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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】ナノファイバー及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   D01F 9/12 20060101AFI20230518BHJP
   D01D 5/04 20060101ALI20230518BHJP
   D04H 1/728 20120101ALI20230518BHJP
   C01B 32/198 20170101ALI20230518BHJP
   C01B 32/15 20170101ALI20230518BHJP
【FI】
D01F9/12
D01D5/04
D04H1/728
C01B32/198
C01B32/15
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021565123
(86)(22)【出願日】2020-11-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2020128500
(87)【国際公開番号】W WO2022099570
(87)【国際公開日】2022-05-19
【審査請求日】2021-11-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517312490
【氏名又は名称】ヂェァジァン ユニバーシティ
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.866,Yuhangtang Road,Xihu District,Hangzhou, Zhejiang China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ガオ チャオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ジャチン
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109505064(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105648579(CN,A)
【文献】韓国登録特許第10-1423757(KR,B1)
【文献】特表2020-506996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01F 1/00- 6/96
9/00- 9/04
11/00-13/04
D01D 1/00-13/02
D04H 1/00-18/04
D02G 1/00- 3/48
D06M10/00-11/84
C01B32/00-32/991
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
具体的な方法は次のとおりである:
(1)ポリアクリル酸ナトリウムと酸化グラフェンとを超高延伸倍率の混合紡糸液に調製し、ここで、超高延伸倍率とは、溶液延伸倍率が2000%以上であることを意味し、紡糸液中の酸化グラフェン(GO)シート層のサイズは20~30μmであり、濃度は0.5~1.2wt%であり、前記酸化グラフェンの質量分率はポリアクリル酸ナトリウム、酸化グラフェンの総質量の30%~60%であり、
(2)工程(1)で調製した混合紡糸液をエレクトロスピニングして収集し、酸化グラフェン/ポリアクリル酸ナトリウム複合ナノファイバーを得ることを特徴とするナノファイバーの製造方法。
【請求項2】
さらに、工程(2)で得られた複合ファイバーを化学還元して還元酸化グラフェン/ポリアクリル酸ナトリウム複合ナノファイバーを得ることを特徴とする請求項1に記載のナノファイバーの製造方法。
【請求項3】
さらに、化学還元した後の還元酸化グラフェン/ポリアクリル酸ナトリウム複合ナノファイバーを2段階で熱処理して純粋なグラフェンファイバーを得ることを特徴とする請求項2に記載のナノファイバーの製造方法。
【請求項4】
前記工程(1)におけるポリアクリル酸ナトリウム(PAAS)と酸化グラフェンとの質量比が1:1であることを特徴とする請求項1に記載のナノファイバーの製造方法。
【請求項5】
前記化学還元方法は以下の通りである:ヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸することを特徴とする請求項2に記載のナノファイバーの製造方法。
【請求項6】
