(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】購入リズム情報生産装置、レコメンド装置、購入リズム情報生産方法、レコメンド方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230522BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
(21)【出願番号】P 2022027211
(22)【出願日】2022-02-24
(62)【分割の表示】P 2020153462の分割
【原出願日】2016-08-31
【審査請求日】2022-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】516166052
【氏名又は名称】株式会社アナリティックウェア
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】百瀬 公朗
(72)【発明者】
【氏名】小林 裕亨
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-231264(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0032536(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0125309(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0234708(US,A1)
【文献】特開2003-132258(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0279208(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0162973(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別するユーザ識別子と、前記ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報または商品の種類を示す種類情報のうち1以上の情報を含む2以上の購入情報とを有する1または2以上の購入履歴情報が格納される購入履歴情報格納部と、
購入情報が有する価格情報
が、当該購入情報に対応する商品が高額商品であることを特定するための条件を満たすか否かを判断する判断部と、
ユーザ識別子ごとに、前記判断部が前記条件を満たすと判断した購入情報であり、2以上の商品の購入情報が有する時期情報から、前記ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入のリズムを特定する情報である購入リズム情報を取得する購入リズム決定部と、
前記購入リズム決定部が取得した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて蓄積する蓄積部とを具備し、
前記購入履歴情報は、種類情報を含み、
購入リズム情報を構成するために使用しない商品
であり、一度限り購入される商品の種類に対応する1以上の種類情報が格納される非利用種類情報格納部をさらに具備し、
前記判断部は、
前記非利用種類情報格納部に格納されている1以上の各種類情報は予め決められた条件を満たさないと判断する、購入リズム情報生産装置。
【請求項2】
前記高額商品であることを特定するための条件は、
商品の1以上の各種類に対応する商品の価格に関する価格条件を含み、
前記購入情報は、種類情報を有し、
前記判断部は、
前記購入情報が有する価格情報が、前記購入情報が有する前記種類情報が示す商品の種類に対応する価格条件に合致するか否かを判断する請求項1記載の購入リズム情報生産装置。
【請求項3】
前記購入リズム情報は、定期的では無い時期の時期情報を有し、
前記定期的では無い時期の時期情報は、3以上の時期について、隣り合う2つの時期の間隔が一定でない時期の情報、または一の時期と当該一の時期とは関係がない他の時期である臨時の時期の情報である請求項1または請求項2記載の購入リズム情報生産装置。
【請求項4】
請求項1
から請求項3いずれか一項に記載の購入リズム情報生産装置
と、
当該購入リズム情報生産装置が蓄積した
前記購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて格納している購入リズム情報格納部と、
レコメンドする商品の情報である1以上の商品情報が格納される商品情報格納部と、
前記ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置に、前記購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、前記商品情報格納部に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信するレコメンド部とを具備するレコメンド装置
と、
を具備する情報システム。
【請求項5】
ユーザを識別するユーザ識別子と、前記ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報または商品の種類を示す種類情報のうち1以上の情報を含む2以上の購入情報とを有する1または2以上の購入履歴情報が格納される購入履歴情報格納部、購入リズム情報を構成するために使用しない商品
であり、一度限り購入される商品の種類に対応する1以上の種類情報が格納される非利用種類情報格納部、判断部、購入リズム決定部、および蓄積部によって行われる購入リズム情報生産方法であって、
前記判断部が、購入情報が有する価格情報が、当該購入情報に対応する商品が高額商品であることを特定するための条件を満たすか否かを判断する判断ステップと、
前記購入リズム決定部が、ユーザ識別子ごとに、前記判断ステップで前記条件を満たすと判断された購入情報であり、2以上の商品の購入情報が有する時期情報から、前記ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入のリズムを特定する情報である購入リズム情報を取得する購入リズム決定ステップと、
前記蓄積部が、前記購入リズム決定ステップで取得された購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて蓄積する蓄積ステップとを具備し、
前記購入履歴情報は、種類情報を含み、
前記判断ステップにおいて、
前記非利用種類情報格納部に格納されている1以上の各種類情報は予め決められた条件を満たさないと判断する、購入リズム情報生産方法。
【請求項6】
請求項5
記載の購入リズム情報生産方法と、
請求項1
から請求項3いずれか一項に記載の購入リズム情報生産装置が蓄積した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて格納している購入リズム情報格納部と、レコメンドする商品の情報である1以上の商品情報が格納される商品情報格納部と、レコメンド部とによって行われるレコメンド方法であって、
前記レコメンド部が、前記ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置に、前記購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、前記商品情報格納部に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信するレコメンドステップを含むコメンド方法
と、
を具備する情報処理方法。
【請求項7】
ユーザを識別するユーザ識別子と、前記ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報または商品の種類を示す種類情報のうち1以上の情報を含む2以上の購入情報とを有する1または2以上の購入履歴情報が格納される購入履歴情報格納部と、購入リズム情報を構成するために使用しない商品
であり、一度限り購入される商品の種類に対応する1以上の種類情報が格納される非利用種類情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、
購入情報が有する価格情報
が、当該購入情報に対応する商品が高額商品であることを特定するための条件を満たすか否かを判断する判断部と、
ユーザ識別子ごとに、前記判断部が前記条件を満たすと判断した購入情報であり、2以上の商品の購入情報が有する時期情報から、前記ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入のリズムを特定する情報である購入リズム情報を取得する購入リズム決定部と、
前記購入リズム決定部が取得した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて蓄積する蓄積部として機能させるためのプログラムであって、
前記購入履歴情報は、種類情報を含み、
前記判断部は、
前記非利用種類情報格納部に格納されている1以上の各種類情報は予め決められた条件を満たさないと判断するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項8】
ユーザを識別するユーザ識別子と、前記ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報または商品の種類を示す種類情報のうち1以上の情報を含む2以上の購入情報とを有する1または2以上の購入履歴情報が格納される購入履歴情報格納部と、購入リズム情報を構成するために使用しない商品であり、一度限り購入される商品の種類に対応する1以上の種類情報が格納される非利用種類情報格納部と、請求項1または請求項2記載の購入リズム情報生産装置が蓄積した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて格納している購入リズム情報格納部と、レコメンドする商品の情報である1以上の商品情報が格納される商品情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、
購入情報が有する価格情報が、当該購入情報に対応する商品が高額商品であることを特定するための条件を満たすか否かを判断する判断部と、
