(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】浮遊式水上支持装置
(51)【国際特許分類】
B63B 21/50 20060101AFI20230522BHJP
B63B 35/00 20200101ALI20230522BHJP
【FI】
B63B21/50 Z
B63B35/00 T
(21)【出願番号】P 2021562844
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(86)【国際出願番号】 KR2020000098
(87)【国際公開番号】W WO2020222397
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】10-2019-0049575
(32)【優先日】2019-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521440895
【氏名又は名称】キム スファン
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】キム スファン
【審査官】西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/048079(WO,A1)
【文献】特開2016-109126(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0058250(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1596297(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0087129(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0061885(US,A1)
【文献】実開平03-005596(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 21/50,22/00-22/28,
35/00,35/44,
39/00-39/14
F03D 9/00- 9/48,13/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心を通過する仮想の断面の円周面に沿ってガイド溝が形成されたボールと、
水に浮いて前記ボールが回転できるように前記ボールを支持する浮遊部を具備した浮遊手段と、
一端は前記水の上に露出して構造物が装着され得、垂直に立てられるように他端が前記一端より重く、前記円周面を貫通して前記ボールに結合された支持台を含み、
前記浮遊手段は、前記支持台の軸を中心とするボールの回転を拘束するために、前記ガイド溝に挿入される拘束突起をさらに具備することを特徴とする、浮遊式水上支持装置。
【請求項2】
前記浮遊手段は、
前記拘束突起を前記浮遊部に装着させる固定部材をさらに具備することを特徴とする、請求項1に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項3】
前記ボールは、前記支持台の中心軸と垂直に、前記ボールの両側で前記ガイド溝の経路上で形成された固定溝がさらに形成され、
前記拘束突起は、前記固定溝に挿入されるように、前記ボールの半径方向に前記固定部材に対して前後進できるように前記固定部材に結合されたことを特徴とする、請求項2に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項4】
前記固定部材は、
前記拘束突起が回転すると、前記拘束突起が前後進できるように前記拘束突起と結合し前記ボールの円周方向に曲がった移動板と、
前記移動板が前記ボールの円周方向に一定の間隔以内でのみスライディングできるように制限できるように前記浮遊部に結合された固定フレームを具備することを特徴とする、請求項3に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項5】
前記固定部材は、
前記移動板のスライディングを固定させるために、前記移動板を加圧できるように前記固定フレームに結合される固定金具をさらに具備することを特徴とする、請求項4に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項6】
前記ボールに前記浮遊手段を浮遊させる水が流入することを防止できるように、前記浮遊部に結合された遮断カバーをさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項7】
前記支持台は、折り畳みできるようにジョイントで結合されたことを特徴とする、請求項1~請求項
6のいずれか一項に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項8】
