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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】害虫等点検装置
(51)【国際特許分類】
   A01M 1/00 20060101AFI20230519BHJP
【FI】
A01M1/00 Q
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019192773
(22)【出願日】2019-10-23
(65)【公開番号】P2021065142
(43)【公開日】2021-04-30
【審査請求日】2022-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000133445
【氏名又は名称】株式会社ダスキン
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100118625
【弁理士】
【氏名又は名称】大畠 康
(72)【発明者】
【氏名】田中 豊一
(72)【発明者】
【氏名】原田 曜男
(72)【発明者】
【氏名】濱田 剛
(72)【発明者】
【氏名】西田 悟
(72)【発明者】
【氏名】三宅 稔
(72)【発明者】
【氏名】小橋 伸二
(72)【発明者】
【氏名】加藤 誠一
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-085981(JP,A)
【文献】特開2016-211955(JP,A)
【文献】特開2006-048584(JP,A)
【文献】特開2011-087553(JP,A)
【文献】特開2016-212767(JP,A)
【文献】特開2015-154732(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象施設の複数の点検箇所のトラップに害虫等が捕獲されているか否かの点検を行うための害虫等点検装置であって、
バーコードリーダーと、ディスプレイと、入力部と、制御部と、記憶部と、を有しており、
前記記憶部は、前記複数の点検箇所が設定された前記対象施設を示す点検箇所一覧図と、前記点検箇所の各々に付設されたバーコードの識別情報に紐付けされた、前記点検箇所の各々に関する個別情報と、を記憶しており、
前記バーコードリーダーは、前記バーコードから前記識別情報を取得するようになっており、
前記制御部は、取得された前記識別情報に基づいて前記点検箇所を特定し、当該点検箇所の点検結果入力画面を、前記ディスプレイに表示させる、入力画面表示部を、有しており、
前記入力部は、前記点検結果入力画面に点検結果を入力する結果入力部と、点検の終了を入力する終了入力部と、を有しており、
前記制御部は、点検の終了が入力されると、前記点検箇所一覧図の前記点検箇所に前記点検結果が表示された点検結果一覧図を、前記ディスプレイに表示させる、点検結果表示部を、有しており、
前記入力部は、前記点検結果一覧図を前記記憶部に記憶させるための確定指示を入力する確定入力部を、有しており、
前記制御部は、前記確定指示が入力されると、前記点検結果が未入力の前記点検箇所である未点検箇所の有無を判断する、未点検有無判断部と、前記未点検有無判断部の判断が「有」の場合に警告を発する警告部と、を有している、
ことを特徴とする、害虫等点検装置。
【請求項2】
前記対象施設を示す施設図を撮影可能なカメラを、更に有しており、
前記制御部は、前記カメラで撮影された前記施設図を前記ディスプレイに表示させる第1施設図表示部と、表示された前記施設図に前記複数の点検箇所を設定する第1点検箇所設定部と、を有しており、
前記第1点検箇所設定部は、表示された前記施設図において、前記点検箇所を指定して、当該点検箇所に付設された前記バーコードの前記識別情報と当該点検箇所に関する前記個別情報とを紐づけして前記記憶部に記憶させるようになっている、
請求項1記載の害虫等点検装置。
【請求項3】
前記入力部は、前記対象施設を示す施設図を作画可能な作画入力部を、有しており、
前記制御部は、作画された前記施設図を前記ディスプレイに表示させる第2施設図表示部と、表示された前記施設図に前記複数の点検箇所を設定する第2点検箇所設定部と、を有しており、
前記第2点検箇所設定部は、表示された前記施設図において、前記点検箇所を指定して、当該点検箇所に付設された前記バーコードの前記識別情報と当該点検箇所に関する前記個別情報とを紐づけして前記記憶部に記憶させるようになっている、
