(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】テーブルタップ
(51)【国際特許分類】
H01R 25/00 20060101AFI20230519BHJP
【FI】
H01R25/00 A
H01R25/00 C
(21)【出願番号】P 2021562549
(86)(22)【出願日】2020-11-16
(86)【国際出願番号】 JP2020042634
(87)【国際公開番号】W WO2021111852
(87)【国際公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-05-25
(31)【優先権主張番号】P 2019220944
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホンスワン カンティチャイ
(72)【発明者】
【氏名】スクチャイ ウボンワン
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-87893(JP,A)
【文献】特開2019-185895(JP,A)
【文献】実開昭53-145156(JP,U)
【文献】特開2013-16288(JP,A)
【文献】米国特許第4934962(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 25/00
H01R 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部、及び前記開口部と繋がった内部空間を有し、第1方向に長尺のボディと、
プラグの導体が差し込まれる差込口を有し、前記開口部を覆うカバーと、
前記内部空間に収容され、前記差込口から差し込まれた前記導体と電気的に接続するコンセントブロックと、
を備え、
前記ボディは、前記内部空間の底面において、前記第1方向と交差する第2方向に沿う少なくとも1つの壁部を有し、
前記壁部は、
前記底面と前記カバーとが並ぶ並び方向において、前記コンセントブロックの一部と接触する第1部位と、
前記底面に対する高さが前記第1部位よりも低い第2部位と、
を有する、
テーブルタップ。
【請求項2】
前記ボディは、前記内部空間を介して、前記第2方向において互いに対向する一対の内側面を含み、
前記第1部位は、前記第2方向における前記底面の中央側に配置され、
前記第2部位は、前記一対の内側面のうち少なくとも一方と、前記第1部位との間に配置される、
請求項1に記載のテーブルタップ。
【請求項3】
前記壁部は、前記第1部位を一対、前記第2部位を一対それぞれ有し、
一対の前記第2部位は、前記第2方向において、一対の前記第1部位を間に挟むように配置される、
請求項1又は請求項2に記載のテーブルタップ。
【請求項4】
前記ボディは、前記底面において、前記カバーと前記ボディとを固定するための固定部を有し、
一対の前記第1部位は、前記第2方向において、前記固定部を間に挟むように配置される、
請求項3に記載のテーブルタップ。
【請求項5】
前記ボディは、前記底面において、前記内部空間に侵入した異物を、前記ボディの外部に排出する排出部を更に備える、
請求項1~4のいずれか1項に記載のテーブルタップ。
【請求項6】
前記ボディは、前記並び方向において、前記カバーよりも大きい寸法を有する、
請求項1~5のいずれか1項に記載のテーブルタップ。
【請求項7】
前記ボディは、前記内部空間を介して、前記第2方向において互いに対向する一対の内側面を含み、
前記一対の内側面のうち少なくとも一方において、前記壁部と一体となって形成されて前記開口部に向かって延出する延出片を更に備える、
請求項1~6のいずれか1項に記載のテーブルタップ。
【請求項8】
前記プラグは、USBプラグを含み、
前記コンセントブロックは、前記USBプラグの前記導体が電気的に接続されて前記導体に直流電力の供給がなされるUSBコネクタを含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載のテーブルタップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、テーブルタップに関し、より詳細には、プラグの導体が差し込まれる差込口を有するテーブルタップに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、テーブルタップが記載されている。このテーブルタップは、外ボディと、外カバーと、複数の刃受部を個別に保持する複数の中ボディとを備えている。そのため、中ボディの反りを低減し、外カバーと外ボディとの間に隙間が生じることを防ぎ、筐体(外ボディ及び外カバー)の内部に水が浸入することを防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
ところで、テーブルタップでは、実際に筐体の内部に水等の異物が侵入してしまった場合に、電気的信頼性が低下してしまう可能性がある。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、異物が侵入した場合における電気的信頼性の低下の抑制を図ることができる、テーブルタップを提供することを目的とする。
【0006】
本開示の一態様のテーブルタップは、ボディと、カバーと、コンセントブロックと、を備える。前記ボディは、開口部、及び前記開口部と繋がった内部空間を有し、第1方向に長尺である。前記カバーは、プラグの導体が差し込まれる差込口を有し、前記開口部を覆う。前記コンセントブロックは、前記内部空間に収容され、前記差込口から差し込まれた前記導体と電気的に接続する。前記ボディは、前記内部空間の底面において、前記第1方向と交差する第2方向に沿う少なくとも1つの壁部を有する。前記壁部は、前記底面と前記カバーとが並ぶ並び方向において、前記コンセントブロックの一部と接触する第1部位と、前記底面に対する高さが前記第1部位よりも低い第2部位と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、一実施形態に係るテーブルタップの、排出部の周辺で切り取った断面図である。
【
図2】
図2は、同上のテーブルタップの外観斜視図である。
【
図3】
図3は、同上のテーブルタップの上方から見た分解斜視図である。
【
図4】
図4は、同上のテーブルタップの下方から見た分解斜視図である。
【
図5】
図5Aは、同上のテーブルタップからカバーを取り外した状態の上面図であり、
図5Bは、同上のテーブルタップにおけるボディの上面図である。
【
図8】
図8は、同上のテーブルタップの変形例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(1)概要
以下の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0009】
本実施形態に係るテーブルタップ1は、
図1、
図3及び
図4に示すように、ボディ40と、カバー50と、コンセントブロックA1と、を備えている。ボディ40は、開口部40A、及び開口部40Aと繋がった内部空間SP1を有し、第1方向D1(
図2参照)に長尺である。
【0010】
カバー50は、
図2に示すように、プラグ200の導体202が差し込まれる差込口21を有し、開口部40Aを覆う。コンセントブロックA1は、内部空間SP1に収容され、差込口21から差し込まれた導体202と電気的に接続する。すなわち、テーブルタップ1は、(差込)プラグ200が差込可能であり、コンセントブロックA1を通じて差し込まれたプラグ200に電力を供給する装置である。ここではテーブルタップ1は、
図2に示すように、各々に電気機器等から引き出された電源コード201のプラグ200(第1プラグP1)が接続可能な3個口のコンセント2(アウトレット)を有している。つまり、テーブルタップ1は、第1プラグP1を同時に最大3つまで差込可能である。ただし、コンセント2の個数は、3つに限定されない。
【0011】
カバー50は、差込口21(21A)を3つ有している。各差込口21Aは、第1プラグP1の複数の導体202が差し込まれる3つの差込孔21a,21b,21cを有している。ここでは第1プラグP1の複数の導体202は、一対の電極(栓刃又は丸ピン)202A、及び1つの接地端子202Bを含む。
【0012】
本実施形態では、プラグ200は、第1プラグP1以外にも、第2プラグP2を含む。すなわち、プラグ200は、USB(Universal Serial Bus)プラグ(第2プラグP2)を含む。コンセントブロックA1は、第2プラグP2の導体202(202C)が電気的に接続されて導体202Cに直流電力の供給がなされるUSBコネクタC1を含む。ここではテーブルタップ1は、
図2に示すように、USBコネクタC1を2個備えており、第2プラグP2を同時に最大2つまで差込可能である。ただし、USBコネクタC1の個数は、2つに限定されない。カバー50は、第2プラグP2を差し込むための差込口21(21B)を2つ有している。USBコネクタC1は、第2プラグP2が挿入されて接続可能なソケットである。要するに、テーブルタップ1は、例えば携帯端末機器等に内蔵されているバッテリを充電するための直流電力を供給できるようにUSBポートを備えている。
【0013】
ボディ40から引き出されている電源ケーブル5が、例えば壁等に設けられたコンセントに接続されることで、外部電源(例えば商用の交流電源)からの交流電力を供給することができる。つまり、電気機器が壁に設けられたコンセントから離れた場所に設置されていても、テーブルタップ1の差込口21にプラグ200を差し込むことで、電気機器は、テーブルタップ1を介して交流電力(差込口21Bの場合、直流電力)を受けることができる。電源ケーブル5は、壁等に設けられたコンセントに接続される電源プラグではなく、ジョイントボックスに接続されるハーネスプラグを有していてもよい。
【0014】
ここで本実施形態のボディ40は、内部空間SP1の底面400において、第1方向D1と交差する第2方向D2に沿う少なくとも1つの壁部60を有している。ここでは一例として、壁部60の数は2つである(
図3参照)。ただし、壁部60の数は、2つに限定されない。
【0015】
壁部60は、
図1及び
図6に示すように、底面400とカバー50とが並ぶ並び方向D3において、コンセントブロックA1の一部と接触する第1部位61と、底面400に対する高さが第1部位61よりも低い第2部位62と、を有している。
【0016】
この構成によれば、テーブルタップ1内に侵入した異物が、第1部位61及び第2部位62で囲まれた隙間G1(
図1参照)を通る可能性が高くなる。言い換えると、異物の通り道を確保することで、異物がコンセントブロックA1と接触する可能性を低減できる。したがって、異物が侵入した場合における電気的信頼性の低下の抑制を図ることができる。以下では、テーブルタップ1内に侵入する異物として、例えば水(水滴、結露水等も含む)又は飲み物といった「液体」を想定する。しかし、異物は、液体以外にも、埃又は食べ物等のかす等の固形物でもよい。
【0017】
(2)詳細
(2.1)前提
以下、本実施形態のテーブルタップ1について、
図1~
図7を参照して詳しく説明する。以下では、特に断りの無い限り、テーブルタップ1の上下、左右、前後の方向を、
図2に図示されている上下、左右、前後の矢印を用いて規定して説明する。つまり、一例として、テーブルタップ1の筐体3(ボディ40及びカバー50)の長手方向が前後方向、筐体3の短手方向(幅方向)が左右方向となる。プラグ200の導体202が差し込まれる差込方向が下方向となる。ここでは第1方向D1は、前後方向に相当し、第2方向D2は、左右方向に相当する。また並び方向D3は、上下方向に相当する。ただし、これらの方向はテーブルタップ1の使用方向を限定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。本実施形態では、テーブルタップ1が机等の水平な面に載せ置かれていることを想定して説明するが、特に限定されるものではない。
【0018】
(2.2)全体構成
テーブルタップ1は、
図2に示すように、第1方向D1に沿って長尺の筐体3と、筐体3に収容されるコンセントブロックA1(
図3参照)と、電源ケーブル5と、遮断スイッチS1とを備えている。筐体3は、ボディ40及びカバー50から構成される。
【0019】
(2.3)ボディ
ボディ40は、
図6に示すように、開口部40A、及び開口部40Aと繋がった内部空間SP1を有し、第1方向D1に長尺である。
【0020】
具体的には、ボディ40は、例えばPCABS樹脂等の熱可塑性樹脂で形成されている。ボディ40は、前後方向に延びた略直方体形で、上面に開口部40Aを有する、底深の箱状である。ボディ40は、
図1に示すように、第2方向D2及び並び方向D3に沿って切った断面がカップ形状となっている。ボディ40は、並び方向D3において、カバー50よりも大きい寸法を有しており、そのためコンセントブロックA1の全てをボディ40側に収め易くなり、テーブルタップ1の組立性が向上される。
【0021】
ボディ40は、
図2に示すように、底壁41と、左側壁42と、右側壁43と、前側壁44と、後側壁45と、を有している。内部空間SP1は、底壁41、左側壁42、右側壁43、前側壁44、及び後側壁45によって囲まれた空間である。ボディ40は、
図1に示すように、内部空間SP1を介して、第2方向D2において互いに対向する一対の内側面401(ここでは左側壁42及び右側壁43の内面に相当)を含む。
【0022】
底壁41は、前後方向に長尺の、長円板状である。左側壁42及び右側壁43は、底壁41の短手方向(左右方向)における両端から上方に立ち上がっている。前側壁44及び後側壁45は、底壁41の長手方向(前後方向)における両端から上方に立ち上がっている。
【0023】
前側壁44は、例えば、底壁41の前端の円弧形状に沿って前方に凸の半円筒状に湾曲している。後側壁45は、例えば、底壁41の後端の円弧形状に沿って後方に凸の半円筒状に湾曲している。底壁41は、例えば、上面の開口部40Aよりも一周り小さく形成されている。これに伴って、左側壁42、右側壁43、前側壁44、及び後側壁45は、開口部40A側から底壁41側に向かってボディ40の内側に傾斜している。
【0024】
内部空間SP1は、
図5Bに示すように、第1方向D1(前後方向)に沿うように並ぶ複数(例えば7つ)の区画領域15を有している。以下、7つの区画領域15を、前側から後側の順に、第1~第7区画領域15A~15Gと呼ぶことがある。遮断スイッチS1(
図5A参照)は、第7区画領域15Gに配置される。コンセントブロックA1は、第1~第6区画領域15A~15Fに配置される。特にコンセントブロックA1のうち、3つのコンセント2に対応する部品(一対の受け部70A,70B及び受け部90等)は、第4~第6区画領域15D~15Fにそれぞれ一対一で対応するように配置される。コンセントブロックA1のうち、回路ブロックH1は、第1~第3区画領域15A~15Cに跨って配置される。
