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特許7281485高吸入性粒子の調製のためのシステアミンの新規な塩
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】高吸入性粒子の調製のためのシステアミンの新規な塩
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/145 20060101AFI20230518BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20230518BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20230518BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20230518BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20230518BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20230518BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230518BHJP
   A61M 15/00 20060101ALI20230518BHJP
   C07C 323/25 20060101ALI20230518BHJP
   C08B 37/08 20060101ALI20230518BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20230518BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20230518BHJP
【FI】
A61K31/145
A61K9/14
A61K47/36
A61K47/18
A61K47/26
A61K47/22
A61K47/12
A61M15/00 Z
C07C323/25
C08B37/08 Z
A61P11/00
A61P3/00
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020561907
(86)(22)【出願日】2019-05-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 EP2019062872
(87)【国際公開番号】W WO2019224130
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】18425038.9
(32)【優先日】2018-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518318196
【氏名又は名称】レコルダティ インダストリア キミカ イー ファーマチェウティカ エス ピー エー
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】コロンボ、パオロ
(72)【発明者】
【氏名】ロッシ、アレッサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】アドルニ、グレタ
(72)【発明者】
【氏名】バルキエリ、マルコ
【審査官】福山 則明
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第101367884(CN,A)
【文献】特開平11-171761(JP,A)
【文献】特開平09-056394(JP,A)
【文献】特開昭63-012293(JP,A)
【文献】Carbohydrate Polymers,2017年11月04日,(2018) Vol. 181,pp. 1143-1152
【文献】Carbohydrate Polymers,2017年,Vol. 172,pp. 197-204
【文献】Orphanet Journal of Rare Diseases,2016年,11: 47,pp. 1-17,DOI 10.1186/s13023-016-0426-y
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-31/80
A61K 9/00- 9/72
A61K 47/00-47/69
C08B 37/08
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のステップを含む、ヒアルロン酸システアミン微粒子を調製するための方法。
a. ヒアルロン酸ナトリウムを溶解させるステップ。
b. イオン交換樹脂を添加するステップ。
c. 得られた溶液をフィルタリングするステップ。
d. システアミン塩基を追加するステップ。
