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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】帽子、および帽子用クッション部材
(51)【国際特許分類】
   A42B 1/08 20060101AFI20230518BHJP
   A42B 1/019 20210101ALI20230518BHJP
【FI】
A42B1/08 B
A42B1/019 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018057301
(22)【出願日】2018-03-23
(65)【公開番号】P2019167655
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-03-19
(73)【特許権者】
【識別番号】512215978
【氏名又は名称】株式会社リード
(74)【代理人】
【識別番号】100119264
【弁理士】
【氏名又は名称】富沢 知成
(72)【発明者】
【氏名】戸泉 秀明
【審査官】横山 綾子
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3027953(JP,U)
【文献】国際公開第2010/082537(WO,A1)
【文献】実開昭54-168911(JP,U)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0075353(KR,A)
【文献】米国特許第08347419(US,B1)
【文献】登録実用新案第3028579(JP,U)
【文献】特開2001-262417(JP,A)
【文献】実開昭50-003726(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0022437(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0306904(US,A1)
【文献】登録実用新案第3196499(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A42B 1/00-1/248
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
椀状体が二つ用いられてなる帽子であって、該二つの椀状体間には一枚のクッション部材が設けられており、該クッション部材は基部、およびそれを中心として放射状をなす複数の腕部が一体に形成されてなり、
全腕部は形状およびサイズが等しい略二等辺三角形の形状を有し、
該各腕部がつながる基部は本帽子着用時に頭頂部にクッション作用を与えるように形成されており、
これにより、着用時において頭頂部における衝撃からの保護機能を備えるとともに、頭部における丸みを出すことができ、さらに、
該クッション部材は通気手段として、該腕部に設けられた複数の孔部、および隣接する腕部間の間隙を備えており、
各腕部は該略二等辺三角形の頂角部分が該基部に接続していることにより該基部付近においてより細い形態とすることで、隣接する腕部間の該基部に相接する間隙は円弧状間隙として形成され、
これにより、該クッション部材を略半球状の形態で該二つの椀状体間に設けている状態においても、隣接する腕部間の間隙が該基部すなわち頭頂部付近においてすぼまらずにその円弧状が保持され、
かつ端部から該基部まで略等間隔の間隙が形成される構造であり、
前記通気手段としてさらに、前記基部の中央に孔部が設けられ、また前記腕部に設けられた複数の孔部のうち該基部に近い孔部はその他の箇所の孔部よりも大きいサイズで形成されていることを特徴とする、帽子。
【請求項2】
前記クッション部材は止着手段によって少なくとも一方の前記椀状体に止着されていることを特徴とする、請求項に記載の帽子。
【請求項3】
前記クッション部材は可撓性であることを特徴とする、請求項1、2のいずれかに記載の帽子。
【請求項4】
前記椀状体相互がその縁部で結合されており、結合された縁部には前記クッション部材の出し入れが可能な程度の開口部が設けられていることを特徴とする、請求項に記載の帽子。
【請求項5】
リバーシブルに形成されていることを特徴とする、請求項1、2、3、4のいずれかに記載の帽子。
【請求項6】
基部と、該基部から放射状に設けられる複数の腕部とが一体となって形成されている帽子用クッション部材であって、
全腕部は形状およびサイズが等しい略二等辺三角形の形状を有し、
通気手段として、基部の中央に設けられた孔部、および隣接する腕部間の間隙を備えており、各腕部は該略二等辺三角形の頂角部分が該基部に接続していることにより該基部付近においてより細い形態をとり、
帽子製造にその一枚を用いることで、
該基部が本帽子着用時に頭頂部にクッション作用を与えて頭頂部における衝撃からの保護機能を果たすとともに、頭部における丸みを出すことができ、
通気手段として、該腕部に設けられた複数の孔部、および隣接する腕部間の間隙を備えており、