前記支持台は、他端に流体を注入して重さを調節できることを特徴とする、請求項
7に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項9】
前記浮遊部は、前記支持台の他端を内部に収容するように中空のケースで形成されたことを特徴とする、請求項
8に記載の浮遊式水上支持装置。
【請求項10】
前記浮遊部の上部に設置された太陽光パネルをさらに含むことを特徴とする、請求項
9に記載の浮遊式水上支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮遊式水上支持装置に関し、さらに詳細には海上構造物がその場で回転することを防止できる浮遊式水上支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
陸上では地上との摩擦力のため風が強くないため、海上に風力発電機を設置するために、韓国公開特許第10-2017-0108900号公報および韓国登録特許第10-1857949号公報には海上で風力発電機や他の構造物を設置できる浮遊式水上支持装置が開発された。
【0003】
前記公開とされている浮遊式水上支持装置は、ボールと、浮遊部と、支持台を具備する。浮遊部は水の上に浮いてボールを支持する。支持台はボールに結合され、一端が他端より重い。そのため、支持台は垂直に立てられる。支持台の一端には風力発電機やその他の構造物が装着され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0108900号公報(公開日2017.09.27)
【文献】韓国登録特許第10-1857949号公報(登録日2018.05.09)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0051204号公報(公開日2017.05.11)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来に開示された浮遊式水上支持装置の場合、支持台がボールに結合される。ここで、ボールが浮遊部に支持されるためボールは回転することができる。そのため、支持台もその中心軸を中心に回転することができる。この時、支持台に風力発電機が装着されれば、風力発電機がその中心軸を中心に回転することができる。そうすると、風力発電機のブレードが風の正面を向かないため発電量が減少するという問題点があった。
【0006】
本発明は前記の問題点を解決するためのものである。本発明は、構造物を支持できる支持台がボールを中心に回転することはできるが、支持台の軸を中心に回転することは防止できる浮遊式支持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る浮遊式水上支持装置は、ボールと、浮遊手段と、支持台を含む。前記ボールは円周面に沿ってガイド溝が形成される。前記浮遊手段は、水に浮いて前記ボールが回転できるように前記ボールを支持する浮遊部を具備する。前記支持台は、一端は前記水の上に露出して構造物が装着され得、垂直に立てられるように他端が前記一端より重く、前記円周面を貫通して前記ボールに結合される。この場合、前記浮遊手段は、前記支持台の軸を中心とするボールの回転を拘束するために、前記ガイド溝に挿入される拘束突起をさらに具備する。
【0008】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記浮遊手段は、前記拘束突起を前記浮遊部に装着させる固定部材をさらに具備することが好ましい。
【0009】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記ボールは、前記支持台の中心軸と垂直に、前記ボールの両側で前記ガイド溝の経路上で形成された固定溝がさらに形成されることが好ましい。この場合、前記拘束突起は、前記固定溝に挿入されるように、前記ボールの半径方向に前記固定部材に対して前後進できるように前記固定部材に結合される。
【0010】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記固定部材は、移動板と、固定フレームを具備することが好ましい。前記移動板は、前記拘束突起が回転すると、前記拘束突起が前後進できるように前記拘束突起と結合し前記ボールの円周方向に曲がる。前記固定フレームは、前記移動板が前記ボールの円周方向に一定の間隔以内でのみスライディングできるように制限できるように前記浮遊部に結合される。
【0011】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記固定部材は、前記移動板のスライディングを固定させるために、前記移動板を加圧できるように前記固定フレームに結合される固定金具をさらに具備することが好ましい。
【0012】
また、前記浮遊式水上支持装置は、前記ボールに前記浮遊手段を浮遊させる水が流入することを防止できるように、前記浮遊部に結合された遮断カバーをさらに含むことが好ましい。
