(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】無線通信装置及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20230522BHJP
H04W 84/20 20090101ALI20230522BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20230522BHJP
【FI】
H04W76/10 110
H04W84/20
H04W84/10 110
(21)【出願番号】P 2019099513
(22)【出願日】2019-05-28
【審査請求日】2021-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】樋口 光彦
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-517376(JP,A)
【文献】特表2017-536625(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00ー99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線信号を用いた通信を行う送受信部と、
前記送受信部を介して、不特定の複数の他装置に対してメッセージをブロードキャスト送信するアドバタイズ動作と、前記複数の他装置のいずれかがブロードキャスト送信した前記メッセージを受信するスキャン動作と、を行うアドバタイズ通信制御部と、
前記送受信部を介して、1対1通信で予め設定された特定の他装置と通信するコネクション動作を行うコネクション通信制御部と、
前記送受信部を介して送受信する前記メッセージを処理するメッセージ処理部と、を有し、
前記メッセージ処理部は、
前記コネクション動作により通信可能なコネクションクラスタ内の他の装置とは前記コネクション通信制御部を用いた前記メッセージの送受信を行い、
自装置に前記アドバタイズ動作が許可されている場合に前記コネクションクラスタ外の他装置とアドバタイズ通信制御部を用いた前記メッセージの送受信を行う無線通信装置。
【請求項2】
前記メッセージ処理部は、
自装置で生成した前記メッセージを送信する場合、
前記コネクション動作により前記コネクションクラスタ内に前記メッセージを送信し、自装置が前記コネクションクラスタ内で前記アドバタイズ動作が許可された装置であった場合には前記アドバタイズ通信制御部を介して前記メッセージを前記他装置に送信し、
前記他装置から前記メッセージを受信した場合、
受信した前記メッセージが受信済みの前記メッセージと同一であることに応じて受信した前記メッセージを破棄し、
受信した前記メッセージが新規であり、受信した前記メッセージの宛先が前記自装置であったことに応じて受信した前記メッセージに応じた処理を実施し、
受信した前記メッセージが新規であり、受信した前記メッセージの宛先が前記他装置であったことに応じて受信した前記メッセージを前記コネクション動作により前記コネクションクラスタ内の装置に送信し、自装置が前記コネクションクラスタ内で前記アドバタイズ動作が許可された装置であった場合には前記アドバタイズ動作により受信した前記メッセージを前記他装置に送信する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記コネクション通信制御部が前記コネクション動作により通信を行う前記他装置を特定する情報を少なくとも含むコネクション設定値を格納するコネクション設定記憶部を有する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記コネクション設定値は、外部で生成されたものであり、前記無線通信装置に配信される情報である請求項3に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記アドバタイズ通信制御部が前記アドバタイズ動作を行うか否かを設定するアドバタイズ設定値を格納するアドバタイズ設定記憶部をさらに有する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記アドバタイズ設定値は、外部で生成されたものであり、前記無線通信装置に配信される情報である請求項5に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記アドバタイズ通信制御部が前記スキャン動作を行う場合に利用するチャネルを指定するスキャン設定値を記憶するスキャン設定記憶部を有する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記メッセージ処理部は、
受信した前記メッセージが受信済みのメッセージであるか否かを判定し、受信した前記メッセージが受信済みのメッセージと同一であると判定した場合、受信したメッセージを廃棄するメッセージ重複判定部と、
前記メッセージ重複判定部により受信した前記メッセージが受信済みのメッセージと異なると判定された場合に、受信したメッセージの宛先に他装置が含まれている場合に受信したメッセージを他装置に転送することを前記アドバタイズ通信制御部及び前記コネクション通信制御部に指示するメッセージ中継判定部と、
前記メッセージ重複判定部により受信した前記メッセージが受信済みのメッセージと異なると判定された場合に、受信したメッセージの宛先に自装置が含まれている場合に受信したメッセージを自装置内のデータ処理部に転送するメッセージ宛先判定部と、
を有する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記メッセージの受信経路が前記アドバタイズ通信制御部経由であるのか、前記コネクション通信制御部経由であるのかを示す受信手段情報を前記メッセージに付加する通信手段情報生成部と、
前記メッセージを他装置の転送する場合に前記受信手段情報を参照し、前記受信手段情報が前記アドバタイズ通信制御部を示す場合、前記アドバタイズ通信制御部に前記メッセージの送信を指示し、前記受信手段情報が前記コネクション通信制御部を示す場合、転送対象の前記メッセージの送信を廃棄するアドバタイズ中継判定部と、
を有する請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項10】
自装置からの無線信号を用いて互いに通信可能な範囲に設置される複数の無線通信装置を有し、
前記複数の無線通信装置が、それぞれ、
無線信号を用いた通信を行う送受信部と、
前記送受信部を介して、不特定の複数の他装置に対してメッセージをブロードキャスト送信するアドバタイズ動作と、前記複数の他装置のいずれかがブロードキャスト送信した前記メッセージを受信するスキャン動作と、アドバタイズ通信制御部と、
前記送受信部を介して、1対1通信で予め設定された特定の他装置と通信するコネクション動作を行うコネクション通信制御部と、
前記コネクション動作により通信する他装置を特定する情報を少なくとも含むコネクション設定値を格納するコネクション設定記憶部と、
前記送受信部を介して送受信するメッセージを処理するメッセージ処理部と、を有し、
前記複数の無線通信装置は、複数のコネクションクラスタのいずれかに属し、自装置が属する前記コネクションクラスタ内のいずれか1つの装置をマスター接続装置とし、当該マスター接続装置と通信を行う前記コネクション設定値をそれぞれ有し、かつ、前記コネクションクラスタ内の少なくとも1つの前記無線通信装置は他の前記コネクションクラスタに対して前記アドバタイズ動作を行う通信システム。
