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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】基板処理方法及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20230522BHJP
【FI】
H01L21/304 651H
H01L21/304 651B
H01L21/304 647A
H01L21/304 647Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020084408
(22)【出願日】2020-05-13
(65)【公開番号】P2020188257
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】10-2019-0056565
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】513246872
【氏名又は名称】ソウル大学校産学協力団
【氏名又は名称原語表記】SEOUL NATIONAL UNIVERSITY R&DB FOUNDATION
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,スンテ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ブヤン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ギー スー
(72)【発明者】
【氏名】イ,ジェ ホン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ホ-ヤン
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ユンスク
【審査官】平野 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-005478(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された基板の処理面に第1処理液を供給する第1処理液供給ユニットと、
前記支持ユニットに支持された基板の前記処理面に前記第1処理液より表面張力が小さい第2処理液を供給する第2処理液供給ユニットと、
前記処理空間に蒸発抑制液を蒸気状態に噴射する蒸気発生調節ユニットと、を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記第1処理液供給ユニット、前記第2処理液供給ユニット、及び前記蒸気発生調節ユニットを制御する制御器と、を含み、
前記制御器は、
前記第1処理液が供給された前記処理面に前記第2処理液を供給して前記処理面で前記第1処理液が前記第2処理液で置換され、
前記第2処理液の吐出時点の前に前記処理空間に前記蒸気が供給されるように前記第1処理液供給ユニット、前記第2処理液供給ユニット、及び前記蒸気発生調節ユニットを制御する請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記第1処理液は、DIWであり、前記第2処理液は有機溶剤であり、前記蒸発抑制液は、水である請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記蒸発抑制液の表面張力は、前記第2処理液の表面張力より大きい請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記蒸発抑制液の表面張力は、前記第1処理液の表面張力と同一であるか、或いは大きい請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記蒸発抑制液は、前記第1処理液と同一な液である請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第2処理液は、前記処理空間で前記蒸発抑制液の相対湿度が100%である状態で前記処理面に供給される請求項1乃至請求項6のいずれかの一項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
ハウジング内処理空間の相対湿度を測定する相対湿度測定装置をさらに含む請求項1乃至請求項6のいずれかの一項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板を処理する方法において、
回転する基板の処理面に第1処理液を供給し、その後に前記基板に供給された前記第1処理液の周辺が蒸気状態の蒸発抑制液に提供された状態で前記基板に前記第1処理液より表面張力が小さい第2処理液を供給して、前記基板上で前記第1処理液を前記第2処理液で置換する方法であって、
前記蒸発抑制液は、前記第1処理液が供給される前に、前記第1処理液の供給と同時に、又は前記第1処理液が供給される途中に供給される、基板処理方法。
【請求項10】
前記第2処理液が供給される間に第1処理液の周辺の湿度は100%に維持される請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項11】
前記蒸発抑制液の表面張力は、前記第2処理液の表面張力より大きい請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項12】
前記蒸発抑制液の表面張力は、前記第1処理液の表面張力と同一であるか、或いは大きい請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項13】
前記蒸発抑制液は、前記第1処理液と同一な液である請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項14】
前記第1処理液は、DIWであり、前記第2処理液は、有機溶剤であり、前記蒸発抑制液は、水である請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記蒸発抑制液は、第2処理液が供給される途中まで、又は前記第2処理液の供給が終了される時まで継続的に供給される請求項9に記載の基板処理方法。
【請求項16】
