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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】頭部装着可能デバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
   F21V 21/084 20060101AFI20230518BHJP
   A42B 7/00 20060101ALI20230518BHJP
   F21L 4/00 20060101ALI20230518BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20230518BHJP
   A61B 90/35 20160101ALI20230518BHJP
   F21W 131/205 20060101ALN20230518BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230518BHJP
【FI】
F21V21/084
A42B7/00
F21L4/00 510
F21S2/00 610
A61B90/35
F21W131:205
F21Y115:10
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021518169
(86)(22)【出願日】2018-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 US2018067224
(87)【国際公開番号】W WO2020072087
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-10-04
(31)【優先権主張番号】62/741,385
(32)【優先日】2018-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/741,636
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510198941
【氏名又は名称】インテグラ・ライフサイエンシーズ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Integra LifeSciences Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ニーリー, ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ファレンデズ, グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ディーター, スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】レン, パーカー
(72)【発明者】
【氏名】ヒグビー, ニック
(72)【発明者】
【氏名】ストゥルベ, チャールズ デイビッド
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0281429(US,A1)
【文献】実開平06-019710(JP,U)
【文献】米国特許第05619754(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 21/084
A42B 7/00
F21L 4/00
F21S 2/00
A61B 90/35
F21W 131/205
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部装着可能デバイスであって、前記頭部装着可能デバイスは、
ヘッドピースであって、前記ヘッドピースは、
上部ストラップと少なくとも2つの側方ストラップとを備えているヘッドバンドと、
ストラップを備えている後頭部バスケットと
を備え、
前記後頭部バスケットは、少なくとも1つの側方延長ストラップによって前記ヘッドバンドに取り付けられ、前記少なくとも1つの側方延長ストラップは、ヒンジによって前記ヘッドバンドの各それぞれの側方ストラップの遠位端に旋回可能に取り付けられている、ヘッドピースと、
前記ヘッドバンドの前記上部ストラップの外面に取り付けられた第1の筐体と、
前記第1の筐体に取り付けられた深さ調節器であって、前記深さ調節器は、第1のノブに回転可能に固定された第1のギヤを備え、
前記後頭部バスケットの前記ストラップは、複数の歯を伴うスロットを備え、前記複数の歯は、前記スロットの縦方向縁のあたりに形成され、
前記第1のギヤは、前記スロット内に拘束して保持され、前記複数の歯と係合し、
前記深さ調節器は、前記第1のギヤの回転移動が、前記後頭部バスケットの前記ストラップの縦方向における前記後頭部バスケットの前記ストラップの移動を引き起こし、前記後頭部バスケットと前記第1の筐体との間の距離を変化させるように構成され、
前記ヘッドピースの深さが、前記後頭部バスケットと前記第1の筐体との間の前記距離が変化するとき、変化し、
前記ストラップは、第1の複数の連続的文字を備えている第1の視覚的指標を備え、それらの各々は、前記ヘッドピースの複数の所定の深さ設定のうちの1つに対応する、
深さ調節器と、
前記後頭部バスケットの外面に取り付けられた第2の筐体と、
前記後頭部バスケットの外面におけるヘッドバンド調節器であって、前記ヘッドバンド調節器は、第2のノブに回転可能に固定された第2のギヤを備えている、ヘッドバンド調節器と
を備え、
前記側方延長ストラップの各々は、複数の歯を伴うスロットを備え、前記複数の歯は、前記スロットの縦方向縁のあたりに形成され、
前記第2のギヤは、各側方延長ストラップの前記スロット内に拘束して保持され、前記側方延長ストラップの各々の複数の歯と係合し、
前記ヘッドバンド調節器は、前記第2のギヤの回転移動が、前記側方延長ストラップの縦方向における前記側方延長ストラップ移動を引き起こし、前記ヘッドピースの円周を変化させるように構成され、
前記側方延長ストラップのうちの少なくとも1つは、第2の複数の連続的文字を備えている第2の視覚的指標を備え、それらの各々は、前記ヘッドピースの複数の所定の円周設定のうちの1つに対応し、
前記頭部装着可能デバイスは、前記側方延長ストラップが、前記ヘッドピースの深さが変化するにつれて、前記側方ストラップに対して前記ヒンジの周りで回転するように構成されている、頭部装着可能デバイス。
【請求項2】
前記第1および第2の視覚的指標は、英数字を備えている、請求項1に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項3】
前記第1の視覚的指標と前記第2の視覚的指標とは、異なる範囲および/またはタイプの英数字を備えている、請求項1または2に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項4】
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的文字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的数字を備えている、請求項3に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項5】
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的文字を備えている、請求項3に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項6】
前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットの内面上のパディングを備えている、請求項1または2に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項7】
切り欠きが、前記後頭部バスケットの下側縁にあり、装着者の髪またはキャップが装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するように構成されている、請求項6に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項8】
前記後頭部バスケット上の前記パディングは、前記装着者の髪またはキャップが前記装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するように構成された陥凹エリアを備えている、請求項7に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項9】
前記パディングは、前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットに除去可能に取り付けられている、請求項6に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項10】
前記パディングは、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線を覆うことなく、またはその上に位置付けられることなく、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭部上に間隔を置かれて位置付けられるように構成されている、請求項6に記載の頭部装着可能デバイス。
【請求項11】
頭部装着可能デバイスのヘッドピースのサイズを装着者の頭部サイズに調節する方法であって、前記ヘッドピースは、ヘッドバンドと、後頭部バスケットとを備え、
前記方法は、
第1の筐体を前記ヘッドバンドの上部ストラップの外部表面に取り付けることと、
少なくとも部分的に前記第1の筐体の中に前記後頭部バスケットのストラップを挿入することと、
第1のギヤをスロット内に形成された複数の歯と係合させることであって、前記スロットは、前記後頭部バスケットの前記ストラップの長さに沿って縦方向に向けられている、ことと、
前記第1のギヤに回転係止された第1のノブを回し、前記ヘッドピースの深さを調節することと、
第2の筐体を前記後頭部バスケットの外部表面に取り付けることと、
前記第2の筐体の中に少なくとも2つの側方延長ストラップの端部を挿入することであって、第1の側方延長ストラップの前記端部は、第2の側方延長ストラップの前記端部から前記筐体の反対の端から挿入され、前記2つの側方延長ストラップは、前記ヘッドバンドの側方ストラップにヒンジ式に取り付けられ、前記ヘッドピースの円周を画定する、ことと、
第2のギヤが前記側方延長ストラップの両方と係合されるように、前記第2のギヤを前記側方延長ストラップの各々のスロット内に形成された複数の歯と係合させることと、
前記第2のギヤに回転係止された第2のノブを回し、前記ヘッドピースの円周を調節することと
を含む、方法。
【請求項12】
前記後頭部バスケットの前記ストラップの長さに沿って第1の視覚的指標を提供することであって、前記第1の視覚的指標は、前記ヘッドピースに関する所定の深さ設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと、
前記側方延長ストラップのうちの少なくとも1つの長さに沿って第2の視覚的指標を提供することであって、前記第2の視覚的指標は、前記ヘッドピースに関する所定の円周設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと、
前記第1および第2の視覚的指標に対応する前記ヘッドピースの前記深さおよび円周に関する装着者選好を決定することと、
前記装着者の頭部上に前記頭部装着可能デバイスを設置することと、
前記ヘッドピースの前記深さに関する前記装着者選好が達成されたことを前記第1の視覚的指標が示すように、前記第1のノブを調節することと、
前記ヘッドピースの前記円周に関する前記装着者選好が達成されたことを前記第2の視覚的指標が示すように、前記第2のノブを調節することと
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の視覚的指標と前記第2の視覚的指標とは、異なる範囲および/またはタイプの英数字を備えている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的文字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、前記装着者選好は、前記複数の連続的文字のうちの1つと前記複数の連続的数字のうちの1つとによって指定される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的文字を備えている、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
パディングを前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットの内面上に取り付けることを含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項17】
装着者の髪またはキャップが装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、前記後頭部バスケットの下側縁の中に切り欠きを形成することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記装着者の髪またはキャップが前記装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、前記後頭部バスケット上の前記パディングにおいて陥凹エリアを形成することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記パディングは、前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットに除去可能に取り付けられている、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記パディングが、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線の上に配置されることなく、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭部上に位置付けられ得るように、前記パディングを位置付けることを含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、それらの開示が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる2018年10月4日に出願された米国仮特許出願第62/741,385号および2018年10月5日に出願された米国仮特許出願第62/741,636号の両方の利益および優先権を主張する。
(技術分野)
【0002】
本開示は、概して、外科手術および医療手技のための補助光を提供するための人間の頭部上に調節可能に装着されるためのデバイスに関する。具体的に、本開示は、発光ダイオード(「LED」)ベースの外科手術用ヘッドライトシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
既存の外科手術用ヘッドライトは、典型的な症例中、外科医のために十分な照明を提供するために、かなりの量の光を要求する。外科手術用ヘッドライトは、好ましくは、外科医の頸部および頭部疲労が最小化されるように、軽量でもある。LEDは、電力(ワット)の印加によって光を放出する半導体デバイスである。LEDは、外科手術用ヘッドライト照明器具のために適した光源である。しかしながら、問題は、LEDが熱を発生させることである。多くの用途においてLEDが課す主要な課題のうちの1つは、LEDから熱を除去することである。過剰な熱は、半導体接合部温度が推奨される最大温度を超えないように、除去されなければならない。加えて、LEDの接合部温度が、上昇するにつれて、効率も、低下する。LED光出力は、その最大熱接合部温度によって限定され、したがって、LEDを損傷させることなく、またはその動作効率を低減させることなく光出力を増加させるために、熱は、迅速かつ効率的に伝達されなければならない。
【0004】
LEDが、十分に冷却され、その光出力性能および信頼性を保持するように、LEDからの熱エネルギーの効率的伝達を可能にするLED外科手術用ヘッドライトの必要性が、残っている。
【0005】
さらに、外科手術用ヘッドライトは、外科手術、診断、または療法手技中の可視化を支援するための照明を提供するために、医療専門家によって装着される。ヘッドライトデバイスは、典型的に、ヘッドバンド、照明器具、および他の構成要素および付属品を含み、それらは、特に、長時間の手技において装着されるとき、装着者における不快感または頸部および頭部疲労を引き起こし得る。したがって、長い期間にわたって装着者(例えば、外科医)によって装着されるとき、向上した快適性を提供する外科手術用ヘッドライトデバイスおよびシステムの必要性が、残っている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある目的は、ヘッドピースを備えている頭部装着可能デバイスを提供することであり、デバイスは、ヘッドピースの上面上の筐体と;ヘッドピースに取り付けられた照明器具であって、照明器具は、照明器具筐体と、熱シンクに熱的に接続された少なくとも1つの光源とを備え、少なくとも1つの光源および熱シンクは、照明器具筐体内に位置する、照明器具と;照明器具と筐体との間に接続されたダクトシステムと;ダクトシステムを照明器具に回転可能に接続するボールジョイントと;冷却空気流を照明器具筐体内に形成される入口を通して、熱シンクを通して、ボールジョイントを通して、ダクトシステムを通して、ヘッドピースの上面上の筐体内に形成される排気口から外に誘導するように構成されるように位置する空気移動デバイスと;少なくとも1つの光源の温度を監視し、空気移動デバイスの動作設定を変調し、所定の動作範囲内で少なくとも1つの光源の温度を維持するように構成されるコントローラとを備えている。
