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特許7281658車両用表示システムおよび車両用表示システムの画像表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】車両用表示システムおよび車両用表示システムの画像表示方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 11/02 20060101AFI20230519BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20230519BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
B60R11/02 C
G09G5/00 510V
G09G5/00 550C
G09G5/00 X
G09G5/00 555D
G06F3/14 350A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020177752
(22)【出願日】2020-10-23
(65)【公開番号】P2022068924
(43)【公開日】2022-05-11
【審査請求日】2021-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】上官 清水
【審査官】森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-147535(JP,A)
【文献】特開2017-045104(JP,A)
【文献】特開2014-125006(JP,A)
【文献】国際公開第2017/026454(WO,A1)
【文献】特開2014-088128(JP,A)
【文献】特開2004-056683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/00-99/00
G09G 5/00
G06F 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両信号生成部から出力された車両信号を受け付け、受け付けた前記車両信号の出力先を切り替えて出力する切替出力部、および、前記切替出力部から出力された前記車両信号に基づいて画像信号を生成し出力する複数の画像生成部を有するアプリケーションサーバと、
前記アプリケーションサーバから出力された前記画像信号を受け付け、受け付けた前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示クライアントと、
前記切替出力部、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントを結ぶ複数の信号経路の中から、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を決定する信号経路決定部と、
を備え、
前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントと前記信号経路決定部とは、車両内のネットワークを介して接続され、
前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を変更する
車両用表示システム。
【請求項2】
前記信号経路決定部は、変更後の前記信号経路に関する情報を前記アプリケーションサーバへ出力し、
前記アプリケーションサーバは、当該信号経路に関する情報に基づいて、前記切替出力部と前記複数の画像生成部との間の信号経路を設定する
請求項1に記載の車両用表示システム。
【請求項3】
前記複数の表示クライアントの少なくとも1つは、前記画像信号を取得する複数の画像信号取得部、および、前記画像信号取得部で取得した前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示部、を有し、
前記信号経路決定部は、前記切替出力部、前記複数の画像生成部、前記複数の画像信号取得部および前記複数の表示部を結ぶ複数の信号経路の中から、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を決定する
請求項1または2に記載の車両用表示システム。
【請求項4】
前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部、前記複数の画像信号取得部および前記複数の表示部の少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記複数の信号経路の中から、異常が発生していない前記画像生成部、前記画像信号取得部および前記表示部を結ぶ信号経路を選択する
請求項3に記載の車両用表示システム。
【請求項5】
前記信号経路決定部は、変更後の前記信号経路に関する情報を前記複数の表示クライアントへ出力し、
前記複数の表示クライアントは、当該信号経路に関する情報に基づいて、前記複数の画像信号取得部と前記複数の表示部との間の信号経路を設定する
請求項4に記載の車両用表示システム。
【請求項6】
前記信号経路決定部は、前記異常が発生した後に前記異常が無くなった場合、変更後の前記信号経路を変更前の前記信号経路に戻し、変更前の前記信号経路に関する情報を前記アプリケーションサーバおよび前記複数の表示クライアントへ出力する
請求項1~5のいずれか1項に記載の車両用表示システム。
【請求項7】
前記信号経路決定部は、前記車両信号に含まれる車両情報の重要度および緊急度の少なくとも一方に基づいて、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を変更する
請求項1~6のいずれか1項に記載の車両用表示システム。
【請求項8】
前記信号経路決定部は、前記車両の運転者および同乗者の少なくとも一方の関心対象に基づいて、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を変更する
請求項1~6のいずれか1項に記載の車両用表示システム。
【請求項9】
前記信号経路決定部は、前記アプリケーションサーバ内に設けられ、
前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントとは、前記車両内のネットワークを介して接続されている
請求項1~8のいずれか1項に記載の車両用表示システム。
【請求項10】
前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントと前記信号経路決定部とは、前記車両内の制御用ネットワークを介して接続され、
さらに、前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントとは、前記車両内のデータ通信用ネットワークを介して接続されている
請求項1~7のいずれか1項に記載の車両用表示システム。
【請求項11】
車両信号の出力先を切り替えて出力する切替出力部と、前記車両信号に基づいて画像信号を生成する複数の画像生成部と、前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示クライアントと、前記切替出力部、前記複数の画像生成部、および、前記複数の表示クライアントを結ぶ信号経路を決定する信号経路決定部と、を備える車両用表示システムの画像表示方法であって、
前記複数の画像生成部と前記複数の表示クライアントと前記信号経路決定部とは、車両内のネットワークを介して接続され、
前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記車両信号および前記画像信号を伝送する前記信号経路を変更する
