(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】基板処理方法及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20230522BHJP
【FI】
H01L21/304 643A
(21)【出願番号】P 2020146636
(22)【出願日】2020-09-01
【審査請求日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2019-0109579
(32)【優先日】2019-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】リ,ムヒョン
(72)【発明者】
【氏名】バン,ビョンソン
(72)【発明者】
【氏名】キム,フィワン
【審査官】平野 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-015284(JP,A)
【文献】特開2015-201627(JP,A)
【文献】特開平11-204515(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基
板処理方法
であって、
回転する基板上に処理液を供給して基板を処理する液処理段階と、
前記処理液の供給を中止し、前記基板上に洗浄液を供給する洗浄段階と、を含み、
前記洗浄段階は、
回転する前記基板の上部で前記基板の中心から第1方向に離隔された地点に第1ノズルから第1液を吐出し、前記基板の中心から第2方向に離隔された地点に第2ノズルから第2液を吐出し、上部から見る時、前記第1液は、前記基板に弾着された後、
前記基板の回転によって前記第2ノズルに向かう方向に流れ、前記第
2液は、前記基板に弾着された後、
前記基板の回転によって前記第1ノズルに向かう方向に流
れ、
前記第1液の弾着地点と前記第2液の弾着地点は、前記基板の中心から互いに反対方向に所定の距離隔されて提供され、
前記基板の直径は、300mmであり、前記第1液の弾着地点と前記第2液の弾着地点は、5mm乃至30mmの距離隔されて提供されるものであり、
前記第1ノズルと前記第2ノズルは、前記基板を囲むカップに固定されて提供されることができる基板処理方法。
【請求項2】
前記第1液と前記第2液は、前記基板に対して斜線方向に吐出される請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項3】
上部から見る時、前記第1液の吐出方向と前記第2液の吐出方向は、互いに向かう方向に提供される請求項1に記載の基板処理方法。
【請求項4】
前記第1液と前記第2液は、同時に吐出される請求項1乃至請求項
3のいずれかの一項に記載の基板処理方法。
【請求項5】
前記第1液と前記第2液は、同一な種類の液で提供される請求項1乃至請求項
3のいずれかの一項に記載の基板処理方法。
【請求項6】
基
板処理装置
であって、
処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記支持ユニットに支持された
前記基板の処理面上の第1地点に第1液を供給する第1ノズルと、
前記支持ユニットに支持された
前記基板の処理面上の第
2地点に第
2液を供給する第2ノズルと、を含み、
前記第1地点は、前記第1ノズルの吐出端と前記第2ノズルの吐出端を連結する仮想線を基準に前記仮想線の一側に位置し、
前記第2地点は、前記仮想線の他の側に位置
し、
上部から見る時、前記第1液は、前記基板に弾着された後、前記基板の回転によって前記第2ノズルに向かう方向に流れ、前記第2液は、前記基板に弾着された後、前記基板の回転によって前記第1ノズルに向かう方向に流れ、
前記基板の直径は、300mmであり、前記第1液の弾着地点と前記第2液の弾着地点は、5mm乃至30mmの距離隔されて提供されるものであり、
前記装置は、前記処理空間を囲むカップをさらに含み、
前記第1ノズル及び前記第2ノズルは、前記カップに固定されて提供されることができる基板処理装置。
【請求項7】
前記基板の中心は、前記第1地点と前記第2地点との間に位置する請求項
6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1地点と前記基板の中心との間の距離は、前記第2地点と前記基板の中心間の距離と同一である請求項
6に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記第1ノズル及び前記第2ノズルは、
上部から見る時、互いに向かう方向に提供される請求項
6に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第1ノズルは、前記基板の中心から第1距
離離隔された第1地点に前記第1液が弾着されるように提供され、
前記第2ノズルは、前記基板の中心を基準に前記第1地点と反対側に前記基板の中心から第2距
離離隔された第2地点に前記第2液を弾着する請求項
6に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記第1距離と前記第2距離は、同一である請求項
