(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】船舶用電動アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
H02K 7/06 20060101AFI20230519BHJP
H02K 7/102 20060101ALI20230519BHJP
H02K 11/33 20160101ALI20230519BHJP
H02K 1/18 20060101ALI20230519BHJP
B63H 20/12 20060101ALI20230519BHJP
B63H 25/24 20060101ALI20230519BHJP
F16D 27/10 20060101ALI20230519BHJP
F16D 27/112 20060101ALI20230519BHJP
F16D 65/16 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
H02K7/06 A
H02K7/102
H02K11/33
H02K1/18 C
H02K1/18 E
B63H20/12
B63H25/24
F16D27/10 E
F16D27/112
F16D65/16
(21)【出願番号】P 2019074345
(22)【出願日】2019-04-09
【審査請求日】2022-04-05
(32)【優先日】2018-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】512013765
【氏名又は名称】マリーン カナダ アクイジション インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Marine Canada Acquisition Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】弁理士法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】南條 盛彦
(72)【発明者】
【氏名】リチャード レッドファーン
(72)【発明者】
【氏名】ノーム ディーン ダビッドソン
【審査官】尾家 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-193736(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0106959(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 7/00- 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
船舶の推進ユニットに操舵動作させるための電動アクチュエータであって、
ハウジングと、
往復動可能に前記ハウジングに収容された出力シャフトと、
前記ハウジング内に配置されており、ロータアセンブリとステータとを有し、前記ロータア
センブリの回転により、前記出力シャフトを前記ロータア
センブリに対して軸方向に平行移動させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させるモータと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記電動アクチュエータを前記船舶の前記推進ユニットに結合する結合アセンブリと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記モータを駆動して、前記ロータアセンブリを回転させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させる操舵制御ユニットと、
前記操舵制御ユニットを前記モータに電気的に接続する電気コネクタと、
前記ハウジングに設けられた開口と、を備え
、
前記電気コネクタは、前記開口内に延びて、前記操舵制御ユニットを前記ステータに電気的に接続しており、
前記操舵制御ユニットの内部は、密閉されている、電動アクチュエータ。
【請求項2】
船舶の推進ユニットに操舵動作させるための電動アクチュエータであって、
ハウジングと、
往復動可能に前記ハウジングに収容された出力シャフトと、
前記ハウジング内に配置されており、ロータアセンブリとステータとを有し、前記ロータアセンブリの回転により、前記出力シャフトを前記ロータアセンブリに対して軸方向に平行移動させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させるモータと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記電動アクチュエータを前記船舶の前記推進ユニットに結合する結合アセンブリと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記モータを駆動して、前記ロータアセンブリを回転させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させる操舵制御ユニットと、
前記操舵制御ユニットを前記モータに電気的に接続する電気コネクタと、
