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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-18
(45)【発行日】2023-05-26
(54)【発明の名称】送信機用直交クロック補正回路
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/00 20060101AFI20230519BHJP
   H03K 5/04 20060101ALI20230519BHJP
   H03K 5/156 20060101ALI20230519BHJP
   H04L 7/033 20060101ALI20230519BHJP
【FI】
H04L7/00 160
H03K5/04
H03K5/156
H04L7/033
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020521513
(86)(22)【出願日】2018-10-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 US2018054043
(87)【国際公開番号】W WO2019079030
(87)【国際公開日】2019-04-25
【審査請求日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】15/788,617
(32)【優先日】2017-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591025439
【氏名又は名称】ザイリンクス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】XILINX INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ザオ, ハイ ビン
(72)【発明者】
【氏名】タン, キー ヒャン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ピン-チュアン
(72)【発明者】
【氏名】フラン, ヨハン
【審査官】川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/100226(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0086002(US,A1)
【文献】韓国公開特許第2003-0042492(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0306554(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0019299(US,A1)
【文献】特開2017-175418(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0266360(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0077857(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 7/00
H03K 5/04
H03K 5/156
H04L 7/033
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同相差動クロック信号と直交位相差動クロック信号を生成するクロック生成器と、
同相クロック信号と、反転同相クロック信号と、直交位相クロック信号と、前記同相差動クロック信号及び前記直交位相差動クロック信号から得られる反転直交位相クロック信号とを含む4相クロック信号に基づいて出力信号を生成するために入力信号をシリアル化するように構成されるマルチプレクサ回路と、
前記4相クロック信号の、前記同相クロック信号および前記反転同相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第1の対と、
前記4相クロック信号の、前記直交位相クロック信号および前記反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第2の対と、
前記4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するように構成される検出回路と、
前記検出回路の出力に基づいて前記デューティサイクル誤差および前記IQ位相不整合の両方を補正するために、前記クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、前記クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を供給するように構成される較正回路と、を備える送信機であって、
前記クロック補正回路の第1の対のそれぞれのクロック補正回路は、第1のインバータ、前記第1のインバータの入力に結合される少なくとも1つの第2のインバータ、前記第1のインバータの出力に結合される少なくとも1つの第3のインバータ、および前記第1のインバータと並列に結合される制御回路を備え、前記クロック補正回路の第1の対の前記制御回路は、前記制御信号の第1の対をそれぞれ受信し、前記クロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路は、第1のインバータ、前記第1のインバータの入力に結合される少なくとも1つの第2のインバータ、前記第1のインバータの出力に結合される少なくとも1つの第3のインバータ、および前記第1のインバータと並列に結合される制御回路を備え、前記クロック補正回路の第2の対の前記制御回路は、前記制御信号の第2の対をそれぞれ受信し、
前記クロック補正回路の第1の対の前記第3のインバータは、前記同相クロック信号および前記反転同相クロック信号をそれぞれ前記検出回路に供給し、前記クロック補正回路の第2の対の前記第3のインバータは、前記直交位相クロック信号および前記反転直交位相クロック信号をそれぞれ前記検出回路に供給する、送信機。
【請求項2】
前記制御回路は、
供給ノードとグランドノードとの間で結合される、第1のpチャネルトランジスタおよび第2のpチャネルトランジスタ、ならびに第1のnチャネルトランジスタおよび第2のnチャネルトランジスタであって、前記第2のpチャネルトランジスタのゲートおよび前記第2のnチャネルトランジスタのゲートは前記第1のインバータの入力に結合され、前記第2のpチャネルトランジスタのドレインおよび前記第2のnチャネルトランジスタのドレインは前記第1のインバータの出力に結合される、第1のpチャネルトランジスタおよび第2のpチャネルトランジスタ、ならびに第1のnチャネルトランジスタおよび第2のnチャネルトランジスタと、
前記第1のpチャネルトランジスタのゲートに結合される第1のデジタル/アナログ変換器(DAC)と、
前記第1のnチャネルトランジスタのゲートに結合される第2のDACと、を備える、請求項1に記載の送信機。
【請求項3】
前記較正回路は、前記クロック補正回路の第1の対および前記クロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路における前記制御回路において前記第1のDACおよび前記第2のDACに結合される、請求項2に記載の送信機。
【請求項4】
前記較正回路は、前記クロック補正回路の第1の対のそれぞれにおいて、前記第1のDACおよび前記第2のDACにそれぞれ、前記制御信号の第1の対を供給し、前記較正回路は、前記クロック補正回路の第2の対のそれぞれにおいて、前記第1のDACおよび前記第2のDACにそれぞれ、前記制御信号の第2の対を供給する、請求項3に記載の送信機。
【請求項5】
