(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-16
(45)【発行日】2023-05-24
(54)【発明の名称】安定化されたステビオール配糖体組成物及びその使用
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20230517BHJP
A23L 2/60 20060101ALI20230517BHJP
【FI】
A23L27/00 E
A23L2/60
A23L2/00 C
(21)【出願番号】P 2020519669
(86)(22)【出願日】2018-10-05
(86)【国際出願番号】 US2018054696
(87)【国際公開番号】W WO2019071187
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-09-27
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397058666
【氏名又は名称】カーギル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ダン・エス・ガスパール
(72)【発明者】
【氏名】アダム・ティー・ザース
【審査官】村松 宏紀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0309294(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0189904(US,A1)
【文献】特開2017-123788(JP,A)
【文献】国際公開第2011/129399(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステビオール配糖体と、
前記ステビオール配糖体の分解を低減するのに有効な量のステビオール配糖体安定化化合物と、
を含む組成物であって、前記ステビオール配糖体安定化化合物は、
モノカフェオイルキナ酸およびジカフェオイルキナ酸を含み、
前記組成物は、1:0.3~1:3の重量比のステビオール配糖体対ステビオール配糖体安定化化合物を含む、前記組成物。
【請求項2】
前記組成物は、水性組成物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ステビオール配糖体の分解を低減するのに有効なステビオール配糖体安定化化合物の量は、安定化された前記ステビオール配糖体組成物が5%リン酸中、40℃で7日間保存される場合に、最初のステビオール配糖体のうちの少なくと
も10重量%が残っているような量である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記
組成物は、少なくと
も0.03重量%の
前記ステビオール配糖体を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記
組成物は、少なくと
も0.6重量%の
前記ステビオール配糖体を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物は
、4未満のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物は
、1未満のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物は、室温で保存される、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は、4℃で保存される、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記ステビオール配糖体は、レバウジオシドAまたはレバウジオシドMである、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記
組成物は
、1,800ppm
~10,000ppmの間の
前記ステビオール配糖体を含む、請求項1に記載の組成物を含む飲料濃縮物製品。
【請求項12】
前記
組成物は
、1.5重量%
~3.5重量%の間の
前記ステビオール配糖体を含む、請求項1に記載の組成物を含むリキッ
ドウォーターエンハンサー製品。
【請求項13】
前記
組成物は
、1.0重量%
~10重量%の間の
前記ステビオール配糖体を含む、請求項1に記載の組成物を含む液体甘味料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月6日に出願され、名称が「Steviol Glycoside Solubility Enhancers」の米国特許仮出願第62/569,279号、及び2018年5月25日に出願され、名称が「Methods for Making Yerba Mate Extract Composition」の米国特許仮出願第62/676,722号の利益を主張するものであり、これら両出願は、その全体が完全に本明細書中に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ステビオール配糖体(SG)は、現在、炭酸清涼飲料などの飲料を含む食品、飲料、医薬品、及び口腔衛生品/化粧品に使用するための甘味剤として調査されている。SGのための溶解促進剤(SE)としてのクロロゲン酸及びシナリン異性体の最近の発見により、濃縮スローシロップ及びファウンテン飲料などの以前には実現不可能であった製品群が発達してきている。ステビオール配糖体は、そのような製品を甘くするためのノンカロリーの選択肢を提供することができるが、ステビオール配糖体を含むそのような製品を調製するのには問題がある場合がある。ステビオール配糖体は、中性のpHでは安定であり得るが、ある場合には、とりわけ、高い濃度のステビオール配糖体組成物は、低いpH及び/または高温における長い保存期間の間には化学的安定性が限られる可能性がある。例えば、ファウンテンシロップまたはスローシロップなどの飲料濃縮物は、本来低いpHを有し、長い期間、ときとして高温での保存が必要になる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、特に、SGが、とりわけ、より高いSG濃度で、より長い保存期間の間、高い化学的安定性を有する組成物を調製するために使用できるよう、SGの化学的安定性を向上させるステビオール配糖体安定化化合物の使用を提供する。ステビオール配糖体安定化化合物はまた、酸性条件下及び/または高温におけるSGの化学的安定性を向上させることが可能である。本開示はまた、ステビオール配糖体安定化化合物自体の向上した化学的安定性も示し、これは、SGの存在下において酸加水分解及び/または酸化を受けにくい。この効果は、濃度依存的なようであり、濃度が高い程、安定性が高くなる。この発見は、SG濃度がより高く、所望の保存寿命がより長く、及び/またはpHが酸性であり得るウォーターエンハンサー、コーヒーシロップ、及び液体ステビア製品にSGを使用する可能性を開く。
【0004】
いかなる理論にも縛られることを望まないが、ステビオール配糖体安定化化合物が溶液中のSGの化学的安定性を高めるメカニズムは、水分子とSG分子の間の相互作用を低減することまたは変化させることによって部分的に起こるはずであると仮定される。また、強酸との相互作用も低減されて、酸加水分解からSGを効果的に守るとも仮定される。
【0005】
これらの図は、本明細書中に記載されている各種実施形態を一般的に限定としてではなく例として示す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】カフェー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸などのステビオール配糖体安定化化合物、ならびにその塩を含む組成物を生成するための方法の例の流れ図である。
【
図2】カフェー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸などのステビオール配糖体安定化化合物、ならびにその塩を含む組成物を生成するための方法の別の例の流れ図である。
【
図3】カフェー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸などのステビオール配糖体安定化化合物、ならびにその塩を含む組成物を生成するための方法の別の例の流れ図である。
【
図4】カフェー酸、モノカフェオイルキナ酸、及びジカフェオイルキナ酸などのステビオール配糖体安定化化合物、ならびにその塩を含む組成物を生成するための方法の別の例の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び図における参照符号の繰り返しの使用は、数が図面毎に100ずつ増加する場合でも、本開示の同じまたは類似の特徴または要素を表すことが意図される(例えば、
図1の乾燥操作120は、それぞれ
図2~
図4の乾燥操作220、320、及び420と類似しているか、または同じである)。当然のことながら、本開示の原理の範囲及び趣旨内にある多数の他の改変物及び例が当業者によって考案され得る。
【0008】
ここで、添付の図面において部分的に例が示されている本開示の主題の特定の実施形態を詳細に言及する。本開示の主題は、挙げられている特許請求の範囲と関連して記載されるが、当然のことながら、例示される主題は、特許請求の範囲を本開示の主題に限定することを意図しない。
【0009】
本開示は、概して、ステビオール配糖体(SG)と、SGの分解を低減するのに有効な量のステビオール配糖体安定化化合物とを含む組成物に関する。SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、水性組成物としてなど、任意の適した方法で配合されてもよい。
【0010】
驚くべきことに、ステビオール配糖体安定化化合物の存在が、SGのより高い濃度及びより長い保存期間の間を含む大半の条件下においてSGの安定性を著しく高めることを発見した。さらに、ステビオール配糖体安定化化合物の存在は、酸性条件下及び/または高温においてSGの安定性を著しく高める。例えば、本明細書に記載されているステビオール配糖体安定化化合物の存在下において、最大35重量%(例えば、約1重量%~約35重量%、5重量%は液体ステビア用途に適した濃度である)のSG濃度に到達できるだけでなく、SGは酸性のpHで72日を超える期間の間、または1年以上の期間の間でも化学的に安定である。要するに、SG/ステビオール配糖体安定化化合物組成物は、酸性のpH及び/または高温でも何週、何か月または何年も化学的に安定である。
【0011】
「化学的安定性」という用語は、加水分解及びステビオールのコアにある二重結合の異性化を含むSGの化学分解の低減を指す。例えば、化学的に安定なレバウジオシドM(Reb M)は、レバウジオシドA(Reb A)、レバウジオシドB(Reb B)、iso-レバウジオシドM(iso-Reb M)、iso-レバウジオシドA(iso-Reb A)、及びiso-レバウジオシドB(iso-Reb B)などの加水分解産物への分解に耐える。化学的安定性は、UHPLC分析によってなど既知の方法によって判定することができる。例えば、本明細書の実施例に記載されているとおり、Reb Mを含む組成物は、UHPLC-UVによる分析のために直接注入することができる。クロマトグラフィー分析は、水及びアセトニトリル中のトリフルオロ酢酸を利用して高温、グラジエント条件下でC18ベースの逆相クロマトグラフィーカラムにおいて実施することができる。SGは、210nmにセットしたUV検出器を利用して検出することが可能である。標準液としてReb A標準物質を使用した直線の検量線が適用されてもよい。
【0012】
いくつかの態様において、SGの分解を低減するのに有効なステビオール配糖体安定化化合物の量は、SGのより高い濃度にわたって及び/または長い保存時間にわたってSGを化学的に安定させる量である。例えば、SG及び/またはステビオール配糖体安定化化合物の量は、少なくとも1重量%、少なくとも3重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも30重量%;約1重量%~約35重量%、約5重量%~約15重量%、約1重量%~約5重量%または約5重量%~約20重量%、約であってもよい。さらに、これらの指定された範囲内において、SG及びステビオール配糖体安定化化合物は、何日、何週、何か月または何年も化学的に安定であり得る。
【0013】
いくつかの態様において、SGの分解を低減するのに有効なステビオール配糖体安定化化合物の量は、加速化学的安定性アッセイによって判定することができる。例えば、「ステビオール配糖体の分解を低減するのに有効なステビオール配糖体安定化化合物の量」は、安定化されたステビオール配糖体組成物が5%リン酸溶液中、40℃で7日間保存される場合に、最初のステビオール配糖体濃度に対して、少なくとも約10%(例えば、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%;または約10%~約100%、約20%~約80%、約30%~約95%、約40%~約80%、約60%~約90%または約70%~約99%以上)が残っているような量である。ある場合には、ステビオール配糖体安定化化合物が存在しない場合よりもステビオール配糖体の分解が統計学的に少ない。
【0014】
SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、約5未満のpH(例えば、約4未満、約3未満、約2.5未満、約2未満、約1.7未満、約1.5未満、約1未満、約1よりはるかに低い;約0.1~約4、約1~約4、約0.5~約2または約1~約3)を有してもよい。
【0015】
SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、室温で、室温未満(例えば、4℃)でまたは室温超(例えば、40℃)で、ステビオール配糖体の大幅な分解もなく保存可能である。
【0016】
SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、ステビオシド、Reb A、Reb C、ズルコシドA、Reb M、Reb B、Reb D、及びReb Eなどの任意の適したステビオール配糖体ならびに(Reb B、ステビオビオシド、及びステビオール-13-O-グルコシド(13-SMG)の場合など、化合物が塩を形成することができる場合)その塩を含んでもよい。ステビオール配糖体は、Reb M、Reb Aまたは上記のステビオール配糖体のうちの1つ以上の混合物であってもよい。一態様において、ステビオール配糖体は、Reb A、Reb B、Reb C、Reb D、Reb E、Reb F、Reb M、Reb N、Reb O、ルブソシド、ズルコシドA、Reb I、Reb Q、1,2-ステビオシド、1,3-ステビオシド、ステビオール-1,2-ビオシド、ステビオール-1,3-ビオシド、13-SMG、ステビオール-19-O-グルコシド(19-SMG)、及び3つの例としてグルコース、ラムノース、またはキシロースなどの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の糖付加を有するステビオール配糖体からなる一覧から選択される1つ以上のステビオール配糖体を含む。
