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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】基板処理装置、および、基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20230522BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20230522BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20230522BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20230522BHJP
【FI】
H01L21/304 648G
H01L21/304 643A
G01B11/00 H
H01L21/30 564C
B05C11/00
H01L21/30 569C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019166274
(22)【出願日】2019-09-12
(65)【公開番号】P2021044440
(43)【公開日】2021-03-18
【審査請求日】2022-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(72)【発明者】
【氏名】角間 央章
(72)【発明者】
【氏名】沖田 有史
(72)【発明者】
【氏名】猶原 英司
(72)【発明者】
【氏名】増井 達哉
(72)【発明者】
【氏名】出羽 裕一
【審査官】河合 俊英
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-173148(JP,A)
【文献】特開2018-54429(JP,A)
【文献】特開2017-83257(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
G01B 11/00
H01L 21/027
B05C 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
揺動可能であり、かつ、基板に対し処理液を吐出するためのノズルと、
前記ノズルを撮像し、かつ、前記ノズルの画像データを出力するための撮像部と、
前記画像データに基づいて、前記ノズルの位置を検出するための位置検出部とを備え、
前記ノズルの揺動可能な範囲には、前記ノズルが停止する停止領域と、前記ノズルが移動する移動領域とがそれぞれ少なくとも1つずつ含まれ、
前記位置検出部は、
前記停止領域において、前記画像データを、基準画像データを用いてマッチング処理することによって、前記ノズルの位置を検出し、
前記移動領域において、前記停止領域において検出された前記ノズルの位置を基準として、連続する前記画像データ間でトラッキング処理することによって、前記ノズルの位置を検出する、
基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置であり、
前記ノズルの揺動可能な範囲に、前記停止領域が複数含まれ、
前記基準画像データは、それぞれの前記停止領域に応じて設定される、
基板処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の基板処理装置であり、
前記位置検出部は、
前記ノズルの位置に対応するターゲット領域と、前記ターゲット領域の直下に位置し、かつ、前記ノズルから吐出される前記処理液の吐出の有無を判定するための判定領域とを設定し、
前記マッチング処理および前記トラッキング処理に連動させて、前記ターゲット領域の大きさおよび前記判定領域の大きさを変更する、
基板処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか1つに記載の基板処理装置であり、
前記位置検出部によって検出された前記ノズルの位置と、あらかじめ測定された前記ノズルの基準位置とを比較することによって、前記ノズルの位置ずれを検出する位置ずれ検出部をさらに備える、
基板処理装置。
【請求項5】
揺動可能であり、かつ、基板に対し処理液を吐出するためのノズルを撮像し、かつ、前記ノズルの画像データを出力する工程と、
前記画像データに基づいて、前記ノズルの位置を検出する工程とを備え、
前記ノズルの揺動可能な範囲には、前記ノズルが停止する停止領域と、前記ノズルが移動する移動領域とがそれぞれ少なくとも1つずつ含まれ、
前記ノズルの位置を検出する工程は、
前記停止領域において、前記画像データを、基準画像データを用いてマッチング処理することによって、前記ノズルの位置を検出する工程と、
前記移動領域において、前記停止領域において検出された前記ノズルの位置を基準として、連続する前記画像データ間でトラッキング処理することによって、前記ノズルの位置を検出する工程とを含む、
基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願明細書に開示される技術は、基板処理装置、および、基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスなどの製造工程においては、基板に対して純水、フォトレジスト液またはエッチング液などの処理液を供給することによって、洗浄処理またはレジスト塗布処理などの基板処理が行われる。
【0003】
これらの処理液を用いる液処理を行う装置として、基板を回転させつつ、その基板の上面にノズルからの処理液を吐出する基板処理装置が用いられる場合がある。
【0004】
たとえば、特許文献1においては、処理位置に配置されたノズルから処理液が吐出されているか、または、ノズルが処理位置に正常に配置されているかなどを検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-173148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術では、移動するノズルの位置を検出することが困難であった。従来の技術では、撮像されたノズルの画像と、ノズルの基準画像とのマッチング処理を行うが、ノズルが移動する場合にはノズルの形状および大きさが位置によって異なり、上記のマッチング処理の精度が低下してしまうためである。
【0007】
本願明細書に開示される技術は、以上に記載されたような問題を鑑みてなされたものであり、移動するノズルの位置検出精度を高める技術を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願明細書に開示される技術の第1の態様は、揺動可能であり、かつ、基板に対し処理液を吐出するためのノズルと、前記ノズルを撮像し、かつ、前記ノズルの画像データを出力するための撮像部と、前記画像データに基づいて、前記ノズルの位置を検出するための位置検出部とを備え、前記ノズルの揺動可能な範囲には、前記ノズルが停止する停止領域と、前記ノズルが移動する移動領域とがそれぞれ少なくとも1つずつ含まれ、前記位置検出部は、前記停止領域において、前記画像データを、基準画像データを用いてマッチング処理することによって、前記ノズルの位置を検出し、前記移動領域において、前記停止領域において検出された前記ノズルの位置を基準として、連続する前記画像データ間でトラッキング処理することによって、前記ノズルの位置を検出する。
【0009】
本願明細書に開示される技術の第2の態様は、第1の態様に関連し、前記ノズルの揺動可能な範囲に、前記停止領域が複数含まれ、前記基準画像データは、それぞれの前記停止領域に応じて設定される。
【0010】
