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特許7282729チャイルドシートの固定構造、およびチャイルドシート付き自転車
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  • 特許-チャイルドシートの固定構造、およびチャイルドシート付き自転車 図1
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  • 特許-チャイルドシートの固定構造、およびチャイルドシート付き自転車 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】チャイルドシートの固定構造、およびチャイルドシート付き自転車
(51)【国際特許分類】
   B62J 1/16 20060101AFI20230522BHJP
【FI】
B62J1/16 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020173099
(22)【出願日】2020-10-14
(65)【公開番号】P2022064459
(43)【公開日】2022-04-26
【審査請求日】2022-11-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000112978
【氏名又は名称】ブリヂストンサイクル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】小熊 聡
【審査官】宇佐美 琴
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-59162(JP,A)
【文献】特開2000-198475(JP,A)
【文献】特開平7-291163(JP,A)
【文献】実開昭55-25576(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第106985937(CN,A)
【文献】中国実用新案第206914488(CN,U)
【文献】韓国登録特許第10-1315673(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0075390(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 1/00-1/28
B60N 2/00-2/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座部と、前記座部の後端部から上方に向けて延びる背もたれ部と、を備え、自転車の荷台に固定されるチャイルドシートの固定構造であって、
前記座部は、表裏面が上下方向を向く座板部を備え、
前記背もたれ部は、下端部の表裏面が上下方向を向くように屈曲し、
前記背もたれ部の下端部は、前記座板部の下面と前記荷台との間に差し込まれ、
前記座板部、および前記荷台のうちの少なくとも一方、並びに前記背もたれ部の下端部を上下方向に貫いて、前記座板部、前記背もたれ部の下端部、および前記荷台を固定する固定軸を備えている、チャイルドシートの固定構造。
【請求項2】
前記座板部の下面、および前記背もたれ部の下端部の上面のうちのいずれか一方に、いずれか他方に形成された窪み部に嵌合された突部が形成されている、請求項1に記載のチャイルドシートの固定構造。
【請求項3】
前記固定軸は、上下方向から見て、前記窪み部および前記突部と同じ位置に設けられている、請求項2に記載のチャイルドシートの固定構造。
【請求項4】
前記窪み部および前記突部には、上下方向で互いに係合する係合部が各別に形成されている、請求項2または3に記載のチャイルドシートの固定構造。
【請求項5】
前記座部は、前記座板部の後端部から上方に向けて延びるとともに、後方に向けて突の曲面状に形成された腰受部を備え、
前記腰受部には、前記背もたれ部に形成された被係止部が当接することで、前記腰受部に対する前記背もたれ部の上方への移動を規制する規制部が形成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のチャイルドシートの固定構造。
【請求項6】
チャイルドシートが、請求項1から5のいずれか1項に記載のチャイルドシートの固定構造によって自転車の荷台に固定されている、チャイルドシート付き自転車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャイルドシートの固定構造、およびチャイルドシート付き自転車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に示されるように、座部と、座部の後端部から上方に向けて延びる背もたれ部と、を備え、座部および背もたれ部がボルトを介して連結されたチャイルドシートが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】中国特許出願公開第106985937号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のチャイルドシートにおいては、座部および背もたれ部を強く固定することが求められている。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、工数を増大させずに、座部および背もたれ部を強く固定することができるチャイルドシートの固定構造、およびチャイルドシート付き自転車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のチャイルドシートの固定構造は、座部と、前記座部の後端部から上方に向けて延びる背もたれ部と、を備え、自転車の荷台に固定されるチャイルドシートの固定構造であって、前記座部は、表裏面が上下方向を向く座板部を備え、前記背もたれ部は、下端部の表裏面が上下方向を向くように屈曲し、前記背もたれ部の下端部は、前記座板部の下面と前記荷台との間に差し込まれ、前記座板部、および前記荷台のうちの少なくとも一方、並びに前記背もたれ部の下端部を上下方向に貫いて、前記座板部、前記背もたれ部の下端部、および前記荷台を固定する固定軸を備えている。