【0013】
また、本発明の他の側面に係る浮遊式水上支持装置は、浮遊手段と、支持手段と、装着支えを含む。前記浮遊手段は、水に浮く浮遊部を具備する。前記支持手段は、前記浮遊部に結合された結合台と、一端が前記結合台とユニバーサルジョイントで結合され、垂直に立てられるように前記一端より他端が重い支持台を具備する。前記装着支えは、一端に構造物が装着され得るように前記浮遊手段の上部に露出して前記支持台に結合される。
【0014】
また、前記浮遊式水上支持装置は、前記ユニバーサルジョイントに水が流入することを防止できるように、前記浮遊部に結合された遮断カバーをさらに含むことが好ましい。
【0015】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記支持台は、折り畳みできるようにジョイントで結合されたことが好ましい。
【0016】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記支持台は、他端に流体を注入して重さを調節できることが好ましい。
【0017】
また、前記浮遊式水上支持装置において、前記浮遊部は、前記支持台の他端を内部に収容するように中空のケースで形成されたことが好ましい。
【0018】
また、前記浮遊式水上支持装置は、前記浮遊部の上部に設置された太陽光パネルをさらに含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、拘束突起がボールのガイド溝に挿入されるため、ボールに結合された支持台がその中心軸を中心に回転することを防止することができる。それにより、支持台に風力発電機が装着されると、風力発電機の軸が風によって回転することを防止することができる。
【0020】
また、本発明によれば、移動板が固定フレームで一定の間隔だけスライディングされ得る。この場合、支持台をその軸を中心に回転させようとする荷重が大きい場合、その荷重の一部を吸収できるため拘束突起やボールが無理な荷重によって破損することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明に係る浮遊式水上支持装置の一実施例の概念図。
【
図3】
図1の実施例のボールと、固定部材の概念図。
【
図5】本発明に係る浮遊式水上支持装置の他の実施例の概念図。
【
図6】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
【
図7】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
【
図8】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
【
図9】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
【
図11】本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例の概念図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1~
図4を参照して本発明に係る浮遊式水上支持装置の一実施例を説明する。
【0023】
本発明に係る浮遊式水上支持装置は、ボール10と、浮遊手段15と、支持台25と、太陽光パネル35を含む。
【0024】
ボール10にはガイド溝11および固定溝13が形成される。ガイド溝11は、ボール10の中心を通過する仮想の断面の円周面に沿って形成される。すなわち、ボール10の直径をなす円周面に沿って形成される。そして、固定溝13は、ガイド溝11の経路上でボール10の互いに対向する両側でボール10の中心に向かって形成される。
【0025】
支持台25は、ボール10に結合され、垂直に立てられて一端25aは水より上に位置し他端は水中に位置するように、他端が一端25aより重く形成される。この時、支持台25の一端25aには風力発電機などの構造物が装着され得る。支持台25がボール10に結合される時、固定溝13と垂直にガイド溝11とボール10の中心を通過するように結合される。支持台25は、その重さを変更させるために、内部に従来の発明と同様に流体を注入させたり排出させたりすることができる。一方、支持台25は、
図5に図示された通り、ヒンジで連結されて折り畳まれ得る。これは、浮遊式水上支持装置の分解および組立を容易とさせるためである。このように支持台25に流体を注入させたり折り畳んだりすることができることは、下記で説明するすべての実施例において適用され得る。
【0026】
浮遊手段15は、浮遊部16と、拘束突起17と、固定部材20を具備する。
【0027】
浮遊部16は、水の上に浮き、ボール10を支持する。そのため、浮遊部16の中央にはボール10を収容して支持するための収容部16aが形成され、支持台25を収容部16aに位置させたり水中に位置した支持台25の他端を浮遊部16の上に上げたりするために、収容部16aから外周面に切開された切開部16bが形成される。
