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特許7282083フィラメントを押出およびスパンボンド布の製造のための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】フィラメントを押出およびスパンボンド布の製造のための装置
(51)【国際特許分類】
   D01D 5/08 20060101AFI20230519BHJP
   D01D 5/098 20060101ALI20230519BHJP
   D01D 4/02 20060101ALI20230519BHJP
   D04H 3/16 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
D01D5/08 C
D01D5/098
D01D4/02
D04H3/16
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020519358
(86)(22)【出願日】2018-10-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 EP2018076909
(87)【国際公開番号】W WO2019068764
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-09-28
(31)【優先権主張番号】17195185.8
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】507127314
【氏名又は名称】レンチング アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100149076
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 慎介
(72)【発明者】
【氏名】サグレル-フォリク,イブラヒム
【審査官】伊藤 寿美
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-028227(JP,A)
【文献】特開2001-040566(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0056956(US,A1)
【文献】特表2017-515010(JP,A)
【文献】特表2014-531527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01D 1/00-13/02
D04H 1/00-18/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィラメント(2)の押出のための装置(1)であって、
少なくとも2列の連続した列に配置され、紡糸液を押出すことによってフィラメント(2)を形成するための押出開口部(4)を有する、複数の押出細管(3)と、
フィラメント(2)の押出方向に本質的に配向されるガス流を少なくとも押出開口部(4)の周辺に生成するための、複数の、ガス流を発生させるための手段(7、8、10)と
ガス出口プレート(11)と、を含み、
ガス流を発生させるための手段(7、8、10)が、押出開口部(4)の周辺に配置され、押出方向に配向されるガス流を生成するように設計されているか、または、ガス供給開口部(7)がベースプレート(5)に隣接して設けられている場合は、ガス流を押出方向に吐出するように構成されている、ガス出口開口部(10)を追加的に含み、
ガス出口プレート(11)内にガス出口開口部(10)が形成され、
押出細管(3)が、押出カラム(6)内に配置され、押出カラム(6)が、ベースプレート(5)から突出し、前記ベースプレート(5)と一体に形成され
ガス出口プレート(11)が、ベースプレート(5)および押出カラム(6)と一体に形成されることを特徴とする、装置(1)。
【請求項2】
ガス流を発生させるための手段(7、8、10)が、少なくとも2つのガス供給開口部(7)を含み、ガス供給開口部(7)が、ベースプレート(5)に隣接して配置され、互いに反対側に位置し、フィラメント(2)の押出方向に本質的に垂直に配向されるガス流をガス供給開口部(7)の周辺に生成するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
押出カラム(6)の外部形状が、円筒形、円錐形、直方体、オベリスク形、ピラミッド形、またはそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置(1)。
【請求項4】
押出細管(3)が、押出細管(3)の残りの部分の形状と異なる形状の入口部分(12)を示すことを特徴とする、請求項1-3のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項5】
入口部分(12)の形状が、円筒形、円錐形、正方形、矩形、円形、楕円形、およびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の装置(1)。