【請求項11】
前記メッセージ処理部は、
自装置で生成した前記メッセージを送信する場合、
前記コネクション動作により前記コネクションクラスタ内に前記メッセージを送信し、自装置が前記コネクションクラスタ内で前記アドバタイズ動作が許可された装置であった場合には前記アドバタイズ動作により前記メッセージを前記他装置に送信し、
前記他装置から前記メッセージを受信した場合、
受信した前記メッセージが受信済みの前記メッセージと同一であることに応じて受信した前記メッセージを破棄し、
受信した前記メッセージが新規であり、受信した前記メッセージの宛先が前記自装置であったことに応じて受信した前記メッセージに応じた処理を実施し、
受信した前記メッセージが新規であり、受信した前記メッセージの宛先が前記他装置であったことに応じて受信した前記メッセージを前記コネクション動作により前記コネクションクラスタ内の装置に送信し、自装置が前記コネクションクラスタ内で前記アドバタイズ動作が許可された装置であった場合には前記アドバタイズ動作により受信した前記メッセージを前記他装置に送信する請求項10に記載の通信システム。
【請求項12】
前記メッセージ処理部は、
受信した前記メッセージが受信済みのメッセージであるか否かを判定し、受信した前記メッセージが受信済みのメッセージと同一であると判定した場合、受信したメッセージを廃棄するメッセージ重複判定部と、
前記メッセージ重複判定部により受信した前記メッセージが受信済みのメッセージと異なると判定された場合に、受信したメッセージの宛先に他装置が含まれている場合に受信したメッセージを他装置に転送することを前記アドバタイズ通信制御部及び前記コネクション通信制御部に指示するメッセージ中継判定部と、
前記メッセージ重複判定部により受信した前記メッセージが受信済みのメッセージと異なると判定された場合に、受信したメッセージの宛先に自装置が含まれている場合に受信したメッセージを自装置内のデータ処理部に転送するメッセージ宛先判定部と、
を有する請求項10に記載の通信システム。
【請求項13】
前記メッセージの受信経路が前記アドバタイズ通信制御部経由であるのか、前記コネクション通信制御部経由であるのかを示す受信手段情報を前記メッセージに付加する通信手段情報生成部と、
前記メッセージを他装置の転送する場合に前記受信手段情報を参照し、前記受信手段情報が前記アドバタイズ通信制御部を示す場合、前記アドバタイズ通信制御部に前記メッセージの送信を指示し、前記受信手段情報が前記コネクション通信制御部を示す場合、転送対象の前記メッセージの送信を廃棄するアドバタイズ中継判定部と、
を有する請求項10に記載の通信システム。
【請求項14】
前記コネクションクラスタ内には、選択可能なチャネル
から選択された互いに異なるチャネルで前記スキャン動作を行う
複数の前記無線通信装置が含まれる請求項10に記載の通信システム。
【請求項15】
前記コネクションクラスタは、前記コネクション動作による通信が可能な距離にある前記無線通信装置のうち
互いの距離が近い順に追加された複数の
前記無線通信装置により構成される請求項10に記載の通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無線通信装置及び通信システムに関し、例えば、データを無線経路で送受信するメッシュ形状のネットワークを構築し、多対多でのデータ通信を実現する無線通信装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多数の無線通信装置をメッシュ状に接続し、無線通信を利用してデータを離れた地点に伝達する技術が提案されている。このような技術の一例として、デジタル無線通信規格の一種であるBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)技術がある。BLE技術では、近距離通信向けの技術であり、1対多による単方向のブロードキャスト通信と、1対1の方向通信とが、基本的な通信形態として規定されている。
【0003】
また近年、BLE技術を利用して多対多の無線メッシュネットワークを構築する仕様がBluetooth SIGによって策定された。本仕様は、BLE技術に対応した各装置がデータの中継を繰り返すことで、多数の装置間でデータを伝搬するものである。これにより、無線の到達範囲を外れており直接は通信できない装置との通信が可能となる。
【0004】
ここで、BLE技術を使用した照明システムが特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の照明システムでは、1つが光源を持つ第1照明装置であり、1つが前記第1照明装置を制御する第1データを生成する第1制御装置である、複数の端末装置を有する端末装置群を備え、前記端末装置群は、各端末装置をノードとし、隣接する端末装置同士が、ブルートゥース(登録商標)のコネクションによって接続されたネットワークを構成し、前記第1制御装置は、少なくとも前記第1制御装置をペリフェラルとするコネクションと前記第1照明装置をセントラル又はペリフェラルとする他のコネクションを介して、前記第1照明装置に対して前記第1データを送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の照明システムでは、各装置が接続関係を確立し、コネクション動作による1対1の通信を逐次繰り返すことによってデータを伝搬する。このため、特許文献1の照明システムでは、1対多でデータを一斉送信できるアドバタイズ動作と比較して、データが無線メッシュネットワークを伝搬する時間が長くなるという問題が生じる。特に、メッシュネットワークの規模が大きい場合、通信回数が増大するため、データの伝搬速度の低下がより顕著になる。
【0007】
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施の形態によれば、無線通信装置は、不特定の複数の他装置に対してブロードキャスト通信を行うアドバタイズ通信制御部と、予め設定された特定の他装置との間で1対1通信を行うコネクション通信制御部と、を有し、コネクション通信制御部により通信可能なコネクションクラスタ内の他の装置とは前記コネクション通信制御部を用いたメッセージの送受信を行い、コネクションクラスタ外の他装置とは前記コネクションクラスタ内において許可された装置がアドバタイズ通信制御部を用いたメッセージの送受信を行う。
【発明の効果】
【0009】
前記一実施の形態によれば、少ないチャネル数で、より広範囲の通信範囲をカバーすることで、高い通信速度を維持して通信を行う無線通信装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態1にかかる無線通信装置のブロック図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1にかかる無線通信装置に適用される設定値の生成を説明するフローチャートである。
【
図3】
図3は、
図2に示した設定値生成方法に沿って構築される通信システムの概略図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1にかかる通信システムにおけるネットワーク構築処理を説明するフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施の形態1にかかる通信システムにおける通信経路の一例を説明するシステムの概略図である。
