS2ST1; TOMM6; TRMT10A; DERL1; FAM204A; DEK; ARFRP1; IPO11; CCDC152; FIP1L1; ELMOD3; PDHX; MFAP3; DCTN1; MAPK9; FAM160B1; FNDC3B; CRELD2; DNAJA3; NEDD1; ZNF397; ZDHHC3; AGFG1; FKBP2; GIT2; TAF12; LDHA; RBBP4; MKNK1; HDHD1; C12orf73; SMIM13; C5orf24; GDAP2; RPS27A; PPP1R21; PIP5K1A; INPP5K; DCTN4; FAM53C; PTPRK; EEF1E1; EIF2AK2; XPR1; MSRA; ATL2; C8orf40; VDAC3; YWHAZ; HMBOX1; NEIL2; ECD; RPN2; SPATA2; FDPS; RNF185; PHPT1; METTL20; S
LC46A3; KIAA1432; MADD; URM1; UCK1; NDUFB11; RUSC2; ABL2; ATG7; PUF60; TRMT1; NIF3L1; CPSF7; PTGES3L-AARSD1; TMUB1; TPRA1; R3HCC1; FBXO28; FAM178A; RPL28; RPS6KC1; CMPK1; ATF6B; ZNF507; OTUD5; FASTKD2; TNPO2; FZR1; ISOC2; CCDC124; RCOR3; SEC13; SGMS2; ATXN7L3B; AKIRIN1; ANP32E; CISD3; ACAD10; APOL1; LYSMD1; TLK1; GPR107; LANCL1; LRRFIP1; MCTS1; ANAPC5; MEMO1; POLR1B; ANAPC7; ILF3; ATXN1L; BCAP31; TTLL11; CNST; TBL1X; TRAF3IP1; PRKRA; DAXX; ATP13A2; TP53BP1; RAB11FIP3; CLASP1; APLP2; RNASEH2B; ARCN1; SMC6; EMC8; MGRN1; LMAN2L; ARFGAP3; SQSTM1; GTF2H1; TXNL4B; DMTF1; THOC6; PPP3CB; ALG5; PNPLA4; CTIF; CD164; AIMP1; MORF4L2; MGEA5; EDC3; SPNS1; DKC1; ECSIT; C6orf203; INTS12; FLYWCH2; MON1A; SLC35B3; ADCK1; RPUSD3; ADCK4; RRNAD1; RAD51D; ZNF669; NFYC; ITPK1; CLP1; KIAA0141; EFTUD2; ULK2; EHBP1; TGFBRAP1; GHDC; TNRC6C; FBRSL1; SAR1A; HNRPLL; ATG13; CHID1; ERI2; C1orf122; IL11RA; C17orf49; EYS; API5; DAGLB; MPC2; GSTK1; DIS3L; EIF5A; ZNF438; CTDNEP1; SLC25A39; PPHLN1; TPCN1; ZBTB14; MAPRE2; 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MITD1; TAMM41; HIGD2A; MSI2; SPPL3; PPIL4; ALKBH3; FGD4; MTFMT; PPM1L; TSTD2; EHD4; ORMDL3; WDR36; PPTC7; RPIA; SLC39A3; ANGEL2; HN1L; MAPK1IP1L; L3HYPDH; TEX261; LRRC28; FOPNL; ZC3H18; FLCN; CYB5D1; TBC1D20; TMEM42; NACC2; FAM76B; ZNF18; ZNF480; ZNF420; ZNF558; ZNF570; BROX; LSM14B; PUS10; SEPT10; CCDC12; SPICE1; THAP6; ZMAT2; APOA1BP; MBNL2; FAM91A1; DENND5B; ZNF564; IMMP1L; ZFC3H1; LRRC45; TSNARE1; CCNY; UBLCP1; UPRT; FUK; ZUFSP; OARD1; NSMCE1; FAM200A; ZSCAN25; SFT2D1; MAP2K7; NAPRT1; CSNK1A1L; VTI1A; MRPL30; OMA1; FRA10AC1; UBALD1; MRPL10; CCDC127; NUDCD2; C6orf57; ZBTB49; SLC15A4; ATPAF2; KIFC2; ABTB2; ZNF511; MTPN; CRYZL1; ZNF23; ZSCAN21; ZNRF2; SGMS1; RPP25L; SVIP; RPUSD2; C12orf23; CHMP7; ZNF585B; ARRDC1; ORAI3; ZNF561; TADA2B; TRMT61A; SLC36A4; ARL14EP; C12orf45; TARSL2; SPATA2L; LSM12; ZNF491; ZNF440; C1orf131; KCTD18; METTL6; GRPEL2; ZNF786; NDUFAF6; TMEM68; HGSNAT; ARHGAP42; KBTBD3; CWF19L2; C12orf66; LYSMD4; ZSCAN29; ZNF785; TMEM199; ZNF417; C19orf25; B3GALNT2; ZNF362; MROH8; COMMD1; KANSL1L; XXYLT1; SCFD2; TRMT44; SRFBP1; SNRNP48; ZNF579; ZNF383; SDE2; RNF168; MIER3; TCEANC; ARID2; UBE2E2; NANP; DENND6A; RWDD4; CCDC111; HIPK1; SENP5; STT3A; PATL1; EFHA1; CPNE2; NT5DC1; C6orf89; HIBADH; BRAT1; RICTOR; YTHDF3; TMEM256; MFSD8; D2HGDH; TAB3; TMEM18; UHRF2; TANGO2; N4BP1; TCEANC2; EID2; NPHP3; ZNF461; LRRC57; CNEP1R1; PUSL1; TMEM161B; ZNF791; TAPT1; KIAA1919; LNX2; AGXT2L2; MED19; COG7; CRYBG3; CPNE8; PIGP; ZFP1; C2orf69; ZNF367; AAED1; KDELC2; TTL; CACUL1; ZFPM1; MLL3; MLX; C11orf31; PGBD3; TRIM35; HSCB; CBWD2; RC3H1; TNFSF12-TNFSF13; SUGP1; MMAA; MRPL54; PSENEN; RUNDC1; FAM149B1; MMGT1; DCUN1D3; CCDC117; ZNF584; KCTD20; PRR14L; ANKRD52; DIP2B; INO80E; HEXDC; RTTN; ZNF776; SLC9A9; C3orf33; DCBLD1; NSMCE2; PDZD8; BLOC1S2; TTC9C; FAM126B; C3orf38; RABL3; COX18; SREK1IP1; KRTCAP2; NDUFAF2; PPP4R2; CCDC50; TMEM167A; NOP9; UBR1; ADCK5; N6AMT2; GPATCH11; ZNF575; EMC10; DDX51; UBR7; TXLNA; EXOC8; ZADH2; CRIPAK; C5orf51; CDK5RAP3; CHMP4B; ZNF800; GATC; INADL; NR2C2AP; MIDN; NUDT14; CYP20A1; P4HTM; PDE12; PPM1G; TUBB; GGT7; ERC1; FAM134C; SLC35B2; ZNF598; MRPL52; GMCL1; DRAM2; PIGW; ZNF616; ZBTB8OS; ZNF678; ZDHHC21; MTDH; ARL5B; AGPAT6; STT3B; GPR180; ZACN; MRPL55; GCC2; ZNF445; EXOSC8; MRPL21; AUP1; C17orf58; OGT; QSOX2; LYRM7; DNAJC24; BCDIN3D; GRASP; UBXN2A; CRTC2; METTL2A; TMTC3; DPY19L4; AASDH; TMED7; ZSCAN22; ZSCAN2; COQ6; USP12; ZNF227; ZNF428; MTERFD2; C9orf85; CMC1; ZNF595; NSUN6; TMED4; BRICD5; PDDC1; C15orf38; MRPS9; TPRG1L; TRNT1; TICAM1; HEATR3; ZNF326; CYP2U1; C9orf142; ARRDC4; HNRNPA3; DND1; ISCA2; SPTY2D1; RPS19BP1; PHLPP1; RNF126; C7orf55; TSC22D3; GNPNAT1; COX20; C1orf52; CCZ1B; GANC; ARSK; E2F6; LYSMD3; GANAB; APOOL; RSBN1L; C19orf54; RPL7L1; CCDC84; FAM174A; NHLRC2; ZNF710; HDDC3; ATP9B; ZNF773; MIA3; TMEM110; ACACA; FAM120AOS; NUP43; SS18L1; DHX57; NELFCD; NSUN4; NDUFAF3; CARM1; TMEM189-UBE2V1; CCDC137; NACA2; PHF17; FAHD2B; TMEM179B; CCDC23; FAM86A; SLC25A35; RP9; POLR1C; CHCHD1; RAPH1; TMEM81; RBM12B; MBLAC1; MRFAP1L1; COMMD6; C19orf70; CLYBL; MRAP; RNF216; GTF2H5; FAM199X; ERICH1; ZDHHC24; TSEN54; CYP4V2; C1orf174; BLOC1S3; METTL10; ZNF543; ZNF789; ZNF517; SFXN4;及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。いくつかの実施態様において、参照遺伝子はさらなるqPCR反応によって分析される。
【0035】
いくつかの実施態様において、プロセス内対照は、逆転写酵素及び/又はPCR反応性能のための対照である。これらのプロセス内対照には、非限定例として、RNA単離後及び逆転写前に添加される参照RNA(本明細書ではref.RNAとも呼ばれる)が含まれる。いくつかの態様において、ref.RNAはQbetaなどの対照である。いくつかの実施態様において、ref.RNAはさらなるPCR反応によって分析される。
【0036】
いくつかの実施態様において、抽出された核酸、例えばRNA及び循環NAは、T790M変異、L858R変異、1つ又は複数のエクソン19の欠失、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の挿入の検出に基づいてさらに分析される。
【0037】
