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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】統合された酸素生成を伴う人工呼吸器
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/00 20060101AFI20230518BHJP
【FI】
A61M16/00 305C
A61M16/00 355Z
A61M16/00 375
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020161786
(22)【出願日】2020-09-28
(62)【分割の表示】P 2017550238の分割
【原出願日】2016-03-23
(65)【公開番号】P2020203159
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2020-09-28
(31)【優先権主張番号】14/667,451
(32)【優先日】2015-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/667,480
(32)【優先日】2015-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/695,708
(32)【優先日】2015-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/749,397
(32)【優先日】2015-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/803,799
(32)【優先日】2015-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/819,165
(32)【優先日】2015-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/939,789
(32)【優先日】2015-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513285561
【氏名又は名称】ベンテック ライフ システムズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス エフ. デブリーズ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド エム. グッド
(72)【発明者】
【氏名】シャン イー. ガウ
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ シポローン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ブランソン
【審査官】今関 雅子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0017909(US,A1)
【文献】特開2000-024110(JP,A)
【文献】特開2000-300673(JP,A)
【文献】特開2015-80699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/00-16/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者回路と共に使用される人工呼吸器デバイスであって、前記患者回路は、ヒトに呼吸を提供するために、呼吸ガスおよび酸素を受け取るように構成されており、前記患者回路は、前記人工呼吸器デバイスの外部にあり、前記人工呼吸器デバイスは、
呼吸ガスを前記患者回路に送達するように構成されているコンプレッサと、
前記人工呼吸器デバイスを制御するように構成されている制御システムと
を備え、
前記制御システムは、
呼吸の吸気相の開始時に、呼吸ガスを前記患者回路に送達していない間、酸素源から前記患者回路に前記酸素の連続的なボーラスが流動することを可能にすることであって、前記酸素源は、前記人工呼吸器デバイスの一部であることと、
前記呼吸の吸気相の終了前に、前記酸素の連続的なボーラスを前記患者回路に送達することを終了することと、
前記酸素のボーラスを送達することを終了する瞬間に、または、前記酸素のボーラスを送達することを終了した後、かつ、前記呼吸の吸気相の終了前に、前記呼吸ガスを前記患者回路に送達するように前記コンプレッサに命令することと
を行うように構成されている、人工呼吸器デバイス。
【請求項2】
前記人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力構成要素をさらに備え、
前記呼吸のために前記患者回路に送達される前記呼吸ガスは、第1の体積を有し、
前記呼吸のために前記患者回路に流動することを可能にされる前記酸素は、第2の体積を有し、
前記第1の体積および前記第2の体積の組み合わせられた体積は、前記ユーザ規定総1回換気量に実質的に等しい、請求項1に記載の人工呼吸器デバイス。
【請求項3】
前記人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力構成要素をさらに備え、前記患者回路に送達される前記呼吸ガスおよび前記呼吸のために前記患者回路に流動することを可能にされる前記酸素の組み合わせられた圧力は、前記ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、請求項1に記載の人工呼吸器デバイス。
【請求項4】
換気システムであって、前記システムは、
酸素を患者酸素出口に送達するように構成されている酸素源であって、前記患者酸素出口は、患者回路に結合されるように構成されており、前記患者回路は、ガスを患者接続部に送達するように構成されている、酸素源と、
呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達するように構成されているコンプレッサであって、前記人工呼吸器接続部は、前記患者回路に結合されるように構成されており、前記人工呼吸器接続部は、前記患者酸素出口とは異なる、コンプレッサと、
制御システムと
を備え、
前記制御システムは、
呼吸の吸気相を識別することと、
前記吸気相の間に前記酸素の連続的なボーラスを前記患者酸素出口に送達するように前記酸素源に命令することであって、前記酸素源は、前記酸素を前記患者酸素出口に送達するための命令に応答して、前記酸素を前記患者酸素出口に送達するように構成されている、ことと、
前記酸素の連続的なボーラスの送達の間、呼吸ガスを前記人工呼吸器接続部に送達しないように前記コンプレッサに命令することと、
前記吸気相の終了前に、前記酸素を前記患者酸素出口に送達することを終了するように前記酸素源に命令することと、
前記吸気相の間に前記呼吸ガスを前記人工呼吸器接続部に送達するように前記コンプレッサに命令することであって、前記コンプレッサは、前記酸素のボーラスを前記患者酸素出口に送達することを終了する時または終了した後に、前記呼吸ガスを前記人工呼吸器接続部に送達する命令に応答して、前記呼吸ガスを前記人工呼吸器接続部に送達するように構成されている、ことと
を行うように構成されている、換気システム。
【請求項5】
前記換気システムは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力構成要素を有するユーザインターフェースをさらに備え、
前記ユーザインターフェースは、前記ユーザ規定ピーク吸気圧力値を前記制御システムに提供するように構成されており、
前記呼吸のために送達された前記呼吸ガスおよび前記酸素の組み合わせられた圧力は、前記ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、請求項に記載の換気システム。
【請求項6】
前記換気システムは、人工呼吸器をさらに備え、前記人工呼吸器は、前記コンプレッサと前記人工呼吸器接続部とを含み、前記酸素源は、前記人工呼吸器の外部にある、請求項に記載の換気システム。
【請求項7】
前記換気システムは、人工呼吸器をさらに備え、前記人工呼吸器は、内部酸素源と酸素入口とを含み、前記酸素源は、前記人工呼吸器の前記内部酸素源であり、前記酸素入口は、前記内部酸素源と流体連通しており、前記換気システムは、前記酸素入口と流体連通している外部酸素源をさらに備え、前記外部酸素源は、酸素を前記外部酸素源から前記内部酸素源に送達する、請求項に記載の換気システム。
【請求項8】
前記換気システムは、前記酸素源と流体連通している酸素発生器をさらに備え、前記酸素発生器は、酸素を前記酸素源に送達する、請求項に記載の換気システム。
【請求項9】
前記換気システムは、人工呼吸器をさらに備え、前記人工呼吸器は、前記コンプレッサと前記酸素源と前記酸素発生器とを含む、請求項に記載の換気システム。
【請求項10】
前記換気システムは、人工呼吸器をさらに備え、前記人工呼吸器は、前記コンプレッサと前記酸素源とを含み、前記酸素発生器は、前記人工呼吸器の外部にある、請求項に記載の換気システム。
【請求項11】
前記換気システムは、ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力を有するユーザインターフェースをさらに備え、前記ユーザインターフェースは、前記ユーザ規定総1回換気量を前記制御システムに提供するように構成されており、
前記制御システムは、第1の体積および第2の体積を決定するように構成されており、前記呼吸のために送達される前記呼吸ガスは、前記第1の体積を有し、前記呼吸のために送達される前記酸素は、前記第2の体積を有し、前記第1の体積および前記第2の体積の組み合わせられた体積は、前記ユーザ規定総1回換気量に実質的に等しい、請求項に記載の換気システム。
【請求項12】
前記換気システムは、前記患者回路をさらに備え、
前記患者回路は、
前記呼吸ガスを前記人工呼吸器接続部から受け取るために前記人工呼吸器接続部と流体連通するように構成されている第1の導管と、
前記酸素を前記患者酸素出口から受け取るために前記患者酸素出口と流体連通するように構成されている第2の導管と
を含み、
前記第2の導管は、前記患者回路の少なくとも一部に沿って前記酸素を前記第1の導管および前記呼吸ガスから流体分離する、請求項に記載の換気システム。
【請求項13】
前記換気システムは、前記患者回路をさらに備え、
前記患者酸素出口は、前記患者回路の第1の入力場所に流体結合されており、
前記人工呼吸器接続部は、前記患者回路の第2の入力場所に流体結合されており、
前記第1の入力場所は、前記第2の入力場所よりも前記患者接続部に近いように構成されている、請求項に記載の換気システム。
【請求項14】
患者回路と共に使用される人工呼吸器デバイスであって、前記患者回路は、人工呼吸器デバイスに結合されるように構成されている第1の端部と、患者接続部に結合されるように構成されている第2の端部とを有し、前記人工呼吸器デバイスは、
筐体と、
換気アセンブリと、
前記筐体内に配置されている酸素源と、
前記人工呼吸器デバイスを制御するように構成されている制御システムと
を備え、
前記制御システムは、
呼吸ガスを送達していない間、呼吸の吸気相の開始時に、酸素の連続的なボーラスを前記酸素源から前記患者回路に送達することと、
前記呼吸の吸気相の終了前に、前記酸素のボーラスを送達することを終了することと、
前記酸素のボーラスを送達することを終了する瞬間に、または、前記酸素のボーラスを送達することを終了した後、前記呼吸の吸気相の終了まで、空気を含む呼吸ガスを前記換気アセンブリから前記患者回路に送達することと
を行うように構成されている、人工呼吸器デバイス。
【請求項15】
前記人工呼吸器デバイスが前記患者回路に結合されている場合に、前記人工呼吸器デバイスは、(a)前記酸素のボーラスを前記患者回路内の第1の入力場所に送達することと、(b)前記呼吸ガスを、前記第1の入力場所とは異なる前記患者回路内の第2の入力場所に送達することとを行うように構成されており、前記第1の入力場所は、前記第2の入力場所よりも前記患者接続部に近い、請求項14に記載の人工呼吸器デバイス。
【請求項16】
前記人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力構成要素を有するユーザインターフェースをさらに備え、前記ユーザインターフェースは、前記ユーザ規定総1回換気量を前記制御システムに提供するように構成されており、(a)前記患者回路に送達される前記酸素のボーラスは、前記総1回換気量の50%~75%の体積を有し、(b)前記呼吸ガスは、前記総1回換気量の25%~50%の体積を有する、請求項14に記載の人工呼吸器デバイス。
【請求項17】
前記人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力構成要素を有するユーザインターフェースをさらに備え、
前記ユーザインターフェースは、前記ユーザ規定ピーク吸気圧力値を前記制御システムに提供するように構成されており、前記患者回路に送達される前記呼吸ガスおよび前記呼吸のために前記患者回路に送達される前記酸素のボーラスの組み合わせられた圧力は、前記ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、請求項14に記載の人工呼吸器デバイス。
【請求項18】
前記制御システムは、
前記ヒトの呼吸に関連する入力情報を受け取ることと、
前記受け取られた入力情報に基づいて、前記呼吸の吸気相の開始および前記呼吸の吸気相の終了を識別することと
を行うようにさらに構成されている、請求項1に記載の人工呼吸器デバイス。
【請求項19】
前記制御システムは、
患者の呼吸に関連する入力情報を受け取ることと、
前記受け取られた入力情報に基づいて、前記呼吸の吸気相を識別することと
を行うようにさらに構成されている、請求項に記載の換気システム。
【請求項20】
前記制御システムは、
患者の呼吸に関連する入力情報を受け取ることと、
前記受け取られた入力情報に基づいて、前記呼吸の吸気相の開始および前記呼吸の吸気相の終了を識別することと
を行うようにさらに構成されている、請求項14に記載の人工呼吸器デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、弁の動作を制御し、それによって、患者呼気ガスの流動を制御するために使用可能な圧力源を有する人工呼吸器との使用のための能動呼気弁を対象とする。
【背景技術】
【0002】
呼吸は、吸気相および呼気相の両方を含むものとして特徴付けられ得る。吸気相中、吸気ガスが、肺の中に引き込まれ、呼気相中、呼気ガスは、肺から排出される。
【0003】
機械的人工呼吸器が、呼吸を補助するために使用されている。従来の人工呼吸器は、典型的には、酸素を含む吸気ガスを患者の肺の中に押し込む。人工呼吸器を使用する多くの患者は、患者の気道および肺の治療ならびに保守に関連する他のタイプの補助も必要とする。例えば、一部の患者は、薬物を患者の肺および/または気道に送達するためにネブライザを使用し得る。さらに、一部の患者は、分泌物を患者の肺および/または気道から取り除くための支援を必要とし得る。そのような補助は、典型的には、従来の吸引デバイスによって提供される。したがって、人工呼吸器に加えて、多くの患者は、複数のデバイスを要求し、そのような機器を伴っての移動は、特に問題となり得る。
【0004】
現在、排痰補助を受けるために、患者は、機械的換気から切り離され、別個の排痰補助デバイスに接続されなければならない。排痰補助処置が行われた後、患者は、排痰補助デバイスから切り離され、機械的換気に再接続されなければならない。多くの場合、患者気道の吸引も、排痰補助処置中に患者気道から適正に取り除かれなかった分泌物を除去するために、患者が排痰補助デバイスから切り離され、機械的換気に再接続された後に行われる。患者が機械的換気を受けていない期間中、患者の低酸素血症のリスクを最小化するために、機械的換気を患者から除去する前に、高レベルの吸気酸素を送達することが慣例である。このプロセスは、長く退屈であり得るので、多くの場合、患者に最も有利な様式で行われない。
【0005】
したがって、持ち運びができ、および/または吸気ガスを患者の肺の中に送達する以外の追加の機能性を提供するように構成される、人工呼吸器の必要性がある。本願は、以下の発明を実施するための形態および付随の図から明白となるであろう、これらおよび他の利点を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態は、呼吸をヒト患者に提供する方法を含む。ヒト患者は、患者回路によって人工呼吸器デバイスに接続される患者接続部を有する。呼吸は、開始および終了を伴う吸気相を有する。方法は、呼吸の吸気相の開始時またはその前に、酸素のボーラスを患者回路に送達することと、呼吸の吸気相の終了前に、酸素のボーラスの送達を終えることと、呼吸の吸気相の終了前に、空気を含む呼吸ガスを患者回路に送達することとを含む。患者回路は、酸素のボーラスおよび呼吸ガスを患者接続部に送達する。随意に、方法はさらに、呼吸ガスを送達する前に、呼吸のために送達される酸素のボーラスの送達が終わるまで待機することを含み得る。
【0007】
随意に、方法はさらに、ボーラス体積値を受信することを含み得る。そのような実施形態では、呼吸のために送達される酸素のボーラスは、ボーラス体積値と実質的に等しい体積を有する。
【0008】
随意に、呼吸ガスを患者回路に送達することは、患者回路の第1の入力場所において呼吸ガスを患者回路に提供することを含み、酸素のボーラスを患者回路に送達することは、第1の入力場所より患者接続部に近い患者回路の第2の入力場所において酸素のボーラスを患者回路に提供することを含む。
【0009】
呼吸のために送達される組み合わせられた酸素のボーラスおよび呼吸ガスは、ある総吸気体積を有する。随意に、呼吸のために送達される酸素のボーラスは、総吸気体積の約75%未満の体積を有する。随意に、呼吸のために送達される酸素のボーラスは、総吸気体積の約50%~総吸気体積の約75%の体積を有する。
【0010】
随意に、方法はさらに、呼吸の吸気相の開始から呼吸の呼気相の終了まで継続的に患者回路に印加される場合、酸素の第1の体積を生産するであろう酸素流量に関連付けられた酸素流量相当値を受信することを含み得る。そのような実施形態では、呼吸のために送達される酸素のボーラスは、酸素の第1の体積未満の第2の体積を有する。
【0011】
随意に、方法はさらに、呼吸の吸気相の開始が患者によって始められたことを検出することを含み得る。そのような実施形態では、方法はさらに、呼吸の吸気相の開始が患者によって始められたことが検出されたことに応答して、患者回路への酸素のボーラスの送達を始めることを含み得る。
【0012】
方法は、弁に接続される酸素源と共に使用され得る。そのような実施形態では、呼吸の吸気相の開始時またはその前に、酸素のボーラスを送達することは、弁を開放し、それによって、酸素源から患者回路への酸素流を可能にすることを含む。さらに、呼吸の吸気相の終了前に、酸素のボーラスの送達を終えることは、弁を閉鎖し、それによって、酸素源から患者回路への酸素流を中止することを含む。
【0013】
方法は、酸素源に接続される酸素発生器と共に使用され得る。そのような実施形態では、酸素源は、酸素発生器によって発生させられる酸素を貯蔵するように構成され、方法はさらに、酸素源によって貯蔵されている酸素の濃度および酸素源によって貯蔵されている酸素の圧力のうちの少なくとも1つを含む値を検出することと、検出された値が閾値を下回るかどうかを決定することと、検出された値が閾値を下回ると決定されると、酸素発生器を動作させることと、酸素発生器によって発生させられる酸素を酸素源に送達することとを含む。
【0014】
方法は、ユーザ規定総1回換気量と共に使用され得る。そのような実施形態では、呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、呼吸のために送達される酸素のボーラスは、第2の体積を有し、組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい。
【0015】
方法は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値と共に使用され得る。そのような実施形態では、呼吸ガスおよび呼吸のために送達される酸素のボーラスの組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない。
【0016】
方法は、呼吸ガス送達導管および酸素送達導管と共に使用され得る。呼吸ガス送達導管は、患者接続部から離れた、患者回路の第1の端部部分に位置する呼吸ガス出力を有する。酸素送達導管は、患者接続部に隣接する、患者回路の第2の端部部分に位置する酸素出力を有する。呼吸ガスを患者回路に送達することは、呼吸ガスを呼吸ガス送達導管を介して呼吸ガス出力に提供することを含み得る。さらに、酸素のボーラスを患者回路に送達することは、酸素のボーラスを酸素送達導管を介して酸素出力に提供し、それによって、患者接続部に先立って、患者回路の少なくとも大部分に沿って、呼吸のために送達される酸素のボーラスを呼吸のために送達される呼吸ガスから分離することを含む。
【0017】
随意に、患者回路は、呼吸ガス送達導管と、酸素送達導管とを含む。そのような実施形態では、呼吸ガスを患者回路に送達することは、呼吸ガスを呼吸ガスを患者接続部に送達する呼吸ガス送達導管に提供することを含む。さらに、酸素のボーラスを患者回路に送達することは、酸素のボーラスを酸素のボーラスを患者接続部に送達する酸素送達導管に提供し、それによって、患者接続部に先立って、患者回路の少なくとも一部に沿って、呼吸のために送達される酸素のボーラスを呼吸のために送達される呼吸ガスから分離することを含む。随意に、酸素のボーラスは、酸素送達導管から退出し、患者接続部に隣接する場所において呼吸ガス送達導管に進入する。随意に、酸素のボーラスは、酸素送達導管から退出し、患者接続部の約2センチメートル以内の場所において呼吸ガス送達導管に進入する。
【0018】
方法は、呼吸ガスを圧縮するように動作可能なコンプレッサと共に使用され得る。そのような実施形態では、呼吸ガスを患者回路に送達することは、コンプレッサによって圧縮された呼吸ガスの少なくとも一部を送達することを含む。
【0019】
実施形態は、酸素源および患者回路との使用のための人工呼吸器デバイスを含む。患者回路は、呼吸ガスおよび酸素を受け取り、呼吸を患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者に提供するように構成される。呼吸は、開始および終了を伴う吸気相を有する。人工呼吸器デバイスは、呼吸ガスを患者回路に送達するように構成される、コンプレッサと、(a)患者回路に呼吸の吸気相の開始時またはその前に、酸素が酸素源から流動することを可能にし(b)呼吸の吸気相の終了前に、酸素が酸素源から患者回路に流動することを防止し、(c)呼吸の吸気相の終了前に、コンプレッサに呼吸ガスを患者回路に送達させるように構成される制御システムとを含む。
【0020】
随意に、人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力を含み得る。そのような実施形態では、呼吸のために患者回路に送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素は、第2の体積を有し、組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい。
【0021】
随意に、人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力を含み得る。そのような実施形態では、患者回路に送達される呼吸ガスおよび呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない。
【0022】
別の実施形態は、患者回路との使用のための人工呼吸器デバイスを含む。患者回路は、呼吸ガスおよび酸素を受け取り、呼吸を患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者に提供するように構成される。呼吸は、開始および終了を伴う吸気相を有する。人工呼吸器デバイスは、呼吸ガスを患者回路に送達するように構成されるコンプレッサと、患者回路に結合可能な患者酸素出口と、酸素を患者回路に送達するように構成される、酸素源と、(a)呼吸の吸気相の開始時またはその前に、酸素が酸素源から患者回路に流動することを可能にし(b)呼吸の吸気相の終了前に、酸素が酸素源から患者回路に流動することを防止し、(c)呼吸の吸気相の終了前に、コンプレッサに呼吸ガスを患者回路に送達させるように構成される制御システムとを含む。随意に、人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力を含み得る。そのような実施形態では、呼吸のために患者回路に送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素は、第2の体積を有し、組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい。随意に、人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力を含み得る。そのような実施形態では、患者回路に送達される呼吸ガスおよび呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない。
【0023】
実施形態は、患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者との使用のための換気システムを含む。システムは、制御システムと、酸素を患者回路に結合可能な患者酸素出口に送達するように構成される酸素源と、呼吸ガスを患者回路に結合可能な人工呼吸器接続部に送達するように構成されるコンプレッサとを含む。人工呼吸器接続部は、患者酸素出口と異なる。制御システムは、呼吸の吸気相を識別し、酸素源に、吸気相の前または吸気中に酸素を患者酸素出口に送達するように命令するように構成される。酸素源は、酸素を患者酸素出口に送達するための命令に応答して、酸素を患者酸素出口に送達するように構成される。制御システムはさらに、コンプレッサに、吸気相中、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達するように命令するように構成される。コンプレッサは、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達するための命令に応答して、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達するように構成される。
【0024】
随意に、コンプレッサおよび人工呼吸器接続部は、人工呼吸器の構成要素であり得、酸素源は、人工呼吸器の外部にあり得る。
【0025】
随意に、酸素源は、人工呼吸器の内部酸素源である。内部酸素源は、内部酸素源と流体連通する酸素入口を有する。そのような実施形態では、換気システムは、酸素入口と流体連通している外部酸素源を含み、酸素を外部酸素源から内部酸素源に送達し得る。
【0026】
随意に、換気システムはまた、酸素源と流体連通している酸素発生器を含み、酸素発生器は、酸素を酸素源に送達する。コンプレッサ、酸素源、および酸素発生器の各々は、人工呼吸器の構成要素であり得る。代替として、コンプレッサおよび酸素源の各々は、人工呼吸器の構成要素であり、酸素発生器は、人工呼吸器の外部にある。
【0027】
随意に、換気システムはまた、ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力を有するユーザインターフェースを含む。ユーザインターフェースは、ユーザ規定総1回換気量を制御システムに提供するように構成される。制御システムは、第1の体積および第2の体積を決定するように構成される。そのような実施形態では、呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、呼吸のために送達される酸素は、第2の体積を有し、組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい。
【0028】
随意に、換気システムはまた、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力を有するユーザインターフェースを含む。そのような実施形態では、ユーザインターフェースは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を制御システムに提供するように構成され、呼吸ガスおよび呼吸のために送達される酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない。
【0029】
実施形態は、呼吸をヒト患者に提供する方法を含む。患者は、患者回路によって第1の人工呼吸器接続部および異なる第2の人工呼吸器接続部を有する人工呼吸器に接続される患者接続部を有する。第1および第2の人工呼吸器接続部の各々は、患者回路と流体連通する。方法は、人工呼吸器を用いて、呼吸の吸気相の始まりを識別することと、吸気相の前または吸気中に酸素のボーラスを第1の人工呼吸器接続部に送達することと、吸気相中、空気を含む呼吸ガスを第2の人工呼吸器接続部に送達することとを含む。人工呼吸器は、第1の人工呼吸器接続部に送達される酸素のボーラスを第2の人工呼吸器接続部に送達される呼吸ガスから分離する。随意に、人工呼吸器は、呼吸の吸気相の始まり時に、酸素のボーラスを送達し得る。随意に、人工呼吸器は、呼吸のために送達される酸素のボーラスの体積を決定し得る。
【0030】
方法はさらに、人工呼吸器を用いて、呼吸の吸気相の終了を識別することと、吸気相の終了前に、酸素のボーラスの送達を終えることとを含み得る。呼吸ガスは、酸素のボーラスの送達が終わった後に送達され得る。
【0031】
方法は、ユーザ規定総1回換気量と共に使用され得る。そのような実施形態では、呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、呼吸のために送達される酸素のボーラスは、第2の体積を有し、組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい。
【0032】
方法は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値と共に使用され得る。そのような実施形態では、呼吸ガスおよび呼吸のために送達される酸素のボーラスの組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない。
【0033】
実施形態は、患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者との使用のための人工呼吸器デバイスを含む。人工呼吸器デバイスは、患者回路に結合可能な人工呼吸器接続部と、人工呼吸器接続部と流体連通する1つ以上の第1の流動導管と、呼吸ガスを1つ以上の第1の流動導管に送達するように構成されるコンプレッサとを含む。1つ以上の第1の流動導管は、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達する。人工呼吸器デバイスはまた、患者回路に結合可能な患者酸素出口と、患者酸素出口と流体連通する1つ以上の第2の流動導管と、酸素を1つ以上の第2の流動導管に送達するように構成される酸素源とを含む。1つ以上の第2の流動導管は、酸素を患者酸素出口に送達する。患者酸素出口および1つ以上の第2の流動導管は、酸素を1つ以上の第1の流動導管および人工呼吸器接続部に送達される呼吸ガスから分離する。
【0034】
随意に、1つ以上の第2の流動導管は、第1の導管と、第2の導管とを含み、人工呼吸器デバイスはさらに、弁を含む。第1の導管は、弁と流体連通し、酸素を酸素源から弁に送達する。第2の導管は、弁と流体連通し、酸素を弁から患者酸素出口に送達する。弁を開放することは、酸素が酸素源から患者酸素出口に第1および第2の導管を通して流動することを可能にする。一方、弁を閉鎖することは、酸素が酸素源から患者酸素出口に第1および第2の導管を通して流動することを防止する。随意に、人工呼吸器デバイスは、(a)呼吸の吸気相の開始時またはその前に、弁を開放し、それによって、酸素が酸素源から患者酸素出口に流動することを可能にし、(b)呼吸の吸気相の終了前に、弁を閉鎖し、それによって、酸素が酸素源から患者酸素出口に流動することを防止し、(c)コンプレッサに、呼吸の吸気相の終了前に、呼吸ガスを送達するように命令するように構成される制御システムを含む。随意に、制御システムは、コンプレッサに、弁が閉鎖された後、呼吸ガスを送達するように命令するように構成され得る。
【0035】
随意に、人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力を含む。そのような実施形態では、呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、呼吸のために流動することを可能にされる酸素は、第2の体積を有し、組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい。
【0036】
随意に、人工呼吸器デバイスは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力を含む。そのような実施形態では、送達される呼吸ガスおよび呼吸のために流動することを可能にされる酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない。
【0037】
随意に、人工呼吸器デバイスは、ユーザ選択パラメータ値を受信するように構成されるユーザ入力を含む。そのような実施形態では、制御システムは、少なくとも部分的にユーザ選択パラメータ値に基づいて決定される酸素の体積が弁を通して流動するまで、弁を開放したままにするように構成される。
【0038】
酸素源は、酸素を貯蔵するように構成され得る。そのような実施形態では、人工呼吸器デバイスは、随意に、酸素源と流体連通している酸素発生器と、信号を制御システムに提供するように構成されるセンサとを含み得る。信号は、酸素源によって貯蔵されている酸素の濃度および酸素源によって貯蔵されている酸素の圧力のうちの少なくとも1つをエンコードする。そのような実施形態では、制御システムは、信号を使用して、酸素源によって貯蔵されている酸素の量が閾値未満であるかどうかを決定し、制御システムが酸素源によって貯蔵されている酸素の量が閾値未満であることを決定すると、酸素発生器を動作させ、酸素を酸素源に送達するように構成される。
【0039】
患者回路は、患者回路内の流量を検出し、流量をエンコードする信号を送信するように構成されているセンサを有し得る。そのような実施形態では、制御システムは、信号をセンサから受信し、信号を使用して、患者が吸気相の開始を始めたときを検出するように構成され得る。
【0040】
随意に、人工呼吸器デバイスは、1つ以上の第1の流動導管のうちの1つ内の流量を検出し、流量をエンコードする信号を制御システムに送信するように構成されるセンサを含む。そのような実施形態では、制御システムは、信号を使用して、患者が吸気相の開始を始めたときを検出するように構成される。
【0041】
随意に、人工呼吸器デバイスは、呼吸ガスの少なくとも一部を1つ以上の第1の流動導管のうちの少なくとも1つを介してコンプレッサに送達するように構成されるアキュムレータと、(a)1つ以上の第1の流動導管のうちの少なくとも1つの内側の流量を検出し、(b)流量をエンコードする信号を制御システムに送信するように構成されるセンサとを含む。そのような実施形態では、制御システムは、信号を使用して、患者が吸気相の開始を始めたときを検出するように構成される。
【0042】
高圧および低圧を発生させる圧力源との使用のための酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器の実施形態は、窒素吸収性材料床を有する吸着床と、吸着床の圧力スイング吸着を制御し、圧力源と流体連通するために圧力源に結合可能であり、かつ吸着床と流体連通する多位置回転弁とを含む。回転弁は、第1および第2の回転位置を有するカムを含み、カムの第1の回転位置において、回転弁は、圧力源によって発生させられる高圧を吸着床に伝え、カムの第2の回転位置において、回転弁は、圧力源によって発生させられる低圧を吸着床に伝える。
【0043】
随意に、圧力スイング吸着酸素発生器は、吸着床に接続されている酸素貯蔵ユニットと、カムが第1の回転位置にあるとき、感知された第1の条件に応じて、吸着床内で発生させられた酸素が酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする第1の調整器と、カムが第2の回転位置にあるとき、感知された第2の条件に応じて、酸素貯蔵ユニット内の酸素の一部が吸着床に進入し、吸着床から窒素をパージすることを補助することを可能にする第2の調整器とを含み得る。
【0044】
随意に、圧力スイング吸着酸素発生器は、酸素貯蔵ユニットと、吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第1の圧力調整器であって、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力まで上昇したことに応答して、吸着床の圧力を事前選択された第1の圧力に調整し、吸着床内で発生させられた酸素が第1の圧力調整器を通り酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする、第1の圧力調整器と、吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第2の圧力調整器であって、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回る事前選択された第2の圧力まで降下したことに応答して、吸着床の圧力を事前選択された第2の圧力に調整し、酸素貯蔵ユニット内に貯蔵された酸素が第2の圧力調整器を通り吸着床に移動することを可能にする、第2の圧力調整器とを含み得る。
【0045】
随意に、圧力スイング吸着酸素発生器は、第1の圧力調整器が、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回るとき、吸着床と酸素貯蔵ユニットとの間の第1の圧力調整器を通した流体連通を防止し、第2の圧力調整器が、吸着床の圧力が事前選択された第2の圧力を上回るとき、酸素貯蔵ユニットと吸着床との間の第2の圧力調整器を通した流体連通を防止するように構築され得る。
【0046】
酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器の別の実施形態は、高圧および低圧を発生させる圧力源と、窒素吸収性材料床を有する吸着床と、吸着床の圧力スイング吸着を制御するために、圧力源および吸着床と流体連通している多位置回転弁であって、回転弁は、第1および第2の回転位置を有するカムを含み、カムの第1の回転位置において、回転弁は、圧力源によって発生させられる高圧を吸着床に伝え、カムの第2の回転位置において、回転弁は、圧力源によって発生させられる低圧を吸着床に伝える、回転弁とを含む。
【0047】
随意に、圧力源は、コンプレッサであり、発生させられる高圧は、陽圧であり、発生させられる低圧は、陰圧である。
【0048】
高圧および低圧を発生させる圧力源との使用のための酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器の別の実施形態は、窒素吸収性材料床を有する吸着床と、吸着床の圧力スイング吸着を制御するために、圧力源と流体連通するために圧力源に結合可能であり、かつ吸着床と流体連通する多位置回転弁とを含む。回転弁は、少なくとも第1および第2の回転位置を有するカムと、カムを回転させるように構成される回転アクチュエータと、カムの回転位置に応答して動作可能な複数の弁とを有する。カムの第1の回転位置において、弁のうちの少なくとも1つは、圧力源によって発生させられる高圧を吸着床に伝え、カムの第2の回転位置において、弁のうちの少なくとも1つは、圧力源によって発生させられる低圧を吸着床に伝える。
【0049】
随意に、圧力スイング吸着酸素発生器が、出力ポートにおいて高圧であり、入力ポートにおいて低圧であるコンプレッサである圧力源との使用のためのものであるとき、複数の弁は、第1、第2、第3、および第4の弁を含み得、各々は、第1のポートと、第2のポートとを有し、それらは、第1の状態において互いに流体連通し、第2の状態において互いとの流体連通から外れ、第1の状態と第2の状態との間で選択的に移動可能である。第1の弁の第1のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通し、第1の弁の第2のポートは、大気と流体連通する。第2の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第2の弁の第2のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通する。第3の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第3の弁の第2のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通する。第4の弁の第1のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通し、第4の弁の第2のポートは、それから酸素が分離されるべき空気の供給源と流体連通する。第1、第2、第3、および第4の弁は、カムの回転に応答して、反復される順で第1の状態と第2の状態との間で移動させられ、カムが第1の回転位置にあるとき、第2および第4の弁は、第1の状態にあり、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、カムが第2の回転位置にあるとき、第1および第3の弁は、第1の状態にあり、第2および第4の弁は、第2の状態にある。
【0050】
随意に、第1および第3の弁は、第1の状態と第2の状態との間で一致してカムによって移動させられ、第2および第4の弁は、第1の状態と第2の状態との間で一致してカムによって移動させられる。
【0051】
随意に、カムは、第1および第2のカムローブを有し、さらに、第3および第4の回転位置を有し、カムが第1の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、カムが第2の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、カムが第3の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、カムが第4の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にある。
【0052】
随意に、弁の各々は、ポペット部材と、弁座開口を有する弁座と、プッシュロッドであって、プッシュロッドは、第1のカムの回転位置と第2のカムの回転位置との間のカムの回転に応答して、プッシュロッドの移動のためにカムに当接するカム従動子を有する、プッシュロッド部材とを含み得、ポペット部材は、ポペット部材を弁座との着座させられた配列となるように、およびそこから外れるように移動させ、カムの回転に応答して、弁座開口を閉鎖および開放するために、プッシュロッド部材とともに移動するためにプッシュロッド部材に結合される。
【0053】
さらに、弁の各々はさらに、カムに向かって開放する端部を伴う筐体を含み得、ポペット部材および弁座は、筐体端部開口部を通して延びているプッシュロッドとともに筐体内に位置付けられ、弁の各々はさらに、弁座とカムとの間に位置付けられ、それを通してプッシュロッドが延びている開口部を有する可撓性ダイヤフラムを含む。ダイヤフラムは、筐体端部開口部を閉鎖し、筐体に結合されている周辺部分と、プッシュロッドとともに移動するためにプッシュロッドに結合されている中心部分とを有する。ダイヤフラムは、有効面積をさらに有し得、ポペット弁は、弁座開口を閉鎖する閉鎖面積を有する。ダイヤフラムの有効面積とポペット弁の閉鎖面積とは、ポペット弁が弁座と着座させられた配列にあるとき、弁座とダイヤフラムとの間のチャンバ内の圧力から生じるプッシュロッドへの力を相殺し、それによって、プッシュロッド部材のカム従動子への力を低減させるようにサイズを決定される。
【0054】
酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器の別の実施形態は、入力ポートおよび出力ポートを有するコンプレッサと、窒素吸収性材料床を有する吸着床と、吸着床の圧力スイング吸着を制御し、コンプレッサおよび吸着床と流体連通する多位置回転弁とを含む。回転弁は、カムと、カムを回転させるように構成される回転アクチュエータと、第1、第2、第3、および第4の弁とを有する。各弁は、第1のポートおよび第2のポートを有し、それらは、第1の状態において互いに流体連通し、第2の状態において互いとの流体連通から外れ、カムの回転位置に応答して、第1の状態と第2の状態との間で選択的に移動可能である。第1の弁の第1のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通し、第1の弁の第2のポートは、大気と流体連通する。第2の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第2の弁の第2のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通する。第3の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第3の弁の第2のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通する。第4の弁の第1のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通し、第4の弁の第2のポートは、それから酸素が吸着床において分離されるべき空気の供給源と流体連通する。第1、第2、第3、および第4の弁は、カムの回転に応答して、反復される順で第1の状態と第2の状態との間で移動させられ、第1の期間中、第2および第4の弁は、第1の状態にあり、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、それによって、高圧における空気は、吸着床に伝えられ、窒素を空気から分離し、酸素を発生させ、第1の期間後に生じる第2の期間中、第1および第3の弁は、第1の状態にあり、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、それによって、窒素は、吸着床からパージされる。
【0055】
随意に、圧力スイング吸着酸素発生器は、吸着床に接続されている酸素貯蔵ユニットと、第1の期間中、感知された第1の条件に応じて、吸着床内で発生させられた酸素が酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする第1の調整器と、第2の期間中、感知された第2の条件に応じて、酸素貯蔵ユニット内の酸素の一部が吸着床に進入し、窒素を吸着床からパージすることを補助することを可能にする第2の調整器とを含む。
【0056】
随意に、圧力スイング吸着酸素発生器は、酸素貯蔵ユニットと、吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第1の圧力調整器であって、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力まで上昇したことに応答して、吸着床の圧力を事前選択された第1の圧力に調整し、吸着床内で発生させられた酸素が第1の圧力調整器を通り酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする第1の圧力調整器と、吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第2の圧力調整器であって、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回る事前選択された第2の圧力まで降下したことに応答して、吸着床の圧力を事前選択された第2の圧力に調整し、酸素貯蔵ユニット内に貯蔵された酸素が第2の圧力調整器を通り吸着床に移動することを可能にする第2の圧力調整器とを含み得る。
【0057】
随意に、第1の圧力調整器は、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回るとき、吸着床と酸素貯蔵ユニットとの間の第1の圧力調整器を通した流体連通を防止し、第2の圧力調整器は、吸着床の圧力が事前選択された第2の圧力を上回るとき、酸素貯蔵ユニットと吸着床との間の第2の圧力調整器を通した流体連通を防止する。
【0058】
圧力スイング吸着酸素発生器では、第2の期間後に生じる第3の期間中、第2および第4の弁は、第1の状態にあり、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、それによって、高圧における空気は、吸着床に伝えられ、窒素を空気から分離し、酸素を発生させ、第3の期間後に生じる第4の期間中、第1および第3の弁は、第1の状態にあり、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、それによって、窒素は、吸着床からパージされる。
【0059】
随意に、第1および第3の弁は、カムの対向側に互いに反対に位置付けられ、第2および第4の弁は、カムの対向側に互いに反対に位置付けられる。
【0060】
随意に、カムは、第1および第2のカムローブを有し、第1の期間中、第1のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、第2の期間中、第1のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、第3の期間中、第1のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、第4の期間中、第1のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にある。
【0061】
患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のための統合された排痰補助を伴う人工呼吸器の実施形態であり、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能である。人工呼吸器は、患者回路がそれとの流体連通のために接続可能な人工呼吸器接続部と、換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、人工呼吸器を患者から切断せずに、人工呼吸器の動作を換気モードから排痰補助モードに選択的に切り替えるためのユーザ入力と、人工呼吸器を換気モードにおける動作から排痰補助モードにおける動作に切り替えるためのユーザ入力に応答して動作可能であり、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラとを含む。人工呼吸器はさらに、排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁を含む。排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、排痰補助弁は、陽圧を人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、陰圧を人工呼吸器接続部に伝える。
【0062】
随意に、排痰補助弁は、10~70cmH2Oの患者気道圧を発生させるために十分な陽圧を人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、-10~-70cmH2Oの患者気道圧を発生させるために十分な陰圧を人工呼吸器接続部に伝える。
【0063】
患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のための統合された排痰補助を伴う人工呼吸器の別の実施形態では、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、患者回路がそれとの流体連通のために接続可能な人工呼吸器接続部と、換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器サブシステムと、コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、コンプレッサは、コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、加速されたガス状流体をコンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサとを含む。人工呼吸器はさらに、排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁を含む。排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、排痰補助弁は、空気の流動をコンプレッサ入口に向かわせ、加速された空気の流動をコンプレッサ出口から患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせ、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、強制排気ガスの流動を患者からコンプレッサ入口に向かわせ、加速された強制排気ガスの流動をコンプレッサ出口から排気する。
【0064】
随意に、人工呼吸器が換気モードにあるとき、排痰補助弁は、第1の状態における動作のために保持されている。
【0065】
随意に、人工呼吸器部分は、換気モードにおいて、第1の状態における動作のために保持されている排痰補助弁を用いて、換気空気をコンプレッサ入口に向かわせることによって、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる。
【0066】
患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のための統合された排痰補助を伴う人工呼吸器のさらに別の実施形態では、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、患者回路がそれとの流体連通のために接続可能な人工呼吸器接続部と、換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、コンプレッサは、コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、加速されたガス状流体をコンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁とを含む。排痰補助弁は、第1のチャンバ、第2のチャンバ、第3のチャンバ、空気の供給源と流体連通している弁空気取入口開口と、弁排気出口開口と、コンプレッサ入力と流体連通している弁からコンプレッサへの出口開口と、コンプレッサ出力と流体連通しているコンプレッサから弁への入口開口と、それを通して第1のチャンバおよび第2のチャンバが流体連通する第1の開口と、それを通して第2のチャンバおよび第3のチャンバが流体連通する第2の開口と、人工呼吸器接続部と流体連通している第3の開口と、第1の開口を閉鎖する第1の位置と弁空気取入口開口を閉鎖する第2の位置との間で移動可能な第1の弁部材と、弁排気出口開口を閉鎖する第1の位置と第2の開口を閉鎖する第2の位置との間で移動可能な第2の弁部材とを含む。排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第1の位置にあり、第2の弁部材は、第2の弁部材の第1の位置にあり、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第2の位置にあり、第2の弁部材は、第2の弁部材の第2の状態にある。排痰補助弁はさらに、第1および第2の弁部材を排痰補助の送気相のためのそれらの第1の位置に移動させ、第1および第2の弁部材を排痰補助の強制排気相のためのそれらの第2の位置に移動させるように構成される弁アクチュエータを含む。
【0067】