【
図6】
図6は、実施の形態1にかかる無線通信装置において自装置からのメッセージ送信処理を説明するフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施の形態1にかかる無線通信装置において他装置からのメッセージ受信処理を説明するフローチャートである。
【
図8】
図8は、比較例にかかる無線通信装置と実施の形態1にかかる無線通信装置との通信経路の違いを説明するシステムの概略図である。
【
図9】
図9は、実施の形態2にかかる無線通信装置のブロック図である。
【
図10】
図10は、実施の形態2にかかる無線通信装置に適用される設定値の生成を説明するフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施の形態2にかかる通信システムにおける通信経路の一例を説明するシステムの概略図である。
【
図12】
図12は、実施の形態2にかかる無線通信装置において自装置からメッセージを送信する差異の動作を説明するフローチャートである。
【
図13】
図13は、実施の形態2にかかる無線通信装置において他の装置から受信したメッセージ対する処理を説明するフローチャートである。
【
図14】
図14は、比較例にかかる無線通信装置と実施の形態2にかかる無線通信装置との通信経路の違いを説明するシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリなどの汎用的な情報処理回路で構成されるコンピュータや、特定の情報処理に特化した専用回路で構成することができ、ソフトウェア的には、コンピュータのメモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0012】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0013】
実施の形態1
図1に実施の形態1にかかる無線通信装置1のブロック図を示す。
図1に示す無線通信装置1は、他の同様の構成の装置とともにメッシュネットワークを構成する通信システムの一部となるものである。そのため、通信システム内では、複数の無線通信装置1を一意に特定するために、各装置を識別するためのユニークな装置IDが割り当てられる。そして、実施の形態1にかかる無線通信装置1は、通信システム内において、1対1で他の無線通信装置1と通信するコネクション通信と、不特定多数の他の無線通信装置1と通信を行うアドバタイズ通信とを行う機能を有する。そして、実施の形態1にかかる通信システムでは、通信システムを構築する複数の無線通信装置1を複数のコネクションクラスタのいずれか1つに分類し、コネクションクラスタ内の1台にのみアドバタイズ通信を許可する。
【0014】
また、以下で説明する実施の形態では、無線通信装置1がBLE(Bluetooth Low Energy)技術に基づく無線通信を行うものとする。BLE技術では、コネクション通信に0ch~36chの37個のチャネルが割り当てられ、アドバタイズ通信に37ch~39chの3個のチャネルが割り当てられることが規格で定められている。なお、無線通信装置1において適用されるチャネルの利用法及びネットワーク構築方法はBLE技術によらず種々の無線通信技術に対して適用可能である。以下では、実施の形態1にかかる無線通信装置1の構成及び動作について詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、実施の形態1にかかる無線通信装置1は、メッセージ処理部10、アドバタイズ通信制御部11、アドバタイズ設定記憶部12、スキャン設定記憶部13、コネクション通信制御部14、コネクション設定記憶部15、送受信部(例えば、無線送受信部16)を有する。
【0016】
メッセージ処理部10は、無線送受信部16を介して送受信するメッセージを処理する。また、メッセージ処理部10は、無線通信装置1の通信システム内での設定に応じて、メッセージの送受信で用いる通信制御部を切り替える。具体的には、メッセージ処理部10は、コネクション動作により通信可能なコネクションクラスタ内の他の装置とはコネクション通信制御部14を用いたメッセージの送受信を行う。またメッセージ処理部10は、自装置に前記アドバタイズ動作が許可されている場合にコネクションクラスタ外の他装置とアドバタイズ通信制御部を用いた前記メッセージの送受信を行う。メッセージ処理部10の詳細な構成及び動作の詳細は後述する。
【0017】
アドバタイズ通信制御部11は、無線送受信部16を介して、アドバタイズ動作とスキャン動作とを行う。アドバタイズ動作では、不特定の複数の他装置に対してメッセージをブロードキャスト送信する。スキャン動作では、複数の他装置のいずれかがブロードキャスト送信したメッセージを受信する。
【0018】
アドバタイズ設定記憶部12は、アドバタイズ通信制御部がアドバタイズ動作を行うか否かを設定するアドバタイズ設定値を格納する。アドバタイズ通信制御部11は、アドバタイズ設定値に基づきアドバタイズ動作を行うか否かを切り替える。このアドバタイズ設定値は、通信システム全体の構成に基づきシステム管理者が外部で生成するものであり、通信システムを構成する際に通信システム内の無線通信装置1に配信される情報である。
【0019】
スキャン設定記憶部13は、アドバタイズ通信制御部11がスキャン動作を行う場合に利用するチャネルを指定するスキャン設定値を記憶する。アドバタイズ通信制御部11は、スキャン設定値に記載されたチャネルを用いてスキャン動作を行う。詳しくは後述するが、スキャン設定値には、スキャン動作のために許可されたチャネルのいずれかが、同一のコネクションクラスタに属する無線通信装置1において出来るだけ重ならないように設定される。BLE技術では、0~39chのうち、37ch、38ch、39chがアドバタイズ動作及びスキャン動作に用いられる。なお、スキャン設定値は、通信システム全体の構成に基づきシステム管理者が外部で生成するものであり、通信システムを構成する際に通信システム内の無線通信装置1に配信される情報である。
【0020】
コネクション通信制御部14は、無線送受信部16を介して、1対1通信で予め設定された特定の他装置と通信するコネクション動作を行う。コネクション設定記憶部15には、コネクション通信14がコネクション動作により通信を行う他装置を特定する情報(例えば、接続関係を確立する対向装置の装置ID)及び接続関係において自装置がスレーブまたはマスターのいずれを実行するかといった設定を少なくとも含むコネクション設定値を格納する。コネクション通信制御部14は、コネクション設定値により特定された相手とコネクション通信を行う。なお、コネクション設定値は、通信システム全体の構成に基づきシステム管理者が外部で生成するものであり、通信システムを構成する際に通信システム内の無線通信装置1に配信される情報である。
【0021】
無線送受信部16は、アドバタイズ通信制御部11またはコネクション通信制御部14から送信されたメッセージを無線信号に変換して他の装置に送信する。また、無線送受信部16は、受信した信号から受信メッセージを生成し、受信メッセージの受信手段に応じてアドバタイズ通信制御部11またはコネクション通信制御部14に出力する。
【0022】