【0017】
SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、任意の適した濃度で任意の適したステビオール配糖体を含んでもよい。例えば、SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、少なくとも約0.03重量%(例えば、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.5重量%、少なくとも約2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約6重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約35重量%、または最大約40重量%;約0.03重量%~約5重量%、約0.1重量%~約10重量%、約1重量%~約4重量%、約0.1重量%~約5重量%、約または約1重量%~約5重量%)のステビオール配糖体などの任意の適した量のステビオール配糖体を含んでもよい。
【0018】
SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、任意の適した濃度で任意の適したステビオール配糖体を含んでもよい。SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、消費者の使用のために消費者によって希釈される濃縮製品を含んでもよい。例えば、スローシロップなどの飲料濃縮物は、使用のために6~7倍希釈され、フレーバーウォーターエンハンサー液は、最大100倍希釈される。
【0019】
例えば、SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物を含む飲料濃縮物製品は、約1,800ppm~約10,000ppm(例えば、約2,000ppm~約5,000ppm、約2,000ppm~約8,000ppm、約3,000ppm~約5,000ppmまたは約2,500ppm~約7,500ppm)の間のステビオール配糖体を含んでもよい。
【0020】
別の例において、今度は、リキットウォーターエンハンサー製品に関して、SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、約1.5重量%~約3.5重量%の間(例えば、約2重量%~約3重量%、約1.5重量%~約2重量%または約2.5重量%~約3.5重量%)のステビオール配糖体を含んでもよい。
【0021】
さらに別の例において、今度は、液体甘味料に関して、SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、約1.0重量%~約10重量%の間(例えば、約4重量%~約10重量%、約5重量%~約10重量%、約7重量%~約9重量%または約8重量%~約10重量%)のステビオール配糖体を含んでもよい。
【0022】
いくつかの態様において、SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、緩衝剤、酸味料、例えば、クエン酸、抗菌剤、例えば、安息香酸及びソルビン酸(ならびにその塩)、天然着色料、天然香味料、人工香味料、人工着色料、及び人工甘味料を含む、任意の適した添加物を含んでもよい。
【0023】
ステビオール配糖体安定化化合物の例としては、以下のものが挙げられる:
【0024】
カフェー酸、カフェー酸のエステル、カフェー酸とキナ酸のエステル、1つのカフェー酸部分を含むカフェー酸とキナ酸のエステル(例えば、クロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、及びネオクロロゲン酸;それぞれの構造が本明細書中で示されている)、2つ以上のカフェー酸部分を含むカフェー酸とキナ酸のエステル(例えば、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸;それぞれの構造が本明細書中で示されている);
【0025】
フェルラ酸、フェルラ酸のエステル、フェルラ酸とキナ酸のエステル、1つのフェルラ酸部分を含むフェルラ酸とキナ酸のエステル、2つ以上のフェルラ酸部分を含むフェルラ酸とキナ酸のエステル;
【0026】
3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸誘導体、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸誘導体のエステル、
【0027】
キナ酸、キナ酸誘導体、キナ酸のエステル、キナ酸誘導体のエステル;
【0028】
p-クマル酸、p-クマル酸のエステル、p-クマル酸とキナ酸のエステル、1つのp-クマル酸部分を含むp-クマル酸とキナ酸のエステル、2つ以上のp-クマル酸部分を含むp-クマル酸とキナ酸のエステル;
【0029】
シナピン酸、シナピン酸のエステル、シナピン酸とキナ酸のエステル、1つのシナピン酸部分を含むシナピン酸とキナ酸のエステル、2つ以上のシナピン酸部分を含むシナピン酸とキナ酸のエステル;
【0030】
酒石酸、酒石酸誘導体、酒石酸のエステル、酒石酸誘導体のエステル、及び
【0031】
3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、3,5-ジフェルロイルキナ酸、4,5-ジフェルロイルキナ酸。
【0032】
カフェー酸は、以下の構造を有する。
【0033】
【0034】
フェルラ酸は、構造:
【0035】
【0036】
を有する。
【0037】
p-クマル酸は、構造:
【0038】
【0039】
を有する。
【0040】
シナピン酸は、構造:
【0041】
【0042】
を有する。
【0043】
キナ酸は、構造:
【0044】
【0045】
を有する。
【0046】
3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸は、以下の構造を有する。
【0047】
【0048】
酒石酸は、構造:
【0049】
【0050】
を有し、D及びL型が可能である。
【0051】
本明細書において意図されるさまざまな酸のエステルの例としては、カフェー酸とキナ酸のエステルが挙げられ、これらとしては、モノカフェオイルキナ酸(例えば、クロロゲン酸、ネオクロロゲン酸、及びクリプトクロロゲン酸)、及びジカフェオイルキナ酸(例えば、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸)、ならびにその塩が挙げられ、
【0052】
【0053】
【0054】
4,5-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び3,4-ジカフェオイルキナ酸が本明細書において意図される組成物において最も一般的であり、ステビア、イェルバマテ、アーティチョーク、及びグリーンコーヒーにおいて豊富で最も一般的である。
【0055】
本明細書において意図されるさまざまな酸のエステルの例としては、カフェー酸と酒石酸のエステルが挙げられ、これらとしては、構造:
【0056】
【0057】
を有するシコリン酸が挙げられ、それは、酒石酸のコアに結合した2つのカフェー酸分子及び構造:
【0058】
【0059】
を有するカフタル酸を有し、これは、酒石酸のコアに結合した1つのカフェー酸分子を有する。
【0060】
本明細書において意図されるさまざまな酸のエステルの例としては、例えば、ロスマリン酸を含む、カフェー酸と3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のエステルが挙げられ、これは、構造:
【0061】
【0062】
を有する。
【0063】
これらのステビオール配糖体安定化化合物の一部またはすべては、eucommoia ulmoide、スイカズラ、nicotiana benthamiana、アーティチョーク、カルドン、stevia Rebaudiana、モンクフルーツ、コーヒー、コーヒー豆、未焙煎コーヒー豆、茶、白茶、黄茶、緑茶、ウーロン茶、紅茶、ルイボス茶、後発酵茶、竹、ヘザー、ヒマワリ、ブルーベリー、クランベリー、ビルベリー、グラウスベリー、ホワートルベリー、リンゴンベリー、コケモモ、ハクルベリー、ブドウ、チコリ、ムラサキバレンギク、エキナセア、Parietaria officinalis(Eastern pellitory-of-the-wall、Upright pellitory、Lichwort)、クサノオウ(Greater celandine、Tetterwort)、ヤブタビラコ、クサノオウ(Swallowwort)、アカネグサ、セイヨウイラクサ(Common nettle、Stinging nettle)、ジャガイモ、ジャガイモの葉、ナス(Eggplant、Aubergine)、トマト、チェリートマト、コロシント、チョウセンアサガオ、サツマイモ、リンゴ、モモ、ネクタリン、サクランボ、サンカオウトウ、セイヨウミザクラ、アプリコット、アーモンド、プラム、プルーン、ホリー、イェルバマテ、マテ、グアユサ、ヤポンノキ、苦丁茶、ガラナ、ココア、カカオ豆(Cocoa bean)、カカオ、カカオ豆(Cacao bean)、コーラナッツ(Kola nut)、コラノキ(Kola tree)、コーラナッツ(Cola nut)、コラノキ(Cola tree)、クサソテツ、イヌガンソク、フィドルヘッドファーン、オオクサソテツ、イヌガンソク、ゼンマイ、セイヨウゼンマイ、ワラビ(Bracken)、イノモトソウ、ワラビ(Common bracken、Eagle fern、Eastern brakenfern)、クローブ、シナモン、インディアンベイリーフ、ナツメグ、ゲッケイジュ、ベイリーフ、バジル(Basil、Great basil、Saint-Joseph’s-wort)、タイム、セージ、ガーデンセージ、コモンセージ、料理用セージ、ローズマリー、オレガノ、ワイルドマジョラム、マジョラム、スイートマジョラム、ノッテッドマジョラム、ポットマジョラム、イノンド、アニス、スターアニス、フェンネル、フローレンスフェンネル、タラゴン(Tarragon、Estragon)、ヨモギ、カンゾウ(Licorice、Liquorice)、ダイズ(Soy、Soybean、Soyabean、Soya vean)、コムギ、普通コムギ、コメ、カノーラ、ブロッコリ、カリフラワー、キャベツ、パクチョイ、ケール、コラードの若葉、芽キャベツ、コールラビ、ウィンターズバーク、エルダーフラワー、アサペシ、ゴボウ、カノコソウ、及びカモミールなどの植物原料が挙げられるが、これらに限定されない植物原料から単離することができる。
【0064】
SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、少なくとも約0.03重量%(例えば、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約0.6重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約1.5重量%、少なくとも約2.5重量%、少なくとも3重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約6重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約35重量%、または最大約40重量%;約0.03重量%~約5重量%、約0.1重量%~約10重量%、約1重量%~約4重量%、約0.1重量%~約5重量%、約または約1重量%~約5重量%)のステビオール配糖体安定化化合物などの、任意の適した量のステビオール配糖体安定化化合物を含んでもよい。
【0065】
SG及びステビオール配糖体安定化化合物を含む組成物は、1:0.3~1:3(例えば、1:1~1:1.5;または1:1~1:2)の重量比のステビオール配糖体対ステビオール配糖体安定化化合物を含んでもよい。
【0066】
上記の任意の酸のジアステレオマー及び構造異性体も本明細書において意図される。さらに、上記酸は、弱酸と考えることができるため、これらはそれぞれ、その共役酸形態、共役塩基形態(例えば、その塩形態)、及び共役酸・共役塩基混合形態のうちの少なくとも1つとして存在することがあり、この場合、化合物のある割合(例えば、モル比)は、共役酸形態で存在し、別の割合は共役塩基形態で存在する。それぞれ酸の共役塩基に対する共役酸形態の比は、それぞれの化合物のpKa及び組成物のpHを含む、さまざまな要因により決まることになる。上記の任意の酸の塩の例としては、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物の四級アンモニウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、及びカルシウム塩などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0067】
1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法の例は、以下を含む:
(a)イェルバマテバイオマスを水性組成物と接触させて、初期の抽出物を得ること;
(b)初期の抽出物から固形物を除去して、第2の初期の抽出物を得ること;
(c)水性組成物で第2の初期の抽出物の体積を調節して、調節された第2の初期の抽出物を得ること;
(d)調節された第2の初期の抽出物をイオン交換クロマトグラフィー固定相においてクロマトグラフィーにより分離すること;
(e)イオン交換クロマトグラフィー固定相を溶出して、溶媒を含む第1の溶離液を得ること;
(f)溶媒を除去して、濃縮物を形成すること;及び
(g)濃縮物の脱色及び脱塩のうちの少なくとも1つを行って、ろ液及び保持液のうちの少なくとも1つを得ること。
【0068】
1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法の別の例は、以下を含む:
(a)イェルバマテバイオマスを水性組成物と接触させて、初期の抽出物を得ること;
(b)初期の抽出物から固形物を除去して、第2の初期の抽出物を得ること;
(c)水性組成物で第2の初期の抽出物の体積を調節して、調節された第2の初期の抽出物を得ること;
(d)調節された初期の抽出物をイオン交換クロマトグラフィー固定相においてクロマトグラフィーにより分離すること;
(e)イオン交換固定相を溶出して、溶媒を含む第1の溶離液を得ること;
(f)溶媒を除去して、濃縮物を形成すること;
(g)濃縮物の脱色及び脱塩のうちの少なくとも1つを行って、ろ液及び保持液のうちの少なくとも1つを得ること;及び
(h)ろ液及び保持液のうちの少なくとも1つを乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得ること。
