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  • 特許-油回収装置 図1
  • 特許-油回収装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】油回収装置
(51)【国際特許分類】
   B04B 9/06 20060101AFI20230519BHJP
   F04B 39/16 20060101ALI20230519BHJP
   B04B 11/02 20060101ALI20230519BHJP
   B04B 11/05 20060101ALI20230519BHJP
   B04B 15/12 20060101ALI20230519BHJP
   B04B 5/12 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
B04B9/06 A
F04B39/16 F
B04B11/02
B04B11/05
B04B15/12
B04B5/12
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019094281
(22)【出願日】2019-05-20
(65)【公開番号】P2020189252
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-04-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000177276
【氏名又は名称】三輪精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】西海 栄一
(72)【発明者】
【氏名】本多 紀彦
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】特開昭52-034471(JP,A)
【文献】特表2012-516773(JP,A)
【文献】特開2016-049869(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B04B 1/00-15/12
F04B 39/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮エアを供給されるインレットポートおよび圧縮エアを排出するアウトレットポート
が設けられた分離室と、前記インレットポートに供給された前記圧縮エアによって分離板
が回転される遠心分離機と、前記遠心分離機によって分離された油水混合液から水分を蒸
発させる乾燥室と、を備えるとともに、
前記分離室の下方に設置された前記乾燥室と、前記分離室と前記乾燥室とを連通して前
記圧縮エア中から分離した油水混合液を前記乾燥室に流す通液路と、前記乾燥室内外を連
通する排気口と、前記乾燥室の底部に開設されたドレンと、前記乾燥室の外方に敷設され
て前記圧縮エアを供給される加熱管と、を備えている、
ことを特徴とする油回収装置。
【請求項2】
前記分離室に回転自在に支持されて前記分離板が設けられた回転軸と、前記回転軸に設
けられたタービン羽根車と、前記インレットポートに供給された前記圧縮エアを前記ター
ビン羽根車に噴射するノズルと、を備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載の油回収装置。
【請求項3】
前記分離室と前記乾燥室とを連通して前記分離室の内圧を前記乾燥室に導く通気路が設
けられており、該通気路の通路面積が前記排気口の通路面積よりも大きい、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の油回収装置。
【請求項4】
前記分離室と前記乾燥室とを連通して前記分離室の内圧を前記乾燥室に導く通気路が設
けられ、前記通液路に絞りが設けられており、前記絞りの通路面積が前記通気路の通路面
積よりも小さい、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の油回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等に搭載される各種アクチュエータの作動動力源に利用される圧縮エア中に含まれる、油分と水分を圧縮エアから分離し、さらに、分離した油分と水分が混在する液体(以下、油水混合液という)から水分を蒸発させ、油を再利用することができるようにするための油回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トラックやバス等の大型車両においては、エアコンプレッサにより所定圧力(例えば、1.0MPa程度)に圧縮したエア(空気)をエアタンクに貯留しておき、この圧縮エアをエアサスペンション、エアブレーキおよび変速機等を作動させる各種アクチュエータの作動動力源として利用している。
ここで、エアコンプレッサにより圧縮されたエアは、通常圧力の大気圧状態に比べて含有する水蒸気の凝結により水を発生し易い状態にある。
また、エンジンにより回転駆動されるエアコンプレッサを潤滑するための潤滑油も圧縮エア中に混在する(特許文献1参照)。
つまり、エアコンプレッサによって圧縮された圧縮エアには油分と水分が含まれる。
【0003】