本願明細書に開示される技術の第3の態様は、第1または2の態様に関連し、前記位置検出部は、前記ノズルの位置に対応するターゲット領域と、前記ターゲット領域の直下に位置し、かつ、前記ノズルから吐出される前記処理液の吐出の有無を判定するための判定領域とを設定し、前記マッチング処理および前記トラッキング処理に連動させて、前記ターゲット領域の大きさおよび前記判定領域の大きさを変更する。
【0011】
本願明細書に開示される技術の第4の態様は、第1から3のうちのいずれか1つの態様に関連し、前記位置検出部によって検出された前記ノズルの位置と、あらかじめ測定された前記ノズルの基準位置とを比較することによって、前記ノズルの位置ずれを検出する位置ずれ検出部をさらに備える。
【0012】
本願明細書に開示される技術の第5の態様は、揺動可能であり、かつ、基板に対し処理液を吐出するためのノズルを撮像し、かつ、前記ノズルの画像データを出力する工程と、前記画像データに基づいて、前記ノズルの位置を検出する工程とを備え、前記ノズルの揺動可能な範囲には、前記ノズルが停止する停止領域と、前記ノズルが移動する移動領域とがそれぞれ少なくとも1つずつ含まれ、前記ノズルの位置を検出する工程は、前記停止領域において、前記画像データを、基準画像データを用いてマッチング処理することによって、前記ノズルの位置を検出する工程と、前記移動領域において、前記停止領域において検出された前記ノズルの位置を基準として、連続する前記画像データ間でトラッキング処理することによって、前記ノズルの位置を検出する工程とを含む。
【発明の効果】
【0013】
本願明細書に開示される技術の第1から5の態様によれば、停止領域においてはマッチング処理することによって停止中のノズルの位置を検出し、移動領域においては検出されたノズルの位置を基準としてトラッキング処理することによって移動中のノズルの位置を検出することができる。
【0014】
また、本願明細書に開示される技術に関連する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施の形態に関する、基板処理装置の全体構成の例を示す図である。
図2】実施の形態に関する、洗浄処理ユニットの平面図である。
図3】実施の形態に関する、洗浄処理ユニットの断面図である。
図4】カメラおよびノズルの位置関係を示す図である。
図5】制御部の機能ブロック図である。
図6図5に例が示された制御部を実際に運用する場合のハードウェア構成を概略的に例示する図である。
図7】実施の形態に関する、基板処理装置の動作を示すフローチャートである。
図8】ノズルの揺動可能な範囲の例を示す図である。
図9】ノズルの位置検出動作を示すフローチャートである。
図10】テンプレートマッチングについて説明するための図である。
図11】マッチングウィンドウに対応する基準画像データの例を示す図である。
図12】他のマッチングウィンドウに対応する基準画像データの例を示す図である。
図13】ノズルの、移動に際する位置ずれの例を複数パターンで示す図である。
図14】吐出判定のための判定領域の例を示す図である。
図15】判定領域における画像の例を示す図である。
図16】判定領域における画像の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。以下の実施の形態では、技術の説明のために詳細な特徴なども示されるが、それらは例示であり、実施の形態が実施可能となるためにそれらすべてが必ずしも必須の特徴ではない。
【0017】
なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化が図面においてなされるものである。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。また、断面図ではない平面図などの図面においても、実施の形態の内容を理解することを容易にするために、ハッチングが付される場合がある。
【0018】
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
【0019】
また、以下に記載される説明において、ある構成要素を「備える」、「含む」または「有する」などと記載される場合、特に断らない限りは、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0020】
また、以下に記載される説明において、「第1の」または「第2の」などの序数が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、これらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
【0021】
また、以下に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「側」、「底」、「表」または「裏」などの特定の位置または方向を意味する用語が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、実際に実施される際の位置または方向とは関係しないものである。
【0022】
<実施の形態>
以下、本実施の形態に関する基板処理装置、および、基板処理方法について説明する。
【0023】
<基板処理装置の構成について>
図1は、本実施の形態に関する基板処理装置100の全体構成の例を示す図である。図1に例が示されるように、基板処理装置100は、処理対象である基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の処理装置である。なお、処理対象となる基板には、たとえば、半導体基板、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのflat panel display(FPD)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、または、太陽電池用基板などが含まれる。
【0024】
本実施の形態に関する基板処理装置100は、円形薄板状であるシリコン基板である基板Wに対して、薬液および純水などのリンス液を用いて洗浄処理を行った後、乾燥処理を行う。
【0025】
上記の薬液としては、たとえば、アンモニアと過酸化水素水との混合液(SC1)、塩酸と過酸化水素水との混合水溶液(SC2)、または、DHF液(希フッ酸)などが用いられる。
【0026】
以下の説明では、薬液とリンス液とを総称して「処理液」とする。なお、洗浄処理のみならず、成膜処理のためのフォトレジスト液などの塗布液、不要な膜を除去するための薬液、または、エッチングのための薬液なども「処理液」に含まれるものとする。
【0027】
基板処理装置100は、複数の洗浄処理ユニット1と、インデクサ102と、主搬送ロボット103とを備える。
【0028】
インデクサ102は、装置外から受け取る処理対象である基板Wを装置内に搬送するとともに、基板処理(処理カップの昇降、洗浄処理および乾燥処理を含む)が完了している処理済みの基板Wを装置外に搬出する。インデクサ102は、複数のキャリア(図示省略)を配置するとともに、移送ロボット(図示省略)を備える。
【0029】
キャリアとしては、基板Wを密閉空間に収納するfront opening unified pod(FOUP)、standard mechanical inter face(SMIF)ポッド、または、基板Wを外気にさらすopen cassette(OC)が採用されてもよい。また、移送ロボットは、キャリアと主搬送ロボット103との間で基板Wを移送する。
【0030】
洗浄処理ユニット1は、1枚の基板Wに対して液処理および乾燥処理を行う。本実施の形態に関する基板処理装置100には、12個の洗浄処理ユニット1が配置されている。
【0031】