【0025】
後側壁45は、その厚み方向に貫通して、電源ケーブル5が挿通される貫通孔4(
図6参照)を有している。貫通孔4は、例えば後側壁45の中央に設けられている。貫通孔4の開口の輪郭は、例えば円形である。貫通孔4の開口の輪郭の全周は、閉じている。貫通孔4の全周が閉じているため、ボディ40の強度及び剛性が低下しにくい。
【0026】
ボディ40は、
図1に示すように、開口部40Aの周縁部40Bとして、外周縁部40Cと、内周縁部40Dと、を有している。外周縁部40Cは、周縁部40Bの幅方向の外側半分であり、内周縁部40Dは、周縁部40Bの幅方向の内側半分である。内周縁部40Dは、外周縁部40Cよりも一段低くなっている。これにより、外周縁部40Cと内周縁部40Dとの間に段差部40Eが形成される。カバー50によってボディ40の開口部40Aが閉じられると、カバー50の後述する外側壁部51が段差部40Eに引っ掛かる。
【0027】
ボディ40は、
図3及び
図5Bに示すように、複数のリブ6と、第1挟持壁部J1と、複数の固定部B1(ボス部)と、複数の突起部L1と、複数の第1載置壁M1と、複数の第2載置壁M2と、複数の支持リブM3と、隔壁Q1とを更に有している。
【0028】
複数(ここでは4つ)の第1載置壁M1は、第3区画領域15Cにおける、底面400から上方に突出する(
図5B参照)。4つの第1載置壁M1は、左側壁42の内面側と、右側壁43の内面側とにそれぞれ2つずつに分かれて配置される。4つの第1載置壁M1のうち左側の2つは、前後方向に並んでいて、かつ左側壁42の内面と一体となって形成されている。また4つの第1載置壁M1のうち右側の2つは、前後方向に並んでいて、かつ右側壁43の内面と一体となって形成されている。回路ブロックH1の第1基板H11は、その下面が4つの第1載置壁M1と接触し、これらとカバー50の後述する第1突壁58とによって上下方向に挟み込まれることで、位置決めされ得る。
【0029】
隔壁Q1は、底面400から上方に突出する。隔壁Q1は、略矩形の板状であり、その厚み方向は第1方向D1に沿う。隔壁Q1は、第1区画領域15A及び第2区画領域15Bを区切るように配置される。底面400からの隔壁Q1の突出量は、固定部B1の突出量と略等しい。隔壁Q1は、その上端において、左右方向の中央から更に突出する載置部Q10(
図6参照)を有している。
【0030】
複数(ここでは2つ)の第2載置壁M2は、第1区画領域15Aにおける、底面400から上方に突出する。ここでは2つの第2載置壁M2は、底面400及び前側壁44の内面と一体となって形成されていて、前側壁44の内面に沿うように上方に延びている。底面400からの第2載置壁M2の突出量は、底面400から載置部Q10の上端までの寸法に略等しい。つまり、底面400からの第2載置壁M2の突出量は、固定部B1の突出量と略等しい。回路ブロックH1の第2基板H12は、その下面が2つの第2載置壁M2及び載置部Q10と接触し、これらとカバー50の後述する第2突壁59とによって上下方向に挟み込まれることで、位置決めされ得る。
【0031】
複数(ここでは3つ)の支持リブM3は、第4~第6区画領域15D~15Fにおける底面400から、それぞれ上方に突出する(
図5B参照)。また3つの支持リブM3は、右側壁43の内面と一体となって形成されている。各支持リブM3は、全体として上下方向に長尺の帯板状に形成されている。各支持リブM3は、その厚み方向が第1方向D1を向くように配置されている。各支持リブM3は、その左端部に、厚み方向が第2方向D2を向いた平板状の部位を有していて、当該平板状の部位で、アース用の導電部12の後述するリード部91の右側面に接触してリード部91の左右方向に対する位置決めをしている。
【0032】
複数のリブ6は、ボディ40の剛性及び強度を補強するように構成される。複数のリブ6は、第2方向D2に沿う複数(例えば5つ)の第1リブ6Aと、第1方向D1に沿う複数(例えば2つ)の第2リブ6Bと、一対の第3リブ6Cとを含む。
【0033】
5つの第1リブ6Aは、第1方向D1に沿って見て、略U字の板状であり、底面400から、一対の内側面401にわたって延びている。言い換えると、各第1リブ6Aは、底壁41、左側壁42、及び右側壁43の内面から内側に向かって突出している。各第1リブ6AにおけるU字の左右の上端部は、周縁部40B近傍まで延びている。
【0034】
5つの第1リブ6Aは、
図5Bに示すように、第2~第7区画領域15B~15Gにおける隣り合う区画領域を、それぞれ区切るように配置される。5つの第1リブ6Aのうち一番前に位置する第1リブ6Aは、2つの固定部B1により分離されている。また5つの第1リブ6Aのうち三番目、及び四番目に位置する第1リブ6Aは、それぞれ1つの固定部B1により分離されている。
【0035】
2つの第2リブ6Bは、底面400から上方に突出する。2つの第2リブ6Bは、前後方向に並んでいて、かつ、左右方向において互いにずれて配置される。各第2リブ6Bは、第2方向D2に沿って見て、第1方向D1に沿って長尺の矩形の板状である。2つの第2リブ6Bのうち前側の第2リブ6Bは、隔壁Q1から、5つの第1リブ6Aのうち一番後ろに位置する第1リブ6Aまで延びている。ただし、前側の第2リブ6Bは、2つの固定部B1により分離されている。2つの第2リブ6Bのうち後側の第2リブ6Bは、5つの第1リブ6Aのうち一番後ろに位置する第1リブ6Aから、第1挟持壁部J1まで延びている。
【0036】
一対の第3リブ6Cは、一対の内側面401(左側壁42及び右側壁43の内面)における、第7区画領域15Gに相当する領域に配置される。一対の第3リブ6Cは、第2方向D2において互いに対向する。一対の第3リブ6Cは、一対の内側面401から、それぞれ互いに近づく向き(内方)に突出する。一対の第3リブ6Cは、第1方向D1に沿って見て、並び方向D3に沿って延びている長尺の板状であり、底面400近傍から周縁部40B近傍まで延びている。
【0037】
5つの第1リブ6A及び一対の第3リブ6Cは、それらの上端部600(
図1参照)が、ボディ40の周縁部40Bの外周縁部40Cと内周縁部40Dとの間に位置するように、形成されている。また各上端部600には、カバー50の外側壁部51が嵌る凹部601(
図1参照)が設けられている。凹部601の底面は、ボディ40の内周縁部40Dと平坦でかつ繋がっている。これにより、カバー50がボディ40の開口部40Aを閉じると、カバー50の外側壁部51の下端が、凹部601と段差部40Eとの間に嵌り込む。この結果、ボディ40に対するカバー50の位置決めが達成され得る。
【0038】
第1挟持壁部J1は、底面400の、第7区画領域15Gに相当する領域において、ボディ40の貫通孔4の裏側(すなわち後側壁45の裏側)に設けられている。第1挟持壁部J1は、底面400から、貫通孔4の開口の下端近傍まで、壁状に突出している。第1挟持壁部J1は、ボディ40の貫通孔4を通じてボディ40の外部から内部に引き込まれた電源ケーブル5を、カバー50の後述する第2挟持壁部J2との間で挟持する部材である。本実施形態では、第1挟持壁部J1と第2挟持壁部J2とで、貫通孔4を通った電源ケーブル5を挟持する挟持部17が構成されている。電源ケーブル5が挟持部17で挟持されることで、筐体3の外部で電源ケーブル5が引っ張られても、その際の張力を挟持部17で止めることができる。この結果、電源ケーブル5が引っ張られても、筐体3内のコンセントブロックA1と電源ケーブル5との接続が切れることを抑制できる。