随意に、人工呼吸器が換気モードにあるとき、排痰補助弁は、第1の状態における動作のために保持されている。
【0068】
随意に、人工呼吸器部分は、換気モードにおいて、第1の状態における動作のために保持されている排痰補助弁を用いて、換気空気をコンプレッサ入口に向かわせることによって、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる。
【0069】
随意に、第1および第2の弁部材は、接続部材に取り付けられており、弁アクチュエータは、接続部材を、第1および第2の弁部材を排痰補助の送気相のためのそれらの第1の位置に移動させるための第1の位置と、第1および第2の弁部材を排痰補助の強制排気相のためのそれらの第2の位置に移動させるための第2の位置とに移動させるように構成される。
【0070】
随意に、弁アクチュエータは、電磁コイルと、永久磁石とを含み、電磁コイルおよび永久磁石のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、電磁コイルおよび永久磁石のうちの他方は、静止しており、電磁コイルと永久磁石とは、電磁コイルが第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する。
【0071】
随意に、人工呼吸器はさらに、第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とを含み、第1の永久ラッチ磁石および第1の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第2の永久ラッチ磁石および第2の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第1の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するためのそれらの第1の位置にあるとき、第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、第2の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第2の位置に保持するためのそれらの第2の位置にあるとき、第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられる。
【0072】
随意に、人工呼吸器はさらに、永久ラッチ磁石と、強磁性部材部分とを含み、永久ラッチ磁石および強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1および第2の位置のうちの一方に保持するためのそれらの第1および第2の位置のうちのそのような一方にあるとき、強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられる。
【0073】
随意に、弁アクチュエータは、静止電磁コイルと、移動可能な永久磁石とを含み、電磁コイルは、静止コイル筐体内に位置付けられ、接続部材は、静止コイル筐体を通して延びており、永久磁石は、コイル筐体内に位置付けられ、電磁コイルは、永久磁石の周りに延びており、永久磁石は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、電磁コイルとの磁気相互作用のために位置付けられ、電磁コイルと永久磁石とは、電磁コイルが第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する。
【0074】
随意に、人工呼吸器はさらに、第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とを含み、第1の永久ラッチ磁石および第1の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第2の永久ラッチ磁石および第2の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第1の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するためのそれらの第1の位置にあるとき、第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、第2の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の部材をその第2の位置に保持するためのそれらの第2の位置にあるとき、第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられる。
【0075】
随意に、人工呼吸器はさらに、一体として接続部材とともに移動するためにコイル筐体内の接続部材に取り付けられている第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とを含み、第1の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するためのそれらの第1の位置にあるとき、第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、第2の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第2の位置に保持するためのそれらの第2の位置にあるとき、第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられる。
【0076】
随意に、第1の強磁性部材部分は、コイル筐体の第1の端部部分であり、第2の強磁性部材部分は、コイル筐体の第2の端部部分である。
【0077】
随意に、人工呼吸器はさらに、一体として接続部材とともに移動するためにコイル筐体内の接続部材に取り付けられる永久ラッチ磁石と、強磁性部材部分とを含み、永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1および第2の位置のうちの一方に保持するためのそれらの第1および第2の位置のうちのそのような一方にあるとき、強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられる。
【0078】
随意に、接続部材は、第2のチャンバを通して完全に延び、第1の開口を通して第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分と、第2の開口を通して第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分とを有する細長いシャフトであり、第1の弁部材は、弁空気取入口開口と第1の開口との間において第1のチャンバ内のシャフトの第1の端部部分に取り付けられ、第2の弁部材は、弁排気出口開口と第2の開口との間において第3のチャンバ内のシャフトの第2の端部部分に取り付けられる。
【0079】
随意に、弁アクチュエータは、電磁コイルと、永久磁石とを含み、電磁コイルおよび永久磁石のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、接続部材と同心状に配列され、電磁コイルおよび永久磁石のうちの他方は、静止しており、電磁コイルと永久磁石とは、電磁コイルが第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する。
【0080】
随意に、電磁コイルおよび永久磁石のうちの他方は、接続部材と同心状に配列される。
【0081】
随意に、第1、第2、および第3のチャンバは、弁体内にある。
【0082】
随意に、第1、第2、および第3のチャンバは、弁体内で線形配列にあり、接続部材は、第2のチャンバを通して完全に延び、第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分と、第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分とを有する細長いシャフトである。
【0083】
随意に、弁空気取入口開口、第1の開口、第2の開口および弁排気出口開口は、線形整列にあり、接続部材は、弁空気取入口開口、第1の開口、第2の開口、および弁排気出口開口と同軸整列している細長いシャフトであり、シャフトは、第2のチャンバを通して完全に延び、シャフトは、第1の開口を通して第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分であって、第1の弁部材は、第1のチャンバ内で第1の端部部分に取り付けられ、第1の開口と弁空気取入口開口との間でシャフトとともに移動可能である、第1の端部部分と、第2の開口を通して第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分であって、第2の弁部材は、第3の開口内で第2の端部部分に取り付けられ、弁排気出口開口と第2の開口との間でシャフトとともに移動可能である、第2の端部部分とを有する。
【0084】
随意に、第1の弁部材が第1の位置にあるときに第1の弁部材によって閉鎖される第1の開口の面積と、第2の弁部材が第1の位置にあるときに第2の弁部材によって閉鎖される弁排気出口開口の面積とは、第3の開口から伝送される第2のチャンバ内の空気圧から生じる実質的に等しく、かつ反対に向けられた力を第1および第2の弁部材上に生産するようにサイズを決定されており、第1の弁部材の第2の位置にあるときに第1の弁部材によって閉鎖される弁空気取入口開口の面積と、第2の弁部材の第2の位置にあるときに第2の弁部材によって閉鎖される第2の開口の面積とは、第3の開口から伝送される第2のチャンバ内の空気圧から生じる実質的に等しく、かつ反対に向けられた力を第1および第2の弁部材上に生産するようにサイズを決定されている。
【0085】
患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のための統合された排痰補助を伴う人工呼吸器の追加の実施形態では、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、患者回路がそれとの流体連通のために接続可能な人工呼吸器接続部と、換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、コンプレッサは、コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、加速されたガス状流体をコンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁とを含む。排痰補助弁はさらに、空気の供給源と流体連通している弁空気取入口と、弁排気出口と、コンプレッサ入力と流体連通している弁からコンプレッサへの出口と、コンプレッサ出力と流体連通しているコンプレッサから弁への入口と、第1の弁部材の第1の位置と第1の弁部材の第2の位置との間で移動可能な第1の弁部材と、第2の弁部材の第1の位置と第2の弁部材の第2の位置との間で移動可能な第2の弁部材と、人工呼吸器接続部と流体連通している第3の開口とを含む。排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第1の位置にあり、空気の供給源からの空気の流動が弁空気取入口に進入し、弁からコンプレッサへの出口を通して流動し、コンプレッサ入口に進入することを可能にする一方、空気の流動が弁空気取入口に進入し、直接第3の開口に流動することを遮断し、第2の弁部材は、第2の弁部材の第1の位置にあり、加速された空気の流動がコンプレッサ出口からコンプレッサから弁への入口に進入し、第3の開口を通して流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に流動することを可能にする一方、加速された空気の流動がコンプレッサ出口からコンプレッサから弁への入口に進入し、弁排気出口を通して流動することを遮断する。排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第2の位置にあり、患者からの強制排気ガスの流動が第3の開口に進入し、弁からコンプレッサへの出口を通して流動し、コンプレッサ入口に進入することを可能にする一方、患者からの強制排気ガスの流動が第3の開口に進入し、弁空気取入口を通して流動することを遮断し、第2の弁部材は、第2の弁部材の第2の状態にあり、加速された強制排気ガスの流動がコンプレッサから弁への入口に進入し、弁排気出口を通して流動することを可能にする一方、加速された強制排気ガスの流動がコンプレッサから弁への入口に進入し、第3の開口に流動することを遮断する。弁アクチュエータは、排痰補助の送気相のために、第1および第2の弁部材を第1および第2の弁部材の第1の位置に移動させ、排痰補助の強制排気相のために、第1および第2の弁部材を第1および第2の弁部材の第2の位置に移動させるように構成される。
【0086】
分泌物トラップの実施形態は、患者接続部と患者回路との間で使用するためのものである。分泌物トラップは、患者接続部との流体連通のために患者接続部に接続可能な第1の接続部分と、患者回路との流体連通のために患者回路に接続可能な第2の接続部分と、第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置する中心部分とを含む。中心部分は、第1の接続部分と流体連通している第1の端部部分と、第2の接続部分と流体連通している第2の端部部分と、第1の端部部分と第2の端部部分との間に位置し、中心部分に進入する分泌物を捕捉し、その中に保持するようにサイズを決定される分泌物収集ウェルとを有する。
【0087】
随意に、第1の接続部分は、第1の断面積を有し、第2の接続部分は、第2の断面積を有し、分泌物収集ウェルは、第1の端部部分と第2の端部部分との間に位置し、第1の接続部分の第1の断面より十分に大きい少なくとも第3の断面積を伴うその長手方向に延びている部分を有し、中心部分に進入する分泌物を捕捉し、分泌物収集チャンバ内に保持するチャンバである。
【0088】
随意に、トラップは、分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために分泌物収集ウェルと流体連通しているドレインを含む。
【0089】
随意に、分泌物トラップは、吸引源と共に使用されるとき、さらに、分泌物収集ウェルと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために、分泌物収集ウェルへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインを含む。
【0090】
随意に、ドレインの第1の端部部分は、分泌物収集ウェルの第2の端部部分より第1の端部部分に近い場所において分泌物収集ウェルと流体連通する。
【0091】
分泌物トラップの別の実施形態は、内部通路を有する接続部分を伴う患者接続部と、内部通路を有する接続部分を伴う排痰補助導管との間で使用するためのものである。分泌物トラップは、患者接続部との流体連通のために患者接続部の接続部分に接続可能な第1の接続部分であって、第1の接続部分は、内部通路を有する、第1の接続部分と、排痰補助導管との流体連通のために排痰補助導管の接続部分に接続可能な第2の接続部分であって、第2の接続部分は、内部通路を有する、第2の接続部分と、第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置する、分泌物収集チャンバとを含む。分泌物収集チャンバは、第1の接続部分に向かって位置するチャンバの第1の端部部分と、第2の接続部分に向かって位置するチャンバの第2の端部部分とを有する。第1の接続部分の通路および患者接続部の接続部分の通路のうちの一方は、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための流動開口を画定し、第2の接続部分の通路および排痰補助導管の接続部分の通路のうちの一方は、チャンバの第2の端部部分において分泌物収集チャンバのための流動開口を画定する。分泌物チャンバは、中心部分に進入する分泌物を捕捉し、その中に保持するようにサイズを決定されるウェル部分を有する。
【0092】
随意に、分泌物チャンバは、チャンバの第1の端部部分において流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために、分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う長手方向に延びている部分を有する。
【0093】
随意に、分泌物トラップは、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインを含む。
【0094】
随意に、分泌物トラップは、吸引源と共に使用されるとき、さらに、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインを含む。
【0095】
随意に、ドレインの第1の端部部分は、チャンバの第2の端部部分よりチャンバの第1の端部部分に近い場所において分泌物収集チャンバと流体連通する。
【0096】
さらに別の実施形態は、患者回路との使用のための統合された分泌物トラップを伴う患者接続部である。患者接続部は、患者呼吸導管部分と、チャンバの第1および第2の端部部分を伴う分泌物収集チャンバとを含む。チャンバの第1の端部部分は、患者呼吸導管部分と流体連通し、チャンバの第2の端部部分は、患者回路と流体連通するための患者回路と接続可能である。患者呼吸導管部分およびチャンバの第1の端部部分は、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための第1の端部流動開口を画定する。分泌物チャンバは、第1の端部流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う長手方向に延びている部分を有する。
【0097】
随意に、患者接続部はさらに、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインを含む。
【0098】
随意に、患者接続部は、吸引源と共に使用されるとき、さらに、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインを含む。
【0099】
別の実施形態は、患者接続部との使用のための統合された分泌物トラップを伴う患者回路である。患者回路は、患者回路導管部分と、チャンバの第1および第2の端部部分を伴う分泌物収集チャンバとを含む。チャンバの第1の端部部分は、患者接続部と流体連通するための患者接続部と接続可能であり、チャンバの第2の端部部分は、患者回路導管部分と流体連通する。患者接続部およびチャンバの第1の端部部分は、一緒に接続されると、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための第1の端部流動開口を画定する。分泌物チャンバは、第1の端部流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う長手方向に延びている部分を有する。
【0100】
随意に、患者回路はさらに、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインを含む。
【0101】
随意に、患者回路は、吸引源と共に使用されるとき、さらに、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインを含む。
【0102】
患者接続部の追加の実施形態は、統合された分泌物トラップおよび患者回路を有する。分泌物トラップは、患者呼吸導管部分と、患者回路導管部分と、チャンバの第1および第2の端部部分を伴う分泌物収集チャンバとを含む。チャンバの第1の端部部分は、患者呼吸導管部分と流体連通し、チャンバの第2の端部部分は、患者回路導管部分と流体連通する。患者呼吸導管部分およびチャンバの第1の端部部分は、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための第1の端部流動開口を画定する。分泌物チャンバは、第1の端部流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う長手方向に延びている部分を有する。
【0103】
随意に、患者接続部はさらに、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインを含む。
【0104】
随意に、患者接続部は、吸引源と共に使用されるとき、さらに、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインを含む。
【0105】
なおも別の追加の実施形態は、患者接続部との流体連通での使用のための統合された排痰補助および分泌物トラップを伴う人工呼吸器である。人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能である。人工呼吸器は、人工呼吸器接続部と、分泌物トラップとを含み、分泌物トラップは、患者接続部との流体連通のために患者接続部に接続可能な第1の接続部分と、人工呼吸器接続部と流体連通する第2の接続部分と、第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置する中心部分とを有する。中心部分は、第1の接続部分と流体連通している第1の端部部分と、第2の接続部分と流体連通している第2の端部部分と、第1の端部部分と第2の端部部分との間に位置し、中心部分に進入する分泌物を捕捉し、その中に保持するようにサイズを決定される分泌物収集ウェルとを有する。人工呼吸器はまた、換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、人工呼吸器を患者から切断せずに、人工呼吸器の動作を換気モードから排痰補助モードに選択的に切り替えるためのユーザ入力と、人工呼吸器を換気モードにおける動作から排痰補助モードにおける動作に切り替えるユーザ入力に応答して動作可能であり、排痰補助モードにおいて、少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラとを含む。
【0106】
随意に、コントローラは、排痰補助モードにおいて人工呼吸器の動作を制御するとき、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御する。人工呼吸器はさらに、排痰補助の送気相の少なくとも一部の間、陽圧を人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助の強制排気相の少なくとも一部の間、陰圧を人工呼吸器接続部に伝えるための少なくとも1つの排痰補助弁を含む。
【0107】
随意に、人工呼吸器はさらに、分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために分泌物収集ウェルと流体連通しているドレインを含む。
【0108】
随意に、人工呼吸器は、吸引源と共に使用されるとき、さらに、分泌物収集ウェルと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために、分泌物収集ウェルへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインを含む。
【0109】
分泌物トラップの実施形態は、患者接続部と患者回路との間で使用するためのものである。分泌物トラップは、患者接続部との流体連通のために患者接続部に接続可能な第1の接続部分と、患者回路との流体連通のために患者回路に接続可能な第2の接続部分と、第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置し、第1の接続部分と流体連通している第1の端部部分と、第2の接続部分と流体連通している第2の端部部分とを有する、中心部分とを含む。分泌物トラップはさらに、中心部分内に進入する分泌物の除去のためにサイズを決定され、位置付けられる中心部分と流体連通するように位置している分泌物収集ドレインを含む。
【0110】
分泌物トラップは、吸引源と共に使用され得る。その場合、分泌物収集ドレインは、中心部分と流体連通している第1の端部部分と、中心部分内に進入する分泌物の除去のために、中心部分への吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有し得る。
【0111】
受動弁の一実施形態は、患者接続部への接続による人工呼吸器との固定リーク弁として使用するためのものである。受動弁は、内部チャンバを有する弁体と、内部チャンバと流体連通し、患者接続部と流体連通するために構成されている第1の弁体ポートと、内部チャンバと流体連通し、人工呼吸器と流体連通するために構成されている第2の弁体ポートと、内部チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と連通する弁体通路と、弁体通路を通した弁体の外部への内部チャンバ内のガスの流動を可能にし、弁体通路を通した内部チャンバの中への弁体の外部の周囲空気の流動を防止するように弁体通路をシールするために位置付けられる逆止弁シールとを含む。
【0112】
随意に、弁体通路は、少なくとも部分的に弁体の周りに延びている細長い円周方向に延びているチャネルである。
【0113】
随意に、受動弁はさらに、内部チャンバおよびチャネルと流体連通している複数の第1の通路を含む。
【0114】
随意に、逆止弁シールは、チャネル内に位置付けられ、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を下回るとき、第1の通路を閉鎖し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を防止する閉鎖位置と、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回るとき、第1の通路を開放し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を可能にし、それによって、内部チャンバと弁体の外部の周囲空気との間の流体連通経路を提供する開放位置との間で柔軟に移動可能である細長い円周方向に延びている可撓性シールである。
【0115】
受動弁の別の実施形態は、患者接続部への接続による人工呼吸器との固定リーク弁として使用するためのものである。受動弁は、第1の本体部分、第2の本体部分、および第1の本体部分と第2の本体部分との間に位置付けられている第3の本体部分を有する本体を含む。第1の本体部分は、それを通して延びている第1の流体通路を有し、外向き端部部分は、患者接続部と流体連通するために構成され、第2の本体部分は、それを通して延びている第2の流体通路を有し、外向き端部部分は、人工呼吸器と流体連通するために構成され、第3の本体部分は、それを通して延びている第3の流体通路を有し、第1および第2の流体通路と流体連通している。第1、第2、および第3の流体通路は、組み合わせて、本体流体通路を画定する。第3の本体部分は、少なくとも部分的にそれの周りに延びているチャンバを有し、チャンバは、本体流体通路と流体連通する少なくとも1つの内部開口部と、本体の外部と流体連通する少なくとも1つの外部開口部とを有する。少なくともその一部がチャンバ内に位置しているシールが、含まれ、シールは、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を下回るとき、チャンバの少なくとも1つの内部開口部を閉鎖する閉鎖位置と、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回るとき、少なくとも1つの内部開口部を開放する開放位置との間で移動可能である。
【0116】
随意に、シールの一部は、シールの第1の周辺部分である。
【0117】
随意に、シールの第1の周辺部分は、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも1つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する。
【0118】
随意に、シールはさらに、本体に対して静止して保持されるシールの第2の周辺部分を含む。
【0119】
随意に、シールは、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも1つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する。
【0120】
随意に、少なくとも1つの内部開口部は、少なくとも2つの内部開口部を含み、シールの一部は、チャンバの少なくとも2つの内部開口部間に延び、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を下回るとき、少なくとも2つの内部開口部を覆って閉鎖し、少なくとも2つの内部開口部を通した本体流体通路とチャンバとの間の流体連通を防止する閉鎖位置と、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回るとき、少なくとも2つの内部開口部を開放し、少なくとも2つの内部開口部を通して本体流体通路とチャンバとの間の流体連通を可能にし、それによって、本体流体通路とチャンバの少なくとも1つの外部開口部との間の流体連通経路を提供する開放位置との間で移動可能である。
【0121】
随意に、シールは、第1の周辺部分と、第2の周辺部分とを有し、第1および第2の周辺部分のうちの一方は、第1および第2の周辺部分のうちの他方の外側に位置する。シールの第1の周辺部分は、少なくとも2つの内部開口部間に延び、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも2つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する。シールの第2の周辺部分は、本体に対して静止して保持される。
【0122】
随意に、チャンバは、第3の流体通路の周りに完全に延びている環状チャンバであり、シールは、環状シールである。
【0123】
受動弁のさらに別の実施形態は、患者接続部への接続による人工呼吸器との固定リーク弁として使用するためのものである。受動弁は、シール中心開口部を有するシールと、第1および第2の本体部分と、チャンバとを含む。第1の本体部分は、それを通して延びている第1の流体通路を有し、患者接続部と流体連通するために構成される外向きの第1の端部部分と、内向きの第2の端部部分とを伴い、第2の本体部分は、それを通して延びている第2の流体通路を有し、人工呼吸器と流体連通するために構成される外向きの第1の端部部分と、内向きの第2の端部部分とを伴う。第1および第2の本体部分の内向きの第2の端部部分は、それらの間に位置付けられているシールと一緒に接合され、シール中心開口部は、第1および第2の流体通路と整列させられ、第1および第2の本体部分の外向きの第1の端部部分間に延びている本体流体通路を画定する。チャンバは、本体流体通路の周りに延び、本体流体通路と流体連通する少なくとも1つの内部開口部と、本体の外部と流体連通する少なくとも1つの外部開口部とを有する。シールは、チャンバ内に位置し、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を下回るとき、少なくとも1つの内部開口部を閉鎖する閉鎖位置と、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回るとき、少なくとも1つの内部開口部を開放する開放位置との間で移動可能な第1の周辺部分を有する。
【0124】
随意に、環状シールの第1の周辺部分は、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも1つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する。
【0125】
随意に、環状シールはさらに、本体に対して静止して保持される第2の周辺部分を有する。
【0126】
随意に、少なくとも1つの内部開口部は、接合された第1および第2の本体部分の内向きの第2の端部部分間の少なくとも1つの間隙によって形成される。
【0127】
随意に、少なくとも1つの外部開口部は、接合された第1および第2の本体部分の内向きの第2の端部部分のうちの少なくとも1つのフランジ部分内に形成される。
【0128】
別の実施形態は、患者との使用のための統合された排痰補助を伴う人工呼吸器である。人工呼吸器は、患者接続部との流体連通のための受動患者回路と、患者回路がそれとの流体連通のために接続可能な人工呼吸器接続とを有する人工呼吸器部分とを含み、人工呼吸器部分は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能である。人工呼吸器部分は、人工呼吸器が換気モードにあるとき、換気空気の流動を患者回路を介する患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせ、換気空気は、患者回路内に閾値圧力を上回る圧力を生産する。人工呼吸器はさらに、人工呼吸器を患者から切断せずに、人工呼吸器の動作を換気モードから排痰補助モードに選択的に切り替えるためのユーザ入力と、人工呼吸器を換気モードにおける動作から排痰補助モードにおける動作に切り替えるためのユーザ入力に応答して動作可能であり、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラとを含む。人工呼吸器はまた、排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁を含む。排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、排痰補助弁は、患者回路を介して患者への送達のために閾値圧力を上回る患者回路内の圧力において、陽圧を人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、閾値圧力を下回る患者回路内の圧力において、陰圧を患者回路を介して患者への送達のために人工呼吸器接続部に伝える。人工呼吸器の患者回路は、固定リーク弁として使用可能な受動弁を含む。受動弁は、内部チャンバを有する弁体と、内部チャンバと流体連通し、患者接続部と流体連通するために構成されている第1の弁体ポートと、内部チャンバと流体連通し、人工呼吸器接続部と流体連通するために構成されている第2の弁体ポートと、内部チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と連通する弁体通路と、弁体通路を通した弁体の外部への内部チャンバ内のガスの流動を可能にし、弁体通路を通した内部チャンバの中への弁体の外部の周囲空気の流動を防止するように弁体通路をシールするために位置付けられる逆止弁シールとを含む。
【0129】
随意に、弁体通路は、少なくとも部分的に弁体の内部チャンバの周りに延びている通路チャンバを備え、弁体は、通路チャンバと弁体の内部チャンバとの間の流体連通を提供する通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部を備えている第1の弁体ポートと、通路チャンバと弁体の外部との間の流体連通を提供する通路チャンバの少なくとも1つの外部開口部を備えている第2の弁体ポートとを伴う。逆止弁シールは、少なくとも部分的に、通路チャンバ内に位置し、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部間に延びている。シールの一部は、弁体の内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を下回るとき、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部を閉鎖する閉鎖位置と、弁体の内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回るとき、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部を開放する開放位置との間で移動可能である。
【0130】
随意に、通路チャンバ内に位置するシールの部分は、可撓性であり、弁体の内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する。
【0131】
随意に、シールはさらに、弁体に対して静止して保持される部分を含む。
【0132】
別の実施形態は、人工呼吸器および少なくとも1つの肺を有する患者との使用のための患者接続部である。患者接続部は、患者の少なくとも1つの肺と流体連通するように患者に結合可能な流体通路を有する患者インターフェース部分と、固定リーク弁として動作可能な受動弁部分とを含む。弁部分は、内部チャンバを有する弁体と、内部チャンバと流体連通し、患者インターフェースの流体通路と流体連通するために構成されている第1の弁体ポートと、内部チャンバと流体連通し、人工呼吸器と流体連通するために構成されている第2の弁体ポートと、内部チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と連通する弁体通路と、弁体通路を通した弁体の外部への内部チャンバ内のガスの流動を可能にし、弁体通路を通した内部チャンバの中への弁体の外部の周囲空気の流動を防止するように弁体通路をシールするために位置付けられる逆止弁シールとを含む。
【0133】
随意に、弁体通路は、少なくとも部分的に弁体の周りに延びている細長い円周方向に延びているチャネルである。
【0134】
随意に、患者接続部はさらに、内部チャンバおよびチャネルと流体連通している複数の第1の通路を含む。
【0135】
随意に、逆止弁シールは、チャネル内に位置付けられ、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を下回るとき、第1の通路を閉鎖し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を防止する閉鎖位置と、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回るとき、第1の通路を開放し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を可能にし、それによって、内部チャンバと弁体の外部の周囲空気との間の流体連通経路を提供する開放位置との間で柔軟に移動可能である細長い円周方向に延びている可撓性シールである。
【0136】
能動呼気弁の一実施形態は、患者呼気ガスの流動を制御するための人工呼吸器との使用のためのものである。能動呼気弁は、患者回路接続ポートと、患者接続部ポートと、呼気ガスポートと、パイロット圧ポートと、弁座と、移動可能なポペットとを含む。移動可能なポペットは、内側蛇腹部材と、外側蛇腹部材と、蛇腹ポペット面とを含む。パイロット圧ポートは、パイロット圧ポートに印加される活性圧力が、内側および外側蛇腹部材を拡張し、蛇腹ポペット面を弁座と係合するように移動させ、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を制限し、パイロット圧ポートへの活性圧力の低減が、内側および外側蛇腹部材が蛇腹ポペット面を弁座から離れ、弁座との係合から外れるように移動させることを可能にし、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を可能にし、それによって、弁からの患者呼気ガスの流動を制御するように構成される。
【0137】
随意に、内側および外側蛇腹部材は、内部蛇腹チャンバをそれらの間に画定し、パイロット圧ポートは、内部蛇腹チャンバと流体連通する。
【0138】
随意に、内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する。
【0139】
随意に、内側蛇腹流体通路は、呼気弁の動作中、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通し、内側蛇腹部材と外側蛇腹部材との間の内部蛇腹チャンバとの流体連通から外れる。
【0140】
随意に、内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する。
【0141】
能動呼気弁の別の実施形態は、患者接続部と、弁の動作を制御し、患者呼気ガスの流動を制御するために使用可能な圧力源を有する人工呼吸器との使用のためのものである。能動呼気弁は、人工呼吸器との流体連通のための患者回路接続ポートと、患者接続部との流体連通のための患者接続部ポートと、弁の外部の空気と流体連通し、患者呼気ガスを弁から除去するための呼気ガスポートと、圧力源と流体連通するためのパイロット圧ポートと、弁座と、移動可能なポペットとを含む。移動可能なポペットは、内側蛇腹部材と、外側蛇腹部材と、蛇腹ポペット面とを含む。パイロット圧ポートは、圧力源によってパイロット圧ポートに印加される活性圧力が、内側および外側蛇腹部材を拡張し、蛇腹ポペット面を弁座とシール係合するように移動させ、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を制限し、圧力源によってパイロット圧ポートに印加される活性圧力の低減が、内側および外側蛇腹部材が蛇腹ポペット面を弁座から離れ、弁座とのシール係合から外れるように移動させることを可能にし、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を可能にし、それによって、弁からの患者呼気ガスの流動を制御するように構成される。
【0142】
随意に、内側および外側蛇腹部材は、内部蛇腹チャンバをそれらの間に画定し、パイロット圧ポートは、内部蛇腹チャンバと流体連通する。
【0143】
随意に、内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する。
【0144】
随意に、内側蛇腹流体通路は、呼気弁の動作中、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通し、内側蛇腹部材と外側蛇腹部材との間の内部蛇腹チャンバとの流体連通から外れる。
【0145】
随意に、内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する。
【0146】
能動呼気弁のさらに別の実施形態は、弁の動作を制御し、患者呼気ガスの流動を制御するための人工呼吸器との使用のためのものである。能動呼気弁は、患者回路接続ポートと、患者接続部ポートと、呼気ガスポートと、パイロット圧ポートと、弁座と、移動可能なポペットとを含む。移動可能なポペットは、内側部材と、外側部材と、ポペット面とを含む。パイロット圧ポートは、パイロット圧ポートに印加される活性圧力が、内側および外側部材を弁座に向かって移動させ、ポペット面を弁座と係合するように移動させ、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を制限し、パイロット圧ポートへの活性圧力の低減が、内側および外側部材を弁座から離れるように移動させ、ポペット面が弁座との係合から外れるように移動させることを可能にし、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を可能にし、それによって、弁からの患者呼気ガスの流動を制御するように構成される。
【0147】
随意に、内側および外側部材は、内部チャンバをそれらの間に画定し、パイロット圧ポートは、内部チャンバと流体連通する。
【0148】
随意に、内側部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと流体連通するように内側部材を通して延びている内側部材流体通路を有する。
【0149】
随意に、内側部材流体通路は、呼気弁の動作中、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通し、内側蛇腹部材と外側蛇腹部材との間の内部蛇腹チャンバとの流体連通から外れる。
【0150】
随意に、内側部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通するように内側部材を通して延びている内側部材流体通路を有する。
【0151】
能動呼気弁の別の実施形態は、患者接続部と、弁の動作を制御するために使用可能な圧力源を有する人工呼吸器との使用のためのものである。能動呼気弁は、本体チャンバ圧を有するガスをその中に伴う内部本体チャンバを有する弁体と、本体チャンバと流体連通し、患者接続部と流体連通するために構成されている第1の本体ポートと、本体チャンバと流体連通し、人工呼吸器と流体連通するために構成されている第2の本体ポートと、本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している通路と、通路をシールする閉鎖位置と通路を開放する開放位置との間で移動可能な弁シールとを含む。弁シールは、外側部材と、外側部材内に位置付けられている内側部材と、外側部材と内側部材との間に位置し、圧力源と流体連通している内部シールチャンバと、内側部材と外側部材との間に延び、それらとともに移動可能なシール部材とを有する。シール部材は、圧力源によってそれに印加される圧力に応答して、閉鎖位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの内側の第1の表面部分と、本体チャンバ圧によってそれに印加される圧力に応答して、開放位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの外側の第2の表面部分とを有し、弁シールの移動の量および方向は、第1および第2の表面部分への圧力源と本体チャンバ圧とによって発生させられる結果として生じる力に応答する。
【0152】
随意に、内側部材は、本体チャンバと流体連通するように内側部材を通して延び、第1の本体ポートと流体連通している第1の端部と、第2の本体ポートと流体連通している第2の端部とを有する内側部材流体通路を有する。
【0153】
随意に、内側部材流体通路は、呼気弁の動作中、第1および第2の本体ポートと連続流体連通し、内側部材と外側部材との間のシールチャンバとの流体連通から外れる。
【0154】
随意に、内側部材は、内側部材を通して延び、第1の本体ポートと連続流体連通する第1の開口部と、第2の本体ポートと連続流体連通する第2の開口部とを伴う、内側部材流体通路を有する。
【0155】
随意に、本体は、弁シールの外側に位置付けられ、弁シールの外側に位置付けられている別のチャンバを画定する壁部分を有し、通路は、壁部分内にある。
【0156】
随意に、本体は、本体チャンバの周りに円周方向に延び、弁シールの外側に位置付けられ、少なくとも部分的に本体チャンバの周りに延びている細長い周縁チャンバを画定する周縁壁部分を有し、通路は、周縁壁部分内にある。
【0157】
随意に、通路は、本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通するように本体の外壁内の複数の開口を備えている。
【0158】
能動呼気弁の追加の実施形態は、患者接続部と、弁の動作を制御するために使用可能な圧力源を有する人工呼吸器との使用のためのものである。能動呼気弁は、本体チャンバ圧を有するガスをその中に伴う内部本体チャンバと、圧力源と流体連通するためのその中のチャネルおよびチャネルと流体連通している開口を伴う本体壁部分とを有する弁体と、本体チャンバと流体連通し、患者接続部と流体連通するために構成されている第1の本体ポートと、本体チャンバと流体連通し、人工呼吸器と流体連通するために構成されている第2の本体ポートと、本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している通路と、通路をシールする閉鎖位置と通路を開放する開放位置との間で移動可能な弁シールとを含む。弁シールは、外側の長手方向に延び、長手方向に圧縮可能な壁と、外壁内に位置付けられる、内側の長手方向に延び、長手方向に圧縮可能な内壁であって、外壁および内壁の各々は、第1の端部および第2の端部を有する、内壁と、外壁および内壁の第1の端部間の空間を閉鎖し、外壁および内壁の第1の端部とともに長手方向に移動可能であるシール端壁と、外壁の第2の端部と内壁の第2の端部との間の空間を閉鎖する本体壁部分と、外壁と内壁との間に位置し、シール端壁と本体壁部分との間に延びている内部シールチャンバとを有する。本体壁部分の開口は、シールチャンバと流体連通し、圧力源との流体連通を提供する。シール端壁は、外壁および内壁が拡張構成にある閉鎖位置と、外壁および内壁が少なくとも部分的に長手方向に圧縮された位置に圧縮されている開放位置との間で弁体内で長手方向に移動可能である。シール端壁は、圧力源によってそれに印加される圧力に応答して、閉鎖位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの内側の第1の表面部分と、本体チャンバ圧によってそれに印加される圧力に応答して、開放位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの外側の第2の表面部分とを有し、弁シールの移動の量および方向は、シール端壁の第1および第2の表面部分への圧力源と本体チャンバ圧とによって発生させられる結果として生じる力に応答する。
【0159】
随意に、内壁は、本体チャンバと流体連通するようにそれを通して延び、第1の本体ポートと流体連通している第1の端部と、第2の本体ポートと流体連通している第2の端部とを有する内壁流体通路を有する。
【0160】
随意に、内壁流体通路は、呼気弁の動作中、第1および第2の本体ポートと連続流体連通し、内側と外壁との間のシールチャンバとの流体連通から外れる。
【0161】
随意に、内壁は、内壁を通して延びている内壁流体通路を有し、第1の本体ポートと連続流体連通する第1の開口部と、第2の本体ポートと連続流体連通する第2の開口部とを伴う。
【0162】
随意に、長手方向に圧縮可能な外壁および内壁は、複数の畝を伴って蛇状にされ、少なくとも部分的に長手方向に圧縮された位置にあるとき、畝のうちの2つ以上のものは、長手方向に圧縮される。
【0163】
能動呼気弁の最終実施形態は、患者接続部と、弁の動作を制御するために使用可能な圧力源を有する人工呼吸器との使用のためのものである。能動呼気弁は、本体チャンバ圧を有するガスをその中に伴う内部本体チャンバ、圧力源と流体連通するためのその中のチャネル、およびチャネルと流体連通している開口を有する弁体と、本体チャンバと流体連通し、患者接続部と流体連通するために構成されている第1の本体ポートと、本体チャンバと流体連通し、人工呼吸器と流体連通するために構成されている第2の本体ポートと、本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している通路と、通路をシールする閉鎖位置と通路を開放する開放位置との間で移動可能な弁シールとを含む。弁シールは、第1および第2の長手方向に間隔を置かれた端部と、外側の長手方向に延長可能な壁および外壁内に位置付けられる内側の長手方向に延長可能な壁とによって画定されたシールチャンバを有する。弁体の開口は、シールチャンバと流体連通し、圧力源との流体連通を提供する。シールチャンバの第1の端部は、外壁および内壁が長手方向拡張構成にある弁シールの閉鎖位置と、外壁および内壁が長手方向後退構成にある弁シールの開放位置との間で弁体内で長手方向に移動可能である。弁シールは、圧力源によって印加される圧力に応答して、閉鎖位置に向かって移動させられ、本体チャンバ圧によって印加される圧力に応答して、開放位置に向かって移動させられ、弁シールの移動の量および方向は、圧力源と本体チャンバ圧とによって発生させられる結果として生じる力に応答する。
【0164】
随意に、内壁は、本体チャンバと流体連通するようにそれを通して延び、第1の本体ポートと流体連通している第1の端部と、第2の本体ポートと流体連通している第2の端部とを有する内壁流体通路を有する。
【0165】
随意に、内壁流体通路は、呼気弁の動作中、第1および第2の本体ポートと連続流体連通し、内側と外壁との間のシールチャンバとの流体連通から外れる。
【0166】
随意に、内壁は、内壁を通して延びている内壁流体通路を有し、第1の本体ポートと連続流体連通する第1の開口部と、第2の本体ポートと連続流体連通する第2の開口部とを伴う。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、前記人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、前記人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、前記人工呼吸器は、
人工呼吸器接続部であって、前記患者回路は、前記人工呼吸器接続部との流体連通のために前記人工呼吸器接続部に接続可能である、人工呼吸器接続部と、
前記換気モードにおいて、前記患者への送達のために、換気空気の流動を前記人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、
前記人工呼吸器を前記患者から切断せずに、前記人工呼吸器の動作を換気モードから排痰補助モードに選択的に切り替えるためのユーザ入力と、
前記人工呼吸器を前記換気モードにおける動作から前記排痰補助モードにおける動作に切り替えるための前記ユーザ入力に応答して動作可能であるコントローラであって、前記コントローラは、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を前記患者に提供するように前記人工呼吸器の動作を制御する、コントローラと、
前記排痰補助の前記送気相のための第1の状態にあり、次いで、前記排痰補助の前記強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁であって、前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記送気相のための前記第1の状態にあるとき、前記排痰補助弁は、陽圧を前記人工呼吸器接続部に伝え、前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記強制排気相のための前記第2の状態にあるとき、前記排痰補助弁は、陰圧を前記人工呼吸器接続部に伝える、排痰補助弁と
を備えている、人工呼吸器。
(項目2)
前記排痰補助弁は、10~70cmH2Oの患者気道圧を発生させるために十分な陽圧を前記人工呼吸器接続部に伝え、前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記強制排気相のための前記第2の状態にあるとき、前記排痰補助弁は、-10~-70cmH2Oの患者気道圧を発生させるために十分な陰圧を前記人工呼吸器接続部に伝える、項目1に記載の人工呼吸器。
(項目3)
統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、前記人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、前記人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、前記人工呼吸器は、
前記排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を前記患者に提供するように前記人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
人工呼吸器接続部であって、前記患者回路は、前記人工呼吸器接続部との流体連通のために前記人工呼吸器接続部に接続可能である、人工呼吸器接続部と、
前記換気モードにおいて、前記患者への送達のために換気空気の流動を前記人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器サブシステムと、
コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、前記コンプレッサは、前記コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、前記加速されたガス状流体を前記コンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、