【0007】
本開示のさらなる目的は、頭部装着可能デバイスを提供することであり、頭部装着可能デバイスは、上部ストラップと、少なくとも2つの側方ストラップとを備えているヘッドバンドと;ストラップを備えている後頭部バスケットであって、後頭部バスケットは、ヒンジによってヘッドバンドの各それぞれの側方ストラップの遠位端に旋回可能に取り付けられた少なくとも1つの側方延長ストラップによって、ヘッドバンドに取り付けられている、後頭部バスケットと;ヘッドバンドの上部ストラップの外面に取り付けられた第1の筐体と;第1の筐体に取り付けられた深さ調節器であって、深さ調節器は、第1のノブに回転可能に固定された第1のギヤを備え、後頭部バスケットのストラップは、スロットの縦方向縁のあたりに形成される複数の歯を伴うスロットを備え、第1のギヤは、スロット内に拘束して保持され、複数の歯と係合し、第1のギヤの回転移動が、後頭部バスケットのストラップの縦方向移動を引き起こし、後頭部バスケットと第1の筐体との間の距離を変化させ、ヘッドピースの深さが、後頭部バスケットと第1の筐体との間の距離が、変化するとき、すなわち、増加または減少するとき、変化し、ストラップは、第1の複数の連続的文字を備えている第1の視覚的指標を備え、それらの各々は、ヘッドピースの複数の所定の深さ設定のうちの1つに対応する、深さ調節器と;後頭部バスケットの外面に取り付けられた第2の筐体と;後頭部バスケットの外面における円周調節器とを備え、円周調節器は、第2のノブに回転可能に固定された第2のギヤを備え、側方延長ストラップの各々は、スロットの縦方向縁のあたりに形成される複数の歯を伴うスロットを備え、第2のギヤは、各側方延長ストラップのスロット内に拘束して保持され、側方延長ストラップの各々の複数の歯と係合し、第2のギヤの回転移動が、側方延長ストラップの縦方向移動を引き起こし、ヘッドピースの円周を変化させ、側方延長ストラップのうちの少なくとも1つは、第2の複数の連続的文字を備えている第2の視覚的指標を備え、それらの各々は、ヘッドピースの複数の所定の円周設定のうちの1つに対応し、側方延長ストラップは、ヘッドピースの深さが、変化するにつれて、側方ストラップに対してヒンジを中心として回転する。
【0008】
本開示のなおも別の目的は、頭部装着可能デバイスのヘッドピースのサイズを装着者の頭部サイズに調節する方法を提供することであり、ヘッドピースは、ヘッドバンドと、後頭部バスケットとを備えている。方法は、第1の筐体をヘッドバンドの上部ストラップの外部表面に取り付けることと、少なくとも部分的に第1の筐体の中に後頭部バスケットのストラップを挿入することと、第1のギヤを後頭部バスケットのストラップの長さに沿って縦方向に向けられたスロット内に形成された複数の歯と係合させることと、第1のギヤに回転係止された第1のノブを回し、ヘッドピースの深さを調節することと、第2の筐体を後頭部バスケットの外部表面に取り付けることと、第2の筐体の中に少なくとも2つの側方延長ストラップの端部を挿入することであって、第1の側方延長ストラップの端部は、第2の側方延長ストラップの端部から筐体の反対端から挿入され、2つの側方延長ストラップは、ヘッドバンドの側方ストラップにヒンジ式に取り付けられ、ヘッドピースの円周を画定する、ことと、第2のギヤが、側方延長ストラップの両方と係合されるように、第2のギヤを側方延長ストラップの各々のスロット内に形成された複数の歯と係合させることと、第2のギヤに回転係止された第2のノブを回し、ヘッドピースの円周を調節することとを含む。
【0009】
本開示の別の目的において、パディングシステムを伴うヘッドライトデバイスが、提供される。そのようなヘッドライトデバイスは、後部部分と、2つの側部部分と、上部部分とを有するヘッドバンドであって、それらの各々は、それぞれの内面を有する、ヘッドバンドと;パディングシステムであって、パディングシステムは、ヘッドバンドの後部部分の内面に取り付けられた後部パッドと、ヘッドバンドの2つの側部部分の内面に取り付けられた側部パッドと、ヘッドバンドの上部部分の内面に取り付けられた上部パッドと、随意に、上部部分および2つの側部部分の交点においてヘッドバンドの内面に取り付けられた額パッドとを備え、後部パッドおよび額パッドのうちの少なくとも1つは、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層と、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層とを備えている、パディングシステムとを備えている。
【0010】
本主題のいくつかの実施形態によると、第1のクッション材料は、第1のデュロメータ硬さを有するシリコーン発泡体であり、第2のクッション材料は、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有するシリコーン発泡体であり、第2のクッション材料の第2の層は、第1のクッション材料の第1の層より、ヘッドバンドの内面に近い。
【0011】
本主題のさらなる実施形態によると、第1のクッション材料の第1の層および第2のクッション材料の第2の層は、各々、穿孔され、第1のクッション材料の第1の層における穿孔の大部分は、略円形であり得、第2のクッション材料の第2の層における穿孔の大部分は、円形以外の形状であり得る。例えば、第2のクッション材料の第2の層における穿孔は、略正方形または長方形であるか、または略グリッド様パターンである。
【0012】
本開示のある側面において、第2のクッション材料の第2の層は、穿孔に起因して、第1のクッション材料の第1の層より、その上側または下側表面上に多くの開放空間を有する。本開示の別の側面において、第2のクッション材料の第2の層における穿孔に起因する空洞の合計容積は、第1のクッション材料の第1の層における空洞の合計容積より大きい。
【0013】
本主題の追加の実施形態において、後部パッドは、装着者と接触している内面と、ヘッドバンドの後部部分の内面に取り付けられた外面とを有し、後部パッドは、その内面上の陥凹を備え、上部パッドおよび側部パッドのうちの少なくとも1つは、ウレタン発泡体を備え得、セグメントを形成する。
【0014】
本開示の別の目的は、装着者の頭部を囲むためのヘッドバンドと、ヘッドバンドの少なくとも一部に除去可能に取り付けられたパッドを備えているパディングシステムとを備え、パッドは、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層と、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層とを備え、第1の層は、第1の穿孔パターンにおいて穿孔され、第2の層は、第1の穿孔パターンと異なる第2の穿孔パターンにおいて穿孔されている、ヘッドライトデバイスを提供することである。
【0015】
いくつかの実施形態において、第1の層における穿孔は、概して、第1の穿孔形状であり、第2の層における穿孔は、概して、第1の穿孔形状と異なる第2の穿孔形状である。穿孔パターンは、使用されるクッション材料に特有の各層の軟度および密度を考慮して選定されることができる。クッション材料において孔を開けること、または別様に穿孔または空洞を作成することは、パディングの重量、したがって、装着者に対する応力を低減させるが、クッション材料の除去は、層が提供し得る支持を低減させ得る。クッション材料の層における穿孔は、熱放散および空気流も改良する。穿孔パターンは、所望のレベルの支持および快適性を達成するように選択される。
【0016】
本主題のいくつかの実施形態によると、ヘッドライトデバイスが、提供され、ヘッドライトデバイスは、装着者の頭部を囲むためのヘッドバンドと、ヘッドバンドの少なくとも一部に除去可能に取り付けられた後部パッドを備えているパディングシステムとを備え、後部パッドは、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層と、第1のデュロメータ硬さと異なる第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層とを備え、第1の層は、第1の穿孔パターンにおいて穿孔され、第2の層は、第1の穿孔パターンと異なる第2の穿孔パターンにおいて穿孔され、第1の層は、装着者と接触している内面を備え、第2の層は、ヘッドバンドの後部部分の内面に取り付けられた外面を備え、後部パッドは、その内面上の陥凹を備えている。
【0017】
ヘッドライトデバイスの実施形態が、本明細書に示されるが、本明細書に開示されるパディングシステムの特徴は、他の頭部装着可能デバイスにも適用されることができる。本主題の他の特徴および利点が、付随の例示的図面と併せて想定されるとき、本主題の以下の発明を実施するための形態からより明白となるであろう。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
頭部装着可能デバイスであって、前記頭部装着可能デバイスは、
ヘッドピースであって、前記ヘッドピースは、
上部ストラップと少なくとも2つの側方ストラップとを備えているヘッドバンドと、
ストラップを備えている後頭部バスケットと
を備え、
前記後頭部バスケットは、少なくとも1つの側方延長ストラップによって前記ヘッドバンドに取り付けられ、前記少なくとも1つの側方延長ストラップは、ヒンジによって前記ヘッドバンドの各それぞれの側方ストラップの遠位端に旋回可能に取り付けられている、ヘッドピースと、
前記ヘッドバンドの前記上部ストラップの外面に取り付けられた第1の筐体と、
前記第1の筐体に取り付けられた深さ調節器であって、前記深さ調節器は、第1のノブに回転可能に固定された第1のギヤを備え、
前記後頭部バスケットの前記ストラップは、複数の歯を伴うスロットを備え、前記複数の歯は、前記スロットの縦方向縁のあたりに形成され、
前記第1のギヤは、前記スロット内に拘束して保持され、前記複数の歯と係合し、
前記深さ調節器は、前記第1のギヤの回転移動が、前記後頭部バスケットの前記ストラップの縦方向移動を引き起こし、前記後頭部バスケットと前記第1の筐体との間の距離を変化させるように構成され、
前記ヘッドピースの深さが、前記後頭部バスケットと前記第1の筐体との間の前記距離が変化するとき、変化し、
前記ストラップは、第1の複数の連続的文字を備えている第1の視覚的指標を備え、それらの各々は、前記ヘッドピースの複数の所定の深さ設定のうちの1つに対応する、
深さ調節器と、
前記後頭部バスケットの外面に取り付けられた第2の筐体と、
前記後頭部バスケットの外面におけるヘッドバンド調節器であって、前記ヘッドバンド調節器は、第2のノブに回転可能に固定された第2のギヤを備えている、ヘッドバンド調節器と
を備え、
前記側方延長ストラップの各々は、複数の歯を伴うスロットを備え、前記複数の歯は、前記スロットの縦方向縁のあたりに形成され、
前記第2のギヤは、各側方延長ストラップの前記スロット内に拘束して保持され、前記側方延長ストラップの各々の複数の歯と係合し、
前記ヘッドバンド調節器は、前記第2のギヤの回転移動が、前記側方延長ストラップの縦方向移動を引き起こし、前記ヘッドピースの円周を変化させるように構成され、
前記側方延長ストラップのうちの少なくとも1つは、第2の複数の連続的文字を備えている第2の視覚的指標を備え、それらの各々は、前記ヘッドピースの複数の所定の円周設定のうちの1つに対応し、
前記頭部装着可能デバイスは、前記側方延長ストラップが、前記ヘッドピースの深さが変化するにつれて、前記側方ストラップに対して前記ヒンジの周りで回転するように構成されている、頭部装着可能デバイス。
(項目2)
前記第1および第2の視覚的指標は、英数字を備えている、項目1に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目3)
前記第1の視覚的指標と前記第2の視覚的指標とは、異なる範囲および/またはタイプの英数字を備えている、項目1または2に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目4)
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的文字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的数字を備えている、項目3に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目5)
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的文字を備えている、項目3に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目6)
前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットの内面上のパディングを備えている、項目1または2に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目7)
切り欠きが、前記後頭部バスケットの下側縁にあり、装着者の髪またはキャップが装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するように構成されている、項目6に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目8)
前記後頭部バスケット上の前記パディングは、前記装着者の髪またはキャップが前記装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するように構成された陥凹エリアを備えている、項目7に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目9)
前記パディングは、前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットに除去可能に取り付けられている、項目6に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目10)
前記パディングは、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線を覆うことなく、またはその上に位置付けられることなく、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭部上に間隔を置かれて位置付けられるように構成されている、項目6に記載の頭部装着可能デバイス。
(項目11)
頭部装着可能デバイスのヘッドピースのサイズを装着者の頭部サイズに調節する方法であって、前記ヘッドピースは、ヘッドバンドと、後頭部バスケットとを備え、
前記方法は、
第1の筐体を前記ヘッドバンドの上部ストラップの外部表面に取り付けることと、
少なくとも部分的に前記第1の筐体の中に前記後頭部バスケットのストラップを挿入することと、
第1のギヤをスロット内に形成された複数の歯と係合させることであって、前記スロットは、前記後頭部バスケットの前記ストラップの長さに沿って縦方向に向けられている、ことと、
前記第1のギヤに回転係止された第1のノブを回し、前記ヘッドピースの深さを調節することと、
第2の筐体を前記後頭部バスケットの外部表面に取り付けることと、
前記第2の筐体の中に少なくとも2つの側方延長ストラップの端部を挿入することであって、第1の側方延長ストラップの前記端部は、第2の側方延長ストラップの前記端部から前記筐体の反対の端から挿入され、前記2つの側方延長ストラップは、前記ヘッドバンドの側方ストラップにヒンジ式に取り付けられ、前記ヘッドピースの円周を画定する、ことと、
第2のギヤが前記側方延長ストラップの両方と係合されるように、前記第2のギヤを前記側方延長ストラップの各々のスロット内に形成された複数の歯と係合させることと、
前記第2のギヤに回転係止された第2のノブを回し、前記ヘッドピースの円周を調節することと
を含む、方法。
(項目12)
前記後頭部バスケットの前記ストラップの長さに沿って第1の視覚的指標を提供することであって、前記第1の視覚的指標は、前記ヘッドピースに関する所定の深さ設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと、
前記側方延長ストラップのうちの少なくとも1つの長さに沿って第2の視覚的指標を提供することであって、前記第2の視覚的指標は、前記ヘッドピースに関する所定の円周設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと、
前記第1および第2の視覚的指標に対応する前記ヘッドピースの前記深さおよび円周に関する装着者選好を決定することと、
前記装着者の頭部上に前記頭部装着可能デバイスを設置することと、
前記ヘッドピースの前記深さに関する前記装着者選好が達成されたことを前記第1の視覚的指標が示すように、前記第1のノブを調節することと、