前記熱処理方法は以下の通りである:1000℃、2800℃の不活性雰囲気下で1時間ずつ順次熱処理することを特徴とする請求項3に記載のナノファイバーの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェン材料の分野に関し、具体的にはナノファイバー及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グラフェン(Graphene)はspハイブリッド単層炭素原子が堆積した二次元ハニカム格子構造単原子層結晶体であり、共平面内の炭素原子間の共有結合エネルギーは607KJ/molに達する。非常に強い結合エネルギーはグラフェンに有益な機械的性質と構造的剛性を与え、引張強度は130GPa、弾性率は1TPa以上に達する。また、面内炭素原子のp軌道は互いに重なり合って大きなπ結合を形成し、弱局在化した電子は平面内で隣接する炭素原子間を自由に飛び跳ねることができる。そのためグラフェンは良好な電気的性質を有し、抵抗率は10-6Ω・cmまで低く、室温抵抗が最も低い材料として知られている。
【0003】
グラフェンを構築単位としてグラフェン・ベースマクロ材料を構築し、グラフェンの優れた性能をマクロ材料に発現し、関連分野での応用を推進することは、現在の科学研究におけるホットな問題となっている。各種グラフェンマクロ材料の中で、グラフェンファイバーは機能性植物、スマートセンサー、繊維状電池とスーパーキャパシタ及び触媒などの分野における巨大な応用潜在力として広く注目されている。ポリマーを炭化して得られる従来の炭素繊維とは異なり、グラフェンファイバーは大型のグラフェンシートを繊維軸方向に沿って秩序立てて組み立てたものであるため、繊維の力学的、熱的、電気的性能は従来の炭素繊維の限界を突破することが期待される。また、酸化グラフェンには複数の機能化物質を担持させることができるため、グラフェンファイバーは次世代の構造機能一体化繊維材料となることが期待される。
【0004】
現在、グラフェンファイバーは主に液晶湿式紡糸法により製造されており、この方法は操作が簡単で連続性に優れており、製造されたグラフェンファイバーは直径が約10~50μm、引張強度が2.2GPa、ヤング率が400GPa、導電率が8×10S m-1に達しているが、グラフェンセルの性能よりもはるかに低い。これは、製造の過程で、紡糸口の押出膨張効果、溶媒の揮発速度と酸化グラフェンゲル繊維の乾燥速度との不整合、および紡糸ダクト内の径方向の剪断応力勾配による繊維コアシェル型構造は、繊維内部の酸化グラフェンシート層の非軸方向の配列と非緻密な堆積を引き起こし、繊維性能に大きな影響を与える。そのため、繊維内のグラフェンシート層の配列配向を向上させたり、繊維内のシート層間隔や欠陥を減少させたりするなど、繊維内部構造を制御することが、グラフェンファイバーの性能を向上させる主な方法である。
【0005】
上記の制御目的を達成するためには、酸化グラフェンのシート層サイズを大きくすると同時に繊維径を小さくすること、すなわち、シート層サイズと繊維径との比(本発明ではシート径比と記載する)を大きくすることができる。湿式紡糸のシート径比は通常0.2~2の間であり、超大型酸化グラフェン(そのサイズは約100~200μm)を使用するとシート径比は最大10まで達する。しかし、湿式紡糸に使用する針の内径が制限されているため(通常60~250μm)、ナノスケールのグラフェンファイバーを得ることが困難であり、また繊維性能の向上が制限されている。
【0006】
エレクトロスピニング法(electrospinning mefthod)は、ポリマー紡糸液を用い、帯電したジェットを電界力の作用により表面張力を克服して極細ナノファイバーに伸ばし、基底まで高速飛行させる。この過程で、繊維中の溶媒が速やかに揮発し、固化したナノファイバーが基底表面に堆積する。この方法は、操作が簡単で、コストが安く、汚染が少なく、ポリマーナノファイバーを製造するための効率的な方法である。しかし、エレクトロスピニングを用いてグラフェンナノファイバーを製造することは常に挑戦である:一方、酸化グラフェン溶液は表面張力が大きすぎて、伸ばす可能性が低すぎて繊維になることができない。一方、紡糸性ポリマー溶液に酸化グラフェンを添加すると、ポリマーはグラフェンシート層の積層を大きく破壊するため、その含有量を非常に低く(固形分<5 wt%)させ、比較的少ない酸化グラフェンの含有量は延伸過程でグラフェンファイバーに効率的に組み立てることができず、ポリマーが炭化した後も無定形炭素繊維成分が主である。そのため、エレクトロスピニング法を用いて、高強度または高導電性のグラフェンナノファイバーが得られるのは、研究の焦点となっている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の1つの目的は、少なくとも繊維軸方向に沿って前後に重ね接合されたグラフェンシートを含み、前記グラフェンのサイズが20~30μmであり、周方向に沿って捲縮しており、前後に重ね接合されたグラフェンシートの間にグラフェンシートの「交互にずれる入れ子」の構造的特徴が現れるようになっているグラフェン材料分野のナノファイバーを提供することである。このような周方向捲縮による「交互にずれる入れ子」構造は、グラフェンファイバーの直径を大幅に縮小し、繊維の細さを200nm以下にすることが実現する。