前記第2処理液は、前記基板の中央領域で縁領域に吐出地点が変更されながら、前記基板に吐出される請求項9に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理方法及び基板処理装置に関り、さらに詳細には基板に液を供給して基板を液処理する基板処理方法及び基板処理装置に係る。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには写真、蒸着、アッシング、蝕刻、そしてイオン注入等のような多様な工程が遂行される。また、このような工程が遂行される前後には基板上に残留されたパーティクルを洗浄処理する洗浄工程が遂行される。
【0003】
洗浄工程は、スピンヘッドに支持されて回転する基板にケミカルが供給する工程、基板に脱イオン水(Deionized Water;DIW)等のような洗浄液を供給して基板上でケミカルが除去する工程、その後に洗浄液より表面張力が小さいイソプロピルアルコール(IPA)液のような有機溶剤を基板に供給して基板の上の洗浄液を有機溶剤で置換する工程、そして置換された有機溶剤を基板上で除去する工程を含む。
【0004】
しかし、脱イオン水をIPAで置換する途中に、大量のIPAが蒸発すれば、図17に図示されたように有機溶剤と洗浄液との間の表面張力の差によって基板上に形成された液膜が破壊される。液膜が破壊される場合、パターン内部が有機溶剤で置換されない状態で乾燥が行われながら、パターン崩壊(Leaning)と粒子汚染等の欠陥が発生するようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国特許公開第10-2018-0008465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は洗浄効率を向上されることができる基板処理方法及び装置を提供することにある。
【0007】
本発明目的は洗浄液を有機溶剤で置換する過程で液膜が破壊されることを防止する基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0008】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は基板を処理する装置を提供する。一実施形態によれば、基板処理装置は処理空間を提供するハウジングと、処理空間で基板を支持する支持ユニットと、支持ユニットに支持された基板の処理面に第1処理液を供給する第1処理液供給ユニットと、支持ユニットに支持された基板の処理面に第1処理液より表面張力が小さい第2処理液を供給する第2処理液供給ユニットと、処理空間に蒸発抑制液を蒸気状態に噴射する蒸気発生調節ユニットと、を含むことができる。
【0010】
一実施形態によれば、第1処理液供給ユニット、第2処理液供給ユニット、及び蒸気発生調節ユニットを制御する制御器を含み、制御器は、第1処理液が供給された処理面に第2処理液を供給して処理面で第1処理液が第2処理液で置換され、第2処理液の吐出時点の前に処理空間に蒸気が供給されるように第1処理液供給ユニット、第2処理液供給ユニット、及び蒸気発生調節ユニットを制御することができる。
【0011】
一実施形態によれば、ハウジング内処理空間の相対湿度を測定する相対湿度測定装置をさらに含むことができる。
【0012】
一実施形態によれば、蒸発抑制液の表面張力は第2処理液の表面張力より大きいことができる。
【0013】
一実施形態によれば、蒸発抑制液の表面張力は第1処理液の表面張力と同一であるか、或いは大きいことができる。
【0014】
一実施形態によれば、蒸発抑制液は第1処理液と同一な液である。
【0015】
一実施形態によれば、第1処理液はDIWであり、第2処理液は有機溶剤であり、蒸発抑制液は水である。
【0016】
一実施形態によれば、第2処理液は蒸発抑制液の相対湿度が張力は100%である状態で処理面に供給されることができる。
【0017】
また、本発明は基板を処理する方法を提供する。一実施形態によれば、回転する基板の処理面に第1処理液を供給し、その後に基板に供給された第1処理液の周辺が蒸気状態の蒸発抑制液で提供された状態で基板に第1処理液より表面張力が小さい第2処理液を供給して、基板上で第1処理液を第2処理液で置換されることができる。
【0018】
一実施形態によれば、第2処理液が供給される間に第1処理液の周辺の湿度は100%に維持されることができる。
【0019】
一実施形態によれば、蒸発抑制液の表面張力は第2処理液の表面張力より大きいことができる。
【0020】
一実施形態によれば、蒸発抑制液の表面張力は第1処理液の表面張力と同一であるか、或いは大きいことができる。
【0021】
一実施形態によれば、蒸発抑制液は第1処理液と同一な液である。
【0022】
一実施形態によれば、第1処理液はDIWであり、第2処理液は有機溶剤であり、蒸発抑制液は水である。
【0023】
一実施形態によれば、蒸発抑制液は第1処理液が供給される前に、供給と同時に、又は供給される途中に供給されることができる。
【0024】
一実施形態によれば、蒸発抑制液は第2処理液が供給される途中まで、又は供給が終了される時まで継続的に供給されることができる。
【0025】
一実施形態によれば、第2処理液は基板の中央領域で縁領域に吐出地点が変更されながら、基板に吐出されることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施形態によれば、基板に塗布された洗浄液周囲に蒸気雰囲気を形成して洗浄液が有機溶剤で置換される過程で液膜破壊現象を防止することができる。
【0027】
また、本発明の一実施形態によれば、パターン崩壊又は粒子汚染を防止して基板の収率を向上させることができる。
【0028】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
図2図1の液処理チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。
図3】本発明の一実施形態による液処理工程順序を概略的に示すグラフである。