前記ヘッドピースの前記円周に関する前記装着者選好が達成されたことを前記第2の視覚的指標が示すように、前記第2のノブを調節することと
を含む、項目11に記載の方法。
(項目13)
前記第1の視覚的指標と前記第2の視覚的指標とは、異なる範囲および/またはタイプの英数字を備えている、項目11または12に記載の方法。
(項目14)
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的文字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、前記装着者選好は、前記複数の連続的文字のうちの1つと前記複数の連続的数字のうちの1つとによって指定される、項目13に記載の方法。
(項目15)
前記第1の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、前記第2の視覚的指標は、複数の連続的文字を備えている、項目13に記載の方法。
(項目16)
パディングを前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットの内面上に取り付けることを含む、項目11または12に記載の方法。
(項目17)
装着者の髪またはキャップが装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、前記後頭部バスケットの下側縁の中に切り欠きを形成することを含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記装着者の髪またはキャップが前記装着者の頭部に対する前記ヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、前記後頭部バスケット上の前記パディングにおいて陥凹エリアを形成することを含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記パディングは、前記ヘッドバンドおよび前記後頭部バスケットに除去可能に取り付けられている、項目16に記載の方法。
(項目20)
前記パディングが、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線の上に配置されることなく、前記頭部装着可能デバイスの装着者の頭部上に位置付けられ得るように、前記パディングを位置付けることを含む、項目16に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本主題の完全かつ有効な開示が、付随の例示的図の参照を含む本明細書の残りの部分にさらに記載される。
【0019】
図1図1-7は、本明細書の開示による、頭部装着可能デバイスの実施形態のそれぞれの方向斜視図である。
図2図1-7は、本明細書の開示による、頭部装着可能デバイスの実施形態のそれぞれの方向斜視図である。
図3図1-7は、本明細書の開示による、頭部装着可能デバイスの実施形態のそれぞれの方向斜視図である。
図4図1-7は、本明細書の開示による、頭部装着可能デバイスの実施形態のそれぞれの方向斜視図である。
図5図1-7は、本明細書の開示による、頭部装着可能デバイスの実施形態のそれぞれの方向斜視図である。
図6図1-7は、本明細書の開示による、頭部装着可能デバイスの実施形態のそれぞれの方向斜視図である。
図7図1-7は、本明細書の開示による、頭部装着可能デバイスの実施形態のそれぞれの方向斜視図である。
【0020】
図8図8および9Aは、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの部分的分解図である。
図9A図8および9Aは、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの部分的分解図である。
【0021】
図9B図9Bは、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの前部ヘッドストラップの部分的後面組立図である。
【0022】
図10図10-12は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの熱管理特徴の種々の側面を示す。
図11図10-12は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの熱管理特徴の種々の側面を示す。
図12図10-12は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの熱管理特徴の種々の側面を示す。
【0023】
図13図13-15は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの調節デバイスのうちの1つの内部図を示す。
図14図13-15は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの調節デバイスのうちの1つの内部図を示す。
図15図13-15は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの調節デバイスのうちの1つの内部図を示す。
【0024】
図16図16は、本明細書の開示による、その中に配置されるパディングを示す図1-7の頭部装着可能デバイスの図である。
【0025】
図17図17は、本明細書の開示による、パディングが省略された図1-7の頭部装着可能デバイスの組立図である。
【0026】
図18図18および19は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの調節特徴を示すための部分的分解図である。
図19図18および19は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスの調節特徴を示すための部分的分解図である。
【0027】
図20図20は、本明細書の開示による、図1-7の頭部装着可能デバイスにおいて示されるパディングシステムの後部パッドの外部図である。
【0028】
図21図21は、本明細書の開示による、図20の後部パッド内のクッション材料の例示的実施形態の側面図である。
【0029】
図22図22は、本明細書の開示による、図20および21に示される後部パッド内の第1のクッション材料の第1の層の例示的実施形態の平面図である。
【0030】
図23図23は、本明細書の開示による、図20および21に示される後部パッド内の第2のクッション材料の第2の層の例示的実施形態の平面図である。
【0031】
図24図24は、本明細書の開示による、図20および21に示される後部パッドのための後部パッドカバーの平面正面図である。
【0032】
図25図25は、本明細書の開示による、図24に示される後部パッドカバーの平面後面図である。
【0033】
図26図26は、本明細書の開示による、図24および25に示される後部パッドカバーのパネルの組立図である。
【0034】
図27図27は、本明細書の開示による、図1-7に示される頭部装着可能デバイスの前部パッドの第1のクッション材料の第1の層の例示的実施形態の平面図である。
【0035】
図28図28は、本明細書の開示による、図1-7に示される頭部装着可能デバイスの前部パッド内の第2のクッション材料の第2の層の例示的実施形態の平面図である。
【0036】
図29図29は、本明細書の開示による、図1-7に示される頭部装着可能デバイスの側部パッドの例示的実施形態の上面図である。
【0037】
図30図30は、本明細書の開示による、図29の側部パッドの側面図である。
【0038】
図31図31は、本明細書の開示による、図1-7に示される頭部装着可能デバイスの上部パッドの例示的実施形態の上面図である。
【0039】
図32図32は、本明細書の開示による、図31の上部パッドの側面図である。
【0040】
図33図33は、人間の頭蓋骨において形成される会合線に対するパディングの例示的設置を示す図1-7に示される頭部装着可能デバイスの実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
別様に定義されない限り、本明細書に使用される用語は、本主題が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有するように解釈されるべきである。本明細書に使用される用語は、本明細書および関連する技術の文脈におけるそれぞれの意味と一貫する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書に明確にそのように定義されない限り、理想化された、または過度に形式的な意味において解釈されるべきではないことをさらに理解されたい。
【0042】
本主題の側面は、本主題の理想と考える側面の概略図である断面図、斜視図、立面図、および/または平面図図示を参照して本明細書に説明される。例えば、製造技法および/または公差の結果としての図示の形状からの変動が、予期されるものであり、したがって、本主題の側面は、本明細書に図示される特定の形状に限定されるものとして解釈されるべきではない。本主題は、異なる形態において具現化されることができ、本明細書に記載される具体的側面または実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。図面において、層および領域のサイズおよび相対的サイズは、明確化のために誇張され得る。
【0043】
1つ以上の要素のないことが特に規定されない限り、本明細書に使用されるような用語「~を備えている」、「~を含む」、および「~を有する」は、1つ以上の要素の存在を除外しない非制限用語として解釈されるべきである。同様の番号は、本説明全体を通して同様の要素を指す。
【0044】
ある要素が、別の要素の「上」にあるものとして言及されるとき、それは、他の要素の直接上にあり得ること、または介在する要素が存在し得ることを理解されたい。さらに、「上」、「上方」、「上側」、「上部」、「下側」、または「底部」等の相対的用語が、図に図示されるように、1つの構造または部分の、別の構造または部分に対する関係を説明するために本明細書に使用される。「上」、「上方」、「上側」、「上部」、「下側」、または「底部」等の相対的用語は、図に描写される向きに加えて、装置の異なる向きを包含することを意図していることを理解されたい。例えば、図の装置が、上下反転される場合、他の構造または部分の「上方」として説明される構造または部分は、ここにおいて、他の構造または部分の「下方」に向けられるであろう。
【0045】
照明装置に関連して本明細書に使用されるような用語「基板」または「サブマウント」は、その上で、それに、またはそれの上に、複数の固体光エミッタ(例えば、LED)が、配置、支持、および/または搭載され得る搭載部材または要素を指す。基板は、例えば、構成要素基板、チップ基板(例えば、LED基板)、またはサブパネル基板であり得る。本明細書に説明されるような照明装置に有用な例示的基板は、例えば、印刷回路板(PCB)および/または関連する構成要素(例えば、限定ではないが、金属コア印刷回路板(MCPCB)、可撓性回路板、誘電積層体、セラミックベースの基板等)、FR4および/またはそれらの1つ以上の表面上に配置される電気トレースを有するセラミック基板、高反射率セラミック(例えば、アルミナ)支持パネル、および/または固体エミッタへの電力を受け取り、支援し、および/または伝導するように配置される種々の材料および形態の搭載要素を備えていることができる。本明細書に説明される電気トレースは、エミッタを電気的に活性化および照明するために、電力をエミッタに提供する。電気トレースは、可視であり、および/または、はんだマスク材料、Ag、または他の好適な反射板等の反射性カバーを介して覆われ得る。
【0046】
図1-7は、概して、1と指定される頭部装着可能デバイスのいくつかの斜視図を示す。示される実施形態において、頭部装着可能デバイス1は、調節可能ヘッドピースであって、調節可能ヘッドピースは、上部ストラップ110と、少なくとも2つの側方ストラップ120A/120Bとを有する(概して、100と指定される)ヘッドバンドと、ヘッドバンド100に(例えば、除去可能に、固定して、および/または一体的に)取り付けられる後頭部バスケット150とを備えている、調節可能ヘッドピースと;ヘッドバンド100の前部に移動可能に取り付けられる(概して、200と指定される)照明器具と、照明器具200から、頭部装着可能デバイス1の上部ストラップ110に取り付けられる(概して、400と指定される)上側筐体内に形成される高温空気排気口420に排気を向けるための(概して、300と指定される)ダクトシステムと;後部調節ストラップ130A/130Bと;ヘッドバンド100のサイズを装着者の頭部のサイズに調節するためのものである(概して、450と指定される)深さ調節器と、(概して、700と指定される)ヘッドバンド調節器と;電力コード602を介して、照明器具200およびダクトシステム300に関連付けられた空気移動デバイス(図8の332参照)と電気通信するバッテリパックおよびコントローラを伴うホルスタ600と;ヘッドバンド100および後頭部バスケット150の内面のうちの少なくともいくつかの上に据え付けられる(概して、500と指定される)パディングシステムとを備えている。示されるように、側方ストラップ120A/120Bは、後部調節ストラップ130A/130Bと一緒に、装着者の頭部上に水平に適合するためのほぼ楕円形状の薄い可撓性プラスチックリングを形成する。上側筐体400は、ヘッドバンド100の前部から後部(例えば、後頭部バスケット150)に延びていること、ヘッドバンド100の側方ストラップ120A/120Bの間で延びていること、または、リング上の任意の2つの点の間で延びていることができる。これらの部分のうちの2つ以上のものは、一体型部品を形成するか、または、互いに動作可能または調節可能に接続され得る。ヘッドバンドは、示される実施形態より多いまたは少ない部分またはストラップを用いて構築され得、任意の形状をとり得る。ヘッドバンドは、示されるような実施形態より装着者の頭部のより多いまたは少ない表面を覆い得る。ヘッドピースは、ヘッドバンド100と、後頭部バスケット150とを備えているものとして本実施形態に示されるが、ヘッドピースは、任意の形状をとり得、装着者の頭部サイズに調節可能であるか、または固定寸法のいずれかである実質的に連続的な外側カバーを有し得る。同様に、外側シェルが、頭部装着可能デバイスが装着されるべきである環境に基づいて、必要に応じて、ヘッドピースの周囲に提供され得る。
【0047】
示される実施形態において、上部ストラップ110と、側方ストラップ120A/120Bとを備えているヘッドバンド100は、単一の部品から一体的に形成される。ヘッドバンド100のこの部分の例が、図9Aおよび9Bに示され、上部ストラップ110および側方ストラップ120A/120Bは、実質的に平面(すなわち、平坦)の形成されていない構成において示される。上部ストラップ110は、それに付着させられた上側筐体400を有し、上側筐体の中に、後頭部バスケット150からの上部ストラップ152が挿入され、上部ストラップ110を後頭部バスケット150に接続する。上側筐体400は、外側シェル410を有し、外側シェル410は、外側シェル410の後部に形成される(概して、412と指定される)スロットを有し、頭部装着可能デバイス1の深さを調節するために、スロット412の中に後頭部バスケット150のストラップ152が挿入される。後頭部バスケット150のストラップ152は、その長さに沿って形成されるスロット(図13-15の154参照)を有し、スロット154の長さは、頭部装着可能デバイス1の深さの調節の最大量を定義する。図13-15により詳細に見られ得るように、ストラップ152のスロット154は、その少なくとも片側に複数の歯156を有し、複数の歯156は、ラックピニオン配置の形態において上側筐体400内に回転可能に搭載されたギヤ470と界面接触し、それによって移動させられるように構成されている。したがって、上部調節ノブ460、従って、上部調節ギヤ470の回転は、ギヤ470が、ストラップ152を上側筐体400の中に引き込むにつれ、またはストラップ152をそれから外に押すにつれて、後頭部バスケット150のストラップ152が上側筐体400に対して伸ばされ、または短縮されることをもたらす。ラックピニオン配置に起因して、頭部装着可能デバイス1の深さに対する精密なサイズ調節が、想定される。したがって、概して、157と指定される複数の指標マークが、頭部装着可能デバイス1の深さが、頭部装着可能デバイス1の複数の装着者に関する所与の値に容易かつ繰り返し可能に調節され得るように、後頭部バスケット150のストラップ152上の外部から見える場所において提供される。
【0048】