【0028】
拘束突起17は、ボール10が支持台25の軸を中心に回転できないように一端がガイド溝11に挿入される。この時、拘束突起17の他端には、固定部材20で前後進するためにスクリューが形成される。
【0029】
固定部材20は、拘束突起17を浮遊部15に装着させる役割をする。このために、固定部材20は、移動板21と、固定フレーム22と、固定金具23を具備する。
【0030】
移動板21は、拘束突起17が回転すると拘束突起17が前後進するように拘束突起17の他端とスクリュー結合し、ボール10の円周方向に曲がって形成される。
【0031】
固定フレーム22は、移動板21が移動板21の曲率方向に一定の間隔以内でのみスライディングできるように制限するように浮遊部16に結合される。このために、固定フレーム22は、移動板21がスライディングできるように案内し、この時、一定の間隔だけのみスライディングできるように、その間隔だけのみ離れて拘束突起17と衝突するように衝突バー22aが形成される。すなわち、拘束突起17は、一定の間隔離隔した衝突バー22aの間でのみスライディングすることができる。そのため、移動板21も衝突バー22aのようにその間隔内でのみスライディング可能である。
【0032】
固定金具23は移動板21のスライディングを拘束させる。場合によって、移動板21がスライディングされずに移動板21のスライディングを固定させなければならない必要がある。この時、固定金具23を使用して移動板21のスライディングを拘束させることができる。このために、固定金具23は、固定フレーム22に結合されると移動板21を加圧できるように固定フレーム22に結合される。本実施例の場合、固定金具23は、移動板21を加圧できるように固定フレーム22にねじ結合される。
【0033】
太陽光パネル35は浮遊部16の上部に設置される。そのため、本実施例の浮遊式水上支持装置は自家発電が可能である。本実施例の場合、浮遊部16の上部に太陽光パネル35が設置されたが、太陽光パネル35の代わりに垂直風力発電機または太陽光パネル35と共に垂直風力発電機が設置され得る。太陽光パネル35および垂直風力発電機は下記で説明するすべての実施例においても設置され得る。
【0034】
本実施例が海上に設置されると、支持台25が垂直に立てられる。この時、支持台25には風力発電機などが設置される。拘束突起17を回転させてボール10のガイド溝11に挿入すると、支持台25の軸を中心にボール10が回転することを防止することができる。ただし、ボール10は、支持台25の軸を中心とする回転は拘束されるが、支持台25の軸に垂直な軸を中心としては回転し得る。そのため、波がきて浮遊部16が揺れても浮遊部16の揺れは支持台25に伝達されない。
【0035】
ただし、この時、拘束突起17が装着された移動板21が一定の間隔スライディングされ得る。そのため、支持台25は支持台25の軸を中心にその間隔だけは揺れ得る。これは、支持台25をその軸方向に回転させようとする強い風が吹くと、拘束突起17に無理な荷重が作用して拘束突起17またはボール10が破損し得る。この場合、拘束突起17が結合された移動板21がスライディングすることによってその衝撃を緩和させることができる。一方、移動板21がスライディングすると、ボール10の両側に位置した移動板21が同一方向にスライディングする。そして、移動板21はボール10の円周方向にスライディングする。したがって、移動板21がスライディングしてもボール10の両側に位置した拘束突起17は一定の間隔を維持することになる。そのため、拘束突起17がボール10のガイド溝11から離脱しない。
【0036】
一方、浮遊式水上支持装置を設置および解体するために移動させるためには、支持台25を回転させて浮遊部16より上に上げなければならない。この時には、支持台25の水中に浸った部分が浮遊部16の切開部16bの間に上がるように支持台25が回転しなければならない。そのため、支持台25は一つの軸を中心にしてのみ回転できるように拘束されなければならない。この場合には、拘束突起17を回転させてさらに前進させる。そうすると、拘束突起17が回転して固定溝13の内部に挿入される。従って、ボール10は、他の方向には回転が拘束され、拘束突起17の軸を中心にしてのみ回転することができる。それにより、支持台25を容易に回転させて浮遊部16より上に上げることができる。
【0037】
したがって、本実施例によれば、ボール10にガイド溝11が形成され、拘束突起17がガイド溝11に挿入されることによって、支持台25の軸を中心とする回転を拘束することができる。そのため、支持台25に風力発電機などが設置される場合、風力発電機の軸が風によって回転することを防止することができる。もちろん、この場合、移動板21がボール10の円周方向に移動できる間隔だけは回転することができる。