【請求項6】
押出開口部(4)の形状が、円形、楕円形、三角形、正方形、矩形、T形、H形、U形、Y形、およびZ形からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1-5のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項7】
押出カラム(6)の少なくとも一部分が、
- 押出カラム(6)の長さ
- 押出カラム(6)の外部形状
- 押出カラム(6)の外径
- 押出細管(3)の入口部分(12)の存在
- 入口部分(12)の形状
- 押出開口部(4)の形状
から選択される少なくとも1つの特性において、押出カラム(6)の別の部分と異なることを特徴とする、請求項1-6のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項8】
本質的に矩形の基本形を有することを特徴とする、請求項1-のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項9】
押出カラム(6)当たり1つの押出細管(3)が設けられることを特徴とする、請求項1-のいずれか一項に記載の装置(1)。
【請求項10】
少なくとも1つの押出カラム(6)であって、その中に2つ以上の押出細管(3)が設けられた押出カラム(6)を含むことを特徴とする、請求項1-のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
フィラメント(2)の押出のための、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、EVA、EMA、EVOH、可融性コポリマー、PBT、PPS、PMP、PVA、PLAから選択される熱可塑性樹脂の溶融物、またはリヨセル紡糸液からのスパンボンド布の製造のための、請求項1-10のいずれか一項に記載の装置(1)の使用。
【請求項12】
請求項1-10のいずれか一項に記載の装置(1)を製造する方法であって、ベースプレート(5)、押出カラム(6)、およびガス供給開口部(7)、ならびにガス出口プレート(11)を、基材から一緒に一体に形成することによって製造するステップを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィラメントの押出のための装置であって、少なくとも2列の連続した列に配置され、紡糸液を押出すことによってフィラメントを形成するための押出開口部を有する、複数の押出細管と、フィラメントの押出方向に本質的に配向されるガス流を少なくとも押出開口部の周辺に生成するための、複数の、ガス流を発生させるための手段とを含む、装置に関する。
【0002】
さらに、本発明は、フィラメントの押出のための装置を製造する方法に関する。
【0003】
本発明は、フィラメントの押出およびスパンボンド布の製造のための装置であって、基材から一体に作製することができ、多列設計を有する頑丈な押出カラムから構成され、種々の溶融物および溶液から幾何学的に異なる形の極細フィラメントを押出す際に高スループットが可能になるような様々な様式で構築することができるという点で、単純化された製造、組立の容易さ、多様な設計、および高スループットという要件を満たす、装置である。
【背景技術】
【0004】
数十年にわたって、種々のポリマー溶融物および溶液から高温のガス流によって極細繊維およびフィラメントを製造するために、多種多様なノズルを用いる様々な方法が使用されてきた。このようにして製造された繊維およびフィラメントはそれぞれ、次いで有孔面上に、例えば、ドラムまたはコンベヤベルト上に不織布として堆積させることができる。使用される方法およびポリマーに応じて製造された不織布は、次いで直接巻取られるか、または最初に後処理され、次いでその後ロールとして巻取られ、販売用に仕上げされる。製造コストをさらに削減するように、少なくとも一貫した品質で不織布のスループットを上げ、エネルギー需要を削減することは、スパンボンドウェブ産業における最も大きな最適化領域である。
【0005】
US3543332に記載されるように、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、酢酸セルロース、および多くの他の可融性または可溶性物質を原料として使用することができる。US6306334、US8029259、およびUS7922943に記載されるように、リヨセルドープからスパンボンドウェブの製造のための方法も開発されている。別の例として、デンプンからのスパンボンドウェブの製造がUS7939010に記載されている。使用される原料は、その特性、とりわけレオロジーにおいて非常に大きく異なる場合があるため、ノズルの設計の柔軟性および適応性に対する要求が増大している。
【0006】
メルトブローン法によるスパンボンド布の製造に従来使用されているノズルは、単列ノズルと多列ノズルとに大別することができる。
【0007】