【0039】
複数(ここでは6つ)の固定部B1(ボス部)は、カバー50の後述するボス部54と締結して、ボディ40とカバー50とを互いに固定する部分である。各固定部B1は、底面400から上方に突出する。6つの固定部B1は、底壁41全体に分散するように設けられている。
【0040】
例えば、6つの固定部B1のうち、前側に位置する2つの固定部B1は、
図5Bに示すように、第2区画領域15B及び第3区画領域15Cを区切る第1リブ6Aを分離するように、第2方向D2に沿って並んで配置される。また6つの固定部B1のうち、略中央に位置する2つの固定部B1は、第4区画領域15D及び第5区画領域15Eを区切る第1リブ6A、並びに、第5区画領域15E及び第6区画領域15Fを区切る第1リブ6Aを、それぞれ分離するように配置される。また6つの固定部B1のうち、後ろ側に位置する2つの固定部B1は、第7区画領域15Gに配置され、特に第1挟持壁部J1の左右端部とそれぞれ一体となって形成されている。
【0041】
各固定部B1には、その中心軸に沿って貫通する貫通孔B10が設けられている。貫通孔B10は、ボディ40とカバー50とを互いに固定するためのねじが通る孔である。貫通孔B10は、底壁41を更に貫通していて、内部空間SP1とボディ40の外部とを繋げている。言い換えると、ボディ40は、底面400において、カバー50とボディ40とを固定するための固定部B1を有している。
【0042】
複数(例えば9つ)の突起部L1は、カバー50がボディ40の開口部40Aを閉じた状態で、コンセントブロックA1における中子13の下面を接触する。突起部L1は、カバー50の後述する位置決め部55と共に、ボディ40内でのコンセントブロックA1の中子13の上下方向の位置を位置決めする部分である。各突起部L1は、底面400から、略筒状に突出している。9つの突起部L1は、第4~第6区画領域15D~15Fの各々に3つずつ分かれて配置される。
【0043】
ところで、ボディ40は、底面400において、内部空間SP1に侵入した異物(ここでは液体)を、ボディ40の外部に排出する排出部E0を更に備えている。排出部E0は、
図5Bに示すように、第1排出孔E1と、第2排出孔E2とを含む。
【0044】
第1排出孔E1は、
図7に示すように、第4区画領域15D及び第5区画領域15Eの境目にある固定部B1の基端部(根元)にある。第1排出孔E1は、第4区画領域15D内における固定部B1の基端部に、その開口を有している。第1排出孔E1は、内部空間SP1とボディ40の外部とを繋ぐ。第1排出孔E1は、
図5Bに示すように、第1方向D1におけるボディ40の略中央に配置される。
【0045】
底面400における第1排出孔E1の開口の手前には、底面400を正面から見て円弧状の壁402が、上方に突出している。したがって、液体以外の異物が、第1排出孔E1に向かっても、壁402でせき止められる可能性が高くなり、第1排出孔E1が、液体以外の異物で塞がれてしまうといった状況の発生を抑制できる。
【0046】
第2排出孔E2は、
図5Bに示すように、底面400における第1区画領域15A内の中央に配置される。第2排出孔E2は、内部空間SP1とボディ40の外部とを繋ぐ。またボディ40は、底面400を正面から見てその輪郭が砲弾状に上方へ突出する筒状の壁403を、底面400に有している。第2排出孔E2は、壁403によって囲まれた領域内に形成されている。また壁403は、その内面から突出し、底面400を正面から見て、第2排出孔E2の開口の一部を覆う舌部404を有している。したがって、液体以外の異物が、第2排出孔E2に向かっても、壁403及び舌部404で、せき止められる可能性が高くなり、第2排出孔E2が、液体以外の異物で塞がれてしまうといった状況の発生を抑制できる。
【0047】
(2.4)カバー
カバー50は、例えばポリカーボネイト樹脂等の熱可塑性樹脂で形成されている。カバー50は、
図2~
図4に示すように、第1方向D1に長尺の、長円板状である。カバー50の外面500が筐体3の上面になっている。
【0048】
以下、カバー50の外面500を、
図2に示すように、第1領域37と第2領域38とに分けて説明する。第1領域37及び第2領域38は、前後方向に並んでいる。第1領域37は、第2領域38より前側の領域である。第1領域37の前後方向の長さ寸法は、第2領域38の前後方向の長さ寸法の約4倍である。第1領域37及び第2領域38は、いずれも概ね平坦な面である。ただし、第1領域37と第2領域38との間には段差があり、ボディ40に対して、第1領域37は、第2領域38よりも一段高くなっている。
【0049】
カバー50は、ボディ40の開口部40Aと略同形同大(より詳細には、同形でかつ開口部40Aよりも僅かに小さい寸法)である。カバー50の外周部50A(外側壁部51の下端部)は、ボディ40の開口部40Aの内側に嵌め合わせることが可能である(
図1参照)。カバー50の外周部50Aがボディ40の開口部40Aの内側に嵌め合わされることで、カバー50によって開口部40Aが閉じられる。このように、カバー50の外周部50Aがボディ40の開口部40Aの内側に嵌め合わされることで、ボディ40でカバー50の外周部50Aが保護される。
【0050】
カバー50は、3つのコンセント2にそれぞれ対応する3つの差込口21Aと、2つの差込口21Bと、遮断スイッチS1の操作部を露出する露出窓18(
図3参照)と、を有している。
【0051】
3つの差込口21A及び2つの差込口21Bは、カバー50の外面500の第1領域37に配置される。具体的には、第1領域37の前端近傍に、2つの差込口21Bが第1方向D1に沿って配置され、3つの差込口21Aは、2つの差込口21Bから少し後方に離れた位置から、第1方向D1に沿って配置される。
【0052】
各差込口21Aは、カバー50の厚み方向に貫通した3つの差込孔21a,21b,21cを有している。3つのコンセント2に対応する部品(一対の受け部70A,70B及び受け部90等)は、内部空間SP1の第4~第6区画領域15D~15F内にそれぞれ収容されていて、3つの差込口21Aとそれぞれ対向するように配置される。
【0053】
2つの差込口21Bは、カバー50の厚み方向に貫通している。各差込口21Bは、例えば、その長手方向が左右方向に沿う矩形状の開口を有している。2つのUSBコネクタC1は、内部空間SP1の第1区画領域15A内に収容されていて、2つの差込口21Bとそれぞれ対向するように配置される。
【0054】
露出窓18は、例えば矩形状であり、カバー50の外面500の第2領域38内の所定領域(例えば左半領域)に設けられている。露出窓18は、内部空間SP1の第7区画領域15Gと対向する。遮断スイッチS1は、第7区画領域15Gにおいて、露出窓18から露出するように配置される。
【0055】
カバー50は、
図4に示すように、その裏面501において、外側壁部51と、内側壁部52と、第2挟持壁部J2と、複数(ここでは6つ)のボス部54と、複数(ここでは9つ)の位置決め部55と、複数の仮固定部56とを有している。またカバー50は、その裏面501において、複数の突起リブ57と、複数(ここでは4つ)の第1突壁58と、複数(ここでは4つ)の第2突壁59とを更に有している。
【0056】