ここで、メッセージ処理部10について、より詳細に説明する。メッセージ処理部10は、自装置で生成したメッセージを送信する際、コネクション動作によりコネクションクラスタ内にメッセージを送信し、自装置がコネクションクラスタ内でアドバタイズ動作が許可された装置であった場合には、アドバタイズ通信制御部を介して前記メッセージを前記他装置に送信する。また、メッセージ処理部10は、他装置からメッセージを受信した場合、受信したメッセージが受信済みのメッセージと同一であることに応じて受信したメッセージを破棄する。さらに、メッセージ処理部10は、受信したメッセージが新規であり、受信したメッセージの宛先が自装置であったことに応じて受信したメッセージに応じた処理を実施する。メッセージ処理部10は、受信したメッセージが新規であり、受信したメッセージの宛先が他装置であったことに応じて受信したメッセージをコネクション動作によりコネクションクラスタ内の装置に送信し、自装置がコネクションクラスタ内でアドバタイズ動作が許可された装置であった場合にはアドバタイズ動作により受信したメッセージを他装置に送信する。
【0023】
メッセージ処理部10は、データ生成部20、メッセージ生成部21、メッセージ記憶部23、メッセージ中継判定部24、メッセージ宛先判定部25、データ抽出部26、データ利用部27を有する。
【0024】
データ生成部20は、自装置が送信するメッセージに含めるデータを生成する。メッセージ生成部21は、データ生成部20が生成したデータに発信元の装置ID、宛先の装置ID、メッセージの最大中継回数、メッセージを識別するためのシーケンス番号等のヘッダ、その他送信に必要な情報を付加してメッセージを生成する。メッセージ生成部21が生成したメッセージは、アドバタイズ通信制御部11及びコネクション通信制御部14に出力される。
【0025】
メッセージ重複判定部22は、アドバタイズ通信制御部11またはコネクション通信制御部14から受信メッセージを受信して、受信したメッセージが受信済みのメッセージであるか否かを判定する。ここで、受信したメッセージが受信済みのメッセージと同一であると判定した場合、メッセージ重複判定部22は、受信したメッセージを廃棄する。一方、受信したメッセージが受信済みのメッセージとは異なるものであると判定した場合、メッセージ重複判定部22は、受信メッセージをメッセージ中継判定部24及びメッセージ宛先判定部25に出力する。また、メッセージ重複判定部22は、受信したメッセージが受信済みのメッセージとは異なるものであると判定した場合、受信したメッセージをメッセージ記憶部23に格納する。メッセージ重複判定部22は、メッセージ記憶部23に格納されたメッセージを参照して受信メッセージが受信済みであるか否かを判定する。
【0026】
メッセージ中継判定部24は、メッセージ重複判定部22により受信したメッセージが受信済みのメッセージと異なると判定された時に、受信したメッセージの宛先に他装置が含まれている場合に受信したメッセージを他装置に転送することをアドバタイズ通信制御部11及びコネクション通信制御部14に指示する。
【0027】
メッセージ宛先判定部25は、メッセージ重複判定部22により受信したメッセージが受信済みのメッセージと異なると判定された時に、受信したメッセージの宛先に自装置が含まれている場合に受信したメッセージを自装置内のデータ処理部に転送する。
図1に示す例では、データ処理部は、データ抽出部26及びデータ利用部27により構成される。無線通信装置1では、データ抽出部26がメッセージからデータを抽出し、抽出されたデータを用いた処理をデータ利用部27が行う。データ処理の一例としては、アドバタイズ設定記憶部12、スキャン設定記憶部13、コネクション設定記憶部15に対する設定値の格納処理がある。
【0028】
続いて、アドバタイズ設定値、スキャン設定値、コネクション設定値の生成方法について説明する。この設定値生成処理は、例えば、外部のコンピュータにおいて設定値生成プログラムを実行することで行われる。そこで、
図2に実施の形態1にかかる無線通信装置1に適用される設定値の生成を説明するフローチャートを示す。
【0029】
図2に示すように、設定値生成処理では、まず、通信システムを構築しようとしている4台の無線通信装置1の配置情報を取得し、4台の無線通信装置1により形成される四辺形を形成し、4台の無線通信装置1毎にコネクションクラスタを形成するグルーピング処理を行う(ステップS10)。続いて、通信システムを構築する無線通信装置1のうちステップS10によるグルーピング処理においていずれのコネクションクラスタにも属していない無線通信装置1が存在するか否かを判断する(ステップS11)。このステップS11において、いずれのコネクションクラスタにも属していない無線通信装置1が存在しなければ、ステップS13の処理に進む。一方、ステップS11において、いずれのコネクションクラスタにも属していない無線通信装置1が存在した場合、グループから外れた無線通信装置1を最も近い位置にあるコネクションクラスタに追加する(ステップS12)。このステップS11、S12は、グルーピング補正処理である。
【0030】
ステップS13では、通信システムを構成する無線通信装置1の全てが配置される配置領域の中心位置を決定する領域中心設定処理を行う(ステップS13)。その後、コネクションクラスタにおいて、中心位置に最も近い無線通信装置をマスター接続装置に設定し、マスター接続装置以外の無線通信装置を、スレーブ接続装置に設定するマスタースレーブ設定処理を行う(ステップS14)。次いで、各コネクションクラスタに含まれるマスター接続装置とスレーブ接続装置の装置IDのリストを、コネクション設定値として生成するコネクション設定値生成処理を行う。具体的には、コネクション設定値生成処理は、スレーブ接続装置の通信先をマスター接続装置とするコネクション設定値を生成するコネクション設定値生成処理を行う(ステップS15)。
【0031】
続いて、コネクションクラスタに含まれる装置のうち、最も中心位置に近い装置をアドバタイズ動作専用装置に決定し、上記以外の装置をスキャン動作専用装置に決定する(ステップS16)。また、各コネクションクラスタのスキャン動作専用装置に対してリストの先頭から順番にアドバタイズ動作及びスキャン動作に許可された無線チャネル(スキャンチャネル)を割り当てる。言い換えると、1つのコネクションクラスタ内には、異なるスキャンチャネルが割り当てられる無線通信装置1が存在し、コネクションクラスタ内の全ての無線通信装置1によりスキャンチャネルの全チャンネルがカバーできるように、無線通信装置1のスキャンチャネルが割り当てられる。これら動作に許可された無線チャネルは、BLE技術においては37、38、39チャネルである(ステップS17)。
【0032】
続いて、アドバタイズ動作専用である装置に対してはアドバタイズ許可、スキャン動作専用である装置に対してはアドバタイズ禁止、を示すアドバタイズ設定値を生成するアドバタイズ設定値生成処理を行う(ステップS18)。また、スキャン動作専用の装置に対しては割り当てチャネル及びスキャン許可、スキャン動作専用の装置に対してはスキャン禁止、を示すスキャン設定値を生成するスキャン設定値生成処理を行う(ステップS19)。
【0033】
ここで、
図2で示したフローチャートに沿って生成した各設定値に基づき構築される通信システムの構成について説明する。
図3に
図2に示した設定値生成方法に沿って構築される通信システムの概略図を示す。
図3は、11台の無線通信装置1を用いて通信システムを構築する例である。
【0034】
図3に示すように、
図2のステップS10のグルーピング処理では、四角形の頂点となる4台の無線通信装置1を1つのコネクションクラスタCCとしてグループ化する。