T790M変異は、ゲートキーパー(gatekeeper)変異として同定されている。このいわゆるゲートキーパー変異は、治療中の選択圧によって現れると考えられるだけでなく、まれに(<5%)TKI未治療腫瘍にも見られ、潜在的にこれらの薬剤に対する1次耐性に寄与している(例えば、Gazdar et al., “Activating and resistance mutations of EGFR in non-small-cell lung cancer: role in clinical response to EGFR tyrosine kinase inhibitors.” Oncogene, vol. 28 Suppl 1: S24-31 (2009), Suda et al., “EGFR T790M mutation: a double role in lung cancer cell survival?” J Thorac Oncol, vol. 4: 1-4 (2009); Mulloy et al., “Epidermal growth factor receptor mutants from human lung cancers exhibit enhanced catalytic activity and increased sensitivity to gefitinib.” Cancer Res., vol. 67(5): 2325-30 (2007)、及び Vikis et al., “EGFR-T790M is a rare lung cancer susceptibility allele with enhanced kinase activity.” Cancer Res., 67(10): 4665-70 (2007)を参照、これらの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。より高感度の分子的方法の出現はまた、未治療の患者の腫瘍におけるこの突然変異の検出を容易にし、潜在的にTKIに対する1次耐性にも同様に寄与している。最後に、治療前の患者におけるT790Mの存在は、T790Mが検出されない治療前の患者と比較して、有意な無増悪生存期間と関連していた(例えば、Pao et al., “Acquired resistance of lung adenocarcinomas to gefitinib or erlotinib is associated with a second mutation in the EGFR kinase domain.” PLoS Med., vol. 2(3): e73 (2005), Maheswaran et al., “Detection of mutations in EGFR in circulating lung-cancer cells.” N Engl J Med, vol. 359(4): 366-77 (2008)、及び Isobe et al., “Clinical significance of BIM deletion polymorphism in non-small-cell lung cancer with epidermal growth factor receptor mutation.” J Thorac Oncol, vol. 9(4): 483-87 (2014)に記載されており、これらの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
【0038】
他のEGFR変異(例えば、エクソン21、L858R、及びエクソン19の挿入及び欠失)を有する患者は、無作為化第III相試験を含む前向き試験において、より良好なX線撮影反応率を示した[Fukuoka et al. 2011;” Biomarker analyses and final overall survival results from a phase III, randomized, open-label, first-line study of gefitinib versus carboplatin/paclitaxel in clinically selected patients with advanced non-small-cell lung cancer in Asia (IPASS).”, Journal of Clinical Oncology, vol. 29(21):2866-74 (2011)]。L858R及びエクソン19の挿入及び欠失については、インターネット上でそれぞれaccessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf16/p1060045b.pdf 及び accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf15/p150044b.pdfで入手可能な安全性及び有効性データの要約(SSED)P160045及びP150044において、ゲフィチニブ及びエルロチニブについて有意な治療上の利点が証明された。
【0039】
いくつかの実施態様において、機械学習に基づくモデル化、データマイニング方法、及び/又は統計解析を使用して追加の分析が行われる。いくつかの実施態様において、患者の疾患転帰を特定又は予測するためのカットオフ値を得るために、データが分析される。いくつかの実施態様において、患者集団内の患者を層別化するために、データが分析される。いくつかの実施態様において、非限定例として、EGFR阻害剤を用いた治療などのEGFR治療を用いた治療に、患者が耐性があるかどうかを特定又は予測するために、データが分析される。いくつかの実施態様において、データは対象の無増悪生存期間を測定するためのものである。
【0040】
いくつかの実施態様において、T790M変異、L858R変異、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失が検出された場合に、対象に対する治療法選択肢を選択するために、データが分析される。いくつかの実施態様において、治療法選択肢はEGFR阻害剤による治療である。いくつかの実施態様において、EGFR阻害剤は、チロシンキナーゼ阻害剤、又はチロシンキナーゼ阻害剤の組み合わせ、又は免疫療法薬を含む他の分子薬剤である。いくつかの実施態様において、EGFR阻害剤は第1世代チロシンキナーゼ阻害剤又は第1世代チロシンキナーゼ阻害剤の組み合わせである。いくつかの実施態様において、EGFR阻害剤は、第2世代チロシンキナーゼ阻害剤又は第2世代チロシンキナーゼ阻害剤の組み合わせである。いくつかの実施態様において、EGFR阻害剤は、第3世代チロシンキナーゼ阻害剤又は第3世代チロシンキナーゼ阻害剤の組み合わせである。いくつかの実施態様において、EGFR阻害剤は、第1世代のチロシンキナーゼ阻害剤、第2世代のチロシンキナーゼ阻害剤、及び/又は第3世代のチロシンキナーゼ阻害剤の組み合わせである。いくつかの実施態様において、EGFR阻害剤は、エルロチニブ、ゲフィチニブ、別のチロシンキナーゼ阻害剤、又はこれらの組み合わせである。いくつかの実施態様において、EGFR阻害剤は、次世代のチロシンキナーゼ阻害剤(すなわち、第4世代のチロシンキナーゼ阻害剤)、又はEGFR内のT790M又は任意の突然変異もしくは遺伝子改変を標的とする別の分子薬である。さらなる実施態様において、上記のEGFR阻害剤は、腫瘍細胞に対する患者自身の免疫応答を増強する免疫療法薬と組み合わせて使用される。
【0041】
次に、本発明の様々な態様及び実施態様について詳細に説明する。本発明の範囲から逸脱することなくその詳細の変更がなされてもよいことは理解されるであろう。さらに、文脈によって別段の要求がない限り、単数形の用語は複数形を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。
【0042】
特定された全ての特許、特許出願、及び刊行物は、例えば、本発明に関連して使用され得るそのような刊行物に記載された方法を記載及び開示する目的で、参照により本明細書に明確に組み込まれる。これらの刊行物は、本出願の出願日より前のそれらの開示についてのみ提供されている。この点に関しては、それらが先行発明であるために又は他の何らかの理由で、そのような開示に先行する権利がないことを、本発明者らが承認していると解釈するべきではない。日付に関するすべての記述又はこれらの文書の内容に関する表現は、本出願人に利用可能な情報に基づいており、これらの文書の日付又は内容の正確さに関するいかなる承認も構成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1A】試料抽出から変異コール(mutation calling)までのT790M検出アッセイワークフローの概略図である。
【
図1B】試料抽出から変異コール(mutation calling)までのT790M検出アッセイワークフローの概略図である。
【
図1C】試料抽出から変異コール(mutation calling)までのT790M検出アッセイワークフローの概略図である。
【0044】
【
図2】
図1に示されるT790M検出アッセイの分析性能を示すグラフである。各データ点は、最大14の独立した実験を表す。データはlog10スケールを使用してプロットされているが、1mL当たりのT790Mのコピーは視覚的な補助のために示されている。
【0045】
【
図3】
図1に示されるT790M検出アッセイの臨床成績を示すグラフである。
【0046】
【
図4】高度に分解されたDNA中の変異を検出するための、大きいアンプリコン対短いアンプリコン(塩基修飾あり又はなし)の比較を示すグラフである。
【0047】
【
図5A】塩基修飾を含むARMSプライマーと塩基修飾を含まないARMSプライマーとの比較を示す一連のグラフである。
【
図5B】塩基修飾を含むARMSプライマーと塩基修飾を含まないARMSプライマーとの比較を示す一連のグラフである。
【0048】
【
図6】正常な健常血漿からの漸増量のexoNA及び循環NAに適応する本明細書に記載のアッセイの能力を証明するグラフである。
【0049】
【
図7】L858R及びDel19検出アッセイの性能を証明するグラフである。グラフに示されているように、野生型試料と変異体試料との間には明確な差がある。
【発明を実施するための形態】
【0050】
(発明の詳細な説明)
本開示は、生物学的試料中の上皮増殖因子受容体(EGFR)変異などの1つ又は複数のバイオマーカーを検出して、例えば癌などの疾患の診断、予後予測、モニタリング、又は治療法選択を補助する方法を提供する。いくつかの実施態様において、癌は肺癌である。いくつかの実施態様において、癌は非小細胞肺癌(NSCLC)である。
【0051】