車両用表示システムの画像表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用表示システム、および、車両用表示システムの画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車速やバッテリー状態などの情報を含む車両信号を画像に変換して表示する車両用表示システムが知られている。この車両用表示システムの一例として、特許文献1には、複数の表示装置と、複数の表示装置に画像を表示させる制御装置と、を備える車両用表示システムが開示されている。この車両用表示システムでは、複数の表示装置および制御装置などの装置の1つに異常が発生した場合、異常が発生していない他の装置を用いて画像を表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-35980号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された車両用表示システムでは、制御装置に異常が発生した場合にそなえて、複数の表示装置のそれぞれに、車両信号を画像に変換する機能が設けられている。そのため、車両用表示システム内にて信号を伝送するための信号経路が複雑となっている。
【0005】
そこで、本開示は、車両用表示システムに異常が発生した場合に、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示する車両用表示システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る車両用表示システムは、車両信号生成部から出力された車両信号を受け付け、受け付けた前記車両信号の出力先を切り替えて出力する切替出力部、および、前記切替出力部から出力された前記車両信号に基づいて画像信号を生成し出力する複数の画像生成部を有するアプリケーションサーバと、前記アプリケーションサーバから出力された前記画像信号を受け付け、受け付けた前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示クライアントと、前記切替出力部、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントを結ぶ複数の信号経路の中から、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を決定する信号経路決定部と、を備え、前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントと前記信号経路決定部とは、車両内のネットワークを介して接続され、前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を変更する。
【0007】
本開示の一態様に係る車両用表示システムの画像表示方法は、車両信号の出力先を切り替えて出力する切替出力部と、前記車両信号に基づいて画像信号を生成する複数の画像生成部と、前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示クライアントと、前記切替出力部、前記複数の画像生成部、および、前記複数の表示クライアントを結ぶ信号経路を決定する信号経路決定部と、を備える車両用表示システムの画像表示方法であって、前記複数の画像生成部と前記複数の表示クライアントと前記信号経路決定部とは、車両内のネットワークを介して接続され、前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記車両信号および前記画像信号を伝送する前記信号経路を変更する
【発明の効果】
【0008】
本開示の車両用表示システム等によれば、車両用表示システムに異常が発生した場合に、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A図1Aは、実施の形態における車両用表示システムが備えるアプリケーションサーバ、表示クライアントおよびシステム制御装置を示すブロック図である。
図1B図1Bは、実施の形態における車両用表示システムの信号経路の一例を示す図である。
図2図2は、車両内に配置された表示クライアント等を示す模式図である。
図3図3は、実施の形態における車両用表示システムの正常時の動作を示すラダー図である。
図4図4は、実施の形態における車両用表示システムの異常発生時の動作を示すラダー図である。
図5図5は、異常発生時のアプリケーションサーバの動作を示すフローチャートである。
図6図6は、異常発生時の表示クライアントの動作を示すフローチャートである。
図7図7は、実施の形態の変形例1における車両用表示システムを示すブロック図である。
図8図8は、実施の形態の変形例2における車両用表示システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一態様に係る車両用表示システムは、車両から出力された車両信号を受け付け、受け付けた前記車両信号の出力先を切り替えて出力する切替出力部、および、前記切替出力部から出力された前記車両信号に基づいて画像信号を生成し出力する複数の画像生成部を有するアプリケーションサーバと、前記アプリケーションサーバから出力された前記画像信号を受け付け、受け付けた前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示クライアントと、前記切替出力部、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントを結ぶ複数の信号経路の中から、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を決定する信号経路決定部と、を備え、前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を変更する。
【0011】
このように、複数の画像生成部および複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、信号経路決定部が上記信号経路を変更することで、例えば、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0012】
また、前記信号経路決定部は、変更後の前記信号経路に関する情報を前記アプリケーションサーバへ出力し、前記アプリケーションサーバは、当該信号経路に関する情報に基づいて、前記切替出力部と前記複数の画像生成部との間の信号経路を設定してもよい。
【0013】
このように、アプリケーションサーバが、切替出力部と複数の画像生成部との間の信号経路を設定することで、複数の画像生成部の少なくとも1つに異常が発生した場合に、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0014】
また、前記複数の表示クライアントの少なくとも1つは、前記画像信号を取得する複数の画像信号取得部、および、前記画像信号取得部で取得した前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示部、を有し、前記信号経路決定部は、前記切替出力部、前記複数の画像生成部、前記複数の画像信号取得部および前記複数の表示部を結ぶ複数の信号経路の中から、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を決定してもよい。
【0015】
このように、信号経路決定部が、切替出力部、複数の画像生成部、複数の画像信号取得部および複数の表示部を結ぶ複数の信号経路の中から、上記信号経路を決定することで、車両用システムに異常が発生した場合に、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0016】
また、前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部、前記複数の画像信号取得部および前記複数の表示部の少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記複数の信号経路の中から、異常が発生していない前記画像生成部、前記画像信号取得部および前記表示部を結ぶ信号経路を選択してもよい。
【0017】
このように、信号経路決定部が、異常が発生していない前記画像生成部、前記画像信号取得部および前記表示部を結ぶ信号経路を選択することで、選択した信号経路を用いて確実に画像を表示することができる。