図3に示す例では、2つのコネクションクラスタCCが形成され、かつ、3台の無線通信装置1がコネクションクラスタCCから外れる。
【0035】
続いて、
図2のステップS11、S12のグルーピング補正処理では、ステップS10でコネクションクラスタCCに組み入れられなかった無線通信装置1を、組み入れられなかった無線通信装置1に最も近いコネクションクラスタCCに組み込む。これにより、一方のコネクションクラスタCCには5台の無線通信装置1が組み込まれ、他方のコネクションクラスタCCには6台の無線通信装置1が組み込まれる。
【0036】
続いて、
図2のステップS13の領域中心設定処理では、通信システムを構築する全ての無線通信装置1が配置される領域内の中心位置ACを設定する。
図3に示す例では、中心位置ACは、2つのコネクションクラスタCCに挟まれる領域に設定される。
【0037】
続いて、ステップS14のマスタースレーブ設定処理及びステップS15のコネクション設定値生成処理では、中心位置ACに最も近い無線通信装置1をマスター接続装置に設定し、他の無線通信装置1をスレーブ接続装置とし、スレーブ接続装置のコネクション通信の相手方装置としてマスター接続装置を設定するコネクション設定値を生成する。
図3では、コネクション通信の経路を実線で示した。
【0038】
続いて、ステップS16~ステップS19において行われるアドバタイズ設定値生成処理及びスキャン設定値生成処理について説明する。アドバタイズ設定値生成処理では、マスター接続装置をアドバタイズ動作の許可を与え、スレーブ接続装置にアドバタイズ禁止を示すアドバタイズ設定値を生成する。また、スキャン設定値生成処理では、スレーブ接続装置(例えば、スキャン動作専用の装置)にスキャン許可及びスキャン動作で用いるチャネルを装置毎に示すスキャン設定値を生成する。なお、スキャン設定値では、マスター接続装置(例えば、アドバタイズ動作専用の装置)にはスキャン禁止を示す値が記述される。
【0039】
実施の形態1にかかる通信システムでは、
図2及び
図3において説明した設定値生成方法に基づき生成した設定値を、通信システムを構築する無線通信装置1に配信することで通信システム内の通信経路を構築する。そこで、
図4に実施の形態1にかかる通信システムにおけるネットワーク構築処理を説明するフローチャートに示す。
【0040】
実施の形態1にかかる通信システムでは、システム内でネットワークノードとなる無線通信装置1がそれぞれスキャン動作により他の装置からアドバタイズ動作により発信されるメッセージを受信する。そこで、実施の形態1にかかる通信システムは、設定値生成処理で生成した設定値を通信システム内のいずれかの無線通信装置1を起点に全ての無線通信装置1に配信する。
図4に示す動作は、配信処理の起点となる無線通信装置1から配信されたメッセージを受信する無線通信装置1の動作である。
【0041】
図4に示すように、実施の形態1にかかる無線通信装置1は、ネットワーク構築処理においてまず、メッセージを受信するまでスキャン動作を繰り返す(ステップS20、S21)。このスキャン動作では、例えば、時分割で37ch~39chのスキャンチャネルを順次切り替えながらスキャン動作を繰り返す。
【0042】
そして、ステップS20のスキャン動作によりメッセージを受信した場合、メッセージ重複判定部22により受信したメッセージが新規メッセージであるか否かを判定する(ステップS22)。このステップS22において受信したメッセージが受信済みのメッセージであった場合、メッセージ重複判定部22は、受信したメッセージを廃棄してネットワーク構築処理を終了する。一方、このステップS22において受信したメッセージが新規メッセージであった場合、メッセージ重複判定部22は、受信したメッセージをメッセージ記憶部23に格納する(ステップS23)。
【0043】
ステップS23に続いて、メッセージ中継判定部24により、受信した新規メッセージの宛先を確認して、他装置に中継又は転送が必要であるか否かを判定する(ステップS24)。ステップS24において、メッセージの中継又は転送が必要ないと判断した場合、メッセージ宛先判定部25によりメッセージが自装置宛てであるか否かを判定する(ステップS26)。一方、ステップS24において、メッセージの中継又は転送が必要であると判断した場合、メッセージ中継判定部24は、受信したメッセージをアドバタイズ通信制御部11のアドバタイズ動作を利用して他装置にメッセージを送信する(ステップS25)。そして、無線通信装置1は、ステップS26の宛先判定処理を行う。
【0044】
ステップS26において、受信したメッセージの宛先に自装置が含まれていなかった場合、無線通信装置1は、受信したメッセージを破棄して、ネットワーク構築処理を終了する。一方、ステップS26において、受信したメッセージの宛先に自装置が含まれていた場合、無線通信装置1は、データ抽出部26によりメッセージからデータを抽出する(ステップS27)。そして、データ利用部27により抽出したデータを利用する。ネットワーク構築処理では、データがアドバタイズ設定値、スキャン設定値、コネクション設定値であり、データ利用部27は、受信したデータに含まれる設定値の種類に応じて、受信した設定値に対応する格納部(例えば、アドバタイズ設定記憶部12、スキャン設定記憶部13、コネクション設定記憶部15)に格納する(ステップS28)。
【0045】
実施の形態1にかかる無線通信装置1は、コネクション設定記憶部15に格納されたコネクション設定値に示されたコネクション通信の接続先に指定された装置と、コネクション通信の経路を確立する(ステップS29)。そして、実施の形態1にかかる無線通信装置1は、ステップS29のコネクション通信経路が確立したことに応じて、ネットワーク構築処理を終了する。なお、ステップS28において、アドバタイズ設定記憶部12にアドバタイズ設定値が格納されたことに応じて、無線通信装置1はアドバタイズ動作が許可されるのか禁止されるのが切り替えられる。また、ステップS28において、スキャン設定記憶部13にスキャン設定値が格納されたことに応じて、無線通信装置1はスキャン動作において用いるスキャンチャネルが固定される。
【0046】
図4において説明したネットワーク構築処理を経て構築される通信システムの通信経路の一例について説明する。そこで、
図5に実施の形態1にかかる通信システムにおける通信経路の一例を説明するシステムの概略図に示す。なお、
図5の説明では、通信システム内の無線通信装置1をノードと称する。
【0047】
図5に示す実施の形態1にかかる通信システムでは、ノード30~33により第1のコネクションクラスタを形成し、ノード34~37により第2のコネクションクラスタを形成する。各コネクションクラスタ内では、アドバタイズ動作が許可されるノード33、37をマスター接続機器とし、クラスタ内の他のノードをスレーブ接続機器とし、マスター接続機器と各スレーブ接続機器の間にコネクション通信の経路が構築される。また、
図5に第1のコネクションクラスタに属するノード33から、第2のコネクションクラスタのノード34に至る通信経路が構築される。このようなネットワーク構成とすることで、コネクションクラスタ内では、アドバタイズ動作及びスキャン動作で用いるチャネルを用いることなく、コネクション動作によるメッセージの送受信が出来る。また、異なるコネクションクラスタについては、アドバタイズ動作を用いたメッセージの送受信を行うことができる。
【0048】
続いて、上記のように構築されたネットワーク経路を有する通信システムに用いられる実施の形態1にかかる無線通信装置1の動作について説明する。まず、自装置からのメッセージ送信処理について説明する。そこで、