ユーザ識別子ごとに、前記判断部が前記条件を満たすと判断した購入情報であり、2以上の商品の購入情報が有する時期情報から、前記ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入のリズムを特定する情報である購入リズム情報を取得する購入リズム決定部と、
前記購入リズム決定部が取得した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて蓄積する蓄積部として機能させるためのプログラムであって、
前記購入履歴情報は、種類情報を含み、
前記判断部は、
前記非利用種類情報格納部に格納されている1以上の各種類情報は予め決められた条件を満たさないと判断するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラムであって、
前記ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置に、前記購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、前記商品情報格納部に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信するレコメンド部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の購入リズムの情報を利用したレコメンドを行うレコメンド装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの属性に配慮したレコメンドを行うことができるレコメンドシステムが存在した(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-4529号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、ユーザの商品の購入リズムの情報を用いて適切な時期にレコメンドできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の購入リズム情報生産装置は、ユーザを識別するユーザ識別子と、ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報または商品の種類を示す種類情報のうち1以上の情報を含む2以上の購入情報とを有する1または2以上の購入履歴情報が格納される購入履歴情報格納部と、購入情報が有する価格情報または種類情報のうち1以上の情報が予め決められた条件を満たすか否かを判断する判断部と、ユーザ識別子ごとに、判断部が条件を満たすと判断した購入情報が有する1または2以上の時期情報から、ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入のリズムを特定する情報である購入リズム情報を取得する購入リズム決定部と、購入リズム決定部が取得した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて蓄積する蓄積部とを具備する購入リズム情報生産装置である。
【0006】
かかる構成により、ユーザの商品の購入リズムの情報を取得し、購入リズム情報を用いて適切な時期にレコメンドできる。
【0007】
また、本第二の発明の購入リズム情報生産装置は、第一の発明に対して、購入履歴情報は、種類情報を含み、購入リズム情報を構成するために使用しない商品の種類に対応する1以上の種類情報が格納される非利用種類情報格納部をさらに具備し、判断部は、非利用種類情報格納部に格納されている1以上の各種類情報は予め決められた条件を満たさないと判断する購入リズム情報生産装置である。
【0008】
かかる構成により、ある種類の商品を除いた商品の購入リズム情報を取得できる。
【0009】
また、本第三の発明の購入リズム情報生産装置は、第一または第二の発明に対して、購入リズム情報は、2以上の時期情報を有し、購入リズム決定部は、2以上の時期情報が示す時期が予め決められた条件を満たすほど近い場合、2以上の時期情報から一の時期情報を取得し、一の時期情報を有する購入リズム情報を取得する購入リズム情報生産装置である。
【0010】
かかる構成により、期間が空いていない時期情報はまとめることで、購入リズム情報を適切に取得できる。
【0011】
また、本第四の発明のレコメンド装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、購入リズム情報生産装置が蓄積した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて格納している購入リズム情報格納部と、レコメンドする商品の情報である1以上の商品情報が格納される商品情報格納部と、ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置に、購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、商品情報格納部に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信するレコメンド部とを具備するレコメンド装置である。
【0012】
かかる構成により、ユーザの購入リズム情報を用いて、そのユーザに適切な時期にレコメンドできる。
【0013】
また、本第五の発明のレコメンド装置は、第四の発明に対して、予め決められた条件を満たすほど近似する2つの購入履歴情報を検出する近似ユーザ検出部とをさらに具備し、レコメンド部は、2つの購入履歴情報のうちの一方の購入履歴情報が有するユーザ識別子に対応する購入リズム情報を用いて、購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、商品情報格納部に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を、他方の購入履歴情報が有するユーザ識別子で識別される端末装置またはユーザに送信するレコメンド装置である。
【0014】
かかる構成により、他人の購入リズム情報を用いたレコメンドもできる。
【0015】
また、本第六の発明のレコメンド装置は、第四の発明に対して、ユーザを識別するユーザ識別子と、ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報を含む2以上の購入情報とを有する2以上の購入履歴情報が格納される第二購入履歴情報格納部と、購入リズム情報を取得するための条件を構成する価格条件を受け付ける価格条件受付部と、2以上の各購入情報が、価格条件受付部が受け付けた価格条件を用いた条件を満たすか否かを判断する第二判断部と、第二判断部が条件を満たすと判断した購入情報が有する1または2以上の時期情報から、ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入リズムを特定する情報であり、1または2以上の時期情報を有する購入リズム情報を取得する第二購入リズム決定部とをさらに具備し、レコメンド部は、ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置に、第二購入リズム決定部が取得した購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、商品情報格納部に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信するレコメンド装置である。
【0016】
かかる構成により、レコメンド装置側で、価格の閾値を変更し、動的に購入リズム情報を生成できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザの商品の購入リズム情報を取得し、購入リズム情報を用いて適切な時期にレコメンドできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図4】同購入リズム情報生産装置の全体動作を説明するフローチャート
【
図5】同購入リズム情報生産処理を説明するフローチャート
【
図6】同レコメンド装置の全体動作を説明するフローチャート
【
図8】同近似ユーザ検出処理を説明するフローチャート
【
図9】同購入リズム更新処理を説明するフローチャート
【
図16】同コンピュータシステムの内部構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、ユーザの購入リズム情報を取得できる購入リズム情報生産装置、および、購入リズム情報を用いて、ユーザに適切な時期にレコメンドできるレコメンド装置等の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0020】
図1は、本実施の形態における情報システムの概念図である。この情報システムは、購入リズム情報生産装置1、1または2以上のレコメンド装置2、および1または2以上の端末装置3を備える。購入リズム情報生産装置1は、例えば、LAN、インターネット等のネットワーク、有線または無線の通信回線等を介して、通常、1以上の各レコメンド装置2(以下、単に“レコメンド装置2”と記す場合がある)と通信可能に接続される。ただし、購入リズム情報生産装置1とレコメンド装置2との間は、必ずしも通信可能でなくてよい。レコメンド装置2は、ネットワーク、通信回線等を介して、1以上の各端末装置3(以下、単に“端末装置3”と記す場合がある)と通信可能に接続される。
【0021】
購入リズム情報生産装置1は、通常、汎用のサーバ、クライドサーバ等によって実現される。ただし、購入リズム情報生産装置1は、例えば、PCによって実現されてもよく、そのタイプは問わない。レコメンド装置2もまた、汎用のサーバ等によって実現されるが、そのタイプは問わない。端末装置3は、通常、スマートフォン、タブレット端末、ノートPCといった携帯端末によって実現される。ただし、端末装置3は、例えば、据え置き型のPC、通信機能を有するテレビ受信機やセットトップボックスなどによって実現されてもよく、そのタイプは問わない。
【0022】
本実施の形態では、購入リズム情報生産装置1は、例えば、本システムを運営する会社のサーバである。また、レコメンド装置2は、例えば、本システムを利用する1以上の各店舗(百貨店、ECサイト等)のサーバである。また、端末装置3は、例えば、店舗で商品を購入するユーザによって携帯される携帯端末である。ただし、購入リズム情報生産装置1は、例えば、一の店舗のサーバでもよく、その所在は問わない。また、購入リズム情報生産装置1が一の店舗のサーバである場合、レコメンド装置2の数は、通常、1つであり、購入リズム情報生産装置1とレコメンド装置2とは、一のサーバで実現されて構わない。すなわち、購入リズム情報生産装置1がレコメンド装置2の機能を兼ね備えていてもよいし、レコメンド装置2が購入リズム情報生産装置1の機能を兼ね備えていてもよい。このように、情報システムは、1つのサーバおよび1つの携帯端末でも実現可能であり、そのハードウェア構成は問わない。