本明細書に提供される方法及びキットは、生物学的試料中のEGFR耐性及び/又は感作変異を検出するのに有用である。いくつかの実施態様において、EGFR変異は、EGFR遺伝子のエクソン20上のT790M変異である。いくつかの実施態様において、変異は、特に限定されるものではないが、EGFR遺伝子のエクソン19における1つ又は複数の挿入変異、EGFR遺伝子のエクソン19における1つ又は複数の欠失変異、EGFR遺伝子のエクソン21上のL858R変異を含む、活性化変異である。本明細書に提供される方法及びキットは、血漿から細胞外NA及び無細胞NAの両方を同時単離するものであり、細胞外NA及び無細胞NAは逆転写される。逆転写工程では、増幅対照(DNA)及び対照中のRNAスパイクが加えられ、逆転写及びそれに続く増幅が起こることを確実にする。次の工程において、予備増幅反応が行われる。いくつかの実施態様において、予備増幅反応はマルチプレックス予備増幅反応である。いくつかの実施態様において、予備増幅反応は、野生型遮断薬を含むマルチプレックス予備増幅反応である。いくつかの実施態様において、マルチプレックス予備増幅反応は、EGFRのエクソン19、エクソン20、及び/又はエクソン21に対する野生型遮断薬を含み、これは、循環NA及びcDNAからの変異体分子の増幅を促進する。いくつかの態様において、野生型遮断薬は、疎水性核酸、架橋核酸、ペプチド核酸、3’末端ターミネーターを有する任意のオリゴヌクレオチド、野生型分子の効率的な検出を妨げる任意の他の修飾、又はこれらの組み合わせである。いくつかの実施態様において、予備増幅工程は、野生型配列よりも、変異体EGFR配列、例えば、変異体EGFRエクソン19配列、変異体EGFRエクソン20配列、及び/又は変異体EGFRエクソン21配列の予備増幅を促進する条件下で行われる。いくつかの実施態様において、予備増幅反応は1重予備増幅反応である。いくつかの態様において、予備増幅反応及び逆転写は単一工程で行われる。次の工程において、核酸は、NGSなどの配列決定に基づく検出技術を使用して分析される。いくつかの実施態様において、配列決定に基づく検出技術はPCRに基づく技術を含む。いくつかの実施態様において、配列決定に基づく検出技術はまたqPCRを含む。いくつかの実施態様において、qPCRは増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)に基づく。
【0052】
本明細書に提供される方法及びキットは、この突然変異を有するNSCLC患者の治療を導くために使用することができ、これは、その結果として第1世代のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)に耐性となるであろう。
【0053】
本明細書に提供される方法及びキットは、現在の肺がんの診断よりも優れたいくつかの利点を有する。患者試料中のT790Mを検出する現在の方法は、例えば、Thress et al.(“EGFR mutation detection in ctDNA from NSCLC patient plasma: A cross-platform comparison of leading technologies to support the clinical development of AZD9291.” Lung Cancer, vol. 90(3): 509-15 (2015))及びKarlovich et al.(“Assessment of EGFR Mutation Status in Matched Plasma and Tumor Tissue of NSCLC Patients from a Phase I Study of Rociletinib (CO-1686).” Clin. Cancer Res., vol. 22(10): 2386-95 (2016))に記載されている。NSCLC患者におけるT790Mを検出するこれらの方法の感度及び特異性の例を以下の表に示す。
【表1】
以下の表は、AURA3臨床試験(NCT02151981)からの3つすべての標的の感度と特異性を示す(J. Laskin により、国際肺癌学会(the International Association for Study of Lung Cancer)で発表された、“Detection of EGFR mutations from plasma ctDNA in the osimertinib Phase III trial (AURA3): comparison of three plasma assays”, 2017, これは、library.iaslc.org/search-speaker?search_speaker=51233 から入手できる)。
【表2】
【0054】
現在の肺がんの診断は病理学者によって行われており、そして腫瘍組織のサンプリングは重大な特有の制限を有し、例えば腫瘍組織はその時点の単一の採取物であり、腫瘍の不均一性から生じる選択バイアスの影響を受け、かつ入手困難な場合がある。場合によっては、一部の患者では十分な腫瘍組織試料が入手できないとか、及び/又は組織試料を入手することが気胸などの合併症を引き起こす可能性がある。しかしこれまでのところ、患者の層別化のための参照の非標準的方法は組織生検であった。
【0055】
任意の所定の生体液への核酸(細胞外NA)の放出をもたらすプロセスはいくつかあるため、本明細書で提供されるキット及び方法は、疾患プロセス全体及び腫瘍環境全体を調べる能力を活用する。これらのプロセスの中には、例えばアポトーシス及び壊死がある。アポトーシス細胞又は壊死細胞は、異なるメカニズムによって(すなわちアポトーシス小胞又は循環ヌクレオソームとして)無細胞核酸を放出することができる。さらにEVは、原形質膜から直接生細胞により、又は核酸を循環流中に運搬する(exoNA)多小胞体経路を介して、活発に放出される。患者試料中のT790M、L858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失を検出する現在の方法とは対照的に、本明細書に提供される方法及びキットは、腫瘍内部で同時に起きているすべてのプロセスを分析することができる。
【0056】
これらの方法及びキットは新規である:組織生検からのDNAにおけるT790M、L858R、及び1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失の検出はすでに日常的に行われているが、エクソソームNA画分に加えて、循環NA中のT790M、L858R、及び1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失を検出することは、全く新規である。生体液が、診断アッセイに使用できる腫瘍由来のNAを含むことはごく最近になって理解されたため、これらの方法及びキットが、現在の方法に対して明白ではない。
【0057】
本明細書に提供される実施例は、無細胞NA及び細胞外NAを試料投入材料として使用して、試料抽出から変異コールまでの、EGFRにおけるT790M、L858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失の検出のための完全なワークフローを記載する。実施例は1つの例示的な実施態様を提供するが、当業者が、そこで用いられる方法を修飾して、EGFRにおけるT790M、L858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失の検出のための一般的方法を作成することができることは理解されたい。一般に、T790M、L858R、1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失の存在は、以下のように検出される:
1)細胞外NA及び循環NA中に存在するT790M、L858R、及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失は、非限定例として、例えばアフィニティー結合カラム又はビーズ、イオン交換結合カラム又はビーズ、又は遠心分離、超遠心分離、又はポリエチレングリコール(PEG)沈殿を含む任意の適切な分離手段を使用することにより、血漿又は他の生体液から同時単離される。
2)単離された核酸が逆転写され、そしてこの工程で、既知量の対照核酸が阻害の対照として反応に添加される。本明細書で提供される方法では、任意の外因性核酸又は合成核酸を使用することができる。適切な対照には、非限定例として、Q-ベータバクテリオファージ、ウイルス粒子、任意の他の外因性核酸配列、及び外部スパイクイン(spike-in)として作用する任意の他の非ヒト核酸配列由来の1つ又は複数の核酸が含まれる。スパイクインは、粒子全体(例えば、Qベータ又は他のウイルス粒子、リポソーム、又はタンパク質複合体)又はそれらの核酸のみであり得る。核酸単離前に生体液へのスパイクインが発生する場合は、粒子全体がより適しており、核酸精製後は、脂質複合体、タンパク質複合体などで保護されていない「遊離」核酸スパイクインが試料に添加するのに適している。
3)この段階で、逆転写(RT)反応物を予備増幅することができる。予備増幅工程は、野生型クランプ(clamp)又は遮断薬の存在下で行われ、変異体に偏った分子集団が生成される。この工程で使用するのに適した野生型クランプには、非限定例として、1つ又は複数の疎水性核酸、1つ又は複数のブリッジ核酸、1つ又は複数のペプチド核酸、3’末端ターミネーター(例えば、反転塩基、C3-スペーサー、リン酸塩)、又はこれらの組み合わせを有する任意のオリゴヌクレオチドが含まれる。いくつかの実施態様において、予備増幅工程は、野生型配列よりも変異体配列の増幅を促進する任意のPCR条件下で行われる。いくつかの実施態様において、予備増幅工程は必要ではなく、本方法は直接下記のqPCR工程に進む。
4)qPCR工程はマルチプレックス反応(内因性対照、T790M及び/又はL858R及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失、及び阻害の対照)で行われる。T790M及び/又はL858R及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失は、野生型分子よりも変異体分子の増幅を促進する方法を含む任意の適切な検出方法を使用して検出することができる。いくつかの実施態様において、T790M、L858R、及びエクソン19の挿入及び/又は欠失は、ARMSアプローチを使用して検出される。逆進プライマーの3’塩基は、変異体配列(T790M及び/又はL858R及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失)と完全に一致しており、野生型鋳型とのミスマッチがある。3’末端付近の塩基修飾としては、2-アミノプリン、8-アミノ-2’-デオキシアデノシン、トリメトキシスチルベン、C-5プロピニル-デオキシシチジン、C-5プロピニル-デオキシウリジン、2-アミノ-2’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸、2,6-ジアミノプリン(2-アミノ-dA)、反転dT、反転ジデオキシ-T、ヒドロキシメチルdC、イソ-dC、5-メチルdC、アミノエチル-フェノキサジン-デオキシシチジン、及びロックト核酸(LNA)などの修飾塩基、並びに変異体特異的プライマーの3’末端での核酸相互作用を増大させるための塩基の1つにおける少なくとも1つのミスマッチ塩基の包含が挙げられる。変異体特異的プライマーの一方の塩基における、追加のミスマッチもまた企図される。いくつかの実施態様において、少なくとも1つのミスマッチ塩基は、変異体特異的プライマーの最後から4番目、最後から3番目、最後から2番目、又は最後の塩基である。
5)患者の疾患転帰を同定又は定量するために、最先端の機械学習及びデータマイニング技術を使用して、qPCR工程からのいくつかの特徴、たとえば、特に限定されるものではないが、CT値、デルタCT値、生Rn値、並びにROX標準化dRn値などについて、モデルが訓練される。
6)内部対照に関する様々な境界条件を決定して、試料分類の前に品質管理のためのフィルターを確立して、偽の挙動を示す試料を除外する。
【0058】
いくつかの実施態様において、T790M、L858R、及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失の存在は、以下のように検出される:
1)細胞外NA及び循環NA中に存在するT790M、L858R、及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失は、親和性結合カラムを使用することにより、血漿又は他の生体液から同時単離される。