前記クロック生成器は、前記クロック補正回路の第1の対を有する第1のクロックバッファに前記同相差動クロック信号を、前記クロック補正回路の第2の対を有する第2のクロックバッファに前記直交位相差動クロック信号を供給する、請求項1から4のいずれか一項に記載の送信機。
【請求項6】
前記較正回路は前記検出回路に制御信号を供給し、前記検出回路は、前記制御信号に応答して、同相デューティサイクル誤差、直交位相デューティサイクル誤差、およびIQ位相誤差を検出するように構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載の送信機。
【請求項7】
前記較正回路は、前記同相デューティサイクル誤差に応答して前記同相クロック信号および前記反転同相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節し、前記直交位相デューティサイクル誤差に応答して前記直交位相クロック信号および前記反転直交位相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節し、前記IQ位相誤差に応答して、前記同相クロック信号および前記反転同相クロック信号、または前記直交位相クロック信号および前記反転直交位相クロック信号のどちらかの前記立ち上がりエッジおよび前記立ち下がりエッジの両方を調節するように構成される、請求項6に記載の送信機。
【請求項8】
送信機におけるクロック補正の方法であって、
クロック生成器を使用して、同相差動クロック信号と直交位相差動クロック信号を生成するステップと、
マルチプレクサ回路を使用して、同相クロック信号と、反転同相クロック信号と、直交位相クロック信号と、前記同相差動クロック信号及び前記直交位相差動クロック信号から得られる反転直交位相クロック信号とを含む4相クロック信号に基づいて出力信号を生成するために入力信号をシリアル化するステップと、
クロック補正回路の第1の対から前記4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力するステップと、
クロック補正回路の第2の対から前記4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力するステップと、
検出回路を使用して、前記4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するステップと、
前記検出回路の出力に基づいて前記デューティサイクル誤差および前記IQ位相不整合の両方を補正するために、較正回路によって、前記クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、前記クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を提供するステップと、を含み、
前記クロック補正回路の第1の対のそれぞれのクロック補正回路は、第1のインバータ、前記第1のインバータの入力に結合される少なくとも1つの第2のインバータ、前記第1のインバータの出力に結合される少なくとも1つの第3のインバータ、および前記第1のインバータと並列に結合される制御回路を備え、前記クロック補正回路の第1の対の前記制御回路は、前記制御信号の第1の対をそれぞれ受信し、前記クロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路は、第1のインバータ、前記第1のインバータの入力に結合される少なくとも1つの第2のインバータ、前記第1のインバータの出力に結合される少なくとも1つの第3のインバータ、および前記第1のインバータと並列に結合される制御回路を備え、前記クロック補正回路の第2の対の前記制御回路は、前記制御信号の第2の対をそれぞれ受信し、
前記方法が、前記クロック補正回路の第1の対の前記第3のインバータによって、前記同相クロック信号および前記反転同相クロック信号をそれぞれ前記検出回路に供給し、前記クロック補正回路の第2の対の前記第3のインバータによって、前記直交位相クロック信号および前記反転直交位相クロック信号をそれぞれ前記検出回路に供給することを更に含む、方法。
【請求項9】
前記クロック補正回路の第1の対を有する第1のクロックバッファに前記同相差動クロック信号を、前記クロック補正回路の第2の対を有する第2のクロックバッファに前記直交位相差動クロック信号を供給することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
検出する前記ステップは、同相デューティサイクル誤差、直交位相デューティサイクル誤差、および同相/直交位相(IQ)の位相誤差を判断することを含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
提供する前記ステップは、
前記同相デューティサイクル誤差に応答して前記同相クロック信号および前記反転同相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節することと、
前記直交位相デューティサイクル誤差に応答して前記直交位相クロック信号および前記反転直交位相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節することと、
前記IQ位相誤差に応答して、前記同相クロック信号および前記反転同相クロック信号、または前記直交位相クロック信号および前記反転直交位相クロック信号のどちらかの前記立ち上がりエッジおよび前記立ち下がりエッジの両方を調節することと、を含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は一般的に、電子回路に関し、特に、送信機用直交クロック補正回路に関する。
【背景技術】
【0002】
直交クロック補正回路は、送信機において、入力クロック信号のデューティサイクル誤差および位相不整合を補償するために使用される。プロセス、電圧、および温度(PVT)の変動を克服するために、直交クロック補正回路によって実施される較正方式は、フォアグラウンド較正またはバックグラウンド較正のどちらかであり得る。フォアグラウンド較正はオンにされた後補正を一回行うのに対し、バックグラウンド較正は温度変動および供給変動を追跡し続ける。直交クロック補正回路がないと、同相クロックと直交位相クロックとの間のいずれのタイミング誤差によっても送信機の後続の段階におけるジッターがはるかに大きくなる。
【0003】
直交クロック補正回路の1つのタイプは、補正プロセスを2つの独立した段階に分割する。1つの段階は同相/直交位相(IQ)不整合を最小化する。もう1つの段階はIQ位相補正クロックのデューティサイクルを補正する。2段階構造によって電力消費が大きくなる。IQ位相補正段階は典型的には、時間遅延を調節するために出力時に可変コンデンサを用いる。デューティサイクル補正段階では典型的には、デューティサイクル誤差を補正するために出力立ち上がり時間および立ち下がり時間を調節するための抵抗アレイが用いられる。その結果、これらの技法の内部負荷により電力消費が大きくなる。
【0004】
電力消費を最小化する直交クロック補正回路を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
送信機における直交クロック補正の技法について説明する。一例では、送信機は、4相クロック信号に基づいて出力信号を生成するために入力信号をシリアル化するように構成されるマルチプレクサ回路と、4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第1の対と、4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第2の対と、4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するように構成される検出回路と、検出回路の出力に基づいてデューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために、クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を供給するように構成される較正回路と、を含む。
