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特許7281698照明システムおよび照明システムの制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】照明システムおよび照明システムの制御方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/195 20200101AFI20230519BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20230519BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20230519BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20230519BHJP
   H05B 45/325 20200101ALI20230519BHJP
【FI】
H05B47/195
H05B47/155
H05B45/10
H05B45/20
H05B45/325
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021574272
(86)(22)【出願日】2020-07-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 IB2020095001
(87)【国際公開番号】W WO2021001812
(87)【国際公開日】2021-01-07
【審査請求日】2021-12-14
(31)【優先権主張番号】201910600143.9
(32)【優先日】2019-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン ヨン フー
(72)【発明者】
【氏名】ダイ シン
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-143460(JP,A)
【文献】特表2018-504732(JP,A)
【文献】特開2016-149354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/195
H05B 47/155
H05B 45/10
H05B 45/20
H05B 45/325
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の制御グループに分けられ、各々の前記制御グループに少なくとも一つの光ユニットが編成されるように構成された複数の光ユニットと、
前記光ユニットと第一通信チャンネルで通信接続され、前記光ユニットの各々を単独制御する単独制御ユニットと、
前記光ユニットと第二通信チャンネルで、通信接続し、前記制御グループを単位に、グループ毎に制御するグループ制御ユニットと、
前記光ユニットと通信接続でき、各々の前記光ユニットが前記単独制御ユニットによる稼動記録を格納するメモリと、
前記稼動記録の分析結果に基づき、前記光ユニットの前記制御グループを形成または調整するプロセッサと、
備え
前記プロセッサは、共にオンしている時間の合計が所定時間を越えた複数の前記光ユニットを、同一の所定制御グループに編成し、複数の前記光ユニットが共にオンしている時間における各々の稼動状況に基づいて、同一の所定制御グループにシーンを編成することを特徴とする照明システム。
【請求項2】
前記光ユニットは、
発光素子と、
前記発光素子と電気的接続し、前記単独制御ユニットからの指示に基づき、前記発光素子の動作を制御する第一信号処理モジュールと、
を備えることを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項3】
前記稼動記録は、時刻と関連付けられた各々の前記光ユニットのオンオフ、調光または色温度調整の情報を含むことを特徴とする請求項1または2記載の照明システム。
【請求項4】
前記グループ制御ユニットと複数の前記光ユニットの各々は、いずれもメッシュネットワークのグリッドであることを特徴とする請求項記載の照明システム。
【請求項5】
前記メッシュネットワークはBluetooth(登録商標)プロトコルに基づくことを特徴とする請求項記載の照明システム。
【請求項6】
前記単独制御ユニットは少なくとも赤外線リモートコントローラモジュールを有し、前記グループ制御ユニットは少なくともBluetooth(登録商標)通信モジュールを有することを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項7】
前記赤外線リモートコントローラモジュールと前記Bluetooth(登録商標)通信モジュールとは、1つのデバイスに統合されることを特徴とする請求項記載の照明システム。
【請求項8】