前記ハウジングに設けられた開口と、
を備え、
前記電気コネクタは、前記ロータアセンブリの位置を検出する転流センサボードと、前記ステータに動力を供給するモータ接続部と、を含み、
前記電気コネクタは、前記開口内に延びて、前記操舵制御ユニットを前記ステータに電気的に接続しており、
前記操舵制御ユニットの内部は、密閉されている
、電動アクチュエータ。
【請求項3】
前記転流センサボードは、余剰のオフセットしたセンサがそれぞれの組に設けられた3組のセンサ群を含み、
前記それぞれの組に設けられた第1のセンサは、前記ステータに対して第1の方向に進んだタイミングのために配置されており、
前記それぞれの組に設けられた第2のセンサは、前記ステータに対して第2の方向に進んだタイミングのために配置されており、
前記第1の方向と前記第2の方向とは、互いに反対であり、前記ロータアセンブリの回転に基づいて、互いに反対である2つの操舵方向にそれぞれ対応している、請求項
2に記載の電動アクチュエータ。
【請求項4】
前記電動アクチュエータは、ブレーキをさらに備え、
前記ブレーキは、磁石とコイルアセンブリとを有する電磁回路と、ブレーキパッドと、を含み、
前記磁石は、前記ブレーキパッドを押付位置に引っ張る磁場を発生し、
前記ブレーキパッドは、前記コイルアセンブリが電流によって励起されたときに、解放位置に動かされる、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
【請求項5】
前記ブレーキパッドは、第1の摩擦面および第2の摩擦面に押し付けられる、請求項
4に記載の電動アクチュエータ。
【請求項6】
前記第1の摩擦面および第2の摩擦面は、それぞれ環状で、互いに同心である、請求項
5に記載の電動アクチュエータ。
【請求項7】
前記コイルアセンブリは、環状のコイルアセンブリである、請求項
4に記載の電動アクチュエータ。
【請求項8】
前記コイルアセンブリは、回転可能である、請求項
7に記載の電動アクチュエータ。
【請求項9】
前記ブレーキパッドは、第1のしきい値電流と第2のしきい値電流との間の前記電流によって前記コイルアセンブリが励起されたときに、前記解放位置に動かされる、請求項
4に記載の電動アクチュエータ。
【請求項10】
本体に収容された磁石リテーナと、前記磁石リテーナと前記本体との間の空隙と、をさらに備える、請求項
4に記載の電動アクチュエータ。
【請求項11】
船舶の推進ユニットに操舵動作させるための電動アクチュエータであって、
ハウジングと、
往復動可能に前記ハウジングに収容された出力シャフトと、
前記ハウジング内に配置されており、ロータアセンブリとステータとを有し、前記ロータアセンブリの回転により、前記出力シャフトを前記ロータアセンブリに対して軸方向に平行移動させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させるモータと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記電動アクチュエータを前記船舶の前記推進ユニットに結合する結合アセンブリと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記モータを駆動して、前記ロータアセンブリを回転させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させる操舵制御ユニットと、
前記ハウジングの両端にそれぞれ配置された2つのエンドグランド
と、を備え、
前記2つのエンドグランドのそれぞれは、フローティングシールハウジング内に配置された環状のシールを含む
、電動アクチュエータ。
【請求項12】
前記フローティングシールハウジングは、密閉されている、請求項
11に記載の電動アクチュエータ。
【請求項13】
前記フローティングシールハウジングは、鋭角の縁を有するラジアルリップを含み、
前記縁は、前記出力シャフトからごみを掻き取るためのスクレーパとして機能する、請求項
11に記載の電動アクチュエータ。
【請求項14】
前記フローティングシールハウジングは、前記出力シャフトと同心であり、前記出力シャフトとともに径方向に移動するヒール部を含む、請求項
11に記載の電動アクチュエータ。
【請求項15】
船舶の推進ユニットに操舵動作させるための電動アクチュエータであって、
ハウジングと、
往復動可能に前記ハウジングに収容された出力シャフトと、
前記ハウジング内に配置されており、ロータアセンブリとステータとを有し、前記ロータアセンブリの回転により、前記出力シャフトを前記ロータアセンブリに対して軸方向に平行移動させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させるモータと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記電動アクチュエータを前記船舶の前記推進ユニットに結合する結合アセンブリと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記モータを駆動して、前記ロータアセンブリを回転させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させる操舵制御ユニットと、を備え、
