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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-17
(45)【発行日】2023-05-25
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20210101AFI20230518BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20230518BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20230518BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20230518BHJP
【FI】
G03B5/00 J
G02B7/04 E
G03B30/00
H04N23/50
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022097777
(22)【出願日】2022-06-17
【審査請求日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】202210101575.7
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520357958
【氏名又は名称】ジョウシュウシ レイテック オプトロニクス カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】イエン ホウ
(72)【発明者】
【氏名】韋鎖和
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/084523(WO,A1)
【文献】特開2017-203958(JP,A)
【文献】特開2015-219315(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0224075(US,A1)
【文献】中国実用新案第213904021(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/00
G02B 7/02-7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ駆動装置であって、
前記レンズ駆動装置は光軸を有するレンズと、前記レンズを載置するレンズホルダーと、光軸に垂直な方向に沿って前記レンズホルダーを弾性支持する手振れ防止ホルダーと、光軸方向に沿って前記手振れ防止ホルダーを弾性支持するベースと、前記レンズの移動を駆動するための駆動アセンブリとを備え、前記レンズホルダーは第1弾性シートを介して前記手振れ防止ホルダーの内側に弾性支持され、前記手振れ防止ホルダーは前記光軸方向に見て前記ベースと重なるようサスペンションアセンブリを介して前記ベースに弾性支持され、前記サスペンションアセンブリは前記手振れ防止ホルダーに固定された第2弾性シートと、前記第2弾性シートから前記ベースに弾性支持されたサスペンションワイヤとを備え、前記第2弾性シートは前記手振れ防止ホルダーに嵌設された固定部と、前記固定部から延びて前記サスペンションワイヤに接続されたサスペンション部とを備え、前記サスペンションワイヤが受ける衝撃力を緩和するために前記サスペンション部は光軸方向に弾性変形が生じることができ、
前記手振れ防止ホルダーは対向設置された複数の側壁と、隣接する2つの前記側壁を接続する角壁とを備え、
前記角壁は前記ベースから遠く離れる側に設けられる取付部を備え、前記取付部に取付柱が凸設され、前記取付柱は前記第1弾性シートと前記サスペンション部を同時に貫通する、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記固定部は前記側壁に嵌設固定され、前記サスペンション部は前記角壁の前記ベースから遠く離れる側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記駆動アセンブリは前記レンズホルダーに巻き付けられた第1コイルと、前記光軸に垂直な方向に沿って前記第1コイルと離隔対向して設けられた磁石鋼と、光軸方向に沿って前記磁石鋼と離隔対向して前記ベースに設けられた第2コイルとを備え、前記磁石鋼は前記手振れ防止ホルダーの前記側壁に固定され、前記第2弾性シートの前記固定部は前記磁石鋼の前記レンズホルダーから遠く離れる側に嵌設固定されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記固定部は透磁性材料であることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記第1弾性シートは前記レンズホルダーと前記手振れ防止ホルダーの角壁との間に接続され、前記第1コイルは前記第1弾性シート、前記サスペンション部及び前記サスペンションワイヤを介して前記ベースと電気的に接続されることを特徴とする請求項3に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記ベースには外部回路と電気的に接続される導電端子が嵌設されており、前記サスペンションワイヤは前記導電端子と電気的に接続され、前記第1コイルに給電することを特徴とする請求項5に記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記角壁には前記光軸に垂直な方向に沿って突出部が凸設され、前記突出部と前記サスペンション部とは前記光軸方向に沿って離隔して設けられ、前記突出部には前記光軸方向に沿ってダンピングゴム溝が貫設され、前記サスペンションワイヤは前記ダンピングゴム溝を貫通し、前記ダンピングゴム溝にはダンピングゴムが設けられ、前記サスペンションワイヤを包むことを特徴とする請求項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
前記第2弾性シートは別設された2つの弾性シートを備え、前記第2弾性シートは対向設置された前記側壁にそれぞれ嵌設された2つの第1固定部と、前記第1固定部にそれぞれ接続された2つのサスペンション部と、2つの前記サスペンション部を接続して前記側壁に嵌設された第2固定部とを備えることを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項9】
前記サスペンション部と前記固定部とは一体または別々で設けられることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は駆動装置に関し、特に携帯型電子製品に用いられるレンズ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像技術の発展に伴い、レンズ駆動装置は様々な撮像装置に広く応用されている。携帯カメラのほか、スマホやタブレットのような携帯端末にも高性能なレンズ駆動装置が搭載されている。携帯端末に搭載された高性能なレンズ駆動装置には、一般的にオートフォーカス機能(AF:autofocusing)および光学手振れ補正機能(OIS: optical image stabilization)が備えられている。光学手振れ補正機能(OIS)は、外部振動や使用者の手振れによる写真の揺れを低減できる。
【0003】
従来のレンズ駆動装置は、ベースと、サスペンションワイヤワイヤを介してベースに支持されたホルダーと、前記ホルダー内に設けられたレンズアセンブリとを備え、前記ホルダーはサスペンションワイヤを介してベースに支持されていることにより、光軸に垂直な平面内に沿って移動してレンズアセンブリを移動させて光学手振れ補正機能を実現することができる。ただし、レンズ駆動装置は外力の衝撃を受けると、前記ホルダーと前記ベースには激しい相対運動が生じ、ホルダーとベースとの間に接続されているサスペンションワイヤが破断して、レンズ駆動装置が役立たなくなる。
【0004】
また、従来の技術では、レンズ駆動装置におけるホルダーはふつうプラスチック材料で製造されているため、ホルダーは構造強度不足による割れ目や破断が生じる可能性がある。
【0005】
したがって、上記の問題を解決するため、改善されたレンズ駆動装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の問題に基づいて、本発明はレンズ駆動装置を提案する。
【0007】
具体的に、本発明の提案は下記の通りである。
【0008】