e. 得られた溶液を噴霧乾燥するステップ。
【請求項2】
ステップdで得られた溶液は、システアミン塩基:ヒアルロン酸が重量比で1:3と1:10の間、好ましくは1:5と1:8の間、より好ましくは1:7である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ステップdが、薬学的に許容される添加剤の添加をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記添加剤は、ロイシン、トレハロース、アスコルビン酸および酢酸からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記添加剤は、ロイシンである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ヒアルロン酸システアミン塩を含む微粒子。
【請求項7】
5μm以下の平均粒子径を有する、請求項6に記載の微粒子。
【請求項8】
60%以上のFPFを有する、請求項6に記載の微粒子。
【請求項9】
請求項6~8のいずれかに記載の微粒子を含む医薬組成物。
【請求項10】
粉末吸入器における請求項6~8のいずれかに記載の微粒子の使用。
【請求項11】
システアミン塩であって、前記塩は、ヒアルロン酸システアミンであるシステアミン塩。
【請求項12】
薬剤として使用するためのヒアルロン酸システアミン
【請求項13】
肺疾患の治療に使用するためのヒアルロン酸システアミン
【請求項14】
シスチン症の治療に使用するためのヒアルロン酸システアミン
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
システアミンは、シスチン症の治療に有用であることが知られている有効成分である。現在までに、欧州では、シスタゴン(登録商標)(酸性酒石酸塩システアミンのカプセル)、プロシスビ(登録商標)(酸性酒石酸塩システアミンの耐胃性カプセル)、シスタドロップス(登録商標)(システアミン塩酸塩点眼液)などの医薬品が本剤の効能・効果で承認されている。
【0002】
比較的最近では、システアミンは、嚢胞性線維症のオーファン指定を受けている。嚢胞性線維症(CF)は、肺の細胞と、粘液や消化液などの液体を分泌する腸や膵臓の腺に影響を与える遺伝性疾患である。その結果、これらの液体は厚く粘性を帯び、気道や消化液の流れを妨げる。これは、食べ物の消化吸収に問題があるだけでなく、さらに悪いことに、長期的な感染症や肺の炎症にもつながる。肺機能が低下しているため、細菌感染の結果として、CF肺症状の悪化または急性悪化を発症することが多く、これが罹患率や死亡率の主な原因となっている。
【0003】
現在までのところ、嚢胞性線維症の肺疾患は、主に抗生物質、抗炎症剤、気管支拡張剤、粘膜溶解剤の組み合わせで治療されている。
【0004】
システアミンは、粘液の厚さを薄くして粘液をより簡単に排出する(粘液溶解作用)と同時に、肺の細菌に直接作用する(抗菌作用)ことで、CFの症状を治療するのに有利であることが示された。
【0005】
したがって、システアミンの全体的な複数の活性特性(気道内の過剰な粘液を低下させ、再発呼吸器感染症の原因となる細菌を殺し、それらがコロニー化するバイオフィルムを破壊する)は、CF患者において治療的に有益であり得る(Graham Devereuxら「Cysteamine as a Future Intervention in Cystic Fibrosis Against Current and Emerging Pathogens.を参照のこと。A Patient-based ex vivo Study Confirming its Antimicrobial and Mucoactive Potential in Sputum", EBioMedicine (2015) 1507-1512; and Charrier et al. 2014: http://dx.doi.org/10.1186/s13023-014-0189-2 )。
【0006】
これらの知見の結果として、肺疾患の治療のためのシステアミンの吸入可能な製剤が必要とされている。実際、肺におけるシステアミンの有効性を高めるために、薬剤は、患者の気道に直接エアロゾルとして送達されることになっている。
【0007】
肺薬物送達は、非侵襲的な投与経路、低代謝活性、初回通過代謝の回避、迅速な全身吸収、そして何よりも肺粘膜感染/炎症を対照させ、組織治癒を改善することを可能にする高局所薬物濃度など、薬物投与の面で多くの利点を有している。しかしながら、体内に侵入した異物に直面するために、肺は複数のクリアランスメカニズム(粘膜輸送、肺胞マクロファージ、吸収性および代謝分解)を有しており、残念ながら、吸入された薬剤の治療効果を損なう障壁として機能する。したがって、肺のクリアランスメカニズムを制限し、治療効果の向上および/または薬物放出の制御を提供するために、粒子ベースの薬物送達システムは、従来の吸入薬物溶液に代わる革新的で有望な選択肢として浮上してきた。