前記第一通信チャンネルは、複数のデータチャンネルを有することを特徴とする請求項1記載の照明システム。
【請求項9】
前記稼動記録は各々の前記光ユニットと前記第一通信チャンネルの前記データチャンネルのマッピング情報を有し、
前記プロセッサは、少なくとも前記マッピング情報の一部に基づき、前記光ユニットの前記制御グループを形成または調整することを特徴とする請求項記載の照明システム。
【請求項10】
照明システムの制御方法であって、前記照明システムは、
複数の制御グループに分けられ、各々の前記制御グループに少なくとも一つの光ユニットが編成されるように構成された複数の光ユニットと、
前記光ユニットと複数のデータチャンネルを有する第一通信チャンネルで、通信接続し、前記光ユニットの各々を単独制御する単独制御ユニットと、
前記光ユニットと第二通信チャンネルで、通信接続し、前記制御グループを単位に、グループ毎に制御するグループ制御ユニットと、
前記光ユニットと通信接続できるメモリと、
前記メモリと前記光ユニットとを第二通信チャンネルで、通信接続できるプロセッサとを備えており、
各々の前記光ユニットが前記単独制御ユニットによる稼動記録を前記メモリに格納するステップと、
前記稼動記録の分析結果に基づき、前記光ユニットの制御グループを形成または調整するステップと、
共にオンしている時間の合計が所定時間を越えた複数の前記光ユニットを、同一の所定制御グループに編成するステップと、
前記光ユニットが共にオンしている時間における各々の稼動状況に基づいて、同一の所定制御グループにシーンを編成するステップと、を備えることを特徴とする照明システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明分野に関し、更に詳しくは、シーン照明の制御技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
スマート産業やIoT時代の到来に伴い、益々多くの電気製品がIoTに組み込まれ、スマート化された統一管理が行われている。照明業界でも同様の変化が起こっており、IoT技術の普及に伴い、スマート化やインタラクティブの需要に適応できるよう、益々多くの照明器具にも通信モジュールが取り付けられ、または接続されている。
【0003】
同時に、室内または室外照明に対して、ユーザーも単独の照明器具により充分な照度を得るといった簡単なニーズに飽き足らず、照明自身の装飾性機能に益々注目するようになってきている。光ユニット(例えば照明器具類の光源やブラインド、ランプシェード、遮蔽板などの光源である照明の状態を変更できる部材)の種類、型式、調光性能等のパラメータを組み合わせることで、複雑で美しい各種照明シーンに組み合わせることができ、このような科学技術と芸術の組み合わせは商業用照明でも家庭用照明の分野でも既に広がっている。
【0004】
しかしながら、照明器具の組み合わせパターンが益々複雑になるのに伴い、これら組み合わせパターンを制御して実現する制御システムも益々複雑になっている。現在のところ、複雑な照明システムの制御に対しては、通常、移動端末にインストールされた端末アプリケーションを利用して実施しなければならず、端末アプリケーションにて提供されるGUIは異なる光ユニットで単独のスイッチを生成することができ、ソフトウェアインターフェースとユーザーインタラクティブを利用して、いくつかの光ユニットのスイッチを1つの独立した制御グループに編成できる。制御グループ毎に複数の光シーンを固定化する方式によって、ユーザーは、定義付けが完了したこれらの光シーンの中から必要に応じて選択してロードすることで、制御を簡略化することができる。このような制御方法の限界は、光ユニットの選択と編集がGUIに依存していることであり、スマート端末(例えばスマートフォン)を使用しない傾向がある人々(例えば高齢者)に広く普及するのは困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来技術の上記問題に鑑み、本発明は簡単なユーザーインターフェースに基づきグループ制御を実現できる照明システムを提供する。当該照明システムは、複数の制御グループに分けられ、各々の制御グループに少なくとも1つの光ユニットが編成されるように構成された複数の光ユニットと、光ユニットと第一通信チャンネルで通信接続し、光ユニットの各々を単独制御する単独制御ユニットと、光ユニットと第二通信チャンネルで通信接続し、制御グループを単位に、グループ毎に制御するグループ制御ユニットと、光ユニットと通信接続でき、光ユニットの単独制御ユニット制御による稼働記録を格納するメモリと、稼働記録の分析結果に基づき、光ユニットの制御グループを形成または調整するプロセッサとを備える。
【0006】