【0006】
別の例では、送信機におけるクロック補正の方法は、クロック補正回路の第1の対からの4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力することと、クロック補正回路の第2の対からの4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力することと、4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出することと、検出回路の出力に基づいてデューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために、クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を提供することと、を含む。
【0007】
別の例では、直交クロック補正(QCC)回路は、4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第1の対と、4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第2の対と、4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するように構成される検出回路と、検出回路の出力に基づいてデューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために、クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を供給するように構成される較正回路と、を含む。
【0008】
これらのおよび他の態様は、以下の詳細な説明を参照して理解され得る。
【0009】
上記の特徴を詳細に理解できるように、上に簡潔に要約されたより詳細な説明を、例示の実装形態を参照することにより行うことが可能であり、これら実装形態のいくつかは添付の図面に示されている。しかしながら、添付の図面が単に典型的な例示の実装形態を示すため、この範囲を限定するとみなされるものではないことは、留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】シリアル通信システムの例を示すブロック図である。
図2】一例による送信機の一部分を示すブロック図である。
図3】一例による直交クロック補正(QCC)回路を示すブロック図である。
図4】一例によるクロック補正回路を示す概略図である。
図5】一例による送信機におけるクロック補正の方法を示すフロー図である。
図6】一例によるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相誤差を検出する方法を示すフロー図である。
図7】デューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するためにクロック補正回路を制御する方法を示すフロー図である。
図8】本明細書に説明されるQCC回路が使用可能である例によるプログラマブル集積回路(IC)を示すブロック図である。
図9】本明細書に説明されるQCC回路が使用可能である例によるプログラマブルICのシステムオンチップ(SoC)実装形態を示すブロック図である。
図10】本明細書に説明されるQCC回路が使用可能であるプログラマブルICのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)実装形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
理解を容易にするために、可能な場合、図に共通する同一の要素を指定するために同一の参照符号が使用されている。1つの例の要素が他の例に有益に組み込まれ得ることが考えられる。
【0012】
以降、図を参照してさまざまな特徴について説明する。図が一定尺度で描かれる場合もあるし描かれない場合もあり、同様の構造または機能の要素が図全体を通して同様の参照符号によって表されることは、留意されるべきである。図が特徴の説明を容易にすることのみ意図していることは留意されるべきである。これらの特徴は、特許請求される発明の包括的な説明を意図していないし、特許請求される発明の範囲に関する限定を意図してもいない。さらに、示される例は示される態様または利点全てを有することを必要とするものではない。特定の例と併せて説明される態様または利点は、必ずしもその例に限定されるものではなく、そのように示されない場合でもそのように明示的に説明されない場合でも任意の他の例において実践可能である。
【0013】
送信機における直交クロック補正のための技法について説明する。一例では、直交クロック補正(QCC)回路は、クロック補正回路の第1の対と、クロック補正回路の第2の対と、検出回路と、較正回路とを含む。クロック補正回路の第1の対は、4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力する。クロック補正回路の第2の対は、4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力する。検出回路は、4相クロック信号における、デューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するように構成される。較正回路は、検出回路の出力に基づいてデューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために、クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を供給するように構成される。QCC回路において、IQ位相補正およびDCD補正の2つの段階は、クロック補正の1つの段階にマージされる。段階の全体数が半分になるため、電力消費は低減される。これらのおよびさらなる態様は、図面を参照して後述される。
【0014】
図1は、シリアル通信システム100の一例を示すブロック図である。シリアル通信システム100は、伝送媒体160にわたって受信機126に結合される送信機112を備える。送信機112は、シリアライザ/デシリアライザ(SerDes)116の一部とすることができる。受信機126はSerDes125の一部とすることができる。伝送媒体160は、送信機112と受信機126との間に電気路を含み、プリント回路基板(PCB)トレース、ビア、ケーブル、コネクタ、および減結合コンデンサなどを含むことができる。SerDes116の受信機、およびSerDes125の送信機は、簡潔にするために省略される。いくつかの例では、SerDes116は集積回路(IC)110に配設可能であり、SerDes125はIC120に配設可能である。
【0015】
送信機112は、デジタルベースバンド変調技法を使用してシリアルデータを伝送媒体160上に駆動する。一般に、シリアルデータはシンボルに分割される。送信機112は、それぞれのシンボルを、シンボルにマッピングされるアナログ電圧に変換する。送信機112は、それぞれのシンボルから生成されたアナログ電圧を伝送媒体160に結合する。いくつかの例では、送信機112は、バイナリ非ゼロ復帰(NRZ)変調方式を使用する。バイナリNRZでは、シンボルはシリアルデータの1ビットであり、2つのアナログ電圧はそれぞれのビットを表すために使用される。他の例では、送信機はパルス振幅変調(PAM)などのマルチレベルデジタルベースバンド変調技法を使用し、この場合、シンボルはシリアルデータの複数のビットを含み、3つ以上のアナログ電圧はそれぞれのビットを表すために使用される。
【0016】