本発明のチャイルドシート付き自転車は、チャイルドシートが、本発明のチャイルドシートの固定構造によって自転車の荷台に固定されている。
【0007】
この発明によれば、背もたれ部の下端部が、座板部の下面と荷台との間に差し込まれているので、仮に固定軸が緩んでも、チャイルドシートに座った子供の体重によって、背もたれ部の下端部が、座板部の下面および荷台により上下方向に挟まれて固定されることとなり、座板部および背もたれ部の下端部の、上下方向に直交する水平方向の相対的な位置ずれを抑えることができる。
背もたれ部の下端部が、座板部の下面と荷台との間に差し込まれていることから、背もたれ部に後方に向けた大きな負荷が加えられたときに、背もたれ部の下端部の上面が、座板部の下面に圧接することとなり、背もたれ部に加えられた負荷を座板部に分散させて受け止めさせることができる。
しかも、固定軸が、座板部、および荷台のうちの少なくとも一方、並びに背もたれ部の下端部を上下方向に貫いて、座板部、背もたれ部の下端部、および荷台を固定しているので、座部と背もたれ部との固定と、チャイルドシートの荷台への固定と、を同一の固定軸で行うことが可能になり、部品点数および組付け工数の増大を防ぐことができる。
以上より、工数を増大させずに、座部および背もたれ部を強く固定することができる。
【0008】
前記座板部の下面、および前記背もたれ部の下端部の上面のうちのいずれか一方に、いずれか他方に形成された窪み部に嵌合された突部が形成されてもよい。
【0009】
この場合、座板部の下面、および背もたれ部の下端部の上面のうちのいずれか一方に、いずれか他方に形成された窪み部に嵌合された突部が形成されているので、座板部および背もたれ部の下端部の水平方向の相対的な位置ずれを確実に抑えることができる。
【0010】
前記固定軸は、上下方向から見て、前記窪み部および前記突部と同じ位置に設けられてもよい。
【0011】
この場合、固定軸が、上下方向から見て、窪み部および突部と同じ位置に設けられているので、座部および背もたれ部を確実に強く固定することができる。
【0012】
前記窪み部および前記突部には、上下方向で互いに係合する係合部が各別に形成されてもよい。
【0013】
この場合、窪み部および突部に、上下方向で互いに係合する係合部が各別に形成されているので、突部が窪み部から外れるのを抑制することが可能になり、座部および背もたれ部をより一層確実に強く固定することができる。
【0014】
前記座部は、前記座板部の後端部から上方に向けて延びるとともに、後方に向けて突の曲面状に形成された腰受部を備え、前記腰受部には、前記背もたれ部に形成された被係止部が当接することで、前記腰受部に対する前記背もたれ部の上方への移動を規制する規制部が形成されてもよい。
【0015】
この場合、腰受部に、背もたれ部に形成された被係止部が当接することで、腰受部に対する背もたれ部の上方への移動を規制する規制部が形成されているので、座部および背もたれ部をより一層確実に強く固定することができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、工数を増大させずに、座部および背もたれ部を強く固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る第1実施形態として示したチャイルドシートの固定構造、およびチャイルドシート付き自転車の概略図である。
図2図1のチャイルドシートの固定構造の要部を示す前後方向に沿う縦断面図である。
図3図2のIII-III線矢視断面図である。
図4】本発明に係る第2実施形態として示したチャイルドシートの固定構造の要部を示す前後方向に沿う縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の第1実施形態に係るチャイルドシート10の固定構造1、およびチャイルドシート付き自転車30aを、図1から図3を参照しながら説明する。
チャイルドシート10は、座部11と、座部11の後端部から上方に向けて延びる背もたれ部12と、を備え、自転車の荷台20に固定されて、チャイルドシート付き自転車30aを構成している。
【0019】
座部11の前部には、左右方向に延び、チャイルドシート10に座った幼児によって把持されるハンドルバー23が設けられている。ハンドルバー23は、座部11の前部における左右方向の全長にわたって設けられている。
座部11は、座板部13、腰受部21、足載せ部22、および股割部28を備えている。座板部13、腰受部21、足載せ部22、および股割部28は一体に形成されている。
なお、腰受部21、足載せ部22、股割部28、およびハンドルバー23を設けなくてもよい。
【0020】
座板部13は、表裏面が上下方向を向く平板状に形成されている。