レンズ駆動装置であって、前記レンズ駆動装置は光軸を有するレンズと、前記レンズを載置するレンズホルダーと、光軸に垂直な方向に沿って前記レンズホルダーを弾性支持する手振れ防止ホルダーと、光軸方向に沿って前記手振れ防止ホルダーを弾性支持するベースと、前記レンズの移動を駆動するための駆動アセンブリとを備え、前記レンズホルダーは第1弾性シートを介して前記手振れ防止ホルダーの内側に弾性支持され、前記手振れ防止ホルダーはサスペンションアセンブリを介して前記ベースの前記光軸方向に沿う側に弾性支持され、 前記サスペンションアセンブリは前記手振れ防止ホルダーに固定された第2弾性シートと、前記第2弾性シートから前記ベースに弾性支持されたサスペンションワイヤとを備え、前記第2弾性シートは前記手振れ防止ホルダーに嵌設された固定部と、前記固定部から延びて前記サスペンションワイヤに接続されたサスペンション部とを備え、前記サスペンションワイヤが受ける衝撃力を緩和するために前記サスペンション部は光軸方向に弾性変形が生じることができる。
【0009】
さらに、前記手振れ防止ホルダーは対向設置された複数の側壁と、隣接する2つの前記側壁を接続する角壁とを備え、前記固定部は前記側壁に嵌設固定され、前記サスペンション部は前記角壁の前記ベースから遠く離れる側に設けられている。
【0010】
さらに、前記駆動アセンブリは前記レンズホルダーに巻き付けられた第1コイルと、前記光軸に垂直な方向に沿って前記第1コイルと離隔対向して設けられた磁石鋼と、光軸方向に沿って前記磁石鋼と離隔対向して前記ベースに設けられた第2コイルとを備え、前記磁石鋼は前記手振れ防止ホルダーの前記側壁に固定され、前記第2弾性シートの前記固定部は前記磁石鋼の前記レンズホルダーから遠く離れる側に嵌設固定されている。
【0011】
さらに、前記固定部は透磁性材料である。
【0012】
さらに、前記第1弾性シートは前記レンズホルダーと前記手振れ防止ホルダーとの角壁の間に接続され、前記第1コイルは前記第1弾性シート、前記サスペンション部及び前記サスペンションワイヤを介して前記ベースと電気的に接続される。
【0013】
さらに、前記ベースには外部回路と電気的に接続される導電端子が嵌設されており、前記サスペンションワイヤは前記導電端子と電気的に接続され、前記第1コイルに給電する。
【0014】
さらに、前記角壁は前記ベースから遠く離れる側に設けられる取付部を備え、前記取付部には前記第1弾性シートと前記第2弾性シートを同時に貫通固定する前記サスペンション部の取付柱が凸設される。
【0015】
さらに、前記角壁には前記光軸に垂直な方向に沿って突出部が凸設され、前記突出部と前記サスペンション部とは前記光軸方向に沿って離隔して設けられ、前記突出部には前記光軸方向に沿ってダンピングゴム溝が貫設され、前記サスペンションワイヤは前記ダンピングゴム溝を貫通し、前記ダンピングゴム溝にはダンピングゴムが設けられ、前記サスペンションワイヤを包む。
【0016】
さらに、前記第2弾性シートは別設された2つの弾性シートを備え、前記第2弾性シートは対向設置された前記側壁にそれぞれ嵌設された2つの第1固定部と、前記第1固定部にそれぞれ接続された2つのサスペンション部と、2つの前記サスペンション部を接続して前記側壁に嵌設された第2固定部とを備える。
【0017】
さらに、上記のいずれかの項における前記サスペンション部と前記固定部とは一体または別々で設けられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のレンズ駆動装置は光軸を有するレンズと、前記レンズを載置するレンズホルダーと、光軸に垂直な方向に沿って前記レンズホルダーを弾性支持する手振れ防止ホルダーと、光軸方向に沿って前記手振れ防止ホルダーを弾性支持するベースと、前記レンズの移動を駆動する駆動アセンブリとを備え、前記レンズホルダーは第1弾性シートを介して前記手振れ防止ホルダーの内側に弾性支持され、前記手振れ防止ホルダーはサスペンションアセンブリを介して前記ベースの前記光軸方向に沿う側に弾性支持され、前記サスペンションアセンブリは前記手振れ防止ホルダーに固定された第2弾性シートと、前記第2弾性シートから前記ベースに弾性支持されたサスペンションワイヤとを備え、前記第2弾性シートは前記手振れ防止ホルダーに嵌設された固定部と、前記固定部から延びて前記サスペンションワイヤに接続されたサスペンション部とを備え、前記サスペンションワイヤが受ける衝撃力を緩和するため、前記サスペンション部は光軸方向に弾性変形が生じることができる。本発明のレンズ駆動モジュールは第2弾性シートのサスペンション部によってサスペンションワイヤが衝撃力を受ける時に緩衝を提供し、極端な状況(例えば、落下)でサスペンションワイヤが切れる不具合を回避し、構造の安定性を向上させている。さらに、前記第2弾性シートは前記ホルダーに嵌設された固定部を備え、ホルダーの構造強度を強め、ホルダーの割れ目や破断を防止している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明のレンズ駆動装置の斜視構成を示す図である。