10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第1液と前記第2液は、同一の液である請求項
6に記載の基板処理装置。
【請求項13】
基
板処理方法
であって、
回転す
る基板の上部で第1ノズル及び第2ノズルから前記基板上に斜線方向に各々第1液と第2液を同時に吐出し、
前記第1ノズルから吐出される前記第1液と前記第2ノズルから吐出される前記第2液は、前記基板の回転によって互いに異なる方向に広がるように前記第1ノズルから吐出される前記第1液の吐出方向と前記第2ノズルから吐出される前記第2液の吐出方向が互いに異なりに提供さ
れ、
上部から見る時、前記第1液は、前記基板に弾着された後、前記基板の回転によって前記第2ノズルに向かう方向に流れ、前記第2液は、前記基板に弾着された後、前記基板の回転によって前記第1ノズルに向かう方向に流れ、
前記第1液の弾着地点と前記第2液の弾着地点は、前記基板の中心から互いに反対方向に所定の距離隔されて提供され、
前記基板の直径は、300mmであり、前記第1液の弾着地点と前記第2液の弾着地点は、5mm乃至30mmの距離隔されて提供されるものであり、
前記第1ノズルと前記第2ノズルは、前記基板を囲むカップに固定されて提供されることができる基板処理方法。
【請求項14】
上部から見る時、前記第1液の吐出方向と前記第2液の吐出方向は、互いに180°をなすように提供される請求項
13に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記第1液と前記第2液は、同一な種類の液で提供される請求項
13に記載の基板処理方法。
【請求項16】
回転する前記基板の上部で前記基板上に斜線方向に第3液を吐出する第3ノズルをさらに含む請求項
13に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記第1液の吐出方向、前記第2液の吐出方向、及び前記第3液の吐出方向は互いに120°をなすように提供される請求項
16に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理方法及び基板処理装置に関り、さらに詳細には基板に液を供給して基板を液処理する基板処理方法及び基板処理装置に係る。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには写真、蒸着、アッシング、蝕刻、そしてイオン注入等のような多様な工程が遂行される。また、このような工程が遂行される前後には基板上に残留されたパーティクルを洗浄処理する洗浄工程が遂行される。
【0003】
洗浄工程は、スピンヘッドに支持されて回転する基板にケミカルが供給する工程、基板に脱イオン水(Deionized Water;DIW)等のような洗浄液を供給して基板上でケミカルが除去する工程、その後に洗浄液より表面張力が低いイソプロピルアルコール(IPA)液のような有機溶剤を基板に供給して基板の上の洗浄液を有機溶剤で置換する工程、そして置換された有機溶剤を基板上で除去する工程を含む。洗浄工程で基板の乾燥を防止するために、ケミカルを供給する前後に基板に脱イオン水を供給する。
【0004】
基板を処理する容器内で回転する基板上にノズルを通じて様々な液を供給して洗浄が行われる。ノズルは工程位置と待機位置を往復移動する。工程位置は、基板上に液処理を行うために基板の上部にノズルが位置する場所である。待機位置は基板上に液処理をノズルが液処理をするノズルを妨害しなく、待機する場所である。
【0005】
いずれか1つの液を供給したノズルが工程位置から待機位置に移動し、次の液を供給するためのノズルが待機位置から工程位置に移動する時、その間に基板が自然乾燥されることを防止するように容器に固定されたノズルから基板に脱イオン水を供給する。又は、ケミカルが基板に供給して処理した後、基板上でケミカルが除去する容器に固定されたノズルから基板に脱イオン水を供給する。
【0006】
図1に図示されたように、従来には回転する基板W上に2つのノズル21、23が各々基板Wのセンター領域P1とミドル領域P2に脱イオン水を供給する。センター領域に吐出された脱イオン水とミドル領域に吐出された脱イオン水が基板Wの回転によって同一方向に流れるので、センター領域に吐出された脱イオン水がエッジ領域に向かって流れる途中にミドル領域に吐出された脱イオン水と衝突する。センター領域に吐出された脱イオン水は基板のエッジ領域に行くほど、回転運動エネルギーが大きくなるので、衝突によってミドル領域に吐出された脱イオン水は基板の外側に向かって跳ねていく。
【0007】
これによって、基板Wの一部領域で基板Wがウェッティングされずに乾燥される領域が発生する。また、衝突によって跳ねて出た脱イオン水はその水位が高くなり、
図2に図示されたように基板Wの側面を支持するチョクピン10と衝突した後、基板Wの外部に飛散される。
【0008】
脱イオン水にはケミカルの置換過程でケミカルが含有されているので、飛散された脱イオン水はチャンバーの内部を汚染させ、また壁等に当たってリバウンドされた脱イオン水は基板に再び付着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は洗浄効率を向上されることができる基板処理方法及び装置を提供することにある。