【0023】
購入リズム情報生産装置1は、商品の購入履歴の情報である購入履歴情報を基に、商品の購入リズムの情報である購入リズム情報を取得する。レコメンド装置2は、購入リズム情報生産装置1が取得した購入リズム情報に従って、レコメンドする商品の情報である商品情報を端末装置3に送信する。端末装置3は、レコメンド装置2から商品情報を受信し、出力する。なお、購入履歴情報、購入リズム情報、および商品情報等の詳細については後述する。
【0024】
図2は、購入リズム情報生産装置1のブロック図である。購入リズム情報生産装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、購入履歴情報格納部111、および非利用種類情報格納部112を備える。処理部13は、判断部131、購入リズム決定部132、および蓄積部133を備える。
【0025】
格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、購入履歴情報、非利用種類情報などである。格納部11には、後述する購入リズム情報生産処理を実行するタイミングを示すタイミング情報も格納されてよい。
【0026】
購入履歴情報格納部111には、1または2以上の購入履歴情報が格納される。1以上の各購入履歴情報(以下、単に“購入履歴情報”と記す場合がある)は、ユーザ識別子と、2以上の購入情報とを有する。ユーザ識別子は、ユーザを識別する識別子である。ユーザ識別子は、例えば、メールアドレス、携帯電話番号などである。ただし、ユーザ識別子は、ユーザが保有する端末装置3を識別する端末識別子(MACアドレス、IPアドレス等)であってもよく、ユーザを識別し得る情報であれば、その種類は問わない。
【0027】
購入情報とは、商品の購入の情報である。商品は、例えば、飲食、旅行といったサービスも含む。2以上の各購入情報(以下、単に“購入情報”と記す場合がある)は、時期情報を含む。また、購入情報は、価格情報または種類情報のうち1以上の情報も含む。購入情報は、例えば、商品を識別する商品識別子、商品の数量を示す数量情報等も含んでよい。ただし、商品識別子や数量情報はなくてもよく、購入情報のデータ構造は問わない。
【0028】
時期情報とは、ユーザが商品を購入した時期に関する情報である。時期情報は、通常、年月日等の日付を示す情報であるが、例えば、時分秒等の時刻、または日月火等曜日のうち1以上の情報をも有してよい。また、時期情報は、例えば、7月、8月、7月上旬、8月第2週といった、2日以上の期間を単位とする情報でもよその表現形式は問わない。
【0029】
価格情報とは、商品の購入価格に関する情報である。価格情報は、通常、一の商品の単価を示す情報であるが、例えば、2以上の商品の合計価格を示す情報でもよい。また、価格情報は、例えば、1万円未満、1万円以上2万円未満、10万円超といった価格帯を示す情報でもよく、その表現形式は問わない。
【0030】
種類情報とは、商品の種類を示す情報である。購入履歴情報を構成する購入情報が有する種類情報は、購入リズム情報を構成するために使用する商品の種類に対応する種類情報であることが望ましい。購入リズム情報を構成するために使用する商品の種類に対応する種類情報は、例えば、高額な商品の種類を示す情報であってもよい。高額な商品の種類とは、例えば、時計、バッグ、車、ワイン、飲食などであるが、これに限らない。種類情報は、例えば、時計、バッグ等の商品種類に対応づいた識別コードであるが、その表現形式は問わない。
【0031】
なお、購入履歴情報は、例えば、後述する受付部12が、キーボード等の入力デバイスを介して受け付けても、店舗のPOS端末やクレジットカード会社のサーバといった外部装置からユーザ識別子と対に受信してもよく、その取得態様(どこからどのように取得したか)は問わない。受付部12が受け付けた購入情報は、処理部13によって、ユーザ識別子に対応付けて購入履歴情報格納部111に蓄積される。
【0032】
非利用種類情報格納部112には、1以上の非利用種類情報が格納される。非利用種類情報とは、購入リズム情報を構成するために使用しない商品の種類に対応する種類情報である。購入リズム情報を構成するために使用しない商品の種類とは、例えば、一度限り購入される商品の種類であってもよい。一度限り購入される商品の種類とは、例えば、ひな祭り等のイベントのための商品の種類(ひな人形等)、子供の出生や成長に応じて購入される商品の種類(ベビーベッド、学習机等)などである。
【0033】
ただし、非利用種類情報に代えて、利用種類情報が格納部11に格納されてもよい。利用種類情報とは、購入リズム情報を構成するために使用する商品の種類に対応する種類情報である。購入リズム情報を構成するために使用する商品の種類とは、例えば、高額な商品の種類であるが、高額であっても一度限り購入される商品の種類(ひな人形等)は、利用種類情報から除外される。この場合、購入リズム情報は、格納されている利用種類情報が示す種類に属する商品の購入情報だけを用いて構成され、それ以外の商品の購入情報は使用されない。
【0034】
受付部12は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、前述した購入履歴情報、非利用種類情報などである。受け付けとは、キーボードやマウスやタッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0035】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、後述する判断部131、購入リズム決定部132、および蓄積部133の処理などである。後述するフローチャートに記載の判別等の処理も、処理部13が行ってよい。
【0036】
判断部131は、購入情報が有する価格情報または種類情報のうち1以上の情報が予め決められた条件を満たすか否かを判断する。条件とは、例えば、商品が高額商品であることを特定するための条件であってもよい。条件は、通常、価格条件または種類条件のうち1以上の条件を含む。価格条件とは、商品の価格に関する条件である。価格条件は、例えば、“10万円以上”、“5万円以上”といった条件であるが、これに限らない。種類条件とは、商品の種類に関する条件である。種類条件は、例えば、“時計”、“バッグ”といった条件であるが、これに限らない。
【0037】
ある条件は、価格条件(例えば“20万円以上”)のみを有し、種類条件を有していなくてもよい。他の条件は、価格条件(例えば“10万円以上”)および種類条件(例えば“時計”)を有していてもよい。別の条件は、種類条件(例えば“車”)のみを有し、価格条件を有していなくてもよい。
【0038】
また、判断部131は、非利用種類情報格納部112に格納されている1以上の各種類情報(例えば、“ひな人形”、“べビーベッド”等)は予め決められた条件を満たさないと判断する。
【0039】
購入リズム決定部132は、ユーザの購入リズムを決定する。購入リズムとは、ユーザが商品を購入するリズムをいう。購入リズムは、例えば、購入の時期的なパターンを示す情報であってもよい。時期的なパターンを示す情報は、例えば、2以上の時期を示す情報(2以上の時期情報)でもよいし、一の時期と周期との対を示す情報(一の時期情報と周期情報との対)を含んでいてもよい。購入リズムは、通常、ユーザの購入の周期性または定期性を示す情報であり、例えば、周期性情報または定期性情報と呼ぶこともできる。ただし、一のユーザの購入リズムは、他のユーザの購入リズムを用いて推定することも可能であり、その場合、当該一のユーザの入リズム情報は、一の時期のみを示す情報であっても構わない。
【0040】
時期は、例えば、10月6日、12月27日といった月日を示す情報でもよいし、月日に加えて、2015年といった年、または17時30分といった時刻、のうち1以上をも示す情報でもよい。または、時期は、例えば、7月、8月といった月のみを示す情報でもよいし、月に加えて、上旬、下旬といった旬、第3週、最終週といった週まで示す情報でもよい。または、時期は、例えば、お盆、年末といった、一年のうち特定の期間を示す情報でもよい。周期は、例えば、4か月ごと、半年おき、隔月といった、一年に満たない周期を示す情報でもよいし、例えば、隔年、5年ごといった、一年を超える周期を示す情報でもよい。
【0041】
2以上の時期を示す購入リズムは、例えば、10月6日、12月下旬、…といった、一年の中の2以上の時期の集合であってもよいし、例えば、2014年7月2日、2016年8月10日、…といった異なる年の2以上の時期を含んでいてもよい。一の時期と周期との対を示す購入リズムは、例えば、7月上旬および6か月ごと、8月第4週および5年ごと、といった情報であるが、これに限らない。
【0042】
購入リズム決定部132は、ユーザ識別子ごとに、判断部131が条件を満たすと判断した購入情報が有する1または2以上の時期情報から、上記のような購入リズムを示す購入リズム情報を取得する。購入リズム情報とは、ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入リズムを特定する情報である。購入リズム情報は、例えば、2以上の時期情報を有する。購入リズム情報が有する時期情報が示す時期は、前述した購入情報が有する時期情報が示す時期とずれていてもよい。購入リズム情報が有する時期情報は、通常、購入情報が有する時期情報が示す時期より所定期間前(例えば、2週間前、一月前等)の時期を示す。
【0043】
ただし、購入リズム情報は、一の時期情報と、周期情報とを有していてもよい。周期情報とは、商品を購入する周期を示す情報である。周期情報は、例えば、一のユーザ識別子に対応する2以上の時期情報から取得されてもよい。または、購入リズム情報は、時期情報と、価格情報または種類情報のうち1以上の情報と、の対を、2以上、有していてもよい。ただし、購入リズム情報のデータ構造は問わない。
【0044】
購入リズム決定部132は、2以上の時期情報が示す時期が予め決められた時期ずれ条件を満たすほど近い場合、2以上の時期情報から一の時期情報を取得し、一の時期情報を有する購入リズム情報を取得してもよい。時期ずれ条件とは、2以上の時期情報が示す時期のずれの大きさに関する条件である。時期ずれ条件は、例えば、“1週間以内”、“10日未満”などであるが、その表現形式は問わない。
