(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-19
(45)【発行日】2023-05-29
(54)【発明の名称】薬剤識別装置
(51)【国際特許分類】
A61J 3/00 20060101AFI20230522BHJP
【FI】
A61J3/00 310K
A61J3/00 310E
(21)【出願番号】P 2022503616
(86)(22)【出願日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 JP2021006664
(87)【国際公開番号】W WO2021172288
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2020030715
(32)【優先日】2020-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000149837
【氏名又は名称】富士フイルム富山化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【氏名又は名称】松浦 憲三
(74)【代理人】
【識別番号】100170069
【氏名又は名称】大原 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128635
【氏名又は名称】松村 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【氏名又は名称】松浦 憲政
(72)【発明者】
【氏名】東條 雄
【審査官】村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/054447(WO,A1)
【文献】特開2013-015924(JP,A)
【文献】国際公開第2019/065111(WO,A1)
【文献】特開2006-069618(JP,A)
【文献】国際公開第2019/187601(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分包機により薬剤が1包ごとに区分けされた連続する分包袋を投入する投入口と、
前記投入口から投入された前記分包袋を、搬送路に沿って撮像領域に搬送する駆動装置と、
前記撮像領域で、前記薬剤を含む前記分包袋を撮像する撮像素子と、
撮像された画像に基づいて前記薬剤を識別するプロセッサと、
前記搬送路の上に配置されたオプティカルフローセンサと、を備え、
前記プロセッサは、
設定された距離だけ前記分包袋の上流境界を下流に移動させるため前記駆動装置を駆動し、
かつ前記オプティカルフローセンサから取得された情報から前記分包袋の移動距離を算出し、移動後における前記画像の中で、前記移動距離の近くに位置する下流境界候補を下流境界として決定する、薬剤識別装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記移動距離が閾値より小さく、かつ移動速度が閾値以上である場合、前記移動距離が前記閾値以上に達するまで、前記駆動装置を駆動する、請求項1に記載の薬剤識別装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記移動距離が閾値より小さく、かつ移動速度が閾値より小さい場合、警告を発する、請求項1に記載の薬剤識別装置。
【請求項4】
複数の前記オプティカルフローセンサが前記搬送路の上に配置され、
前記プロセッサは、複数の前記オプティカルフローセンサから取得された情報から前記分包袋の移動距離を算出する、請求項1から3のいずれか一項に記載の薬剤識別装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、決定された前記下流境界を基準に、前記画像の中で、前記1包の長さ分の距離に位置する上流境界候補を前記上流境界として決定する、請求項1から4のいずれか一項に記載の薬剤識別装置。
【請求項6】
前記設定された距離が、前記分包機に備えられたオプティカルフローセンサからの情報に基づいて取得された前記1包ごとの包長である、請求項1から5のいずれか一項に記載の薬剤識別装置。
【請求項7】