【0069】
本明細書に記載されている方法のステップ(a)は、イェルバマテバイオマスを水性組成物と接触させて、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩(例えば、四級アンモニウム、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、及びカルシウム塩)を含む初期の抽出物を得ることを含む。
【0070】
水性組成物は、水を含み、有機溶媒などのいかなる共溶媒も含まなくてもよい。しかし、水性組成物は、水に加えて共溶媒を含んでもよい。適した共溶媒としては、(C1-C4)アルカノール及び(C1-C4)アルカノールの混合物などの有機溶媒が挙げられる。「(C1-C4)アルカノール」とは、式(C1-C4)アルキル-OHのアルコールを意味し、ここで、「アルキル」は、得られる(C1-C4)アルカノールが、メタノール、エタノール、n-プロパノール、n-ブタノール、イソプロパノール、iso-ブタノール、sec-ブタノール、及びt-ブタノールであるように、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソプロピル、iso-ブチル、sec-ブチル、及びt-ブチルなどの1から4つの炭素原子を有する直鎖及び分岐アルキル基を指す。(C1-C4)アルカノールまたは(C1-C4)アルカノールの混合物などの有機溶媒の割合は、水性組成物が、体積で100%の有機溶媒;または体積で約30%~約100%、約50%~約100%、約60%~約90%、約30%~約60%、約40%~約60%、約30%~約50%、約40%~約50%、もしくは約50%の有機溶媒を含み、残部が水である場合を除き、水性組成物が、体積で最大約30%、最大約40%、最大約50%または最大約60%、最大約70%、最大約80%、最大約90%または最大100%の有機溶媒を含むことが可能であり、残部が水であるような、任意の適した割合であってもよい。
【0071】
ある場合には、水性組成物は、リン酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、酢酸塩などを含むが、これらに限定されない任意の適した緩衝系で処理されてもよい。緩衝剤は、アニオンの1~1000mMの範囲であってもよい。あるいは、共溶媒を伴い、または伴わず塩酸、硫酸、硝酸などでpH5~6に酸性化された水が水性組成物に有用な場合がある。あるいは、共溶媒を伴い、または伴わず水酸化ナトリウムまたはカリウムなどの水酸化物でpH7~11に塩基性にされた純水が水性組成物に有用な場合がある。さらに他の例において、水性組成物の浸透ポテンシャルのバランスを保つ助けをすることが可能な適した非イオン性溶質を添加することが適している場合もある。
【0072】
本明細書中で使用される場合、「イェルバマテバイオマス」という用語は、一般に、イェルバマテ植物の葉、主軸、茎、頂部、根などを含む、Ilex paraguariensisなどのイェルバマテ植物の任意及びすべての部分を指す。イェルバマテバイオマスは、例えば、水性組成物との接触前及び/または接触中にイェルバマテバイオマスを切り刻むことから得られる粉砕した形態を含む、任意の適した形態であってもよい。例えば、イェルバマテバイオマスは、適した容器中で粉砕されてもよく、粉砕されたイェルバマテバイオマスに水性組成物が添加されてもよく、それにより、イェルバマテバイオマスを「接触させる」。粉砕されたイェルバマテバイオマスは、その後、場合により、適した容器内でさらに粉砕されてもよい。あるいは、イェルバマテバイオマスが、適した容器に入れられてもよく、それに水性組成物が添加され、それにより、イェルバマテバイオマスを「接触させ」、得られた組成物が粉砕されてもよい。
【0073】
イェルバマテバイオマスは、本明細書に記載されている酸のなかでもとりわけ、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩の抽出を特に最大にするために、接触前及び/または接触中に撹拌されても、超音波処理されても、または別の方法でかき混ぜられてもよい。
【0074】
初期の抽出物は、そのままステップ(c)までやり通してもよく、または粉砕されたイェルバマテ植物の葉、主軸、頂部、根などの存在する大量の固形物及び/または植物固形物が、本明細書に記載されている方法のステップ(b)において除去されてもよい。ステップ(b)が行われる場合、第2の初期の抽出物を得る。
【0075】
大量の固形物は、遠心分離、すくい取ること、またはろ過を含む、任意の適した方法によって除去されてもよい。例えば、初期の抽出物は、フィルターが1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を実質的に保持しない限り、ろ紙(例えば、Whatman 44または54低灰分ろ紙などの低灰分ろ紙)、ナイロンフィルター、ポリエーテルスルホンフィルター、ガラス繊維フィルター、珪藻土のパッドなどを含む、任意の適したフィルターによる重力ろ過または吸引ろ過を含む、任意の適したろ過方法を使用してろ過されてもよい。
【0076】
本明細書に記載されている方法のステップ(c)は、それぞれ第1の水性組成物または第2の水性組成物で初期の抽出物または第2の初期の抽出物の体積を調節して、調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物を得ることを含む。第1及び第2の水性組成物は、異なっても、または同じでもよい。調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物は、この時点でろ過されてもよく、またはそのままステップ(d)までやり通してもよい。初期の抽出物または第2の初期の抽出物は、フィルターが1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を実質的に保持しない限り、ろ紙(例えば、Whatman 44または54低灰分ろ紙などの低灰分ろ紙)、ナイロンフィルター、ポリエーテルスルホンフィルター、ガラス繊維フィルター、珪藻土のパッドなどを含む、任意の適したフィルターによる重力ろ過または吸引ろ過を含む、任意の適したろ過方法を使用してろ過されてもよい。
【0077】
初期の抽出物または第2の初期の抽出物の体積は、特に、調節されていない初期の抽出物または調節されていない第2の初期の抽出物と比較して、本明細書に記載されている方法のステップ(d)に使用されるイオン交換クロマトグラフィーカラムに対する1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩の結合を増加させるよう、調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物を得るために十分な量の水性組成物(例えば、水)で調節されてもよい。
【0078】
初期の抽出物または第2の初期の抽出物の体積は、特に、存在する場合、初期の抽出物または第2の初期の抽出物中の有機溶媒の量を調節するために調節されてもよい。初期の抽出物または第2の初期の抽出物の体積は、調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物が体積で約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約1%未満またはさらには約0%の有機溶媒を含み、残部が水であるか、または体積で約0%~約40%、約0%~約30%、約10%~約40%、約10%~約30%、約20%~約40%、約30%~約40%、もしくは約35%の有機溶媒を含み、残部が水であるよう、調節されてもよい。
【0079】
本明細書に記載されている方法のステップ(d)は、調節された初期の抽出物または第2の初期の抽出物をイオン交換固定相(例えば、弱陰イオン交換固定相)においてクロマトグラフィーにより分離することを含む。クロマトグラフィーにより分離することは、バッチ方式またはカラムの使用を含む、任意の適した様式で実施されてもよい。クロマトグラフィーにより分離することは、溶離液として水性組成物(例えば、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物)(例えば、体積で約0%~約40%、約0%~約30%、約10%~約40%、約10%~約30%、約20%~約40%、約30%~約40%、または約35%の(C1-C4)アルカノールを含み、残部が水である水性組成物)を用いて実施されてもよく、弱イオン交換クロマトグラフィーカラムに吸着した1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を残すと同時にカフェイン、ルチン(ルトシド、ケルセチン-3-O-ルチノシド、及びソホリンとしても知られている)
【0080】
【0081】
及びその異性体を含む、その他の化合物を溶出する。本明細書に記載されている方法のステップ(d)は、カフェイン、ルチン、及びルチン異性体の少なくとも1つの濃度を、質量で1%未満、0.5%未満、0.1%未満、0.05%未満、0.01%未満または0.001%未満の濃度に低下させることができる。本開示は、したがって、質量で0.1%未満のカフェイン、ルチン、及びルチン異性体の少なくとも1つを含むイェルバマテ抽出物を意図する。本開示はまた、質量で0.5%未満のカフェイン、ルチン、及びルチン異性体のそれぞれ及び合わせて質量で約1%未満のカフェイン、ルチン、及びルチン異性体を含むイェルバマテ抽出物を意図する。本開示はまた、事実上、カフェイン、ルチン、及びルチン異性体の少なくとも1つを含まない(例えば、カフェインを含まない、ルチンを含まない、ルチン異性体を含まない、及び/またはカフェイン、ルチン、及びルチン異性体を含まない)イェルバマテ抽出物を意図する。
【0082】
イオン交換固定相は、限定されず、任意の適したイオン交換クロマトグラフィー固定相が可能である。適したイオン交換クロマトグラフィー固定相の例としては、ANX-SEPHAROSE(登録商標)fast flow樹脂、DEAE SEPHAROSE(登録商標)、DEAE SEPHADEX(登録商標)A25樹脂、Relite RAM2、Relite MG1P、AMBERLITE(登録商標)(FPA 53;FPA 55;CG-50 Type I;IRC-50;IRC-50S;及びIRP-64)、DIAION WA10、及びDOWEX(登録商標)CCR-3が挙げられる。
【0083】
イオン交換クロマトグラフィー固定相は、任意に、調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物のクロマトグラフィーに先立って、体積で約0%~約40%、約0%~約30%、約10%~約40%、約10%~約30%、約20%~約40%、約30%~約40%、または約35%の(C1-C4)アルカノールを含み、残部が水である水性組成物などの水性組成物(例えば、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物)で前処理されてもよい。例えば、弱イオン交換クロマトグラフィーカラムは、約2BV/hの流量で約2ベッドボリューム(BV)以上により前処理されてもよい。
【0084】
弱イオン交換クロマトグラフィーカラムのpHは、任意に、調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物のクロマトグラフィーに先立って調節されてもよい。例えば、弱イオン交換クロマトグラフィーカラムのpHは、弱イオン交換クロマトグラフィーカラムのpH(例えば、樹脂/固定相のpH)が、約10未満、約9以下、約8以下、約7以下、約6以下、約5以下、約4以下、約3以下のpH;または約2~約10、約3~約8、約5~約9、約2~約6;約3~約4;もしくは約3~約6のpHであるように、クロマトグラフィーに先立って任意の適した酸(例えば、塩酸)で調節されてもよい。弱イオン交換クロマトグラフィーカラムのpHは、カラムが、調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物のクロマトグラフィーに先立って(C1-C4)を含む水性組成物で任意に前処理される前または後に調節されてもよい。
【0085】
前処理及び/または弱イオン交換クロマトグラフィーカラムのpHの調節の後に、調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物は、2BV/h(1時間当たりのベッドボリューム)を超える速度でなど、任意の適した速度でカラムに負荷されてもよい。調節された初期の抽出物または調節された第2の初期の抽出物の負荷後に、カラムは、約2BV/hの速度でなど、任意の適した速度で任意の適した体積の(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物(例えば、体積で約10%~約40%、約10%~約30%、約20%~約40%、約30%~約40%、または約35%の(C1-C4)アルカノールを含み、残部が水である少なくとも約2BV、少なくとも約3BVまたは少なくとも約4BVの水性組成物)で洗浄されてもよい。(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物の体積は、特に、カフェイン、ルチン、及びルチン異性体を含むことになるため、廃棄されてもよい。
【0086】
本明細書に記載されている方法のステップ(e)は、吸着した1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を弱イオン交換クロマトグラフィーカラムから溶出して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む第1の溶離液を得ることを含む。溶出は、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩をカラムから溶出するのに適した任意の条件下で実施される。
【0087】
1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩をカラムから溶出するのに適した条件の例としては、塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウムなど)を含む任意の適した体積の溶液を用いてカラムを溶出することが挙げられる。塩を含む溶液の例としては、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物(例えば、体積で約10%~約60%、約20%~約50%、約30%~約55%、約40%~約60%、または約50%の(C1-C4)アルカノールを含む少なくとも約2BV、少なくとも約3BVまたは少なくとも約4BVの水性組成物)中に溶解した少なくとも1つの塩(例えば、約5重量%~約25重量%、約15重量%~約20重量%または約5重量%~約10重量%の塩)を含む溶液が挙げられる。
【0088】