腰受部21は、座板部13の後端部から上方に向けて延びるとともに、後方に向けて突の曲面状に形成されている。図示の例では、腰受部21は、上下方向に延び、かつ前方が開放された筒状に形成され、座板部13の外周縁から上方に向けて延びている。腰受部21は、座板部13の外周縁のうちの前端部を除く全周にわたって設けられている。図2に示されるように、腰受部21の上端部に、腰受部21の外周面側に向けて突出するように屈曲した規制部21aが形成されている。規制部21aは、腰受部21の上端部における全周にわたって連続して形成されている。
【0021】
図1に示されるように、足載せ部22は、左右一対設けられ、座板部13および腰受部21それぞれの前端部から下方に向けて延びている。
股割部28は、座板部13の前端部における左右方向の中央部から前方に向けて突出し、左右一対の足載せ部22における上端部同士を連結している。股割部28は、後述する荷台20の枠体20a上に載置されている。股割部28は、締結部材29により荷台20に固定されている。締結部材29は、股割部28を上下方向に貫き、後述する荷台20の架橋板20cに螺着されている。
【0022】
座板部13の下面における前端縁に、後方を向く突き当て面13aが設けられている。突き当て面13aは、座板部13の下面における左右方向の全長にわたって連続して延びている。図示の例では、突き当て面13aは、腰受部21のうち、座板部13の下面における前端縁に隣接し、かつ上下方向に延びる周端部にも連続して設けられており、突き当て面13aは、前後方向から見て、上方に向けて開口したU字状を呈する。
なお、突き当て面13aは、腰受部21に設けず、座板部13にのみ設けてもよく、座板部13に設けなくてもよい。
【0023】
背もたれ部12は、下端部14の表裏面が上下方向を向くように屈曲している。背もたれ部12の下端部14は、平板状に形成されている。
背もたれ部12の下端部14は、座板部13の下面と荷台20との間に差し込まれている。下端部14は、後述する荷台20の枠体20a上に載置されている。背もたれ部12のうち、少なくとも下端部14の前端縁は、座板部13の突き当て面13aに前後方向で当接、若しくは近接している。
【0024】
背もたれ部12は、下端部14を底部に有し、かつ前方が開放された上下方向に延びる筒状に形成されている。背もたれ部12は、下端部14の他、下部24、上部25、および接続部26を備えている。
【0025】
下部24は、下端部14の後端部から上方に向けて延びるとともに、後方に向けて突の曲面状に形成されている。図示の例では、下部24は、上下方向に延び、かつ前方が開放された筒状に形成され、下端部14の外周縁から上方に向けて延びている。下部24は、下端部14の外周縁のうちの前端部を除く全周にわたって設けられている。下部24は、腰受部21の外周面を、規制部21aを除く全域にわたって覆っている。下部24の外周面は、カバー27に覆われている。
上部25は、上下方向に延び、かつ前方が開放された筒状に形成され、腰受部21から上方に突出している。
接続部26は、下部24の上端部と上部25の下端部とを全周にわたって接続している。接続部26は、上方を向く段部(被係止部)12aを有している。段部12aは、腰受部21の規制部21aの下面に、当接、若しくは近接している。段部12aが、腰受部21の規制部21aの下面に当接することで、腰受部21に対する背もたれ部12の上方への移動が規制される。
【0026】
荷台20は、枠体20a、棒体20b、および架橋板20cを備えている。
【0027】
枠体20aは、上下方向から見て、前後方向に長い長方形状を呈する。
棒体20bは、図3に示されるように、枠体20aの内側に位置して前後方向に延びる支持部20dと、支持部20dにおける前後方向の両端部から下方に向けて延び、自転車フレームに連結される連結部20eと、を備えている。棒体20bの支持部20dは、枠体20aと同じ上下方向の位置に設けられている。棒体20bは、左右方向に間隔をあけて複数設けられている。
架橋板20cは、枠体20aにおける左右方向の全長にわたって設けられている。架橋板20cの上面に、枠体20aおよび棒体20bの支持部20dが接合されている。架橋板20cは、前後方向に間隔をあけて複数設けられている。
【0028】
座板部13、および荷台20のうちの少なくとも一方、並びに背もたれ部12の下端部14を上下方向に貫いて、座板部13、背もたれ部12の下端部14、および荷台20を固定する固定軸15を備えている。
【0029】
図示の例では、固定軸15は、左右方向に間隔をあけて複数設けられている。固定軸15は、左右方向の中央部から同じ間隔をあけて1つずつ、合計2つ設けられている。固定軸15はボルトとされ、座板部13を上下方向に貫き、荷台20の架橋板20cに形成された雌ねじ部に螺着されている。固定軸15は、座板部13、背もたれ部12の下端部14、および荷台20を、上下方向に締め付けて固定している。固定軸15は、架橋板20cも上下方向に貫いている。
【0030】
なお、固定軸15は、架橋板20cを上下方向に貫かなくてもよく、枠体20a、または棒体20bの支持部20d等に螺着されてもよい。また、固定軸15は、枠体20a、棒体20bの支持部20d、または架橋板20cを上下方向に貫き、座板部13を上下方向に貫かず、座板部13の下面に形成された雌ねじ部に螺着されてもよい。また、固定軸15は、ナットに締結されてもよい。また、固定軸15として、ボルトに代えて例えば、リベット等を採用してもよい。
【0031】
座板部13の下面、および背もたれ部12の下端部14の上面のうちのいずれか一方に、いずれか他方に形成された窪み部16に嵌合された突部17が形成されている。
なお、座板部13、および背もたれ部12の下端部14に、窪み部16および突部17を形成しなくてもよい。
