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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】電池モジュール及びエネルギー蓄積装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/264 20210101AFI20230522BHJP
   H01M 50/262 20210101ALI20230522BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20230522BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20230522BHJP
【FI】
H01M50/264
H01M50/262 Z
H01M50/289 101
H01M50/50 201A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021517623
(86)(22)【出願日】2020-12-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-01
(86)【国際出願番号】 CN2020134891
(87)【国際公開番号】W WO2021115324
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2021-03-29
(31)【優先権主張番号】201911252886.8
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520124888
【氏名又は名称】東莞新能安科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dongguan Poweramp Technology Limited
【住所又は居所原語表記】No.1 Xinghui Road, Songshan Lake Park, Dongguan City, Guangdong Province, 523000, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張 春輝
(72)【発明者】
【氏名】高 永健
【審査官】多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107863471(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0144908(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108867850(CN,A)
【文献】中国実用新案第207818635(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第108475746(CN,A)
【文献】特表2021-517623(JP,A)
【文献】特表2008-516406(JP,A)
【文献】特開2009-105010(JP,A)
【文献】中国実用新案第209104226(CN,U)
【文献】特開2005-116433(JP,A)
【文献】国際公開第2018/059267(WO,A1)
【文献】特開2014-060111(JP,A)
【文献】特開2015-132341(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104795609(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107994159(CN,A)
【文献】中国実用新案第208819968(CN,U)
【文献】特開2014-044817(JP,A)
【文献】国際公開第2019/132224(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/080136(WO,A1)
【文献】実開昭56-161778(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池モジュールであって、
積層されたN個の電池ユニットと、少なくとも2つの前記電池ユニットを連結して固定する留め具とを、備え、前記留め具によって接続される2つの前記電池ユニットの間の電池ユニットの数は1つ以上であり、
前記Nは、3よりも大きいか若しくは3に等しく、
前記留め具は、一方の前記電池ユニットに接続された第1連結部材と、他方の前記電池ユニットに接続された第2連結部材と、両端が前記第1連結部材及び前記第2連結部材にそれぞれ接続されて、前記第1連結部材と前記第2連結部材との間のピッチを調節するための調節部材と、を備え、
前記第1連結部材の一端には、第1スタッドが設けられ、前記第2連結部材の一端には、第2スタッドが設けられ、前記第1スタッドと前記第2スタッドとのネジ山の回転方向が逆であり、前記調節部材には、前記第1スタッド及び前記第2スタッドとそれぞれ螺合するねじ孔が設けられていることを特徴とする電池モジュール。
【請求項2】
前記留め具は、少なくとも2つの前記電池ユニットと互いにロックされ、前記留め具によって接続される2つの前記電池ユニットの間の電池ユニットの数は1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記電池モジュールは、複数の前記留め具を備え、各前記留め具は、少なくとも2つの前記電池ユニットを連結して固定し、前記留め具によって接続される2つの前記電池ユニットの間の電池ユニットの数は1つ以上であり、前記複数とは、2つよりも大きいか若しくは等しいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