前記排痰補助の前記送気相のための第1の状態にあり、次いで、前記排痰補助の前記強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁であって、前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記送気相のための前記第1の状態にあるとき、前記排痰補助弁は、空気の流動を前記コンプレッサ入口に向かわせ、前記加速された空気の流動を前記患者への送達のために前記コンプレッサ出口から前記人工呼吸器接続部に向かわせ、前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記強制排気相のための前記第2の状態にあるとき、前記排痰補助弁は、強制排気ガスの流動を前記患者から前記コンプレッサ入口に向かわせ、前記加速された強制排気ガスの流動を前記コンプレッサ出口から排気する、排痰補助弁と
を備えている、人工呼吸器。
(項目4)
前記人工呼吸器が前記換気モードにあるとき、前記排痰補助弁は、前記第1の状態における動作のために保持されている、項目3に記載の人工呼吸器。
(項目5)
前記人工呼吸器部分は、前記換気モードにおいて、前記第1の状態における動作のために保持されている前記排痰補助弁を用いて前記換気空気を前記コンプレッサ入口に向かわせることによって、前記前記患者への送達のために換気空気の流動を前記人工呼吸器接続部に向かわせる、項目3に記載の人工呼吸器。
(項目6)
統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、前記人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、前記人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、前記人工呼吸器は、
前記排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を前記患者に提供するように前記人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
人工呼吸器接続部であって、前記患者回路は、前記人工呼吸器接続部との流体連通のために前記人工呼吸器接続部に接続可能である、人工呼吸器接続部と、
前記換気モードにおいて、前記患者への送達のために換気空気の流動を前記人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、
コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、前記コンプレッサは、前記コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、前記加速されたガス状流体を前記コンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、
前記排痰補助の前記送気相のための第1の状態にあり、次いで、前記排痰補助の前記強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁と
を備え、
前記排痰補助弁は、
第1のチャンバと、
第2のチャンバと、
第3のチャンバと、
空気の供給源と流体連通している弁空気取入口開口と、
弁排気出口開口と、
前記コンプレッサ入力と流体連通している弁からコンプレッサへの出口開口と、
前記コンプレッサ出力と流体連通しているコンプレッサから弁への入口開口と、
第1の開口であって、前記第1のチャンバと前記第2のチャンバとは、前記第1の開口を通して流体連通する、第1の開口と、
第2の開口であって、前記第2のチャンバと前記第3のチャンバとは、前記第2の開口を通して流体連通する、第2の開口と、
前記人工呼吸器接続部と流体連通している第3の開口と、
前記第1の開口を閉鎖する第1の位置と前記弁空気取入口開口を閉鎖する第2の位置との間で移動可能な第1の弁部材と、
前記弁排気出口開口を閉鎖する第1の位置と前記第2の開口を閉鎖する第2の位置との間で移動可能な第2の弁部材であって、
前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記送気相のための前記第1の状態にあるとき、前記第1の弁部材は、前記第1の弁部材の第1の位置にあり、前記第2の弁部材は、前記第2の弁部材の第1の位置にあり、
前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記強制排気相のための前記第2の状態にあるとき、前記第1の弁部材は、前記第1の弁部材の第2の位置にあり、前記第2の弁部材は、前記第2の弁部材の第2の状態にある、
第2の弁部材と、
前記第1および第2の弁部材を前記排痰補助の送気相のためのそれらの第1の位置に移動させ、前記第1および第2の弁部材を前記排痰補助の強制排気相のためのそれらの第2の位置に移動させるように構成されている弁アクチュエータと
を備えている、人工呼吸器。
(項目7)
前記人工呼吸器が前記換気モードにあるとき、前記排痰補助弁は、前記第1の状態における動作のために保持されている、項目6に記載の人工呼吸器。
(項目8)
前記人工呼吸器部分は、前記換気モードにおいて、前記第1の状態における動作のために保持されている前記排痰補助弁を用いて前記換気空気を前記コンプレッサ入口に向かわせることによって、前記前記患者への送達のために換気空気の流動を前記人工呼吸器接続部に向かわせる、項目6に記載の人工呼吸器。
(項目9)
前記第1および第2の弁部材は、接続部材に取り付けられており、前記弁アクチュエータは、前記接続部材を、前記第1および第2の弁部材を前記排痰補助の前記送気相のためのそれらの第1の位置に移動させるための第1の位置に移動させることと、前記第1および第2の弁部材を前記排痰補助の前記強制排気相のためのそれらの第2の位置に移動させるための第2の位置に移動させることとを行うように構成されている、項目6に記載の人工呼吸器。
(項目10)
前記弁アクチュエータは、電磁コイルと、永久磁石とを含み、前記電磁コイルおよび前記永久磁石のうちのうちの一方は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、前記電磁コイルおよび前記永久磁石のうちの他方は、静止しており、前記電磁コイルと前記永久磁石とは、前記電磁コイルが前記第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する、項目9に記載の人工呼吸器。
(項目11)
第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とをさらに含み、前記第1の永久ラッチ磁石および前記第1の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、前記第2の永久ラッチ磁石および前記第2の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、前記第1の永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起さているときに前記第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第1の位置にあるとき、前記第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられており、前記第2の永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起されているときに前記第1および第2の弁部材をそれらの第2の位置に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第2の位置にあるとき、前記第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、項目10に記載の人工呼吸器。
(項目12)
永久ラッチ磁石と、強磁性部材部分とをさらに含み、前記永久ラッチ磁石および前記強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、前記永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起されているときに前記第1および第2の弁部材をそれらの第1および第2の位置のうちの一方に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第1および第2の位置のうちのそのような一方にあるとき、前記強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、項目10に記載の人工呼吸器。
(項目13)
前記弁アクチュエータは、静止電磁コイルと、移動可能な永久磁石とを含み、前記電磁コイルは、静止コイル筐体内に位置付けられ、前記接続部材は、前記静止コイル筐体を通して延びており、前記永久磁石は、前記コイル筐体内に位置付けられ、前記電磁コイルは、前記永久磁石の周りに延びており、前記永久磁石は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、かつ前記電磁コイルとの磁気相互作用のために位置付けられ、前記電磁コイルと前記永久磁石とは、前記電磁コイルが前記第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する、項目9に記載の人工呼吸器。
(項目14)
第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とをさらに含み、前記第1の永久ラッチ磁石および前記第1の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、前記第2の永久ラッチ磁石および前記第2の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、前記第1の永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起されているときに前記第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第1の位置にあるとき、前記第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、前記第2の永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起されているときに前記第1および第2の部材をその第2の位置に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第2の位置にあるとき、前記第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、請に求項13に記載の人工呼吸器。
(項目15)
一体として前記接続部材とともに移動するために前記コイル筐体内の前記接続部材に取り付けられている第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とをさらに含み、前記第1の永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起されているときに前記第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第1の位置にあるとき、前記第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、前記第2の永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起されているときに前記第1および第2の弁部材をそれらの第2の位置に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第2の位置にあるとき、前記第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、請に求項13に記載の人工呼吸器。
(項目16)
前記第1の強磁性部材部分は、前記コイル筐体の第1の端部部分であり、前記第2の強磁性部材部分は、前記コイル筐体の第2の端部部分である、項目15に記載の人工呼吸器。
(項目17)
一体として前記接続部材とともに移動するために前記コイル筐体内の前記接続部材に取り付けられる永久ラッチ磁石と、強磁性部材部分とをさらに含み、前記永久ラッチ磁石は、前記電磁コイルが脱励起されているときに前記第1および第2の弁部材をそれらの第1および第2の位置のうちの一方に保持するために、前記第1および第2の弁部材がそれらの第1および第2の位置のうちのそのような一方にあるとき、前記強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、請に求項13に記載の人工呼吸器。
(項目18)
前記接続部材は、前記第2のチャンバを通して完全に延びている細長いシャフトであり、前記細長いシャフトは、前記第1の開口を通して前記第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分と、前記第2の開口を通して前記第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分とを有し、前記第1の弁部材は、前記弁空気取入口開口と前記第1の開口との間において前記第1のチャンバ内の前記シャフトの第1の端部部分に取り付けられ、前記第2の弁部材は、前記弁排気出口開口と前記第2の開口との間において前記第3のチャンバ内の前記シャフトの第2の端部部分に取り付けられている、項目9に記載の人工呼吸器。(項目19)
前記弁アクチュエータは、電磁コイルと、永久磁石とを含み、前記電磁コイルおよび前記永久磁石のうちのうちの一方は、一体としての前記接続部材との移動のために前記接続部材に取り付けられ、前記接続部材と同心状に配列され、前記電磁コイルおよび前記永久磁石のうちの他方は、静止しており、前記電磁コイルと前記永久磁石とは、前記電磁コイルが前記第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する、項目9に記載の人工呼吸器。
(項目20)
前記電磁コイルおよび前記永久磁石のうちの前記他方は、前記接続部材と同心状に配列されている、項目19に記載の人工呼吸器。
(項目21)
前記第1、第2、および第3のチャンバは、弁体内にある、項目6に記載の人工呼吸器。
(項目22)
前記第1、第2、および第3のチャンバは、前記弁体内で線形配列にあり、前記接続部材は、前記第2のチャンバを通して完全に延びている細長いシャフトであり、前記細長いシャフトは、前記第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分と、前記第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分とを有する、項目21に記載の人工呼吸器。
(項目23)
前記弁空気取入口開口、前記第1の開口、前記第2の開口、および前記弁排気出口開口は、線形整列にあり、前記接続部材は、前記弁空気取入口開口、前記第1の開口、前記第2の開口、および前記弁排気出口開口と同軸整列している細長いシャフトであり、前記シャフトは、前記第2のチャンバを通して完全に延び、前記シャフトは、前記第1の開口を通して前記第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分であって、前記第1の弁部材は、前記第1のチャンバ内で前記第1の端部部分に取り付けられ、前記第1の開口と前記弁空気取入口開口との間で前記シャフトとともに移動可能である、第1の端部部分と、前記第2の開口を通して前記第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分であって、前記第2の弁部材は、前記第3の開口内で前記第2の端部部分に取り付けられ、前記弁排気出口開口と前記第2の開口との間で前記シャフトとともに移動可能である、第2の端部部分とを有する、項目6に記載の人工呼吸器。
(項目24)
前記第1の弁部材が第1の位置にあるときに前記第1の弁部材によって閉鎖される前記第1の開口の面積と、前記第2の弁部材が第1の位置にあるときに前記第2の弁部材によって閉鎖される前記弁排気出口開口の面積とは、実質的に等しく、かつ反対に向けられた力を前記第1および第2の弁部材上に生産するようにサイズを決定されており、前記力は、前記第3の開口から伝送される前記第2のチャンバ内の空気圧から生じ、
前記第1の弁部材の第2の位置にあるときに前記第1の弁部材によって閉鎖される前記弁空気取入口開口の面積と、前記第2の弁部材の第2の位置にあるときに前記第2の弁部材によって閉鎖される前記第2の開口の面積とは、実質的に等しく、かつ反対に向けられた力を前記第1および第2の弁部材上に生産するようにサイズを決定されており、前記力は、前記第3の開口から伝送される前記第2のチャンバ内の空気圧から生じる、項目6に記載の人工呼吸器。
(項目25)
統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、前記人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、前記人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、前記人工呼吸器は、
前記排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を前記患者に提供するように前記人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
人工呼吸器接続部であって、前記患者回路は、前記人工呼吸器接続部との流体連通のために前記人工呼吸器接続部に接続可能である、人工呼吸器接続部と、
前記換気モードにおいて、前記患者への送達のために換気空気の流動を前記人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、
コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、前記コンプレッサは、前記コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、前記加速されたガス状流体を前記コンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、
前記排痰補助の前記送気相のための第1の状態にあり、次いで、前記排痰補助の前記強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁と
を備え、
前記排痰補助弁は、
空気の供給源と流体連通している弁空気取入口と、
弁排気出口と、
前記コンプレッサ入力と流体連通している弁からコンプレッサへの出口と、
前記コンプレッサ出力と流体連通しているコンプレッサから弁への入口と、
第1の弁部材であって、前記第1の弁部材は、前記第1の弁部材の第1の位置と前記第1の弁部材の第2の位置との間で移動可能である、第1の弁部材と、
第2の弁部材であって、前記第2の弁部材は、前記第2の弁部材の第1の位置と前記第2の弁部材の第2の位置との間で移動可能である、第2の弁部材と、
前記人工呼吸器接続部と流体連通している第3の開口であって、
前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記送気相のための前記第1の状態にあるとき、前記第1の弁部材は、前記第1の弁部材の第1の位置にあり、前記空気の供給源からの空気の流動が前記弁空気取入口に進入し、前記弁からコンプレッサへの出口を通して流動し、前記コンプレッサ入口に進入することを可能にする一方、前記空気の流動が前記弁空気取入口に進入し、直接前記第3の開口に流動することを遮断し、前記第2の弁部材は、前記第2の弁部材の第1の位置にあり、前記コンプレッサ出口からの加速された空気の流動が前記コンプレッサから弁への入口に進入し、前記患者への送達のために、前記人工呼吸器接続部への流動のために前記第3の開口を通して流動することを可能にする一方、前記コンプレッサ出口からの加速された空気の流動が前記コンプレッサから弁への入口に進入し、前記弁排気出口を通して流動することを遮断し、
前記排痰補助弁が前記排痰補助の前記強制排気相のための前記第2の状態にあるとき、前記第1の弁部材は、前記第1の弁部材の第2の位置にあり、前記患者からの強制排気ガスの流動が前記第3の開口に進入し、前記弁からコンプレッサへの出口を通して流動し、前記コンプレッサ入口に進入することを可能にする一方、前記患者からの強制排気ガスの流動が前記第3の開口に進入し、前記弁空気取入口を通して流動することを遮断し、前記第2の弁部材は、前記第2の弁部材の第2の状態にあり、前記加速された強制排気ガスの流動が前記コンプレッサから弁への入口に進入し、前記弁排気出口を通して流動することを可能にする一方、前記加速された強制排気ガスの流動が前記コンプレッサから弁への入口に進入し、前記第3の開口に流動することを遮断する、
第3の開口と、
前記第1および第2の弁部材を前記排痰補助の送気相のための前記第1および第2の弁部材の第1の位置に移動させ、前記第1および第2の弁部材を前記排痰補助の強制排気相のための前記第1および第2の弁部材の第2の位置に移動させるように構成されている弁アクチュエータと
を備えている、人工呼吸器。
【図面の簡単な説明】
【0167】
図1図1は、ヒト患者によって使用するための人工呼吸器を含む例示的システムを図示するブロック図である。
図2A図2Aは、図1の人工呼吸器との使用のための受動患者回路の第1の実施形態の例証である。
図2B図2Bは、図1の人工呼吸器との使用のための受動患者回路の第2の実施形態の断面図である。
図2C図2Cは、閉鎖構成に図示される図2Bの受動患者回路の弁アセンブリの拡大断面図である。
図2D図2Dは、開放構成に図示される図2Bの受動患者回路の弁アセンブリの拡大断面図である。
図2E図2Eは、図2Bの受動患者回路の弁アセンブリの分解図である。
図2F図2Fは、図2Aに示される受動患者回路の第1の実施形態の代替実施形態の例証であり、リーク弁が、患者接続部の中に組み込まれる。
図3A図3Aは、図1の人工呼吸器との使用のための能動患者回路の実施形態の断面図である。
図3B図3Bは、図3Aの能動患者回路の多管腔管アセンブリの分解図である。
図3C図3Cは、図3Aの能動患者回路の能動呼気弁アセンブリの分解図である。
図3D図3Dは、図3Cの能動呼気弁アセンブリの二重蛇腹部材の拡大斜視図である。
図3E図3Eは、閉鎖位置における能動呼気弁アセンブリの二重蛇腹部材とともに図示される、図3Aの能動患者回路の拡大断面図である。
図3F図3Fは、開放位置における能動呼気弁アセンブリの二重蛇腹部材とともに図示される、図3Aの能動患者回路の第1の拡大断面図である。
図3G図3Gは、開放位置における能動呼気弁アセンブリの二重蛇腹部材とともに図示される、図3Aの能動患者回路の第2の拡大断面図である。
図4図4は、図1の人工呼吸器のいくつかの例示的構成要素を図示するブロック図である。
図5A図5Aは、第1の構成に描写される人工呼吸器アセンブリの排痰補助弁を伴う図1の人工呼吸器の人工呼吸器アセンブリのいくつかの例示的構成要素を図示する概略図である。
図5B図5Bは、第2の構成における人工呼吸器アセンブリの排痰補助弁を図示する概略図である。
図5C図5Cは、第1の構成における排痰補助弁を示す図5Aの概略図の拡大部分である。
図5D図5Dは、第2の構成における排痰補助弁を示す図5Bの概略図の拡大部分である。
図5E図5Eは、人工呼吸器の制御システムの例示的構成要素と、制御システムによって換気アセンブリの例示的構成要素に送信される制御信号と、制御システムによって換気アセンブリの例示的構成要素から受信されるデータ信号とを図示するブロック図である。
図6図6は、図1の人工呼吸器のユーザインターフェースのいくつかの例示的構成要素を図示するブロック図である。
図7A図7Aは、図1の人工呼吸器の酸素アセンブリのいくつかの例示的構成要素を図示する概略図である。
図7B図7Bは、制御システムによって酸素アセンブリの例示的構成要素に送信される例示的制御信号と、制御システムによって酸素アセンブリの例示的構成要素から受信されるデータ信号とを図示するブロック図である。
図8A図8Aは、真空圧力スイング吸着(「VPSA」)プロセスの第1の位相中の酸素アセンブリの吸着床を図示するブロック図である。
図8B図8Bは、VPSAプロセスの第2の位相中の酸素アセンブリの吸着床を図示するブロック図である。
図8C図8Cは、VPSAプロセスの第3の位相中の酸素アセンブリの吸着床を図示するブロック図である。
図8D図8Dは、VPSAプロセスの第4の位相中の酸素アセンブリの吸着床を図示するブロック図である。
図9図9は、酸素アセンブリの計測弁の例証である。
図10A図10Aは、酸素アセンブリの第1の回転弁アセンブリの第1の側の斜視図である。
図10B図10Bは、第1の回転弁アセンブリの第2の側の斜視図である。
図10C図10Cは、モータアセンブリのシャフトを含み、モータアセンブリの他の部品を省略する、第1の回転弁アセンブリの第1の側の斜視図である。
図10D図10Dは、その外側筐体および印刷回路基板が除去されている、第1の回転弁アセンブリの第2の側の斜視図である。
図10E図10Eは、端部キャップおよび留め具とともに図示される、第1の回転弁アセンブリの4つのポペット弁のうちの1つの分解斜視図である。
図10F図10Fは、その第2および第4のポペット弁が開放されている、第1の回転弁アセンブリの断面図である。
図10G図10Gは、その第1および第3のポペット弁が開放されている、第1の回転弁アセンブリの断面図である。
図11図11は、VPSAプロセスの4つの位相中に酸素発生器の窒素吸着材料床によって経験される圧力および供給流量を示すグラフである。
図12図12は、図1の人工呼吸器の制御システムによって行われる方法の流れ図である。
図13A図13Aは、その4つのポペット弁の第1のものが開放されて描写される、酸素アセンブリの随意の第2の回転弁アセンブリの例証である。
図13B図13Bは、その4つのポペット弁の第2のものが開放されて描写される、酸素アセンブリの随意の第2の回転弁アセンブリの例証である。
図13C図13Cは、その4つのポペット弁の第3のものが開放されて描写される、酸素アセンブリの随意の第2の回転弁アセンブリの例証である。
図13D図13Dは、その4つのポペット弁の第4のものが開放されて描写される、酸素アセンブリの随意の第2の回転弁アセンブリの例証である。
図14A図14Aは、吸気および呼気相の両方中の従来技術人工呼吸器を使用した患者気道流量を示すグラフである。
図14B図14Bは、吸気および呼気相の両方中の従来技術人工呼吸器を使用した患者気道圧を示すグラフである。
図15A図15Aは、吸気および呼気相の両方中の図1の人工呼吸器を使用した患者気道流量を示すグラフである。
図15B図15Bは、吸気および呼気相の両方中の図1の人工呼吸器を使用した患者気道圧を示すグラフである。
図16図16は、図1の人工呼吸器との使用のための例示的吸引アセンブリを図示するブロック図である。
図17A図17Aは、排痰補助弁の空気取入口側を示す人工呼吸器アセンブリの排痰補助弁の斜視図である。
図17B図17Bは、排痰補助弁の排気出口側を示す排痰補助弁の斜視図である。
図18A図18Aは、通常換気および排痰の送気相中に使用される第1の構成における排痰補助弁の断面図である。
図18B図18Bは、排痰の強制排気相中に使用される第2の構成における排痰補助弁の断面図である。
図19A図19Aは、排痰補助弁の端部キャップアセンブリの分解斜視図である。
図19B図19Bは、図19Aの端部キャップアセンブリの弁座部材の第2の側の拡大斜視図である。
図19C図19Cは、図19Aの端部キャップアセンブリの弁座部材の第1の側の拡大斜視図である。
図20図20は、可動コイルアクチュエータと、シャフトと、一対のポペット弁アセンブリとを含む、排痰補助弁のサブアセンブリの斜視図である。
図21図21は、排痰補助弁のポペット弁アセンブリのうちの1つの分解斜視図である。
図22図22は、シャフトと、ガイド部材と、保持リングとを含む、排痰補助弁のサブアセンブリの分解斜視図である。
図23A図23Aは、排痰補助弁の空気取入口側の斜視図であり、その端部キャップアセンブリおよびポペット弁アセンブリの両方を省略している。
図23B図23Bは、排痰補助弁の排気出口側の斜視図であり、その端部キャップアセンブリを省略している。
図24A図24Aは、排痰補助弁の筐体の取入口本体部分の第1の側の斜視図である。
図24B図24Bは、排痰補助弁の筐体の取入口本体部分の第2の側の斜視図である。
図25図25は、排痰補助弁の筐体の排気本体部分の斜視図である。
図26図26は、一対のグラフであり、上のグラフは、人工呼吸器を使用して行われる排痰補助処置の送気および強制排気相の両方中の気道圧を示し、下のグラフは、人工呼吸器を使用して行われる排痰補助処置の送気および強制排気相の両方中の気道流量を示す。
図27図27は、分泌物トラップの側面図である。
図28図28は、患者接続部および患者回路接続の両方に接続される図27の分泌物トラップの側面図である。
図29図29は、ドレインを含む、図28の分泌物トラップの実施形態の側面図である。
図30図30は、図2Bの受動患者回路において使用するための弁アセンブリの代替実施形態の分解図である。
図31A図31Aは、閉鎖構成に図示される図30の弁アセンブリの拡大縦断面図である。
図31B図31Bは、開放構成に図示される図30の弁アセンブリの拡大縦断面図である。
図31C図31Cは、図31Aに描写される位置からその縦軸の周りに約45°回転される図31Aの弁アセンブリの拡大縦断面図である。
図32図32は、図30の弁アセンブリの第1の弁筐体の斜視図である。
図33図33は、図30の弁アセンブリの第2の弁筐体の斜視図である。
図34A図34Aは、通常換気および排痰の送気相中に使用される第1の構成に描写される図5Aの人工呼吸器アセンブリとの使用のための排痰補助弁の代替実施形態の縦断面図である。
図34B図34Bは、排痰の強制排気相中に使用される第2の構成に描写される図34Aの排痰補助弁の縦断面図である。
図35図35は、図34Aの排痰補助弁の端部キャップアセンブリの分解斜視図である。
図36図36は、アクチュエータの移動可能な磁石サブアセンブリと、シャフトと、一対のポペット弁アセンブリとを含む、図34Aの排痰補助弁のサブアセンブリの斜視図である。
図37図37は、図34Aの排痰補助弁の筐体の取入口本体部分の斜視図である。
図38図38は、図34Aの排痰補助弁の筐体の排気体部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0168】
同一参照番号が、同一構成要素を識別するために図中で使用されている。
【0169】
図1は、患者102によって使用するための統合された排痰補助機能性を伴う人工呼吸器100を含む例示的システム10を図示するブロック図である。人工呼吸器100は、従来の体積制御式換気および圧力制御式換気の両方を提供するように構成され得る。人工呼吸器100は、随意の多管腔管接続部103と、主要人工呼吸器接続部104と、患者酸素出口105とを有する。患者102は、患者回路110によって主要人工呼吸器接続部104および/または患者酸素出口105に接続可能な患者接続部106(例えば、気管用管、鼻用マスク、マウスピース等)を有する。
【0170】
以下に説明されるように、患者回路110は、能動患者回路または受動患者回路として実装され得る。随意に、患者回路110は、能動患者回路として実装されるとき、患者回路110は、随意の多管腔管接続部103に接続されるように構成される、1つ以上のポート111を含み得る。ポート111は、1つ以上の圧力信号109が、随意の多管腔管接続部103と患者回路110との間で流れることを可能にする。当業者に明白であるように、圧力信号は、圧力が測定されるべき流体(および/またはガス)源から得られるガスとして特徴付けられ得る。得られるガスは、流体(および/またはガス)源と同一圧力にある。
【0171】
主要人工呼吸器接続部104は、随意に酸素と混合される室内空気114を含むガス112を提供するように構成される。「室内空気」として識別されるが、当業者は、室内空気114が人工呼吸器100の外部にある任意の源から得られる空気を含み得ることを理解する。ガス112は、吸気ガス(呼吸の吸気相中)または排痰の送気相中に使用される送気ガスとして使用され得る。主要人工呼吸器接続部104は、排痰の強制排気相中に患者102によって呼気された強制排気ガスを含み得るガス113を受け取るように構成される。
【0172】
空気114は、患者空気取入口116を介して、人工呼吸器100によって受け取られる。随意に空気114と混合される酸素は、人工呼吸器100によって内部で発生させられ、および/または随意の低圧酸素源118(例えば、酸素濃縮器)ならびに/もしくは随意の高圧酸素源120から受け取られ得る。酸素が内部で発生させられるとき、人工呼吸器100は、出口通気口124を介して、排ガス(例えば、窒素豊富ガス122)を出力し得る。随意に、人工呼吸器100は、随意の低圧酸素源118に結合され、随意の低圧酸素128をそこから受け取るように構成される低圧酸素入口126を含み得る。人工呼吸器100は、随意の高圧酸素源120に結合され、随意の高圧酸素132をそこから受け取るように構成される随意の高圧酸素入口130を含み得る。
【0173】
患者酸素出口105は、患者の呼吸と同期させられた酸素140の用量またはパルスを患者接続部106に提供するように構成される(患者回路110を介して)。主要人工呼吸器接続部104によって提供されるガス112と異なり、酸素140のパルスは、空気114を含まない。
【0174】
患者回路110に送達されるガス112および/または酸素140のパルスは、それによって、吸気または送気ガス108として、少なくとも部分的に、それらのガスを患者の肺142の中に伝える患者接続部106に伝えられる。呼吸の呼気相または排痰の強制排気相中、患者が吐き出す度に、呼気ガス107は、患者接続部106を介して、患者回路110に進入する。したがって、患者回路110は、以下のガスのうちの1つ以上のものを含み得る:人工呼吸器100によって提供されるガス112、酸素140のパルス、および呼気ガス107。例証を容易にするために、患者回路110の内側のガスは、以降「患者ガス」と称されるであろう。
【0175】
随意に、人工呼吸器100は、随意の吸引アセンブリ152に結合されるように構成される吸引接続部150を含む。人工呼吸器100は、随意の吸引接続部150を介して、吸引力154を随意の吸引アセンブリ152に提供し得る。吸引アセンブリ152は、患者接続部106、患者接続部106の内側に位置付け可能な吸引カテーテル812(図16参照)、および/またはドレイン1280(図29参照)に接続されるように構成され得る。
【0176】
図1を参照すると、随意に、人工呼吸器100は、随意のネブライザアセンブリ162に結合されるように構成されるネブライザ接続部160を含む。人工呼吸器100は、随意のネブライザ接続部160を介して、ガス164(例えば、空気114)を随意のネブライザアセンブリ162に提供し得る。随意のネブライザアセンブリ162は、患者回路110に接続されるように構成され得る。しかしながら、これは、要件ではない。
【0177】
随意に、人工呼吸器100は、それを通して排気167が人工呼吸器100から退出し得る出口ポート166を含み得る。
【0178】
人工呼吸器100は、持ち運びができ、内部バッテリ(図示せず)および/または従来の壁電気コンセント等の外部電源(図示せず)によって給電されるように構成され得る。
【0179】
(受動患者回路)
図2Aは、患者回路110を実装するために使用され得る、受動患者回路170の第1の実施形態の例証である。図2Aを参照すると、受動患者回路170は、第1の端部部分172と、その反対に、第2の端部部分174とを有する。第1の端部部分172は、(例えば、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して)主要人工呼吸器接続部104に接続または結合されるように構成される。第2の端部部分174は、患者接続部106に接続または結合されるように構成される(例えば、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して)。随意に、分泌物トラップ1250(図27-29に関して以下に説明される)が、第2の端部部分174と患者接続部106との間に位置付けられ得る。受動患者回路170は、ガス112(随意に、酸素と混合される空気114を含む)を主要人工呼吸器接続部104から患者接続部106の中に伝える(随意に、図27-29に図示される分泌物トラップ1250を介して)。
【0180】
図示される実施形態では、受動患者回路170は、随意の細菌フィルタ176と、リーク弁177と、可撓性管区画178とを含む。随意の細菌フィルタ176は、第1の端部部分172と可撓性管区画178との間に位置付けられ得る。ガス112は、随意の細菌フィルタ176を通して患者接続部106上に流動し得る。存在するとき、細菌フィルタ176は、細菌(例えば、患者接続部106から受け取られた)が(主要人工呼吸器接続部104を介して)人工呼吸器100に進入することを防止することに役立つ。
【0181】
リーク弁177は、第2の端部部分174の近傍において可撓性管区画178に結合される。リーク弁177は、ガスが受動患者回路170から受動患者回路170の外側の環境の中に流動することを可能にするように構成される。リーク弁177は、吸気相中および呼気相中の両方で、最大で受動患者回路170の内側の圧力の閾値量を可能にするように構成される従来の固定リーク弁として実装され得る。
【0182】
リーク弁177は、受動患者回路170の内側の圧力が閾値量(例えば、環境圧)を上回る度に、患者ガスの一部が受動患者回路170から受動患者回路170の外側の環境の中に流動することを可能にする陽圧弁として実装され得る。リーク弁177は、受動患者回路170の内側の圧力が閾値量を下回るとき、出口開口部180を覆い、シールする可撓性部材またはフラップ179を含む。したがって、リーク弁177は、受動患者回路170の内側の圧力が閾値量を下回るとき、閉鎖される。
【0183】
一方、フラップ179は、受動患者回路170の内側の圧力が閾値量(例えば、環境圧)を超えると、外向きに押され、出口開口部180から離れるように構成される。したがって、リーク弁177は、受動患者回路170の内側の圧力が閾値量を上回ると、開放される。通常換気中、リーク弁177は、吸気相中および呼気相中の両方で、開放される。これは、受動患者回路170の内側の患者ガスの一部が、吸気相中および呼気相中の両方で、受動患者回路170から出口開口部180を通して受動患者回路170の外側の環境の中に流動することを意味する。一方、以下に説明されるように、排痰の強制排気相中、リーク弁177は、閉鎖している。これは、受動患者回路170の内側の患者ガスが受動患者回路170から出口開口部180を通して流動することを防止する。空気が受動患者回路170に出口開口部180を通して進入することも防止する。
【0184】
図2Fは、図2Aに示される受動患者回路170の第1の実施形態の代替実施形態の例証であり、リーク弁177は、患者接続部106の中に組み込まれ、そこに可撓性管区画178の第2の端部部分174が、接続または結合される。代替として、リーク弁177は、可撓性管区画178の第2の端部部分174および患者接続部106の両方に接続または結合される別個の部品として構築され得る。
【0185】
図2Bは、患者回路110を実装するために使用され得る受動患者回路440の第2の実施形態の例証である。受動患者回路440は、コネクタ442と、可撓性管区画444と、開放端付き酸素パルス送達管446と、弁アセンブリ448とを含む。可撓性管区画444は、従来の蛇状または拡張式換気ホースもしくは管類(例えば、回路管類)を使用して実装され得る。可撓性管区画444は、第1の端部部分450と、その反対に、第2の端部部分451とを有する。第1の端部部分450は、コネクタ442に接続または結合されるように構成される。第2の端部部分451は、弁アセンブリ448に接続または結合されるように構成される。
【0186】
コネクタ442は、略管形状のコネクタ筐体452を有し、第1の端部部分454は、主要人工呼吸器接続部104(例えば、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して)に接続され、ガス112(随意に、酸素と混合される空気114を含む)を主要人工呼吸器接続部104から受け取るように構成される。随意に、細菌フィルタ176(図2A参照)が、コネクタ442と主要人工呼吸器接続部104との間に位置付けられ得る。そのような実施形態では、ガス112は、細菌フィルタ176を通してコネクタ442まで流動する。細菌フィルタ176は、細菌(例えば、患者接続部106から受け取られた)が(主要人工呼吸器接続部104を介して)人工呼吸器100に進入することを防止することに役立つ。
【0187】
コネクタ筐体452は、可撓性管区画444の第1の端部部分450に結合され、第1の端部部分454によって受け取られるガス112を可撓性管区画444に提供するように構成される第2の端部部分456を有する。可撓性管区画444は、ガス112を弁アセンブリ448に伝える。
【0188】
コネクタ442は、コネクタ筐体452の外側に延びている、中空管区分458を含む。図示される実施形態では、管区分458は、コネクタ筐体452を実質的に横断する。しかしながら、これは、要件ではない。管区分458は、患者酸素出口105に接続され(例えば、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して)、酸素140のパルスをそこから受け取るように構成される開放自由端部分459を有する。コネクタ筐体452の内側では、管区分458は、酸素パルス送達管446に接続され、酸素140のパルスをそこに提供する。図示される実施形態では、管区分458は、コネクタ筐体452の内側に長手方向に延びている分岐管460に接続されるか、またはそれを含む。分岐管460は、酸素パルス送達管446に結合され、酸素140のパルスをそこに提供するように構成される開放自由端462を有する。管区分458は、コネクタ筐体452の中に延びているが、管区分458は、コネクタ筐体452を通るガス112の流動を部分的にのみ妨害する。言い換えると、ガス112は、存在する場合、管区分458および分岐管460の近くを、またはそれに沿って通過する。
【0189】
図示される実施形態では、酸素パルス送達管446は、可撓性管区画444を通して、少なくとも途中まで、弁アセンブリ448の中に延びている。したがって、酸素パルス送達管446は、受動患者回路440の大部分に沿って、酸素140のパルスを可撓性管区画444内のガスから分離する。酸素パルス送達管446は、分岐管460に結合されるように構成される第1の端部部分464を有する。酸素パルス送達管446は、患者接続部106またはその近傍で終端する、第2の端部部分465を有する。非限定的例として、第2の端部部分465は、患者接続部106の約2センチメートル以内で終端し得る。酸素パルス送達管446は、酸素140のパルスを分岐管460から患者接続部106に伝える。同時に、受動患者回路440は、ガス112(随意に、酸素と混合される空気114を含む)を主要人工呼吸器接続部104から患者接続部106の中に伝える。
【0190】
代替実施形態では、酸素パルス送達管446は、患者酸素出口105に接続され(例えば、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して)、酸素140のパルスを患者酸素出口105から受け取り得る。そのような実施形態では、酸素パルス送達管446は、可撓性管区画444の外側に沿って延び得る。酸素パルス送達管446の第2の端部部分465は、患者接続部106またはその近傍において、受動患者回路440の一部に接続され、酸素140のパルスを分岐管460から患者接続部106に提供し得る。
【0191】
図2C-2Eは、弁アセンブリ448の例示的構成要素を図示する。図示される実施形態では、弁アセンブリ448は、第1の弁筐体468と、第2の弁筐体469と、可撓性のリング形状のリーフ470とを含む。
【0192】
第1の弁筐体468は、患者接続部106(図2A参照)に結合されるように構成される。随意に、分泌物トラップ1250(図27および28参照)が、第1の弁筐体468と患者接続部106との間に結合され得る。第2の弁筐体469は、可撓性管区画444の第2の端部部分451に結合されるように構成される。第1および第2の弁筐体468および469は、その間に位置付けられるリング形状のリーフ470と一緒に結合されるように構成される。リーフ470の周辺部分473は、第1および第2の弁筐体468および469によって画定されたリング形状のチャンバ474内に位置付けられる。1つ以上の開口部476が、第2の弁筐体469内に形成され、チャンバ474を受動患者回路440(図2B参照)の外側の環境と接続する。加えて、1つ以上の開口部478が、第2の弁筐体469内に形成され、受動患者回路440(図2B参照)の内側の患者ガスをチャンバ474と接続する。
【0193】
フラップ179(図2A参照)のように、リーフ470の周辺部分473は、受動患者回路440(図2B参照)の内側の圧力が閾値量(例えば、環境圧)を超えると、閉鎖位置(図2C参照)および開放位置(図2D参照)から遷移または偏向するように構成される。リーフ470の周辺部分473が図2Cに描写される閉鎖位置にあるとき、リーフ470は、1つ以上の開口部478を遮断し、チャンバ474を受動患者回路440(図2B参照)の内側の環境から分離する。一方、リーフ470の周辺部分473が図2Dに描写される開放位置にあるとき、リーフ470は、もはや1つ以上の開口部478を遮断せず、チャンバ474が受動患者回路440(図2B参照)の内側および外側の患者ガスと連通することを可能にする。したがって、ガスは、受動患者回路440(図2B参照)の内部から開口部478、チャンバ474、および開口部476を通して退出し得る。
【0194】
吸気相中、人工呼吸器100は、受動患者回路440の内側の圧力を調節し、事前設定された吸気圧力を達成し、それは、リーフ470の周辺部分473を開放位置に設置または維持し、リーフの周辺部分473は、開口部478を遮断されないままにする。患者ガスの一部は、患者102(図1参照)に流動し、患者ガスの一部は、開口部476を通して外に流動する。
【0195】
呼気相中、人工呼吸器100は、受動患者回路440の内側の圧力を調節し、ベースラインまたは呼気終末陽圧(「PEEP」)を達成し、それは、リーフ470の周辺部分473を開放位置に設置または維持する。呼気ガス107の一部(図1参照)は、患者102から開口部476を通して外に流動し、呼気ガス107の一部は、受動患者回路440の中に(例えば、可撓性管区画444の中に)流動する。
【0196】
呼吸は、呼気相の終了と吸気相の開始との間で一時停止し得る。この一時停止は、位相間で生じる不感時間として特徴付けられ得る。一時停止中、人工呼吸器100は、受動患者回路440の内側の圧力をPEEPに調節し、それは、リーフ470の周辺部分473を開放位置に設置または維持し、人工呼吸器100からのガス112の流動を受動患者回路440から開口部476を通して流動させる。この時間中、呼気相中に受動患者回路440の中に流動させられた呼気ガス107の少なくとも一部は、人工呼吸器100からのガス112の前方移動流動によって、開口部476を通して「パージ」される。
【0197】
以下に説明されるように、排痰の強制排気相中、受動患者回路440(図2B参照)の内側の圧力は、閾値量(例えば、環境圧)未満である。これは、リーフ470の周辺部分473を閉鎖位置に設置し、リーフの周辺部分473は、開口部478を遮断し、それは、受動患者回路440の内側の患者ガスが受動患者回路440から開口部476を通して流動することを防止する。それは、空気が受動患者回路440に開口部476を通して進入することも防止する。
【0198】
開口部476の組み合わせられた面積は、固定オリフィスを提供するように特徴付けられ得る。したがって、弁アセンブリ448は、固定オリフィスを伴う一方向弁として特徴付けられ得る。開口部476の組み合わせられた面積が、大きすぎる場合、吸気流動の大部分は、開口部476を通して漏出し、患者102に殆ど残らないであろう。逆に言えば、開口部476の組み合わせられた面積が小さすぎる場合、呼気ガス107は、呼気相中および吸気相と呼気相との間の一時停止中、受動患者回路440から完全にパージされないであろう。非限定的例として、弁アセンブリ448は、受動患者回路440の内側の圧力が約10水柱センチメートル(「cmH2O」)であるとき、約20~50リットル/分(「LPM」)漏出するように構成され得る。
【0199】
図30は、弁アセンブリ448の代わりに、受動患者回路440(図2B参照)内で使用され得る弁アセンブリ1448の代替実施形態の分解図である。そのような実施形態では、可撓性管区画444(図2B参照)は、ガス112(図2B参照)を弁アセンブリ1448に伝え、酸素パルス送達管446は、可撓性管区画444(図2B参照)を通して、少なくとも途中まで、弁アセンブリ1448の中に延び得る。
【0200】
図示される実施形態では、弁アセンブリ1448は、第1の弁筐体1468と、第2の弁筐体1469と、可撓性のリング形状のリーフ1470とを含む。図31A-31Cに示されるように、第1および第2の弁筐体1468、1469は、その間に位置付けられるリング形状のリーフ1470と一緒に結合されるように構成される。
【0201】
図32を参照すると、図示される実施形態では、第1の弁筐体1468は、第1の端部部分1480と、その反対に、第2の端部部分1482とを有する。開放端付き貫通チャネル1484が、その第1の端部部分1480と第2の端部部分1482との間を第1の弁筐体1468を通して延びている。第1の端部部分1480は、患者接続部106(図2B参照)に結合されるように構成される。随意に、分泌物トラップ1250(図27-29参照)が、第1の弁筐体1468の第1の端部部分1480と患者接続部106(図2B参照)との間に結合され得る。
【0202】
第2の端部部分1482は、第2の弁筐体1469(図30-31Cおよび33参照)に結合されるように構成される。第2の端部部分1482は、チャネル1484に沿って位置付けられたリング形状の長手方向に延びている内壁1486を含み、内壁1486は、チャネル1484の一部を画定する。第2の端部部分1482は、内壁1486から半径方向外向きに延び、リング形状の長手方向に延びている外壁1489で終端する第1の壁部分1488を含む。外壁1489は、内壁1486と同心であり、第1の壁部分1488によって内壁1486から間隔を置かれている。内壁1486の遠位縁部分1487は、リーフ1470(図30-31C参照)に当接し、リーフ1470を第2の弁筐体1469(図30-31Cおよび33参照)に対して押し付け、リング形状の内壁1486の遠位縁部分1487に沿って、環状シールを第1の弁筐体1468と第2の弁筐体1469との間に形成するように構成される。外壁1489が第1の壁部分1488を終端させる場所の近傍で、外壁1489は、内壁1486に向かって面する、外壁1489の内側表面に沿って形成されるリング形状の溝1490を有する。外壁1489は、その中に形成される長手方向に延びている切り欠きまたはキー溝1491を有する。
【0203】
図33を参照すると、図示される実施形態では、第2の弁筐体1469は、第1の端部部分1420と、その反対に、第2の端部部分1422とを有する。開放端付き貫通チャネル1424が、その第1の端部部分1420と第2の端部部分1422との間に第2の弁筐体1469を通して延びている。第2の弁筐体1469の第2の端部部分1422は、可撓性管区画444(図2B参照)の第2の端部部分451(図2B参照)に結合されるように構成される。
【0204】
第1の端部部分1420は、第1の弁筐体1468に結合されるように構成される(図30-32参照)。第2の弁筐体1469の第1の端部部分1420は、遠位部分1429を有する半径方向外向きに延びている第2の壁部分1428を含む。複数のタブ1430A-1430Dが、第2の壁部分1428の遠位部分1429に沿って位置付けられる。タブ1430A-1430Dは、第1の弁筐体1468(図30-32参照)の外壁1489(図32参照)内に形成されるリング形状の溝1490(図32参照)の内側に受け取られるように構成される。タブ1430A-1430Dと溝1490との間の係合は、第1および第2の弁筐体1468、1469を一緒に結合する。タブ1430Dは、第1の弁筐体1468(図30-32参照)の外壁1489(図32参照)内に形成されるキー溝1491(図32参照)の内側に受け取られるように構成されるキー部材1432を含む。第1および第2の弁筐体1468、1469が一緒に結合されると、キー部材1432は、キー溝1491の内側に受け取られ、第2の弁筐体1469に対する第1の弁筐体1468の回転を防止する。
【0205】
第2の弁筐体1469は、リーフ1470(図30-31B参照)内に形成される中心貫通孔1436(図30参照)の内側に受け取られるように構成される複数のリーフ位置付け突起1434A-1434Dを含む。図31Cを参照すると、リーフ位置付け突起1434A-1434Dは、リーフ1470を第1および第2の弁筐体1468、1469に対して位置付けることに役立つ。第1および第2の弁筐体1468、1469が一緒に結合されると、リーフ位置付け突起1434A-1434Dは、内壁1486(図32参照)に沿ってチャネル1484(図32参照)の中に延びる。
【0206】
図31A-31Cを参照すると、リーフ1470の周辺部分1473は、第1および第2の弁筐体1468、1469によって画定されたリング形状のチャンバ1474内に位置付けられる。図31Aおよび31Bを参照すると、図示される実施形態では、チャンバ1474は、内壁1486と、第1の壁部分1488と、外壁1489と、第2の壁部分1428とによって画定される。
【0207】
1つ以上の開口部1476が、第1の弁筐体1468と第2の弁筐体1469との間に画定される。図示される実施形態では、第2の壁部分1428は、第1の弁筐体1468の外壁1489に向かって途中までのみ延びている。しかしながら、図31Cに示されるように、第2の壁部分1428の遠位部分1429(図33参照)上に搭載される、タブ1430A-1430D(図33参照)は、第1の弁筐体1468の外壁1489に接触する。したがって、図31Aおよび31Bを参照すると、開口部1476は、第2の壁部分1428の遠位部分1429(図33参照)と第1の弁筐体1468の外壁1489との間に画定され、タブ1430A-1430D(図33参照)間に位置付けられる。
【0208】
1つ以上の開口部1476は、チャンバ1474と受動患者回路440(図2B参照)の外側の環境を接続する。加えて、1つ以上の開口部1478が、第2の弁筐体1469内に形成され、受動患者回路440(図2B参照)の内側の患者ガスとチャンバ1474を接続する。図33を参照すると、1つ以上の開口部1478は、第2の壁部分1428の遠位部分1429とリーフ位置付け突起1434A-1434Dとの間に位置付けられる。
【0209】
図31A-31Cを参照すると、可撓性のリング形状のリーフ1470は、可撓性のリング形状のリーフ470(図2C-2E参照)に実質的に類似する。リーフ1470の周辺部分1473は、受動患者回路440の内側の圧力(図2B参照)が閾値量(例えば、環境圧)を超えると、閉鎖位置(図31Aおよび31C参照)および開放位置(図31B参照)から遷移または偏向するように構成される。リーフ1470の周辺部分1473が図31Aおよび31Cに描写される閉鎖位置にあるとき、リーフ1470は、チャンバ1474の中への1つ以上の開口部1478を遮断し、それによって、チャンバ1474を受動患者回路440(図2B参照)の内側の環境から分離する。一方、リーフ1470の周辺部分1473が図31Bに描写される開放位置にあるとき、リーフ1470は、もはや1つ以上の開口部1478を遮断せず、チャンバ1474が受動患者回路440(図2B参照)の内側の患者ガスと連通することを可能にする。したがって、ガスは、受動患者回路440(図2B参照)の内部から、開口部1478、チャンバ1474、および開口部1476を通して退出し得る。
【0210】
前述のように、吸気相中、人工呼吸器100は、受動患者回路440の内側の圧力を調節し、事前設定された吸気圧力を達成し、それは、リーフ1470の周辺部分1473を開放位置(図31B参照)に設置または維持する。患者ガスの一部は、患者102(図1参照)に流動し、患者ガスの一部は、開口部1476を通して外に流動する。
【0211】
呼気相中、人工呼吸器100は、受動患者回路440の内側の圧力を調節し、ベースラインまたは呼気終末陽圧(「PEEP」)を達成し、それは、リーフ1470の周辺部分1473を開放位置(図31B参照)に設置または維持する。患者102からの呼気ガス107(図1参照)の一部は、開口部1476を通して外に流動し、呼気ガス107の一部は、受動患者回路440の中に(例えば、可撓性管区画444の中に)流動する。