ヘッドバンド100は、側方延長ストラップ130A/130Bによって後頭部バスケット150にさらに接続され、それは、本実施形態において、円形ヒンジである(概して、140A/140Bと指定される)それぞれのヒンジにおいて、それぞれ、側方ストラップ120A/120Bに回転可能に結合される。側方延長ストラップ130A/130Bの各々は、後頭部バスケット150の後方に巻き付き、後頭部バスケット150の後部外部表面上に示される(概して、700と指定される)ヘッドバンド調節器の筐体内に挿入される。図9Aおよび9Bに見られ得るように、側方延長ストラップ130A/130Bは、それぞれ、それらの長さに沿って形成されるスロット132A/132Bを有し、スロット132A/132Bの長さは、頭部装着可能デバイス1の円周の調節の最大量を定義する。各側方延長ストラップ130A/130Bのスロット132A/132Bは、その少なくとも片側に、ラックピニオン配置の形態においてヘッドバンド調節器700の筐体内に回転可能に搭載されるギヤ(図19の730参照)と界面接触し、それによって移動させられるように構成された複数の歯134A/134Bを有する。側方延長ストラップの第1のもの130Aの複数の歯134Aは、第2の側方延長ストラップ130Bのスロット132B内に形成される複数の歯134Bから対向するスロット132Aの側にあり、それによって、後頭部バスケット調節ギヤ730の回転運動は、ノブ740が回転させられる方向に応じて、ヘッドバンド100の同時拡張または収縮を引き起こし、対応して、頭部装着可能デバイス1の側方円周を増加または減少させる。ラックピニオン配置に起因して、頭部装着可能デバイス1の精密なサイズ調節が、想定される。したがって、概して、137と指定された複数の指標マークが、頭部装着可能デバイス1が、頭部装着可能デバイス1の複数の装着者に関する所与のサイズに容易かつ繰り返し可能に調節され得るように、側方延長ストラップ130A/130Bのうちの1つ以上のものの上の外部から見える場所において提供される。スロット132A/132Bは、側方延長ストラップ130A/130Bがヘッドバンド調節器700から係合解除されることを防止するために、その両端において閉鎖されるものとして示される。したがって、側方延長ストラップ130A/130Bは、装着者によって装着されたとき、ヘッドバンド調節器700内に拘束して保持される。
【0049】
ヘッドバンド100の側方ストラップ120A/120Bを側方延長ストラップ130A/130Bに接続するヒンジ140A/140Bは、各それぞれのヒンジ140A/140Bの中心を通して画定される軸まわりに旋回するように構成される。任意のタイプのヒンジが、使用され得、実際に、側方延長ストラップ130A/130Bは、ヘッドバンド100の側方ストラップ120A/120Bと一体的に形成され得る。しかしながら、ストラップ152が、頭部装着可能デバイス1の深さを改変するためにヘッドバンド100上の上側筐体400の中に引き込まれるにつれて、またはそれから押し出されるにつれて、後頭部バスケット150の位置は、側方ストラップ120A/120Bに対して少なくとも垂直に変化し、したがって、ヒンジ140A/140Bにおける側方ストラップ120A/120Bと側方延長ストラップ130A/130Bとの間の角度は、スロット132A/132Bの領域におけるそれらの任意の歪みまたは変形を引き起こし得る側方延長ストラップ130A/130Bの変形を伴わずに改変され、それによって、ヘッドバンド調節器700の筐体内の側方延長ストラップ130A/130Bの結束を防止し得るので、示される円形ヒンジ140A/140Bを使用することが、有利である。
【0050】
パディングシステム500が、頭部装着可能デバイス1の装着者の頭部との接触が、そうでなければ起こるであろう頭部装着可能デバイス1の内面(ヘッドバンド100および後頭部バスケット150の内面を含む)に取り付けられる。任意の好適なタイプおよび構成のパディングが、パディングシステム500のために利用され得るが、示される実施形態は、ヘッドバンド100および後頭部バスケット150の内面に取り付けられるパディングセグメントを有する。パディングセグメントは、長い装着時間(例えば、約数時間)中、装着者のために所望の量の快適性を提供するために、好適な程度のパディングを有する任意の好適な材料から形成され得る。パディングシステムは、それぞれ、後部パッド550、側部パッド520/530、および上部パッド540を備え、それらは、頭部装着可能デバイス1の後頭部バスケット150、側方ストラップ120A/120B、および上部ストラップ110の対応する内面に取り付けられている。パディングシステム500は、額パッド510をさらに備え得、額パッド510は、上部ストラップ110と側方ストラップ120A/120Bとの交点、またはその付近でヘッドバンドの内面に取り付けられている。本明細書に説明されるパディングセグメント510、520、530、540、および550の各々は、大きい一体型パッドの部分であり得、別個のパッドである必要はない。
【0051】
パディングセグメント510、520、530、540、および550は、例えば、接着剤、相互係止スナップ、機械的相互係止タブ等を含む任意の好適な取り付けタイプによって、それぞれ、ヘッドバンド100または後頭部バスケット150に取り付けられる。パディングセグメント510、520、530、540、および550は、パディングセグメント510、520、530、540、および550が取り付けられるそれぞれのストラップまたは後頭部バスケット150の形状に輪郭形成され得、各そのようなパディングセグメント510、520、530、540、および550が取り付けられるストラップの幅を下回るまたは上回るサイズを有し得る。したがって、額パッドが、頭部装着可能デバイス1の装着者の前頭部に対するであろう位置において、ヘッドバンド100の前部に提供される。この額パッド510は、少なくともある程度、上部ストラップ110および2つの側方ストラップ120A/120B上に延び得る。示される実施形態において、後頭部バスケット150のストラップ152および側方延長ストラップ130A/130Bは、これらの部分が、装着されている間に装着者の頭部の表面から間隔を置かれていることのみならず、機械的干渉が、頭部装着可能デバイス1の寸法(例えば、深さおよび/または円周)が調節されるときにも、隣接する構成要素の間に起こらないように、パディングセグメントを欠いている。示される実施形態において、パディングセグメント510、520、530、540、および550は、洗浄、保守等のために除去可能であり得る。パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちの1つ以上は、パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちの他と異なる程度の軟度を有することができる。1つ以上の(例えば、各またの全ての)パディングセグメント510、520、530、540、および550は、クッション材料の3つ以上の層を有し得る。
【0052】
図20-26を参照すると、本開示のいくつかの実施形態によると、後部パッド550は、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層570と、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層580とを備えている。例示的実施形態において、第1のクッション材料は、シリコーン発泡体であり、第2のクッション材料も、シリコーン発泡体であるが、第2の層580内のシリコーン発泡体は、第1の層570内のシリコーン発泡体より高いデュロメータ硬さを有する。例えば、第2の層580のデュロメータ硬さは、第1の層570のデュロメータ硬さより5%、10%、25%、または最大50%(その値を含む)高くあり得る。言い換えると、第2の層580内のシリコーン発泡体は、第1の層570内のシリコーン発泡体より硬質である(例えば、よりコンプライアントが低い)。第2のクッション材料の第2の層580は、第1のクッション材料の第1の層570より、後頭部バスケット150の内面に近接する。より硬質の第2の層580は、支持を提供する一方、より軟質の形状適合する第1の層570は、装着者とより近接して接触し、向上した快適性を頭部装着可能デバイス1の装着者に提供する。
【0053】
図21は、それぞれのクッション材料の第1の層570および第2の層580が、同一または類似する厚さを有することを示すが、第1の層570が、第2の層580と異なる厚さを有し得ることが、想定される。各層の厚さは、好ましくは、1インチ(in.)以下であり、より好ましくは、0.5インチ以下、例えば、約0.25インチである。例示的実施形態において、装着者に向かって(例えば、その頭部に隣接して)向けられる第1の層570は、1/4インチ打ち抜き加工シリコーン発泡体(例えば、Rogers Corporationによって製造される超軟質シリコーン発泡体であるBISCO(登録商標)BF-2000)であり、後頭部バスケット150に向かって(例えば、その表面に隣接して)向けられる第2の層580は、1/4インチ打ち抜き加工シリコーン発泡体(例えば、Rogers Corporationによって製造される半連続気泡シリコーン発泡体であるBISCO(登録商標) HT-800)であり、それらは、連続気泡シリコーン発泡体または独立気泡シリコーン発泡体のいずれかであり得る。いくつかの側面において、シリコーン発泡体層のそれぞれのデュロメータ硬さは、発泡体シリコーンの圧縮力たわみによって定義されることができる。いくつかの実施形態において、デュロメータ硬さは、約(例えば、±1%、±2%、±5%、±10%、±25%、または±50%)10~70ショアA(それらの値を含む)の範囲内である。HT-800シリコーン発泡体は、22ポンド/立方フィート(lb/ft)のASTM D 1056に従って測定されるような密度を有する。BF-2000シリコーン発泡体は、10lb/ftのASTM D 1056に従って測定されるような密度を有する。第1の層570に関して、打ち抜き加工シリコーン発泡体(BF 2000)は、約(例えば、±1%、±2%、±5%、±10%、±25%、または±50%)1.5ポンド/平方インチ(psi)の圧縮力たわみを有することができる。圧縮力たわみは、発泡体材料の荷重負荷能力の測度であり、試験されるべき試料より大きい平坦な圧縮台座に対して及ぼされる力である。用語「圧縮力たわみ」は、時として、「圧縮荷重たわみ」とも称される。圧縮力たわみメトリックは、ASTM D 1056に従って、25%たわみを達成するために必要な力として測定される。第2の層580に関して、打ち抜き加工シリコーン発泡体(例えば、BISCO(登録商標) HT-800)は、例えば、約(例えば、±1%、±2%、±5%、±10%、±25%、または±50%)6~14psiを含む範囲内の圧縮力たわみを有することができる。いくつかの実施形態において、第2のクッション材料582の第2の層580は、第1のクッション材料572の第1の層570より、穿孔に起因してその上側または下側表面上に多くの開放空間を有し、それは、示される実施形態において、約10.617平方インチ(in)の表面積を有する。別の側面において、第2のクッション材料582の第2の層580内の穿孔584によって形成される空洞の合計表面積は、第1のクッション材料572の第1の層570内の穿孔574によって形成される空洞の合計表面積より大きく、例えば、第2の層580内の空洞の合計表面積は、約9.249inである。
【0054】
いくつかの実施形態において、穿孔パターンは、使用されるクッション材料に特有の各層のデュロメータ硬さ(例えば、硬度)および密度を考慮して選定されることができる。クッション材料の層における穿孔は、熱放散および空気流も改良する。後部パッド550に関して、複数の穿孔574を形成することにおいて第1の層570から除去される第1のクッション材料572の体積は、約1.575立方インチ(in)であり、複数の穿孔584を形成することにおいて第2の層580から除去される第2のクッション材料582の体積は、約5.112inである。
【0055】
本主題のさらなる実施形態によると、第1のクッション材料572の第1の層570および第2のクッション材料582の第2の層580の各々は、穿孔される。図22に示されるように、第1の層570は、その中に形成される複数の第1の穿孔574を備えている第1の穿孔パターンを有する。図23は、複数の第2の穿孔584を備えている第2の穿孔パターンを有する第2の層580を示す。第1の穿孔パターンおよび第1の穿孔574は、第2の穿孔パターンおよび第2の穿孔584と異なる。第1の層570内の第1の穿孔574は、概して、第1の穿孔形状において配置され、第2の層580内の第2の穿孔584は、概して、第1の穿孔形状と異なり得る第2の穿孔形状である。例えば、第1のクッション材料572の第1の層570内の第1の穿孔574または第1の穿孔574の少なくとも大部分は、略円形であり、第2のクッション材料582の第2の層580内の第2の穿孔584または第2の穿孔584の少なくとも大部分は、略正方形、長方形、および/または三角形等の円形以外の形状であるか、または、略グリッド様パターンである。第1および第2の穿孔574/584は、それぞれの第1および第2のクッション材料572/582の厚さを通過する孔または開口である。第1および第2の穿孔574/584は、打ち抜き加工、穿刺、削孔、または任意の他の従来の方法によって作成されることができる。
【0056】
異なる穿孔パターンは、同一の形状の穿孔のより多い穿孔数、または異なる形状または異なる複数の形状の穿孔、または前述の組み合わせの結果であり得る。図23に示される本開示のある側面において、第2のクッション材料582の第2の層580は、第1のクッション材料572の第1の層570より、第2の穿孔584に起因してその上側または下側表面上に多くの開放空間を有する。本開示の別の側面において、第2のクッション材料582の第2の層580内の第2の穿孔584によって形成される空洞の合計容積は、第1のクッション材料572の第1の層570内の第1の穿孔574によって形成される空洞の合計容積より大きい。第2の層580は、後部パッド550の切り抜き陥凹領域556のサイズ、形状、および/または輪郭を実質的に画定する(概して、586と指定された)切り抜き陥凹を有し、切り抜き陥凹586および切り抜き陥凹領域556は、後頭部バスケット150の切り抜き158のサイズ、形状、および/または輪郭に対応するサイズ、形状、および/または輪郭を有する。
【0057】
本主題の追加の実施形態において、後部パッド550は、装着者と接触している内面と、ヘッドバンドの後部部分の内面に取り付けられた外面とを有し、後部パッド550は、第1の層570内に形成される陥凹576を備えている。
【0058】
それぞれのパディングセグメント510、520、530、540、および550の各々において、クッション材料は、シリコーン発泡体、発泡ポリスチレン、ポリウレタン、または他のタイプのポリマー等の任意の好適な合成発泡体であり得る。本開示の例示的実施形態において、両方の層内のクッション材料は、シリコーン発泡体、例えば、Stockwell Elastomerics,Inc.において商業的に入手可能なシリコン発泡体材料である。第1および第2の層570/580における差異は、第1および第2のクッション材料572/582のデュロメータ硬さを含む。任意の好適な材料が、材料が本明細書に規定される材料と類似するデュロメータ硬さを有する限り、使用され得る。
【0059】
図24-26に示されるように、後部パッド550は、織物、合成ポリマー、またはポリエチレン、ナイロン、ガラス繊維等の他の好適な材料から作製され得る後部パッドカバー552によって覆われる。後部パッド550は、対向するパディング出張り部554間に、後部パッドに形成された陥凹エリア553を備え、それは、示される実施形態において、略三角形形状を有する。陥凹エリア553は、装着者の頭部の後部部分にわたって固定されている後頭部バスケット150からの圧力を軽減し、それによって、頭部装着可能デバイス1が装着者の頭部にわたって十分に固定されることに干渉することなく、例えば、キャップ、ルーペ、または眼鏡のためのストラップ等の装着者によって装着される付属品を収容し、装着者の頭部の背部を押し得る圧力を回避するために提供される。後部パッド550に関する任意の形状が、想定され、さらに、陥凹エリア553は、図20に示されるように、略三角形形状を含む任意の形状であり得る。陥凹エリア553は、後部パッド550全体の厚さおよび/またはパディング出張り部554と比較して低減された厚さを有することができる。示される例示的実施形態において、後部パッドカバー552は、約7.18inの合計体積を有する後部パッド550を十分に包囲することが可能である。例示的実施形態において、後部パッドカバー552は、Darlingtonによって製造されるDarlington 96630織物から作製される。例示的実施形態において使用されるDarlington 96630材料は、4方向延伸大重量トリコットであり、356gsm(グラム/平方メートル)重量であり、種々の色において入手可能である。図26に示されるように、図25に示される後部パッドカバー552の背部は、後部パッドカバー552の背部が、各側フラップの外面上に弾性網ポケット564を有するように、図示されるような順序において主要本体部品558A、2つの内側重複部品558B、および2つの網部品558Cを層化することによって生産され得る。後部パッドカバー552は、後頭部バスケット150の形状に輪郭形成される切り抜き陥凹領域556を備え、陥凹576も覆う。本明細書に規定される材料にかかわらず、後部パッドカバー552の少なくとも一部は、約300~400gsm(それらの値を含む)の範囲内の推定重量を伴う通気性延伸材料から作製され得ることが、想定される。
【0060】
後部パッドカバー552の前部は、Darlington織物、4方向延伸スパンデックス等の織物であり得る一方、後部パッドカバー552の背部は、フックおよびループ締結システムの一部であるナイロン/UBL(非中断ループ)織物560であり得、随意のスナップ562が、後部パッド550にわたって後部パッドカバー552をより確実に取り付けるために提供される。他の材料も、パディングシステム500における使用のために好適であり、洗浄および快適性要件に応じて選択されることができる。