US3825380に記載されるような単列ノズルは、溶融物および溶液からのスパンボンド布の製造に実際に使用することができるが、溶融物または溶液それぞれの粘度によっては、圧力損失が非常に高くなり、よって最大スループットが非常に低くなることがある。極細繊維化および高スループット化の需要を満たすために、US6245911およびUS7316552に記載されるように単列ノズルも実際にさらに開発に供されているが、設計は、幾何学的に、また製造技術の面で、既にその限界に達している。例えば、開発の過程で、ノズル当たりのスループットを上げるために押出細管間の距離が次第に縮小されたが、これによってノズル部品を製造する際の支出および歳差運動も増加しただけでなく、運転中の紡糸不良のリスクも高くなった。単列ノズルのスループットは、使用される溶融物または溶液それぞれのおよび選択された運転パラメータに応じて、10kg/時/m~100kg/時/mの範囲である。
【0008】
スループットを上げるために、US4380570に記載されるような多列ニードルノズルが開発されてきた。それによって、溶融物または溶液それぞれが、幾つかの列および間隙を有するノズルを通して、中空針を介して押出される。針の領域が生じるため、単列ノズルと比較してノズル当たりのスループットを上げることができる。
【0009】
不利な点は、中空針が周囲のガス流によって過度に振動したり曲がったりしないように、それらを複雑な支持プレートで支えなければならないことである。製造および組立中に精密な針が損傷することは常に危険である。損傷の程度によっては、修復が非常に高価になる場合もあり、レーザードリルおよびレーザー溶接機などの特殊な製造ツールがなければ行えない場合もある。支持プレートはまた、追加的な製造費、さらにノズル内のガス流の圧力低下を引き起こす。
【0010】
ノズルの下端では、中空針がガスフロー出口プレートから突出している。ガスフロー出口プレートは、中空針周辺にガス流を均等に分散させ、高吐出速度に加速するために必要である。最も単純な場合、ガスフロー出口孔が各中空針の周辺に配置され、そこから高温のガス流が出て、フィラメントを同伴する。このノズルの設計は、実際に、10kg/時/m~500kg/時/mの範囲内のスループットを実現するが、製造、組立、運転、および洗浄が非常に複雑である。この設計は、高スループットが実現されるものの、様々な原料に適応させるのに必要な柔軟性をもたらすこともできない。US5476616、US7018188、およびUS6364647において、中空針、支持プレート、およびガス出口プレートの設計の最適化が既になされているが、これらの最適化された設計であっても、多数の部品および損傷した針に起因する漏出のリスクは非常に高い。針は、例えば、20mm~70mmの間の長さを有することもあるので、ニードルノズル内の圧力損失は単列ノズル内より高くなる。ノズルが長くなると、これによって撓みに起因する静力学に関連する問題が引き起こされる。しかし、経済的な理由から、設備の有効幅、スループット、および費用対効果を上げるために、開発は、最大5m以上の長さを有するより長いノズルを対象にするべきである。
【0011】
既に述べたノズルのタイプに加えて、US7922943によるラバールノズルなどの代替設計が存在するが、これも多くの個別の部品から構成されており、高スループットならびに製造および組立の容易さの要件を満たしていない。
【0012】
これまで、単列ノズルと多列ノズルのいずれも、ほとんど手間をかけずに製造、組立、および運転可能な設計を有しておらず、より高いスループット、より長いノズル、より低い運転コスト、および多種多様な原料から作製された不織材料の少なくとも一貫した品質に対する需要があることから、本発明の目的は、新たなノズル設計によって生じた要件を満たすことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
・ 本発明は、ノズルの製造、組立、および運転を可能な限り単純化しながら、異なる繊維形状および不織布を製造するために、押出細管、押出開口部の吐出形状、および空気流に対する設計の自由度を可能な限り拡大することを目的とする。
・ 本発明の別の目的は、溶融物または溶液それぞれの側とガス流側の両方での圧力損失を最小化することにある。これは、一方では、ノズルの長さ1メートルあたりのスループットを上げることであり、もう一方では、より長いノズルを、ほとんど手間をかけずに製造することができるようにノズルの撓みを低減させることであると推察される。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、本発明の目的は、ベースプレートから突出し、前記ベースプレートと一体に形成された押出カラム(extrusion column)内に、押出細管が配置されることで実現される。
【0015】
さらに、本発明の目的は、フィラメントの押出のための装置を製造する方法によって実現される。
【0016】
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項に記載する。
【0017】
本発明による装置は、ベースプレートと一体に形成された押出カラムを含み、ここで、ベースプレートおよび押出カラムは、基材から一緒に一体に形成される。この新たなタイプのノズルは頑丈な押出カラムから構成され、この押出カラムは、多列設計および大口径によって、溶融物または溶液それぞれの側で、圧力損失をわずかにし、スループットを高くすることができる。