前記上流境界及び前記下流境界は前記分包袋に形成されたミシン目である請求項1から6のいずれか一項に記載の薬剤識別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤識別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、病院や薬局等では、分包装置、及び監査装置が導入されている。処方データに基づいて薬剤を分包袋に収納する分包作業が分包装置により実施されている。分包装置から排出された分包袋に処方データの通りに薬剤が収納されているかを検査する監査作業が監査装置により実施されている。
【0003】
監査装置は、分包袋の1包分を撮像領域に移動し、監査対象の分包袋の画像を撮像し、画像に基づいて薬剤の監査、例えば数量、薬剤名等の照合を行う。監査を精度良く実施するためには、分包袋の1包分を撮像領域に確実に位置し、画像に基づいて1包分の範囲を決定する必要がある。
【0004】
1包の範囲を決定する際、隣接する1包間に形成されたミシン目を利用することが検討されている。しかしながら、ミシン目は分包袋の熱融着されたシール部に形成されるため、画像からミシン目を発見することが困難な場合がある。
【0005】
そこで、特許文献1では、上流側及び下流側の境界候補を導出し、上流側と下流側の間隔が分包袋の長さの既定値に近似する組合せを、上流側及び下流側の境界と定めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ミシン目と誤認しやすいシール部の上流側と下流側との間隔と、ミシン目の上流側と下流側との間隔とは同じである。そのため、分包袋の長さの既定値に近似する組合せであっても、ミシン目でない上流側及び下流側の境界候補を境界として誤認する懸念がある。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、分包袋の実際の移動距離に基づいて、存在位置に近い境界候補を境界として決定する薬剤識別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1態様の薬剤識別装置は、分包機により薬剤が1包ごとに区分けされた連続する分包袋を投入する投入口と、投入口から投入された分包袋を、搬送路に沿って撮像領域に搬送する駆動装置と、撮像領域で、薬剤を含む分包袋を撮像する撮像素子と、撮像された画像に基づいて薬剤を識別するプロセッサと、搬送路の上に配置されたオプティカルフローセンサと、を備え、プロセッサは、設定された距離だけ分包袋の上流境界を下流に移動させるため駆動装置を駆動し、かつオプティカルフローセンサから取得された情報から分包袋の移動距離を算出し、移動後における画像の中で、移動距離の近くに位置する下流境界候補を下流境界として決定する。第1態様によれば、分包袋の実際の移動距離に基づいて、存在位置に近い下流境界候補が下流境界として決定される。
【0010】
第2態様の薬剤識別装置において、プロセッサは、移動距離が閾値より小さく、かつ移動速度が閾値以上である場合、移動距離が閾値以上に達するまで、駆動装置を駆動する。第2態様によれば、薬剤識別装置の稼働率の低下を防止する。
【0011】
第3態様の薬剤識別装置において、プロセッサは、移動距離が閾値より小さく、かつ移動速度が閾値より小さい場合、警告を発する。第3態様によれば、薬剤識別装置の故障原因を早期に除去できる。
【0012】
第4態様の薬剤識別装置において、複数のオプティカルフローセンサが搬送路の上に配置され、プロセッサは、複数のオプティカルフローセンサから取得された情報から分包袋の移動距離を算出する。第4態様によれば、境界認識の精度を高めることができる。
【0013】
第5態様の薬剤識別装置において、プロセッサは、決定された下流境界を基準に、画像の中で、1包の長さ分の距離に位置する上流境界候補を上流境界として決定する。第5態様によれば、定められた分包袋の1包の長さに基づいて上流境界候補が上流境界として決定される。
【0014】
第6態様の薬剤識別装置において、設定された距離が、分包機に備えられたオプティカルフローセンサからの情報に基づいて取得された1包ごとの包長である。第6態様によれば、分包袋の実際の分包袋の1包の長さに基づいて、存在位置に近い下流境界候補が下流境界として決定される。
【0015】
第7態様の薬剤識別装置において、上流境界及び下流境界は分包袋に形成されたミシン目である。第7態様によれば、ミシン目が上流境界及び下流境界として利用できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、分包袋の境界を正確に決定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は実施形態の薬剤監査支援システムの構成を示す概略図である。