複数の前記電池ユニットの積層方向において、隣り合う2つずつ奇数に並んだ前記電池ユニットが前記留め具により接続されるか又は隣り合う2つずつ偶数に並んだ前記電池ユニットが前記留め具により接続されることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記留め具には、複数の接続部が間隔を空けて設けられており、両端に位置する2つの前記接続部は、複数の前記電池ユニットの両端に位置する2つの前記電池ユニットにそれぞれ接続され、残りの前記接続部において、隣り合う2つの前記接続部が、2つの前記電池ユニットにそれぞれ接続され、2つの前記電池ユニットの間の電池ユニットの数は1つ以上であることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記電池ユニットには、4つの前記留め具が接続されており、2つずつの前記留め具は、前記電池ユニットの一方側に位置し、且つ前記電池ユニットの対向する両端に分かれて配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記留め具は、伸縮レバーを含み、前記伸縮レバーは、複数の前記電池ユニットの積層方向での長さが伸縮調節可能であり、且つ固定されることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記留め具には、係止部が設けられ、前記電池ユニットの外壁には、フックが設けられ、前記留め具にそれぞれ連結される2つの前記電池ユニットにおけるフックの方向は逆であり、前記係止部は、前記フックと係合して固定連結されていることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記電池ユニットの積層方向に沿う両側には、位置決め部及び位置決め溝がそれぞれ設けられ、前記電池ユニットの位置決め部は、隣り合う2つの前記電池ユニットが相対的に位置決めされるように、隣り合うもう1つの前記電池ユニットの位置決め溝内に保持されることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項10】
複数の前記電池ユニットが積層される方向において、隣り合う2つの前記電池ユニットが電気的に接続されることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項11】
2つの前記電池ユニットは、熱挿抜オス端子と熱挿抜メス端子とを含む熱挿抜コンポーネントにより電気的に接続され、隣り合う2つの前記電池ユニットのうち、一方の前記電池ユニットには、前記熱挿抜オス端子が設けられ、他方の前記電池ユニットには、前記熱挿抜メス端子が設けられることを特徴とする請求項10に記載の電池モジュール。
【請求項12】
積層されたN個の前記電池ユニットは、1つのプラットフォームに載置され、前記電池モジュールは、少なくとも1つの前記電池ユニットに設けられ且つ1つの固定構造に接続するための掛止部をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の電池モジュール。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか一項の記載の電池モジュールと、前記電池モジュールに設けられて、前記電池モジュールを監視して管理するための電池管理ユニットと、を備えるエネルギー蓄積装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は電力供給分野に関し、特に電池モジュール及びエネルギー蓄積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力供給のための電源システムは一般的に複数の電池ユニットを含み、カバーを備えたキャビネットを設けて複数の電池ユニットを積載し、且つ電池ユニットをキャビネット内に装着するための固定構造を設ける必要があり、キャビネット内にケーブルなどを設置することにより電池ユニット間の電気的接続を実現し、キャビネットの限られた空間内に複数の電池ユニットを装着するのは面倒であり、ケーブルの配線が乱雑である。また、キャビネット内の空間は調整できず、余分な電池ユニットを設置できなくなり、電源システム全体の電力供給能力を拡充することが難しくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、電池モジュール及びエネルギー蓄積装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
電池モジュールであって、積層されたN個の電池ユニットと、少なくとも2つの間隔を空けて設けられた前記電池ユニットを連結して固定する留め具とを、備える。
【0005】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具は、少なくとも2つの間隔を空けて設けられた前記電池ユニットと互いにロックされる。
【0006】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池モジュールは、複数の前記留め具を備え、各前記留め具は、少なくとも2つの間隔を空けて設けられた前記電池ユニット連結して固定し、前記留め具の数は、2よりも大きいか若しくは2に等しい。
【0007】
本発明の幾つかの態様によれば、複数の前記電池ユニットの積層方向において、隣り合う2つずつ奇数に並んだ前記電池ユニットが前記留め具により接続され、隣り合う2つずつ偶数に並んだ前記電池ユニットが前記留め具により接続される。
【0008】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具には、複数の接続部が間隔を空けて設けられており、両端に位置する2つの前記接続部は、複数の前記電池ユニットの両端に位置する2つの前記電池ユニットにそれぞれ接続され、残りの前記接続部において、隣り合う2つの前記接続部が、それぞれ間隔を空けて設けられる2つの前記電池ユニットに接続される。
【0009】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池ユニットには、4つの前記留め具が接続されており、2つずつの前記留め具は、前記電池ユニットの一方側に位置し、且つ前記電池ユニットの対向する両端に分かれて配置されている。
【0010】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具は、伸縮レバーを含み、前記伸縮レバーは、複数の前記電池ユニットの積層方向での長さが伸縮調節可能であり、且つ複数の前記電池ユニットの積層方向に沿って固定される。
【0011】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具は、一方の前記電池ユニットに接続された第1連結部材と、他方の前記電池ユニットに接続された第2連結部材と、両端が前記第1連結部材及び前記第2連結部材にそれぞれ接続されて、前記第1連結部材と前記第2連結部材との間のピッチを調節するための調節部材と、を備える。
【0012】
本発明の幾つかの態様によれば、前記第1連結部材の一端には、第1スタッドが設けられ、前記第2連結部材の一端には、第2スタッドが設けられ、前記第1スタッドと前記第2スタッドとのネジ山の回転方向が逆である。前記調整部材には、前記第1スタッド及び前記第2スタッドとそれぞれ螺合するねじ孔が設けられている。