さらに、各腕部は該略二等辺三角形の頂角部分が該基部に接続していることにより該基部付近においてより細い形態とすることで、隣接する腕部間の該基部に相接する間隙は円弧状間隙として形成され、
これにより隣接する腕部間の間隙は、本クッション部材単体の状態では端部では該基部よりも端部において拡がっているが、本クッション部材を略半球状の形態で帽子形成用の二つの椀状体間に設けている状態においては、隣接する腕部間の間隙が該基部すなわち頭頂部付近においてすぼまらずにその円弧状が保持され、かつ端部から該基部まで略等間隔の間隙が形成される構造であり、
前記通気手段としてさらに、前記腕部に設けられた複数の孔部のうち該基部に近い孔部はその他の箇所の孔部よりも大きいサイズで形成されている
ことを特徴とする、帽子用クッション部材。
【請求項7】
発泡ポリウレタン製であることにより断熱性および非蓄熱性を備えていることを特徴とする、請求項に記載の帽子用クッション部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は帽子、および帽子用クッション部材に係り、特に、頭部保護用のクッション部材を備える帽子における製造技術改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
出願人は先に、折りたたみ式の携帯用安全帽子を発明し、これを開示した(後掲特許文献1)。この帽子は、日常生活における転倒などの小事故から地震等の災害対応まで、幅広い状況における頭部被害を減少させる機能を備えること、従来の類似品に共通する問題点である通気性の確保とサイズ対応を解決すること、および、携帯時―使用時の形態変換を容易かつ迅速に行えること、の三点を課題とし、次のような解決手段を提案した。
【0003】
すなわち、複数の略三角形状のパーツ片(レンゲ)を二枚用いて形成される袋状のレンゲ(袋状レンゲ なお「袋状レンゲ」は、後記特許文献2中にて用いられている名称である。)が周方向に固定・連結されてなる略半球状の帽子本体、およびその周縁に設けられる鍔部とから構成される帽子において、各袋状レンゲに板状のクッション部材を内包し、袋状レンゲ相互間には伸縮性および通気性のあるメッシュ素材を介在させる、という構成の帽子である。この発明において、クッション部材は袋状レンゲに挿入されることにより拘束され、固定がなされる。図8は、この発明の概要を模式的に示す説明図であり、頭頂方向またはその反対方向から示す。各クッション部材81は帽子本体88を構成する各袋状レンゲ88sに挿入されて拘束され、最終的に帽子810が製造される。
【0004】
しかし、袋状レンゲの製作、各袋状レンゲを連結する帽子本体製作、各袋状レンゲへの個別のクッション部材の挿入という各手順を含む製造工程には時間および労力がかかり、結局コストが高くなっていた。特に、袋状レンゲ作製工程における作業は複雑であって極めて煩雑であり、コスト高に直結していた。そこで出願人は、袋状レンゲを用いることなくクッション部材を拘束できる技術の開発を検討し、一定の成果を得て、これを特許出願した(後掲特許文献2)。
【0005】
出願された発明の概要は、次の通りである。
ア)略三角形状のレンゲ(パーツ片)複数枚が各側片部にて順に縫合されてなる椀状の帽子本体オモテ側(表帽体)と、同様に略三角形状のレンゲ(パーツ片)がその側片部にて順に縫合されてなる椀状の帽子本体ウラ側(裏帽体)と備えた帽子において、レンゲ形状に対応した略三角形状のクッション部材(通気性を備えている)が、各レンゲに対応して表帽体―裏帽体間に介在した状態で各帽体の少なくとも一方に止着手段によって止着されていることを特徴とする帽子であること。ここで各帽体においては、先行技術のような袋状レンゲにはなっていない。
イ)止着手段としては、縫合、ハトメ加工、菊穴加工のいずれも使用可能であること。
ウ)クッション部材に、止着手段を通すための貫通孔を設ける構成も可能であること。
エ)クッション部材の厚さを5~10mmとしてもよいこと。
オ)貫通孔直径を7~16mmとしてもよいこと。
カ)クッション部材材質を、ゴム、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂のいずれかとしてもよいこと。
キ)帽子の頭部に頭頂部用のクッション部材を用いてもよいこと。
ク)以上述べた各構成の帽子の製造方法であること。
【0006】
図9は、袋状レンゲを用いない方式(特許文献2)の帽子製造方法の概要を模式的に示す説明図であり、頭頂方向またはその逆方向から示す。図示するように本発明の帽子は、表帽体および裏帽体から形成される帽子本体98の各帽体間に各クッション部材91が介在していて、これらが各止着手段90によって止着されて帽子910となっている。帽子本体98は、特許文献2開示技術のような複数の袋状レンゲの結合、各袋状レンゲへのクッション部材の挿入といった工程が不要であり、二枚の帽体の間にクッション部材91を配置してこれらを止着すればよい。したがって、相当の労力軽減、工程簡素化となり、コストダウンが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第5467324号公報「折りたたみ式の携帯用安全帽子」