【0008】
極端的な場合には、繊維は200nm以下の微細化が可能であり、単層グラフェンを捲縮したものである。
【0009】
本発明のもう一つの目的は、少なくとも繊維軸方向に沿って前後に重ね接合されたグラフェンシートを含み、前記グラフェンのサイズが20~30μmであり、周方向に沿って捲縮しており、前後に重ね接合されたグラフェンシートの間にグラフェンシートの「交互にずれる入れ子」の構造的特徴が現れるようになっているグラフェンのナノファイバーを提供することである。このような周方向捲縮による「交互にずれる入れ子」構造は、繊維の機械的性能を大幅に向上させ、引張強度は最大10.2GPa、破断伸びは0.93%まで達することができる。一方、Griffith断裂理論(σ~D-1/2)によると、繊維の直径が小さいほど強度が大きくなる。これは、繊維径が小さいほど繊維中のマイクロクラックや欠陥が少なくなるとともに、構成単位(グラフェンシート)が軸方向に沿って規則的に配向しているため、繊維中の応力集中が大幅に低減されるためである。一方、このような周方向捲縮による「交互にずれる入れ子」構造は、グラフェンシート層間をより緻密にし、繊維の機械的性能を大幅に向上させる。さらに、このような周方向捲縮による「交互にずれる入れ子」構造のグラフェンファイバーは、破断後の破断口が不揃いであり、典型的な靭性破断特性を示しており、繊維破断はグラフェンシート層の滑動メカニズムに基づいており、欠陥や亀裂進展によって制御されたマイクロメートルサイズの繊維よりも破断強度が大きいことが示されている。
【0010】
本発明の一つの目的は、少なくとも繊維軸方向に沿って前後に重ね接合されたグラフェンシートを含み、前記グラフェンのサイズが20~30μmであり、周方向に沿って捲縮しており、グラフェンシートの「交互にずれる入れ子」の構造特徴として表現されている。このような周方向捲縮によって形成された「交互にずれる入れ子」構造は、繊維のシート径比を100以上、すなわちグラフェンシートサイズを繊維径の100倍とすることができるため、繊維中のグラフェンシートエッジ欠陥をより少なくすることができる。湿式紡糸されたグラフェンマイクロメートル繊維や炭素繊維に比べて電子散乱が少なく、電子輸送能力が大幅に向上し、熱処理後のグラフェンナノファイバーの導電率は2.7×10S m-1まで達する。
【0011】
本発明のもう一つの目的は、20~30μmのサイズの酸化グラフェンとポリマーとを混合して超高延伸倍率を有する混合紡糸液を用いて、エレクトロスピニングにより、軸方向に連続的に重ね接合しながら周方向に沿って捲縮したナノファイバーを得ることを主な目的とし、上記構造のグラフェンファイバーの製造方法を提供することにある。注射針出口の紡糸液は、電界力によってテーラーコーン(Taylorcone)を形成し、徐々に伸びて細くなり、加速して負の高圧収集装置に向かって飛ぶ。この過程で、溶液内の酸化グラフェンシート(20~30μm)の配列が無秩序から秩序へと徐々に変化し、噴流中の酸化グラフェンシートが周方向に沿って筒状に捲縮する。噴流がさらに加速すると、捲縮した酸化グラフェンシートは軸方向に滑動し、噴流径は最終的にナノサイズに達することができる。高速飛行中にポリマー/酸化グラフェンナノファイバー中の水分が急速に揮発し、本来の酸化グラフェン捲縮と連続重ね接合する構造を保持することができる。エレクトロスピニング法による高速延伸により、繊維末端速度を1.5m/s以上とすることができ、繊維横断面方向における酸化グラフェンのシート層数を20枚以内、さらには1枚と少なくすることができるため、繊維中のシート層配向性を向上させ、繊維中の欠陥やしわを低減することができる。
【0012】
具体的には、以下のステップを含む:
【0013】
(1)(sodium polyacrylate)ポリアクリル酸ナトリウム(PAAS)と酸化グラフェンとを超高延伸倍率の混合紡糸液に調製する。ここで、超高延伸倍率とは、溶液延伸において、初期距離の20倍以上まで延伸可能であることをいう。紡糸液中の酸化グラフェン(GO)シート層のサイズは20~30μmであり、濃度は0.5~1.2wt%である。ポリマーを含まない酸化グラフェン水溶液(またはDMF、DMAcなど)の表面張力は70mN/mと大きい。これに比べて、混合紡糸液は表面張力が著しく低下(24mN/mと低い)し、ポリマー溶液の粘弾性を有するため、極細繊維に延伸する過程で表面張力が大きくなり、溶液が早期に破断することがないことが保証されている。