【0013】
本発明の幾つかの態様によれば、前記調整部材は、バネであり、且つ両端がそれぞれ前記第1連結部材及び前記第2連結部材に固定されている。
【0014】
本発明の幾つかの態様によれば、前記第1連結部材には、ガイド部が設けられ、前記第2連結部材には、ガイド孔が設けられ、前記ガイド部は、前記ガイド孔内に摺動可能に設けられている。
【0015】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具には、係止部が設けられ、前記電池ユニットの外壁には、フックが設けられ、前記留め具にそれぞれ連結される2つの前記電池ユニットにおけるフックの方向は逆であり、前記係止部は、前記フックと係合して固定連結されている。
【0016】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具には、突出したバックルが設けられ、前記電池ユニットの外壁には、係合孔が設けられ、前記バックルは、前記係合孔と係合して固定連結されている。本発明の幾つかの態様によれば、前記電池ユニットの外壁には挿通孔が設けられ、前記留め具には、挿入ピン及び駆動部品が設けられ、前記駆動部品は、前記挿入ピンが前記留め具の外へ延出して前記挿通孔内に差し込むように制御するか又は前記挿入ピンが前記挿通孔から後退して前記電池ユニットから離脱するように制御する。
【0017】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池ユニットには、2つの係止リングが間隔を空けて設けられ、前記留め具の対向する両側には、伸縮可能な挿入ピンがそれぞれ設けられ、2つの前記挿入ピンが延出した時にそれぞれ前記電池ユニットにおける2つの係止リング内に進入し、後退する時に前記係止リングから離脱する。
【0018】
本発明の幾つかの態様によれば、前記留め具の両端には、第1孔と第3孔がそれぞれ設けられ、前記電池ユニットの外壁には、第2孔が設けられ、1つの締め付け部品は前記第1孔と前記第2孔と前記第3孔とを貫通して連結する。
【0019】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池ユニットの外壁には、前記留め具を載置するための受け部が設けられ、前記留め具は、2つの間隔を空けて設けられた前記電池ユニットにつながるまで、前記受け部の周りを回転する。
【0020】
本発明の幾つかの態様によれば、前記受け部は、前記電池ユニットの外壁に設けられた2つの支柱を備え、隣り合う2つの前記電池ユニットの支柱は交互に配置され、前記留め具には、当該留め具の一方を貫通し且つ前記支柱と係合するための2つの係止溝が設けられている。
【0021】
本発明の幾つかの態様によれば、前記受け部は、前記電池ユニットの外壁にそれぞれ設けられた回転軸及び支柱を含み、前記留め具の一端は、前記回転軸に回転可能に設けられ且つ前記回転軸の軸方向に沿って摺動可能であり、前記留め具の他端は、前記支柱掛止可能であり、且つ前記電池ユニットに設けられた他の支柱に掛止可能である。
【0022】
本発明の幾つかの態様によれば、前記受け部は、前記電池ユニットの外壁にそれぞれ設けられたスライド孔及び係合孔を含み、前記スライド孔は、互いに交わる導入部と、固定部とを含み、前記留め具の両端には、チャックがそれぞれ設けられ、一方の前記チャックは、前記導入部から進入可能であり、且つ前記導入部に沿って前記固定部までスライドし、他方の前記チャックは、前記係合孔内に進入可能であり且つ前記電池ユニットの外壁に保持され、前記留め具を移動して回転させると、前記留め具の2つの前記チャックは、2つの前記電池ユニットの固定部内に入って保持される。
【0023】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池ユニットの積層方向に沿う両側には、位置決め部及び位置決め溝がそれぞれ設けられ、前記電池ユニットの位置決め部は、隣り合う2つの前記電池ユニットが相対的に位置決めされるように、隣り合うもう1つの前記電池ユニットの位置決め溝内に保持される。
【0024】
本発明の幾つかの態様によれば、前記電池ユニットは、頂角に収容凹所が設けられ、前記留め具は、前記収容凹所内に充填され且つ前記収容凹所の溝壁に当接する。
【0025】
本願の幾つかの実施形態によれば、少なくとも1つの前記留め具は、前記電池ユニットの一方側に接続され、少なくとも1つの前記留め具は、他の1つの前記電池ユニットの他方側に接続され、異なる前記電池ユニットの異なる側に設けられた前記留め具は、接続されている。
【0026】
本発明の幾つかの態様によれば、複数の前記電池ユニットが積層される方向において、隣り合う2つの前記電池ユニットが電気的に接続される。
【0027】
本発明の幾つかの態様によれば、2つの前記電池ユニットは、熱挿抜オス端子と熱挿抜メス端子とを含む熱挿抜コンポーネントにより電気的に接続され、隣り合う2つの前記電池ユニットのうち、一方の前記電池ユニットには、前記熱挿抜オス端子が設けられ、他方の前記電池ユニットには、前記熱挿抜メス端子が設けられる。
【0028】
本発明の幾つかの態様によれば、積層されたN個の電池ユニットは、1つのプラットフォームに載置され、前記電池モジュールは、少なくとも1つの前記電池ユニットに設けられ且つ1つの固定構造に接続するための掛止部をさらに備える。
【0029】
また、本発明は、上記のいずれかの電池モジュールと、前記電池モジュールに設けられて、前記電池モジュールを監視して管理するための電池管理ユニットと、を備えるエネルギー蓄積装置を提案する。
【発明の効果】
【0030】
上記の電池モジュールは、複数の前記電池ユニットの外側に設けられた留め具によって、間隔を空けて設けられた2つの電池ユニットを各留め具で固定連結する。前記留め具の着脱が便利である。前記電池ユニットの積層方向において、前記電池ユニットの数を増やして、且つ留め具を利用して前記電池ユニットを連結固定することにより、電力供給能力の拡充を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の第1実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図2】他の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図3図1に示す電池モジュールにおける電池ユニットの構成を示す分解図である。
図4図2に示す電池ユニットのベースの概略構成図である。
図5】他の実施形態における電池ユニットの構成を示す分解図である。
図6】電池モジュールにおける留め具が異なる実施形態での概略構成図である。