1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩をカラムから溶出するのに適した条件の別の例としては、酸(例えば、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、ギ酸など)を含む任意の適した体積の溶液を用いてカラムを溶出することが挙げられる。酸を含む溶液の例としては、塩酸を含む溶液など及び任意に、体積で約10%~約60%、約20%~約50%、約30%~約55%、約40%~約60%、または約50%の(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物を含む酸溶液が挙げられる。
【0089】
溶出するステップから回収された1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む第1の溶離液は、回収された後、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む濃縮物をもたらすための任意の適した手段により、(例えば、水及び(C1-C4)アルカノールを除去するために)溶媒を除去することによって濃縮されてもよい。溶媒除去は、不活性雰囲気下(例えば、窒素ガス雰囲気下)で達成されてもよい。いかなる特定の理論にも縛られることを望まないが、不活性雰囲気下で溶媒除去を実施することは、イェルバマテバイオマスに天然に存在するか、または本明細書に記載されているステップの1つ以上で生じる色の濃い高分子物質の形成を低減することが可能であると考えられる。
【0090】
1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む第1の溶離液は、溶媒を含む。溶媒は、ステップ(f)において乾燥状態まで除去されてもよく、または(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物の体積が濃縮物を形成するための溶媒(例えば、もとの溶離液の総体積の約50%、約40%、約30%、約20%、約10%または約5%)として残っている程度まで除去されてもよいが、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物を構成する構成成分の比は、吸着した1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を溶出するために使用された(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物を構成する構成成分の比と異なっても、または同じであってもよい。あるいは、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む溶離液中の溶媒は、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物のある体積が残っている程度まで除去されてもよく、この場合、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物は、体積で約10%未満、約5%未満、約2%未満または約1%未満の(C1-C4)アルカノールを含む。
【0091】
本明細書に記載されている酸のなかでもとりわけ、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む溶離液から溶媒を除去して、本明細書に記載されている酸のなかでもとりわけ、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む濃縮物を形成するために適した条件としては、不活性ガス(例えば、窒素ガス)を溶離液の表面に吹きつけることが挙げられる。溶離液は、窒素ガスを吹きつけながら加熱されてもよく、または室温(例えば、25℃)であってもよい。溶離液中の溶媒を除去するための他の条件としては、溶離液を入れた容器に真空を適用することが挙げられる。真空は、室温でまたは容器を加熱しながら溶離液に適用されてもよい。溶離液中の溶媒を除去するためのさらに他の条件としては、溶離液をワイプ式膜蒸発器または撹拌式薄膜蒸発器を通過させることが挙げられる。
【0092】
濃縮物のpHは、pH調節された濃縮物を得るためにこの時点で調節されてもよいが、この時点でpHを調節することは任意である。例えば、濃縮物のpHは、本明細書に記載されている酸のなかでもとりわけ、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩が分解から保護されるpHに調節されてもよい。適したpHとしては、約2~約6、約2~約5、約2~約4、約3~約5のpHもしくは約3.5のpHなどの、約6未満、約5未満、約4未満、約3未満または約2未満のpHが挙げられる。濃縮物のpHは、任意の適した酸または塩基を使用することによって調節されてもよい。酸が使用される場合、酸は、塩酸などが可能である。
【0093】
濃縮物またはpH調節された濃縮物は、本明細書に記載されている方法、すなわち除去するステップ(f)においてそのまま得られてもよく、またはろ過されてもよい。濃縮物またはpH調節された濃縮物は、任意の適したフィルター(例えば、Whatman 44または54低灰分ろ紙などの低灰分ろ紙)、ナイロンフィルター、ポリエーテルスルホンフィルター、ガラス繊維フィルター、珪藻土のパッドなどを使用してろ過されてもよい。ある場合には、pH調節された濃縮物は、濃縮物またはpH調節された濃縮物の体積に応じて、例えば、0.2μm孔サイズを有するポリエーテルスルホン(PES)フィルター、またはひだ状(平膜、吸引ろ過)もしくはひだ状のPES膜などの高分子膜を通してろ過されてもよい。
【0094】
pH調節されているか、ろ過されているか、またはpH調節及びろ過の両方がされているかにかかわらず、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む濃縮物は、直接、乾燥ステップ(h)に持ち込まれてもよく、またはステップ(g)における色が濃い可能性のある濃縮物の(脱塩後に脱色;脱色後に脱塩;脱色するが、脱塩しない;もしくは脱塩するが脱色しないを含む、いずれかの順序での)脱塩/脱色のために提示されてもよい。脱塩/脱色は、不活性雰囲気下(例えば、窒素ガス雰囲気下)で達成されてもよい。いかなる特定の理論にも縛られることを望まないが、不活性雰囲気下でこれら1つ以上のステップを実施することは、イェルバマテバイオマスに天然に存在するか、または本明細書に記載されているステップの1つ以上で生じる色の濃い高分子物質の形成を低減することが可能であると考えられる。
【0095】
pH調節されているか、ろ過されているか、またはpH調節及びろ過の両方がされるかにかかわらず、濃縮物は、限外ろ過(例えば、分子量カットオフメンブレンを通すろ過、サイズ排除クロマトグラフィーまたはゲル浸透)を含む、任意の適した手段によって脱色されてもよい。脱色からのろ液を得る。限外ろ過は、特に、色が濃い可能性のある濃縮物の脱色を達成する。いかなる特定の理論にも縛られることを望まないが、限外ろ過は、イェルバマテバイオマスに天然に存在するか、または本明細書に記載されているステップの1つ以上で生じる色の濃い高分子物質を除去すると考えられる。
【0096】
脱色からのろ液は、乾燥ステップ(h)に持ち込まれてもよく、またはステップ(g)において脱塩されてもよい。あるいは、pH調節されているか、ろ過されているか、またはpH調節及びろ過の両方がされるかにかかわらず、濃縮物は、最初の脱色をしないで脱塩されてもよい。とにかく、脱塩は、ナノろ過メンブレン及び疎水性樹脂を使用して達成可能である。当業者は、ナノろ過メンブレン及び疎水性樹脂を使用する場合、透過液を廃棄し、保持液を残すことを認識するであろう。一例において、脱塩は、疎水性樹脂(例えば、SEPABEADS(商標)SP70などの多孔性ポリジビニルベンゼン/エチルビニルベンゼンマトリクス)を使用して達成されてもよく、この場合、体積で約20%未満の(C1-C4)アルカノールを含むpH調節された濃縮物(例えば、約2未満のpHを有する酸性化された濃縮物)を負荷するであろう。樹脂は、その後、希アルコール(例えば、体積で約10%未満の(C1-C4)アルカノール、残りは約2未満のpHを有する水)で洗浄された後、水中の体積で約70%の(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物を用いて溶出されて、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む脱塩された第2の溶離液を得る。
【0097】
ステップ(g)において脱塩が脱色に先行する場合、脱塩ステップからの透過液中の溶媒は、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物のある体積が溶媒として残っている程度(例えば、もとの溶離液の総体積の約50%、約40%、約30%、約20%、約10%または約5%)まで除去されて、第1の脱塩された濃縮物を形成してもよい。あるいは、脱塩からの透過液中の溶媒は、第2の脱塩された濃縮物をもたらすために、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物のある体積が残っている程度まで除去されてもよく、この場合、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物は、体積で約10%未満、約5%未満、約2%未満または約1%未満の(C1-C4)アルカノールを含む。第1の脱塩された濃縮物は、第1の脱塩された濃縮物も体積で約10%未満、約5%未満、約2%未満または約1%未満の(C1-C4)アルカノールを有するよう、第2の脱塩された濃縮物の特質も有してもよい。
【0098】
1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む透過液から溶媒を除去して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む第1/第2の脱塩された濃縮物を形成するために適した条件としては、不活性ガス(例えば、窒素ガス)を溶離液の表面に吹きつけることが挙げられる。透過液は、窒素ガスを吹きつけながら加熱されてもよく、または室温(例えば、25℃)であってもよい。溶離液中の溶媒を除去するための他の条件としては、透過液を入れた容器に真空を適用することが挙げられる。真空は、室温でまたは容器を加熱しながら透過液に適用されてもよい。透過液中の溶媒を除去するためのさらに別の条件としては、透過液をワイプ式膜蒸発器または撹拌式薄膜蒸発器を通過させることが挙げられる。
【0099】
別の例において、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む濃縮物は、ろ紙を通してろ過されて、第1のろ液を得てもよく、第1のろ液は、限外ろ過されて、第2のろ液を得、第2のろ液は、ナノろ過メンブレンを使用してナノろ過されて、第1の保持液を得るか、または第2のろ液は、疎水性樹脂を通して溶出されて、脱塩された第2の溶離液を得る。別の例において、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む濃縮物は、ろ紙を通してろ過されて、第1のろ液を得てもよく、第1のろ液は、ナノろ過メンブレンを使用してナノろ過されて、第3の保持液を得るか、または第1のろ液は、疎水性樹脂を通して溶出されて、脱塩された第2の溶離液を得、第3の保持液または脱塩された第2の溶離液は、限外ろ過されて、第3のろ液を得る。
【0100】
本明細書において記述されるとおり、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む溶離液は、乾燥状態まで濃縮されてもよく、または(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物のある体積が残っている程度まで濃縮されてもよい。溶離液が乾燥状態まで濃縮される場合、乾燥材料は、例えば、(C1-C4)アルカノールを含む水性組成物を使用して再構成されてもよい。再構成された材料は、その後、本明細書に記載されるとおりにろ過されて、特に、脱塩及び脱色の少なくとも1つを行ってもよい。
【0101】
本明細書に記載されている方法は、第1の保持液、脱塩された第2の溶離液または第3のろ液を乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得ることを含むステップ(h)を含んでもよい。第1の保持液、脱塩された第2の溶離液または第3のろ液は、凍結乾燥または噴霧乾燥によってなど、任意の適した様式で乾燥されてもよい。
【0102】
図1は、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法100の流れ図である。操作102において、イェルバマテバイオマスを、50%エタノール/水を含む水性組成物と適した容器(例えば、ガラスビン)中で1時間(1.5L溶媒中に300gのイェルバマテバイオマス)接触させて、初期の抽出物を得る。操作104において、初期の抽出物を、例えば、Whatman 54低灰分ろ紙を付けたセラミックのブフナー漏斗を使用してガラスの4L枝付きフラスコにろ過する。操作106において、ろ過された初期の抽出物の体積を水性組成物、この場合、水で調節して、低い割合のエタノール、この場合、体積で35%のエタノールを含む調節され、ろ過された初期の抽出物を得る。操作108において、調節され、ろ過された初期の抽出物を、例えば、Whatman 44低灰分ろ紙を付けたセラミックのブフナー漏斗を使用してガラスの4L枝付きフラスコに再ろ過することができる。操作110において、調節され、ろ過された初期の抽出物をイオン交換クロマトグラフィー固定相においてクロマトグラフィーにより分離する。例えば、AMBERLITE(登録商標)FPA 53樹脂をガラスカラムに詰める。この樹脂を35%エタノール(2BV/hで2BV)で前処理する。調節され、ろ過された初期の抽出物を、樹脂に負荷(2BV/h)して、負荷した透過液を廃棄する。この樹脂を35%エタノール(2BV/hで4BV)で洗浄して、洗浄透過液を廃棄する。1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を、50%エタノール/水、10%FCC塩化ナトリウム(4BV、0.5BV/h)を用いて溶出し、透過液を残しておく。カラム/樹脂は、任意に水(4BV、2BV/h)で再生されてもよい。操作112において、溶離液/透過液を濃縮して、濃縮物を形成する。この場合、体積が溶離液/透過液の最初の体積のおよそ3分の1になるまで及び/または溶離液/透過液中のエタノールが1%未満になるまで、溶離液/透過液の上部に窒素ガスを2日間吹きつけ、それにより濃縮物を得る。操作114において、濃縮物をおよそ3.5のpHに酸性化した後、ブフナー漏斗上のWhatman 44ろ紙に続いて0.2μmポリエーテルスルホン(PES)フィルターを通してろ過する。操作116において、ろ過された濃縮物を、分子量カットオフメンブレン(MWCO;例えば、10kDAより大きな分子量を有する材料を除去するMWCOメンブレン、例えば、3kDa TURBOCLEAN(登録商標)NP010もしくはSynder VT-2Bまたは1kDa Synder XT-2B)を使用して脱色して、特に、ろ過された濃縮物を脱色し、透過液を得る。操作118において、透過液を、ナノろ過メンブレン(例えば、TRISEP(登録商標)XN45メンブレン)を通してろ過し、保持液を、その後、操作120において乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得る。