【0011】
本発明の目的は基板の上の互いに異なる位置に吐出された脱イオン水が互いに衝突することを防止する基板処理方法及び装置を提供することにある。
本発明の目的は基板に吐出された洗浄液によって、チャンバー又はその内部の部品を汚染させることを防止する基板処理方法及び装置を提供することにある。
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は基板を処理する方法を提供する。一実施形態によれば、回転する基板上に処理液を供給して基板を処理する液処理段階と、処理液の供給を中止し、基板上に洗浄液を供給する洗浄段階と、を含み、洗浄段階は、回転する基板の上部で基板の中心から第1方向に離隔された地点に第1ノズルから第1液を吐出し、基板の中心から第2方向に離隔された地点に第2ノズルから第2液を吐出し、上部から見る時、第1液は基板に弾着された後、第2ノズルに向かう方向に流れ、第1液は基板に弾着された後、第1ノズルに向かう方向に流れるように提供されることができる。
【0013】
一実施形態によれば、第1液と第2液は基板に対して斜線方向に吐出されることができる。
【0014】
一実施形態によれば、第1液の吐出方向と第2液の吐出方向は互いに向かう方向に提供されることができる。
【0015】
一実施形態によれば、第1液の弾着地点と第2液の弾着地点は基板の中心から互いに反対方向に所定の距離離隔されて提供されることができる。
【0016】
一実施形態によれば、基板は直径が300mmであり、第1液の弾着地点と第2液の弾着地点は5mm乃至30mm離隔されて提供されることができる。
【0017】
一実施形態によれば、基板が処理される処理空間を囲むカップを含み、第1ノズル及び第2ノズルはカップに固定されて提供されることができる。
【0018】
一実施形態によれば、第1液と第2液は同時に吐出されることができる。
【0019】
一実施形態によれば、第1液と第2液は同一な種類の液で提供されることができる。
【0020】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。一実施形態によれば、基板処理装置は、空間を提供するハウジングと、処理空間で基板を支持する支持ユニットと、支持ユニットに支持された基板の処理面上の第1地点に第1液を供給する第1ノズルと、支持ユニットに支持された基板の処理面上の第2地点に第2液を供給する第2ノズルと、を含み、第1地点は第1ノズルの吐出端と第2ノズルの吐出端を連結する仮想線を基準に仮想線の一側に位置し、第2地点は仮想線の他の側に位置されることができる。
【0021】
一実施形態によれば、基板の中心は第1地点と第2地点との間に位置されることができる。
【0022】
一実施形態によれば、第1地点と基板の中心間の距離は第2地点と基板の中心間の距離と同一であることができる。
【0023】
一実施形態によれば、第1ノズル及び第2ノズルは互いに向かう方向に提供されることができる。
【0024】
一実施形態によれば、第1ノズルは基板の中心から第1距離ぐらい離隔された第1地点に第1液が弾着されるように提供され、第2ノズルは基板の中心を基準に第1地点と反対側に基板の中心から第2距離ぐらい離隔された第2地点に第2液を弾着することができる。
【0025】
一実施形態によれば、第1距離と第2距離は同一であることができる。
【0026】
一実施形態によれば、基板の直径は300mmであり、第1液の吐出地点と第2液の吐出地点は5mm乃至30mm離隔されて提供されることができる。
【0027】
一実施形態によれば、処理空間を囲むカップをさらに含み、第1ノズル及び第2ノズルはカップに固定されて提供されることができる。
【0028】
一実施形態によれば、第1液と第2液は同一の液である。
【0029】
また、本発明の基板処理方法は、一実施形態によれば、回転する基板の上部で第1ノズル及び第2ノズルから基板上に斜線方向に各々第1液と第2液を同時に吐出し、第1ノズルから吐出される第1液と第2ノズルから吐出される第2液は基板の回転によって互いに異なる方向に広がるように第1ノズルから吐出される第1液の吐出方向と第2ノズルから吐出される第2液の吐出方向が互いに異なりに提供されることができる。
【0030】
一実施形態によれば第1液の吐出方向と第2液の吐出方向は互いに180°をなすように提供されることができる。
【0031】
一実施形態によれば、第1液の弾着地点と第2液の弾着地点は基板の中心から互いに反対方向に所定の距離離隔されて提供されることができる。
【0032】
一実施形態によれば、基板が処理される処理空間を囲むカップを含み、第1ノズル及び第2ノズルはカップに固定されて提供されることができる。
【0033】
一実施形態によれば、第1液と第2液は同一な種類の液で提供されることができる。
【0034】
一実施形態によれば、回転する基板の上部で基板上に斜線方向に第3液を吐出する第3ノズルをさらに含むことができる。
【0035】