【0045】
購入リズム情報は、定期的では無い時期の時期情報も有する。定期的では無い時期とは、例えば、不定期である時期、臨時である時期などである。不定期である時期とは、3以上の時期について、隣り合う2つの時期の間隔が一定でない場合をいう。臨時である時期とは、他の時期と関係がない時期をいう。定期的である時期の時期情報は、例えば、定期的な収入の時期に応じた時期である。定期的な収入とは、例えば、毎月支給される月給や特定の月に支給される賞与、毎月の家賃収入、隔月で支給される年金などであるが、これに限らない。不定期である時期の時期情報は、通常、不定期の収入の時期に応じた時期である。不定期の収入とは、例えば、業績に応じて支給されたりされなかったりする株式の配当などであるが、これに限らない。臨時である時期の時期情報とは、通常、臨時の収入の時期に応じた時期である。臨時の収入とは、例えば、株式等の売却益などであるが、これに限らない。
【0046】
購入リズム決定部132は、例えば、条件を満たすと判断された購入情報が有する1以上の時期情報が示す1以上の時期よりも所定期間前の1以上の時期を算出し、算出した1以上の時期を示す1以上の時期情報を有する購入リズム情報を作成してもよい。また、時期の算出に当たって、購入リズム決定部132は、例えば、“7月2日”や“7月7日”といった月日を示す時期情報を、例えば、7月上旬といった旬単位の時期情報、あるいは“7月”といった月単位の時期情報に集約してもよい。
【0047】
蓄積部133は、購入リズム決定部132が取得した購入リズム情報を、ユーザ識別子に対応付けて格納部11に蓄積する。なお、対応付けて蓄積することは、購入リズム情報がユーザ識別子を有する場合も含む。また、購入リズム情報は、例えば、後述するレコメンド装置2を構成する購入リズム情報格納部211や、クラウドサーバに蓄積されてもよく、その蓄積先は問わない。
【0048】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、前述した購入リズム情報などである。出力とは、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの引渡し、ディスプレイへの表示、スピーカーからの音出力、プリンタでの印字などを含む概念である。出力部14は、購入リズム情報を、通常、ユーザ識別子と対に、当該ユーザ識別子で識別される端末装置3に送信する。ただし、出力部14は、購入リズム情報を、ユーザ識別子と対に、例えば、DVDやメモリカードといった着脱式の記録媒体に蓄積してもよい。なお、対に出力(例えば、送信、蓄積)することは、購入リズム情報がユーザ識別子を有する場合も含む。
【0049】
図3は、レコメンド装置2のブロック図である。レコメンド装置2は、レコメンド格納部21、レコメンド受付部22、レコメンド処理部23、およびレコメンド出力部24を備える。レコメンド格納部21は、購入リズム情報格納部211、商品情報格納部212、および第二購入履歴情報格納部213を備える。レコメンド受付部22は、価格条件受付部221を備える。レコメンド処理部23は、近似ユーザ検出部231、第二判断部232、および第二購入リズム決定部233を備える。レコメンド出力部24は、レコメンド部241を備える。
【0050】
レコメンド格納部21は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、前述した購入リズム情報、後述する商品情報、後述する第二購入履歴情報などである。レコメンド格納部21には、後述するレコメンド処理を実行するタイミングを示すタイミング情報も格納されてよい。
【0051】
購入リズム情報格納部211は、購入リズム情報生産装置1が蓄積した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて格納している。
【0052】
商品情報格納部212は、1以上の商品情報が格納される。商品情報とは、レコメンドする商品の情報である。商品情報は、例えば、商品名、価格、説明文、写真画像、イラスト画像のうち1以上の情報を含む。商品情報は、通常、商品識別子および種類情報と対に格納される。また、商品情報は、例えば、百貨店やECサイトのサーバ、店舗のPOS端末といった外部装置から提供されるが、その提供元は問わない。
【0053】
第二購入履歴情報格納部213には、ユーザを識別するユーザ識別子と、ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報を含む2以上の購入情報とを有する2以上の購入履歴情報が格納される。なお、第二購入履歴情報格納部213に格納される購入履歴情報は、購入リズム情報生産装置1を構成する購入履歴情報格納部111に格納される購入履歴情報と同じ購入履歴情報である。同じ購入履歴情報とは、通常、同じデータ形式および内容を有する購入履歴情報であるが、データ形式または内容の少なくとも一方が部分的に異なった購入履歴情報でも構わない。
【0054】
レコメンド受付部22は、各種の情報を受け付ける。各種の情報には、例えば、購入リズム情報、商品情報、購入履歴情報などが含まれていてもよい。受け付けは、例えば、キーボード等の入力デバイスを介した受け付け、ネットワーク等を介した受信、記録媒体からの読み出しなどを含む。レコメンド受付部22は、購入リズム情報等を、通常、購入リズム情報生産装置1等から受信し、購入リズム情報格納部211等に蓄積するが、例えば、着脱式の記録媒体から読み出したり、キーボード等の入力デバイスを介して受け付けたりして、購入リズム情報格納部211等に蓄積することも可能である。ただし、購入リズム情報等は、購入リズム情報格納部211等に予め格納されていても構わない。
【0055】
価格条件受付部221は、価格条件を受け付ける。価格条件受付部221が受け付ける価格条件は、後述する第二購入リズム決定部233が購入リズム情報を取得するための条件を構成する価格条件であり、通常、購入リズム情報生産装置1を構成する購入リズム決定部132が用いる価格条件とは異なる条件である。
【0056】
レコメンド処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、後述する近似ユーザ検出部231、第二判断部232、第二購入リズム決定部233の処理である。後述するフローチャートに記載の判別等の処理も、レコメンド処理部23が行ってよい。
【0057】
近似ユーザ検出部231は、第二購入履歴情報格納部213に格納されている2以上の購入履歴情報を用いて、予め決められた近似条件を満たすほど近似する2つの購入履歴情報を検出する。近似条件は、例えば、2つの購入履歴情報の一方が有する2以上の時期情報のうち一定以上(一定数以上、一定割合以上)が、他方が有する2以上の時期情報のいずれかと一致する、または、一致すると見なし得るほど近似している、といった条件である。近似しているとは、時期ずれ条件(1週間以内等)を満たすことである。一定以上とは、通常、2以上の時期情報のうちの一定数以上、または一定割合以上である。一定以上は、例えば、2以上、過半数、6割以上などであるが、これに限らない。
【0058】
第二判断部232は、第二購入履歴情報格納部213に格納されている2以上の購入履歴情報を用いて、ユーザ識別子ごとに、当該ユーザ識別子に対応する購入履歴情報を構成する2以上の各購入情報が、価格条件受付部221が受け付けた価格条件を用いた条件を満たすか否かを判断する。
【0059】
第二購入リズム決定部233は、第二判断部232が条件を満たすと判断した購入情報が有する1または2以上の時期情報から前述した購入リズム情報を取得する。なお、第二購入リズム決定部233による購入リズム情報の取得手順は、購入リズム生産装置1を構成する購入リズム決定部132が購入リズム情報を取得する手順と同様である。第二購入リズム決定部233は、購入リズム情報格納部211に格納されている購入リズム情報を、こうして取得した新たな購入リズム情報に更新する。
【0060】
レコメンド出力部24は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、商品情報である。レコメンド出力部24は、商品情報等の情報を、端末装置3に送信してもよいし、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力してもよく、情報の出力態様は問わない。
【0061】
レコメンド部241は、ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置3に対し、購入リズム情報格納部211に格納されている購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、商品情報格納部212に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信する。レコメンド部241は、1以上の商品情報のうちいずれかの商品情報を、例えば、ランダムに選択してもよいし、ユーザ識別子に対応する購入履歴情報が有する種類情報を用いて選択してもよく、選択のアルゴリズムは問わない。例えば、協調フィルタリング等の公知のアルゴリズムを用いてもよい。
【0062】
レコメンド部241は、近似ユーザ検出部231が近似する2つの購入履歴情報を検出した場合には、当該2つの購入履歴情報のうちの、一方の購入履歴情報が有するユーザ識別子に対応する購入リズム情報を用いて、当該購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、商品情報格納部212に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を、他方の購入履歴情報が有するユーザ識別子で識別される端末装置3またはユーザに送信する。
【0063】
レコメンド部241は、第二購入リズム決定部233が新たな購入リズム情報を取得し、購入リズム情報格納部211の内容が新たな購入リズム情報に更新された場合には、ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置3に、当該新たな購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、商品情報格納部212に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信する。
【0064】