第2挟持壁部J2は、電源ケーブル5をボディ40の第1挟持壁部J1との間で挟むための部材である。
【0057】
ここで電源ケーブル5は、複数本(例えば3本)の電線5A,5B,5Cと、外装5Dと、を有している(
図3及び
図4参照)。3本の電線5A,5B,5Cの各々は、被覆電線である。外装5Dは、3本の電線5A,5B,5Cを束ねて覆う部材である。電線5Aは電極部10Aに電気的に接続され、電線5Bは電極部10Bに電気的に接続され、電線5Cは、アース用の導電部12に電気的に接続される。
【0058】
6つのボス部54は、カバー50の裏面501から下方に突出している。6つのボス部54は、6つの固定部B1(ボス部)とそれぞれ一対一で対向するように配置される。各ボス部54は、その下端面から中心軸に沿って上方に凹んだ、有底のねじ穴540を有している。ボディ40の外側から各固定部B1の貫通孔B10にねじを通し、対向するボス部54のねじ穴540にねじ込むことで、ボディ40とカバー50とを互いに固定される。
【0059】
外側壁部51及び内側壁部52は、カバー50の剛性及び強度を補強する部分である。外側壁部51及び内側壁部52は、カバー50の裏面501から下方へ突出するように設けられている。外側壁部51は、カバー50の裏面501の周縁の全周(すなわち周方向の全体)に亘って設けられている。内側壁部52は、外側壁部51の内側において、外側壁部51と間隔を空けて、カバー50の周方向に沿って設けられている。このように外側壁部51及び内側壁部52がカバー50の周方向の全体に亘って形成されることで、カバー50の強度及び剛性が向上されている。
【0060】
図1に示すように、カバー50の裏面501に対する内側壁部52の突出量は、カバー50の裏面501に対する外側壁部51の突出量よりも大きい。これにより、外側壁部51及び内側壁部52がボディ40の内周面に干渉しにくくなっている。
【0061】
9つの位置決め部55は、カバー50の裏面501での中子13の位置を位置決めする部分である。中子13は、後述する受け部70A,70B,90を保持する部材である。
【0062】
9つの位置決め部55は、内部空間SP1の第4~第6区画領域15D~15Fに配置される。各位置決め部55は、
図4に示すように、カバー50の裏面501から略円筒状に突出した筒部550と、筒部550と一体となって形成された接触壁551と、を有している。各位置決め部55は、カバー50がボディ40の開口部40Aを閉じた状態で、その筒部550が、コンセントブロックA1における中子13に形成された位置決め孔134に嵌り込み、かつ接触壁551が中子13における位置決め孔134の周縁部と接触する。9つの位置決め部55は、ボディ40の9つの突起部L1と共に、コンセントブロックA1における3つの中子13を上下方向において挟み込むことで、各中子13が安定的に位置決めされ得る。
【0063】
複数の仮固定部56は、電線5A,5B,5Cをカバー50に仮固定する部分である。複数の仮固定部56は、内部空間SP1の第7区画領域15Gに配置される。各仮固定部56は、カバー50の裏面501から壁状に下方へ突出する。電線5A,5B,5Cが、複数の仮固定部56に仮固定されることで、配線引き回しが容易となり、また電源ケーブル5が引っ張られたときに、そのときの張力で、電線が切れることを抑制できる。
【0064】
複数の突起リブ57は、内部空間SP1の第4~第6区画領域15D~15Fに配置される。複数の突起リブ57は、コンセントブロックA1における3つの中子13と上側から接触する部分である。各突起リブ57は、カバー50の裏面501から下方へ突出するように壁状に設けられている。複数の突起リブ57は、9つの位置決め部55及びボディ40の9つの突起部L1と共に、3つの中子13を上下方向において挟み込むことで、各中子13が安定的に位置決めされ得る。
【0065】
4つの第1突壁58は、内部空間SP1の第3区画領域15Cにおける前後左右の四隅に配置される。4つの第1突壁58は、回路ブロックH1の第1基板H11の前後左右の四隅と上側から接触する部位である。各第1突壁58は、カバー50の裏面501から下方へ柱状に突出する。4つの第1突壁58のうち後ろ側の2つの第1突壁58は、内側壁部52と一体となって形成されている。4つの第1突壁58は、ボディ40の4つの第1載置壁M1と共に、第1基板H11を上下方向において挟み込むことで、第1基板H11が安定的に位置決めされ得る。
【0066】
4つの第2突壁59は、内部空間SP1の第1区画領域15Aに配置される。4つの第2突壁59は、回路ブロックH1の第2基板H12の前端部、左右両端部、及び後端部に対して上側から接触する部位である。各第2突壁59は、カバー50の裏面501から下方へ矩形の板状に突出する。4つの第2突壁59のうち後側の第2突壁59Aは、
図4に示すように、その下端部において、第1基板H11と第2基板H12とを電気的に繋ぐ複数のリード線121が挿通されるための2つ凹部590を有している。4つの第2突壁59は、ボディ40の2つの第2載置壁M2及び載置部Q10と共に、第2基板H12を上下方向において挟み込むことで、第2基板H12が安定的に位置決めされ得る。
【0067】
(2.5)コンセントブロック
コンセントブロックA1は、
図3、
図4、及び
図5Aに示すように、電極部10A、電極部10B、アース用の導電部12、3つの中子13、及び回路ブロックH1を有している。コンセントブロックA1は、内部空間SP1に収容され、差込口21から差し込まれた導体202と電気的に接続する。
【0068】
電極部10A,10Bは、コンセント2に差し込まれた第1プラグP1の一対の電極202Aとそれぞれ電気的に接続される。電極部10A,10Bの各々は、導電性を有する部材(例えば金属、より詳細には、例えば銅合金)で形成されている。
【0069】
電極部10Aは、3つの受け部70Aと、帯板状のリード部80Aとを有している。また電極部10Bは、3つの受け部70Bと、帯板状のリード部80Bとを有している。1つの受け部70Aと1つの受け部70Bとが接続部70を構成し、各コンセント2に設けられている。
【0070】
電極部10Aにおいて、3つの受け部70Aと、リード部80Aとは、別部材で形成されていて、各受け部70Aは、リード部80Aと適宜の結合方法(例えばダボカシメ)で結合されている。同様に、電極部10Bにおいて、3つの受け部70Bと、リード部80Bとは、別部材で形成されて、各受け部70Bは、リード部80Bと適宜の結合方法(例えばダボカシメ)で結合されている。
【0071】
3つの接続部70は、3つのコンセント2に一対一に対応する。各接続部70の受け部70A及び受け部70Bは、対応するコンセント2の差込孔21a,21bとそれぞれ対向するように筐体3内に配置される。コンセント2に差し込まれた第1プラグP1の一対の電極202Aは、3つの接続部70のうちの1つと電気的に接続される。各接続部70の受け部70A,70Bは、第1プラグP1の一対の電極202Aに一対一に対応する。3つの接続部70は、第4~第6区画領域15D~15Fのそれぞれに1つずつ配置される。
【0072】
受け部70A及び受け部70Bの各々は、第1プラグP1の対応する電極202A(図示例では栓刃)を挟み込むように構成され、電極202Aとの電気的及び機械的な接続を達成する。受け部70A及び受け部70Bの各々は、複数(例えば3つ)の突起片を有し、電極202Aが栓刃でも丸ピンでも挟み込むことができる。受け部70Aと受け部70Bとは、互いに同形同大に形成されている。言い換えれば、これらは、互いに共通の部品として形成されている。
