IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-画像形成装置 図1
  • 特許-画像形成装置 図2
  • 特許-画像形成装置 図3
  • 特許-画像形成装置 図4
  • 特許-画像形成装置 図5
  • 特許-画像形成装置 図6
  • 特許-画像形成装置 図7
  • 特許-画像形成装置 図8
  • 特許-画像形成装置 図9
  • 特許-画像形成装置 図10
  • 特許-画像形成装置 図11
  • 特許-画像形成装置 図12
  • 特許-画像形成装置 図13
  • 特許-画像形成装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20230518BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20230518BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20230518BHJP
   G06F 11/07 20060101ALI20230518BHJP
【FI】
G03G21/00 510
B41J29/393 101
B41J29/38 301
G06F11/07 140P
G06F11/07 151
G06F11/07 190
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019133665
(22)【出願日】2019-07-19
(65)【公開番号】P2021018320
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】倉橋 太朗
(72)【発明者】
【氏名】南野 弘治
(72)【発明者】
【氏名】前田 良太
(72)【発明者】
【氏名】藤井 浩次
(72)【発明者】
【氏名】加藤 結
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-169076(JP,A)
【文献】特開2007-172131(JP,A)
【文献】特開2014-016437(JP,A)
【文献】特開2018-170629(JP,A)
【文献】特開2003-274091(JP,A)
【文献】特開2018-049355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
B41J 29/393
B41J 29/38
G06F 11/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
前記画像形成装置の動作状況を示す第1ログ情報を取得する第1取得部と、
前記第1ログ情報に一義的に対応する第1記号を付与する第1記号化部と、
ニューラルネットワークを用いた学習モデルに前記第1記号を入力し、前記第1ログ情報の出現確率を示す第1確率分布を前記学習モデルに学習させる学習部と、
前記画像形成装置の動作状況を示し、前記第1ログ情報と同形式の第2ログ情報を取得する第2取得部と、
前記第2ログ情報に一義的に対応する第2記号を付与する第2記号化部と、
前記学習モデルに前記第2記号を入力して、前記第2ログ情報の出現確率を示す第2確率分布を前記学習モデルに出力させ、前記第2確率分布に基づいて、前記第2ログ情報の推論出現順序を推論する推論部と、
前記第2ログ情報の推論出現順序と、前記第2ログ情報の実際出現順序との比較に基づいて、前記画像形成装置の不具合の可能性の有無を判定する判定部と、
前記判定部が前記画像形成装置の不具合の可能性が有ると判定するとき、不具合の可能性がある前記画像形成装置の動作を特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記動作を再現するように、前記画像形成装置の動作を制御する動作制御部と、
前記特定部によって特定された前記動作を前記画像形成装置が再現するときの前記画像形成装置の動作状況を示す第3ログ情報を取得する第3取得部と
を備える、画像形成装置。
【請求項2】
シートに画像を形成する画像形成部と、
前記シートを収容するカセットと、
前記カセットから前記画像形成部に向かって前記シートを搬送する搬送部と
を更に備え、
前記画像形成部は、
像担持体と、
前記像担持体を帯電させる帯電部と、
帯電された前記像担持体を露光して、前記像担持体に静電潜像を形成する露光部と、
を含み、
前記特定部によって特定された前記動作が、前記画像形成部が前記シートに画像を形成する動作である場合、前記動作制御部は、前記カセットから前記画像形成部に向かって前記シートを搬送しないように前記搬送部を制御し、前記露光部が前記像担持体に前記静電潜像を形成するように前記画像形成部を制御する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部は、露光された前記像担持体に現像剤を供給して、前記静電潜像を現像する現像部を含み、
前記特定部によって特定された前記動作が、前記画像形成部が前記シートに画像を形成する動作である場合、前記動作制御部は、前記現像部が前記像担持体に前記現像剤を供給するように前記画像形成部を制御する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
第4取得部を更に備え、
前記判定部は、前記第2ログ情報の実際出現順序と前記第3ログ情報の実際出現順序とが近似するか否かを判定し、
前記第2ログ情報の実際出現順序と前記第3ログ情報の実際出現順序とが近似すると前記判定部が判定するとき、前記動作制御部は、前記特定部によって特定された前記動作の動作条件を変更して、前記特定部によって特定された前記動作を再現するように、前記画像形成装置の動作を制御し、
前記第4取得部は、前記動作条件を変更して前記特定部によって特定された前記動作を再現するときの前記画像形成装置の動作状況を示す第4ログ情報を取得する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第3ログ情報に一義的に対応する第3記号を付与する第3記号化部を更に備え、
前記判定部は、前記第2ログ情報の前記第2記号の実際出現順序と、前記第3ログ情報の前記第3記号の実際出現順序との比較に基づいて、前記第2ログ情報の実際出現順序と前記第3ログ情報の実際出現順序とが近似するか否かを判定する、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ニューラルネットワークは、再帰型ニューラルネットワークを含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置に誤動作等の不具合が発生した場合、早期に不具合の状況を把握し、その原因を特定する必要がある。そこで、不具合が発生する可能性があるときのみ、デバッグのためのデータを取得(デバッグログを実行)する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-210259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、デバッグログを実行するためには、開発者が不具合を検知するための検知条件を明確にして、予めプログラムに組み込む必要がある。ところが、多機能で複雑化した画像形成装置で想定外の動作をした場合は、不具合を検知できない場合がある。