図4図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図5図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図6図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図7図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図8図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図9図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図10図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図11図3にしたがう洗浄過程を順次的に示す図面である。
図12図1の液処理チャンバーの変形例を概略的に示す図面である。
図13】本発明の変形例による液処理工程順序を概略的に示すグラフである。
図14】本発明の変形例による液処理工程順序を概略的に示すグラフである。
図15】本発明の変形例による液処理工程順序を概略的に示すグラフである。
図16】本発明の変形例による液処理工程順序を概略的に示すグラフである。
図17】一般的な洗浄工程で洗浄液が有機溶剤で置換される過程で発生する液膜破壊現象を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることと解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたことである。
【0031】
図1は本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
【0032】
図1を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10と処理モジュール20を含む。一実施形態によれば、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1の方向92とし、上部から見る時、第1の方向92と垂直になる方向を第2方向94とし、第1の方向92及び第2方向94に全て垂直になる方向を第3方向96とする。
【0033】
インデックスモジュール10は収納された容器80から基板Wを処理モジュール20に搬送し、処理モジュール20で処理が完了された基板Wを容器80に収納する。インデックスモジュール10の横方向は第2方向94に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12(loadport)とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準にロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板Wが収納された容器80はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数が提供されることができ、複数のロードポート12は第2方向94に沿って配置されることができる。
【0034】
容器80として前面開放一体型ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器80はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベア(Overhead Conveyor)、又は自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0035】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には横方向が第2方向94に提供されたガイドレール140が提供され、インデックスロボット120はガイドレール140上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板Wが置かれるハンド122を含み、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0036】
処理モジュール20はバッファユニット200、搬送チャンバー300、液処理チャンバー400を含む。バッファユニット200は処理モジュール20に搬入される基板Wと処理モジュール20から搬出される基板Wが一時的に留まる空間を提供する。液処理チャンバー400は基板W上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を遂行する。搬送チャンバー300はバッファユニット200と液処理チャンバー400との間に基板Wを搬送する。
【0037】
搬送チャンバー300はその横方向が第1の方向92に提供されることができる。バッファユニット200はインデックスモジュール10と搬送チャンバー300との間に配置されることができる。液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の側部に配置されることができる。液処理チャンバー400と搬送チャンバー300は第2方向94に沿って配置されることができる。バッファユニット200は搬送チャンバー300の一端に位置されることができる。
【0038】
一例によれば、液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の両側に配置し、搬送チャンバー300の一側で液処理チャンバー400は第1の方向92及び第3方向96に沿って各々AXB(A、Bは各々1又は1より大きい自然数)配列に提供されることができる。
【0039】
搬送チャンバー300は搬送ロボット320を有する。搬送チャンバー300内には横方向が第1の方向92に提供されたガイドレール340が提供され、搬送ロボット320はガイドレール340上で移動可能に提供されることができる。搬送ロボット320は基板Wが置かれるハンド322を含み、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0040】
バッファユニット200は基板Wが置かれる複数のバッファ220を具備する。バッファ220は第3方向96に沿って相互間に離隔されるように配置されることができる。バッファユニット200は前面(front face)と後面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と対向する面であり、後面は搬送チャンバー300と対向する面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファユニット200に接近し、搬送ロボット320は後面を通じてバッファユニット200に接近することができる。