本発明による技術手段において、光ユニットのグルーピングは単独制御ユニットの制御により得られた稼働記録に基づき実現されるものであり、このような実施の形態によれば、ユーザーインターフェースを用いることなく、ユーザーの操作回数を減らし、より手軽に、簡単になる他、ユーザーは通常どおりに照明システムを一定時間使用するだけで稼働記録を自動形成でき、メモリが稼働記録を分析して光ユニットの制御グループを形成または調整する。このようなグルーピング方法は照明システムに対するユーザーの実際の使用状況をより良く反映でき、人為的なグルーピングよりもスマートで合理的であり、より優れた使用感をユーザーに提供できる。
【0007】
本発明の好ましい技術手段において、光ユニットは、発光素子と、発光素子と電気的接続し、単独制御ユニットからの指示に基づき、発光素子の動作を制御する第一信号処理モジュールとを備える。
【0008】
本発明の好ましい技術手段において、稼働記録は時刻と関連付けられた各々の光ユニットのオンオフ、調光、色温度調整の情報を含む。
【0009】
本発明の好ましい技術手段において、プロセッサは、共にオンしている時間の合計が所定時間T1を越えた光ユニットを同一の所定の制御グループに編成する。
【0010】
本発明の好ましい技術手段において、プロセッサは、複数の光ユニットが共にオンしている時間における各々の稼働状況に基づいて、同一の所定の制御グループにシーンを編成する。
【0011】
本発明の好ましい技術手段において、グループ制御ユニットと複数の光ユニットの各々は、いずれもメッシュネットワークのグリッドである。
【0012】
本発明の好ましい技術手段において、メッシュネットワークはBluetooth(登録商標)プロトコルに基づく。
【0013】
本発明の好ましい技術手段において、単独制御ユニットは、少なくとも赤外線リモートコントローラモジュールを有し、グループ制御ユニットは少なくともBluetooth(登録商標)通信モジュールを有する。
【0014】
本発明の好ましい技術手段において、赤外線リモートコントローラモジュールとBluetooth(登録商標)通信モジュールは1つのデバイスに統合される。
【0015】
本発明の好ましい技術手段において、第一通信チャンネルは複数のデータチャンネルを有する。
【0016】
本発明の好ましい技術手段において、稼働記録は、各々の光ユニットと第一通信チャンネルの前記データチャンネルのマッピング情報を有し、プロセッサは更に、少なくともデータチャンネルのマッピング情報の一部に基づき、光ユニット制御グループを形成または調整する。
【0017】
本発明の好ましい技術手段において、前記プロセッサは第二通信チャンネルで前記メモリおよび前記光ユニットと接続される。
【0018】
本発明は、簡単なユーザーインターフェースに基づき、ユーザーの使用習慣に応じて複雑な照明システムのグルーピング機能を形成または調整する照明システムの制御方法であって、当該照明システムは、複数の制御グループに分けられ、各々の制御グループに少なくとも1つの光ユニットが編成されるように構成された複数の光ユニットと、光ユニットと複数のデータチャンネルを有する第一通信チャンネルで通信接続し、光ユニットの各々を単独制御する単独制御ユニットと、光ユニットと第二通信チャンネルで通信接続し、制御グループを単位に、グループ毎に制御するグループ制御ユニットと、光ユニットと通信接続できるメモリと、メモリと光ユニットとを第二通信チャンネルで通信接続できるプロセッサとを備えており、制御方法は、各々の光ユニットの単独制御ユニットによる稼働記録をメモリに格納するステップと、稼働記録の分析結果に基づき、光ユニットの制御グループを形成または調整するステップとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施の形態における照明システムの構造概略図である。
図2】本発明の実施の形態における光ユニットの構造概略図である。
図3】本発明の実施の形態におけるグループ制御ユニットの構造概略図である。
図4】本発明の実施の形態における単独制御ユニットの構造概略図である。
図5】本発明の実施の形態における多機能リモートコントローラモジュールの構造概略図である。
図6】本発明の実施の形態におけるメモリが形成する稼働記録を図表化した表示である。
図7】本発明の実施の形態における照明システムの制御方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。これら技術手段は本発明の技術的原理を説明するためのものであり、本発明の保護範囲を限定するものではないと当業者には理解されるべきである。当業者は、具体的な応用場面に適応できるよう、必要に応じてこれを調整できる。
【0021】
実施の形態一
【0022】
本実施の形態は、まず、照明システムを提供する。以下、図1を参照し、各方面から本実施の形態にて提供される照明システムについて紹介する。
【0023】
ネットワーク