【0103】
図2は、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法200の流れ図である。操作202において、イェルバマテバイオマスを、50%エタノール/水を含む水性組成物と適した容器(例えば、ガラスビン)中で1時間(1.5L溶媒中に300gのイェルバマテバイオマス)接触させて、初期の抽出物を得る。操作204において、初期の抽出物を、例えば、Whatman 54低灰分ろ紙を付けたセラミックのブフナー漏斗を使用してガラスの4L枝付きフラスコにろ過する。操作206において、ろ過された初期の抽出物の体積を水性組成物、この場合、水で調節して、低い割合のエタノール、この場合、体積で35%のエタノールを含む調節され、ろ過された初期の抽出物を得る。操作208において、調節され、ろ過された初期の抽出物を、例えば、Whatman 44低灰分ろ紙を付けたセラミックのブフナー漏斗を使用してガラスの4L枝付きフラスコに再ろ過することができる。操作210において、調節され、ろ過された初期の抽出物をイオン交換クロマトグラフィー固定相においてクロマトグラフィーにより分離する。例えば、AMBERLITE(登録商標)FPA 53樹脂をガラスカラムに詰める。この樹脂を35%エタノール(2BV/hで2BV)で前処理する。調節され、ろ過された初期の抽出物を、樹脂に負荷(2BV/h)して、負荷した透過液を廃棄する。この樹脂を35%エタノール(2BV/hで4BV)で洗浄して、洗浄透過液を廃棄する。1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を、50%エタノール/水、10%FCC塩化ナトリウム(4BV、0.5BV/h)を用いて溶出し、透過液を残しておく。カラム/樹脂は、任意に水(4BV、2BV/h)で再生されてもよい。操作212において、溶離液/透過液を、濃縮して、濃縮物を形成し、この場合、体積は、溶離液/透過液の最初の体積のおよそ3分1であり、及び/または溶離液/透過液中のエタノールが1%未満であり、それにより濃縮物を得る。操作214において、濃縮物をおよそ1のpHに酸性化した後、ブフナー漏斗上のWhatman 44ろ紙に続いて0.2μmポリエーテルスルホン(PES)フィルターを通してろ過する。操作218において、濃縮物を、疎水性樹脂(例えば、SEPABEADS(商標)SP70などの多孔性ポリジビニルベンゼン/エチルビニルベンゼンマトリクス)を使用して脱塩し、操作217において保持液中の溶媒を除去する。操作216において、脱塩された濃縮物を、分子量カットオフメンブレン(MWCO;例えば、10kDAより大きな分子量を有する材料を除去するMWCOメンブレン、例えば、3kDa TURBOCLEAN(登録商標)NP010)を使用して脱色して、特に、ろ過された濃縮物を脱色し、透過液を得、その後、それを、操作220において乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得る。
【0104】
1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法の別の例であって、本方法は、以下を含む:
(i)イェルバマテバイオマスを水性組成物と接触させて、初期の抽出物を得ること;
(ii)初期の抽出物から固形物を除去して、第2の初期の抽出物を得ること;
(iii)第2の初期の抽出物を酸性化酢酸エチルと接触させて、酸性の酢酸エチル抽出物を得ること;
(iv)酸性の酢酸エチル抽出物を中和して、中和された酢酸エチル及び水性抽出物を得ること;
(v)水性抽出物を脱色して、脱色された水性抽出物を得ること;及び
(vi)脱色された水性抽出物を乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得ること。
【0105】
ステップ(i)、(ii)、及び(vi)は、ステップ(a)、(b)、及び(h)に関して本明細書に記載されるとおりに実施される。ステップ(v)は、ステップ(v)が本明細書において述べられているとおりの分子量カットオフメンブレンを通すろ過、サイズ排除クロマトグラフィー、及びゲル浸透を含む限外ろ過などの脱色プロセスのみを含むこと以外はろ過ステップ(g)と類似している。したがって、ステップ(a)、(b)、(g)、及び(h)に関する開示は、ステップ(i)、(ii)、(v)、及び(vi)にも当てはまる。
【0106】
本明細書に記載されている方法のステップ(i)は、イェルバマテバイオマスを水性組成物と接触させて、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む初期の抽出物を得ることを含む。
【0107】
水性組成物は、水を含み、有機溶媒などのいかなる共溶媒も含まなくてもよい。しかし、水性組成物は、水に加えて共溶媒を含んでもよい。適した共溶媒としては、(C1-C4)アルカノール及び(C1-C4)アルカノールの混合物などの有機溶媒が挙げられる。(C1-C4)アルカノールまたは(C1-C4)アルカノールの混合物などの有機溶媒の割合は、水性組成物が、体積で最大約30%、最大約40%、最大約50%もしくは最大約60%の有機溶媒を含み、残部が水であってもよく;または体積で約30%~約60%、約40%~約60%、約30%~約50%、約40%~約50%、もしくは約50%の有機溶媒を含み、残部が水であってもよいような、任意の適した割合であってもよい。
【0108】
ある場合には、水性組成物は、リン酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、乳酸塩、酢酸塩などを含むが、それらに限定されない任意の適した緩衝系で処理されてもよい。緩衝剤は、アニオンの1~1000mMの範囲であってもよい。あるいは、共溶媒を伴い、または伴わず塩酸、硫酸、硝酸などでpH5~6に酸性化された水が水性組成物に有用な場合がある。あるいは、共溶媒を伴い、または伴わず水酸化ナトリウムまたはカリウムなどの水酸化物でpH7~11に塩基性にされた純水が水性組成物に有用な場合がある。さらに他の例において、水性組成物の浸透ポテンシャルのバランスを保つ助けをすることが可能な適した非イオン性溶質を添加することが適している場合もある。
【0109】
イェルバマテバイオマスは、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩の抽出を特に最大にするために、ステップ(i)の接触前及び/または接触中に撹拌されても、超音波処理されても、または別の方法でかき混ぜられてもよい。
【0110】
初期の抽出物は、そのままステップ(iii)までやり通してもよく、または粉砕されたイェルバマテ植物の葉、主軸、頂部、根などの存在する大量の固形物及び/または植物固形物は、本明細書に記載されている方法のステップ(ii)において除去されてもよい。ステップ(ii)が行われる場合、第2の初期の抽出物を得る。
【0111】
大量の固形物は、遠心分離、すくい取ること、またはろ過を含む、任意の適した方法によって除去されてもよい。例えば、初期の抽出物は、フィルターが1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を実質的に保持しない限り、ろ紙(例えば、Whatman 44または54低灰分ろ紙などの低灰分ろ紙)、ナイロンフィルター、ポリエーテルスルホンフィルター、ガラス繊維フィルター、珪藻土のパッドなどを含む、任意の適したフィルターによる重力ろ過または吸引ろ過を含む、任意の適したろ過方法を使用してろ過されてもよい。
【0112】
ステップ(iii)を行う前に、任意に初期または第2の初期の抽出物のpHを、適した酸(例えば、塩酸など)または適した塩基(例えば、水酸化ナトリウム)で約4~約7の間のpHに調節してもよい。pH調節された初期または第2の初期の抽出物を、その後、本明細書に記載されるとおりに予め酸性化されていない酢酸エチルで抽出する。いかなる特定の理論にも縛られることを望まないが、初期または第2の初期の抽出物のpHが約4~約7の間に調節される場合、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物を水層に維持しながら、特定の不純物を酢酸エチルに抽出することが可能であると考えられる。
【0113】
本明細書に記載されている方法のステップ(iii)は、第1または第2の初期の抽出物を酸性化酢酸エチルと接触させて、酸性の酢酸エチル抽出物を得ることを含む。酸性化酢酸エチルは、塩酸、硫酸、及び氷酢酸を含む、任意の適した酸(例えば、0.01~1%体積/体積)を添加することによってなど、任意の適した様式で調製されてもよい。酸性の酢酸エチル抽出物は、水(例えば、3回、1:1体積/体積の水)で洗浄される。これらの条件下において、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩は、実質的にその共役酸形態になり、酸性の酢酸エチル抽出物が水で洗浄される場合に生じる酸性の酢酸エチル層に実質的に存在することになる。水層は、廃棄され、酸性の酢酸エチル抽出物は、ステップ(iv)に進められる。
【0114】
本明細書に記載されている方法のステップ(iii)は、本明細書に記載されるとおりに(例えば、氷酢酸で予め洗浄することによって)予め酸性化されていない酢酸エチルを使用するが、代わりに、初期または第2の初期の抽出物のpHを適した酸(例えば、塩酸など)で調節した後、pH調節された初期または第2の初期の抽出物を予め酸性化されていない酢酸エチルで抽出することによってなど、他の適した方法で行われてもよい。初期の抽出物または第2の初期の抽出物のpHを調節するために使用される酸に関係なく、初期の抽出物または第2の初期の抽出物のpHを、約4以下、3以下、約2以下、または約1以下に調節する。水層は、廃棄され、結果として生じる酸性の酢酸エチル抽出物は、ステップ(iv)に進められる。
【0115】
本明細書に記載されている方法のステップ(iv)は、酸性の酢酸エチル抽出物を中和して、中和された酢酸エチル及び水性抽出物を得ることを含む。これは、酸性の酢酸エチル抽出物を水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど、及びそれらの組み合わせなどの適した塩基を含む水(例えば、3回、1:1体積/体積の水)で洗浄することを含む、任意の適した方法で達成される。これらの条件下において、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩は、実質的にその共役塩基形態になり、実質的に酸性の酢酸エチル抽出物が、適した塩基を含む水で洗浄される場合に生じる水層に存在することになる。
【0116】
ステップ(iv)に対する任意のステップ、代替ステップ(iv-a)において、ステップ(iii)からの結果として生じる酸性の酢酸エチル抽出物は、任意に除去されてもよく、乾燥状態にまで除去されてもよい。残っているあらゆる固形物は、pHが中性の水(例えば、脱イオン化水)で再構成され、水のpHがその後、約3~約7に調節されるか;または残っている固形物は、約3~約7のpHを有する水で再構成されるかのいずれかでもよい。
【0117】
ステップ(iv)またはステップ(iv-a)から生じるかにかかわらず、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む水性抽出物は、その後、特に、色が濃い可能性がある水性抽出物の脱色を達成するためのステップ(v)のために提示されてもよい。脱色は、限外ろ過(例えば、分子量カットオフメンブレンを通すろ過、サイズ排除クロマトグラフィー、またはゲル浸透)を含む、任意の適した手段によって達成されてもよい。脱色からのろ液を得る。限外ろ過は、特に、色が濃い可能性のある濃縮物の脱色を達成する。いかなる特定の理論にも縛られることを望まないが、限外ろ過は、イェルバマテバイオマスに天然に存在するか、または本明細書に記載されているステップの1つ以上で生じる色の濃い高分子物質を除去すると考えられる。
【0118】
ステップ(i)~(vi)(代替の任意のステップ(iv-a)を含む)を含む本明細書に記載の方法に対する改変物の別の例としては、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法が挙げられ、本方法は、以下を含む:
イェルバマテバイオマスを水性組成物と接触させて、初期の抽出物を得ること;
初期の抽出物から固形物を除去して、第2の初期の抽出物を得ること;
第2の初期の抽出物のpHを約4~約7のpHに調節して、第1のpH調節された、第2の初期の抽出物を得ること;
第1のpH調節された、第2の初期の抽出物を酢酸エチルと接触させて、第1の酢酸エチル抽出物及び第2の水性抽出物を得ること;
第2の水性抽出物のpHを2未満のpHに調節して、pH調節された第2の水性抽出物を得ること;
pH調節された第2の水性抽出物を酢酸エチルと接触させて、第2の酢酸エチル抽出物を得ること;
酢酸エチルを第2の酢酸エチル抽出物から除去して、精製された組成物を得ること;
粗製組成物を水で再構成して、第3の水性抽出物を得ること;及び
第3の水性抽出物を脱色して、脱色された水性抽出物を得ること。「精製された組成物」が、初期の抽出物及び第2の初期の抽出物中のある程度の不純物を含まないことになるが、イェルバマテバイオマスに天然に存在するか、または本明細書に記載されているステップの1つ以上で生じ、脱色ステップにおいて除去される色の濃い高分子物質を含むという点で、「精製された組成物」は、対象の化合物(例えば、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩)を含むことになり、少なくとも初期の抽出物及び第2の初期の抽出物と比べて精製されている。
【0119】
ステップ(i)~(vi)(代替の任意のステップ(iv-a)を含む)を含む本明細書に記載の方法に対する改変物のさらに別の例としては、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法が挙げられ、本方法は、以下を含む:
イェルバマテバイオマスを水性組成物と接触させて、初期の抽出物を得ること;
初期の抽出物から固形物を除去して、第2の初期の抽出物を得ること;
第2の初期の抽出物のpHを約2未満のpHに調節して、第2のpH調節された第2の初期の抽出物を得ること;
