(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】展開可能および折り畳み可能な外部切断または把持機構
(51)【国際特許分類】
A61B 10/02 20060101AFI20230518BHJP
【FI】
A61B10/02 110H
A61B10/02 110Z
(21)【出願番号】P 2021514528
(86)(22)【出願日】2019-09-18
(86)【国際出願番号】 US2019051727
(87)【国際公開番号】W WO2020061190
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-04-08
(32)【優先日】2018-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513093081
【氏名又は名称】ブリガム ヤング ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハイアット、ランス
(72)【発明者】
【氏名】シェフィールド、ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】シーモア、ケンダル、ハル
(72)【発明者】
【氏名】カニングトン、スコット
(72)【発明者】
【氏名】マグレビー、スペンサー
(72)【発明者】
【氏名】ハウエル、ラリー
【審査官】外山 未琴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/027548(WO,A1)
【文献】特表平04-507363(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/02
A61B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空ロッド展開可能アクチュエータツールであって、
シリンダを含む第1のリンクであって、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、中空ロッドの外周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する壁と、
第1のジョイントと前記第1のジョイントからずらして配置された第2のジョイントとを前記壁に装着させる、前記壁内の孔と、を含む、第1のリンクと、
第1のツール機構であって、
第1のツール部材を含む、前記中央通路に対して垂直な第1の平面内の第2のリンクであって、前記第1のツール部材が、
第1の端部および第2の端部を有する本体と、
前記本体の前記第1の端部上の接触領域と、
前記本体の前記第1の端部に近接する第3のジョイントと、
前記本体の前記第2の端部における第4のジョイントと、を含む、第2のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な第2の平面内の第3のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第1のジョイントと旋回可能近くに接続された第1の端部と、
前記第2のリンクの前記第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第3のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な前記第2の平面内の第4のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第2のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第2のリンクの前記第4のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第4のリンクと、を含む、第1のツール機構と、
第2のツール機構であって、
第2のツール部材を含む、前記中央通路に対して垂直な第2の平面内の第5のリンクであって、前記第2のツール部材が、
第1の端部および第2の端部を有する本体と、
前記本体の前記第1の端部上の接触領域と、
前記本体の前記第1の端部に近接する第5のジョイントと、
前記本体の前記第2の端部における第6のジョイントと、を含む、第5のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な前記第1の平面内の第6のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第2のジョイントに旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第5のリンクの前記第5のジョイントに旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体とを、含む、第6のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な前記第1の平面内の第7のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第1のジョイントに旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第5のリンクの前記第6のジョイントに旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第7のリンクと、を含む、第2のツール機構と、を備え、
前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記中空ロッドの前記外周の内部に完全に収容されている第1の状態から、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記第1のリンクの前記壁内の前記孔を通過して前記中空ロッドの前記外周の外側に延出する第2の状態に移行する、
中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項2】
前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が、前記第1のツール部材の前記接触領域と前記第2のツール部材の前記接触領域との間にある物体に係合する、請求項1に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項3】
前記第1のツール機構の前記接触領域および前記第2のツール機構の前記接触領域のうちの少なくとも1つがブレードである、請求項2に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項4】
前記第1のツール機構の前記接触領域および前記第2のツール機構の前記接触領域のうちの少なくとも1つが安定化足部であり、かつ/または、
前記第2のリンクの前記本体、前記第3のリンクの前記本体、前記第4のリンクの前記本体、前記第5のリンクの前記本体、前記第6のリンクの前記本体、および前記第7のリンクの前記本体のうちの少なくとも1つが前記第1のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、その結果、前記第2のリンク、前記第3のリンク、前記第4のリンク、前記第5のリンク、前記第6のリンク、および前記第7のリンクは、前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールが前記第1の状態にあるときに前記外周と同一平面にある、請求項1から3のいずれか一項に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項5】
前記第1のリンクの前記孔が、前記第1のリンクの前記第2の端部に近接して配置され、かつ/または、
前記第1の状態から前記第2の状態への移行が、前記第1のリンクの前記シリンダの長さを延長するケーブルにより作動される、請求項1から4のいずれか一項に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項6】
中空ロッド展開可能アクチュエータツールであって、
内側シリンダを含む第1のリンクであって、前記内側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、中空ロッドの内周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する第1の壁と、
第1のジョイントおよび第2の摺動ジョイントを有する、前記第1の壁内の第1の孔と、を含む、第1のリンクと、
第1のツール機構であって、
第1のツール部材を含む第2のリンクであって、前記第1のツール部材が、
前記第1のジョイントにおいて前記第1のリンクの前記第1の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第2のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第3のジョイントと、を含む、第2のリンクと、
第3のリンクであって、
前記第2のリンクの前記第3のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
第4のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第3のリンクと、を含む、第1のツール機構と、
外側シリンダを含む第4のリンクであって、前記外側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、前記中空ロッドの外周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路を画定する第2の壁と、
前記第4のジョイントおよび第5のジョイントを有する、前記第2の壁内の第2の孔と、を含む、第4のリンクと、
第2のツール機構であって、
第2のツール部材を含む第5のリンクであって、前記第2のツール部材が、
前記第5のジョイントにおいて前記第4のリンクの前記第2の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第5のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第6のジョイントと、を含む、第5のリンクと、
第6のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第2の摺動ジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第5のリンクの前記第6のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体とを含む、第6のリンクとを含む、第2のツール機構と、を備え、
前記第1のリンクの前記内側シリンダが前記第4のリンクの外輪に対して回転されると、前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記第1の壁の前記第1の孔および前記第2の壁の前記第2の孔内に収容されている第1の状態から、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記中空ロッドの前記外周の外側に延出する第2の状態に移行する、
中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項7】
前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が、前記第1のツール機構の前記接触領域と前記第2のツール機構の前記接触領域との間にある物体に係合するように構成される、請求項6に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項8】
前記第1のツール機構の前記接触領域および前記第2のツール機構の前記接触領域のうちの少なくとも1つがブレードである、請求項7に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項9】
前記第1のツール機構の前記接触領域および前記第2のツール機構の前記接触領域のうちの少なくとも1つが安定化足部であり、かつ/または、