【0018】
また、前記信号経路決定部は、変更後の前記信号経路に関する情報を前記複数の表示クライアントへ出力し、前記複数の表示クライアントは、当該信号経路に関する情報に基づいて、前記複数の画像信号取得部と前記複数の表示部との間の信号経路を設定してもよい。
【0019】
このように、表示クライアントが、複数の画像信号取得部と複数の表示部との間の信号経路を設定することで、複数の画像信号取得部および複数の表示部の少なくとも1つに異常が発生した場合に、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0020】
また、前記信号経路決定部は、前記異常が発生した後に前記異常が無くなった場合、変更後の前記信号経路を変更前の前記信号経路に戻し、変更前の前記信号経路に関する情報を前記アプリケーションサーバおよび前記複数の表示クライアントへ出力してもよい。
【0021】
この車両用表示システムによれば、異常が解消された場合に、信号経路を簡易に元に戻し、画像を表示することができる。
【0022】
また、前記信号経路決定部は、前記車両信号に含まれる車両情報の重要度および緊急度の少なくとも一方に基づいて、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を変更してもよい。
【0023】
この車両用表示システムによれば、重要度および緊急度に基づいて信号経路を変更し、簡易に画像を表示することができる。
【0024】
また、前記信号経路決定部は、前記車両の運転者および同乗者の少なくとも一方の関心対象に基づいて、前記車両信号および前記画像信号を伝送する信号経路を変更してもよい。
【0025】
この車両用表示システムによれば、運転者および同乗者が気づきやすいように信号経路を変更し、簡易に画像を表示することができる。
【0026】
また、前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントと前記信号経路決定部とは、前記車両内のネットワークを介して接続されていてもよい。
【0027】
この車両用表示システムによれば、上記ネットワークを用いて信号経路を変更し、簡易に画像を表示することができる。
【0028】
また、前記信号経路決定部は、前記アプリケーションサーバ内に設けられ、前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントとは、前記車両内のネットワークを介して接続されていてもよい。
【0029】
この車両用表示システムによれば、上記ネットワークを用いて信号経路を変更し、簡易に画像を表示することができる。
【0030】
また、前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントと前記信号経路決定部とは、前記車両内の制御用ネットワークを介して接続され、さらに、前記アプリケーションサーバと前記複数の表示クライアントとは、前記車両内のデータ通信用ネットワークを介して接続されていてもよい。
【0031】
この車両用表示システムによれば、制御用ネットワークおよびデータ通信用ネットワークを用いて信号経路を変更し、簡易に画像を表示することができる。
【0032】
本開示の一態様に係る車両用表示システムの画像表示方法は、車両信号の出力先を切り替えて出力する切替出力部と、前記車両信号に基づいて画像信号を生成する複数の画像生成部と、前記画像信号に基づいて画像を表示する複数の表示クライアントと、前記切替出力部、前記複数の画像生成部、および、前記複数の表示クライアントを結ぶ信号経路を決定する信号経路決定部と、を備える車両用表示システムの画像表示方法であって、前記信号経路決定部は、前記複数の画像生成部および前記複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、前記車両信号および前記画像信号を伝送する前記信号経路を変更することで、前記画像を表示する。
【0033】
このように、複数の画像生成部および複数の表示クライアントの少なくとも1つに異常が発生した場合に、車両用表示システムの信号経路を変更することで、例えば、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0034】
なお、これらのうちの一部の具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータで読み取り可能なCD-ROM等の記録媒体を用いて実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体の任意な組み合わせを用いて実現されてもよい。
【0035】
以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また全ての実施の形態において、各々の内容を組み合わせることもできる。
【0036】
以下、本開示の一態様に係る車両用表示システムについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0037】
(実施の形態)
[1.車両用表示システムの構成]
実施の形態における車両用表示システム1の構成について、図1A図2を参照しながら説明する。
【0038】
図1Aは、車両用表示システム1を示すブロック図である。図1Bは、車両用表示システム1の信号経路の一例を示す図である。図2は、車両2内に配置された表示クライアント20、30等を示す模式図である。なお、図1Aには、車両2に設けられた車両信号生成部3および撮像装置4も示されている。
【0039】
車両信号生成部3は、車両情報を含む車両信号s1を生成して出力する装置である。車両信号生成部3は、例えば、車両2の車速、バッテリー状態および安全運転状態などの車両情報を検知し、検知した車両情報を車両信号s1として出力するセンサ装置、および、映像コンテンツおよびナビゲーションなどの車両情報を車両信号s1として出力する車載装置である。
【0040】
車両用表示システム1は、車両信号生成部3から出力された車両信号s1に基づいて画像信号s2を生成し、画像信号s2に基づく画像を表示するシステムである。
【0041】
車両用表示システム1は、図1Aに示すように、アプリケーションサーバ10と、複数の表示クライアント20および30と、システム制御装置50と、を備えている。アプリケーションサーバ10、複数の表示クライアント20、30およびシステム制御装置50は、車両2内のネットワークNを介して通信接続されている。アプリケーションサーバ10は、車両信号生成部3に通信接続されている。
【0042】
アプリケーションサーバ10は、車両信号生成部3から出力された種々の車両信号s1に基づいて複数の画像信号s2を生成し、複数の画像信号s2を複数の表示クライアント20、30に割振って出力するサーバである。アプリケーションサーバ10は、切替出力部11と、複数の画像生成部12a、12bおよび12cと、通信部13とを有している。また、アプリケーションサーバ10は、記憶部15および異常検出部16を有している。図1Aには、3つの画像生成部12a~12cが示されているが、それに限られず、画像生成部は2つまたは4つ以上であってもよい。
【0043】
切替出力部11は、車両信号生成部3から出力された種々の車両信号s1を受け付け、受け付けた車両信号s1の出力先を切り替えて出力する回路である。例えば、切替出力部11は、複数の画像生成部12a~12cの中から、種々の車両信号s1の出力先として設定されている画像生成部へ車両信号s1を出力する。なお、車両信号s1と、その車両信号s1を処理可能な画像生成部12a~12cとの関係については、システム制御装置50に予め設定されている。
【0044】
複数の画像生成部12a~12cのそれぞれは、切替出力部11から出力された車両信号s1に基づいて画像信号s2を生成する回路である。画像生成部12a~12cは、本開示において異常の発生源となり得る部分である。各画像生成部12a~12cは、生成した種々の画像信号s2を通信部13へ出力する。
【0045】