【0212】
呼気相の終了と吸気相の開始との間の一時停止中、人工呼吸器100は、受動患者回路440の内側の圧力をPEEPに調節し、それは、リーフ1470の周辺部分1473を開放位置(図31B参照)に設置または維持し、人工呼吸器100からのガス112の流動を受動患者回路440から開口部1476を通して流動させる。この時間中、呼気相中に受動患者回路440の中に流動させられる呼気ガス107の少なくとも一部は、人工呼吸器100からのガス112の前方移動流動によって、開口部1476を通して「パージ」される。
【0213】
開口部1476の組み合わせられた面積は、固定オリフィスを提供するように特徴付けられ得る。したがって、弁アセンブリ1448は、固定オリフィスを伴う一方向弁として特徴付けられ得る。開口部1476の組み合わせられた面積が大きすぎる場合、吸気流動の大部分は、開口部1476を通して漏出し、殆ど患者102に残らないであろう。逆に言えば、開口部1476の組み合わせられた面積が小さすぎる場合、呼気ガス107は、受動患者回路440から呼気相中、および吸気相と呼気相との間の一時停止中、完全にパージされないであろう。非限定的例として、弁アセンブリ1448は、受動患者回路440の内側の圧力が約10cmH2Oであるとき、約20~50LPM漏出するように構成され得る。
【0214】
以下に説明されるように、排痰の強制排気相中、受動患者回路440の内側の圧力(図2B参照)は、閾値量(例えば、環境圧)未満である。受動患者回路440(図2B参照)が、弁アセンブリ1448(弁アセンブリ448の代わりに)を含むとき、リーフ1470の周辺部分1473は、受動患者回路440の内側の圧力(図2B参照)が閾値量未満であると、閉鎖位置(図31Aおよび31C参照)に設置され、それは、受動患者回路440の内側の患者ガスが受動患者回路440から開口部1476を通して流動することを防止する。それは、空気が受動患者回路440に開口部1476を通して進入することも防止する。
【0215】
本明細書に説明される受動弁アセンブリは、受動患者回路170または受動患者回路440の一部ではなく、患者接続部としての役割を果たす患者マスクの中等、患者接続部106の中に統合され得ることに留意されたい。前述のように、かつ図1に示されるように、患者102は、患者回路110によって主要人工呼吸器接続部104および/または患者酸素出口105に接続可能な気管用管、鼻用マスク、マウスピース等であり得る患者接続部106を有する。
【0216】
(能動患者回路)
図3Aは、患者回路110(図1参照)を実装するために使用され得る、能動患者回路600を描写する。図3Aを参照すると、能動患者回路600は、コネクタ442と、可撓性管区画444と、酸素パルス送達管446と、多管腔管アセンブリ602と、能動呼気弁アセンブリ604とを含む。
【0217】
受動患者回路440(図2B参照)におけるように、コネクタ442は、可撓性管区画444の第1の端部部分450および酸素パルス送達管446の両方に結合される。コネクタ442は、ガス112を受け取り、それらを可撓性管区画444に提供する。さらに、コネクタ442は、酸素140のパルスを受け取り、それらを酸素パルス送達管446に提供する。酸素140のパルスは、患者接続部106またはその近傍において酸素パルス送達管446から退出する。非限定的例として、酸素140のパルスは、患者接続部106の約10センチメートル以内において酸素パルス送達管446から退出し得る。図示される実施形態では、酸素140のパルスは、能動呼気弁アセンブリ604またはその近傍において酸素パルス送達管446から退出する。
【0218】
随意に、細菌フィルタ176(図2A参照)が、コネクタ442と主要人工呼吸器接続部104との間に位置付けられ得る。そのような実施形態では、ガス112は、細菌フィルタ176を通してコネクタ442まで流動する。存在するとき、細菌フィルタ176は、細菌(例えば、患者接続部106から受け取られた)が(主要人工呼吸器接続部104を介して)人工呼吸器100に進入することを防止することに役立つ。
【0219】
可撓性管区画444の第2の端部部分451は、能動呼気弁アセンブリ604に結合されるように構成される。図1に関して前述のように、患者回路110は、1つ以上の圧力信号109が随意の多管腔管接続部103と患者回路110との間で流れることを可能にするように構成される1つ以上のポート111を含み得る。図3Cを参照すると、図示される実施形態では、ポート111(図1参照)は、長手方向に互いから間隔を置かれたポート111A-111Cを含む。ポート111A-111Cの各々は、能動呼気弁アセンブリ604内に形成される。ポート111Cは、以降、パイロットポート111Cと称される。
【0220】
図3Bは、多管腔管アセンブリ602の分解斜視図である。図3Bを参照すると、多管腔管アセンブリ602は、結合器608と、細長い管区画610と、コネクタ部材612とを含む。結合器608は、管区画610の第1の端部部分620を随意の多管腔管接続部103(図3A参照)に結合するように構成される。管区画610は、第2の端部部分622と、その反対に、第1の端部部分620とを有する。第2の端部部分622は、コネクタ部材612に接続される。3つの別個かつ連続した開放端付きチャネル626A-626Cが、管区画610を通して長手方向に延びている。
【0221】
コネクタ部材612は、ポート111A-111C(図3C参照)にそれぞれ接続されるように構成される3つのコネクタ630A-630Cを有する。コネクタ630Aおよび630Bは、それぞれ、ポート111Aおよび111Bから、それぞれ、圧力信号109Aおよび109B(図5A参照)を受信する。コネクタ630Cは、圧力信号109C(図5A参照)をパイロットポート111Cへおよびそこから伝える。
【0222】
連続チャネル632A-632Cは、それぞれ、コネクタ630A-630Cから、コネクタ部材612の端部部分634まで延びている。コネクタ部材612が管区画610に接続されると、管区画610の連続チャネル626A-626Cは、それぞれ、連続チャネル632A-632Cと整列し、連通する。したがって、多管腔管アセンブリ602は、別個の圧力信号109Aおよび109Bを、それぞれ、ポート111Aおよび111Bから、随意の多管腔管接続部103に伝えるために使用され得る。さらに、多管腔管アセンブリ602は、圧力信号109Cを随意の多管腔管接続部103からパイロットポート111Cにおよびその逆に伝えるために使用され得る。
【0223】
図3Cを参照すると、能動呼気弁アセンブリ604は、第1の弁筐体部材640と、二重蛇腹部材644と、第2の弁筐体部材642とを含む。ポート111Aおよび111Bは、第1の弁筐体部材640内に形成され、そこから側方に外向きに延びている。パイロットポート111Cは、第2の弁筐体部材642内に形成され、そこから側方に外向きに延びている。
【0224】
図3Eおよび3Fは、それぞれ、能動呼気弁アセンブリ604を含む能動患者回路600の一部を示す拡大縦断面図である。酸素パルス送達管446は、図3Eおよび3Fから省略されている。図示される実施形態では、第1の弁筐体部材640は、ポート111Aと111Bとの間に位置付けられ、部分的に、第1の弁筐体部材640を通る流動を制限するように構成される内部障害物646を含む。さらに、図3Eおよび3Fに示されるように、第1の弁筐体部材640の内部は、障害物646およびポート111Aに隣接する、第1の狭小部分647Aと、障害物646およびポート111Bに隣接する、第2の狭小部分647Bとを含む。したがって、第1および第2の狭小部分647A、647Bは、障害物646に対して長手方向に互いに反対に位置付けられ、第1の狭小部分647Aは、第2の狭小部分647Bより患者接続部106(図3A参照)に近い。ポート111Aおよび111Bは、それぞれ、第1および第2の狭小部分647A、647Bの中に開放する。
【0225】
図3Gを参照すると、障害物646と、第1および第2の狭小部分647Aおよび647Bと、ポート111Aおよび111Bとは、一緒になって、気道流量変換器648(例えば、固定オリフィス差圧タイプ流量計)を第1の弁筐体部材640の内部の内側に画定する。吸気相中、ガス112は、湾曲矢印649Aおよび649Bによって識別される流路に沿って、障害物646の周囲を流動し得る。呼気相中、呼気ガス107は、湾曲矢印649Aおよび649Bによって識別されるそれらと反対の流路に沿って、障害物646の周囲を流動し得る。
【0226】
図3Cを参照すると、第1の弁筐体部材640は、患者接続部106(図3A参照)に結合されるように構成される第1の端部部分650を有する。随意に、分泌物トラップ1250(図27および28参照)が、第1の端部部分650と患者接続部106との間に結合され得る。第1の弁筐体部材640は、第2の弁筐体部材642に結合されるように構成される第2の端部部分652を有する。第2の弁筐体部材642は、第1の弁筐体部材640の第2の端部部分652に結合されるように構成される第1の端部部分と、可撓性管区画444の第2の端部部分451に結合されるように構成される第2の端部部分656とを有する。第2の弁筐体部材642の第1の端部部分654は、略円筒形形状の蛇腹コネクタ部分657を有する。パイロットポート111Cの開口部658は、第2の弁筐体部材642の蛇腹コネクタ部分657内に形成される。
【0227】
図3Dを参照すると、二重蛇腹部材644は、中心に位置する貫通チャネル660を伴う略リング状外側形状を有する。二重蛇腹部材644は、中空内部662を有し、リング形状の開放端664と、その反対のリング形状の閉鎖端666(図3C参照)を伴う。図示される実施形態では、二重蛇腹部材644は、コンチェルティーナ状内側および外側側壁668、669を有する。内側側壁668は、中心に位置する貫通チャネル660に沿って、開放端664と閉鎖端666との間に延びている。外側側壁669は、開放端664と閉鎖端666との間に延び、内側側壁668から半径方向外向きに間隔を置かれる。中空内部662は、内側側壁668と外側側壁669との間に画定される。内側および外側側壁668、669の各々は、それぞれ、蛇腹部分668Aおよび669A(図3C参照)を有し、それらの各々は、波状長手方向断面形状(蛇状または回旋状管状形状とも称される)を有する。代替実施形態では、内側および外側側壁668、669は、単一回旋または3つ以上の回旋を画定する、異なる数の回旋を含み得る。
【0228】
開放端664は、スリーブのように、第2の弁筐体部材642の蛇腹コネクタ部分657を覆って嵌まるように構成される。第2の弁筐体部材642の蛇腹コネクタ部分657が、二重蛇腹部材644の開放端664の内側に受け取られると、内側および外側側壁668、669の蛇腹部分668Aおよび669A(図3C参照)は、それぞれ、第2の弁筐体部材642の蛇腹コネクタ部分657に隣接して位置付けられる。したがって、パイロットポート111Cの開口部658は、内側側壁668の蛇腹部分668Aと、外側側壁669の蛇腹部分669A(図3C参照)との間に位置付けられる中空内部662の一部と連通する。
【0229】
図3Cを参照すると、第2の弁筐体部材642の蛇腹コネクタ部分657が、二重蛇腹部材644の開放端664の内側に受け取られると、パイロットポート111Cの開口部658は、圧力信号109Cを二重蛇腹部材644の内部に提供し得る。
【0230】
図3Eおよび3Fを参照すると、前述のように、第1の弁筐体部材640の第2の端部部分652は、第2の弁筐体部材642の第1の端部部分654に結合されるように構成される。そのように一緒に結合されると、リング形状のチャンバ670が、第1の弁筐体部材640の第2の端部部分652と第2の弁筐体部材642の第1の端部部分654との間に画定される。1つ以上の開口部672(図3C参照)が、第1の弁筐体部材640内に形成され、チャンバ670と能動患者回路600(図3A参照)の外側の環境を接続する。外側側壁669の蛇腹部分668Aおよび669A(図3C参照)と閉鎖端666の周辺部分674とは、チャンバ670内に位置付けられる。
【0231】
二重蛇腹部材644は、可撓性材料(例えば、シリコーンゴム等)から構築される。内側および外側側壁668、669の蛇腹部分668Aおよび669A(図3C参照)は、それぞれ、閉鎖端666を閉鎖位置(図3E参照)から開放位置(図3F参照)に遷移させるように収縮するように構成される。蛇腹部分668Aおよび669A(図3C参照)が、圧縮されていないとき、閉鎖端666は、図3Eに描写される閉鎖位置にある。この構成では、二重蛇腹部材644の閉鎖端666は、第1の弁筐体部材640内に形成され、チャンバ670の一部を画定するリング形状の弁座680に当接する。これは、チャンバ670を能動患者回路600の内部からシールする。一方、蛇腹部分668Aおよび669A(図3C参照)が、第2の弁筐体部材642に向かって圧縮されているとき、閉鎖端666は、図3Fに描写される開放位置にある。この構成では、閉鎖端666は、弁座680から間隔を置かれている。これは、チャンバ670と能動患者回路600の内側を接続することによって、チャンバ670を開放する。したがって、二重蛇腹部材644の閉鎖端666が開放位置にあるとき、能動患者回路600の内側の患者ガスは、そこからチャンバ670および開口部672(図3C参照)を通して退出し得る。
【0232】
二重蛇腹部材644の閉鎖端666は、パイロットポート111Cを使用して、二重蛇腹部材644の内側の圧力を制御することによって、開放位置と閉鎖位置との間で選択的に移動させられる。例えば、二重蛇腹部材644の閉鎖端666は、吸気相中、閉鎖位置(図3E参照)に設置され、呼気相中、開放位置に設置され得る。そのような実施形態では、吸気相の開始時、パイロットポート111Cは、ガス112(能動患者回路600に提供される)と同一圧力を有するガスの流動(圧力信号109Cとして)を二重蛇腹部材644の中空内部662に提供する。患者接続部106を介して患者102(図1参照)によって提供される圧力にさらされる二重蛇腹部材644の面積は、圧力信号109Cの圧力にさらされる面積未満であり、それによって、2つの圧力が等しい場合でも、二重蛇腹部材644の閉鎖端666は、弁座680に対して閉鎖位置に移動するか、またはそこに留まるであろう。吸気相の終了時、パイロットポート111Cは、パイロット圧を有するガスの流動(圧力信号109Cとして)を二重蛇腹部材644の中空内部662に提供する。パイロット圧は、患者接続部106を介して患者102(図1参照)によって提供される圧力未満であり、二重蛇腹部材644の閉鎖端666を弁座680から間隔を置かれた開放位置(図3F参照)に移動させるか、またはそこに留まらせる。したがって、通常換気中、二重蛇腹部材644の中空内部662の内側の圧力は、ガス112(能動患者回路600に提供される)と同一圧力の閉鎖圧力と、パイロット圧と等しい開放圧力との間で交互され得る。所望に応じて、二重蛇腹部材644の中空内部662の内側の圧力は、ガスの流動(圧力信号109Cにおいて)が中空内部662からパイロットポート111Cに流動することを可能にすることによって調節され得る。
【0233】
以下に説明されるように、排痰の強制排気相中、二重蛇腹部材644の閉鎖端666は、閉鎖位置(図3E参照)に設置され得る。これは、能動患者回路600の中への強制排気ガス(患者102によって呼気される)が能動患者回路600から開口部672(図3C参照)を通して退出することを防止する。それは、空気が能動患者回路600に開口部672(図3C参照)を通して進入することも防止する。強制排気相の開始中、圧力が依然として正であるとき、二重蛇腹部材644は、開放位置にあり、患者102によって提供される圧力が大気圧を下回って降下すると、自動的に閉鎖することに留意されたい。
【0234】
(人工呼吸器)
図4は、人工呼吸器100のいくつかの例示的構成要素を図示するブロック図である。図4を参照すると、図1に関して議論される構成要素に加え、人工呼吸器100は、換気アセンブリ190と、ユーザインターフェース200と、酸素アセンブリ210と、制御システム220と、従来の監視およびアラームシステム221とを含む。当業者は、従来の監視およびアラームシステム221を熟知しているので、それらは、本明細書に詳細に説明されないであろう。
【0235】
制御システム220は、入力情報196(例えば、設定、パラメータ値等)をユーザインターフェース200から受信し、出力情報198(例えば、性能情報、ステータス情報等)をユーザインターフェース200に提供する。ユーザインターフェース200は、入力をユーザ(例えば、図1に描写される患者102に関連付けられた介護者、臨床医等)から受信し、その入力を制御システム220に入力情報196において提供するように構成される。ユーザインターフェース200は、出力情報198をユーザに表示するようにも構成される。
【0236】
前述のように、図1を参照すると、患者回路110は、1つ以上の圧力信号109が随意の多管腔管接続部103と患者回路110との間で流れることを可能にするように構成される随意のポート111を含み得る。図3を参照すると、随意の多管腔管接続部103は、圧力信号109を換気アセンブリ190に提供するように構成される。
【0237】
以下に説明されるように、換気アセンブリ190は、1つ以上の制御信号192を制御システム220から受信し得、換気アセンブリ190は、1つ以上のデータ信号194を制御システム220に提供し得る。同様に、酸素アセンブリ210は、1つ以上の制御信号260を制御システム220から受信し得、酸素アセンブリ210は、1つ以上のデータ信号262を制御システム220に提供し得る。制御信号192、260と、データ信号194、262とは、人工呼吸器100の内部動作を監視および/または制御するために制御システム220によって使用され得る。
【0238】
(換気アセンブリ)
図5Aおよび5Bは、換気アセンブリ190のいくつかの例示的構成要素を図示する概略図である。図5Eは、制御システム220の例示的構成要素と、制御システム220によって換気アセンブリ190の例示的構成要素に送信される制御信号192と、制御システム220によって換気アセンブリ190の例示的構成要素から受信されるデータ信号194とを図示するブロック図である。
【0239】
図5Aおよび5Bを参照すると、換気アセンブリ190は、排痰補助弁204と、アキュムレータ202と、内部流量変換器212と、送風機222と、気道圧変換器224と、気道流量変換器モジュール225と、呼気制御アセンブリ226と、酸素センサ227と、周囲圧力変換器228と、入口サイレンサ229と、内部細菌フィルタ230とを含む。
【0240】
排痰補助弁204は、導管または流動ライン214によって、アキュムレータ202に接続される。例証を容易にするために、アキュムレータ202と内部流量変換器212との間の流動ライン214の一部は、図5Aおよび5Bから省略されている。
【0241】
排痰補助弁204は、導管または流動ライン215によって、出口ポート166に接続される。例証を容易にするために、排痰補助弁204と出口ポート166との間の流動ライン215の一部は、図5Aおよび5Bから省略されている。
【0242】
排痰補助弁204は、導管または流動ライン273によって、主要人工呼吸器接続部104に接続される。例証を容易にするために、排痰補助弁204と内部細菌フィルタ230との間の流動ライン273の一部は、図5Aおよび5Bから省略されている。
【0243】
図5Aは、第1の構成における排痰補助弁204を描写し、図5Bは、第2の構成における排痰補助弁204を描写する。図5Aを参照すると、第1の構成では、排痰補助弁204は、ガス252をアキュムレータ202から受け取り(流動ライン214を介して)、ガス252を主要人工呼吸器接続部104に出力する(流動ライン273を介して)。通常呼吸および換気中、排痰補助弁204は、第1の構成に留まる。排痰補助機能性(以下に説明される)が、排痰補助処置を行うために使用されるとき、排痰補助弁204は、排痰の送気相中、第1の構成にあって、排痰補助弁204は、排痰の強制排気相中、第2の構成にある。図5Bを参照すると、第2の構成では、排痰補助弁204は、流動ライン273を介して、強制排気ガス253を受け取り、流動ライン215を介して、強制排気ガス253(排気167として)を出口ポート166に出力する。
【0244】
図5Cは、第1の構成における排痰補助弁204の拡大概略図である。図5Cは、人工呼吸器100(図1および4参照)によって行われる呼吸の吸気相中または排痰補助処置の送気相中、送風機222および排痰補助弁204の両方を通して流動するガス252を図示する。
【0245】
図5Dは、第2の構成における排痰補助弁204の拡大概略図である。図5Dは、人工呼吸器100(図1および4参照)によって行われる排痰補助処置の強制排気相中、送風機222および排痰補助弁204の両方を通して流動する強制排気ガス253を図示する。例証を容易にするために、ポート275A-275C(図5Aおよび5B参照)は、図5Cおよび5Dから省略されている。
【0246】
図5Cおよび5Dを参照すると、排痰補助弁204は、弁/送風機出口1002と、送風機/弁入口1004と、空気取入口1006と、排気出口1008と、開口1010とを有する。開口1010は、流動ライン273によって、主要人工呼吸器接続部104に接続される。図5Cに示されるように、排痰補助弁204が第1の構成にあるとき、空気取入口1006は、弁/送風機出口1002と流体連通し、送風機/弁入口1004は、開口1010と流体連通する。さらに、排気出口1008は、閉鎖され、弁/送風機出口1002および空気取入口1006は両方とも、送風機222を介して以外、開口1010との流体連通から外れる。したがって、ガス252は、空気取入口1006の中に入り、排痰補助弁204の一部を通り、弁/送風機出口1002から、送風機222の中に流動し得る。送風機222から退出するガス252は、送風機/弁入口1004の中に入り、排痰補助弁204の一部を通って流動し、排痰補助弁204から、開口1010を通って退出する。開口1010は、流動ライン273に接続され、それは、ガス252(図5A参照)を主要人工呼吸器接続部104に伝える。
【0247】
図5Dに示されるように、排痰補助弁204が第2の構成にあるとき、空気取入口1006は、閉鎖され、送風機/弁入口1004および排気出口1008は両方とも、送風機222を介して以外、開口1010との流体連通から外れる。さらに、開口1010は、弁/送風機出口1002と流体連通し、送風機/弁入口1004は、排気出口1008と流体連通する。したがって、強制排気ガス253は、開口1010の中に入り、排痰補助弁204の一部を通り、弁/送風機出口1002から、送風機222の中に流動する。送風機222から退出する強制排気ガス253は、送風機/弁入口1004の中に入り、排痰補助弁204の一部を通って流動し、排痰補助弁204から、排気出口1008を通って退出する。排気出口1008は、流動ライン215(図5Aおよび5B参照)に接続され、それは、強制排気ガス253(図5Aおよび5Bに図示される排気167として)を出口ポート166に伝える。
【0248】
図17Aおよび17Bは、排痰補助弁204の斜視図である。図18Aおよび18Bは、排痰補助弁204の断面図である。図18Aは、第1の構成における排痰補助弁204を描写し、図18Bは、第2の構成における排痰補助弁204を描写する。
【0249】
図17Aを参照すると、排痰補助弁204は、略円筒形形状の筐体1020を含む。図示される実施形態では、空気取入口1006が、筐体1020の第1の開放端1022内に形成され、排気出口1008(図17B参照)が、筐体1020の第2の開放端1024に位置し、第2の開放端1024は、第1の開放端1022の反対にある。弁/送風機出口1002、送風機/弁入口1004、および開口1010(図17B参照)は、その第1の開放端1022と第2の開放端1024との間に延びている筐体1020の側壁1026内に形成される。
【0250】
第1の端部キャップアセンブリ1032は、第1の開放端1022に結合され得、第2の端部キャップアセンブリ1034は、第2の開放端1024に結合され得る。第1および第2の端部キャップアセンブリ1032、1034は、互いに実質的に同じである。図19Aを参照すると、第1および第2の端部キャップアセンブリ1032、1034(図17A、17B、18A、および18B参照)の各々は、磁石1040と、保持部材1042と、シール部材1044(例えば、Oリング)と、弁座部材1046とを含む。シール部材1044は、弁座部材1046と保持部材1042との間に位置付けられる。第1および第2の端部キャップアセンブリ1032、1034の各々は、1つ以上のタブ1048および1つ以上の留め具1049によって、筐体1020に結合され得る。図17Aおよび17Bを参照すると、図示される実施形態では、筐体1020は、筐体1020の第1および第2の開放端1022、1024の各々において外向きに延びている搭載部分1050を含み、各々は、各留め具1049のうちの1つを受け取るように構成される。
【0251】
図示される実施形態では、磁石1040は、略円筒形または円板形状である。しかしながら、これは、要件ではない。
【0252】
図19Aを参照すると、保持部材1042は、開口部1053を画定するリング形状の基部部分1052を有する。側壁1054は、基部部分1052から弁座部材1046に向かって内向きに延びている。各タブ1048は、基部部分1052に当接し、開口部1053を妨害することを回避するように構成される。したがって、ガス(例えば、ガス252または強制排気ガス253)は、タブ1048によって妨害されない開口部1053を通過し得る。
【0253】
図19Bおよび19Cを参照すると、弁座部材1046は、開口部1058をその中に画定する、リング形状の周辺部分1056を有する。中心磁石受け取り部分1060は、周辺部分1056に接続される半径方向に延びている支持アーム1061-1063によって、開口部1058内に支持される。一緒に、磁石受け取り部分1060および支持アーム1061、1062、ならびに1063は、部分的にのみ、開口部1058を妨害または閉塞する。したがって、ガス(例えば、ガス252または強制排気ガス253)は、磁石受け取り部分1060ならびに支持アーム1061、1062、および1063の周囲において開口部1058を通過し得る。
【0254】
弁座部材1046は、内向きに面する側1070(図19C参照)と、その反対の外向きに面する側1071(図19B参照)とを有する。図19Cを参照すると、内向きに面する側1070に沿った周辺部分1056は、少なくとも部分的に、筐体1020の第1および第2の開放端1022、1024(図17A-18B参照)の一方の内側に受け取られるように構成される。内向きに面する側1070に沿って、周辺部分1056は、開口部1058に隣接して位置付けられる内向きに延びている環状突起1072を有する。図示される実施形態では、周辺部分1056は、内向きに面する側1070に沿って長手方向内向きに面する環状に延びている螺旋ランプ部分1074を有する。以下により詳細に説明されるであろうように、ランプ部分1074は、第1および第2の端部キャップアセンブリ1032、1034の弁座部材1046を筐体1020内に調節可能に長手方向に位置付けるために使用される。
【0255】
図19Bを参照すると、図示される実施形態では、周辺部分1056は、外向きに面する側1071に沿って環状形状の陥凹部分1076を有する。陥凹部分1076は、シール部材1044および保持部材1042の内向きに延びている側壁1054の少なくとも自由端部分を受け取るように構成され、シール部材1044は、弁座部材1046と保持部材1042との間に挟まれる。
【0256】
外向きに面する側1071において、磁石受け取り部分1060は、磁石1040(図19A参照)を受け取るように構成される。図示される実施形態では、磁石受け取り部分1060は、開放端付き円筒形として実装されている。しかしながら、これは、要件ではない。内向きに面する側1070(図19C参照)に沿って、磁石受け取り部分1060は、磁石1040が中心磁石受け取り部分1060を筐体1020の中に通過することを防止するように構成される内側停止壁1066を有する。非限定的例として、磁石1040(図19A参照)は、摩擦または接着剤によって、磁石受け取り部分1060の内側に保持され得る。
【0257】
図23Aを参照すると、筐体1020の第1の開放端1022は、第1の端部キャップアセンブリ1032(図17A、18A、および18B参照)の螺旋ランプ部分1074(図19C参照)と嵌合するように構成される長手方向外向きに面する環状に延びている第1の内側螺旋ランプ部分1092を有する。リング形状の内側弁座部材1096は、第1の開放端1022の近傍であるが、その内向きにある円周方向に延びている半径方向突出内壁1185において、筐体1020の内側に位置付けられる。内側弁座部材1096は、内向き環状突起1072(図19C参照)に実質的に類似する長手方向外向きに延びている環状突起1097を有する。
【0258】
図19Cを参照すると、第1の端部キャップアセンブリ1032の弁座部材1046の内向きに面する側1070に形成される環状突起1072は、第1の弁座「S1」(図18Aおよび18B参照)として機能する。第1の開放端1022における筐体1020内の環状突起1097は、第2の弁座「S2」(図18Aおよび18B参照)として機能する。図18Aおよび18Bに見られ得るように、第2の弁座「S2」は、第1のキャップアセンブリ1032から長手方向内向きに位置付けられる。第1および第2の弁座「S1」、「S2」は、互いに向かって延び、かつ対面する。
【0259】
図23Bを参照すると、筐体1020の第2の開放端1024は、第2の端部キャップアセンブリ1034(図17B、18A、および18B参照)の螺旋ランプ部分1074(図19C参照)と嵌合するように構成される長手方向外向きに面する環状に延びている第2の内側螺旋ランプ部分1094を有する。筐体1020は、第2の開放端1024の近傍にあるが、内向きである円周方向に延びている半径方向内向き突出内壁1100を有する。内壁1100は、環状突起1072(図19C参照)に実質的に類似する長手方向外向きに延びている環状突起1102を有する。第2の開放端1024における筐体1020内の環状突起1102は、第3の弁座「S3」(図18Aおよび18B参照)として機能する。図18Aおよび18Bに示されるように、第3の弁座「S3」は、第2の端部キャップアセンブリ1034から長手方向内向きに位置付けられる。第2の端部キャップアセンブリ1034の弁座部材1046(図19C参照)の環状突起1072(図19C参照)は、第4の弁座「S4」として機能する。第3および第4の弁座「S3」、「S4」は、互いに向かって延び、かつ対面する。
【0260】
第1の弁座「S1」は、空気取入口1006に隣接して位置付けられ、第4の弁座「S4」は、排気出口1008に隣接して位置付けられる。弁/送風機出口1002は、筐体1020の内側において第1の弁座「S1」と第2の弁座「S2」との間に位置付けられる。同様に、送風機/弁入口1004は、筐体1020内に形成される第3の弁座「S3」と第4の弁座「S4」との間に位置付けられる。
【0261】
排痰補助弁204は、連動して一緒に移動するようにシャフト1116によって一緒に接続される第1および第2のポペット弁アセンブリ1112、1114を含む。排痰補助弁204は、以下に説明されるように、第1、第2、および第3の内部チャンバを有する。第1のポペット弁アセンブリ1112は、第1の弁座「S1」と第2の弁座「S2」との間の第1のチャンバ内に位置し、第1の弁座「S1」と第2の弁座「S2」との間で長手方向に移動し、第2のポペット弁アセンブリ1114は、第3の弁座「S3」と第4の弁座「S4」との間の第3のチャンバ内に位置し、第3の弁座「S3」と第4の弁座「S4」との間で長手方向に移動する。第2のチャンバは、第2の弁座「S2」と第3の弁座「S3」との間に位置し、故に、第1のャンバと第3のチャンバとの間に位置する。第2の弁座「S2」は、それを通して第1および第2のチャンバが流体連通する第1の開口を画定し、第1のポペット弁アセンブリ1112は、第1の開口を通る流動を制御し、第3の弁座「S3」は、それを通して第2および第3のチャンバが流体連通する第2の開口を画定し、第2のポペット弁アセンブリ1114は、第2の開口を通る流動を制御する。図18Aに示されるように、第1のポペット弁アセンブリ1112が第2の弁座「S2」に対して押し付けられているとき、排痰補助弁204は、図5Aおよび5Cに図示される第1の構成にある。第1の構成では、第1のポペット弁アセンブリ1112は、アキュムレータ202からのガス252の流動が、空気取入口1006を通して、第1のチャンバの中に、次いで、弁/送風機出口1002に流動し、送風機222に進入することを可能にする一方、直接開口1010へのガス252の流動を遮断し、したがって、開口1010を空気取入口1006および弁/送風機出口1002の両方からシールする。同時に、第2のポペット弁アセンブリ1114は、第2のポペット弁アセンブリ1114が排気出口1008を閉鎖し、開口1010を通して主要人工呼吸器接続部104に退出するために、ガス252の流動を第3のチャンバの中に、次いで、第2の開口を通して第2のチャンバの中に向かわせるように、第4の弁座「S4」に対して押し付けられる。この構成では、アキュムレータ202から空気取入口1006に進入するガス252は、弁/送風機出口1002を通して送風機222に向かわせられる。ガス252は、次いで、送風機222によって送風機/弁入口1004の中に送風され、排痰補助弁204から開口1010を通して主要人工呼吸器接続部104に退出する。
【0262】
図18Bに示されるように、第1のポペット弁アセンブリ1112が第1の弁座「S1」に対して押し付けられているとき、排痰補助弁204は、図5Bおよび5Dに図示される第2の構成にある。第2の構成では、第1のポペット弁アセンブリ1112は、弁/送風機出口1002を通して退出し、送風機222に進入するために、主要人工呼吸器接続部104からの強制排気ガス253の流動が、開口1010を通して、第2のチャンバの中に、次いで、第1の開口を通して、第1のチャンバの中に流動することを可能にする一方、空気取入口1006への強制排気ガスの流動を遮断し、アキュムレータ202からのガス252が弁/送風機出口1002に到達することも防止する。同時に、第2のポペット弁アセンブリ1114は、第2のポペット弁アセンブリ1114が、排気出口1008を開放し、第2の開口を通して第2のチャンバの中および開口1010への強制排気ガス253の流動を遮断するように、第3の弁座「S3」に対して押し付けられる。この構成では、主要人工呼吸器接続部104から開口1010に進入する強制排気ガス253は、第1のチャンバを通過し、弁/送風機出口1002を通して送風機222に向かわせられる。強制排気ガス253は、次いで、送風機222によって送風機/弁入口1004の中および第3のチャンバの中に送風され、排痰補助弁204から排気出口1008を通して出口ポート166に退出する。
【0263】
第1および第2のポペット弁アセンブリ1112、1114は、シャフト1116の反対端に結合され、連動して一体としてシャフト1116と一緒に移動する。図22を参照すると、図示される実施形態では、ガイド部材1120(例えば、ピン、だぼ等)が、シャフト1116から側方に外向きに延びている。シャフト1116は、各々が異なる保持リング1126を受け取るように構成される1つ以上の円周方向に延びている溝1122および1124を含み得る。シャフト1116は、第1の端部部分1132と、その反対に、第2の端部部分1134とを有する。長手方向チャネル1136および1138は、それぞれ、第1および第2の端部部分1132、1134において、シャフトの中に内向きに延びている。チャネル1136および1138の各々は、留め具1140(図21参照)を受け取るように構成される。
【0264】
シャフト1116は、排痰補助弁204が第1の構成にある第1の位置(図18A参照)と排痰補助弁204が第2の構成にある第2の位置(図18B参照)との間において、筐体1020内を長手方向に移動するように構成される。図18Aおよび18Bを参照すると、シャフト1116が移動するにつれて、第1のポペット弁アセンブリ1112は、第1の弁座「S1」と第2の弁座「S2」との間を移動し、第2のポペット弁アセンブリ1114は、第3の弁座「S3」と第4の弁座「S4」との間を移動する。シャフト1116が第1の位置(図18A参照)にあるとき、第1のポペット弁アセンブリ1112は、第1の弁座「S1」に対してシール位置にあり、第2のポペット弁アセンブリ1114は、第3の弁座「S3」に対してシール位置にある。シャフト1116が第2の位置(図18B参照)にあるとき、第1のポペット弁アセンブリ1112は、第2の弁座「S2」に対してシール位置にあり、第2のポペット弁アセンブリ1114は、第4の弁座「S4」に対してシール位置にある。
【0265】
第1の端部キャップアセンブリ1032の弁座部材1046のランプ部分1074は、筐体1020の第1の開放端1022内においてランプ部分1092とスライド係合し、それによって、弁座部材1046の回転は、筐体1020に対する調節可能な長手方向移動を生じさせることにより、組立および較正中、第1のポペット弁アセンブリ1112に対して弁座部材1046の第1の弁座S1の位置を精密に調節し、所望のシールおよび着座をそれらの間に達成する。同様に、第2の端部キャップアセンブリ1034の弁座部材1046のランプ部分1074は、筐体1020の第2の開放端1024内でランプ部分1094とスライド係合し、それによって、弁座部材1046の回転は、筐体1020に対して調節可能長手方向移動を生じさせることにより、組立および較正中、第2のポペット弁アセンブリ1114に対して弁座部材1046の第4の弁座S4の位置を精密に調節し、所望のシールおよび着座をそれらの間に達成する。
【0266】
第1および第2のポペット弁アセンブリ1112、1114は、互いに実質的に同じである。図21を参照すると、第1および第2のポペット弁アセンブリ1112、1114の各々は、留め具1140と、強磁性部材1144と、第1のシール部材1146(例えば、Oリング)と、円板形状のポペット部材1148と、第2のシール部材1150(例えば、Oリング)と、随意のワッシャ1152とを含む。
【0267】
第1のポペット弁アセンブリ1112の留め具1140は、第1のポペット弁アセンブリ1112の他の構成要素(すなわち、強磁性部材1144、第1のシール部材1146、ポペット部材1148、第2のシール部材1150、および随意にワッシャ1152)をシャフト1116の第1の端部部分1132に留める。同様に、第2のポペット弁アセンブリ1114の留め具1140は、第2のポペット弁アセンブリ1114の他の構成要素をシャフト1116の第2の端部部分1134に留める。第1および第2のポペット弁アセンブリ1112、1114の各々の第1および第2のシール部材1146、1150は、ポペット弁アセンブリをシャフト1116の端部部分にシールすることと、シャフトとポペット弁アセンブリのポペット部材1148との間に柔軟な結合を提供することとの両方の役割を果たす。
【0268】
図18Aを参照すると、第1の端部キャップアセンブリ1032の磁石1040は、第1のポペット弁アセンブリ1112の強磁性部材1144を誘引し、シャフトが第1の位置に移動させられた後、それと接近すると、シャフト1116を第1の位置に維持し、第1のポペット弁アセンブリ1112を第1の端部キャップアセンブリ1032の第1の弁座S1の定位置に保持する。同様に、図18Bを参照すると、第2の端部キャップアセンブリ1034の磁石1040は、第2のポペット弁アセンブリ1114の強磁性部材1144を誘引し、シャフトが第2の位置に移動させられた後、それと接近すると、シャフト1116を第2の位置に維持し、第2のポペット弁アセンブリ1114を第2の端部キャップアセンブリ1034の第4の弁座S4の定位置に保持する。強磁性部材1144は、ポペット弁アセンブリを移動するために使用されるアクチュエータに電力が印加されていないときでも、第1および第4の弁座S1、S4に対して、それぞれ、ポペット弁アセンブリ1112、1114を定位置に保持する。
【0269】
図20を参照すると、排痰補助弁204は、二重頭矢印1172によって識別される長手方向に沿って第1の位置(図18A参照)と第2の位置(図18B参照)との間でシャフト1116を選択的に移動させるように構成されるアクチュエータ1170を含む。図示される実施形態では、アクチュエータ1170は、移動可能なコイルサブアセンブリ1174と、静止磁石サブアセンブリ1176とを含む、ボイスコイルを使用して実装される線形アクチュエータである。シャフト1116は、移動可能なコイルサブアセンブリ1174に結合され、一体としてそれとともに移動する。図18Aおよび18Bを参照すると、静止磁石サブアセンブリ1176は、筐体1020のアクチュエータ搭載部分1190に結合される(例えば、1つ以上の留め具1178によって)。
【0270】
図18Aを参照すると、移動可能なコイルサブアセンブリ1174は、1つ以上のワイヤ1059によって、筐体1020の外側に搭載される印刷回路基板(「PCB」)1064に接続される。図示される実施形態では、ワイヤ1059は、電力を移動可能なコイルサブアセンブリ1174に提供する。筐体1020は、それを通してワイヤ1059が通過し得る1つ以上の開口1065(図24A参照)を含む。PCB1064は、1つ以上のワイヤ(図示せず)によって、制御システム220(図5E参照)に接続される。アクチュエータ1170は、制御信号1180(図5E参照)を制御システム220から受信し(PCB1064およびワイヤ1059を介して)、制御信号1180における1つ以上の命令に従って移動するように構成される。PCB1064は、コネクタとしての役割を果たし、制御信号1180を移動可能なコイルサブアセンブリ1174にパスする。
【0271】
制御信号1180(図5E参照)は、第1の端部キャップアセンブリ1032または第2の端部キャップアセンブリ1034のいずれかに向かって移動するように、移動可能なコイルサブアセンブリ1174に選択的に給電する。移動可能なコイルサブアセンブリ1174が第1の端部キャップアセンブリ1032に向かって移動するとき、移動可能なコイルサブアセンブリ1174は、シャフト1116を第1の位置に向かって移動させる。図18Aを参照すると、シャフト1116が第1の位置に移動した後、移動可能なコイルサブアセンブリ1174は、給電停止され、第1の端部キャップアセンブリ1032の磁石1040(前述のように、第1のポペット弁アセンブリ1112の少なくとも一部に誘引される)は、シャフト1116を第1の位置に維持する。一方、移動可能なコイルサブアセンブリ1174が第2の端部キャップアセンブリ1034に向かって移動すると、移動可能なコイルサブアセンブリ1174は、シャフト1116を第2の位置に向かって移動させる。図18Bを参照すると、シャフト1116が第2の位置に移動した後、移動可能なコイルサブアセンブリ1174は、給電停止され、第2の端部キャップアセンブリ1034の磁石1040(前述のように、第2のポペット弁アセンブリ1114の少なくとも一部に誘引される)は、シャフト1116を第2の位置に維持する。したがって、追加の電力は、シャフト1116を第1の位置または第2の位置にいずれかに維持するために必要とされず、それは、1つ以上のバッテリによって給電される実施形態において、バッテリ寿命を延長させることに役立つ。
【0272】
図24Bを参照すると、筐体1020(図18Aおよび18B参照)は、第1の開放端1022から内向きに間隔を置かれた第1の内部支持体1184を含む。図示される実施形態では、第1の内部支持体1184は、円周方向内向きに延びている内壁1185から半径方向内向きに延びている。第1の内部支持体1184は、その中に形成される長手方向に延びているチャネル1186を有する。図18Aおよび18Bを参照すると、チャネル1186(図24B参照)は、シャフト1116が、それを完全に通過し、第1のポペット弁アセンブリ1112を第1の内部支持体1184と第1の端部キャップアセンブリ1032との間に位置付けることを可能にするように構成される。図23Aに見られ得るように、チャネル1186が、内側弁座部材1096に沿って開放し、図18Aおよび18Bに示されるように、第1のポペット弁アセンブリ1112を第1の弁座「S1」と第2の弁座「S2」との間に位置付ける。ガイド部材1120(図22参照)を含む、第1の端部部分1132の近傍のシャフト1116の一部は、チャネル1186(図24B参照)の内側に位置付けられ、その中で往復運動する。図24Aを参照すると、開放端付きの長手方向に延びているガイド溝1188が、チャネル1186に沿って第1の内部支持体1184内に形成される。ガイド部材1120(図22参照)は、ガイド溝1188内に位置付けられ、その中で移動する。(これは、ワイヤを損傷し得る、ポペットアセンブリの回転を防止する。)
第1の内部支持体1184は、随意に、留め具1178(図18Aおよび18B参照)を受け取るように構成される1つ以上の貫通孔を含む、アクチュエータ搭載部分1190を有する。静止磁石サブアセンブリ1176(図18Aおよび18B参照)は、静止磁石サブアセンブリを筐体1020(図18Aおよび18B参照)に固定するアクチュエータ搭載部分1190に結合される。図示される実施形態では、アクチュエータ搭載部分1190は、静止磁石サブアセンブリ1176の一部の周囲に延びるように構成される内向きに延びている周辺側壁1192を含む。
【0273】
図25を参照すると、筐体1020(図18Aおよび18B参照)は、第2の開放端1024から内向きに間隔を置かれた第2の内部支持体1194を含む。図示される実施形態では、第2の内部支持体1194は、内壁1100から半径方向内向きに延びている。第2の内部支持体1194は、その中に形成される貫通孔1196を有する。図18Aおよび18Bを参照すると、貫通孔1196(図25参照)は、シャフト1116が、それを通過し、第2のポペット弁アセンブリ1114を第2の内部支持体1194と第2の端部キャップアセンブリ1034との間に位置付けることを可能にするように構成される。図25に見られ得るように、貫通孔1196は、環状突起1102に沿って開放し、図18Aおよび18Bに示されるように、第2のポペット弁アセンブリ1114を第3の弁座「S3」と第4の弁座「S4」との間に位置付ける。
【0274】
図17A、17B、18A、18B、23A、および23Bを参照すると、図示される実施形態では、筐体1020は、排気体部分1199に結合される取入口本体部分1198を含む。弁/送風機出口1002、空気取入口1006、開口1010、第1の開放端1022、および第1の内部支持体1184は、取入口本体部分1198内に形成される。送風機/弁入口1004、排気出口1008、第2の開放端1024、および第2の内部支持体1194は、排気体部分1199内に形成される。
【0275】
図示される実施形態では、排痰補助弁204は、筐体1020内に形成されるポート275A、275B、および275C(以下に説明される)を含む。ポート275Aおよび275Bは、排気体部分1199内に形成され得、ポート275Cは、取入口本体部分1198内に形成され得る。しかしながら、これは、要件ではない。随意に、排痰補助弁204は、冗長気道圧変換器(図示せず)に接続されるように構成されるポート275D(図17B参照および23A)を含む。
【0276】
図34Aおよび34Bは、排痰補助弁204(図5A-5Dおよび17A-18B参照)の代わりに、換気アセンブリ190(図4および5A参照)内で使用され得る排痰補助弁2000の代替実施形態の断面図である。図5Aおよび5Bを参照すると、排痰補助弁204のように、排痰補助弁2000(図34Aおよび34B参照)は、流動ライン214によってアキュムレータ202に、流動ライン215によって出口ポート166に、および流動ライン273によって主要人工呼吸器接続部104に接続されるように構成される。
【0277】
図34Aは、第1の構成における排痰補助弁2000を描写し、図34Bは、第2の構成における排痰補助弁2000を描写する。排痰補助弁2000の第1および第2の構成は、それぞれ、排痰補助弁204(図5A-5Dおよび17A-18B参照)の第1および第2の構成に対応し、同じ機能性を提供する。したがって、通常呼吸および換気中、排痰補助弁2000は、第1の構成に留まる。排痰補助機能性(以下に説明される)が、排痰補助処置を行うために使用されるとき、排痰補助弁2000は、排痰の送気相中、第1の構成にあって、排痰補助弁2000は、排痰の強制排気相中、第2の構成にある。
【0278】
図34A、34B、18A、および18Bを参照すると、排痰補助弁2000は、排痰補助弁204の弁/送風機出口1002、送風機/弁入口1004、空気取入口1006、排気出口1008、および開口1010と実質的に同じである、それぞれ、弁/送風機出口2002、送風機/弁入口2004、空気取入口2006、排気出口2008、および開口2010を有する。弁/送風機出口2002および送風機/弁入口2004の各々は、送風機222に接続される。空気取入口2006は、流動ライン214によって、アキュムレータ202に接続される。排気出口2008は、流動ライン215によって、出口ポート166に接続される。開口2010は、流動ライン273によって、主要人工呼吸器接続部104に接続される。排痰補助弁2000は、排痰補助弁204の弁座「S1」~「S4」と実質的に同じである、それぞれ、弁座「S1’」~「S4’」を有する。
【0279】
図34Aおよび34Bを参照すると、排痰補助弁2000は、略円筒形形状の筐体2020を含む。空気取入口2006は、筐体2020の第1の開放端2022内に形成され、排気出口2008は、筐体2020の第2の開放端2024に形成される。弁/送風機出口2002、送風機/弁入口2004、および開口2010は、その第1の開放端2022と第2の開放端2024との間に延びている、筐体2020の側壁2026内に形成される。
【0280】
第1および第2の端部キャップアセンブリ2032、2034は、それぞれ、第1および第2の開放端2022、2024に結合され得る。第1および第2の端部キャップアセンブリ2032、2034は、互いに実質的に同じである。図35を参照すると、第1および第2の端部キャップアセンブリ2032、2034(図34Aおよび34B参照)の各々は、保持部材2042と、シール部材2044(例えば、Oリング)と、弁座部材2046とを含む。図34Aおよび34Bを参照すると、第1および第2の端部キャップアセンブリ2032、2034の各々は、1つ以上の留め具2049によって、筐体2020に結合され得る。図示される実施形態では、筐体2020は、筐体2020の第1および第2の開放端2022、2024の各々において、各々が留め具2049のうちの1つを受け取るように構成される1つ以上の外向きに延びている搭載部分2050を含む。
【0281】
図35を参照すると、弁座部材2046は、開口部2058を画定する、リング形状の周辺部分2056を有する。弁座部材2046は、内向きに面する側2070と、それと反対に、外向きに面する側2071とを有する。内向きに面する側2070に沿って、弁座部材2046は、開口部2058に隣接して位置付けられる、内向きに延びている環状突起2072を有する。図示される実施形態では、周辺部分2056は、内向きに面する側2070に沿う外側ねじ山付き部分2074と、外向きに面する側2071に沿う環状形状の陥凹部分2076とを有する。陥凹部分2076は、シール部材2044および保持部材2042の内向きに延びている側壁2054の少なくとも自由端部分を受け取るように構成され、シール部材2044は、弁座部材2046と保持部材2042との間に挟まれる。
【0282】
第1および第2の端部キャップアセンブリ2032、2034(図34Aおよび34B参照)は、タブ1048(図参照19A)を含まない。代わりに、第1の端部キャップアセンブリ2032(図34Aおよび34B参照)の保持部材2042は、筐体2020の第1の開放端2022(図34Aおよび34B参照)に位置する外向きに延びている搭載部分2050(図34A、34B、および37参照)の各々のための外向きに延びている搭載部分2057を含む。同様に、第2の端部キャップアセンブリ2034(図34Aおよび34B参照)の保持部材2042の各搭載部分2057は、筐体2020の第2の開放端2024に位置する、外向きに延びている搭載部分2050(図34A、34B、および38参照)のうちの1つに対応する。各搭載部分2057は、留め具2049のうちの1つを受け取り、それによって、搭載部分2057に対応する搭載部分2050(図34A、34B、および38参照)に留められるように構成される。
【0283】
図37を参照すると、筐体2020(図34Aおよび34B参照)の第1の開放端2022は、第1の端部キャップアセンブリ2032(図34Aおよび34B参照)の外側ねじ山付き部分2074(図35参照)と嵌合するように構成される第1の内側ねじ山付き部分2092を有する。筐体2020(図34Aおよび34B参照)は、第1の開放端2022の近傍であるが、内向きの円周方向に延びている半径方向内向き突出内壁2095を有する。内壁2095は、環状突起2072(図35参照)に実質的に類似する、長手方向外向きに延びている環状突起2097を有する。
【0284】
図35を参照すると、第1の端部キャップアセンブリ2032(図34Aおよび34B参照)の弁座部材2046の環状突起2072は、第1の弁座「S1’」(図34Aおよび34B参照)として機能する。図37を参照すると、筐体2020の第1の開放端2022の内側の環状突起2097は、第2の弁座「S2’」(図34Aおよび34B参照)として機能する。図34Aおよび34Bに見られ得るように、第2の弁座「S2’」は、第1のキャップアセンブリ2032から長手方向内向きに位置付けられる。第1および第2の弁座「S1’」、「S2’」は、互いに向かって延び、かつ対面する。
【0285】
図38を参照すると、筐体2020(図34Aおよび34B参照)の第2の開放端2024は、第2の端部キャップアセンブリ2034(図34Aおよび34B参照)の外側ねじ山付き部分2074(図35参照)と嵌合するように構成される第2の内側ねじ山付き部分2094を有する。筐体2020(図34Aおよび34B参照)は、第2の開放端2024の近傍であるが、内向きの円周方向に延びている半径方向内向き突出内壁2100を有する。内壁2100は、環状突起2072(図35参照)に実質的に類似する、長手方向外向きに延びている環状突起2102を有する。図34Aおよび34Bを参照すると、第2の開放端2024における筐体2020内の環状突起2102(図38参照)は、第3の弁座「S3’」として機能する。第3の弁座「S3’」は、第2の端部キャップアセンブリ2034から長手方向内向きに位置付けられる。第2の端部キャップアセンブリ2034の弁座部材2046(図35参照)の環状突起2072(図35参照)は、第4の弁座「S4’」として機能する。第3および第4の弁座「S3’」、「S4’」は、互いに向かって延び、かつ対面する。
【0286】
図34Aおよび34Bを参照すると、排痰補助弁2000は、連動して一緒に移動するようにシャフト2116によって一緒に接続される、第1および第2のポペット弁アセンブリ2112、2114を含む。第1のポペット弁アセンブリ2112は、第1の弁座「S1’」と第2の弁座「S2’」との間に位置し、その間で長手方向に移動し、第2のポペット弁アセンブリ2114は、第3の弁座「S3’」と第4の弁座「S4’」との間に位置し、その間で長手方向に移動する。
【0287】
図34Aおよび34Bを参照すると、シャフト2116は、排痰補助弁2000が第1の構成にある第1の位置(図34A参照)と排痰補助弁2000が第2の構成にある第2の位置(図34B参照)との間で筐体2020内を長手方向に移動するように構成される。シャフト2116が移動するにつれて、第1のポペット弁アセンブリ2112は、第1の弁座「S1’」と第2の弁座「S2’」との間を移動し、第2のポペット弁アセンブリ2114は、第3の弁座「S3’」と第4の弁座「S4’」との間を移動する。シャフト2116が第1の位置(図34A参照)にあるとき、第1のポペット弁アセンブリ2112は、第1の弁座「S1’」に対してシール位置にあり、第2のポペット弁アセンブリ2114は、第3の弁座「S3’」に対してシール位置にある。シャフト2116が第2の位置(図34B参照)にあるとき、第1のポペット弁アセンブリ2112は、第2の弁座「S2’」に対してシール位置にあり、第2のポペット弁アセンブリ2114は、第4の弁座「S4’」に対してシール位置にある。
【0288】