【
図2】
図2はレセプトコンピュータの構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は薬剤識別装置のプロセッサのブロック図である。
【
図7】
図7は分包装置に備えられる包装機構の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面にしたがって本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施形態により説明される。本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施形態以外の他の実施形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
【0019】
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を“ ~ ”を用いて表す場合は、“ ~ ”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
【0020】
病院や薬局などで行われる薬剤処方作業は、大別して、処方データ入力作業と、ピッキング作業と、自動分包作業と、監査作業と、服薬指導及び処方作業とを含む。服薬指導及び処方作業では、薬剤師は、監査後に患者に対する服薬指導、並びに分包された薬剤の処方を行う。
【0021】
図1は薬剤監査支援システムの概略構成図である。
図1に示されるように、薬剤監査支援システム10は、分包装置100と、薬剤識別装置300と、レセプトコンピュータ500と、を備えている。
【0022】
処方データ入力作業では、処方箋に記載されている処方データを、薬剤師がレセプトコンピュータ500に入力する。処方データの例として、患者の氏名、年齢、薬剤の薬種、若しくは薬剤の名称、薬剤の分量、薬剤の用法、又は薬剤の用量などが挙げられる。本明細書における、薬剤の薬種の用語は、薬剤の種別、又は薬剤の種類と同義である。
【0023】
次いで、薬剤師は、レセプトコンピュータ500を操作して、レセプトコンピュータに接続しているプリンタ(不図示)から処方データを印刷する。
【0024】
ピッキング作業では、プリンタから出力された印刷物に記載の処方データに基づき、薬剤師が薬剤棚から処方データに対応する薬剤をピッキングする。薬剤の例として、錠剤、及びカプセル剤等が挙げられる。なお、ピッキング作業には、例えば、レセプトコンピュータに入力された処方データに基づき薬剤を自動的にピッキングする自動ピッキング装置を用いてもよい。
【0025】
本明細書において、方向を表す「上」「下」とは薬剤監査支援システムを通常使用される状態で設置した場合の「上」「下」を意味する。「縦」「横」とは、鉛直(V)の方向が「縦」を意味し、鉛直は略鉛直を含み、例えば、鉛直の方向を0°とした場合、±20°の範囲が含まれる。水平(H)の方向が「横」を意味し、水平は略水平を含み、例えば、水平の方向を0°とした場合、±20°の範囲が含まれる。「縦方向の姿勢」及び「横方向の姿勢」は、連続する分包袋の短手方向(又は幅方向ともいう)を基準に「縦」「横」を判断する。「上流」、及び「下流」とは、分包紙、又は分包袋の搬送方向に関連して、ある基準に対して搬送方向の側が「下流」を、搬送方向と反対の側が「上流」を意味する。
【0026】
<レセプトコンピュータ>
レセプトコンピュータ500は、プロセッサ等を備える制御装置501と、ディスプレイ装置で構成される表示装置502と、キーボードで構成される入力装置504と、を備える。レセプトコンピュータ500は、例えば、病院内のネットワーク20に接続される。
【0027】
図2は、レセプトコンピュータ500の構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、レセプトコンピュータ500の制御装置501は、各種制御を行うプロセッサ506と、各種データを記憶する記憶装置508と、外部ネットワークとの間のデータ通信を行う通信インタフェース510を備える。制御装置501は、表示装置502と、入力装置504とに電気的に接続される。レセプトコンピュータ500は、制御装置501の通信インタフェース510を介して病院内のネットワーク20に接続される。
【0028】
<薬剤識別装置>