そこで、エンジンのブローバイガス等の油分を含む気体から油分を取り除く手段として、液体によって回転される回転部材と、この回転部材とともに回転する複数の分離ディスクとを備え、この回転する複数の分離ディスクの間に油分を含む気体を通過させ、分離ディスクの遠心力を利用して油分をケーシングの方向に飛ばすことによって気体から油分を取り除く遠心分離装置が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開平06-67873号公報
【文献】特表2008-543535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、エアコンプレッサによって圧縮された圧縮エア中の油分と水分を遠心分離装置を用いて分離することは可能であるが、さらに、分離した油分と水分を含む油水混合液から水分を分離して油を回収することは難しく、油をそのまま再利用することはできない。
【0006】
したがって、圧縮エアから分離した油水混合液を大気中に放出あるいは別の容器に溜めておいて、人手によって廃棄することになる。そのため、周囲の環境を汚染する、人手による頻繁なメンテナンスが必要になる等という問題点がある。
【0007】
本発明の目的は、圧縮エア中の油分と水分を圧縮エアから分離し、さらに、分離した油水混合液から水分を蒸発させて油を回収し、再利用することができる油回収装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
圧縮エアを供給されるインレットポートおよび圧縮エアを排出するアウトレットポートが設けられた分離室と、前記インレットポートに供給された前記圧縮エアによって分離板
が回転される遠心分離機と、前記遠心分離機によって分離された油水混合液から水分を蒸発させる乾燥室と、を備えている油回収装置。
【発明の効果】
【0009】
前記した手段によれば、圧縮エア中の油分と水分を圧縮エアから分離し、さらに、分離した油水混合液から水分を蒸発させることができるので、油を再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態である圧縮エア供給装置を示す回路図である。
図2】本発明の一実施形態である油回収装置を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に即して説明する。
【0012】
本実施形態において、本発明に係る油回収装置は、エアコンプレッサによって発生された圧縮エアをエアタンクに供給する圧縮エア供給装置に使用されており、圧縮エア中の油分と水分を分離(以下、浄化ということがある)してエアタンクに供給し、さらに、浄化した油水混合液から水分を蒸発させて圧縮エア中の油分を回収し、もって、油を再利用可能とするものとして構成されている。
図1に示されているように、圧縮エア供給装置1はエンジン2に駆動されるエアコンプレッサ3と、大型車両や建設機械における各種アクチュエータの作動動力源である圧縮エアを貯留するエアタンク4と、圧縮エアから油分と水分を分離し、さらに、分離した油水混合液から水分を蒸発させて油分を回収する油回収装置5とを備えており、油回収装置5はエアコンプレッサ3とエアタンク4とを結ぶ空圧回路に介設されている。
【0013】
図2に示されているように、本実施形態に係る油回収装置5は円筒形状に形成された筐体10を備えており、筐体10内には分離室11と乾燥室12とが仕切壁13によって上下に仕切られて形成されている。分離室11にはエアコンプレッサ3に接続されるインレットポート14およびエアタンク4に接続されるアウトレットポート15がそれぞれ開設されている。
【0014】
分離室11には遠心分離機16が設置されている。遠心分離機16は回転軸17を備えており、回転軸17は分離室11の中央に垂直に配置されて上下両端を一対の軸受18、18によって回転自在に支承されている。回転軸17の中間部には皿形状に形成された分離板19が複数枚、互いに間隔を置いて回転軸17に直交するように固定されている。
回転軸17の上端部にはタービン羽根車20が固定されており、分離室11のタービン羽根車20に対向する位置にはインレットポート14に接続されたノズル21が圧縮エアをタービン羽根車20に噴射するように設置されている。
【0015】
仕切壁13は分離室11の下端に形成されており、分離室11の底である仕切壁13の上端面には液溜22がすり鉢形状に形成されている。仕切壁13における液溜22の底に対応する位置には分離室11と乾燥室12とを連通する通液路23が上下方向に開設されており、通液路23の乾燥室12側の端部には絞り24が設けられている。通液路23には常時閉で所定時開の切換弁(以下、第一切換弁という)25が介設されている。
【0016】
仕切壁13における他の位置には分離室11と乾燥室12とを連通する通気路26が開設されている。通気路26の通路面積は絞り24の通路面積よりも充分に大きく設定されている。通気路26の上端には取り入れ管27が分離室11の底面から上方に突き出るように接続されており、取り入れ管24の高さは液溜22に溜まった液体の上面から上端開口が確実に突き出るように設定されている。通気路26には常時閉で所定時開の切換弁(
以下、第二切換弁という)28が介設されている。
【0017】