本実施の形態において、複数の光ユニット10間および複数の光ユニット10とグループ制御ユニット20、メモリ40、プロセッサ50の間はいずれもBluetooth(登録商標)メッシュネットワーク(Bluetooth Mesh)で接続され、即ち、第二通信チャンネルはBluetooth(登録商標)メッシュネットワークである。更に、本実施の形態におけるBluetooth(登録商標)メッシュネットワークはBluetooth(登録商標)標準プロトコル4.0以上の低消費電力バージョンに基づき構築されたネットワークトポロジー、即ちBluetooth(登録商標)低消費電力メッシュネットワーク(BLE Mesh、Bluetooth Low Energy Mesh)である。
【0024】
各々の光ユニット10、グループ制御ユニット20、メモリ40およびプロセッサ50の間に具備するBluetooth(登録商標)通信モジュール(10BLE、20BLEおよびメモリ40、プロセッサ50内に集合される図示しないBluetooth(登録商標)通信モジュール)はいずれも当該Bluetooth(登録商標)低消費電力メッシュネットワークの1つのグリッドであり、Bluetooth(登録商標)低消費電力メッシュネットワークのグリッド間は双方向に互いに転送でき、光ユニット10とグループ制御ユニット20を例に、光ユニット10のBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEはグループ制御ユニット20のBluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEの信号を中継でき、これにより、グループ制御ユニット20は光ユニット10間のネットワーク接続によりデータを送信することができ、制御信号がグループ制御ユニット20に送信される信号送信動作の距離外の光ユニット10で制御が実施される。
【0025】
光ユニット
一部の実施の形態において、光ユニット10は白熱灯、装飾用白熱灯、密閉型電球、赤外線ランプ、ハロゲンランプ、LEDランプ、蛍光灯、昼光ランプ、ナトリウムランプ、キセノンランプ、シーリングランプ、シャンデリア、シーリング吊り下げランプ、天井ランプ、埋め込み式シーリングランプ、ウォールランプ、壁掛けランプ、壁直付ランプ、テーブルランプ、フロアランプ、街灯、ガーデンライト、ドアランプ、懐中電灯、ポケットライト、ハンドランプ、サーチライト、スポットライト、または他の任意の適切な制御可能な光源の1つまたは複数の組み合わせから選択してもよく、また、上記の任意の適切な制御可能な光源および自然光の光源、蝋燭、オイルランプ等の任意の適切な制御不可能な光源と光源の照明状態を変更できる付属品、例えば、制御可能なブラインドカーテン、ランプシェード、遮蔽板等の組み合わせであってもよく、更には、上記の任意の1つまたは複数の光源もしくは付属品における制御可能なモジュールまたはアセンブリであってもよい。
【0026】
図2を参照し、本実施の形態において、光ユニット10は、LEDランプであり、発光素子11を備え、発光素子11はLED電球111、PWM調光回路112および駆動電源113を備え、発光素子11はPWM調光回路112により、駆動電源113を通じてLED電球111を調光制御する。また、信号処理モジュール12を備え、信号処理モジュール12はBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEと赤外線通信モジュール121を備え、Bluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEおよび赤外線通信モジュール121はそれぞれ発光素子11のPWM調光回路112と電気的に接続され、PWM調光回路112はBluetooth(登録商標)通信モジュール10BLEおよび/または赤外線通信モジュール121が取得した制御指令に基づき、光ユニット10のアクションを制御できる。
【0027】
引き続き図1を参照し、本実施の形態のシステムと方法を説明しやすいように、本実施の形態は簡単な照明システムを例とする。そのうち、光ユニット10は台所に設けられる一号ランプ101、居間に設けられる二号ランプ102および三号ランプ103、寝室に設けられる四号ランプ104を備え、光ユニット10のアクションはオンオフ、50%の輝度および100%の輝度の2段階調節、発光色の黄色および白色の2段階調節を含む。本発明の別の実施の形態において、光ユニット10のアクションは更に、輝度、色等の発光特色のうちの1つ以上の組み合わせおよび各発光特色の2段階以上の調節を含み、照明システムの構築もこれに基づき他のより複雑な方式を用いて実現してもよい。
【0028】
単独制御ユニット
本実施の形態において、図3に示すように、単独制御ユニット30は赤外線リモートコントローラモジュールを有し、赤外線リモートコントローラモジュールと光ユニット10の間の赤外線通信は第一通信チャンネルを形成し、第一通信チャンネルは複数のデータチャンネルを有し、それぞれシステム内の各々の光ユニット10に対して単独制御を実施し、赤外線リモートコントローラモジュールは少なくとも赤外線送信回路31とスイッチ32を備え、赤外線送信回路31が発した赤外線信号は光ユニット10の赤外線通信モジュール121に受信され電気信号に変換されてPWM調光回路112に送信され、発光素子11が電気信号の指示に基づいて対応する動作を行う。