通信部13は、ネットワークNを介して、表示クライアント20、30およびシステム制御装置50と通信する回路である。通信部13には、画像生成部12a~12cおよび異常検出部16が接続されている。通信部13は、各画像生成部12a~12cで生成した各画像信号s2を表示クライアント20、30へ送信する。
【0046】
記憶部15には、車両信号s1および画像信号s2を伝送する車両用表示システム1の信号経路が保存されている。車両用表示システム1の信号経路については後述する。記憶部15は、スタティックRAM(Random Access Memory)もしくはダイナミックRAM等の揮発性の記憶装置、または、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)もしくはフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置等によって実現される。
【0047】
異常検出部16は、アプリケーションサーバ10の異常の有無を検出する回路である。例えば、異常検出部16は、画像生成部12a~12cに発生する異常を検出する。アプリケーションサーバ10の異常の有無に関する情報は、通信部13等を介してシステム制御装置50に出力される。システム制御装置50は、アプリケーションサーバ10の異常の有無に応じて、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を決定する。
【0048】
アプリケーションサーバ10は、画像生成部12a~12cで生成した種々の画像信号s2を、システム制御装置50で決定した信号経路を用いて、表示クライアント20、30へ送信する。
【0049】
表示クライアント20、30は、アプリケーションサーバ10から出力された種々の画像信号s2を受け付け、受け付けた画像信号s2に基づいて複数の画像を表示する装置である。各表示クライアント20、30は、図2に示すように、例えば、車両2の運転席の前方に設置されるメータパネル、バックモニタ、ヘッドアップディスプレイまたは車載モニタ等である。図1Aには、2つの表示クライアント20、30が示されているが、それに限られず、表示クライアントは3つ以上であってもよい。本開示の表示クライアント20、30は、画像生成部のような機能すなわち車両信号s1を画像信号s2に変換する機能を有していない。
【0050】
複数の表示クライアント20、30のうち、一方の表示クライアント20は、通信部21と、画像信号取得部22と、表示制御部23と、表示部24とを有している。また、表示クライアント20は、記憶部25および異常検出部26を有している。
【0051】
通信部21は、ネットワークNを介して、アプリケーションサーバ10およびシステム制御装置50と通信する通信回路である。通信部21には、画像信号取得部22および異常検出部26が接続されている。
【0052】
画像信号取得部22は、通信部21で受信した画像信号s2を取得する回路である。画像信号取得部22は、本開示において異常の発生源となり得る部分である。画像信号取得部22で取得した画像信号s2は、表示制御部23へ出力される。なお、画像信号s2は、画像信号取得部22から表示部24へ直接出力されず、表示制御部23に一旦入力される。
【0053】
表示制御部23は、システム制御装置50から出力された制御指令に基づいて表示クライアント20の動作を制御する。例えば、表示制御部23は、表示制御部23の出力先として設定されている表示部24へ画像信号s2を出力する。
【0054】
表示部24は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、表示制御部23から出力された画像信号s2に基づいて画像を表示する。表示部24は、本開示において異常の発生源となり得る部分である。
【0055】
記憶部25には、車両用表示システム1の信号経路が保存されている。記憶部25は、記憶部15と同様に揮発性または不揮発性の記憶装置等によって実現される。
【0056】
異常検出部26は、表示クライアント20の異常の有無を検出する回路である。例えば、異常検出部26は、画像信号取得部22および表示部24に発生する異常を検出する。表示クライアント20の異常の有無に関する情報は、通信部21等を介してシステム制御装置50に出力される。システム制御装置50は、表示クライアント20の異常の有無に応じて、画像信号s2を伝送する信号経路を変更する。
【0057】
他方の表示クライアント30は、通信部31、複数の画像信号取得部32a、32bおよび32cと、表示制御部33と、複数の表示部34a、34bおよび34cと、を有している。また、表示クライアント30は、記憶部35および異常検出部36を有している。図1Aには、3つの画像信号取得部32a~32cおよび3つの表示部34a~34cが示されているが、それに限られず、画像信号取得部および表示部のそれぞれは、2つまたは4つ以上であってもよい。
【0058】
通信部31は、ネットワークNを介して、アプリケーションサーバ10およびシステム制御装置50と通信する通信回路である。通信部31には、画像信号取得部32a~32cおよび異常検出部36が接続されている。
【0059】
画像信号取得部32a~32cは、通信部31で受信した画像信号s2を取得する回路である。画像信号取得部32a~32cは、本開示において異常の発生源となり得る部分である。画像信号取得部32a~32cで取得した画像信号s2は、表示制御部23へ出力される。なお、画像信号s2は、画像信号取得部32a~32cから表示部34a~34cへ直接出力されず、表示制御部33に一旦入力される。
【0060】
表示制御部33は、システム制御装置50から出力された制御指令に基づいて表示クライアント30の動作を制御する。例えば、表示制御部33は、複数の表示部34a~34cの中から、種々の画像信号s2の出力先として設定されている表示部へ画像信号s2を出力する。なお、画像信号s2と、その画像信号s2を表示可能な表示部34a~34cとの関係については、システム制御装置50に予め設定されている。
【0061】
表示部34a~34cは、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、表示制御部33から出力された各画像信号s2に基づいて画像を表示する。表示部34a~34cは、本開示において異常の発生源となり得る部分である。
【0062】
記憶部35には、車両用表示システム1の信号経路が保存されている。記憶部35は、記憶部15と同様に揮発性または不揮発性の記憶装置等によって実現される。
【0063】
異常検出部36は、表示クライアント30の異常の有無を検出する回路である。例えば、異常検出部36は、画像信号取得部32a~32cおよび表示部34a~34cに発生する異常を検出する。表示クライアント30の異常の有無に関する情報は、システム制御装置50に出力される。システム制御装置50は、表示クライアント30の異常の有無に応じて、画像信号s2を伝送する信号経路を変更する。
【0064】
このように表示クライアント20、30は、システム制御装置50で決定した信号経路を用いて画像信号s2を送信し、画像信号s2に基づく画像を表示する。
【0065】
システム制御装置50は、アプリケーションサーバ10および複数の表示クライアント20、30の作動を制御する装置である。システム制御装置50は、信号経路決定部51、通信部53、記憶部55および監視部56を有している。
【0066】
通信部53は、ネットワークNを介して、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30と通信する通信回路である。また、通信部53は、システム制御装置50の内部の通信を行う回路でもある。通信部53には、信号経路決定部51および監視部56が接続されている。
【0067】
記憶部55には、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路が保存され、さらに、初期の信号経路および変更後の信号経路を含む信号経路の変更履歴が保存されている。また、記憶部15には、車両用表示システム1の画像表示方法を実行する制御プログラムなどが保存されている。記憶部55は、記憶部15と同様に揮発性または不揮発性の記憶装置等によって実現される。