【0073】
リード部80A,80Bは、その厚み方向を並び方向D3に向けて、かつその長手方向を第1方向D1に沿うように、概ね第4~第7区画領域15D~15Gにわたって配置される。リード部80A,80Bは、左右方向において互いに所定の間隔を空けて、かつ長手方向において互いにずれて(リード部80Bが少し後ろにずれて)配置される。リード部80A,80Bは、3つの中子13の下側において、後述する一対の第1部位61の上に載せ置かれている。リード部80Aの後端部には、電線5Aが電気的に接続され、リード部80Bの後端部には、電線5Bが電気的に接続されている。一対のリード部80A,80Bは、互いに同形同大に形成されている。すなわち、一対のリード部80A,80Bは、互いに共通の部品として形成されている。電線5Bの途中には、遮断スイッチS1が挿入されている。
【0074】
アース用の導電部12は、コンセント2に差し込まれた第1プラグP1の接地端子202Bと電気的に接続される部材である。導電部12は、導電性を有する部材(例えば金属、より詳細には例えば黄銅)で形成されている。導電部12は、3つの受け部90と、リード部91とを有している。3つの受け部90は、リード部91と一体的に形成されている。導電部12は、例えば、金属板を曲げ加工することで形成される。
【0075】
3つの受け部90は、3つのコンセント2に一対一に対応する。3つの受け部90は、3つの差込孔21cとそれぞれ対向するように筐体3内に配置される。各受け部90は、コンセント2に差し込まれた第1プラグP1の接地端子202Bと電気的に接続される部材である。各受け部90は、接地端子202Bを挟み込むように構成され、接地端子202Bとの電気的及び機械的な接続を達成する。
【0076】
リード部91は、帯板状である。リード部91は、その厚み方向を第2方向D2に向けて、かつその長手方向を第1方向D1に沿うように、概ね第4~第7区画領域15D~15Gにわたって配置される。リード部91は、3つの中子13の右側面に沿うように配置される。リード部91の後端部には、電線5Cが電気的に接続されている。上述の通りリード部91と3つの受け部90とは一体的に形成されているため、リード部91は、3つの受け部90を介して、3つの中子13によって支持されている。特にリード部91は、上述の通り、その右側面に、3つの支持リブM3が接触しており、3つの中子13と3つの支持リブM3とによって筐体3内で安定的に位置決めされている。
【0077】
3つの中子13は、3つのコンセント2に一対一に対応する。各中子13は、対応するコンセント2において、接続部70(受け部70A,70B)、及び受け部90を保持する部分である。3つの中子13は、第4~第6区画領域15D~15Fのそれぞれに1つずつ配置される。3つの中子13は、互いに同形同大に形成されている。すなわち、3つの中子13は、互いに共通の部品として形成されている。各中子13は、例えば、略直方体形に形成されている。各中子13は、例えば、ユリヤ樹脂などの熱硬化性樹脂で形成されている。各中子13は、3つの受け部70A,70B,90を互いに電気的に絶縁するようにそれぞれ個別に収容するための3つの収容凹部を有している。また各中子13は、3つの位置決め孔134を有していて、上述の通り、各位置決め孔134には、カバー50の対応する筒部550が挿入される。
【0078】
各接続部70には、
図3に示すように、カバー50の裏側において、差込孔21a,21bを塞ぐ樹脂製の扉板71が配置されている。扉板71は、コイルばね72から押圧を受けた状態で収容されている。第1プラグP1の一対の電極202Aを扉板71に押し当てることで、コイルばね72の押圧に抗して扉板71が左方へスライドして、第1プラグP1を接続可能となる。要するにコンセント2を不使用時には、扉板71で差込孔21a,21bが塞がれている。
【0079】
回路ブロックH1は、
図3、
図4及び
図5Aに示すように、複数のリード線121により互いに電気的に接続された第1基板H11及び第2基板H12と、これらの基板に実装された各種の電子部品16とを有している。
【0080】
第1基板H11は、変換回路を構成する複数の電子部品16が実装されたプリント配線基板である。第1基板H11は、第3区画領域15Cに配置される。変換回路は、例えば、電極部10A,10B側から受け取る交流電力(例えば100V)を用いて、高周波の交流電圧を生成したのち、ダイオード及び電解コンデンサ等により整流及び平滑化した直流電圧を生成する。そして、変換回路は、生成された直流電圧に対してスイッチング調整を行うことで、安定化された直流電圧(例えば5V)を出力する。要するに、変換回路は、電極部10A,10B側からの交流電力を直流電力に変換するように構成される。変換回路の一対の交流入力端は、
図3に示すように、リード線120,120を介して、電極部10A,10Bとそれぞれ電気的に接続されている。変換回路は、直流出力端を通じて、安定化された5Vの直流電圧を第2基板H12側に供給する。
【0081】
第2基板H12は、
図3及び
図5Aに示すように、2つのUSBコネクタC1がその上面(実装面)に実装されたプリント配線基板である。第2基板H12は、第1区画領域15Aに配置される。各USBコネクタC1は、第2プラグP2(例えばUSBタイプAプラグ)と接続可能なコネクタ(ソケット)である。第2プラグP2の導体202CがUSBコネクタC1と電気的に接続されて導体202Cに直流電力の供給がなされる。ただし、USBコネクタの種類は特に限定されない。本実施形態では、一対のUSBコネクタC1は、その向きが揃うように、第2基板H12に並べられている。つまり、一対のUSBコネクタC1内の4端子(VBUS、-DATA、+DATA、GND)が形成されているプラスチック基板が、それぞれ左右方向に沿うように向きを揃えている。各USBコネクタC1の電源端子(VBUS)とグランド端子(GND)は、それぞれ第2基板H12に形成されている配線導体(例えば銅はく)にはんだにより接続されている。各USBコネクタC1は、第2基板H12の配線導体及び複数のリード線121等を介して、第1基板H11の直流出力端に電気的に接続されている。ここでは、第1基板H11は、強電側基板に相当し、第2基板H12は、5V程度のような比較的低い直流電圧が供給されている弱電側基板に相当する。
【0082】
(2.6)遮断スイッチ
遮断スイッチS1は、電極部10Bに電気的に接続される電線5Bの途中に接点が挿入されていて、接点を閉状態又は開状態に切り替えることによって電線5Bを導通又は遮断する。遮断スイッチS1は、電極部10Aに電気的に接続される電線5Aの途中に接点が挿入されて、電線5Aを導通又は遮断してもよい。遮断スイッチS1は、露出窓18から露出する操作部を介して手動で、接点の状態を切り替え可能である。また遮断スイッチS1は、電線5Bに所定の電流値以上の電流(すなわち過電流)が流れると、自動的に接点が閉状態から開状態に切り替わって、各電線5Bの通電状態が遮断される(過電流防止機能)。
【0083】
(2.7)異物の通り道
ところで、テーブルタップ1においては、例えばカバー50の複数の差込口21(21A,21B)等を介して、筐体3内に異物(ここでは液体とする)が侵入する可能性がある。
【0084】