【0061】
後部パッド550は、図24に示される後部パッドカバー552の前部、図22に示される第1のクッション材料の第1の層570、図23に示される第2のクッション材料の第2の層580、および図25に示される後部パッドカバー552の背部を整列させ、次いで、カバーの周辺に沿って縫製することによって組み立てられることができる。後部パッドカバー552の背部上の延伸メッシュ網ポケット564は、スパンデックスメッシュ等の弾性材料から作製され、後部パッドカバー552を後頭部バスケット150に固定することに役立つために、後頭部バスケット150の対応する側フラップの外面付近に除去可能に配置される。後部パッド550内の陥凹は、後部パッド550内の第1のクッション材料の第1の層570内の対応する陥凹576に沿って縫目を追加することによって形成されることができる。
【0062】
図27および28を参照すると、額パッド510は、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層512と、第1のデュロメータ硬さと異なる(例えば、それより硬質である)第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層516とを備えている。第1の層512は、第1の穿孔514を備えている第1の穿孔パターンにおいて穿孔され、第2の層516は、第1の穿孔パターンと異なる第2の穿孔518を備えている第2の穿孔パターンにおいて穿孔される。例示的実施形態において、額パッド510の第1のクッション材料の第1の層512は、装着者の頭部に隣接して配置される快適な層として構成され、1/4インチ打ち抜き加工シリコーン発泡体(BF 2000)から形成される一方、第2のクッション材料の第2の層516は、装着者の頭部から間隔を置かれ、1/4インチ打ち抜き加工シリコーン発泡体(例えば、BISCO(登録商標) HT-800)から形成される。
【0063】
後部パッド550および額パッド510の例示的実施形態の両方は、クッション材料のより軟質の内側の第1の層と、クッション材料のより硬質の外側の第2の層とを含むが、他の層化選択肢も、洗浄性および快適性規格および所望の適合、感触、および快適性レベルに応じて、想定される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されるBISCO(登録商標)シリコーン発泡体は、極めて硬い(HT-840)、硬い(HT-820)、中程度(HT-800)、軟質(HT-870)、極めて軟質(BF-1000)、および超軟質(BF-2000)を含む、材料の範囲であるように説明されることができる。HT-840は、16~26psiの範囲内の圧縮力たわみ、好ましくは、22psiの圧縮力たわみを有する。HT-820は、12~20psiの範囲内の圧縮力たわみ、好ましくは、16psiの圧縮力たわみを有する。HT-800は、6~14psiの範囲内の圧縮力たわみ、好ましくは、9psiの圧縮力たわみを有する。HT-870は、2~7psiの範囲内の圧縮力たわみ、好ましくは、4psiの圧縮力たわみを有する。BF-1000は、1~5psiの範囲内の圧縮力たわみ、好ましくは、3psiの圧縮力たわみを有する。BF-2000は、約1.5psiの圧縮力たわみを有する。概して、硬質、中程度、および軟質層のいくつかの他の可能な組み合わせは、中程度の内側-中程度の外側、硬質の外側-中程度の内側、および軟質の外側-軟質の外側層化組み合わせを含む。極めて硬い、硬い、中程度、軟質、極めて軟質、および超軟質材料のうちのいずれかが、パディングの第1および第2の層を形成するために組み合わせられ得る。
【0064】
パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちのいずれかに関するそのような組み合わせの例は、極めて硬い(16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第1のデュロメータ硬さを有する)シリコーン発泡体を備えている第1の層と、以下のタイプのうちのいずれか、すなわち、硬い(12~20psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、中程度(6~14psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、軟質(2~7psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、極めて軟質(1~5psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、または超軟質(約1.5psiの圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)のシリコーン発泡体を備えている第2の層とを含むことができる。
【0065】
パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちのいずれかに関するそのような組み合わせの他の例は、硬い(12~20psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第1のデュロメータ硬さを有する)シリコーン発泡体を備えている第1の層と、以下のタイプのうちのいずれか、すなわち、極めて硬い(16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、中程度(6~14psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、軟質(2~7psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、極めて軟質(1~5psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、または超軟質(約1.5psiの圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)のシリコーン発泡体を備えている第2の層とを含むことができる。
【0066】
パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちのいずれかに関するそのような組み合わせの例の別の組は、中程度の(6~14psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第1のデュロメータ硬さを有する)シリコーン発泡体を備えている第1の層と、以下のタイプのうちのいずれか、すなわち、極めて硬い(16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、硬い(12~20psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、軟質(2~7psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、極めて軟質(1~5psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、または超軟質(約1.5psiの圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)のシリコーン発泡体を備えている第2の層とを含むことができる。
【0067】
なおも他の例において、パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちのいずれかに関するそのような組み合わせは、軟質の(2~7psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第1のデュロメータ硬さを有する)シリコーン発泡体を備えている第1の層と、以下のタイプのうちのいずれか、すなわち、極めて硬い(16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、硬い(12~20psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、中程度(6~14psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、極めて軟質(1~5psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、または超軟質(約1.5psiの圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)のシリコーン発泡体を備えている第2の層とを含むことができる。
【0068】
さらなる例において、パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちのいずれかに関するそのような組み合わせは、極めて軟質の(1~5psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第1のデュロメータ硬さを有する)シリコーン発泡体を備えている第1の層と、以下のタイプのうちのいずれか、すなわち、極めて硬い(16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、硬い(12~20psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、中程度(6~14psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、軟質(2~7psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、または超軟質(約1.5psiの圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)のシリコーン発泡体を備えている第2の層とを含むことができる。
【0069】
またさらなる例において、パディングセグメント510、520、530、540、および550のうちのいずれかに関するそのような組み合わせは、極めて軟質の(約1.5psiの圧縮力たわみを伴う第1のデュロメータ硬さを有する)シリコーン発泡体を備えている第1の層と、以下のタイプのうちのいずれか、すなわち、極めて硬い(16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、硬い(12~20psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、中程度(6~14psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、軟質(2~7psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)、または極めて軟質(1~5psiの範囲内の圧縮力たわみを伴う第2のデュロメータ硬さを有する)のシリコーン発泡体を備えている第2の層とを含むことができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層516は、第1のクッション材料の第1の層512より、穿孔に起因してその上側または下側表面上に多くの開放空間を有し、それは、示される実施形態において、約7.712inの表面積を有する。別の側面において、第2のクッション材料の第2の層516内の穿孔518によって形成される空洞の合計表面積は、第1のクッション材料の第1の層512内の穿孔514によって形成される空洞の合計表面積より大きく、例えば、第2の層516内の空洞の合計表面積は、約5.858inである。
【0071】
いくつかの実施形態において、穿孔パターンは、使用されるクッション材料に特有の各層のデュロメータ硬さ(例えば、硬度)および密度を考慮して選定されることができる。クッション材料の層における穿孔は、熱放散および空気流も改良する。額パッド510に関して、複数の穿孔514を形成することにおいて第1の層512から除去される第1のクッション材料の体積は、約1.179inであり、複数の穿孔518を形成することにおいて第2の層516から除去される第2のクッション材料の体積は、約3.033inである。
【0072】
それぞれの第1および第2の穿孔パターンの間の差異は、第2の層516から第1の層512を視覚的に判別することを支援することができる。主として円の打ち抜き加工の外側層は、第1の層512と第2の層516との間の空気流を最適化するために、第2の層516内に形成される第2の穿孔518によって形成されるグリッドにわたってレイアウトされ得る。加えて、より多い穿孔数が、第1の圧縮材料の圧縮および軟度の程度を増加させるために、発泡体上の第1の層512において使用され得る。第1の穿孔514は、異なる設計の中から実際の孔数を追求するための柔軟性を提供するために、丸形孔を備えているが、上で説明されるように、第1の穿孔514は、円形である必要性はない。実際の設計および穿孔パターンは、単純に打ち抜き加工の形状ではなく、除去される材料の量を考慮すべきである。
【0073】
図29および30を参照すると、側部パッド520/530の上部カバー522/532は、織物、例えば、Darlingtonによって製造されるDarlington 96630織物から作製されることができ、それは、356gsm重量を伴う4方向延伸大重量トリコットである。ここで示されるパッドは、ヘッドバンド100の片側の部分のための側部パッド520/530である。ヘッドバンド100の他の側の部分のための側部パッド520/530は、示されるような側部パッド520/530の鏡像である。
【0074】
側部パッド520/530の後部526/536は、側部パッド520/530をヘッドバンド100の側方ストラップ120A/120Bに固定するアタッチメントを含む。好適なアタッチメントの例は、フックおよびループ締め具システムを含む。側部パッド520/530は、所望のレベルの支持および快適性を提供するために、連続気泡ウレタン発泡体または他の好適なクッション材料を用いて充填される。窪み524/534が、側部パッド520/530を横断して縫目形成することによって形成され、それによって、側部パッド520/530において2つ以上のパディングセグメントを作成することができる。
【0075】
図31および32を参照すると、図29および30に示される側部パッドのように、上部パッド540は、織物、例えば、Darlington 96630織物から作製されることができる。示される実施形態において、上部パッド540の後部546は、フックおよびループ締め具ストリップを含む。他の好適なアタッチメントタイプも、想定される。上部パッド540は、連続気泡ウレタン発泡体または任意の他の好適なクッション材料を用いて充填され、発泡体は、任意の好適な厚さ、例えば、3/4インチウレタン発泡体支持体であり得る。
【0076】
上部パッド540および側部パッド520/530は、各々、単数形において本明細書に説明されるが、ヘッドバンド100の2つの側方ストラップ120A/120Bに関して、2つ以上の上部パッド540と、少なくとも2つの側部パッド520/530とが、存在し得る。これらのパッドの各々は、取り付けのためにヘッドバンド100のストラップの対応する輪郭にそれぞれのパッドを適合させるために、類似する構造を有するが、異なる形状、長さ、厚さ、湾曲等を有し得る。加えて、それぞれのパッドは、セグメント化された部品として示されるが、パディングセグメントのうちの1つ以上は、接続され得るか、または、全てパディングシステム500の一体型部分として形成され得る。
【0077】
パディングシステム500におけるパディングセグメント510、520、530、540、および550は、種々の方法で恒久的または除去可能のいずれかにおいて、例えば、フックおよびループ締め具、スナップ部材、縫目形成、接着剤、結着、および当技術分野で公知の任意の他の好適なタイプのアタッチメントによって、ヘッドバンド100および後頭部バスケット150に取り付けられることができる。例示的実施形態において、額、側部、および上部パッド510、520、530、および540の全ては、それらをヘッドバンド100に定着させるために、打ち抜き加工ループ材料を用いて裏打ちされる。
【0078】
後頭部バスケット150は、それに除去可能に取り付けられる少なくとも1つのパディングセグメント550を備えている。図16に示されるように、後頭部バスケット150は、その底部縁に形成される切り抜き158または切り欠きを備え、切り抜き158は、装着者の髪が、後頭部バスケット150が装着者の頭部の後部に対して確実に適合することに実質的に干渉することなく、後頭部バスケット150から退出し得る場所を画定する。切り抜き158は、頭部装着可能衣類の任意の特徴(例えば、装着者の頭部の上に外科手術用キャップを固定するために使用される結び目)を収容するためにも形成される。図1-7の実施形態において、後部パッド550は、一体(例えば、一体型またはモノリシック)パディングセグメントであり、その中に(例えば、切り抜きの対向する側上の)後頭部バスケット150の下側角の各々を含む保持ストラップ566(図25参照)および網564(図25参照)と、上側ストラップ560(図25参照)とによって後頭部バスケット150に取り付けられ、上側ストラップ560は、後頭部バスケット150のストラップ152の周囲を通り、スナップ562(図25参照)または任意の他の好適な締め具によってそれに固定される。少なくとも図16に示されるように、後頭部バスケット150上の後部パッド550は、外側輪郭/外形形状を有し、それは、後頭部バスケット150自体のそれ(切り抜き158を含む)に実質的に類似する。さらに、後頭部バスケット150上の後部パッド550は、頭部装着可能デバイス1が装着者の頭部の上に十分に固定されることに干渉することなく装着者の髪型を収容し、装着者の頭部の背部を押し得る圧力を回避するために、切り抜き陥凹領域556を備えている。