【0018】
本発明による装置は、例えば、フライス削りまたはエッチングなどの除去製造の分野からの製造法によって、基材ブロックから製造することができる。例えば、基材は金属であってもよい。さらなる除去製造法は、この例示的な言及から当業者には明らかであろう。あるいは、本発明による装置は、例えば、三次元印刷法などの付加製造の分野からの製造法によって製造することができる。選択的レーザー溶融法および熱溶解積層法が例として挙げられる。さらなる付加製造法は、この例示的な言及から当業者には明らかとなろう。さらに、本発明による装置は、一次成形または基礎成形によって、例えば鋳込成形によって製造することができる。
【0019】
しかしながら、少量の空気で多種多様な形の極細繊維およびフィラメントを製造するために、押出オリフィスは小さな設計物を有してもよく、様々な形状に構成されてもよい。
【0020】
本発明をより良く説明するために、本発明による装置の好ましい実施形態に基づいて、以下の図に本質的な特徴を示す。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】押出カラム、押出細管、ガス供給開口部、およびガスフロー分配器を有する本発明による装置の概略側面図である。
図2】本発明による装置の斜視図である。
図3】装置の押出カラムの様々な形の外部形状を示す図である。
図4】装置の押出細管の様々な形の内部形状を示す図である。
図5a-c】a,b:入口部分の様々な設計形態の形状の概略側面図である。c:入口部分の様々な設計形態の形状および押出細管の配置を示す平面図である。
図6】押出細管の出口での様々な形の押出開口部を示す図である。
図7a-b】a:出口で空気流に影響を及ぼすガスフロー出口プレート、および様々な形状のガス出口開口部の概略側面図である。b:出口で空気流に影響を及ぼすガスフロー出口プレート、および様々な形状のガス出口開口部の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、フィラメント2の押出のための本発明による装置1の好ましい実施形態の概略側面図を示す。装置1は、少なくとも2列の連続した列に配置された複数の押出細管3を有する。押出細管3は、紡糸液を押出すことによってフィラメント2を形成するための押出開口部4を有する。装置1は、フィラメント2の押出方向に本質的に配向されるガス流を少なくとも押出開口部4の周辺に生成するための、複数の、ガス流を発生させるための手段7、8、10をさらに含む。本発明による装置1では、押出細管3は、押出カラム6内に配置され、押出カラム6は、ベースプレート5から突出し、前記ベースプレート5と一体に形成される。装置1は、カラムノズルとも呼ばれる。
【0023】
ガス流を発生させるための手段7、8、10は、ガスフロー分配器8(さらには図示せず)、およびベースプレート5に隣接して配置された少なくとも2つのガス供給開口部7を含む。装置のさらなる実施形態によれば、ガス流を発生させるための手段は、ガス出口開口部10(図7aおよび図7bに図示する)も含む。ガス供給開口部7は、互いに反対側に位置し、フィラメント2の押出方向に対して本質的に垂直に配向されるガス流をガス供給開口部7の周辺に生成するように構成される。
【0024】
図1は、押出カラム6、押出細管3、およびガスフローダクト9を含む装置1をさらに示す。上部で、溶融物または溶液それぞれが押出細管3内に入り、底部でフィラメント2として押出される。ガス流は、ガス供給開口部7を介してガスフロー分配器8内に横方向に入り、ガスフローダクト9内で個々の押出カラム6に搬送され、押出カラム6によって押出開口部4に向けて偏向される。
【0025】
図1に示すような本発明による装置1は、一体に製造することができることが示されている。スパンボンドウェブの製造に必要とされる形状のすべては、多種多様な製造法を使用して基材のブロックに組み込むか、または、例えば、鋳込成形もしくは付加製造法によって、製造中に基材から一緒に作り出すことができる。この場合、押出カラム6の内部形状は、圧力損失を劇的に低減させることができるために、溶融物または溶液それぞれの押出条件に重要である。
【0026】
驚くべきことに、溶融物および溶液からの不織布の製造は、本発明を用いると、ガスフロー出口プレートがなくても機能することが示されている(先行技術の装置には必要である)。押出カラム6の外部形状、およびそれらの相互の配置、すなわち、それらから生じるガスフローダクト9の形は、ガス流の方向を変えるのに、それを加速するのに、および押出されたフィラメント2を牽引するのに十分である。
【0027】
本発明によれば、押出カラム6が十分に安定であり、ガス流によって曲げられるか、または振動が引き起こされるおそれがないために、支持プレートも必要とされない。
【0028】