第2のpH調節された第2の初期の抽出物を酢酸エチルと接触させて、第3の酢酸エチル抽出物を得ること;
第3の酢酸エチル抽出物を中和して、第1の中和された酢酸エチル抽出物及び第3の水性抽出物を得ること;及び
第3の水性抽出物を脱色して、脱色された水性抽出物を得ること。
【0120】
本明細書に記載されている方法は、脱色された水性抽出物を乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得ることを含むステップ(vi)を含んでもよい。第1もしくは第2の保持液または第3のろ液は、凍結乾燥または噴霧乾燥によってなど、任意の適した様式で乾燥されてもよい。
【0121】
図3は、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法300の流れ図である。操作302において、イェルバマテバイオマスを、50%エタノール/水を含む水性組成物と適した容器(例えば、ガラスビン)中で1時間(1.5L溶媒中に300gのイェルバマテバイオマス)接触させて、初期の抽出物を得る。操作304において、初期の抽出物を、例えば、Whatman 54低灰分ろ紙を付けたセラミックのブフナー漏斗を使用してガラスの4L枝付きフラスコにろ過して、特に、例えば、イェルバマテバイオマスから固形物を除去する。操作304からのろ液を、操作306において酸性化酢酸エチル抽出により抽出する。1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物の酸性化酢酸エチルへの抽出後、酸性化酢酸エチルを、操作308において水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの適した塩基を含む水で洗浄して、中和された酢酸エチル及び水性抽出物を得る。これらの条件下において、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物は、実質的にその共役塩基形態になり、実質的に酸性の酢酸エチル抽出物が、適した塩基を含む水で洗浄される場合に生じる水層に存在することになる。操作310において、水層をろ過して、ろ液を得る。操作316において、ろ液を、3kDa分子量カットオフメンブレン(TURBOCLEAN(登録商標)NP010;6回ダイアフィルトレーション)を使用して脱色して、特に、水性抽出物を脱色し、それにより脱色された水性抽出物を得る。操作320において、脱色された水性抽出物を乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得る。
【0122】
図4は、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を生成するための方法400の流れ図である。操作402において、イェルバマテバイオマスを、50%エタノール/水を含む水性組成物と適した容器(例えば、ガラスビン)中で1時間(1.5L溶媒中に300gのイェルバマテバイオマス)接触させて、初期の抽出物を得る。操作404において、初期の抽出物を、例えば、Whatman 54低灰分ろ紙を付けたセラミックのブフナー漏斗を使用してガラスの4L枝付きフラスコにろ過して、特に、例えば、イェルバマテバイオマスから固形物を除去する。操作404からのろ液を、約4~約7にpH調節し、そのろ液を、操作408において酢酸エチルで抽出する一方、対象の化合物は、水層に残る。操作406において、水層のpHを2未満に調節し、水層を酢酸エチルで抽出する。1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物の酢酸エチルへの抽出後、酢酸エチルを操作407において乾燥状態まで除去して、固形物を得る。固形物を水で再構成し、水のpHを約3~約7に調節する。これらの条件下において、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物は、実質的にその共役塩基形態になり、水に溶解することになる。操作410において、水層をろ過して、ろ液を得る。操作416において、ろ液を、3kDa分子量カットオフメンブレン(TURBOCLEAN(登録商標)NP010;6回ダイアフィルトレーション)を使用して脱色して、特に、水性抽出物を脱色し、それにより脱色された水性抽出物を得る。操作420において、脱色された水性抽出物を乾燥して、1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物を得る。
【0123】
本明細書に記載されている方法により調製される1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物は、飲料及び食品など、任意の摂取可能な組成物に組み込まれてもよい。
【0124】
例えば、摂取可能な組成物は、食用組成物または非食用組成物であってもよい。「食用組成物」とは、ヒトまたは動物によって食物として消費され得る、固体、ゲル、ペースト、泡状材料、半固体、液体、またはそれらの混合物を含む、任意の組成物を意味する。「非食用組成物」とは、食物としてではなくヒトまたは動物によって消費または使用されることが意図される、固体、ゲル、ペースト、泡状材料、半固体、液体、またはそれらの混合物を含む、任意の組成物を意味する。非食用組成物としては、以下に限定されるものではないが、医薬組成物が挙げられ、これは、治療のためにヒトまたは動物によって使用されることが意図される非食用組成物を指す。「動物」とは、例えば、家畜及びペットなどの任意の非ヒト動物が挙げられる。
【0125】
本明細書に記載されている方法により調製される1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物は、非食用組成物または不可食製品、例えば、サプリメント、栄養補助食品、機能性食品(例えば、栄養素を供給する基本的な栄養学的機能を超えた健康促進及び/または疾患予防特性を有すると主張される任意の生鮮食品または加工食品)、医薬品及び一般市販薬、歯磨剤及び口内洗浄剤などの口腔ケア製品、リップクリームなどの化粧品ならびにその他のパーソナルケア製品に添加されてもよい。
【0126】
一般に、一般市販(OTC)製品及び口腔衛生製品は、一般に、処方箋なしで、及び/または医療従事者を訪問することなく販売され得る家庭用及び/または個人使用のための製品を指す。OTC製品の例としては、ビタミン及び栄養補助食品;局所鎮痛薬及び/または麻酔薬;咳、風邪及びアレルギー治療薬;抗ヒスタミン剤及び/またはアレルギー治療薬;ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ビタミン及び栄養補助食品としては、ビタミン、栄養補助食品、強壮剤/ビン入りの栄養ドリンク、子供用ビタミン、栄養補助食品、栄養と関連するか、または栄養を与える任意のその他の製品、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。局所鎮痛薬及び/または麻酔薬としては、表在性または深在性の痛み及び疼痛、例えば、筋肉痛を緩和するために使用される任意の局所クリーム/軟膏/ゲル;ティーシングジェル;鎮痛成分を含むパッチ;ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。咳、風邪及びアレルギー治療薬としては、うっ血除去薬、咳治療薬、咽頭用調製物、薬用菓子、抗ヒスタミン剤及び子供用咳、風邪及びアレルギー治療薬;ならびに複合製品が挙げられるが、これらに限定されるものではない。抗ヒスタミン剤及び/またはアレルギー治療薬としては、枯草熱、鼻のアレルギー、昆虫刺咬症のための任意の全身的処置薬が挙げられるが、これらに限定されるものではない。口腔衛生製品の例としては、口洗浄ストリップ、練り歯磨き、歯ブラシ、口内洗浄剤/デンタルリンス、義歯ケア、口内清涼剤、自宅用の歯のホワイトニング剤及びデンタルフロスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0127】
本明細書に記載されている方法により調製される1つ以上のステビオール配糖体安定化化合物、及びその塩を含む組成物は、食品もしくは飲料製品または配合物に添加されてもよい。食品及び飲料製品または配合物の例としては、食用品用のコーティング、フロスティング、もしくはグレーズまたはスープカテゴリー、乾燥加工食品カテゴリー、飲料カテゴリー、レディーミールカテゴリー、缶入りまたは保存食品カテゴリー、冷凍加工食品カテゴリー、冷蔵加工食品カテゴリー、スナック食品カテゴリー、焼成品カテゴリー、菓子カテゴリー、乳製品カテゴリー、アイスクリームカテゴリー、食事の代替品カテゴリー、パスタ及びヌードルカテゴリー、及びソース、ドレッシング、調味料カテゴリー、ベビーフードカテゴリー、及び/または、スプレッドカテゴリーに含まれる任意の要素が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0128】
一般に、スープカテゴリーは、缶入り/保存、乾燥、インスタント、冷蔵、UHT及び冷凍スープを指す。この定義の目的で、スープは、肉、鶏肉、魚、野菜、穀物、果実及びその他の材料の一部またはすべての目に見える部分を含んでもよい液体中で調理されたこれらの材料から調製された食品を意味する。スープは、透明(ブロスとして)または濃厚な(チャウダーとして)でも、滑らかでも、ピューレにされていても、または塊が入っていても、すぐ食べられるものでも、半濃縮されていても、または濃縮されていてもよく、食事のファーストコースとして、もしくはメインコースとしてまたは間食として(飲料のように少しずつ飲まれる)熱いまたは冷えた状態で出されてもよい。スープは、他の食事構成要素を調理するための材料として使用されてもよく、ブロス(コンソメ)からソース(クリームまたはチーズベースのスープ)に及ぶこともある。
【0129】
「乾燥及び料理用食品カテゴリー」は、通常、(i)調理を助ける製品、例えば、完成品として、または製品、ソース及びレシピミックス内の材料として(技術にかかわらず)個別に販売される、圧縮キューブ、タブレットまたは粉末もしくは顆粒形態の濃縮ブイヨン、ブイヨン及びブイヨン様製品を含む、粉末、顆粒、ペースト、濃縮液体製品;(ii)ミールソリューション製品、例えば、乾燥スープミックス、乾燥インスタントスープ、乾燥したレディートゥクックスープ、パスタ、ジャガイモ及びコメ料理を含む、既成の料理、食事及び一人前の主菜の乾燥または常温保存調理済み食品を含む、乾燥及びフリーズドライスープ;ならびに(iii)食事を彩る製品、例えば、乾燥、液体または冷凍にかかわらず、完成品として、または製品内の材料として販売される、サラダ用のレシピミックスを含む、調味料、マリネード、サラダドレッシング、サラダトッピング、ディップ、パン粉つけ、バッターミックス、常温保存可能なスプレッド、バーベキューソース、液体レシピミックス、濃縮物、ソースまたはソースミックスを意味する。
【0130】
飲料カテゴリーは、以下に限定されないが、炭酸及び非炭酸飲料、アルコール及び非アルコール飲料、すぐに飲める飲料、ソーダなどの飲料を調製するための液体濃縮配合物、及び乾燥粉末飲料原料ミックスを含む、飲料、飲料ミックス及び濃縮物を意味する。飲料カテゴリーは、アルコール飲料、清涼飲料、スポーツ飲料、アイソトニック飲料、及びホット飲料も含む。アルコール飲料としては、ビール、シードル/ペリー、FAB、ワイン、及び蒸留酒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。清涼飲料としては、コーラなどのカーボネート及びコーラでないカーボネート;ジュース、ネクター、ジュース飲料及びフルーツ味の飲料などのフルーツジュース;スパークリングウォーター、湧水及び精製水/ミネラルウォーターを含む、ボトル入りの水;炭酸入りでも、または炭酸入りでなくてもよく、スポーツ、エネルギーまたはエリキシル飲料を含む、機能性飲料;すぐ飲める分量の液体及び粉末濃縮物などの濃縮物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ホット飲料としては、コーヒー、例えば、新鮮な(例えば、入れられた)、インスタント、混合されたコーヒー、液体、そのまま飲める、ソリュブル及び乾燥コーヒー飲料、コーヒー飲料ミックスならびに濃縮物(シロップ、純粋な、配合された、または粉末形態;「粉末形態」の例は、すべて粉末形態のコーヒー、甘味料及びクリームを含む製品である);茶、例えば、紅茶、緑茶、白茶、ウーロン茶、及びフレーバーティー;ならびにミルクまたは水と混合される香味料、麦芽、または植物ベースの粉末、顆粒、ブロックまたはタブレットを含む、その他のホット飲料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0131】
スナック食品カテゴリーは、一般にスイートアンドセイボリースナック及びスナックバーを含むが、これらに限定されない、軽い気軽な食事になり得るあらゆる食品を指す。スナック食品の例としては、フルーツスナック、チップ/クリスプ、押出成形スナック、トルティーヤ/コーンチップ、ポップコーン、プレッツェル、ナッツならびにその他のスイートアンドセイボリースナックが挙げられるが、これらに限定されるものではない。スナックバーの例としては、グラノーラ/ミューズリーバー、朝食バー、エネルギーバー、フルーツバー及びその他のスナックバーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0132】
焼成品カテゴリーは、一般に、調理するプロセスが熱または過剰な日光への曝露を含むあらゆる可食製品を指す。焼成品の例としては、パン、バン、クッキー、マフィン、シリアル、トースターペストリー、ペストリー、ワッフル、トルティーヤ、ビスケット、パイ、ベーグル、タルト、キッシュ、ケーキ、任意の焼成食品、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0133】
アイスクリームカテゴリーは、一般に、クリーム及び砂糖及び香料を含む冷凍デザートを指す。アイスクリームの例としては、インパルスアイスクリーム;持ち帰り用アイスクリーム;フローズンヨーグルト及び職人のアイスクリーム;ダイズ、オートムギ、マメ(例えば、アズキ及びリョクトウ)、及びコメベースのアイスクリームが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0134】
菓子カテゴリーは、一般に、甘い味のする可食製品を指す。菓子の例としては、キャンディ、ゼラチン、チョコレート菓子、砂糖菓子、ガムなど及び任意の複合製品が挙げられるが、これらに限定されるものではない。食事の代替品カテゴリーは、一般に、特に、健康または体力に懸念のある人のための通常の食事に取って代わることが意図されるあらゆる食品を指す。食事の代替品の例としては、ダイエット製品及び回復期用製品が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0135】