【0032】
図示の例では、窪み部16および突部17は、左右方向に間隔をあけて複数形成されている。窪み部16および突部17はそれぞれ、左右方向の中央部から同じ間隔をあけて1つずつ、合計2つ設けられている。窪み部16は、背もたれ部12の下端部14の上面に形成され、突部17は、座板部13の下面に形成されている。
窪み部16は、背もたれ部12の下端部14のうちの上面が下方に窪み、かつ下面が下方に突出するように有底筒状に形成されている。突部17は、座板部13のうちの上面が下方に窪み、かつ下面が下方に突出するように有底筒状に形成されている。窪み部16および突部17それぞれの周壁のうち、前端部は上方に向かうに従い前方に向けて延び、他の部分は上下方向に真直ぐ延びている。窪み部16および突部17それぞれの底壁が、上下方向で互いに当接している。
【0033】
固定軸15は、上下方向から見て、窪み部16および突部17と同じ位置に設けられている。なお、固定軸15を、上下方向から見て、窪み部16および突部17から離れた位置に設けてもよい。
固定軸15は、窪み部16および突部17それぞれの底壁を上下方向に貫いている。固定軸15のボルト頭部は、有底筒状の突部17の内側に収容されている。背もたれ部12の下端部14の下面における固定軸15の挿通孔の開口周縁部に、下方に向けて突出した挿通筒14aが形成されている。挿通筒14aの下端開口縁は、架橋板20cの上面に当接、若しくは近接している。
【0034】
以上説明したように、本実施形態によるチャイルドシート10の固定構造1、およびチャイルドシート付き自転車30aによれば、背もたれ部12の下端部14が、座板部13の下面と荷台20との間に差し込まれているので、仮に固定軸15が緩んでも、チャイルドシート10に座った子供の体重によって、背もたれ部12の下端部14が、座板部13の下面および荷台20により上下方向に挟まれて固定されることとなり、座板部13および背もたれ部12の下端部14の、上下方向に直交する水平方向の相対的な位置ずれを抑えることができる。
【0035】
背もたれ部12の下端部14が、座板部13の下面と荷台20との間に差し込まれていることから、背もたれ部12に後方に向けた大きな負荷が加えられたときに、背もたれ部12の下端部14の上面が、座板部13の下面に圧接することとなり、背もたれ部12に加えられた負荷を座板部13に分散させて受け止めさせることができる。
【0036】
しかも、固定軸15が、座板部13、および荷台20のうちの少なくとも一方、並びに背もたれ部12の下端部14を上下方向に貫いて、座板部13、背もたれ部12の下端部14、および荷台20を固定しているので、座部11と背もたれ部12との固定と、チャイルドシート10の荷台20への固定と、を同一の固定軸15で行うことが可能になり、部品点数および組付け工数の増大を防ぐことができる。
以上より、工数を増大させずに、座部11および背もたれ部12を強く固定することができる。
【0037】
座板部13の下面、および背もたれ部12の下端部14の上面のうちのいずれか一方に、いずれか他方に形成された窪み部16に嵌合された突部17が形成されているので、座板部13および背もたれ部12の下端部14の水平方向の相対的な位置ずれを確実に抑えることができる。
【0038】
固定軸15が、上下方向から見て、窪み部16および突部17と同じ位置に設けられているので、座部11および背もたれ部12を確実に強く固定することができる。
【0039】
腰受部21に、背もたれ部12に形成された段部12aが当接することで、腰受部21に対する背もたれ部12の上方への移動を規制する規制部21aが形成されているので、座部11および背もたれ部12をより一層確実に強く固定することができる。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態に係るチャイルドシート10の固定構造2、およびチャイルドシート付き自転車30bを、図4を参照しながら説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
【0041】
本実施形態では、窪み部16および突部17に、上下方向で互いに係合する係合部31、32が各別に形成されている。係合部31、32は、窪み部16および突部17それぞれの周壁の前端部における下端部が、前方に向けて突となるように屈曲して形成されている。
【0042】
以上説明したように、本実施形態によるチャイルドシート10の固定構造2、およびチャイルドシート付き自転車30bによれば、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏するのに加え、窪み部16および突部17に、上下方向で互いに係合する係合部31、32が各別に形成されているので、突部17が窪み部16から外れるのを抑制することが可能になり、座部11および背もたれ部12をより一層確実に強く固定することができる。
【0043】
なお、本発明の技術範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施の形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1、2 固定構造
10 チャイルドシート
11 座部
12 背もたれ部
12a 段部(被係止部)
13 座板部
14 下端部
15 固定軸
16 窪み部
17 突部
20 荷台
21 腰受部
21a 規制部
30a、30b チャイルドシート付き自転車
31、32 係合部
図1
図2
図3
図4