【0008】
例えば、米国出願2017/0348254は、トレハロースやロイシンなどの安定化剤と共に活性成分を噴霧乾燥することにより調製した酸性酒石酸塩システアミンの微粒子を開示している。しかしながら、得られた粉末の空気力学的性能は低く、微細な粒子用量は最低限度の報告しかなく、約160~270mgの量の噴霧乾燥粉末をエアロゾル化した後、酸性酒石酸塩システアミンの微細な粒子用量は3~6.9mgのみであった。
【0009】
したがって、100mg以上の粉末をエアロゾル化しても肺に堆積する薬剤の量が非常に少ないことを考慮すると、高い呼吸性能を有するシステアミンの有効な吸入可能な製剤が必要とされている。
【0010】
もう一つの課題は、吸入を介した投与を考慮した固体状態でのシステアミンの不安定性である。残念ながら、既存のシステアミン塩(米国出願2017/0348254に記載されているようなもの)を用いて作られた吸入可能な肺の微粒子は、肺送達のための最適なサイズ範囲(1~5μm)でもあり、主に環境条件に対する活性成分の感度が高いことに起因して、非常に貧弱な肺への浸透性を明らかにした。これらの塩は、実際には、吸湿性、潮解性があり、酸化分解を受けやすい。また、塩酸塩や酸性酒石酸塩などの市販品から知られているシステアミン塩は、乾燥粉末製剤として吸入に不向きな塩を作る悪い空気力学的特性を決定する好ましくない粒子径を持っている。
【0011】
また、CN101 367 884には、システアミンを共有結合(アミド結合)させたチオール化ヒアルロン酸コンジュゲートおよびその調製方法が開示されている。この方法は、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド(EDAC)とN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)をヒアルロン酸溶液に添加してカルボン酸基を活性化させた後、システアミン塩酸塩を添加してその反応混合物を凍結乾燥させることにより、非注射剤用の生体接着剤として有用な薬物/ポリマーコンジュゲートを得ることができる。しかし、この方法は、EDACとNHSの両方を含み、吸入に対して安全であるとは認識されていない試薬である。さらに、このコンジュゲートは、人に使用するためのシステアミンの認識された安全性を変更する新しい化学物質である。最後に、得られたコンジュゲートは凍結乾燥した粉末であり、乾燥粉末吸入器での吸入にも適していない。
【0012】
したがって、肺疾患の治療における吸入のための乾燥粉末としてのシステアミンの使用は、さらに、薬剤の新しい安定で呼吸可能な乾燥誘導体の発見を必要とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】a)システアミン塩基粒子とb)ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子のSEM写真。噴霧乾燥した微粒子は、丸みを帯びた構造と表面の収縮が見られるが、システアミン塩基ではフレーク状の粒子が見られる。
図2a】a)システアミン塩基のFT-IRスペクトル。
図2b】b)ヒアルロン酸ナトリウムのFT-IRスペクトル。
図2c】c)ヒアルロン酸噴霧乾燥微粒子のFT-IRスペクトル。
図3】ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子のFT-IRスペクトル。
図4】ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子、ヒアルロン酸噴霧乾燥粉末、システアミン塩基の13C-NMRスペクトル。ヒアルロン酸システアミンのスペクトルを他のものと比較すると、対イオンであるヒアルロン酸とシステアミンの両方のピークが存在することから、塩の形成が明らかになった。しかし、ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子のスペクトルは、対イオンのみのスペクトルやヒアルロン酸ナトリウムのスペクトルと比較して違いが見られた。
図5】ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子のSEM写真である。a)製剤番号2:システアミン2.2%/ヒアルロン酸ナトリウム87.8%。b)製剤番号5:システアミン13.1%/ヒアルロン酸ナトリウム78.2%/L-ロイシン8.7%。c)製剤番号7:システアミン13.4%/ヒアルロン酸ナトリウム69.1%/L-ロイシン17.5%。d)製剤番号8:システアミン12.1%/ヒアルロン酸ナトリウム70.2%/L-ロイシン17.7%。
【発明を実施するための形態】
【0014】
定義
本発明の目的のために、「呼吸性能」(「respirability」)という用語は、エアロゾル化される粉末の量に関して、肺に堆積した薬剤の量を意味する。