図7】電池モジュールにおける留め具が異なる実施形態での概略構成図である。
図8】電池モジュールにおける留め具が異なる実施形態での概略構成図である。
図9】本発明の第2実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図10】他の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図11】本発明の第3の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図12図11に示す電池モジュールにおける留め具の構成を示す分解図である。
図13図11に示す電池モジュールの電池ユニットにおけるフックを示す概略構成図である。
図14】本発明の第4の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図15図14に示す電池モジュールにおける留め具の構成を示す分解図である。
図16】本発明の第5の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図17図16に示す電池モジュールの留め具の使用前後での概略構成図である。
図18図16に示す電池モジュールの留め具の使用前後での概略構成図である。
図19】本発明の第6の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図20図19に示す電池モジュールの留め具の使用前後での概略構成図である。
図21図19に示す電池モジュールの留め具の使用前後での概略構成図である。
図22】本発明の第7の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図23】本発明の第8の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図24】本発明の第9の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
図25】本発明の第10の実施形態における電池モジュールの概略構成図である。
【0032】
以下の具体的な実施形態では、上記の図面に関連して本発明をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本願実施例における図面を合わせて、本願実施例における技術案を明確且つ全体的に説明するが、ここで述べる実施例は、すべての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願の実施例に基づき、創造的な労働なしに当業者によって得られるすべての他の実施例についても、本願の保護範囲内に属される。
【0034】
別段の定義がない限り、本文で使用するすべての技術及び科学的用語は、本願の技術分野に属する技術者が一般的に理解する意味と同様である。本願明細書において使用する用語は、具体的な実施形態を説明する目的に過ぎず、本願を限定する旨ではない。
【0035】
以下、図面に関連して、本願のいくつかの実施形態を詳細に説明する。衝突しない場合には、以下の実施形態及び実施形態における特徴は互いに組み合わされてもよい。
【0036】
[第1実施形態]
図1に示すように、電池モジュール100は、順次に積層されたN個の電池ユニット10と、留め具20とを備え、Nは3よりも大きいか若しくは3に等しい。前記電池ユニット10は、電気エネルギーを供給するためのものである。前記留め具20は、少なくとも2つの間隔を空けて設けられた前記電池ユニット10連結して固定し、2つの前記電池ユニット10とこれらの間に位置する電池ユニット10とを固定する。
【0037】
前記電池モジュール100は、複数の前記電池ユニット10の外側に設けられた留め具20によって、間隔を空けて設けられた2つの電池ユニット10を各留め具で固定連結する。前記留め具20の着脱が便利である。さらに、前記留め具20は、ロック方式で間隔を空けて設けられた2つの電池ユニット10を固定する。供給された電気エネルギーを向上する必要がある場合には、前記電池ユニット10の積層方向において前記電池ユニット10の数を増やし、且つ留め具20を前記電池ユニット10の外側に取り付ければよい。
【0038】
前記留め具20の両端には、第1孔201と第3孔201cとがそれぞれ設けられている。前記電池ユニット10の外壁には、第2孔(図示せず)が設けられている。1つの締め付け部品(図示せず)を利用して、前記第1孔201と前記第2孔と前記第3孔201cとを貫通して接続し、前記第1孔201と第3孔201cと前記第2孔とが接続されることで、前記留め具20を前記電池ユニット10に連結固定させる。前記締め付け部品は、ねじであるが、これに限られない。
【0039】
図示の実施例では、間隔を隔てた2つの前記電池ユニット10が1つの前記留め具20によって連結固定されていたが、他の実施形態では、接続の安定性を向上するために、間隔を隔てた2つの前記電池ユニット10が、2つまたは3つ等の他の数の留め具20によって連結固定されてもよい。
【0040】
前記留め具20の数は複数であり、複数とは2つ又は2つ以上を意味し、複数の前記電池ユニット10の積層方向に沿って、隣り合う2つずつ奇数に並んだ前記電池ユニット10が前記留め具20によって接続される。隣り合う2つずつ偶数に並んだ前記電池ユニット10は、前記留め具20によって接続されている。
【0041】
各前記留め具20に接続される2つの前記電池ユニット10の間の電池ユニット10の数は、1つ又は1つ以上であってもよく、これにより、各前記留め具20に接続される2つの前記電池ユニット10が間隔を空けて配置される。例えば、図1に示すように、前記電池モジュール100は、9つの電池ユニット10を備え、電池ユニット10の配列順序が下から上へ1乃至9であり、そのうち、配列順序が1と3、2と4、3と5、4と6、5と7、7と9である2つの前記電池ユニット10は、前記留め具20によって接続される。他の実施形態では、前記電池モジュール100における前記電池ユニット10の数は、4つであってもよい。そのうち、配列順序が1と3、2と4である2つの前記電池ユニット10は、前記留め具20によって接続される。もう1つの実施形態では、図2に示すように、電池モジュール100aは、9つの電池ユニット10を含み、配列順序が1と4、2と5、5と8、6と9である2つの前記電池ユニット10は、留め具20aによって接続される。
【0042】
前記電池モジュール100の複数の積み重ねられた電池ユニット10が交互に連結されており、複数の前記電池ユニット10の間には連動構造が形成されている。隣り合う2つの前記電池ユニット10は、接続を切断することなく、複数の前記電池ユニット10の接続の安定性を高める。