送信機112は、クロック生成回路(「クロック生成器150」)と、入力シリアライザ114と、直交クロック補正(QCC)回路300と、マルチプレクサ回路(「MUX回路115」)と、出力ドライバ回路118とを含む。例では、入力シリアライザ114は、Mビットデジタル入力信号を受信し、かつ、1つまたは複数の4ビットデジタル出力信号を出力し、ここで、Mは4を上回る整数(例えば、128ビット)である。いくつかの例では、入力シリアライザ114は(例えば、有限インパルス応答(FIR)フィルタなどを使用して)プリエンファシス等化を行うことができる。このような場合、入力シリアライザ114の出力は、(例においてそれぞれが4のビット幅を有する)プリカーソル出力、メインカーソル出力、およびポストカーソル出力を含むことができる。
【0017】
クロック生成器150は、同相差動クロック信号120I、および直交位相差動クロック信号120Qを生成する。直交位相差動クロック信号120Qにおける遷移は、同相差動クロック信号120Iにおける遷移に対して90度位相がずれている。QCC回路300は、同相差動クロック信号120Iおよび直交位相差動クロック信号120Qを4相クロック信号122に変換する。4相クロック信号122は、同相クロック信号(cki)、反転同相クロック信号(cki_b)、直交位相クロック信号(ckq)、および反転直交位相クロック信号(ckq_b)を含む。クロック信号ckiおよびcki_bの対は、互いに180度位相がずれている。同様に、クロック信号ckqおよびckq_bの対は、互いに180度位相がずれている。クロック信号ckiおよびckqの対は互いに90度位相がずれている。同様に、クロック信号cki_bおよびckq_bの対は互いに90度位相がずれている。QCC回路300は、入力シリアライザ114およびMUX回路115に4相クロック信号122を供給する。QCC回路300は、さらに以下に論じられるように、4相クロック信号122の、同相/直交位相(IQ)の位相誤差補正およびデューティサイクル補正を行う。
【0018】
MUX回路115は入力シリアライザ114のそれぞれの4ビット出力のためのマルチプレクサを含む。MUX回路115におけるそれぞれのマルチプレクサは、入力シリアライザ114の4ビット出力の対応するものを受信する。例えば、MUX回路115におけるマルチプレクサは、この4ビット入力を差動出力信号に多重化する。それ故に、MUX回路115は高速出力信号を生成する。
【0019】
出力ドライバ回路118は、MUX回路115におけるそれぞれのマルチプレクサに対する出力ドライバを含む。出力ドライバ回路118におけるそれぞれの出力ドライバは、MUX回路115の差動出力信号の対応するものを受信する。出力ドライバ回路118の出力ドライバは、伝送媒体160上の差動信号を一括して駆動する。受信機126は、送信される信号の、受信、等化、デシリアル化などのための従来の構成要素を含む。
【0020】
送信機112の具体的な構造が例として示されるが、QCC回路300が図1に示されるものと異なる構造を有する送信機において使用可能であることは理解されたい。
【0021】
図2は、一例による送信機112の一部分200を示すブロック図である。送信機112の一部分200は、MUX回路115におけるマルチプレクサのうちの1つであるMUX115を含む。送信機112の一部分200はまた、QCC回路300を含む。QCC回路300は、同相差動クロック信号120Iおよび直交位相差動クロック信号120Qを受信する。同相差動クロック信号120Iは、正成分信号(cki_p)および負成分信号(cki_n)を含む。直交位相差動クロック信号120Qは、正成分信号(ckq_p)および負成分信号(ckq_n)を含む。QCC回路300は、同相差動クロック信号120Iおよび直交位相差動クロック信号120Qを、4つのシングルエンドクロック信号(すなわち、cki、cki_b、ckq、およびckq_b)を有する4相クロック信号122に変換する電流切換型論理回路(CML)/相補型金属酸化膜半導体(CMOS)変換器202を含む。4相クロック信号122は、クロック信号ckiおよびcki_bを有する同相クロック対122I、およびクロック信号ckqおよびckq_bを有する直交位相クロック対122Qを含む。QCC回路300は、同相クロック対122Iをバッファする同相クロックバッファ302I、および直交位相クロック対122Qをバッファする直交位相クロックバッファ302Qを含む。QCC回路300は、同相クロックバッファ302Iの前のckiとcki_bとの間で交差結合されるゼロ以上のインバータ対206と、同相クロックバッファ302Iの後のckiとcki_bとの間で交差結合されるゼロ以上のインバータ対210とを含むことができる。同様に、QCC回路300は、直交位相クロックバッファ302Qの前のckqとckq_bとの間で交差結合されるゼロ以上のインバータ対208と、直交位相クロックバッファ302Qの後のckqとckq_bとの間で交差結合されるゼロ以上のインバータ対212とを含むことができる。QCC回路300はMUX115に4相クロック信号122を供給する。
【0022】
MUX115xは、4相クロック信号122に加えてD0…D3で指定される4ビット入力を受信する。入力信号D0…D3は直交信号(例えば、遷移間の4つの単位間隔(UI)周期)である。MUX115は、4相クロック信号122を使用して、入力信号D0…D3を(Voutと指定される)差動出力信号204にシリアル化する。差動出力信号204はフルレート信号(例えば、遷移間の1つのUI周期)である。入力信号D0…D3はシングルエンドCMOS信号である。
【0023】
図3は、一例によるQCC回路300を示すブロック図である。QCC回路300は、同相クロックバッファ302Iと、直交位相クロックバッファ302Qと、検出回路308と、較正回路310とを含む。検出回路308は4相クロック信号122(クロック信号cki、cki_b、ckq、およびckq_b)を受信する。検出回路308はまた、(Nが正の整数である)較正回路310によって生成されるNビット制御信号330を受信する。検出回路308は、さらに後述されるように、制御信号332を生成する。検出回路308は制御信号332を較正回路310に供給する。
【0024】
較正回路310は、制御信号312Iおよび312Iの第1の対(総称して制御信号312I)を同相クロックバッファ302Iに供給する。それぞれの制御信号312Iおよび312Iは(Mが8などの正の整数である)Mビット信号である。較正回路310は制御信号312Qおよび312Qの第2の対(総称して制御信号312Q)を直交位相クロックバッファ302Qに供給する。それぞれの制御信号312Qおよび312QはMビット信号である。制御信号312Iはcki_riseadjと称され、制御信号312Iはcki_falladjと称される。制御信号312Qはckq_riseadjと称され、制御信号312Qはckq_falladjと称される。検出回路308から受信される制御信号332はvinと称される。検出回路308に供給される制御信号330はctrlと称される。
【0025】
同相クロックバッファ302Iは、クロック補正回路304および304を含む。クロック信号ckiは、ゼロ以上のインバータ314、クロック補正回路304、およびゼロ以上のインバータ318を含む経路に結合される。クロック信号cki_bは、ゼロ以上のインバータ316、クロック補正回路304、およびゼロ以上のインバータ320を含む経路に結合される。制御信号312Iは、クロック補正回路304および304の両方に結合される。
【0026】
直交位相クロックバッファ302Qは、クロック補正回路304および304を含む。クロック信号ckqは、ゼロ以上のインバータ322、クロック補正回路304、およびゼロ以上のインバータ326を含む経路に結合される。クロック信号ckq_bは、ゼロ以上のインバータ324、クロック補正回路304、およびゼロ以上のインバータ328を含む経路に結合される。制御信号312Qはクロック補正回路304および304の両方に結合される。
【0027】