一実施形態によれば、第1液の吐出方向、第2液の吐出方向及び第3液の吐出方向は互いに120°をなすように提供されることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の一実施形態によれば、基板の洗浄効率を向上させることができる。
【0037】
本発明の一実施形態によれば、基板の上の互いに異なる位置に吐出された脱イオン水が互いに衝突することを防止することができる。
【0038】
本発明の一実施形態によれば、基板に吐出された洗浄液によってチャンバー又はその内部の部品を汚染させることを防止することができる。
【0039】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】従来の基板処理装置で基板上に洗浄液が吐出される形状を示す図面である、
【
図2】従来の基板処理装置でチョクピンと洗浄液が衝突して洗浄液が基板の外部に飛散される形状を示す図面である。
【
図3】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す平面図である。
【
図4】
図3の液処理チャンバーの一実施形態を概略的に示す図面である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る第1ノズルと第2ノズルを上部から見た形状を示す図面である。
【
図6】回転する基板上に第1液と第2液が吐出される形状を示す図面である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る第1ノズル、第2ノズル、及び第3ノズルを上部から見た形状を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることして解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたことである。
【0042】
図3は本発明の一実施形態による基板処理システムを概略的に示す平面図である。
図3を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10と処理モジュール20を含む。一実施形態によれば、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1の方向92とし、上部から見る時、第1の方向92と垂直になる方向を第2方向94とし、第1の方向92及び第2方向94と全て垂直になる方向を第3方向96とする。
【0043】
インデックスモジュール10は収納された容器80から基板Wを処理モジュール20に搬送し、処理モジュール20で処理が完了された基板Wを容器80に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向94に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12(loadport)とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準にロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板Wが収納された容器80はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数が提供されることができ、複数のロードポート12は第2方向94に沿って配置されることができる。
【0044】
器80としては前面開放一体型ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器80はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベア(Overhead Conveyor)、又は自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0045】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には長さ方向が第2方向94に提供されたガイドレール140が提供され、インデックスロボット120はガイドレール140上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板Wが置かれるハンド122を含み、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0046】
処理モジュール20はバッファユニット200、搬送チャンバー300、液処理チャンバー400を含む。バッファユニット200は処理モジュール20に搬入される基板Wと処理モジュール20から搬出される基板Wが一時的に留まる空間を提供する。液処理チャンバー400は基板W上に液を供給して基板Wを液処理する液処理工程を遂行する。搬送チャンバー300はバッファユニット200と液処理チャンバー400との間に基板Wを搬送する。
【0047】