【0043】
図3及び図4に示すように、前記電池ユニット10は、ベース11と、カバー13と、ガスケット15と、電池パックとを含む(図示せず)。前記電池パックは、電気エネルギーを供給するためのものである。前記電池パックは、前記ベース11内に設けられている。前記ガスケット15は、前記ベース11と前記カバー13との間に設けられている。前記カバー13は、前記ベース11に接続され、かつ前記ベース11を閉塞する。前記ベース11の前記カバー13から離反する側には位置決め溝111が設けられ、前記カバー13に向かう一端には、位置決め部113が設けられている。前記電池ユニット10の位置決め部113が隣り合う別の前記電池ユニット10の位置決め溝111内に係止されることにより、隣り合う2つの前記電池ユニット10が平面内で回動不能又は移動不能になり、相対的に位置決めされる。なお、他の実施形態では、前記位置決め溝111と前記位置決め部113は省略されてもよい。
【0044】
隣り合う2つの前記電池ユニット10は、電気的に接続されている。具体的には、隣り合う2つの前記電池ユニット10は、熱挿抜コンポーネント17によって電気的に接続されている。前記熱挿抜コンポーネント17は、熱挿抜オス端子171と、熱挿抜メス端子173とを含む。前記電池パックは、導線(図示せず)を介して、それぞれ熱挿抜オス端子171と熱挿抜メス端子173とに電気的に接続される。前記熱挿抜オス端子171は、前記ベース11の位置決め溝111内に設けられている。前記熱挿抜メス端子173は、前記カバー13に設けられている。隣り合う2つの前記電池ユニット10のうち、一方の前記電池ユニット10の熱挿抜オス端子171と、他方の前記電池ユニット10の熱挿抜メス端子173とが、前記積層方向に沿って移動して、接続を実現するが、これに限らない。
【0045】
図5に示すように、他の実施形態では、電池モジュール100a1は、順次に積層された複数の電池ユニット10aを含む。隣り合う2つの前記電池ユニット10aのうち、一方の前記電池ユニット10aは、前記積層方向に直交する一方側に熱挿抜オス端子171aを備え、他方の前記電池ユニット10aは、前記積層方向に直交する一方側に熱挿抜オス端子173aを備える。前記熱挿抜オス端子171aと熱挿抜オス端子173aは対向して配置されて、両者が前記積層方向と直交する方向に沿って移動されて接続を実現する。なお、他の実施形態では、前記熱挿抜コンポーネント17aの挿抜方向と前記積層方向との夾角が鋭角又は鈍角である。
【0046】
図6に示すように、他の実施形態において、前記留め具20には突出したバックル201aが設けられている。前記電池ユニット10の外壁には、係止孔101が設けられている。前記バックル201aは、前記係止孔101と係合して固定的に接続されている。
【0047】
図7に示すように、他の実施形態では、前記電池ユニット10の外壁には挿通孔102を設けている。前記留め具20には、挿入ピン201bと駆動部品203が設けられている。前記駆動部品203は、前記挿入ピン201bが前記留め具20から延出し且つ前記挿通孔102内に差し込むように制御する。2つの前記挿入ピン201bが2つの電池ユニット10における挿通孔102にそれぞれ差し込まれることにより、前記留め具20は、間隔を空けて設けられた2つの前記電池ユニット10を接続して固定するようになる。前記駆動部品203を押圧して降下させると、前記駆動部品203は、前記挿入ピン201bが前記留め具20内に後退するように制御し、前記挿入ピン201bを前記電池ユニット10から離脱させる。前記留め具20は、2つの前記電池ユニット10の連結固定を解除する。
【0048】
図8に示すように、さらに他の実施形態において、前記電池ユニット10には、2つの係止リング106が間隔を空けて設けられている。前記留め具20の対向する両側には、伸縮可能な挿入ピン201bがそれぞれ設けられている。例えば、前記挿入ピン201bは、前記留め具20に径方向に沿って摺動可能に設けられ、前記留め具20の対向する両側に位置する2つの前記挿入ピン201bの間には、1つの弾性部材(図示せず)が保持されている。前記弾性部材は、自然状態では、2つの前記挿入ピン201bを前記留め具20の外へ延出させるように駆動する。2つの前記挿入ピン201bを押圧することにより前記挿入ピン201bを前記留め具20内へ後退させることができる。前記挿入ピン201bは、前記留め具20に伸縮可能に設けられる。対向して配置される2つの前記挿入ピン201bが延出するときにそれぞれ前記電池ユニット10における2つの係止リング106内に差し込んで、前記留め具20を前記電池ユニット10に固定接続させる。対向して配置された前記挿入ピン201bが後退するときに、前記係止リング106から離脱して、前記留め具20に前記電池ユニット10の接続を解除させる。
【0049】
間隔を空けて設けられる2つの前記電池ユニット10には、2つの前記係止リング106がそれぞれ設けられている。前記留め具20には、4つの前記挿入ピン201bが設けられている。2つずつの前記挿入ピン201bは、1つの前記電池ユニット10における2つの係止リング106と協働して、2つの前記電池ユニット10を前記留め具20に連結固定させる。
【0050】
また、前記留め具20には、もう1つの駆動部品203aが設けられている。前記挿入ピン201bの伸縮は、もう1つの駆動部品203aによって制御される。前記駆動部品203aを押圧して降下させると、前記駆動部品203aは、前記挿入ピン201bが前記留め具20内に後退するように制御して、前記挿入ピン201bを前記電池ユニット10から離脱させる。前記駆動部品203aへの押圧を解除して、前記挿入ピン201bを延出させる。なお、他の実施形態では、前記駆動部品203aは、省略されてもよい。
【0051】
[第2実施形態]
図9に示すように、電池モジュール100bは、留め具20bと、複数の電池ユニット10とを備える。前記留め具20bには、複数の接続部202が間隔を空けて設けられている。前記留め具20bの両端に位置する2つの前記接続部202は、それぞれ複数の前記電池ユニット10の両端に位置する2つの前記電池ユニット10に接続されている。残りの前記接続部202において、隣り合う2つの前記接続部202はそれぞれ間隔を空けて設けられる2つの前記電池ユニット10に接続される。
【0052】
また、図10に示すように、前記接続部202の数は2つであってもよく、2つの前記接続部202は、それぞれ複数の前記電池ユニット10の両端に位置する2つの前記電池ユニット10に接続される。
【0053】
前記留め具20bの数は、4つである。2つずつの前記留め具20bは、複数の前記電池ユニット10の一方側に位置し、且つ前記電池ユニット10の対向する両端に分かれて配置されている。また、他の実施形態では、前記留め具20bの数は、1つ又は他の数であってもよい。