用語「微細粒子投与」(「Fine Particle Dose」 FPD)とは、空気力学的直径が5μm以下の粒子の送達された投与における薬剤の量のことである。これらの粒子は、吸入時に肺を通過することができる。用語「微細粒子割合」(「Fine Particle Fraction」 FPF)とは、吸入器から出る粉末の量である送達された用量のパーセンテージで表されたFPDである。
用語「中央値粒子径」は、粒子径分布が2つの母集団で均等に分割されている場合の粒子径をμm単位で記述する。本発明の目的のために、中央値粒子径は、体積分布(DV50)に基づいて計算される。
イオン交換樹脂を指す場合、用語「総容量」とは、対イオンがイオン交換のために連結できる重量単位あたりの利用可能なサイトの総数を意味する。それは、グラム当たりのミリグラム当量(meq/g)で表される。
用語「肺疾患」には、例えば、嚢胞性線維症およびCOPDのような肺に影響を及ぼす任意の呼吸器疾患が含まれる。
なお、「NaHA」とはヒアルロン酸ナトリウムを意味し、「HA」とはヒアルロン酸を意味する。また、「約」とは、値を指す場合には、記載された値のプラスマイナス5%を意味し、範囲を指す場合には、最も外側の値のプラスマイナス5%を意味する。
【0015】
本発明の詳細な説明
これまで、ヒアルロン酸のような高分子物質を新規システアミン塩の調製に用いたことはなかった。
【0016】
HA(ヒアルロン酸)は、D-グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンの直鎖からなる天然由来の多糖類であり、結合組織、滑液、胚性間葉系、硝子体液質などの細胞外マトリックスに豊富に含まれている。ヒアルロン酸は、抗炎症作用を有することが知られているにもかかわらず、システアミンの塩を作るための対イオンとして考えられたことはなかった。実際、HAは酸性度が低いため、弱塩基性のシステアミンと固体で安定な塩を形成することは期待できなかった。また、HAは、ヒアルロン酸のナトリウム塩の形で市販されているため、弱塩基性システアミンとの塩を形成することができなかった。
【0017】
広範な実験の結果、本発明の発明者らは、驚くべきことに、固体形態で安定であり、高吸入性微粒子の製造に有利に役立つことができるヒアルロン酸システアミン塩を容易に得ることが可能であることを見出した。
【0018】
したがって、本発明の第1の目的は、ヒアルロン酸システアミン微粒子を調製するための方法であって、この方法は、以下のステップを含む。
a. ヒアルロン酸ナトリウムを溶解させるステップ。
b. イオン交換樹脂を添加するステップ。
c. 得られた溶液をフィルタリング(濾過)するステップ。
d. システアミン塩基を追加するステップ。
e. 得られた溶液を噴霧乾燥するステップ。
【0019】
詳細には、ステップaは、22kDaと2MDaの間、好ましくは30kDaと1MDaの間の分子量を有するヒアルロン酸ナトリウムを、適切な溶媒に溶解することを提供する。この溶媒は、極性溶媒、好ましくは水であり得る。ヒアルロン酸溶液のpH値は6.1~6.9の範囲である。
【0020】
ステップbは、イオン交換樹脂、好ましくはカチオン交換樹脂をヒアルロン酸溶液に添加することを提供する。好ましい実施形態では、強酸性カチオン交換樹脂が採用される(例えば、スチレン-DVBゲルおよび官能基としてのスルホン酸のDowex MonosphoreTM650C(H)マトリックス)。この強酸性カチオン交換樹脂は、バッチ式または連続式で使用することができる。好ましくは、この樹脂は、イオン交換を完了するのに必要な時間、ヒアルロン酸溶液を樹脂に直接接触させた後、除去することを意味するバッチモードで使用される。ヒアルロン酸ナトリウムと樹脂との接触を高めるために、溶液は、例えば1時間から3時間までのような適切な期間、攪拌下に保持することができる。したがって、樹脂がHイオンをNaイオンと交換する能力を利用して、ヒアルロン酸溶液から遊離ヒアルロン酸を得ることができる。得られたHA溶液のpH値は、2.2~2.8の範囲である。
【0021】
次に、排出された樹脂は、濾過(フィルタリング)により(ステップc)HA溶液から除去される。ここでいう「濾過」とは、当業者に知られているあらゆる濾過方法、例えば、ブフナー漏斗による濾過や膜による濾過を意味する。HA溶液を回収した後、システアミン遊離塩基を添加し(ステップd)、システアミン塩基/ヒアルロン酸の塩溶液を形成した。ステップdで得られた塩溶液は、システアミン塩基:ヒアルロン酸(ヒアルロン酸として)の重量比(w/w)が1:3~1:10、好ましくは1:5~1:8、より好ましくは1:7程度である。得られた塩溶液のpH値は、約3.7~約6.9の間である。
【0022】