図34Aを参照すると、長手方向チャネル2136が、シャフト2116の端部の各々において、シャフト2116の中に内向きに延びている。図36を参照すると、チャネル2136(図34A参照)の各々は、留め具2140(図21参照)を受け取るように構成される。第1および第2のポペット弁アセンブリ2112、2114は、互いに実質的に同じである。図36を参照すると、第1および第2のポペット弁アセンブリ2112、2114の各々は、留め具2140と、随意の第1のワッシャ2146と、円板形状のポペット部材2148と、随意の第2のワッシャ2152とを含む。図36では見えないが、第1および第2のポペット弁アセンブリ2112、2114の各々は、第1および第2のシール部材1146、1150を含み、図21に示されるように、ポペット弁アセンブリをシャフト2116の端部部分にシールすることと、シャフトとポペット弁アセンブリのポペット弁部材2148との間に柔軟な結合を提供することとの両方の役割を果たす。第1のポペット弁アセンブリ2112の留め具2140は、第1のポペット弁アセンブリ2112の他の構成要素(すなわち、随意の第1のワッシャ2146、円板形状のポペット部材2148、および随意の第2のワッシャ2152)をシャフト2116の端部の一方に留める。同様に、第2のポペット弁アセンブリ2114の留め具2140は、第2のポペット弁アセンブリ2114の他の構成要素をシャフト2116の他端に留める。
【0289】
図34Aおよび34Bを参照すると、排痰補助弁2000は、二重頭矢印2172(図36参照)によって識別される長手方向に沿って第1の位置(図34A参照)と第2の位置(図34B参照)との間でシャフト2116を選択的に移動させるように構成されるアクチュエータ2170を含む。図示される実施形態では、アクチュエータ2170は、静止コイルサブアセンブリ2174と、移動可能な磁石サブアセンブリ2176とを含む線形アクチュエータである。シャフト2116は、移動可能な磁石サブアセンブリ2176に結合され、一体としてそれとともに移動する。
【0290】
図34Aおよび34Bを参照すると、静止コイルサブアセンブリ2174は、外側筐体2179の内側に格納されるコイル2177を含む。外側筐体2179は、筐体2020のアクチュエータ搭載部分2190に結合される(例えば、1つ以上の留め具2178によって)。外側筐体2179は、磁気材料から構築される。コイル2177は、1つ以上のワイヤ2062によって、筐体2020の外側に搭載される印刷回路基板(「PCB」)2064に接続される。図示される実施形態では、ワイヤ2062は、電力をコイル2177に提供する。外側筐体2179および筐体2020の各々は、それをワイヤ2062が通過し得る1つ以上の開口を含む。PCB2064は、1つ以上のワイヤ(図示せず)によって、制御システム220(図5E参照)に接続される。アクチュエータ2170は、制御信号1180(図5E参照)を制御システム220から受信し(PCB2064およびワイヤ2062を介して)、制御信号1180内の1つ以上の命令に従って移動するように構成される。PCB2064は、コネクタとしての役割を果たし、制御信号1180をコイル2177にパスする。
【0291】
図36を参照すると、移動可能な磁石サブアセンブリ2176は、主要磁石2150を有し、第1の端部2151と、その反対に、第2の端部2153とを伴う。第1のラッチ磁石2156は、第1の端部2151に搭載され、第2のラッチ磁石2158は、第2の端部2153に搭載される。第1および第2のラッチ磁石2156、2158の各々は、磁気外側筐体2179(図34Aおよび34B参照)に誘引される。図34Aを参照すると、第1のラッチ磁石2156(図36参照)と外側筐体2179との間の誘引力は、シャフト2116が第1の位置に移動させられた後(コイル2177に給電することによって)、シャフト2116を第1の位置に維持する。同様に、図34Bを参照すると、第2のラッチ磁石2158(図36参照)と外側筐体2179との間の誘引力は、シャフト2116が第2の位置に移動させられた後(コイル2177に給電することによって)、シャフト2116を第2の位置に維持する。したがって、シャフト2116は、コイル2177が給電停止された後、所望の位置に留まり得る。
【0292】
制御信号1180(図5E参照)は、コイル2177に選択的に給電し、移動可能な磁石サブアセンブリ2176を第1の端部キャップアセンブリ2032または第2の端部キャップアセンブリ2034のいずれかに向かって移動させる。移動可能な磁石サブアセンブリ2176が第1の端部キャップアセンブリ2032に向かって移動すると、シャフト2116は、それとともに第1の位置に向かって移動する。図34Aを参照すると、シャフト2116が第1の位置に移動した後、コイル2177は、給電停止され、第1のラッチ磁石2156(図36参照)と外側筐体2179との間の誘引力は、シャフト2116を第1の位置に維持する。一方、移動可能な磁石サブアセンブリ2176が第2の端部キャップアセンブリ2034に向かって移動すると、シャフト2116は、それとともに第2の位置に向かって移動する。図34Bを参照すると、シャフト2116が第2の位置に移動した後、コイル2177は、給電停止され、第2のラッチ磁石2158(図36参照)と外側筐体2179との間の誘引力は、シャフト2116を第2の位置に維持する。したがって、追加の電力は、シャフト2116を第1の位置または第2の位置のいずれかに維持するために必要とされず、それは、1つ以上のバッテリによって給電される実施形態において、バッテリ寿命を延長させることに役立つ。
【0293】
図37を参照すると、アクチュエータ搭載部分2190は、第1の開放端2022から内向きに間隔を置かれ、随意に、留め具2178(図34Aおよび34B参照)を受け取るように構成される1つ以上の貫通孔を含む。図34Aおよび34Bを参照すると、外側筐体2179は、静止コイルサブアセンブリ2174を筐体2020に固定する留め具2178によって、アクチュエータ搭載部分2190の内向きに面する側に結合される。図34Aおよび34Bを参照すると、アクチュエータ搭載部分2190は、シャフト2116が、それを完全に通過し、第1のポペット弁アセンブリ2112を第1の弁座「S1’」と第2の弁座「S2’」との間に位置付けることを可能にするように構成される貫通孔2186(図37参照)を有する。
【0294】
図38を参照すると、筐体2020(図34Aおよび34B参照)は、第2の開放端2024から内向きに間隔を置かれた内部支持体2194を含む。図示される実施形態では、内部支持体2194は、内壁2100から半径方向内向きに延びている。内部支持体2194は、その中に形成される貫通孔2196を有する。図34Aおよび34Bを参照すると、貫通孔2196(図38参照)は、シャフト2116が、それを通過し、第2のポペット弁アセンブリ2114を第3の弁座「S3’」と第4の弁座「S4’」との間に位置付けることを可能にするように構成される。図34Aおよび34Bを参照すると、内部支持体2194は、アクチュエータ2170の外側筐体2179に当接し、それを位置付けることに役立つ。図示される実施形態では、アクチュエータ搭載部分2190は、第2の弁座「S2’」の近傍において、外側筐体2179の一端に結合され、内部支持体2194は、第3の弁座「S3’」の近傍において、外側筐体2179の反対端に当接する。
【0295】
図34Aおよび34Bを参照すると、筐体2020は、排気体部分2199(また、図38にも図示される)に結合される取入口本体部分2198(図37にも図示される)を含む。弁/送風機出口2002、空気取入口2006、開口2010、第1の開放端2022、およびアクチュエータ搭載部分2190は、取入口本体部分2198内に形成される。送風機/弁入口2004、排気出口2008、第2の開放端2024、および内部支持体2194は、排気体部分2199内に形成される。
【0296】
図34Aを参照すると、第1の構成では、第1のポペット弁アセンブリ2112は、第2の弁座「S2’」に対して押し付けられ、第2のポペット弁アセンブリ2114は、第4の弁座「S4’」に対して押し付けられる。図5Aおよび34Aを参照すると、第1の構成では、第1のポペット弁アセンブリ2112は、アキュムレータ202からのガス252の流動が、空気取入口2006を通して、弁/送風機出口2002から、送風機222の中に流動することを可能にする。さらに、第1のポペット弁アセンブリ2112は、ガス252が直接開口2010に進入しないように遮断し、したがって、開口2010を空気取入口2006および弁/送風機出口2002の両方からシールする。同時に、第4の弁座「S4’」に対して押し付けられる第2のポペット弁アセンブリ2114は、排気出口2008を閉鎖し、主要人工呼吸器接続部104へのガス252の流動を可能にする。この構成では、アキュムレータ202から空気取入口2006に進入するガス252は、弁/送風機出口2002を通して送風機222に向かわせられる。ガス252は、次いで、送風機222によって、送風機/弁入口2004の中から、開口2010を通して、主要人工呼吸器接続部104に送風される。
【0297】
図34Bを参照すると、第2の構成では、第1のポペット弁アセンブリ2112は、第1の弁座「S1’」に対して押し付けられ、第2のポペット弁アセンブリ2114は、第3の弁座「S3’」に対して押し付けられる。図5Bおよび34Bを参照すると、第2の構成では、第1のポペット弁アセンブリ2112は、主要人工呼吸器接続部104からの強制排気ガス253の流動が、開口2010を通して、弁/送風機出口2002から、送風機222の中に流動することを可能にする。さらに第1のポペット弁アセンブリ2112は、空気取入口2006への強制排気ガスの流動を遮断し、したがって、アキュムレータ202からのガス252が弁/送風機出口2002に到達することを防止する。同時に、第3の弁座「S3’」に対して押し付けられる、第2のポペット弁アセンブリ2114は、排気出口2008を開放し、開口2010への強制排気ガス253の流動を遮断する。この構成では、主要人工呼吸器接続部104から開口2010に進入する強制排気ガス253は、弁/送風機出口2002を通して送風機222に向かわせられる。強制排気ガス253は、次いで、送風機222によって、送風機/弁入口2004の中から排気出口2008を通して送風される。
【0298】
図示される実施形態では、排痰補助弁2000(図34Aおよび34B参照)は、筐体2020(図34Aおよび34B参照)内に形成されるポート275A、275B、および275C(以下に説明され、図5Aおよび5Bに図示される)を含む。図38を参照すると、ポート275Aおよび275Bは、排気体部分2199内に形成され得る。図34Aおよび34Bを参照すると、ポート275Cは、取入口本体部分2198内に形成され得る。しかしながら、これは、要件ではない。随意に、図37を参照すると、排痰補助弁2000は、冗長気道圧変換器(図示せず)に接続されるように構成されるポート275Dを含む。
【0299】
排痰補助弁は、排痰補助弁204または排痰補助弁2000であるかどうかにかかわらず、排痰補助弁204の第1および第2のポペット弁アセンブリ1112、1114または排痰補助弁2000の第1および第2のポペット弁アセンブリ2112、2114に対して作用する圧力が、平衡を保たれるように設計される。これは、排痰補助弁204のアクチュエータ1170および排痰補助弁2000のアクチュエータ2170が患者圧力に対抗して作用する必要がないことをもたらす。排痰補助弁204の弁座S1-S4の弁座面積が全て、排痰補助弁2000の弁座S1’-S4’の弁座面積の全てと同様、同一であるので、排痰補助弁のポペット弁アセンブリに対して作用するポート1010(例えば、図5Cおよび5D参照)を通して生じる排痰補助弁の内側の患者圧力は、等しく、かつ反対の力を生成する。したがって、排痰補助弁204の第1および第2のポペット弁アセンブリ1112、1114にかかる力は、第1および第3の弁座S1、S3に対して着座させられると、および、第2および第4の弁座S2、S4に対して着座させられると、実質的に等しく、かつ反対方向である。同様に、排痰補助弁2000の第1および第2のポペット弁アセンブリ2112、2114にかかる力は、第1および第3の弁座S1’、S3’に対して着座させられると、および、第2および第4の弁座S2’、S4’に対して着座させられると、実質的に等しく、かつ反対方向である。排痰補助弁の第1および第2のポペット弁アセンブリにかかる力が、平衡を保たれない場合、排痰補助弁のアクチュエータ1170/2170は、はるかに大きくなる必要があり、アクチュエータを作動させるために要求される電力は、より大きくなるであろう。
【0300】
前述のように、換気アセンブリ190は、排痰補助弁204または排痰補助弁2000のいずれかを含み得る。換気アセンブリ190が排痰補助弁204を含む場合、通常換気中、排痰補助弁204は、図5Aおよび18Aに示される第1の構成にある。一方、換気アセンブリ190が排痰補助弁2000(図34Aおよび34B参照)を含む場合、通常換気中、排痰補助弁2000は、図34Aに示される第1の構成にある。
【0301】
図5Aを参照すると、呼吸の吸気相の開始(および排痰の送気相の開始)時、空気114が、粉塵および/または他のタイプの粒子を空気から濾過するように構成され得る患者空気取入口116を通して人工呼吸器に100(図1および4参照)の中に引き込まれ得る。空気114の少なくとも一部は、アキュムレータ202の中に流動し、そこで、空気114は、随意に、酸素アセンブリ210から受け取られた酸素250、低圧酸素128(図1に描写される外部低圧酸素源118から受け取られる)、その組み合わせおよび/または部分的組み合わせ等と混合され得る。図4に図示されるように、高圧酸素132(図1に描写される高圧外部酸素源120から受け取られる)が、酸素アセンブリ210の中に流動し、酸素250としてアキュムレータ202(図5A参照)に送達され得る。
【0302】
図5Aを参照すると、アキュムレータ202は、患者空気取入口116のためのマフラとしての役割も果たし得る。
【0303】
入口サイレンサ229は、酸素アセンブリ210によって(例えば、図7Aに図示されるコンプレッサ302によって)生成される音を消音することに役立つ。
【0304】
酸素センサ227は、アキュムレータ202に接続され、アキュムレータ202の内側のガスの酸素濃度値を測定する。この値は、アキュムレータ202から退出するガス252の酸素濃度値に近い。図5Eを参照すると、酸素センサ227は、酸素濃度値をエンコードする酸素濃度信号276を制御システム220に提供する。制御システム220は、酸素濃度信号276を処理し、ガス252中の酸素の量の評価尺度(例えば、パーセンテージとして表される)を得る。図4を参照すると、制御システム220によってユーザインターフェース200に送信される出力情報198は、ガス252中の酸素の量の評価尺度を含み得る。ユーザインターフェース200は、この評価尺度をユーザ(例えば、図1に描写される患者102)に表示し得る。
【0305】
図5Aを参照すると、随意に、アキュムレータ202は、低圧酸素入口126を含むか、またはそこに接続される。低圧酸素128が外部低圧酸素源118(図1参照)によって供給される場合、制御システム220は、患者102に流動する結果として生じる酸素濃度を制御しないこともある。言い換えると、低圧酸素128は、単に、アキュムレータ202の中に流動し、空気114と混合され、送風機222によって患者回路110(図1参照)の中に押し込まれ得る。これが生じるとき、人工呼吸器100は、吸気ガス108(図1参照)における患者102に送達される酸素濃度を制御せず、各呼吸の吸気相中、吸気ガス108の送達を制御する。
【0306】
アキュムレータ202から退出するガス252は、空気114と、随意に、酸素250および酸素128のうちの1つ以上のものとを含む。ガス252は、流動ライン214を介して、内部流量変換器212に伝えられ得る。ガス252は、内部流量変換器212を通して流動し、内部流量変換器212は、ガス252の流量を測定し、流量をエンコードする流量信号270(図5E参照)を制御システム220(図5E参照)に提供する。流量信号270は、アナログ電気信号として実装され得る。図5Eを参照すると、制御システム220は、流量信号270を使用して、送風機222を制御する。非限定的例として、図5Aに示されるように、内部流量変換器212は、固定オリフィス差圧構成を有する流量変換器を使用して実装され得る。
【0307】
内部流量変換器212は、患者102(図1参照)が呼吸を始めたときを検出するために使用され得る。特に、内部流量変換器212は、患者回路110(図1参照)が受動患者回路(例えば、受動患者回路170、受動患者回路440等)として実装されるときにこのように使用され得る。流動ライン214を通るガスの流動は、送風機222によって完全に決定されない。代わりに、患者の呼吸努力が、流動ライン214を通る流量に変化を生じさせ得る。したがって、制御システム220は、流動ライン214を通る流量の変化(流量信号270内でエンコードされる)を識別することによって、患者102が呼吸を始めたことを識別し得る。
【0308】
内部流量変換器212は、制御システム220によって送信される制御信号285(図5E参照)によって選択的にアクティブ化および非アクティブ化されるように構成される自動ゼロソレノイド弁SV5を含むか、またはそれに接続され得る。内部流量変換器212は、経時的にドリフトし、流量測定誤差を生じさせ得る。この誤差を補償するために、随時(例えば、周期的に)、制御システム220は、自動ゼロソレノイド弁SV5を励起(またはアクティブ化)し(制御信号285を使用して)、内部流量変換器212のためのオフセット値を決定する。オフセット値を決定後、制御システム220は、オフセット値を使用して、適宜、将来的読み取り値を補償する(流量信号270に基づいて)。
【0309】
図5Aを参照すると、内部流量変換器212後、ガス252は、流動ライン214および排痰補助弁204(または排痰補助弁2000)を介して、送風機222の中に伝えられる。図5Eを参照すると、送風機222は、モータ272によって駆動される、ラジアル送風機として実装され得る。非限定的例として、モータ272は、ブラシレス直流モータとして実装され得る。追加の非限定的例として、送風機222は、コンプレッサ、ポンプ等として実装され得る。モータ272は、制御システム220によって制御される、動作速度を有する。非限定的例として、制御システム220は、モータ272の動作速度を継続的に制御し得る。
【0310】
図5Aを参照すると、ガス252は、送風機222から排痰補助弁204(または排痰補助弁2000)の中に流動する。ポート275A-275Cの各々は、排痰補助弁204(または排痰補助弁2000)内のガス252の流動へのアクセスを提供するように構成される。流動ライン273は、ガス252の流動を排痰補助弁204(または排痰補助弁2000)から内部細菌フィルタ230に伝える。
【0311】
図5Aを参照すると、気道圧変換器224は、送風機222から主要人工呼吸器接続部104に向かって流動するガス252の気道圧を測定する。図示される実施形態では、気道圧変換器224は、ポート275Cに接続される。図5Eを参照すると、気道圧変換器224は、これらの圧力値をエンコードする電気圧力信号274を制御システム220に提供する。電気圧力信号274は、吸気中および呼気相中、患者圧力を制御するために使用される。電気圧力信号274は、監視およびアラームシステム221(図4参照)によっても使用される。随意に、人工呼吸器100(図1および4参照)は、気道圧変換器224のような1つ以上の冗長気道圧変換器(図示せず)を含み、気道圧変換器224のためのフェイルセーフバックアップを提供し得る。冗長気道圧変換器(図示せず)を含む実施形態では、冗長気道圧変換器は、ポート275D(図17B参照)に接続され得る。
【0312】
気道圧変換器224は、制御システム220によって、圧力変化を検出し、圧力変化を検出することに応答して、送風機222に、その速度を増加または減少させ、流動ライン273の内側の圧力を調節するように命令するために使用され得る。したがって、制御システム220は、圧力換気を送達するために、および/または流動ライン273の内側の圧力がユーザ供給ピーク吸気圧力値(例えば、図6に描写される圧力制御入力237を介して入力される)を超えないことを確実にすることに役立つように、電気圧力信号274を使用し得る。
【0313】
図5Aを参照すると、気道流量変換器モジュール225は、差圧変換器PT4と、自動ゼロソレノイド弁SV1およびSV2と、パージソレノイド弁SV3およびSV4とを含む。図5Eを参照すると、制御システム220は、制御信号281-284を使用して、それぞれ、ソレノイド弁SV1-SV4を選択的にアクティブ化または非アクティブ化し得る。
【0314】
図1を参照すると、前述のように、患者回路110は、1つ以上の随意のポート111を含み得る。図5Aは、能動患者回路(例えば、図3Aに描写される能動患者回路600等)として実装される患者回路110との使用のために構成される換気アセンブリ190の実装を図示する。受動患者回路(例えば、図2Aに描写される受動患者回路170、図2Bに描写される受動患者回路440等)として実装される患者回路110との使用のために構成される代替実施形態では、ポート275Aおよび275Bと、気道流量変換器モジュール225と、呼気制御アセンブリ226とは、換気アセンブリ190から省略され得る。
【0315】
図5Aに図示される気道流量変換器モジュール225および呼気制御アセンブリ226は、気道流量変換器648(図3G参照)を含む能動患者回路(例えば、図3Aに描写される能動患者回路600)との使用のために構成される。図5Aを参照すると、第1および第2のポート111A、111B(図3C参照)は、それぞれ、第1および第2の圧力信号109A、109Bを差圧変換器PT4に送信する(例えば、別個のラインまたはチャネルを介して)。差圧変換器PT4は、第1および第2の圧力信号109A、109Bをそれぞれ、受信するように構成されている入力ポートPAおよびPBを有する。差圧変換器PT4は、第1および第2の圧力信号109A、109Bに基づいて、差圧を決定し、差圧を信号277(図5E参照)に変換し、制御システム220によるさらなる処理のために、(図5Eに図示されるように)信号277を制御システム220に伝送する。非限定的例として、信号277は、アナログ信号であり得る。
【0316】
信号277は、患者102(図1参照)が呼吸を始めたときを検出するために使用され得る。能動患者回路600(図3A参照)を通るガスの流動は、送風機222によって完全に決定されない。代わりに、患者の呼吸努力が、能動患者回路600を通る流量の変化を生じさせ得る。したがって、制御システム220は、能動患者回路600を通る流量の変化(信号277内でエンコードされる)を識別することによって、患者102が呼吸を始めたことを識別し得る。
【0317】
自動ゼロソレノイド弁SV1およびSV2は、それぞれ、差圧変換器PT4の入力ポートPA、PBに接続される。さらに、自動ゼロソレノイド弁SV1およびSV2の各々は、周囲圧力に接続される。差圧変換器PT4は、経時的にドリフトし、流量測定誤差を生じさせ得る。この誤差を補償するために、随時(例えば、周期的に)、制御システム220は、自動ゼロソレノイド弁SV1およびSV2を励起(またはアクティブ化)し(それぞれ、制御信号281および282を使用して)、差圧変換器PT4のためのオフセット値を決定する。次いで、制御システム220は、自動ゼロソレノイド弁SV1およびSV2を非アクティブ化する(それぞれ、制御信号281および282を使用して)。オフセット値を決定後、制御システム220は、オフセット値を使用して、適宜、将来的読み取り値を補償する(信号277に基づいて)。
【0318】
パージソレノイド弁SV3およびSV4は、ポート275Aに接続される。図5Eを参照すると、制御システム220は、随時(例えば、周期的に)、パージソレノイド弁SV3およびSV4を励起(またはをアクティブ化)し(それぞれ、制御信号283および284を使用して)、それは、図5Aに図示される排痰補助弁204(または図34Aに図示される排痰補助弁2000)からの乾燥ガスが、ライン、ポート、および/またはチャネル(例えば、随意の多管腔管接続部103、チャネル626Aおよび626B、チャネル632A、632B、ポート111Aおよび111B等)を通して流動し、圧力信号109Aおよび109Bを伝え、湿った患者呼吸ガスから濃縮され得る任意の湿気のそれらの構造をパージすることを可能にする。
【0319】
図5Eを参照すると、呼気制御アセンブリ226は、アキュムレータA2と、圧力変換器PT8と、ソレノイド弁SV6-SV8とを含む。アキュムレータA2は、3つのポート267-269と、内圧(「パイロット圧」と称される)とを有する。圧力変換器PT8は、アキュムレータA2に接続され、アキュムレータA2の内側の内圧を測定し、この値を電気圧力信号271(図5E参照)において制御システム220に伝送する。
【0320】
図5Eを参照すると、ソレノイド弁SV6-SV8は、それぞれ、制御システム220によってソレノイド弁SV6-SV8にそれぞれ送信される制御信号286-288によって、選択的にアクティブ化および非アクティブ化されるように構成される。図5Aに目を向けると、ソレノイド弁SV6は、アキュムレータA2の第1のポート267、ポート275B、および能動患者回路600(図3A参照)のパイロットポート111C(図3C参照)に接続される。ソレノイド弁SV7は、アキュムレータA2の第2のポート268およびポート275Bに接続される。ソレノイド弁SV8は、アキュムレータA2の第3のポート269と出口ポート166との間に接続される。
【0321】
呼気制御アセンブリ226は、(アキュムレータA2からの)パイロット圧を能動患者回路600(図3A参照)のパイロットポート111C(図3C参照)に提供し、それは、前述のように、能動呼気弁アセンブリ604を制御する。呼吸の吸気相の開始時、制御システム220は、ソレノイド弁SV6をアクティブ化し(制御信号286を使用して)、それは、ガス252の圧力をパイロットポート111Cに接続する(ポート275Bを介して)。これは、能動呼気弁アセンブリ604を閉鎖する。呼吸の吸気相の終了時、制御システム220は、ソレノイド弁SV6を非アクティブ化し(制御信号286を使用して)、それは、アキュムレータA2の内圧(またはパイロット圧)を能動呼気弁アセンブリ604に接続し、これは、能動呼気弁アセンブリ604を開放する。
【0322】
同様に、排痰の送気相の開始時、制御システム220は、ソレノイド弁SV6をアクティブ化し(制御信号286を使用して)、それは、ガス252の圧力をパイロットポート111Cに接続する(ポート275Bを介して)。これは、能動呼気弁アセンブリ604を閉鎖する。送気相の終了時、制御システム220は、ソレノイド弁SV6を非アクティブ化し(制御信号286を使用して)、それは、アキュムレータA2の内圧(またはパイロット圧)を能動呼気弁アセンブリ604に接続する。以下に議論されるように、能動呼気弁アセンブリ604の開放の代わりに、これは、能動呼気弁アセンブリ604を閉鎖構成に維持する。強制排気相の開始中、二重蛇腹部材644は、大気圧より高い二重蛇腹部材に印加される患者圧力の結果、開放位置に移動し得るが、患者102によって提供される圧力が大気圧を下回って降下すると自動的に閉鎖することに留意されたい。
【0323】
制御システム220は、圧力変換器PT8(図5Eに描写される電気圧力信号271を介して)によって提供されるフィードバックを使用して、ソレノイド弁SV7およびSV8を使用し、アキュムレータA2の内側パイロット圧を制御し、所望のPEEPを達成するであろう呼吸の呼気相のためのパイロット圧を設定する。例えば、制御システム220は、ソレノイド弁SV8をアクティブ化し(制御信号288を使用して)、出口ポート166を介して、アキュムレータA2の内側のガスの一部を排気167として放出することによって、アキュムレータA2の内側のパイロット圧を減少させ得る。逆に言えば、制御システム220は、ソレノイド弁SV7をアクティブ化し(制御信号287を使用して)、(ポート275Bを介して得られる)ガス252の一部をアキュムレータA2の内側に追加することによって、パイロット圧を増加させ得る。
【0324】
図5Eを参照すると、制御システム220は、(気道圧変換器224から受信された)電気圧力信号274を使用して、送風機222を制御することに役立てる。制御システム220は、制御信号278をモータ272に送信し、それは、送風機222に、所望の流量および/または所望の量の圧力を患者102に提供するように指示する。前述のように、流量信号270は、呼吸の吸気相中および呼気相中、ガス252の流量を制御することに役立てるために使用される。同様に、電気圧力信号274は、呼吸の吸気相中および呼気相中、患者圧力を制御するために使用される。流量信号270は、送気相中のガス252の流量および/または排痰の強制排気相中の強制排気ガス253の流量を制御することに役立てるために使用され得る。同様に、電気圧力信号274は、送気相中および/または排痰の強制排気相中、患者圧力を制御するために使用される。
【0325】
上で説明されるように、人工呼吸器100は、患者回路110(例えば、図2Bに図示される受動患者回路440)の内側の圧力を調節し、吸気相中の事前設定された吸気圧力、呼気相中のベースライン圧力またはPEEP、および吸気相と呼気相との間の一時停止中のPEEPを達成する。これらの調節(および排痰補助処置中に行われる調節)は、制御システム220によって行われ、制御システム220は、電気圧力信号274を監視し、モータ272の速度を増加または減少させ、患者回路110の内側の所望の圧力を達成するために制御信号278を使用する。
【0326】
周囲圧力変換器228は、大気圧値を測定する。周囲圧力変換器228は、大気圧値をエンコードする周囲電気圧力信号280を制御システム220に提供する。制御システム220は、周囲電気圧力信号280を使用して、流量値(流量信号270を介して受信される)および/または呼気1回換気量値(制御システム220によって計算される)を所望の標準的条件に補正する。
【0327】
図5Aを参照すると、前述のように、流動ライン273は、ガス252の流動を排痰補助弁204(または排痰補助弁2000)から内部細菌フィルタ230に伝える。ガス252が内部細菌フィルタ230を通過後、それらは、ガス112として内部細菌フィルタ230から退出し、主要人工呼吸器接続部104を介して、患者回路110(図1参照)に進入する。内部細菌フィルタ230は、患者回路110内の細菌が人工呼吸器100を汚染することを防止することに役立つ。
【0328】
(ユーザインターフェース)
図6は、ユーザインターフェース200のいくつかの例示的構成要素を図示するブロック図である。前述のように、図4は、制御システム220によってユーザインターフェース200の例示的構成要素に送信される出力情報198と、制御システム220によってユーザインターフェース200の例示的構成要素から受信される入力情報196とを図示する。
【0329】
図6を参照すると、ユーザインターフェース200は、動作パラメータ値をユーザ(例えば、臨床医)から受信し、情報をユーザに表示するように構成される。例えば、ユーザインターフェース200は、ディスプレイデバイス240(例えば、液晶ディスプレイ)と、モード入力235と、吸気時間入力236と、圧力制御入力237と、圧力支援入力238と、酸素発生をアクティブ化するための酸素発生器アクティブ化入力239(以下に説明される)と、1回換気量入力242と、酸素流量等価値244と、吸気酸素の割合(「FI02」)入力246と、呼吸率入力247と、酸素パルス体積入力251と、排痰補助アクティブ化入力241と、吸引アセンブリ152(図1参照)をアクティブ化するための吸引アクティブ化入力248と、ネブライザアセンブリ162(図1参照)をアクティブ化するためのネブライザアクティブ化入力249とを含み得る。
【0330】
吸気相の開始は、「始まり」と称される。モード入力235は、人工呼吸器100が各呼吸が始められるときを決定するか、または患者102が各呼吸が始められるときを決定するかに関する指示を受信するように構成される。呼吸率入力247は、呼吸が送達されるべき率(例えば、呼吸/分)を受信するように構成される。ユーザが、人工呼吸器100が各呼吸が始められるときを決定することを示した場合(モード入力235を使用して)、人工呼吸器100は、呼吸率入力247によって受信される率に従って(例えば、規則的に計時された間隔において)、呼吸を送達するであろう。一方、ユーザが、患者102が各呼吸を始めることを示した場合(モード入力235を使用して)、人工呼吸器100は、少なくとも呼吸率入力247によって受信される率によって示される頻度において患者102が呼吸を受け取ることを確実にするために、必要に応じて呼吸を自動的に送達するであろう。
【0331】
人工呼吸器100は、患者102へのガス112の流動の時間または流量を使用して、吸気相の終了を識別し得る。後者の場合、患者102が、吸気相が終了したときを決定する。吸気時間入力236は、各呼吸の始まりから吸気相の終了までの持続時間Tを示す値を受信するように構成される。人工呼吸器100は、値(持続時間Tを示す)を使用して、吸気相の終了を識別し得る。圧力支援入力238は、ユーザが、患者102へのガス112の流量(持続時間Tを示す値の代わりに)を使用して、吸気相を終了することを所望することの指示を受信する。例えば、人工呼吸器100は、ガス112の流量が呼吸中に生じたピーク流量の約25%しかないとき、呼吸の吸気相を終了し得る。
【0332】
人工呼吸器100は、ガス112のみ、または、ガス112と酸素140のパルスとの組み合わせを送達するように構成される。前述のように、人工呼吸器100は、従来の体積制御式換気および圧力制御式換気の両方を提供するように構成され得る。圧力制御を使用するために、ユーザは、圧力制御入力237を使用して、ピーク吸気圧力値を入力し得る。人工呼吸器100は、吸気相中の圧力が最大でピーク吸気圧力値であるように、ピーク吸気圧力値を使用して、ガス112のみ、または、ガス112と酸素140のパルスとの組み合わせを構成する。
【0333】
FI02入力246は、酸素濃度値を受信するように構成される。人工呼吸器100は、酸素濃度値を使用して、酸素濃度値と等しいか、またはそれに近い酸素濃度を有するようにガス112を構成する。
【0334】
酸素パルス体積入力251は、酸素パルス体積値(例えば、ミリリットル、または1~10等の所定の範囲内の値等で表される)を受信するように構成される。人工呼吸器100は、酸素パルス体積値を使用して、酸素パルス体積値と等しいか、またはそれに近い体積を有するように酸素140のパルスの各々を構成する。
【0335】
1回換気量入力242は、所望の総1回換気量値を受信するように構成される。図15Aを参照すると、人工呼吸器100は、所望の総1回換気量値を使用して、各呼吸中、ガス112の体積(面積586によって図示され、以下に説明される)と酸素140のパルスのうちの1つ(面積584によって図示され、以下に説明される)とを出力する。送達される各呼吸に対して、送達される総1回換気量は、呼吸中に送達されるガス112と酸素140のパルスとの組み合わせられた体積である。
【0336】
酸素流量等価値244は、仮定連続酸素流量が外部源(例えば、独立型酸素濃縮器)から従来の人工呼吸器または患者回路110(図1参照)の中に送られ得る率を識別する、所望の酸素送達率(リットル/分で表される)を受信するように構成される。人工呼吸器100は、この値を使用して、仮定連続酸素流量として等価酸素投与を患者102(図1参照)に提供するであろう酸素の量を送達するように、酸素140(図1参照)のパルスの各々を構成する。
【0337】
排痰補助アクティブ化入力241は、ユーザが排痰補助処置(以下に議論される)を行うことを所望することを示す。
【0338】
(酸素アセンブリ)
図7Aは、酸素アセンブリ210のいくつかの例示的構成要素を図示する概略図である。図7Bは、制御システム220によって酸素アセンブリ210の例示的構成要素に送信される制御信号260と、制御システム220によって酸素アセンブリ210の例示的構成要素から受信されるデータ信号262とを図示する。
【0339】
図7Aを参照すると、酸素アセンブリ210は、高圧酸素132を受け取り、および/または酸素346(図8B参照)を発生させ、酸素250を換気アセンブリ190のアキュムレータ202(図5A参照)に提供し、および/または酸素140のパルスを患者酸素出口105に提供するように構成される。酸素アセンブリ210は、最大約2リットル/分(「LPM」)の約90%純度酸素を提供するように構成され得る。図示される実施形態では、酸素アセンブリ210は、吸着床300と、コンプレッサ302と、第1の回転弁アセンブリ306と、2つの圧力変換器PT2およびPT3と、2つの圧力調整器R1およびR2と、出口サイレンサ311と、随意のソレノイド弁SV9およびSV10と、酸素タンク312と、酸素センサ314と、計測弁320と、随意の第2の回転弁アセンブリ330とを含む。コンプレッサ302と、第1の回転弁アセンブリ306と、吸着床300と、圧力調整器R1およびR2とは、一緒に、酸素発生器または酸素濃縮器として特徴付けられ得る。図に図示され、以下に説明される、酸素発生器は、真空圧力スイング吸着(「VPSA」)プロセスを実装する。代替実施形態では、人工呼吸器100は、ポリマー膜分離プロセス、イオン輸送分離プロセス、極低温プロセス等のうちの少なくとも1つを実装する、酸素発生器を含み得る。さらに、以下に説明されるVPSAプロセスは、圧力スイング吸着(PSA)の一部であり、酸素発生器は、以下に説明されるVPSAプロセス以外のPSAプロセスを実装するように構成され得る。
【0340】
吸着床300は、患者空気取入口116を介して受け取られた空気114から酸素を回収するように構成される。以下に説明されるように、吸着床300は、少なくとも部分的に、4つの位相を伴うサイクル(以下に説明される)を含むVPSAプロセスを実装するように構成され得る。サイクルは、酸素346(図8B参照)と窒素豊富ガス122とを交互に発生させる。人工呼吸器100が動作しているとき、サイクルは、十分な酸素が酸素タンク312を充填するために発生させられるまで繰り返される。酸素タンク312が一杯になると、サイクルは、酸素タンク312内の十分な量の酸素が除去されるまで、中止または減速される。次いで、サイクルは、必要に応じて、再開または加速される。各サイクルによって発生させられる窒素豊富ガス122は、出口通気口124を介して外側環境に排気される。
【0341】
図8A-8Dは、吸着床300のいくつかの例示的構成要素を図示するブロック図である。図8A-8Dを参照すると、図示される実施形態では、吸着床300は、少なくとも1つの筐体340を含み、第1の端部341と、その反対に、第2の端部343とを有する。筐体340は、窒素吸着材料床344(ゼオライト等)をその第1の端部341と第2の端部343との間に含む。窒素吸着材料床344は、窒素を優先的に吸収する。例証を容易にするために、吸着床300は、単一窒素吸着材料床を含む単一筐体を含むものとして説明されるであろう。代替実施形態では、吸着床300は、各々が筐体340のような別個の筐体の内側に格納される窒素吸着材料床344のような2つ以上の床を含み得る。
【0342】
前述のように、VPSAプロセスは、4つの位相を伴うサイクルを含む。図8Aは、第1の位相中の吸着床300を図示する。図8Aを参照すると、第1の位相中、空気114は、コンプレッサ302(図7A参照)によって、筐体340の中に圧送される。筐体340が空気114(コンプレッサ302によって)で加圧されると、空気中の窒素が、窒素吸着材料床344によって優先的に吸着され、それは、吸着されない酸素を残す。窒素吸着材料床344は、吸着されない酸素が保持または捕獲される間質空間を含み得る。
【0343】
図8Bは、VPSAプロセスのサイクルの第2の位相中の吸着床300を図示する。第2の位相中、酸素346は、筐体340から圧送される。酸素346は、間質空間から酸素タンク312(図7A参照)の中に流動する。
【0344】
図8Cは、VPSAプロセスのサイクルの第3の位相中の吸着床300を図示する。第3の位相中、窒素豊富ガス122は、筐体340内の窒素吸着材料床344から引き寄せられ(図7Aに図示されるコンプレッサ302によって)、出口通気口124(図7A参照)を介して、外側環境に放出される。
【0345】
図8Dは、VPSAプロセスのサイクルの第4の位相中の吸着床300を図示する。第4の位相中、「パージ」酸素348の流動(例えば、図7Aに図示される酸素タンク312から)が、窒素豊富ガス122を引き出し、窒素吸着材料床344を再生することに役立てるために使用され得る。
【0346】
図7Aに戻ると、吸着床300から除去された酸素346(図8B参照)は、圧力調整器R2を通して、酸素タンク312の中に流動し、そこで、酸素346は、貯蔵される。これが生じている間、計測弁320は、閉鎖され得、圧力調整器R1も、閉鎖され、吸着床300の中への逆流を防止し得る。代替として、計測弁320は、少なくとも部分的に開放し、酸素346の一部が、随意の第2の回転弁アセンブリ330に流動することを可能にし得る。
【0347】
各サイクル中、コンプレッサ302は、交互に、空気114を吸着床300の中に押し込み(第1の回転弁アセンブリ306を通して)、窒素豊富ガス122を吸着床300から引き出す(第1の回転弁アセンブリ306を通して)ように構成される。コンプレッサ302は、モータ350によって駆動され得、モータ350の回転の方向および速度をエンコードする信号354を制御システム220に提供するように構成されるセンサ352(例えば、エンコーダ)を含み得る。図7Bを参照すると、モータ350は、制御信号356におけるエンコードされた制御システム220からの命令を受信するように構成される。制御信号356における命令は、モータ350に、オンもしくはオフに切り替わるように命令し、および/またはオンに切り替えられたときにモータ350が回転すべき方向を示す。さらに、制御信号356は、モータ350に、稼働すべき速度を命令し得る。図7Aを参照すると、モータ350が第1の方向に稼働するとき、コンプレッサ302は、空気を吸着床300の中に押し込む。一方、モータ350が第2の方向に稼働するとき、コンプレッサ302は、窒素豊富ガス122(図8Cおよび8D参照)を吸着床300から引き出す。非限定的例として、モータ350は、ブラシレス直流モータとして実装され得る。
【0348】
図9は、計測弁320の例証である。図9を参照すると、圧力変換器PT3は、計測弁320をまたいで接続される。したがって、圧力変換器PT3は、計測弁320をまたぐ圧力差値を決定し得る。図7Bを参照すると、圧力変換器PT3は、圧力差値をエンコードする圧力差信号358を制御システム220に提供する。
【0349】
図7Bおよび9を参照すると、計測弁320は、ステッパ位置値をエンコードする制御信号360を制御システム220から受信するように構成されるステッパモータ322によって駆動され得る。ステッパモータ322は、制御信号360内にエンコードされたステッパ位置値に移動するように構成される。図示される実施形態では、計測弁320は、以下の3つの変数によって特徴付けられるステッパ駆動式比例配分弁である:(1)弁位置、(2)弁を横断する差圧(圧力変換器PT3によって測定される)、(3)流量。特定の流量が所望されるとき(例えば、図6に描写されるユーザ流量入力248を介して入力される)、制御システム220は、圧力差信号358(圧力差値をエンコードする)および特定の流量を使用して、特性解析テーブル362内の対応するステッパ位置値を「ルックアップ」する。言い換えると、特性解析テーブル362は、各々が流量値および圧力差値に関連付けられたステッパ位置値を記憶する。したがって、特定の圧力差値および特定の流量値が、制御システム220によって、ステッパ位置値を決定するために使用され得る。そして、制御システム220は、ステッパ位置値を制御信号360においてエンコードし、それをステッパモータ322に送信する。このプロセスは、瞬時所望酸素流量を提供するために、随時(例えば、数ミリ秒毎に)繰り返され得る。
【0350】
図9を参照すると、位置センサ368が、計測弁320に動作可能に結合され、ホーム位置を決定するために使用され得る。位置センサ368は、計測弁320がホーム位置(例えば、真もしくは「オン」)またはホーム位置以外の位置(例えば、偽もしくは「オフ」)にあるかどうかをエンコードする位置信号370を制御システム220に提供する。
【0351】
図7Aを参照すると、圧力調整器R2は、背圧調整器として特徴付けられ得る。圧力調整器R2は、吸着床300の内側の圧力が第1の閾値圧力値(例えば、約10ポンド/平方インチ(「PSIG」))を超えることを防止するように構成され得る。例えば、圧力調整器R2は、吸着床300の内側の圧力が第1の閾値に到達すると、酸素が自動的に吸着床300から流動することを可能にするように構成され得る。圧力調整器R2は、ガスが吸着床300の中に流動することを防止するようにも構成され得る。これは、圧力調整器R2が、第1の位相(図8A参照)および第2の位相(図8B参照)中、圧力を制御することを可能にする。
【0352】
圧力調整器R1は、真空調整器として特徴付けられ得る。圧力調整器R1は、吸着床300の内側の圧力が第2の閾値圧力値(例えば、約-7PSIG)を下回って降下することを防止するように構成され得る。したがって、圧力調整器R1は、第3の位相(図8C参照)および第4の位相(図8D参照)中、吸着床300内の圧力を第2の閾値圧力に調整する。例えば、圧力調整器R1は、吸着床300の内側の圧力が第2の閾値を下回って降下すると、酸素が吸着床300の中に(例えば、酸素タンク312から)自動的に流動することを可能にするように構成され得る。圧力調整器R1は、吸着床300の内側のガスが吸着床300から計測弁320(図1参照)に向かって流動することを防止するようにも構成され得る。
【0353】
随意のソレノイド弁SV9およびSV10は、酸素タンク312の内側の圧力を最小閾値圧力値(例えば、約4PSIG)と最大閾値圧力値(例えば、約10PSIG)との間に維持するように構成され得る。ソレノイド弁SV9およびSV10は、並列配列において、高圧酸素132(例えば、図1に図示される高圧酸素源120から)を酸素タンク312に伝える、導管または流動ライン(図示せず)に接続される。制御システム220は、制御信号380および382(図7B参照)を使用して、ソレノイド弁SV9およびSV10をそれぞれ選択的にアクティブ化ならびに非アクティブ化し、酸素タンク312内の圧力を最小閾値圧力値と最大閾値圧力値との間に維持する。したがって、制御システム220と、ソレノイド弁SV9およびSV10とは、一緒に、デジタル(オン/オフ)調整器の機能を行う。
【0354】
制御システム220は、高圧外部酸素源120が接続されると、酸素アセンブリ210がVPSAプロセスを行うことを自動的に停止させ得る。例えば、制御システム220は、酸素タンク312内の圧力が上側閾値(例えば、10PSIG)を超えると、VPSAプロセスを減速またはシャットダウンし得る。このように、制御システム220は、吸着床300が動作している場合、または高圧外部酸素源120が接続されている場合、VPSAプロセスを減速またはシャットダウンし得る。一方、酸素タンク312の内側の圧力が下側圧力閾値(例えば、4PSIG)を下回って降下すると、制御システム220は、VPSAプロセスを再開または加速し得る。
【0355】
酸素タンク312は、所定の量の酸素(例えば、約56立方インチの酸素)を貯蔵するように構成される硬性チャンバとして実装され得る。出口サイレンサ311は、コンプレッサ302によって生成される音を消音することに役立つ。
【0356】
図7Aおよび7Bを参照すると、酸素センサ314は、酸素タンク312内の酸素濃度を測定し、制御システム220に提供される酸素濃度信号378において酸素濃度値をエンコードする。制御システム220は、酸素濃度信号378を使用して、酸素アセンブリ210を監視し、それが適切に作用することを確実にし得る。酸素濃度信号378が、酸素濃度が低すぎることを示す場合、制御システム220は、酸素アセンブリ210が適切に機能していないことを結論付け得る。
【0357】
圧力変換器PT2は、第1の回転弁アセンブリ306と第2の回転弁アセンブリ330との間の圧力(第2の回転弁アセンブリ330に供給されるポンプ圧として特徴付けられ得る)を監視する。図7Bを参照すると、圧力変換器PT2は、その圧力値をエンコードする電気圧力信号374を制御システム220に提供する。
【0358】
(第1の回転弁アセンブリ)
図10Aは、第1の回転弁アセンブリ306の例示的実施形態の第1の側の斜視図である。図10Bは、第1の側と反対の第1の回転弁アセンブリ306の第2の側の斜視図である。図10Aを参照すると、第1の回転弁アセンブリ306は、外側筐体832に搭載されるモータアセンブリ830を含む。モータアセンブリ830は、ステッパモータ833(図7B参照)と、シャフト836(図10Bおよび10C参照)とを含む。ステッパモータ833は、シャフト836を回転させるように構成される。
【0359】
図10Bを参照すると、位置センサ834が、モータアセンブリ830と反対の外側筐体832に留められた印刷回路基板(「PCB」)837上に搭載され得る。そのような実施形態では、PCB837は、それを通してモータアセンブリ830と反対のシャフト836の端部が通過し得る開口部を含み得る。
【0360】
図10Cは、第1の回転弁アセンブリ306の第1の側と、モータアセンブリ830のシャフト836とを描写する。モータアセンブリ830の他の部品は、図10Cでは省略されている。図10Cを参照すると、図示される実施形態では、外側筐体832は、略十字形または十字架形状の外側形状を有する。したがって、外側筐体832は、外側筐体832の中心領域845から外向きに延びている4つのアーム841-844を有する。図示される実施形態では、モータアセンブリ830(図10A参照)は、中心領域845に搭載される。
【0361】
図10Dは、第1の回転弁アセンブリ306の第2の側を描写し、外側筐体832およびPCB837は、除去されている。図10Dに示されるように、アーム841-844(図10B参照)は、それぞれ、ポペット弁CV1-CV4を格納する。外側筐体832(図10B参照)の内側において、ポペット弁CV1およびCV3が、互いに反対に位置付けられ、ポペット弁CV2およびCV4も、互いに反対に位置付けられる。第1の回転弁アセンブリ306は、シャフト836(図10Bおよび10C参照)上に搭載され、ポペット弁CV1-CV4を選択的に作動させるように構成されるカム850を含む。カム850は、モータアセンブリ830(図10A参照)がシャフト836を回転させるとき、シャフト836とともに回転する。図7Bを参照すると、位置センサ834は、カム850、ステッパモータ833(図10Aおよび10B参照)、および/またはシャフト836(図10Bおよび10C参照)がホーム位置(例えば、真もしくは「オン」)にあるか、またはホーム位置以外の位置(例えば、偽もしくは「オフ」)にあるかをエンコードする位置信号835を制御システム220に提供する。
【0362】
図10Cを参照すると、アーム841-844の各々は、その遠位端846において開放される。アーム841-844の開放遠位端846は、それぞれ、端部キャップ851-854によって閉鎖される。端部キャップ851-854は、留め具855によって、外側筐体832に留められ得る。
【0363】
図10Bを参照すると、アーム841-844は、それぞれ、ガスまたはガスの混合物を受け取るように構成される入口開口部856A-856Dと、それぞれ、それを通してガスまたはガスの混合物が退出し得る出口開口部858A-858Dとを含む。
【0364】
図10Dを参照すると、ポペット弁CV1-CV4の各々は、開放端付き筐体860を含み、側方入口862および側方出口864を伴う。ポペット弁CV1-CV4の側方入口862は、それぞれ、外側筐体832の入口開口部856A-856Dと整列させられ、流体連通する。同様に、ポペット弁CV1-CV4の側方出口864は、それぞれ、それらと外側筐体832の出口開口部858A-858Dと整列させられ、それらと流体連通する。
【0365】
1つ以上のシール866および868(例えば、Oリングタイプシール)が、外側筐体832と筐体860との間に位置付けられ得る。例えば、シール868は、側方入口862と側方出口864との間に位置付けられ得る。別の非限定的例として、シール866のうちの1つは、アーム841-844の開放遠位端846の各々と端部キャップ851-854との間に位置付けられ得る。
【0366】
ポペット弁CV1-CV4は、互いに実質的に同じである。簡略化目的のために、ポペット弁CV1のみ、詳細に説明されるであろう。図10Eは、ポペット弁CV1、端部キャップ851、および留め具855の分解斜視図である。図10Eを参照すると、筐体860は、開放近位端部分870と、その反対に、開放遠位端部分872とを有する。開放遠位端部分872は、端部キャップ851が外側筐体832に留められると、端部キャップ851によって閉鎖される。同様に、ポペット弁CV2-CV4の筐体860は、それぞれ、端部キャップ852-854が外側筐体832に留められると、端部キャップ852-853によってその開放遠位端部分872において閉鎖される。
【0367】
図10Fは、第1の回転弁アセンブリ306の断面図であり、カム850が、ポペット弁CV2およびCV4を開放させるように位置付けられている。図10Gは、第1の回転弁アセンブリ306の断面図であり、カム850が、ポペット弁CV1およびCV3を開放させるように位置付けられている。
【0368】
図10Fを参照すると、略円筒形形状のガイド部分876が、筐体860の開放近位端部分870(図10E参照)から内向きに延びている。開放端付きチャネル877が、ガイド部分876内に形成される。肩部878が、側方入口862と側方出口864との間の筐体860の内側に形成される。
【0369】
図10Eに目を向けると、筐体860の内側において、ポペット弁CV1は、付勢アセンブリ884によって端部キャップ851から離れるように付勢されているプッシュロッド880を有する。図10Fを参照すると、プッシュロッド880は、チャネル877を通して延び、筐体860から開放近位端部分870(図10E参照)を通して退出する。図10Eに目を向けると、プッシュロッド880は、その近位端部分881の近傍に形成された円周方向陥凹879を有し得る。
【0370】
リング形状のダイヤフラム886が、近位端部分881の近傍においてプッシュロッド880の周囲に延び得る。図示される実施形態では、ダイヤフラム886は、中心開口887を有する円形中心部分P2を有し、中心開口887を通してプッシュロッド880が延び、中心部分P2の内側縁部分は、陥凹879内に位置付けられ、それによって、中心部分P2は、プッシュロッド880をしっかりと握持する。ダイヤフラム886は、筐体860の開放近位端部分870を閉鎖およびシールし得る。しかしながら、ダイヤフラム886は、長手方向に曲がりまたは伸展し、プッシュロッド880が筐体860に対して長手方向に移動することを可能にし得る。図10Fに図示される実施形態では、ダイヤフラム886は、筐体860の開放近位端部分870と外側筐体832との間に位置付けられる、円形外側周辺部分P1を有し、それによって、外側周辺部分P1は、定位置にしっかりとクランプ締めされる。
【0371】
図10Eを参照すると、ダイヤフラム886の円形外側周辺部分P1が、湾曲した、または輪郭付けられた中間部分P3によって、円形中心部分P2に接続される。中間部分P3は、回旋として特徴付けられ得る。外側周辺部分P1と中心部分P2との間の中間に位置付けられる円形は、回旋の中心に位置するように特徴付けられ得る。ダイヤフラム886は、回旋の中心における円形から中心部分P2に延びている有効面積を有する。
【0372】
図10Eに目を向けると、プッシュロッド880は、遠位端部分882と、その反対に、近位端部分881とを有する。近位端部分881は、その中に形成されるカム従動子883(図10Cおよび10E参照)を有する。図示される実施形態では、近位端部分881は、外向きにテーパ状になり、略円錐形状であり得る。カム従動子883(図10C参照)は、近位端部分881の平面または輪郭付けられた下側表面として実装され得る。
【0373】
リング形状の弁座896が、筐体860の内側に形成される肩部878に固定して取り付けられる。図示される実施形態では、弁座896は、それを通してプッシュロッド880が妨害されずに延びる中心貫通孔897を有する。
【0374】