【0054】
前記接続部202は、丸孔構造である。ネジ(図示せず)で前記接続部202を貫通して前記電池ユニット10に設けられた孔と接続することにより、前記留め具20bを前記電池ユニット10に連結固定させる。
【0055】
なお、他の実施形態において、前記接続部202は、一長穴構造(図示せず)であってもよい。前記ネジは、電池ユニット10の孔と整合するように、前記接続部202を貫通し、且つ前記接続部202内を移動して、その位置を調節することができる。
【0056】
[第3の実施形態]
図11乃至図13に示すように、電池モジュール100cは、複数の積層された電池ユニット10と、留め具20cと、を備える。前記留め具20cの両端には、係止部204がそれぞれ設けられている。前記電池ユニットの外壁には、フック103が設けられている。前記係止部204は、前記フック103内に係合されて、前記留め具20cと前記電池ユニット10とを固定接続する。前記フック103は、略板状構造であり、その一端が折り曲げられて凹溝1031が形成されている。前記凹溝1031には、前記係止部204が係入される。前記留め具20cにそれぞれ連結される2つの電池ユニット10におけるフック103の向きが逆であり、具体的には、前記電池ユニット10には、前記積層方向に沿って2つの前記フック103が設けられている。2つの前記フック103の凹溝1031の開口は、互いに離反するように設けられる。前記留め具20cは、2つの前記電池ユニット10に引っ張り力をかけて、2つの前記電池ユニット10及びこれらの間に位置する電池ユニット10を相対的に固定する。
【0057】
前記留め具20cは、略環状構造であり、その両端がそれぞれ前記電池ユニット10における対応するフック103に引っ掛け、且つ前記凹溝1031内に嵌入されるが、これに限られない。例えば、他の実施例において、前記留め具20cは、棒状構造であり、前記留め具の両端に一方側に延びる突出部を設け、前記突出部によって前記フック103の凹溝1031内に嵌入して、前記留め具20cと前記電池ユニット10とを連結固定してもよい。
【0058】
前記留め具20cの複数の前記電池ユニット10の積層方向での長さは、伸縮調節可能であり、且つ固定される。具体的には、前記留め具20cは、第1連結部材21cと、第2連結部材22cと、調節部材23cとを備えている。前記第1連結部材21cは、1つの前記電池ユニット10に接続される。前記第2連結部材22cは、もう1つの前記電池ユニット10に接続される。前記調節部材23cの両端は、それぞれ前記第1連結部材21c及び第2連結部材22cに接続され、且つそれぞれ前記第1連結部材21c及び第2連結部材22cに引っ張り力を加えて、2つの前記電池ユニット10が互いに近づくように移動して固定されるように、前記第1連結部材21c及び前記第2連結部材22cとの間隔を調節する。
【0059】
前記第1連結部材21c及び前記第2連結部材22cは、それぞれU字状の構造であるが、これに限られない。前記調節部材23cは、第1連結部材21cと第2連結部材22cとにそれぞれ連結され、環状構造の留め具20cを形成する。前記第1連結部材21cと前記第2連結部材22cとは、それぞれ前記調節部材23cから離れる一端に前記係止部204が設けられて、前記留め具20cで間隔を空けて設けられた2つの前記電池ユニット10を固定接続する。
【0060】
第1連結部材21cの前記係止部204から離れた一端には、第1スタッド211が設けられている。前記第2連結部材22cの前記係止部204から離れた一端には、第2スタッド221が設けられている。前記調節部材23cには、ねじ孔(図示せず)が設けられている。前記ねじ孔は、前記第1スタッド211及び前記第2スタッド221とそれぞれ螺合する。前記第1スタッド211と前記第2スタッド221とのねじ山の回転方向は逆である。
【0061】
前記調節部材23cを回動することにより、前記第1連結部材21cと前記第2連結部材22cとを同時に離れるように移動させて、両者の間隔を増大して、2つの前記係止部204に対応する前記フック103内に嵌入させることができる。前記調節部材23cを回動することにより、前記第1連結部材21cと前記第2連結部材22cとを同時に近づくように移動させて、両者の間隔を縮小して、2つの前記係止部204で前記フック103を引っ張って保持して、前記留め具20cで2つの前記電池ユニット10を引っ張って固定する。
【0062】
各電池ユニット10には、8つの前記フック103が設けられている。連結の安定性を高めるために、前記電池ユニット10の四隅には、1つの前記フック103がそれぞれ設けられている。各前記フック103によって、2つの前記留め具20cと係合して固定するための2つの離間する凹溝1031が形成されている。
【0063】
[第4の実施形態]
図14及び図15に示すように、電池モジュール100dは、第3実施形態における電池モジュール100cの構造とほぼ同じであるが、留め具20dと前記留め具20cとの構造が異なる点で相違している。
【0064】
前記留め具20dは、第1連結部材21dと、第2連結部材22dと、調節部材23dとを備えている。前記調節部材23dは、バネである。前記調節部材23dの両端は、それぞれ第1連結部材21d及び第2連結部材22dに固定されている。前記第1連結部材21dには、ガイド部213が設けられている。前記第2連結部材22dには、ガイド孔(図示せず)が設けられている。前記ガイド部213は、前記ガイド孔内に摺動可能に設けられている。なお、他の実施形態では、前記ガイド孔と前記ガイド部213は省略されてもよい。
【0065】
前記調節部材23dは、前記第1連結部材21d及び前記第2連結部材22dに引っ張り力をかけて、2つの前記係止部204に前記フック103を引っ張らせ、さらに、前記留め具20cで2つの前記電池ユニット10を引っ張って固定する。
【0066】
[第5の実施形態]
図16に示すように、前記電池モジュール100eにおける留め具20eが使用されていない時に、1つの前記電池ユニット10に可動に取り付けられる。前記留め具20eが使用される時に、それぞれ2つの方向に沿って回動可能であり、その両端がそれぞれ間隔を空けて設けられた2つの前記電池ユニット10に接続される。
【0067】
図17に示すように、前記電池モジュール100eは、4つの積層された電池ユニット10を備える。配列順序が1と3、2と4である2つの電池ユニット10は、留め具20eによって連結固定される。配列順序が1と2である2つの前記電池ユニット10の一方側には、それぞれ1つの前記留め具20eが載置されている。前記電池ユニット10の外壁には、受け部104eが設けられる。前記留め具20eの一端は、前記受け部104eに当接し、且つ前記受け部104eの周りに回動可能であり、前記留め具20eの他端を他の前記電池ユニット10と連結して固定するまで回動させる。