この塩溶液は、最後に噴霧乾燥工程(ステップe)を受ける。噴霧乾燥は、例えば、Buchiミニ噴霧乾燥機B-191またはB-290のような適切な噴霧乾燥機を用いて行われる。本発明の目的のために、好ましくは、限定的ではないが、操作条件の範囲は、以下の通りである:インレット温度が120~160℃、吸引率が80~100%、供給速度が2~6mL/分、空気流量が400~700L/時である。さらに、ノズル洗浄間隔をレベル5(7秒ごとに1回の圧力ブロー)で調整した。
【0023】
有利なことに、乾燥ステップeは、吸入可能なヒアルロン酸システアミン微粒子を容易に得ることを可能にする。
【0024】
その微粒子は、実際には、粒子径の中央値(DV50)が10μm以下、好ましくは5μm以下であり、平均の標準偏差が±0.5μm以下である、対数正規分布のサイズを有する。噴霧乾燥粉末の粒子分布は、レーザー光散乱(SprayTec, Malvern, U.K.)によって決定した。約10mgの粉末をシクロヘキサン中の0.1% (w/V) Span80の20ml溶液に分散させ、5分間超音波分解した。表1に報告した製剤#2および#8のうち、DV50および標準偏差の値はそれぞれ2.66±0.03および2.57±0.06であった。
【0025】
噴霧乾燥微粒子の形態学的特性を走査型電子顕微鏡(SEM, SUPRA 40, Carl Zeiss NTS GmbH, Oberkochen, DE)で調べた。詳細には、システアミン塩基(図1(a))はフレーク状に近い粒子を示すのに対し、ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子(b)は表面が縮んだ丸みを帯びた構造を示す。この構造から、塩の粒子が空の状態であることが明らかになり、中空粒子で作られた粉末の嵩密度が低いために、呼吸性能に重要な利点があることがわかる。粉末の嵩密度は、Ph.Eur.最終版に準拠して決定した。得られた嵩密度の値は、粉末#2では0.24±0.02g/cm、粉末#8では0.22±0.01g/cmであった。
【0026】
さらに、噴霧乾燥条件は、物理的にも化学的にも安定な微粒子粉末を提供する。上述したように、システアミン遊離塩基(pKa 9.42)は、溶液中だけでなく、環境条件の中で粉末としてもかなり不安定な分子である。ヒアルロン酸は、塩の対イオンとして、チオラートアミンを安定化させる。ヒアルロン酸の高分子構造にシステアミンが埋め込まれているため、得られる吸入用噴霧乾燥微粒子粉末は、他のシステアミン塩よりも保存の環境条件に対して耐性がある。
【0027】
別の側面において、本発明は、ヒアルロン酸システアミンおよび任意に薬学的に許容される添加剤からなる微粒子に関する。この範囲では、ステップdは、粒子の整形を改善するかまたは粒子の安定性を増加させるのに有用な添加剤(複数可)をヒアルロン酸溶液に添加することをさらに含むことができる。製薬学的に許容される添加剤(複数可)は、例えば、ロイシンのようなアミノ酸、トレハロースのような糖類、またはアスコルビン酸または酢酸のような有機酸からなる群から選択され得る。
【0028】
さらに別の側面において、本発明は、ヒアルロン酸システアミンの被覆微粒子に関する。この範囲では、ステップeは、ノズルに対して、活性成分の一つが内側に(内側オリフィス)、添加剤(複数可)の一つが外側に(外側オリフィス)して、2つの分離された溶液を同時に噴霧することを提供することができる。詳細には、内側オリフィスにはシステアミン塩基/ヒアルロン酸溶液が供給され、外側オリフィスには添加剤を含む溶液が供給される。次に、2つの溶液は、同時にしかし別々に、0.5~0.9mm、好ましくは0.7mmの範囲の直径を有するノズル、好ましくは同軸ノズルを介して噴霧され、均一な特性を有する噴霧乾燥被覆微粒子を得ることができる。
【0029】
好ましい実施形態では、選択された添加剤は、L-ロイシンである。ロイシンは、吸入可能な粒子の調製に適した潤滑剤として知られている。しかしながら、本発明によれば、ロイシンは、外部に堆積し、ヒアルロン酸システアミンに対する保護作用を促進するため、ヒアルロン酸システアミン微粒子の物理的/化学的安定性を増加させる。実際、本発明者らは、驚くべきことに、ロイシンがヒアルロン酸の粘着性とシステアミンの吸湿性の両方を打ち消す貴重な性質を有することを見出した。
【0030】
本発明の好ましい実施形態による微粒子は、以下のように構成される。
10~30%w/wのシステアミン、
50~80%w/wのヒアルロン酸、および
6~20%w/wのロイシン。
【0031】
本発明の方法は、粒子が遅い空気流量を有する安定なエアロゾルを形成するのに適したサイズ、密度および形状を有する粉末を得ることを可能にする。得られたエアロゾルは、予測可能で再現性のある方法で、気道の気管支および肺胞部分に到達するための吸入による肺への薬物粒子の輸送を容易にする。
【0032】