【0068】
監視部56は、車両用表示システム1のシステム状態を監視する装置である。監視部56は、例えば、異常検出部16、26、36から出力された異常の有無に関する情報を取得する。取得した異常の有無に関する情報は、信号経路決定部51に出力される。
【0069】
信号経路決定部51は、切替出力部11、複数の画像生成部12a~12cおよび複数の表示クライアント20、30を結ぶ複数の信号経路の中から、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を決定する回路である。なお、表示クライアント20、30の内部の経路を含めると、信号経路決定部51は、切替出力部11、複数の画像生成部12a~12c、複数の画像信号取得部22、32a~32cおよび複数の表示部24、34a~34cを結ぶ複数の信号経路の中から、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を決定する回路であるともいえる。
【0070】
ここで、車両用表示システム1の信号経路が変更される例について説明する。
【0071】
信号経路決定部51は、複数の画像生成部12a~12cおよび複数の表示クライアント20、30の少なくとも1つに異常が発生した場合に、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更する。
【0072】
例えば、異常が発生していない正常時における信号経路が「切替出力部11、画像生成部12a、表示クライアント20」を結ぶ信号経路である場合において、画像生成部12aに異常が発生すると、信号経路決定部51は、異常が発生した画像生成部12aと異なる他の画像生成部12bを選択し、「切替出力部11、画像生成部12b、表示クライアント20」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路として決定する。
【0073】
例えば、正常時における信号経路が上記と同様である場合において、表示クライアント20に異常が発生すると、信号経路決定部51は、異常が発生した表示クライアント20と異なる他の表示クライアント30を選択し、「切替出力部11、画像生成部12a、表示クライアント30」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路として決定する。
【0074】
例えば、正常時における信号経路r1(図1B参照)が「切替出力部11、画像生成部12a、画像信号取得部32a、表示部34a」を結ぶ信号経路である場合において、表示部34aに異常が発生すると、信号経路決定部51は、異常が発生した表示部34aと異なる他の表示部34bを選択し、「切替出力部11、画像生成部12a、画像信号取得部32a、表示部34b」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路r2(図1B参照)として決定する。この場合、信号経路決定部51は、画像信号取得部および表示部の両方を変更し、「切替出力部11、画像生成部12a、画像信号取得部32b、表示部34b」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路としてもよい。
【0075】
例えば、正常時における信号経路が上記と同様である場合において、画像信号取得部32aに異常が発生すると、信号経路決定部51は、異常が発生した画像信号取得部32aと異なる他の画像信号取得部32bを選択し、「切替出力部11、画像生成部12a、画像信号取得部32b、表示部34a」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路として決定する。この場合、信号経路決定部51は、画像信号取得部および表示部の両方を変更し、「切替出力部11、画像生成部12a、画像信号取得部32b、表示部34b」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路としてもよい。
【0076】
例えば、正常時における信号経路が上記と同様である場合において、画像生成部12aおよび画像信号取得部32aに同時に異常が発生すると、信号経路決定部51は、異常が発生した画像生成部12aおよび画像信号取得部32aと異なる他の画像生成部12bおよび画像信号取得部32bを選択し、「切替出力部11、画像生成部12b、画像信号取得部32b、表示部34a」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路として決定する。この場合、信号経路決定部51は、表示部も変更し、「切替出力部11、画像生成部12b、画像信号取得部32b、表示部34b」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路としてもよい。画像生成部12aおよび表示部34aに異常が発生した場合も同様であり、画像信号取得部32aおよび表示部34aに異常が発生した場合も同様である。
【0077】
例えば、正常時における信号経路が上記と同様である場合において、画像生成部12a、画像信号取得部32aおよび表示部34aに同時に異常が発生すると、信号経路決定部51は、異常が発生した画像生成部12a、画像信号取得部32aおよび表示部34aと異なる他の画像生成部12b、画像信号取得部32bおよび表示部34bを選択し、「切替出力部11、画像生成部12b、画像信号取得部32b、表示部34b」を結ぶ信号経路を代わりの信号経路として決定する。
【0078】
このように、信号経路決定部51は、複数の画像生成部12a~12c、複数の画像信号取得部22、32a~32cおよび複数の表示部24、34a~34cの少なくとも1つに異常が発生した場合に、複数の信号経路の中から、異常が発生していない画像生成部、画像信号取得部および表示部を結ぶ信号経路を選択する。
【0079】
信号経路決定部51は、上記のように信号経路の変更を決定すると、変更後の信号経路に関する情報をアプリケーションサーバ10および複数の表示クライアント20、30へ出力する。
【0080】
アプリケーションサーバ10は、信号経路決定部51から出力された信号経路に関する情報に基づいて、内部の信号経路を設定する。具体的には、アプリケーションサーバ10は、当該信号経路に関する情報に基づいて、切替出力部11と複数の画像生成部12a~12cとの間の信号経路を設定する。表示クライアント30は、信号経路決定部51から出力された信号経路に関する情報に基づいて、内部の信号経路を設定する。具体的には、表示クライアント30の表示制御部33は、当該信号経路に関する情報に基づいて、画像信号取得部32a~32cと表示部34a~34cとの間の信号経路を設定する。なお、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30の間でも、信号経路決定部51で決定した信号経路に関する情報に基づいて、アプリケーションサーバ10と表示クライアント20、30との間の信号経路が設定される。
【0081】
信号経路決定部51は、アプリケーションサーバ10または表示クライアント20、30を構成する構成要素に異常が発生した場合に信号経路を変更するが、変更後の信号経路は、ユーザによって予め決められた信号経路であってもよいし、その場の状況によって変わる信号経路であってもよい。
【0082】
例えば、信号経路決定部51は、車両信号s1に含まれる車両情報の重要度に基づいて、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更してもよい。重要度の高い車両情報とは、例えば、表示することが義務付けられている情報、または、車両の走行を適切に維持するために必要な情報である。信号経路決定部51は、特定の表示部にて車両情報の重要度が低い画像を表示している場合に、その表示を中止し、代わりに車両情報の重要度が高い画像が表示されるように信号経路を変更してもよい。
【0083】