2)単離された核酸は、第1鎖cDNA合成キットを使用して逆転写される。この工程で、4000コピーのQBeta(合成RNA、外因性スパイク)が、阻害の対照として反応に添加される。
3)RT反応物が予備増幅される。予備増幅工程は、野生型遮断薬(疎水性核酸)の存在下で行われ、変異体に偏った分子集団が生成される。
4)qPCR工程はマルチプレックス反応(内因性対照、T790M、L858R、及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失、及び阻害の対照)で行われる。T790M、L858R、及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失は、ARMSアプローチを使用して検出される。逆進プライマーの3’塩基は、変異体配列(T790M、L858R、及び/又はエクソン19の挿入及び/又は欠失)と完全に一致しており、野生型鋳型とのミスマッチがある。3’末端付近の塩基修飾としては、2-アミノプリン、8-アミノ-2’-デオキシアデノシン、トリメトキシスチルベン、C-5プロピニル-デオキシシチジン、C-5プロピニル-デオキシウリジン、2-アミノ-2’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸、2,6-ジアミノプリン(2-アミノ-dA)、反転dT、反転ジデオキシ-T、ヒドロキシメチルdC、イソ-dC、5-メチルdC、アミノエチル-フェノキサジン-デオキシシチジン、及びロックト核酸(LNA)などの修飾塩基、並びに変異体特異的プライマーの3’末端での核酸相互作用を増大させるための塩基の1つに少なくとも1つのミスマッチ塩基の包含が挙げられる。変異体特異的プライマーの一方の塩基における、追加のミスマッチもまた企図される。いくつかの実施態様において、少なくとも1つのミスマッチ塩基は、変異体特異的プライマーの最後から4番目、最後から3番目、最後から2番目、又は最後の塩基である。
5)患者の疾病転帰を同定又は定量するために、最先端の機械学習及びデータマイニング技術を使用して、qPCR工程からのいくつかの特徴、たとえば、特に限定されるものではないが、CT値、デルタCT値、生Rn値、及び受動的参照に対して標準化されたdRn値(又は受動的参照なし)などについてモデルが訓練される。
6)内部対照に関する様々な境界条件を決定して、試料分類の前に品質管理のためのフィルターを確立して、偽の挙動を示す試料を除外する。
【0059】
本方法及びキットは、EGFR遺伝子のエクソン20に見られる2369CからTへの突然変異であるT790M変異;EGFR遺伝子のエクソン21に見られる2573TからGへの変異であるL858R変異;及びEGFR遺伝子の1つ又は複数のエクソン19の挿入及び/又は欠失、を同定及び検出するように設計された。循環遊離NAが高度に断片化されているため、本明細書に提供される方法及びキットは、短いアンプリコン(例えば、<200塩基対)を検出するように設計された。本明細書に提供される方法及びキットは、増幅可能なEGFRの量を規定するための対照アッセイ(野生型アッセイ)を含む。本明細書に提供される方法及びキットは、試料中の酵素阻害剤の存在/非存在を評価するための阻害の対照の使用を提供する。本明細書に提供される方法及びキットはまた、野生型増幅をさらに防ぐための野生型特異的遮断薬の使用も含む。
【0060】
本方法及びキットは、プライマー中の修飾ヌクレオチドの使用を含む。3’末端付近の塩基修飾としては、2-アミノプリン、8-アミノ-2’-デオキシアデノシン、トリメトキシスチルベン、C-5プロピニル-デオキシシチジン、C-5プロピニル-デオキシウリジン、2-アミノ-2’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸、2,6-ジアミノプリン(2-アミノ-dA)、反転dT、反転ジデオキシ-T、ヒドロキシメチルdC、イソ-dC、5-メチルdC、アミノエチル-フェノキサジン-デオキシシチジン、及びロックト核酸(LNA)などの修飾塩基、並びにTmを上昇させるための、変異体特異的プライマーの3’末端での核酸相互作用を増大させるための塩基の1つに少なくとも1つのミスマッチ塩基の包含が挙げられる。2本鎖安定化塩基修飾の組み込みは、PCRに好ましい影響を与え、それによってより高い温度(Taqポリメラーゼが最大の活性を示すことが知られている範囲)でこれを行うことを可能する。
【0061】
特定のプライマー及びプローブ配列が本明細書に提供されているが、本開示の方法及びキットはまた、表1に示された配列を含むプライマー及び/又はプローブ配列、あるいは表1に示された配列の修飾物であるプライマー及び/又はプローブ配列を使用し得る。これらのプライマー及び/又はプローブ配列の修飾物は、非限定例として、5’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、3’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、5’末端及び3’末端の両方への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、テイルの付加、配列の短縮、配列の伸長、数塩基上方又は下流への配列の移動、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0062】
陽性対照及び阻害の対照のための特異的配列が本明細書中に提供されるが、本開示の方法及びキットはまた、これらの配列を含む対照配列、又はこれらの配列の修飾物である対照配列も使用し得ることが理解される。これらの対照配列の修飾物は、非限定例として、5’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、3’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、5’末端及び3’末端の両方への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、テイルの付加、配列の短縮、配列の伸長、数塩基上方又は下流への配列の移動、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0063】
さらに、本明細書に提供される陽性対照配列及び阻害対照配列は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、陽性対照として作用する任意の適切な合成遺伝子配列を使用し得る。例えばいくつかの実施態様において、陽性対照配列は、EGFR遺伝子、EGFR遺伝子の断片、又はEGFR遺伝子に由来する配列でもよく、非限定例としては、EGFR遺伝子の修飾物が挙げられる。同様に本開示の方法及びキットは、阻害の対照として作用する任意の適切な遺伝子配列を使用し得る。例えばいくつかの実施態様において、阻害対照の配列は、Q-ベータRNA配列、Q-ベータRNA配列の断片、又はQ-ベータRNA配列に由来する配列でもよく、非限定例としては、Q-ベータRNA配列の修飾物、並びに任意の所定の生体液中にスパイクするために使用することができる任意の他の非ヒト配列(すなわち任意のウイルス/細菌配列)が挙げられる。これらの対照配列のいずれかの修飾物は、非限定例として、5’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、3’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、5’末端及び3’末端の両方への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、テイルの付加、配列の短縮、配列の伸長、数塩基上方又は下流への配列の移動、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0064】
本明細書に記載の方法及びキットは、細胞外小胞を表面に捕捉し、その後微小小胞を溶解してその中に含まれる核酸、特にRNAを放出させることにより、EVを単離する。EVは真核細胞によって放出されるか、又は原形質膜から出芽して、細胞の外側にいくことがある。これらの膜小胞は大きさが不均一であり、直径は約10nm~約5000nmの範囲である。これらの微小小胞には、微小小胞、微小小胞様粒子、プロスタソーム、デキソソーム、テキソソーム、エクトソーム、オンコソーム、アポトーシス小体、レトロウイルス様粒子、及びヒト内在性レトロウイルス(HERV)粒子、並びにそのような細胞外構造を指す他の任意の用語が含まれる。小胞のエキソサイトーシスによって放出される小さい微小小胞(直径約10~5000nm、しばしば直径30~200nm)は、当該分野において「微小小胞」と呼ばれる。
【0065】
微小小胞は、すべての細胞によって排泄され、すべてのヒト生体液中に存在する、高品質核酸の豊富な供給源である。微小小胞中のRNAは、原発性腫瘍、転移巣、及び周囲の微小環境のトランスクリプトームの採取物をリアルタイムで提供する。従って、アッセイによる微小小胞のRNAプロファイルの正確な評価は、コンパニオン診断及び疾患のリアルタイムモニタリングを提供する。この開発は、遅く、面倒で、変化し易く、診断環境には適さない、エクソソームを単離する現在の標準法によって停滞している。
【0066】
本明細書に提供される単離及び抽出方法及び/又はキットは、微小小胞に結合する親和性膜を使用するスピンカラムに基づく精製プロセスを使用する。この単離及び抽出方法は、PCT公開番号WO2016/007755及びWO2014/107571に詳細に記載されており、それぞれの内容は、その全体が本明細書に記載されている。本開示の方法及びキットは、単一のカラム上で0.2から8mLまでの容量を使用して、多数の臨床試料を並行して実行する能力を可能にする。単離されたRNAは純度が高く、溶解するまで小胞膜で保護されており、無傷の小胞は膜から溶出することができる。この単離及び抽出手順は、任意の所定の血漿投入物からすべてのmRNAを抽出することができ、そして超遠心分離又は直接溶解と比較した場合、mRNA/miRNA収率は同等以上である。対照的に、本明細書に提供される方法及び/又はキットは、miRNAの微小小胞結合画分を濃縮し、それらは容易に拡張可能であり、そして大量の投入材料への自動化に適している。このスケールアップする能力は、興味深い豊富に存在しない転写体に関する研究を可能にする。市場に出ている他の市販の製品と比較して、本開示の方法及びキットは、本明細書中に提供される実施例によって証明される独特の能力を提供する。
【0067】
核酸の抽出前に生物学的試料から微小小胞を単離することは、以下の理由で有利である:1)微小小胞から核酸を抽出することは、流体試料内の疾患又は腫瘍特異的微小小胞を他の微小小胞から単離することによって得られる疾患又は腫瘍特異的核酸を選択的に分析する機会を提供する;2)核酸含有微小小胞は、最初に微小小胞を単離することなく流体試料から直接核酸を抽出することによって得られる収率/完全性と比較して、かなり高い収率の核酸種をより高い完全性で生成する;3)例えば、低レベルで発現された核酸を検出するためのスケーラビリティ、その感度は、本明細書に記載された方法を使用して大量の試料から微小小胞を濃縮することによって増加させることができる。4)生物学的試料内に天然に見られるタンパク質、脂質、細胞片、細胞、及び他の潜在的な汚染物質。及びPCR阻害剤が、核酸抽出工程の前に排除されている点で、より純粋又はより高い品質/完全性の抽出された核酸;5)単離された微小小胞画分は出発試料体積よりも小さい体積であり得るため、小体積カラムフィルターを使用してこれらの画分又はペレットから核酸を抽出することを可能にするため、核酸抽出方法におけるより多くの選択肢を利用することができる;そして6)微小小胞の単離は自動化に適している可能性があり、それは人的ミスを防止し、スケールアップする能力を提供するため有利である。