図1に示されるように、薬剤識別装置300は、筐体301を有する。筐体301は、連続する分包袋118を投入するための投入口302と、連続する分包袋118を排出する排出口334を備える。本態様に係る薬剤識別装置300は、例えば薬剤鑑別、薬剤監査支援に適用することができる。
【0029】
筐体301の上には、表示装置336を備える。表示装置336には、各種の情報が表示される。各種の情報には、例えば、レセプトコンピュータ500又は分包装置コントローラ101から入力された患者の処方情報、分包情報、照合結果等の情報等が含まれる。
【0030】
投入口302と排出口334とは、鉛直方向に沿って、上下に配置されている。実施形態では、投入口302が上方で、排出口334が下方に配置される。排出口334の下流に、収容ボックス400が配置されている。収容ボックス400は、排出口334から排出された分包袋118を収容する。
【0031】
投入口302の上流に、監査前の分包袋118を収容する収容ケース200と、収容ケース200を支持するフレーム210と、を備える。収容ケース200は、後述する分包装置100で使用した収容ケース124であってもよく、また、別であってもよい。
【0032】
フレーム210は、収容ボックス400を囲うように設けられた4辺で構成される基台210Aと、基台210Aから鉛直方向に延びる2本の支柱210Bと、を備える。2本の支柱210Bの先端の側からそれぞれ、水平方向に延びる2辺と、2辺を連結する1辺と、から構成される上台210Cを備える。上台210Cは3辺でU字型形状を有している。
【0033】
収容ケース200の壁面には段差が形成されている。収容ケース200の段差と、上台210Cの周縁とが接するので、フレーム210は収容ケース200を支持できる。
【0034】
図3は、分包装置100(
図1参照)から排出される分包袋118の概略図である。分包袋118は、一方向に連続的に延びる帯形状を有している。分包袋118は、分包袋118の長手方向に沿う一方の側部には、分包紙を二つ折りした折り返し部118Dを有している。分包袋118は、分包袋118の短手方向(幅方向)に沿う、複数の縦シール部118Aを有している。複数の縦シール部118Aは、一定の間隔で形成される。分包袋118は、他方の側部には、分包紙を重ねて熱融着した横シール部118Bを有している。ミシン目118Cが縦シール部118Aに形成される。
【0035】
分包紙112が、ヒートシール部(縦シール部118Aと横シール部118B)とミシン目118Cにより、1包OPごとに区分けされた分包袋118とされる。1包ごとに薬剤50が分包されている。なお、ミシン目118Cに沿って連続する分包袋118を切り離すことにより、連続する分包袋118は1包OPごとの分包袋118に分離される。
【0036】
図4は薬剤識別装置300の概略構成図である。
図4に示されるように、薬剤識別装置300は、投入口302の上流に収容ケース200を配置している。収容ケース200には、監査前の分包袋118が収容される。なお、
図4ではフレーム210は省略されている。
【0037】
筐体301には薬剤識別装置300の全体を制御するプロセッサ303が備えられている。薬剤識別装置300のプロセッサ303は、ネットワーク20(
図1参照)に接続され、レセプトコンピュータ500、及び分包装置コントローラ101から各種情報、例えば、処方情報を得ることができる。
【0038】
筐体301の内部であって、投入口302の下流に、上流の一対の第1搬送ローラ304と、下流の一対の第2搬送ローラ306とを備える。投入口302は、分包袋118を横方向の姿勢(水平状態)で投入できる向きとされる。第1搬送ローラ304、及び第2搬送ローラ306は、連続する分包袋118を上下方向から、かつ横シール部118B(
図3参照)を挟持する。横シール部118Bを挟持することにより、薬剤50が第1搬送ローラ304及び第2搬送ローラ306に挟み込まれて損傷を受けることを回避できる。なお、
図4において、薬剤50は図示されていない。第1搬送ローラ304に駆動力を付与するため、例えば、駆動装置としてモーター305が第1搬送ローラ304に機械的に接続される。
【0039】
オプティカルフローセンサ313が、投入口302と第1搬送ローラ304との間の搬送路であって、分包袋118の下方に配置されている。
【0040】