溶融物または溶液それぞれは、押出細管3内に入り、押出開口部4まで流動する。同時に、ガス流が、ガスフロー分配器8およびガス供給開口部7を介して、フィラメントの押出方向に本質的に垂直に、装置1の長手方向の両側に供給される。ガス流は、押出カラム6の間に形成されたガスフローダクト9を通して誘導される。ガス流は両側から衝突するので、それらは押出カラム6に沿って、押出開口部4に向けて誘導され、加速される。押出細管3を出るとき、押出された溶融物または溶液それぞれのフィラメントは、高温のガス流に高速で同伴され、牽引される。ガス流の乱流のために、牽引されたフィラメント2は、ドラムまたはコンベヤベルト(図示せず)それぞれの上に不規則な配置で置かれ、不織布として堆積される。
【0029】
装置1の利点は、ニードルノズルとは対照的に、基材から一体に製造することができるか、または基材ブロックから製造することができ、複雑な方法で長く細い管をプレートに挿入し、溶接もしくは接着する必要がないことである。ガスフローダクト9は、例えば機械的に除去され、これによって同時に押出カラム6が生じる。これによって装置1の製造が単純化され、安定性が増大する。結果的に、支持プレートの製造および取付けも不要となる。その上、装置1の製造または組立中に針が曲がるリスクがもはやなくなる。
【0030】
ガスフロー分配器8を介して入ったガス流は、ガスフローダクト9を介して、押出開口部4に向けて誘導され、加速される。驚くべきことに、0.1~3バール、好ましくは0.3~1.5バール、より好ましくは0.5~1.0バールのガス流の予圧でのガスフローダクト9を通したこの偏向によって、ガスフロー出口プレートの使用を必要とすることなく押出開口部4で20~250m/秒の速度になることが示された。結果的に、装置1を用いると、ガスフロー出口プレート11を通してガスを搬送しなくても不織布を製造することができる。よって、装置1の製造、組立、および運転に関連する手間が低減するように、さらなるノズル部品を省略することができる。
【0031】
追加的に、図1にはガス出口プレート11が設けられている。ガス出口プレート11、特に多種多様な形状を有するもの(図7参照)を、フィラメント2の牽引、不織材料の堆積、製品の品質、および必要なガスの分量に影響を及ぼすために、任意選択により追加的に使用することができる。
【0032】
図1および図7に示すように、これらのガス出口プレート11内に、押出開口部4の周辺に配置されたガス出口開口部10が、任意選択によりガス供給開口部7に加えて設けられてもよい。ガス出口開口部10は、押出方向に配向されるガス流を生成するために設計されてもよいし、または、ガス供給開口部7がベースプレートに隣接して既に設けられている場合は、ガス供給開口部7によって既に発生されたガス流を押出方向に吐出するように構成されてもよい。
【0033】
装置1の一実施形態では、それに関して、ガス出口プレート11は、ベースプレート5および押出カラム6と一体に形成される。これらは、さらには一体の基材から製造される。
【0034】
前述の実施形態の1つによって製造された装置1は、上部で溶融物または溶液それぞれの分配器に固定されている。ガスフロー分配器8のガスフロー供給ラインへの接続は、装置1の長手方向側、ブロードサイド、または上側のいずれに存在してもよい。装置1は固体片の基材からなるために、紡糸安定性を向上させ、不織布の品質の一貫性を増大させるために、ほとんど手間をかけずに加熱システム(例えば、熱水、熱油、水蒸気、電気加熱器、…)も取付けることができる。
【0035】
ガスフロー分配器8を介した押出カラム6へのガスフロー供給は、図2に示すように装置1の2つの長手方向側にわたって均一に行われる。図2は、本明細書に記載するように、装置1全体が1つの部分で製造することができることを示している。より大きい装置の場合、当然のことながら、本明細書に記載するように製造され、通常の方法で相互接続して装置を形成することができる複数の部分(図示せず)から、それらを構築することも可能である。各部分によって装置1の全体部分が形成され、その際に、先行技術の装置と比較して、上記の製造上および運転上の利点がそれらの全体で保持される。
【0036】
1部分または複数の部分を生成するのに、多くの形状および変形が可能である。押出細管3(図2には図示せず)は、例えば、穿孔されてもよいし、それに対して押出カラム6は、基材ブロックから切削加工されるか、または該部分と一緒に鋳込成形されてもよい。形状に応じて、他の製造法も可能である。押出カラム6は、ガスフローの分配が確保できるのであれば、装置1の幅にわたって群で配置することもできる。この場合、ガスフロー分配器8(図2には図示せず)からの出口の高さおよび形は、変動してもよい。出口ダクトの高さは、5mm~100mm、好ましくは10mm~50mm、より好ましくは15mm~30mmの範囲であるべきである。ガスフロー分配器8の長さは、少なくとも一方の側の最外列の押出カラムから反対側の最後の列の押出カラムまで延びて、すべての押出カラム6がガス流を均等に供給されるようにするべきである。これに関して、安定性の理由から、構成要素の安定性を確保するために、ガスフロー分配器8がウェブによって中断することが必要になる場合もある。さらに、ガスフロー分配器8からの吐出前の乱流を最小限に抑えるために、ガス流を運ぶ部品の表面を研磨することが妥当であることが明らかになった。ガスフロー分配器8の出口の形状は、様々な形に製造することができる。幾つかの例は、連続的な矩形のスロット、幾つかの断続的な矩形のスロット、および幾つかの円形、台形、三角形の断面である。述べた例に加えて、さらなる形状、前記形状と異なる形状との組合せが、装置1に対して可能である。