プッシュロッド880の遠位端部分882は、その中に形成される長手方向に延びているチャネル885を有する。チャネル885は、プッシュロッド880の遠位端部分882において開放される。円板形状のポペット部材892が、チャネル885の開放端の中に延びる留め具894(例えば、ボルト、ねじ等)によって、プッシュロッド880の遠位端部分882に留められる。したがって、留め具894は、ポペット部材892をプッシュロッド880の遠位端部分882に結合し、それは、プッシュロッド880が筐体860の内側で移動するとき、一体としてそれとともに移動する。
【0375】
図10Fを参照すると、ポペット部材892が弁座896に対して押し付けられると、ポペット部材892は、中心貫通孔897を閉鎖し、筐体860の内部を近位チャンバ900と遠位チャンバ902とに分割する。したがって、ポペット部材892は、近位および遠位チャンバ900、902を互いからシールし得る。側方入口862は、近位チャンバ900と連通し、側方出口864は、近位チャンバ900と連通する。一方、図10Gを参照すると、ポペット部材892が弁座896から遠位に間隔を置かれると、中心貫通孔897は、露出され、近位および遠位チャンバ900、902は、互いに連通する。したがって、この構成では、ガスまたはガスの混合物は、近位チャンバ900と遠位チャンバ902との間で流動し得る。言い換えると、経路は、側方入口および出口862と864との間で開放される。
【0376】
プッシュロッド880の遠位端部分882は、付勢アセンブリ884に隣接する。図示される実施形態では、付勢アセンブリ884は、付勢部材888(例えば、コイルばね)と、端部キャップ890とを含む。付勢部材888は、内向きに向かわせられる力をプッシュロッド880に加え、それは、プッシュロッド880がカム850との接触を維持することを確実にすることに役立つ。端部キャップ890は、留め具894上に据えられ、円板形状のポペット部材892と端部キャップ851との間に位置付けられる。付勢部材888は、端部キャップ890と端部キャップ851との間に延び、付勢力を端部キャップ890に加え、それは、その力を留め具894および/またはポペット部材892に移す。順に、留め具894および/またはポペット部材892は、付勢力をプッシュロッド880に移す。
【0377】
カム850は、2つのローブまたは高位点910および912を互いの反対に有するように特徴付けられ得る。高位点910および912の一方が、ポペット弁CV1のプッシュロッド880のカム従動子883(図10Cおよび10E参照)に隣接するとき、高位点910または912は、プッシュロッド880を端部キャップ851に向かって外向きに押し付ける。これは、円板形状のポペット部材892を弁座896から離れるように押し付け(図10Gに図示されるように)、中心貫通孔897を開放する。これは、ポペット弁CV1を開放し、ガスまたはガスの混合物がポペット弁CV1を通して流動することを可能にする。一方、図10Gに図示されるように、高位点910および912のいずれもポペット弁CV1のプッシュロッド880のカム従動子883(図10Cおよび10E参照)に隣接しないとき、プッシュロッド880は、付勢アセンブリ884によって、端部キャップ851から離れるように内向きに付勢される。プッシュロッド880は、それによって、円板形状のポペット部材892を弁座896に向かって引き寄せ、ポペット部材892に中心貫通孔897を覆い、または閉鎖させる。これは、ポペット弁CV1を閉鎖し、ガスまたはガスの混合物がポペット弁CV1を通して流動することを防止する。
【0378】
人工呼吸器100は、長寿命時間にわたって(例えば、約30,000時間を上回って)機能することが要求され得るので、第1の回転弁アセンブリ306は、約15,000,000VPSAサイクルを経験し得る。この要件を満たすために、ポペット弁CV1-CV4の各々は、「平衡」弁構成を有し得る。ポペット弁CV1-CV4のうちの1つが閉鎖される度に、近位チャンバ900の内側の圧力は、ダイヤフラム886の有効面積と、弁座896の中心貫通孔897を覆い(または閉鎖する)ポペット部材892の部分の両方に作用する。弁座896の中心貫通孔897を覆い(または閉鎖する)ポペット部材892の部分の面積は、ダイヤフラム886の有効面積とほぼ等しい。近位チャンバ900の内側の圧力が負(または真空)であるとき、内向きに(近位チャンバ900に向かって)向けられる力は、ダイヤフラム886の有効面積に作用する。同時に、内向きに(近位チャンバ900に向かって)向けられる力は、弁座896の中心貫通孔897を覆うポペット部材892の部分に作用する。同様に、近位チャンバ900の内側の圧力が正であるとき、外向きに(近位チャンバ900から離れる)向けられる力は、ダイヤフラム886の有効面積に作用し、外向きに(または遠位に)向けられる力は、弁座896の中心貫通孔897を覆うポペット部材892の部分に作用する。したがって、近位チャンバ900がポペット部材892によってシールされると、反対方向に向けられる力は、ダイヤフラム886の有効面積と、弁座896の中心貫通孔897を覆い(または閉鎖する)ポペット部材892の部分の面積とに作用する。(前述のように)ダイヤフラム886の有効面積と、弁座896の中心貫通孔897を被覆(または閉鎖)するポペット部材892の部分の面積は、ほぼ等しいので、プッシュロッド880にかかる正味力は、ゼロである。この平衡特徴は、カム従動子883およびカム850にかかるプッシュロッド880の力を低減させ、それによって、摩耗を低減させ、寿命を延長させることに役立つ。
【0379】
上で説明されるように、ポペット弁CV1-CV4の各々は、その付勢アセンブリ884によって、閉鎖位置に付勢される。ポペット弁CV1-CV4の各々は、カム850に当接する、カム従動子883(図10Cおよび10E参照)を含む。カム850が回転するにつれて、ポペット弁CV1-CV4の対向するものを外向きに押し付け、それらを開放する。ポペット弁CV1およびCV3が開放位置にある場合、ポペット弁CV2およびCV4は、閉鎖位置に来て、その逆も同様である。図7Bを参照すると、第1の回転弁アセンブリ306(例えば、ステッパモータ833)は、カム位置をエンコードする制御信号376を制御システム220から受信するように構成される。第1の回転弁アセンブリ306(例えば、ステッパモータ833)も、カム850を制御信号376内でエンコードされた位置に回転させるように構成される。
【0380】
図7Aを参照すると、ポペット弁CV3(図10G参照)は、コンプレッサ302および吸着床300に接続される。制御システム220は、吸引力を遠位チャンバ902に提供するようにコンプレッサ302を構成することによって、ポペット弁CV3の遠位チャンバ902の内側の圧力をポペット弁CV3の近位チャンバ900の内側の圧力未満にする。
【0381】
ポペット弁CV1(図10G)は、コンプレッサ302および出口通気口124に接続される。制御システム220は、窒素豊富ガス122(図8Cおよび8D参照)を近位チャンバ900の中に押し込むようにコンプレッサ302を構成することによって、ポペット弁CV1の遠位チャンバ902の内側の圧力をポペット弁CV1の近位チャンバ900の内側の圧力未満にする。
【0382】
ポペット弁CV1およびCV3が、図10Gに図示されるように開放されると、ポペット弁CV3は、窒素豊富ガス122(図8Cおよび8D参照)を吸着床300から受け取り、それをコンプレッサ302に提供する。同時に、ポペット弁CV1は、コンプレッサ302によって吸着床300から圧送される(ポペット弁CV3を介して)窒素豊富ガス122が、コンプレッサ302から流動し、出口通気口124を介して、人工呼吸器100から退出することを可能にする。随意に、ポペット弁CV3は、第2の回転弁アセンブリ330に接続され得る。以下に説明されるように、コンプレッサ302は、第2の回転弁アセンブリ330を介して、吸引力154を吸引アセンブリ152に提供し得る。
【0383】
図7Aを参照すると、ポペット弁CV4(図10F参照)は、コンプレッサ302および患者空気取入口116に接続される。制御システム220は、吸引力を近位チャンバ900に提供するようにコンプレッサ302を構成することによって、ポペット弁CV4の近位チャンバ900の内側の圧力をポペット弁CV4の遠位チャンバ902の内側の圧力未満にする。
【0384】
ポペット弁CV2(図10F参照)は、コンプレッサに302および吸着床300に接続される。制御システム220は、コンプレッサ302によって圧送される加圧された空気114を遠位チャンバ902に提供するようにコンプレッサ302を構成することによって、ポペット弁CV2の遠位チャンバ902の内側の圧力をポペット弁CV2の近位チャンバの内側の圧力900を上回るようにする。
【0385】
ポペット弁CV2およびCV4が、図10Fに図示されるように開放されると、ポペット弁CV4は、空気114が、患者空気取入口116を介してコンプレッサ302の中に圧送されることを可能にする。同時に、ポペット弁CV2は、加圧された空気114をコンプレッサ302から吸着床300に提供する。随意に、ポペット弁CV2は、第2の回転弁アセンブリ330に接続され得る。以下に説明されるように、第2の回転弁アセンブリ330に提供されるガス164は、ネブライザアセンブリ162を実装するために使用され得る。
【0386】
前述のように、図示される実施形態では、酸素アセンブリ210は、図11の上を横断して「位相1」、「位相2」、「位相3」、および「位相4」と標識される、4つの位相を有し得る、VPSAプロセスを使用して、酸素364(図8B参照)を発生させる。
【0387】
図11では、上の線400は、VPSAプロセスの4つの位相中に窒素吸着材料床344(図8A-8D参照)によって経験される圧力を描写する。図11を参照すると、線400は、圧力変換器PT2によって提供される電気圧力信号374(図7B参照)に基づいて、制御システム220によって決定され得る。下の線410は、VPSAプロセスの4つの位相中の窒素吸着材料床344(図8A-8D参照)を通る供給流量を描写する。
【0388】
線421および423は、ポペット弁CV1、CV3が、それぞれ、第1の位相の開始時に開放(「通過」)から閉鎖(「非通過」)に遷移され、次いで、ポペット弁CV1およびCV3が、第3の位相の開始時に閉鎖(「非通過」)から開放(「通過」)に遷移されることを示す。したがって、ポペット弁CV1およびCV3は、第1の位相の大部分および第2の位相の全体中、閉鎖される。さらに、ポペット弁CV1およびCV3は、第3の位相の大部分および第4の位相の全体中、開放される。
【0389】
逆に言えば、ライン422および424は、ポペット弁CV2、CV4が、それぞれ、第1の位相の開始時に閉鎖(「非通過」)から開放(「通過」)に遷移され、次いで、ポペット弁CV2およびCV4が、第3の位相の開始時に開放(「通過」)から閉鎖(「非通過」)に遷移されることを示す。したがって、ポペット弁CV2およびCV4は、第1の位相の大部分および第2の位相の全体中、開放される。さらに、ポペット弁CV2およびCV4は、第3の位相の大部分および第4の位相の全体中、閉鎖される。
【0390】
図12は、制御システム220によって行われる方法500の流れ図である。方法500は、少なくとも部分的に、VPSAプロセスを実装する。方法500が行われているとき、圧力変換器PT2(図7Aおよび7B参照)は、随時、吸着床300に関する圧力値を得て、電気圧力信号374を制御システム220に送信する。
【0391】
第1のブロック502では、制御システム220は、ポペット弁CV2およびCV4を開放し、ポペット弁CV1、CV3を閉鎖することによって、VPSAプロセスの第1の位相を開始する。この時点において、圧力調整器R2は、閉鎖される。
【0392】
次のブロック504では、制御システム220は、コンプレッサ302のモータ350に、空気114を患者空気取入口116から吸着床300の中に圧送するように命令する。コンプレッサ302のモータ350は、空気114を患者空気取入口116から引き出しながら、比較的に高速で稼働し得る。
【0393】
ブロック506では、制御システム220は、吸着床300の内側の圧力が第1の閾値圧力値(例えば、約10PSIG)に到達したことを決定する。吸着床300の内側の圧力が第1の閾値圧力値に到達すると、圧力調整器R2は、自動的に開放する。この時点において、第1の位相は、終了し、第2の位相が開始する。第2の位相中、窒素が、吸着床300によって、空気114から吸着され、図8Bを参照すると、酸素346(例えば、90%純度酸素)が、吸着床300から圧力調整器R2を通して流動する。第2の位相中、圧力調整器R2を通過する酸素は、酸素タンク312内に貯蔵される。
【0394】
図12に戻ると、次のブロック508では、第2の位相の開始時、制御システム220は、モータ350の速度を減速させる。図8Bを参照すると、第2の位相中、質量移動ゾーン430が、第1の端部341(矢印「D1」によって識別される方向に)から第2の端部343まで移動する。第1の端部341の近傍の質量移動ゾーン430の第1の側432のガスは、空気であり、第2の端部343の近傍の質量移動ゾーン430の第2の側434のガスは、約90%酸素である。コンプレッサ302は、第2の位相中、比較的に低速で稼働し、効果的窒素吸着を促進し得る。ブロック510では、制御システム220は、第2の位相の終了を検出し、それは、質量移動ゾーン430が第2の端部343に到達するときに終了する。制御システム220は、所定の時間量(例えば、約1秒)が経過した後、第2の位相が終了したことを決定し得る。いくつかの実施形態では、制御システム220は、第2の位相が終了したときを決定することに役立つ二次手段(例えば、圧力)を使用し得る。この時点において、吸着床300は、完全に窒素で飽和され、第2の位相が終了し、第3の位相が開始する。
【0395】
第3の位相の開始時、ブロック512では、制御システム220は、ポペット弁CV1およびCV3を開放し、ポペット弁CV2およびCV4を閉鎖する。この時点において、圧力調整器R1は、閉鎖される。
【0396】
次のブロック514では、制御システム220は、コンプレッサ302のモータ350に、窒素豊富ガス122を吸着床300から出口通気口124を通して外部環境の中に圧送するように命令する。コンプレッサ302は、窒素豊富ガス122を吸着床300から引き出すとき、比較的に高速で稼働し得る。
【0397】
ブロック516では、制御システム220は、吸着床300の内側の圧力が第2の閾値圧力値(例えば、約-7PSIG)に到達したことを決定する。この時点において、第3の位相が終了し、第4の位相が開始する。
【0398】
第4の位相の開始時、ブロック518では、制御システム220は、モータ350の速度を比較的に低速まで減速させ得る。
【0399】
ブロック520では、制御システム220は、吸着床300を酸素タンク312からの酸素でパージする。ブロック520では、圧力調整器R1は、自動的に開放し、酸素タンク312からの「パージ」酸素348(図8D参照)の流動が、吸着床300を通して流動することを可能にする(例えば、矢印「D2」によって識別される方向に)。質量移動ゾーン430も、第2の端部343から離れ(矢印「D2」によって識別される方向に)、第1の端部341まで移動する。パージ酸素348の流動と組み合わせられた吸着床300の内側の低圧は、窒素を引き出し、吸着床300を再生する。パージが完了すると、第4の位相が終了し、それは、1回の4位相サイクルを完了したことになり、方法500は、終わる。制御システム220は、方法500のブロック502に戻ることによって、別のサイクルを開始し得る。
【0400】
図13A-13Dは、第2の回転弁アセンブリ330の概略図である。第2の回転弁アセンブリ330は、第1の回転弁アセンブリ306(図10Aおよび10B参照)に実質的に類似し得る。しかしながら、第2の回転弁アセンブリ330は、カム530を含み、単一ローブまたは高位点532を伴い、それは、互いに反対の2つの高位点910および912(図10F参照)を有する、第1の回転弁アセンブリ306のカム850と異なる。
【0401】
図13A-13Dを参照すると、第2の回転弁アセンブリ330のカム530は、4つのポペット弁CV5-CV8を一度に1つ選択的に作動させるように構成される。ポペット弁CV5-CV8の各々は、図10Eに図示されるポペット弁CV1に実質的に類似し得る。
【0402】
第2の回転弁アセンブリ330では、ポペット弁CV5およびCV7は、互いに反対に位置付けられる。同様に、ポペット弁CV6およびCV8は、互いに反対に位置付けられる。ポペット弁CV5-CV8は、閉鎖位置に付勢される。ポペット弁CV5-CV8の各々は、プッシュロッド538(図10Eに描写されるプッシュロッド880に実質的に類似する)を有し、カム530に当接するカム従動子540(図10Cに描写されるカム従動子883に実質的に類似する)を伴う。カム530が回転するにつれて、一度にポペット弁CV5-CV8のプッシュロッド538のうちの1つのみを外向きかつ開放位置に押す。
【0403】
さらに、第1の回転弁アセンブリ306に関して上で説明されるように、ポペット弁CV5-CV8の各々は、弁座(弁座896と実質的に同じ)に対して移動し、近位チャンバ(近位チャンバ900のように)と遠位チャンバ(遠位チャンバ902のように)を選択的に接続するように構成されるポペット部材(ポペット部材892と実質的に同じ)を含み得る。そのような実施形態では、カム530が、ポペット弁CV5-CV8の選択された1つのプッシュロッド538を外向きに押した後、選択されたポペット弁は、開放する。
【0404】
図7Bを参照すると、第2の回転弁アセンブリ330は、第1の回転弁アセンブリ306のステッパモータ833と位置センサ834とに実質的に類似するステッパモータ542と位置センサ544とを含む。第2の回転弁アセンブリ330(例えば、ステッパモータ542)は、カム位置をエンコードする制御信号546を制御システム220から受信するように構成される。第2の回転弁アセンブリ330(例えば、ステッパモータ542)は、カム530を制御信号546内にエンコードされた位置に回転させるようにも構成される。位置センサ544は、ステッパモータ542および/またはカム530がホーム位置(例えば、真もしくは「オン」)にあるか、またはホーム位置以外の位置(例えば、偽もしくは「オフ」)にあるかをエンコードする位置信号548を制御システム220に提供する。
【0405】
図13Aを参照すると、ポペット弁CV5は、吸引接続部150に接続される入口550と、ポペット弁CV3(図10D、10F、および10G参照)に接続される出口552とを有する。ポペット弁CV1およびCV3が開放されると、ポペット弁CV5は、開放され(図13Aに示されるように)、吸引力154をコンプレッサ302から受け取り、吸引力154を吸引接続部150に提供し得る。吸引アセンブリ152(図1参照)から吸引接続部150を介して受け取られた任意のガスは、コンプレッサ302によって、出口通気口124からポペット弁CV1を介して圧送され得る。窒素豊富ガス122は、コンプレッサ302によって圧送され得、同時に、吸引力154が、提供される。
【0406】
図13Bを参照すると、ポペット弁CV6は、ネブライザアセンブリ162に接続される入口554と、ポペット弁CV2に接続される出口556とを有する。ポペット弁CV2およびCV4が開放されると、ポペット弁CV6は、開放され(図13Bに示されるように)、空気114を吸着床300に提供する代わりに、ガス164をネブライザ接続部160に提供し得る。したがって、コンプレッサ302は、ネブライザアセンブリ162(図1参照)にパワーを供給し得る。
【0407】
図13Cを参照すると、ポペット弁CV7は、計測弁320に接続される入口558と、アキュムレータ202に接続される出口560とを有する。ポペット弁CV7が、図13Cに示されるように開放されると、計測弁320からの酸素出力は、アキュムレータ202に提供される。
【0408】
図13Dを参照すると、ポペット弁CV8は、計測弁320に接続される入口562と、患者回路110に接続される出口564とを有する。ポペット弁CV8が、図13Dに示されるように開放されると、(吸着床300からの)酸素364および/または酸素タンク312からの酸素は、直接、患者回路110に提供される。
【0409】
(制御システム)
図5Eおよび7Bを参照すると、制御システム220は、1つ以上のプロセッサ710に接続されるメモリ700を含む。メモリは、テーブル362と、プロセッサ710によって実行可能な命令720とを記憶する。
【0410】
プロセッサ710は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)、その組み合わせもしくは部分的組み合わせ等によって実装され得る。プロセッサ710は、電力をプロセッサ710に供給する従来の回路基板等の電気回路の中に統合され得る。プロセッサ710は、内部メモリを含み得、および/またはメモリ700は、そこに結合され得る。本発明は、プロセッサ710および/またはメモリ700を実装するために使用される具体的ハードウェア構成要素によって限定されない。
【0411】
メモリ700は、プロセッサ710によって実行される命令またはコンピュータ実行可能構成要素を含むコンピュータ読み取り可能な媒体である。メモリ700は、一過性および/または非一過性メモリ構成要素を使用して実装され得る。メモリ700は、内部バス715によって、プロセッサ710に結合され得る。
【0412】
メモリ700は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)および読み取り専用メモリ(「ROM」)を含み得る。メモリ700は、プロセッサ710の動作を制御する、命令およびデータを含む。メモリ700は、人工呼吸器100内の要素間で情報を転送することに役立つ基本ルーチンを含む、基本入力/出力システム(「BIOS」)も含み得る。
【0413】
随意に、メモリ700は、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、および光学記憶デバイス(例えば、CD-ROM、R/W CD-ROM、DVD等)等の内部および/または外部メモリデバイスを含み得る。人工呼吸器100はまた、フラッシュメモリドライブ、外部フロッピー(登録商標)ディスクドライブ等の取り外し可能メモリデバイスと通信するために、シリアルインターフェース(例えば、RS-232、RS-432等)、IEEE-488インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)インターフェース、パラレルインターフェース等の1つ以上のI/Oインターフェース(図示せず)を含み得る。
【0414】
プロセッサ710は、VPSAプロセス(図12に図示される方法500を行うことを含み得る)を実装し、および/または以下に説明される酸素送達方法に従って酸素を送達するソフトウェアを実行するように構成される。そのようなソフトウェアは、メモリ700内に記憶される命令720によって実装され得る。
【0415】
(酸素送達)
図1を参照すると、前述のように、人工呼吸器100は、吸気ガス108を直接患者接続部106に送達する(患者回路110を介して)。酸素は、以下の2つの方法のうちの1つにおいて患者102に送達され得る:(1)直接患者接続部106に送達される酸素140のパルスとして、または(2)随意にアキュムレータ202における酸素250および/または低圧酸素128と混成される空気114を含むガス112において。
【0416】
図14Aおよび14Bは、独立型酸素濃縮器等の外部低圧持続流源に接続される従来の可搬性人工呼吸器による従来の酸素の送達を図示するグラフである。図14Aでは、従来の可搬性人工呼吸器は、従来の体積制御式換気を使用して、呼吸を送達する。図14Aおよび14Bの両方において、x-軸は、時間である。吸気相は、持続時間Tの間に生じる。呼気相は、持続時間Tの間に生じる。一時停止は、持続時間Tの間に生じる。
【0417】
図14Aでは、y-軸は、患者の気道内の流量である。図14Aを参照すると、破線570は、吸気および呼気相の両方中に送達される酸素の持続流を図示する。実線572は、吸気および呼気相の両方中に従来の可搬性人工呼吸器によって提供される空気の流動を図示する。実線572は、所望の人工呼吸器設定の組によって決定される。
【0418】
面積574は、患者によって受け取られる空気の吸気体積を図示し、面積575は、患者によって排出される空気の呼気体積を図示する。面積574は、ユーザによって選択された所望の総1回換気量を表す。
【0419】
陰影面積576は、吸気相中に患者に提供される有効酸素の体積を図示する。面積578は、吸気相中に従来の可搬性人工呼吸器によって送達されるが、使用不能である(例えば、1つ以上の解剖学的空所内に捕獲される)酸素の体積を図示する。面積576および578は、一緒に、所望の人工呼吸器設定(例えば、所望の総1回換気量)を超えるガスの体積を形成する。具体的には、面積574、576、および578は、一緒に、所望の総1回換気量を超える従来の可搬性人工呼吸器によって送達される総吸気体積(酸素および空気)を形成する。面積580は、従来の可搬性人工呼吸器によって無駄にされる、呼気相中に従来の可搬性人工呼吸器によって送達される酸素の体積を図示する。
【0420】
図14Bでは、従来の可搬性人工呼吸器は、従来の圧力制御式換気を使用して、呼吸を送達する。図14Bを参照すると、y-軸は、患者の気道内の圧力である。圧力値「PIP」は、ユーザによって入力または所望されるピーク吸気圧力を識別する。実線581は、吸気および呼気相の両方中の患者気道圧を図示する。残念ながら、図14Bが図示するように、酸素の持続流(破線570によって図14Aに図示される)は、患者の気道内の圧力にユーザによって入力されるピーク吸気圧力(圧力値「PIP」)を超えさせる。
【0421】
図14Aおよび14Bに示されるように、従来の可搬性人工呼吸器は、非効率的である。例えば、従来の可搬性人工呼吸器は、非吸気時間中に送達される酸素の持続流(破線570によって図14Aに図示される)の全てを無駄にする。さらに、患者に送達される酸素の持続流は、制御されない(例えば、人工呼吸器体積または吸気圧力設定によって)ので、送達される酸素の一部のみ(陰影面積576によって図示される)が、実際には有効である。さらに、酸素の持続流は、圧力制御式換気が使用されるとき、ユーザによって入力されるピーク吸気圧力を超えさせる。この問題の1つの理由は、従来の人工呼吸器が患者に送達されている酸素の量(例えば、体積または率)を把握していないことである。
【0422】
図14Aおよび14Bは、それぞれ、呼吸を送達するために従来の体積制御式換気ならびに従来の圧力制御式換気を使用する従来の可搬性人工呼吸器を描写するが、類似結果は、人工呼吸器が患者に送達されている酸素の量(例えば、体積または率)を把握していないので、従来の可搬性人工呼吸器が他のタイプの換気を使用するときにも生じる。したがって、人工呼吸器は、送達される呼吸を正確に構成することができない(例えば、所望の流量または圧力のいずれかを患者の気道内で達成するために)。
【0423】
図15Aおよび15Bは、図1ならびに4に図示される人工呼吸器100によって提供される酸素送達を図示するグラフである。図15Aでは、人工呼吸器100は、体積制御式換気を使用して、呼吸を送達する。図15Aおよび15Bの両方において、x-軸は、時間である。吸気相は、持続時間Tの間に生じる。呼気相は、持続時間Tの間に生じる。一時停止は、持続時間Tの間に生じる。
【0424】
図15Aを参照すると、実線582は、吸気および呼気相の両方中に人工呼吸器100によって提供される空気の流動を図示する。実線582は、所望の人工呼吸器設定の組(例えば、図6に図示されるユーザインターフェース200を介して入力される値)によって決定される。陰影面積584は、吸気相の開始時に患者102に提供される有効酸素の体積を図示する。面積586は、吸気相中に患者102に提供される空気の体積を図示する。面積584および586は、一緒に、人工呼吸器100によって送達される(酸素および空気の)総吸気体積を形成する。前述のように、この体積は、総1回換気量とも称される。面積588は、患者102によって排出される空気の呼気体積を図示する。
【0425】
図15Aは、ガス112(図1参照)が提供される前の吸気相の開始時の酸素140のパルス(図1参照)のうちの1つの送達を図示する。例えば、人工呼吸器100は、ガス112を送達する前に、酸素のパルスが送達されるまで待機し得る。したがって、各呼吸の各吸気相の開始時、患者102(図1参照)は、酸素のパルス(またはボーラス)のみを人工呼吸器100から受け取り得る。しかしながら、これは、要件ではない。代替実施形態では、ガス112の流動は、酸素のボーラスの送達が完了する前に開始し得る。いずれの場合も、ガス112の流動は、吸気相の終了前に、開始される。
【0426】
図15Bでは、人工呼吸器100は、圧力制御式換気を使用して、呼吸を送達する。図15Bを参照すると、y-軸は、患者の気道内の圧力である。実線589は、吸気および呼気相の両方中の患者気道圧を図示する。図15Bが図示するように、患者の気道内の圧力は、圧力制御入力237(図6参照)を使用してユーザ(圧力値「PIP」)によって入力されるピーク吸気圧力値を超えない。
【0427】
図15Aおよび15Bに示されるように、人工呼吸器100は、従来の可搬性人工呼吸器より効率的である。例えば、人工呼吸器100は、酸素の持続流を提供せず、したがって、非吸気時間中、酸素の無駄を回避する。さらに、総吸気体積は、所望の人工呼吸器設定に従う(かつ超えない)。さらに、酸素は、酸素が解剖学的空所内に捕獲されるようになる呼吸の最後の部分の間とは対照的に、酸素がより良好な酸素投与を提供する呼吸の最初の部分において送達される。さらに、人工呼吸器100は、送達される総1回換気量を把握しているので、人工呼吸器100は、ユーザ供給ピーク吸気圧力値を超えないように呼吸を構成し得る(例えば、圧力換気が使用されるとき)。したがって、当業者は、本教示の適用を通して、任意の所望のタイプの換気を送達し、酸素が呼吸の最初の部分において送達されるように人工呼吸器100を構成し得る。さらに、酸素140のパルス(図1参照)の送達は、各呼吸の始まり前に開始し得る。
【0428】
図13Dを参照すると、パルス用量送達のために、制御システム220は、第2の回転弁アセンブリ330(図7Bに描写される制御信号546を介して)に、カム530を回転させ、ポペット弁CV8を開放するように命令する。吸気相は、制御システム220または患者102のいずれかによって始められ得る。吸気相の開始を検出後、制御システム220は、計測弁320のステッパモータ322に、「ボーラス」と称される所望の用量またはパルスの酸素を患者回路110に送達するように命令する。したがって、人工呼吸器100は、酸素のボーラスと患者の呼吸を同期させるように構成される。例えば、人工呼吸器100は、図15Aの面積584によって描写される体積(またはボーラス)の酸素を提供するように構成され得る。
【0429】
ユーザインターフェース200は、ボーラスのためのパラメータ値を決定するために使用され得る。例えば、酸素流量等価値入力244(図6参照)が、ユーザが数値(例えば、1~10)を選択することを可能にする場合、各連続数は、酸素の持続流に対する「等価酸素投与」の量を表し得る。例えば、数「2」は、外部源(例えば、図1に描写される低圧酸素源118)から2リットル/分において酸素流を流し込むための酸素投与等価値を提供するであろう、呼吸の開始時の酸素のボーラスを提供し得る。別の非限定的例として、ユーザは、約0.1リットル/分の増分における約0.2リットル/分~約9リットル/分を表す、所定の範囲内の数値を選択し得る。
【0430】
仮定酸素の持続流を使用して送達される酸素の少なくとも一部は、無駄にされるので、制御システム220は、吸気相中に酸素の持続流によって送達されるであろう酸素の量未満の酸素の量をボーラスで送達するように構成される。
【0431】
代替実施形態では、ユーザは、ボーラスのサイズを規定する酸素パルス体積入力251(図6参照)を使用して、パルス体積値を入力し得る。パルス体積値は、所定の数値範囲(例えば、1~10)内のミリリットルまたは無次元値で表され得る。そのような実施形態では、各連続数は、より大量の酸素を表し得る。
【0432】
制御システム220は、ボーラスを構成するための呼吸の送達を調節し、1回換気量(図6に描写される1回換気量入力242を介して入力される)またはピーク吸気圧力値(例えば、図6に描写される圧力制御入力237を介して入力される)のユーザ設定に準拠して呼吸が送達されることを確実にする。非限定的例として、制御システム220は、送達される総1回換気量の約75%未満の体積を有するようにボーラスを構成し得る。別の非限定的例として、制御システム220は、送達される総1回換気量の約50%~約75%の体積を有するようにボーラスを構成し得る。
【0433】
さらに、人工呼吸器100は、吸気ガス108のパラメータ値(例えば、体積、圧力等)を調節し、吸気ガス108が正しく送達されることを確実にするように構成される。例えば、ユーザ(例えば、臨床医)が、1回換気量入力242(図6参照)を使用して、総1回換気量値を500mlに設定し、酸素パルス体積入力251(図6参照)を使用して、パルス体積値を100mlに設定する場合、制御システム220は、アキュムレータ202からの空気送達を400mlに設定し、したがって、正しい総体積(500ml=400ml+100ml)を患者回路110に提供するであろう。
【0434】
制御システム220は、酸素のユーザ設定ボーラス(例えば、ガス112および/または酸素140のパルスにおいて)を患者接続部106に送達し得る。ボーラスのサイズは、計測弁320によって制御される。制御システム220は、内部流量変換器212によって測定された(かつ図5Eに図示される流量信号270内でエンコードされた)ガス252(図5A参照)の流動を低減させ、ユーザ設定1回換気量値(体積換気が使用されるとき)またはユーザ設定ピーク吸気圧力値(圧力換気が使用されるとき)を満たす。
【0435】
ガス112(図1参照)の総吸気流量および体積は、流量信号270(図5E参照)を使用して決定され得、パルス体積は、信号358(図7B参照)および計測弁320のステッパ位置値(前述の)を使用して決定され得る。さらに、制御システム220は、計測弁320のステッパモータ322(図7B参照)に送信される制御信号360(図7B参照)を使用して、パルス(またはボーラス)体積を制御する。制御システム220は、送風機222のモータ272に送信される制御信号278(図5E参照)を使用して、アキュムレータ202からの空気送達を設定する。
【0436】
図13Cを参照すると、混合酸素送達のために、第2の回転弁アセンブリ330のカム530は、ポペット弁CV7が開放位置にあるように位置付けられる。制御システム220は、ユーザによって入力されるFI02(例えば、図6に描写されるFI02入力246を介して)を達成するために、所与の時間に要求される酸素流量を決定する。FI02は、範囲(例えば、約21%~約100%)内で表され得る。制御システム220は、制御信号360(図7B参照)を使用して、計測弁320を位置付け、所望の酸素流量を達成し得る。制御システム220は、酸素センサ227からの酸素濃度信号276(図5E参照)を使用して、内部細菌フィルタ230を通過して、ガス112として出現する、ガス252を監視し得る。
【0437】
(吸引アセンブリ)
図16を参照すると、吸引アセンブリ152は、フィルタ800と、従来の吸引キャニスタ810と、従来の吸引カテーテル812と、吸引カテーテル812に接続されるように構成される管類820とを含み得る。吸引カテーテル812は、患者接続部106の内側に挿入されるように構成され得る。
【0438】
図1を参照すると、吸引アセンブリ152は、人工呼吸器100によって提供される吸引力154を使用して、患者の気道からの分泌物を「真空除去」する手段を提供する。図10Gを参照すると、制御システム220は、第1の回転弁アセンブリ306のカム850をポペット弁CV1およびCV3を開放するように位置付け、図13Aを参照すると、制御システム220は、第2の回転弁アセンブリ330のカム530をポペット弁CV5を開放するように位置付ける。この構成では、コンプレッサ302は、ガスおよび分泌物を吸引カテーテル812(図16参照)から管類820を通して吸引キャニスタ810(図16参照)の中に引き込み、そこで、液体分泌物は、捕獲される。フィルタ800(例えば、疎水性フィルタ)が、使用され、さらに患者分泌物が吸引接続部150を通して人工呼吸器100に進入することを防止し得る。しかしながら、人工呼吸器に100の中に引き込まれたガスは、第1および第2の回転弁アセンブリ306、330を通して進み続け、コンプレッサ302に進入する。制御システム220は、圧力変換器PT2によって測定される、ユーザ設定吸引圧力を達成するように、コンプレッサ302のモータ350の速度を制御する。
【0439】
(ネブライザアセンブリ)
図1を参照すると、ネブライザアセンブリ162は、エアロゾル化された薬剤を患者の肺142に送達するために、人工呼吸器100によって提供されるガス164を使用する手段を提供する。図10Fを参照すると、制御システム220は、第1の回転弁アセンブリ306のカム850をポペット弁CV2およびCV4を開放するように位置付け、図13Bを参照すると、制御システム220は、第2の回転弁アセンブリ330のカム530をポペット弁CV6を開放するように位置付ける。この構成では、ガスは、コンプレッサ302から、第1および第2の回転弁アセンブリ306、330を通して、ネブライザアセンブリ162上に流動する。制御システム220は、圧力変換器PT2によって測定される、所望の圧力(例えば、約12PSIG)を維持するように、コンプレッサ302のモータ350の速度を制御する。第1の回転弁アセンブリ306は、所望に応じて、薬剤送達と吸気相を同期させるために循環させられ得る。パルス用量酸素送達のために使用されるものに類似する様式において、制御システム220は、ネブライザアセンブリ162によって送達される追加の体積を構成するために、送達される呼吸を補償(または調節)し得る。
【0440】
(排痰補助)
前述のように、通常の排痰は、送気相とそれに続く強制排気相とを有するように特徴付けられ得る。送気相中、患者102(図1参照)は、ガスを患者の肺142(図1参照)の中に引き込む。強制排気相中、患者102は、両方とも通常呼吸の呼気相中に使用されるものを上回るピーク流量およびピーク圧力を使用して、患者の肺142内のガスの少なくとも一部を吐き出す(患者の肺142から分泌物を含み得る)。人工呼吸器100(図1および4参照)は、通常排痰を模擬する呼気流量および/または圧力を生成することによって分泌物排除を促進する、排痰補助機能性を提供するように構成される。図6を参照すると、ユーザは、排痰補助アクティブ化入力241を使用して、人工呼吸器100(図1および4参照)に、通常呼吸モードから排痰補助モードに切り替えるように命令し得、排痰補助モード中、排痰補助機能性が、排痰補助処置を患者102(図1参照)に行うために使用される。
【0441】
前述のように、換気アセンブリ190は、排痰補助弁204または排痰補助弁2000のいずれかを含み得る。図5Cを参照すると、換気アセンブリ190が、排痰補助弁204を含む場合、送気相の開始時に、制御システム220は、排痰補助弁204を第1の構成に設置する(図5A、5Cおよび18A)。したがって、送風機222は、通常呼吸が送達される同一様式において、ガス252を主要人工呼吸器接続部104に送達することができる。制御システム220(図5E参照)は、送風機222に(制御信号1180を使用して)、送気および強制排気圧力のためのユーザ入力設定に準拠する圧力を達成するための流量を送達するように命令する。これらの設定は、通常、通常呼吸中に使用されるものを上回る流量および/または圧力のためのものであるが、常時、当てはまるわけではない場合もある。言い換えると、送風機222は、送風機222から退出し、排痰補助弁204の送風機/弁入口1004の中に流動するガス252にエネルギーを追加する(例えば、その流量および/または圧力を増加させる)。ガス252は、排痰補助弁204の一部を通して流動し、開口1010を介して、排痰補助弁204から流動ライン273の中に退出する。流動ライン273は、ガス252を主要人工呼吸器接続部104に伝える。主要人工呼吸器接続部104は、(例えば、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して)患者回路110(図1参照)に結合され、それは、吸気ガス108を患者接続部106に伝え、それは、順に、吸気ガス108を患者102上に伝える。吸気ガス108は、肺142を膨張させ、圧力を所望の送気圧力(図26参照)まで上昇させる。
【0442】
送気相の終了時、制御システム220(図5E参照)は、排痰補助弁204(制御信号1180を使用して)に、第2の構成(図5B、5D、および18B参照)に遷移するように命令する。制御システム220は、送風機222(制御信号1180を使用して)に、その速度を増加させ、所望の強制排気圧力(図26参照)を達成するようにも命令する。これは、高ピーク強制排気流量を生成する。強制排気相の終了時、所望に応じて、排痰補助処置は、繰り返され得る。
【0443】
換気アセンブリ190が、排痰補助弁204の代わりに、排痰補助弁2000(図34Aおよび34B参照)を含む場合、送気相の開始時、制御システム220は、排痰補助弁2000を第1の構成に設置する(図34A参照)。制御システム220(図5E参照)は、送風機222(制御信号1180を使用して)に、多くの場合、通常呼吸中に使用されるものを上回る、選択された流量および/または圧力を加えるように命令する。ガス252は、送風機222から退出し、排痰補助弁2000の送風機/弁入口2004の中に流動する。ガス252は、排痰補助弁2000の一部を通して流動し、開口2010を介して、排痰補助弁2000から流動ライン273の中に退出する。流動ライン273は、ガス252を主要人工呼吸器接続部104に伝える。主要人工呼吸器接続部104は、(例えば、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して)患者回路110(図1参照)に結合され、それは、吸気ガス108を患者接続部106に伝え、それは、順に、吸気ガス108を患者102上に伝える。吸気ガス108は、肺142を膨張させ、圧力を所望の送気圧力(図26参照)まで上昇させる。送気相の終了時、制御システム220(図5E参照)は、排痰補助弁2000(制御信号1180を使用して)に、第2の構成(図34B参照)に遷移するように命令する。制御システム220は、送風機222(制御信号1180を使用して)に、その速度を増加させ、所望の強制排気圧力(図26参照)を達成するようにも命令する。これは、高ピーク強制排気流量を生成する。強制排気相の終了時、所望に応じて、排痰補助処置は、繰り返され得る。
【0444】
図26を参照すると、線1200は、人工呼吸器100を使用して行われる排痰補助処置の送気および強制排気相の両方中の気道圧を図示する。図26を参照すると、線1202は、人工呼吸器100を使用して行われる排痰補助処置の送気および強制排気相の両方中の気道流量を図示する。
【0445】
人工呼吸器100は、機械的換気および排痰補助機能の両方を1つのデバイスの中に組み合わせるので、換気および排痰補助の両方のために同一管類を使用し、したがって、ユーザが動作間で管類接続を変更する必要がないことが望ましい。管類接続を無傷に保つことは、以下の利点のうちの1つ以上のものも提供し得る。
1.患者の酸素投与レベルのより優れた維持、
2.人工呼吸器に関連付けられた肺炎の可能性の低下、および
3.接続の可能なエラーに関連付けられたリスクの低下。
【0446】
残念ながら、従来技術受動患者回路は、強制排気相中の患者回路における陰圧を低減させる固定リーク弁を含むので、排痰補助との使用のために不適正である。陰圧のこの低減は、患者の肺からの流量の望ましくない低減を生じさせ、ひいては、分泌物排除を損なわせる。
【0447】
図2Bに図示される受動患者回路440は、受動患者回路440が弁アセンブリ448または弁アセンブリ1448(図30-31C参照)を含むので、この問題を回避する。受動患者回路440が弁アセンブリ448を含むとき、弁アセンブリ448のリーフ470の周辺部分473は、受動患者回路440の内側の圧力(図2B参照)が閾値量(例えば、環境圧)未満となると、開放位置(図2D参照)から閉鎖位置(図2C参照)に遷移または偏向するように構成される。リーフ470の周辺部分473が図2Cに描写される閉鎖位置にあるとき、リーフ470は、1つ以上の開口部478を遮断し、チャンバ474を受動患者回路440(図2B参照)の内側の環境から分離する。したがって、リーフ470は、患者回路圧力が閾値量未満である間(例えば、患者回路圧力が負であるとき)、受動患者回路440の中への空気の流動(1つ以上の開口部478を通して)を防止する。弁アセンブリ448は、弁アセンブリ448が、患者回路圧力が正であるとき開放され、患者回路圧力が負であるとき閉鎖される実施形態では、陽圧リーク弁として特徴付けられ得る。
【0448】
同様に、図31Aおよび31Bを参照すると、受動患者回路440(図2B参照)が弁アセンブリ1448を含むとき、弁アセンブリ1448のリーフ1470の周辺部分1473は、受動患者回路440の内側の圧力(図2B参照)が閾値量(例えば、環境圧)未満であるとき、開放位置(図31B参照)から閉鎖位置(図31A参照)に遷移または偏向するように構成される。リーフ1470の周辺部分1473が図31Aに描写される閉鎖位置にあるとき、リーフ1470は、1つ以上の開口部1478を遮断し、チャンバ1474を受動患者回路440(図2B参照)の内側の環境から分離する。したがって、リーフ1470は、患者回路圧力が閾値量未満である間(例えば、患者回路圧力が負であるとき)、受動患者回路440の中への空気の流動(1つ以上の開口部1478を通して)を防止する。弁アセンブリ1448は、弁アセンブリ1448が、患者回路圧力が正であるとき開放され、患者回路圧力が負であるとき閉鎖される実施形態では、陽圧リーク弁として特徴付けられ得る。
【0449】
好適な受動リーク弁(例えば、リーク弁177、弁アセンブリ448、弁アセンブリ1448等)を含む、受動患者回路(例えば、受動患者回路170、受動患者回路440等)が、使用されるとき、ガスは、送気相中、受動患者回路を通して患者102に流動する。流動の一部は、受動リーク弁を通して漏出し、残りは、患者の肺142(図1参照)の中に進行する。換気アセンブリ190が排痰補助弁204(図5A-5Dおよび17A-18B参照)を含む場合、送気相の終了時、制御システム220は、排痰補助弁204を第2の構成(図5B、5D、および18B参照)に遷移させ、送風機222の速度を増加させ、所望の強制排気圧力を達成する。一方、換気アセンブリ190が排痰補助弁2000(図34Aおよび34B参照)を含む場合、送気相の終了時、制御システム220は、排痰補助弁2000を第2の構成(図34B参照)に遷移させ、送風機222の速度を増加させ、所望の強制排気圧力を達成する。受動リーク弁の逆止弁構成要素(例えば、フラップ179、リーフ470、リーフ1470等)は、外部流動が受動患者回路に進入することを防止する。
【0450】
代替として、図3Aに図示される能動患者回路600が、排痰補助処置中、使用され得る。能動患者回路600が使用されるとき、能動呼気弁アセンブリ604は、送気および強制排気相の両方中、閉鎖される。送気相中、制御システム220は、ソレノイド弁SV6を励起またはアクティブ化し(制御信号286を使用して)、ガス252の圧力(ポート275Bを介して)をパイロットポート111Cに接続することによって、能動呼気弁アセンブリ604を閉鎖する。強制排気相中、制御システム220は、ソレノイド弁SV6を脱励起または非アクティブ化し(制御信号286を使用して)、アキュムレータA2の内圧(またはパイロット圧)を能動呼気弁アセンブリ604に接続する。これは、能動呼気弁アセンブリ604が閉鎖されたままにされるようにする。能動呼気弁アセンブリ604は、パイロット圧が患者圧力より高く、(上で説明されるように)患者接続部106を介して患者102(図1参照)によって提供される圧力にさらされる二重蛇腹部材644の面積が、圧力信号109Cの圧力にさらされる面積未満であるので、閉鎖されたままになる。したがって、2つの圧力が等しい場合でも、二重蛇腹部材644の閉鎖端666は、弁座680に対して閉鎖位置に移動する、またはそこに留まるであろう。排痰補助モードにおいて、アキュムレータA2内の圧力は、ゼロに設定されることに留意されたい。強制排気の開始時、患者圧力は、圧力信号109Cより高く、したがって、呼気弁は、開放する。これは、圧力がより高速に降下し、より大きな強制排気流動を生成するので、有益である。患者圧力が大気圧を下回って降下すると、能動呼気弁アセンブリ604は、閉鎖し、周囲ガスが患者回路の中に進入することを防止する。
【0451】
(分泌物トラップ)
従来の排痰補助処置中、患者接続部106(例えば、気管切開管)は、排痰補助管類(例えば、約22mmの内径を有する管類)によって排痰補助デバイスに空気圧制御式で接続される。非限定的例として、患者接続部106(例えば、気管切開管)は、約15mmの外径と、約8mmの内径とを有し得る。現在の実践は、22mmの外径および15mmの内径を有するコネクタまたはアダプタ等のコネクタを利用して、排痰補助管類を患者接続部106に接続することである。コネクタは、直線、直角、可撓性である、またはスイベルコネクタが装備され得る。コネクタは、患者接続部106(例えば、気管切開管)の外径(例えば、約15mm)から排痰補助管類の内径(例えば、約22mm)まで遷移するアダプタとして機能する。したがって、患者接続部106から排痰補助管類までの流路は、急激な遷移(例えば、約15mmの内径から約22mmの内径)を含む。
【0452】
残念ながら、患者接続部106を排痰補助管類(排痰補助デバイスに接続される)に接続するために使用される現在利用可能なコネクタは、排痰補助処置によって発生させられる分泌物を捕獲するように設計されていない。患者分泌物は、強制排気相中、患者接続部106(例えば、気管切開管)から退出し、コネクタ内に集められ、送気相中、患者接続部106に向かって、および/またはその中に逆進行することが一般的であり、これは、望ましくない。このプロセスは、典型的には、分泌物が最終的に排痰補助管類の中に移行するまで、数回繰り返される。次いで、排痰補助管類は、除去され、廃棄または清掃される。
【0453】
図27は、従来のコネクタの代わりに、患者接続部106を排痰補助管1252に接続し、患者回路110またはその一部としての役割を果たすために使用され得る分泌物トラップ1250を図示する。代替として、分泌物トラップ1250は、排痰補助管1252の端部1254に形成され得る。図27および28では、患者接続部106は、患者気道1262(図28参照)に接続される気管切開管1260として図示されている。排痰補助管1252は、従来の排痰補助デバイス(図示せず)に接続され得る。
【0454】
代替として、分泌物トラップ1250は、直接、またはホース、流動ライン、導管、もしくは管を使用して、患者接続部106を患者回路110(例えば、受動患者回路440、能動患者回路600等)に接続するために使用され得る。そのような実施形態では、患者回路110は、主要人工呼吸器接続部104に(および随意に、患者酸素出口105に)接続される。代替として、分泌物トラップ1250は、患者回路110の構成要素として実装され得る。
【0455】
図示される実施形態では、分泌物トラップ1250は、第1の端部部分1256と、その反対に、第2の端部部分1258とを有する。第1の端部部分1256は、患者接続部106に結合可能であり、第2の端部部分1258は、排痰補助管1252または患者回路110(図1参照)に結合可能である。
【0456】
図28を参照すると、従来のコネクタ(患者接続部106を排痰補助管1252に接続するために使用され得る)と異なり、分泌物トラップ1250は、排痰補助処置中、患者分泌物1268を捕獲するように構成される。図27を参照すると、分泌物トラップ1250の内部幾何学形状は、第1および第2の内径段を生成するように構成される。第1の段は、患者接続部106の内径「ID1」(例えば、約8mm)から分泌物トラップ1250の有意により大きい内径「ID2」(例えば、約22mmを上回る)に遷移する。第2の段は、内径「ID2」からより小さい内径「ID3」(例えば、約15mm)に遷移する。分泌物トラップ1250の第2の端部部分1258は、排痰補助管1252と嵌合するように構成される外径「OD」(例えば、約22mm)を有する。
【0457】
小内径「ID1」は、強制排気流動(図28では矢印1270によって識別される)に分泌物を動員する高速の第1の速度を持たせる。より大きい内径「ID2」への第1の(急激)段は、強制排気流動の速度がより低い第2の速度に低下することをもたらす。速度のこの低下は、分泌物1268(図28参照)がより大きい内径「ID2」によって生成されるウェル1274内に沈下または集まることをもたらす。ウェル1274は、吸気流動(図28では矢印1272によって識別される)中、分泌物1268(図28参照)を再動員から保護する。さらに、患者分泌物は、典型的には、それらが除去され得るまでそれらをウェル1274内に保持することに役立つ高表面張力を有し、排痰補助管1252または患者回路110(図1参照)の汚染を防止することに役立つ。
【0458】
前述のように、排痰補助処置は、強制排気および送気相の両方中、分泌物を移動させ得るので、一部の分泌物は、排痰補助処置後、患者接続部106内に留まり得る。この理由から、患者接続部106は、多くの場合、排痰補助処置後、これらの残りの分泌物を除去するために吸引される。
【0459】
図29は、排痰補助処置中、吸引力を提供するように構成されるドレイン1280に接続される分泌物トラップ1250を図示する。したがって、分泌物トラップ1250は、分泌物1268が、排痰補助処置中、患者接続部106から退出するにつれて吸引される、改良された療法を提供するために使用され得る。ドレイン1280は、ウェル1274と流体連通する第1の端部部分1284と、吸引デバイス(例えば、図1および16に図示される吸引アセンブリ152)と流体連通する第2の端部部分(図示せず)とを有する開放端付き管区分1282を含む。第1の端部部分1284は、排痰補助管1252または患者回路110(図1参照)より患者接続部106の近くに位置付けられ得る。吸引デバイスは、排痰補助処置中、分泌物1268をウェル1274から吸引する、陰圧(矢印1290として描写される)をドレイン1280に提供する。陰圧は、分泌物が患者接続部106から退出するにつれて、分泌物1268を開放端付き管区分1282の中に引き込み(その第1の端部部分1284を介して)、それによって、換気気道(例えば、患者回路110)を換気を妨害し得る分泌物がないように保つ。
【0460】
ドレイン1280は、分泌物トラップ1250に接続されるように説明および図示されたが、代替実施形態では、ドレイン1280は、患者接続部106またはその近傍において他の構造に接続され得る。例えば、ドレイン1280は、直接、患者接続部106に接続され得る。代替として、ドレイン1280は、患者回路110に接続され得る。
ドレイン1280は、以下の特徴のうちの1つ以上のものを提供し得る。
1.換気気道の改良された一掃
2.汚染の低減
3.患者接続部106を機械的換気(例えば、人工呼吸器100によって提供される)から切断する必要性の低減。
【0461】
ドレイン1280は、患者回路110を患者102から切断せずに、分泌物一掃を提供するので、ドレイン1280は、機械的換気および排痰補助の両方を提供するように構成される人工呼吸器100において特に有用であり得る。
本開示の実施形態は、本発明を定義するために、任意の組み合わせにおいて、以下の付記に照らして説明されることができる。
【0462】
A1.患者回路によって人工呼吸器デバイスに接続される患者接続部を有するヒト患者に呼吸を提供する方法であって、呼吸は、開始および終了を伴う吸気相を有し、
呼吸の吸気相の開始時またはその前に、酸素のボーラスを患者回路に送達することであって、患者回路は、酸素のボーラスを患者接続部に送達する、ことと、
呼吸の吸気相の終了前に、酸素のボーラスの送達を終えることと、
呼吸の吸気相の終了前に、空気を含む呼吸ガスを患者回路に送達することであって、患者回路は、呼吸ガスを患者接続部に送達することと
を含む、方法。
【0463】
A2.呼吸ガスを送達する前に、呼吸のために送達される酸素のボーラスの送達が終わるまで待機することをさらに含む、付記A1に記載の方法。
【0464】
A3.呼吸のために送達される組み合わせられた酸素のボーラスおよび呼吸ガスは、ある総吸気体積を有し、
呼吸のために送達される酸素のボーラスは、総吸気体積の約75%未満の体積を有する、付記A1に記載の方法。
【0465】
A4.