前記第2のリンクの前記本体および前記第5のリンクの前記本体が前記第4のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、前記第3のリンクの前記本体および前記第6のリンクの前記本体が前記第1のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、その結果、前記第2のリンク、前記第3のリンク、前記第5のリンク、および前記第6のリンクは、前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールが前記第1の状態にあるときに前記内周および前記外周と同一平面にあり、かつ/または、
前記第1のリンクの前記第1の孔および前記第4のリンクの前記第2の孔が、前記第1のリンクの前記第2の端部および前記第4のリンクの前記第2の端部に近接して配置される、請求項6から8のいずれか一項に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項10】
中空ロッド展開可能アクチュエータツールであって、
内側シリンダを含む第1のリンクであって、前記内側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、中空ロッドの内周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する第1の壁と、
第1のジョイントを有する第1の壁内の第1の孔と、を含む、第1のリンクと、
第1のツール機構であって、
第2のリンクであって、
前記第1のジョイントにおいて前記第1のリンクの前記第1の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第2のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第2のジョイントと、を含む、第2のリンクと、
第3のリンクであって、
前記第2のリンクの前記第2のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第3のリンクと、を含む、第1のツール機構と、
外側シリンダを含む第4のリンクであって、前記外側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、前記中空ロッドの外周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する第2の壁と、
前記第3のジョイントを有する前記第2の壁内の第2の孔と、を含む、第4のリンクと、
第2のツール機構であって、
第5のリンクであって、
前記第1のジョイントにおいて前記第1のリンクの前記第1の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第5のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第4のジョイントと、を含む、第5のリンクと、
第6のリンクであって、
前記第5のリンク上の前記第4のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第4のリンクの前記第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第6のリンクと、を含む、第2のツール機構と、を備え、
前記第1のリンクの前記内側シリンダが、前記第4のリンクの外輪に対して回転されると、前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記第1の壁の前記第1の孔および前記第2の壁の前記第2の孔内に収容されている第1の状態から、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記中空ロッドの前記外周の外側に延出する第2の状態に移行する、
中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項11】
前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が、前記第1のツール機構の前記接触領域と前記第2のツール機構の前記接触領域との間にある物体に係合するように構成される、請求項10に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項12】
前記第1のツール機構の前記接触領域および前記第2のツール機構の前記接触領域のうちの少なくとも1つがブレードである、請求項11に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項13】
前記第1のツール機構の前記接触領域および前記第2のツール機構の前記接触領域のうちの少なくとも1つが安定化足部であり、かつ/または、
前記第2のリンクの前記本体および前記第5のリンクの前記本体が前記第4のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、前記第3のリンクの前記本体および前記第6のリンクの前記本体が前記第1のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、その結果、前記第2のリンク、前記第3のリンク、前記第5のリンク、および前記第6のリンクは、前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールが前記第1の状態にあるときに前記内周および前記外周と同一平面にある、請求項10から12のいずれか一項に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項14】
前記第1のリンクの前記第1の孔および前記第4のリンクの前記第2の孔が、前記第1のリンクの前記第2の端部および前記第4のリンクの前記第2の端部に近接して配置され、かつ/または、
前記第1のジョイントおよび前記第3のジョイントのうちの少なくとも1つがコンプライアント機構である、請求項10から13のいずれか一項に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール。
【請求項15】
中空ロッド展開可能アクチュエータツールを使用する方法であって、
中空ロッド展開可能アクチュエータツールを提供することと、
前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールを作動させて、第1の閉鎖状態から第2の開放状態に移行させることと、を含み、
前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールが、
シリンダを含む第1のリンクであって、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、中空ロッドの外周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する第1の壁と、
第1のジョイントと前記第1のジョイントからずらして配置された第2のジョイントとを前記第1の壁に装着させる、前記第1の壁内の孔と、を含む、第1のリンクと、
第1のツール機構であって、
第1のツール部材を含む、前記中央通路に対して垂直な第1の平面内の第2のリンクであって、前記第1のツール部材が、
第1の端部および第2の端部を有する本体と、
前記本体の前記第1の端部上の接触領域と、
前記本体の前記第1の端部に近接する第3のジョイントと、
前記本体の前記第2の端部における第4のジョイントと、を含む、第2のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な第2の平面内の第3のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第1のジョイントと旋回可能近くに接続された第1の端部と、
前記第2のリンクの前記第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第3のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な前記第2の平面内の第4のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第2のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第2のリンクの前記第4のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第4のリンクと、を含む、第1のツール機構と、
第2のツール機構であって、
第2のツール部材を含む、前記中央通路に対して垂直な第2の平面内の第5のリンクであって、前記第2のツール部材が、
第1の端部および第2の端部を有する本体と、
前記本体の前記第1の端部上の接触領域と、
前記本体の前記第1の端部に近接する第5のジョイントと、
前記本体の前記第2の端部における第6のジョイントと、を含む、第5のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な前記第1の平面内の第6のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第2のジョイントに旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第5のリンクの前記第5のジョイントに旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体とを、含む、第6のリンクと、
前記中央通路に対して垂直な前記第1の平面内の第7のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第1のジョイントに旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第5のリンクの前記第6のジョイントに旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第7のリンクと、を含む、第2のツール機構と、を備え、
前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記中空ロッドの前記外周の内部に完全に収容されている第1の状態から、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記第1のリンクの前記第1の壁内の前記孔を通過して前記中空ロッドの前記外周の外側に延出する第2の状態に移行する、
方法。
【請求項16】
中空ロッド展開可能アクチュエータツールを使用する方法であって、
中空ロッド展開可能アクチュエータツールを提供することと、
前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールを作動させて、第1の閉鎖状態から第2の開放状態に移行させることと、を含み、
内側シリンダを含む第1のリンクであって、前記内側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、中空ロッドの内周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する第1の壁と、
第1のジョイントおよび第2の摺動ジョイントを有する、前記第1の壁内の第1の孔と、を含む、第1のリンクと、
第1のツール機構であって、
第1のツール部材を含む第2のリンクであって、前記第1のツール部材が、
前記第1のジョイントにおいて前記第1のリンクの前記第1の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第2のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第3のジョイントと、を含む、第2のリンクと、
第3のリンクであって、
前記第2のリンクの前記第3のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
第4のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第3のリンクと、を含む、第1のツール機構と、
外側シリンダを含む第4のリンクであって、前記外側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、前記中空ロッドの外周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路を画定する第2の壁と、