前記ロータアセンブリは、第1のロータ部材と、第2のロータ部材と、を含み、
前記第1のロータ部材は、スリーブと、前記第1のロータ部材上で環状に配置された複数の磁石と、を含み、
前記第2のロータ部材は、内面にねじが形成された穴を有し、
前記第1のロータ部材は、前記第2のロータ部材のまわりに配置されている
、電動アクチュエータ。
【請求項16】
前記ステータは、環状に配置された複数のセグメントを含み、
前記複数のセグメントのそれぞれは、別々のコイルを有している、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
【請求項17】
前記複数のセグメントは、樹脂を用いることによって前記ハウジング内で環状に保持されている、請求項
16に記載の電動アクチュエータ。
【請求項18】
舵柄を有する推進ユニットと、
前記推進ユニットに操舵動作させるための
電動アクチュエータと、を備え、
前記
電動アクチュエータは、
ハウジングと、
往復動可能に前記ハウジングに収容された出力シャフトと、
前記ハウジング内に配置されており、ロータアセンブリとステータとを有し、前記ロータア
センブリの回転により、前記出力シャフトを前記ロータア
センブリに対して軸方向に平行移動させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させるモータと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記電動アクチュエータを前記推進ユニットに結合する結合アセンブリと、
前記ハウジングに取り付けられており、前記モータを駆動して、前記ロータアセンブリを回転させ、前記出力シャフトを前記ハウジングに対して往復動させる操舵制御ユニットと、
前記操舵制御ユニットを前記モータに電気的に接続する電気コネクタと、
前記ハウジングに設けられた開口と、を備え
、
前記電気コネクタは、前記開口内に延びて、前記操舵制御ユニットを前記ステータに電気的に接続しており、
前記操舵制御ユニットの内部は、密閉されている、船舶用操舵システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動アクチュエータに関し、特に、船舶を操舵するための船舶用操舵システム用の電動アクチュエータに関する。
本発明および請求項に係る発明は、請求項に係る発明の有効出願日またはそれ以前に有効であった共同研究契約の1以上の当事者によって、またはその代わりに開発され創作されたものである。請求項に係る発明は、共同研究契約の範囲内で実施された活動の結果物であり、共同研究契約の当事者は、共同研究契約の当事者は、ヤマハ発動機株式会社、マリーンアクイジションコーポレーションおよびマリーンカナダアクイジションインコーポレイテッドである。
【背景技術】
【0002】
ダビッドソン(Davidson)らの名前で2017年4月20日に公開された特許文献1は、ハウジングと、往復動可能にハウジングに収容された出力シャフトとを備える、電動アクチュエータを開示している。スクリューアセンブリは、ハウジング内に配置され、出力シャフトに結合されている。スクリューアセンブリは、複数の環状ローラと、複数の環状ローラに取り囲まれた中央スクリューとを含む。環状ローラは、中央スクリューを中心に回転可能である。モータは、ステータおよびロータを含む。ロータは、環状ローラに噛み合う内穴を有する。ロータの回転により、中央スクリューは、ロータに対して軸方向に平行移動し、出力シャフトは、ハウジングに対して往復動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2017/0106959号明細書
【文献】国際公開第2013/1123208号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、船舶を操舵制御するための船舶用操舵システム用の電動アクチュエータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、船舶の推進ユニットに操舵動作させるための電動アクチュエータを提供する。電動アクチュエータは、ハウジングと、往復動可能にハウジングに収容された出力シャフトとを含む。モータは、ハウジング内に配置されている。モータは、ロータアセンブリとステータとを有する。ロータアセンブの回転は、出力シャフトをロータアセンブに対して軸方向に平行移動させ、出力シャフトをハウジングに対して往復動させる。結合アセンブリは、ハウジングに取り付けられている。結合アセンブリは、電動アクチュエータを船舶の推進ユニットに結合してもよい。操舵制御ユニットは、ハウジングに取り付けられている。操舵制御ユニットは、モータを駆動して、ロータアセンブリを回転させ、出力シャフトをハウジングに対して往復動させる。
【0006】