オプティカルフローセンサ313は、連続的に撮像した画像情報から、特定の画像がどのように移動したか、オプティカルフローを算出する。オプティカルフローは、時系列で撮像された画像上における、同じ点の移動ベクトルである。オプティカルフローから、移動距離、移動速度、及び移動方向が算出できる。搬送路において、オプティカルフローセンサ313が配置される領域は、例えば、透明部材又は開口が形成され、オプティカルフローセンサ313が分包袋118を撮像し、オプティカルフローを算出する。
【0041】
第1搬送ローラ304と第2搬送ローラ306との間の搬送路に撮像領域が設けられる。撮像領域では、搬送路の上側に第1カメラ308が配置され、搬送路の下側に第2カメラ310が配置される。第1カメラ308及び第2カメラ310は、例えば、デジタルカメラである。デジタルカメラは、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等により構成される撮像素子を含む。
【0042】
複数の光源312が、搬送路の上側と下側とに配置される。搬送路の上側には4つの光源312が、第1カメラ308の撮像光軸を中心に同一円周上に、等間隔に配置される。同様に、搬送路の下側には4つの光源312が、第2カメラ310の撮像光軸を中心に同一円周上に、等間隔に配置される。
【0043】
搬送路の撮像領域は、透明部材で構成される。第1カメラ308と第2カメラ310とは、搬送される分包袋118の分包されている薬剤50を、上下方向から撮像する。撮像領域では、分包袋118は、水平状態になる。分包袋118の縦シール部118A、横シール部118B、及び二つ折り部分で囲まれた面が水平状態とされる。撮像領域には、不図示の分散装置を設けることが好ましい。
【0044】
第1カメラ308及び第2カメラ310が1包ごとに薬剤50を撮像する。撮像された画像データから、プロセッサ303が画像認識技術を利用することにより、薬剤50の重なりの有無を判断する。
【0045】
「重なり有り」と判断されると、プロセッサ303が分散装置(不図示)を動作させ、分包袋118の中での複数の薬剤50の重なりを解消する。分散装置を動作させることにより、第1カメラ308及び第2カメラ310は、分包袋118の中の薬剤50を正確に撮像できる。分散装置は、公知の技術(例えば、特開2018-029949号等)を適用できる。公知の技術では、例えば、撮像領域で薬剤50を撮像するため分包袋118の搬送が一旦停止され、分散装置を搬送方向に沿って上流と下流の間を、薬剤50の重なりが解消するまで往復運動させる。第1カメラ308及び第2カメラ310が、再度薬剤50を撮像する。一方、「重なり無し」と判断されると、分散装置を動作させず、第1カメラ308及び第2カメラ310は薬剤50を再度撮像しない。
【0046】
重なりの有無は、例えば、特定形状の薬剤50の数をカウントし、その数が処方データに登録されている数と一致した場合に、「重なり無し」と判断できる。
【0047】
次に、撮像された画像から、プロセッサ303が画像認識技術を利用し、分包袋118の中の薬剤50の個数、形状、大きさ、色、刻印、及び文字等の薬剤情報を抽出する。プロセッサ303が、レセプトコンピュータからの分包情報と、抽出された薬剤情報とを照合し、照合結果を表示装置336に表示する。薬剤50が識別される。撮像された画像から、後述する上流境界と下流境界とが決定される。上流境界と下流境界とを基準に、1包の範囲が決定される。また、上流境界と下流境界を基準に、分包袋118が間欠的に搬送される。
【0048】
撮像領域の下流にはガイド314が配置される。ガイド314は分包袋118を下側の搬送路に案内する。
【0049】
薬剤識別装置300は、ラベルプリンター機構316を備えることができる。搬送路を挟んでラベルプリンター機構316に対向する位置に第3カメラ330が配置される。第3カメラ330は、分包袋118の縦シール部118Aに形成されたミシン目118Cを撮像し、位置を検出する。ミシン目118Cの検出位置を基準に、ラベルを貼り付け位置が調整される。
【0050】
ラベルプリンター機構316は、ラベル付きの台紙318を送り出す供給機構320と、ラベルプリンター322と、ラベル剥離機構324と、台紙を巻き取る巻取機構326とを備える。供給機構320は、例えば、ロール状のラベル付きの台紙318を保持する軸と、軸を回転する駆動モーター等により構成される。ラベルプリンター322は、例えば、サーマルヘッドプリンターで構成される。巻取機構326は、ラベルなしの台紙318を巻き取る軸と、軸を回転する駆動モーター等により構成される。ラベル付きの台紙318を折り曲げることにより、印字済のラベル先端が台紙から剥離される。剥離された印字済のラベルを一対のベルト搬送機構の間を通過させることにより、印字済のラベルが分包袋118に向けて搬送される。印字済のラベルが分包袋118に貼り付けられる。