前記第4のジョイントおよび第5のジョイントを有する前記第2の壁内の第2の孔と、を含む、第4のリンクと、
第2のツール機構であって、
第2のツール部材を含む第5のリンクであって、前記第2のツール部材が、
前記第5のジョイントにおいて前記第4のリンクの前記第2の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第5のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第6のジョイントと、を含む、第5のリンクと、
第6のリンクであって、
前記第1のリンク上の前記第2の摺動ジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第5のリンクの前記第6のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体とを含む、第6のリンクとを含む、第2のツール機構と、を備え、
前記第1のリンクの前記内側シリンダが前記第4のリンクの外輪に対して回転されると、前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記第1の壁の前記第1の孔および前記第2の壁の前記第2の孔内に収容されている第1の状態から、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記中空ロッドの前記外周の外側に延出する第2の状態に移行し、かつ/または、
前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールが、
内側シリンダを含む第1のリンクであって、前記内側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在し、中空ロッドの内周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する第1の壁と、
第1のジョイントを有する第1の壁内の第1の孔と、を含む、第1のリンクと、
第1のツール機構であって、
第2のリンクであって、
前記第1のジョイントにおいて前記第1のリンクの前記第1の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第2のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第2のジョイントと、を含む、第2のリンクと、
第3のリンクであって、
前記第2のリンクの前記第2のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第3のリンクと、を含む、第1のツール機構と、
外側シリンダを含む第4のリンクであって、前記外側シリンダが、
第1の開口を有する第1の端部と、
第2の開口を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部の間に延在し、前記中空ロッドの外周と、内部を通る前記第1の端部から前記第2の端部への中央通路とを画定する第2の壁と、
前記第3のジョイントを有する前記第2の壁内の第2の孔と、を含む、第4のリンクと、
第2のツール機構であって、
第5のリンクであって、
前記第1のジョイントにおいて前記第1のリンクの前記第1の壁と旋回可能に接続された第1の端部と、
接触領域を有する第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、
前記第5のリンクの前記本体の前記第2の端部からずらして配置された第4のジョイントと、を含む、第5のリンクと、
第6のリンクであって、
前記第5のリンク上の前記第4のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、
前記第4のリンクの前記第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間に延在する本体と、を含む、第6のリンクと、を含む、第2のツール機構と、を備え、
前記第1のリンクの前記内側シリンダが、前記第4のリンクの外輪に対して回転されると、前記中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記第1の壁の前記第1の孔および前記第2の壁の前記第2の孔内に収容されている第1の状態から、前記第1のツール機構および前記第2のツール機構が前記中空ロッドの前記外周の外側に延出する第2の状態に移行
する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本願は、同時継続中の2018年9月18日に出願された米国仮特許出願第62/732,903号の優先権を主張し、両出願に共通するすべての主題についてその利益を受ける。当該仮特許出願の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[連邦支援の研究または開発に関する文書]
本発明は、米国国立科学財団により与えられたNSF賞第1663345号の下で政府の支援を受けて行われた。政府は、本発明に対して一定の権利を有する。
【0003】
本発明は、ツールに関し、より具体的には、中空ロッドの外側にある物体に対して切断、把持、および/または圧搾などのタスクを実行するのに好適な、中空ロッド内に配置された作動機構に関する。
【背景技術】
【0004】
一般に、中空円筒状シャフト、チューブ、またはロッド内に配置された作動機構を有するツールの分野において、従来のツールは、ロッドの端部において1つの機構のみが動作することが可能であることが多い。これは、中空ロッドの内側断面積が小さい場合にとりわけそうである。例えば、ダウンホール掘削機器および低侵襲外科器具などは、シャフト/チューブ/ロッドの遠位端部で動作するために単一のツールを使用することが多く、そのようなシャフト、チューブ、またはロッド型のツール実装を代表する。
【発明の概要】
【0005】
小さい断面積を有する中空ロッド内に配置された複数の展開可能な作動機構を有する中空ロッド展開可能アクチュエータツールが必要である。本発明は、他の所望の特徴を有することに加えて、この必要性に対処するためのさらなる解決策を対象とする。
【0006】
本発明の例示的な実施形態によれば、中空ロッド展開可能アクチュエータツールが提供される。中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、シリンダを含む第1のリンクと、第1のツール機構と、第2のツール機構とを含む。
【0007】
第1のリンクのシリンダは、第1の開口を有する第1の端部と、第2の開口を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在し、中空ロッドの外周と、内部を通る第1の端部から第2の端部への中央通路とを画定する壁と、第1のジョイントと、第1のジョイントからずらして配置された第2のジョイントとを壁に装着させる、壁内の孔とを含む。
【0008】
第1のツール機構は、第1のツール部材を含む中央通路に対して垂直な第1の平面内の第2のリンクと、中央通路に対して垂直な第2の平面内の第3のリンクと、中央通路に対して垂直な第2の平面内の第4のリンクとを含む。第2のリンクの第1のツール部材は、第1の端部および第2の端部を有する本体と、本体の第1の端部上の接触領域と、本体の第1の端部に近接する第3のジョイントと、本体の第2の端部における第4のジョイントとを含む。第3のリンクは、第1のリンク上の第1のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第2のリンクの第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。第4のリンクは、第1のリンク上の第2のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第2のリンクの第4のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。
【0009】
第2のツール機構は、第2のツール部材を含む中央通路に対して垂直な第2の平面内の第5のリンクと、中央通路に対して垂直な第1の平面内の第6のリンクと、中央通路に対して垂直な第1の平面内の第7のリンクとを含む。第5のリンクの第2のツール部材は、第1の端部および第2の端部を有する本体と、本体の第1の端部上の接触領域と、本体の第1の端部に近接する第5のジョイントと、本体の第2の端部における第6のジョイントとを含む。第6のリンクは、第1のリンク上の第2のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第5のリンクの第5のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。第7のリンクは、第1のリンク上の第1のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第5のリンクの第6のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。
【0010】
中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、第1のツール機構および第2のツール機構が中空ロッドの外周の内部に完全に収容されている第1の状態から、第1のツール機構および第2のツール機構が第1のリンクの壁内の孔を通過して中空ロッドの外周の外側に延出する第2の状態に移行する。
【0011】
本発明の態様によれば、第1のツール機構および第2のツール機構は、第2の開放状態にあるときに、第1のツール部材の接触領域と第2のツール部材の接触領域との間にある物体に係合するように構成される。特定のそのような態様において、第1のツール機構の接触領域および第2のツール機構の接触領域のうちの少なくとも1つはブレードである。
【0012】
本発明の態様によれば、第1のツール機構の接触領域および第2のツール機構の接触領域のうちの少なくとも1つは安定化足部である。
【0013】
本発明の態様によれば、第2のリンクの本体、第3のリンクの本体、第4のリンクの本体、第5のリンクの本体、第6のリンクの本体、および第7のリンクの本体のうちの少なくとも1つは、第1のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、その結果、第2のリンク、第3のリンク、第4のリンク、第5のリンク、第6のリンク、および第7のリンクは、アクチュエータツールが第1の状態にあるときに外周と同一平面にある。
【0014】
本発明の態様によれば、第1のリンクの孔は、第1のリンクの第2の端部に近接して配置される。
【0015】
本発明の態様によれば、第1の状態から第2の状態への移行は、第1のリンクのシリンダの長さを延長するケーブルにより作動される。
【0016】
本発明の例示的な実施形態によれば、中空ロッド展開可能アクチュエータツールが提供される。中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、内側シリンダを含む第1のリンクと、第2のリンクおよび第3のリンクを有する第1のツール機構と、外側シリンダを含む第4のリンクと、第5のリンクおよび第6のリンクを有する第2のツール機構とを含む。
【0017】
第1のリンクの内側シリンダは、第1の開口を有する第1の端部と、第2の開口を有する第2の端部と、第1の開口と第2の開口との間に延在し、中空ロッドの内周と、内部を通る第1の開口から第2の開口への中央通路とを画定する第1の壁と、第1のジョイントおよび第2の摺動ジョイントを有する壁内の第1の孔とを含む。
【0018】
第1のツール機構は、第1のツール部材を含む第2のリンクと、第3のリンクとを含む。第2のリンクの第1のツール部材は、第1のジョイントにおいて第1のリンクの壁と旋回可能に接続された第1の端部と、接触領域を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体と、第2のリンクの本体の第2の端部からずらして配置された第3のジョイントとを含む。第3のリンクは、第2のリンクの第3のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第4のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。