【文献】特願2016-219932号「帽子及び帽子の製造方法」(本願出願時未公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献2開示技術にもなお問題点は残る。それは、特許文献1開示技術と比較すれば製造工程が簡素化されたとは言え、さらなる簡素化およびそれによるコスト低減が望まれること、および、頭側部における衝撃からの保護にはなるものの、頭頂部における衝撃からの保護が不十分であることである。頭頂部の保護については、上記キ)の方法を採ることができるが、複数の側部保護用クッション部材がある上に頭頂部には専用のクッション部材が内蔵されるという構成は、製品としていかにもスマートではなく、製造工程上も複雑である。さらに、頭頂部用クッション部材を用いない場合には、複数のクッション部材が有する硬さによって頭頂部が尖った形状になりがちであり、帽子としては違和感が生じるのを否めない。
【0009】
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の問題点をなくし、より製造工程を簡素化できてコスト低減につながり、また頭頂部における衝撃からの保護機能をより高め、しかも、頭部における丸みが出ることで製品としての違和感がなくスマートである、頭部保護機能を備えた帽子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明者は上記課題について検討した結果、上記特許文献2開示技術までは帽子の各レンゲに対応した略三角形状の複数のクッション部材を用いていたことに替えて、ちょうどこれらの略三角形状クッション部材の必要枚数を一体化したような形状の単一のクッション部材とすることによって解決できることを見出し、これに基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
【0011】
〔1〕 椀状体が二つ用いられてなる帽子であって、該二つの椀状体間には一枚のクッション部材が設けられており、該クッション部材は基部、およびそれを中心として放射状をなす複数の腕部が一体に形成されてなり、全腕部は形状およびサイズが等しい略二等辺三角形の形状を有し、該各腕部がつながる基部は本帽子着用時に頭頂部にクッション作用を与えるように形成されており、これにより、着用時において頭頂部における衝撃からの保護機能を備えるとともに、頭部における丸みを出すことができ、さらに、該クッション部材は通気手段として、該腕部に設けられた複数の孔部、および隣接する腕部間の間隙を備えており、各腕部は該略二等辺三角形の頂角部分が該基部に接続していることにより該基部付近においてより細い形態とすることで、隣接する腕部間の該基部に相接する間隙は円弧状間隙として形成され、これにより、該クッション部材を略半球状の形態で該二つの椀状体間に設けている状態においても、隣接する腕部間の間隙が該基部すなわち頭頂部付近においてすぼまらずにその円弧状が保持され、かつ端部から該基部まで略等間隔の間隙が形成される構造であり、前記通気手段としてさらに、前記基部の中央に孔部が設けられ、また前記腕部に設けられた複数の孔部のうち該基部に近い孔部はその他の箇所の孔部よりも大きいサイズで形成されていることを特徴とする、帽子。
〕 前記クッション部材は止着手段によって少なくとも一方の前記椀状体に止着されていることを特徴とする、〔1〕に記載の帽子。
【0012】
〕 前記クッション部材は可撓性であることを特徴とする、〔1〕、〔2〕のいずれかに記載の帽子。
〕 前記椀状体相互がその縁部で結合されており、結合された縁部には前記クッション部材の出し入れが可能な程度の開口部が設けられていることを特徴とする、〔〕に記載の帽子。
〕 リバーシブルに形成されていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕のいずれかに記載の帽子。
〕 基部と、該基部から放射状に設けられる複数の腕部とが一体となって形成されている帽子用クッション部材であって、全腕部は形状およびサイズが等しい略二等辺三角形の形状を有し、通気手段として、基部の中央に設けられた孔部、および隣接する腕部間の間隙を備えており、各腕部は該略二等辺三角形の頂角部分が該基部に接続していることにより該基部付近においてより細い形態をとり、帽子製造にその一枚を用いることで、該基部が本帽子着用時に頭頂部にクッション作用を与えて頭頂部における衝撃からの保護機能を果たすとともに、頭部における丸みを出すことができ、通気手段として、該腕部に設けられた複数の孔部、および隣接する腕部間の間隙を備えており、さらに、各腕部は該略二等辺三角形の頂角部分が該基部に接続していることにより該基部付近においてより細い形態とすることで、隣接する腕部間の該基部に相接する間隙は円弧状間隙として形成され、これにより隣接する腕部間の間隙は、本クッション部材単体の状態では端部では該基部よりも端部において拡がっているが、本クッション部材を略半球状の形態で帽子形成用の二つの椀状体間に設けている状態においては、隣接する腕部間の間隙が該基部すなわち頭頂部付近においてすぼまらずにその円弧状が保持され、かつ端部から該基部まで略等間隔の間隙が形成される構造であり、前記通気手段としてさらに、前記腕部に設けられた複数の孔部のうち該基部に近い孔部はその他の箇所の孔部よりも大きいサイズで形成されていることを特徴とする、帽子用クッション部材。