搬送チャンバー300はその長さ方向が第1の方向92に提供されることができる。バッファユニット200はインデックスモジュール10と搬送チャンバー300との間に配置されることができる。液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の側部に配置されることができる。液処理チャンバー400と搬送チャンバー300は第2方向94に沿って配置されることができる。バッファユニット200は搬送チャンバー300の一端に位置されることができる。
【0048】
一例によれば、液処理チャンバー400は搬送チャンバー300の両側に配置し、搬送チャンバー300の一側で液処理チャンバー400は第1の方向92及び第3方向96に沿って各々AXB(A、Bは各々1又は1より大きい自然数)配列に提供されることができる。
【0049】
搬送チャンバー300は搬送ロボット320を有する。搬送チャンバー300内には長さ方向が第1の方向92に提供されたガイドレール340が提供され、搬送ロボット320はガイドレール340上で移動可能に提供されることができる。搬送ロボット320は基板Wが置かれるハンド322を含み、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向96を軸とした回転、そして第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322は互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0050】
バッファユニット200は基板Wが置かれる複数のバッファ220を具備する。バッファ220は第3方向96に沿って相互間に離隔されるように配置されることができる。バッファユニット200は前面(front face)と背面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と対向する面であり、後面は搬送チャンバー300と対向する面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファユニット200に接近し、搬送ロボット320は背面を通じてバッファユニット200に接近することができる。
【0051】
図4は
図3の液処理チャンバー400の一実施形態を概略的に示す図面である。
図4を参照すれば、液処理チャンバー400はハウジング410、カップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして昇降ユニット480を有する。
【0052】
ハウジング410は大体に直方体形状に提供される。カップ420、支持ユニット440、そして液供給ユニット460はハウジング410内に配置される。
【0053】
カップ420は上部が開放された処理空間を有し、基板Wは処理空間内で液処理される。支持ユニット440は処理空間内で基板Wを支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板W上に液を供給する。液は複数の種類に提供され、基板W上に順次的に供給されることができる。昇降ユニット480はカップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0054】
一例によれば、カップ420は複数の回収筒422、424、426を有する。回収筒422、424、426は各々基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。各々の回収筒422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状に提供される。液処理工程を進行する時、基板Wの回転によって飛散される処理液は各回収筒422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。
【0055】
一例によれば、カップ420は第1回収筒422、第2回収筒424、そして第3回収筒426を有する。第1回収筒422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収筒424は第1回収筒422を囲むように配置され、第3回収筒426は第2回収筒424を囲むように配置される。第2回収筒424に液が流入する第2流入口424aは第1回収筒422に液が流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収筒426に液が流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0056】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は大体に円形に提供され、基板Wより大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板Wの後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板Wが支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突出されるように提供される。
【0057】