【0041】
図2図1の液処理チャンバー400の一実施形態を概略的に示す図面である。図2を参照すれば、液処理チャンバー400はハウジング410、カップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして昇降ユニット480を有する。
【0042】
ハウジング410は大体に直方体形状に提供される。カップ420、支持ユニット440、そして液供給ユニット460はハウジング410内に配置される。
【0043】
カップ420は上部が開放された処理空間を有し、基板Wは処理空間内で液処理される。支持ユニット440は処理空間内で基板Wを支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板W上に液を供給する。液は複数の種類に提供され、基板W上に順次的に供給されることができる。昇降ユニット480はカップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0044】
一例によれば、カップ420は複数の回収筒422、424、426を有する。回収筒422、424、426は各々基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。各々の回収筒422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状に提供される。液処理工程が進行する時、基板Wの回転によって飛散される処理液は各回収筒422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。
【0045】
一例によれば、カップ420は第1回収筒422、第2回収筒424、そして第3回収筒426を有する。第1回収筒422は支持ユニット440を囲むように配置し、第2回収筒424は第1回収筒422を囲むように配置し、第3回収筒426は第2回収筒424を囲むように配置される。第2回収筒424に液を流入する第2流入口424aは第1回収筒422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収筒426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0046】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は大体に円形に提供され、基板Wより大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板Wの後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板Wが支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突出されるように提供される。
【0047】
支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突出されるように提供され、基板Wが回転される時、基板Wが支持ユニット440から離脱されないように基板Wの側部を支持する。駆動軸444は駆動器446によって駆動され、基板Wの底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準に回転させる。
【0048】
昇降ユニット480はカップ420を上下方向に移動させる。カップ420の上下移動によってカップ420と基板Wとの間の相対高さが変更される。これによって、基板Wに供給される液の種類に応じて処理液を回収する回収筒422、424、426が変更されるので、液を分離回収することができる。上述したことと異なりに、カップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0049】
一例によれば、液供給ユニット460はケミカル供給ユニット462、第1処理液供給ユニット463、及び第2処理液供給ユニット464を有する。ケミカル供給ユニット462は、基板W上に各種ケミカルが供給する。ケミカルは酸又は塩基性質を有する液である。例えば、ケミカルは希釈された硫酸(H2SO4、Diluted Sulfuric acid Peroxide)、リン酸(P2O5)、フッ酸(HF)、そして水酸化アンモニウム(NH4OH)を含むことができる。
【0050】
第1処理液供給ユニット463は第1処理液を回転する基板Wの処理面上に供給する。第1処理液は基板W上に残存する膜や異物を除去する洗浄液である。
【0051】
第2処理液供給ユニット464は第2処理液を回転する基板Wの処理面上に供給する。第2処理液は第1処理液より表面張力が小さい有機溶剤である。第2処理液が、第1処理液が塗布された基板Wに供給される場合、基板W上で第1処理液は第2処理液で置換されることができる。
【0052】
蒸気発生調節ユニット470は処理空間に蒸発抑制液を供給する。蒸発抑制液は蒸気状態に噴射される。一実施形態で蒸発抑制液は第2処理液より表面張力が大きいことができる。一実施形態で蒸発抑制液は第1処理液と表面張力が同一であるか、或いは第1処理液より表面張力が大きいことができる。一実施形態で蒸発抑制液は第1処理液と同一な種類である。
【0053】
一例によれば、第1処理液はDIWであり、第2処理液はイソプロピルアルコール(IPA;isopropyl alcohol)であり、蒸発抑制液は水である。
【0054】
ケミカル供給ユニット462、第1処理液供給ユニット463、第2処理液供給ユニット464は互いに異なるアーム461に支持され、これらのアーム461は独立的に移動されることができる。蒸気発生調節ユニット470は基板Wの上部両側で基板W上に蒸気を供給するように位置することができる。
【0055】
制御器40は第1処理液供給ユニット463、第2処理液供給ユニット464、そして蒸気発生調節ユニット470を制御する。
【0056】
次には液処理チャンバー400において、処理液で基板Wを処理する過程に対して詳細に説明する。図3は本発明の一実施形態を時間順に示すグラフであり、図4乃至図11図3に図示された洗浄過程を順次的に示す図面である。
【0057】