【0079】
図33は、図1-7に示されるそれに類似する頭部装着可能デバイス1の実施形態を示し、それは、概して、800と指定された人間の頭蓋骨上に、かつそれを覆って適合され、頭蓋骨800の隣接する頭蓋骨プレート間に存在する頭蓋骨領域接合線または会合線(例えば、会合線810、820、830、および/または840等)に対するパディングセグメント(例えば、510、520、530、540、550)の可能な設置および好ましくあり得る設置の内容を実証し、パディングセグメントは、示される会合線810等の頭蓋骨会合線の任意のまたは実質的部分を覆うこと、それらの上に配置されること、または位置付けられることなく、頭部上に位置付けられるように構成される。示されるように、パディングセグメントは、少なくともいくつかの構成において、頭部装着可能デバイス1の重量が、頭蓋骨会合線上に、またはそれらの上に設置されないように間隔を置かれる。例えば、側方ストラップ120A/120Bおよびヒンジ140A/140Bの形状は、鱗状会合線830およびラムダ状会合線820の上での設置を回避し、それらに接触しない、および/または、それらに圧力をかけない一方、上部パッド540は、矢状会合線840の少なくとも一部に接触しない。したがって、側方ストラップ140A/140Bの側部パッド520/530は、頭部装着可能デバイス1の装着者の頭蓋骨800のいずれの会合線(例えば、810、820、830、および/または840)にも接触しないか、または、それらの上に対して圧力を加えない。示される実施形態において、概して、542と指定された間隙が、上部パッド540のセグメントの間に存在し、それによって、上部パッド540は、装着者の頭蓋骨800の冠状会合線810を覆わず、または、その上の領域において装着者の頭部に接触しない。換言すると、上部パッド540は、装着者の頭蓋骨800の1つ以上の会合線810を越えて装着者の頭部から間隔を置かれる。したがって、上部パッド540は、装着者の頭蓋骨800の会合線810のエリアにおいて装着者の頭部に接触しない。概して、522、532と指定された間隙が、側部パッド520、530が、装着者の頭蓋骨800の会合線810を覆う、またはその上の領域において装着者の頭部に接触しないように、側部パッド520、530のセグメントの間に存在する。側部パッド520、530は、したがって、頭部に対するが、装着者の頭蓋骨800の1つ以上の会合線810を越えて装着者の頭部から側方に間隔を置かれることができる。したがって、側部パッド520、530は、装着者の頭蓋骨800の会合線810において装着者の頭蓋骨に接触しない。いくつかの実施形態において、上部パッド540および/または側部パッド520、530は、間隙522、532、542が、装着者の頭蓋骨の会合線810の上に位置付けられ、頭部装着可能デバイス1の使用の長い期間中に装着者のために向上した快適性を提供し得るように、位置的に調節されることができる。図33は、装着者の頭蓋骨800の上の頭部装着可能デバイス1の片側の図である一方、対向する図は、図36の側面図と同じであり(例えば、その鏡像であり)、したがって、それにおいて示され、本明細書の上で説明される特徴は、装着者の頭蓋骨800に対する頭部装着可能デバイス1の両側に関して存在する。
【0080】
照明器具200は、外部筐体210を備え、概して、350と指定された任意の好適な機械的連結部によってヘッドバンド100の前縁に取り付けられる。いくつかの実施形態において、機械的連結部350は、静定に取り付けられる搭載点であり、それに、照明器具200が堅く、および/または旋回可能に取り付けられる。示される実施形態において、機械的連結部350は、ヘッドバンド100の前部に接続されるマウントと、連結部ローラ356によって一緒に旋回可能に接続される連結部バー354とを備えている。図17に示されるように、機械的連結部350は、その前部においてヘッドバンド100の厚さを通過する(概して、358と称される)搭載金物類(例えば、ねじおよびワッシャ)によってヘッドバンド100に固定される。機械的連結部350は、ヘッドバンド100に対する照明器具200の角度とヘッドバンド100からの照明器具200の距離とが独立して制御されることを可能にするために提供される。照明器具200は、少なくとも部分的に、図10-12に示されるように、基板上に搭載され得る少なくとも1つのLED232(例えば、任意の好適な光源)を備えている。そのような基板は、少なくとも1つのLED232によって発生させられた熱を熱シンク220の中に伝導するために、照明器具筐体210内に位置する熱シンク220に(例えば、堅く)付着させられることができる。そのような基板は、LEDの電力および電力需要感知のための表面マウント接続点を有することができる。基板は、LED232および熱シンク220が、照明器具筐体210の対向する第1および第2の領域内に位置するように形成されることができ、第1の領域は、レンズセルに隣接し、第2の領域は、LED232から離れるように位置する(例えば、それから間隔を置かれる)。基板は、曲げられた構成とは対照的に、直線光学セル構成を可能にするように構成され、それによって、ミラーがそのような構成のために必要な光学曲げを実施する必要性を排除し得る。いくつかの実施形態において、そのような基板は、LED232と熱シンク220との間の強化された熱伝導率を基板に提供するために、積層印刷回路板(PCB)であり得るか、および/または、銅を備え得る。そのような基板における銅の使用は、銅の高熱伝導率が、入口212を介して照明器具筐体210の中に流動する冷却空気流の中への放散のために、LED232から熱シンク220(それらの2つは、照明器具筐体210の対向する側に形成される)への熱の効率的伝導を可能にするので、有利であり得る。熱シンク220は、例えば、押し出し、はんだ付け、スカイビング等を含む任意の好適な構造であり得、例えば、アルミニウムまたは銅等の任意の好適に伝導性の材料を備えていることができる。
【0081】
照明器具筐体210は、旋回ボールジョイント310を介して、ダクトシステム300に接続される。ボールジョイント310は、ボールジョイント310を形成するために一緒に組み立てられる2つの半部材311から形成され、照明器具筐体210は、照明器具筐体210が、ボールジョイント310から独立して、そのまわりに回転することを可能にするために、ボールジョイント310の外側側方縁の周囲にクランプ締めされる。ボールジョイント310は、空気流経路の中に捩れまたは他の障害物を誘導することを回避するために、空気流経路に平行な軸まわりに回転する公知の解決策と異なり、ダクトシステム300に垂直である軸まわりに回転可能である。ボールジョイント310は、ボールジョイント310の円周の一部付近に半径方向に形成される孔312を有する。ボールジョイント310は、ボールジョイント310の円周内に形成され、ボールジョイント310の中心から離れるように半径方向に向けられた排気ポート314を有する。排気ポート314および孔312は、ボールジョイント310の円周の周囲に位置する。したがって、ボールジョイント312は、その本体を通して空気流経路を画定し、孔312および排気ポート314は、それぞれ、ボールジョイント310を通した空気流経路の入口および出口として画定される。孔312の断面積は、LED232を十分に冷却するために十分な空気流を照明器具200の熱シンク220を横断して提供するためのサイズを有する。示される実施形態において、孔312および排気ポート314は、それらが、ボールジョイント310の円周に関して互いに実質的に正反対に位置するように形成される。ボールジョイント310は、ボールジョイント310の中および/またはその上に形成される位置特定特徴317を有し、位置特定特徴317は、互いに対する照明器具筐体210およびボールジョイント310の回転移動の範囲を画定する。位置特定特徴317によって画定される回転移動のこの範囲は、孔312が、ヘッドバンド100に対する照明器具200の全ての動作位置において照明器具筐体210の内部に位置付けられたままであり、熱シンク220の上流の照明器具筐体210内に不要な空気入口を作成することを回避するようなものである。同様に、ボールジョイント310の側方側315は、ダクトシステム300の中への、および/またはそれから外へのいかなる空気漏出も防止するために、中実であること、または、ガスケットを用いてシールされることができる。図12に示されるもの等のいくつかの実施形態において、孔312は、2つの別々の孔312を備え、一方の孔312は、ボールジョイント10の2つの半部材311の各側において形成される。
【0082】
ボールジョイント310は、その排気ポート314において、波形構造を有し得る可撓性ダクト320に係止して接続され、波形構造は、例えば、ヘッドバンド100に対する照明器具200の位置が、(例えば、機械的連結部350の位置を調節することによって)変更されるとき、曲げたわみのみならず、その伸長または収縮も可能にする。ボールジョイント310の排気ポート314は、示される実施形態において、排気ポート314と可撓性ダクト320との間の十分な機械的相互係止を確実にするために、スナップ相互係止システム318を備えている。可撓性ダクト320は、その遠位端において、ヘッドバンドの上部ストラップ上の上側筐体400に取り付けられる剛体ダクト330に接続される。この剛体ダクト330は、可撓性ダクト320からのその遠位端において、それに取り付けられた空気移動デバイス332を有し、空気移動デバイス332の出口は、高温空気排気口420から外に送風するように向けられている。照明器具筐体210は、熱シンク220を横断して周囲空気を引き込むように構成される場所において、それに(例えば、一体的に)形成された少なくとも2つの空気入口212を有する。空気移動デバイス332は、ファン、送風機、圧電デバイス等を含む任意の好適なタイプであり得る。
【0083】
センサが、直接または間接的のいずれかにおいて、LEDの温度を監視するために提供され、コントローラが、空気移動デバイス332をサーモスタット制御し、規定された動作温度範囲内でLED232の温度を維持するために提供される。間接的熱管理の例において、LED232が取り付けられ、および/または搭載され得る基板、熱シンク220、および/またはダクトシステム300を通過する空気流の温度が、好ましくは、空気移動デバイス332の動作状態(例えば、最大空気流のパーセンテージとして)と併せて監視され得る。ガスケット335が、ダクトシステム300内に漏出経路を導入することを防止するために、空気移動デバイス332の入口および/または出口面上に提供される。
【0084】
いくつかの実施形態において、ボールジョイント310は、ボールジョイント310の本体を形成するために一緒に超音波溶接される2つの半部材311を備え、本体は、照明器具筐体210のフランジ間に密封してクランプ締めされ照明器具筐体210の端部内で定位置に保持され、照明器具筐体210は、いくつかの実施形態において、自体が、別個かつ離散的な筐体部材210A/210Bから一緒に超音波溶接され得る。ボールジョイント310の周りの照明器具筐体210のこのシールクランプ締めは、いくつかの実施形態において、シールされているボールジョイント-照明器具筐体界面間に円周方向に1つ以上のガスケットを設置することによって達成されることができる。いくつかのそのような実施形態において、1つ以上のガスケットは、ボールジョイント310、照明器具筐体210、または両方の表面内に形成される溝内に据え付けられることができる。2つの半部材311は、一緒に組み立てられると、その中に形成される(概して、313と指定された)中心空洞を有する。示される実施形態において、ボールジョイント310は、照明器具筐体210の(ヘッドピースに対する)近位端において緩く(例えば、ボールジョイント310に対する照明器具筐体210の旋回運動を可能にするために十分に緩い)置かれ、Oリングガスケットが、ボールジョイント310と照明器具筐体210との間に気密界面を生成し、空気流経路内の漏出経路を最小化するために、中心突出部316の周囲の陥凹内に提供される。示されるように、ボールジョイント310は、照明器具200および任意の付随の下流排気構成要素(例えば、可撓性ダクト320、剛体ダクト330等)の両方の垂直位置によって決定されるような運動の範囲にわたって、照明器具筐体210の近位端内で自由に旋回することができる。筐体210は、搭載タブ214において機械的連結部350に接続される。
【0085】
したがって、頭部装着可能デバイス1の照明器具200を冷却する方法が、提供される。方法は、照明器具筐体210内にLED232を提供することと、照明器具筐体210内に少なくとも1つの空気入口212を形成することと、熱シンク220を直接または間接的に(例えば、基板を介して)LED232に取り付けることと、照明器具筐体210の少なくとも1つの空気入口212に隣接して熱シンク220を配置することと、照明器具筐体210をボールジョイント310に接続することと、ボールジョイント310内に孔312および排気ポート314を形成することと、可撓性ダクト320の第1の端部を排気ポート314においてボールジョイント310に接続することと、剛体ダクト330を可撓性ダクト320の第2の端部において可撓性ダクト320に接続することと、上側筐体400の高温空気排気口420内に空気移動デバイス332を据え付けることと、照明器具200内のLED232の温度を監視することと、空気移動デバイス332を制御し、照明器具筐体210内の少なくとも1つの入口212から、熱シンク220を通し、ボールジョイント310を通し、可撓性ダクト320を通し、剛体ダクト330を通し、空気移動デバイス332を通し、上側筐体400内に形成された高温空気排気口420から排気される空気流を生成することとを含み、上側筐体400は、頭部装着可能デバイス1のヘッドバンド100の上部ストラップ110に取り付けられている。
【0086】
電力が、上側筐体400に取り付けられる電力コード602を介して、頭部装着可能デバイス1に提供されることができる。いくつかの実施形態において、電力コード602は、捻じり係止タイプのそれであり、それによって、電力は、コネクタ界面における付随の捻じり運動なしに、単にホルスタ600から外に電力コード602を引っ張ることによって、頭部装着可能デバイス1から偶発的に接続解除されることができない。電力コード602は、頭部装着可能デバイス1の装着者に装着可能に取り付けられるホルスタ600に接続され得る。いくつかの実施形態において、ホルスタ600は、その中に据え付けられる1つ以上のバッテリパックを有するように構成され、それは、頭部装着可能デバイス1の装着者の制限されない移動を可能にする。いくつかの実施形態において、ホルスタ600は、実質的に無期限の動作のために実質的に持続的な電源(例えば、壁電気コンセント)に接続されるように構成される。ホルスタ600は、強度制御装置(例えば、回転制御ノブ)を備え、強度制御装置は、バッテリまたは直接電力供給源からLED232への電力を調整し、LED232から放出される強度、その結果、照明器具200から放出される強度を制御する。
【0087】
照明器具200は、黄色リングが光出力エリアの外周の周囲に存在することなく、純白色光出力を生成するように構成される。デバイスに入射する光を限定するために、開口が、カメラおよび望遠鏡等の光学デバイスにおいて使用され得る。そのような開口は、任意の好適な材料から(薄い金属からを含む)製造され得、そのような開口は、いくつかの側面において、有利なこととして、光路内の不要な反射を最小化するために、黒色に陽極酸化されるか、または黒色に塗装され得る。そのような開口は、光学設計およびその後の試験反復によって決定されるように、任意の様式および向きにおいてレンズセル内で機械的に吊り下げられる得ることが公知である。本開示される照明器具200は、したがって、不要な迷光(収差)が光路から出射することを制限するように構成され、それによって、ほぼ理想的な白色スポット提示を確実にする。スポット提示における収差は、内部機械的構成要素からの源光反射、LED「黄色光現象」等に起因する光学列における光散乱からもたらされ得ることが公知である。光学列が、実質的に均質な白色スポット提示をもたらすであろうことを確実にすることが、有利である。本開示される実施形態は、白色光の投影を最適化する一方、迷光反射および黄色光の両方が光路から出射することを制限することに役立つ。示されるように、照明器具200の光投影部分は、調節可能焦点および/または焦点距離を有する白色スポット提示を生成するように構成され、それによって、調節可能なサイズ(例えば、直径)を有する白色スポット提示を可能にする。焦点距離およびスポット光サイズは、照明器具200上に提供される調節ノブ202(図12参照)を回すことによって調節可能である。外側レンズ206は、光学列の出口における、概して、204である外側レンズ構造内に含まれる。