本発明の任意の側面によれば、得られた微粒子粉末の呼吸可能な割合(FPF)は、驚くべきことに60%を超える値に達することができる。これは、添加剤ロイシンが添加された粉末において特に明らかである。最適な結果は、10%w/v以上のロイシンの割合を持つロイシン溶液を噴霧するために同軸ノズルを使用した場合に得られる。ロイシンの濃度が低い溶液の場合は、従来のノズルを使用した方がより効果的である。
【0033】
別の側面において、本発明は、本発明に従ったヒアルロン酸システアミン微粒子を含む医薬組成物に関する。
【0034】
さらに別の側面において、本発明は、乾燥粉末吸入器におけるヒアルロン酸システアミン微粒子またはその組成物の使用に関する。
【0035】
本発明によって対処され、解決される重要な課題は、システアミンの新規で安定的な塩誘導体の提供である。有利なことに、本発明の方法は、システアミンの新規な塩、すなわちヒアルロン酸システアミンを得ることを可能にする。したがって、本発明のさらなる目的は、ヒアルロン酸システアミン塩である。
【0036】
本発明の方法による新規なヒアルロン酸システアミン塩の形成は、フーリエ変換赤外(FT-IR)分光法によって実証された。
【0037】
FT-IRスペクトル測定は、4000~650nm-の波数範囲の透過モードのJassco FT/IR-460Plus Jascoを用いて室温で行った。分析試料は、粉体をKBrと1:9(w/w)の割合でモルタル中に分散させた後、油圧プレスで圧縮することにより調製した。ヒアルロン酸噴霧乾燥微粒子のFT-IRスペクトル(図2(c))は、カルボン酸基のC=Oピークの伸縮振動(1734cm-)、第二アミド基のC=Oピークの伸縮振動(1641cm-)、およびNH変形(IIアミド)(1561cm-)に起因する3つのピークからなるフォークバンド(fork band)の存在により、ヒアルロン酸ナトリウム粉末(b)とは異なる。さらに、1417、1378、1320cm-1のピークの強度及びシフトの点で、ヒアルロン酸ナトリウムに対してばらつきが見られた。最後に、1043cm-1のバンドでは、1077cm-1のショルダーがピークとなる違いが見られた。
【0038】
ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥粉末のFT-IRスペクトル(図3)については、~1645cm-1のバンドはシステアミンの-NH基の伸縮とヒアルロン酸のカルボン酸基のC=Oの伸縮の両方に対応している。システアミン遊離塩基とヒアルロン酸のFT-IRスペクトルと比較すると、ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥粉末中にこれらの官能基が相互作用していることを示す違いが明らかになった。また、ヒアルロン酸システアミン塩噴霧乾燥粉末のFT-IRスペクトルの分析から、1370cm-1にあるピーク(ヒアルロン酸のメチル基の伸縮振動)の強度の低下が見られ、1410cm-1にバンドのショルダーとなっている。また、カルボン酸基のC-Oの伸縮振動に対応する1077cm-1のピークの強度は、ショルダーに変化することで減少している(ヒアルロン酸ナトリウムのスペクトルと同様)。このことは、ヒアルロン酸のカルボン酸基とシステアミンのアミノ基のレベルでのシステアミン塩基とヒアルロン酸の相互作用をさらに支持するものである。
【0039】
13C-NMR分析により、新規なヒアルロン酸システアミン塩の生成を固体状態でさらに調べた。システアミン遊離塩基、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸噴霧乾燥粉末及びヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥粉末のスペクトルをJNM-ECZR 400 NMR分光器(Jeol, Peabody, USA)を用いて固体モードで収集した。ヒアルロン酸システアミンのスペクトルを他のものと比較してみると、両対イオンのピークが存在することで塩形成が明確に示されている(図4)が、これらのピークは、対イオン単独(ヒアルロン酸とシステアミン)と比較して、異なる隣の影響によりわずかにシフトしている。さらに、ヒアルロン酸ナトリウムとヒアルロン酸のスペクトルにも大きな違いが見られる。特に、ヒアルロン酸のスペクトルでは、約175ppmのピークにショルダーが現れ、ヒアルロン酸ナトリウムのスペクトルに存在する約69ppmのピークは消失している。
【0040】
ヒアルロン酸システアミンは、環境条件で安定しており、酸化分解を起こさず、非吸湿性、非潮解性である。
【0041】
実際に、25℃/60%R.H.で1ヶ月後にHPLC分析による化学的安定性とインビトロ(in vitro)呼吸性能試験による物理的安定性を評価したところ、時間0のヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥粉体については、システアミン不純物の含有量や微粒子分率にばらつきは見られなかった。
【0042】