なお、図示は省略するが、端末装置3は、端末格納部、端末受付部、端末処理部、および端末出力部を備える。端末格納部には、各種の情報が格納される。各種の情報とは、例えば、当該端末装置3のユーザを識別するユーザ識別子などである。
【0065】
端末受付部は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば商品情報である。端末受付部は、通常、レコメンド装置2から商品情報を受信する。ただし、端末受付部は、商品情報以外の情報を受信したり、タッチパネル等の入力デバイスを介して受け付けたりすることもできる。端末処理部は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、商品情報を受信したか否かの判断などであるが、これに限らない。
【0066】
端末出力部は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、商品情報である。端末出力部は、例えば、端末受付部が受信した商品情報やその他の情報を、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力する。ただし、端末出力部は、商品情報等を、例えば外部装置に送信しても構わない。
【0067】
格納部11、購入履歴情報格納部111、非利用種類情報格納部112、レコメンド格納部21、購入リズム情報格納部211、商品情報格納部212、第二購入履歴情報格納部213、および図示しない端末格納部は、例えば、ハードディスクなどの不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0068】
格納部11等に各種の情報が記憶される過程は問わない。例えば、DVDやメモリカードなどの着脱可能な記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボードやマウスやタッチパネルによるもの等、何でもよい。
【0069】
受付部12、レコメンド受付部22、価格条件受付部221、および図示しない端末受付部は、かかる入力手段のデバイスドライバによって、または入力デバイスとそのデバイスドライバ等とで実現され得る。また、受付部12等は、通信機能または放送受信機能のうち1以上の機能を有していてもよい。その場合、受付部12等は、通信モジュールまたは放送受信モジュールのうち1以上のハードウェアを含むと考えても、含まないと考えてもよい。通信等の機能は、通信モジュール等のデバイスドライバによって、または通信モジュール等とそのデバイスドライバ等とで実現可能である。
【0070】
処理部13、判断部131、購入リズム決定部132、蓄積部133、レコメンド処理部23、近似ユーザ検出部231、第二判断部232、第二購入リズム決定部233、および図示しない端末処理部は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理部13等は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0071】
出力部14、レコメンド出力部24、レコメンド部241、および図示しない端末出力部は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。出力部14等は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフト等とで実現され得る。また、出力部14等は、通信機能または放送機能のうち1以上の機能を有していてもよい。その場合、出力部14等は、通信モジュールまたは放送モジュールのうち1以上のハードウェアを含むと考えても、含まないと考えてもよい。通信等の機能は、通信モジュール等のデバイスドライバによって、または通信モジュール等とそのデバイスドライバ等とで実現可能である。
【0072】
次に、情報システムの動作について
図4~
図9のフローチャートを用いて説明する。なお、既出の事項に関する説明は、省略または簡略化している。
【0073】
図4は、購入リズム情報生産装置1の全体動作を説明するフローチャートである。
【0074】
(ステップS101)処理部13は、購入情報をユーザ識別子と対に受け付けたか否かを判別する。購入情報をユーザ識別子と対に受け付けた場合はステップS102に進み、受け付けてない場合はステップS103に進む。
【0075】
(ステップS102)処理部13は、受付部12が受け付けた購入情報を当該ユーザ識別子に対応付けて購入履歴情報格納部111に蓄積する。その後、ステップS101に戻る。
【0076】
(ステップS103)処理部13は、購入リズム情報生産処理を実行するタイミングか否かを、例えば格納部11に格納されているタイミング情報を用いて判別する。購入リズム情報生産処理を実行するタイミングである場合はステップS104に進み、かかるタイミングでない場合はステップS101に戻る。
【0077】
(ステップS104)処理部13は、購入リズム情報生産処理を実行する。なお、購入リズム情報生産処理については、
図5のフローチャートを用いて説明する。その後、ステップS101に戻る。
【0078】
なお、
図4のフローチャートでは省略しているが、ステップS101で受け付けられた購入情報は、レコメンド装置2の第二購入履歴情報格納部213にも蓄積される。
【0079】
なお、
図4のフローチャートにおいて、例えば、購入リズム情報生産装置1の電源オンに応じて処理は開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始および終了のトリガは問わない。
【0080】
図5は、購入リズム情報生産処理を説明するフローチャートである。
【0081】
(ステップS201)処理部13は、変数iに初期値“1”をセットする。
【0082】
(ステップS202)処理部13は、購入履歴情報格納部111にi番目の購入履歴情報があるか否かを判別する。購入履歴情報格納部111にi番目の購入履歴情報ある場合はステップS203に進み、ない場合はステップS213に進む。
【0083】
(ステップS203)処理部13は、購入履歴情報格納部111からi番目の購入履歴情報を取得する。
【0084】
(ステップS204)処理部13は、変数jに初期値“1”をセットする。
【0085】
(ステップS205)処理部13は、i番目の購入履歴情報の中にj番目の購入情報があるか否かを判別する。j番目の購入情報がある場合はステップS206に進み、ない場合はステップS209に進む。
【0086】
(ステップS206)判断部131は、j番目の購入情報が有する価格情報または種類情報のうち1以上の情報が条件を満たすか否かを判別する。なお、条件については前述したので、同じ説明を繰り返さない。かかる1以上の情報が条件を満たす場合はステップS207に進み、満たさない場合はステップS208に進む。
【0087】
(ステップS207)購入リズム決定部132は、j番目の購入情報が有する時期情報を取得する。
【0088】
(ステップS208)処理部13は、変数jをインクリメントする。その後、ステップS205に戻る。
【0089】
(ステップS209)処理部13は、i番目の購入履歴情報から2以上の時期情報を取得したか否かを判別する。i番目の購入履歴情報から2以上の時期情報を取得した場合はステップS210に進み、取得していない場合はステップS212に進む。
【0090】
(ステップS210)購入リズム決定部132は、当該2以上の時期情報を用いて、2以上の時期情報を有する購入リズム情報を取得する。具体的には、購入リズム決定部132は、購入履歴情報から取得した2以上の時期情報に対して、それぞれが示す時期よりも所定期間前の時期を示す2以上の時期情報を有する購入リズム情報を取得する。ただし、購入リズム決定部132は、購入履歴情報から取得した2以上の時期情報が示す時期が時期ずれ条件を満たすほど近い場合は、そのうち一の時期情報のみを採用し、他の時期情報は採用しない。
【0091】
(ステップS211)蓄積部133は、当該購入リズム情報を、i番目の購入履歴情報が有するユーザ識別子に対応付けて、例えば格納部11に蓄積する。
【0092】
(ステップS212)処理部13は、変数iをインクリメントする。その後、ステップS202に戻る。
【0093】
(ステップS213)処理部13は、例えば格納部11に、1以上の購入リズム情報が格納されている否かを判別する。1以上の購入リズム情報が格納されている場合はステップS214に進み、格納されていない場合は上位処理にリターンする。
【0094】
(ステップS214)レコメンド部241は、当該1以上の購入リズム情報を、ユーザ識別子と対に出力する。具体的には、レコメンド部241は、例えば、購入リズム情報とユーザ識別子との対の集合を、1以上の各レコメンド装置2に送信してもよい。または、レコメンド部241は、購入リズム情報とユーザ識別子との対の集合を、1以上の各着脱式記録媒体に書き込んでもよい。購入リズム情報とユーザ識別子との対の集合を格納した着脱式記録媒体は、後に、レコメンド装置2の管理者に配布される。その後、上位処理にリターンする。
【0095】
なお、
図5のフローチャートでは、ステップS209でNO(すなわち、i番目の購入履歴情報から2以上の時期情報を取得していない)と判別された場合、購入リズム決定部132は、購入リズム情報の取得を行っていないが、i番目の購入履歴情報から1つの時期情報を取得した場合には、例えば、当該1つの時期情報を用いて、他の1以上の時期情報を補充することで、2以上の時期情報を有する購入リズム情報を取得することも可能である。
【0096】
図6は、レコメンド装置2の全体動作を説明するフローチャートである。
【0097】
(ステップS301)レコメンド処理部23は、レコメンド受付部22が購入リズム情報をユーザ識別子と対に受け付けたか否かを判別する。レコメンド受付部22が購入リズム情報をユーザ識別子と対に受け付けた場合はステップS302に進み、受け付けていない場合はステップS303に進む。
【0098】
(ステップS302)レコメンド処理部23は、当該購入リズム情報を当該ユーザ識別子に対応付けて、購入リズム情報格納部211に蓄積する。その後、ステップS301に戻る。
【0099】
(ステップS303)レコメンド処理部23は、価格条件受付部221が価格条件を受け付けたか否かを判別する。価格条件受付部221が価格条件を受け付けた場合はステップS304に進み、受け付けていない場合はステップS305に進む。
【0100】