更に、想定外の動作を含め、すべての不具合を事前に明確にすることは困難であり、不具合等の把握については改善の余地がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、より網羅的に不具合を把握することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、画像形成装置は、第1取得部と、第1記号化部と、学習部と、第2取得部と、第2記号化部と、推論部と、判定部と、特定部と、動作制御部と、第3取得部とを備える。前記第1取得部は、前記画像形成装置の動作状況を示す第1ログ情報を取得する。前記第1記号化部は、前記第1ログ情報に一義的に対応する第1記号を付与する。前記学習部は、ニューラルネットワークを用いた学習モデルに前記第1記号を入力し、前記第1ログ情報の出現確率を示す第1確率分布を前記学習モデルに学習させる。前記第2取得部は、前記画像形成装置の動作状況を示し、前記第1ログ情報と同形式の第2ログ情報を取得する。前記第2記号化部は、前記第2ログ情報に一義的に対応する第2記号を付与する。前記推論部は、前記学習モデルに前記第2記号を入力して、前記第2ログ情報の出現確率を示す第2確率分布を前記学習モデルに出力させ、前記第2確率分布に基づいて、前記第2ログ情報の推論出現順序を推論する。前記判定部は、前記第2ログ情報の推論出現順序と、前記第2ログ情報の実際出現順序との比較に基づいて、前記画像形成装置の不具合の可能性の有無を判定する。前記特定部は、前記判定部が前記画像形成装置の不具合の可能性が有ると判定するとき、不具合の可能性がある前記画像形成装置の動作を特定する。前記動作制御部は、前記特定部が特定した前記動作を再現するように、前記画像形成装置の動作を制御する。前記第3取得部は、前記特定部によって特定された前記動作を前記画像形成装置が再現するときの前記画像形成装置の動作状況を示す第3ログ情報を取得する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より網羅的に不具合を把握することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略を示す模式図である。
図2】本実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係るソフトウェアログ情報、及びソフトウェアログ情報に対応する翻訳内容の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係るソフトウェアログ辞書の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係るコーパスと、コーパスの2値化データとの一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る再帰型ニューラルネットワークを含む学習モデルの一例を示す模式図である。
図7】本実施形態に係る不具合推定結果テーブルの一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る不具合推定処理を示すフローチャートである。
図9】本実施形態に係るログ情報比較結果テーブルの一例を示す図である。
図10】本実施形態に係るログ情報比較テーブルの一例を示す図である。
図11】本実施形態に係るログ取得処理を示すフローチャートである。
図12】本実施形態に係る詳細なログ取得処理の一部を示すフローチャートである。
図13】本実施形態に係る詳細なログ取得処理の他の一部を示すフローチャートである。
図14】本実施形態に係る詳細なログ取得処理の更に他の一部を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、図1を参照して、本実施形態の画像形成装置100の概略について説明する。図1は、画像形成装置100の概略を示す模式図である。画像形成装置100は、シートSに画像を形成する。画像形成装置100は、例えば、プリンター、コピー機又は複合機である。画像形成装置100は、ファクシミリ機能を有してもよい。本実施形態では、画像形成装置100は電子写真方式である。
【0011】
画像形成装置100は、画像形成部110と、取得部120と、通信部130と、制御部140と、入出力部150と、給送部112と、搬送部114とを備える。画像形成部110、取得部120、通信部130及び制御部140は、画像形成装置100の筐体内に設置される。
【0012】
取得部120は、画像形成装置100の動作状況を示すログ情報を取得する。具体的には、取得部120は、例えば、画像形成装置100がシートSに画像を形成する間の画像形成装置100の動作状況を示すソフトウェアログ情報を取得する。また、取得部120は、例えば、画像形成装置100がウォームアップ動作中の画像形成装置100の動作状況を示すソフトウェアログ情報を取得する。ウォームアップ動作とは、例えば、加熱ローラー110jの温度を、定着動作を実施可能な温度まで上昇させる動作と、給送ローラー112bがシートSの給送を開始する前に現像部110dを構成するローラー等を一定時間回転させる動作との少なくとも1つを含む。
【0013】
ここで、「ソフトウェアログ情報」とは、画像形成装置100の振る舞いを、日時等と共に時系列に記録した情報である。例えば、ソフトウェアログ情報は、画像形成装置100の状態、各機能の制御結果、エラー若しくは障害の状態、又は他の電子機器との通信状況等を示す。取得部120は、第1取得部122と、第2取得部124と、第3取得部126と、第4取得部128とを含む。
【0014】
第1取得部122は、画像形成装置100の動作状況を示す第1ログ情報を取得する。ここで、「第1ログ情報」は、自然言語処理の学習モデルと同様の手法で、第1確率分布を学習させるために使用されるソフトウェアログ情報である。本実施形態では、第1ログ情報は、例えば、3000~4000程度のソフトウェアログ情報を含む。第1確率分布は、第1ログ情報に含まれる各ソフトウェアログ情報の出現確率を示す。
【0015】
第2取得部124は、画像形成装置100の動作状況を示す第2ログ情報を取得する。ここで、「第2ログ情報」は、学習済みの学習モデルに入力され、第2確率分布を出力するために使用されるソフトウェアログ情報である。本実施形態では、第2ログ情報は、例えば、1000~1500程度のソフトウェアログ情報を含む。第2確率分布は、第2ログ情報に含まれる各ソフトウェアログ情報の出現確率を示す。なお、第2ログ情報と第1ログ情報とは、同形式であるが、内容が異なる。
【0016】
第3取得部126は、画像形成装置100の動作状況を示す第3ログ情報を取得する。ここで、「第3ログ情報」は、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とを比較するために使用されるソフトウェアログ情報である。第1ログ情報と第3ログ情報とは、同形式であるが、内容の異なる情報である。また、第2ログ情報と第3ログ情報とは、同形式であるが、内容が異なる場合もあるし、内容が同じ場合もある。
【0017】
第4取得部128は、画像形成装置100の動作状況を示す第4ログ情報を取得する。ここで、「第4ログ情報」は、不具合の可能性が有る画像形成装置100の動作をユーザー又はサービスマンが解析するためのソフトウェアログ情報である。第1ログ情報と第4ログ情報とは、同形式であるが、内容の異なる情報である。また、第2ログ情報と第3ログ情報と第4ログ情報との各々は、同形式であるが、内容が異なる場合もあるし、内容が同じ場合もある。
【0018】
通信部130は、同じ通信方式(プロトコル)を利用する通信機が搭載された電子機器との間で通信が可能である。具体的には、通信部130は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク網を介して、他の電子機器と通信する。通信部130は、例えば、LANボードのような通信モジュール(通信機器)である。