支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突出されるように提供され、基板Wが回転される時、基板Wが支持ユニット440から離脱されないように基板Wの側部を支持する。駆動軸444は駆動器446によって駆動され、基板Wの底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準に回転させる。
【0058】
昇降ユニット480はカップ420を上下方向に移動させる。カップ420の上下移動によってカップ420と基板Wとの間の相対高さが変更される。これによって、基板Wに供給される液の種類に応じて処理液を回収する回収筒422、424、426が変更されるので、液を分離回収することができる。上述したことと異なりに、カップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0059】
液供給ユニット460は、基板W上に各種処理液を供給する。液供給ユニット460は、ケミカル供給部材461、有機溶剤供給部材463、そして洗浄液供給部材470を有する。ケミカル供給部材461は基板W上にケミカルが供給して基板W上に残留する膜質やパーティクルを除去する。ケミカルは酸又は塩基性質を有する液である。例えば、ケミカルは希釈された硫酸(H2SO4、Diluted Sulfuric acid Peroxide)、リン酸(P2O5)、フッ酸(HF)そして水酸化アンモニウム(NH4OH)を含むことができる。
【0060】
ケミカル供給部材461はケミカルノズル462、支持アーム464、そしてアーム駆動器(図示せず)を有する。図面にはケミカル供給部材461に単一のケミカルノズル462が具備されたが、他の例で、ケミカル供給部材461は複数のケミカルノズルを含み、各々のケミカルは互いに異なるノズルを通じて供給されることができる。複数のケミカルノズルは互いに異なるアームによって支持され、各々のアームは互いに独立的に駆動されることができる。
【0061】
洗浄液供給部材470は基板Wの上に洗浄液を供給して基板W上のケミカルが除去する。又は、いずれか1つの液を供給したノズルが工程位置から待機位置に移動し、次の液を供給するためのノズルが待機位置から工程位置に移動する時、その間に基板Wが自然乾燥されることを防止するように容器に固定されたノズル471、472から基板Wに脱イオン水を供給する。
【0062】
洗浄液供給部材470は第1ノズル471と第2ノズル472を含む。一例で、第1ノズル471及び第2ノズル472はカップ420に固定設置される。第1液は基板W上に残存する膜や異物を除去する液である。例えば、洗浄液は脱イオン水である。
有機溶剤供給部材463は洗浄液より表面張力が低い有機溶剤を基板W上に供給して基板W上の洗浄液を有機溶剤で置換する。有機溶剤供給部材463は図面に図示されずが、ケミカル供給部材461と同様に溶剤供給ノズル、支持アーム、そしてアーム駆動器を有する。一例で、有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA;isopropyl alcohol)である。
【0063】
図5は本発明の一実施形態に係る第1ノズル471と第2ノズル472を上部から見た形状を示す。
図5を参照すれば、第1ノズル471と第2ノズル472は互いに向かう方向に第1液と第2液を供給するように提供される。ここで、互いに向かう方向とは正確に互いに対向する方向のみならず、各ノズルの周辺に向かう方向に対向する場合も含まれる。
【0064】
第1ノズル471は支持ユニット440に支持された基板Wの処理面上の第1地点P1に第1液を供給する。第2ノズル472は支持ユニット440に支持された基板Wの処理面上の第2地点P2に第2液を供給する。
【0065】
上部から見る時、第1地点P1は仮想線Xの一側に位置し、第2地点P2は仮想線Xの他の側に位置する。ここで、仮想線Xは上部から見る時、第1ノズル471の吐出端と第2ノズル472の吐出端を連結した直線である。
【0066】
第1ノズル471は基板Wの中心Rから第1距離ぐらい離隔された第1地点P1に第1液を弾着する。第2ノズル472は基板Wの中心Rを基準に第1地点P1と反対側に基板Wの中心Rから第2距離ぐらい離隔された第2地点P2に第2液を弾着する。
【0067】
基板Wの中心Rは第1地点P1と第2地点P2との間に位置する。一例で、第1地点P1と基板Wの中心Rとの間の距離は第2地点P2と基板Wの中心Rとの間の距離と同一に提供される。第1地点P1、基板の中心R、そして第2地点P2は順次的に一直線上に置かれることがきる。第1液と第2液は同一の液で提供されることができる。一例で、第1液と第2液は水である。
【0068】
図6は本発明の一実施形態に係る洗浄段階で第1ノズル471と第2ノズル472が各々基板W上に第1液と第2液を吐出する形状を示す。
図6を参照すれば、洗浄段階で、第1ノズル471と第2ノズル472は回転する基板Wの上部から斜線方向に水を吐出する。
【0069】
第1ノズル471及び第2ノズル472から水が同時に吐出される。第1ノズル471と第2ノズル472が水を吐出する時期は完全に重畳されることができる。第1ノズル471は基板Wの中心Rから第1方向に離隔された第1地点P1に水を吐出する。第2ノズル472は基板Wの中心Rから第2方向に離隔された第2地点P2に水を吐出する。