【0068】
生体試料から微小小胞を単離するためのいくつかの方法が、当技術分野において記載されている。例えば、示差遠心分離法は、Raposo et al. (Raposo et al., 1996)による論文、Skog et al. (Skog et al., 2008)による論文、及び Nilsson et al. (Nilsson et al., 2009) による論文に記載されている。イオン交換及び/又はゲル浸透クロマトグラフィーの方法は、米国特許第6,899,863号及び第6,812,023号に記載されている。ショ糖密度勾配又はオルガネラ電気泳動の方法は、米国特許第7,198,923号に記載されている。磁気活性化細胞ソーティング(MACS)の方法は、Taylor and Gercel Taylor (Taylor and Gercel-Taylor, 2008)による論文に記載されている。ナノメンブレン限外濾過濃縮の方法は、Cheruvanky et al. (Cheruvanky et al., 2007) による論文に記載されている。パーコール勾配単離の方法は、Miranda et al. (Miranda et al., 2010) による刊行物に記載されている。さらに微小小胞は、マイクロ流体デバイス (Chen et al., 2010) によって対象の体液から同定及び単離され得る。研究開発並びに核酸バイオマーカーの商業的応用においては、一貫性、信頼性があり、実用的な方法で、生物学的試料から高品質の核酸を抽出することが望ましい。
【0069】
核酸抽出
本明細書に開示された方法は、前記微小小胞からの高品質核酸の抽出のために、高度に濃縮された微小小胞画分を使用する。本明細書に記載の方法によって得られる核酸抽出物は、高品質の核酸抽出物が必要とされるか又は好まれる様々な用途、例えば疾患の診断、予後予測、又はモニタリングにおける使用、並びに例えば癌などの任意の病状に対する他の用途に有用であり得る。本明細書に提供される方法及びキットは、非小細胞肺癌(NSCLC)の診断のためのT790M EGFR変異、L858R EGFR変異、EGFRの1つ又は複数のエクソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエクソン19の欠失の検出に有用である。
【0070】
単離された微小小胞の品質又は純度は、抽出された微小小胞核酸の品質に直接影響を及ぼし得、それは次に、疾患の診断、予後予測、及び/又はモニタリングのためのバイオマーカーアッセイの効率及び感度に直接影響を及ぼし得る。臨床分野における正確かつ高感度の診断試験の重要性を考えると、高度に濃縮された微小小胞画分を生物学的試料から単離するための方法が必要である。この必要性に取り組むために、本発明は、生物学的試料から高品質の核酸を抽出するために、生物学的試料から微小小胞を単離する方法を提供する。本明細書に示されるように、本明細書に記載される方法によって生物学的試料から高度に濃縮された微小小胞画分が単離され、次に高度に濃縮された微小小胞画分から高品質の核酸が抽出される。これらの抽出された高品質核酸は、疾患もしくは他の病状の診断、予後予測、及び/又はモニタリングを補助するためのバイオマーカーの有無を測定又は評価するのに有用である。
【0071】
本明細書中で使用される用語「生物学的試料」とは、核酸及びタンパク質などの生物学的物質を含有する試料をいう。いくつかの実施態様において生物学的試料は、対象由来の体液を適切に含み得る。体液は対象の身体のどこから単離された流体でもよく、特に限定されるものではないが、例えば血液、血漿、血清、尿、痰、髄液、脳脊髄液、胸水、乳頭吸引液、リンパ液、呼吸器系、腸管、及び尿生殖路の液、涙液、唾液、母乳、リンパ系からの液、精液、臓器内液、腹水、腫瘍嚢胞液、羊水、及び細胞培養上清、及びこれらの組み合わせを含む末梢位置由来でもよい。いくつかの実施態様において、体液は血漿である。約0.1mL~約100mLの流体の試料容量の使用が適切である。流体の体積は、例えば使用される流体の種類などのいくつかの要因に依存し得る。例えば血清試料の容量は、約0.1mL~約8mL、例えば約0.2mL~8mLであり得る。血漿試料の容量は、約0.1mL~約4mL、例えば0.5mL~4mLであり得る。尿試料の量は、約10mLから約30mL、例えば約20mLであり得る。生物学的試料はまた、糞便もしくは盲腸試料、又はこれらから単離された上清を含み得る。
【0072】
「対象」という用語は、核酸含有粒子を有することが示されているか又は有すると予想されるすべての真核生物を含むことを意図している。特定の実施態様において、対象は哺乳動物、ヒト又は非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、他の家畜動物、又はげっ歯類(例えば、マウス、ラット、モルモットなど)である。ヒト対象は、観察可能な異常、例えば疾患のない正常なヒトであり得る。ヒト対象は、観察可能な異常、例えば疾患を有するヒトでもよい。観察可能な異常は、その人自身によって又は医療専門家によって観察され得る。「対象」、「患者」、及び「個体」という用語は、本明細書では互換的に使用される。
【0073】
本明細書で使用されるとき、用語「核酸」はDNA及びRNA(これらのすべての変種、例えばマイクロRNA、ロングRNAを含む)を指す。核酸は1本鎖又は2本鎖であり得る。いくつかの例において核酸はDNAである。いくつかの例において核酸はRNAである。RNAとしては、特に限定されるものではないが、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、リボソームRNA、非コードRNA、マイクロRNA、及びHERVエレメントが挙げられる。
【0074】
1つの態様において、有用なプライマー及びプローブは、表1に提供されるプライマー又はプローブと、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%を超える同一性を有するヌクレオチド配列を含む。このようなプライマー及びプローブの修飾物もまた企図され、そして標準的な技術に従って調製され得る。
【0075】
2つ以上のヌクレオチド又はアミノ酸配列の文脈において、用語「同一性%」は、以下の配列比較アルゴリズム又は目視検査のうちの1つを使用して測定したとき、一致が最大になるように比較及び整列されたときに、同じであるか、又は同じであるアミノ酸残基又はヌクレオチドの特定の割合を有する2つ以上の配列又は部分配列を指す。例えば同一性%は、比較されている配列のコード領域の全長に対するものである。
【0076】
配列比較のために、典型的には1つの配列が参照配列として作用し、これに対して試験配列が比較される。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列及び参照配列はコンピューターに入力され、必要ならば部分配列同等物が指定され、そして配列アルゴリズムのプログラムパラメーターが指定される。次に配列比較アルゴリズムは、指定されたプログラムパラメーターに基づいて、参照配列に対する試験配列の配列同一性パーセントを計算する。同一性パーセントは、BLASTやPSI-BLASTなどの検索アルゴリズムを使用して決定することができる(Altschul et al., 1990, J Mol Biol 215:3, 403-410; Altschul et al., 1997, Nucleic Acids Res 25:17, 3389-402)。
【0077】
いくつかの実施態様において、高品質核酸の抽出は、18S及び28S rRNAを検出することができる抽出である。いくつかの実施態様において、抽出された18S及び28S rRNAの定量を使用して、核酸抽出の質を決定することができる。いくつかの実施態様において、18S及び28S rRNAの定量は、約1:1~約1:2の比率であり、例えば約1:2である。理想的には、本明細書に記載の方法によって得られる高品質の核酸抽出物はまた、RNA完全性数が、低タンパク質の生物学的試料(例えば、尿)については5以上であり、又は高タンパク質生物学的試料(例えば血清)については3以上であり、20mlの低タンパク質生物学的試料又は1mlの高タンパク質生物学的試料からの核酸の収率は50pg/ml以上である。
【0078】
RNA分解は、遺伝子発現及びmRNA分析、並びに小型RNA及びマイクロRNAなどの非コードRNAの分析などにおいて、抽出されたRNAの下流の評価に悪影響を及ぼす可能性があるため、高品質のRNA抽出が望ましい。本明細書に記載の新しい方法は、生物学的試料から単離された微小小胞から高品質の核酸を抽出することを可能にし、それにより微小小胞内の核酸の正確な分析を実施することができる。
【0079】
生物学的試料からの微小小胞の単離後に、単離された又は濃縮された微小小胞画分から核酸を抽出することができる。これを達成するために、いくつかの実施態様において、まず微小小胞を溶解することができる。微小小胞の溶解及び核酸の抽出は、当技術分野において公知の様々な方法で、例えばPCT公開番号WO2016/007755及びWO2014/107571(これらのそれぞれの内容はその全体が本明細書に記載されている)に記載の方法で達成することができる。そのような方法はまた、微小小胞内に含まれる核酸を捕捉するために核酸結合カラムを利用してもよい。核酸は一旦結合されると、核酸と結合カラムとの間の相互作用を破壊するのに適した緩衝液又は溶液を使用して、核酸を溶出させることができ、こうして核酸がうまく溶出される。
【0080】
いくつかの実施態様において、核酸抽出方法はまた、生物学的試料からの高品質核酸の抽出を妨げる有害因子を除去又は軽減する工程を含む。そのような有害因子は、異なる生物学的試料が様々な種類の有害因子を含み得るという点で不均一である。一部の生物学的試料では、過剰なDNAなどの要因が、そのような試料からの核酸抽出の質に影響を与える可能性がある。他の試料では、過剰な内因性RNaseなどの要因が、そのような試料からの核酸抽出の質に影響を与える可能性がある。これらの有害因子を除去するために、多くの化学物質及び方法使用することができる。これらの方法及び化学物質は、本明細書においてまとめて「抽出増強操作」と呼ぶ。場合によってはこの抽出増強操作は、生物学的試料への核酸抽出増強剤の添加を含み得る。内因性RNaseなどの有害因子を除去するために、本明細書で定義されるそのような抽出増強剤は、特に限定されるものではないが、Superase-In(Ambion Inc.から市販されている)又はRNaseINplus(Promega Corp. から市販されている)などのRNase阻害剤、又は同様の方法で機能する他の作用物質;プロテアーゼ(これはRNase阻害剤として機能し得る);DNase;還元剤;合成RNA及び/又は担体RNAのようなデコイ基質;RNaseに結合し得る可溶性受容体;低分子干渉RNA(siRNA);RNA結合分子、例えば抗RNA抗体、塩基性タンパク質、又はシャペロンタンパク質;RNase変性物質、例えば高浸透圧溶液、界面活性剤、又はこれらの組み合わせを、含むことができる。
【0081】