【0019】
制御部140は、制御プログラムを実行することによって、画像形成装置100の各構成部分の動作を制御する。更に、制御部140は、ニューラルネットワークを含む学習モデルを用いて、画像形成装置100の不具合の可能性の有無を推定する。具体的には、制御部140は、再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:以下、「RNN」と称する場合がある)に、ソフトウェアログ情報を示す記号を入力し、自然言語処理のための学習モデルと同様の手法を用いて、画像形成装置100の不具合の可能性の有無を推定する。すなわち、ニューラルネットワークは、再帰型ニューラルネットワークを含む。従って、時系列に記録したログ情報を学習モデルへの入力データとして扱うことができる。例えば、RNNにおいて、特異なソフトウェアログ情報が検出された場合に、不具合の可能性があると推定する。RNNは、入力層と、隠れ層と、出力層とを有する。なお、隠れ層は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。
【0020】
入出力部150は、表示部152と、受付部154と、音声出力部156とを有する。
【0021】
表示部152は、ディスプレー及びタッチセンサーを含む。表示部152は、例えば、液晶ディスプレーを含むタッチパネルである。なお、ディスプレーは、液晶ディスプレーに限らず、有機ELディスプレー(Organic Electro Luminescence Display)でもよい。タッチセンサーは、被検知体によるタッチを検知する。タッチセンサーは、被検知体によるタッチを検知した位置を示す検知信号を出力する。被検知体は、例えば、ユーザーの手指である。タッチセンサーは、例えば、抵抗膜方式のタッチセンサーである。
【0022】
表示部152は、各種の情報をディスプレーに表示することによって、各種の情報をユーザーに報知する。具体的には、表示部152は、画像形成装置100の不具合の可能性があると制御部140が判定する場合に、画像形成装置100の不具合の可能性があることを示す情報を表示する。
【0023】
受付部154は、例えば、テンキー、スタートキー、及びキャンセルキーを含む。受付部154とタッチセンサーとの少なくとも1つは、ユーザーから指示を受け付ける。
【0024】
音声出力部156は、各種の情報を音声で報知する。具体的には、音声出力部156は、画像形成装置100の不具合の可能性があると制御部140が判定する場合に、画像形成装置100の不具合の可能性がある旨を音声で報知する。
【0025】
給送部112は、カセット112aと、給送ローラー112bとを備える。カセット112aは、シートSを収容する。給送ローラー112bは、必要に応じてカセット112aに収容されたシートSを1枚ずつ給送する。カセット112aが複数のシートSを収容している場合、給送ローラー112bは、カセット112aに収容された複数のシートSのうち最上面に位置するシートSを1枚ずつ給送する。ここでは、給送部112は、複数のカセット112aを備え、複数のカセット112aごとに給送ローラー112bが設置されている。シートSは、例えば、普通紙、再生紙、薄紙、厚紙、コート紙又はOHP(Overhead Projector)シートである。
【0026】
搬送部114は、給送部112によって給送されたシートSを画像形成部110に搬送する。詳細には、搬送部114は、カセット112aから画像形成部110に向かってシートSを1枚ずつ搬送する。画像形成部110がシートSに画像を形成した後、搬送部114は、画像形成部110からシートSを搬送し、シートSを画像形成装置100の外部に排出する。
【0027】
搬送部114は、複数の搬送ローラー114aを含む。搬送ローラー114aは、シートSを搬送する。複数の搬送ローラー114aによってシートSの搬送路が形成される。
【0028】
搬送ローラー114aは、回転ローラーを含む。回転ローラーは、回転軸を中心に回転する。典型的には、搬送ローラー114aは、一対の回転ローラーを含む。一対の回転ローラーは、互いに対向して回転軸を中心に回転する。一例では、一対の回転ローラーのうちの一方の回転ローラーはモーターの動力に従って回転し、他方の回転ローラーは従動して回転する。シートSは、回転する一対の回転ローラーの間に進入し、回転ローラーによって付勢されて回転ローラーから押し出される。
【0029】
搬送ローラー114aは、レジストローラー114rを含む。レジストローラー114rは、画像形成部110にシートSを搬送するタイミングを調整する。レジストローラー114rは、シートSの搬送を一旦停止し、画像形成部110の所定のタイミングに合わせて画像形成部110にシートSを搬送する。
【0030】
トナーコンテナCa~Cdは画像形成装置100に装着される。トナーコンテナCa~Cdの各々は画像形成装置100に対して着脱自在である。トナーコンテナCa~Cdのそれぞれには異なる色のトナーが収容される。トナーコンテナCa~Cdのトナーは画像形成部110に供給される。画像形成部110は、トナーコンテナCa~Cdから供給されたトナーを用いて画像を形成する。
【0031】
例えば、トナーコンテナCaは、イエロー色のトナーを収容し、画像形成部110にイエロー色のトナーを供給する。トナーコンテナCbは、マゼンタ色のトナーを収容し、画像形成部110にマゼンタ色のトナーを供給する。トナーコンテナCcは、シアン色のトナーを収容し、画像形成部110にシアン色のトナーを供給する。トナーコンテナCdは、ブラック色のトナーを収容し、画像形成部110にブラック色のトナーを供給する。トナーは、「現像剤」の一例である。
【0032】
画像形成部110は、トナーコンテナCa~Cdに収容されたトナーを用いて、画像データに基づく画像をシートSに形成する。ここでは、画像形成部110は、露光部110a、感光体ドラム110b、帯電部110c、現像部110d、1次転写ローラー110e、クリーニング部110f、中間転写ベルト110g、2次転写ローラー110h、及び、定着部110iを含む。感光体ドラム110bは、「像担持体」の一例である。
【0033】
中間転写ベルト110gは、モーターの動力に従って回転する回転ローラーによって回転する。現像部110dには、モーターが取り付けられている。現像部110d内のトナーは、モーターの回転に伴って攪拌される。
【0034】
感光体ドラム110b、帯電部110c、現像部110d、1次転写ローラー110e及びクリーニング部110fは、トナーコンテナCa~Cdのそれぞれに対応して設けられる。複数の感光体ドラム110bは、中間転写ベルト110gの外表面に当接し、中間転写ベルト110gの回転方向に沿って配置される。複数の1次転写ローラー110eは、複数の感光体ドラム110bに対応して設けられる。複数の1次転写ローラー110eは、中間転写ベルト110gを介して、複数の感光体ドラム110bに対向する。
【0035】
帯電部110cは、感光体ドラム110bの周面を帯電させる。露光部110aは、画像データに基づいて、帯電された感光体ドラム110bの各々を露光する。その結果、感光体ドラム110bの周面には静電潜像が形成される。現像部110dは、露光された像担持体にトナーを供給することで、静電潜像にトナーを付着させて静電潜像を現像し、感光体ドラム110bの周面にトナー像を形成する。従って、感光体ドラム110bはトナー像を担持する。1次転写ローラー110eは、感光体ドラム110bに形成されたトナー像を中間転写ベルト110gの外表面に転写する。クリーニング部110fは、感光体ドラム110bの周面に残留しているトナーを除去する。
【0036】