図6に実施の形態1にかかる無線通信装置において自装置からのメッセージ送信処理を説明するフローチャートを示す。
【0049】
図6に示すように、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、自装置で生成されたメッセージを送信する場合、まず、データ生成部20にて他の装置に送信する送信データを生成する(ステップS30)。次いで、メッセージ生成部21により、生成された送信データと、発信元の装置ID、宛先の装置ID、メッセージの最大中継回数、メッセージを識別するためのシーケンス番号等のヘッダ、その他送信に必要な情報等の付加情報と、を格納したメッセージを生成する(ステップS31)。
【0050】
そして、メッセージ生成部21は、アドバタイズ通信制御部11及びコネクション通信制御部14に生成したメッセージを出力する。ここで、アドバタイズ設定記憶部12に格納されたアドバタイズ設定値がアドバタイズ許可を示すものであった場合、無線通信装置1は、アドバタイズ通信制御部11を用いたアドバタイズ動作により、メッセージを他装置に送信する(ステップS32、S33)。また、アドバタイズ動作によるメッセージ送信後に、無線通信装置1は、コネクション設定値に基づき接続が確立された無線通信装置1にコネクション動作によりメッセージを送信する(ステップS34)。一方、アドバタイズ設定記憶部12に格納されたアドバタイズ設定値がアドバタイズ禁止を示すものであった場合、無線通信装置1は、アドバタイズ動作を行わずに、コネクション設定値に基づき接続が確立された無線通信装置1に対し、コネクション動作によりメッセージを送信する(ステップS34)。
【0051】
続いて、他装置からのメッセージ受信処理について説明する。そこで、
図7に実施の形態1にかかる無線通信装置1において他装置からのメッセージ受信処理を説明するフローチャートを示す。
【0052】
図7に示すように、実施の形態1にかかる無線通信装置1では、他装置からメッセージを受信する場合、コネクション通信制御部14を定期的に動作させ、コネクション通信の経路を確立した全ての装置に対し、コネクション動作を実行する(ステップS40)。そして、ステップS40のコネクション動作によりメッセージが受信されなかった場合、スキャン設定記憶部13に格納されたスキャン設定値を参照し、自装置がスキャン動作を許可されていれば、スキャン設定値に記述されたスキャンチャネルでスキャン動作を実行してメッセージを受信したか否かを確認する(ステップS42~S44)。このステップS40~S44の処理はメッセージを受信するまで繰り返し実行される。
【0053】
そして、ステップS40~S44においてメッセージ重複判定部22がメッセージを受信すると、無線通信装置1は、受信したメッセージが新規メッセージであるか否かを判定する(ステップS45)。このステップS45において受信したメッセージが受信済みのメッセージであった場合、メッセージ重複判定部22は、受信したメッセージを破棄してネットワーク構築処理を終了する。一方、このステップS45において受信したメッセージが新規メッセージであった場合、メッセージ重複判定部22は、受信したメッセージをメッセージ記憶部23に格納する(ステップS46)。
【0054】
ステップS46に続いて、受信した新規メッセージの宛先をメッセージ中継判定部24が確認して、他装置に中継又は転送が必要か否かを判定する(ステップS47)。ステップS47において、メッセージの中継又は転送が必要ないと判断した場合、メッセージ宛先判定部25によりメッセージが自装置宛てであるか否かを判定する(ステップS51)。一方、ステップS47において、メッセージの中継又は転送が必要であると判断したとき、自装置がアドバタイズ動作を許可された装置であった場合、メッセージ中継判定部24は、受信したメッセージをアドバタイズ通信制御部11のアドバタイズ動作を利用して他装置に送信する(ステップS48、S49)。また、また、アドバタイズ動作によるメッセージ送信した後に、無線通信装置1は、コネクション設定値に基づき接続が確立された無線通信装置1にコネクション動作によりメッセージを送信する(ステップS50)。
【0055】
そして、ステップS50が完了したとき、または、ステップS47において中継または転送が不要と判断されたとき、無線通信装置1は、ステップS51の宛先判定処理を行う。ステップS52において、受信したメッセージの宛先に自装置が含まれていなかった場合、無線通信装置1は、受信したメッセージを破棄して、ネットワーク構築処理を終了する。一方、ステップS51において、受信したメッセージの宛先に自装置が含まれていた場合、無線通信装置1は、データ抽出部26によりメッセージからデータを抽出し、抽出したデータを利用する(ステップS52)。
【0056】
続いて、実施の形態1にかかる無線通信装置1を用いて構築される通信システムにおけるデータ伝搬経路について説明する。そこで、一例として、
図8に比較例にかかる無線通信装置と実施の形態1にかかる無線通信装置1との通信経路の違いを説明するシステムの概略図を示す。
図8で示した比較例にかかる無線通信装置は、例えば、コネクション通信のみを行うことでネットワークが構成される通信システムを構築するものである。また、
図8に示す例では、それぞれが無線通信装置となるノード140~155により比較例にかかる無線システムが構築され、それぞれが実施の形態1にかかる無線通信装置1となるノード40~55により実施の形態1にかかる通信システムが構築される。また、
図8では、コネクション動作により構築される通信経路を実線で示すとともにCを頭文字とする符号を付した。
【0057】
図8に示すように、比較例にかかる通信システムでは、ノード140からノード155までデータを伝達する際にコネクション通信経路C141、C144、C147、C150、C153、C156、C159、C161の8つの経路を経てデータが転送される。一方、実施の形態1にかかる通信システムでは、ノード140からノード155に対応するノード40からノード55にデータを伝達する際にコネクション通信経路C40、C51とノード43からノード53に伝わるアドバタイズ通信経路の3つの経路を経由する。つまり、実施の形態1にかかる通信システムでは、比較例にかかる通信システムよりも短い経路でより離れた装置にメッセージを伝達することができる。
【0058】
上述の通り、実施の形態1にかかる無線通信装置1を用いた通信システムでは、同一のコネクションクラスタに属する装置間では、アドバタイズ動作とは異なるチャネルを用いるコネクション動作によりメッセージの通信を行う。また、実施の形態1にかかる通信システムでは、各コネクションクラスタに1台のみアドバタイズ動作が許可された無線通信装置1が設定される。そして、アドバタイズ動作が許可された無線通信装置1により、自装置が属するコネクションクラスタとは異なるコネクションクラスタに属する無線通信装置1にメッセージを送信する。
【0059】
これにより、実施の形態1にかかる通信システムでは、アドバタイズ動作による通信量を抑制しながら、より広い範囲の装置間の通信経路を確保することができる。また、実施の形態1にかかる通信システムでは、コネクション動作のみによってメッセージを伝搬させる場合に比べて通信経路の長さを短くして高速なデータ通信を可能にする。また、アドバタイズ動作による通信量を抑制することで無線信号の輻輳を抑制してメッセージの到達率を高めて通信速度を向上させることができる。
【0060】