【0088】
図17は、機械的連結部350を介したヘッドバンド100への照明器具200の取り付けおよび剛体ダクト330への可撓性ダクト320の取り付けを示す頭部装着可能デバイス1の部分的分解図である。図18は、ヘッドバンド100の上部ストラップ110に取り付けられる上側筐体410に対する後頭部バスケット150のストラップ152の位置に関する深さ調節器450の構成要素の部分的分解図である。いくつかの実施形態において、後頭部バスケット150は、装着者の頭部形状により良好に調節するために、旋回可能である。図18に示される深さ調節器450は、上側筐体400および上部ストラップ110に対して位置的に調節されているストラップ152のスロット154(図13-15参照)の内面上に形成される歯156(図13-15参照)と係合するギヤ470を備えている。ギヤ470は、上側筐体400を通して突出し、調節ノブ460に固定および回転して結合される。調節ノブ460は、コネクタ板462およびねじ472によってギヤ470に回転可能に係止される。カバー板464が、調節ノブ460に取り付けられるが、いくつかの実施形態において、カバー板464は、調節ノブ460として一体的に形成されることができる。したがって、ノブ460の回転移動は、ギヤ470の対応する回転移動およびギヤ470と係合するストラップ152の対応する伸長または短縮を引き起こす。図19は、頭部装着可能デバイス1の円周に関するヘッドバンド調節器700の構成要素の部分的分解図である。図19に示されるヘッドバンド調節器700は、図18に示される深さ調節器に大部分が類似するが、後部筐体は、頭部装着可能デバイス1を組み立てるとき、側方延長ストラップ130A/130Bの歯134A/134Bとギヤ730との係合の可視化を可能にする基部710を有する2部分後部筐体を備えている。ヘッドバンド調節器700の内部のこの可視化は、側方延長ストラップ130A/130Bが、それぞれ、ギヤ730の周囲に等しく係合され、したがって、頭部装着可能デバイス1の構成要素が、頭部装着可能デバイス1の縦方向軸に沿って配置される垂直面に対して対称であることを確実にする。ヘッドバンド調節器700は、カバーパネル720をさらに備え、カバーパネル720は、少なくとも部分的に基部710の上に係合し、頭部装着可能デバイス1の通常の動作中、ギヤ730と側方延長ストラップ130A/130Bとの係合を見えなくする。ギヤ730は、後頭部バスケット150内に形成される孔を通して突出し、基部710は、所定の搭載点において、例えば、ねじ722によって後頭部バスケット150に固定される。ギヤ730は、次いで、後頭部バスケット150を通過するねじ732によって調節ノブ740に固定して、回転して結合される。調節ノブ460は、コネクタ板742およびねじ732によってギヤ730に回転可能に係止される。カバー板744が、調節ノブ740に取り付けられるが、いくつかの実施形態において、カバー板744は、調節ノブ740として一体的に形成されることができる。したがって、調節ノブ740の回転移動は、ギヤ730の対応する回転移動および頭部装着可能デバイス1の円周の対応する伸長または短縮を引き起こす。
【0089】
頭部装着可能デバイスのヘッドピースのサイズを装着者の頭部サイズに調節する方法が、提供され、ヘッドピースは、ヘッドバンド100と、後頭部バスケット150とを備えている。方法は、上側筐体400をヘッドバンド100の上部ストラップ110の外部表面に取り付けることと;少なくとも部分的に上側筐体400の中に後頭部バスケット150のストラップ152を挿入することと;第1のギヤ470をスロット154内に形成される複数の歯156と係合させることであって、スロット154は、後頭部バスケット150のストラップ152の長さに沿って縦方向に向けられている、ことと;第1の調節ギヤ470に回転係止される第1の調節ノブ460を回し、ヘッドピースの深さを調節することと;第2の筐体を後頭部バスケット150の外部表面に取り付けることと;第2の筐体の中に少なくとも2つの側方延長ストラップ130A/130Bの端部を挿入することであって、第1の側方延長ストラップ130Aの端部は、第2の側方延長ストラップ130Bの端部から筐体の反対端から挿入され、2つの側方延長ストラップ130A/130Bは、ヘッドバンド100の側方ストラップ120A/120Bにヒンジ式に取り付けられ、ヘッドピースの円周を画定する、ことと;第2のギヤ730が、側方延長ストラップ130A/130Bの両方と係合されるように、第2のギヤ730を側方延長ストラップ130A/130Bのそれぞれのスロット132A/132B内に形成される複数の歯134A/134Bと係合させることと;第2の調節ギヤ730に回転係止される第2の調節ノブ740を回し、ヘッドピースの円周を調節することとを含む。
【0090】
いくつかの実施形態において、方法は、後頭部バスケット150のストラップ152の長さに沿って第1の視覚的指標を提供することであって、第1の視覚的指標157は、ヘッドピースに関する所定の深さ設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと;側方延長ストラップ130A/130Bのうちの少なくとも一方の長さに沿って第2の視覚的指標136を提供することであって、第2の視覚的指標136は、頭部装着可能デバイス1に関する所定の円周設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと;第1および第2の視覚的指標157/136に対応する頭部装着可能デバイス1の深さおよび円周に関する装着者選好を決定することと;装着者の頭部上に頭部装着可能デバイス1を設置することと;頭部装着可能デバイス1の深さに関する装着者選好が達成されたことを第1の視覚的指標157が示すように、第1の調節ノブ460を調節することと;頭部装着可能デバイス1の円周に関する装着者選好が達成されたことを第2の視覚的指標136が示すように、第2の調節ノブ730を調節することとを含む。
【0091】
いくつかの側面において、頭部装着可能デバイスは、ヘッドピースと;ヘッドピースに取り付けられた筐体と;ヘッドピースに取り付けられた照明器具であって、照明器具は、照明器具筐体と、照明器具筐体内に位置する少なくとも1つの光源とを備えている、照明器具と;照明器具を筐体に接続するダクトシステムと;ダクトシステムを照明器具に回転可能に接続するボールジョイントと;空気移動デバイスとを備え、空気移動デバイスは、冷却空気流を照明器具筐体内の入口を通し、熱シンクを通し、ボールジョイントを通し、ダクトシステムを通し、ヘッドピースの上面上の筐体における排気口から外に誘導するように構成されている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、筐体は、ヘッドピースの上面に取り付けられる。いくつかの実施形態において、頭部装着可能デバイスは、少なくとも1つの光源の温度を監視し、空気移動デバイスの動作設定を変調し、所定の動作範囲内で少なくとも1つの光源の温度を維持するように構成されたコントローラを備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、ヘッドピースは、少なくとも上部ストラップと2つの側方ストラップとを有するヘッドバンドと、後頭部バスケットとを備え、ヘッドバンドは、後頭部バスケットに接続され、ヘッドバンドと後頭部バスケットとは、互いに対して独立して調節可能である。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、少なくとも1つの光源は、発光ダイオード(LED)を備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、ボールジョイントは、旋回可能および/または回転可能に照明器具に接続される。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、ダクトシステムは、剛体ダクトに接続された可撓性ダクトを備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、空気移動デバイスは、筐体における排気口に隣接した位置において、剛体ダクト内で、筐体の内側に位置付けられる。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、照明器具は、ヘッドピースに対する照明器具の角度および/または位置が調節可能であるように、機械的連結部によってヘッドピースに取り付けられる。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、可撓性ダクトは、ヘッドピースに対する照明器具の角度および/または位置が調節されるにつれて、その長さが、短縮または伸長され得るように、波形構造を備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、ボールジョイントは、照明器具に関する角運動の範囲を画定し、ボールジョイントは、ボールジョイントの周壁において形成された通路と排気ポートとを備え、角運動の範囲は、通路が照明器具筐体からボールジョイントの中への空気流経路を提供するための位置に留まるようなものである。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、通路および排気ポートは、ボールジョイントの実質的に反対側に配置される。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、通路は、角運動の範囲に沿ったいずれの点においても、照明器具筐体から外部に見えない。いくつかの実施形態において、頭部装着可能デバイスは、照明器具筐体内に位置する熱シンクを備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、照明器具は、白色光の投影を最適化し、迷光反射および黄色光の両方がレンズセルから出射することを制限するように構成される。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、レンズセルは、実質的に均質な白色スポット提示を生成するように構成される。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、レンズセルは、調節可能焦点距離および/または焦点を備えている。いくつかの実施形態において、頭部装着可能デバイスは、ヘッドバンドの上部ストラップに取り付けられる上側筐体に取り付けられる電力コードを備え、電力コードは、ホルスタから電力を受け取るように構成される。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、電力は、再充電可能バッテリまたは持続的電源から提供され、ホルスタは、少なくとも1つの光源からの光出力の強度を調節するように構成される。
【0092】
いくつかの側面において、ヘッドピースを備えている頭部装着可能デバイスであって、ヘッドピースは:上部ストラップと、少なくとも2つの側方ストラップとを備えているヘッドバンドと;ストラップを備えている後頭部バスケットであって、後頭部バスケットは、ヒンジによってヘッドバンドの各それぞれの側方ストラップの遠位端に旋回可能に取り付けられた少なくとも1つの側方延長ストラップによってヘッドバンドに取り付けられている、後頭部バスケットと;ヘッドバンドの上部ストラップの外面に取り付けられた第1の筐体と;第1の筐体に取り付けられた深さ調節器であって、深さ調節器は、第1のノブに回転可能に固定された第1のギヤを備え、後頭部バスケットのストラップは、スロットの縦方向縁のあたりに形成された複数の歯を伴うスロットを備え、第1のギヤは、スロット内に拘束して保持され、複数の歯と係合し、深さ調節器は、第1のギヤの回転移動が、後頭部バスケットのストラップの縦方向移動を引き起こし、後頭部バスケットと第1の筐体との間の距離を変化させるように構成され、ヘッドピースの深さが、後頭部バスケットと第1の筐体との間の距離が、変化する、すなわち、増加または減少するとき、変化し、ストラップは、第1の複数の連続的文字を備えている第1の視覚的指標を備え、それらの各々は、ヘッドピースの複数の所定の深さ設定のうちの1つに対応する、深さ調節器と;後頭部バスケットの外面に取り付けられた第2の筐体と;後頭部バスケットの外面におけるヘッドバンド調節器とを備え、
ヘッドバンド調節器は、第2のノブに回転可能に固定された第2のギヤを備え、側方延長ストラップの各々は、スロットの縦方向縁のあたりに形成された複数の歯を伴うスロットを備え、第2のギヤは、各側方延長ストラップのスロット内に拘束して保持され、側方延長ストラップの各々の複数の歯と係合し、ヘッドバンド調節器は、第2のギヤの回転移動が、側方延長ストラップの縦方向移動を引き起こし、ヘッドピースの円周を変化させるように構成され、側方延長ストラップのうちの少なくとも1つは、第2の複数の連続的文字を備えている第2の視覚的指標を備え、それらの各々は、ヘッドピースの複数の所定の円周設定のうちの1つに対応し、頭部装着可能デバイスは、側方延長ストラップが、ヘッドピースの深さが、変化するにつれて、側方ストラップに対してヒンジまわりに回転するように構成されている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、第1および第2の視覚的指標は、英数字を備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、第1の視覚的指標および第2の視覚的指標は、異なる範囲および/またはタイプの英数字を備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、第1の視覚的指標は、複数の連続的文字を備え、第2の視覚的指標は、複数の連続的数字を備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、第1の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、第2の視覚的指標は、複数の連続的文字を備えている。いくつかの実施形態において、頭部装着可能デバイスは、ヘッドバンドおよび後頭部バスケットの内面上のパディングを備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、切り欠きが、装着者の髪が装着者の頭部に対するヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、後頭部バスケットの下側縁の中に形成される。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、後頭部バスケット上のパディングは、装着者の髪が装着者の頭部に対するヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、陥凹エリアを備えている。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、パディングは、ヘッドバンドおよび後頭部バスケットに除去可能に取り付けられる。頭部装着可能デバイスのいくつかの実施形態において、パディングは、頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線において、頭部装着可能デバイスの装着者の頭部の表面から間隔を置かれる。
【0093】
いくつかの側面において、頭部装着可能デバイスのヘッドピースのサイズを装着者の頭部サイズに調節する方法が、提供され、ヘッドピースは、ヘッドバンドと、後頭部バスケットとを備え、方法は、第1の筐体をヘッドバンドの上部ストラップの外部表面に取り付けることと;少なくとも部分的に第1の筐体の中に後頭部バスケットのストラップを挿入することと;第1のギヤを後頭部バスケットのストラップの長さに沿って縦方向に向けられたスロット内に形成された複数の歯と係合させることと;第1のギヤに回転係止された第1のノブを回し、ヘッドピースの深さを調節することと;第2の筐体を後頭部バスケットの外部表面に取り付けることと;第2の筐体の中に少なくとも2つの側方延長ストラップの端部を挿入することであって、第1の側方延長ストラップの端部は、第2の側方延長ストラップの反対端から筐体の端部から挿入され、2つの側方延長ストラップは、ヘッドバンドの側方ストラップにヒンジ式に取り付けられ、ヘッドピースの円周を画定する、ことと;第2のギヤが側方延長ストラップの両方と係合されるように、第2のギヤを側方延長ストラップの各々のスロット内に形成された複数の歯と係合させることと;第2のギヤに回転係止された第2のノブを回し、ヘッドピースの円周を調節することとを含む。いくつかの実施形態において、方法は、後頭部バスケットのストラップの長さに沿って第1の視覚的指標を提供することであって、第1の視覚的指標は、ヘッドピースに関する所定の深さ設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと;側方延長ストラップのうちの少なくとも1つの長さに沿って第2の視覚的指標を提供することであって、第2の視覚的指標は、ヘッドピースに関する所定の円周設定を指定するための連続的英数字を備えている、ことと;第1および第2の視覚的指標に対応するヘッドピースの深さおよび円周に関する装着者選好を決定することと;装着者の頭部上に頭部装着可能デバイスを設置することと;ヘッドピースの深さに関する装着者選好が達成されたことを第1の視覚的指標が示すように、第1のノブを調節することと;ヘッドピースの円周に関する装着者選好が達成されたことを第2の視覚的指標が示すように、第2のノブを調節することとを含む。方法のいくつかの実施形態において、第1の視覚的指標および第2の視覚的指標は、異なる範囲および/またはタイプの英数字を備えている。方法のいくつかの実施形態において、第1の視覚的指標は、複数の連続的文字を備え、第2の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、装着者選好は、複数の連続的文字のうちの1つおよび複数の連続的数字のうちの1つによって指定される。方法のいくつかの実施形態において、第1の視覚的指標は、複数の連続的数字を備え、第2の視覚的指標は、複数の連続的文字を備えている。いくつかの実施形態において、方法は、パディングをヘッドバンドおよび後頭部バスケットの内面上に取り付けることを含む。いくつかの実施形態において、方法は、装着者の髪が装着者の頭部に対するヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、後頭部バスケットの下側縁の中に切り欠きを形成することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、装着者の髪が装着者の頭部に対するヘッドピースの適切な適合に干渉することを防止するために、後頭部バスケット上のパディングにおいて陥凹エリアを形成することを含む。方法のいくつかの実施形態において、パディングは、ヘッドバンドおよび後頭部バスケットに除去可能に取り付けられる。いくつかの実施形態において、方法は、頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線において、頭部装着可能デバイスの装着者の頭部の表面からパディングを離すことを含む。