呼吸のために送達される組み合わせられた酸素のボーラスおよび呼吸ガスは、ある総吸気体積を有し、
呼吸のために送達される酸素のボーラスは、総吸気体積の約50%~総吸気体積の約75%の体積を有する、付記A1に記載の方法。
【0466】
A5.呼吸は、呼気相を有し、方法はさらに、
吸気相の開始から呼気相の終了まで継続的に患者回路に印加される場合、酸素の第1の体積を生産するであろう、酸素流量に関連付けられた酸素流量相当値を受信することを含み、呼吸のために送達される酸素のボーラスは、酸素の第1の体積未満の第2の体積を有する、付記A1に記載の方法。
【0467】
A6.弁に接続される酸素源との使用のための付記A1に記載の方法であって、方法は、
呼吸の吸気相の開始時またはその前に、酸素のボーラスを送達することは、弁を開放し、それによって、酸素源から患者回路への酸素流を可能にすることを含み、
呼吸の吸気相の終了前に、酸素のボーラスの送達を終えることは、弁を閉鎖し、それによって、酸素源から患者回路への酸素流を中止することを含む、方法。
【0468】
A7.酸素源に接続される酸素発生器との使用のための付記A6に記載の方法であって、方法は、
酸素源は、酸素発生器によって発生させられる酸素を貯蔵するように構成され、方法はさらに、
酸素源によって貯蔵されている酸素の濃度および酸素源によって貯蔵されている酸素の圧力のうちの少なくとも1つを含む値を検出することと、
検出された値が閾値を下回るかどうかを決定することと、
検出された値が閾値を下回ると決定されると、酸素発生器を動作させることと、
酸素発生器によって発生させられる酸素を酸素源に送達することと
を含む、方法。
【0469】
A8.呼吸の吸気相の開始が患者によって始められたことを検出することをさらに含む、付記A1に記載の方法。
【0470】
A9.呼吸の吸気相の開始が患者によって始められたことを検出し、それに応答して、患者回路への酸素のボーラスの送達を始めることをさらに含む、付記A1に記載の方法。
【0471】
A10.ユーザ規定総1回換気量との使用のための付記A1に記載の方法であって、呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、
呼吸のために送達される酸素のボーラスは、第2の体積を有し、
組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい、方法。
【0472】
A11.ユーザ規定ピーク吸気圧力値との使用のための付記A1に記載の方法であって、呼吸ガスおよび呼吸のために送達される酸素のボーラスの組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、方法。
【0473】
A12.呼吸ガスを患者回路に送達することは、患者回路の第1の入力場所において呼吸ガスを患者回路に提供することを含み、
酸素のボーラスを患者回路に送達することは、第1の入力場所より患者接続部に近い患者回路の第2の入力場所において酸素のボーラスを患者回路に提供することを含む、
付記A1に記載の方法。
【0474】
A13.患者接続部から離れた患者回路の第1の端部部分に位置する呼吸ガス出力を有する呼吸ガス送達導管と、患者接続部に隣接する患者回路の第2の端部部分に位置する酸素出力を有する酸素送達導管との使用のための付記A1に記載の方法であって、呼吸ガスを患者回路に送達することは、呼吸ガスを呼吸ガス送達導管を介して呼吸ガス出力に提供することを含み、酸素のボーラスを患者回路に送達することは、酸素のボーラスを酸素送達導管を介して酸素出力に提供し、それによって、患者接続部に先立って、患者回路の少なくとも大部分に沿って、呼吸のために送達される酸素のボーラスを呼吸のために送達される呼吸ガスから分離することを含む、方法。
【0475】
A14.呼吸ガス送達導管と、酸素送達導管とを備えている患者回路との使用のための付記A1に記載の方法であって、
呼吸ガスを患者回路に送達することは、呼吸ガスを呼吸ガスを患者接続部に送達する呼吸ガス送達導管に提供することを含み、
酸素のボーラスを患者回路に送達することは、酸素のボーラスを酸素のボーラスを患者接続部に送達する酸素送達導管に提供し、それによって、患者接続部に先立って、患者回路の少なくとも一部に沿って、呼吸のために送達される酸素のボーラスを呼吸のために送達される呼吸ガスから分離することを含む、方法。
【0476】
A15.酸素のボーラスは、酸素送達導管から退出し、患者接続部に隣接する場所において呼吸ガス送達導管に進入する、付記A14に記載の方法。
【0477】
A16.酸素のボーラスは、酸素送達導管から退出し、患者接続部の約2センチメートル以内の場所において呼吸ガス送達導管に進入する、付記A14に記載の方法。
【0478】
A17.ボーラス体積値を受信することをさらに含み、
呼吸のために送達される酸素のボーラスは、ボーラス体積値と実質的に等しい体積を有する、付記A1に記載の方法。
【0479】
A18.呼吸ガスを圧縮するように動作可能なコンプレッサとの使用のための付記A1に記載の方法であって、呼吸ガスを患者回路に送達することは、コンプレッサによって圧縮された呼吸ガスの少なくとも一部を送達することを含む、方法。
【0480】
A19.酸素源と、呼吸ガスおよび酸素を受け取り、患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者に呼吸を提供するように構成されている患者回路との使用のための人工呼吸器デバイスであって、呼吸は、開始および終了を伴う吸気相を有し、
人工呼吸器デバイスは、
呼吸ガスを患者回路に送達するように構成されるコンプレッサと、
制御システムと
を備え、
制御システムは、
(a)呼吸の吸気相の開始時またはその前に、制御システムが、酸素が酸素源から患者回路に流動することを可能にすることと、
(b)呼吸の吸気相の終了前に、制御システムが、酸素が酸素源から患者回路に流動することを防止することと、
(c)呼吸の吸気相の終了前に、制御システムが、コンプレッサに呼吸ガスを患者回路に送達させることと
を行うように構成されている、人工呼吸器デバイス。
【0481】
A20.ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力をさらに備え、呼吸のために患者回路に送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、
呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素は、第2の体積を有し、
組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい、付記A19に記載の人工呼吸器デバイス。
【0482】
A21.ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力をさらに備え、患者回路に送達される呼吸ガスおよび呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、付記A19に記載の人工呼吸器デバイス。
【0483】
A22.呼吸ガスと、酸素を受け取り、患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者に呼吸を提供するように構成されている患者回路との使用のための人工呼吸器デバイスであって、呼吸は、開始および終了を伴う吸気相を有し、
人工呼吸器デバイスは、
呼吸ガスを患者回路に送達するように構成されるコンプレッサと、
患者回路に結合可能な患者酸素出口と、
酸素を患者回路に送達するように構成されている酸素源と、
制御システムと、
を備え、
制御システムは、
(a)呼吸の吸気相の開始時またはその前に、制御システムが、酸素が酸素源から患者回路に流動することを可能にすることと、
(b)呼吸の吸気相の終了前に、制御システムが、酸素が酸素源から患者回路に流動することを防止することと、
(c)呼吸の吸気相の終了前に、制御システムが、コンプレッサに呼吸ガスを患者回路に送達させることと
を行うように構成されている、人工呼吸器デバイス。
【0484】
A23.ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力をさらに備え、呼吸のために患者回路に送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、
呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素は、第2の体積を有し、
組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい、付記A22に記載の人工呼吸器デバイス。
【0485】
A24.ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力をさらに備え、患者回路に送達される呼吸ガスおよび呼吸のために患者回路に流動することを可能にされる酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、付記A22に記載の人工呼吸器デバイス。
【0486】
A25.患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者との使用のための換気システムであって、システムは、
酸素を患者回路に結合可能な患者酸素出口に送達するように構成されている酸素源と、
呼吸ガスを患者回路に結合可能な人工呼吸器接続部に送達するように構成されているコンプレッサであって、人工呼吸器接続部は、患者酸素出口と異なる、コンプレッサと、
制御システムと
を備え、
制御システムは、
呼吸の吸気相を識別することと、
酸素源に、吸気相の前または吸気中に酸素を患者酸素出口に送達するように命令することであって、酸素源は、酸素を患者酸素出口に送達するための命令に応答して、酸素を患者酸素出口に送達するように構成されている、ことと、
コンプレッサに、吸気相中、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達するように命令することであって、コンプレッサは、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達するための命令に応答して、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達するように構成されている、ことと
を行うように構成されている、システム。
【0487】
A26.コンプレッサおよび人工呼吸器接続部は、人工呼吸器を構成し、酸素源は、人工呼吸器の外部にある、付記A25に記載の換気システム。
【0488】
A27.酸素源は、人工呼吸器の内部酸素源を備え、人工呼吸器は、内部酸素源と流体連通する酸素入口を有し、換気システムはさらに、酸素入口と流体連通している外部酸素源を備え、外部酸素源は、酸素を外部酸素源から内部酸素源に送達する、付記A25に記載の換気システム。
【0489】
A28.酸素源と流体連通している酸素発生器をさらに備え、酸素発生器は、酸素を酸素源に送達する、付記A25に記載の換気システム。
【0490】
A29.コンプレッサ、酸素源、および酸素発生器は、人工呼吸器を構成する、付記A28に記載の換気システム。
【0491】
A30.コンプレッサおよび酸素源は、人工呼吸器を構成し、酸素発生器は、人工呼吸器の外部にある、付記A28に記載の換気システム。
【0492】
A31.ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力を有するユーザインターフェースをさらに備え、ユーザインターフェースは、ユーザ規定総1回換気量を制御システムに提供するように構成され、
制御システムは、第1の体積および第2の体積を決定するように構成され、
呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、
呼吸のために送達される酸素は、第2の体積を有し、
組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい、付記A25に記載の換気システム。
【0493】
A32.ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力を有するユーザインターフェースをさらに備え、ユーザインターフェースは、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を制御システムに提供するように構成され、
呼吸ガスおよび呼吸のために送達される酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、付記A25に記載の換気システム。
【0494】
B1.患者接続部を有するヒト患者に呼吸を提供する方法であって、患者接続部は、第1の人工呼吸器接続部および異なる第2の人工呼吸器接続部を有する人工呼吸器に患者回路によって接続され、第1および第2の人工呼吸器接続部の各々は、患者回路と流体連通し、
方法は、
人工呼吸器を用いて、呼吸の吸気相の始まりを識別することと、
吸気相の前または吸気中に酸素のボーラスを第1の人工呼吸器接続部に送達することと、吸気相中、空気を含む呼吸ガスを第2の人工呼吸器接続部に送達することと
を含み、
人工呼吸器は、第1の人工呼吸器接続部に送達される酸素のボーラスを第2の人工呼吸器接続部に送達される呼吸ガスから分離する、方法。
【0495】
B2.酸素のボーラスは、呼吸の吸気相の始まり時に送達される、付記B1に記載の方法。
【0496】
B3.人工呼吸器を用いて、呼吸の吸気相の終了を識別することと、
吸気相の終了前に、酸素のボーラスの送達を終えることと
をさらに含み、
呼吸ガスは、酸素のボーラスの送達が終わった後に送達される、付記B1に記載の方法。
【0497】
B4.人工呼吸器を用いて、呼吸のために送達される酸素のボーラスの体積を決定することをさらに含む、付記B1に記載の方法。
【0498】
B5.ユーザ規定総1回換気量との使用のための付記B1に記載の方法であって、呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、
呼吸のために送達される酸素のボーラスは、第2の体積を有し、
組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい、方法。
【0499】
B6.ユーザ規定ピーク吸気圧力値との使用のための付記B1に記載の方法であって、呼吸ガスおよび呼吸のために送達される酸素のボーラスの組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、方法。
【0500】
B7.患者回路に結合可能な患者接続部を有するヒト患者との使用のための人工呼吸器デバイスであって、人工呼吸器デバイスは、
患者回路に結合可能な人工呼吸器接続部と、
人工呼吸器接続部と流体連通する1つ以上の第1の流動導管と、
呼吸ガスを1つ以上の第1の流動導管に送達するように構成されているコンプレッサであって、1つ以上の第1の流動導管は、呼吸ガスを人工呼吸器接続部に送達する、コンプレッサと、
患者回路に結合可能な患者酸素出口と、
患者酸素出口と流体連通する1つ以上の第2の流動導管と、
酸素を1つ以上の第2の流動導管に送達するように構成されている酸素源であって、1つ以上の第2の流動導管は、酸素を患者酸素出口に送達する、酸素源と
を備え、
患者酸素出口および1つ以上の第2の流動導管は、酸素を1つ以上の第1の流動導管および人工呼吸器接続部に送達される呼吸ガスから分離する、人工呼吸器デバイス。
【0501】
B8.1つ以上の第2の流動導管は、第1の導管および第2の導管を含み、人工呼吸器デバイスは、弁をさらに備え、
第1の導管は、弁と流体連通し、酸素を酸素源から弁に送達し、第2の導管は、弁と流体連通し、酸素を弁から患者酸素出口に送達し、弁を開放することは、酸素が酸素源から患者酸素出口に第1および第2の導管を通して流動することを可能にし、弁を閉鎖することは、酸素が酸素源から患者酸素出口に第1および第2の導管を通して流動することを防止する、付記B7に記載の人工呼吸器デバイス。
【0502】
B9.制御システムをさらに備え、制御システムは、
(a)呼吸の吸気相の開始時またはその前に、弁を開放し、それによって、酸素が酸素源から患者酸素出口に流動することを可能にすることと、
(b)呼吸の吸気相の終了前に、弁を閉鎖し、それによって、酸素が酸素源から患者酸素出口に流動することを防止することと、
(c)コンプレッサに、呼吸の吸気相の終了前に、呼吸ガスを送達するように命令することと
を行うように構成されている、付記B8に記載の人工呼吸器デバイス。
【0503】
B10.ユーザ規定総1回換気量を受信するように構成されている入力をさらに備え、呼吸のために送達される呼吸ガスは、第1の体積を有し、
呼吸のために流動することを可能にされる酸素は、第2の体積を有し、
組み合わせられた第1および第2の体積は、ユーザ規定総1回換気量と実質的に等しい、付記B9に記載の人工呼吸器デバイス。
【0504】
B11.ユーザ規定ピーク吸気圧力値を受信するように構成されている入力をさらに備え、送達される呼吸ガスおよび呼吸のために流動することを可能にされる酸素の組み合わせられた圧力は、ユーザ規定ピーク吸気圧力値を超えない、付記B9に記載の人工呼吸器デバイス。
【0505】
B12.制御システムは、コンプレッサに、弁が閉鎖された後、呼吸ガスを送達するように命令するように構成される、付記B9に記載の人工呼吸器デバイス。
【0506】
B13.ユーザ選択パラメータ値を受信するように構成されるユーザ入力をさらに備え、制御システムは、少なくとも部分的にユーザ選択パラメータ値に基づいて決定される酸素の体積が弁を通して流動するまで、弁を開放したままにするように構成されている、付記B9に記載の人工呼吸器デバイス。
【0507】
B14.酸素源は、酸素を貯蔵するように構成され、人工呼吸器デバイスはさらに、
酸素源と流体連通している酸素発生器と、
信号を制御システムに提供するように構成されているセンサと
を備え、
信号は、酸素源によって貯蔵されている酸素の濃度および酸素源によって貯蔵されている酸素の圧力のうちの少なくとも1つをエンコードし、制御システムは、信号を使用して、酸素源によって貯蔵されている酸素の量が閾値未満であるかどうかを決定することと、制御システムが酸素源によって貯蔵されている酸素の量が閾値未満であることを決定すると、酸素発生器を動作させ、酸素を酸素源に送達することとを行うように構成されている、付記B9に記載の人工呼吸器デバイス。
【0508】
B15.患者回路内の流量を検出し、流量をエンコードする信号を送信するように構成されているセンサを有する患者回路との使用のための付記B9に記載の人工呼吸器デバイスであって、制御システムは、信号をセンサから受信し、信号を使用して、患者が吸気相の開始を始めたときを検出するように構成されている、人工呼吸器デバイス。
【0509】
B16.1つ以上の第1の流動導管のうちの1つ内の流量を検出し、流量をエンコードする信号を制御システムに送信するように構成されているセンサをさらに備え、制御システムは、信号を使用して、患者が吸気相の開始を始めたときを検出するように構成されている、付記B9に記載の人工呼吸器デバイス。
【0510】
B17.呼吸ガスの少なくとも一部を1つ以上の第1の流動導管のうちの少なくとも1つを介してコンプレッサに送達するように構成されているアキュムレータと、
1つ以上の第1の流動導管のうちの少なくとも1つの内側の流量を検出し、流量をエンコードする信号を制御システムに送信するように構成されているセンサと
をさらに備え、
制御システムは、信号を使用して、患者が吸気相の開始を始めたときを検出するように構成されている、付記B9に記載の人工呼吸器デバイス。
【0511】
C1.酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器であって、圧力スイング吸着酸素発生器は、高圧および低圧を発生させる圧力源との使用のためであり、圧力スイング吸着酸素発生器は、
窒素吸収性材料床を有する吸着床と、
吸着床の圧力スイング吸着を制御するための多位置回転弁と
を備え、
多位置回転弁は、圧力源と流体連通するために圧力源に結合可能であり、かつ吸着床と流体連通し、回転弁は、第1および第2の回転位置を有するカムを含み、回転弁は、カムの第1の回転位置において、圧力源によって発生させられる高圧を吸着床に伝え、カムの第2の回転位置において、圧力源によって発生させられる低圧を吸着床に伝える、圧力スイング吸着酸素発生器。
【0512】
C2.吸着床に接続されている酸素貯蔵ユニットと、
カムが第1の回転位置にあるとき、感知された第1の条件に応じて、吸着床内で発生させられた酸素が酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする第1の調整器と、
カムが第2の回転位置にあるとき、感知された第2の条件に応じて、酸素貯蔵ユニット内の酸素の一部が吸着床に進入し、吸着床から窒素をパージすることを補助することを可能にする第2の調整器と
をさらに含む、付記C1に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0513】
C3.酸素貯蔵ユニットと、
吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第1の圧力調整器であって、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力まで上昇したことに応答して、第1の圧力調整器は、吸着床の圧力を事前選択された第1の圧力に調整し、吸着床内で発生させられた酸素が第1の圧力調整器を通り酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする、第1の圧力調整器と、
吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第2の圧力調整器と
をさらに含み、
吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回る事前選択された第2の圧力まで降下したことに応答して、第2の圧力調整器は、吸着床の圧力を事前選択された第2の圧力に調整し、酸素貯蔵ユニット内に貯蔵された酸素が第2の圧力調整器を通り吸着床に移動することを可能にする、付記C1に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0514】
C4.第1の圧力調整器は、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回るとき、吸着床と酸素貯蔵ユニットとの間の第1の圧力調整器を通した流体連通を防止し、第2の圧力調整器は、吸着床の圧力が事前選択された第2の圧力を上回るとき、酸素貯蔵ユニットと吸着床との間の第2の圧力調整器を通した流体連通を防止する、付記C3に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0515】
C5.酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器であって、
高圧および低圧を発生させる圧力源と、
窒素吸収性材料床を有する吸着床と、
吸着床の圧力スイング吸着を制御するために、圧力源および吸着床と流体連通している多位置回転弁と
を備え、
多位置回転弁は、第1および第2の回転位置を有するカムを含み、カムの第1の回転位置において、回転弁圧力源によって発生させられる高圧を吸着床に伝え、カムの第2の回転位置において、回転弁圧力源によって発生させられる低圧を吸着床に伝える、圧力スイング吸着酸素発生器。
【0516】
C6.圧力源は、コンプレッサであり、発生させられる高圧は、陽圧であり、発生させられる低圧は、陰圧である、付記C5に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0517】
C7.酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器であって、圧力スイング吸着酸素発生器は、高圧および低圧を発生させる圧力源との使用のためであり、
窒素吸収性材料床を有する吸着床と、
吸着床の圧力スイング吸着を制御するための多位置回転弁と
を備え、
多位置回転弁は、圧力源と流体連通するために圧力源に結合可能であり、かつ吸着床と流体連通し、回転弁は、
少なくとも第1および第2の回転位置を有するカムと、
カムを回転させるように構成されている回転アクチュエータと、
カムの回転位置に応答して動作可能な複数の弁と
を有し、
カムの第1の回転位置において、弁のうちの少なくとも1つは、圧力源によって発生させられる高圧を吸着床に伝え、カムの第2の回転位置において、弁のうちの少なくとも1つは、圧力源によって発生させられる低圧を吸着床に伝える、圧力スイング吸着酸素発生器。
【0518】
C8.出力ポートにおいて高圧であり、入力ポートにおいて低圧であるコンプレッサである圧力源との使用のための付記C7に記載の圧力スイング吸着酸素発生器であって、複数の弁は、第1、第2、第3、および第4の弁を含み、それらの各々は、第1のポートと第2のポートとを有し、第1のポートと第2のポートとは、第1の状態において互いに流体連通し、第2の状態において互いとの流体連通から外れ、第1の状態と第2の状態との間で選択的に移動可能であり、
第1の弁の第1のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通し、第1の弁の第2のポートは、大気と流体連通し、
第2の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第2の弁の第2のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通し、
第3の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第3の弁の第2のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通し、
第4の弁の第1のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通し、第4の弁の第2のポートは、酸素が分離されるべき空気の供給源と流体連通し、
第1、第2、第3、および第4の弁は、カムの回転に応答して、反復される順で第1の状態と第2の状態との間で移動させられ、カムが第1の回転位置にあるとき、第2および第4の弁は、第1の状態にあり、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、カムが第2の回転位置にあるとき、第1および第3の弁は、第1の状態にあり、第2および第4の弁は、第2の状態にある、圧力スイング吸着酸素発生器。
【0519】
C9.第1および第3の弁は、第1の状態と第2の状態との間で一致してカムによって移動させられ、第2および第4の弁は、第1の状態と第2の状態との間で一致してカムによって移動させられる、付記C8に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0520】
C10.カムは、第1および第2のカムローブを有し、さらに、第3および第4の回転位置を有し、カムが第1の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、カムが第2の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、カムが第3の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、カムが第4の回転位置に移動させられると、第1のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にある、付記C8に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0521】
C11.弁の各々は、
ポペット部材と、
弁座開口を有する弁座と、
カム従動子を有するプッシュロッド部材と
を含み、
カム従動子は、カムの回転に応答して、第1のカムの回転位置と第2のカムの回転位置との間のプッシュロッドの移動のためにカムに当接し、ポペット部材は、プッシュロッド部材とともに移動するためにプッシュロッド部材に結合され、プッシュロッド部材は、カムの回転に応答して、ポペット部材を弁座との着座させられた配列となるように、およびそこから外れるように移動させ、弁座開口を閉鎖および開放する、付記C7に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0522】
C12.弁の各々はさらに、カムに向かって開放する端部を伴う筐体を含み、ポペット部材および弁座は、筐体端部開口部を通して延びているプッシュロッドとともに筐体内に位置付けられ、弁の各々はさらに、弁座とカムとの間に位置付けられている可撓性ダイヤフラムを含み、撓性ダイヤフラムは、それを通してプッシュロッドが延びている開口部を有し、ダイヤフラムは、筐体端部開口部を閉鎖し、筐体に結合されている周辺部分と、プッシュロッドとともに移動するためにプッシュロッドに結合されている中心部分とを有し、ダイヤフラムは、有効面積を有し、ポペット弁は、弁座開口を閉鎖する閉鎖面積を有し、ダイヤフラムの有効面積とポペット弁の閉鎖面積とは、ポペット弁が弁座と着座させられた配列にあるとき、弁座とダイヤフラムとの間のチャンバ内の圧力から生じるプッシュロッドへの力を相殺し、それによって、プッシュロッド部材のカム従動子への力を低減させるようにサイズを決定されている、付記C11に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0523】
C13.酸素を空気から分離するための圧力スイング吸着酸素発生器であって、
入力ポートおよび出力ポートを有するコンプレッサと、
窒素吸収性材料床を有する吸着床と、
吸着床の圧力スイング吸着を制御するための多位置回転弁と
を備え、
多位置回転弁は、コンプレッサおよび吸着床と流体連通し、
回転弁は、
カムと、
カムを回転させるように構成されている回転アクチュエータと、
第1、第2、第3、および第4の弁と
を有し、
第1、第2、第3、および第4の弁の各々は、第1のポートと第2のポートとを有し、第1のポートと第2のポートとは、第1の状態において互いに流体連通し、第2の状態において互いとの流体連通から外れ、カムの回転位置に応答して、第1の状態と第2の状態との間で選択的に移動可能であり、
第1の弁の第1のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通し、第1の弁の第2のポートは、大気と流体連通し、
第2の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第2の弁の第2のポートは、コンプレッサ出力ポートと流体連通し、
第3の弁の第1のポートは、吸着床と流体連通し、第3の弁の第2のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通し、
第4の弁の第1のポートは、コンプレッサ入力ポートと流体連通し、第4の弁の第2のポートは、酸素が吸着床において分離されるべき空気の供給源と流体連通し、
第1、第2、第3、および第4の弁は、カムの回転に応答して、反復される順で第1の状態と第2の状態との間で移動させられ、第1の期間中、第2および第4の弁は、第1の状態にあり、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、それによって、高圧における空気は、吸着床に伝えられ、窒素を空気から分離し、酸素を発生させ、第1の期間後に生じる第2の期間中、第1および第3の弁は、第1の状態にあり、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、それによって、窒素は、吸着床からパージされる、圧力スイング吸着酸素発生器。
【0524】
C14.
吸着床に接続されている酸素貯蔵ユニットと、
第1の期間中、感知された第1の条件に応じて、吸着床内で発生させられた酸素が酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする第1の調整器と、
第2の期間中、感知された第2の条件に応じて、酸素貯蔵ユニット内の酸素の一部が吸着床に進入し、窒素を吸着床からパージすることを補助することを可能にする第2の調整器と
をさらに含む、付記C13に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0525】
C15.