【0070】
第1ノズル471と第2ノズル472から吐出される水の吐出方向は互いに異なる。したがって、第1ノズル471と第2ノズル472から吐出される水は基板Wの回転によって互いに異なる方向に広がっていく。
【0071】
したがって、第1ノズル471から吐出された水は基板Wに弾着された後、基板Wの回転によって第2ノズル472に向かう方向に流れ、第2ノズル472から吐出された水は基板Wに弾着された後、基板Wの回転によって第1ノズル471に向かう方向に流れる。
【0072】
第1地点P1と第2地点P2は基板Wに吐出された第1液と第2液は基板Wの回転によって広がる時、互いに衝突することを防止するか、或いは衝突を最小化することができる。
【0073】
一例で、基板Wが300mm直径を有するウエハである時、第1地点P1、基板Wの中心R、そして第2地点P2は一直線上に位置し、第1地点P1と基板Wの中心Rとの間の距離、及び第2地点P2と基板Wの中心Rとの間の距離は各々5mmである。
【0074】
次に、
図6の基板処理装置を利用して基板を処理する方法の一例を説明する。
【0075】
基板処理方法は液処理段階、洗浄段階、溶剤供給段階、そして乾燥段階を含む。制御器40は以下で説明する基板処理方法を遂行するために液供給ユニット460と洗浄液供給部材470を制御する。
【0076】
液処理段階では、液供給ユニットが回転する基板W上にケミカルが供給して基板Wを処理する。その後、ケミカルの供給が中断され、洗浄段階が遂行される。洗浄段階では処理液の供給を中止し、回転する基板W上に第1ノズル471と第2ノズル472が洗浄液を供給する。その後、洗浄段階が完了されれば、溶剤供給段階が遂行される。溶剤供給段階では基板W上の洗浄液を有機溶剤で置換する。溶剤供給段階が完了されれば、基板を乾燥する段階が遂行される。基板Wの乾燥は基板Wを高速に回転させて遂行されることができる。選択的に乾燥段階で基板Wを回転させる間に基板W上に不活性気体のような乾燥気体が供給されることができる。乾燥気体は加熱された状態に供給されることができる。選択的に乾燥段階で乾燥工程を遂行するチャンバーは超臨界流体を利用して基板を乾燥することができる。
【0077】
上述した例では洗浄液供給部材470が第1ノズル471と第2ノズル472を具備することと説明した。しかし、これと異なりに洗浄液供給部材470は3つ又はさらに多い数のノズルを有することができる。
【0078】
図7は洗浄液供給部材470第1ノズル471a、第2ノズル472a、そして第3ノズル473を有する例を概略的に示した図面である。
図7を参照すれば、回転する基板Wの上部から基板W上に斜線方向に第3液を吐出する第3ノズル473をさらに含むことができる。第1ノズル471aから吐出される第1液の吐出方向は第2ノズル472aと第3ノズル473との間に向かい、第2ノズル472aから吐出される第2液の吐出方向は第1ノズル471aと第3ノズル473との間に向かうように提供されることができる。
【0079】
本発明の一実施形態によれば、水が基板Wの両方から噴射されて基板Wがウェッティングされるので、基板W上に基板に吐出された水の衝突が発生する区間が最小化され、水の飛散が最小化される長所がある。また、エッジ領域でチョクピン442bと水が衝突して水が基板の外部に飛散される現象が防止される長所がある。
【0080】
本発明の一実施形態によれば、第1ノズル471から水が弾着される第1地点P1と第2ノズル472から水が弾着される第2点が離隔されて提供されることによって、第1ノズル471と第2ノズル472で同時に水が噴射されても基板W上の水位が急激に上昇されることを防止することができる長所がある。
【0081】
上述した例では第1ノズル471と第2ノズル472が水を吐出する時期が完全に重畳されることを例として説明したが、これと異なりに第1ノズル471と第2ノズル472が水を吐出する時期は一部のみが重畳されることができる。
【0082】
上述した例では、第1ノズル471と第2ノズル472はカップ420に固定されることと説明した。しかし、第1ノズル471と第2ノズル472はカップ以外の他の部分に固定されることができる。
【0083】
上述した例では洗浄液供給部材470がカップ420に固定された第1ノズル471と第2ノズル472を有することと説明したが、洗浄液供給部材470は第1ノズル471と第2ノズル472の外に追加的に移動アームに装着されて洗浄液を供給するノズルをさらに含むことができる。
【0084】
上述した例では第1ノズル471と第2ノズル472が吐出する液が水のような洗浄液であることと説明したが、本発明の技術的思想は水以外に他の種類の様々な液の吐出にも適用されることができる。
【0085】
以上の詳細な説明は本発明を例示することである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【符号の説明】
【0086】
420 カップ
460 液供給ユニット
470 洗浄液供給部材
471 第1ノズル
472 第2ノズル
473 第3ノズル