発泡ポリウレタン製であることにより断熱性および非蓄熱性を備えていることを特徴とする、〔〕に記載の帽子用クッション部材。
【発明の効果】
【0014】
本発明の帽子、および帽子用クッション部材は上述のように構成されるため、これらによれば、より製造工程を簡素化できてコスト低減することができる。また、頭頂部における衝撃からの保護機能をより高めることができる。さらに、頭部における丸みが出ることで、製品としての違和感がなくよりスマートな帽子を提供することができる。
【0015】
本発明では、クッション部材が一体化されたことにより、表裏の椀状体(先行技術=特許文献2では、表帽体、裏帽体)の間へ介装されるクッション部材は一つだけとなり、介装させるための工程が簡素化した。しかも、最小限の止着作業、たとえば一箇所のみの止着でクッション部材の位置を決定することができる。帽子内部での偏り発生を有効に防止するための止着でも、最低二箇所あればよい。これは、複数のクッション部材それぞれについて止着作業が必要であった先行技術に比べて、相当の製造工程簡素化である。また、本願で開示される製造方法は、従来行なわれている標準的な帽子製造工程を分析し、その工程・手順に極力変化を来さないよう構成した。したがって困難な工程が発生せず、結果的に工数増加を防止することができる。なお、クッション部材を「介装する」とは、クッション部材を、「二つの要素(本発明では、二つの椀状体)の間に備え付ける」ことをいう。
【0016】
頭部保護用の帽子、いわゆるクッション帽には従来、三つの課題があるとされている。それは、1)重いこと、2)暑いこと、3)高価であること、である。本発明に係るクッション部材は複数の腕部を有する形態であり、隣接する腕部間には隙間が形成される。したがって、通気に効果のある形態である。また、クッション部材の通気性や、設ける穴部による通気機能、さらに素材の選択については、上述した先行技術を全て本発明に適用することができ、帽子内の暑さは相当に軽減され、快適に着用することができる。
【0017】
本発明は、主に学童・幼児用の帽子を適用対象として想定しているが、もちろんそれには限定されない。いずれにせよ、安全確保と使用時の快適性を、可能な限り高いレベルで両立させる意図をもってなされた発明である。そのために、実際の使用状況を考慮し、上述した通気性や軽量化に加え、持運びの利便性についても優位性を有するものとした。すなわち、クッション部材として可撓性を備える構成の本発明帽子は、畳んで携帯することが容易であり、使用時にはかかる可撓性故にすぐに使用可能である。
【0018】
また、本発明に係るクッション部材は、略円形の基部(天井部分)と複数の腕部によって構成されているため、自然と帽子の形状に沿った形態をとることができる。したがって、先行技術のような頭頂部に向かい尖り形状が発生することによる違和感を無くすことができる。なお、本願発明の帽子における衝撃からの保護効果について所定の衝撃試験を行なったところ、先行技術(特許文献2)レベル以上の保護効果は十分に備えている上、頭頂部における保護効果についてはより優れていることが確認できた。さらに、災害発生時における頭部保護用防具として学校等の現場において従来から使用されている防災頭巾製品と比較しても、頭頂部における保護効果の優れていることが示された。加えて本発明帽子は、裂傷発生防止効果も十分に備えていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明帽子に係るクッション部材の基本構成を示す正面図である。
図1-2】図1に示すクッション部材の左側面図、および平面図である。
図2】本発明帽子の構造を模式的に示す分解図である。
図2-2】本発明帽子の構造を模式的に示す斜め上方からの一部透視説明図である。
図2-3】本発明帽子の構造を模式的に示す下方からの一部透視説明図である。
図3】本発明帽子における止着方式を模式的に示す断面視説明図である。
図4】本発明帽子におけるクッション部材の介装方法を順に模式的に示す斜視説明図である(その1)。
図4-2】本発明帽子におけるクッション部材の介装方法を順に模式的に示す斜視説明図である(その2)。
図5】リバーシブルに形成されている本発明帽子の構成を模式的に示す断面視説明図である。
図6本願で開示される帽子製造方法の基本構成を示すフロー図である。
図7本願で開示される帽子製造方法の具体的構成例(その1)を示すフロー図である。
図7-2】 本願で開示される帽子製造方法の具体的構成例(その2)を示すフロー図である。