具体的には、各々が鉛直方向に積層された3個の洗浄処理ユニット1を含む4つのタワーが、主搬送ロボット103の周囲を取り囲むようにして配置されている。
【0032】
図1では、3段に重ねられた洗浄処理ユニット1の1つが概略的に示されている。なお、基板処理装置100における洗浄処理ユニット1の数量は、12個に限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。
【0033】
主搬送ロボット103は、洗浄処理ユニット1が積層された4個のタワーの中央に設置されている。主搬送ロボット103は、インデクサ102から受け取る処理対象の基板Wを各洗浄処理ユニット1に搬入する。また、主搬送ロボット103は、各洗浄処理ユニット1から処理済みの基板Wを搬出してインデクサ102に渡す。
【0034】
以下、基板処理装置100に搭載された12個の洗浄処理ユニット1のうちの1つについて説明するが、他の洗浄処理ユニット1についても、ノズルの配置関係が異なること以外は、同一の構成を有する。
【0035】
図2は、本実施の形態に関する洗浄処理ユニット1の平面図である。また、図3は、本実施の形態に関する洗浄処理ユニット1の断面図である。
【0036】
図2は、スピンチャック20に基板Wが保持されていない状態を示しており、図3は、スピンチャック20に基板Wが保持されている状態を示している。
【0037】
洗浄処理ユニット1は、チャンバー10内に、基板Wを水平姿勢(すなわち、基板Wの上面の法線が鉛直方向に沿う姿勢)に保持するスピンチャック20と、スピンチャック20に保持された基板Wの上面に処理液を供給するための3つのノズル30、ノズル60およびノズル65と、スピンチャック20の周囲を取り囲む処理カップ40と、スピンチャック20の上方の空間を撮像するカメラ70とを備える。
【0038】
また、チャンバー10内における処理カップ40の周囲には、チャンバー10の内側空間を上下に仕切る仕切板15が設けられている。
【0039】
チャンバー10は、鉛直方向に沿うとともに四方を取り囲む側壁11と、側壁11の上側を閉塞する天井壁12、側壁11の下側を閉塞する床壁13とを備える。側壁11、天井壁12および床壁13によって囲まれた空間が基板Wの処理空間となる。
【0040】
また、チャンバー10の側壁11の一部には、チャンバー10に対して主搬送ロボット103が基板Wを搬出入するための搬出入口、および、その搬出入口を開閉するシャッターが設けられている(いずれも図示省略)。
【0041】
チャンバー10の天井壁12には、基板処理装置100が設置されているクリーンルーム内の空気をさらに清浄化してチャンバー10内の処理空間に供給するためのファンフィルタユニット(FFU)14が取り付けられている。FFU14は、クリーンルーム内の空気を取り込んでチャンバー10内に送り出すためのファンおよびフィルタ(たとえば、high efficiency particulate air filter(HEPA)フィルタ)を備えている。
【0042】
FFU14は、チャンバー10内の処理空間に清浄空気のダウンフローを形成する。FFU14から供給された清浄空気を均一に分散させるために、多数の吹出し孔が形成されたパンチングプレートを天井壁12の直下に設けてもよい。
【0043】
スピンチャック20は、スピンベース21、スピンモータ22、カバー部材23および回転軸24を備える。スピンベース21は、円板形状を有しており、鉛直方向に沿って延びる回転軸24の上端に水平姿勢で固定されている。スピンモータ22は、スピンベース21の下方に設けられており、回転軸24を回転させる。スピンモータ22は、回転軸24を介してスピンベース21を水平面内において回転させる。カバー部材23は、スピンモータ22および回転軸24の周囲を取り囲む筒状形状を有する。
【0044】
円板形状のスピンベース21の外径は、スピンチャック20に保持される円形の基板Wの径よりも若干大きい。よって、スピンベース21は、保持すべき基板Wの下面の全面と対向する保持面21aを有する。
【0045】
スピンベース21の保持面21aの周縁部には複数(本実施の形態では4本)のチャックピン26が設けられている。複数のチャックピン26は、円形の基板Wの外周円の外径に対応する円周上に沿って、均等な間隔をあけて配置されている。本実施の形態では、4個のチャックピン26が90°間隔で設けられている。
【0046】
複数のチャックピン26は、スピンベース21内に収容された図示省略のリンク機構によって連動して駆動される。スピンチャック20は、複数のチャックピン26のそれぞれを基板Wの外周端に当接させて基板Wを把持することにより、当該基板Wをスピンベース21の上方で保持面21aに近接する水平姿勢で保持する(図3を参照)。また、スピンチャック20は、複数のチャックピン26のそれぞれを基板Wの外周端から離間させることによって、基板Wの把持を解除する。なお、基板Wを保持する方法は、本実施の形態に示されたチャックピンを用いる方法に限られるものではなく、たとえば、基板Wを真空吸着する真空チャック、または、気体を噴出してベルヌーイの原理によって基板Wを吸引するベルヌーイチャックなどであってもよい。
【0047】
スピンモータ22を覆うカバー部材23は、その下端がチャンバー10の床壁13に固定され、上端がスピンベース21の直下にまで到達している。カバー部材23の上端部には、カバー部材23から外方へほぼ水平に張り出し、さらに下方に屈曲して延びる鍔状部材25が設けられている。
【0048】
複数のチャックピン26による把持によってスピンチャック20が基板Wを保持している状態で、スピンモータ22が回転軸24を回転させることにより、基板Wの中心を通る鉛直方向に沿った回転軸線CXまわりに基板Wを回転させることができる。なお、スピンモータ22の駆動は制御部9によって制御される。
【0049】
ノズル30は、ノズルアーム32の先端に吐出ヘッド31を取り付けて構成されている。ノズルアーム32の基端側はノズル基台33に固定して連結されている。ノズル基台33に設けられたモータ332(ノズル移動部)によって鉛直方向に沿った軸のまわりで回動可能とされている。
【0050】
ノズル基台33が回動することにより、図2中の矢印AR34にて示すように、ノズル30は、スピンチャック20の上方の位置と処理カップ40よりも外側の待機位置との間で水平方向に沿って円弧状に移動させる。ノズル基台33の回動によって、ノズル30はスピンベース21の保持面21aの上方において揺動する。詳細には、スピンベース21よりも上方において、水平方向に延びる既定の処理区間PS1(後述)を移動する。なお、ノズル30を処理区間PS1内で移動させることは、先端の吐出ヘッド31を処理区間PS1内で移動させることと同意である。
【0051】
ノズル30には、複数種の処理液(少なくとも純水を含む)が供給されるように構成されており、吐出ヘッド31から複数種の処理液が吐出可能である。なお、ノズル30の先端に複数の吐出ヘッド31を設けて、それぞれから個別に同一または異なる処理液が吐出されてもよい。ノズル30(詳細には吐出ヘッド31)は、水平方向に円弧状に延びる処理区間PS1を移動しながら、処理液を吐出する。ノズル30から吐出された処理液は、スピンチャック20に保持された基板Wの上面に着液する。
【0052】
本実施の形態の洗浄処理ユニット1には、上記のノズル30に加えてさらに2つのノズル60およびノズル65が設けられている。本実施の形態のノズル60およびノズル65は、上記のノズル30と同一の構成を備える。
【0053】
すなわち、ノズル60は、ノズルアーム62の先端に吐出ヘッドを取り付けて構成され、ノズルアーム62の基端側に連結されたノズル基台63によって、矢印AR64によって示されるように、スピンチャック20の上方の処理位置と処理カップ40よりも外側の待機位置との間で円弧状に移動する。