電動アクチュエータは、操舵制御ユニットをステータに電気的に接続する電気コネクタをさらに含んでいてもよい。ハウジングに開口が設けられていてもよく、電気コネクタは、開口内に延びて、操舵制御ユニットをステータに電気的に接続していてもよい。操舵制御ユニットの内部は、密閉されていてもよい。電気コネクタは、ロータアセンブリの位置を検出する転流センサボードと、ステータに動力を供給するモータ接続部と、を含んでいてもよい。転流センサボードは、余剰のオフセットしたセンサがそれぞれの組に設けられた3組のセンサ群を含んでいてもよい。それぞれの組に設けられた第1のセンサは、ステータに対して第1の方向に進んだタイミングのために配置されていてもよく、それぞれの組に設けられた第2のセンサは、ステータに対して第2の方向に進んだタイミングのために配置されていてもよい。第1の方向と第2の方向とは、互いに反対の方向であってもよく、ロータアセンブリの回転に基づいて、互いに反対である2つの操舵方向にそれぞれ対応していてもよい。
【0007】
電動アクチュエータは、ブレーキをさらに含んでいてもよい。ブレーキは、電磁回路とブレーキパッドとを含んでいてもよい。電磁回路は、磁石とコイルアセンブリとを含んでいてもよい。磁石は、ブレーキパッドを押付位置に引っ張る磁場を発生してもよい。ブレーキパッドは、コイルアセンブリが電流によって励起されたときに、解放位置に動かされてもよい。ブレーキパッドは、第1の摩擦面および第2の摩擦面に押し付けられてもよい。第1の摩擦面および第2の摩擦面は、それぞれ環状で、互いに同心であってもよい。
コイルアセンブリは、位置合わせのためにハウジング内で回転できるようになった環状のコイルアセンブリであってもよい。ブレーキパッドは、第1のしきい値電流と第2のしきい値電流との間の電流によってコイルアセンブリが励起されたときに、解放位置に動かされてもよい。本体に収容された磁石リテーナが設けられていてもよく、ブレーキ強度および電流しきい値を設定するために、磁石リテーナと本体との間の空隙が設けられていてもよい。
【0008】
電動アクチュエータは、ハウジングの両端にそれぞれ配置された2つのエンドグランドをさらに含んでいてもよい。各エンドグランドは、フローティングシールハウジング内に配置された環状のシールを含んでいてもよく、各フローティングシールハウジングは、Oリングによって密閉されていてもよい。フローティングシールハウジングは、出力シャフトからごみを掻き取るためのスクレーパとして機能する鋭角の縁を有するラジアルリップを含んでいてもよい。フローティングシールハウジングは、出力シャフトと同心であるヒール部を含んでいてもよく、ヒール部が横荷重を受けたとき、ヒール部は、出力シャフトとともに径方向に移動する。
【0009】
本発明は、添付図面を参照しながら、単なる一例としてのみ与えられる本発明の実施形態の以下の説明からより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】電動アクチュエータをそれぞれ有する複数の推進ユニットを備えた船舶の斜視図である。
【
図2】
図1の推進ユニットのうちの1つの電動アクチュエータの第1の側面の斜視図である。
【
図3】
図1の推進ユニットのうちの1つの電動アクチュエータの第2の側面の斜視図である。
【
図4】
図2および
図3の電動アクチュエータの分解斜視図である。
【
図5】
図2および
図3の電動アクチュエータの縦断面図である。
【
図6】
図2および
図3の電動アクチュエータの部分分解斜視図である。
【
図7】
図2および
図3の電動アクチュエータのステータの斜視図である。
【
図8A】
図2および
図3の電動アクチュエータの電気コネクタの斜視図である。
【
図8B】
図2および
図3の電動アクチュエータの電気コネクタの別の斜視図である。
【
図9】
図2および
図3の電動アクチュエータの操舵制御ユニット用のカバーの内側の斜視図である。
【
図10】
図2および
図3の電動アクチュエータ用のロータアセンブリの分解斜視図である。
【
図11】
図2および
図3の電動アクチュエータ用の出力シャフトの分解斜視図である。
【
図12】
図2および
図3の電動アクチュエータ用のブレーキの分解斜視図である。
【
図13】
図2および
図3の電動アクチュエータのブレーキの部分分解斜視図である。
【
図14】
図2および
図3の電動アクチュエータのブレーキの別の部分分解斜視図である。
【
図15】押付位置にある
図2および
図3の電動アクチュエータ用のブレーキの部分断面立面図である。
【
図17】解放位置にある
図2および
図3の電動アクチュエータ用のブレーキの部分断面立面図である。
【
図19】
図2および
図3の電動アクチュエータ用のエンドグランドの分解斜視図である。
【
図20】
図2および
図3の電動アクチュエータ用のエンドグランドの部分断面立面図である。
【
図21】
図20のエンドグランドのフローティングシールハウジングの一部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面のうち、まず、
図1を参照すると、この例では4機の船外エンジン(船外機)の形態である複数の推進ユニット、すなわち、左舷エンジン12、左舷中央エンジン14a、右舷中央エンジン14bおよび右舷エンジン16を備えた船舶10が示されている。しかしながら、他の例では、推進ユニットは、任意の数または形態の推進ユニットであってもよい。船舶10は、また、ヘルム22に取り付けられたステアリングホイール20を支持する制御ステーション18、制御ヘッド24、およびジョイスティック26を備えている。制御ステーション18は従来のものであり、特許文献2に開示されているような、ステアリングホイール20およびヘルム22、または、ジョイスティック26を用い、左舷エンジン12、左舷中央エンジン14a、右舷中央エンジン14b、および右舷エンジン16を操舵する。特許文献2の開示は、参照により本明細書に援用される。制御ステーション18は、第1の表示インターフェース28および第2の表示インターフェース30をさらに含む。この例では、第1の表示インターフェースは、ナビゲーション情報を表示する表示インターフェースであり、第2の表示インターフェースは、船内システム情報を表示する表示インターフェースである。