【0094】
いくつかの側面において、ヘッドライトデバイスは、後部部分と、側部部分と、上部部分とを備えているヘッドバンドであって、ヘッドバンドは、内面を有する、ヘッドバンドと;パディングシステムとを備え、パディングシステムは、ヘッドバンドの後部部分の内面に取り付けられる後部パッドと、ヘッドバンドの側部部分の内面に取り付けられる側部パッドと、ヘッドバンドの上部部分の内面に取り付けられる上部パッドと、随意に、上部部分および側部部分の交点付近でヘッドバンドの内面に取り付けられる額パッドとを備え、後部パッドおよび額パッドのうちの少なくとも1つは、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層と、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層とを備えている。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、第1のデュロメータ硬さを有するシリコーン発泡体であり、第2のクッション材料は、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有するシリコーン発泡体である。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層は、第1のクッション材料の第1の層より、ヘッドバンドの後部部分の内面に近接する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料の第1の層および第2のクッション材料の第2の層の各々は、穿孔される。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料の第1の層における穿孔の大部分は、略円形であり、第2のクッション材料の第2の層における穿孔の大部分は、円形以外の形状である。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層における穿孔は、略正方形または長方形であるか、または略グリッド様パターンである。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層は、第1のクッション材料の第1の層より、穿孔に起因してその上側または下側表面上に多くの開放空間を有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層における穿孔に起因する空洞の合計容積は、第1のクッション材料の第1の層における空洞の合計容積より大きい。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、後部パッドは、装着者と接触している内面と、ヘッドバンドの後部部分の内面に取り付けられた外面とを有し、後部パッドは、その内面上の陥凹を備えている。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、上部パッドおよび側部パッドのうちの少なくとも1つは、ウレタン発泡体を備え、セグメントを形成する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、上部パッド、側部パッド、および後部パッドのうちの少なくとも1つは、頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線において、頭部装着可能デバイスの装着者の頭部の表面から間隔を置かれる。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、極めて硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、16~26ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~20psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、12~20ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~14または16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、中程度のシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、6~14ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~7または12~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、2~7ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~5または6~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、1~5ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、約1.5または2~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、約1.5ポンド/平方インチ(psi)の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。
【0095】
いくつかの側面において、ヘッドライトデバイスは、装着者の頭部を囲むためのヘッドバンドと、ヘッドバンドの少なくとも一部に除去可能に取り付けられるパッドを備えているパディングシステムとを備え、パッドは、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層と、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層とを備え、第1の層は、第1の穿孔パターンにおいて穿孔され、第2の層は、第1の穿孔パターンと異なる第2の穿孔パターンにおいて穿孔される。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料の第1の層は、第1のデュロメータ硬さを有するシリコーン発泡体の層であり、第2のクッション材料の第2の層は、第1のデュロメータ硬さより硬質である第2のデュロメータ硬さを有するシリコーン発泡体の層である。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層は、第1のクッション材料の第1の層より、ヘッドバンドの後部部分の内面に近接する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1および第2の層のうちの一方における穿孔の大部分は、円形であり、他方の層における穿孔の大部分は、円形以外の形状である。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、他方の層における穿孔は、略正方形または長方形であるか、または略グリッド様パターンである。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層は、第1のクッション材料の第1の層より、穿孔に起因してその上側または下側表面上に多くの開放空間を有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第2のクッション材料の第2の層における穿孔に起因する空洞の合計容積は、第1のクッション材料の第1の層における空洞の合計容積より大きい。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、パッドは、頭部装着可能デバイスの装着者の頭蓋骨の隣接するプレート間の会合線において、頭部装着可能デバイスの装着者の頭部の表面から間隔を置かれる。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、極めて硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、16~26ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~20psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、12~20ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~14または16~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、中程度のシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、6~14ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~7または12~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、2~7ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~5または6~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、1~5ポンド/平方インチ(psi)の範囲内の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、約1.5または2~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。ヘッドライトデバイスのいくつかの実施形態において、第1のクッション材料は、硬いシリコーン発泡体を備え、その第1のデュロメータ硬さは、約1.5ポンド/平方インチ(psi)の圧縮力たわみを有し、第2のクッション材料は、異なるシリコーン発泡体を備え、その第2のデュロメータ硬さは、1~26psiの範囲内の圧縮力たわみを有する。
【0096】
いくつかの側面において、頭部装着可能デバイスの照明器具を冷却する方法が、提供され、方法は、照明器具筐体内にLEDを提供することと;照明器具筐体内に少なくとも1つの空気入口を形成することと;熱シンクをLEDが搭載される基板に取り付けることと;照明器具筐体の少なくとも1つの空気入口に隣接して熱シンクを配置することと;照明器具筐体をボールジョイントに接続することと;ボールジョイントにおいて孔および排気ポートを形成することと;可撓性ダクトの第1の端部を排気ポートにおいてボールジョイントに接続することと;剛体ダクトを可撓性ダクトの第2の端部において可撓性ダクトに接続することと;上側筐体の高温空気排気口内に空気移動デバイスを据え付けることと;照明器具内のLEDの温度を監視することと;空気移動デバイスを制御し、LEDを冷却するための空気流を生成することとを含む。いくつかの実施形態において、方法は、上側筐体を頭部装着可能デバイスのヘッドピースの上面に取り付けることを含む。いくつかの実施形態において、方法は、ホルスタから電力を受け取るために、電力コードを上側筐体に取り付けることを含む。いくつかの実施形態において、方法は、ホルスタを介した少なくとも1つの光源からの光出力の強度を調節することを含み、電力は、再充電可能バッテリまたは持続的電源を備えている。方法のいくつかの実施形態において、ヘッドピースは、少なくとも上部ストラップと、2つの側方ストラップとを有するヘッドバンドと、後頭部バスケットとを備え、ヘッドバンドは、後頭部バスケットに接続され、ヘッドバンドと後頭部バスケットとは、互いに対して独立して調節可能である。いくつかの実施形態において、方法は、ヘッドピースに対する照明器具の角度および/または位置が調節可能であるように、機械的連結部を介してヘッドピースに照明器具を取り付けることを含む。方法のいくつかの実施形態において、可撓性ダクトは、ヘッドピースに対する照明器具の角度および/または位置が調節されるにつれて、その長さが、短縮または伸長され得るように、波形構造を備えている。いくつかの実施形態において、方法は、コントローラを介して、少なくとも1つの光源の温度を監視し、空気移動デバイスの動作設定を変調し、所定の動作範囲内で少なくとも1つの光源の温度を維持することを含む。方法のいくつかの実施形態において、少なくとも1つの光源は、発光ダイオード(LED)を備えている。方法のいくつかの実施形態において、ボールジョイントに照明器具筐体を接続することは、旋回可能および/または回転可能接続を含む。いくつかの実施形態において、方法は、ボールジョイントを介して、照明器具に関する角運動の範囲を画定することを含み、ボールジョイントの周壁において形成された通路と排気ポートとを備え、角運動の範囲は、通路が、照明器具筐体からボールジョイントの中への空気流経路を提供するための位置に留まるようなものである。いくつかの実施形態において、方法は、ボールジョイントの実質的に対向する側に通路および排気ポートを配置することを含む。方法のいくつかの実施形態において、通路は、角運動の範囲に沿ったいずれの点においても、照明器具筐体から外部に見えない。いくつかの実施形態において、方法は、照明器具筐体内に熱シンクを配置することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、白色光の投影を最適化し、迷光反射および黄色光の両方がレンズセルから出射することを制限することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、レンズセルを介して、実質的に均質な白色スポット提示を生成することを含む。方法のいくつかの実施形態において、レンズセルは、調節可能焦点距離および/または焦点を備えている。
【0097】
いくつかのさらなる側面において、ヘッドライトデバイスが、提供され、ヘッドライトデバイスは、装着者の頭部を囲むためのヘッドバンドと、ヘッドバンドの少なくとも一部に除去可能に取り付けられる後部パッドを備えているパディングシステムとを備え、後部パッドは、第1のデュロメータ硬さを有する第1のクッション材料の第1の層と、第1のデュロメータ硬さと異なる第2のデュロメータ硬さを有する第2のクッション材料の第2の層とを備え、第1の層は、第1の穿孔パターンにおいて穿孔され、第2の層は、第1の穿孔パターンと異なる第2の穿孔パターンにおいて穿孔され、第1の層は、装着者と接触している内面を備え、第2の層は、ヘッドバンドの後部部分の内面に取り付けられた外面を備え、後部パッドは、その内面上の陥凹を備えている。
【0098】
本明細書に開示される実施形態は、単に、例証の目的のために提供されるが、これらの実施形態の各々において含まれる特徴は、当業者によって容易に理解されるであろうように、任意の可能な組み合わせにおいて組み合わせられ得る。
【0099】
本発明の少なくとも一例示的実施形態が、本明細書に開示されるが、修正、置き換え、および代替が、当業者に明白であり得、本開示の範囲から逸脱することなく行われ得ることを理解されたい。本開示は、例示的実施形態の任意の適合または変形例を対象とすることを意図している。加えて、本開示において、用語「~を備えている(comprise)」または「~を備えている(comprising)」は、他の要素またはステップを除外せず、用語「a」、「an」、または「one」は、複数を除外せず、用語「または」は、一方または両方を意味する。さらに、説明されている特性またはステップは、本開示または文脈が別様に示唆しない限り、他の特性またはステップと組み合わせて、かつ任意の順序でも使用され得る。
図1
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