図7-3】 本願で開示される帽子製造方法の具体的構成例(その3)を示すフロー図である。
図8】先行技術(特許文献1)の概要を模式的に示す説明図である。
図9】先行技術(特許文献2)の概要を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面により本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明帽子に係るクッション部材の基本構成例を示す正面図である。また、図1-2は、図1に示すクッション部材の左側面図(図中(L))および平面図(図中(T))である。なお、右側面図は左側面図と同一に、底面図は平面図と同一に表わされる。さらに、
図2は、本発明帽子の構造を模式的に示す分解図、図2-2は本発明帽子の構造を模式的に示す斜め上方からの一部透視説明図、図2-3は本発明帽子の構造を模式的に示す下方からの一部透視説明図である。図2、2-2、2-3は、図1等に示すクッション部材の基本構成例に基づく(以降の図においても同様である)。なお、図2-2においては椀状体9の表示を、また図2-3においては椀状体8の表示を、それぞれ省略している。
【0021】
図1、1-2に示すように、本発明帽子10に用いられ、かつ本発明の範囲内でもあるクッション部材1は、基部3と、基部3から放射状に設けられる複数の腕部2a、2b、・・・とからなることを、主たる構成とする。図では、腕部2a等は6本が設けられている例を示すが、本発明はこれに限定されない。要するに、椀状体8、9がとるような略半球状の形態を形成することが可能である限り、適宜の本数とすることができる。ただし、良好な略半球状の形態形成には、腕部2a等の数を6本以上とすることが望ましい。特に4本以下では形態形成が難しい。一方、12本以上の場合は、クッション部材としての強度が不十分となる可能性がある。したがって設ける腕部2a等の数は、5~11本、さらには6~9本とすることが、より望ましい。
【0022】
クッション部材1の厚さも限定される訳ではないが、たとえば後述する発泡ポリウレタンを材料として用いる場合には、特に7mm程度が最適である。なお、この場合、9mmを超える厚さでは帽子10としての着用時にモコモコする感触があり、一方、5mm未満ではクッション部材としてのクッション効果(防護効果)が低下するため、厚さは5mm以上9mm以下、より望ましくは7mm程度とすることがよい。
【0023】
クッション部材1は、通気性、または通気手段の少なくともいずれか一方を備えた構造とすることができる。通気性または通気手段を備えることにより、空気が流通しやすくなり、本クッション部材1を用いて帽子10を形成した際の着用時における帽子10内外の通気に効果がある。通気手段として、図示するように本クッション部材1は、通気孔を備えた構成とすることができる。図示する通気手段は円形の孔部であるが、その形状、サイズ、個数、配置等の仕様は図示する例には限定されない。良好な通気性とクッション部材1としての強度および防護効果(緩衝機能)が得られる限り、どのような仕様でもよい。
【0024】
図示する例は、通気性・強度・防護効果(緩衝機能)を備えた通気手段の設け方の望ましい一例である。すなわち、各腕部2a等において偏りなくほぼ均等の配置で同一サイズの孔部が設けられるが、基部3に近い箇所にはサイズがより大きい孔部を設け、さらに基部3の中央にも大きい孔部を設けた構成である。帽子10着用時に発生する熱は上昇するため、基部3や腕部2a等の基部3寄りに、より大きいサイズの孔部を通気手段として設けているものである。これにより、より放熱効果が高まり、帽子10着用時の内部の暑さをより軽減することができる。
【0025】
また、腕部2a等は複数本が設けられるが、各腕部2a―2b間等には間隙があり、これも通気手段として機能する。図示する例のクッション部材1が略半円球状の形態で帽子10中にある状態では、各腕部2a―2b間等の間隙は、下方よりも上方においてより広がる。つまり腕部2a等は、基部3付近の方が細い形態であり、これにより、隣接する腕部間の隙間が、基部(頭頂部)の方でより広くなる。帽子10着用時における内部の熱は上昇するため、より上部において間隙が広い構成は放熱効果を高めることができ、帽子10着用時の内部の暑さをより軽減する効果を得られる。
【0026】
なお、もし仮にクッション部材を本発明のような腕部2a等―基部3による構成とせずに略半球状の椀状にしたとすると、通気手段としての孔部を多く設けなくてはならず、製造コスト高につながるため、望ましくない。本発明クッション部材1においても、通気手段として設ける孔部の数は製造コストに影響するため、それを考慮した設計とする。なお、図示する本例のクッション部材1における通気手段としての孔部の個数および配置は、製造コストを考慮した上でも好適な一例である。
【0027】