例えば、2つのUSBコネクタC1とそれぞれ対向する2つの差込口21Bから異物が筐体3内に侵入した場合、異物は、第1区画領域15Aにある第2基板H12の上面に落下することになる。液体が第2基板H12(弱電側基板)にかかっても、USBコネクタC1が接触不良を起こす程度であって、例えば種々の電子部品が破損する、あるいは絶縁低下が生じて信頼性が低下するといった事態は起こり難い。
【0085】
異物は、第2基板H12の上面を伝って、第2基板H12より下に落下する。ここで、第2基板H12の下には、排出部E0の第2排出孔E2が設けられているため、第1区画領域15A内に侵入した異物は、第2排出孔E2から排出され得る。
【0086】
特に、第1区画領域15Aと第2区画領域15Bとの境目には、第2基板H12の下面まで延びている比較的に背高の隔壁Q1が設けられている。その結果、第1区画領域15A内の異物が、第2区画領域15B側へ、すなわち第1基板H11(強電側基板)の側へ、広がることが抑制されている。
【0087】
また仮に第2~第7区画領域15B~15G内に異物が侵入したとしても、隣り合う区画領域15間には、複数のリブ6が設けられているため、異物の広がりがせき止められ得る。
【0088】
ここで5つの第1リブ6Aのうち、第4区画領域15Dと第5区画領域15Eとの境目、並びに、第5区画領域15Eと第6区画領域15Fとの境目にある2つの第1リブ6A(以下、これを「特定リブ6X」(
図6参照)と呼ぶ)に着目する。2つの特定リブ6Xは、互いに概ね同形同大であるため、前方に位置する特定リブ6Xについて、
図1及び
図6を参照しながら説明する。
【0089】
特定リブ6Xは、
図1に示すように、壁部60と、第2方向D2(左右方向)に並ぶ一対の延出片63と、を有している。言い換えると、ボディ40は、内部空間SP1の底面400において、第2方向D2に沿う壁部60を有している。
【0090】
壁部60は、第2方向D2において、固定部B1(ボス部)を間に挟むように配置される。壁部60は、固定部B1と一体となって形成されている。
【0091】
ここでは壁部60は、第1部位61を一対、第2部位62を一対それぞれ有している。一対の第2部位62は、第2方向D2において、一対の第1部位61を間に挟むように配置される。ここでは一例として、固定部B1より左側にある第1部位61(61A)及び第2部位62(62A)が互いに一体となって形成されていて、それらの前面は互いに面一となっていて、同様にそれらの後面は互いに面一となっている。また固定部B1より右側にある第1部位61(61B)及び第2部位62(62B)が互いに一体となって形成されていて、それらの前面は互いに面一となっていて、同様にそれらの後面は互いに面一となっている。
【0092】
各第1部位61は、その厚み方向が前後方向を向いた矩形の板状となっている。一対の第1部位61は、第2方向D2において、固定部B1を間に挟むように配置される。一対の第1部位61A,61Bは、並び方向D3(上下方向)において、コンセントブロックA1の一部と接触するように構成される。ここでは一例として、「コンセントブロックA1の一部」は、電極部10Aのリード部80A、及び電極部10Bのリード部80Bに相当する。具体的には、リード部80Aは、第1部位61Aの上端部に載せ置かれ、リード部80Bは、第1部位61Bの上端部に載せ置かれる。要するに、リード部80A,80Bは、一対の第1部位61によって下方への移動が規制されて、安定的に位置決めされる。各第1部位61は、第2方向D2における底面400の中央側に配置される。ここでは一対の第1部位61A,61Bは、固定部B1と一体となって形成されている。
【0093】
第2部位62Aは、左側の内側面401と、第1部位61Aとの間に配置され、第2部位62Bは、右側の内側面401と、第1部位61Bとの間に配置される。言い換えると、各第2部位62は、一対の内側面401のうちの一方と、第1部位61との間に配置される。各第2部位62は、その厚み方向が前後方向を向いた矩形の板状となっている。各第2部位62の上端は、第1部位61から離れるほど上方に向かうように湾曲している。各第2部位62は、底面400に対する高さが第1部位61よりも低く構成される。第2部位62Aは、第1部位61Aの左下の縁部から左方に突出するように連続して形成されていて、第1部位61A及び第2部位62Aは、全体として、その正面から見て逆L字状となっている。第2部位62Bは、第1部位61Bの右下の縁部から右方に突出するように連続して形成されていて、第1部位61B及び第2部位62Bは、全体として、その正面から見てL字状となっている。
【0094】
固定部B1は、左右方向の中心よりもやや左寄りに位置しているため、第2部位62Bは、左右方向において、第2部位62Aよりも長く形成されている。
【0095】
各延出片63は、その厚み方向が前後方向を向いた矩形の板状となっている。各延出片63は、一対の内側面401のうちの(対応する)一方において、壁部60と一体となって形成されて開口部40Aに向かって延出している。一対の延出片63のうち左側の延出片63Aは、第2部位62Aと連続して形成され、一対の延出片63のうち右側の延出片63Bは、第2部位62Bと連続して形成されている。各延出片63の上端部は、上述した第1リブ6Aの上端部600に相当する。
【0096】
本実施形態では、第2部位62の高さを超えるほどの異物が、テーブルタップ1内に侵入した場合、各第1部位61と、その隣の第2部位62とで囲まれた隙間G1(
図1参照:ここでは2か所)を通る可能性が高くなる。言い換えると、本実施形態では、壁部60が第1部位61及び第2部位62を有しているため、コンセントブロックA1よりも下側において異物の通り道(隙間G1)を確保することで、異物がコンセントブロックA1と接触する可能性を低減できる。したがって、異物が侵入した場合における電気的信頼性の低下の抑制を図ることができる。
【0097】
ここでは、壁部60は、ボディ40の剛性及び強度を補強するように構成されたリブ6の一部である。つまり、壁部60は、隙間G1を確保する構造、ボディ40を補強する構造、及びコンセントブロックA1の一部(リード部80A,80B)を位置決めする構造を兼ね備えている。
【0098】
また一対の第1部位61は、第2方向D2において、固定部B1を間に挟むように配置されているため、固定部B1を補強する部位として兼ねることができる。更に、壁部60と一体となって形成された延出片63が設けられていることで、壁部60と延出片63とによって、長尺のボディ40全体がより補強される。
【0099】
また第1部位61が、第2方向D2における中央側に配置され、第2部位62が、内側面401と、第1部位61との間に配置される。その結果、第1部位61と電極部(10A又は10B)との接触位置を中央側に設定し、侵入した異物の通る通り道を、内側面401側に設定できるため、電気的信頼性の低下を更に抑制できる。
【0100】
また第4区画領域15Dには排出部E0の第1排出孔E1が設けられているため、第4区画領域15D内に侵入した異物は、第1排出孔E1から排出され得る。その結果、電気的信頼性の低下を更に抑制できる。
【0101】
5つの第1リブ6Aのうち、一番後ろにある第1リブ6Aは、底面400からの高さが、第1部位61の高さに略等しい壁部65(
図6参照)を有している。壁部65の上端には、リード部80Bの後端部が載せ置かれる。また5つの第1リブ6Aのうち、2つの特定リブ6Xよりも前にある2つの第1リブ6Aは、底面400からの高さが、第2部位62の高さに略等しい壁部66(