さらに、ヒアルロン酸ナトリウムは、複数の肺クリアランスメカニズムを制限し、担持された薬剤の肺に対するより効果的で長期的な治療効果を得ることを可能にすることが見出された(Ibrahim M. El-Sherbinyら"Inhaled nano- and microparticles for drug delivery", Glob Cardiol Sci Pract (2015), 2, 1-14を参照のこと)。したがって、ヒアルロン酸システアミン塩の治療効果は、システアミンおよびヒアルロン酸の両方の部分に割り当てられなければならない。
【0043】
従って、本発明者らは、驚くべきことに、有利な化学的/物理的特性のためだけでなく、肺上皮に対するより効果的で長期にわたる治療効果のために、当技術分野で知られているものの欠点を克服するシステアミンの新規な塩を見出した。
【0044】
本発明はさらに、医薬、特に肺疾患の治療、より具体的には嚢胞性線維症の感染状態の治療において使用するためのヒアルロン酸システアミンを提供する。
【0045】
結論として、本発明の製造方法は、システアミンの安定な塩誘導体、すなわちヒアルロン酸システアミンを、既に容易に吸入可能な微粒子の形態で得ることを可能にする。
【0046】
推奨される実施形態の説明
本明細書に記載された実施形態は、例示的な目的のみを有するものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。さらに、当業者には明らかな、以下の実施形態の修正および変更は、添付の特許請求の範囲に包含されることを意図している。
【0047】
ヒアルロン酸システアミンの噴霧乾燥微粒子の特性評価
ヒアルロン酸ナトリウム0.35MDa(#2-#6)または0.9MDa(#1)から出発して、添加剤(複数可)の有無にかかわらず、ヒアルロン酸システアミンの噴霧乾燥粉末を本発明に従って調製した(表1)。異なる分子量のヒアルロン酸ナトリウムの使用は、噴霧乾燥粉末のシステアミンアッセイ、嵩密度および粒度分布の点で、最終製品の特性に悪影響を及ぼさない。
表1.システアミンの噴霧乾燥粉末の組成
【表1】
【0048】
残留水量は、25℃~150℃の温度範囲で熱重量分析(thermogravimetric analysis TGA)により評価した。
【0049】
噴霧乾燥粉末中のシステアミンの含有量は、グラジエントモードでHPLC分析により決定した。詳細には、HPLCは、LC-10ASポンプとSPD-10A UV-VIS分光計を備えた島津製作所製LC-10ATクロマトグラフを用いた。固定相にはC18カラムを使用し、移動相は溶媒A(ドデシル硫酸ナトリウム11.52gをMilli-Qグレードの水380ml/アセトニトリル300ml/メタノール320ml/HPO85%v/vに溶解したもの)と溶媒B(アセトニトリル)を1.4ml/分の流量でグラジエントモードで混合したものを使用した。検出波長は210nmとした。
【0050】
吸入可能な粉体として適用するための粉体呼吸性能の値は、空気力学的直径の決定の観点から特徴づけられた。
【0051】
本発明に従って得られた噴霧乾燥粉末のインビトロ空力評価を、ファストスクリーニング・インパクター(FSI)(Copley Scientific, UK)を用いて行った。FSIは、吸入器から排出された粉末を、空気力学的に2つの粒子分画、すなわち粗い分画と細かい分画(それぞれ空気力学的直径が5μm以上と5μm以下)に分類する。粗いフラクションコレクター(Coarse Fraction Collector CFC)は、60L/分で特定のカットオフサイズを可能にするインサートを備えており、5μm以上の粒子はすべて捕集され、それ以下の粒子はすべて通過する。CFCに捕捉されなかった粒子は、エアロゾル化された粉体の呼吸可能な分画を構成し、気流に沿って流れ続ける。これらの粒子はすべて、フィルター(A/E型ガラスフィルター、76mm(Pall 183 Corporation、米国))などの後続の微粒子捕集装置(Fine Fraction Collector FFC)で捕集される。
【0052】
呼吸性能を測定するために、正確に計量した噴霧乾燥粉末(約20mg)を、サイズ3の硬質HPMCカプセルに手で導入した。カプセルを乾燥粉末装置(RS01(登録商標), Plastiape Spa, Osnago LC, Italy)のホルダーチャンバーに挿入し、穴を開けた。装置をFSIに接続し、60L/分で4秒間(この吸入器の圧力降下4kPaに対応)空気流によって活性化した。したがって、FFCフィルターに堆積したシステアミンの割合対カプセルに装填された量(微細粒子割合(FPF)としても定義される)を、HPLC分析によって定量化した。各粉末を二重に試験した。
【0053】
ヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子の形態学的特性を走査型電子顕微鏡(SEM)で測定した。噴霧乾燥微粒子は、丸みを帯びた構造と表面の小さな収縮を示した。特に、L-ロイシン溶液を同軸ノズルの外側オリフィスから噴霧すると、スポンジ状の微粒子が得られた(図5b-d)。このような粒子形状は、粒子間の接触を低減させ、エアロゾル化の性能をより効率的に発揮させることができる。
【0054】
実施例
ヒアルロン酸溶液の塩基との反応能力
63.25mgのNaHA 0.35MDaを含むヒアルロン酸溶液25mlを、指示薬のブロモチモールブルー(bromothymol blue)を用いて滴定した。指示薬が黄色から青色(pH7.0付近)に変色するまで滴定液(0.01 N NaOH溶液)をゆっくりと添加した。HA溶液の中和には12.13mlの0.01N NaOHを必要とした(すなわち、0.1213meq);したがって、平均63.25mgのNaHA 0.35MDaは、0.1213ミリグラム当量のHAを含んでいる。したがって、63.25mgのヒアルロン酸ナトリウムから得られるヒアルロン酸と反応可能なシステアミン塩基(MW 77.15)の量は、以下のように計算された。0.1213×77.15=9.358mg。
【0055】
溶液中のシステアミン塩基:ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウムMW0.35MDaとして)の重量比は約1:7 w/wであった。
【0056】
この推定計算に従って噴霧乾燥用の溶液を調製した。
【0057】
ヒアルロン酸システアミンの噴霧乾燥微粒子の調製
実施例#1
ヒアルロン酸ナトリウム(MW 0.9MDa)500mgを170mlの浄化水を入れたフラスコに磁気撹拌下50℃で導入した。次いで、Dowex社製Monosphere650C(H)樹脂の容量が2meq/ml(密度1.22g/ml)であることを考慮して、ヒアルロン酸溶液に500mgの樹脂を添加し、pH値が安定する(pH3.03)まで磁気攪拌下で室温で約2時間接触させた。得られたヒアルロン酸を含む溶液をブフナー漏斗でフィルタリング(濾過)し、200mlの容積式フラスコに回収した。フィルター上に残った樹脂を10mlの浄化水で洗浄し、樹脂と漏斗上に残ったヒアルロン酸を抽出した。その後、混合下のHAフラスコにシステアミン塩基74mgを溶解してシステアミン/ヒアルロン酸の塩水溶液を得、容積フラスコを使って浄化水で容量調整した。
【0058】
溶液中のシステアミン塩基:ヒアルロン酸(ヒアルロン酸ナトリウムMW0.35MDaとして)の重量比は約1:7 w/wであった。
【0059】
次に、上記開示のようにして得られた溶液を噴霧乾燥した。噴霧乾燥機(Buchi mini B-290)の運転条件は以下のように設定した。
Tinlet(℃) 150
Toutlet(℃) 75
吸引率(%) 100
供給速度(ml/min) 5
空気流量(L/h) 600
【0060】
この工程の収率は62.5%であった。噴霧乾燥微粒子中の薬物の含有量をHPLC分析により決定した。得られた粉末はシステアミン含量が13.4±1.5%であった。得られた粉末の残留水量は、25~150℃の温度範囲で熱重量分析(TGA)を行った。得られた粉末の含水率は7.35%であった。
【0061】
実施例#3-#4-5#
添加剤を含むヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子を、システアミン塩基の添加前に、上記開示のようにして得られたヒアルロン酸溶液に添加剤をさらに添加するという唯一の違いをもって、実施例1に準じて調製した。
【0062】
実施例#6
実施例5で報告した方法を改変して調製したシステアミン/ヒアルロン酸塩溶液を噴霧乾燥することにより、添加剤ロイシンを含むヒアルロン酸システアミン噴霧乾燥微粒子を製造した。具体的には、ヒアルロン酸ナトリウムを80mlの浄化水を含むフラスコに50℃で磁気撹拌下で導入した。次いで、このヒアルロン酸溶液に樹脂を添加し、pH値が安定するまで磁気攪拌下で室温で約2時間接触させた。得られたヒアルロン酸を含む溶液をブフナー漏斗でフィルタリング(濾過)し、100mlの容積式フラスコに回収した。フィルター上に残った樹脂を10mlの浄化水で洗浄し、樹脂と漏斗上に残ったヒアルロン酸を抽出した。その後、HAフラスコにシステアミン塩基を溶解し、混合下でシステアミン/ヒアルロン酸の塩水溶液を得て、容積フラスコを使って浄化水で容量調整した。
【0063】
添加剤溶液は、ロイシンを浄化水を用いて100mlの容積式フラスコに溶解することにより調製した。
【0064】
添加剤溶液は、システアミン/ヒアルロン酸塩溶液(濃度0.46% w/v)の内部流とロイシン溶液(濃度0.04% w/v)の外部流がノズルから出る溶液の流れとなるように、薬剤溶液と添加剤溶液の2つの溶液を別々にして噴霧する同軸ノズルを用いて、噴霧乾燥工程中にシステアミン/ヒアルロン酸溶液に添加された。
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5