【0029】
本実施の形態において、スイッチ32は光ユニット10と一対一で対応する4つのスイッチボタンを備え、スイッチ32はそれぞれ、第一スイッチ321、第二スイッチ322、第三スイッチ323および第四スイッチ324であり、それぞれ、一号ランプ101、二号ランプ102、三号ランプ103、四号ランプ104の動作に対応制御する。単独制御ユニット30の操作インターフェースを簡略化するために、光ユニット10の初期状態がオフ状態の場合を例に挙げる。第一スイッチ321を最初に作動させると、一号ランプ101は100%の輝度で点灯する。第一スイッチ321を二回目に作動させると、一号ランプ101の輝度が50%に下がる。再び第一スイッチ321を作動させると、一号ランプ101は消える。
【0030】
一部の実施の形態において、光ユニット10のオンオフスイッチと輝度調節スイッチを別々に設けてもよい。本実施の形態において、上記2種類の機能を同一ボタンに集合させて、単独制御ユニット30の操作インターフェースを簡略化できる。
【0031】
距離が近い光ユニット10が赤外線リモートコントローラモジュール制御で誤作動するのを避けられるよう、一部の実施の形態において、距離が近い光ユニット10を異なるコード、デコード方式を使用するデータチャンネル内に分配することで、ユーザーが赤外線リモートコントローラモジュールである光ユニット10を制御する際に、他の光ユニット10を誤って作動させないように確保するとともに、稼働記録を形成しやすいように、赤外線リモートコントローラモジュールにより調整距離が近い光ユニット10の各自のアクション(発光色、輝度等)を調整する。
【0032】
一部の実施の形態において、単独制御ユニット30は別の無線リモコン装置、例えば無線リモコンとすることもできる。
【0033】
グループ制御ユニット
本実施の形態における照明システムで使用するグループ制御ユニット20はシーンスイッチ21とBluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEを有する。
【0034】
本実施の形態において、図4に示すように、シーンスイッチ21は、ユーザーが押せるように、消灯ボタン210と、シーン一ボタン211、シーン二ボタン212、シーン三ボタン213、シーン四ボタン214を含む4つのシーンボタンとを備え、これにより、対応するシーンにおけるすべての光ユニット10を消す(消灯)または他のシーンに切り換える。本発明の別の実施の形態において、シーンスイッチ21におけるボタンの数も制御機能の必要に応じて追加または削減できる。
【0035】
本実施の形態において、シーン情報はメモリ40内に格納され、シーンボタンにより使用できる。
【0036】
なお、ここで言及される単独制御とは、単独の光ユニット10の制御を実現できるものを指すが、単独制御ユニット30の制御方式は単独の光ユニット10を制御するものに限らず、一部の実施の形態において、複数の光ユニット10の機能の同時制御を実現できることもできる。同様に、グループ制御もグループ制御ユニット20の制御方式に限らず、一部の実施の形態において、単独の光ユニット10の制御を実現する機能を備えてもよい。
【0037】
メモリ
本実施の形態において、メモリ40は単独制御ユニット30制御での光ユニット10のアクションを取得でき、収集したアクションデータを稼働記録に形成する。具体的には、光ユニット10のアクションデータは実際の使用ニーズに応じて収集でき、稼働記録は時刻と関連付けられた各々の光ユニット10のオンオフ、調光、色温度調整の情報および第一通信チャンネルのデータチャンネルのマッピング情報を含む。
【0038】
本実施の形態において、メモリ40は光ユニット10と通信接続する。具体的には、メモリ40はメッシュネットワークのグリッドである。このように設けられると、メモリ40内のデータはメッシュネットワークのいずれかのグリッドにより取り出して使用され、メモリ40に関する設置位置と設置数の制限を解除でき、複数設置することも、1つ設置することもでき、また、光ユニット10またはグループ制御ユニット20内に集合させることも、1つのグリッドに独立して設置させることもでき、照明システム構築のコストを削減でき、かつ照明システムの構築方式がより多様化される。
【0039】
本実施の形態において、メモリ40は更にプロセッサ50が稼働記録を処理して得られた制御グループ情報とシーン情報を格納できる。
【0040】
プロセッサ
プロセッサ50はメモリ40および光ユニット10と通信接続する。具体的には、プロセッサ50はメッシュネットワークのグリッドであり、プロセッサ50は稼働記録を分析できる。なお、プロセッサ50は一定のロジックに基づき稼働記録を分析し、その演算ロジックはユーザーのニーズに応じて制定され、本実施の形態の以下に示される実施例は本技術手段の演算ロジックを限定するものではない。