【0014】
(2)工程1で調製した混合紡糸液をエレクトロスピニングしてナノファイバーを採取する。注射針出口の紡糸液は、電界力によってテーラーコーンを形成し、徐々に伸びて細くなり、負の高圧収集装置に向かって飛ぶ。この過程で、溶液内部の酸化グラフェンシート層の配列は、無秩序から秩序へと徐々に変化し、繊維径が細くなるにつれて配向度が向上する。噴流が細くなると直径寸法が制限されるため、酸化グラフェン薄片に捲縮が発生すると同時に隣接するシート層に滑動が発生するため、噴流の直径方向の枚数は20枚以内に減少し、1枚のグラフェンが周方向に沿って捲縮している。
【0015】
ある実施例では、紡糸電圧は15kVであり、紡糸針は収集装置から20cmの距離にある。
【0016】
ある実施例では、紡糸液の押出速度は0.08mm/分である。
【0017】
ある実施例では、紡糸温度は30~50℃であり、環境湿度は30%未満である。
【0018】
ある実施例では、ナノファイバーを化学的に還元した後に還元酸化グラフェンナノ複合ファイバーを得ることも含まれる。
【0019】
ある実施例では、化学的還元方法は以下の通りである:ヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸する。
【0020】
ある実施例では、化学的に還元された複合ファイバーを熱処理してその中のポリマーを除去し、グラフェン欠陥を修復して純粋なグラフェンナノファイバーを得ることも含まれる。熱処理方法は、下記の通りである:1000℃、2800℃の不活性雰囲気下で1時間ずつ順次熱処理する。
【0021】
上記の案では、化学還元は含酸素官能基を除去するだけであり、繊維の形態及びサイズを変化させない。化学還元により含酸素官能基を除去した後の低温―高温2段階の熱還元により、繊維表面の欠陥を修復する一方で、グラフェンシートの捲縮重ね接合する構造を維持する。
【0022】
本発明の技術常識では、銅メッシュを収集装置として用いることにより、上記超微細グラフェンナノファイバーからなる不織布を得ることができる。グラフェンナノファイバー不織布は、ポリプロピレン樹脂を主原料とする不織布に比べて環境に優しい。引張強度は110kPa、破断伸びは6.4%、導電率は3.18×10S m-1である。したがって、このグラフェンナノファイバー不織布は各種機能材料の担体としても適しており、エネルギー、触媒、スマートセンサー等の分野で広い応用の将来性がある。一方、熱処理前の酸化グラフェンの表面には官能基が多く含まれており、各種機能化ナノ粒子の担持が容易であり、ナノファイバー不織布の応用分野を拡大することができる。
【0023】
いくつかの好ましい案において、エレクトロスピニング可能なポリマー/酸化グラフェン紡糸液は、以下の調製方法を採用することができる:
【0024】
(1)酸化グラフェン溶液とポリマー溶液とを別々に調製する。
【0025】
(2)工程(1)の2種液を均一に混合し、超高延伸倍率のポリマー/酸化グラフェン混合紡糸液を得る。
【0026】
前記工程(1)におけるポリマーの溶媒および酸化グラフェンの溶媒は、通常、水である。
【0027】
本発明において、溶液の延伸倍率の試験方法は、次の通りである:表面が平滑で直径が等しい2つのガラス円筒を用い、両者の初期間隔がd-d=3mmで垂直方向に配置され、中間に紡糸溶液を充填する。上部のガラス柱を上方に引き上げると、充填された紡糸溶液は破断するまで引き上げられて細くなる。延伸工程において、延伸速度を300mm/分に固定する。2つのガラス柱の間隔は、流体が破断するまで延伸された場合にd-dとなる。溶液延伸倍率は
である。溶液の延伸倍率の大きさは、電場力の作用下での溶液の紡糸性を反映している。
【0028】
本発明において、酸化グラフェン/ポリアクリル酸ナトリウムを所定割合で混合した紡糸液の延伸倍率は2500%以上であってもよい。上述の所定割合は:酸化グラフェンとポリアクリル酸ナトリウムとの固形分比率を1:1(すなわち、酸化グラフェンの割合は50wt%である)とし、混合紡糸液中の酸化グラフェンの質量分率を0.5~1.2wt%とすることにより、紡糸液の適切な表面張力を確保することができる。工程(1)における酸化グラフェン(GO)シート層のサイズは20~30μmであり、適切な表面張力の紡糸液中でエレクトロスピニングにより、繊維周方向に捲縮しながら軸方向に沿って連続的に重ね接合して配向した繊維構造を形成することができる。
【0029】
本発明の目的は、また、エレクトロスピニング法により、グラフェンナノファイバー束、グラフェンナノファイバーエアロゲル、高配向配列ナノファイバー不織布等のナノグラフェンファイバーからなる他のグラフェン材料を得ることである。