レディーミールカテゴリーは、一般に、大幅な調理または処理なしで食事として出すことができるあらゆる食品を指す。レディーミールとしては、製造業者によって製品にレシピ「技術」が加えられ、その結果、容易さ、完成及び利便性の程度が高くなる製品が挙げられる。レディーミールの例としては、缶入り/保存、冷凍、乾燥、冷蔵レディーミール;ディナーミックス;冷凍ピザ;冷蔵ピザ;及び調理済みサラダが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0136】
パスタ及びヌードルカテゴリーは、缶入り、乾燥及び冷蔵/生パスタ;ならびにプレーン、インスタント、冷蔵、冷凍及びスナックヌードルを含むが、これらに限定されない、あらゆるパスタ及び/またはヌードルを含む。
【0137】
缶入り/保存食品カテゴリーは、缶入り/保存肉及び肉製品、魚/シーフード、野菜、トマト、マメ、果物、レディーミール、スープ、パスタ、及びその他の缶入り/保存食品を含むが、これらに限定されるものではない。
【0138】
冷凍加工食品カテゴリーは、冷凍加工赤肉、加工鶏肉、加工魚/シーフード、加工野菜、肉代替物、加工ジャガイモ、ベーカリー製品、デザート、レディーミール、ピザ、スープ、ヌードル、及びその他の冷凍食品を含むが、これらに限定されるものではない。
【0139】
乾燥加工食品カテゴリーは、コメ、デザートミックス、乾燥レディーミール、乾燥スープ、インスタントスープ、乾燥パスタ、プレーンヌードル、及びインスタントヌードルを含むが、これらに限定されるものではない。
【0140】
冷蔵加工食品カテゴリーは、冷蔵加工肉、加工魚/シーフード製品、ランチキット、新鮮なカットフルーツ、レディーミール、ピザ、調理済みサラダ、スープ、生パスタ及びヌードルを含むが、これらに限定されるものではない。
【0141】
ソース、ドレッシング及び調味料カテゴリーは、トマトペースト及びピューレ、ブイヨン/ストックキューブ、ハーブ及びスパイス、グルタミン酸ナトリウム(MSG)、テーブルソース、ダイズベースのソース、パスタソース、ウェット/クッキングソース、乾燥ソース/粉末ミックス、ケチャップ、マヨネーズ、マスタード、サラダドレッシング、ビネグレットソース、ディップ、漬物製品、ならびにその他のソース、ドレッシング及び調味料を含むが、これらに限定されるものではない。
【0142】
ベビーフードカテゴリーは、ミルクまたはダイズベースの調合乳;ならびに調理済み、乾燥及びその他のベビーフードを含むが、これらに限定されるものではない。
【0143】
スプレッドカテゴリーは、ジャム及びプリザーブ、ハチミツ、チョコレートスプレッド、ナッツベースのスプレッド、及び酵母菌ベースのスプレッドを含むが、これらに限定されるものではない。
【0144】
乳製品カテゴリーは、一般に、哺乳動物のミルクから製造される可食製品を指す。乳製品の例としては、飲用乳製品、チーズ、ヨーグルト及びサワーミルク飲料、ならびにその他の乳製品が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0145】
食用組成物、特に、食品及び飲料製品または配合物に関する追加の例が以下のとおり提供される。例となる食用組成物としては、1つ以上の菓子、チョコレート菓子、タブレット、カウントライン、袋入りセルフライン/ソフトライン、箱入り詰め合わせ、標準的な箱入り詰め合わせ、ひねり包装された小さいもの、季節のチョコレート、おもちゃつきチョコレート、アルファフォーレス、その他のチョコレート菓子、ミント、標準的なミント、パワーミント、ハードキャンディ、トローチ、ガム、ゼリー及びチューイングキャンディ、タフィー、カラメル及びヌガー、薬用菓子、棒付きアメ、リコリス菓子、その他の砂糖菓子、ガム、チューインガム、砂糖入りガム、砂糖を含まないガム、機能ガム、風船ガム、パン、包装/工業的パン、非包装/職人のパン、ペストリー、ケーキ、包装/工業的ケーキ、非包装/職人のケーキ、クッキー、チョコレートコーティングビスケット、サンドイッチビスケット、詰め物入りビスケット、セイボリービスケット及びクラッカー、パン代替物、朝食シリアル、rteシリアル、ファミリー用朝食シリアル、フレーク、ミューズリー、その他のシリアル、子供用朝食シリアル、ホットシリアル、アイスクリーム、インパルスアイスクリーム、一人分の乳製品アイスクリーム、一人分の氷菓子、マルチパック乳製品アイスクリーム、マルチパック氷菓子、持ち帰り用アイスクリーム、持ち帰り用乳製品アイスクリーム、アイスクリームデザート、バルクアイスクリーム、持ち帰り用氷菓子、フローズンヨーグルト、職人のアイスクリーム、乳製品、ミルク、新鮮/低温殺菌乳、全脂肪新鮮/低温殺菌乳、半脱脂新鮮/低温殺菌乳、長期保存/uht乳、全脂肪長期保存/uht乳、半脱脂長期保存/uht乳、無脂肪長期保存/uht乳、ヤギ乳、コンデンスミルク/エバミルク、プレーンコンデンスミルク/エバミルク、フレーバー、機能性及びその他のコンデンスミルク、フレーバー乳飲料、乳製品のみのフレーバー乳飲料、フルーツジュース入りフレーバー乳飲料、豆乳、サワーミルク飲料、発酵乳製品飲料、コーヒー用クリーム(例えば、コーヒー飲料用の乳製品及び乳製品以外がベースのクリーマまたはクリーム)、粉末ミルク、フレーバー粉末ミルク飲料、クリーム、チーズ、プロセスチーズ、塗ることができるプロセスチーズ、塗ることができないプロセスチーズ、非プロセスチーズ、塗ることができる非プロセスチーズ、ハードチーズ、包装ハードチーズ、非包装ハードチーズ、ヨーグルト、プレーン/ナチュラルヨーグルト、フレーバーヨーグルト、果物入りヨーグルト、プロバイオティックヨーグルト、飲むヨーグルト、常用の飲むヨーグルト、プロバイオティック飲むヨーグルト、冷蔵及び常温保存可能なデザート、乳製品ベースのデザート、ダイズベースのデザート、冷蔵スナック、フロマージュフレ及びクォーク、プレーンフロマージュフレ及びクォーク、フレーバーフロマージュフレ及びクォーク、セイバリーフロマージュフレ及びクォーク、スイートアンドセイボリースナック、フルーツスナック、チップ/クリスプ、押出成形スナック、トルティーヤ/コーンチップ、ポップコーン、プレッツェル、ナッツ、その他のスイートアンドセイボリースナック、スナックバー、グラノーラバー、朝食バー;エネルギーバー、フルーツバー、その他のスナックバー、食事の代替製品、ダイエット製品、回復期用飲料、レディーミール、缶入りレディーミール、冷凍レディーミール、乾燥レディーミール、冷蔵レディーミール、ディナーミックス、冷凍ピザ、冷蔵ピザ、スープ、缶入りスープ、乾燥スープ、インスタントスープ、冷蔵スープ、ホットスープ、冷凍スープ、パスタ、缶入りパスタ、乾燥パスタ、冷蔵/生パスタ、ヌードル、プレーンヌードル、インスタントヌードル、カップ/ボウルインスタントヌードル、小袋インスタントヌードル、冷蔵ヌードル、スナックヌードル、缶入り食品、缶入り肉及び肉製品、缶入り魚/シーフード、缶入り野菜、缶入りトマト、缶入りマメ、缶入り果物、缶入りレディーミール、缶入りスープ、缶入りパスタ、その他の缶入り食品、冷凍食品、冷凍加工赤肉、冷凍加工鶏肉、冷凍加工魚/シーフード、冷凍加工野菜、冷凍肉代替物、冷凍ジャガイモ、オーブン焼きジャガイモチップ、その他のオーブン焼きのジャガイモ製品、非オーブン冷凍ジャガイモ、冷凍ベーカリー製品、冷凍デザート、冷凍レディーミール、冷凍ピザ、冷凍スープ、冷凍ヌードル、その他の冷凍食品、乾燥食品、デザートミックス、乾燥レディーミール、乾燥スープ、インスタントスープ、乾燥パスタ、プレーンヌードル、インスタントヌードル、カップ/ボウルインスタントヌードル、小袋インスタントヌードル、冷蔵食品、冷蔵加工肉、冷蔵魚/シーフード製品、冷蔵加工魚、冷蔵表面加工魚、冷蔵燻製魚、冷蔵ランチキット、冷蔵レディーミール、冷蔵ピザ、冷蔵スープ、冷蔵/生パスタ、冷蔵ヌードル、油及び脂肪、オリーブ油、植物及び種子油、料理用脂肪、バター、マーガリン、塗ることができる油及び脂肪、塗ることができる機能性油及び脂肪、ソース、ドレッシング及び調味料、トマトペースト及びピューレ、ブイヨン/ストックキューブ、ストックキューブ、グレービー顆粒、液体ストック及びフォン、ハーブ及びスパイス、発酵ソース、ダイズベースのソース、パスタソース、ウェットソース、乾燥ソース/粉末ミックス、ケチャップ、マヨネーズ、常用のマヨネーズ、マスタード、サラダドレッシング、常用のサラダドレッシング、低脂肪サラダドレッシング、ビネグレットソース、ディップ、漬物製品、その他のソース、ドレッシング及び調味料、ベビーフード、調合乳、標準的な調合乳、フォローアップ調合乳、幼児用調合乳、低アレルギー調合乳、調理済みベビーフード、乾燥ベビーフード、その他のベビーフード、スプレッド、ジャム及びプリザーブ、ハチミツ、チョコレートスプレッド、ナッツベースのスプレッド、ならびに酵母菌ベースのスプレッドが挙げられる。食用組成物の例としてはまた、菓子、ベーカリー製品、アイスクリーム、乳製品、スイートアンドセイボリースナック、スナックバー、食事の代替製品、レディーミール、スープ、パスタ、ヌードル、缶入り食品、冷凍食品、乾燥食品、冷蔵食品、油及び脂肪、ベビーフード、もしくはスプレッドまたはそれらの混合物が挙げられる。食用組成物の例としてはまた、朝食シリアル、甘い飲料または飲料を調製するための固体もしくは液体濃縮組成物も挙げられる。食用組成物の例としてはまた、コーヒーフレーバー食品(例えば、コーヒーフレーバーアイスクリーム)が挙げられる。
【0146】
範囲方式で表される値は、範囲の限界値として明確に列挙された数値を含むだけでなく、その範囲に包含されるすべての個々の数値または部分範囲も、それぞれの数値及び部分範囲が明確に列挙されているかのように、含むよう柔軟に解釈されるべきである。例えば、「約0.1%~約5%」または「約0.1%~5%」の範囲は、約0.1%~約5%だけでなく、示された範囲内の個々の値(例えば、1%、2%、3%、及び4%)ならびに部分範囲(例えば、0.1%~0.5%、1.1%~2.2%、3.3%~4.4%)を含むと解釈されるべきである。「約X~Y」という記載は、別のことが示されない限り、「約X~約Y」と同じ意味を有する。同様に、「約X、Y、または約Z」という記載は、別のことが示されない限り、「約X、約Y、または約Z」と同じ意味を有する。
【0147】
この文書において、「a」、「an」、または「the」という用語は、文脈が明らかに別のことを規定していない限り、1つまたは2つ以上を含むよう使用される。「または(or)」という用語は、別に指示がある場合を除いて、非排他的な「または(or)」を言及するよう使用される。さらに、本明細書において使用される用語または術語は、別に定義されていない限り、説明のために過ぎず、限定ではないことが理解されるべきである。節の見出しの任意の使用は、文書の読み取りを助けることが意図され、限定と解釈されるべきではなく、節の見出しと関連した情報は、その特定の節内またはその外で出現することもある。さらに、この文書において言及されるすべての公報、特許、及び特許文献は、個々に参照により組み込まれるかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。この文書と、参照によりそのように組み込まれるそれらの文書との間で使用法が矛盾する場合には、組み込まれる文献におけるその使用法は、この文書の使用法に対する補足と見なされるべきであり、相いれない不一致に関しては、この文書における使用法が制御する。
【0148】
本明細書に記載されている方法において、時間的または操作順序が明確に挙げられている場合を除いて、ステップは、本発明の原理から逸脱することなく任意の順序で行うことができる。さらに、特定のステップは、明確な請求項の記載が、それらが別々に行われることを示していない限り、同時に行われてもよい。例えば、Xを~する特許請求されるステップ及びYを~する特許請求されるステップは、1つの操作内で同時に行われてもよく、結果として生じるプロセスは、特許請求されるプロセスの文字どおりの範囲内にあることになる。
【0149】
「約」という用語は、本明細書中で使用される場合、値または範囲においてある程度のばらつき、例えば、明記された値または明記された範囲の限界値の10%以内、5%以内、または1%以内を可能にさせることができる。
【0150】
「実質的に」という用語は、本明細書中で使用される場合、少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、99.99%、または少なくとも約99.999%以上など大部分、またはほとんどを指す。
【実施例】
【0151】
本発明は、説明のために示される以下の実施例を参照することによってさらに良好に理解できる。本発明は、本明細書において示される実施例に限定されない。
【実施例1】
【0152】
表1に示した設計により、体積百分率に対する重量でサンプルを調製した。ステビオール配糖体(SG)の適した量を10mLガラスバイアルに計り入れ、適した体積のpH4のクエン酸緩衝液で希釈した。例えば、0.6%の濃度に関しては、27mgを4.5mLの緩衝液中に希釈した。これを表1のすべての条件に関して繰り返した。pH2.5に関して設計したサンプルを、その後、リン酸及びpHメーターによりpH2.5に液滴で調節した。これらのサンプルに関して、ステビアの葉から精製したステビオール配糖体安定化化合物(SC)の同じロットを使用した。2つの異なるSG原料、RM80(乾燥重量ベースで>80%Reb M)及びRA95(乾燥重量ベースで>95%Reb A)を使用した。
【0153】
各時点において、(何も見えなかったとしても)その溶液を10,000rpmで2分間遠心分離して、分析からのあらゆる不溶性材料を除去した。上清のアリコートをUHPLC-UVによる分析のために55%メタノールに希釈した。高温、グラジエント条件下で水及びアセトニトリル中のトリフルオロ酢酸を使用してC18ベースの逆相クロマトグラフィーカラムにおいてクロマトグラフィー分析を実施した。210nmに設定したUV検出器を使用してSGを検出した。標準液として高純度(>99%)のReb A標準物質を使用した直線の検量線を適用した。
【0154】
【0155】
簡単にいえば、4℃;室温(~22℃);pH4;及びpH2.5において保存された長期保存化学的安定性データ、48+週の保存後のSGの回収>94%。長期保存化学的安定性データを表2に示す。NMの意味は、その時点に測定が行われなかったことを指す。
【0156】
【0157】
【0158】
【0159】
この実施例は、ステビオール配糖体安定化化合物がステビオール配糖体を長い期間安定化するのに有効であることを示している。ステビオール配糖体安定化化合物は、48週にわたってステビオール配糖体を安定化するのに有効であり、4℃、室温、pH4、及び/またはpH2.5においてステビオール配糖体の94%を超える回収率であった。
【実施例2】
【0160】
室温(~22℃の室温)で保存するためにサンプルを500ppm(飲料に使用され得る使用濃度)で調製した。pH1.7の緩衝液(Oakton、品番00654-01)をFisherから購入し、すべてのサンプルを希釈するために使用した。この試験に使用したSC材料のロットは、イェルバマテ由来のものであった。試験のために以下の3つの全溶液を生成した:添加物なしの1つ(pH1.7の緩衝液中の500ppmのReb M)、500ppmのReb M及び500ppmのSCを含む1つ、500ppmのReb M及び500ppmのアスコルビン酸(一般的な酸化防止剤)を含む1つの陰性対照。