トナーコンテナCaに対応する感光体ドラム110bは、静電潜像に基づきイエロー色のトナー像を形成し、トナーコンテナCbに対応する感光体ドラム110bは、静電潜像に基づきマゼンタ色のトナー像を形成する。トナーコンテナCcに対応する感光体ドラム110bは、静電潜像に基づきシアン色のトナー像を形成し、トナーコンテナCdに対応する感光体ドラム110bは、静電潜像に基づきブラック色のトナー像を形成する。
【0037】
中間転写ベルト110gの外表面には、感光体ドラム110bから複数色のトナー像が重畳して転写され、画像が形成される。その結果、中間転写ベルト110gは、画像を担持する。2次転写ローラー110hは、中間転写ベルト110gの外表面に形成された画像をシートSに転写する。
【0038】
定着部110iは、画像が転写されたシートSを加熱及び加圧することによって、画像をシートSに定着させる。定着部110iは、加熱ローラー110j及び加圧ローラー110kを備える。加熱ローラー110j及び加圧ローラー110kは互いに対向して配置され、定着ニップを形成する。中間転写ベルト110gと2次転写ローラー110hとの間を通過したシートSは、定着ニップを通過することにより所定の定着温度で加熱されながら、加圧される。この結果、画像がシートSに定着する。搬送部114は、画像の定着されたシートSを画像形成装置100の外部に排出する。
【0039】
次に、図1及び図2を参照して、画像形成装置100の構成のうち、特に制御部140の構成について、詳細に説明する。図2は、画像形成装置100の構成を示すブロック図である。
【0040】
図2に示すように、制御部140は、処理部142と、記憶部144とを備える。処理部142は、例えば、プロセッサーである。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は、GPGPU(General-purpose computing on graphics processing units)である。処理部142は、記憶部144に記憶された制御プログラムを実行することによって、画像形成装置100の各構成部分の動作を制御する。
【0041】
処理部142は、記号化部1421と、学習部1422と、推論部1423と、判定部1424と、動作制御部1425とを含む。本実施形態において、処理部142が記憶部144に記憶された制御プログラムを実行することによって、制御プログラムが、記号化部1421と、学習部1422と、推論部1423と、判定部1424と、動作制御部1425との機能を実現する。
【0042】
記号化部1421は、図4を参照して後述するソフトウェアログ辞書の一文の情報に一義的に対応する記号を付与する。具体的には、記号化部1421は、ソフトウェアログ情報として取得される可能性のある一文の情報に、ID番号を付与する。本実施形態では、ソフトウェアログ辞書の複数の一文の情報のうち、第1ログ情報~第4ログ情報として取得される可能性のある一文の情報に、ID番号を付与する。ただし、ソフトウェアログ辞書の全ての一文の情報に記号を付与してもよい。記号化部1421は、ID番号を付与された全てのソフトウェアログ情報を集録したソフトウェアログ辞書を作成する。なお、ID番号は、「識別番号」の一例である。
【0043】
記号化部1421は、第1記号化部1421aと、第2記号化部1421bと、第3記号化部1421cと、第4記号化部1421dとを含む。第1記号化部1421aは、ソフトウェアログ辞書に付与されたID番号を流用して、第1ログ情報に一義的に対応する第1記号を付与する。第2記号化部1421bは、ソフトウェアログ辞書に付与されたID番号を流用して、第2ログ情報に一義的に対応する第2記号を付与する。第3記号化部1421cは、ソフトウェアログ辞書に付与されたID番号を流用して、第3ログ情報に一義的に対応する第3記号を付与する。第4記号化部1421dは、ソフトウェアログ辞書に付与されたID番号を流用して、第4ログ情報に一義的に対応する第4記号を付与する。
【0044】
学習部1422は、ニューラルネットワークを用いた学習モデルに第1記号を入力し、第1記号に対応する第1ログ情報の出現確率を示す第1確率分布を学習モデルに学習させる。具体的には、学習部1422は、RNNを用いた学習モデルに第1記号を入力し、学習モデルに第1確率分布を学習させる。
【0045】
本実施形態では、学習部1422は、RNNを含む学習モデルに、順次、すべての第1記号を入力し、第1ログ情報の出現確率を示す第1確率分布を学習モデルに学習させる。具体的には、学習部1422は、いわゆる「one-hotベクトル」を利用して、学習モデルにすべての第1記号を順次入力し、すべての第1記号の出現確率を学習モデルに学習させる。その際、学習部1422は、学習モデルから出力された出力結果が示す第1記号の出現順序と、教師データである第1記号の出現順序とに関する誤差を算出する。学習部1422は、算出した誤差に基づいて、学習モデルのパラメーターである、いわゆる「重み」と「バイアス」とを更新する。このように、学習部1422は、すべての第1記号の出現確率について学習させる。
【0046】
推論部1423は、RNNを含む学習モデルに第2記号を入力して、第2ログ情報の出現確率を示す第2確率分布を学習モデルに出力させる。そして、推論部1423は、学習モデルに出力させた第2確率分布に基づいて、第2ログ情報の出現順序を推論する。具体的には、推論部1423は、学習モデルが出力した第2確率分布に基づいて、特定の第2記号の次に出現する第2記号を推論する。すなわち、推論部1423は、すべての第2記号の各々について、一の第2記号の次に出現する他の第2記号を推論する。推論部1423は、第2ログ情報の出現順序を推論して、第2ログ情報の推論出現順序を導出する。すなわち、推論部1423は、第2ログ情報の推論出現順序を推論する。
【0047】
判定部1424は、第2ログ情報の推論出現順序と、第2ログ情報の実際出現順序との比較に基づいて、画像形成装置100の不具合の可能性の有無を判定する。
【0048】
動作制御部1425は、記憶部144に記憶された制御プログラムを実行することによって、画像形成装置100の各構成部分を制御する。すなわち、動作制御部1425は、画像形成装置100の動作を制御する。動作制御部1425は、演算素子を含む。演算素子は、プロセッサーを含む。プロセッサーは、例えば、中央処理演算機(CPU)を含む。プロセッサーは、特定用途集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)を含んでもよい。
【0049】
記憶部144は、各種のデータ及び制御プログラムを記憶する。記憶部144は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び/又はソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)によって構成される。記憶部144は、外部メモリーを含んでもよい。外部メモリーは、リムーバブルメディアである。記憶部144は、外部メモリーとして、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリー、及び/又はSD(Secure Digital)カードを含んでもよい。
【0050】
更に、記憶部144は、制御プログラムを、コンピューター読取可能な記録媒体に非一時的に記録する。制御プログラムが非一時的に記録されるコンピューター読取可能な記録媒体は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CD-ROM、磁気テープ、磁気ディスク又は光データ記憶装置を含む。
【0051】