【0012】
左舷エンジン12、左舷中央エンジン14a、右舷中央エンジン14b、および右舷エンジン16のそれぞれには、それぞれのエンジンを操舵する電動アクチュエータが備えられている。
図2および
図3は、左舷エンジン12の電動アクチュエータ40を示す。左舷中央エンジン14a、右舷中央エンジン14b、および右舷エンジン16のための電動アクチュエータは、構造および機能において左舷エンジン12のための電動アクチュエータ40と実質的に同一であることは、当業者に理解されるであろう。したがって、左舷中央エンジン14a、右舷中央エンジン14b、および右舷エンジン16のための電動アクチュエータは、本明細書では詳細に説明しない。電動アクチュエータ40は、ハウジング42の他に、往復動可能にハウジング42に収容された出力シャフト44を含む。電動アクチュエータ40が左舷エンジン12に取り付けられると、出力シャフト44の軸方向運動が船舶10に対して防止される一方、ハウジング42が出力シャフト44に沿って、船舶10に対して直線的に往復動することは、当業者に理解されるであろう。ハウジング42のこの相対的な直線的運動は、左舷エンジン12の舵柄(tiller)46に操舵力を与え、従来と同様に左舷エンジン12を操舵する。
【0013】
ハウジング42に取り付けられた結合アセンブリ48が存在する。結合アセンブリ48は、この例では、ボールジョイントアセンブリであり、ハウジング42を左舷エンジン12の舵柄46に結合させる。ハウジング42には操舵制御ユニット50も取り付けられている。したがって、操舵制御ユニット50は、従来のように船舶10の他の場所にあるのとは対照的に、電動アクチュエータ40と一体である。操舵制御ユニット50を船舶10の制御ステーションと通信させる入力部、例えば、入力部52が存在する。操舵制御ユニット50を電動アクチュエータ40と一体化すると、従来のシステムでは必要な多数のワイヤ/ハーネスの必要性がなくなって配線が簡素化され、操舵制御ユニットとアクチュエータとの間の電圧降下が減少する。
【0014】
図4は、電動アクチュエータ40の分解図であり、この例では、操舵制御ユニット50のカバー54が、操舵制御ユニット50の内部56の電気部品を覆っており、操舵制御ユニット50の内部56が、アクチュエータハウジング42と一体になっている。ガスケット58は、カバー54と操舵制御ユニット50の内部56との間で用いられており、操舵制御ユニット50およびアクチュエータハウジング42を密閉している。電動アクチュエータ40は、以下の一般的な構成要素、すなわち、
図5に最もよく示されるように、ハウジング42の内部66に配置されたステータ60、ロータアセンブリ62、およびブレーキ64をさらに含む。ハウジング42は、両端において、エンドグランド(end gland)68およびエンドグランド70によって密閉されている。操舵制御ユニット50の電気部品は、ハウジング42内に配置されている部品から概ね離されている。しかしながら、
図6を参照すると、電気コネクタ72は、ハウジング42に設けられた開口74内に延びており、ステータ60を操舵制御ユニット50に電気的に接続している。ガスケット76は、電気コネクタ72の周りに用いられている。
【0015】
ステータ60は、複数のセグメント、例えば、ほぼ環状の形態で配置されたセグメント78aおよび78bを含み、この例では、保持リング80によって最初からほぼ環状の形状に保持されている。セグメント78aおよび78bは、ハウジング42に収容され、保持リング80が取り除かれる。セグメントは、その後、エポキシ樹脂(図示せず)でステータの周りを固める(potting)ことによって、ハウジング42内にほぼ環状の形態で保持されてもよい。エポキシ樹脂は、ガスケット76によってハウジング42の内部66に密閉される。セグメントは、ステータ60を異なるサイズのハウジングに適合させるために、遊びを伴ったほぼ環状の形態で最初から配置されてもよい。セグメントのそれぞれは、別々の電気巻線コイルを有しており、例えば、図示されたコイル82aおよび82bは、それぞれ、セグメント78aおよび78b用である。この配置により、端部の回動を減少させることができる。ステータ60は、また、
図7に最もよく示されるように、複数の開口、例えば、開口86aおよび86bを有するリードフレーム84を含み、コイル82aおよび82bは、それぞれ、開口86aおよび86bを通って、電気コネクタ72によって操舵制御ユニット50に圧着および配線される。ステータ60のリードフレーム84は、また、