クッション部材1の材料としては、ゴム、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂等、クッション効果(緩衝機能、弾力性)を特性として備える材料であれば適宜のものを用いることができる。たとえば、発泡ポリウレタンを好適に用いることができる。発泡ポリウレタンは、空気相を備えた内部構造によるクッション効果がある。また、より通気性を備えた材料であればなお良い。
【0028】
クッション部材1は上述の通り、通気性または通気手段を備えていることが望ましいが、その他、断熱性あるいは非蓄熱性の少なくともいずれかを備えた構成、また通気性・断熱性・非蓄熱性の全てを備えた構成であってもよい。なお発泡ポリウレタンの場合、その遮熱性または断熱性により、蓄熱はされにくく(非蓄熱性)、これを材質とするクッション部材1を用いた帽子10は、着用時においてさほど暑くなく、不快さはない。
【0029】
図1等の基本構成例に示すように本発明に係るクッション部材1は、放射状をなす一体物であり、各腕部2a、2b等がつながる基部3は本帽子10着用時に、頭頂部にクッション作用を与えるように形成されている構成とすることができる。先行技術(特許文献1、2)の構成では、頭頂部を保護するためには専用のクッション部材を用いてこれを頭頂部に対向させて配置する必要があったが、本発明は単一のクッション部材1が椀状体8、9間に介装されることが、そのまま頭頂部保護用のクッション作用を提供することになる。なお、基部3の広さは、頭頂部に対する十分な保護効果が得られ、本クッション部材1の略半球状形成が可能である限り、特に限定されないが、図示する程度の仕様はこれらを十分に満たす好適な例である。
【0030】
図2、2-2、2-3に示すように本発明帽子10は、椀状体が二つ(8、9)用いられてなり、椀状体8、9相互はその縁部で結合されており、二つの椀状体8、9間には上述のクッション部材1が設けられており、クッション部材は上述の通り複数の腕部2a、2b等が一体に形成されていることを、主たる構成とする。なお、図2-2では、本帽子10を鍔7を備えた構成としているが、鍔7の有無は任意に設計可能である。また、設ける場合の鍔7の形状、サイズ、設けられる範囲(全周か、一部か)等の仕様も限定されない。以下の各図において鍔が表示される場合においても同様である。
【0031】
かかる構成により本発明帽子10は、これを着用した際に、頭部(頭頂部、頭側部)をクッション部材1のクッション効果によって適切に保護することができる。また、帽子10の製造に用いるクッション部材は、一体に形成された単一のクッション部材1であるため、従来技術(特許文献1、2)よりもその製造が容易であり、したがってコスト低減も可能である。また、従来技術よりもスマートに頭頂部保護を行なうことができる。
【0032】
図3は、本発明帽子における止着方式を模式的に示す断面視説明図である。図中に、複数の止着方式を示している((i)~(iv))。図示するように本帽子210は、単一のクッション部材21が、適宜の止着手段24a等によって、椀状体28、または椀状体29の少なくともいずれか一方に止着されている構成とする。図では、模式的に両椀状体28、29双方への止着状態を表示しているが、そのいずれかのみへの止着でもよい。いずれか一方のみへの止着であっても、椀状体28、29間における位置を決められるからである。
【0033】
本帽子210は、クッション部材21を1個のみ用いるため、これを止着手段24a等によって止着する箇所は、図中の(i)に示すように最低1箇所あればよい。それによってクッション部材21は二の椀状体28、29間における位置が決められるからである。なお、この場合の止着箇所は、図示するように頭頂部であることが望ましい。より安定的な介装状態を得られるからである。もっとも、図中の(ii)~(iv)に示すように複数箇所において止着すれば、より安定的にクッション部材21を固定することができる。なお、その場合の止着箇所も限定されない。最低2箇所における止着で、十分な効果が得られる。
【0034】
具体的な止着手段としては、帽子製造に適用可能な従来公知の方式を適宜に用いることができる。たとえば、ハトメ加工、菊穴加工、縫合、加熱溶着などであり、それ以外でも可能な方法があれば用いることができる。このように、本発明帽子210におけるクッション部材21の止着方式は限定されない。
【0035】
図4、4-2は、本発明帽子におけるクッション部材の介装方法を順に模式的に示す斜視説明図である。すなわち、図4にはクッション部材31を帽子本体に介装するための準備段階、図4-2にはクッション部材31を帽子本体内に挿入中の段階を示す。これらに明示するように本発明に係るクッション部材31は可撓性であり、外力により変形させることができ、また、外力を解除すると元の形態が復元される。したがって、クッション部材31全体を撓ませて全体形状を変化させ、クッション部材31のサイズよりも小さい帽子本体の開口部36を通して、椀状体38、39からなる本体の内部(椀状体38、39の間)に入れることができる。なお、ここで「帽子本体」または「本体」とは、二つの椀状体38、39を用いて形成される、クッション部材31挿入用の開口部36を備えた結合体のことをいう。
【0036】