次に、図1図7を参照して、本実施形態の画像形成装置100による不具合推定方法を説明する。図3は、画像形成装置100による不具合推定方法に用いるソフトウェアログ情報310を説明するための模式図である。図3は、ソフトウェアログ情報310、及びソフトウェアログ情報310の翻訳内容320の一例を示す図である。
【0052】
図2を参照して説明したように、第1取得部122は、画像形成装置100の動作状況を示す第1ログ情報として、ソフトウェアログ情報310を取得する。第1取得部122は、取得した第1ログ情報をCPUが内蔵するRAM、又は非一時的な記録媒体に格納する。第2取得部124~第4取得部128は、同様にして、第2ログ情報~第4ログ情報としてソフトウェアログ情報310を取得し、取得した第2ログ情報~第4ログ情報をRAM、又は非一時的な記録媒体に格納する。
【0053】
なお、図3には、便宜のため、ソフトウェアログ情報310に対応させて、ソフトウェアログ情報310の翻訳内容320を示す。ソフトウェアログ情報310の翻訳内容320は、ソフトウェアログ情報310の内容をユーザーが分かり易い表現で示したものである。
【0054】
図4は、本実施形態に係るソフトウェアログ辞書400の一例を示す図である。図4に示すように、ソフトウェアログ辞書400は、ID番号410と、辞書内容420とを含む。
【0055】
ID番号410は、例えば昇順の番号である。ID番号410は、個々の辞書内容420に一義的に対応するように割り当てられている。
【0056】
辞書内容420は、ソフトウェアログ情報310に登場するすべての一文の情報を含む。記号化部1421は、辞書内容420を構成する個々のソフトウェアログ情報に、ID番号410を割り当てる(以下、ID番号410が割り当てられた個々のソフトウェアログ情報を「単語」と称する場合がある)。
【0057】
図5は、本実施形態に係るコーパス510と、コーパス510の2値化データ520との一例を示す図である。ここで、「コーパス」とは、自然言語処理を対象とした学習モデルにおいては、ある言語又はその言語の特定分野で観測された文節の並びの実例をいう。更に、コーパスは、コンピューターによって検索可能な大量の文節を含むデータベースである。本実施形態の「コーパス」も、自然言語処理を対象とした学習モデルにおけるコーパスと同様に、データベース化されている。
【0058】
図6は、本実施形態に係る再帰型ニューラルネットワーク600を含む学習モデルの一例を示す模式図である。再帰型ニューラルネットワーク600は、入力層612と、隠れ層613と、出力層614と、ソフトマックス615とを含む。本実施形態において、入力層612には、例えば、第1記号が入力される。具体的には、入力層612には、順次、いわゆる「one-hotベクトル」を用いて表される全ての第1記号が入力される。なお、「one-hotベクトル」を用いて第1記号を表すことなく、第1記号がそのまま入力層612に入力されてもよい。
【0059】
隠れ層613は、入力層612から出力層614に値を伝播させる役目を担う。具体的には、隠れ層613は、「重み」と「バイアス」を含む関数によって、入力層612から出力層614に値を伝播させている。出力層614は、入力層612に入力された単語に次に出現する確率が出力される。ソフトマックス615は、ソフトマックス関数を示す。ソフトマックス615は、出力値を0~1の値に落とし込み、出力値の合計が「1」となるように各出力値を算出する。
【0060】
更に、図6は、「時刻T」のRNN610と、「時刻T+1」のRNN620と、「時刻T+2」のRNN630と、「時刻T+3」のRNN640と、「時刻T+4」のRNN650とを示す。
【0061】
図6に示すように、「時刻T」のRNN610の出力層614の出力値を「時刻T+1」のRNN620の隠れ層613に入力させている。これにより、前後に位置するソフトウェアログ情報の関連の強さを、順次、後ろのソフトウェアログ情報に引き継ぐことを行っている。
【0062】
図7は、本実施形態に係る不具合推定結果テーブル700の一例である。不具合推定結果テーブル700は、インデックス701と、推論結果ID702と、第2ログID703と、良好/非良好704とを含む。インデックス701は、第2ログ情報の推論出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の順番を示す。推論結果ID702は、推論出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々第2記号を示す。第2ログID703は、第2ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の第2記号を示す。良好/非良好704は、推論結果ID702と第2ログID703とを比較した結果を示す。良好/非良好704が「良好」である場合、画像形成装置100の動作に不具合の有る可能性が低いことを示す。良好/非良好704が「非良好」である場合、画像形成装置100の動作に不具合の有る可能性が高いことを示す。
【0063】
図7に示すように、インデックス701が「679」~「687」のうち、インデックス701が「683」、「684」及び「686」の第2ログID703について、「非良好」と判定されている。すなわち、インデックス701が「683」、「684」及び「686」の第2ログ情報については、不具合の有る可能性が高い画像形成装置100の動作であることを示す。
【0064】
次に、図1図8を参照して本実施形態の画像形成装置100の不具合推定処理を説明する。図8は、本実施形態の画像形成装置100の不具合推定処理を示すフローチャートである。ここで、「不具合推定処理」とは、画像形成装置100のソフトウェア等による不具合を推定する処理をいう。不具合推定処理は、ステップS2~ステップS30によって実行される。
【0065】
ステップS2:動作制御部1425は、受付部154を介して、学習準備又は推定実行の指示をユーザーから受け付ける。ユーザーから学習準備の指示を受け付けたと動作制御部1425が判定した場合(ステップS2で「学習準備」)、処理は、ステップS4に進む。ユーザーから推定実行の指示を受け付けたと動作制御部1425が判定した場合(ステップS2で「推定実行」)、処理はステップS20に進む。
【0066】
ステップS4:記号化部1421は、ID番号を付与された全てのソフトウェアログ情報を集録するソフトウェアログ辞書400を生成する。処理は、ステップS6に進む。
【0067】
ステップS6:第1取得部122は、第1ログ情報を取得する。記号化部1421は、第1ログ情報の各ソフトウェアログ情報にソフトウェアログ辞書400のID番号を流用する。処理は、ステップS8に進む。
【0068】
ステップS8:動作制御部1425は、コーパスを学習用と、交差検証用と、テスト用とに分離する。処理は、ステップS10に進む。
【0069】
ステップS10:学習部1422は、第1ログ情報のID番号をRNNに入力する。処理は、ステップS12に進む。
【0070】
ステップS12:学習部1422は、誤差を計算する。具体的には、RNNが誤差を計算する。処理は、ステップS14に進む。
【0071】
ステップS14:学習部1422は、誤差が閾値より大きいか否かを判定する。具体的には、RNNが誤差を計算する。誤差が閾値より大きいと学習部1422が判定した場合(ステップS14でYes)、処理は、ステップS16に進む。誤差が閾値より大きくないと学習部1422が判定した場合(ステップS14でNo)、処理はステップS18に進む。
【0072】
ステップS16:学習部1422は、重み値及びバイアス値を更新する。具体的には、RNNが重み値及びバイアス値を更新する。処理は、ステップS10に戻る。