【0161】
高度に精製されたReb M(>99%)を適した濃度で40mLガラスバイアルに直接計り入れ、最終濃度は、500ppm、すなわち、40mLに20mgであった。次に、(あれば)添加物を、同じバイアルに直接計り入れた。最後に、pH1.7の緩衝液の全体積を添加し、溶液を混合して、溶解させた。
【0162】
各時点において、何も見えなかったとしても、その溶液を10,000rpmで2分間遠心分離して、分析からのあらゆる不溶性材料を除去した。上清のアリコートを、UHPLC-UVによる分析のために直接注入した。高温、グラジエント条件下で水及びアセトニトリル中のトリフルオロ酢酸を使用してC18ベースの逆相クロマトグラフィーカラムにおいてクロマトグラフィー分析を実施した。210nmに設定したUV検出器を使用してSGを検出した。標準液として高純度(>99%)のReb A標準物質を使用した直線の検量線を適用した。
【0163】
表3に示す結果は、使用濃度などの比較的に低い濃度であっても、SCが一般にSGの化学的安定性を向上させることを示している。
【0164】
【実施例3】
【0165】
この試験のために以下の12の全溶液を生成した:添加物を含まない0.1%RA95、RM80、またはReb M;0.1%SCを含む0.1%RA95、RM80、またはReb M;1%SCを含む1%RA95、RM80、またはReb M;及び5%SCを含む5%RA95、RM80、またはReb M。それぞれの溶液を調製するために、RA95、RM80、または高度に精製されたReb M(>99%)を適した量で続いてSC材料(イェルバマテ由来)をガラスバイアルに計り入れた。サンプルを水中で希釈し、80℃で加熱して、グリコシドを可溶化する。溶液を室温に冷ました後、リン酸を添加して、5%リン酸の最終濃度にした。サンプルを試験の期間の間40℃で保存した。
【0166】
各時点において、(何も見えなかったとしても)その溶液を10,000rpmで2分間遠心分離して、分析からのあらゆる不溶性材料を除去した。上清のアリコートをUHPLC-UVによる分析のために水に希釈した。高温、グラジエント条件下で水及びアセトニトリル中のトリフルオロ酢酸を使用してC18ベースの逆相クロマトグラフィーカラムにおいてクロマトグラフィー分析を実施した。210nmに設定したUV検出器を使用してSGを検出した。標準液として高純度(>99%)のReb A標準物質を使用した直線の検量線を適用した。表4は、40℃で保存した5%リン酸基質(pH≪1)におけるRA95(>99%)試験からの回収パーセントデータを示している。さらに、表5は、40℃で保存した5%リン酸基質(pH≪1)における純粋なReb M(>99%)試験からの回収パーセントデータを示している。最後に、表6は、40℃で保存した5%リン酸基質(pH≪1)におけるRM80生成物中のReb Mからの回収パーセントデータを示している。
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
表4~表6の結果は、ステビオール配糖体の安定性が濃度依存性であることを示している。すなわち、ステビオール配糖体(SG)及びステビオール配糖体安定化化合物の濃度が高い程、ステビオール配糖体は安定である。したがって、例えば、5重量%のステビオール配糖体及び5重量%のステビオール配糖体安定化化合物では、低い濃度の溶液と比較してSGの安定性の著しい増加が観察される。
【実施例4】
【0171】
この試験のために以下の3つの溶液を生成した:添加物を含まない0.1%RM80、0.1%SCを含む0.1%RM80、及び0.3%SCを含む0.1%RM80。それぞれの溶液を調製するために、RM80を適した量で続いてSC材料(イェルバマテ由来)をガラスバイアルに計り入れた。サンプルを水中で希釈し、ボルテックスして、グリコシドを可溶化した。リン酸を添加して、0.1%リン酸の最終濃度にした。サンプルを室温(20~24℃)で試験の期間の間保存した。
【0172】
各時点において、(何も見えなかったとしても)その溶液を10,000rpmで2分間遠心分離して、分析からのあらゆる不溶性材料を除去した。上清のアリコートをUHPLC-UVによる分析のために水に希釈した。高温、グラジエント条件下で水及びアセトニトリル中のトリフルオロ酢酸を使用してC18ベースの逆相クロマトグラフィーカラムにおいてクロマトグラフィー分析を実施した。210nmに設定したUV検出器を使用してSGを検出した。標準液として高純度(>99%)のReb A標準物質を使用した直線の検量線を適用した。表7は、室温(~22℃)における0.1%リン酸基質中の使用濃度(例えば、0.1%RM80)試験からのデータを示している。表8は、安定性を向上させる化合物を含まない溶液と比較した各時点における安定性向上の統計的評価である。
【0173】
【0174】
【0175】
これらの結果は、使用濃度でも、SCが酸加水分解からのSGの保護をもたらすことを示している。この結果はまた、すべてのSGと複合体を形成するのに必要とされる濃度を超えた付加的なSCには付加的な利益がない可能性があることも示している。例えば0.3%SCは、0.1%SCと同じ保護効果を有する。
【実施例5】
【0176】
ロスマリン酸を使用したこの試験のために以下の4つの溶液を生成した:添加物を含まない0.1%Reb M;0.1%SCを含む0.1%Reb M;1%SCを含む1%Reb M;及び5%SCを含む5%Reb M。シコリン酸を使用したこの試験のために以下の4つの溶液を生成した:添加物を含まない0.1%Reb M;0.1%SCを含む0.1%Reb M;1%SCを含む1%Reb M;及び5%SCを含む5%Reb M。それぞれの溶液を調製するために、高度に精製されたReb M(>99%)を適した量で続いてSC材料(ロスマリン酸またはシコリン酸のいずれか)をガラスバイアルに計り入れた。サンプルを水中で希釈し、80℃で加熱して、グリコシドを可溶化する。溶液を室温に冷ました後、リン酸を添加して、5%リン酸の最終濃度にした。サンプルを試験の期間の間40℃で保存した。
【0177】
各時点において、(何も見えなかったとしても)その溶液を10,000rpmで2分間遠心分離して、分析からのあらゆる不溶性材料を除去した。上清のアリコートをUHPLC-UVによる分析のために水に希釈した。高温、グラジエント条件下で水及びアセトニトリル中のトリフルオロ酢酸を使用してC18ベースの逆相クロマトグラフィーカラムにおいてクロマトグラフィー分析を実施した。210nmに設定したUV検出器を使用してSGを検出した。標準液として高純度(>99%)のReb M標準物質を使用した直線の検量線を適用した。
【0178】
表9及び表10は、それぞれロスマリン酸及びシコリン酸の存在下において40℃で保存した5%リン酸基質(pH≪1)におけるReb M(>99%)試験からの回収パーセントデータを示している。
【0179】
【0180】
【実施例6】
【0181】
ステビオール配糖体安定化化合物自体を経時的に分解させる。SCは、酸性条件下で加水分解して、カフェー酸を形成する可能性がある。SCはまた、酸素に曝露されると時間とともに酸化する可能性がある。酸性分解を調査するために、表11に概要が示されるのと同じ実験においてSCも定量した。SCは、SGよりも酸加水分解に対してはるかに強いが、安定性の向上は、同じ傾向をたどる。より高い濃度で、SG及びSCはともにより効率的に安定化される。
【0182】
【実施例7】
【0183】
SEの酸化安定性を調査するために、pH7の緩衝液中で500ppmのSCの溶液を調製した。pH7の緩衝液中で500ppm RM80を含む第2の500ppmのSCの溶液を調製した。これらの溶液の両方を激しく撹拌し、72日間空気中で酸素に曝露した。下記表12に結果の概要を示し、それは、SGの存在がSCの酸化分解を遅らせることになることを示している。
【0184】
【実施例8】
【0185】
ステビオール配糖体(SG)及びステビオール配糖体安定化化合物(SC)は溶液中で結合が強い複合体を形成することが仮定された。これが本当であれば、複合体の磁場環境は、水に溶解した個々の化合物とは実質的に異なるであろう。これは、それらそれぞれの1H NMRスペクトルに大幅なシフト変化(Δδ>0.02ppm)をもたらすであろう。
【0186】
これらの試験のために合計4つのサンプルを調製し、それらを以下に列挙する。各サンプルを、下記のとおり加熱あり、またはなしで水に完全に溶解させ、-80℃で急速冷凍した後、乾燥するまで凍結乾燥機に入れた。その乾燥粉末を、その後、室温でD2Oに溶解させ、1H及び13C NMRにより分析した。SCが存在しないと、D2OへのReb Mの溶解度ははるかに低いため、サンプル1の濃度は、実質的にサンプル2~4よりも低く、それが、比較的に品質が低いスペクトルをもたらした。
サンプル1:1mLの水中に10mgのReb M - H2O中で加熱される
サンプル2:1mLの水中に10mgのSE - H2O中で加熱される
サンプル3:1mLの水中に10mgのReb M+10mgのSE - H2O中で加熱される
サンプル4:3mLの水中の10mgのReb M+10mgのSE - H2O中で加熱されない
【0187】
SC分子、この場合、モノカフェオイルキナ酸及びジカフェオイルキナ酸に関して以下の番号づけ規則を使用する。
【0188】
【0189】
【0190】
観察されたシグナルは、異性体の混合物の合計である。1H NMRデータを(SCのカフェー酸部分に大幅なシフト変化を有する1H NMRデータを示す)表13及び(SGのステビオールのコアにおいて大幅なシフト変化を有する1H NMRデータを示す)表14に示す。
【0191】
【0192】
【0193】
分子の混合物が存在する場合、SCシグナル及びSGシグナルの両方において相当な量のシフト変化がある。このシフト変化は、化合物が水中で一緒に加熱される場合と化合物が室温で混合される場合とで類似しているが、加熱される場合にわずかに大きい。最も強いシフト変化を示す部分は、SCのカフェー酸部分及びSGのステビオール骨格であり、これは、それぞれの分子の最も疎水性の領域の間の強い相互作用を示唆し、グルコース及びキナ酸部分は水との相互作用ができるままにされるため、ことによるとSG及びSCの安定性を高める。
【0194】
本発明は、以下の実施形態を提供するが、その番号づけは、重要性のレベルを示すと解釈されるべきではない。
【0195】
実施形態1は、
ステビオール配糖体と、
前記ステビオール配糖体の分解を低減するのに有効な量のステビオール配糖体安定化化合物と、
を含む組成物であって、前記ステビオール配糖体安定化化合物が、
カフェー酸、カフェー酸のエステル、カフェー酸とキナ酸のエステル、1つのカフェー酸部分を含むカフェー酸とキナ酸のエステル(例えば、クロロゲン酸、クリプトクロロゲン酸、及びネオクロロゲン酸;それぞれの構造が本明細書中で示されている)、2つ以上のカフェー酸部分を含むカフェー酸とキナ酸のエステル(例えば、1,3-ジカフェオイルキナ酸、1,4-ジカフェオイルキナ酸、1,5-ジカフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、及び4,5-ジカフェオイルキナ酸;それぞれの構造が本明細書中で示されている);
フェルラ酸、フェルラ酸のエステル、フェルラ酸とキナ酸のエステル、1つのフェルラ酸部分を含むフェルラ酸とキナ酸のエステル、2つ以上のフェルラ酸部分を含むフェルラ酸とキナ酸のエステル;
3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸誘導体、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸のエステル、3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)乳酸誘導体のエステル、
キナ酸、キナ酸誘導体、キナ酸のエステル、キナ酸誘導体のエステル;
p-クマル酸、p-クマル酸のエステル、p-クマル酸とキナ酸のエステル、1つのp-クマル酸部分を含むp-クマル酸とキナ酸のエステル、2つ以上のp-クマル酸部分を含むp-クマル酸とキナ酸のエステル;
シナピン酸、シナピン酸のエステル、シナピン酸とキナ酸のエステル、1つのシナピン酸部分を含むシナピン酸とキナ酸のエステル、2つ以上のシナピン酸部分を含むシナピン酸とキナ酸のエステル;
酒石酸、酒石酸誘導体、酒石酸のエステル、酒石酸誘導体のエステル、及び
3-O-フェルロイルキナ酸、4-O-フェルロイルキナ酸、5-O-フェルロイルキナ酸、3,4-ジフェルロイルキナ酸、3,5-ジフェルロイルキナ酸、4,5-ジフェルロイルキナ酸からなる群から選択される少なくとも1つの化合物、及びその異性体である、組成物に関する。
【0196】
実施形態2は、前記組成物が、水性組成物である、実施形態1の組成物に関する。
【0197】
実施形態3は、前記ステビオール配糖体の分解を低減するのに有効なステビオール配糖体安定化化合物の量が、安定化された前記ステビオール配糖体組成物が5%リン酸中、40℃で7日間保存される場合に、最初のステビオール配糖体のうちの少なくとも約10重量%が残っているような量である、実施形態1~2の組成物に関する。
【0198】
実施形態4は、前記ステビオール配糖体が、少なくとも約0.03重量%のステビオール配糖体を含む、実施形態1~3の組成物に関する。
【0199】
実施形態5は、前記ステビオール配糖体が、少なくとも約0.6重量%のステビオール配糖体を含む、実施形態1~3の組成物に関する。
【0200】
実施形態6は、前記組成物が、1:0.3~1:3の重量比のステビオール配糖体対ステビオール配糖体安定化化合物を含む、実施形態1~5の組成物に関する。
【0201】
実施形態7は、前記組成物が、約4未満のpHを有する、実施形態1~6の組成物に関する。
【0202】
実施形態8は、前記組成物が、約1未満のpHを有する、実施形態1~6の組成物に関する。
【0203】
実施形態9は、前記組成物が、室温で保存される、実施形態1~8の組成物に関する。
【0204】
実施形態10は、前記組成物が、約4℃で保存される、実施形態1~8の組成物に関する。
【0205】
実施形態11は、前記ステビオール配糖体が、レバウジオシドAまたはレバウジオシドMである、実施形態1~10の組成物に関する。
【0206】
実施形態12は、前記ステビオール配糖体が、約1,800ppm~約10,000ppmの間のステビオール配糖体を含む、実施形態1~11の組成物を含む飲料濃縮物製品に関する。
【0207】
実施形態13は、前記ステビオール配糖体が、約1.5重量%~約3.5重量%の間のステビオール配糖体を含む、実施形態1~11の組成物を含むリキットウォーターエンハンサー製品に関する。
【0208】
実施形態14は、前記ステビオール配糖体が、約1.0重量%~約10重量%の間のステビオール配糖体を含む、実施形態1~11の組成物を含む液体甘味料に関する。