椀状体38、39からなる本体の内部に入れられたクッション部材31は、最終的に前出図2-2のように所定の形態に広げられ、止着手段によって椀状体38、39の少なくともいずれか一方に固定される。なお、図4、4-2に示したクッション部材31の場合、これを本体内に入れる作業者は、基部に備えられた中央の孔部に手の指を通した状態でクッション部材31を開口部36から挿入し、本体の頭頂部に基部を位置させるようにしてクッション部材31を配置させることで、簡単に介装状態の形成、位置決めを行なうことができる。
【0037】
なお、図示するように本発明帽子は、椀状体38、39相互がその縁部で結合されていて帽子本体を元に形成されていて、結合された縁部にクッション部材31の出し入れが可能な程度のサイズの開口部36が設けられている構成とすることができる。製造過程においてクッション部材31が本体内に介装された後は、開口部36は縫合等により閉じられた形態とすることができるが、一方、帽子として完成した後もクッション部材31の出し入れを自在に行えるよう、開口部36がそのまま残された形態としてもよい。
【0038】
図5は、リバーシブルに形成されている本発明帽子の構成を模式的に示す断面視説明図である。本発明帽子410は、外側の椀状体48―内側の椀状体49という形態を裏返して、外側の椀状体49―内側の椀状体48の形態にして使用可能な仕様、いわゆるリバーシブルに形成されたものとすることができる。たとえば学童等の紅白帽やカラ-帽は、リバーシブルの構成の適用例である。なお、本図でも鍔47付きの構造を示しているが、前述の通り鍔の有無は任意に設計可能である。その他、あご紐や装飾など、帽子を構成する種々の付加部の有無やその具体的構造等も、任意に設計可能である。
【0039】
図6は、本願で開示される帽子製造方法の基本構成を示すフロー図である。図示するように本帽子製造方法は、二つの椀状体18、19の間にクッション部材11が設けられる構造の帽子110を製する方法であって、複数の腕部が一体化された形状を備えるクッション部材11を椀状体18等上において位置決めする位置決め過程P10、および、位置決めされたクッション部材10Mを椀状体18等に止着する止着過程P20を少なくとも備え、さらに必要な場合の後過程P30を備えていることを主たる構成とする。後過程P30は必須ではない。また、二つの椀状体18、19、およびクッション部材11はあらかじめ準備されているものとする。図7、7-2、7-3により後述する各製造方法例においても同様である。
【0040】
かかる構成の本製造方法によれば、位置決め過程P10において、椀状体18、19の少なくともいずれか一方に対してクッション部材11が位置決めされて、椀状体18等にクッション部材11が位置決めされた状態であるところの止着前中間体10Mが形成され、その後、止着過程P20において、止着前中間体10Mを構成するクッション部材11が椀状体18、19の少なくとも一方に止着され、さらに必要な場合には、必要な場合の後過程P30において所定の処理がなされて、最終的に帽子110が製造される。
【0041】
位置決め過程P10における椀状体18等に対するクッション部材11の具体的な位置決め方法については後述する。また、止着過程P20に止着方式は、帽子製造に適用可能な従来公知の方式である限り、ハトメ加工、菊穴加工、縫合、加熱溶着など、限定なく採用することができる。また、必要な場合の後過程P30としては、たとえば鍔等の付属的要素を付加する工程も含まれる。
【0042】
また、椀状体18等およびクッション部材11はあらかじめ製作されているものとすると述べたが、その上での前過程を設ける構成であってもよい。前過程の例は、次に図7を用いて説明する。なおまた、位置決め過程P10と止着過程P20の間に別の過程が設けられてもよく、かかる構成も排除されない。これについても追って説明する。
【0043】
図7は、本願で開示される帽子製造方法の具体的構成例(その1)を示すフロー図である。図示するように本製造方法例は、基本的には図6に示したフローに基づき、しかし位置決め過程P10iに先立って、二つの椀状体58、59を用いてクッション部材51挿入用の開口部を備えた結合体(本体)589を形成する本体形成過程P05があり、位置決め過程P10iは、クッション部材51を該開口部から該本体589内部に挿入する挿入過程であることを、特徴的な構成とする。なお、位置決め過程P10後の過程は、図6に示したフローと同様である。
【0044】
かかる構成の本製造方法によれば、本体形成過程P05において、二つの椀状体58、59により開口部付きの本体589が形成され、その後、位置決め過程P10iにおいて、本体589の開口部を通してクッション部材51が挿入されることによって、椀状体58等に対するクッション部材51の位置決めがなされて止着前中間体50Mが形成され、その後は図6に示したフローと同様になされて、最終的に帽子が製造される。
【0045】