【0073】
ステップS18:学習部1422は、重み値及びバイアス値を保存する。具体的には、RNNが重み値及びバイアス値を保存する。その結果、学習済みのRNNが生成される。処理は終了する。
【0074】
ステップS20:第2取得部124は、第2ログ情報を取得する。記号化部1421は、第2ログ情報の各ソフトウェアログ情報にソフトウェアログ辞書400のID番号を流用する。処理は、ステップS22に進む。
【0075】
ステップS22:推論部1423は、第2ログ情報の第2記号を学習済みのRNNに入力し、推論を実行する。具体的には、推論部1423は、第2ログ情報の第2記号を学習済みのRNNに入力する。推論部1423は、RNNに第2確率分布を出力させる。推論部1423は、RNNに出力させた第2確率分布に基づいて推論を実行して、推論結果として第2ログ情報の推論出現順序を導出する。処理は、ステップS24に進む。
【0076】
ステップS24:判定部1424は、推論結果が示す第2ログ情報の推論出現順序と第2ログ情報の実際出現順序とが一致するか否かを判定する。処理は、ステップS26に進む。
【0077】
ステップS26:推論結果と出力ログとが一致すると判定部1424が判定した場合は(ステップS26でYes)、処理は終了する。推論結果と出力ログとが一致しないと判定部1424が判定した場合は(ステップS26でNo)、ステップS28に進む。
【0078】
ステップS28:音声出力部156は、アラーム音等によって、ユーザーに通知する。ステップS30に進む。
【0079】
ステップS30:画像形成装置100は、ログ取得処理を実行する。処理は終了する。
【0080】
次に、図2図7図9図10を参照して、ログ取得処理について説明する。判定部1424が画像形成装置100の不具合の可能性が有ると判定するとき、特定部1426は、不具合の可能性がある画像形成装置100の動作を特定する。具体的には、例えば、特定部1426は、不具合推定結果テーブル700を参照して、「非良好」である比較結果を見つける。次に、特定部1426は、第2ログID703のうち、「非良好」である比較結果に対応する第2ログID703のソフトウェアログ情報以前に出現しており、画像形成装置100の動作を特定可能であって、「非良好」である比較結果に対応する第2ログID703のソフトウェアログ情報に直近のソフトウェアログ情報を特定する。特定部1426が特定する画像形成装置100の動作は、例えば、ウォームアップ動作、又は、画像形成部110がシートSに画像を形成する動作(以下、「印刷動作」と記載する場合がある)である。
【0081】
動作制御部1425は、特定部1426によって特定された動作を再現するように、画像形成装置100の動作を制御する。例えば、特定部1426によって特定された動作が、印刷動作である場合、動作制御部1425は、印刷動作を再現するように、画像形成装置100の動作を制御する。また、例えば、特定部1426によって特定された動作が、ウォームアップ動作である場合、動作制御部1425は、ウォームアップ動作を再現するように、画像形成装置100の動作を制御する。
【0082】
第3取得部126は、特定部1426によって特定された動作を画像形成装置100が再現するときの画像形成装置100の動作状況を示す第3ログ情報を取得する。従って、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とを比較することによって、不具合の可能性がある画像形成装置100の動作と、他の状態の画像形成装置100の動作とを比較できる。その結果、サービスマンは、画像形成装置100の不具合の原因を特定しやすい。
【0083】
図9は、本実施形態に係るログ情報比較結果テーブル800の一例を示す。ログ情報比較結果テーブル800は、インデックス801と、第2ログID802と、第3ログID803と、一致/不一致804とを含む。インデックス801は、第2ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の順番を示す。第2ログID802は、第2ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の第2記号を示す。第3ログID803は、第3ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の第3記号を示す。一致/不一致804は、第2ログ情報と第3ログ情報とを比較した結果を示す。具体的には、一致/不一致804は、第2ログID802の第2記号と第3ログID803の第3記号とを比較した結果を示す。一致/不一致804が「一致」である場合、第2ログID802の第2記号と第3ログID803の第3記号とが一致している。一致/不一致804が「不一致」である場合、第2ログID802の第2記号と第3ログID803の第3記号とが一致していない。
【0084】
図9に示すように、インデックス801が「679」~「687」のうち、インデックス801が「684」及び「686」の比較結果について、「不一致」と判定されている。
【0085】
判定部1424は、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とが近似するか否かを判定する。具体的には、判定部1424は、第2ログ情報の第2記号の実際出現順序と、第3ログ情報の第3記号の実際出現順序との比較に基づいて、第2ログ情報の実際出現順序と第3ログ情報の実際出現順序とが近似するか否かを判定する。より具体的には、例えば、判定部1424は、ログ情報比較結果テーブル800を参照して、一致/不一致804のうち、「不一致」の割合が所定値以下である場合に、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とが近似すると判定する。また、例えば、判定部1424は、ログ情報比較結果テーブル800を参照して、不一致の数が所定数以下である場合に、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とが近似すると判定する。従って、判定部1424は、コーパス510の状態で第2ログ情報の実際出現順序と第3ログ情報の実際出現順序とを比較するよりも、容易に、第2ログ情報の実際出現順序と第3ログ情報の実際出現順序とが近似するか否かを判定できる。
【0086】
第2ログ情報の実際出現順序と第3ログ情報の実際出現順序とが近似すると判定部1424が判定するとき、動作制御部1425は、特定部1426によって特定された画像形成装置100の動作の動作条件を変更して、特定部1426によって特定された動作を再現するように、画像形成装置100の動作を制御する。そして、第4取得部128は、動作条件を変更して特定部1426によって特定された動作を再現するときの画像形成装置100の動作状況を示す第4ログ情報を取得する。従って、動作条件の異なる第4ログ情報の実際出現順序と第2ログ情報の実際出現順序とを比較することによって、サービスマンは、画像形成装置100の不具合の原因を特定しやすい。
【0087】
特定部1426によって特定された動作の再現について具体的に説明する。特定部1426の特定した動作が印刷動作であるとき、動作制御部1425は、印刷動作の動作条件を変更して、画像形成装置100に印刷動作を再現させる。具体的には、不具合の可能性があるときの印刷動作の動作条件において、シートSのサイズがA4である場合、動作制御部1425は、シートSのサイズをB5に変更して、画像形成装置100に印刷動作を再現させる。また、動作制御部1425は、動作条件において、シートSの印刷枚数を変更してもよい。従って、サービスマンは、第2ログ情報の動作条件と第4ログ情報の動作条件との差分、第2ログ情報の実際出現順序、及び第4ログ情報の実際出現順序に基づいて、画像形成装置100の不具合の原因を検討できる。その結果、サービスマンは、画像形成装置100の不具合の原因をより特定しやすい。