例えば抽出増強操作は、核酸を抽出する前に、生物学的試料及び/又は単離された微小小胞画分へのRNase阻害剤の添加を含み得る。例えばいくつかの実施態様において、RNase阻害剤は、1μL以上の容量の試料について0.027AU(1×)を超える濃度;あるいは、1μl以上の試料について0.135AU(5×)以上;あるいは、1μl以上の試料について0.27AU(10倍)以上;あるいは、1μl以上の試料について0.675AU(25×)以上;あるいは、1μl以上の試料について1.35AU(50×)以上、の濃度を有し;ここで、1X濃度は、1μl以上の体液から単離された微小小胞を処理するために0.027AU以上のRNase阻害剤が使用される酵素条件を指し、5X濃度は、1μl以上の体液から単離された微小小胞を処理するために0.135AU以上のRNase阻害剤が使用される酵素条件を指し、10Xプロテアーゼ濃度は、1μl以上の体液から単離された粒子を処理するために0.27AU以上のRNase阻害剤が使用される酵素条件を指し、25X濃度は、1μl以上の体液から単離された微小小胞を処理するために0.675AU以上のRNase阻害剤が使用される酵素条件を指し、50Xプロテアーゼ濃度は、1μl以上の体液から単離された粒子を処理するために1.35AU以上のRNase阻害剤が使用される酵素条件を指す。好ましくは、RNase阻害剤はプロテアーゼであり、この場合、1AUは、1分あたり1μmolのチロシンに相当するフォリン陽性アミノ酸及びペプチドを放出するプロテアーゼ活性である。
【0082】
これらの増強剤は様々な方法でその機能を発揮し、例えばRNase活性の阻害(例えばRNase阻害剤)、タンパク質の遍在的分解(例えばプロテアーゼ)、又はRNAに結合して保護するシャペロンタンパク質(例えばRNA結合タンパク質)を介するなどの、様々な方法でそれらの機能を発揮し得る。すべての場合において、そのような抽出増強剤は、生物学的試料中の有害因子の、又は本来は単離された粒子からの核酸の高品質抽出を防止又は妨害するであろう単離された粒子に関連する有害因子の、いくつか又はすべてを除去又は少なくとも軽減する。
【0083】
核酸バイオマーカーの検出
単離された粒子中に存在する核酸の分析は定量的及び/又は定性的である。定量分析のために、単離された粒子内の目的の特定の核酸の量(発現レベル)(相対量又は絶対量)が、当技術分野で公知の方法(後述)により測定される。定性分析のために、単離された微小小胞内の目的の特定の核酸の種は、野生型であろうと変種であろうと、当技術分野で公知の方法により同定される。
【0084】
本発明はまた、(i)対象の診断を補助するための、(ii)対象における疾患又は他の病状の進行又は再発を追跡するための、又は(iii)疾患又は他の病状の治療を受けているか又は治療を考えている対象について治療有効性の評価を補助するための、高品質核酸の抽出のために、生物学的試料から微小小胞を単離する新規方法の様々な使用を含み、ここで、この方法から得られた核酸抽出物中の1つ又は複数のバイオマーカーの有無が決定され、そしてこの1つ又は複数のバイオマーカーは、疾患又は他の病状のそれぞれ診断、進行、もしくは再発、又は治療効果の予測に関連付けられる。
【0085】
この目的のために本発明はさらに、陽性試料と陰性試料とを区別するための方法を使用することにより、上記目的のために臨床的に意味のあるカットオフ閾値を得ることを具体化する。カットオフ値は、エクソン20CTとエクソン7CTとの間のデルタの絶対値に基づく。Exon20、Exon7、QBetaのCT値を推定するための強度閾値は、内部グリッド検索を使用して最適化されており、ここで、モデル群の中から最良のものがパラメータのグリッドによって選択される。陽性試料と陰性試料を区別するためのデルタCTカットオフは最適な強度閾値により学習され、ヨウデンのジェイ(Youden’s J)統計量に基づいて選択されている。
【0086】
いくつかの実施態様において、微小小胞の核酸を分析する前に、これをを増幅することが有益であるか又は望ましい。核酸増幅の方法は、一般的に使用され、当該分野において公知であり、その多くの例が本明細書中に記載されている。所望であれば、増幅は、それが定量的であるように実施することができる。定量的増幅は、様々な核酸の相対量の定量的測定を可能にして、遺伝的又は発現プロファイルを作成することを可能にするであろう。
【0087】
いくつかの実施態様において、抽出された核酸はRNAを含む。この場合、RNAは、さらなる増幅の前に、相補的DNA(cDNA)に逆転写される。このような逆転写は、単独で又は増幅工程と組み合わせて実施することができる。逆転写工程と増幅工程とを組み合わせた方法の一例は、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)であり、これは、例えば米国特許第5,639,606号(これは、この教示のために参照により本明細書に組み込まれる)に記載の定量的RT-PCRにより、定量的であるようにさらに改変することができを参照。この方法の別の例は、2つの別々の工程、すなわちRNAをcDNAに変換するための逆転写の第1工程と、定量的PCRを使用してcDNAの量を定量する第2工程とを含む。以下の実施例に示されるように、本明細書に開示された方法を使用して核酸含有粒子から抽出されたRNAは、特に限定されるものではないが、リボソーム18S及び28S rRNA、マイクロRNA、トランスファーRNA、疾患又は病状に関連する転写体、及び疾患又は病状の診断、予後予測、及びモニタリングに重要なバイオマーカー、を含む多くの種の転写体を含む。例えば、定量的PCR(qPCR)分析は、各反応についてのCt(サイクル閾値)値を決定する。qPCRにおいて、陽性反応は、例えば蛍光シグナルの蓄積によって検出される。Ct値は、蛍光シグナルが閾値を超える(すなわち、バックグラウンドレベルを超える)のに必要とされるqPCRサイクルの数として定義される。Ctレベルは、試料中の標的核酸又は対照核酸の量に反比例する(すなわち、Ctレベルが低いほど、試料中の対照核酸の量は多い)。本発明を説明する目的のために、Ctの意味はまた、当業者のために「交差点」を意味する「Cp」としても記載されるものも含む。Cpは、増幅曲線が垂直閾値線/ノイズ帯域を横切る点を意味し、従ってCtとCpの両方を互換的に使用することができる。Ct又はCpを得る方法は、1)(ベースライン補正された)増幅曲線がある任意の閾値を横切るサイクル値を使用する従来の方法、2)2次導関数の極大値(SDM)法であって、任意の閾値を定義する必要の無い方法、3)増幅曲線の対数-直線相の点を通る直線回帰フィットによる「「フィット点」法を含む。別の実施態様において、対照核酸のコピー数は、特に限定されるものではないが、qPCR又は任意の他のPCRもしくはPCRを含まない方法を含む当技術分野で認められている様々な技術のいずれかを使用して測定することができる。対照核酸のコピー数は、当技術分野で公知の方法を使用して、例えば較正曲線又は標準曲線を作成し利用することによって決定することができる。
【0088】
いくつかの実施態様において、1つ又は複数のバイオマーカーは、核酸含有粒子内の核酸量及び核酸変種を指すために本明細書で使用される遺伝子異常の1つ又は集合であり得る。具体的には、遺伝子異常には、特に限定されるものではないが、転写体変種、遺伝子(例えば癌遺伝子)又は遺伝子パネルの過剰発現、遺伝子(例えばp53又はRBなどの腫瘍抑制遺伝子)の過少発現、遺伝子又は遺伝子パネルのスプライス変種の代替産生、遺伝子コピー数変種(CNV)(例えば、DNA二重微小片(double minutes))(Hahn, 1993)、核酸修飾(例、メチル化、アセチル化、及びリン酸化)、単一ヌクレオチド多型(SNP)、染色体再配列(例えば、反転、欠失、及び重複)、及び遺伝子又は遺伝子パネルの突然変異(挿入、欠失、重複、ミスセンス、ナンセンス、同義、又は他のヌクレオチド変化)が挙げられ、これらの突然変異は、多くの場合、最終的に遺伝子産物の活性や機能に影響を及ぼし、代替の転写スプライス変種及び/又は遺伝子発現レベルの変化、あるいは前述のいずれかの組み合わせをもたらす。
【0089】
核酸増幅方法としては、特に限定されるものではないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(米国特許第5,219,727号)、及びその変法、例えばインサイチュポリメラーゼ連鎖反応(米国特許第5,538,871号)、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(米国特許第5,219,727号)、ネステッドポリメラーゼ連鎖反応(米国特許第5,556,773号)、自立配列複製及びその変法 (Guatelli et al., 1990)、転写増幅系及びその変法 (Kwoh et al., 1989)、Qbレプリカーゼ及びその変法(Miele et al., 1983)、コールドPCR(Li et al., 2008)、BEAMing(Li et al., 2006)、又は他の任意の核酸増幅法が挙げられ、続いて増幅された分子は、当該分野で公知の技術を使用して検出される。このような分子が非常に少ない数で存在する場合、核酸分子の検出のために設計されたそれらの検出スキームは特に有用である。前述の参考文献は、これらの方法の教示のために本明細書に組み込まれる。他の実施態様において、核酸増幅の工程は行われない。代わりに、抽出核酸は直接分析される(例えば、次世代配列決定法により)。
【0090】
このような遺伝子異常の決定は、当該分野で公知の様々な技術によって実施することができる。例えば、核酸の発現レベル、選択的スプライシング変種、染色体再配列、及び遺伝子コピー数は、マイクロアレイ分析(例えば、米国特許第6,913,879号、第7,364,848号、第7,378,245号、第6,893,837号、及び第6,004,755号参照)及び定量的PCRによって決定され得る。特に、コピー数の変化は、Illumina Infinium II 全ゲノム遺伝子型判定アッセイ又はAgilent Human Genome CGH Microarray(Steemers et al, 2006)を使用して検出することができる。核酸修飾は、例えば米国特許第7,186,512号及び特許公開WO2003/023065に記載されている方法によってアッセイすることができる。特に、メチル化プロファイルは、Illumina DNA Methylation OMA003 Cancer Panelによって決定することができる。SNP及び突然変異は、対立遺伝子特異的プローブとのハイブリダイゼーション、酵素的突然変異検出、ミスマッチヘテロ2本鎖の化学的切断(Cotton et al.,1988)、ミスマッチ塩基のリボヌクレアーゼ切断(Myers et al., 1985)、質量分析(米国特許第6,994,960号、第7,074,563号、及び第7,198,893号)、核酸配列決定、1本鎖コンフォメーション多型(SSCP)(Orita et al.,1989)、変性勾配ゲル電気泳動(DGGE)(Fischer and Lerman, 1979a; Fischer and Lerman, 1979b)、温度勾配ゲル電気泳動(TGGE)(Fischer and Lerman, 1979a; Fischer and Lerman, 1979b)、制限断片長多型(RFLP)(Kan and Dozy, 1978a; Kan and Dozy, 1978b)、オリゴヌクレオチド連結アッセイ(OLA)、対立遺伝子特異的PCR(ASPCR)(米国特許第5,639,611号)、連結鎖反応(LCR)及びその変法(Abravaya et al., 1995; Landegren et al., 1988; Nakazawa et al., 1994)、フローサイトメトリーヘテロ2本鎖分析(WO/2006/113590)、及びこれらの組み合わせ/修飾法により検出することができる。特に遺伝子発現レベルは、遺伝子発現の連続分析(SAGE)技術によって決定され得る(Velculescu et al.,1995)。一般に、遺伝子異常を分析するための方法は、本明細書中に引用されたものに限定されず、多数の刊行物に報告されており当業者が利用可能である。適切な分析方法は、分析の具体的な目的、患者の状態/病歴、及び検出、追跡、又は治療すべき具体的な癌、疾患、又は他の病状に依存する。前述の参考文献は、これらの方法の教示のために本明細書に組み込まれる。