請求項1記載の害虫等点検装置。
【請求項4】
前記警告部は、(a)前記未点検箇所が有ることを示す文字及び/又は記号を、前記ディスプレイに表示させ、及び/又は、(b)音、振動、及び光の、少なくとも一つを発する、第1警告作動部を、有している、
請求項1~3のいずれか一つに記載の害虫等点検装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記確定指示が入力されると、前記未点検箇所の数である未点検数を検出する、未点検数検出部を、有しており、
前記警告部は、検出された前記未点検数を前記ディスプレイに表示させる第2警告作動部を、有している、
請求項4記載の害虫等点検装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記確定指示が入力されると、前記未点検箇所を特定する、未点検箇所特定部を、有しており、
前記警告部は、特定された前記未点検箇所を、前記点検結果が入力されている前記点検箇所とは区別して、前記ディスプレイに表示させる、第3警告作動部を、有している、
請求項4又は5に記載の害虫等点検装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記警告部による警告の後に更に前記確定指示が入力されると、(c)確認を促す文字及び/又は記号を、前記ディスプレイに表示させ、及び/又は、(d)音、振動、及び光の、少なくとも一つを発する、確認促進部を、有している、
請求項1記載の害虫等点検装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象施設の複数の点検箇所のトラップに害虫等が捕獲されているか否かの点検を行うための害虫等点検装置に関する。なお、「害虫等」とは、例えば、シロアリ、ゴキブリ、飛翔虫、ネズミ等である。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1~9等には、施設における害虫等の発生状況を検出するための装置又はシステムが、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2018-518202号公報
【文献】特許第6277766号公報
【文献】特開2017-42134号公報
【文献】特開2011-87553号公報
【文献】特表2011-520468号公報
【文献】特許第4629802号公報
【文献】特開2006-296432号公報
【文献】特開平10-56935号公報
【文献】実用新案登録第3135594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、利用者は、より簡単且つ確実に害虫等を検出できる装置を望んでいる。
【0005】
本発明は、そのような装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、対象施設の複数の点検箇所のトラップに害虫等が捕獲されているか否かの点検を行うための害虫等点検装置であって、
バーコードリーダーと、ディスプレイと、入力部と、制御部と、記憶部と、を有しており、
前記記憶部は、前記複数の点検箇所が設定された前記対象施設を示す点検箇所一覧図と、前記点検箇所の各々に付設されたバーコードの識別情報に紐付けされた、前記点検箇所の各々に関する個別情報と、を記憶しており、
前記バーコードリーダーは、前記バーコードから前記識別情報を取得するようになっており、
前記制御部は、取得された前記識別情報に基づいて前記点検箇所を特定し、当該点検箇所の点検結果入力画面を、前記ディスプレイに表示させる、入力画面表示部を、有しており、
前記入力部は、前記点検結果入力画面に点検結果を入力する結果入力部と、点検の終了を入力する終了入力部と、を有しており、
前記制御部は、点検の終了が入力されると、前記点検箇所一覧図の前記点検箇所に前記点検結果が表示された点検結果一覧図を、前記ディスプレイに表示させる、点検結果表示部を、有しており、
前記入力部は、前記点検結果一覧図を前記記憶部に記憶させるための確定指示を入力する確定入力部を、有しており、
前記制御部は、前記確定指示が入力されると、前記点検結果が未入力の前記点検箇所である未点検箇所の有無を判断する、未点検有無判断部と、前記未点検有無判断部の判断が「有」の場合に警告を発する警告部と、を有している、