【0019】
第4のリンクの外側シリンダは、第1の開口を有する第1の端部と、第2の開口を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在し、中空ロッドの外周と、内部を通る第1の端部から第2の端部への中央通路とを画定する第2の壁と、第4のジョイントおよび第5のジョイントを有する第2の壁内の第2の孔とを含む。
【0020】
第2のツール機構は、第2のツール部材を含む第5のリンクと、第6のリンクとを含む。第5のリンクの第2のツール部材は、第5のジョイントにおいて第4のリンクの壁と旋回可能に接続された第1の端部と、接触領域を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体と、第5のリンクの本体の第2の端部からずらして配置された第6のジョイントとを含む。第6のリンクは、第1のリンク上の第2の摺動ジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第5のリンクの第6のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。
【0021】
第1のリンクの内側シリンダが第4のリンクの外輪に対して回転されると、アクチュエータツールは、第1のツール機構および第2のツール機構が壁の孔内に収容されている第1の状態から、第1のツール機構および第2のツール機構が中空ロッドの外周の外側に延出する第2の状態に移行する。
【0022】
本発明の態様によれば、第1のツール機構および第2のツール機構は、第1のツール機構の接触領域と第2のツール機構の接触領域との間にある物体に係合するように構成される。特定の態様において、第1のツール機構の接触領域および第2のツール機構の接触領域のうちの少なくとも1つはブレードである。
【0023】
本発明の態様によれば、第1のツール機構の接触領域および第2のツール機構の接触領域のうちの少なくとも1つは安定化足部である。
【0024】
本発明の態様によれば、第2のリンクの本体および第5のリンクの本体は第4のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、第3のリンクの本体および第6のリンクの本体は、第1のリンクの湾曲と一致するように湾曲しており、その結果、第2のリンク、第3のリンク、第5のリンク、および第6のリンクは、アクチュエータツールが第1の状態にあるときに内周および外周と同一平面にある。
【0025】
本発明の態様によれば、第1のリンクの孔および第4のリンクの孔は、第1のリンクの第2の端部および第4のリンクの第2の端部に近接して配置される。
【0026】
本発明の例示的な実施形態によれば、中空ロッド展開可能アクチュエータツールが提供される。中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、内側シリンダを含む第1のリンクと、第2のリンクおよび第3のリンクを有する第1のツール機構と、外側シリンダを含む第4のリンクと、第5のリンクおよび第6のリンクを有する第2のツール機構とを含む。
【0027】
第1のリンクの内側シリンダは、第1の開口を有する第1の端部と、第2の開口を有する第2の端部と、第1の開口と第2の開口との間に延在し、中空ロッドの内周と、内部を通る第1の開口から第2の開口への中央通路とを画定する第1の壁と、第1のジョイントを有する壁内の第1の孔とを含む。
【0028】
第1のツール機構は、第2のリンクおよび第3のリンクを含む。第2のリンクは、第1のジョイントにおいて第1のリンクの壁と旋回可能に接続された第1の端部と、接触領域を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体と、第2のリンクの本体の第2の端部からずらして配置された第2のジョイントとを含む。第3のリンクは、第2のリンクの第2のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第3のジョイントと旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。
【0029】
第4のリンクの外側シリンダは、第1の開口を有する第1の端部と、第2の開口を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在し、中空ロッドの外周と、内部を通る第1の端部から第2の端部への中央通路とを画定する第2の壁と、第3のジョイントを有する第2の壁内の第2の孔とを含む。
【0030】
第2のツール機構は、第5のリンクおよび第6のリンクを含む。第5のリンクは、第1のジョイントにおいて第1のリンクの壁と旋回可能に接続された第1の端部と、接触領域を有する第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体と、第5のリンクの本体の第2の端部からずらして配置された第4のジョイントとを含む。第6のリンクは、第5のリンク上の第4のジョイントと旋回可能に接続された第1の端部と、第4のリンクの第3のジョイントお旋回可能に接続された第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間に延在する本体とを含む。
【0031】
第1のリンクの内側シリンダが第4のリンクの外輪に対して回転されると、アクチュエータツールは、第1のツール機構および第2のツール機構が壁の孔内に収容されている第1の状態から、第1のツール機構および第2のツール機構が中空ロッドの外周の外側に延出する第2の状態に移行する。
【0032】
本発明の態様によれば、第1のジョイントおよび第3のジョイントのうちの少なくとも1つはコンプライアント機構であり得る。
【0033】
本発明の例示的な実施形態によれば、中空ロッド展開可能アクチュエータツールを使用するための方法が提供される。本方法は、中空ロッド展開可能アクチュエータツールを提供することと、中空ロッド展開可能アクチュエータツールを作動させて、第1の閉鎖状態から第2の開放状態に移行させることと、を含む。
【0034】
本発明の態様によれば、中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、シリンダを含む第1のリンクと、第1のツール機構と、第2のツール機構とを含む。
【0035】
本発明の態様によれば、中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、内側シリンダを含む第1のリンクと、第2のリンクおよび第3のリンクを有する第1のツール機構と、外側シリンダを含む第4のリンクと、第5のリンクおよび第6のリンクを有する第2のツール機構とを含む。
【0036】
本発明の態様によれば、本方法は、物体を、第1のツール部材および第2のツール部材の接触領域に係合させることをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明のこれらおよび他の特徴は、添付の図面と合わせて、以下の詳細な説明を参照することによって、より完全に理解されるであろう。
【0038】
【
図1】中央切断および/または把持展開可能アクチュエータ機構を有する中空ロッド展開可能アクチュエータツールの連続図を示し、ツールは、ロッド内に格納されている段階から、開放状態に配備された段階、閉鎖状態に配備された段階へと異なる作動段階を移行している。
【0039】
【
図2】配備されて閉鎖した構成における
図1の中空ロッド展開可能アクチュエータツールの図であり、作動引き紐には引く力がかけられている。
【0040】
【
図3】切断および/または把持展開可能アクチュエータ機構を有する中空ロッド展開可能アクチュエータツールの連続等大図を示し、ツールは、ロッド内に格納されている段階から、部分的に配備され、配備されて閉鎖された段階へと異なる作動段階を移行している。
【0041】
【
図4A】切断および/または把持展開可能アクチュエータ機構を有する中空ロッド展開可能アクチュエータツールの連続図を示し、ツールは、ロッド内に格納されている段階から、部分的に配備され、配備されて閉鎖された段階へと異なる作動段階を移行している。
【0042】
【
図4B】切断および/または把持展開可能アクチュエータ機構を有する
図4Aの中空ロッド展開可能アクチュエータツールの連続図を示し、ツールは、ロッド内に格納されている段階から、部分的に配備され、配備されて閉鎖された段階へと異なる作動段階を移行している。
【0043】
【
図4C】コンプライアント機構を使用する切断および/または把持展開可能アクチュエータ機構を有する中空ロッド展開可能アクチュエータツールの連続斜視図を示し、ツールは、ロッド内に格納されている段階から、部分的に配備され、配備されて閉鎖された段階へと異なる作動段階を移行している。
【0044】
【
図5A】格納状態における中空ロッド展開可能アクチュエータツールを示し、ツールは、円筒状チューブ用の着陸装置または安定化足部としての機構の使用など、非把持用途に向けられている。
【
図5B】完全に配備された状態における中空ロッド展開可能アクチュエータツールを示し、ツールは、円筒状チューブ用の着陸装置または安定化足部としての機構の使用など、非把持用途に向けられている。
【0045】
【
図6】中空ロッド展開可能アクチュエータツールを使用するための方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明の例示的な実施形態は、中空ロッド展開可能アクチュエータツールに関する。このツールは、円筒状チューブの外側にある加工物に2つ以上の側面から接触する(例えば、切断、把持、または圧搾する)ために作動し得る湾曲したリンク(展開可能)の四節機構を隠す円筒状チューブを含む。機構が格納されると、シャフトは、一定の外径を有する単純な円筒状チューブのように見える。機構は、外側シリンダに対して内側シリンダを回転させること、他の回転アクチュエータを用いること、作動ケーブル、形状記憶アロイ、または他の作動デバイスを使用することによって作動される。
【0047】
単一の中空ロッド展開可能アクチュエータツールは、狭い入口を通って作業空間に進入してもよい一方、ツールの中央を通過する機構は、中空ロッドの端部において何らかの機能を実行する。機構が動作している間、機構は、円筒状チューブの外側に対して作動して、中空ロッドの外側にある任意の物体を切断、把持、または圧搾するなどのタスクを実行することができる。これにより、作業空間への単一の進入により複数の機能を実行することが可能となる。
【0048】
システムを双安定または多安定にするために、コンプライアント部品がシステムに含まれ得る。そのようなセグメントはまた、同じ平面内にデュアルシステムを置くために使用され得る。
【0049】
図1から
図6において、全体にわたり同様の部品は同様の参照番号によって示され、これらの図は、本発明による中空ロッド展開可能アクチュエータツールの例示的な実施形態または複数の実施形態を示す。本発明は図面に示される例示的な実施形態または複数の実施形態を参照して説明されるものの、本発明は多くの変形形態によって具現化され得ることを理解されたい。当業者であれば、本発明の趣旨および範囲に依然として留まる様式で、要素または材料のサイズ、形状、または種類などの、開示される実施形態のパラメータを変更するための異なる方法をさらに認識するであろう。
【0050】
本明細書で利用される場合、「展開可能」という用語は特定の定義を有する。展開可能面は、破損または延伸を伴わずに材料の薄板から作製され得る形状である。「展開可能機構」または「展開可能アクチュエータ」という用語は、本明細書で利用される場合、互換的な用語であり、展開可能面に適合するかまたはそれから作られた機構を説明する。展開可能機構は、飛行機の胴体および翼、潜水艦の船体、ロケットコーン、および低侵襲外科器具などの展開可能面に適合するかまたはそれから生み出され得る。
【0051】
図1および
図2は、本発明の中空ロッド展開可能アクチュエータツール100の一実施形態を示す。
図1は、連続図(a)~(c)において中空ロッド展開可能アクチュエータツール100の上面図を示し、第1の格納状態(a)から第2の配備状態(c)のツールの作動を示している。
図2は、使用中の中空ロッドアクチュエータを示す。
図1および
図2の実施形態では、円筒状中空チューブの形態の単一の中空ロッドには2つの四節機構が設けられ、その両方はシリンダの直径および厚さに適合しており、その結果、当該機構の個々のリンクはシリンダと同じ湾曲を有する(ただし、これは動作のための必要条件ではない)。