【0091】
多くのバイオマーカーは、対象における疾患又は他の病状の有無に関連付けることができる。従って、本明細書に開示された方法による、単離された粒子からの核酸抽出におけるEGFR中の遺伝的変種の存在又は非存在の検出は、対象における疾患又は他の病状、例えばNSCLCの診断を助け得る。
【0092】
さらに、多くのバイオマーカーは、対象における疾患又は病状のモニタリングを助け得る。従って、本明細書に開示された方法による、単離された粒子からの核酸抽出におけるそのようなバイオマーカーの存在又は非存在の検出は、対象における疾患又は他の病状の進行又は再発を追跡するのに助け得る。
【0093】
多くのバイオマーカーはまた、特定の患者において治療の有効性に影響を与えることがわかっている。従って、本明細書に開示された方法による、単離された粒子からの核酸抽出におけるそのようなバイオマーカーの存在又は非存在の検出は、所定の患者における所定の治療の有効性を評価するのに役立ち得る。患者の生物学的試料から単離された粒子から抽出された核酸中のこれらのバイオマーカーの同定は、患者に対する治療の選択を指針となり得る。
【0094】
本発明の前述の態様の特定の実施態様において、疾患又は他の病状は新生物性の疾患又は状態(例えば、癌又は細胞増殖性疾患)である。いくつかの実施態様において、疾患又は他の病状は肺癌である。いくつかの実施態様において、疾患又は他の病状は非小細胞肺癌(NSCLC)である。
【0095】
生物学的試料から微小小胞を単離するためのキット
本発明の1つの態様はさらに、本明細書に開示された方法で使用するためのキットに関する。 本キットは、生物学的試料から、さらに生物学的試料中に存在する不要な粒子、破片、および小分子から、微小小胞を分離するのに十分な捕捉表面装置、およびT790M EGFR変異、L858R EGFR変異、 1つ又は複数のエキソン19の挿入、及び/又は1つ又は複数のエキソン19の欠失を検出するための手段を含む。 本発明はまた、単離および任意のその後の核酸抽出プロセスにおいて前述の試薬を使用するための説明書を場合により含む。
【実施例】
【0096】
表1は、本明細書に記載された研究において使用されたプライマー及びプローブ配列を提供する。
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【0097】
実施例1
T790M変異アッセイのワークフロー.
図1A~1Cは、アッセイワークフロー設計及びqPCR概要の一連の説明図である。
図1Aは、細胞外NA及び循環NAの両方がどのようにして血漿から同時単離され、逆転写されるのかを示す。逆転写工程では、逆転写及びそれに続く増幅が確実に起きるように、増幅対照(DNA)及びRNAスパイクイン対照が添加される(予備増幅及びマルチプレックスqPCR)。
図1Bは、マルチプレックス予備増幅反応が、EGFRのエクソン20に対する野生型遮断薬(これは、循環NA及びcDNAからの変異体分子の増幅を促進する)をどのように含むかを示す。
図1Cは、qPCRが増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)にどのように基づいているかを示す。
【0098】
このワークフローは、NSCLCを有する患者からの生体液中の細胞外NA及び循環NA中のT790Mの検出方法を提供する。
【0099】
この実施例に記載のアッセイは、PCT公開番号WO2016/007755及びWO2014/107571(これらの各々の内容は、参照によりその全体が本明細書に取り込まれる)に記載の抽出手順を使用して得られた、循環NA及び細胞外NAにおけるEGFRのエクソン20中のT790Mの定性的及び定量的検出のために、増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)を使用する。
【0100】
表1は特定のプライマー及びプローブ配列を提示するが、本開示の方法及びキットはまた、上記表1に示された配列を含むプライマー及び/又はプローブ配列、又は上記表1に示された配列の修飾物であるプライマー及び/又はプローブ配列を使用し得ることが理解される。これらのプライマー及び/又はプローブ配列の修飾物は、非限定例として、5’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、3’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、5’末端及び3’末端の両方への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、テイルの付加、配列の短縮、配列の伸長、数塩基上方又は下流への配列の移動、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0101】
さらに、表1に提供される濃度は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切な予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせを使用し得る。例えばいくつかの実施態様において、予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせは、約0.05μM~約1μMの範囲内の濃度及びその間の任意の値である。
【0102】
本開示の方法及びキットは、任意の適切な濃度の予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせを使用することができる。例えばいくつかの実施態様において、予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせは、約0.05μM~約100μM及びその範囲内の任意の濃度、例えば約0.05μM~約20、約0.05μM~約1μM、約1μM~約10μM、より具体的には約1μM、約2μM、約4μM、約8μM、約10μM、約15μM、又は約20μMである。
【0103】
表2及び3は、本明細書中に記載の試験において使用される予備増幅物及びqPCRプライマー混合物に使用される条件を示す。
【表4】
【表5】
【0104】
表2及び3に提供される濃度は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切な予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせを使用し得る。例えばいくつかの実施態様において、予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせは、約0.05μM~約1μMの範囲の濃度、及びその間の任意の値である。
【0105】
表4及び5は、試料及び対照のRT反応のための逆転写(RT)混合物を示す。以下のサイクリング条件を使用した:25℃で10分間;42℃で70分間;85℃で5分間;4℃に保持。
【表6】
【表7】
【0106】
表4及び5に提供される反応物及び混合物は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切な反応物及び混合物を使用することができる。例えばいくつかの実施態様において、反応物及び/又は混合物は、表4及び5に提供される反応物及び混合物に基づき、例えば他の任意の適切な第1鎖DNA合成キットと組み合わせた混合物及び/又は反応物を使用する。
【0107】
さらに、本明細書で提供される実施例は別々の逆転写工程及び予備増幅工程を組み込んでいるが、本開示の方法及びキットはまた、逆転写及び予備増幅の単一工程プロセスを使用し得ることが理解される。
【0108】
表6A及び6Bは、予備増幅マスター混合物、及び予備増幅反応に使用されたサイクリング条件を提供する。
【表8】
【表9】
【0109】
表6A中の混合物及び表6B中のサイクル条件は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切な混合物及び/又はサイクリング条件を使用することができる。例えばいくつかの実施態様において、混合物は、表6Aに提供される混合物に基づき、例えば表6Aに提供される混合物の修飾物を使用する。混合物の修飾物は、非限定例として、任意の適切な高忠実度酵素の使用、及び/又は任意の適切なRT反応鋳型(特に限定されるものではないが、表6Aに示されるRT反応鋳型の断片を含む)の使用を含み得る。
【0110】
さらに、表6Bに提供されたサイクリング条件は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切なサイクリング条件を使用することができる。例えば、サイクル条件は、表6Bに示されるサイクル条件に基づいて修飾可能であり、例えば表6Bに示される値の約5~10%以内の温度、例えば表6Bに示される値の5℃以内、及び/又は表6Bに示される値の約5~10%以内の時間である。
【0111】
表7A及び7Bは、qPCR反応混合物及びサイクリング条件を提供する。
【表10】
【表11】
【0112】
表7Aの混合物及び表7Bのサイクル条件は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切な混合物及び/又はサイクリング条件を使用することができる。例えばいくつかの実施態様において、混合物は、表7Aに提供される混合物に基づき、例えば表7Aに提供される混合物の修飾物を使用する。混合物の修飾物は、非限定例として、任意の適切なマスター混合物の使用及び/又は任意の適切なRT反応鋳型(特に限定されるものではないが、表7Aに示されるRT反応鋳型の断片を含む)の使用を含み得る。
【0113】
さらに、表7Bに提供されたサイクル条件は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切なサイクリング条件を使用することができる。例えば、サイクル条件は、表7Bに示されるサイクル条件に基づいて修飾可能であり、例えば表7Bに示される値の約5~10%以内の温度、例えば表7Bに示される値の5℃以内、及び/又は表7Bに示される値の約5~10%以内の時間である。
【0114】
アッセイは、210人の患者試料からの血漿について試験される。これらのうち105個のNSCLC試料は、組織分析によりベースライン(すなわち、EGFRの変異選択的阻害剤による処理の前)でEGFR T790M陽性として分類され、105個はホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織分析によりNSCLC陰性試料であるか、又は個々の若しくはプールされた健常ドナーから得られた。各分類からの試料の半分(組織分析によりT790M陽性又は陰性)を訓練コホートとして使用し、残りを検証コホートに使用する。
【0115】
FFPE分析によってT790M陽性として分類された検証コホートからの51個の試料のうち、約37%(19/51)は、循環NA分析単独で(細胞外NA成分なしで)検出することが歴史的に非常に困難であった胸腔内(M0~M1a)疾患又は未知のM期(MX)を有する患者である。
【0116】