【0041】
方法フローチャート
本実施の形態は上記の照明システムに応用できる制御方法を更に提供する。
【0042】
メモリ40に、光ユニット10の制御グループ情報がまだ格納されていない、または既に格納された制御グループ情報を更新する必要があるとき、本実施の形態にて提供される照明システムの制御方法は、ユーザーのニーズに合わせたグルーピング手段の形成または更新を実現できる。具体的には、図7に示すように、当該制御方法は以下のステップを含む:
【0043】
S1 光ユニット10の単独制御ユニット30の制御による稼働記録をメモリ40に格納する。
【0044】
本実施の形態において、図6に示すように、具体的には、稼働記録の1つの周期単位により、即ち1つの一日内の稼働データを参考とし、メモリ40内に格納された稼働記録を図表化して表示する。そのうち、表の縦方向は一~四号ランプの名称を示す。
【0045】
表の横方向の数字番号は一日を標準時間で均等に分けた24時間である。例えば、1は0:00~1:00を、2は1:00~2:00を、…、24は23:00~0:00を示す。
【0046】
表の白色のセルは光ユニット10が対応する時間帯においてオフ状態にあることを示す。黒色のセルと斜線のセルは光ユニット10が対応する時間帯においてオン状態にあることを示す。具体的には、黒色のセルは光ユニット10の発光色が黄色で、斜線のあるセルは光ユニット10の発光色が白色であることを示す。更に、各々のセルは2つの部分に分かれ、全セルと半セルはそれぞれ異なる発光状態を示す。そのうち、全セルが黒色/斜線であるのは光ユニット10が100%の輝度で点灯することを示し、半セルが黒色/斜線であるのは、光ユニット10が50%の輝度で点灯することを示す。
【0047】
本実施の形態において、光ユニット10のグルーピングロジックを示す。所定時間T内に、少なくとも2つの光ユニット10、例えば、一号ランプ101と二号ランプ102の共にオンしている時間の合計が所定時間T1を越えた場合(T1<T)、一号ランプ101と二号ランプ102は常に共にオンしていると判定し、同一の制御グループ内に入れてグループ制御を行う。条件に合致する制御グループが四組より多い場合、即ちグループ制御ユニット20のシーンボタンの最大数を越える場合、その実際の共にオンしている時間T2を比較し、実際の共にオンしている時間が最も長い四組の制御グループ情報をメモリ40に格納する。実際の使用過程において、特に、商用シーンにおいて、光ユニット10の種類と数は多いため、所定の条件に合致するグループ数がグループ制御ユニット20上のシーンボタンとマッチさせられないほど多い場合は、別途ロジックを追加して初期のグループを再度スクリーニングする必要がある。本実施の形態において、スクリーニングロジックには共にオンしている時間という直観的なデータを選択使用する。
【0048】
本実施の形態において、グルーピングされていない光ユニット10のアクションはユーザーが自身で定義を設定する。
【0049】
一部の実施の形態において、ユーザーは実際の需要に合わせ、稼働記録中の他のデータに基づいてルールを定めてグループをスクリーニングできる。例えば、別の実施の形態において、光ユニット10のグルーピングロジックと本実施の形態の上記で示したグルーピングロジックの違いは、同一の光ユニット10が1回だけ有効選択され、かつ、1回目の選択が有効選択とされること、制御グループのグルーピング順序が周期単位の自然時間順序の順に形成されることである。以下にこのグルーピングロジックについて例を挙げて説明する。0:00~24:00の間、一号ランプ101と二号ランプ102の共にオンしている時間の合計が所定時間4時間を越える時刻が最も早い、例えば、AM7:00の場合、一号ランプ101と二号ランプ102は常に共にオンしていると判定して、プロセッサ50は制御グループ一に分類する。続いて、AM11:00に、二号ランプ102、三号ランプ103、四号ランプ104の共にオンしている時間の合計が4時間を超えた場合、二号ランプ102、三号ランプ103、四号ランプ104は常に共にオンしていると判定するが、二号ランプ102は既に制御グループ一に選択分類されているため、再度選択することはできず、プロセッサ50は三号ランプ103と四号ランプ104を制御グループ二に分類する。当該グルーピングロジックにおいて、各制御グループ内の光ユニット10は重複しないことを確保できるが、別の実施の形態において、ユーザーは他のグルーピングロジックを定め、より多様化したニーズを実現してもよい。
【0050】
具体的には、図6を参照し、本実施の形態において、所定時間Tは1つの自然日であり、即ち24時間であり、所定時間T1は4時間であり、所定時間T2は6時間である。
【0051】