【0030】
具体的には、前記エレクトロスピニング可能なポリマー/酸化グラフェン溶液を前駆体としてエレクトロスピニングを行い、収集装置の形状、導電性、運動様式、回転速度等を変化させることにより、異なる形態のグラフェンナノファイバーマクロ組み立て構造を得る。
【0031】
いくつかの好ましい実施例において、超微細グラフェンナノファイバー(または不織布)を調製するために、上記調製により得られたエレクトロスピニング可能なポリマー/酸化グラフェン混合紡糸液を使用する工程は、以下の通りであってもよい:
【0032】
(1)紡糸液を0.08mm/分の速度で押し出し、ステンレス鋼シリンジ針の規格は21#で、針に15kVの正の高圧を印加し、針の垂直下方20cmのところに水平に置いた2本の針金(または銅メッシュ)を収集装置として接地する。
【0033】
(2)収集装置表面の酸化グラフェンナノファイバー(または不織布)を取り出して60℃の真空オーブンに一晩入れた後、95℃でヨウ化水素酸の蒸気で12時間燻蒸する。
【0034】
(3)化学還元後の酸化グラフェンナノファイバー(又は不織布)を、不活性雰囲気下で1000℃及び2800℃でそれぞれ1時間熱処理することにより、純粋なグラフェンナノファイバー(又は不織布)を得る。
【0035】
本発明において、グラフェンは総称であり、グラフェン材料と同等であり、純粋なグラフェン、酸化グラフェン、部分還元酸化グラフェン等を総称含む。
【0036】
本発明の有益な効果は、以下の通りである:本発明は、前後に重ね接合されたグラフェンシートの間にグラフェンシートの「交互にずれる入れ子」の構造的特徴が現れるように、周方向に捲縮したグラフェンシート構造を構築することにより、グラフェンファイバーの直径を大幅に低減し、高強度グラフェンファイバー又は高導電性グラフェンファイバーを得る上で重要な意義を有する。本発明は、ポリマー/酸化グラフェン混合紡糸液体系(ポリマーがポリアクリル酸ナトリウムである)をエレクトロスピニングにより、上記捲縮構造を有するグラフェンファイバーを製造する方法を更に開示している。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は本発明のエレクトロスピニング装置図とグラフェンナノファイバーの周方向に沿って捲縮し、軸方向に沿って連続的に重ね接合して配向した構造である。
図2図2は酸化グラフェンとポリアクリル酸ナトリウム紡糸液との異なる割合で測定した延伸倍率であり、両側は対応する割合の延伸過程の実物と偏光写真である。
図3図3は、繊維延伸破断の概略図である。
図4図4は、溶液延伸倍率試験方法の概略図である。
図5図5は、実施例1における繊維表面(a)および断面(b)のSEM図である。
図6図6は、実施例2で得られた化学還元後のナノファイバー延伸性能である。図から分かるように、ナノファイバーは引張強度10.2GPa、破断伸び0.93%の良好な延伸特性を有している。
図7図7は、実施例1で製造した繊維破断後のSEM写真、化学還元後(a)、及び熱処理後(b)である。
図8図8は、グラフェン不織布実物図(a)、SEM写真(b)、不織布の断面(c)とその中の単繊維断面(d)SEM写真である。このうち不織布断面は刃を用いて切断したものである。
図9図9は、グラフェンナノファイバー不織布中の繊維径分布統計であり、直径が100~500nmの範囲内で90%以上に達している。
図10図10は、実施例1で得られたグラフェンナノファイバー不織布の延伸性能である。図から分かるように、得られたグラフェンナノファイバー不織布は引張強度110kPa、破断伸び6.4%に達することができる。
図11図11は、実施例3の化学還元後のナノファイバー(a)と熱処理後のナノファイバー(b)である。
図12図12は、実施例4の化学還元後のナノファイバー(a)と熱処理後のナノファイバー(b)である。
図13図13は、実施例5の化学還元後のナノファイバー(a)と熱処理後のナノファイバー(b)である。
図14図14は、対比例2で紡糸して得られた点状粒子である。
図15図15は、湿式紡糸により得られたマイクロメートルスケール繊維の断面SEM図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明を図面と実施例とを合わせて具体的に説明する。
【0039】
以下の実施例、対比例では、採用されたポリマーは以下のものを含む:
【0040】
ポリアクリル酸ナトリウム、上海源葉生物科技有限公司、分子量M=3000万。
【0041】
以下の実施例、対比例では、採用された酸化グラフェンは以下のものを含む:
【0042】
酸化グラフェン溶液、ハンヂョウ ガオシー テクノロジー カンパニー リミテッド、横寸法分布は20~30μm、単層率は99%以上、酸素含有量は30%~40%である。