【0054】
同様に、ノズル65は、ノズルアーム67の先端に吐出ヘッドを取り付けて構成され、ノズルアーム67の基端側に連結されたノズル基台68によって、矢印AR69によって示されるように、スピンチャック20の上方の処理位置と処理カップ40よりも外側の待機位置との間で円弧状に移動する。
【0055】
ノズル60およびノズル65にも、少なくとも純水を含む複数種の処理液が供給されるように構成されており、処理位置にてスピンチャック20に保持された基板Wの上面に処理液を吐出する。なお、ノズル60およびノズル65の少なくとも一方は、純水などの洗浄液と加圧した気体とを混合して液滴を生成し、その液滴と気体との混合流体を基板Wに噴射する二流体ノズルであってもよい。また、洗浄処理ユニット1に設けられるノズル数は3本に限定されるものではなく、1本以上であればよい。
【0056】
ノズル30、ノズル60およびノズル65各々を、円弧状に移動させることは必須ではない。たとえば、直道駆動部を設けることによって、ノズルを直線移動させてもよいし、周回してもよい。
【0057】
回転軸24の内側を挿通するようにして鉛直方向に沿って、下面処理液ノズル28が設けられている。下面処理液ノズル28の上端開口は、スピンチャック20に保持された基板Wの下面中央に対向する位置に形成されている。下面処理液ノズル28にも複数種の処理液が供給されるように構成されている。下面処理液ノズル28から吐出された処理液は、スピンチャック20に保持された基板Wの下面に着液する。
【0058】
スピンチャック20を取り囲む処理カップ40は、互いに独立して昇降可能な内カップ41、中カップ42および外カップ43を備えている。内カップ41は、スピンチャック20の周囲を取り囲み、スピンチャック20に保持された基板Wの中心を通る回転軸線CXに対してほぼ回転対称となる形状を有する。この内カップ41は、平面視円環状の底部44と、底部44の内周縁から上方に立ち上がる円筒状の内壁部45と、底部44の外周縁から上方に立ち上がる円筒状の外壁部46と、内壁部45と外壁部46との間から立ち上がり、上端部が滑らかな円弧を描きつつ中心側(スピンチャック20に保持される基板Wの回転軸線CXに近づく方向)斜め上方に延びる第1案内部47と、第1案内部47と外壁部46との間から上方に立ち上がる円筒状の中壁部48とを一体的に備えている。
【0059】
内壁部45は、内カップ41が最も上昇された状態で、カバー部材23と鍔状部材25との間に適当な隙間を保って収容されるような長さに形成されている。中壁部48は、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、中カップ42の後述する第2案内部52と処理液分離壁53との間に適当な隙間を保って収容されるような長さに形成されている。
【0060】
第1案内部47は、滑らかな円弧を描きつつ中心側(基板Wの回転軸線CXに近づく方向)斜め上方に延びる上端部47bを有する。また、内壁部45と第1案内部47との間は、使用済みの処理液を集めて廃棄するための廃棄溝49とされている。第1案内部47と中壁部48との間は、使用済みの処理液を集めて回収するための円環状の内側回収溝50とされている。さらに、中壁部48と外壁部46との間は、内側回収溝50とは種類の異なる処理液を集めて回収するための円環状の外側回収溝51とされている。
【0061】
廃棄溝49には、この廃棄溝49に集められた処理液を排出するとともに、廃棄溝49内を強制的に排気するための図示省略の排気液機構が接続されている。排気液機構は、たとえば、廃棄溝49の周方向に沿って等間隔で4つ設けられている。また、内側回収溝50および外側回収溝51には、内側回収溝50および外側回収溝51にそれぞれ集められた処理液を基板処理装置100の外部に設けられた回収タンクに回収するための回収機構(いずれも図示省略)が接続されている。
【0062】
なお、内側回収溝50および外側回収溝51の底部は、水平方向に対して微少角度だけ傾斜しており、その最も低くなる位置に回収機構が接続されている。これにより、内側回収溝50および外側回収溝51に流れ込んだ処理液が円滑に回収される。
【0063】
中カップ42は、スピンチャック20の周囲を取り囲み、スピンチャック20に保持された基板Wの中心を通る回転軸線CXに対してほぼ回転対称となる形状を有する。この中カップ42は、第2案内部52と、この第2案内部52に連結された円筒状の処理液分離壁53とを有する。
【0064】
第2案内部52は、内カップ41の第1案内部47の外側において、第1案内部47の下端部と同軸円筒状である下端部52aと、下端部52aの上端から滑らかな円弧を描きつつ中心側(基板Wの回転軸線CXに近づく方向)斜め上方に延びる上端部52bと、上端部52bの先端部を下方に折り返して形成される折り返し部52cとを有する。下端部52aは、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、第1案内部47と中壁部48との間に適当な隙間を保って内側回収溝50内に収容される。また、上端部52bは、内カップ41の第1案内部47の上端部47bと上下方向に重なるように設けられ、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、第1案内部47の上端部47bに対してごく微小な間隔を保って近接する。折り返し部52cは、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、折り返し部52cが第1案内部47の上端部47bの先端と水平方向に重なる。
【0065】
第2案内部52の上端部52bは、下方ほど肉厚が厚くなるように形成されている。処理液分離壁53は、上端部52bの下端外周縁部から下方に延びるように設けられた円筒形状を有する。処理液分離壁53は、内カップ41と中カップ42とが最も近接した状態で、中壁部48と外カップ43との間に適当な隙間を保って外側回収溝51内に収容される。
【0066】
外カップ43は、スピンチャック20に保持された基板Wの中心を通る回転軸線CXに対してほぼ回転対称となる形状を有する。外カップ43は、中カップ42の第2案内部52の外側において、スピンチャック20を取り囲む。この外カップ43は、第3案内部としての機能を有する。外カップ43は、第2案内部52の下端部52aと同軸円筒状をなす下端部43aと、下端部43aの上端から滑らかな円弧を描きつつ中心側(基板Wの回転軸線CXに近づく方向)斜め上方に延びる上端部43bと、上端部43bの先端部を下方に折り返して形成される折り返し部43cとを有する。
【0067】
下端部43aは、内カップ41と外カップ43とが最も近接した状態で、中カップ42の処理液分離壁53と内カップ41の外壁部46との間に適当な隙間を保って外側回収溝51内に収容される。上端部43bは、中カップ42の第2案内部52と上下方向に重なるように設けられ、中カップ42と外カップ43とが最も近接した状態で、第2案内部52の上端部52bに対してごく微小な間隔を保って近接する。中カップ42と外カップ43とが最も近接した状態で、折り返し部43cが第2案内部52の折り返し部52cと水平方向に重なる。
【0068】
内カップ41、中カップ42および外カップ43は互いに独立して昇降可能とされている。すなわち、内カップ41、中カップ42および外カップ43各々には個別に昇降機構(図示省略)が設けられており、それによって別個独立して昇降される。このような昇降機構としては、たとえば、ボールネジ機構またはエアシリンダなどの公知の種々の機構を採用することができる。
【0069】