例えば、信号経路決定部51は、車両信号s1に含まれる車両情報の緊急度に基づいて、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更してもよい。緊急度の高い車両情報とは、例えば、運転者、同乗者および通行人の安全に関する情報である。信号経路決定部51は、ECU(engine control unit)から車両用表示システム1に緊急度の高い車両情報が入力された場合、その車両情報が全ての表示部24、34a~34cに同時に表示されるように信号経路を変更してもよい。
【0084】
例えば、信号経路決定部51は、車両2の運転者および同乗者の少なくとも一方の関心対象に基づいて、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更してもよい。具体的には、信号経路決定部51は、車両2に設けられた近赤外カメラ等の撮像装置4を用いて、運転者または同乗者の顔の向き、視線を取得し、運転者または同乗者の視野に入る表示部に画像が表示されるように、信号経路を変更してもよい。また、信号経路決定部51は、表示すべき車両情報に応じて、運転者または同乗者が一番見やすい表示部に画像が表示されるように信号経路を変更してもよい。また、信号経路決定部51は、運転者または同乗者が過去に見た表示部の中から、見た頻度が一番高い表示部に画像が表示されるように信号経路を変更してもよい。
【0085】
このように、信号経路決定部51は、アプリケーションサーバ10に含まれる複数の画像生成部12a~12c、および、複数の表示クライアント20、30の少なくとも1つに異常が発生した場合に、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更する。これによれば、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0086】
[2.車両用表示システムの画像表示方法]
実施の形態における車両用表示システムの画像表示方法について、車両用表示システム1が正常であるとき、および、車両用表示システム1に異常が発生したときのそれぞれに分けて説明する。
【0087】
図3は、車両用表示システム1の正常時の動作を示すラダー図である。
【0088】
はじめに、信号経路決定部51は、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30に予め決められた信号経路を出力する。予め決められた信号経路は、ユーザ入力によって記憶部55に保存されており、例えば、以下の(1)~(4)に示すように決められている。
(1)車速に関する車両情報を表示するときの信号経路=「切替出力部11、画像生成部12a、画像信号取得部32a、表示部34a」を結ぶ信号経路
(2)バッテリー状態に関する車両情報を表示するときの信号経路=「切替出力部11、画像生成部12b、画像信号取得部32b、表示部34b」を結ぶ信号経路
(3)安全運転状態に関する車両情報を表示するときの信号経路=「切替出力部11、画像生成部12c、画像信号取得部32c、表示部34c」を結ぶ信号経路
(4)映像コンテンツおよびナビゲーションに関する車両情報を表示するときの信号経路=「切替出力部11、画像生成部12c、画像信号取得部22、表示部24」を結ぶ信号経路
【0089】
ここでは、車速に関する情報を含む車両信号s1が入力され、この信号を処理するための信号経路r1(=「切替出力部11、画像生成部12a、画像信号取得部32a、表示部34a」を結ぶ経路)が設定される例について説明する。
【0090】
まず、信号経路決定部51は、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30に信号経路r1に関する情報を送信する(ステップS11)。
【0091】
アプリケーションサーバ10は、信号経路r1に関する情報を受信し、アプリケーションサーバ10内の経路として、切替出力部11および画像生成部12aを結ぶ内部の経路を設定する(ステップS12)。設定した信号経路r1に関する情報は、記憶部15に保存され、アプリケーションサーバ10は、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する。
【0092】
表示クライアント20、30も、信号経路r1に関する情報を受信する。表示クライアント30は、表示クライアント30内の経路として、画像信号取得部32a、表示部34aを結ぶ内部の経路を設定する(ステップS13)。設定した信号経路r1に関する情報は、記憶部35に保存され、表示クライアント30は、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する。表示クライアント20には信号経路r1の設定はされないが、表示クライアント20は、信号経路r1を確認した後、信号経路r1に関する情報を記憶部25に保存する。表示クライアント20は、信号経路r1に関する情報の保存を終えると、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する。
【0093】
信号経路決定部51は、返信された設定完了通知を受信すると、画像表示処理の開始を指示する開始指示信号をアプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30へ送信する。なお、システム制御装置50は、この信号経路r1の設定時に、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30を構成する構成要素の異常の有無をチェックしてもよい。また、ステップS11~S13の信号経路r1の設定は、必ずしも行われる必要はなく、初期状態においてデフォルト設定されていてもよい。
【0094】
次に、実際に車両信号s1が入力されて画像が表示される場面について説明する。
【0095】
まず、車両信号生成部3から出力された車両信号s1を、切替出力部11が受け付ける(ステップS14)。切替出力部11は、設定された信号経路r1にしたがって、車両信号s1を画像生成部12aに出力する(ステップS15)。画像生成部12aは、車両信号s1を受け付け、車両信号s1を画像信号s2に変換して出力する(ステップS16)。
【0096】
画像生成部12aから出力された画像信号s2は、通信部13、ネットワークNおよび通信部31を介して画像信号取得部32aに入力される。画像信号取得部32aは、入力された画像信号s2を表示制御部33へ出力する(ステップS17)。表示制御部33は、設定された信号経路r1にしたがって、画像信号s2を表示部34aへ出力する(ステップS18)。表示部34aは、入力された画像信号s2に基づいて画像を表示する(ステップS19)。これにより、車両用表示システム1の正常時における処理が終了する。他の信号経路についても同様の処理が行われる。
【0097】
図4は、車両用表示システム1の異常発生時の動作を示すラダー図である。ここでは、表示部34aが故障し、表示部34aの代わりに表示部34bを用いて画像を表示させる例について説明する。
【0098】
はじめに、システム制御装置50は、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30の異常の有無を監視した状態にある(ステップS20)。この監視状態において、例えば、異常検出部36が表示部34aの異常を検出すると、その検出情報がシステム制御装置50に送信される。
【0099】
システム制御装置50は、表示部34aの異常を認知すると、表示部34aを含む信号経路r1で実行される処理を停止させる。具体的には、システム制御装置50は、信号経路r1で実行される処理を停止する停止信号を、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30に送信する(S21)。
【0100】
アプリケーションサーバ10は、停止信号を受信すると、表示部34aに画像を表示させるための画像信号s2の出力処理を停止する(ステップS22)。また、表示クライアント20、30は、停止信号を受信すると、表示部34aに関係する画像表示処理を停止する(ステップS23)。
【0101】