【0043】
酸化グラフェン溶液、浙江大学高分子学部高超課題グループ、横寸法分布は100~200μm、単層率は99%以上、酸素含有量は30%~40%である。
【0044】
当業者は、次のことを疑うことなく確信することができる:1)化学還元は含酸素官能基を除去するだけであり、繊維の形態やサイズを変化させない。2)化学還元により含酸素官能基を除去した後の低温―高温2段階の熱還元により、繊維表面の欠陥を修復する一方で、グラフェンシートの捲縮重ね接合する構造を維持した。
【0045】
また、以下の実施例では、化学還元後に得られた繊維断面形状は、熱還元後の繊維断面のように鋸歯状のグラフェン断層を示していない。これは、熱処理されていない繊維はポリマーを保持しており、破断箇所のシート層表面には含酸素官能基が多く存在しており、SEMの高エネルギー電子ビームにより断層が屈曲して繊維の断面を包み込むためである。熱処理を行うと、繊維中のポリアクリル酸ナトリウムとグラフェンシート表面の含酸素官能基が消失し、繊維の導電性がより優れ、同時に破断箇所のグラフェンシートが一定の剛性を示すため、破断箇所に不揃いの鋸歯状のグラフェンシート層が存在する。これは同時に、極細グラフェンナノファイバーの破断挙動がシート層の滑動による靭性破断メカニズムであることを示している。対照的に、マイクロメートル級の太いグラフェンファイバー(1000℃と2800℃の不活性雰囲気下で1時間熱処理して得られたグラフェンファイバー)の破断箇所の断面は平坦であり(図15参照)、このときの繊維の破断が脆性破断メカニズムであることが示されている。
【0046】
<実施例1>
(1)濃度1wt%の酸化グラフェン水溶液と濃度2.33wt%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液とをそれぞれ調製する。このうち、酸化グラフェン(GO)シート層のサイズは20~30μmに分布しており、統計的には平均サイズは約25μmである。
【0047】
(2)両者を質量比1:1(すなわち、グラフェンの割合は30wt%である)で混合した後、ホモジナイザー(homogenizer)を用いて均一化して得られたポリアクリル酸ナトリウム/酸化グラフェン混合紡糸液であって、25℃における紡糸液の延伸倍率が3900%である。
【0048】
(3)紡糸液を10mlシリンジに吸引し、シリンジ針(21#)は15kVの正の高圧に接続し、0.08mm/分の一定速度で針から押し出し、針の垂直下方20cmのところに水平に置いた2本の針金を収集装置として使用し、接地する(図1)。
【0049】
(4)2本の針金間の繊維を取り外し、ヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸することにより、表面と断面のSEM形態を図5に示す化学還元グラフェンナノファイバーを得ることができ、断面写真は繊維が周方向に沿ってシート層が捲縮した構造を有することを示している。
【0050】
(5)化学還元後の繊維を高精度引張試験機で一軸延伸することにより延伸性能試験を行い、このナノファイバーは引張強度10.2GPa、破断伸び0.93%を達成した(図6)。繊維破断後のSEM写真を図7aに示す。
【0051】
(6)化学還元(ヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸する)した後のナノファイバーを、不活性雰囲気下で1000℃、2800℃の順に1時間熱処理すると、図7bに示すようなグラフェンナノファイバー断面が得られ、破断後の繊維の破断口に不揃いのグラフェンシート層があり、シート層が周方向に沿って捲縮した構造を有することが示された。熱処理後のグラフェンナノファイバーの導電率を4探針法で試験すると、1.1×10S m-1まで測定することができる。
【0052】
本実施例では、繊維の平均直径が約290nm、グラフェンシート層の平均サイズが25μm、繊維横断面の面積が0.066μm、グラフェン層の間隔が0.37nmである場合、グラフェンシートの枚数は0.066/(25×0.37×10-3)≒7、すなわち、横断面方向から見て当該グラフェンナノファイバーは、7枚のグラフェンシートを周方向に沿って巻取したものである。
【0053】
<実施例2>
(1)濃度2wt%の酸化グラフェン水溶液と濃度2wt%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液とをそれぞれ調製する。このうち、酸化グラフェン(GO)シート層のサイズは20~30μmに分布しており、統計的には平均サイズは約25μmである。
【0054】
(2)両者を質量比1:1(すなわち、ポリアクリル酸ナトリウムの割合は50wt%である)で混合した後、ホモジナイザーを用いて均一化して得られたポリアクリル酸ナトリウム/酸化グラフェン混合紡糸液であって、25℃における紡糸液の延伸倍率が2500%である。