【0068】
前記受け部104eは、前記電池ユニット10の外壁に設けられた2つの支柱1041を含む。前記留め具20eには、2つの係止溝205が設けられている。前記係止溝205は、前記留め具20eの一方側を貫通している。前記係止溝205は、前記支柱1041に係止されている。隣り合う2つの前記電池ユニット10における支柱1041は、交互に設けられており、前記留め具20eに接続される2つの前記電池ユニット10における支柱1041の位置は、対応している。使用されない時に、図17に示すように、前記支柱1041は前記係止溝205の一方側から進入可能であり、前記受け部104eに前記留め具20eを載置する。使用する時に、図18に示すに、前記留め具20eは、前記受け部104eのいずれかの前記支柱1041の周りに回動可能であり、2つの間隔を空けて設けられた前記電池ユニット10における支柱1041に、前記留め具20eの係止溝205をそれぞれ係止させる。
【0069】
また、他の実施形態では、前記留め具20eが使用される時に、前記留め具20eを前記受け部104eから取り外し、その後、間隔を空けて設けられた2つの前記電池ユニット10における支柱1041に、前記留め具20eの係止溝205をそれぞれ係止して取り付けてもよい。
【0070】
[第6の実施形態]
図19に示すように、前記電池モジュール100fにおける留め具20fの一端は、前記電池ユニット10の外壁に回動可能に設けられている。前記留め具20fの他端が使用されない場合には、前記電池ユニット10に搭載されることが可能であり、使用される場合には、他の前記電池ユニット10と連結して固定するまで回動し得る。
【0071】
図20に示すように、前記電池モジュール100fにおいて、電池ユニット10の外壁には、留め具20fを載置するための受け部104fが設けられている。前記受け部104fは、前記電池ユニット10の外壁にそれぞれ設けられた回転軸1043と支柱1041とを含む。前記留め具20fの一端は、回転軸1043に回動可能に設けられ、且つ前記回転軸1043の軸方向に沿って摺動可能である。前記留め具20fの他端が使用されない場合には、前記支柱1041に係止可能であり、使用される場合には、前記電池ユニット10に設けられた他の支柱1041に係止される。
【0072】
図20及び図21に示すように、前記電池モジュール100fは、4つの積層された電池ユニット10を備える。配列順序が1と3、2と4である2つの電池ユニット10は、留め具20fによって連結して固定される。配列順序が1と2である2つの前記電池ユニット10の一方側には、それぞれ1つの前記留め具20fが載置されている。配列順序が3である電池ユニット10には、配列順序が1である電池ユニット10における回転軸1043に対応するもう1つの支柱1041が設けられている。使用されない場合には、前記留め具20fは、配列順序が1である電池ユニット10における受け部104fに係止される。使用される場合には、前記留め具20fが前記回転軸1043の軸線に沿ってスライドして、前記留め具20fを前記受け部104の支柱1041から離脱させる。前記留め具20fは、前記回転軸1043の周りを回転して、前記留め具20fと配列順序が3である前記電池ユニット10における前記もう1つの支柱1041との位置を合わせる。前記留め具20fは、前記回転軸1043の軸線に沿ってスライドして、前記留め具20fを配列順序が3である電池ユニット10における支柱1041に係止させ、前記留め具20fを2つの前記支柱1041に引っ張り力をかけて、配列順序が1と3である2つの前記電池ユニット10を連結して固定する。
【0073】
また、他の実施形態では、2つの前記支柱1041への引っ張り力を高めるために、前記留め具20fは、伸縮調節可能な構造とすることもできる。
【0074】
[第7の実施形態]
図22に示すように、電池モジュール100gは、3つの積層された電池ユニット10を備える。前記電池モジュール100gにおいて、電池ユニット10の外壁には、留め具20gを載置するための受け部104gが設けられている。前記受け部104gは、前記電池ユニット10の外壁にそれぞれ設けられたスライド孔1044と係合孔1047とを含む。前記スライド孔1044は、交わる導入部1045と固定部1046とを含む。前記留め具20gの両端には、前記電池ユニット10の一方側に向かってチャック206がそれぞれ設けられている。ここで、一方の前記チャック206は、前記導入部1045から進入可能であり、且つ前記導入部1045に沿って前記固定部1046までスライドする。他方の前記チャック206は、前記係合孔1047内に進入して、前記電池ユニット10の外壁に係止可能である。前記留め具20gの2つの前記チャック206は、2つの前記電池ユニット10の固定部1046内に係止されている。
【0075】
配列順序が1である前記電池ユニット10には、前記受け部104gが設けられている。前記受け部104gは、前記スライド孔1044と、前記係合孔1047とを含む。前記導入部1045と前記係合孔1047との孔径は、前記チャック206の外径よりも大きい。配列順序が3である前記電池ユニット10には、もう1つのスライド孔1044が設けられている。前記留め具20gが使用されない場合には、一方の前記チャック206は前記導入部1045から進入して、前記チャック206を前記固定部1046に係止させ、他方の前記チャック206は前記係合孔1047から進入し且つ前記電池ユニット10の外壁に係止される。使用される場合には、前記留め具20gを回動して前記チャック206を前記係合孔1047から取り出し、他方の前記チャック206を前記固定部1046に沿ってスライドさせつつ、前記留め具20gを継続的に回動させて、前記チャック206と他の前記電池ユニット10における導入部1045との位置を合わせる。前記留め具20gを移動して回動させて、2つの前記チャック206を、2つの前記電池ユニット10のうちの固定部1046にそれぞれ進入させ、前記留め具20gで配列順序が1と3である2つの前記電池ユニット10を連結して固定する。
【0076】
[第8実施形態]