同相クロックバッファ302Iは、(図示されない)cki信号経路とcki_b信号経路との間で交差結合されるゼロ以上のインバータ対を含むことができる。同様に、直交位相クロックバッファ302Qは、(図示されない)ckq信号経路とckq_b信号経路との間で交差結合されるゼロ以上のインバータ対を含むことができる。
【0028】
図4は、一例によるクロック補正回路304を示す概略図である。図3に示されるそれぞれのクロック補正回路304…304は、図4に示されるクロック補正回路304のインスタンスを含む。クロック補正回路304は、インバータ408および制御回路416を含む。インバータ408はノードN1とノードN2との間で結合される。示される例では、クロック補正回路304は、クロック入力とノードN1との間で結合されるインバータ406、およびノードN2とクロック出力との間で結合されるインバータ410を含む。クロック入力は、同相差動クロック信号120Iまたは直交位相差動クロック信号120Qのうちの1つの成分を受信する。クロック出力は4相クロック信号122の1つのクロック信号を供給する。他の例では、インバータ406およびインバータ410の1つまたは両方が省略される。すなわち、クロック入力はノードN1に直接結合可能である、および/またはクロック出力はノードN2に直接結合可能である。制御回路416はインバータ408と並列である(例えば、ノードN1とノードN2との間で結合される)。
【0029】
制御回路416は、ソースノードVddとグランドノードGndとの間で結合される、pチャネルトランジスタMP1およびMP2、ならびにnチャネルトランジスタMN1およびMN2を含む。それぞれのpチャネルトランジスタMP1およびMP2は、(PMOSトランジスタとも称される)p型金属酸化膜半導体FET(MOSFET)などのpチャネル電界効果トランジスタ(FET)である。それぞれのnチャネルトランジスタMN1およびMN2は、(NMOSトランジスタとも称される)n型MOSFETなどのnチャネルFETである。pチャネルトランジスタMP1のソースは供給ノードVddに結合される。pチャネルトランジスタMP1のドレインは、pチャネルトランジスタMP2のソースに結合される。pチャネルトランジスタMP2のドレインはnチャネルトランジスタMN2のドレインに結合される。nチャネルトランジスタMN2のソースはnチャネルトランジスタMN1のドレインに結合される。nチャネルトランジスタMN1のソースはグランドノードGndに結合される。pチャネルトランジスタMP2およびnチャネルトランジスタMN2のゲートはノードN1に結合される。pチャネルトランジスタMP2およびnチャネルトランジスタMN2のドレインはノードN2に結合される。制御回路416はさらに、デジタル/アナログ変換器(DAC)402およびDAC404を含む。DAC402のアナログ出力はトランジスタMP1のゲートに結合される。DAC404のアナログ出力はnチャネルトランジスタMN1のゲートに結合される。DAC402のデジタル入力はMビット制御信号ck*_riseadj(例えば、cki_riseadjまたはckq_riseadj)を受信する。DAC404のデジタル入力はMビット制御信号ck*_falladj(例えば、cki_falladjまたはckq_falladj)を受信する。
【0030】
図5は、一例による送信機におけるクロック補正の方法500を示すフロー図である。図3図5を参照すると、4相クロック信号122はクロックバッファ302Iおよび302Qから出力される(ステップ502)。同相クロック対122Iはクロック補正回路304および304の同相の対によってバッファされる(ステップ504)。直交位相クロック対122Qはクロック補正回路304および304の直交位相対によってバッファされる(ステップ506)。検出回路308は4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差およびIQ位相誤差を検出する(ステップ508)。
【0031】
図6は、検出回路308によって行われるデューティサイクル誤差およびIQ位相誤差を検出するためのステップ508の例を示すフロー図である。較正回路310および検出回路308は、(1)ckiとcki_bとの間の180度の位相シフトを補正することと、(2)ckqとckq_bとの間の180度の位相シフトを補正することと、(3)同相クロック対122Iと直交位相クロック対122Qとの間の90度の位相シフトを補正することとを含む検出/補正プロセスを実施するように協働する。同相クロック対122Iおよび直交位相クロック対122Qにおける理想的な180度の位相シフトにおけるいずれの偏差によっても、デューティサイクル歪み(DCD)がさらに生じる。検出回路308はckiとcki_bとの間の共通モードレベルにおける差異を比較することによって同相クロック対122IにおけるDCDを検出することができる。検出回路308は同じプロセスを使用して直交位相クロック対122QにおけるDCDを検出することができる。検出回路308は、対称的なXORゲートを使用して同相クロック対122Iと直交位相クロック対122Qとの間のIQ位相誤差を検出することができる。
【0032】
較正回路310は、検出回路308に時間多重シーケンスの3つの検出ステップを行わせるために制御信号(ctrl)を検出回路308に提供する。ステップ602において、検出回路308は、同相デューティサイクル誤差を判断するために同相クロック対122Iに対するDCDを測定する。ステップ604において、検出回路308は、直交位相デューティサイクル誤差を判断するために直交位相クロック対122Qに対するDCDを測定する。ステップ606において、検出回路308は、IQ位相誤差を判断するために同相クロック対122Iと直交位相クロック対122Qとの間の位相差を測定する。検出回路308はそれぞれのステップ602…606の間に1つまたは複数の比較結果を出力する。比較結果は、3つの検出位相のそれぞれの間の、同相デューティサイクル誤差、直交デューティサイクル誤差、およびIQ位相誤差をそれぞれ指示している。
【0033】
図3図5に戻ると、較正回路310は、デューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために制御信号をクロック補正回路304…304に提供する(ステップ510)。較正回路310は、クロック補正回路304および304の同相の対のそれぞれにおける第1のDAC402および第2のDAC404に制御信号312Iおよび312Iの同相の対を供給する(ステップ512)。較正回路310は、クロック補正回路304および304の直交位相対のそれぞれにおける第1のDAC402および第2のDAC404に制御信号312Qおよび312Qの直交位相対を供給する(ステップ514)。
【0034】
図7は、デューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するためにクロック補正回路304…304を制御するためのステップ510の例を示すフロー図である。ステップ702では、較正回路310は、同相デューティサイクル誤差を指示する検出回路308によって出力される比較結果に応答して同相クロック対122Iに対するデューティサイクル補正を判断する。
【0035】
とりわけ、ステップ704において、較正回路310はデューティサイクル補正の方向を判断するために比較結果を処理する。ステップ706において、較正回路310は、デューティサイクル補正の判断された方向に応答して、クロック信号ckiおよびcki_bの立ち上がりエッジ、またはクロック信号ckiおよびcki_bの立ち下がりエッジのどちらかを調節するためにDACコードを生成する。立ち上がりエッジを調節するために、較正回路310は、pチャネルトランジスタMP1のゲートに印加されるアナログ電圧を増加または減少させる、DAC402に入力されるコードを増加または減少させるようにcki_riseadj信号を制御する。これによって、pチャネルトランジスタMP1は、より少ないまたはより多い電流を供給するため、ノードN2における電圧の立ち上がり時間は増加または減少する。立ち下がりエッジを調節するために、較正回路310は、nチャネルトランジスタMN1のゲートに印加されるアナログ電圧を増加または減少させる、DAC404に入力されるコードを増加または減少させるようにcki_falladj信号を制御する。これによって、nチャネルトランジスタMN1は、より多いまたはより少ない電流をシンクさせるため、ノードN2における電圧の立ち下がり時間は減少または増加する。特に、ステップ702の間、較正回路310は、クロック信号ckiおよびcki_bの立ち上がり時間または立ち下がり時間のうちの1つを調節するためにそれぞれのクロック補正回路304および304におけるDAC402および404のうちの1つのみを制御する。