【0055】
(3)紡糸液を10mlシリンジに吸引し、シリンジ針(21#)は15kVの正の高圧に接続し、0.08mm/分の一定速度で針から押し出し、針の垂直下方20cmのところに収集装置として水平に置かれた銅メッシュを用い、銅メッシュが接地し、数時間後に銅メッシュ表面に酸化グラフェンナノファイバー不織布を収集することができる。
【0056】
(4)前記酸化グラフェンナノファイバー不織布をヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸した後、60℃の真空オーブンに一晩入れる。得られたグラフェンナノファイバー不織布の実物は、図8に示すように、実施例1のナノファイバーが不規則的に配列されたものであり、繊維径が100~500nmに分布していることを示している(図9)。図8dから分かるように、酸化グラフェンナノシートは周方向に沿って捲縮している。
【0057】
(5)不活性雰囲気下で1000℃、2800℃の順に1時間熱処理してグラフェンナノファイバー不織布を得る。グラフェン不織布を高精度引張試験機で一軸延伸することにより延伸性能試験を行い、引張強度110kPa、破断伸び6.4%を達成した(図10)。4探針法を用いてグラフェン不織布の面内導電率を測定したところ、3.18×10S m-1であった。その密度は180mg/cmと見積もられた。
【0058】
実施例3
(1)濃度2.4wt%の酸化グラフェン水溶液と濃度1.6wt%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液とをそれぞれ調製する。このうち、酸化グラフェン(GO)シート層のサイズは20~30μmに分布しており、統計的には平均サイズは約25μmである。
【0059】
(2)酸化グラフェンとポリアクリル酸ナトリウムとを質量比1:1で計量し、水に分散させて混合溶液を形成し、25℃での延伸倍率が3150%である紡糸液を測定した。
【0060】
(3)紡糸液を10mlシリンジに吸引し、シリンジ針(21#)は18kVの正の高圧に接続し、0.1mm/分の一定速度で針から押し出し、針の垂直下方20cmのところに収集装置として水平に置かれた銅メッシュを用い、銅メッシュが接地し、数時間後に銅メッシュ表面に酸化グラフェンナノファイバー不織布を収集することができる。
【0061】
(4)前記酸化グラフェンナノファイバー不織布をヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸した後、60℃の真空オーブンに一晩入れる。分離された還元酸化グラフェンファイバーの断面は図11aに示すように、酸化グラフェンナノシートが周方向に沿って捲縮していることが分かる。
【0062】
(5)1000℃と2800℃との不活性雰囲気下で1時間順次熱処理してグラフェンナノファイバー不織布を得て、分離された還元酸化グラフェンファイバーの断面は図11bに示すように、破断後の繊維の破断口には不揃いのグラフェンシート層があり、シート層が周方向に沿って捲縮した構造を有していることが示された。
【0063】
また、走査型電子顕微鏡によると、当該不織布はグラフェンナノファイバー同士が不規則的に重ね接合して形成されており、繊維径は100~440nmに分布し、平均径は250nmである。不織布を高精度引張試験機で一軸延伸することにより延伸性能試験を行い、引張強度40kPa、破断伸び7.8%である。4探針法を用いてグラフェン不織布の面内導電率を測定したところ、1.89×10Sm-1であった。その密度は155mg/cmと見積もられた。
【0064】
実施例4
(1)実施例3との区別は、針の垂直下方20cmのところに水平に置かれた2本の針金を収集装置として使用し、接地していることである(図1)。
【0065】
(2)2本の針金間の繊維を取り外し、ヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸することにより、繊維径約255nmの化学還元グラフェンナノファイバーを得て、その断面を図12aに示す。化学還元後の繊維を高精度引張試験機で一軸延伸することにより延伸性能試験を行い、当該ナノファイバーは、引張強度が1.6GPa、破断伸びが1.49%を達成した。
【0066】
(3)化学還元(ヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸する)したナノファイバーを、不活性雰囲気下で1000℃、2800℃の順に1時間熱処理すると、得られたナノファイバーは、図12bに示すように、破断後の破断口が不揃いであり、シート層が周方向に沿って捲縮した構造を有していることを示している。熱処理後のグラフェンナノファイバーの導電率を4探針法で測定すると、1.5×10Sm-1まで測定することができる。