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、点検箇所のトラップに付与されたバーコードを読んで、点検結果入力画面を呼び出し、それに入力するだけであるので、点検作業を簡素化できる。しかも、点検の終了を入力した際に、未点検箇所が有ると、警告が発せられるので、未点検箇所が生じるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態の害虫等点検装置の構成を示すブロック図である。
図2】点検箇所一覧図を示す図である。
図3】トラップの斜視図である。
図4】制御部のブロック図である。
図5】入力部のブロック図である。
図6】点検結果入力画面を示す図である。
図7】点検結果一覧図を示す図である。
図8】「未点検あり」が表示された点検結果一覧図を示す図である。
図9】施設図を示す図である。
図10】施設図に点検箇所を設定する様子を示す図である。
図11】点検箇所の個別情報を記入する表を示す図である。
図12】点検前の準備作業のフロー図である。
図13】点検の準備作業のフロー図である。
図14】入力部の別の例を示すブロック図である。
図15】制御部の別の第1例を示すブロック図である。
図16】制御部の別の第2例を示すブロック図である。
図17】未点検数が表示された点検結果一覧図を示す図である。
図18】制御部の別の第3例を示すブロック図である。
図19】制御部の別の第4例を示すブロック図である。
図20】確認促進文章が点検結果一覧図に重ねて表示された様子を示す図である。
図21】確認促進の作業のフロー図である。
図22】確定登録した旨の文章が点検結果一覧図に重ねて表示された様子を示す図である。
図23】制御部の別の第5例を示すブロック図である。
図24】登録確認文章が点検結果一覧図に重ねて表示された様子を示す図である。
図25】トラップの別の例の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の害虫等点検装置の構成を示すブロック図である。この害虫等点検装置10は、ディスプレイ1、入力部2、制御部3、記憶部4、バーコードリーダー5、及びカメラ6を、備えている。装置10は、タブレットコンピュータである。ディスプレイ1及び入力部2は、タッチパネルで構成されている。制御部3は、CPU、ROM、RAM等により、実現されている。記憶部4は、ハードディスクドライブである。ディスプレイ1、入力部2、制御部3、記憶部4、及びカメラ6は、装置10の本体100に設けられている。バーコードリーダー5は、本体100に外付けされている。カメラ6は、対象施設を示す施設図、及び、対象施設に設定された点検箇所を、撮影可能である。
【0010】
なお、装置10としては、スマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータ、又はその他の携帯情報端末を、用いてもよい。また、ディスプレイ1としては、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイを用いてもよい。また、入力部2としては、キーボード又はマウスを用いてもよい。また、記憶部4としては、フラッシュメモリを用いてもよい。また、バーコードリーダー5は、本体100に設けられてもよい。更に、カメラ6は、本体100に外付けされてもよい。
【0011】
記憶部4は、図2に示される「点検箇所一覧図」と、点検箇所毎の「個別情報」と、を記憶している。点検箇所一覧図D1では、対象施設を示す施設図D0において9個の点検箇所X1~X9が設定されている。個別情報は、点検箇所X1~X9の各々に付設されたバーコードの識別情報に紐付けされた、点検箇所X1~X9の各々に関する情報であり、具体的には、(1)点検対象種別、(2)場所備考、及び(3)点検箇所の目印画像である。識別情報は、「バーコードNo.」である。なお、「バーコードNo.」としては、数字だけでなく、文字や記号を含む情報を採用してもよい。点検箇所X1~X9の各々には、図3に示されるように、バーコード91が付与されたステーショントラップ9が設置されている。個別情報は、各々のトラップ9に付与されたバーコード91の識別情報に、紐付けされている。「点検対象種別」は、例えば、ゴキブリ、飛翔害虫、ネズミ、シロアリ等である。「場所備考」は、例えば、玄関右側、裏口付近等のことである。なお、図3のトラップ9は、ゴキブリ、飛翔害虫、及びネズミに対して、好ましく用いられる。
【0012】
バーコードリーダー5は、バーコード91から識別情報を取得するようになっている。