このアッセイについてのさらなる分析的検証を、健常プール血漿への異なる濃度のT790M(0.75~2660コピー/mL)の89の個々のスパイクインを使用して、異なる実験者によってそして異なる日に行われた。
【0117】
臨床コホートの210個の試料は、段階適合訓練コホートと検証コホートに分けられる。最適なCtカットオフ閾値は、80%のサブ訓練と20%のサブテストの分割を有する訓練データの100のブートストラップについて、ヨウデンのジェイ(Youden’s J)統計量を最大化することによって推定される。訓練コホートについての平均分析感度及び特異性は、それぞれ91%(±9%)及び95%(±6%)で、平均AUCは94%(±6%)である。平均精度、NPV、及びPPVは、それぞれ95%(±6%)、92%(±7%)、及び95%(±6%)であった。検証コホートは、92%の感度及び89%の特異性を有し、AUCが96%、精度、NPV、及びPPVがそれぞれ89%、92%、及び89%である。
【0118】
T790M試験における得られた臨床カットオフ閾値は、試料を陽性と呼ぶために満たされるべき一連の値を含む。例えば、陽性対照、陰性対照、及び/又はQβ対照について、以下の品質フィルターを満たさなかった試料ウェルは除外された:Exon20 Ctが10~40、好ましくは15~35;Exon7 Ct値が15~35、好ましくは20~30;陰性対照(RT及びqPCR工程)Ct値が30より大きく、好ましくは35より大きい;Qベータ対照Ct値が15~30、好ましくは20~25;Qベータアッセイ(阻害の対照):デルタCt(Ct試料-Ct対照ウェル)が20未満、好ましくは10;T790Mアッセイ陽性:デルタCt(Ct試料-Ct対照ウェル)が30未満、好ましくは25の;エクソン7アッセイが有効:Ct試料が25未満、好ましくは20。
【0119】
図2は、この試験で使用されたT790M検出アッセイの分析性能を表すグラフである。Canchola et al. (“Limit of Detection (LoD) Estimation Using Parametric Curve Fitting to (Hit) Rate Data: The LoD_Est SAS(登録商標)Macro.” Working paper (2016)、DOI: 10.13140/RG.2.1.3622.9203で入手可能) は、一貫して検出可能な(CI 95%)物質、標的、又は分析物の最低濃度又は量として検出限界(LoD)を定義している。
図2に示すように、本明細書に記載の試験のLODは21コピー/mL(95%CI:9~38コピー/mL)である。14%の時間で1.5コピー/mLが検出され、100%の時間で12.5コピー/mLが検出された。LODは物質の存在によってのみ制限される。
【0120】
図3は、臨床的検証コホートに対するT790M検出アッセイの臨床成績を示すグラフである。検証コホートでのAUCは96%であった。
【0121】
これは、循環NAと細胞外NAとを組み合わせた、最初のCLIA検証されたqPCRに基づく最初の方法であり、この試料選択(37%の患者が胸腔内又は未知の病期を有した)においてT790Mを92%の感度及び89%の特異性で検出することができる。これは今日までに報告された最高レベルの感度と特異性である。
【0122】
実施例2
T790Mアッセイの開発.本明細書に記載される試験は、高度に断片化された試料物質を検出及び分析するために、ARMSプライマーにおいて短いアンプリコン及び修飾ヌクレオチドを使用する利点を証明する。
【0123】
図4は、高度に分解されたDNA中の変異を検出するための、大きいアンプリコンと短いアンプリコン(塩基修飾あり又はなし)の比較を示すグラフである。既知%のT790M(野生型、50%、20%、6.5%)を有する市販のFFPE、及び異なるサイズ192bpのアンプリコン(例えば、Leelatian et al., “Highly sensitive EGFR mutation detection by specific amplification of mutant alleles.” Exp Mol Pathol., vol. 96(1): 85-91 (2014)を参照)と、プライマー上の塩基修飾のある及びない62bpアンプリコンを使用。
図4は、塩基修飾を有する62bpが最も早いCt値をもたらすことを証明する。
【0124】
図5A及び5Bは、修飾ヌクレオチドを含むARMSプライマーと修飾ヌクレオチドを含まないARMSプライマーとの比較を示す一連のグラフである。これらのグラフは、塩基修飾がARMSプライマーに組み込まれた場合の、T790Mに対する早期Ctについての利点を証明する。最良の2つの条件についての効率と直線性を
図5Bに示す。
【0125】
図6は、正常な健常血漿からの漸増量の細胞外NA及び循環NAに適応する、本明細書に記載のアッセイの能力を証明するグラフである。
【0126】
実施例3
L858R及びエクソン19の欠失/挿入変異アッセイのワークフロー.L858R及びエクソン19の欠失/挿入変異検出のためのアッセイワークフローもまた、
図1A~
図1Cに開示されているものと一致する。
図1Aは、細胞外NA及び循環NAの両方がどのようにして血漿から同時単離され、逆転写されるのかを示す。逆転写工程では、逆転写及びそれに続く増幅が確実に起きるように、増幅対照(DNA)及びRNAスパイクイン対照が添加される(予備増幅及びマルチプレックスqPCR)。
図1Bは、マルチプレックス予備増幅反応が、REGFRのL858及びエクソン19の欠失及び挿入突然変異の対応する野生型の野生型遮断薬(これは、循環NA及びcDNAからの変異体分子の増幅を促進する)をどのように含むかを示す。
図1Cは、qPCRが増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)にどのように基づいているかを示す。
【0127】
このワークフローは、NSCLCを有する患者からの生体液中の細胞外NA及び循環NA中のL858R並びにエクソン19の欠失及び挿入変異の検出方法を提供する。
【0128】
この実施例に記載のアッセイは、PCT公開番号WO2016/007755及びWO2014/107571(これらの各々の内容は、参照によりその全体が本明細書に取り込まれる)に記載の抽出手順を使用して得られた、循環NA及び細胞外NAにおけるEGFRのL858R並びにエクソン19の欠失及び挿入変異の定性的及び定量的検出のために、増幅耐性突然変異検出システム(ARMS)を使用する。
【0129】
表1は特定のプライマー及びプローブ配列を提示するが、本開示の方法及びキットはまた、上記表1に示された配列を含むプライマー及び/又はプローブ配列、又は上記表1に示される配列の修飾物であるプライマー及び/又はプローブ配列を使用し得ることが理解される。これらのプライマー及び/又はプローブ配列の修飾物は、非限定例として、5’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、3’末端への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、5’末端及び3’末端の両方への1つ又は複数のヌクレオチドの付加、テイルの付加、配列の短縮、配列の伸長、数塩基上方又は下流への配列の移動、又はこれらの任意の組み合わせを含み得る。
【0130】
さらに、本発明において開示された濃度は例示的であることが理解される。本開示の方法及びキットは、任意の適切な濃度の予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせを使用し得る。例えばいくつかの実施態様において、予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせは、約0.05μM~約1μMの範囲内の濃度及びその間の任意の値である。
【0131】
いくつかの実施態様において、PCR増強剤又はPCR添加剤が、予備増幅物もしくはqPCR反応物又はそれらの反応物の組み合わせに含まれる。増強剤び添加剤は、7-デアザ-2’-デオキシグアノシン、7-デアザdGTP、ベタイン(N,N,N-トリメチルグリシン)、BSA(ウシ血清アルブミン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、ホルムアミド、非イオン性界面活性剤、例えばトリトンX-100、ツイーン20、又はノニデットP-40(NP-40)、TMAC(塩化テトラメチルアンモニウム)、AmpFLSTR(商標)及びアプタマーから成るリストから選択される。
【0132】
本開示の方法及びキットは、任意の適切な濃度の予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせを使用することができる。例えばいくつかの実施態様において、予備増幅物濃度、qPCR反応物濃度、又はこれらの組み合わせは、約0.05μM~約100μMの範囲及びその間の任意の値、例えば約0.05μM~約20、約0.05μM~約1μM、約1μM~約10μM、より具体的には約1μM、約2μM、約4μM、約8μM、約10μM、約15μM、又は約20μMである。
【0133】
本開示の方法及びキットは、任意の適切な反応物及び混合物を使用することができる。
【0134】
さらに、本明細書で提供される実施例は別々の逆転写工程及び予備増幅工程を組み込んでいるが、本開示の方法及びキットはまた、逆転写及び予備増幅の単一工程プロセス、又は予備増幅なしの工程を使用し得ることが理解される。
【0135】
本開示の方法及びキットは、任意の適切な混合物及び/又はサイクリング条件を使用することができる。混合物は、非限定例として、任意の適切な高忠実度酵素の使用、及び/又は任意の適切なRT反応鋳型(特に限定されるものではないが、RT反応鋳型の断片を含む)の使用を含み得る。
【0136】
混合物は、非限定例として、任意の適切なマスター混合物の使用及び/又は任意の適切なRT反応鋳型(特に限定されるものではないが、RT反応鋳型の断片を含む)の使用を含み得る。
【0137】
表1は、L858R(エクソン21)変異試験プローブに使用される配列のリスト、並びにエクソン19の欠失/挿入変異試験プローブに使用される配列のリストである。
【0138】
図7は、L858R及びDel19検出アッセイの性能を証明するグラフである。グラフに示されているように、野生型試料と変異体試料との間には明確な区別がある。
【0139】
L858R及びエクソン19の欠失/挿入試験において得られた臨床カットオフ閾値は、試料が陽性と呼ばれるために満たされるべき一連の値を含む。特に限定されるものではないが、陽性対照、陰性対照、及び/又はQβ対照について、以下の品質フィルターを満たさなかった試料ウェルは除外された:Exon19又はExon21 Ctが10~40、好ましくは15~35;Exon7 Ct値が15~35、好ましくは20~30;陰性対照(RT及びqPCR工程)Ct値が30より大きく、好ましくは35より大きい;Qベータ対照Ct値が15~30、好ましくは20~25;Qベータアッセイ(阻害の対照):デルタCt(Ct試料-Ct対照ウェル)が20未満、好ましくは10;L858R及びエクソン19欠失/挿入アッセイが陽性:デルタCt(Ct試料-Ct対照ウェル)が30未満、好ましくは25;エクソン7アッセイが有効:Ct試料が25未満、好ましくは20。
【0140】
他の実施態様
本発明をその詳細な説明と併せて説明してきたが、前述の説明は例示を意図したものであり、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を限定するものではない。他の態様、利点、及び修飾は以下の請求項の範囲内である。
【配列表】