(ステップS304)レコメンド処理部23等は、購入リズム情報変更処理を実行する。なお、購入リズム情報更新処理については、
図9のフローチャートを用いて説明する。
その後、ステップS301に戻る。
【0101】
(ステップS305)レコメンド処理部23は、レコメンド処理を実行するタイミングか否かを、例えばレコメンド格納部21に格納されているタイミング情報を用いて判別する。レコメンド処理を実行するタイミングである場合はステップS306に進み、レコメンド処理を実行するタイミングでない場合はステップS301に戻る。
【0102】
(ステップS306)レコメンド処理部23等は、レコメンド処理を実行する。なお、レコメンド処理については、
図7のフローチャートを用いて説明する。その後、ステップS301に戻る。
【0103】
なお、
図6のフローチャートにおいて、例えば、レコメンド装置2の電源オンに応じて処理は開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始および終了のトリガは問わない。
【0104】
図7は、レコメンド処理を説明するフローチャートである。
【0105】
(ステップS401)レコメンド処理部23は、変数mに初期値“1”をセットする。
【0106】
(ステップS402)レコメンド処理部23は、購入リズム情報格納部211にm番目の購入リズム情報があるか否かを判別する。m番目の購入リズム情報がある場合はステップS403に進み、ない場合は上位処理にリターンする。
【0107】
(ステップS403)レコメンド処理部23は、購入リズム情報格納部211からm番目の購入リズム情報を取得する。
【0108】
(ステップS404)近似ユーザ検出部231は、近似ユーザ検出処理を実行する。なお、近似ユーザ検出処理については、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0109】
(ステップS405)レコメンド処理部23は、変数nに初期値“1”をセットする。
【0110】
(ステップS406)レコメンド処理部23は、m番目のレコメンド情報の中にn番目の時期情報があるか否かを判別する。m番目のレコメンド情報の中にn番目の時期情報がない場合はステップS407に進み、ある場合はステップS408に進む。
【0111】
(ステップS407)レコメンド処理部23は、変数mをインクリメントする。その後、ステップS402に戻る。
【0112】
(ステップS408)レコメンド処理部23は、現在日時はn番目の時期情報が示す時期に対応するか否かを判別する。現在日時がn番目の時期情報が示す時期に対応する場合はステップS409に進み、そうでない場合はステップS410に進む。
【0113】
(ステップS409)レコメンド部241は、商品情報格納部212からいずれかの商品情報を取得し、m番目の購入リズム情報に対応するユーザに送信する。具体的には、レコメンド部241は、例えば、商品情報格納部212から一の商品情報をランダムに取得し、m番目の購入リズム情報が有するユーザ識別子に対応するユーザの端末装置3に送信してもよい。
【0114】
(ステップS410)レコメンド処理部23は、近似ユーザがあるか否か(具体的には、近似ユーザ識別子を保持しているか否か)を判別する。近似ユーザがある場合はステップS411に進み、ない場合はステップS412に進む。
【0115】
(ステップS411)レコメンド部241は、商品情報格納部212からいずれかの商品情報を取得し、近似ユーザに送信する。具体的には、レコメンド部241は、例えば、商品情報格納部212から一の商品情報をランダムに取得し、近似ユーザ検出処理で取得した近似ユーザ識別子に対応するユーザの端末装置3に送信してもよい。
【0116】
(ステップS412)レコメンド処理部23は、変数nをインクリメントする。その後、ステップS406戻る。
【0117】
図8は、近似ユーザ検出処理を説明するフローチャートである。
【0118】
(ステップS501)近似ユーザ検出部231は、m番目の購入履歴情報との間で、2以上の購入情報のうち一定以上が一致または近似する他の購入履歴情報あるか否かを判別する。かかる他の購入履歴情報ある場合はステップS502に進み、ない場合は上位処理にリターンする。
【0119】
(ステップS502)当該他の購入履歴情報が有するユーザ識別子を、m番目の購入履歴情報に対応するユーザと購入履歴情報が近似する近似ユーザを識別する近似ユーザ識別子として保持する。その後、上位処理にリターンする。
【0120】
図9は、購入リズム更新処理を説明するフローチャートである。
【0121】
(ステップS601)レコメンド処理部23は、変数iに初期値“1”をセットする。
【0122】
(ステップS602)レコメンド処理部23は、第二購入履歴情報格納部213にi番目の購入履歴情報があるか否かを判別する。i番目の購入履歴情報がある場合はステップS603に進み、ない場合は上位処理にリターンする。
【0123】
(ステップS603)レコメンド処理部23は、第二購入履歴情報格納部213からi番目の購入履歴情報を取得する。
【0124】
(ステップS604)レコメンド処理部23は、変数jに初期値“1”をセットする。
【0125】
(ステップS605)レコメンド処理部23は、i番目の購入履歴情報の中にj番目の購入情報があるか否かを判別する。j番目の購入情報がある場合はステップS606に進み、ない場合はステップS609に進む。
【0126】
(ステップS606)第二判断部232は、j番目の購入情報が有する価格情報または種類情報のうち1以上の情報が、当該価格条件を用いた条件を満たす否かを判別する。なお、条件、価格条件については前述したので、同じ説明を繰り返さない。j番目の購入情報が有する価格情報または種類情報のうち1以上の情報が、当該価格条件を用いた条件を満たす場合はステップS607に進み、満たさない場合はステップS608に進む。
【0127】
(ステップS607)第二購入リズム決定部233は、j番目の購入情報が有する時期情報を取得する。
【0128】
(ステップS608)レコメンド処理部23は、変数jをインクリメントする。その後、ステップS605に戻る。
【0129】
(ステップS609)レコメンド処理部23は、i番目の購入履歴情報から2以上の時期情報を取得したか否かを判別する。i番目の購入履歴情報から2以上の時期情報を取得した場合はステップS610に進み、取得していない場合はステップS612に進む。
【0130】
(ステップS610)第二購入リズム決定部233は、当該2以上の時期情報を有する新たな購入リズム情報を取得する。
【0131】
(ステップS611)レコメンド処理部23は、購入リズム情報格納部211に格納されている購入リズム情報であり、i番目の購入履歴情報に対応する購入リズム情報を、当該新たな購入リズム情報に変更する。
【0132】
(ステップS612)レコメンド処理部23は、変数iをインクリメントする。その後、ステップS602に戻る。
【0133】
以下、本実施の形態における情報システムの具体的な動作例について説明する。ただし、本例は、本発明を何ら限定するものではなく、適宜変更され得ることはいうまでもない。また、既出の事項に関する説明は、省略または簡略化している。
【0134】
情報システムの概念図は
図1である。本例における情報システムは、購入リズム情報生産装置1、2つのレコメンド装置2、および2以上の端末装置3を備えている。購入リズム情報生産装置1は、本システムの運営会社のサーバである。一方のレコメンド装置2(以下、“レコメンド装置2a”と記す場合がある)は、百貨店のサーバである。他方のレコメンド装置2(以下、“レコメンド装置2b”と記す場合がある)は、自動車販売店のサーバである。端末装置3は、百貨店等で商品を購入するユーザによって携帯される携帯端末である。
【0135】
図10は、購入履歴情報のデータ構造図である。購入履歴情報は、ユーザ識別子と、2以上の購入情報とを有する。購入履歴情報は、ID(ここでは、順番を示す1,2,3,…)に対応付いている。購入情報は、時期情報、価格情報、および種類情報を含む。ただし、購入履歴情報のデータ構造は問わない。購入リズム情報生産装置1の購入履歴情報格納部111には、
図10に示すような3以上の購入履歴情報が格納されている。また、どちらのレコメンド装置2の第二購入履歴情報格納部213にも、これと同じ3以上の購入履歴情報が格納されている。
【0136】
購入履歴情報格納部111等に格納されている3以上の購入履歴情報のうち、1番目の購入履歴情報(以下、“購入履歴情報1”と記す場合がある)は、ユーザ識別子“aa”と、5以上の購入情報とを有する。購入履歴情報1を構成する5以上の購入情報のうち、1番目の購入情報は、時期情報“10月20日”、価格情報“30万円”、および種類情報“-”を含む。なお、“-”は、当該情報が存在しないことを示す(以下同様)。2番目の購入情報は、時期情報“1月10日”、価格情報“-”、および種類情報“車”を含む。3番目の購入情報は、時期情報“2月1日”、価格情報“-”、および種類情報“ひな人形”を含む。4番目の購入情報は、時期情報“4月22日”、価格情報“15万円”、および種類情報“時計”を含む。5番目の購入情報は、時期情報“4月23日”、価格情報“2万円”、および種類情報“ワイン”を含む。
【0137】
2番目の購入履歴情報(以下、“購入履歴情報2”と記す場合がある)は、ユーザ識別子“bb”と、4以上の購入情報とを有する。購入履歴情報2を構成する4以上の購入情報のうち、1番目の購入情報は、時期情報“10月25日”、価格情報“10万円”、および種類情報“バッグ”を含む。2番目の購入情報は、時期情報“11月9日”、価格情報“8万円”、および種類情報“ベビーベッド”を含む。3番目の購入情報は、時期情報“4月20日”、価格情報“5万円”、および種類情報“飲食”を含む。4番目の購入情報は、時期情報“6月4日”、価格情報“6千円”、および種類情報“ワイン”を含む。
【0138】
3番目の購入履歴情報(以下、“購入履歴情報3”と記す場合がある)は、ユーザ識別子“cc”と、2以上の購入情報とを有する。購入履歴情報3を構成する2以上の購入情報のうち、1番目の購入情報は、時期情報“11月23日”、価格情報“10万円”、および種類情報“-”を含む。2番目の購入情報は、時期情報“11月9日”、価格情報“8万円”、および種類情報“ベビーベッド”を含む。3番目の購入情報は、時期情報“4月20日”、価格情報“5万円”、および種類情報“飲食”を含む。4番目の購入情報は、時期情報“6月4日”、価格情報“6千円”、および種類情報“ワイン”を含む。