【0037】
ガス供給開口部7を介してガスフロー分配器8から出てくるガス流の一部分は、押出カラムの最初の列に衝突し、押出開口部4に向けて偏向される。ガス流の残りは、装置のもう一方の側からのガス流に衝突するまで、ガスフローダクト9内で内側の列の押出カラム6の間を流動する。これによって、ガス流を押出カラムの内側の列に沿って押出出口まで誘導するコーン(congestion cone)が明らかに作られる。この偏向作用は、一列の押出カラムで既に機能している。追加のガス出口プレート11を必要とせずにガス流を供給することができる押出カラムの列の数は、押出カラムの設計およびガスダクトの幅に応じて、例えば、1~30列の間、好ましくは2~20列の間、より好ましくは3~8列の間の範囲である。述べた例に加えて、さらなる形状、前記形状と異なる形状との組合せが、装置1に対して可能である。
【0038】
図3は、押出カラム6の外部形状が種々の形を想定できることを示している。押出カラム6の形に応じて、異なる形のガスフローダクト9が生じ、ガス流は異なるように偏向される。流れに影響を及ぼすためのガイドウェッジも、ガスフローダクト9内に形成することができる。
【0039】
ガス流の偏向を促進するために、押出カラム6の外部形状および配置は、図3に図示するように、変動してもよい。その際に、外部形状は、例えば、連続的に、互い違いに、多重に互い違いに(multiply-staggered)、円筒状に、円錐状に、直方体として、オベリスクとして、ピラミッドとして、または異なる形状の組合せとして設計されてもよい。押出カラム6の外部形状は、好ましくは、円筒形、円錐形、直方体、オベリスク形、ピラミッド形、またはそれらの組合せからなる群から選択される。「組合せ」とは、外部形状が押出カラムの長さにわたって変化することを意味する。例えば、押出カラム6は、その長さの大部分にわたって円筒形であるが、その先端では円錐として構成されてもよい。
【0040】
押出カラム6は、繊維の繊度に変化を生み出すために、長さが等しくても、または異なっていてもよい。
【0041】
押出カラム6の長さは、底部から先端まで、10mm~200mmの間、好ましくは20mm~100mmの間、より好ましくは30mm~60mmの間であってもよい。円筒形の押出カラム6の場合、外径は、押出細管3の内部形状および押出カラム6の長さに応じて、3mm~30mmの間、好ましくは6mm~20mmの間、より好ましくは9mm~15mmの間であってもよい。円錐形の押出カラム6の場合、底面の直径は、3mm~30mmの間、好ましくは6mm~20mmの間、より好ましくは9mm~15mmの間であってもよい。円錐の先端は、0.1mmの直径まで細くすることができる。直方体の押出カラム6、オベリスクおよびピラミッドでは、辺の長さは、3mm~30mmの間、好ましくは6mm~20mmの間、より好ましくは9mm~15mmの間である。述べた例に加えて、さらなる形状、前記形状と異なる形状との組合せが、装置1に対して可能である。
【0042】
押出カラム6は、紡糸安定性を向上させるために、追加的に加熱または冷却することができる。
【0043】
図3は、ガス流の偏向を最適化するために、押出カラム6の間のガスフローダクト9をフローウェッジ(flow wedge)13、段階的変化、および他の形状によって変えることができることを示している。装置1の全長に応じて、押出カラム6の列の数、幅、および形状、ガスフローダクト9の幅が得られる。ガスフローダクト9の幅は、1mm~50mm、好ましくは2mm~40mm、より好ましくは3mm~30mmの範囲である。1つの間隙の間で、押出カラム6間のガスフローダクト9を省略することができる。これによって、幾つかの押出細管3を含む幅広い押出カラム6が得られる。乱流を最小限に抑えるために、押出カラム6およびガスフローダクト8の表面を研磨するべきであることが明らかになった。述べた例に加えて、さらなる形状、前記形状と異なる形状との組合せが、装置1に対して可能である。
【0044】
本発明による装置1の好ましい実施形態によれば、押出カラム6当たり1つの押出細管3が設けられる。代替実施形態では、装置1は、少なくとも1つの押出カラム6を有し、その中に2つ以上の押出細管3が配置される。図3に示す装置1は、例えば、共通の押出カラム6内に配置された、連結された押出開口部4を有する2つの完全に分離した押出細管3を有する。
【0045】
原則として、押出カラム6当たり多数の押出細管3を有する実施形態も可能である。このようにして、装置が、多種多様な材料からの複数の異なるスパンボンドウェブの製造に適しているという利点が得られる。
【0046】
図4は、押出細管3の内部形状が種々の形を想定することができることを示している。形に応じて、溶融物または溶液それぞれの流れが異なるように影響を受け、圧力損失および紡糸挙動が変化する。