仕切板15は、処理カップ40の周囲においてチャンバー10の内側空間を上下に仕切るように設けられている。仕切板15は、処理カップ40を取り囲む1枚の板状部材であってもよいし、複数の板状部材をつなぎ合わせたものであってもよい。また、仕切板15には、厚さ方向に貫通する貫通孔や切り欠きが形成されていても良く、本実施の形態ではノズル30、ノズル60およびノズル65のノズル基台33、ノズル基台63およびノズル基台68を支持するための支持軸を通すための貫通穴が形成されている。
【0070】
仕切板15の外周端は、チャンバー10の側壁11に連結されている。また、仕切板15の処理カップ40を取り囲む外縁部は、外カップ43の外径よりも大きな径の円形状となるように形成されている。よって、仕切板15が外カップ43の昇降の障害となることはない。
【0071】
また、チャンバー10の側壁11の一部であり、かつ、床壁13の近傍には、排気ダクト18が設けられている。排気ダクト18は、図示省略の排気機構に連通接続されている。FFU14から供給されてチャンバー10内を流下した清浄空気のうち、処理カップ40と仕切板15との間を通過した空気は、排気ダクト18から装置外に排出される。
【0072】
図4は、カメラ70およびノズル30の位置関係を示す図である。カメラ70は、チャンバー10内であって仕切板15(図3を参照)よりも上方に設置されている。また、カメラ70は、たとえば固体撮像素子のひとつであるCCDと、電子シャッター、レンズなどの光学系とを備える。
【0073】
ノズル30は、ノズル基台33の駆動によって、スピンチャック20に保持された基板Wの上方の処理区間PS1(図4の点線位置)と処理カップ40よりも外側の待機位置(図4の実線位置)との間で往復移動される。
【0074】
処理区間PS1は、ノズル30からスピンチャック20に保持された基板Wの上面に処理液を吐出して洗浄処理を行う区間である。ここでは、処理区間PS1は、スピンチャック20に保持された基板Wにおける一方側の縁部付近の第1端TE1と、その反対側の縁部付近の第2端TE2との間で、水平方向に延びる区間である。
【0075】
待機位置は、ノズル30が洗浄処理を行わないときに処理液の吐出を停止して待機する位置である。待機位置には、ノズル30の吐出ヘッド31(図3を参照)を収容する待機ポッドが設けられていてもよい。
【0076】
カメラ70は、その撮像視野にノズル30の先端が含まれるように、つまり吐出ヘッド31(図3を参照)の近傍が含まれる位置に設置されている。
【0077】
本実施の形態では、カメラ70は、ノズル30の先端を含む撮像領域を撮像できる。同様に、カメラ70は、ノズル60およびノズル65の先端を含む撮像領域を撮像できる。
【0078】
なお、カメラ70が図2および図4に示す位置に設置されている場合には、ノズル30およびノズル60については、カメラ70の撮像視野内で横方向に移動するため、各処理区間の近傍での動きを適切に撮像できるが、ノズル65についてはカメラ70の撮像視野内で奥行き方向に移動するため、処理区間の近傍での移動量を適切に撮像できないおそれもある。この場合、カメラ70とは別にノズル65を撮像するカメラを設けてもよい。
【0079】
図3に示すように、チャンバー10内であって仕切板15よりも上方の位置に、照明部71が設けられている。チャンバー10内が暗室である場合、カメラ70が撮像を行う際に照明部71が光を照射するように、制御部9が照明部71を制御してもよい。
【0080】
図5は、制御部9の機能ブロック図である。基板処理装置100に設けられた制御部9のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同一である。すなわち、制御部9は、後述するように、各種演算処理を行うCPUと、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるリードオンリーメモリ(read only memory、すなわち、ROM)、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるランダムアクセスメモリ(random access memory、すなわち、RAM)および制御用ソフトウェアまたはデータなどを記憶しておく磁気ディスクなどである記憶部とを備えて構成される。制御部9のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって、基板処理装置100の各動作機構が制御部9に制御され、基板処理装置100における処理が進行する。
【0081】
図5に示す位置検出部90、位置ずれ検出部91、吐出判定部94およびコマンド送信部92は、制御部9のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって制御部9内に実現される機能処理部である。
【0082】
位置検出部90は、カメラ70から入力される画像データに基づいて、ノズル30の位置を検出する。
【0083】
位置ずれ検出部91は、位置検出部90によって検出されたノズル30の位置と、あらかじめ測定されたノズル30の基準位置とを比較することによって、ノズル30の位置ずれを検出する。
【0084】
吐出判定部94は、後述の判定領域における画像解析によって、ノズル30から処理液が吐出されているか否かを判定する。
【0085】
コマンド送信部92は、基板Wを処理するための各種条件が記述されたレシピに従って、コマンド(制御情報)を出力することによって、洗浄処理ユニット1の各要素を動作させる。具体的には、コマンド送信部92は、ノズル30、ノズル60およびノズル65にコマンドを出力して、ノズル基台33、ノズル基台63およびノズル基台68に内蔵された駆動源(モータ)を動作させる。たとえば、コマンド送信部92がノズル30に対して処理区間PS1の第1端TE1に移動させるコマンドを送信すると、ノズル30が待機位置から第1端TE1に移動する。さらに、コマンド送信部92がノズル30に対して処理区間PS1の第2端TE2に移動させるコマンドを送信すると、ノズル30が第1端TE1から第2端TE2に移動する。ノズル30からの処理液の吐出も、コマンド送信部92からのコマンド送信に応じて行われるようにしてもよい。
【0086】
また、制御部9には、表示部95、入力部96および複数の洗浄処理ユニット1が接続されている。表示部95は、制御部9からの画像信号に応じて各種情報を表示する。入力部96は、制御部9に接続されたキーボードおよびマウスなどの入力デバイスで構成されており、操作者が制御部9に対して行う入力操作を受け付ける。複数の洗浄処理ユニット1は、コマンド送信部92から送信される各種コマンド(制御情報)に基づいて、それぞれの洗浄処理ユニット1における各要素を動作させる。
【0087】
図6は、図5に例が示された制御部9を実際に運用する場合のハードウェア構成を概略的に例示する図である。
【0088】
図6では、図5中の位置検出部90、位置ずれ検出部91およびコマンド送信部92を実現するためのハードウェア構成として、演算を行う処理回路1102Aと、情報を記憶することができる記憶装置1103とが示される。
【0089】
処理回路1102Aは、たとえば、CPUなどである。記憶装置1103は、たとえば、ハードディスクドライブ(Hard disk drive、すなわち、HDD)、RAM、ROM、フラッシュメモリなどのメモリ(記憶媒体)である。
【0090】
<基板処理装置の動作について>
基板処理装置100における基板Wの通常の処理は、順に、主搬送ロボット103がインデクサ102から受け取った処理対象の基板Wを各洗浄処理ユニット1に搬入する工程、当該洗浄処理ユニット1が基板Wに基板処理を行う工程、および、主搬送ロボット103が当該洗浄処理ユニット1から処理済みの基板Wを搬出してインデクサ102に戻す工程を含む。
【0091】