仕切壁13内にはエアタンク4内の圧力を一定に保つレギュレータ30が設けられており、レギュレータ30の一次側は配管29によってエアタンク4に接続されている。レギュレータ30の二次側には第一切換弁25のパイロット路31と、第二切換弁28のパイロット路32と、エアコンプレッサ3のアンロード弁(図示せず)の制御ポート3aに接続されたパイロット路33と、分離室11のアウトレットポート15に接続された切換弁(以下、第三切換弁という)35のパイロット路34とが接続されている。
【0018】
筐体10内における仕切壁13の下方に形成された乾燥室12には乾燥板36が複数枚、交互に傾斜するジグザグ状に設置されている。最上段の乾燥板36の上面は通液路23の下端開口に対向されており、最下段の乾燥板36の下端は乾燥室12の底面に接近されている。
【0019】
乾燥室12の底には油溜37がすり鉢形状に形成されており、乾燥室12の底壁における油溜37の底に対応する位置には、乾燥室12の内外を連通させるドレン38が開設されており、ドレン38には常時閉で所定時開の切換弁(以下、ドレン弁という)39の一次側ポートが接続されている。ドレン弁39の二次側ポートにはドレン路40の一端が接続されており、ドレン路40の他端はエンジン2内に接続されている。ドレン弁39はパイロット路42を備えており、パイロット路42はアウトレットポート15に接続された第三切換弁35の二次側ポートに接続されている。ドレン弁39のセット圧力値はレギュレータ30のセット圧力値の上限(例えば、1.0MPa)に設定されている。
【0020】
乾燥室12の側壁外周である筐体10の下部外周には加熱管43が螺旋状に敷設されている。加熱管43の下端には一次側配管44の一端が接続されており、一次側配管44の他端はエアコンプレッサ3の吐出ポート3bに接続されている。加熱管43の他端は二次側配管45の一端が接続されており、二次側配管45の他端は分離室11のインレットポート14に接続されている。
乾燥室12の側壁の上部には排気口46が乾燥室12の内外を連通するように開設されている。排気口46の通路面積は絞り24および通気路26の通路面積よりも小さく設定されている。また、排気口46の通路面積は絞り24および通気路26から導入される分離室11の圧力によって乾燥室12の内圧がエンジン2の内圧よりも大きくなるように設定されている。
【0021】
図1に示されているように、分離室11のアウトレットポート15には供給路47の一端が接続されており、供給路47の他端は逆止弁48を介してエアタンク4に接続されている。
供給路47には分岐路49の一端が逆止弁48の上流側に接続されており、分岐路49の他端には第三切換弁35の一次側ポートが接続されている。第三切換弁35は常時閉で所定時開の2ポート2位置パイロット切換弁として構成されており、アウトレットポート15の二次側ポートにはドレン弁39のパイロット路42が接続されている。
【0022】
次に作用を説明する。
【0023】
エアエアコンプレッサ3がエンジン2によって駆動されると、油分と水分を含んだ圧縮エア(以下、ウエット圧縮エア50という)がエアエアコンプレッサ3の吐出ポート3bから吐出される。吐出されたウエット圧縮エア50は一次側配管44、加熱管43および二次側配管45を経由してインレットポート14に供給される。インレットポート14に供給されたウエット圧縮エア50は高いエネルギを有するので、ノズル21から分離室11内に噴出するとともに、タービン羽根車20に噴射する。
【0024】
タービン羽根車20に噴射したウエット圧縮エア50は遠心分離機14を高速度で回転させる。タービン羽根車20を通過したウエット圧縮エア50は遠心分離機14の分離板19の中心部から最外周に向かう。
この際、ウエット圧縮エア50の中に含まれる油分と水分が分離板19の表面に付着する。分離板19に付着した油分と水分を含む油水混合液51は回転する分離板19の遠心力によって粒径を拡大しながら分離板19の最外周に運ばれた後に、外方に放出されて分離室11の側壁内周面に付着する。
分離室11側壁内周面に付着した油水混合液51は、内周面を伝い重力によって分離室11の底部に形成された液溜22に溜まる。
【0025】
他方、油分と水分を分離された圧縮エア(以下、浄化圧縮エア52という)はアウトレットポート15から供給路47および逆止弁48を経由してエアタンク4に供給されて貯留される。
ちなみに、エアタンク4に貯留された浄化圧縮エア52はエアサスペンション、エアブレーキおよび変速機等を作動させる各種アクチュエータに適時に供給される。
【0026】
エアタンク4の圧力が予め設定された圧力値(例えば、1.0MPa)に達すると、信号圧(パイロット圧)がレギュレータ30から第一切換弁25のパイロット路31と、第二切換弁28のパイロット路32と、エアコンプレッサ3のアンロード弁の制御ポート3aに接続されたパイロット路33と、分離室11のアウトレットポート15に接続された第三切換弁35のパイロット路34と、に印加される。
【0027】
レギュレータ30からのパイロット圧によって第一切換弁25が開くと、液溜22に溜まった油水混合液51が通液路23と第一切換弁25と絞り24とを経由して乾燥室12に分離室11と乾燥室12との内圧差によって移動される。
この際、乾燥室12の排気口46の通路面積が絞り24および通気路26の通路面積よりも小さく設定されていることにより、乾燥室12の内圧が上昇するので、分離室11と乾燥室12との内圧差は小さく抑制される。分離室11と乾燥室12との内圧差が小さく抑制されることにより、分離室11内から乾燥室12内に移動する油水混合液51が流速を抑制されるので、油水混合液51は噴霧化することなく液状のまま乾燥室12内に移動する。