【0051】
包装機構110のプリントヘッド122と、薬剤識別装置300のラベルプリンター機構316とは、併用することも、いずれか一方のみ使用できる。
【0052】
ラベルプリンター機構316の下流に一対の第3搬送ローラ332が配置される。第3搬送ローラ332は、ラベルを貼り付けた連続する分包袋118を、排出口334から排出する。排出口334から排出された分包袋118は、収容ボックス400に収容される。実施形態では、収容ボックス400を示したが、収容ボックス400に代えて、巻取り装置を配置してもよい。巻取り装置は、巻取り軸と、巻取り軸を駆動する駆動モーター等で構成される。
【0053】
図5はプロセッサ303の機能ブロック図である。プロセッサ303は、モーター305と、オプティカルフローセンサ313と、第1カメラ308と、第2カメラ310と、ラベルプリンター機構316と、表示装置336等と、電気的に接続されている。
【0054】
プロセッサ303は、メモリ303Aと、制御部303Bと、画像処理部303Cと、駆動制御部303Dと、プリンタ制御部303Eと、表示制御部303Fと、境界処理部303G等と、を備えている。
【0055】
メモリ303Aは、プロセッサ303を駆動するためのプログラム等を記憶する。制御部303Bは、メモリ303Aのプログラムを実行し、プロセッサ303の機能全体を管理する。画像処理部303Cは、第1カメラ308、及び第2カメラ310による撮像された画像を処理する。画像処理部303Cは画像認識技術を実行し、画像から薬剤50の個数、形状、大きさ、色、刻印、及び文字等の薬剤情報を抽出する。画像処理部303Cは、画像から分包袋118の上流境界候補、及び下流境界候補を抽出する。
【0056】
駆動制御部303Dは、モーター305を制御し、分包袋118を搬送路に沿って搬送する。駆動制御部303Dは、分包袋118の移動距離及び移動タイミング等を制御する。プリンタ制御部303Eはラベルプリンター機構316を制御し、分包袋118への印字を制御する。表示制御部303Fは、表示装置336の表示内容を制御し、表示装置336からの入力を受け付ける。
【0057】
境界処理部303Gは、オプティカルフローセンサ313から得られた分包袋118の移動距離と、画像処理部303Cで抽出された下流境界候補とに基づいて下流境界を決定する。
【0058】
次に、
図6を参照して、実施形態における、境界を画定するための境界処理について説明する。
【0059】
6-1に示されるように、分包袋118が、四角の実線で囲まれている撮像領域IAに搬送されている状態を示している。第1カメラ308及び第2カメラ310により画像が撮像され、1包OPの薬剤50に対して監査が実行される。実施形態では、撮像領域IAにおける上流側のミシン目118Cが上流境界Ub、撮像領域IAにおける下流側のミシン目118Cが下流境界Dbとなる。
【0060】
6-2に示されるように、監査が終了すると、モーター305により分包袋118が、設定された距離だけ下流に移動される。設定された距離が駆動制御部303Dに記憶されている。設定された距離は分包袋118の種類に応じて適宜設定される。設定された距離が分包袋118の目標の送り量になる。
【0061】
分包袋118の搬送に際し、設定された距離だけ下流に移動することが期待される。設定された距離と移動距離とが一致することが前提となる。上流境界Ubが設定された距離だけ移動し、下流境界Dbに位置することになる。設定された距離は、基本的には1包OPの長さと一致する。
【0062】
一般的に、画像のみに基づいて下流境界候補Dbcから下流境界Dbを正確に抽出することは難しい。撮像した画像から抽出された複数の下流境界候補Dbcの中で、設定された距離の位置にある下流境界候補Dbcが下流境界Dbである可能性が高いと考えられる。そこで、位置を考慮して下流境界Dbを決定することができる。
【0063】
しかしながら、ミシン目118Cの切断防止、薬剤50(不図示)の保護のため、分包袋118の搬送に過大な負荷がかかった場合は、搬送が停止されるか、又はトルクが下げられる。すなわち、機械的、及び電気制御的にトルクが制限される。その結果として、分包袋118が設定された距離だけ移動しない場合がある。すなわち、上流境界Ubの移動距離が搬送負荷の影響を受け、移動距離が設定された距離より短くなることがある。このような状況で、設定された距離の位置にある下流境界候補Dbcを下流境界Dbとしても正確な下流境界Dbを抽出することは困難になる。