【0013】
制御部3は、図4に示されるように、入力画面表示部31、点検結果表示部32、未点検有無判断部33、警告部34、第1施設図表示部35、及び第1点検箇所設定部36を、有している。また、入力部2は、図5に示されるように、結果入力部21、終了入力部22、及び確定入力部23を、有している。
【0014】
入力画面表示部31は、バーコードリーダー5によって取得された識別情報に基づいて、点検箇所を特定し、当該識別情報に紐付けされている個別情報を含む当該点検箇所の点検結果入力画面T1を、ディスプレイ1に表示させるようになっており、全ての点検箇所の各々について点検結果入力画面T1を表示できる。図6は、点検結果入力画面T1を示している。この画面T1では、バーコードNo.、点検対象種別、及び対象種別の種類が、表示されるとともに、種類毎に、成虫と幼虫と全体の捕獲数を記入するための表が、表示されている。
【0015】
結果入力部21は、点検結果入力画面T1の表に点検結果を入力するようになっている。具体的には、表中の記入箇所をタップして数字列を読み出し、該当する数字をタップして確定ボタン(図示せず)をタップする。
【0016】
終了入力部22は、最後の点検箇所の点検結果入力画面T1に対する結果入力部21による入力が終わったと判断した際に、点検の終了を入力するようになっている。具体的には、終了(OK)ボタン201をタップする。
【0017】
点検結果表示部32は、終了入力部22によって点検の終了が入力されると、点検箇所一覧図D1の全ての点検箇所X1~X9に点検結果が記載された、点検結果一覧図D2を、ディスプレイ1に表示させるようになっている。図7は、点検結果一覧図D2を示している。点検結果一覧図D2では、点検済の点検箇所X1~X5と、点検した後にトラップ9を交換した点検箇所X6と、害虫等の捕獲が認められた点検箇所X7とが、異なる色に着色されて表示されており、未点検の点検箇所X8、X9は、無色で表示されている。
【0018】
確定入力部23は、点検結果一覧図D2を記憶部4に記憶させるための確定指示を入力するようになっている。具体的には、点検完了ボタン202をタップする。
【0019】
未点検有無判断部33は、確定入力部23によって確定指示が入力されると、点検結果が未入力の点検箇所である「未点検箇所」の有無を判断するようになっている。
【0020】
警告部34は、未点検有無判断部33の判断が「有」の場合に警告を発するようになっている。具体的には、警告部34は、第1警告作動部341を有している。第1警告作動部341は、図8に示されるように、点検結果一覧図D2が表示されている画面において、「未点検あり」の文字203と注意記号204とを表示するようになっている。
【0021】
第1施設図表示部35は、図9に示されるように、カメラ6で撮影された施設図D0をディスプレイ1に表示させるようになっている。
【0022】
第1点検箇所設定部36は、図10に示されるように、表示された施設図D0に複数の点検箇所を設定するようになっている。具体的には、第1点検箇所設定部36は、ディスプレイ1上において、施設図D0の、トラップ9を設置する箇所を、タップすることによって、図11に示されるように、当該箇所すなわち当該点検箇所の個別情報を記入する表T2を表示し、その表に記入を行うようになっている。第1点検箇所設定部36は、表示された施設図D0において、点検箇所を1つ1つ指定して、点検箇所のトラップ9に付設されたバーコード91の識別情報と当該点検箇所に関する個別情報とを紐づけして記憶部4に記憶させるようになっている。
【0023】
次に、害虫等点検装置10の動作について、図を参照しながら説明する。なお、図中の「S」はステップの略である。
【0024】
(点検前準備)
図12は、点検前の準備作業のフロー図である。
【0025】
[1]対象施設の施設図D0を、カメラ6で撮影して、ディスプレイ1に表示する(S1)。
[2]表示された施設図D0に、第1点検箇所設定部36によって、点検箇所を1つずつ設定する(S2)。
[3]第1点検箇所設定部36によって、全ての点検箇所を設定する(S3)。
[4]第1点検箇所設定部36によって、全ての点検箇所の識別情報と個別情報とを、点検箇所一覧図と共に、記憶部4に記憶させる(S4)。
[5]これにて、準備作業が終了する(S5)。
【0026】
こうして、施設図D0に複数の点検箇所を設定できる。
【0027】
(点検の実施)
図13は、点検の実施作業のフロー図である。