図23に示すように、電池モジュール100hにおいて、電池ユニット10hは4つの頂角に収容凹所105が設けられている。間隔を空けて設けられた電池ユニット10hは、留め具20hによって連結固定されている。前記留め具20hは、前記収容凹所105内に充填され、且つ前記電池ユニット10hにバックル又はネジ等で固定されている。前記収容凹所105の溝壁は、前記留め具20hに当接され、前記電池ユニット10hが平面内で回動する際に、前記留め具20hにより止められる。前記留め具20hは、前記積層方向での力のみならず、前記電池ユニット10hが周方向に沿って回動することを遮断する力も提供するので、連結の安定性がさらに向上された。
【0077】
[第9実施形態]
図24に示すように、電池モジュール100iにおいて、留め具20iが略L字状の板体構造である。具体的には、留め具20iは、互いに接する第1接続部207と第2接続部208とを含む。前記第1接続部207と前記第2接続部208とは、前記電池ユニット10の両側に位置している。前記第1接続部207は、一方の電池ユニット10に接続され、前記第2接続部208は、他方の電池ユニット10に接続される。これにより、前記留め具20iは、間隔を空けて設けられた2つの前記電池ユニット10を連結固定する。
【0078】
[第10実施形態]
図25に示すように、電池モジュール100jは、少なくとも1つの掛止部30と、N個の順次に積層された電池ユニット10とを含む。複数の前記電池ユニット10は、1つのプラットフォーム301に載置されている。前記掛止部30の数は1つであるが、これに限定されない。前記掛止部30は、一方の前記電池ユニット10に設けられ、且つ一方の固定構造302に接続するために用いられる。具体的には、前記固定構造302には、前記掛止部30にふさわしいフック3021が設けられている。前記掛止部30は、前記フック3021と係合固定されている。なお、前記掛止部30は環状構造であってもよく、環状構造はフック3021に引っ掛けるように連結固定されている。また、他の実施形態では、前記掛止部30は、環状構造であり、ネジ等で前記固定構造302に設けられたネジ孔と接続されて、前記掛止部30を前記固定構造302に固定する。
【0079】
前記プラットフォーム301は床であり、前記固定構造302は床と交わる1つの壁体であるが、これに限らない。なお、他の実施形態では、前記プラットフォーム301と前記固定構造302は、あるデバイスで交わる2つの側壁であってもよい。
【0080】
なお、他の実施形態では、前記掛止部30の数は、2つまたは他の数であってもよい。各電池ユニット10には少なくとも1つの前記掛止部30が設けられることにより、各前記電池ユニット10が前記固定構造302に固定されることができる。また、他の実施形態では、間隔を空けて設けられた2つの前記電池ユニット10のそれぞれには、前記掛止部30が設けられている。
【0081】
隣り合う2つの前記電池ユニット10は、第1実施形態において設けられた位置決め部113や位置決め溝111等のような位置決め構造を設けることにより、隣り合う2つの前記電池ユニット10を周方向の平面内に位置決めし、そのうちの1つまたは複数の前記電池ユニット10に、前記固定構造302と連結固定し、残りの前記電池ユニット10を固定するための掛止部30を設ける。
【0082】
なお、他の実施形態では、隣り合う2つの前記電池ユニット10は、重力と摩擦力によって相対的な位置決めを実現してもよく、第1実施形態で設けられる位置決め部113や位置決め溝111などの位置決め構造は省略してもよい。
【0083】
[第11実施形態]
本願は、エネルギー蓄積装置(図示せず)をさらに提供し、前記エネルギー蓄積装置は、上記の実施形態における電池モジュール100(100a、100a1、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j)を備えるので、上記の電池モジュールのすべての有益効果を有し、ここでの説明は省略する。前記エネルギー蓄積装置は、さらに、電池モジュール100(100a、100a1、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j)に設けられ、それを監視して管理するための電池管理ユニット(Building Management System)(図示せず)をさらに備える。例えば、前記電池管理ユニットは、前記電池モジュール100(100a、100a1、100b、100c、100d、100e、100f、100g、100h、100i、100j)の電気回路、電圧、電池容量等を監視して、安全性を確保する。
【0084】
前記エネルギー蓄積装置は、清掃設備、電気自動車、ドローン、電動工具等であってもよいが、これに限られない。
【0085】
上記の実施形態から分かるように、前記電池モジュールは、複数の前記電池ユニットの外側に設けられた留め具を備え、前記留め具で間隔を空けて設けられた2つの電池ユニットを連結固定する。前記留め具の着脱は、便利である。前記電池ユニットの積層方向において前記電池ユニット10の数を増加させ、且つ留め具によって前記電池ユニットを連結固定することにより、電力供給能力の拡大を図る。
【0086】
以上の実施形態は、本願の技術提案を説明するためにのみに用いられ、本願を制限するものではない。以上の好ましい実施形態を参照して本願を詳細に説明したが、当業者は、本願の技術案を修正又は均等に置換することで得られるものも、本願の技術案の精神と範囲から逸脱することはないと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0087】
100,100a,100a1,100b,100c,100d,100e,100f,100g,100h,100i,100j 電池モジュール
10,10a,10h 電池ユニット
11 ベース
111 位置決め溝
113 位置決め部
13 カバー
15 ガスケット
17,17a 前記熱挿抜コンポーネント
171,171a 熱挿抜オス端子
173,173a 熱挿抜メス端子
101 係止孔
102 挿通孔
103 フック
1031 凹溝
1033 開口
104e,104f,104g 受け部
1041 支柱
1043 回転軸
1044 スライド孔
1045 導入部
1046 固定部
1047 係合孔
105 収容凹所
106 係止リング
20,20a,20b,20c,20d,20f,20g,20h,20i 留め具
201 第1孔
201a バックル
201b 挿入ピン
201c 第3孔
202 接続部
203,203a 駆動部品
204 係止部
21c,21d 第1連結部材
211 第1スタッド
213 ガイド部
22c,22d 第2連結部材
221 第2スタッド
23c,23d 調節部材
205 係止溝
206 チャック
207 第1接続部
208 第2接続部
30 掛止部
301 プラットフォーム
302 固定構造
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25