酸素貯蔵ユニットと、
吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第1の圧力調整器であって、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力まで上昇したことに応答して、第1の圧力調整器は、吸着床の圧力を事前選択された第1の圧力に調整し、吸着床内で発生させられた酸素が第1の圧力調整器を通り酸素貯蔵ユニットに移動することを可能にする、第1の圧力調整器と、
吸着床に接続され、かつ酸素貯蔵ユニットに接続されている第2の圧力調整器であって、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回る事前選択された第2の圧力まで降下したことに応答して、第2の圧力調整器は、吸着床の圧力を事前選択された第2の圧力に調整し、酸素貯蔵ユニット内に貯蔵された酸素が第2の圧力調整器を通り吸着床に移動することを可能にする、第2の圧力調整器と
をさらに含む、付記C13に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0526】
C16.第1の圧力調整器は、吸着床の圧力が事前選択された第1の圧力を下回るとき、吸着床と酸素貯蔵ユニットとの間の第1の圧力調整器を通した流体連通を防止し、第2の圧力調整器は、吸着床の圧力が事前選択された第2の圧力を上回るとき、酸素貯蔵ユニットと吸着床との間の第2の圧力調整器を通した流体連通を防止する、付記C15に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0527】
C17.第2の期間後に生じる第3の期間中、第2および第4の弁は、第1の状態にあり、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、それによって、高圧における空気は、吸着床に伝えられ、窒素を空気から分離し、酸素を発生させ、第3の期間後に生じる第4の期間中、第1および第3の弁は、第1の状態にあり、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、それによって、窒素は、吸着床からパージされる、付記C13に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0528】
C18.第1および第3の弁は、カムの対向側に互いに反対に位置付けられ、第2および第4の弁は、カムの対向側に互いに反対に位置付けられる、付記C13に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0529】
C19.カムは、第1および第2のカムローブを有し、第1の期間中、第1のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、第2の期間中、第1のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にあり、第3の期間中、第1のカムローブは、第2の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第4の弁を第1の状態に移動させ、第1および第3の弁は、第2の状態にあり、第4の期間中、第1のカムローブは、第3の弁を第1の状態に移動させ、第2のカムローブは、第1の弁を第1の状態に移動させ、第2および第4の弁は、第2の状態にある、付記C18に記載の圧力スイング吸着酸素発生器。
【0530】
D1.統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、人工呼吸器は、
人工呼吸器接続部であって、患者回路は、人工呼吸器接続部との流体連通のために人工呼吸器接続部と接続可能である、人工呼吸器接続部と、換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、
人工呼吸器を患者から切断せずに、人工呼吸器の動作を換気モードから排痰補助モードに選択的に切り替えるためのユーザ入力と、
人工呼吸器を換気モードにおける動作から排痰補助モードにおける動作に切り替えるために、ユーザ入力に応答して動作可能であるコントローラであって、コントローラは、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁と
を備え、
排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、排痰補助弁は、陽圧を人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、陰圧を人工呼吸器接続部に伝える、人工呼吸器。
【0531】
D2.排痰補助弁は、10~70cmH2Oの患者気道圧を発生させるために十分な陽圧を人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、-10~-70cmH2Oの患者気道圧を発生させるために十分な陰圧を人工呼吸器接続部に伝える、付記D1に記載の人工呼吸器。
【0532】
D3.統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、人工呼吸器は、
排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
人工呼吸器接続部であって、患者回路は、人工呼吸器接続部との流体連通のために人工呼吸器接続部と接続可能である、人工呼吸器接続部と、
換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器サブシステムと、
コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、コンプレッサは、コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、加速されたガス状流体をコンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、
排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁と
を備え、
排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、排痰補助弁は、空気の流動をコンプレッサ入口に向かわせ、加速された空気の流動をコンプレッサ出口から患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせ、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、強制排気ガスの流動を患者からコンプレッサ入口に向かわせ、加速された強制排気ガスの流動をコンプレッサ出口から排気する、人工呼吸器。
【0533】
D4.人工呼吸器が換気モードにあるとき、排痰補助弁は、第1の状態における動作のために保持されている、付記D3に記載の人工呼吸器。
【0534】
D5.人工呼吸器部分は、換気モードにおいて、第1の状態における動作のために保持されている排痰補助弁を用いて、換気空気をコンプレッサ入口に向かわせることによって、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる、付記D3に記載の人工呼吸器。
【0535】
D6.統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、人工呼吸器は、
排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
人工呼吸器接続部であって、患者回路は、人工呼吸器接続部との流体連通のために人工呼吸器接続部と接続可能である、人工呼吸器接続部と、
換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、
コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、コンプレッサは、コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、加速されたガス状流体をコンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、
排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁と
を備え、
排痰補助弁は、
第1のチャンバと、
第2のチャンバと、
第3のチャンバと、
空気の供給源と流体連通している弁空気取入口開口と、
弁排気出口開口と、
コンプレッサ入力と流体連通している弁からコンプレッサへの出口開口と、
コンプレッサ出力と流体連通しているコンプレッサから弁への入口開口と、
第1の開口であって、第1のチャンバおよび第2のチャンバは、第1の開口を通して流体連通する、第1の開口と、
第2の開口であって、第2のチャンバおよび第3のチャンバは、第2の開口を通して流体連通する、第2の開口と、
人工呼吸器接続部と流体連通している第3の開口と、
第1の開口を閉鎖する第1の位置と弁空気取入口開口を閉鎖する第2の位置との間で移動可能な第1の弁部材と、
弁排気出口開口を閉鎖する第1の位置と第2の開口を閉鎖する第2の位置との間で移動可能な第2の弁部材であって、
排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第1の位置にあり、第2の弁部材は、第2の弁部材の第1の位置にあり、
排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第2の位置にあり、第2の弁部材は、第2の弁部材の第2の状態にある、
第2の弁部材と、
第1および第2の弁部材を排痰補助の送気相のためのそれらの第1の位置に移動させ、第1および第2の弁部材を排痰補助の強制排気相のためのそれらの第2の位置に移動させるように構成されている弁アクチュエータと
を備えている、人工呼吸器。
【0536】
D7.人工呼吸器が換気モードにあるとき、排痰補助弁は、第1の状態における動作のために保持されている、付記D6に記載の人工呼吸器。
【0537】
D8.人工呼吸器部分は、換気モードにおいて、第1の状態における動作のために保持されている排痰補助弁を用いて、換気空気をコンプレッサ入口に向かわせることによって、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる、付記D6に記載の人工呼吸器。
【0538】
D9.第1および第2の弁部材は、接続部材に取り付けられており、弁アクチュエータは、接続部材を、第1および第2の弁部材を排痰補助の送気相のためのそれらの第1の位置に移動させるための第1の位置と、第1および第2の弁部材を排痰補助の強制排気相のためのそれらの第2の位置に移動させるための第2の位置とに移動するように構成されている、付記D6に記載の人工呼吸器。
【0539】
D10.弁アクチュエータは、電磁コイルと、永久磁石とを含み、電磁コイルおよび永久磁石のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、電磁コイルおよび永久磁石のうちの他方は、静止しており、電磁コイルならびに永久磁石は、電磁コイルが第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する、付記D9に記載の人工呼吸器。
【0540】
D11.第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とをさらに含み、第1の永久ラッチ磁石および第1の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第2の永久ラッチ磁石および第2の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第1の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するためのそれらの第1の位置にあるとき、第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、第2の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第2の位置に保持するためのそれらの第2の位置にあるとき、第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、付記D10に記載の人工呼吸器。
【0541】
D12.永久ラッチ磁石と、強磁性部材部分とをさらに含み、永久ラッチ磁石および強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1および第2の位置のうちの一方に保持するためのそれらの第1および第2の位置のうちのそのような一方にあるとき、強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、付記D10に記載の人工呼吸器。
【0542】
D13.弁アクチュエータは、静止電磁コイルと、移動可能な永久磁石とを含み、電磁コイルは、静止コイル筐体内に位置付けられ、接続部材は、静止コイル筐体を通して延びており、永久磁石は、コイル筐体内に位置付けられ、電磁コイルは、永久磁石の周りに延びており、永久磁石は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、電磁コイルとの磁気相互作用のために位置付けられ、電磁コイルと永久磁石とは、電磁コイルが第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する、付記D9に記載の人工呼吸器。
【0543】
D14.第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とをさらに含み、第1の永久ラッチ磁石および第1の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第2の永久ラッチ磁石および第2の強磁性部材部分のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、他方は、静止しており、第1の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するためのそれらの第1の位置にあるとき、第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、第2の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の部材をその第2の位置に保持するためのそれらの第2の位置にあるとき、第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、付記D13に記載の人工呼吸器。
【0544】
D15.一体として接続部材とともに移動するためにコイル筐体内の接続部材に取り付けられている第1および第2の永久ラッチ磁石と、第1および第2の強磁性部材部分とをさらに含み、第1の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置に保持するためのそれらの第1の位置にあるとき、第1の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられ、第2の永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第2の位置に保持するためのそれらの第2の位置にあるとき、第2の強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、付記D13に記載の人工呼吸器。
【0545】
D16.第1の強磁性部材部分は、コイル筐体の第1の端部部分であり、第2の強磁性部材部分は、コイル筐体の第2の端部部分である、付記D15に記載の人工呼吸器。
【0546】
D17.一体として接続部材とともに移動するためにコイル筐体内の接続部材に取り付けられる永久ラッチ磁石と、強磁性部材部分とをさらに含み、永久ラッチ磁石は、電磁コイルが脱励起されているとき、第1および第2の弁部材が第1および第2の弁部材をそれらの第1および第2の位置のうちの一方に保持するためのそれらの第1および第2の位置のうちのそのような一方にあるとき、強磁性部材部分に十分に近接して位置付けられている、付記D13に記載の人工呼吸器。
【0547】
D18.接続部材は、第2のチャンバを通して完全に延び、第1の開口を通して第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分と、第2の開口を通して第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分とを有する細長いシャフトであって、第1の弁部材は、弁空気取入口開口と第1の開口との間において第1のチャンバ内のシャフトの第1の端部部分に取り付けられ、第2の弁部材は、弁排気出口開口と第2の開口との間において第3のチャンバ内のシャフトの第2の端部部分に取り付けられている、付記D9に記載の人工呼吸器。
【0548】
D19.弁アクチュエータは、電磁コイルと、永久磁石とを含み、電磁コイルおよび永久磁石のうちの一方は、一体としての接続部材との移動のために接続部材に取り付けられ、接続部材と同心状に配列され、電磁コイルおよび永久磁石のうちの他方は、静止しており、電磁コイルと永久磁石とは、電磁コイルが第1および第2の弁部材をそれらの第1の位置と第2の位置との間で移動させるために選択的に励起されると、磁気的に相互作用する、付記D9に記載の人工呼吸器。
【0549】
D20.電磁コイルおよび永久磁石のうちの他方は、接続部材と同心状に配列されている、付記D19に記載の人工呼吸器。
【0550】
D21.第1、第2、および第3のチャンバは、弁体内にある、付記D6に記載の人工呼吸器。
【0551】
D22.第1、第2、および第3のチャンバは、弁体内で線形配列にあり、接続部材は、第2のチャンバを通して完全に延び、第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分と、第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分とを有する細長いシャフトである、付記D21に記載の人工呼吸器。
【0552】
D23.弁空気取入口開口、第1の開口、第2の開口、および弁排気出口開口は、線形整列にあり、接続部材は、弁空気取入口開口、第1の開口、第2の開口、および弁排気出口開口と同軸整列している細長いシャフトであり、シャフトは、第2のチャンバを通して完全に延び、シャフトは、第1の開口を通して第1のチャンバの中に延びている第1の端部部分であって、第1の弁部材は、第1のチャンバ内で第1の端部部分に取り付けられ、第1の開口と弁空気取入口開口との間でシャフトとともに移動可能である、第1の端部部分と、第2の開口を通して第3のチャンバの中に延びている第2の端部部分であって、第2の弁部材は、第3の開口内で第2の端部部分に取り付けられ、弁排気出口開口と第2の開口との間でシャフトとともに移動可能である、第2の端部部分とを有する、付記D6に記載の人工呼吸器。
【0553】
D24.第1の弁部材が第1の位置にあるときに第1の弁部材によって閉鎖される第1の開口の面積と、第2の弁部材が第1の位置にあるときに第2の弁部材によって閉鎖される弁排気出口開口の面積とは、第3の開口から伝送される第2のチャンバ内の空気圧から生じる実質的に等しく、かつ反対に向けられた力を第1および第2の弁部材上に生産するようにサイズを決定されており、
第1の弁部材の第2の位置にあるときに第1の弁部材によって閉鎖される弁空気取入口開口の面積と、第2の弁部材の第2の位置にあるときに第2の弁部材によって閉鎖される第2の開口の面積とは、第3の開口から伝送される第2のチャンバ内の空気圧から生じる実質的に等しく、かつ反対に向けられた力を第1および第2の弁部材上に生産するようにサイズを決定されている、
付記D6に記載の人工呼吸器。
【0554】
D25.統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、人工呼吸器は、患者の患者接続部と流体連通している患者回路との使用のためであり、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、人工呼吸器は、
排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
人工呼吸器接続部であって、患者回路は、人工呼吸器接続部との流体連通のために人工呼吸器接続部に接続可能である、人工呼吸器接続部と、
換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、
コンプレッサ入口およびコンプレッサ出口を有するコンプレッサであって、コンプレッサは、コンプレッサ入口に入力されたガス状流体を加速し、加速されたガス状流体をコンプレッサ出口から外に送達するように動作可能である、コンプレッサと、
排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁と
を備え、
排痰補助弁は、
空気の供給源と流体連通している弁空気取入口と、
弁排気出口と、
コンプレッサ入力と流体連通している弁からコンプレッサへの出口と、
コンプレッサ出力と流体連通しているコンプレッサから弁への入口と、
第1の弁部材の第1の位置と第1の弁部材の第2の位置との間で移動可能な第1の弁部材と、
第2の弁部材の第1の位置と第2の弁部材の第2の位置との間で移動可能な第2の弁部材と、
人工呼吸器接続部と流体連通している第3の開口であって、
排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第1の位置にあり、空気の供給源からの空気の流動が弁空気取入口に進入し、弁からコンプレッサへの出口を通して流動し、コンプレッサ入口に進入することを可能にする一方、空気の流動が弁空気取入口に進入し、直接第3の開口に流動することを遮断し、第2の弁部材は、第2の弁部材の第1の位置にあり、コンプレッサ出口からの加速された空気の流動がコンプレッサから弁への入口に進入し、患者への送達のために人工呼吸器接続部への流動のために第3の開口を通して流動することを可能にする一方、コンプレッサ出口からの加速された空気の流動がコンプレッサから弁への入口に進入し、弁排気出口を通して流動することを遮断し、
排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、第1の弁部材は、第1の弁部材の第2の位置にあり、患者からの強制排気ガスの流動が第3の開口に進入し、弁からコンプレッサへの出口を通して流動し、コンプレッサ入口に進入することを可能にする一方、患者からの強制排気ガスの流動が第3の開口に進入し、弁空気取入口を通して流動することを遮断し、第2の弁部材は、第2の弁部材の第2の状態にあり、加速された強制排気ガスの流動がコンプレッサから弁への入口に進入し、弁排気出口を通して流動することを可能にする一方、加速された強制排気ガスの流動がコンプレッサから弁への入口に進入し、第3の開口に流動することを遮断する、
第3の開口と、
第1および第2の弁部材を排痰補助の送気相のための第1および第2の弁部材の第1の位置に移動させ、第1および第2の弁部材を排痰補助の強制排気相のための第1および第2の弁部材の第2の位置に移動させるように構成されている弁アクチュエータと、
を備えている、人工呼吸器。
【0555】
E1.患者接続部と患者回路との間での使用のための分泌物トラップであって、分泌物トラップは、
患者接続部との流体連通のために患者接続部に接続可能な第1の接続部分と、
患者回路との流体連通のために患者回路に接続可能な第2の接続部分と、
第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置している中心部分と
を備え、
中心部分は、
第1の接続部分と流体連通している第1の端部部分と、
第2の接続部分と流体連通している第2の端部部分と、
第1の端部部分と第2の端部部分との間に位置している分泌物収集ウェルと
を有し、
分泌物収集ウェルは、中心部分に進入する分泌物を捕捉し、その中に保持するようにサイズを決定されている、分泌物トラップ。
【0556】
E2.第1の接続部分は、第1の断面積を有し、第2の接続部分は、第2の断面積を有し、分泌物収集ウェルは、第1の端部部分と第2の端部部分との間に位置しているチャンバであり、チャンバは中心部分に進入する分泌物を捕捉し、分泌物収集チャンバ内に保持するために、第1の接続部分の第1の断面より十分に大きい少なくとも第3の断面積を伴うその長手方向に延びている部分を有している、付記E1に記載の分泌物トラップ。
【0557】
E3.分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために分泌物収集ウェルと流体連通しているドレインをさらに含む、付記E1に記載の分泌物トラップ。
【0558】
E4.吸引源との使用のための付記E1に記載の分泌物トラップであって、分泌物トラップは、分泌物収集ウェルと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために、分泌物収集ウェルへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインをさらに含む、分泌物トラップ。
【0559】
E5.ドレインの第1の端部部分は、分泌物収集ウェルの第2の端部部分より第1の端部部分に近い場所において分泌物収集ウェルと流体連通している、付記E4に記載の分泌物トラップ。
【0560】
E6.内部通路を有する接続部分を伴う患者接続部と内部通路を有する接続部分を伴う排痰補助導管との間での使用のための分泌物トラップであって、
患者接続部との流体連通のために患者接続部の接続部分に接続可能な第1の接続部分であって、第1の接続部分は、内部通路を有する、第1の接続部分と、
排痰補助導管との流体連通のために排痰補助導管の接続部分に接続可能な第2の接続部分であって、第2の接続部分は、内部通路を有する、第2の接続部分と、
第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置している分泌物収集チャンバと
を備え、
分泌物収集チャンバは、第1の接続部分に向かって位置するチャンバの第1の端部部分と、第2の接続部分に向かって位置するチャンバの第2の端部部分と有し、第1の接続部分の通路および患者接続部の接続部分の通路のうちの一方は、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための流動開口を画定し、第2の接続部分の通路および排痰補助導管の接続部分の通路のうちの一方は、チャンバの第2の端部部分において分泌物収集チャンバのための流動開口を画定し、分泌物収集チャンバは、中心部分に進入する分泌物を捕捉し、その中に保持するようにサイズを決定されるウェル部分を有する、分泌物トラップ。
【0561】
E7.分泌物チャンバは、長手方向に延びている部分を有し、長手方向に延びている部分は、チャンバの第1の端部部分において流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために、分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う、付記E6に記載の分泌物トラップ。
【0562】
E8.分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインをさらに含む、分泌物トラップ。
【0563】
E9.吸引源との使用のための付記E6に記載の分泌物トラップであって、分泌物トラップは、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインをさらに含む、分泌物トラップ。
【0564】
E10.ドレインの第1の端部部分は、チャンバの第2の端部部分よりチャンバの第1の端部部分に近い場所において分泌物収集チャンバと流体連通している、付記E9に記載の分泌物トラップ。
【0565】
E11.患者回路との使用のための統合された分泌物トラップを伴う患者接続部であって、
患者呼吸導管部分と、
チャンバの第1および第2の端部部分を伴う分泌物収集チャンバと
を備え、
チャンバの第1の端部部分は、患者呼吸導管部分と流体連通し、チャンバの第2の端部部分は、患者回路との流体連通のために患者回路と接続可能であり、患者呼吸導管部分およびチャンバの第1の端部部分は、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための第1の端部流動開口を画定し、分泌物チャンバは、第1の端部流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う長手方向に延びている部分を有する、患者接続部。
【0566】
E12.分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインをさらに含む、付記E11に記載の患者接続部。
【0567】
E13.吸引源との使用のための付記E11に記載の患者接続部であって、患者接続部は、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインをさらに含む、患者接続部。
【0568】
E14.患者接続部との使用のための統合された分泌物トラップを伴う患者回路であって、
患者回路導管部分と、
チャンバの第1および第2の端部部分を伴う分泌物収集チャンバと
を備え、
チャンバの第1の端部部分は、患者接続部と流体連通するために患者接続部と接続可能であり、チャンバの第2の端部部分は、患者回路導管部分と流体連通し、患者接続部およびチャンバの第1の端部部分は、一緒に接続されると、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための第1の端部流動開口を画定し、分泌物チャンバは、第1の端部流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う長手方向に延びている部分を有する、患者回路。
【0569】
E15.分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインをさらに含む、付記E14に記載の患者回路。
【0570】
E16.吸引源との使用のための付記E14に記載の患者回路であって、患者回路は、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインをさらに含む、患者回路。
【0571】
E17.統合された分泌物トラップおよび患者回路を伴う患者接続部であって、分泌物トラップは、
患者呼吸導管部分と、
患者回路導管部分と、
チャンバの第1および第2の端部部分を伴う分泌物収集チャンバと
を備え、
チャンバの第1の端部部分は、患者呼吸導管部分と流体連通し、チャンバの第2の端部部分は、患者回路導管部分と流体連通し、患者呼吸導管部分およびチャンバの第1の端部部分は、チャンバの第1の端部部分において分泌物収集チャンバのための第1の端部流動開口を画定し、分泌物チャンバは、第1の端部流動開口を通して分泌物チャンバに進入する流量を伴う流体流動が、分泌物収集チャンバが流体流動によって運ばれる分泌物を捕捉し、その中に保持するために分泌物チャンバ内で流量が十分に低減させられるようにサイズを決定された断面積を伴う長手方向に延びている部分を有する、患者接続部。
【0572】
E18.分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバと流体連通しているドレインをさらに含む、付記E17に記載の患者接続部。
【0573】
E19.吸引源との使用のための付記E17に記載の患者接続部であって、患者接続部は、分泌物収集チャンバと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集チャンバによって捕捉され、保持される分泌物の除去のために、分泌物収集チャンバへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインをさらに含む、患者接続部。
【0574】
E20.統合された排痰補助および分泌物トラップを伴う人工呼吸器であって、人工呼吸器は、患者接続部との流体連通での使用のためであり、人工呼吸器は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、人工呼吸器は、
人工呼吸器接続部と、
分泌物トラップであって、分泌物トラップは、
患者接続部との流体連通のために患者接続部に接続可能な第1の接続部分と、人工呼吸器接続部と流体連通する第2の接続部分と、第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置する中心部分とを有し、中心部分は、第1の接続部分と流体連通している第1の端部部分と、第2の接続部分と流体連通している第2の端部部分と、第1の端部部分と第2の端部部分との間に位置している分泌物収集ウェルとを有し、分泌物収集ウェルは、中心部分に進入する分泌物を捕捉し、その中に保持するようにサイズを決定されている、分泌物トラップと、
換気モードにおいて、換気空気の流動を患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせる人工呼吸器部分と、
人工呼吸器を患者から切断せずに、人工呼吸器の動作を換気モードから排痰補助モードに選択的に切り替えるためのユーザ入力と、
人工呼吸器を換気モードにおける動作から排痰補助モードにおける動作に切り替えるためのユーザ入力に応答して動作可能であるコントローラであって、コントローラは、排痰補助モードにおいて、少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御する、コントローラと
備えている、人工呼吸器。
【0575】
E21.コントローラは、排痰補助モードにおいて人工呼吸器の動作を制御するとき、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御し、人工呼吸器は、排痰補助の送気相の少なくとも一部の間、陽圧を人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助の強制排気相の少なくとも一部の間、陰圧を人工呼吸器接続部に伝えるための少なくとも1つの排痰補助弁をさらに含む、付記E20に記載の人工呼吸器。
【0576】
E22.分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために分泌物収集ウェルと流体連通しているドレインをさらに含む、付記E20に記載の人工呼吸器。
【0577】
E23.吸引源との使用のための付記E20に記載の人工呼吸器であって、人工呼吸器は、分泌物収集ウェルと流体連通している第1の端部部分と、分泌物収集ウェルによって捕捉および保持される分泌物の除去のために、分泌物収集ウェルへの吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有するドレインをさらに含む、人工呼吸器。
【0578】
E24.患者接続部と患者回路との間での使用のための分泌物トラップであって、分泌物トラップは、
患者接続部との流体連通のために患者接続部に接続可能な第1の接続部分と、
患者回路との流体連通のために患者回路に接続可能な第2の接続部分と、
第1の接続部分と第2の接続部分との間に位置している中心部分であって、中心部分は、第1の接続部分と流体連通している第1の端部部分と、第2の接続部分と流体連通している第2の端部部分とを有する、中心部分と、
中心部分と流体連通するように位置している分泌物収集ドレインであって、分泌物収集ドレインは、中心部分内に進入する分泌物の除去のためにサイズを決定され、位置付けられている、分泌物収集ドレインと
を備えている、分泌物トラップ。
【0579】
E25.吸引源との使用のための付記E24に記載の分泌物トラップであって、分泌物収集ドレインは、中心部分と流体連通している第1の端部部分と、中心部分内に進入する分泌物の除去のために、中心部分への吸引力の印加のための吸引源との流体連通のために吸引源に接続可能な第2の端部部分とを有する、分泌物トラップ。
【0580】
F1.患者接続部への接続による人工呼吸器との固定リーク弁としての使用のための受動弁であって、
内部チャンバを有する弁体と、
内部チャンバと流体連通している第1の弁体ポートであって、第1の弁体ポートは、患者接続部と流体連通するために構成されている第1の弁体ポートと、
内部チャンバと流体連通している第2の弁体ポートであって、第2の弁体ポートは、人工呼吸器と流体連通するために構成されている第2の弁体ポートと、
内部チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している弁体通路と、
弁体通路をシールするために位置付けられている逆止弁シールと
を備え、
逆止弁シールは、弁体通路を通した弁体の外部への内部チャンバ内のガスの流動を可能にし、弁体通路を通した内部チャンバの中への弁体の外部の周囲空気の流動を防止する、受動弁。
【0581】
F2.弁体通路は、少なくとも部分的に弁体の周りに延びている細長い円周方向に延びているチャネルである、付記F1に記載の受動弁。
【0582】
F3.内部チャンバおよびチャネルと流体連通している複数の第1の通路をさらに含む、付記F2に記載の受動弁。
【0583】
F4.逆止弁シールは、チャネル内に位置付けられている細長い円周方向に延びている可撓性シールであり、逆止弁シールは、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を下回るとき、第1の通路を閉鎖し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を防止する閉鎖位置と、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回るとき、第1の通路を開放し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を可能にし、それによって、内部チャンバと弁体の外部の周囲空気との間の流体連通経路を提供する開放位置との間で柔軟に移動可能である、付記F3に記載の受動弁。
【0584】
F5.患者接続部への接続による人工呼吸器との固定リーク弁としての使用のための受動弁であって、
第1の本体部分、第2の本体部分、および第1の本体部分と第2の本体部分との間に位置付けられている第3の本体部分を有する本体であって、
第1の本体部分は、第1の本体部分を通して延びている第1の流体通路を有し、外向き端部部分は、患者接続部と流体連通するために構成されており、
第2の本体部分は、第2の本体部分を通して延びている第2の流体通路を有し、外向き端部部分は、人工呼吸器と流体連通するために構成されており、
第3の本体部分は、第1および第2の流体通路と流体連通している第3の本体部分を通して延びている第3の流体通路を有し、第1、第2、および第3の流体通路は、組み合わせて、本体流体通路を画定し、第3の本体部分は、少なくとも部分的に第3の本体部分の周りに延びているチャンバを有し、チャンバは、本体流体通路と流体連通する少なくとも1つの内部開口部および本体の外部と流体連通する少なくとも1つの外部開口部を有する、本体と、
シールと
を備え、
シールは、チャンバ内に位置している少なくともシールの一部を有し、シールは、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を下回るとき、チャンバの少なくとも1つの内部開口部を閉鎖する閉鎖位置と、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回るとき、少なくとも1つの内部開口部を開放する開放位置との間で移動可能である、受動弁。
【0585】
F6.シールの一部は、シールの第1の周辺部分である、付記F5に記載の受動弁。
【0586】
F7.シールの第1の周辺部分は、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも1つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する、付記F6に記載の受動弁。
【0587】
F8.シールはさらに、本体に対して静止して保持されるシールの第2の周辺部分を含む、付記F7に記載の受動弁。
【0588】
F9.シールは、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも1つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する、付記F6に記載の受動弁。
【0589】
F10.少なくとも1つの内部開口部は、少なくとも2つの内部開口部を含み、シールの一部は、チャンバの少なくとも2つの内部開口部間に延び、シールの一部は、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を下回るとき、少なくとも2つの内部開口部を覆って閉鎖し、少なくとも2つの内部開口部を通した本体流体通路とチャンバとの間の流体連通を防止する閉鎖位置と、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回るとき、少なくとも2つの内部開口部を開放し、少なくとも2つの内部開口部を通して本体流体通路とチャンバとの間の流体連通を可能にし、それによって、本体流体通路とチャンバの少なくとも1つの外部開口部との間の流体連通経路を提供する開放位置との間で移動可能である、付記F6に記載の受動弁。
【0590】
F11.シールは、第1の周辺部分と、第2の周辺部分とを有し、第1および第2の周辺部分のうちの一方は、第1および第2の周辺部分のうちの他方の外側に位置し、シールの第1の周辺部分は、少なくとも2つの内部開口部間に延び、シールの第1の周辺部分は、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも2つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動し、シールの第2の周辺部分は、本体に対して静止して保持されている、付記F10に記載の受動弁。
【0591】
F12.チャンバは、第3の流体通路の周りに完全に延びている環状チャンバであって、シールは、環状シールである、付記F5に記載の受動弁。
【0592】
F13.患者接続部への接続による人工呼吸器との固定リーク弁としての使用のための受動弁であって、
シール中心開口部を有するシールと、
第1の本体部分であって、第1の本体部分は、第1の本体部分を通して延びている第1の流体通路を有し、外向きの第1の端部部分は、患者接続部および内向きの第2の端部部分と流体連通するために構成されている、第1の本体部分と、
第2の本体部分であって、第2の本体部分は、第2の本体部分を通して延びている第2の流体通路を有し、外向きの第1の端部部分は、人工呼吸器および内向きの第2の端部部分と流体連通するために構成され、第1および第2の本体部分の内向きの第2の端部部分は、それらの間に位置付けられているシールと一緒に接合され、シール中心開口部は、第1および第2の流体通路と整列させられ、第1の本体部分の外向きの第1の端部部分と第2の本体部分の外向きの第1の端部部分との間に延びている本体流体通路を画定する、第2の本体部分と、
本体流体通路の周りに延びているチャンバと
を備え、
チャンバは、本体流体通路と流体連通する少なくとも1つの内部開口部および本体の外部と流体連通する少なくとも1つの外部開口部を有し、シールは、チャンバ内に位置し、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を下回るとき、少なくとも1つの内部開口部を閉鎖する閉鎖位置と、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回るとき、少なくとも1つの内部開口部を開放する開放位置との間で移動可能である第1の周辺部分を有する、受動弁。
【0593】
F14.環状シールの第1の周辺部分は、可撓性であり、本体流体通路内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、少なくとも1つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する、付記F13に記載の受動弁。
【0594】
F15.環状シールはさらに、本体に対して静止して保持される第2の周辺部分を有する、付記F14に記載の受動弁。
【0595】
F16.少なくとも1つの内部開口部は、接合された第1および第2の本体部分の内向きの第2の端部部分間の少なくとも1つの間隙によって形成される、付記F13に記載の受動弁。
【0596】
F17.少なくとも1つの外部開口部は、接合された第1および第2の本体部分の内向きの第2の端部部分のうちの少なくとも1つのフランジ部分内に形成されている、付記F13に記載の受動弁。
【0597】
F18.患者との使用のための統合された排痰補助を伴う人工呼吸器であって、人工呼吸器は、
患者接続部との流体連通のための受動患者回路と、
人工呼吸器接続部を有する人工呼吸器部分であって、患者回路は、人工呼吸器接続部との流体連通のために人工呼吸器接続部に接続可能であり、人工呼吸器部分は、換気モードおよび排痰補助モードで動作可能であり、人工呼吸器が換気モードにあるとき、換気空気の流動を患者回路を介して患者への送達のために人工呼吸器接続部に向かわせ、換気空気は、患者回路内に閾値圧力を上回る圧力を生産する、人工呼吸器部分と、
人工呼吸器を患者から切断せずに、人工呼吸器の動作を換気モードから排痰補助モードに選択的に切り替えるためのユーザ入力と、
人工呼吸器を換気モードにおける動作から排痰補助モードにおける動作に切り替えるためのユーザ入力に応答して動作可能であり、排痰補助モードにおいて、送気相とそれに続く強制排気相とを有する少なくとも1回の排痰補助を患者に提供するように人工呼吸器の動作を制御するコントローラと、
排痰補助の送気相のための第1の状態にあり、次いで、排痰補助の強制排気相のための第2の状態に移動させられる排痰補助弁であって、排痰補助弁が排痰補助の送気相のための第1の状態にあるとき、排痰補助弁は、閾値圧力を上回る患者回路内の圧力において、陽圧を患者回路を介して患者への送達のために人工呼吸器接続部に伝え、排痰補助弁が排痰補助の強制排気相のための第2の状態にあるとき、排痰補助弁は、閾値圧力を下回る患者回路内の圧力において、陰圧を患者回路を介して患者への送達のために人工呼吸器接続部に伝える、排痰補助弁と、
を備え、
患者回路は、固定リーク弁として使用可能な受動弁を含み、受動弁は、
内部チャンバを有する弁体と、
内部チャンバと流体連通し、患者接続部と流体連通するために構成されている第1の弁体ポートと、
内部チャンバと流体連通し、人工呼吸器接続部と流体連通するために構成されている第2の弁体ポートと、
内部チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と連通する弁体通路と、
弁体通路をシールするために位置付けられている逆止弁シールと
を有し、
逆止弁シールは、弁体通路を通した弁体の外部への内部チャンバ内のガスの流動を可能にし、弁体通路を通した内部チャンバの中への弁体の外部の周囲空気の流動を防止する、
人工呼吸器。
【0598】
F19.弁体通路は、少なくとも部分的に弁体の内部チャンバの周りに延びている通路チャンバを備え、第1の弁体ポートは、通路チャンバと弁体の内部チャンバとの間の流体連通を提供する通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部を備え、第2の弁体ポートは、通路チャンバと弁体の外部との間の流体連通を提供する通路チャンバの少なくとも1つの外部開口部を備え、逆止弁シールは、少なくとも部分的に、通路チャンバ内に位置し、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部間に延び、シールの一部は、弁体の内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を下回るとき、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部を閉鎖する閉鎖位置と、弁体の内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回るとき、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部を開放する開放位置との間で移動可能である、付記F18に記載の人工呼吸器。
【0599】
F20.通路チャンバ内に位置するシールの部分は、可撓性であり、弁体の内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回ったことに応答して、通路チャンバの少なくとも2つの内部開口部から離れるように曲がることによって、閉鎖位置から開放位置に移動する、付記F19に記載の人工呼吸器。
【0600】
F21.シールはさらに、弁体に対して静止して保持される部分を含む、付記F20に記載の人工呼吸器。
【0601】
F22.人工呼吸器および少なくとも1つの肺を有する患者との使用のための患者接続部であって、
患者の少なくとも1つの肺と流体連通するように患者に結合可能な流体通路を有する患者インターフェース部分と、
固定リーク弁として動作可能な受動弁部分と
を備え、
弁部分は、
内部チャンバを有する弁体と、
内部チャンバと流体連通し、患者インターフェースの流体通路と流体連通するために構成されている第1の弁体ポートと、
内部チャンバと流体連通し、人工呼吸器と流体連通するために構成されている第2の弁体ポートと、
内部チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と連通する弁体通路と、
弁体通路をシールするために位置付けられている逆止弁シールと
を有し、
弁体通路を通した弁体の外部への内部チャンバ内のガスの流動を可能にし、弁体通路を通した内部チャンバの中への弁体の外部の周囲空気の流動を防止する、患者接続部。
【0602】
F23.弁体通路は、少なくとも部分的に弁体の周りに延びている細長い円周方向に延びているチャネルである、付記F22に記載の患者接続部。
【0603】
F24.内部チャンバおよびチャネルと流体連通している複数の第1の通路をさらに含む、付記F23に記載の患者接続部。
【0604】
F25.逆止弁シールは、チャネル内に位置付けられている細長い円周方向に延びている可撓性シールであり、可撓性シールは、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を下回るとき、第1の通路を閉鎖し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を防止する閉鎖位置と、内部チャンバ内の圧力が閾値圧力を上回るとき、第1の通路を開放し、内部チャンバと第1の通路を通るチャネルとの間の流体連通を可能にし、それによって、内部チャンバと弁体の外部の周囲空気との間の流体連通経路を提供する開放位置との間で柔軟に移動可能である、付記F24に記載の患者接続部。
【0605】
G1.患者呼気ガスの流動を制御するための人工呼吸器との使用のため能動呼気弁であって、
患者回路接続ポートと、
患者接続部ポートと、
呼気ガスポートと、
パイロット圧ポートと、
弁座と、
内側蛇腹部材、外側蛇腹部材、および蛇腹ポペット面を含む移動可能なポペットと
を備え、
パイロット圧ポートは、パイロット圧ポートに印加される活性圧力が、内側および外側蛇腹部材を拡張し、蛇腹ポペット面を弁座と係合するように移動させ、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を制限し、パイロット圧ポートへの活性圧力の低減が、内側および外側蛇腹部材が蛇腹ポペット面を弁座から離れ、弁座との係合から外れるように移動させることを可能にし、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を可能にし、それによって、弁からの患者呼気ガスの流動を制御するように構成されている、能動呼気弁。
【0606】
G2.内側および外側蛇腹部材は、内部蛇腹チャンバをそれらの間に画定し、パイロット圧ポートは、内部蛇腹チャンバと流体連通している、付記G1に記載の呼気弁。
【0607】
G3.内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する、付記G2に記載の呼気弁。
【0608】
G4.内側蛇腹流体通路は、呼気弁の動作中、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通し、内側蛇腹部材と外側蛇腹部材との間の内部蛇腹チャンバとの流体連通から外れる、付記G3に記載の呼気弁。
【0609】
G5.内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する、付記G1に記載の呼気弁。
【0610】
G6.患者接続部および人工呼吸器との使用のための能動呼気弁であって、人工呼吸器は、弁の動作を制御し、患者呼気ガスの流動を制御するために使用可能な圧力源を有し、能動呼気弁は。
人工呼吸器との流体連通のための患者回路接続ポートと、
患者接続部との流体連通のための患者接続部ポートと、
弁の外部の空気と流体連通し、患者呼気ガスを弁から除去するための呼気ガスポートと、圧力源と流体連通するためのパイロット圧ポートと、
弁座と、
内側蛇腹部材、外側蛇腹部材、および蛇腹ポペット面を含む移動可能なポペットと
を備え、
パイロット圧ポートは、圧力源によってパイロット圧ポートに印加される活性圧力が、内側および外側蛇腹部材を拡張し、蛇腹ポペット面を弁座とシール係合するように移動させ、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を制限し、圧力源によってパイロット圧ポートに印加される活性圧力の低減が、内側および外側蛇腹部材が蛇腹ポペット面を弁座から離れ、弁座とのシール係合から外れるように移動させることを可能にし、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を可能にし、それによって、弁からの患者呼気ガスの流動を制御するように構成されている、能動呼気弁。
【0611】
G7.内側および外側蛇腹部材は、内部蛇腹チャンバをそれらの間に画定し、パイロット圧ポートは、内部蛇腹チャンバと流体連通している、付記G6に記載の呼気弁。
【0612】
G8.内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する、付記G7に記載の呼気弁。
【0613】
G9.内側蛇腹流体通路は、呼気弁の動作中、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通し、内側蛇腹部材と外側蛇腹部材との間の内部蛇腹チャンバとの流体連通から外れる、付記G8に記載の呼気弁。
【0614】
G10.内側蛇腹部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通するように内側蛇腹部材を通して延びている内側蛇腹流体通路を有する、付記G6に記載の呼気弁。
【0615】
G11.人工呼吸器との使用のための能動呼気弁であって、能動呼気弁は、弁の動作を制御し、患者呼気ガスの流動を制御し、能動呼気弁は、
患者回路接続ポートと、
患者接続部ポートと、
呼気ガスポートと、
パイロット圧ポートと、
弁座と、
内側部材、外側部材、およびポペット面を含む移動可能なポペットと
を備え、
パイロット圧ポートは、パイロット圧ポートに印加される活性圧力が、内側および外側部材を弁座に向かって移動させ、ポペット面を弁座と係合するように移動させ、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を制限し、パイロット圧ポートへの活性圧力の低減が、内側および外側部材を弁座から離れるように移動させ、ポペット面が弁座との係合から外れるように移動させることを可能にし、呼気ガスポートへの患者呼気ガスの流動を可能にし、それによって、弁からの患者呼気ガスの流動を制御するように構成されている、能動呼気弁。
【0616】
G12.内側および外側部材は、内部チャンバをそれらの間に画定し、パイロット圧ポートは、内部チャンバと流体連通している、付記G11に記載の呼気弁。
【0617】
G13.内側部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと流体連通するように内側部材を通して延びている内側部材流体通路を有する、付記G12に記載の呼気弁。
【0618】
G14.内側部材流体通路は、呼気弁の動作中、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通し、内側蛇腹部材と外側蛇腹部材との間の内部蛇腹チャンバとの流体連通から外れる、付記G13に記載の呼気弁。
【0619】
G15.内側部材は、患者回路接続ポートおよび患者接続部ポートと連続流体連通するように内側部材を通して延びている内側部材流体通路を有する、付記G11に記載の呼気弁。
【0620】
G16.患者接続部および人工呼吸器との使用のための能動呼気弁であって、人工呼吸器は、弁の動作を制御するために使用可能な圧力源を有し、能動呼気弁は、
本体チャンバ圧を有するガスを内部本体チャンバの中に伴う弁体と、
本体チャンバと流体連通している第1の本体ポートであって、第1の本体ポートは、患者接続部と流体連通するために構成されている、第1の本体ポートと、
本体チャンバと流体連通している第2の本体ポートであって、第2の本体ポートは、人工呼吸器と流体連通するために構成されている、第2の本体ポートと、
本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している通路と、
通路をシールする閉鎖位置と通路を開放する開放位置との間で移動可能な弁シールと
を備え、
弁シールは、
(a) 外側部材と、
(b) 外側部材内に位置付けられている内側部材と、
(c) 外側部材と内側部材との間に位置し、圧力源と流体連通している内部シールチャンバと、
(d) 内側部材と外側部材との間に延び、それらとともに移動可能なシール部材と
を有し、
シール部材は、圧力源によってそれに印加される圧力に応答して、閉鎖位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの内側の第1の表面部分と、本体チャンバ圧によってそれに印加される圧力に応答して、開放位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの外側の第2の表面部分とを有し、弁シールの移動の量および方向は、第1および第2の表面部分への圧力源と本体チャンバ圧とによって発生させられる結果として生じる力に応答する、能動呼気弁。
【0621】
G17.内側部材は、本体チャンバと流体連通するように内側部材を通して延びている内側部材流体通路を有し、内側部材流体通路は、第1の本体ポートと流体連通している第1の端部と、第2の本体ポートと流体連通している第2の端部とを有する、付記G16に記載の呼気弁。
【0622】
G18.内側部材流体通路は、呼気弁の動作中、第1および第2の本体ポートと連続流体連通し、内側部材と外側部材との間のシールチャンバとの流体連通から外れる、付記G17に記載の呼気弁。
【0623】
G19.内側部材は、内側部材を通して延びている内側部材流体通路を有し、内側部材流体通路は、第1の本体ポートと連続流体連通する第1の開口部と、第2の本体ポートと連続流体連通する第2の開口部とを伴う、付記G16に記載の呼気弁。
【0624】
G20.本体は、弁シールの外側に位置付けられている壁部分を有し、壁部分は、弁シールの外側に位置付けられている別のチャンバを画定し、通路は、壁部分内にある、付記G16に記載の呼気弁。
【0625】
G21.本体は、本体チャンバの周りに円周方向に延びている周縁壁部分を有し、周縁壁部分は、弁シールの外側に位置付けられ、少なくとも部分的に本体チャンバの周りに延びている細長い周縁チャンバを画定すし、通路は、周縁壁部分内にある、付記G16に記載の呼気弁。
【0626】
G22.通路は、本体の外壁内の複数の開口を備え、複数の開口は、本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している、付記G16に記載の呼気弁。
【0627】
G23.患者接続部および人工呼吸器との使用のための能動呼気弁であって、人工呼吸器は、弁の動作を制御するために使用可能な圧力源を有し、能動呼気弁は、

本体チャンバ圧を有するガスをその中に伴う内部本体チャンバと、本体壁部分とを有する弁体であって、本体壁部分は、圧力源と流体連通するためのその中のチャネルと、チャネルと流体連通している開口とを伴う、弁体と、
本体チャンバと流体連通している第1の本体ポートであって、第1の本体ポートは、患者接続部と流体連通するために構成されている、第1の本体ポートと、
本体チャンバと流体連通している第2の本体ポートであって、第2の本体ポートは、人工呼吸器と流体連通するために構成されている、第2の本体ポートと、
本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している通路と、
通路をシールする閉鎖位置と通路を開放する開放位置との間で移動可能な弁シールと
を備え、
弁シールは、
(a) 外側の長手方向に延び、長手方向に圧縮可能な壁と、
(b) 内側の長手方向に延び、長手方向に圧縮可能な内壁であって、内壁は、外壁内に位置付けられ、外壁および内壁の各々は、第1の端部および第2の端部を有する、内壁と、
(c) 外壁および内壁の第1の端部間の空間を閉鎖するシール端壁であって、シール端壁は、外壁および内壁の第1の端部とともに長手方向に移動可能である、シール端壁と、(d) 外壁の第2の端部と内壁の第2の端部との間の空間を閉鎖する本体壁部分と、
(e) 外壁と内壁との間に位置し、シール端壁と本体壁部分との間に延びている内部シールチャンバと
を有し、
本体壁部分の開口は、シールチャンバと流体連通し、圧力源との流体連通を提供し、シール端壁は、外壁および内壁が拡張構成にある閉鎖位置と、外壁および内壁が少なくとも部分的に長手方向に圧縮された位置に圧縮されている開放位置との間で弁体内で長手方向に移動可能であり、シール端壁は、圧力源によってそれに印加される圧力に応答して、閉鎖位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの内側の第1の表面部分と、本体チャンバ圧によってそれに印加される圧力に応答して、開放位置に向かう弁シールの移動のために構成されているシールチャンバの外側の第2の表面部分とを有し、弁シールの移動の量および方向は、シール端壁の第1および第2の表面部分への圧力源と本体チャンバ圧とによって発生させられる結果として生じる力に応答する、能動呼気弁。
【0628】
G24.内壁は、内壁流体通路を有し、内壁流体通路は、本体チャンバと流体連通するように内壁を通して延び、内壁流体通路は、第1の本体ポートと流体連通している第1の端部と、第2の本体ポートと流体連通している第2の端部とを有する、付記G23に記載の呼気弁。
【0629】
G25.内壁流体通路は、呼気弁の動作中、第1および第2の本体ポートと連続流体連通し、内側と外壁との間のシールチャンバとの流体連通から外れる、付記G24に記載の呼気弁。
【0630】
G26.内壁は、内壁を通して延びている内壁流体通路を有し、内壁流体通路は、第1の本体ポートと連続流体連通する第1の開口部と、第2の本体ポートと連続流体連通する第2の開口部とを伴う、付記G23に記載の呼気弁。
【0631】
G27.長手方向に圧縮可能な外壁および内壁は、複数の畝を伴って蛇状にされ、少なくとも部分的に長手方向に圧縮された位置にあるとき、畝のうちの2つ以上のものは、長手方向に圧縮されている、付記G23に記載の呼気弁。
G28.患者接続部および人工呼吸器との使用のための能動呼気弁であって、人工呼吸器は、弁の動作を制御するために使用可能な圧力源を有し、能動呼気弁は、
本体チャンバ圧を有するガスをその中に伴う内部本体チャンバと、圧力源と流体連通するためのその中のチャネルおよびチャネルと流体連通している開口とを有する弁体と、
本体チャンバと流体連通している第1の本体ポートであって、第1の本体ポートは、患者接続部と流体連通するために構成されている、第1の本体ポートと、
本体チャンバと流体連通している第2の本体ポートであって、第2の本体ポートは、人工呼吸器と流体連通するために構成されている、第2の本体ポートと、
本体チャンバおよび弁体の外部の周囲空気と流体連通している通路と、
通路をシールする閉鎖位置と通路を開放する開放位置との間で移動可能な弁シールと
を備え、
弁シールは、シールチャンバを有し、シールチャンバは、第1および第2の長手方向に間隔を置かれた端部と、外側の長手方向に延長可能な壁および外壁内に位置付けられている内側の長手方向に延長可能な壁とによって画定され、弁体の開口は、シールチャンバと流体連通し、圧力源との流体連通を提供し、シールチャンバの第1の端部は、外壁および内壁が長手方向拡張構成にある弁シールの閉鎖位置と、外壁および内壁が長手方向後退構成にある弁シールの開放位置との間で弁体内で長手方向に移動可能であり、弁シールは、圧力源によって印加される圧力に応答して、閉鎖位置に向かって移動させられ、本体チャンバ圧によって印加される圧力に応答して、開放位置に向かって移動させられ、弁シールの移動の量および方向は、圧力源と本体チャンバ圧とによって発生させられる結果として生じる力に応答する、能動呼気弁。
【0632】
G29.内壁は、内壁流体通路を有し、内壁流体通路は、本体チャンバと流体連通するように内壁を通して延び、内壁流体通路は、第1の本体ポートと流体連通している第1の端部と、第2の本体ポートと流体連通している第2の端部とを有する、付記G28に記載の呼気弁。
【0633】
G30.内壁流体通路は、呼気弁の動作中、第1および第2の本体ポートと連続流体連通し、内側と外壁との間のシールチャンバとの流体連通から外れる、付記G29に記載の呼気弁。
【0634】
G31.内壁は、内壁を通して延びている内壁流体通路を有し、内壁流体通路は、内壁流体通路第1の本体ポートと連続流体連通する第1の開口部と、第2の本体ポートと連続流体連通する第2の開口部とを伴う、付記G28に記載の呼気弁。
【0635】
前述され、図面の異なる図に図示される、いくつかの実施形態の特徴および側面は、種々のおよび異なる組み合わせで使用され得、その全ては、本発明の範囲内である。
【0636】
前述の説明される実施形態は、異なる他の構成要素内に含まれるか、またはそれらと接続される異なる構成要素を描写する。そのような描写されるアーキテクチャは、単に、例示的であり、実際、同一機能性を達成する多くの他のアーキテクチャが、実装されることができることを理解されたい。概念的意味において、同一機能性を達成するための構成要素の任意の配列は、事実上、所望の機能性が達成されるように「関連付けられる」。故に、特定の機能性を達成するために組み合わせられる本明細書における任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素にかかわらず、所望の機能性が達成されるように互いに「関連付けられる」ものと見なされ得る。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素は、所望の機能性を達成するために互いに「動作可能に接続される」または「動作可能に結合される」とも見なされ得る。
【0637】
本発明の特定の実施形態が、図示および説明されたが、本明細書の教示に基づいて、変更ならびに修正が、本発明およびそのより広義の側面から逸脱することなく行われ得、したがって、添付の請求項は、本発明の真の精神および範囲内にあるので、その範囲内に全てのそのような変更ならびに修正を包含するものであることが当業者に明白となるであろう。さらに、本発明は、添付の請求項によってのみ定義されることを理解されたい。一般に、本明細書、特に、添付の請求項(例えば、添付の請求項の本文)において使用される用語は、概して、「非制限的」用語と意図される(例えば、用語「including(~を含む)」は、「~を含むが、それらに限定されない」ものとして解釈されるべきであり、用語「having(~を有する)」は、「少なくとも~を有する」ものとして解釈されるべきであり、用語「includes(~を含む)」は、「~を含むが、それらに限定されない」ものとして解釈されるべきである等)ことが当業者によって理解されるであろう。さらに、具体的数の導入される請求項目の列挙が意図される場合、そのような意図は、請求項に明示的に列挙され、そのような列挙の不在下では、そのような意図は存在しないことが当業者によって理解されるであろう。例えば、理解の補助として、以下の添付の請求項は、請求項目の列挙を導入するために、導入語句「少なくとも1つ」および「1つ以上の」の使用を含み得る。しかしながら、そのような語句の使用は、同一請求項が、導入語句「1つ以上の」または「少なくとも1つ」および「a」または「an」等の不定冠詞(例えば、「a」および/または「an」は、典型的には、「少なくとも1つ」または「1つ以上の」を意味するものと解釈されるべきである)を含むときでも、不定冠詞「a」または「an」による請求項目の列挙の導入がそのような導入される請求項目の列挙を含む任意の特定の請求項を1つのみのそのような列挙を含む発明に限定することを含意するものと解釈されるべきではない。同じことは、請求項目の列挙を導入するために使用される定冠詞の使用にも当てはまる。加えて、具体的数の導入される請求項目の列挙が明示的に列挙される場合でも、当業者は、そのような列挙が、典型的には、少なくとも列挙される数を意味するものと解釈されるべきである(例えば、「2つの列挙物」の他の修飾語を伴わない無修飾列挙は、典型的には、少なくとも2つの列挙物または2つ以上の列挙物を意味する)ことを認識するであろう。
【0638】
故に、本発明は、添付の請求項以外によって限定されない。

図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図10F
図10G
図11
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図19C
図20
図21
図22
図23A
図23B
図24A
図24B
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31A
図31B
図31C
図32
図33
図34A
図34B
図35
図36
図37
図38