【0052】
両方の四節機構は、シリンダを含む第1のリンク102を共有する。第1の四節機構の残りは、第2のリンク106、第3のリンク108、および第4のリンク110を含む第1のツール機構104を構成する。第2の四節機構の残りは、第5のリンク114、第6のリンク116、および第7のリンク118を含む第2のツール機構112を構成する。これらの要素のそれぞれは、以下により詳細に説明される。
【0053】
第1のリンク102のシリンダは、第1の開口を有する第1の端部120と、第2の開口を有する第2の端部122と、第1の端部120と第2の端部122との間に延在し、中空ロッド展開可能アクチュエータツール100の外周と、内部を通る第1の端部120から第2の端部122への中央通路126とを画定する壁124とを有する。孔128が壁124内に配置されており、第1のジョイント130と、第1のジョイント130からずらして配置された第2のジョイント132とをそこに装着させる。
【0054】
第1のリンク102の壁124は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。他の好適な材料は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。第1のリンク102の外周、ならびに第1の端部120と第2の端部122との間の壁124の長さは、中空ロッド展開可能アクチュエータツール100の意図される使用または用途に応じて変動し得る。
【0055】
壁124内の孔128は、本デバイスの機構が閉鎖位置にあるときに第1のツール機構104および第2のツール機構112が第1の孔内に存在するかまたは他の様式で格納されることを可能にするようにサイズ決めおよび寸法決めされた凹部、切欠き部、チャネル、通路、またはウィンドウなどを含む。第1のジョイント130は、壁124内に埋め込まれ、孔128の一端において孔128をまたぐピンである。第2のジョイント132は、壁124内に埋め込まれ、孔128の他端において孔128をまたぐピンであり、その結果、第2のジョイント132は第1のリンク102のシリンダの円周に沿って第1のジョイント130からずらして配置される。他の好適なジョイントデバイスおよび構成は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0056】
説明されるように、第1のツール機構104は、第2のリンク106、第3のリンク108、および第4のリンク110を含む。これらの要素は、第1のリンク102と合わせて、第1の四節機構を構成する。
【0057】
図1および
図2の例において、第2のリンク106は、中央通路126に対して垂直な第1の平面内にあり、第1のツール部材を構成する。第2のリンク106の第1のツール部材は、第1の端部および第2の端部を有する本体134と、本体134の第1の端部上の接触領域136と、本体134の第1の端部に近接する第3のジョイント138と、本体134の第2の端部における第4のジョイント140とを含む。
【0058】
第2のリンク106の第1のツール部材を構成する本体134は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第2のリンク106の本体134は、
図1の第1の図(a)に見られるように機構が閉鎖状態にあるとき、第1のツール機構104が第1のリンク102の壁124内の孔128内に格納または他の様式でドッキングされているときに第2のリンク106の本体134が第1のリンク102のシリンダの外周と位置合わせされてその中に収容され得るように、第1のリンク102の湾曲に適合するように湾曲している。
【0059】
接触領域136は、第1のツール部材が開放状態にある機構の外側に延出しているときに物体に係合するように構成される。特定の実施形態では、接触領域136は把持表面である。他の実施形態では、接触領域136はブレードである。さらに他の実施形態では、接触領域136は安定化足部である。特定の実施形態では、接触領域136は、本体134の一部として、本体134と同じ材料から形成される。他の実施形態では、接触領域136は、本体134とは異なる材料で形成されて、本体134に取り付けられ得る。特定の実施形態では、接触領域136は、中央通路126に対して垂直な第1の平面から中央通路126に対して垂直な第2の平面内へ延出し得る。他の好適な材料および実装は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0060】
図1および
図2の例において、第3のリンク108は、中央通路126に対して垂直な第2の平面内にある。第3のリンク108は、第1のリンク102の第1のジョイント130と旋回可能に接続された第1の端部142と、第2のリンク106の第3のジョイント138と旋回可能に接続された第2の端部144と、第1の端部142と第2の端部144との間に延在する本体146とを含む。第3のリンク108の本体146は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第3のリンク108の本体146は、
図1の第1の図(a)に見られるように機構が閉鎖状態にあるときに、第3のリンク108の本体146が第1のリンク102内の孔128内に存在し、第1のリンク102の外周と同一平面であり得るように、第1のリンク102の湾曲に適合するように湾曲している。
【0061】
図1および
図2の例では、第4のリンク110は、中央通路126に対して垂直な第2の平面内にある。第4のリンク110は、第1のリンク102の第2のジョイント132と旋回可能に接続された第1の端部148と、第2のリンク106の第4のジョイント140と旋回可能に接続された第2の端部150と、第1の端部148と第2の端部150との間に延在する本体152とを有する。第4のリンク110の本体152は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第4のリンク110の本体152は、
図1の第1の図(a)に見られるように機構が閉鎖状態にあるときに、第4のリンク110の本体152が第1のリンク102内の孔128内に存在し、第1のリンク102の外周と同一平面であり得るように、第1のリンク102の湾曲に適合するように湾曲している。
【0062】
説明されるように、第2のツール機構112は、第5のリンク114、第6のリンク116、および第7のリンク118を含む。これらの要素は、第1のリンク102と合わせて、第2の四節機構を構成する。
【0063】
図1および
図2の例において、第5のリンク114は、中央通路126に対して垂直な第2の平面内にあり、第2のツール部材を構成する。第5のリンク114の第2のツール部材は、第1の端部および第2の端部を有する本体154と、本体154の第1の端部上の接触領域156と、本体154の第1の端部に近接する第5のジョイント158と、本体154の第2の端部における第6のジョイント160とを含む。
【0064】
第5のリンク114の第2のツール部材を構成する本体154は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第5のリンク114の本体154は、
図1の第1の図(a)に見られるように機構が閉鎖状態にあるとき、第2のツール機構112が第1のリンク102内の壁124の孔128内に格納または他の様式でドッキングされているときに第2のリンク106の本体154が第1のリンク102のシリンダの外周と位置合わせされてその中に収容され得るように、第1のリンク102の湾曲に適合するように湾曲している。
【0065】
接触領域156は、第2のツール部材が開放状態にある機構の外側に延出しているときに物体に係合するように構成される。特定の実施形態では、接触領域156は把持表面である。他の実施形態では、接触領域156はブレードである。さらに他の実施形態では、接触領域156は安定化足部である。特定の実施形態では、接触領域156は、本体154の一部として、本体154と同じ材料から形成される。他の実施形態では、接触領域156は、本体154とは異なる材料で形成されて、本体154に取り付けられ得る。特定の実施形態では、接触領域156は、中央通路126に対して垂直な第2の平面から中央通路126に対して垂直な第1の平面へと延出し得る。他の好適な材料および実装は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0066】
図1および
図2の例において、第6のリンク116は、中央通路126に対して垂直な第1の平面内にある。第6のリンク116は、第1のリンク102の第2のジョイント132と旋回可能に接続された第1の端部162と、第5のリンク114の第5のジョイント158と旋回可能に接続された第2の端部164と、第1の端部162と第2の端部164との間に延在する本体166とを有する。第6のリンク116の本体166は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第6のリンク116の本体166は、
図1の第1の図(a)に見られるように機構が閉鎖状態にあるときに、第6のリンク116の本体166が第1のリンク102内の孔128内に存在し、第1のリンク102の外周と同一平面であり得るように、第1のリンク102の湾曲に適合するように湾曲している。
【0067】
図1および
図2の例において、第7のリンク118は、中央通路126に対して垂直な第1の平面内にある。第7のリンク118は、第1のリンク102の第1のジョイント130と旋回可能に接続された第1の端部168と、第5のリンク114の第6のジョイント160と旋回可能に接続された第2の端部170と、第1の端部168と第2の端部170との間に延在する本体172とを有する。第7のリンク118の本体172は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第7のリンク118の本体172は、
図1の第1の図(a)に見られるように機構が閉鎖状態にあるときに、第7のリンク118の本体172が第1のリンク102内の孔128内に存在し、第1のリンク102の外周と同一平面であり得るように、第1のリンク102の湾曲に適合するように湾曲している。
【0068】
第1のツール機構104および第2のツール機構112の第1のリンク102上の深さ(またはシリンダの長さに沿った距離)は、機構の機能を変化させない。特定の実施形態では、壁124の孔128は、第1のリンク102の第2の端部122に近接して位置する。こうして、第1のツール機構104および第2のツール機構112も第2の端部122に近接して位置する。通常、第1の端部120はユーザに近接し、遠位の第2の端部122は作業空間内に挿入される。
【0069】
作動されると、ツール100は、第1のツール機構104および第2のツール機構112が第1のリンク102のシリンダの外周の内部に完全に収容されている第1の状態から、第1のツール機構104および第2のツール機構112が第1のリンク102の壁124内の孔128を通過して第1のリンク102の外周の外側に延出する第2の状態に移行する。
【0070】
いったん第2の状態に配備されると、第1のツール機構104および第2のツール機構112は、ツールの外周の外側の周囲環境内の物体と相互作用するために使用され得る。特定の実施形態では、
図1および
図2に見られるように、第2のリンク106の第1のツール部材および第5のリンク114の第2のツール部材は、第2のリンク106の接触領域136と第5のリンク114の接触領域156との間にある物体に係合するように構成される。そのような実施形態では、接触領域136、156は、それぞれのツール部材の平面から対応するツール部材の平面へと延出し得る。こうして、第2のリンクの接触領域136は、第1のツール部材の第1の平面から第2のツール部材の第2の平面へと延出し、第5のリンク114の接触領域156は、第2のツール部材の第2の平面から第1のツール部材の第1の平面へと延出する。このように、近づけられると接触領域136、156は合わさり、接触領域136、156の間に物体が把持されることを可能にする。他の実施形態では、接触領域136、156のうちの少なくとも1つがブレードであり、接触領域136、156が近づけられると物体は切断される。
【0071】