【0028】
[1]バーコードリーダー5によって、1つの点検箇所のトラップ9のバーコード91から識別情報を取得する(S11)。
[2]入力画面表示部31によって、識別情報に紐付けされた個別情報を含む、当該点検箇所の点検結果入力画面T1を、ディスプレイ1に表示する(S12)。
[3]結果入力部21によって、点検結果入力画面T1に点検結果を入力する(S13)。
[4]全ての点検箇所に対して、S11~S13を繰り返す(S14)。
[5]終了入力部22によって、点検の終了を入力する(S15)。
[6]点検結果表示部32によって、点検結果一覧図D2を、ディスプレイ1に表示する(S16)。
[7]確定入力部23によって、確定指示を入力する(S17)。
[8]未点検有無判断部33によって、未点検箇所の有無を判断する(S18)。
[9]未点検箇所が「有」の場合、警告部34によって、警告を発する(S19)。一方、未点検箇所が「無」の場合、点検を終了する(S20)。
【0029】
上記構成の装置10によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)点検箇所X1~X9のトラップ9に付与されたバーコード91を読んで、点検結果入力画面T1を呼び出し、それに入力するだけであるので、点検作業を簡素化できる。
【0030】
(2)対象施設の施設図D0を、カメラ6で撮影して、点検箇所を設定できるので、点検箇所の設定を容易に実行できる。
【0031】
(3)点検の終了を入力した際に、未点検箇所が有ると、警告が発せられるので、未点検箇所が生じるのを防止できる。
【0032】
[変形形態]
第1実施形態に比して、次のような構成を採用してもよい。
【0033】
(1)図14に示されるように、入力部2が作画入力部24を有しており、図15に示されるように、制御部3が、第1施設図表示部35及び第1点検箇所設定部36に代えて、第2施設図表示部37及び第2点検箇所設定部38を有している。なお、この場合、装置10は、カメラ6を備えていなくてもよい。
【0034】
作画入力部24は、対象施設を示す施設図D0図9)を作画できるようになっている。
【0035】
第2施設図表示部37は、作画された施設図D0をディスプレイ1に表示させるようになっている。
【0036】
第2点検箇所設定部38は、図10に示されるように、表示された施設図D0に複数の点検箇所を設定するようになっている。具体的には、第1点検箇所設定部36と同様に作動する。
【0037】
本形態によっても、第1実施形態と同様に、対象施設の施設図D0に複数の点検箇所を簡単に設定できる。
【0038】
(2)第1警告作動部341が、未点検箇所が有ることを示す「文字及び/又は記号」に加えて又は代えて、音、振動、及び光の、少なくとも一つを発する。これによれば、使用者の聴覚に警告できるので、警告効果を向上できる。
【0039】
例えば、装置10にスピーカーを設ければ「音」を発することができ、装置10にバイブレーターを設ければ「振動」を発することができ、装置10にランプを設ければ「光」を発することができる。
【0040】
(3)図16に示されるように、制御部3が、未点検数検出部61を有しており、警告部34が、第2警告作動部342を有している。なお、制御部3は、図14及び図15に示されている他の構成を、更に採用してもよい。
【0041】
未点検数検出部61は、確定入力部23によって確定指示が入力されると、未点検箇所の数である「未点検数」を検出するようになっている。
【0042】
第2警告作動部342は、図17に示されるように、検出された「未点検数」(ここでは「2ヶ所」)を点検結果一覧図D2と共にディスプレイ1に表示させるようになっている。
【0043】
本形態によれば、未点検箇所の数を知ることができるので、追加点検の確実性を向上できる。
【0044】
(4)図18に示されるように、制御部3が、未点検箇所特定部62を有しており、警告部34が、第3警告作動部343を、有している。なお、制御部3は、図14図15、及び図16に示されている他の構成を、更に採用してもよい。
【0045】
未点検箇所特定部62は、確定入力部23によって確定指示が入力されると、未点検箇所を特定するようになっている。
【0046】
第3警告作動部343は、特定された未点検箇所を、点検結果が入力されている点検箇所とは区別して、ディスプレイ1に表示させるようになっている。第3警告作動部343は、例えば、未点検箇所を、点滅させる等することによって、区別するようになっている。