【0139】
図11は、条件のデータ構造図である。条件は、価格条件、および種類条件を有する。条件は、ID(ここでは、順番を示す1,2,3,…)に対応付いている。ただし、条件のデータ構造は問わない。購入リズム情報生産装置1の格納部11には、
図11に示すような6以上の条件が格納されている。また、どちらのレコメンド装置2のレコメンド格納部21にも、これと同じ5以上の条件が格納されていてもよい。ただし、レコメンド格納部21に格納されている価格条件は、レコメンド装置2ごとに変更可能である。
【0140】
格納部11等に格納されている6以上の条件のうち、1番目の条件(以下、“条件1”と記す場合がある)は、価格条件“20万円以上”、および種類条件“-”を含む。2番目の条件(“条件2”)は、価格条件“10万円以上”、および種類条件“時計”を含む。3番目の条件(“条件3”)は、価格条件“5万円以上”、および種類条件“バッグ”を含む。4番目の条件(“条件4”)は、価格条件“3万円以上”、および種類条件“飲食”を含む。5番目の条件(“条件5”)は、価格条件“1万円以上”、および種類条件“ワイン”を含む。6番目の条件(“条件6”)は、価格条件“-”、および種類条件“車”を含む。
【0141】
図12は、非利用種類情報のデータ構造図である。非利用種類情報は、ID(ここでは、順番を示す1,2,3,…)に対応付いている。ただし、非利用種類情報のデータ構造は問わない。購入リズム情報生産装置1の格納部11には、
図12に示すような2以上の非利用種類情報が格納されている。また、どちらのレコメンド装置2のレコメンド格納部21にも、これと同じ2以上の非利用種類情報が格納されていてもよい。1番目の非利用種類情報(以下、“非利用種類情報1”と記す場合がある)は、“ひな人形”を含む。2番目の非利用種類情報(以下、“非利用種類情報2”と記す場合がある)は、“ベビーベッド”を含む。また、格納部11等には、“1週間”を示す時期ずれ条件、“過半数”を示す近似条件も格納されている。
【0142】
購入リズム情報生産装置1の動作は、
図4および
図5のフローチャートに示されている。例えば、受付部12が新たな購入情報をユーザ識別子“aa”と対に受け付けると、処理部13は、当該新たな購入情報を当該ユーザ識別子“aa”に対応付けて購入履歴情報格納部111に蓄積する。これによって、
図10に示したユーザ識別子“aa”に対応する購入履歴情報1に、例えば6番目の購入履歴が追加される結果となる。当該新たな購入情報は、レコメンド装置2側の購入履歴情報1にも追加される。
【0143】
購入リズム情報を生産するタイミングが到来すると、
図5のフローチャートに従う購入リズム情報生産処理が実行される。購入リズム情報生産処理では、
図10に示した購入履歴情報1~6の各々に対して、ステップS202~S211が実行され、
図13に示すような2以上の購入リズム情報が、格納部11に格納される。
【0144】
図13は、購入リズム情報のデータ構造図である。購入リズム情報は、ユーザ識別子、および時期情報を有する。この時期情報は、前述した購入履歴情報が有する時期情報が示す時期よりも2週間前の時期を示す。
【0145】
具体的には、まず、購入履歴情報1に関し、1番目の購入情報が有する価格情報は“30万円”で、これが条件1を満たすため、購入リズム決定部132は、1番目の購入情報が有する時期情報“10月20日”を取得する。2番目の購入情報が有する情報は“車”であり、これが条件6を満たすため、購入リズム決定部132は、2番目の購入情報が有する時期情報“1月10日”を取得する。3番目の購入情報が有する種類情報は“ひな人形”であり、これが非利用種類情報1に該当するため、購入リズム決定部132は、いずれの条件も満たさないと判断し、3番目の購入情報が有する時期情報“2月1日”は取得しない。4番目の購入情報が有する価格情報および種類情報の対は“15万円”および“時計”であり、これが条件2を満たすため、購入リズム決定部132は、4番目の購入情報が有する時期情報“4月22日”を取得する。5番目の購入情報が有する価格情報および種類情報の対は“2万円”および“ワイン”であり、これが条件5を満たすため、購入リズム決定部132は、5番目の購入情報が有する時期情報“4月23日”を取得する。
【0146】
その後、購入リズム決定部132は、こうして取得した価格情報を用いて、購入履歴情報1に対応するリズム情報を取得する。ただし、4番目の購入情報から取得した時期情報“4月22日”と、5番目の購入情報から取得した時期情報“4月23日”とは、時期ずれ条件“1週間以内”を満たすので、一方のみ(本例では、より早い時期を示す方の時期情報“4月22日”)を購入リズム情報の取得に利用し、他方は利用しない。このため、購入リズム決定部132は、購入履歴情報1から取得した4つの時期情報のうち3つの時期情報“10月20日”、“1月10日”および“4月22日”を採用し、その2週間前の時期を示す3つの時期情報“10月6日”、“12月27日”および“4月8日”を求める。そして、購入リズム決定部132は、ユーザ識別子“aa”と、求めた3つの時期情報“10月6日”、“12月27日”および“4月8日”とを有する購入リズム情報を取得し、取得した購入リズム情報をID“1”に対応付けて格納部11に蓄積する。
【0147】
次に、購入履歴情報2に関して、1番目の購入情報が有する価格情報および種類情報の対は“10万円”および“バッグ”で、これが条件3を満たすため、購入リズム決定部132は、1番目の購入情報が有する時期情報“10月25日”を取得する。2番目の購入情報が有する種類情報は“ベビーベッド”であり、これが非利用種類情報2に該当するため、購入リズム決定部132は、2番目の購入情報が有する時期情報“11月9日”は取得しない。3番目の購入情報が有する価格情報および種類情報の対は“5万円”および“飲食”であり、これが条件4を満たすため、購入リズム決定部132は、3番目の購入情報が有する時期情報“4月20日”を取得する。4番目の購入情報が有する価格情報および種類情報の対は“6千円”および“ワイン”であり、これはどの条件も満たさないため、購入リズム決定部132は、4番目の購入情報が有する時期情報“6月4日”は取得しない。
【0148】
その後、購入リズム決定部132は、こうして購入履歴情報2から取得した2つの時期情報“10月25日”および“4月20日”を用いて、その2週間前の時期を示す2つの時期情報“10月11日”および“4月4日”を求める。そして、購入リズム決定部132は、ユーザ識別子“bb”と、求めた2つの時期情報“10月11日”および“4月4日”とを有する購入リズム情報を取得し、取得した購入リズム情報をID“2”に対応付けて格納部11に蓄積する。
【0149】
次に、購入履歴情報3に関して、1番目の購入情報は価格情報“10万円”のみを有し、どの条件も満たさないため、購入リズム決定部132は、1番目の購入情報が有する時期情報“11月23日”は取得しない。2番目の購入情報が有する価格情報および種類情報の対は“6万円”および“時計”で、どの条件も満たさないため、購入リズム決定部132は、2番目の購入情報が有する時期情報“4月19日”も取得しない。その後も、購入履歴情報3から時期情報が取得されなければ、購入履歴情報3に対応する購入リズム情報は取得されない。こうして、格納部11に、購入リズム情報1、購入リズム情報2、…が格納される結果となる。
【0150】
購入リズム情報生産装置1によって取得された購入リズム情報1、購入リズム情報2、…は、ネットワークや着脱式記録媒体を介して、どちらのレコメンド装置2の購入リズム情報格納部211にも蓄積される。レコメンド装置2aの商品情報格納部212には、例えば、時計、バッグ、ワイン、飲食サービスといった、当該百貨店で取り扱われる各種商品の商品情報が格納されている。レコメンド装置2bの商品情報格納部212には、例えば、自動車、整備サービスといった、当該自動車販売店で取り扱われる各種商品の商品情報が格納されている。
【0151】
レコメンド装置2の動作は、
図6~
図9のフローチャートに示されている。例えば、レコメンド受付部22が新たな購入リズム情報をユーザ識別子“cc”と対に受け付けると、処理部13は、当該新たな購入リズム情報を当該ユーザ識別子“cc”に対応付けて購入リズム情報格納部211に蓄積する。
【0152】
また、価格条件受付部221が価格条件を受け付けると、
図9の購入リズム情報変更処理が実行される。例えば、既存の価格条件の半額を示す新たな価格条件が受け付けられたとすると、
図11の条件1~5が有する価格条件“20万円”,“10万円”,“5万円”,“3万円”,“1万円”は、新たな価格条件“10万円”,“5万円”,“2万5千円”,“1万5千円”,“5千円”に変更される。購入リズム情報変更処理では、変更後の価格条件を用いて、
図5に示した購入リズム情報生産処理のステップS201~S212と同様の処理が行われる。これによって、
図10に示した購入履歴情報2からは、3つ目の時期情報“6月4日”も取得され、同じく購入履歴情報3からは、2つの時期情報“11月3日”および“4月19日”が新たに取得され、購入リズム情報格納部211には、
図13に示した購入リズム情報1および2に代えて、
図14に示す購入リズム情報1~3が格納される結果となる。
【0153】
レコメンド処理を実行するタイミングが到来すると、レコメンド処理部23等によって、
図7のフローチャートに従うレコメンド処理が実行される。レコメンド処理では、レコメンド処理部23が、
図13または
図14に示した購入リズム情報1,2,…ごとに、現在日時が各時期情報の示す時期に対応するか否かを判別し、対応する場合に、レコメンド部241が、商品情報格納部212からいずれかの商品情報を取得し、対応すると判別された時期情報を含む購入リズム情報が有するユーザ識別子で識別される端末装置3に送信する。
【0154】
また、近似ユーザ検出部231は、購入リズム情報格納部211に格納されている2以上の購入リズム情報を用いて、
図8の近似ユーザ検出処理を行う。例えば、
図10に示した購入履歴情報1および購入履歴情報2の間では、時期情報“10月6日”および“10月11日”が時期ずれ条件“1週間以内”を満たすほど近似し、また、時期情報“4月8日”および“4月4日”も時期ずれ条件“1週間以内”を満たすほど近似している。従って、購入履歴情報1は、3つの時期情報のうち2つが購入履歴情報2のものと近似しており、近似条件“過半数”を満たすので、購入履歴情報2が有するユーザ識別子“bb”が、ユーザ識別子“aa”に対応する近似ユーザ識別子として保持される。