また、実施の形態1にかかる通信システムでは、コネクションクラスタ内ではコネクション動作によりメッセージを伝搬させる。このコネクション動作では、対向装置がメッセージの受信に失敗した場合には、メッセージの再送が可能であるため、メッセージの到達率を高めることができる。また、コネクションクラスタ内のマスター接続装置は各スレーブ接続装置に対して、それぞれのコネクション動作が衝突しないタイミングを割り当てるため、コネクションクラスタに4台以上の装置を組み込んだ場合でも、コネクションクラスタ内でのコネクション動作の無線信号は衝突しない。
【0061】
また、実施の形態1にかかる通信システムでは、コネクションクラスタ内でアドバタイズ動作を行う装置が1台に限定され、その他の装置はスキャン動作のみを行う。また、スキャン動作では、各装置は割り当てられた1チャンネルのみを受信する。これにより、実施の形態1にかかる通信システムでは、受信チャネルを切り替えるための瞬間的な無線受信の停止期間がなく、メッセージの取りこぼしを防止することが出来る。また、1つのスキャンチャネルが他の無線機器の動作によって輻輳状態である場合であっても、実施の形態1にかかる通信システムでは、同一のコネクションクラスタに属する他の装置が輻輳の発生していない他のスキャンチャネルでスキャン動作を行うことで、メッセージの取りこぼしを防止することができる。つまり、実施の形態1にかかる通信システムでは、コネクションクラスタ内で装置が互いに補完した動作を行うことでメッセージの到達率を向上させることができる。
【0062】
また、実施の形態1にかかる通信システムでは、アドバタイズ動作が許可される装置が同一のコネクションクラスタ内に属する複数の無線通信装置1のうち1つに制限される。このため、同一のコネクションに属する複数の無線通信装置1がメッセージを送信する場合、アドバタイズ動作が許可される装置が複数のメッセージを順次送信する。これにより、実施の形態1にかかる通信システムでは、同一のコネクションクラスタに属する無線通信装置1の間でメッセージ送信タイミングに衝突が発生せず、データの到達率を高めることができる。
【0063】
実施の形態2
実施の形態2では、実施の形態1にかかる無線通信装置1の別の形態となる無線通信装置2について説明する。なお、実施の形態2の説明では、実施の形態1で説明した構成要素と同一の構成要素については実施の形態1と同一の符号を付して説明を省略する。
【0064】
図9に実施の形態2にかかる無線通信装置のブロック図を示す。
図9に示すように、実施の形態2にかかる無線通信装置2は、無線通信装置1からアドバタイズ設定記憶部12及びスキャン設定記憶部13を削除し、メッセージ処理部10をメッセージ処理部10aに置き換えたものである。メッセージ処理部10aは、メッセージ処理部10に通信手段情報生成部28及びアドバタイズ中継判定部29を追加したものである。
【0065】
無線通信装置2では、装置毎にアドバタイズ動作の許可と禁止を設定することなくメッセージの受信経路に応じて、メッセージ処理部10aがアドバタイズ通信制御部11を用いるか否かを選択する。また、無線通信装置2では、アドバタイズ通信制御部11がスキャン動作を行う場合には、スキャンチャネルとして割り当てられた全チャネルについてスキャン動作を行う。
【0066】
通信手段情報生成部28は、メッセージの受信経路がアドバタイズ通信制御部11経由であるのか、コネクション通信制御部14経由であるのかを示す受信手段情報を前記メッセージに付加する。アドバタイズ中継判定部29は、メッセージを他装置の転送する場合に受信手段情報を参照し、受信手段情報がアドバタイズ通信制御部11を示す場合、アドバタイズ通信制御部11にメッセージの送信を指示する。また、アドバタイズ中継判定部29は、受信手段情報がコネクション通信制御部14を示す場合、転送対象のメッセージの送信を廃棄する。
【0067】
続いて、実施の形態2にかかる無線通信装置2に適用される設定値の生成方法について説明する。そこで、
図10に実施の形態2にかかる無線通信装置2に適用される設定値の生成を説明するフローチャートを示す。
【0068】
実施の形態2にかかる無線通信装置2では、アドバタイズ設定値及びスキャン設定値は適用されない。そのため、
図10に示すように、実施の形態2にかかる無線通信装置2に適用される設定値の生成方法は、
図2で説明した設定値生成方法のステップS15までの処理で完了する。
【0069】
ここで、実施の形態2にかかる無線通信装置2を用いて構成される通信システムの通信経路の一例について説明する。
図11に実施の形態2にかかる通信システムにおける通信経路の一例を説明するシステムの概略図を示す。
図11に示すように、実施の形態2にかかる通信システムでは、全ての無線通信装置2にアドバタイズ動作が許可される。一方、
図11に示すように、複数の無線通信装置2は、複数のコネクションクラスタに分類される。
図11に示す例では、ノード60~63により第1のコネクションクラスタが形成され、ノード64~67により第2のコネクションクラスタが形成される。そして、
図11に示す例では、ノード60がアドバタイズ動作を行い、ノード65がスキャン動作によりノード60が発したメッセージを受信する。
【0070】
このような通信システムを構成する場合の実施の形態2にかかる無線通信装置2の動作について以下で説明する。まず、自装置からのメッセージ送信処理について説明する。そこで、
図12に実施の形態2にかかる無線通信装置2において、自装置からのメッセージ送信処理を説明するフローチャートを示す。
【0071】
図12に示すように、実施の形態2にかかる無線通信装置2では、自装置で生成されたメッセージを送信する場合、まず、データ生成部20にて他の装置に送信する送信データを生成する(ステップS60)。次いで、メッセージ生成部21により、生成された送信データと、発信元の装置ID、宛先の装置ID、メッセージの最大中継回数、メッセージを識別するためのシーケンス番号等のヘッダ、その他送信に必要な情報等の付加情報と、を格納したメッセージを生成する(ステップS61)。
【0072】
そして、メッセージ生成部21は、まず、コネクション通信制御部14に生成したメッセージを出力する。そして、コネクション通信制御部14は、コネクション設定値に基づき接続が確立された無線通信装置2にコネクション動作によりメッセージを送信する(ステップS62)。その後、メッセージ生成部21は、アドバタイズ通信制御部11に生成したメッセージを出力する。そして、アドバタイズ通信制御部11は、アドバタイズ動作によりメッセージを他装置に送信する(ステップS63)。
【0073】
続いて、他装置からのメッセージ受信処理について説明する。そこで、
図13に実施の形態2にかかる無線通信装置2において他装置からのメッセージ受信処理を説明するフローチャートを示す。
【0074】
図13に示すように、実施の形態2にかかる無線通信装置2のメッセージ受信処理は、
図7で説明した実施の形態1にかかる無線通信装置1のメッセージ受信処理における、ステップS70の処理を追加し、ステップS42を削除し、ステップS43、S48をステップS71、S72に置き換えたものである。
つまり、実施の形態2にかかる無線通信装置2では、ステップS41においてメッセージの受信が確認できなかった場合、スキャン動作の許可・禁止の確認を行わずにアドバタイズ通信制御部11に全てのスキャンチャネルを用いたスキャン動作を行う(ステップS71)。
【0075】