図2図2は、本発明のレンズ駆動装置の分解構造を示す図である。
図3図3は、図1のA-A線に沿う断面図である。
図4図4は、図1のB-B線に沿う断面図である。
図5図5は、図1のC-C線に沿う断面図である。
図6図6は、本発明のレンズ駆動装置の一部の斜視構成を示す図である。
図7図7は、図3のD部の拡大図である。
図8図8は、本発明のレンズ駆動装置のサスペンションアセンブリの斜視構成を示す図である。
図9図9は、本発明の別の実施形態のレンズ駆動装置の一部の斜視構成を示す図である。
図10図10は、本発明の別の実施形態のレンズ駆動装置のサスペンションアセンブリの斜視構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態における添付図面を参照して、本発明の実施形態における技術的手段を明確かつ完全に説明するが、説明する実施形態は本発明の一部の実施形態だけであり、全ての実施形態ではない。本発明における実施形態に基づいて、当業者が創造的な仕事をせず獲得した他のすべての実施形態は本発明の保護範囲に属される。
【0021】
図1図9は本発明のレンズ駆動装置100を示しており、本発明のレンズ駆動装置100はケース11と、光軸O-O’を有するレンズ1と、前記レンズ1を載置するレンズホルダー2と、光軸O-O’に垂直な方向に沿ってレンズホルダー2を弾性支持する手振れ防止ホルダー3と、光軸O-O’方向に沿って前記手振れ防止ホルダー3を弾性支持するベース4と、レンズ1の移動を駆動する駆動アセンブリ5とを備え、前記ケース11と前記ベース4は共に囲んで収容空間を形成している。前記手振れ防止ホルダー3は対向設置された複数の側壁31と、隣接する2つの前記側壁31を接続する角壁32とを備え、前記レンズホルダー2は第1弾性シート6を介して前記手振れ防止ホルダー3の内側に弾性支持され、前記第1弾性シート6は前記レンズホルダー2と前記角壁32との間に接続され、前記手振れ防止ホルダー3はサスペンションアセンブリ7を介して前記ベース4の前記光軸O-O’方向に沿う側に弾性支持され、前記サスペンションアセンブリ7は前記角壁32と前記ベース4の間に設けられている。前記角壁32は前記ベース4から遠く離れる側に設けられた取付部321と、前記光軸O-O’方向に垂直して凸設された突出部322とを備え、前記取付部321と前記突出部322とは光軸O-O’方向に沿って離隔しており、前記突出部322は前記光軸O-O’方向に沿ってダンパーゴム溝3221が貫設され、前記取付部321には前記第1弾性シート6と前記サスペンションアセンブリ7を同時に貫通固定された取付柱3211が凸設され、このように設けることは前記第1弾性シート6と前記サスペンションアセンブリ7の電気的接続を容易にする。図6図7に示すように、前記第1弾性シート6は前記サスペンション7に別々で積層されており、前記第1弾性シート6の厚さは前記サスペンションアセンブリ7の光軸O-O’方向に沿う位置に影響しないように設計されているため、本発明の提供する第1弾性シート6は厚さがより大きく、強度がより高い材料の使用を設計しやすく、寸法がより大きく、重量がより重いレンズを弾性サスペンションすることができる。
【0022】
図2図4に示すように、前記駆動アセンブリ5はレンズホルダー2に巻き付けられた第1コイル51と、前記光軸O-O’に垂直な方向に沿って第1コイル51と離隔対向して設けられた磁石鋼52と、光軸O-O’方向に沿って磁石鋼52と離隔対向して前記ベース4に設けられた第2コイル53とを備え、前記磁石鋼52は前記手振れ防止ホルダー3に固定されている。前記第1コイル51は前記手振れ防止ホルダー3に固定された磁石鋼52と相互作用して、レンズホルダー2を駆動して前記レンズ1を光軸O-O’に沿って移動させ、オートフォーカス機能を実現し、第1弾性シート6はこの過程に弾性復帰機能を提供できる。前記磁石鋼52は前記ベース4に固定された第2コイルと作用して、手振れ防止ホルダー3を光軸O-O’に垂直な方向に沿って移動させ、前記手振れ防止ホルダー3は前記レンズ1を光軸O-O’に垂直な方向に沿って同期移動させ、オートフォーカス機能を実現する。
【0023】