信号経路決定部51は、正常時の信号経路r1を代わりの信号経路r2に変更するように決定し、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30に代わりの信号経路r2に関する情報を送信する(ステップS24)。代わりの信号経路r2は、前述したように、ユーザによって予め決められた信号経路であってもよいし、その場の状況によって変わる信号経路であってもよい。
【0102】
アプリケーションサーバ10は、代わりの信号経路r2に関する情報を受信し、アプリケーションサーバ10の内部の経路を設定する(ステップS25)。代わりの信号経路r2に関する情報は、記憶部15に保存され、アプリケーションサーバ10は、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する。
【0103】
表示クライアント20、30も、代わりの信号経路r2に関する情報を受信する。表示クライアント30は、表示クライアント30内の経路として、画像信号取得部32a、表示部34bを結ぶ内部の経路を設定する(ステップS26)。代わりの信号経路r2に関する情報は、記憶部35に保存され、表示クライアント30は、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する。表示クライアント20には信号経路r2の設定はされないが、表示クライアント20は、信号経路r2を確認した後、信号経路r2に関する情報を記憶部25に保存する。表示クライアント20は、信号経路r2に関する情報の保存を終えると、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する。
【0104】
ここで、アプリケーションサーバ10および表示クライアント30の具体的な動作について、図5および図6を参照しながら説明する。
【0105】
図5は、異常発生時のアプリケーションサーバ10の動作を示すフローチャートである。
【0106】
アプリケーションサーバ10は、代わりの信号経路r2に関する情報を受け付けると(ステップS41)、代わりの信号経路r2で用いられる画像生成部が、正常時の信号経路r1で用いられる画像生成部12aと同じか否かを判断する(ステップS42)。
【0107】
信号経路r1、r2で用いられる画像生成部が互いに異なる場合(S42にてNo)、アプリケーションサーバ10は、内部の経路を変更し、車両信号s1を処理する画像生成部を変更する(ステップS43)。代わりの信号経路r2に関する情報は、記憶部15に保存され、アプリケーションサーバ10は、設定完了通知をシステム制御装置50へ返信する(ステップS44)。
【0108】
一方、画像生成部が同じである場合(S42にてYes)、アプリケーションサーバ10は、内部の経路を変更しない。この例では、信号経路r1、r2で用いられる画像生成部が同じであるので、アプリケーションサーバ10内の経路は変更されない。変更されない場合でも、代わりの信号経路r2に関する情報は記憶部15に保存され、アプリケーションサーバ10は、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する(S44)。
【0109】
図6は、異常発生時の表示クライアント30の動作を示すフローチャートである。図6では、表示クライアント30の動作を代表例に挙げて説明し、表示クライアント20の動作についての説明を省略する。
【0110】
表示クライアント30は、代わりの信号経路r2に関する情報を受け付けると(ステップS51)、代わりの信号経路r2で用いられる表示クライアントが、正常時の信号経路r1で用いられる表示クライアント30と同じか否かを判断する(ステップS52)。
【0111】
信号経路r1、r2で用いられる表示クライアントが互いに異なる場合(S52にてNo)、表示クライアント30は、自身の画像表示処理を停止する(ステップS53)。代わりの信号経路r2に関する情報は、記憶部35に保存され、表示クライアント30は、設定完了通知をシステム制御装置50へ返信する(ステップS58)。
【0112】
一方、表示クライアントが同じである場合(S52にてYes)、表示クライアント30は、さらに、代わりの信号経路r2で用いられる画像信号取得部が、正常時の信号経路r1で用いられる画像信号取得部32aと同じか否かを判断する(ステップS54)。
【0113】
信号経路r1、r2で用いられる画像信号取得部が互いに異なる場合(S54にてNo)、表示クライアント30は、内部の経路を変更し、画像信号s2を取得する画像信号取得部を変更する(ステップS55)。一方、画像信号取得部が同じである場合(S54にてYes)、次のステップS56へ進む。この例では、信号経路r1、r2で用いられる画像信号取得部が同じであるので、画像信号取得部は変更されない。
【0114】
表示クライアント30は、さらに、代わりの信号経路r2で用いられる表示部が、正常時の信号経路r1で用いられる表示部34aと同じか否かを判断する(ステップS56)。
【0115】
信号経路r1、r2で用いられる表示部が互いに異なる場合(S56にてNo)、表示クライアント30は、内部の経路を変更し、画像を表示する表示部を変更する(ステップS57)。一方、表示部が同じである場合(S56にてYes)、表示クライアント30は、表示部を変更しない。なお、この例では、信号経路r1、r2で用いられる表示部が異なるので、ステップS57が実行され、信号経路r1の表示部34aから信号経路r2の表示部34bに変更される。信号経路r2に関する情報は記憶部35に保存され、表示クライアント30は、設定完了通知を信号経路決定部51に返信する。
【0116】
信号経路決定部51は、返信された設定完了通知を受信すると、画像表示処理の開始を指示する開始指示信号をアプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30へ送信する(図示省略)。
【0117】
次に、図4を再び参照して、実際に車両信号s1が入力されて画像が表示される場面について説明する。
【0118】
まず、車両信号生成部3から出力された車両信号s1を、切替出力部11が受け付ける(ステップS34)。切替出力部11は、代わりの信号経路r2にしたがって、車両信号s1を画像生成部12aに出力する(ステップS35)。画像生成部12aは、車両信号s1を受け付け、車両信号s1を画像信号s2に変換して出力する(ステップS36)。
【0119】
画像生成部12aから出力された画像信号s2は、通信部13、ネットワークNおよび通信部31を介して画像信号取得部32aに入力される。画像信号取得部32aは、入力された画像信号s2を表示制御部33へ出力する(ステップS37)。表示制御部33は、代わりの信号経路r2にしたがって、画像信号s2を代わりの表示部34bへ出力する(ステップS38)。代わりの表示部34bは、入力された画像信号s2に基づいて画像を表示する(ステップS39)。これにより、車両用表示システム1の異常発生時における処理が終了する。
【0120】
このように車両用表示システム1の画像表示方法では、車両用表示システム1を構成する構成要素に異常が発生した場合に、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更する。これにより、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0121】
なお、システム制御装置50の信号経路決定部51は、異常が発生した後に異常が無くなった場合、変更後の信号経路r2を変更前の信号経路r1に戻し、変更前の信号経路r1に関する情報をアプリケーションサーバ10および複数の表示クライアント20、30へ出力してもよい。この場合、アプリケーションサーバ10および表示クライアント20、30のそれぞれは、信号経路を元に戻すように設定してもよい。
【0122】
また、システム制御装置50は、表示部に画像を表示させる際に、例えば、新旧の信号経路を交互に切替えることで、1つの表示部に異なる画像を交互に表示させてもよい。また、システム制御装置50は、複数の画像信号s2に基づく複数の画像を、1つの表示部に同時に表示させてもよい。システム制御装置50は、代わりの表示部のサイズや解像度などに応じて、表示対象のデザインを変更してもよいし、車両情報の重要度または緊急度に応じて表示対象のデザインを変更してもよい。