【0088】
ここで、特定部1426の特定した動作が印刷動作である場合、動作制御部1425は、カセット112aから画像形成部110に向かってシートSを搬送しないように搬送部114を制御し、露光部110aが感光体ドラム110bに静電潜像を形成するように画像形成部110を制御することで、画像形成装置100に印刷動作を再現させる。従って、トナーやシートSのような消費材を使用せずに、画像形成部110に印刷動作を再現させることができる。その結果、画像形成装置100の不具合の原因を特定するためのコストを低減できる。
【0089】
また、特定部1426の特定した動作が印刷動作である場合、動作制御部1425は、カセット112aから画像形成部110に向かってシートSを搬送しないように搬送部114を制御し、露光部110aが感光体ドラム110bに静電潜像を形成して現像部110dが感光体ドラム110bにトナーを供給するように画像形成部110を制御することで、画像形成装置100に印刷動作を再現させる。従って、感光体ドラム110bにトナーを供給せずに印刷動作を再現させるよりも、印刷動作の再現性が高い。その結果、画像形成装置100の不具合の原因をより特定しやすい第4ログ情報を取得できる。
【0090】
更に、特定部1426の特定した動作がウォームアップ動作である場合、動作制御部1425は、動作条件において、例えば、ウォームアップ動作のパターンを変更する。具体的には、動作制御部1425は、ウォームアップ動作がキャリブレーション動作を含むように画像形成装置100の動作を制御することで、動作条件を変更して画像形成装置100にウォームアップ動作を再現させる。また、動作制御部1425は、ウォームアップ動作が帯電部110cの調整動作を含むように画像形成装置100の動作を制御することで、動作条件を変更して画像形成装置100にウォームアップ動作を再現させる。
【0091】
第4取得部128が所定数のパターンの第4ログ情報を取得するまで、動作制御部1425は、動作条件を変更して、画像形成装置100に動作を再現させる。所定数は、例えば3である。所定数が3である場合、動作制御部1425は、動作条件を3回変更する。そして、第4取得部128は、3パターンの第4ログ情報を取得する。所定数はユーザーが任意に設定できる。
【0092】
次に、図10を参照して、ログ情報比較テーブルについて説明する。図10は、ログ情報比較テーブル900を示す図である。ログ情報比較テーブル900は、インデックス901と、推論結果ID902と、第2ログID903と、第3ログID904と、第4ログID905とを含む。インデックス901は、第2ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の順番を示す。推論結果ID902は、第2ログ情報の推論出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の第2記号を示す。第2ログID903は、第2ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の第2記号を示す。第3ログID904は、第3ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の第3記号を示す。第4ログID905は、第4ログ情報の実際出現順序を構成する複数のソフトウェアログ情報の各々の第4記号を示す。サービスマンは、例えば、ログ情報比較テーブル900を参照して、不具合の可能性がある画像形成装置100の動作の原因を特定する。
【0093】
次に、図11を参照して、画像形成装置100が実行するログ取得処理について説明する。図11は、画像形成装置100が実行するログ取得処理を示すフローチャートである。
【0094】
ステップS32:特定部1426は、不具合の可能性がある画像形成装置100の動作を特定する。
【0095】
ステップS34:動作制御部1425は、ステップS32で特定された動作を再現するように、画像形成装置100の動作を制御する。その結果、画像形成装置100は、ステップS32で特定された動作を再現する。
【0096】
ステップS36:第3取得部126は、ステップS34で動作を再現した画像形成装置100の動作状況を示す第3ログ情報を取得する。
【0097】
次に、図12図14を参照して、画像形成装置100が実行するログ取得処理の詳細について説明する。図12は、詳細なログ取得処理の前段を示すフローチャートである。図13は、詳細なログ取得処理の中段を示すフローチャートである。図14は、詳細なログ取得処理の後段を示すフローチャートである。
【0098】
ステップS50:特定部1426は、不具合の可能性がある画像形成装置100の動作を特定する。
【0099】
ステップS55:動作制御部1425は、ステップS50で特定部1426が特定した動作が印刷動作であるか否かを判定する。ステップS55で肯定的判定(Yes)がされる場合、すなわち、特定部1426が特定した動作が印刷動作である場合、処理はステップS60に進む。一方、ステップS55で否定的判定(No)がされる場合、すなわち、特定部1426が特定した動作が印刷動作ではない場合、処理はステップS120に進む。
【0100】
ステップS60:動作制御部1425は、帯電部110cに感光体ドラム110bの周面を帯電させるように、画像形成部110の動作を制御する。その結果、帯電部110cは、感光体ドラム110bの周面を帯電する。
【0101】
ステップS65:動作制御部1425は、露光部110aが感光体ドラム110bに静電潜像を形成するように画像形成部110の動作を制御する。その結果、露光部110aが感光体ドラム110bに静電潜像を形成する。
【0102】
ステップS70:動作制御部1425は、現像部110dが感光体ドラム110bにトナーを供給するように画像形成部110の動作を制御する。その結果、現像部110dが感光体ドラム110bにトナーを供給して、静電潜像が現像される。ここで、ステップS60~ステップS70において、動作制御部1425は、カセット112aから画像形成部110に向かってシートSを搬送しないように搬送部114を制御している。
【0103】
ステップS75:第3取得部126は、ステップS60~ステップS70で印刷動作を再現した画像形成装置100の動作状況を示す第3ログ情報を取得する。
【0104】
ステップS80:判定部1424は、第2ログ情報の実際出現順序と、ステップS75で取得された第3ログ情報の実際出現順序とを比較する。
【0105】
ステップS85:判定部1424は、ステップS80での比較結果に基づいて、第2ログ情報の実際出現順序と、ステップS75で取得された第3ログ情報の実際出現順序とが近似するか否かを判定する。ステップS85で否定的判定(No)がされる場合、すなわち、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とが近似しない場合、処理は終了(リターン)する。一方、ステップS85で肯定的判定(Yes)がされる場合、すなわち、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とが近似する場合、処理はステップS90に進む。
【0106】
ステップS90:動作制御部1425は、ステップS50で特定部1426によって特定された印刷動作の動作条件を変更する。
【0107】