次に、図7を参照しつつ、各洗浄処理ユニット1における典型的な基板Wの基板処理のうちの洗浄処理および乾燥処理の手順について説明する。なお、図7は、本実施の形態に関する基板処理装置100の動作を示すフローチャートである。
【0092】
まず、基板Wの表面に薬液を供給して所定の薬液処理を行う(ステップST01)。その後、純水を供給して純水リンス処理を行う(ステップST02)。
【0093】
さらに、基板Wを高速回転させることによって純水を振り切り、それによって基板Wを乾燥させる(ステップST03)。
【0094】
洗浄処理ユニット1が基板処理を行う際、スピンチャック20が基板Wを保持するとともに、処理カップ40が昇降動作を行う。
【0095】
洗浄処理ユニット1が薬液処理を行う場合、たとえば外カップ43のみが上昇し、外カップ43の上端部43bと中カップ42の第2案内部52の上端部52bとの間に、スピンチャック20に保持された基板Wの周囲を取り囲む開口が形成される。この状態で基板Wがスピンチャック20とともに回転され、ノズル30および下面処理液ノズル28から基板Wの上面および下面に薬液が供給される。供給された薬液は、基板Wの回転による遠心力によって基板Wの上面および下面に沿って流れ、やがて基板Wの外縁部から側方に向けて飛散される。これにより、基板Wの薬液処理が進行する。回転する基板Wの外縁部から飛散した薬液は外カップ43の上端部43bによって受け止められ、外カップ43の内面を伝って流下し、外側回収溝51に回収される。
【0096】
洗浄処理ユニット1が純水リンス処理を行う場合、たとえば、内カップ41、中カップ42および外カップ43の全てが上昇し、スピンチャック20に保持された基板Wの周囲が内カップ41の第1案内部47によって取り囲まれる。この状態で基板Wがスピンチャック20とともに回転され、ノズル30および下面処理液ノズル28から基板Wの上面および下面に純水が供給される。供給された純水は基板Wの回転による遠心力によって基板Wの上面および下面に沿って流れ、やがて基板Wの外縁部から側方に向けて飛散される。これにより、基板Wの純水リンス処理が進行する。回転する基板Wの外縁部から飛散した純水は第1案内部47の内壁を伝って流下し、廃棄溝49から排出される。なお、純水を薬液とは別経路にて回収する場合には、中カップ42および外カップ43を上昇させ、中カップ42の第2案内部52の上端部52bと内カップ41の第1案内部47の上端部47bとの間に、スピンチャック20に保持された基板Wの周囲を取り囲む開口を形成するようにしてもよい。
【0097】
洗浄処理ユニット1が振り切り乾燥処理を行う場合、内カップ41、中カップ42および外カップ43の全てが下降し、内カップ41の第1案内部47の上端部47b、中カップ42の第2案内部52の上端部52bおよび外カップ43の上端部43bのいずれもがスピンチャック20に保持された基板Wよりも下方に位置する。この状態で基板Wがスピンチャック20とともに高速回転され、基板Wに付着していた水滴が遠心力によって振り切られ、乾燥処理が行われる。
【0098】
<位置検出について>
次に、図8図9および図10を参照しつつ、本実施の形態に関する基板処理装置による、ノズルの位置検出について説明する。本実施の形態におけるノズル30は、図4などに例が示されたように移動可能であるため、以下では、移動するノズル30の位置検出が必要となる。
【0099】
図8は、ノズル30の揺動可能な範囲の例を示す図である。なお、図8におけるノズル30の揺動可能な範囲には、図4における待機位置は含まれない。また、図8は、カメラ70によって撮像されたノズル30の先端を含む撮像領域の例を示す図であるが、ノズル60およびノズル65についても同様に、ノズルの揺動可能な範囲を設定することができる。
【0100】
図8におけるノズル30は、処理カップ40の上方にノズルアーム32が配置されており、ノズルアーム32の先端に取り付けられた吐出ヘッド31が、平面視において処理カップ40に囲まれる基板Wの上面に向けられている。
【0101】
このような場合に、ノズル基台33の駆動によるノズルアーム32の回動でノズル30が揺動可能な範囲を揺動範囲とする。
【0102】
なお、揺動範囲は、主に基板Wの上面に略平行な方向における範囲とするが、基板Wの上面に垂直な方向における範囲が設定されてもよい。
【0103】
ノズル30の揺動範囲には、ノズル30が略停止する領域である停止領域と、ノズル30が移動する領域である移動領域とが含まれる。
【0104】
図8における停止領域は、第1端TE1または第2端TE2を含む領域であり、ノズル30の移動速度が、移動領域におけるノズル30の移動速度に比べて低下する領域である。すなわち、停止領域におけるノズル30の移動速度は、完全に停止した状態を示す0であってもよいし、移動領域における移動速度よりも十分に小さい速度であってもよい。
【0105】
図8に示される例では、停止領域は、第1端TE1とその近傍(処理区間PS1の一部を含む)とからなるマッチングウィンドウ201と、第2端TE2とその近傍(処理区間PS1の一部を含む)とからなるマッチングウィンドウ202として、それぞれ示されている。また、図8に示される例では、移動領域は、マッチングウィンドウ201およびマッチングウィンドウ202に挟まれる領域として示されている。なお、停止領域は複数設定される場合に限られるものではなく、たとえば、ノズル30が周回移動する場合には、停止領域は少なくとも1つ設定されればよい。また、移動領域が複数設定されてもよい。
【0106】
マッチングウィンドウ201では、基準画像データを用いるマッチング処理(テンプレートマッチング)のためのregion of interest(ROI)201Aが設定される。同様に、マッチングウィンドウ202では、テンプレートマッチングのためのROI202Aが設定される。
【0107】
次に、図9および図10を参照しつつ、本実施の形態に関する基板処理装置による、ノズルの位置検出動作について説明する。図9は、ノズル30の位置検出動作を示すフローチャートである。また、図10は、テンプレートマッチングについて説明するための図である。
【0108】
まず、位置検出部90は、カメラ70を用いて、揺動範囲全体におけるノズル30の動作画像を録画する(ステップST101)。一方で、位置検出部90は、それぞれの停止領域において、テンプレートマッチング用の基準画像データ(テンプレート)を登録しておく(ステップST102)。ここで、基準画像データは、たとえば、停止領域における、ノズル30の先端に取り付けられた吐出ヘッド31の画像データである。
【0109】
次に、位置検出部90は、図10に例が示されるように、録画された動作画像の画像データのうちの1つの画像フレーム(動作開始時の画像フレーム)について、第1端TE1とその近傍に対応するマッチングウィンドウ201にROI201Aを設定して、ROI201Aに重なる画像と基準画像データとのテンプレートマッチングを行う(ステップST103)。ここで、ROI201Aは、たとえば、マッチングウィンドウ201の箇所での、ノズル30の先端に取り付けられた吐出ヘッド31のサイズに合わせて設定される。テンプレートマッチングに際しては、ROI201Aを移動させながらマッチングウィンドウ201内を探索し、ROI201Aに重なる画像と基準画像データとの類似度が高い箇所を探す。
【0110】
そして、位置検出部90は、テンプレートマッチングが成功したか否かを判断する(ステップST104)。テンプレートマッチングが成功した場合には、マッチングされた画像に基づいてノズル30の座標位置(たとえば、XYZ軸座標)を登録または更新する(ステップST105)。
【0111】