図4図8に示すように、前記サスペンションアセンブリ7は前記手振れ防止ホルダー3に固定された第2弾性シート8と、前記第2弾性シート8から前記ベース4に弾性支持されたサスペンションワイヤ9とを備え、前記サスペンションワイヤ9は前記ダンピングゴム溝3221を貫通し、前記ダンピングゴム溝3221にダンピングゴム(図示せず)が設けられ、前記サスペンションワイヤ9を包んでいる。前記サスペンションワイヤ9を含むダンピングゴムは同時に前記手振れ防止ホルダー3に接触している。このように設置することによって、本発明のレンズ駆動装置100は、オートフォーカス及び光学手振れ補正機能を実現する時に装置の共振を抑制し、結像効果を高めることができる。
【0024】
図2図8に示すように、前記第2弾性シート8は、前記側壁31に嵌設された固定部81と、前記固定部81から延びて前記サスペンションワイヤ9に接続されたサスペンション部82とを備え、前記固定部81は手振れ防止ホルダー3の内部構造補強部材として前記手振れ防止ホルダー3の構造強度を高め、前記手振れ防止ホルダー3自身の構造強度不足による割れ目や破断などの不具合を回避することができる。前記固定部81は透磁可能な金属材料で、前記磁石鋼52の前記レンズホルダー2から遠く離れる側に嵌設固定されており、このように設けられることによって、磁石鋼52と手振れ防止ホルダー3との結合強度を高める一方、固定部81はヨークとして前記磁石鋼52と前記第1コイル51との間の磁界強度を補強することができる。前記サスペンション部82は前記角壁32の前記取付部321に取り付けられ、前記突出部322から離間して設けられており、前記サスペンション部82は光軸O-O’方向に弾性変形して前記サスペンションワイヤ9が衝撃力を受ける時に緩衝を提供できる。このように設けられることによって、本発明のレンズ駆動モジュール100は第2弾性シート8のサスペンション部82を介してサスペンションワイヤ9が衝撃力を受けた時に緩衝を提供し、サスペンションワイヤ9が極端な場合(例えば落下)に断線する不具合を回避し、構造の安定性を向上させている。
【0025】
前記第1弾性シート6は前記レンズホルダー2と前記手振れ防止ホルダー3との間に接続され、前記第1コイル51は前記第1弾性シート6と、前記サスペンション部82と、前記サスペンションワイヤ9を介して前記ベース4内に嵌設された導電端子41と電気的に接続され、前記第1コイル51に給電する。
【0026】
図8に示すように、前記第2弾性シート8はそれぞれ設けられた2つのシートを備え、前記第2弾性シート8は対向設置された前記側壁31にそれぞれ嵌設された2つの第1固定部811と、前記第1固定部811にそれぞれ接続された2つのサスペンション部82と、2つの前記サスペンション部82を接続して前記側壁31に嵌設された第2固定部812とを備えている。このように設けられたことによって、隣接する2つのサスペンション部82の電気的な接続を簡単にする。
【0027】
図9図10は本発明のもう一つの実施形態のレンズ駆動装置100である。上記の実施形態でのレンズ駆動装置100と比べて、その区別は前記第2弾性シート8のサスペンション部82と固定部81とがそれぞれ設けられている点のみにある。
上記は本発明の実施形態に過ぎない。当業者にとって、本発明の創造的な発想から逸脱することなく改善を行うことができるが、これらはいずれも本発明の保護範囲に属することを指摘すべきである。
【要約】
【課題】本発明には、レンズ駆動装置が提供される。
【解決手段】レンズと、レンズホルダーと、手振れ防止フレームと、ベースと、駆動アセンブリとを備え、レンズホルダーは第1弾性シートを介して手振れ防止フレームの内側に弾性支持され、手振れ防止フレームはサスペンションアセンブリを介してベースの光軸方向に沿う側に弾性支持され、 サスペンションアセンブリは手振れ防止ホルダーに固定された第2弾性シートと、第2弾性シートからベースに弾性支持されたサスペンションワイヤとを備え、第2弾性シートは手振れ防止ホルダーに嵌設された固定部と、固定部から延びてサスペンションワイヤに接続されたサスペンション部とを備え、サスペンションワイヤが受ける衝撃力を緩和するためにサスペンション部は光軸方向に弾性変形が生じることができる。本発明のレンズ駆動モジュールはサスペンション部によってサスペンションワイヤが受ける衝撃力を緩和し、構造の安定性を向上させている。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10