同様に、ツール100は、第1のツール機構104および第2のツール機構112が第1のリンク102の外周の外側に延出する第2の状態から、第1のツール機構104および第2のツール機構112が第1のリンク102の壁124内の孔128を通過して第1のリンク102の孔128および外周内に収容される第1の状態に移行し得る。
【0072】
2つの四節機構の作動は、低侵襲器具と同様に、ケーブルを使用することによって達成され得る。この作動方法は
図2に見ることができ、ここで、ツール100の第1のリンク102のシリンダの第2の端部122に位置する第1のツール機構104および第2のツール機構112を作動させるために、ツール100の第1のリンク102のシリンダの第1の端部120から延在するケーブル174が使用されている。
【0073】
図3は、本発明の中空ロッド展開可能アクチュエータツール200の別の実施形態を示す。
図3は、連続図(a)~(d)において中空ロッド展開可能アクチュエータツール200の斜視図を示し、第1の格納状態(a)から第2の配備状態(d)のツールの作動を示している。
【0074】
図3の中空ロッド展開可能アクチュエータツール200では、同心円状シリンダの形態の単一の中空ロッドには2つの四節機構が設けられ、その両方はシリンダの直径および厚さに適合しており、その結果、当該機構の個々のリンクはシリンダと同じ湾曲を有する(ただし、これは動作のための必要条件ではない)。
【0075】
内側シリンダを含む第1のリンク202は、両方の四節機構により共有される。第1の四節機構はまた、第2のリンク206および第3のリンク208を含む第1のツール機構204を含む。四節機構の最後の要素は、外側シリンダを含む第4のリンク210である。第4のリンク210はまた、第2の四節機構と共有される。第2の四節機構の残りは、第5のリンク214および第6のリンク216を含む第2のツール機構212を含む。これらの要素のそれぞれは、以下により詳細に説明される。
【0076】
第1のリンク202のシリンダは、第1の開口を有する第1の端部218と、第2の開口を有する第2の端部220と、第1の端部218と第2の端部220との間に延在し、ツール200の内周と、内部を通る第1の端部218から第2の端部220への中央通路224とを画定する第1の壁222とを有する。第1の孔226が第1の壁222内に配置されており、第1のジョイント228と、第2の摺動ジョイント230とをそこに装着させる。
【0077】
第1のリンク202の第1の壁222は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。他の好適な材料は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。第1のリンク202の内周、ならびに第1の端部218と第2の端部220との第1の壁222の長さは、中空ロッド展開可能アクチュエータツール200の意図される使用または用途に応じて変動し得る。
【0078】
第1の壁222内の第1の孔226は、本デバイスの機構が格納状態にあるときに第1のツール機構204および第2のツール機構212が第1の孔226内に存在するかまたは他の様式で格納されることを可能にするようにサイズ決めおよび寸法決めされた凹部、切欠き部、チャネル、通路、またはウィンドウなどを含む。第1のジョイント228は、第1の壁222内に埋め込まれ、第1の孔226の一端において第1の孔226をまたぐピンである。第2の摺動ジョイント230は、第1の壁222内のスロット232内に嵌め込まれ、第1の孔226の他端において第1の孔226をまたぐピンである。他の好適なジョイントデバイスおよび構成は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0079】
説明されるように、第1のツール機構204は、第2のリンク206および第3のリンク208を含む。これらの要素は、第1のリンク202および第4のリンク210と合わせて、第1の四節機構を構成する。
【0080】
図3の例において、第2のリンク206は第1のツール部材を構成する。第2のリンク206の第1のツール部材は、第1のジョイント228において第1のリンク202の第1の壁222と旋回可能に接続された第1の端部234と、接触領域238を有する第2の端部236と、第1の端部234と第2の端部236との間に延在する本体240と、第2のリンク206の第2の端部236からずらして配置された第3のジョイント242とを含む。
【0081】
第2のリンク206の第1のツール部材を構成する本体240は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第2のリンク206の本体240は、
図3の第1の図(a)に見られるように第1のツール機構204が格納状態にあるときに、第2のリンク206の本体240が第4のリンク210のシリンダの外周と位置合わせされてその中に収容され得るように、第1のリンク202お湾曲に適合するように湾曲している。
【0082】
接触領域238は、第1のツール部材が配備状態にある機構の外側に延出しているときに物体に係合するように構成される。特定の実施形態では、接触領域238は把持表面である。他の実施形態では、接触領域238はブレードである。さらに他の実施形態では、接触領域238は安定化足部である。特定の実施形態では、接触領域238は、本体240の一部として、本体240と同じ材料から形成される。他の実施形態では、接触領域238は、本体240とは異なる材料から形成されて、本体240に取り付けられ得る。他の好適な材料および実装は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0083】
第3のリンク208は、第2のリンク206の第3のジョイント242と旋回可能に接続された第1の端部244と、第4のジョイント248と旋回可能に接続された第2の端部246と、第1の端部244と第2の端部246との間に延在する本体250とを有する。第3のリンク208の本体250は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第3のリンク208の本体250は、
図3の第1の図(a)に見られるように機構が格納状態にあるときに、第3のリンク208の本体250が第1のリンク202内の第1の孔226内に存在し、第1のリンク202の内周と同一平面であるように、第1のリンク202の湾曲に適合するように湾曲している。
【0084】
第4のリンク210の外側シリンダは、第1の開口を有する第1の端部252と、第2の開口を有する第2の端部254と、第1の端部252と第2の端部254との間に延在し、中空ロッドの外周と、内部を通る第1の端部252から第2の端部254への中央通路224とを画定する第2の壁256とを有する。第2の孔258が第2の壁256内に配置されており、第4のジョイント248と第5のジョイント260とをそこに装着させる。
【0085】
第4のリンク210の第2の壁256は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。他の好適な材料は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。第4のリンク210の外周、ならびに第1の端部252と第2の端部254との間の第2の壁256の長さは、中空ロッド展開可能アクチュエータツール200の意図される使用または用途に応じて変動し得る。
【0086】
第2の壁256内の第2の孔258は、本デバイスの機構が閉鎖位置にあるときに第1のツール機構204および第2のツール機構212が第2の孔258内に存在するかまたは他の様式で格納されることを可能にするようにサイズ決めおよび寸法決めされた凹部、切欠き部、チャネル、通路、またはウィンドウなどを含む。
図3の実施形態では、第4のジョイント248は、第2の壁256内に埋め込まれ、第2の孔258の一端に位置する第2の孔258をまたぐピンである。第5のジョイント260は、第2の壁256内に埋め込まれ、第2の孔258の他端において第2の孔258をまたぐピンである。他の好適なジョイントデバイスおよび機構は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0087】
説明されるように、第2のツール機構212は、第5のリンク214および第6のリンク216を含む。これらの要素は、第1のリンク202および第4のリンク210と合わせて、第2の四節機構を構成する。
【0088】
図3の例において、第5のリンク214は第2のツール部材を構成する。第5のリンク214の第2のツール部材は、第5のジョイント260において第4のリンク210の第2の壁256と旋回可能に接続された第1の端部262と、接触領域266を有する第2の端部264と、第1の端部262と第2の端部264との間に延在する本体268と、第5のリンク214の第2の端部264からずらして配置された第6のジョイント270とを含む。
【0089】
第5のリンク214の第2のツール部材を構成する本体268は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第5のリンク214の本体268は、
図3の第1の図(a)に見られるように第2のツール機構212が格納状態にあるときに、第5のリンク214の本体268が第4のリンク210のシリンダの外周と位置合されてその中に収容され得るように、第4のリンク210の湾曲に適合するように湾曲している。
【0090】
接触領域266は、第2のツール部材が配備状態にある機構の外側に延出しているときに物体に係合するように構成される。特定の実施形態では、接触領域266は把持表面である。他の実施形態では、接触領域266はブレードである。さらに他の実施形態では、接触領域266は安定化足部である。特定の実施形態では、接触領域266は、本体268の一部として、本体268と同じ材料から形成される。他の実施形態では、接触領域266は、本体268とは異なる材料で形成されて、本体268に取り付けられ得る。他の好適な材料および実装は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0091】
第6のリンク216は、第1のリンク202の第2の摺動ジョイント230と旋回可能に接続された第1の端部272と、第5のリンク214の第6のジョイント270と旋回可能に接続された第2の端部274と、第1の端部272と第2の端部274との間に延在する本体276とを有する。第6のリンク216の本体276は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第6のリンク216の本体250は、
図3の第1の図(a)に見られるように機構が格納状態にあるときに、第6のリンク216の本体250が第1のリンク202内の第1の孔226内に存在し、第1のリンク202の内周と同一平面であり得るように、第1のリンク202の湾曲に適合するように湾曲している。
【0092】
第1のリンク202、第1のツール機構204、および第2のツール機構212の第4のリンク210上の深さ(またはシリンダの長さに沿った距離)は、機構の機能を変化させない。特定の実施形態では、第1のリンク202は、第4のリンクの全長を延長する。特定の実施形態では、第1の壁222の第1の孔226および第2の壁256の第2の孔258は、第4のリンク210の第2の端部254および第1のリンク202の第2の端部220に近接して位置する。こうして、第1のツール機構204および第2のツール機構212も第2の端部220、254に近接して位置する。通常、第1の端部218、252はユーザに近接する一方、遠位の第2の端部220、254は作業空間内に挿入される。
【0093】
矢印280によって示されるように第1のリンク202の内側シリンダが第4のリンク210の外側シリンダに対して回転されると、ツール200は、
図3の第1の図(a)に見られるように、第1のツール機構204および第2のツール機構212が第1のリンク202の第1の壁222の第1の孔226および第4のリンク210の第2の壁256の第2の孔258内に収容されている第1の状態から、
図3の最後の図(d)に見られるように、第1のツール機構204および第2のツール機構212が第4のリンク210の第2の壁256内の第2の孔258を通過して、第1のツール機構204および第2のツール機構212がツール200の外側で物体と相互作用し得る第4のリンク210の外周の外側に延出する第2の状態に移行する。