図3を参照すれば、t0乃至t1の時間の間に基板上にケミカルが供給され、t1乃至t3の時間の間に基板W上にDIWが供給され、t3乃至t4の時間の間に基板W上にIPAが供給される。IPAはt3の前に供給されてDIWと供給時間が重畳されることができるが、ここではDIWの供給の直後にIPAが供給されることと説明する。t4の後には基板上に窒素ガスが供給される。また、t2乃至t4の時間の間に処理空間に水蒸気が供給される。
【0058】
以下、図4乃至図10を参照して詳細に説明する。
【0059】
たとえ、図示しなかったが、最初にt0からt1の間に基板W上にケミカル供給ユニット462からケミカルが吐出されて基板Wを処理する。
【0060】
その後、図4に図示されたように、t1で第1処理液供給ユニット463は、回転する基板Wの処理面にDIWを吐出する。第1処理液供給ユニット463は基板Wの上部中央でDIWを供給する。DIWは基板Wが回転することによって遠心力によって基板Wの全体に広がって基板W上でケミカルが除去し、基板W上に水膜を形成する。
【0061】
その後、図5に図示されたように、t2で第1処理液供給ユニット463からDIWが吐出される途中に蒸気発生調節ユニット470から水蒸気が供給される。これによって、基板Wの上部領域が蒸気雰囲気で造成され、基板W上の水膜の周辺で相対湿度が張力は増加する。
【0062】
その後、図6に図示されたように、t3で第1処理液供給ユニット463から基板W上にDIWの供給が停止される。この時、蒸気発生調節ユニット470から水蒸気は継続して供給されることができる。
【0063】
そして、図7に図示されたようにt3で基板Wが継続的に回転される状態で水膜が形成された基板Wの処理面に第2処理液供給ユニット464からIPAが供給される。t3でIPAが基板W上に供給開始することに伴い、基板Wの中央領域からDIWはIPAで置換を開始する。
【0064】
一般的にDIWがIPAで置換される過程で、IPAが蒸発することに応じて基板Wの液膜が破壊される現象が発生されることができる。しかし、本願発明では、IPAが第2処理液供給ユニット464から噴射される前に水膜の周辺に水蒸気を提供するので、水蒸気の高い界面張力によって水より表面張力が小さいIPAの蒸発が抑制される。これによって、DIWがIPAで置換される過程でIPAの蒸発が抑制されて、基板W上で液膜が破壊される現象を防止することができる。
【0065】
水蒸気の相対湿度が高いほど、基板上でIPAの蒸発が抑制されるので、水蒸気の相対湿度を高くする場合、液膜破壊現象がさらに効果的に防止される。したがって、水蒸気の相対湿度が張力は100%に近く、又は相対湿度が張力は100%になるように基板W上の液膜の周辺に蒸気雰囲気が形成されることができる。
【0066】
また、蒸発抑制液がIPAより高い表面張力を有する場合、IPAの蒸発をさらに抑制することができる。
【0067】
一実施形態で、蒸気発生調節ユニット470はt3の前に水蒸気の相対湿度が張力は100%になるように基板Wの上部に蒸気雰囲気を形成することができる。また、t3乃至t4の間に水蒸気の相対湿度を100%に維持してIPAの蒸発を継続的に抑制させることができる。
【0068】
一例によれば、処理空間内の相対湿度が張力は相対湿度測定装置(図示せず)によって測定され、その測定値は制御器40に伝送されることができる。制御器40は水蒸気の相対湿度が張力は100%に到達した場合に、IPAの供給が開始されるように第2液処理ユニット464を制御することができる。
【0069】
IPAが基板Wに供給される途中に、図8に図示されたように第2処理液供給ユニット464は基板Wの中央領域から縁領域に移動して基板W上にIPAの吐出地点を変更することができる。即ち、第2処理液供給ユニット464はt4で基板Wの中央上部領域に位置し、t4で基板Wの縁上部領域に位置するように移動することができる。選択的に、t3乃至t4の間に第2処理液供給ユニットは基板Wの中央上部領域と基板Wの縁上部領域を1回又は複数回往復移動することができる。
【0070】
t4に到達して第1処理液が第2処理液で完全に置換されれば、図9に図示されたようにIPAと水蒸気の供給は終了される。図10に図示されたように基板W上にはIPA液膜が存在するようになる。その後、図11に図示されたようにt4で、基板W上のIPAを蒸発させる乾燥工程が開始される。
【0071】
乾燥工程が進行される間にガス供給ユニット490から基板の上の非活性ガスが供給されることができる。一例によれば、非活性ガスは窒素である。
【0072】
次には本発明の他の実施形態に対して説明する。
【0073】
上述した例で蒸気発生調節ユニットはノズル形状に提供されたことと説明した。しかし、これと異なりに蒸気発生調節ユニット470は、図12に図示されたようにディフューザ形状に提供されることができる。
【0074】
上述した例で第2処理液供給ユニット464はIPAの吐出地点を変更し、基板W上にIPAを供給することと説明した。しかし、これと異なりに第2処理液供給ユニット464は吐出地点が変更されなく、基板Wの上部中央で図4のt3乃至t4の時間の間に基板W上に第2処理液を供給するように構成することができる。
【0075】
上述した例で第2処理液供給ユニット464はIPAの吐出地点を変更し、基板W上にIPAを供給することと説明した。しかし、これと異なりに第2処理液供給ユニット464は吐出地点が変更されなく、基板Wの上部中央に第2処理液を供給することができる。
【0076】
上述した例で蒸発抑制液は第1処理液が吐出される途中に吐出が開始されることと説明した。
【0077】
しかし、これと異なりに、図13に図示されたように、蒸発抑制液は第1処理液が吐出されるt1で処理空間に吐出されることができる。又は、図14に図示されたように、蒸発抑制液は第1処理液が吐出される前であるtaで吐出されることができる。
【0078】
また、上述した例で第2処理液の吐出が終了される同時に蒸発抑制液の吐出が終了されることと説明した。
【0079】
しかし、これと異なりに図15に図示されたように、蒸発抑制液は第2処理液が吐出される前t3に吐出が終了されることができる。又は、図16に図示されたように、蒸発抑制液は第2処理液が吐出される途中であるtbに吐出が終了されることができる。
【符号の説明】
【0080】
400 液処理チャンバー
463 第1処理液供給ユニット
464 第2処理液供給ユニット
470 蒸気発生調節ユニット
490 ガス供給ユニット
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