本例フローにおける位置決め過程P10iはクッション部材51の挿入過程だが、具体的には、図4、4-2にて説明した方法により挿入、位置決めがなされる。また、最終的に完成される帽子が開口部を閉じた形態のものである場合は、クッション部材51の位置決め後、完成までの間に、縫合等の適宜方式によって開口部を閉じる処理が行なわれるが、これは上述の後過程として、止着過程後に行なってもよいし、あるいは止着過程前に行なってもよい。すなわち、位置決め過程P10iと止着過程との間に、開口部閉じ過程を設けてもよい。
【0046】
図7-2は、本願で開示される帽子製造方法の具体的構成例(その2)を示すフロー図である。図示するように本製造方法例は、基本的には図6に示したフローに基づき、しかし位置決め過程P10pは、一方の椀状体68にクッション部材61を仮止めする仮止め過程であり、その後、他方の椀状体69を先の椀状体68に結合させる事後本体形成過程P15があり、その後、止着過程P20があることを特徴的な構成とする。
【0047】
かかる構成の本製造方法によれば、位置決め過程(仮止め過程)P10pにおいて、椀状体68にクッション部材61が仮止めされて仮止め済み椀状体618の状態が形成され、その後、事後本体形成過程P15において、他方の椀状体69が先の椀状体68に結合されて止着前中間体60Mが形成され、その後、止着過程P20においてクッション部材61が椀状体68等に止着され、その後は図6に示したフローと同様になされて、最終的に帽子が製造される。
【0048】
この方法では、図7のフローのように本体589を形成後にクッション部材51を位置決め(挿入)するのではなく、本体形成前の段階で一方の椀状体68にクッション部材61を仮止めし、事後に本体が形成される。そして、本体が形成された時点で止着前中間体60Mの状態となる。したがってこの方法により製造する場合には、開口部を設ける必要がなく、また開口部を事後に閉じる処理を行なう必要も生じない。
【0049】
図7-3は、本願で開示される帽子製造方法の具体的構成例(その3)を示すフロー図である。図示するように本製造方法例は、基本的には図6に示したフローに基づき、しかし位置決め過程および止着過程は、一方の椀状体に前記クッション部材を位置させて仮止めなしに直接止着する先行止着過程P12であり、その後、他方の椀状体を先の椀状体に結合させる事後本体形成過程P17があることを、特徴的な構成とする。つまり、図7-2に示したフローとの相違は、仮止め過程を設けずに一方の椀状体78にクッション部材71を直接止着すること、すなわち位置決め過程と止着過程を同時に行なう構成である点である。
【0050】
かかる構成の本製造方法によれば、先行止着過程P12において、クッション部材71が一方の椀状体78に配置された状態(位置決めされた状態)で仮止めなしに直接止着されて止着済み椀状体70Lが形成され、その後、事後本体形成過程P17において、他方の椀状体79が止着済み椀状体70Lに結合され、その後は必要な場合の後工程P30を経て、最終的に帽子710が製造される。この方法では、一方の椀状体78に対し位置決め過程と止着過程を同時に行ない、その後他方の椀状体79が結合されて事後的に本体が形成される。したがって、図7に示した例のように開口部を設けたりする必要はない。
【0051】
なお、上述した先行技術(特許文献1、2)では、帽子の本体をなすための椀状体は、略三角形状のレンゲ複数枚により構成されている。特に特許文献2開示技術では、レンゲ複数枚がその側辺部における相互結合により形成されているという構成である。本発明に係る椀状体は、これらの方法により構成されてもよいが、それには限定されない。要するに帽子本体をなす略半球状形態の椀状体を形成できる限り、形成方法は自由である。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の帽子、および帽子用クッション部材によれば、より製造工程を簡素化できてコスト低減でき、頭頂部における保護機能をより高めることができる。したがって、帽子製造・使用分野、および関連する全分野において、産業上利用性が高い発明である。
【符号の説明】
【0053】
1、21、31、41…クッション部材
2a、2b、2c、2d、2e、2f…腕部
3…基部
7、27、37、47…鍔
8、9、18、19、28、29、38、39、48、49、58、59、68、69、78、79…椀状体
10、110、210、410、710…帽子
10M、50M、60M…止着前中間体
24a、24b、24c、24d、24e…止着手段
36…開口部
589…開口部を備えた結合体(本体)
618…仮止め済み椀状体
70L…止着済み椀状体
P05…本体形成過程
P10…位置決め過程
P10i…位置決め過程(挿入過程)
P10p…位置決め過程(仮止め過程)
P12…先行止着過程
P15、P17…事後本体形成過程
P20…止着過程
P30…必要な場合の後過程
(以下は先行技術の符号)
81、91…クッション部材
88、98…帽子本体
88s…袋状レンゲ
810、910…帽子
90…止着手段
図1
図1-2】
図2
図2-2】
図2-3】
図3
図4
図4-2】
図5
図6
図7
図7-2】
図7-3】
図8
図9