【0123】
また、システム制御装置50は、信号経路を変えて代わりの表示部に表示することを、運転者および同乗者に通知してもよい。その際、システム制御装置50は、撮像装置4を用いて運転者および同乗者の視線を取得し、代わりの表示部の場所および方向をアニメーション、図形等によって通知してもよい。また、システム制御装置50は、音声、部品(例えば、ハンドル、座席)の振動、照明装置を用いて、代わりの表示部に関する情報を通知してもよい。システム制御装置50は、代わりの表示部に関する情報を通知した後、所定の時間経過後に、その通知を停止してもよい。システム制御装置50は、車両2に搭載された表示クライアント20、30とは異なる通信端末(例えば、ユーザのスマートフォン、タブレット端末)に、代わりの表示部に関する情報を通知してもよい。システム制御装置50は、信号経路が元に戻った場合に、元に戻ったことを示す情報を通知してもよい。システム制御装置50は、故障に関する情報を表示クライアント20、30に表示させてもよい。
【0124】
[3.実施の形態の変形例1]
実施の形態の変形例1における車両用表示システム1Aについて説明する。変形例1では、システム制御装置50の機能がアプリケーションサーバ10Aに組み込まれている例について説明する。
【0125】
図7は、実施の形態の変形例1における車両用表示システム1Aを示すブロック図である。
【0126】
車両用表示システム1Aは、図7に示すように、アプリケーションサーバ10Aと、複数の表示クライアント20および30と、を備えている。アプリケーションサーバ10A、および、複数の表示クライアント20、30は、車両2内のネットワークNを介して通信接続されている。アプリケーションサーバ10Aは、車両信号生成部3に通信接続されている。
【0127】
アプリケーションサーバ10Aは、切替出力部11と、複数の画像生成部12a、12bおよび12cと、通信部13と、記憶部15と、異常検出部16とを有している。また、アプリケーションサーバ10Aは、信号経路決定部51と、通信部53と、記憶部55と、監視部56とを有している。すなわち、信号経路決定部51は、アプリケーションサーバ10A内に設けられている。なお、通信部13および通信部53、記憶部15および記憶部55、異常検出部16および監視部56は、それぞれにおいて一体化されていてもよい。
【0128】
変形例1の車両用表示システム1Aにおいても、信号経路決定部51は、アプリケーションサーバ10Aに含まれる複数の画像生成部12a~12c、および、複数の表示クライアント20、30の少なくとも1つに異常が発生した場合に、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更する。これによれば、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0129】
なお上記では、システム制御装置50の機能がアプリケーションサーバ10Aに組み込まれている例について示したが、それに限られず、図1Aに示すアプリケーションサーバ10の機能がシステム制御装置50に組み込まれていてもよい。アプリケーションサーバ10の機能がシステム制御装置50に組み込まれている構成も、変形例1のアプリケーションサーバ10Aに含まれる。
【0130】
[4.実施の形態の変形例2]
実施の形態の変形例2における車両用表示システム1Bについて説明する。変形例2では、車両用表示システム1Bが、制御用ネットワークN1およびデータ通信用ネットワークN2を有している例について説明する。
【0131】
図8は、実施の形態の変形例2における車両用表示システム1Bを示すブロック図である。
【0132】
車両用表示システム1Bは、図8に示すように、アプリケーションサーバ10と、複数の表示クライアント20および30と、システム制御装置50と、を備えている。アプリケーションサーバ10、複数の表示クライアント20、30およびシステム制御装置50は、車両2内の制御用ネットワークN1を介して通信接続されている。また、アプリケーションサーバ10および複数の表示クライアント20、30は、車両2内のデータ通信用ネットワークN2を介して通信接続されている。制御用ネットワークN1は、例えばCAN(Controller Area Network)であり、ECUに繋がるネットワークである。データ通信用ネットワークN2は、例えばイーサネットであり、制御用ネットワークN1よりも大容量のデータを送受信可能なネットワークである。本開示の画像信号s2は、データ通信用ネットワークN2を介して送信される。
【0133】
変形例2の車両用表示システム1Bにおいても、信号経路決定部51は、アプリケーションサーバ10に含まれる複数の画像生成部12a~12c、および、複数の表示クライアント20、30の少なくとも1つに異常が発生した場合に、車両信号s1および画像信号s2を伝送する信号経路を変更する。これによれば、異常が発生していない信号経路を用いて簡易に画像を表示することができる。
【0134】
(その他変形例等)
以上、本開示について、実施の形態及び実施の形態の変形例に基づいて説明したが、本開示は、これら実施の形態及び実施の形態の変形例等に限定されるものではない。
【0135】
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例に係る車両用表示システムは、コンピュータを用いたプログラムによって実現され、このようなプログラムは、記憶装置に記憶されてもよい。
【0136】
また、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例に係る車両用表示システムに含まれる各処理部は、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0137】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0138】
なお、上記各実施の形態及び実施の形態の変形例において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0139】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態及び実施の形態の変形例は例示された数字に制限されない。
【0140】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0141】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0142】
その他、実施の形態及び実施の形態の変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態及び実施の形態の変形例における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0143】
本開示は、車両に搭載される表示システム等に適用できる。
【符号の説明】
【0144】
1、1A、1B 車両用表示システム
2 車両
3 車両信号生成部
4 撮像装置
10、10A アプリケーションサーバ
11 切替出力部
12a、12b、12c 画像生成部
13 通信部
15 記憶部
16 異常検出部
20 表示クライアント
21 通信部
22 画像信号取得部
23 表示制御部
24 表示部
25 記憶部
26 異常検出部
30 表示クライアント
31 通信部
32a、32b、32c 画像信号取得部
33 表示制御部
34a、34b、34c 表示部
35 記憶部
36 異常検出部
50 システム制御装置
51 信号経路決定部
53 通信部
55 記憶部
56 監視部
N ネットワーク
N1 制御用ネットワーク
N2 データ通信用ネットワーク
r1、r2 信号経路
s1 車両信号
s2 画像信号
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8