ステップS95:動作制御部1425は、ステップS90で変更された動作条件に基づいて、帯電部110cに感光体ドラム110bの周面を帯電させるように、画像形成部110の動作を制御する。その結果、帯電部110cは、ステップS90で変更された動作条件に基づいて、感光体ドラム110bの周面を帯電する。
【0108】
ステップS100:動作制御部1425は、ステップS90で変更された動作条件に基づいて、露光部110aが感光体ドラム110bに静電潜像を形成するように画像形成部110の動作を制御する。その結果、露光部110aは、ステップS90で変更された動作条件に基づいて、感光体ドラム110bに静電潜像を形成する。
【0109】
ステップS105:動作制御部1425は、ステップS90で変更された動作条件に基づいて、現像部110dが感光体ドラム110bにトナーを供給するように画像形成部110の動作を制御する。その結果、現像部110dは、ステップS90で変更された動作条件に基づいて、感光体ドラム110bにトナーを供給して、静電潜像を現像する。ここで、ステップS95~ステップS105において、動作制御部1425は、カセット112aから画像形成部110に向かってシートSを搬送しないように搬送部114を制御している。
【0110】
ステップS110:第4取得部128は、ステップS95~ステップS105で動作条件を変えて印刷動作を再現した画像形成装置100の動作状況を示す第4ログ情報を取得する。
【0111】
ステップS115:動作制御部1425は、第4取得部128が所定数のパターンの第4ログ情報を取得したか否かを判定する。ステップS115で肯定的判定(Yes)がされる場合、すなわち、第4取得部128が所定数の第4ログ情報を取得した場合、処理は終了(リターン)する。一方、ステップS115で否定的判定(No)がされる場合、すなわち、第4取得部128が所定数のパターンの第4ログ情報を取得していない場合、処理はステップS90に進む。そして、動作制御部1425が動作条件を変更して、再び、画像形成装置100に印刷動作を再現させる。
【0112】
ステップS120:動作制御部1425は、ステップS50で特定部1426が特定した動作がウォームアップ動作であるか否かを判定する。ステップS120で肯定的判定(Yes)がされる場合、すなわち、特定部1426が特定した動作がウォームアップ動作である場合、処理はステップS125に進む。一方、ステップS120で否定的判定(No)がされる場合、すなわち、特定部1426が特定した動作がウォームアップ動作及び印刷動作ではない場合、処理は終了(リターン)する。
【0113】
ステップS125:動作制御部1425は、ウォームアップ動作を再現するように、画像形成装置100の動作を制御する。その結果、画像形成装置100は、ウォームアップ動作を再現する。
【0114】
ステップS130:第3取得部126は、ステップS125でウォームアップ動作を再現した画像形成装置100の動作状況を示す第3ログ情報を取得する。
【0115】
ステップS135:判定部1424は、第2ログ情報の実際出現順序と、ステップS130で取得された第3ログ情報の実際出現順序とを比較する。
【0116】
ステップS140:判定部1424は、ステップS135での比較結果に基づいて、第2ログ情報の実際出現順序と、ステップS130で取得された第3ログ情報の実際出現順序とが近似するか否かを判定する。ステップS140で否定的判定(No)がされる場合、すなわち、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とが近似しない場合、処理は終了(リターン)する。一方、ステップS140で肯定的判定(Yes)がされる場合、すなわち、第2ログ情報の実際出現順序と、第3ログ情報の実際出現順序とが近似する場合、処理はステップS145に進む。
【0117】
ステップS145:動作制御部1425は、ステップS50で特定部1426によって特定された画像形成装置100のウォームアップ動作の動作条件を変更する。
【0118】
ステップS150:動作制御部1425は、ステップS145で変更された動作条件に基づいて、ウォームアップ動作を再現するように、画像形成装置100の動作を制御する。その結果、画像形成装置100は、ステップS145で変更された動作条件に基づいて、ウォームアップ動作を再現する。
【0119】
ステップS155:第4取得部128は、ステップS150で動作条件を変えてウォームアップ動作を再現した画像形成装置100の動作状況を示す第4ログ情報を取得する。
【0120】
ステップS160:動作制御部1425は、第4取得部128が所定数のパターンの第4ログ情報を取得したか否かを判定する。ステップS160で肯定的判定(Yes)がされる場合、すなわち、第4取得部128が所定数のパターンの第4ログ情報を取得した場合、処理は終了(リターン)する。一方、ステップS160で否定的判定(No)がされる場合、すなわち、第4取得部128が所定数のパターンの第4ログ情報を取得していない場合、処理はステップS145に進む。そして、動作制御部1425が動作条件を変更して、再び、画像形成装置100にウォームアップ動作を再現させる。
【0121】
以上のように、本実施形態の画像形成装置100によれば、より網羅的に不具合を把握することが可能になる。
【0122】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0123】
(1)上述した説明では、画像形成装置100は、電子写真方式であったが、本実施形態はこれに限定されない。画像形成装置100は、他の方式であってもよい。例えば、画像形成装置100は、インクジェット方式であってもよい。
【0124】
(2)図12を参照して説明したように、本実施形態によれば、ステップS70において、動作制御部1425は、現像部110dが感光体ドラム110bにトナーを供給するように画像形成部110の動作を制御した。ただし、画像形成部110が印刷動作を再現するときに、感光体ドラム110bに静電潜像が形成される限り、現像部110dが感光体ドラム110bに形成された静電潜像を現像しなくともよい。
【0125】
(3)図2を参照して説明したように、本実施形態によれば、特定部1426の特定した動作が印刷動作である場合、動作制御部1425は、カセット112aから画像形成部110に向かってシートSを搬送しないように搬送部114を制御して画像形成装置100に印刷動作を再現させた。ただし、動作制御部1425は、搬送部114にシートSを搬送させて、画像形成装置100に印刷動作を再現させてもよい。この場合、シートSに画像を形成させずに印刷動作を再現させるよりも、印刷動作の再現性が高い。その結果、画像形成装置100の不具合の原因をより特定しやすい第4ログ情報を取得できる。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、画像形成装置に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0127】
100 画像形成装置
110 画像形成部
110a 露光部
110b 感光体ドラム(像担持体)
110c 帯電部
110d 現像部
112a カセット
114 搬送部
122 第1取得部
124 第2取得部
126 第3取得部
128 第4取得部
130 通信部
140 制御部
142 処理部
1421a 第1記号化部
1421b 第2記号化部
1421c 第3記号化部
1422 学習部
1423 推論部
1424 判定部
1425 動作制御部
1426 特定部
144 記憶部
150 入出力部
156 音声出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14