【0036】
ステップ708において、較正回路310は、直交位相デューティサイクル誤差を指示する検出回路308によって出力される比較結果に応答して、直交位相クロック対122Qに対するデューティサイクル補正を判断する。
【0037】
とりわけ、ステップ710において、較正回路310は、デューティサイクル補正の方向を判断するために比較結果を処理する。ステップ712において、較正回路310は、デューティサイクル補正の判断された方向に応答して、クロック信号ckqおよびckq_bの立ち上がりエッジ、またはクロック信号ckqおよびckq_bの立ち下がりエッジのどちらかを調節するためにDACコードを生成する。立ち上がりエッジを調節するために、較正回路310は、pチャネルトランジスタMP1のゲートに印加されるアナログ電圧を増加または減少させる、DAC402に入力されるコードを増加または減少させるようにckq_riseadj信号を制御する。これによって、pチャネルトランジスタMP1は、より少ないまたはより多い電流を供給するため、ノードN2における電圧の立ち上がり時間は増加または減少する。立ち下がりエッジを調節するために、較正回路310は、nチャネルトランジスタMN1のゲートに印加されるアナログ電圧を増加または減少させる、DAC404に入力されるコードを増加または減少させるようにckq_falladj信号を制御する。これによって、nチャネルトランジスタMN1は、より多いまたはより少ない電流をシンクさせるため、ノードN2における電圧の立ち下がり時間は減少または増加する。特に、ステップ708の間、較正回路310は、クロック信号ckqおよびckq_bの立ち上がり時間または立ち下がり時間のうちの1つを調節するためにそれぞれのクロック補正回路304および304におけるDAC402および404のうちの1つのみを制御する。
【0038】
ステップ714において、較正回路310は、IQ位相誤差に応答して、同相クロック対122Iまたは直交位相クロック対122Qのどちらかに対する位相補正を判断する。とりわけ、ステップ716において、較正回路310は位相補正の方向を判断する。ステップ718において、較正回路310は、どのクロック対が調節のために選択されたかに応じて、クロック信号ckiおよびcki_b、またはクロック信号ckqおよびckq_bの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジ両方を調節するためにDACコードを生成する。特に、ステップ714の間、較正回路は、クロック信号ckiおよびcki_b(またはクロック信号ckqおよびckq_b)の立ち上がり時間および立ち下がり時間両方を調節するためにそれぞれのクロック補正回路304および304(またはそれぞれのクロック補正回路304および304)におけるDAC402および404の両方を制御する。
【0039】
図8は、本明細書に説明されるQCC回路300が使用可能である例によるプログラマブルIC 1を示すブロック図である。プログラマブルIC 1は、プログラマブル論理3、構成論理25、および構成メモリ26を含む。プログラマブルIC 1は、不揮発性メモリ27、DRAM28、および他の回路29などの外部回路に結合可能である。プログラマブル論理3は、論理セル30、サポート回路31、およびプログラマブル相互接続32を含む。論理セル30は、複数の入力の一般的論理機能を実施するように構成可能である回路を含む。サポート回路31は、トランシーバ、入力/出力ブロック、デジタル信号プロセッサ、およびメモリなどの専用回路を含む。論理セルおよびサポート回路31は、プログラマブル相互接続32を使用して相互接続可能である。論理セル30をプログラミングする、サポート回路31のパラメータを設定する、およびプログラマブル相互接続32をプログラミングするための情報は、構成論理25によって構成メモリ26に記憶される。構成論理25は、不揮発性メモリ27または任意の他のソース(例えば、DRAM28または他の回路29)からの構成データを得ることができる。いくつかの例では、プログラマブルIC 1は処理システム2を含む。処理システム2は、マイクロプロセッサ、メモリ、サポート回路、およびIO回路などを含むことができる。
【0040】
図9は、一例によるプログラマブルIC 1のシステムオンチップ(SoC)実装形態を示すブロック図である。例では、プログラマブルIC 1は処理システム2およびプログラマブル論理3を含む。処理システム2は、リアルタイム処理ユニット(RPU)4、アプリケーション処理ユニット(APU)5、グラフィック処理ユニット(GPU)6、構成およびセキュリティユニット(CSU)12、およびプラットフォーム管理ユニット(PMU)122などのさまざまな処理ユニットを含む。処理システム2はまた、オンチップメモリ(OCM)14、トランシーバ7、周辺機器8、相互接続16、DMA回路9、メモリコントローラ10、周辺機器15、および多重IO(MIO)回路13などのさまざまなサポート回路を含む。処理ユニットおよびサポート回路は、相互接続16によって相互接続される。PL3はまた、相互接続16に結合される。トランシーバ7は外部ピン24に結合される。PL3は外部ピン23に結合される。メモリコントローラ10は外部ピン22に結合される。MIO13は外部ピン20に結合される。PS2は一般的に外部ピン21に結合される。APU5は、CPU17、メモリ18、およびサポート回路19を含むことができる。
【0041】
PS 2に関して、処理ユニットのそれぞれは、メモリ、割り込みコントローラ、直接メモリアクセス(DMA)コントローラ、メモリ管理ユニット(MMU)、および浮動小数点演算ユニット(FPU)など、1つまたは複数の中央処理装置(CPU)および関連の回路を含む。相互接続16は、処理ユニットを相互接続し、PS 2における他の構成要素を処理ユニットに相互接続するように構成される、さまざまなスイッチ、バス、および通信リンクなどを含む。
【0042】
OCM14は、PS 2全体を通して分散可能である1つまたは複数のRAMモジュールを含む。例えば、OCM14は、バッテリでバックアップされたRAM(BBRAM)、および密結合メモリ(TCM)などを含むことができる。メモリコントローラ10は外部DRAMにアクセスするためのDRAMインターフェースを含むことができる。周辺機器8、15は、PS 2にインターフェースを提供する1つまたは複数の構成要素を含むことができる。例えば、周辺機器15は、グラフィック処理ユニット(GPU)、ディスプレイインターフェース(例えば、DisplayPort、高精細マルチメディアインターフェース(HDMI)ポートなど)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、イーサネットポート、汎用非同期送受信機(universal asynchronous transceiver)(UART)ポート、シリアル周辺機器インターフェース(SPI)ポート、汎用IO(GPIO)ポート、シリアルアドバンストテクノロジーアタッチメント(SATA)ポート、およびPCIeポートなどを含むことができる。周辺機器15はMIO13に結合可能である。周辺機器8はトランシーバ7に結合可能である。トランシーバ7はシリアライザ/デシリアライザ(SERDES)回路およびMGTなどを含むことができる。トランシーバ7はQCC回路300のインスタンスを含むことができる。