なお、本実施の形態で定義される共にオンしているとは、所定の連続した共にオンしている状態でも、共にオンしている状態の累計でもよく、本実施の形態にて選択使用されるT、T1、T2は単に具体的な例示に過ぎず、当業者は必要に応じて自らTとT1の具体的な時間を定義できる。理論上、ユーザー変更を使用することを考慮しない場合において、Tの設定時間が長いほど、反応するユーザー習慣は実際に近くなり、Tの設定時間が短いほど、参照される稼働記録を形成する効率は高くなり、ユーザーは実際の必要に応じて自ら決定できるため、余計な説明は省くこととする。
【0052】
S2 稼働記録の分析結果に基づき、光ユニット10の制御グループを形成または調整する。
【0053】
図6に示す稼働記録に基づき、プロセッサ50は光ユニット10を以下の3つの制御グループに分ける。:
制御グループ一:一号ランプ101、二号ランプ102。
制御グループ二:一号ランプ101、四号ランプ104。
制御グループ三:二号ランプ102、三号ランプ103。
【0054】
本実施の形態において、更に、既に形成または調整された制御グループにシーンを編成でき、シーンの編成方式としては、同一の制御グループ内の光ユニット10の共にオンしている時間の合計内のアクションデータおよび制御グループ情報に基づき、シーンを編成する。
【0055】
具体的には、図6に示す稼働記録を例にシーンを編成する。
【0056】
シーン一:
3:00~5:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度50%;二号ランプ102、発光色白色、輝度50%。
9:00~13:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度100%;二号ランプ102、発光色黄色、輝度50%。
シーン二:
13:00~16:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度100%;四号ランプ104、発光色白色、輝度100%。
16:00~17:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度100%;四号ランプ104、発光色黄色、輝度50%。
シーン三:
19:00~23:00、二号ランプ102、発光色黄色、輝度50%;三号ランプ103、発光色白色、輝度100%。
【0057】
上記制御グループ情報およびシーン情報編成後、メモリ40に格納する。
【0058】
なお、本実施の形態において、シーンの編成は制御グループに対応する。例えば、シーン一は制御グループ一に基づき編成され、かつ、シーン一は制御グループ一内の各々の光ユニット10の共にオンしている時間の合計内のアクションデータを選択する。具体的には、各々の光ユニット10がオン状態にある時間帯情報、各々の光ユニット10の発光色情報、各々の光ユニット10の輝度情報が含まれる。
【0059】
一部の実施の形態において、ユーザーは他の情報を選択する、または他の方式でシーンを編成してもよい。例えば、ユーザーは同一の制御グループに複数種のシーンを編成できる。例えば、シーン一~シーン四の4つのシーンのうち、シーン一は上述のとおり、ユーザーが周期単位内の稼働記録に基づき編成し、シーン二~シーン四は使用ニーズに応じてユーザーが直接設定する。具体的には、図6に示す稼働記録を例にする。
【0060】
制御グループ一:
シーン一:3:00~5:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度50%;二号ランプ102、発光色白色、輝度50%。
9:00~13:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度100%;二号ランプ102、発光色黄色、輝度50%。
シーン二~シーン四:ユーザーが自身で定義を設定する。
制御グループ二:
シーン一:13:00~16:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度100%;四号ランプ104、発光色白色、輝度100%。
16:00~17:00、一号ランプ101、発光色黄色、輝度100%;四号ランプ104、発光色黄色、輝度50%。
シーン二~シーン四:ユーザーが自身で定義を設定する。
制御グループ三:
シーン一:
19:00~23:00、二号ランプ102、発光色黄色、輝度50%;三号ランプ103、発光色白色、輝度100%。
シーン二~シーン四:ユーザーが自身で定義を設定する。
【0061】
更に、一部の実施の形態において、少なくとも1つの制御グループにおける光ユニット10のアクションに基づき大シーンを編成する。具体的には、大シーンは大シーン一~四を含み、そのうち、大シーン一は周期単位内の各制御グループにおけるすべての光ユニット10のアクション(即ち制御グループ一~三におけるシーン一)の集合であり、大シーン二~四は制御グループ一~三のうち少なくとも1つの制御グループのシーン一~四のうちの少なくとも1つのシーン内における光ユニット10のアクションの集合である。