【0047】
本形態によれば、未点検箇所を容易に発見できるので、追加点検の確実性を向上できる。
【0048】
(5)制御部3が、図19に示されるように、確認促進部63を有している。なお、制御部3は、図14図15図16、及び図18に示されている他の構成を、更に採用してもよい。
【0049】
確認促進部63は、警告部34による警告の後に更に確定入力部23によって確定指示が入力されると、(c)確認を促す文字及び/又は記号を、点検結果一覧図D2に重ねて、ディスプレイ1に表示させ、及び/又は、(d)音、振動、及び光の、少なくとも一つを発するようになっている。例えば、図20に示されるように、未点検箇所が有ることの確認を促す文章205が表示される。
【0050】
なお、音、振動、及び光を発するための構成は、上記(2)と同じ構成を採用できる。
【0051】
図21は、確認促進の作業のフロー図である。
【0052】
[1]警告部34によって警告が発せられ(S21)、確定入力部23によって確定指示が入力されると(S22)、図20に示されるように、確認を促す文章205が表示される(S23)。
[2]確定登録しても良いか否かを判断する(S24)。
[3]「はい」をタップした場合、図22に示されるように、確定登録した旨の文章206が点検結果一覧図D2に重なってディスプレイ1に表示され、「閉じる」ボタン207をタップすると、点検は終了する(S25)。一方、「いいえ」をタップした場合、点検結果一覧図D2のみがディスプレイ1に表示され、未点検箇所のトラップ9のバーコード91をバーコードリーダー5によって読むと、当該未点検箇所の点検結果入力画面T1が表示され、その画面の表に点検結果を入力できるようになっている(S26)。
【0053】
本形態によれば、未点検箇所に対する追加点検を実施したか否かを、確認できる。
【0054】
(6)制御部3が、図23に示されるように、確認登録部64を有している。なお、制御部3は、図14図15図16図18、及び図19に示されている他の構成を、更に採用してもよい。
【0055】
確認登録部64は、未点検箇所が無い場合でも、すなわち、警告が発せられていない場合でも、確定入力部23によって確定指示が入力されると、図24に示されるように、登録の許否を確認する文章208を点検結果一覧図D2に重ねてディスプレイ1に表示させるようになっている。
【0056】
(7)制御部3の各部を実行するためのプログラムは、装置10に予めインストールされていてもよく、又は、装置10に通信ネットワークを介して接続されているサーバから、装置10にダウンロードしてインストールされてもよい。
【0057】
(8)記憶部4を、装置10に通信ネットワークを介して接続しているサーバに、設けてもよい。
【0058】
(9)点検箇所一覧図D1は、装置10に通信ネットワークを介して接続されているサーバから、装置10にダウンロードしてもよい。これによれば、装置10は、第1第1施設図表示部35及び第1点検箇所設定部36、及び、第2施設図表示部37及び第2点検箇所設定部38を、不要にできる。
【0059】
(10)図25は、トラップ9の別の例を示す分解図である。このトラップ9は、シロアリに対して好ましく用いられる。バーコード91は、蓋90の裏側に貼り付けられている。
【0060】
(11)バーコード91は、トラップ9に直接貼り付けなくてもよく、トラップ9の周辺の他の物に貼り付けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の害虫等点検装置は、未点検箇所が生じるのを防止できるので、産業上の利用価値が大である。
【符号の説明】
【0062】
1 ディスプレイ
2 入力部
21 結果入力部
22 終了入力部
23 確定入力部
24 作画入力部
3 制御部
31 入力画面表示部
32 点検結果表示部
33 未点検有無判断部
34 警告部
341 第1警告作動部
342 第2警告作動部
343 第3警告作動部
35 第1施設図表示部
36 第1点検箇所設定部
37 第2施設図表示部
38 第2点検箇所設定部
4 記憶部
5 バーコードリーダー
6 カメラ
61 未点検数検出部
62 未点検箇所特定部
63 確認促進部
9 トラップ
91 バーコード
10 害虫等点検装置
100 本体
D0 施設図
D1 点検箇所一覧図
D2 点検結果一覧図
T1 点検結果入力画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25