また、実施の形態2にかかる無線通信装置2では、ステップS41又はステップS44においてメッセージの受信を確認された場合、通信手段情報生成部28によりメッセージの受信手段情報を生成する(ステップS71)。無線通信装置2は、このステップS71の処理の後に受信したステップS45以降のメッセージに対する処理を行う。
【0076】
また、実施の形態2にかかる無線通信装置2は、ステップS47においてメッセージを中継又は転送する必要があると判断された場合、アドバタイズ中継判定部29において受信したメッセージに付加された受信手段情報を参照する。そして、受信手段情報がアドバタイズ通信制御部11を示すものであった場合、アドバタイズ中継判定部29は、アドバタイズ通信制御部11のアドバタイズ動作を用いてメッセージを他装置に送信する(ステップS62、S49)。一方、受信手段情報がコネクション通信制御部14を示すものであった場合、アドバタイズ中継判定部29は、メッセージ中継判定部24から渡された受信済みメッセージを破棄する(ステップS72のNOの枝)。その後、メッセージ中継判定部24は、受信したメッセージをコネクション通信制御部14のコネクション動作を用いて他装置に送信する(ステップS50)。
【0077】
続いて、実施の形態2にかかる無線通信装置2を用いて構築される通信システムにおけるデータ伝搬経路について説明する。そこで、一例として、
図14に比較例にかかる無線通信装置と実施の形態2にかかる無線通信装置2との通信経路の違いを説明するシステムの概略図を示す。
図14で示した比較例にかかる無線通信装置は、例えば、コネクション通信のみを行うことでネットワークが構成される通信システムを構築するものである。また、
図14に示す例では、それぞれが無線通信装置となるノード170~185により比較例にかかる無線システムが構築され、それぞれが実施の形態2にかかる無線通信装置2となるノード70~85により実施の形態2にかかる通信システムが構築される。また、
図14では、コネクション動作により構築される通信経路を実線で示すとともにCを頭文字とする符号を付した。
【0078】
図14に示すように、比較例にかかる通信システムでは、ノード170からノード185までデータを伝達する際にコネクション通信経路C171、C174、C177、C170、C173、C176、C179、C171の8つの経路を経てデータが転送される。一方、実施の形態2にかかる通信システムでは、ノード170からノード175に対応するノード70からノード85にデータを伝達する際にノード70のアドバタイズ動作におり形成される無線系路のみ用いるだけでよい。つまり、実施の形態2にかかる通信システムでは、比較例にかかる通信システムよりも短い経路でより離れた装置にメッセージを伝達することができる。
【0079】
上記説明より、実施の形態2にかかる無線通信装置2では、コネクション動作によりメッセージを受信した場合には、通信手段情報生成部28及びアドバタイズ中継判定部29によりアドバタイズ動作が抑制される。これにより、実施の形態2にかかる無線通信装置2を用いた通信システムでは、実施の形態1にかかる通信システム同様にコネクションクラスタ内でアドバタイズ動作を行う装置は1台に制限される。これにより、実施の形態2にかかる通信システムでは、実施の形態1にかかる通信システム同様に、無線信号の輻輳状態を抑制してデータの到達率の向上及びデータ転送速度の向上を実現することができる。
【0080】
また、実施の形態2にかかる通信システムでは、コネクションクラスタ内のいずれの装置であってアドバタイズ動作を行うことができる。これにより、コネクションクラスタ内の装置が何らかの理由でアドバタイズ動作が出来ない状態になった場合においても、他の装置が影響を受けることなく他のコネクションクラスタにメッセージを伝達することができる。つまり、実施の形態2にかかる無線通信装置2を用いて通信システムを構築することで、ネットワークの信頼性を向上させることができる。
【0081】
また、実施の形態2にかかる無線通信装置2では、実施の形態1にかかる無線通信装置1で用いられるアドバタイズ設定値及びスキャン設定値が不要となる。これにより、実施の形態2にかかる通信システムの構築では、設定値の生成処理に要する処理を軽減することができる。
【0082】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0083】
(付記1)
自装置からの無線信号を用いて互いに通信可能な範囲に設置される複数の無線通信装置を有し、
前記複数の無線通信装置が、それぞれ、
無線信号を用いた通信を行う送受信部と、
前記送受信部を介して、不特定の複数の他装置に対してメッセージをブロードキャスト送信するアドバタイズ動作と、前記複数の他装置のいずれかがブロードキャスト送信した前記メッセージを受信するスキャン動作と、を行うアドバタイズ通信制御部と、
前記送受信部を介して、1対1通信で予め設定された特定の他装置と通信するコネクション動作を行うコネクション通信制御部と、
前記送受信部を介して送受信する前記メッセージを処理するメッセージ処理部と、を有する通信システムにおいて、前記前記アドバタイズ通信制御部と前記コネクション通信制御部の動作の設定値を生成する設定値生成プログラムであって、
前記複数の無線通信装置の物理的な配置情報を取得する位置把握処理と、
隣接した前記無線通信装置を予め設定された台数毎にグループ化して少なくとも1つのコネクションクラスタを形成するグルーピング処理と、
前記グルーピング処理においていずれのコネクションクラスタにも属していない前記無線通信装置を隣接するコネクションクラスタに組み込むグルーピング補正処理と、
全ての前記無線通信装置が含まれる配置領域の中心位置を決定する領域中心設定処理と、
各コネクションクラスタにおいて前記中心位置に最も近い前記無線通信装置をマスター接続装置に設定し、前記マスター接続装置以外の前記無線通信装置をスレーブ接続装置に設定するマスタースレーブ設定処理と、
前記スレーブ接続装置の通信先を前記マスター接続装置とするコネクション設定値を生成するコネクション設定値生成処理と、
をコンピュータに実行させる設定値生成プログラム。
【0084】
(付記2)
前記マスター接続装置について、前記アドバタイズ動作を用いて前記メッセージを外部に発することを設定し、前記スレーブ接続装置について前記アドバタイズ動作を停止させることを設定するアドバタイズ設定値を前記無線通信毎に生成するアドバタイズ設定値生成処理を行う付記1に記載の設定値生成プログラム。
【0085】
(付記3)
同一の前記コネクションクラスタに属する前記スレーブ接続装置について、選択可能なチャネル内で出来るだけ多くのチャネルが異なる前記スレーブ接続装置に設定されるように、前記スキャン動作に用いるチャネルを指定するスキャン設定値を前記無線通信装置毎に生成するスキャン設定値生成処理を行う付記1の設定値生成プログラム。
【符号の説明】
【0086】
1 無線通信装置
2 無線通信装置
10 メッセージ処理部
10a メッセージ処理部
11 アドバタイズ通信制御部
12 アドバタイズ設定記憶部
13 スキャン設定記憶部
14 コネクション通信制御部
15 コネクション設定記憶部
16 無線送受信部
20 データ生成部
21 メッセージ生成部
22 メッセージ重複判定部
23 メッセージ記憶部
24 メッセージ中継判定部
25 メッセージ宛先判定部
26 データ抽出部
27 データ利用部
28 通信手段情報生成部
29 アドバタイズ中継判定部
30-17 ノード
40-55 ノード
60-67 ノード
70-85 ノード
CC コネクションクラスタ
AC 中心位置