【0047】
押出カラム6は、例えば、先行技術の多列ニードルノズルの針より多くの空間を占めるので、必要なスループットを実現するために孔当たりのスループットがはるかに高くなければならない。このために、押出細管3の形状は、使用する材料のレオロジー性に適応していなければならない。図4は、高スループットのために様々な溶融物および溶液の圧力低下を可能な限り低減するために、装置1では、押出細管3の形状を必要に応じて変動させることができることを示している。この場合、押出細管3は、例えば、連続的に、互い違いに、多重に互い違いに、円筒状に、円錐状に、直方体として、オベリスクとして、ピラミッドとして、または異なる形状の組合せとして設計されてもよい。例えば、押出細管3は、その長さの大部分にわたって円筒形であるが、その先端では円錐として構成されてもよい。円錐の先端は、0,09mmの直径まで細くすることができる。押出細管3は、繊維の繊度に変化を生み出すために、長さが等しくても、または異なっていてもよい。既に述べたように、押出細管3は、紡糸安定性を向上させるために、追加的に加熱または冷却することができる。図4に示すように、装置1の好ましい実施形態によれば、押出細管3は、押出細管3の残りの部分の形状と異なる形状の入口部分12を示す。
【0048】
装置1のさらなる実施形態によれば、少なくとも1つの押出細管3は、図4に例として示すように、例えば、2つ以上の押出開口部4を有する。
【0049】
図5a、5b、および5cは、入口部分12の入口の形状、押出細管3の断面および配置または重なりがそれぞれ大きく変動してもよいことを示している。図5a~5cでは、押出細管3の入口部分12の形状の様々な変化が図示され、ここで、図5aおよび図5bは、入口部分12の異なる形状を側面図で示しており、図5cは、異なる入口部分12の平面図を示している。押出細管3の入口部分12の形状は、様々な溶融物および溶液の圧力低下を可能な限り低減してスループットを上げるために、必要に応じて変動させることができる。図5aおよび図5bは、入口部分12の形状を円筒状または円錐状に設計することができることを側面図で示している。入口部分12の形状の距離または重なりが、個々の入口の形の間に存在し得ることが示された。図5cの平面図では、押出細管3の入口部分12の形状が、正方形、矩形、円形、および楕円形でもよいことを図示している。述べた例に加えて、さらなる形状、前記形状と異なる形状との組合せが、装置1に対して可能である。「組合せ」とは、この場合も、入口部分12の形状がその長さにわたって変化することを意味する。さらに、図5cは、幾つかの押出開口部4が共通の入口部分12によって供給されてもよいことを示している。前記入口部分12は、押出細管3にこれらの押出開口部4が接続されたものも供給することができる。
【0050】
図6は、押出細管3の出口での様々な形の押出開口部4を示している。押出細管3の出口での押出開口部4は、非常に異なるように成形することができる。これにより、異なるフィラメント形状および製品特性が得られる。押出細管3の押出開口部4は、押出されたフィラメント2の横断面形を決定し、多種多様な形状を有することができる。図6に示すように、押出開口部4は、とりわけ、円形、楕円形、三角形、正方形、矩形状に、間隙として、半円形として、三日月形として、星形として、台形として、L形として、T形として、U形として、Y形として、またはZ形として設計されてもよい。さらに、押出開口部4はまた、Hの形態に設計されてもよい。円形の押出開口部4の直径は、90μm~700μmの間、好ましくは150μm~500μmの間、より好ましくは200μm~400μmの間の範囲であってもよい。述べた例に加えて、さらなる形状、前記形状と異なる形状との組合せが、装置1に対して可能である。
【0051】
図7aは、ガスフロー出口プレート11を概略側面図で示しており、図7bは、さらなるガスフロー出口プレート11を平面図で示している。ガスフロー出口プレート11は、出口での空気流に影響を及ぼすために使用することができる。ガス出口開口部10の形状では、多くの異なる変形が可能である。これによって、フィラメントの形成および不織材料の製造においてさらなる変化を生じる可能性がもたらされる。ガス出口開口部10の形状は、例えば、円形、矩形、正方形、または三角形であってもよい。円形のガス出口開口部10の場合、直径は、1mm~15mm、好ましくは1.5mm~10mmの間、より好ましくは2mm~8mmの間の範囲である。孔は、例えば、円錐形または円筒形であってもよい。ガスの放出は、押出開口部4の前方または後方で行うことができる。ガス出口開口部10は、1つまたは複数の押出開口部4を取り囲んでもよい。加えて、さらなるガス出口開口部10が、押出開口部4を取り囲むことなくガスフロー出口プレート11に存在してもよい。ガスフロー出口プレート11は、複数のプレート、ピン、ビーム、およびワイヤから形成することもできる。述べた例に加えて、さらなる形状、前記形状と異なる形状との組合せが、装置1に対して可能である。
【0052】