【0062】
本実施の形態において、照明システムの制御方法は、更に以下を含む。
【0063】
S3 グループ制御ユニット20は制御グループ情報を取り出し、光ユニット10をグループ制御する。
【0064】
本実施の形態において、グループ制御ユニット20は制御グループ情報と制御グループ情報に対応するシーン情報を格納し、シーンスイッチ21に分配する。具体的には、シーン一をシーン一ボタン211に分配して制御し、シーン二をシーン二ボタン212に分配して制御し、シーン三をシーン三ボタン213に分配して制御する。
【0065】
本実施の形態において、時間帯に基づき、シーンにおける光ユニット10のアクションを制御し、シーンボタンを作動させる時刻が第一時間帯内にある場合、第一時間帯内の各々の光ユニット10の稼働状態を取り出してシーンを編成する。
【0066】
例えば、ユーザーがシーン一ボタン211を押したとき、現在の時刻が時間帯3:00~5:00内にある場合、一号ランプ101はオン状態、発光色黄色、輝度50%に変化/維持され、二号ランプ102はオン状態、発光色白色、輝度50%に変化/維持される。
【0067】
現在の時刻が時間帯9:00~13:00内にある場合、一号ランプ101はオン状態、発光色黄色、輝度100%に変化/維持され、二号ランプ102はオン状態、発光色黄色、輝度50%に変化/維持される。
【0068】
現在の時刻が上記2つの時間帯以外にある場合、そのアクションはユーザーが別途定義できる。本実施の形態において一部の定義方式を例示したが、本実施の形態を限定するものではない。例えば、一号ランプ101と二号ランプ102のアクションを上記2つの時間帯のいずれかのアクションと同じく設定し、または、一号ランプ101と二号ランプ102のアクションを反応しないように設定できる。
【0069】
なお、本実施の形態において示した稼働記録の内容、制御グループのグルーピングロジック、シーン編成ロジック、シーン内の光ユニット10のアクションロジックはいずれも例示的なものであり、本実施の形態を限定するものではなく、ユーザーは本実施の形態において示した技術的な示唆に基づき、実際の需要に合わせて均等または同等の差替えを行うことができる。
【0070】
メモリ40に既に光ユニット10の制御グループ情報が格納されている場合、本実施の形態にて提供される照明システムの制御方法のステップS2は更に、元の制御グループ情報およびシーン情報を最新の稼働記録の分析により得られた新しい制御グループ情報とシーン情報に差し替えて、光ユニット10の制御グループに対する調整を実現することを含む。
【0071】
本実施の形態の好ましい技術手段において、単独制御ユニット30とグループ制御ユニット20は同一の多機能制御ユニット3020に集合され、多機能制御ユニット3020は光ユニット10に対して単独制御することができ、またBluetooth(登録商標)ネットワークにおいてBluetooth(登録商標)通信モジュール20BLEによりグループ制御することもでき、このように集合させて設置すれば、製造コストを節約できるだけでなく、ユーザーはより便利に使用できる。
【0072】
本発明の好ましい技術手段において、プロセッサ50は稼働記録を元データとし、グルーピングモデルを学習させて、光ユニット10のグループを形成または調整する。機械学習方式によりグルーピングモデルを完成させ、絶えず更新される元データに基づき、ユーザーの習慣により近いグルーピング手段を得ることができる。
【0073】
以上、図面と合わせて本発明の技術手段を説明したが、本発明の保護範囲は明らかにこれら具体的な実施の携帯に限られるものではないということは当業者であれば容易に理解できる。本発明の原理を逸脱しない前提で、当業者は関連の技術的特徴に対して均等の変更や差替えを行うことができ、これら変更や差替えを行った後の技術手段もすべて本発明の保護範囲内に入る。
【符号の説明】
【0074】
10-光ユニット、 101-一号ランプ、 102-二号ランプ、 103-三号ランプ、 104-四号ランプ、 11-発光素子、 111-LED電球、 112-PWM調光回路、 113-駆動電源、 121-赤外線通信モジュール、 10BLE-Bluetooth通信モジュール、 20-グループ制御ユニット、 21-シーンスイッチ、 211-シーン一ボタン、 212-シーン二ボタン、 213-シーン三ボタン、 214-シーン四ボタン、 20BLE-Bluetooth通信モジュール、 30-単独制御ユニット、 31-赤外線送信回路、 32-スイッチ、 321-第一スイッチ、 322-第二スイッチ、 323-第三スイッチ、 324-第四スイッチ、 40-メモリ、 50-プロセッサ、 3020-多機能リモートコントローラユニット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7