【0067】
本実施例では、繊維の平均直径が約255nm、グラフェンシート層の平均サイズが25μm、繊維横断面の面積が0.049μm、グラフェン層の間隔が0.37nmである場合、グラフェンシートの枚数は0.051/(25×0.37×10-3)≒5、すなわち、横断面方向から見て当該グラフェンナノファイバーは、5枚のグラフェンシートを周方向に沿って巻取したものである。
【0068】
実施例5
(1)濃度1wt%の酸化グラフェン水溶液と濃度2.33wt%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液とをそれぞれ調製する。このうち、酸化グラフェン(GO)シート層のサイズは20~30μmに分布しており、統計的には平均サイズは約25μmである。
【0069】
(2)両者を質量比1:1(すなわち、グラフェンの割合は30wt%である)で混合した後、ホモジナイザー(homogenizer)を用いて均一化して得られたポリアクリル酸ナトリウム/酸化グラフェン混合紡糸液であって、25℃における紡糸液の延伸倍率が3900%である。
【0070】
(3)紡糸液を10mlシリンジに吸引し、シリンジ針(21#)は25kVの正の高圧に接続し、0.08mm/分の一定速度で針から押し出し、針の垂直下方20cmのところに水平に置いた2本の針金を収集装置として使用し、接地する(図1)。
【0071】
(4)2本の針金間の繊維を取り外し、ヨウ化水素酸を用いて95℃で12時間燻蒸することにより、化学還元グラフェンナノファイバーを得て、その断面を図13aに示す。化学還元後の繊維を高精度引張試験機で一軸延伸することにより延伸性能試験を行い、当該ナノファイバーは、引張強度が0.7GPa、破断伸びが0.55%を達成した。
【0072】
(5)化学還元したナノファイバーを、不活性雰囲気下で1000℃、2800℃の順に1時間熱処理すると、図13bに示すようなグラフェンナノファイバーが得られ、破断後の繊維の破断口に不揃いのグラフェンシート層があり、シート層が周方向に沿って捲縮した構造を有し、熱処理前の繊維(図13a)と実質的に同じサイズであることが示された。熱処理後のグラフェンナノファイバーの導電率を4探針法で測定すると、2.7×10Sm-1まで測定することができる。
【0073】
本実施例では、繊維の平均直径が約120nm、グラフェンシート層の平均サイズが25μm、繊維横断面の面積が0.0113μm、グラフェン層の間隔が0.37nmである場合、グラフェンシートの枚数は0.0113/(25×0.37×10-3)≒1、すなわち、横断面方向から見て当該グラフェンナノファイバーは、1枚のグラフェンシートを周方向に沿って巻取したものである。
【0074】
比較例1
実施例1との区別は、サイズが100~200μmの酸化グラフェンを用い、紡糸液の25℃での延伸倍率が2200%である。実施例1と同様の紡糸工程を経て、収集された不織布の収率が大幅に低下したことから、十分な延伸倍率はあるものの、過度に大きいグラフェンシート層(100μm以上、すなわちシート径比が200以上)は、エレクトロスピニングジェット延伸工程において周方向に沿ってナノファイバーに捲縮しにくく、繊維中のポリマーとグラフェンとの相分離が発生することが示された。
【0075】
比較例2
実施例1との区別は、酸化グラフェン水溶液とポリアクリル酸ナトリウム水溶液との質量比が3:1(すなわち、混合液中のポリアクリル酸ナトリウムの割合は25wt%である)であり、紡糸液の25℃での延伸倍率が900%で測定され、実施例2と同様の紡糸工程を経ても、銅メッシュには繊維が収集されず、点状の粒子しか収集されないことがわかった(図14)。固形分割合が高すぎる酸化グラフェン紡糸液は延伸倍率が低く、繊維は電界力によって延伸微細化できず、弛緩が発生することを示した。
【0076】
比較例3
実施例1との区別は、酸化グラフェン水溶液とポリアクリル酸ナトリウムとの質量比が3:7(すなわち、ポリアクリル酸ナトリウムの割合は70wt%である)であり、紡糸液の25℃での延伸倍率が4000%で測定された。実施例1と同様の紡糸及び後処理条件を用いて、得られた不織布は熱処理後に消失することがわかり、ポリアクリル酸ナトリウムの含有量が高いことは溶液延伸倍率を高めることができるが、繊維中の酸化グラフェンの割合が少なすぎるため、熱処理後に隣接するグラフェンシート層が連続的な重ね接合を形成しないため、グラフェンナノファイバーを得ることができないことが示された。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11a
図11b
図12
図13
図14
図15