【0043】
図10は、トランシーバ37、構成可能論理ブロック(「CLB」)33、ランダムアクセスメモリブロック(「BRAM」)34、入力/出力ブロック(「IOB」)36、構成およびクロッキング論理(「CONFIG/CLOCKS」)42、デジタル信号処理ブロック(「DSP」)35、特殊入力/出力ブロック(「I/O」)41(例えば、構成ポートおよびクロックポート)、ならびに、デジタルクロックマネージャ、アナログ/デジタル変換器、およびシステムモニタリング論理などの他のプログラマブル論理39を含む多数の種々のプログラマブルタイルを含むプログラマブルIC 1のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)実装形態を示す。FPGAはまた、PCIeインターフェース40、およびアナログ/デジタル変換器(ADC)38などを含むことができる。FPGAは、トランシーバ37または他の回路によって使用されるQCC回路300のインスタンスを含むことができる。
【0044】
いくつかのFPGAでは、それぞれのプログラマブルタイルは、図10の上部に含まれる例によって示されるように、同じタイル内のプログラマブル論理要素の入出力端子48への接続部を有する少なくとも1つのプログラマブル相互接続要素(「INT」)43を含むことができる。それぞれのプログラマブル相互接続要素43は、同じタイルまたは他のタイルにおいて隣接するプログラマブル相互接続要素のセグメント49を相互接続するための接続部も含むことができる。それぞれのプログラマブル相互接続要素43は、論理ブロック(図示せず)間の汎用ルーティングリソースのセグメント50を相互接続するための接続部も含むことができる。汎用ルーティングリソースは、相互接続セグメント(例えば相互接続セグメント50)のトラックを備える論理ブロック(図示せず)と相互接続セグメントを接続するためのスイッチブロック(図示せず)との間のルーティングチャネルを含むことができる。汎用ルーティングリソースの相互接続セグメント(例えば相互接続セグメント50)は、1つまたは複数の論理ブロックに及ぶことができる。汎用ルーティングリソースと共に挙げられるプログラマブル相互接続要素43は、例示したFPGA用のプログラマブル相互接続構造(「プログラマブル相互接続」)を実装する。
【0045】
例示の実装形態では、CLB33は、ユーザ論理に加えて単一のプログラマブル相互接続要素(「INT」)43を実装するようにプログラミング可能である構成可能論理要素(「CLE」)44を含むことができる。BRAM34は、1つまたは複数のプログラマブル相互接続要素に加えてBRAM論理要素(「BRL」)45を含むことができる。典型的には、タイルに含まれる相互接続要素の数はタイルの高さに左右される。図示される例では、BRAMタイルは5つのCLBと同じ高さを有するが、他の数(例えば4)も使用可能である。DSPタイル35は、適切な数のプログラマブル相互接続要素に加えてDSP論理要素(「DSPL」)46を含むことができる。IOB36は、プログラマブル相互接続要素43の1つのインスタンスに加えて、例えば、入力/出力論理要素(「IOL」)47の2つのインスタンスを含むことができる。当業者には明らかになるように、例えば、I/O論理要素47に接続される実際のI/Oパッドは典型的には、入力/出力論理要素47の領域に制限されない。
【0046】
図示される例では、(図10に示される)ダイの中央付近の水平領域は、構成、クロック、および他の制御論理のために使用される。この水平領域または列から延びる垂直列51は、FPGAの横幅にわたってクロックおよび構成信号を分散させるために使用される。
【0047】
図10に示されるアーキテクチャを利用するいくつかのFPGAは、FPGAの大部分を占める通常の柱状構造を分断する追加の論理ブロックを含む。追加の論理ブロックは、プログラマブルブロックおよび/または専用論理とすることができる。
【0048】
図10が例示的なFPGAアーキテクチャのみを示すことを目的としていることは留意されたい。例えば、行における論理ブロックの数、行の相対幅、行の数および順序、行に含まれる論理ブロックのタイプ、論理ブロックの相対サイズ、および図10の上部に含まれる相互接続/論理実装形態は単に例示的なものである。例えば、実際のFPGAでは、複数の隣接するCLB行が、典型的には、ユーザ論理の効率的な実装を容易にするために、CLBが出現するどの場所にも含まれるが、隣接するCLB行の数は、FPGAの外形寸法によって異なる。
【0049】
非限定的な例を以下に列挙する。
【0050】
1つの例では、送信機が提供可能である。このような送信機は、4相クロック信号に基づいて出力信号を生成するために入力信号をシリアル化するように構成されるマルチプレクサ回路と、4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第1の対と、4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第2の対と、4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するように構成される検出回路と、検出回路の出力に基づいてデューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために、クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を供給するように構成される較正回路と、を含んでよい。
【0051】
このような送信機では、クロック補正回路の第1の対およびクロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路は、第1のインバータと、第2のインバータと並列に結合される制御回路とを備える。あるそのような送信機において、制御回路は、供給ノードとグランドノードとの間で結合される、第1のpチャネルトランジスタおよび第2のpチャネルトランジスタ、ならびに第1のnチャネルトランジスタおよび第2のnチャネルトランジスタであって、第2のpチャネルトランジスタのゲートおよび第2のnチャネルトランジスタのゲートは第1のインバータの入力に結合され、第2のpチャネルトランジスタのドレインおよび第2のnチャネルトランジスタのドレインは第1のインバータの出力に結合される、第1のpチャネルトランジスタおよび第2のpチャネルトランジスタ、ならびに第1のnチャネルトランジスタおよび第2のnチャネルトランジスタと、第1のpチャネルトランジスタのゲートに結合される第1のデジタル/アナログ変換器(DAC)と、第1のnチャネルトランジスタのゲートに結合される第2のDACと、を含んでよい。
【0052】
あるそのような送信機では、較正回路は、クロック補正回路の第1の対およびクロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路における制御回路において第1のDACおよび第2のDACに結合されてよい。
【0053】
あるそのような送信機では、較正回路は、クロック補正回路の第1の対のそれぞれにおいて、第1のDACおよび第2のDACにそれぞれ、制御信号の第1の対を供給し、ここで、較正回路は、クロック補正回路の第2の対のそれぞれにおいて、第1のDACおよび第2のDACにそれぞれ、制御信号の第2の対を供給する。
【0054】
あるそのような送信機では、クロック補正回路の第1の対およびクロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路は、第1のインバータの入力に結合される少なくとも1つの第2のインバータと、第1のインバータの出力に結合される少なくとも1つの第3のインバータとをさらに備える。
【0055】