図3の2番目の図(b)において、第1のツール機構204は延出しており、第1のリンク202の内側シリンダは、矢印280によって示されるように第4のリンク210の外側シリンダに対して回転され、第1のリンク202上の第1のジョイント228を第4のリンク210上の第4のジョイント248に向かって移動させ、第3のリンク208を外向きに揺らし、これにより第2のリンク206の第1のツール部材がツール200の外側に移動される。スロット232内を摺動する第2の摺動ジョイント230のピンは、第2のツール機構212が配備されるのを防止する。
図3の3番目の図(c)において、第2の摺動ジョイント230のピンは、スロット232の端部に到達し、第6のリンク216は外向きに揺れ、これにより第5のリンク214の第2のツール部材がツール200の外側に移動される。
図3の最後の図(d)において、第1のツール機構204および第2のツール機構212は、第2の配備状態において延出している。
【0094】
いったん第2の状態に配備されると、第1のツール機構204および第2のツール機構212は、ツールの外周の外側の環境内の物体と相互作用するために使用され得る。特定の実施形態では、
図3に見られるように、第2のリンク206の第1のツール部材および第5のリンク214の第2のツール部材は、第2のリンク206の接触領域238と第5のリンク214の接触領域266との間にある物体に係合するように構成される。
【0095】
同様に、ツール200は、第1のツール機構204および第2のツール機構212が第4のリンク210の外周の外側に延出している第2の状態から、第1のツール機構204および第2のツール機構212が第4のリンク210の第2の壁256内の第2の孔258を通過してツール200の内周および外周内に収容される第1の状態に移行し得る。これは、第1のリンク202の内側シリンダを、ツール200を作動させるのに使用したのとは反対の方向に第4のリンク210の外側シリンダに対して回転させることによって達成される。
【0096】
本発明の別の実施形態によれば、
図4Aから
図4Cを参照して、2つの四節機構は、2つの同心円状シリンダ上に位置する2つの共通ジョイントを共有する。内側シリンダおよび機構の回転により作動が達成される。これらの特徴により、回転の方向に基づき2つの異なる位置で把持表面が合わさることが可能となる。
【0097】
図4Aおよび
図4Bは、本発明の中空ロッド展開可能アクチュエータツール400の別の実施形態を示す。
図4Aは、連続図において中空ロッド展開可能アクチュエータツール300の上面図を示し、第1の格納状態から第2の配備状態のツール300の作動を示している。
図4Bは、連続図において中空ロッド展開可能アクチュエータツール300の等大図を示す。
【0098】
図4Aおよび
図4Bの中空ロッド展開可能アクチュエータツール200では、同心円状シリンダの形態の単一の中空ロッドには2つの四節機構が設けられ、その両方はシリンダの直径および厚さに適合しており、その結果、当該機構の個々のリンクはシリンダと同じ湾曲を有する(ただし、これは動作のための必要条件ではない)。
【0099】
内側シリンダを含む第1のリンク302は、両方の四節機構により共有される。第1の四節機構はまた、第2のリンク304および第3のリンク306を含む第1のツール機構を含む。四節機構の最後の要素は、外側シリンダを含む第4のリンク308である。第4のリンク308はまた、第2の四節機構と共有される。第2の四節機構の残りは、第5のリンク310および第6のリンク312を含む第2のツール機構である。これらの要素のそれぞれは、以下により詳細に説明される。
【0100】
第1のリンク302のシリンダは、第1の開口を有する第1の端部314と、第2の開口を有する第2の端部316と、第1の端部314と第2の端部316との間に延在し、ツール300の内周と、内部を通る第1の端部314から第2の端部316への中央通路320とを画定する第1の壁318とを有する。第1の孔322が第1の壁318内に配置されており、第1のジョイント324をそこに装着させる。
【0101】
第1のリンク302の第1の壁318は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。他の好適な材料は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。第1のリンク302の内周、ならびに第1の端部314と第2の端部416との間の第1の壁318の長さは、中空ロッド展開可能アクチュエータツール300の意図される使用または用途に応じて変動し得る。
【0102】
第1の壁318内の第1の孔322は、本デバイスの機構が格納状態にあるときに、第1のツール機構の第2のリンク304および第3のリンク306、ならびに第2のツール機構の第5のリンク310および第6のリンク312が第1の孔322内に存在するかまたは他の様式で格納されることを可能にするようにサイズ決めおよび寸法決めされた凹部、切欠き部、チャネル、通路、またはウィンドウなどを含む。第1のジョイント324は、第1の壁318内に埋め込まれ、第1の孔322をまたぐピンである。他の好適なジョイントデバイスおよび構成は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0103】
説明されるように、第1のツール機構は、第2のリンク304および第3のリンク306を含む。これらの要素は、第1のリンク302および第4のリンク308と合わせて、第1の四節機構を構成する。
【0104】
第2のリンク304は、第1のジョイント324において第1のリンク302の第1の壁318と旋回可能に接続された第1の端部326と、接触領域330を有する第2の端部328と、第1の端部326と第2の端部328との間に延在する本体332と、第2のリンク304の第2の端部328からずらして配置された第2のジョイント334とを含む。
【0105】
第2のリンク304の本体332は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第2のリンク304の本体332は、
図4Aおよび
図4Bの左端の図に見られるようにツール300が格納状態にあるときに、第2のリンク304の本体332が第4のリンク308のシリンダの外周と位置合されてその中に収容され得るように、第1のリンク302の湾曲に適合するように湾曲している。
【0106】
接触領域330は、第1のツール機構が配備状態にある機構の外側に延出しているときに物体に係合するように構成される。特定の実施形態では、接触領域330は把持表面である。他の実施形態では、接触領域330はブレードである。さらに他の実施形態では、接触領域330は安定化足部である。特定の実施形態では、接触領域330は、本体332の一部として、本体332と同じ材料から形成される。他の実施形態では、接触領域330は、本体332とは異なる材料から形成されて、本体332に取り付けられ得る。他の好適な材料および実装は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0107】
第3のリンク306は、第2のリンク304の第2のジョイント334と旋回可能に接続された第1の端部336と、第3のジョイント340と旋回可能に接続された第2の端部338と、第1の端部336と第2の端部338との間に延在する本体342とを有する。第3のリンク306の本体342は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第3のリンク306の本体342は、
図4Aおよび
図4Bの左端の図に見られるように機構が格納状態にあるときに、第3のリンク306の本体342が第1のリンク302内の第1の孔322内に存在し、第1のリンク302の内周と同一平面であり得るように、第1のリンク302の湾曲に適合するように湾曲している。
【0108】
第4のリンク308の外側シリンダは、第1の開口を有する第1の端部344と、第2の開口を有する第2の端部346と、第1の端部344と第2の端部346との間に延在し、中空ロッドの外周と、内部を通る第1の端部344から第2の端部346への中央通路320とを画定する第2の壁348とを有する。第2の孔350が第2の壁348内に配置されており、第3のジョイント340をそこに装着させる。
【0109】
第4のリンク308の第2の壁348は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。他の好適な材料は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。第4のリンク308の外周、ならびに第1の端部344と第2の端部346との間の第2の壁348の長さは、中空ロッド展開可能アクチュエータツール300の意図される使用または用途に応じて変動し得る。
【0110】
第2の壁348の第2の孔350は、本デバイスの機構が閉鎖位置にあるときに、第1のツール機構の第2のリンク304および第3のリンク306、ならびに第2のツール機構の第5のリンク310および第6のリンク312が第2の孔350内に存在するかまたは他の様式で格納されることを可能にするようにサイズ決めおよび寸法決めされた凹部、切欠き部、チャネル、通路、またはウィンドウなどを含む。
図4Aおよび
図4Bの実施形態では、第3のジョイント340は、第2の壁348内に埋め込まれ、第2の孔350をまたぐピンである。他の好適なジョイントデバイスおよび機構は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0111】
説明されるように、第2のツール機構は、第5のリンク310および第6のリンク312を含む。これらの要素は、第1のリンク302および第4のリンク308と合わせて、第2の四節機構を構成する。加えて、第5のリンク310は、第1のジョイント324を第2のリンク304と共有し、第6のリンク312は、第3のジョイント340を第3のリンク306と共有する。
【0112】
第5のリンク310は、第1のジョイント324において第1のリンク302の第1の壁318と旋回可能に接続された第1の端部352と、接触領域356を有する第2の端部354と、第1の端部352と第2の端部354との間に延在する本体358と、第5のリンク310の第2の端部354からずらして配置された第4のジョイント360とを含む。
【0113】
第5のリンク310の第2のツール部材を構成する本体358は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第5のリンク310の本体358は、
図4Aおよび
図4Bの左端の図に見られるように第2のツール機構が格納状態にあるときに、第5のリンク310の本体358が第4のリンク308のシリンダの外周と位置合されてその中に収容され得るように、第4のリンク308の湾曲に適合するように湾曲している。
【0114】
接触領域356は、第2のツール機構が配備状態にあるツール300の外側に延出しているときに物体に係合するように構成される。特定の実施形態では、接触領域356は把持表面である。他の実施形態では、接触領域356はブレードである。さらに他の実施形態では、接触領域356は安定化足部である。特定の実施形態では、接触領域356は、本体358の一部として、本体358と同じ材料から形成される。他の実施形態では、接触領域356は、本体358とは異なる材料で形成されて、本体358に取り付けられ得る。他の好適な材料および実装は、本開示の利益を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0115】
第6のリンク312は、第5のリンク310の第4のジョイント360と旋回可能に接続された第1の端部362と、第4のリンク308の第3のジョイント340と旋回可能に接続された第2の端部364と、第1の端部362と第2の端部364との間に延在する本体366とを有する。第6のリンク312の本体366は、プラスチック、金属、または展開可能面を形成するのに好適な任意の他の材料で形成され得る。好適な材料の例としては、ステンレス鋼、チタン、ニチノール、炭化タングステン、カーボンスチール、アルミニウム、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ乳酸(PLA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)プラスチック、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびアクリル樹脂が挙げられる。特定の実施形態では、第6のリンク312の本体366は、