装置1の実施形態によれば、本発明による装置1の押出カラム6の少なくとも一部分は、押出カラム6の長さ、押出カラム6の外部形状、押出カラム6の外径、押出細管3の入口部分12の存在、入口部分12の形状、および押出開口部4の形状から選択される少なくとも1つの特性において、押出カラム6の別の部分と異なっていてもよい。
【0053】
さらなる実施形態では、装置1は、実質的に矩形の基本形を有する。結果として、製造上の利点が実現される。
【0054】
図7bは、幾つかの押出開口部4を、同じガスフロー出口開口部10を介して供給することができることをさらに示している。ガスフロー出口開口部10内に位置する押出開口部4は、共通の押出カラム6(図7bに図示せず)へ向かう押出開口部4である。
【0055】
記載する通りの本発明は、製造費、種々の設計、スループット、組立、大きな長さへの拡張性、および運転に関して既知のノズルより向上している。原料として、他のメルトブローン法に既に使用されているポリオレフィンをホモポリマーおよびコポリマー(例えば、EVA)として使用できるだけでなく、ターポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニル、ナイロン、PC、および他の適切な原料も使用することができる。PP、PE、LDPE、HDPE、LLDPEなどのポリオレフィンは、好ましくはホモポリマーまたはコポリマーとして使用される。酢酸セルロース、デンプン溶液、およびリヨセル溶液も、フィラメントおよびスパンボンド布の製造に関する上述の利点とともに本発明で使用することができる。
【0056】
よって、装置1は、フィラメント2の押出し、および多種多様なポリマー材料からのスパンボンドウェブの製造に使用することができる。これらとして、特に、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、EVA、EMA、EVOH、可融性コポリマー、PBT、PPS、PMP、PVA、PLAなどの熱可塑性樹脂の溶融物、またはリヨセル紡糸液が挙げられ、リヨセル紡糸液の使用が特に好ましい。
【0057】
「リヨセル」という一般名は、BISFA(国際化学繊維規格協会)によって与えられ、セルロースの有機溶媒中溶液から作製されるセルロース繊維を表す。第三級アミンオキシド、特にN-メチル-モルホリン-N-オキシド(NMMO)が、溶媒として好ましく使用される。リヨセル繊維を製造する方法は、例えば、US4,246,221Aに記載されている。他の可能な溶媒は、「イオン性液体」という総称でまとめて示されることが多い。
【0058】
既に述べたように、装置1での不織布の製造では、溶融物または溶液それぞれが装置1に送出され、熱風で牽引され、不織布としてドラムまたはコンベヤベルト上に堆積される。原料に応じて、製造された不織材料は、直接巻取られることもあるし、または最初に洗浄し、後処理および乾燥しなければならないこともある。使用する原料に応じて、本発明の設計は、原料および製造された不織材料が温度によって損傷されない限り、20℃~500℃の間の温度、好ましくは50℃~400℃、より好ましくは100℃~300℃の間の温度で運転することができるように適応させることができる。本発明によれば、装置1は、溶融物側で、10バール~300バールの間、好ましくは20バール~200バールの間、より好ましくは30バール~150バールの間の圧力が効力を生じることができるような立体設計を有することができる。不織材料の製造に必要とされる溶融物または溶液それぞれおよびガス流のスループットは、使用する原料、装置1と貯蔵場所との間の距離、ノズルの設計、および適用する温度に応じて大きく変動し得る。溶融物または溶液それぞれの押出孔当たりの通常のスループットは、1g/孔/分~30g/孔/分、好ましくは2g/孔/分~20g/孔/分、より好ましくは3g/孔/分~10g/孔/分の間の範囲である。1mの長さ、6列、および100個の間隙を有する装置1の場合、これは1080kg/時/mのスループットに相当する。結果として、装置1のスループットはニードルノズルの場合より高く、単列ノズルの場合よりはるかに高い。ガス流の量の通常の範囲は、溶融物または溶液それぞれの1kg当たりのガスのkg数で、10~300kg/kgの間、好ましくは20kg/g~200kg/kg、より好ましくは30kg/kg~100kg/kgの間である。装置1は5m以上の長さまで構築することができるので、5m以上の不織布幅を実現することができる。装置の設計、原料、および運転パラメータに応じて、製造された製品は、1μm~30μm、好ましくは2μm~20μm、より好ましくは3μm~10μmの間の繊維径を有する。スループットおよび移送速度に応じて、単位面積当たり5g/m~1000g/mの間、好ましくは10g/m~500g/mの間、より好ましくは15g/m~200g/mの間の重量を有する不織布を、本発明による装置で製造することができる。
【0059】
フィラメント2の押出のための本発明による装置1は、ベースプレート5、押出カラム6、任意選択によりガス供給開口部7、およびさらに任意選択によりガス出口プレート11を、基材から一緒に一体に形成することによって製造するステップを含む方法で製造される。
図1
図2
図3
図4
図5a-c】
図6
図7a-b】