【0038】
また、支持台25がその軸を中心に回転することを防止するために、ガイド溝11に挿入される拘束突起17が移動板21と共に一定の間隔の範囲内で左右に移動できるため、無理な荷重が作用しても、その衝撃を緩和することができる。
【0039】
また、拘束突起17が前進してボール10の固定溝13に挿入され得るため、ボール10を拘束突起17の軸方向にのみ回転するように拘束する。そのため、支持台25を浮遊部16より上に容易に上げることができる。
【0040】
図6は、本発明に係る浮遊式水上支持装置の他の実施例である。
図6の実施例は、
図1の実施例で遮断カバー40をさらに含む。遮断カバー40は、ボール10に水が流入することを防止できるように浮遊部16に装着される。遮断カバー40はボール10に水が流入することを防止するように浮遊部16の下部にのみ装着されるか浮遊部16の上部および下部の両方に装着され得る。浮遊部16が、揺れる時に変形できるように柔軟な材質で形成される。
【0041】
図7は、本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例である。
図1~
図4の実施例では、浮遊部16が板で形成されて支持台25の他端が水中に浸っていたが、
図7の実施例では、浮遊部16は支持台25の他端が内部に収容されるように中空のケースで形成される。波がくる時、浮遊部16は波によって揺れても支持台25は波の影響を受けてはならない。この場合、支持台25は、他端が浮遊部16の内部に収容されて波の影響を全く受けないので、支持台25をさらに安全に垂直に維持させることができる。
【0042】
図8は、本発明に係る浮遊式水上支持装置の他の実施例である。
【0043】
図1~
図4の実施例は、ボール10の回転を拘束するための拘束突起17および固定部材20を具備した。
図8の実施例は、ボール10の回転を拘束するために、拘束突起18がボールタイプで形成されてガイド溝11に挿入される。この場合、ボール10には固定溝13は不要であり、浮遊部16には、拘束突起18を収容できる溝が形成される。拘束突起18が浮遊部16に収容されるため、固定部材20も不要である。一方、ボール10と浮遊部16の摩擦を減少させるために、ボール10を支持するベアリング19が浮遊部16に装着され得る。
【0044】
図9および
図10は、本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例である。
【0045】
本発明に係る浮遊式水上支持装置は、浮遊手段と、支持手段60と、装着支え70を含む。
【0046】
浮遊手段は浮遊部51を具備し、浮遊部51は前述した実施例と同じである。
【0047】
支持手段60は、結合台61と支持台63を具備し、浮遊部51に装着される。結合台61は、上端が支持板61aで構成されて浮遊部51に結合され、下端が支持台63とユニバーサルジョイントで結合され得るように形成される。支持台63は上端が結合台61に下端にユニバーサルジョイントで結合される。そのため、結合台61は支持台63に対して前後左右に回動できる。支持台63の下端は上端より重く形成される。そのため、支持台63を常に垂直にたてようとする。
【0048】
装着支え70は、上部に風力発電機などの構造物が装着され得るように浮遊手段の上部に露出し、浮遊部51の中央に形成された貫通ホールを貫通して支持台63に結合される。したがって、装着支え70は、支持台63に一体に結合されるため、支持台63と同じ角度を維持する。そのため、支持台63が立てられると、装着支え70も立てられることになる。
【0049】
本実施例の場合、結合台61が支持台63とユニバーサルジョイントで結合されるため、結合台61が支持台63に対して前後または左右に回動可能である。そのため、波がくると浮遊部51は、
図10に図示された通り、前後または左右に揺れることになる。浮遊部51が前後または左右に揺れても、支持台63は、下端が重いため前後または左右に揺れず、垂直に立てられることになる。そのため、本実施例の場合にも、装着支え70が垂直に立てられるため、風力発電機が、装着支え70に装着されると、波にかかわらず垂直に維持することができる。
【0050】
図11は、本発明に係る浮遊式水上支持装置のさらに他の実施例である。
【0051】
図11に図示された実施例は、
図7の実施例と同様に、
図9の実施例で浮遊部52が中空のケースで形成されて支持台63を包み込む。
【0052】
また、
図7~
図11の実施例の場合にも、
図6に図示された通り、遮断カバー40が装着され得る。
【符号の説明】
【0053】
10:ボール
11:ガイド溝
13:固定溝
15:浮遊手段
16:浮遊部
16a:収容部
16b:切開部
17:拘束突起
20:固定部材
21:移動板
22:固定フレーム
23:固定金具
25:支持台
35:太陽光パネル
40:遮断カバー
51:浮遊部
60:支持手段
61:結合台
61a:支持板
63:支持台
70:装着支え