あるそのような送信機は、クロック補正回路の第1の対を有する第1のクロックバッファに同相差動クロック信号を、クロック補正回路の第2の対を有する第2のクロックバッファに直交位相差動クロック信号を供給するクロック生成器をさらに含んでよい。
【0056】
あるそのような送信機では、較正回路は検出回路に制御信号を供給してよく、ここで、検出回路は、制御信号に応答して、同相デューティサイクル誤差、直交位相デューティサイクル誤差、およびIQ位相誤差を検出するように構成されてよい。
【0057】
あるそのような送信機では、較正回路は、同相デューティサイクル誤差に応答して同相クロック信号および反転同相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節し、直交位相デューティサイクル誤差に応答して直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節し、IQ位相誤差に応答して、同相クロック信号および反転同相クロック信号、または直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号のどちらかの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの両方を調節するように構成されてよい。
【0058】
別の例では、送信機におけるクロック補正の方法が提供されてよい。送信機におけるこのようなクロック補正の方法は、クロック補正回路の第1の対からの4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力するステップと、クロック補正回路の第2の対からの4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力するステップと、4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するステップと、検出回路の出力に基づいてデューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために、クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を提供するステップと、を含んでよい。
【0059】
このような方法では、提供するステップは、クロック補正回路の第1の対のそれぞれにおいて第1のデジタル/アナログ変換器(DAC)および第2のDACにそれぞれ、制御信号の第1の対を供給することと、クロック補正回路の第2の対のそれぞれにおいて、第1のDACおよび第2のDACにそれぞれ、制御信号の第2の対を供給することとを含んでよい。あるそのような方法は、クロック補正回路の第1の対を有する第1のクロックバッファに同相差動クロック信号を、クロック補正回路の第2の対を有する第2のクロックバッファに直交位相差動クロック信号を供給することをさらに含んでよい。
【0060】
あるそのような方法では、検出するステップは、同相デューティサイクル誤差、直交位相デューティサイクル誤差、および同相/直交位相(IQ)の位相誤差を判断することをさらに含んでよい。
【0061】
あるそのような方法では、提供するステップは、同相デューティサイクル誤差に応答して同相クロック信号および反転同相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節することと、直交位相デューティサイクル誤差に応答して直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節することと、IQ位相誤差に応答して、同相クロック信号および反転同相クロック信号、または直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号のどちらかの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの両方を調節することと、を含んでよい。
【0062】
別の例では、直交クロック補正(QCC)回路が提供されてよい。このようなQCC回路は、4相クロック信号の、同相クロック信号および反転同相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第1の対と、4相クロック信号の、直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号をそれぞれ出力するクロック補正回路の第2の対と、4相クロック信号におけるデューティサイクル誤差および同相/直交位相(IQ)の位相不整合を検出するように構成される検出回路と、検出回路の出力に基づいてデューティサイクル誤差およびIQ位相不整合の両方を補正するために、クロック補正回路の第1の対のそれぞれには制御信号の第1の対を、クロック補正回路の第2の対のそれぞれには制御信号の第2の対を供給するように構成される較正回路と、を含んでよい。
【0063】
あるそのようなQCC回路では、クロック補正回路の第1の対およびクロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路は、第1のインバータと、第2のインバータと並列に結合される制御回路とを含んでよい。
【0064】
あるそのようなQCC回路では、制御回路は、供給ノードとグランドノードとの間で結合される、第1のpチャネルトランジスタおよび第2のpチャネルトランジスタ、ならびに、第1のnチャネルトランジスタおよび第2のnチャネルトランジスタであって、第2のpチャネルトランジスタのゲートおよび第2のnチャネルトランジスタのゲートは第1のインバータの入力に結合され、第2のpチャネルトランジスタのドレインおよび第2のnチャネルトランジスタのドレインは第1のインバータの出力に結合される、第1のpチャネルトランジスタおよび第2のpチャネルトランジスタ、ならびに第1のnチャネルトランジスタおよび第2のnチャネルトランジスタと、第1のpチャネルトランジスタのゲートに結合される第1のデジタル/アナログ変換器(DAC)と、第1のnチャネルトランジスタのゲートに結合される第2のDACと、を含んでよい。
【0065】
あるそのようなQCC回路では、較正回路は、クロック補正回路の第1の対およびクロック補正回路の第2の対のそれぞれのクロック補正回路における制御回路において第1のDACおよび第2のDACに結合されてよい。
【0066】
あるそのようなQCC回路では、較正回路は、クロック補正回路の第1の対のそれぞれにおいて、第1のDACおよび第2のDACにそれぞれ、制御信号の第1の対を供給し、ここで、較正回路は、クロック補正回路の第2の対のそれぞれにおいて、第1のDACおよび第2のDACにそれぞれ、制御信号の第2の対を供給する。
【0067】
あるそのようなQCC回路では、較正回路は制御信号を検出回路に供給し、ここで、検出回路は、制御信号に応答して、同相デューティサイクル誤差、直交位相デューティサイクル誤差、および同相/直交位相(IQ)の位相誤差を検出するように構成されてよく、較正回路は、同相デューティサイクル誤差に応答して同相クロック信号および反転同相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節し、直交位相デューティサイクル誤差に応答して直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジを調節し、IQ位相誤差に応答して、同相クロック信号および反転同相クロック信号、または直交位相クロック信号および反転直交位相クロック信号のどちらかの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの両方を調節するように構成されてよい。
【0068】
前述の事項は具体的な例を対象としているが、他のさらなる例が、本発明の基本的な範囲を逸脱することなく考案可能であり、本発明の範囲は、続く特許請求の範囲によって判断される。
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