一方で、テンプレートマッチングが成功しない場合には、他のマッチングウィンドウ(マッチングウィンドウ202)において、基準画像データを用いるテンプレートマッチングを行う(ステップST106)。そして、マッチングされた画像に基づいてノズル30の座標位置(たとえば、XYZ軸座標)を登録または更新する(ステップST105)。
【0112】
ここで、マッチングウィンドウ201(およびマッチングウィンドウ202)は、処理区間PS1の一部を含んで設定されているが、処理区間PS1においても、ノズル30の移動速度が十分に小さい段階(または、マッチングウィンドウにおける基準画像データから形状などが大きく変化していない段階)であれば、マッチング処理が可能である。
【0113】
また、カメラ70からノズル30を撮像する角度によっては第1端TE1(または第2端TE2)におけるノズル30の先端を含む領域が処理カップ40によって隠れてしまう場合がある。そのような場合にも、処理区間PS1の一部を含むマッチングウィンドウ201(およびマッチングウィンドウ202)であれば、マッチングウィンドウ201(またはマッチングウィンドウ202)内で第1端TE1(または第2端TE2)から処理区間PS1へ移動している状態のノズル30について、マッチング処理を行うことができる。
【0114】
次に、位置検出部90は、複数の画像フレーム間でトラッキング処理を行う(ステップST107)。この際、直前の停止領域において登録または更新されたノズル30の座標位置(すなわち、マッチングが成功したROIの位置)を基準として、時間的に連続する画像フレーム間でトラッキング処理を行う。
【0115】
トラッキング処理によれば、時間的に連続する複数の画像フレームそれぞれにおいて、ノズル30の座標位置(すなわち、ROIの位置)を得ることができる。なお、トラッキング処理の手法としては、たとえば、メディアンフローを用いることができる。
【0116】
メディアンフローでは、まず、初期の画像フレームの指定領域内で、指定密度の追跡対象点を生成する。そして、それぞれの追跡対象点について、時間的に次の画像フレームにおけるそれぞれの位置を、Lucas-Kanade Trackerによって追跡する。さらに、Forward-Backward Errorによって、上記の追跡においてトラッキングエラーが大きい追跡対象点を除去し、残った追跡対象点を用いて前後の画像フレームにおける追跡対象点の位置の変化量のメディアン(中央値)を求める。そして、この値が指定値よりも小さい場合に、トラッキング処理を継続する。
【0117】
そして、位置検出部90は、トラッキング処理によって得られたノズル30の座標位置(すなわち、ROIの位置)が停止領域内に到達したか否かを判断する(ステップST108)。
【0118】
ノズル30の座標位置が停止領域内に到達している場合には、当該座標位置が得られた画像フレームについて、対応する停止領域内でテンプレートマッチングを行うために、ステップST103に戻る。
【0119】
一方で、ノズル30の座標位置が停止領域内に到達していない場合には、複数の画像フレーム間でトラッキング処理を行うために、ステップST107に戻る。
【0120】
上記の位置検出動作によれば、移動するノズル30であっても、複数の画像データ間でトラッキング処理を行うことによって、ノズル30の位置を適切に検出することができる。
【0121】
また、トラッキング処理を連続して行うと、トラッキング誤差が累積して適切に位置を検出することができなくなる場合があるが、上記の位置検出動作によれば、停止領域においてテンプレートマッチングを行うため、トラッキング処理によって累積される誤差をリセットすることができる。よって、トラッキング処理によって移動するノズル30の位置を連続して検出する場合であっても、トラッキング誤差が累積することを抑制することができる。
【0122】
<基準画像データについて>
それぞれのマッチングウィンドウにおけるノズル30の画像は、カメラ70からの距離または角度などによって異なる。そのため、当該画像との比較に用いるテンプレートマッチング用の基準画像データ(すなわち、それぞれのマッチングウィンドウにおける吐出ヘッド31の画像データ)は、それぞれのマッチングウィンドウごとに対応させて登録することが望ましい。
【0123】
図11は、マッチングウィンドウ201に対応する基準画像データの例を示す図である。また、図12は、他のマッチングウィンドウ202に対応する基準画像データの例を示す図である。
【0124】
図11および図12に例が示されるように、それぞれの基準画像データにおける吐出ヘッド31の形状は、カメラ70からの方向または距離などによって異なっている。したがって、図11および図12に示されるようなマッチングウィンドウごとに異なる基準画像データを用いることによって、高い精度でテンプレートマッチングを行うことができる。
【0125】
<位置ずれ検出について>
位置ずれ検出部91は、上記のように検出された移動するノズル30の位置を用いて、当該位置の基準位置に対する位置ずれを検出することができる。基準位置は、たとえば、レシピなどにしたがってあらかじめ定められるノズル30の座標位置である。
【0126】
図13は、ノズル30の、移動に際する位置ずれの例を複数パターンで示す図である。図13において、縦軸が基準位置からの高さ方向のずれの大きさを示し、横軸がノズルの水平方向の移動距離を示す。
【0127】
図13においては、ノズル30が揺動している場合の位置の推移が複数パターン(3パターン)示されているが、たとえば、検出されたノズル30の位置と、ノズル30の基準位置とを比較し、検出されたノズル30の位置の基準位置からのずれの大きさがしきい値以上となった場合に、位置ずれとして検出することもできる。当該しきい値は、要請されるノズルの位置精度によって定めることができる。
【0128】
<吐出判定について>
次に、図14図15および図16を参照しつつ、ノズルから処理液が吐出されているか否かを判定する吐出判定について説明する。ここで、図14は、吐出判定のための判定領域301の例を示す図である。
【0129】
図14に例が示されるように、吐出判定に際しては、ROI302の直下に判定領域301が追加される。なお、図14においては、判定領域301は、マッチングウィンドウ201におけるROI302の直下に追加されているが、判定領域301は、他の停止領域および移動領域においても、同様にROI302の直下に追加される。
【0130】
また、判定領域301のサイズ(長さおよび幅)は、ROI302のサイズに依存する。すなわち、マッチング処理およびトラッキング処理に連動して、ROI302のサイズが吐出ヘッド31のサイズに合わせて設定される場合、判定領域301のサイズも、吐出ヘッド31のサイズに合わせて設定される。
【0131】
この判定領域301における画像解析によって、吐出判定を行う。図15および図16は、判定領域301における画像の例を示す図である。図15および図16においては、水平方向をX方向とし、鉛直方向(すなわち、処理液の吐出される方向)をY方向とする。
【0132】
図15に例が示されるように、処理液が吐出されていない場合には、判定領域301には処理液の画像は表示されず、基板Wまたは処理カップ40などの画像が表示される。そのため、判定領域301内に大きな輝度差が生じる部分はない。
【0133】
一方で、図16に例が示されるように、処理液が吐出されている場合には、判定領域301内の一部分に高い輝度を有する処理液400の画像が表示される。そのため、判定領域301内の処理液400の液柱部分とその周辺部分との間に、大きな輝度差が生じる。なお、照明方向が異なる場合、処理液400の画像が周囲よりも低い輝度となる場合があるが、その場合であっても、判定領域301内の処理液400の液柱部分とその周辺部分との間に、大きな輝度差が生じることとなる。
【0134】
よって、判定領域301内の輝度差の大きさがしきい値を超える場合に、処理液400が吐出されていると判定することができる。