図7に示す複数の開口90a、90b、および90cを有する部分88を含み、開口90a、90b、および90cは、電気コネクタ72によってステータ60の位置合わせおよび接続を行うために、それぞれの締結具92a、92b、および92cを収容している。電気コネクタ72には、ステータ60と電気コネクタ72との位置合わせを可能にするダウエルピン(dowel pin)93aおよび93bが挿入される。電気コネクタ72には、また、電気コネクタを適所に保持する複数の締結具94a、94b、94c、および94dが挿入される。この配置は、操舵制御ユニット50の内部56の電気部品をハウジング42の内部66の部品から離す。
【0016】
電気コネクタ72は、
図8Aおよび
図8Bに詳細に示されている。電気コネクタ72は、複数のセンサを有する転流センサボード、この例では、1つの列をなす複数のホール効果センサを有するホール効果センサボード96を含む。この例では、電動アクチュエータ40が三相電気モータを有するため、3組のホール効果センサ群98a、98b、および98cが存在する。交流電流は、正から負状態への曲線に従って経時的に変動する。三相電流のそれぞれの成分は、同じパターンに従うが、時間的に離間している。それぞれの電流相は、3組のホール効果センサ群をすべて使用する。3組のホール効果センサ群98a、98b、および98cは、1対1の関係で、3つのホール効果センサ接続部100a、100b、および100cに結合されている。電気コネクタ72は、また、複数のモータ接続部102a、102b、102cおよび対応するモータピン103a、103b、103c、ならびに複数のブレーキ接続部104a、104bおよび対応するブレーキピン105a、105bを有する。
【0017】
次に
図9を参照すると、操舵制御ユニット50のカバー54の内側部分102には、第1の接続部106および第2の接続部108が設けられている。第1の接続部106は、ホール効果センサ接続部100a、100bおよび100c、ならびにブレーキピン105aおよび105bに接続している。第2の接続部108は、モータ接続部102a、102b、および102cに接続している。それによって、操舵制御ユニット50は、ステータ60、ロータアセンブリ62、およびホール効果センサボード96、を含むモータに接続される。ロータアセンブリ62は、
図10に最もよく示されており、複数の磁石、例えば、磁石スリーブ110にほぼ環状に接着されている磁石111aおよび111bを収容する複数のスロット(図示せず)が設けられた磁石スリーブ110を有する第1のロータ部材109を含む。保持リング113は、磁石111aおよび111bを予備的に保持している。磁石スリーブ110は、内面にねじが形成された穴114を有する第2の回転部材112に取り付けられている。アンギュラコンタクト軸受116を設けることにより、ロータアセンブリ62は回転するようになっている。ロックワッシャ118およびロックナット120も設けられている。
【0018】
ホール効果センサボード96は、磁石111a、111bの相対位置を検出し、ステータ60とタイミングが合わされる。ホール効果センサボード96は、それぞれの方向に進んだタイミングで時間調整される。ホール効果センサボード96は、磁石111a、111bの相対位置を検出し、ステータ60とタイミングが合わされる。ホール効果センサボード96は、それぞれの方向に進んでタイミング調整される。したがって、ステータ60は、発生した磁場が磁石111aおよび111bの回転位置のわずかに前方にあり、前記磁場が磁石111aおよび111bを引っ張って、ロータアセンブリ62を回転させるように、モータ接続部102a、102bおよび102cによって動力が与えられる。
図8Aにおけるホール効果センサ群の第1の組と呼ばれる、ホール効果センサボード96上のホール効果センサ群98a、98b、および98cのそれぞれの組は、第1のホール効果センサ99aと、余剰のオフセットした第2のホール効果センサ99bとを有している。3組のホール効果センサ群98a、98b、および98cのそれぞれにおける1つ目のホール効果センサは、第1の回転方向に進んだタイミングのために配置されており、3組のホール効果センサ群98a、98b、および98cのそれぞれにおける2つ目のホール効果センサは、第2の回転方向に進んだタイミングのために配置されている。第1の回転方向と第2の回転方向は、互いに反対であり、ロータアセンブリ62の回転に基づいて、互いに反対である船舶10の2つの操舵方向にそれぞれ対応付けられている。ホール効果センサ群98a、98b、および98cのそれぞれの組における2つの異なるホール効果センサを使用することにより、ホール効果センサ群98a、98b、および98cのそれぞれの組は、第1の回転方向に進んだタイミングと第2の回転方向に進んだタイミングを可能にしながら、製造公差を「吸収」することができる。さらに、ホール効果センサ群98a、98b、および98cの任意の組における複数のホール効果センサのうちの1つが故障した場合、この複数のホール効果センサのうちの他の1つはフェイルセーフとして機能してもよい。
【0019】
図5に示すように、ロータアセンブリ62は、