【0028】
乾燥室12内に移動した油水混合液51は最上段の乾燥板36の上に滴下し、各段の乾燥板36の上を下方に重力によってゆっくりと移動する。
この際、乾燥室12が加熱管43を流れる高温のウエット圧縮エア50によって加熱されることにより、乾燥室12内の温度は100℃程度になっているので、各乾燥板36をゆっくりと移動する油水混合液51の水分が水蒸気53となって蒸発する。油水混合液51の水分の沸点は油分の沸点よりも低いので、水分だけが水蒸気53となって蒸発する。
蒸発した水蒸気53は排気口46から乾燥室12外に放出される。
【0029】
油水混合液51は水分を除去されると、油54となって油溜37に溜まる。
レギュレータ30からパイロット圧が印加されると、第一切換弁25が開くと同時に、第三切換弁35が開く。第三切換弁35が開くと、分離室11内の圧力がドレン弁39のパイロット路42に印加するので、ドレン弁39が開く。
ドレン弁39が開くと、油溜37に溜まった油54は乾燥室12の内圧によってドレン口38、ドレン弁39およびドレン路40を経由してエンジン2内に送られる。
この際、ドレン弁39のセット圧力値はレギュレータ30のセット圧力値の上限に設定されているので、ドレン弁39は分離室11の内圧が下降すると直ぐに閉じる。したがって、油溜37に溜まった油54は短時間でエンジン2内に送られることになる。
油溜37に溜まった油54が短時間でエンジン2内に送られることにより、油54と一緒に流入する乾燥室12内の水蒸気53の量は僅かに抑制されるので、エンジン2の内圧には殆ど影響しない。
また、ドレン弁39は通常時は閉じているので、エンジン2のブローバイガスが乾燥室12側に逆流し、ブローバイガスが乾燥室12を経由して大気に放出されることもない。
【0030】
本実施形態によれば、次の効果が得られる。
【0031】
(1)油水混合液から水分を蒸発させて油をエンジンに戻すことができるので、メンテナンス性能が向上する。
【0032】
(2)乾燥室から大気に放出されるのは水蒸気であるので、周囲の環境を汚染しない。
【0033】
(3)油回収装置のメンテナンス性能を向上させることにより、ランニングコストを低減することができる。
【0034】
(4)浄化対象であるウエット圧縮エアをタービン羽根車に噴射して遠心分離機の分離板を回転させることにより、遠心分離機のランニングコストを低減することができるばかりでなく、油回収装置を自己制御的に運転することができる。
【0035】
(5)遠心分離機が設置された分離室の下方に乾燥室を設け、遠心分離機が分離した油水混合液を乾燥室に導いて加熱することにより、油水混合液から水分を蒸発させて油だけを回収することができるので、潤滑油の消費量を削減することができる。
【0036】
(6)常時閉でエアコンプレッサのアンロード弁のアンロード作動時に開くドレン弁を乾燥室のドレンとエンジン内とを接続するドレン路に介設することにより、乾燥室に溜まった油をアンロード作動時にエンジン内に自動的に戻すことができるので、乾燥室に溜まった油の回収作業を省略することができ、油回収装置のメンテナンス性能を向上させることができる。
【0037】
(7)乾燥室のドレンとエンジン内とを接続するドレン路を介設することにより、油水混合液が道路に放出されるのを防止することができる。
【0038】
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
【0039】
例えば、ウエット圧縮エア中の油水混合液から水分を蒸発させた油を回収するためのドレン路はエンジンに接続するに限らず、エアコンプレッサに接続してもよい。
【0040】
レギュレータは仕切壁に内蔵するに限らず、エアタンクに設けてもよい。
【0041】
ドレン弁はパイロット圧によってエアコンプレッサのアンロード時に開弁させるに限らず、電磁弁によって構成してエンジンの始動時や停止時に開弁させてもよい。
【0042】
アウトレットポートとエアタンクとの間にエアドライヤ装置を設けてもよい。
【0043】
以上の実施形態では、油回収装置をエアコンプレッサの圧縮エアを使用する車両に提要した場合について説明したが、本発明はエアコンプレッサを使用する建設機械や工作機械等にも適用することができ、用途を限定するものではない。
【符号の説明】
【0044】
1…圧縮エア供給装置、2…エンジン、3…エアコンプレッサ、4…エアタンク、5…油回収装置、
10…筐体、11…分離室、12…乾燥室、13…仕切壁、14…インレットポート、15…アウトレットポート、
16…遠心分離機、17…回転軸、18…軸受、19…分離板、20…タービン羽根車、21…ノズル、
22…液溜、23…通液路、24…絞り、25…第一切換弁、26…通気路、27…取り入れ管、28…第二切換弁、
29…一次側配管、30…レギュレータ、31~34…パイロット路、35…第三切換弁、
36…乾燥板、37…油溜、38…ドレン、39…ドレン弁、40…ドレン路、42…パイロット路、43…加熱管、44…一次側配管、45…二次側配管、46…排気口、
47…供給路、48…逆止弁、49…分岐路、
50…ウエット圧縮エア(エアコンプレッサから吐出される圧縮エア)、51…油水混合液、52…浄化圧縮エア(油分と水分を分離された圧縮エア)、53…水蒸気(油水混合液から蒸発した水蒸気)、54…油(油水混合液から水蒸気が蒸発した油)。
図1
図2