【0155】
例えば、レコメンド処理を実行するタイミングが毎日11時30分である場合、現在日時が10月6日11時30分になると、レコメンド処理が実行される。そして、購入リズム情報1が現在日時に対応する時期情報“10月6日”を含むため、コメンド装置2aのレコメンド部241は、商品情報格納部212から、例えば時計の商品情報を取得し、当該時期情報を含む購入リズム情報1が有するユーザ識別子“aa”で識別されるユーザまたは端末装置3に送信する。時計の商品情報は、近似ユーザ識別子“bb”で識別されるユーザまたは端末装置3にも送信される。また、コメンド装置2bのレコメンド部241は、商品情報格納部212から、例えば自動車の商品情報を取得し、同じくユーザ識別子“aa”で識別されるユーザまたは端末装置3に送信する。自動車の商品情報は、近似ユーザ識別子“bb”で識別されるユーザまたは端末装置3にも送信される。これによって、ユーザaaと、その近似ユーザbbとは、毎年10月6日に、時計や自動車といった商品の商品情報を受け取ることとなる。
【0156】
以上、本実施の形態によれば、ユーザ識別子と、時期情報および価格情報または種類情報のうち1以上の情報を含む2以上の購入情報とを有する1または2以上の購入履歴情報が格納されており、購入情報が有する価格情報または種類情報のうち1以上の情報が予め決められた条件を満たすか否かを判断し、ユーザ識別子ごとに、条件を満たすと判断した購入情報が有する1または2以上の時期情報から、ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入のリズムを特定する情報である購入リズム情報を取得し、取得した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて蓄積する購入リズム情報生産装置1により、商品の購入リズムの情報を容易に取得できる。
【0157】
また、上記購入リズム情報生産装置1において、購入履歴情報は、種類情報を含み、購入リズム情報を構成するために使用しない商品の種類に対応する1以上の種類情報が格納されており、格納されている1以上の各種類情報は予め決められた条件を満たさないと判断することにより、ある種類の商品を除いた商品の購入リズム情報を取得できる。
【0158】
また、上記購入リズム情報生産装置1において、購入リズム情報は、2以上の時期情報を有し、2以上の時期情報が示す時期が予め決められた条件を満たすほど近い場合、2以上の時期情報から一の時期情報を取得し、一の時期情報を有する購入リズム情報を取得することにより、期間が空いていない時期情報はまとめられ、購入リズム情報を適切に取得できる。
【0159】
また、上記購入リズム情報生産装置1が蓄積した購入リズム情報がユーザ識別子に対応付けて格納されると共に、レコメンドする商品の情報である1以上の商品情報が格納されており、ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置3に、購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信するレコメンド装置2により、ユーザの購入リズム情報を用いて、そのユーザに適切な時期にレコメンドできる。
【0160】
また、上記レコメンド装置2において、予め決められた条件を満たすほど近似する2つの購入履歴情報を検出し、2つの購入履歴情報のうちの一方の購入履歴情報が有するユーザ識別子に対応する購入リズム情報を用いて、購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を、他方の購入履歴情報が有するユーザ識別子で識別される端末装置3またはユーザに送信することにより、他人の購入リズム情報を用いたレコメンドもできる。
【0161】
また、上記レコメンド装置2において、ユーザ識別子と、時期情報および価格情報を含む2以上の購入情報とを有する2以上の購入履歴情報が格納されており、価格条件を受け付け、2以上の各購入情報が、受け付けた価格条件を用いた条件を満たすか否かを判断し、条件を満たすと判断した購入情報が有する1または2以上の時期情報から、ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入リズムを特定する情報であり、1または2以上の時期情報を有する購入リズム情報を取得し、ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置3に、取得した購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信することにより、レコメンド装置2側で、価格の閾値を変更し、動的に購入リズム情報を生成できる。
【0162】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。
【0163】
本実施の形態におけるリズム情報生産装置1を実現するソフトウェアは、例えば、次のようなプログラムである。つまり、コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、ユーザを識別するユーザ識別子と、ユーザが商品を購入した時期に関する時期情報、および購入価格に関する価格情報または商品の種類を示す種類情報のうち1以上の情報を含む2以上の購入情報とを有する1または2以上の購入履歴情報が格納される購入履歴情報格納部111を具備し、このプログラムは、コンピュータを、購入情報が有する価格情報または種類情報のうち1以上の情報が予め決められた条件を満たすか否かを判断する判断部131と、ユーザ識別子ごとに、判断部131が条件を満たすと判断した購入情報が有する1または2以上の時期情報から、ユーザ識別子で識別されるユーザの商品の購入のリズムを特定する情報である購入リズム情報を取得する購入リズム決定部132と、購入リズム決定部132が取得した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて蓄積する蓄積部133として機能させるためのプログラムである。
【0164】
また、本実施の形態におけるレコメンド装置2を実現するソフトウェアは、例えば、次のようなプログラムである。つまり、コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、上記購入リズム情報生産装置1が蓄積した購入リズム情報をユーザ識別子に対応付けて格納している購入リズム情報格納部211と、レコメンドする商品の情報である1以上の商品情報が格納される商品情報格納部212とを具備し、このプログラムは、コンピュータを、ユーザ識別子により識別されるユーザまたは端末装置3に、購入リズム情報が有する時期情報が示す時期に、商品情報格納部212に格納されている1以上の商品情報のうちのいずれかの商品情報を送信するレコメンド部241として機能させるためのプログラムである。
【0165】
図15は、本実施の形態におけるプログラムを実行して、購入リズム情報生産装置1、レコメンド装置2等を実現するコンピュータシステム900の外観の一例を示す図である。本実施の形態は、コンピュータハードウェアおよびその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現され得る。
図15において、コンピュータシステム900は、ディスクドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。なお、キーボード902やマウス903やディスプレイ904をも含むシステム全体をコンピュータと呼んでもよい。
【0166】
図16は、コンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。
図16において、コンピュータ901は、ディスクドライブ905に加えて、MPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。
【0167】
コンピュータシステム900に、購入リズム情報生産装置1等の機能を実行させるプログラムは、例えば、DVD、CD-ROM等のディスク921に記憶されて、ディスクドライブ905に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ディスク921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、ディスク921に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0168】
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、購入リズム情報生産装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0169】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0170】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(受付部12の受信機能を実現する通信モジュール、出力部14の送信機能を実現する通信モジュールなど)は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
【0171】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0172】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0173】
以上のように、本発明にかかる購入リズム情報生産装置等は、ユーザの商品の購入リズム情報を取得し、購入リズム情報を用いてレコメンドできるという効果を有し、購入リズム情報生産装置等として有用である。
【符号の説明】
【0174】
1 購入リズム情報生産装置
2、2a、2b レコメンド装置
3 端末装置
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
21 レコメンド格納部
22 レコメンド受付部
23 レコメンド処理部
24 レコメンド出力部
111 購入履歴情報格納部
112 非利用種類情報格納部
131 判断部
132 購入リズム決定部
133 蓄積部
211 購入リズム情報格納部
212 商品情報格納部
213 第二購入履歴情報格納部
221 価格条件受付部
231 近似ユーザ検出部
232 第二判断部
233 第二購入リズム決定部
241 レコメンド部