【0135】
ここで、判定領域301内の輝度差を算出する際に、処理液400が吐出される方向(流下方向)に沿う画素列ごとに輝度値を積算し、画素列ごとの輝度差を算出することによって、処理液400の液柱部分とその周辺部分との輝度差をより強調させることができる。これによって、より精度の高い吐出判定を行うことができる。
【0136】
<以上に記載された実施の形態によって生じる効果について>
次に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果の例を示す。なお、以下の説明においては、以上に記載された実施の形態に例が示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例が示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。
【0137】
以上に記載された実施の形態によれば、基板処理装置は、ノズル30と、撮像部と、位置検出部90とを備える。ここで、撮像部は、たとえば、カメラ70などに対応するものである。ノズル30は、揺動可能である。また、ノズル30は、基板Wに対し処理液を吐出する。カメラ70は、ノズル30を撮像する。そして、カメラ70は、ノズル30の画像データを出力する。位置検出部90は、画像データに基づいて、ノズル30の位置を検出する。ここで、ノズル30の揺動可能な範囲には、ノズル30が停止する停止領域と、ノズル30が移動する移動領域とがそれぞれ少なくとも1つずつ含まれる。なお、停止領域は、たとえば、マッチングウィンドウ201およびマッチングウィンドウ202などに対応するものである。また、移動領域は、たとえば、処理区間PS1のうち、2つのマッチングウィンドウに挟まれた区間に対応するものである。そして、位置検出部90は、停止領域において、画像データを、基準画像データを用いてマッチング処理することによって、ノズル30の位置を検出する。また、位置検出部90は、移動領域において、停止領域において検出されたノズル30の位置を基準として、連続する画像データ間でトラッキング処理することによって、ノズル30の位置を検出する。
【0138】
また、以上に記載された実施の形態によれば、基板処理装置は、ノズル30と、カメラ70とを備える。また、基板処理装置は、プログラムを実行する処理回路1102Aと、実行されるプログラムを記憶する記憶装置1103とを備える。そして、処理回路1102Aがプログラムを実行することによって、以下の動作が実現される。
【0139】
すなわち、停止領域において、画像データを、基準画像データを用いてマッチング処理することによって、ノズル30の位置が検出される。また、移動領域において、停止領域において検出されたノズル30の位置を基準として、連続する画像データ間でトラッキング処理することによって、ノズル30の位置が検出される。
【0140】
このような構成によれば、停止領域(マッチングウィンドウ201およびマッチングウィンドウ202)においてはマッチング処理することによって停止中のノズル30の位置を検出し、移動領域(処理区間PS1)においては検出されたノズル30の位置を基準としてトラッキング処理することによって移動中のノズル30の位置を検出することができる。よって、移動中のノズル30の位置を、複数の基準画像データを用いずに検出することができる。また、停止領域におけるマッチング処理によって、トラッキング処理の基準となるノズル30の位置の検出ができるとともに、トラッキング処理によって生じ得る誤差累積を解消することができる。
【0141】
なお、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
【0142】
また、以上に記載された実施の形態によれば、ノズル30の揺動可能な範囲に、マッチングウィンドウ201およびマッチングウィンドウ202が含まれる。そして、基準画像データは、マッチングウィンドウ201およびマッチングウィンドウ202それぞれに応じて設定される。このような構成によれば、それぞれの停止領域(マッチングウィンドウ201およびマッチングウィンドウ202)によって大きさおよび形状が変化していくノズル30の画像に対応して基準画像データが設定される。そのため、それぞれの停止領域で適切にマッチング処理を行うことができる。
【0143】
また、以上に記載された実施の形態によれば、位置検出部90は、ノズル30の位置に対応するターゲット領域と、ターゲット領域の直下に位置し、かつ、ノズル30から吐出される処理液400の吐出の有無を判定するための判定領域301とを設定する。ここで、ターゲット領域は、たとえば、ROI302などに対応するものである。そして、位置検出部90は、マッチング処理およびトラッキング処理に連動させて、ROI302の大きさおよび判定領域301の大きさを変更する。このような構成によれば、判定領域301の大きさが、トラッキング処理に連動してROI302の大きさとともに変更されることによって、判定領域301における吐出判定の精度が高まる。
【0144】
また、以上に記載された実施の形態によれば、基板処理装置は、位置検出部90によって検出されたノズル30の位置と、あらかじめ測定されたノズル30の基準位置とを比較することによって、ノズル30の位置ずれを検出する位置ずれ検出部91を備える。このような構成によれば、位置検出部90によって検出されたノズル30の位置とノズル30の基準位置との差がしきい値以上となった場合に、ノズル30の位置ずれとして検出することができる。
【0145】
<以上に記載された実施の形態の変形例について>
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面においてひとつの例であって、本願明細書に記載されたものに限られることはないものとする。
【0146】
したがって、例が示されていない無数の変形例、および、均等物が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
【0147】
また、以上に記載された実施の形態で記載されたそれぞれの構成要素は、ソフトウェアまたはファームウェアとしても、それと対応するハードウェアとしても想定され、その双方の概念において、それぞれの構成要素は「部」または「処理回路」(circuitry)などと称される。
【符号の説明】
【0148】
1 洗浄処理ユニット
9 制御部
10 チャンバー
11 側壁
12 天井壁
13 床壁
14 FFU
15 仕切板
18 排気ダクト
20 スピンチャック
21 スピンベース
21a 保持面
22 スピンモータ
23 カバー部材
24 回転軸
25 鍔状部材
26 チャックピン
28 下面処理液ノズル
30,60,65 ノズル
31 吐出ヘッド
32,62,67 ノズルアーム
33,63,68 ノズル基台
40 処理カップ
41 内カップ
42 中カップ
43 外カップ
43a,52a 下端部
43b,47b,52b 上端部
43c,52c 折り返し部
44 底部
45 内壁部
46 外壁部
47 第1案内部
48 中壁部
49 廃棄溝
50 内側回収溝
51 外側回収溝
52 第2案内部
53 処理液分離壁
70 カメラ
71 照明部
90 位置検出部
91 位置ずれ検出部
92 コマンド送信部
94 吐出判定部
95 表示部
96 入力部
100 基板処理装置
102 インデクサ
103 主搬送ロボット
201A,202A,302 ROI
201,202 マッチングウィンドウ
301 判定領域
332 モータ
400 処理液
1102A,1102B 処理回路
1103 記憶装置
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