図11に詳細に示す出力シャフト44を収容し、この例では、出力シャフト44は、ローラスクリューアセンブリ122、第1のシャフト部124、および第2のシャフト部126を含む。ローラスクリューアセンブリ122は、中央スクリュー128と、中央スクリューの周りを遊星のように回転することができるが、中央スクリュー128に対して軸方向に平行移動しない複数のローラ、例えば、ローラ130aおよび130bとを有する。ローラ130aと130bは、環状のエンドプレート131aと131bによって位置合わせされている。ローラスクリューアセンブリ122は、
図10に示されている内面にねじが形成された、ロータアセンブリ62の穴114に収容されている。ロータアセンブリ62の回転は、
図3および
図4に示す出力シャフト44をハウジング42に対して往復動させる。電動アクチュエータ40が左舷エンジン12に取り付けられると、出力シャフト44の軸方向運動が船舶10に対して防止される一方、ハウジング42が出力シャフト44に沿って船舶10に対して直線的に往復動する。ハウジング42のこの相対的な直線的運動は、左舷エンジン12の舵柄46に操舵力を与え、従来と同様に左舷エンジン12を操舵する。緊急時は、通常動作時に出力シャフトの回転を防止するロックナット(図示せず)を緩めて、出力シャフト44を手動で回転させてもよい。
【0020】
電動アクチュエータ40のブレーキ64は、
図12に詳細に示されている。ブレーキ64は、電磁回路142を収容する環状本体140を有する。電磁回路142は、磁石リテーナ144と、複数の磁石、例えば、永久磁石148aおよび148bを保持する磁石ホルダ146と、ブレーキコイルアセンブリ150とを含む。磁石リテーナ144は、磁石および磁場を保持する。磁石リテーナ144、磁石ホルダ146、および永久磁石148aおよび148bは、
図13に詳細に示されている。他の例では、環状磁気リングが存在してもよい。
図12を再び参照すると、ブレーキ64は、ベアリング154に圧入されているハブ152をさらに含む。ベアリング154は、環状本体140にすきまばめされている。ベアリング154は、ハブ152と同心の環状本体140を保持する。これにより、ブレーキアセンブリ64は、ロータ部材62をハウジング42に位置合わせする。ブレーキアセンブリ64は、ロータ部材62およびハウジング42と一体化される前に、サブアセンブリー(部分組立品)として組み立てられ、製造時のモジュールとして試験されてもよい。保持リング156は、バックアップ保持として機能する。ベアリング154は、ハブ152がロータアセンブリ62とともに回転するようにしている。複数の屈曲部、例えば、弓形屈曲部158a、158b、および158cは、ハブ152によって径方向に保持され、ハブ152とともに回転する。環状のブレーキパッド160は、電磁石回路142とハブ152との間に配置されている。ブレーキパッド160は、屈曲部158a、158b、および158cによってハブ152に連結されている。したがって、ブレーキパッド160も、ハブ152とともに回転する。ハブ152、ブレーキパッド160、ならびに屈曲部158a、158b、および158cは、
図14に詳細に示されている。
【0021】
図15および
図16は、本体140と磁石リテーナ144との間の環状空間または環帯空間162内に配置されたコイルアセンブリ150を示す。環帯空間162は、コイルアセンブリ150よりも断面が大きい。これにより、コイルアセンブリ150が環帯空間162内を移動できるので、電動アクチュエータ40の組み立て中に、コイルアセンブリ150のコネクタ164を電気コネクタ72と位置合わせして、
図8Bに示されるブレーキ接続部104aおよび104bに接続することができる。環帯空間162内のコイルアセンブリ150の動きは、回転および/または径方向の動きであってもよい。本体140と磁石リテーナ144との間には、また、空隙166が存在する。
【0022】
永久磁石148aおよび148bは、ブレーキパッド160が第1の摩擦面168および第2の摩擦面170に接する押付位置にブレーキパッド160を引っ張る磁場を発生させる。この例では、第1の摩擦面168は本体140の肩部であり、第2の摩擦面170は、磁石リテーナ144の環状面である。ブレーキトルク、またはブレーキパッド160と第1の摩擦面168および第2の摩擦面170との間の摩擦力は、ロータアセンブリ62にねじり結合されているハブ152の回転を防止するのに十分である。したがって、
図15および
図16に示すように、ブレーキ64は、コイルアセンブリ150にエネルギーが供給されて、ブレーキパッド160が解放位置に移動するまで、通常は押付位置にある。
【0023】
図17および
図18は、解放位置にあるブレーキ64を示しており、コイルアセンブリ150にエネルギーが与えられ、永久磁石148aおよび148bが発生する磁場を向け直すのに十分な磁場をコイルアセンブリ150が発生している。屈曲部158a、158b、および158cは、第1の摩擦面168および第2の摩擦面170から離れたブレーキパッド160を解放位置に付勢している。ブレーキパッド停止部172は、この例では、ハブ152の環状リップであり、環状リップは、ブレーキ64が解放位置にあるときに、第1の摩擦面168および第2の摩擦面170から離れたブレーキパッド160の移動を、ハブ152が自由に回転できるように制限する。ブレーキパッド停止部172は、ブレーキ64が解放位置にある場合の第1の摩擦面168および第2の摩擦面170からのブレーキパッド160の最大距離を設定する。最大距離は、ブレーキ64が再接合できるように設定されている。