図4Aおよび
図4Bの左端の図に見られるように機構が格納状態にあるときに、第6のリンク312の本体366が第1のリンク302内の第1の孔322内に存在し、第1のリンク302の内周と同一平面であり得るように、第1のリンク302の湾曲に適合するように湾曲している。
【0116】
第1のリンク302、第1のツール機構、および第2のツール機構の第4のリンク308上の深さ(またはシリンダの長さに沿った距離)は、機構の機能を変化させない。特定の実施形態では、第1のリンク302は第4のリンク308の全長を延長する。特定の実施形態では、第1の壁318の第1の孔322および第2の壁348の第2の孔350は、第4のリンク308の第2の端部346および第1のリンク302の第2の端部316に近接して位置する。こうして、第1のツール機構および第2のツール機構も第2の端部316、346に近接して位置する。通常、第1の端部314、344はユーザに近接し、遠位の第2の端部316、346は作業空間に挿入される。
【0117】
矢印370によって示されるように第1のリンク302の内側シリンダが第4のリンク308の外側シリンダに対して回転されると、ツール300は、
図4Aおよび
図4Bの左端の図に見られるように、第1のツール機構の第2のリンク304および第3のリンク306ならびに第2のツール機構の第5のリンク310および第6のリンク312が第1のリンク302の第1の壁318の第1の孔322および第4のリンク308の第2の壁348の第2の孔350内に収容されている第1の状態から、
図4Aおよび
図4Bの右端の図に見られるように、第1のツール機構の第2のリンク304および第3のリンク306ならびに第2のツール機構の第5のリンク310および第6のリンク312が第4のリンク308の第2の壁348内の第2の孔350を通過して、第2のリンク304の接触領域330および第5のリンク310の接触領域356がツール300の外側で物体と相互作用し得る第4のリンク308の外周の外側に延出する第2の状態に移行する。いったん第2の状態に配備されると、第1のツール機構204および第2のツール機構212は、ツールの外周の外側の環境内の物体と相互作用するために使用され得る。
【0118】
同様に、ツール300は、第1のツール機構の第2のリンク304および第3のリンク306ならびに第2のツール機構の第5のリンク310および第6のリンク312が第4のリンク308の外周の外側に延出している第2の状態から、第1のツール機構の第2のリンク304および第3のリンク306ならびに第2のツール機構の第5のリンク310および第6のリンク312が第4のリンク308の第2の壁348内の第2の孔350を通過してツール300の内周および外周内に収容される第1の状態に移行し得る。これは、第1のリンク302の内側シリンダを、ツール300を作動させるのに使用したのとは反対の方向に第4のリンク308の外側シリンダに対して回転させることによって達成される。
【0119】
特定の実施形態では、コンプライアント機構の使用により、ツール300の製造、組立て、および全体的な複雑さをさらに単純化することが可能である。コンプライアント機構の原理を適用することにより、ピンジョイントをコンプライアントセグメントで置き換えて同じ動きを提供することができる。
図4Cは、
図4Aおよび
図4Bに示される機構のコンプライアントバージョンを示す。これらのコンプライアント構成は、平面CNCルーティングおよびダイカッティングなどのより多くの製造方法を可能にする。
【0120】
図4Cは、連続図において中空ロッド展開可能アクチュエータツール300の斜視図を示す。左端の図は閉鎖または格納状態にあるツールを示す一方、右端の図は開放または配備状態にあるツール300を示す。
【0121】
この実施形態では、共有される第1のジョイント324または共有される第3のジョイント340のうちの1または複数がコンプライアント機構で置き換えられる。コンプライアント機構は、材料が従来のピンジョイントによって提供される動きの度合いを模倣して曲がることを可能にするために、ジョイントを形成する材料の可撓性の性質を利用する。コンプライアント機構を使用することにより、第2のリンク304および第5のリンク310は、1片の材料で形成され得る。同様の方式で、第3のリンク306および第6のリンク312も、1片の材料で形成され得る。
【0122】
2つの機構は1つの単一片を共有し、この片のコンプライアンスにより2つの別個のリンクと同様の動きが達成される。コンプライアンスはまたシステムを双安定にする。
【0123】
リンクの形状は機構の動きのために恣意的であることが強調される。ピン間の距離が同じなままであり、リンクが自己干渉しない限り、機構は同じ動きを有し得る。機構が閉鎖しているときに移動しているリンクを完全に隠すために、リンクは中空ロッドの円筒状チューブの湾曲の半径、および完全に折り畳まれたときに中空ロッドの内部に嵌まる形状に制限される。
【0124】
前述のとおり、特定の実施形態では、第1のツール機構104、204および第2のツール機構112、212の接触領域136、156、238、266は、安定化足部として構成される。
図5Aおよび5Bは、ツール100、200の着陸装置または安定化足部として第1のツール機構104、204および第2のツール機構112、212を使用するなどの非把持用途を示す。
図5Aは、接触領域136、156が安定化足部400、402として構成され、第1の格納状態にある、
図1および
図2のツール100を示す。
図5Bは、安定化足部400、402が第2の配備状態にあるツール100を示す。
【0125】
図6は、本発明の中空ロッド展開可能アクチュエータツール100、200を使用するための方法500を示す。まず、本明細書に記載の中空ロッド展開可能アクチュエータツール100、200が提供される(段階502)。このツール100、200は、中空ロッドアクチュエータツールが通常使用される、掘削現場または外科環境などの特定の作業空間内に配備され得る。次に、ツール100、200は、作業空間内で作動されて(段階504)、第1の閉鎖状態から、機構がツール100、200の円周の外側にある物品と相互作用するために使用され得る第2の開放状態に移行し得る(段階506)。特定の実施形態では、ツール100、200はまた、第2の開放状態から第1の閉鎖状態に戻るように移行して、ツール100、200を係合解除し得(段階508)、ツール100は作業空間から取り出され得る。
【0126】
ツール100、200の作動(段階504)は、
図1から
図3の、左から右に移動する連続図において示され、左端の図は第1の格納状態にあるツール100、200であり、右端の図は、ツール100、200がツール100、200の円周の外側にある物体に係合する配備された第2の状態にあるツール100である。
【0127】
図1および
図2の実施形態では、ツール100は、
図2に示される作動ケーブル174の使用によって作動される。
図3の実施形態では、ツール200は、第1のリンク202の内側シリンダが第4のリンク210の外側シリンダに対して回転することによって作動される。
【0128】
いくつかの実施形態では、第1のツール機構104、204の接触領域136、238および第2のツール機構112、212の接触領域156、266による物体の係合(段階506)は、第1のツール機構104、204の接触領域136、238と第2のツール機構112、212の接触領域156、266との間に物体を把持することを含む。接触領域136、156、238、266のうちの少なくとも1つがブレードである場合など、他の実施形態では、第1のツール機構104、204の接触領域136、238および第2のツール機構112、212の接触領域156、266による物体の係合は、第1のツール機構104、204の接触領域136、238と第2のツール機構112、212の接触領域156、266との間で物体を切断することを含む。
図5Aおよび
図5Bに見られるように、さらに他の実施形態では、配備されると、接触領域136、156、安定化足部400、402は、物体上にツール100を安定化させ、バランスをとらせ、または他の様式で位置付けるように機能した。
【0129】
同様の方式で、ツール100、200は、ツール100、200を配備された第2の状態から第1の格納状態に移行させることによって、係合解除され得る(段階508)。その際、ツール100、200は環境から取り出され得る。
【0130】
従来の円筒状シャフトまたはチューブのツールは、とりわけチューブが小さい場合に、1つのツールのみがシャフトの端部で動作することを可能にすることが多い。本発明は、器具または機構が円筒状チューブ内に含まれて、シャフトの端部上の他の器具と組み合わせて単一の入口を介して作業空間に進入することを可能にする。これにより、i)必要とされるツールの変更の階数を減らすことにより、制限された/遠隔の作業空間においてタスクを実行するのに必要とされる時間を短縮することができ、ii)必要とされる進入孔/点の数を減らすことにより作業空間の境界への外傷/損傷を減らすことができ、iii)ブレード/グリッパと相互作用する唯一の組織は円筒状シャフトの内径内に引き込まれるものだけなので、ブレード/グリッパと体組織との間の干渉を制限することにより、作業空間への外傷/損傷を減らすことができ、iv)空間内に進入するのに必要とされるシャフトがより少なくなるため、ツール設定と合わせて使用される制御システムの複雑さを低減することができ、v)手順のコストを削減することができる。
【0131】
本明細書で利用される任意の程度で、用語「含む(comprises)」および「含む(comprising)」は、排他的ではなく、包括的であると解釈されることが意図される。本明細書で利用される場合、用語「例示的(exemplary)」、「例」、および「例示的(illustrative)」は、「例、事例、または例示の役割を果たす」ことを意味することが意図され、他の構成に対して好ましいまたは有利な構成を示している、または示していないものとして解釈すべきではない。本明細書で利用される場合、用語「約」および「およそ」は、特性、パラメータ、サイズ、および寸法の変動など、主観的または客観的な値の変動の上限および下限内に存在し得る変動を網羅することが意図される。1つの非限定的な例では、用語「約」および「およそ」は、+10%以下または-10%以下を意味する。1つの非限定的な例では、用語「約」および「およそ」は、関連分野の当業者により含まれるのに十分に近いと見なされることを意味する。本明細書で利用される場合、用語「実質的に」は、当業者によって理解され得るように、完全またはほぼ完全な程度または度合いの動作、特徴、特性、状態、構造、物品、または結果を指す。例えば、「実質的に」円形である物体とは、物体が数学的に決定可能な限界まで完全に円形であるか、当業者により認識若しくは理解され得るほぼ円形であるかのいずれかであることを意味し得る。いくつかの場合では、絶対的な完全性からの逸脱の正確な許容される度合いは特定の文脈に依存し得る。しかしながら、一般に、完全性の近似は、絶対的および十分な完全性が達成されたか得られたかのような同じ全体的な結果を有するためである。「実質的に」の使用は、当業者に理解され得るように、動作、特徴、特性、状態、構造、物品、または結果の完全またはほぼ完全な欠如を指すために否定的な意味合いで利用される場合にも同等に適用可能である。
【0132】
前述の説明を鑑みて、本発明の数々の変更および代替的な実施形態が当業者には明らかであろう。したがって、この説明は例示的のみであり、本発明を実行するための最良のモードを当業者に挟持する目的のためのものとして解釈すべきである。構造の詳細は、本発明の趣旨から逸脱することなく実質的に変動し得、添付の特許請求の範囲内にあるすべての変更の排他的な使用が確保される。本明細書内で、実施形態は明確かつ簡潔な明細書が記述されることを可能にするように説明されているが、実施形態は、本発明から逸脱することなく様々に組み合わされるまたは分けられ得ることが意図され、理解されるであろう。本発明は、添付の特許請求の範囲および適用可能な法的規則により必要とされる程度にのみ限定されることが意図される。
【0133】
また、以下の請求項は本明細書に記載の本発明のすべての一般的および特定の特徴を網羅するものであり、本発明の範囲のすべての記述は、言語上、それに含まれると言えることも理解され得る。