図6参照)を有している。つまり、壁部66は、壁部65よりも高さが低い。
【0102】
5つの第1リブ6Aがこのように構成されていることで、第2~第6区画領域15B~15F内に侵入した異物は、第2部位62又は壁部66を超えるほどの量でない限り、隣の区画領域15に移りにくい構造となっている。ただし、第2部位62又は壁部66を超えて第4区画領域15Dに入った異物は、第1排出孔E1から排出される。また第6区画領域15F内に侵入した異物は、壁部65を超えるほどの量が短時間で侵入しない限り、第7区画領域15Gの側には移りにくい構造となっている。
【0103】
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。以下では、上記実施形態を「基本例」と呼ぶこともある。
【0104】
基本例では、第1排出孔E1の数は1つであるが、特に限定されず、2つ以上でもよい。
【0105】
基本例では、壁部60が第1部位61を一対、第2部位62を一対それぞれ有しているが、第1部位61の数、及び第2部位62の数はそれぞれ1つでもよいし、3つ以上でもよい。例えば、壁部60は、第1部位61と第2部位62とが交互の並ぶ櫛歯状に構成されてもよい。
【0106】
基本例では、各第2部位62が、一対の内側面401のうちの一方と、第1部位61との間に配置される。しかし、例えば
図8に示すように、第2部位62と第1部位61と の位置関係が入れ替わっていてもよい。すなわち、各第1部位61が、一対の内側面401のうちの一方と、第2部位62との間に配置され、各第2部位62が固定部B1と一体となって形成されてもよい。
【0107】
基本例では、ボディ40は、断面がカップ形状となっていて、ボディ40は、並び方向D3において、カバー50よりも大きい寸法を有している。しかし、ボディ40は、並び方向D3において、カバー50と略等しい寸法を有してもよい。ボディ40及びカバー50は、それぞれ互いに対向する面が開放された、へん平な矩形の箱状でもよい。
【0108】
基本例では、第1プラグP1と第2プラグP2の両方が接続可能なテーブルタップ1であるが、第2プラグP2が接続可能である構成は、本開示において必須の構成ではなく省略されてもよい。
【0109】
(4)まとめ
以上説明したように、第1の態様に係るテーブルタップ(1)は、ボディ(40)と、カバー(50)と、コンセントブロック(A1)と、を備える。ボディ(40)は、開口部(40A)、及び開口部(40A)と繋がった内部空間(SP1)を有し、第1方向(D1)に長尺である。カバー(50)は、プラグ(200)の導体(202)が差し込まれる差込口(21)を有し、開口部(40A)を覆う。コンセントブロック(A1)は、内部空間(SP1)に収容され、差込口(21)から差し込まれた導体(202)と電気的に接続する。ボディ(40)は、内部空間(SP1)の底面(400)において、第1方向(D1)と交差する第2方向(D2)に沿う少なくとも1つの壁部(60)を有する。壁部(60)は、底面(400)とカバー(50)とが並ぶ並び方向(D3)において、コンセントブロック(A1)の一部と接触する第1部位(61)と、底面(400)に対する高さが第1部位(61)よりも低い第2部位(62)と、を有する。第1の態様によれば、異物が侵入した場合における電気的信頼性の低下の抑制を図ることができる。
【0110】
第2の態様に係るテーブルタップ(1)に関して、第1の態様において、ボディ(40)は、内部空間(SP1)を介して、第2方向(D2)において互いに対向する一対の内側面(401)を含む。第1部位(61)は、第2方向(D2)における底面(400)の中央側に配置される。第2部位(62)は、一対の内側面(401)のうち少なくとも一方と、第1部位(61)との間に配置される。第2の態様によれば、第1部位(61)とコンセントブロック(A1)の一部との接触位置を底面(400)の中央側に設定し、侵入した異物の通る経路を内側面(401)側に設定できるため、電気的信頼性の低下を更に抑制できる。
【0111】
第3の態様に係るテーブルタップ(1)に関して、第1の態様又は第2の態様において、壁部(60)は、第1部位(61)を一対、第2部位(62)を一対それぞれ有する。一対の第2部位(62)は、第2方向(D2)において、一対の第1部位(61)を間に挟むように配置される。第3の態様によれば、ボディ(40)に対してコンセントブロック(A1)がより安定的に位置決めされる。
【0112】
第4の態様に係るテーブルタップ(1)に関して、第3の態様において、ボディ(40)は、底面(400)において、カバー(50)とボディ(40)とを固定するための固定部(B1)を有する。一対の第1部位(61)は、第2方向(D2)において、固定部(B1)を間に挟むように配置される。第4の態様によれば、一対の第1部位(61)が固定部(B1)を補強する部位として兼ねることができる。
【0113】
第5の態様に係るテーブルタップ(1)に関して、第1の態様~第4の態様のいずれか1つにおいて、ボディ(40)は、底面(400)において、内部空間(SP1)に侵入した異物を、ボディ(40)の外部に排出する排出部(E0)を更に備える。第5の態様によれば、電気的信頼性の低下を更に抑制できる。
【0114】
第6の態様に係るテーブルタップ(1)に関して、第1の態様~第5の態様のいずれか1つにおいて、ボディ(40)は、並び方向(D3)において、カバー(50)よりも大きい寸法を有する。第6の態様によれば、コンセントブロック(A1)の全てをボディ(40)側に収め易くなり、テーブルタップ(1)の組立性が向上される。
【0115】
第7の態様に係るテーブルタップ(1)に関して、第1の態様~第6の態様のいずれか1つにおいて、ボディ(40)は、内部空間(SP1)を介して、第2方向(D2)において互いに対向する一対の内側面(401)を含む。テーブルタップ(1)は、一対の内側面(401)のうち少なくとも一方において、壁部(60)と一体となって形成されて開口部(40A)に向かって延出する延出片(63)を更に備える。第7の態様によれば、壁部60と延出片(63)とによって、長尺のボディ(40)全体がより補強される。
【0116】
第8の態様に係るテーブルタップ(1)に関して、第1の態様~第7の態様のいずれか1つにおいて、プラグ(200)は、USBプラグ(第2プラグP2)を含む。コンセントブロック(A1)は、USBプラグ(第2プラグP2)の導体(202)が電気的に接続されて導体(202)に直流電力の供給がなされるUSBコネクタ(C1)を含む。第8の態様によれば、USBプラグ(第2プラグP2)を接続可能なテーブルタップ(1)において、異物が侵入した場合における電気的信頼性の低下の抑制を図ることができる。
【0117】
第2~8の態様に係る構成については、テーブルタップ(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0118】
1 テーブルタップ
21 差込口
40 ボディ
40A 開口部
400 底面
401 内側面
50 カバー
60 壁部
61 第1部位
62 第2部位
63 延出片
200 プラグ
202 導体
A1 コンセントブロック
B1 固定部
C1 USBコネクタ
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 並び方向
E0 排出部
P2 第2プラグ(USBプラグ)
SP1 内部空間