【0024】
コイルアセンブリ150は、電流を受けることによってエネルギーをもらう。しかしながら、この例では、ブレーキ64は、コイルアセンブリ150に供給される電流が第1のしきい値電流と第2のしきい値電流との間にある場合にのみ解放位置に作動される。第1のしきい値電流は、例えば約0.6アンペアであってもよく、第2のしきい値電流は約1.2アンペアであってもよく、または、第1のしきい値電流は約0.8アンペアであってもよく、第2のしきい値電流は約1.0アンペアであってもよい。このような電流は、電流の引き込み(current draw)の設計限界内でブレーキ64の一貫した解放を確実にする。
【0025】
本体140と磁石リテーナ144との間の空隙166は、ブレーキが解放位置にある場合にブレーキ強度および電流しきい値を設定する。これにより、所望の最小ブレーキトルクを維持しながら、ブレーキを解放位置に移動させるのに必要な電流が最小限に抑えられる。ブレーキトルクは、電動アクチュエータ40のモータの出力トルクよりも小さくてもよい。この場合、電動アクチュエータ40のモータは、ブレーキが故障したときにブレーキ64を無効にできる。ブレーキトルクは、バックドライブトルクよりも大きくてもよい。この場合、ブレーキ64は、モータが故障したときに出力シャフト44の動きを制限できる。ブレーキは、船舶を牽引する際に重要である、船舶に搭載されたエンジンの動きの制限も行うことができる。
【0026】
ブレーキ64は、コイルアセンブリ150に供給される電圧の極性を反転させるためのHブリッジを操舵制御ユニット内に備えてもよい。この場合、ブレーキ64が解放位置から押付位置に作動する速度が上昇する。ブレーキトルクも増加する。Oリング174は、回転減衰力を与えるためにロータアセンブリの外周に嵌められている。ブレーキ64の本体140にある支持レッジ(support ledge)176は、ブレーキ64の熱膨張を最小にする。
【0027】
エンドグランド68は、
図19~
図21に詳細に示されている。エンドグランド68は、環状本体178を含む。環状本体178は、フローティングシールハウジング(floating seal housing)180およびブッシング182を収容する。ブッシング182は、内側シール184と外側シール186との間に配置されている。内側シール184には内側シール付勢部188が設けられ、外側シール186には外側シール付勢部190が設けられている。外側シール186および外側シール付勢部190は、シールハウジング180における溝192に収容されている。環状本体178とシールハウジング180との間には、シール、この例では、Oリング194が配置されている。Oリング194は、シールハウジング180の凹状壁198上にある。これにより、フローティングシールハウジング184に対してOリング194がセンタリングされる。シールハウジング180には、第1のラジアルリップ200および第2のラジアルリップ202が設けられる。第1のラジアルリップ200は弾性を有しており、エンドグランド68内へのシールハウジング180の取り付けを容易にする。第2のラジアルリップ202は、鋭角の縁を有しており、この縁は、出力シャフト44からごみを掻き取るためのスクレーパとして機能し、安定性および出力シャフト追跡(output shaft tracking)を提供する。シールハウジング180には、また、Oリング194の取り付けを容易にする面取り部204が設けられている。シールハウジング180の後壁206は、安定性のために環状本体178にぴったり重なっている。シールハウジング180の後方ヒール部208は、出力シャフト44と同心であり、剛性のある低摩耗材料で形成されている。Oリング194は、出力シャフト44からシールハウジング180に負荷が加わったときに、シールハウジング180が径方向に移動できるようにしている。これにより、シールハウジング180の第2のラジアルリップ202および後方ヒール部208の摩耗が軽減される。
【0028】
図22は、ティラーアーム46に結合された電動アクチュエータ40を示す。磁気位置目標物(magnetic position target)210は、操舵制御ユニット50内の結合アセンブリ48に取り付けられており、絶対位置センサ212aおよび212bは、電動アクチュエータ40に取り付けられている。絶対位置センサ212aおよび212bは、磁気位置目標物210の位置に基づいて操舵位置を検出する。操舵位置は、操舵角と呼ばれる場合がある。操舵動作がティラーアーム46に与えられると、操舵制御ユニット50ならびに絶対位置センサ212aおよび212bは、出力シャフト44に対して軸方向に動く。操舵動作がティラーアーム46に与えられると、結合アセンブリ48および磁気位置目標物210は回転する。結合アセンブリ48は、磁気位置目標物210の湾曲面216を駆動する湾曲面214を有する。湾曲面214および湾曲面216は、製造公差および外部荷重による潜在的な回転ずれに対処するために、出力シャフト44の軸方向の回転自由度を確保する。
【0029】
当業者であれば理解されるように、前述の詳細な説明の多くは、例示に過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。