【0064】
そこで、実施形態では、
図4に示されるように、オプティカルフローセンサ313が分包袋118を撮像し、分包袋118のオプティカルフローを算出する。オプティカルフローセンサ313から取得された分包袋118の実際の移動距離L1が境界処理部303Gに入力される。境界処理部303Gは、移動後の画像処理部303Cからの画像(複数の下流境界候補Dbcの画像)と、移動距離L1とから、移動距離L1の近くに位置する下流境界候補Dbcを下流境界Dbとして決定する。したがって、分包袋118の実際の移動距離L1を求めるので、下流境界Dbを高い確率で決定することができる。
【0065】
次に、複数の上流境界候補Ubcから上流境界Ubを決定する。実施形態では、下流境界Dbを基準にして、設定された1包OPの長さ分の距離L2に位置する上流境界候補Ubcを上流境界Ubとして決定する。境界処理部303Gは画像処理部303Cからの画像(複数の上流境界候補Ubcの画像)と、距離L2とから、距離L2に位置する上流境界候補Ubcを上流境界Ubとして決定できる。
【0066】
このようにして、薬剤50の監査の毎に、実際の移動距離L1に基づいて、下流境界Db及び上流境界Ubを決定するので、正確な監査単位を決定できる。
【0067】
実施形態において、オプティカルフローセンサ313により分包袋118を撮像することで、以下の操作が可能になる。
【0068】
オプティカルフローセンサ313の情報から算出された分包袋118の移動距離が設定された閾値以上の場合、制御部303Bは境界処理部303Gが処理を実行することを許容する。分包袋118の移動距離L1が設定された閾値より大きい場合は、分包袋118が薬剤識別装置300の搬送路に沿って確実に搬送されたことが理解できる。
【0069】
オプティカルフローセンサ313の情報から算出された分包袋118の移動距離L1が設定された閾値より小さく、かつ移動速度が閾値以上である場合、制御部303Bは駆動制御部303Dを制御する。駆動制御部303Dは、分包袋118の移動距離L1が設定された閾値以上に達するまで、分包袋118を移動させる。
【0070】
分包袋118の移動距離L1が設定された閾値より小さく、かつ移動速度が閾値以上である場合、搬送負荷が許容範囲内であり、搬送ローラがスリップすることで分包袋118を保護している状態であることが理解できる。許容内の搬送負荷であるので、分包袋118を移動させて、移動距離L1が設定された閾値以上となれば、制御部303Bは境界処理部303Gが処理を実行することを許容する。このように動作させることにより、薬剤識別装置300の稼働率の低下を防止できる。
【0071】
オプティカルフローセンサ313の情報から算出された分包袋118の移動距離L1が設定された閾値より小さく、かつ移動速度が閾値より小さい場合、制御部303Bは警告を発する。分包袋118の移動距離L1が設定された閾値より小さく、かつ移動速度が閾値より小さい場合、搬送負荷が許容範囲を超えたと考えられ、分包袋118が搬送路で詰まり(ジャムとも言う)を発生させている可能性が高い。警告を発し、オペレータが薬剤識別装置300を確認する。確認が終了するまで、薬剤識別装置300を一旦停止する。分包袋118の詰まり等の原因を除去した後、薬剤識別装置300の操作を再開させる。このように動作させることにより、薬剤識別装置300の故障原因を早期に除去できる。警告は、例えば、警告灯の点灯、警告音の発生、オペレータへの通知等を含む。ただし、これらに限定されない。
【0072】
図4の実施形態では、オプティカルフローセンサ313が搬送路の上に1つ配置された場合を示している。オプティカルフローセンサ313の数は1つに限定されず、複数のオプティカルフローセンサ313を薬剤識別装置300に配置することができる。複数のオプティカルフローセンサ313から取得された情報から分包袋118の移動距離を算出する。複数のオプティカルフローセンサ313から、それぞれ移動距離L1が算出され、結果的に複数の移動距離L1が得られる。例えば、境界処理部303Gが、複数の移動距離L1の平均値を求める処理を行うことで精度の高い移動距離L1が得られる。
【0073】
また、移動距離L1に関し、異常値が設定できる。算出された複数の移動距離Lのいずれかが、異常値に相当する場合、異常値以外の移動距離L1が平均値等を求めるのに利用できる。
【0074】
<分包機>
図1に示されるように、分包装置100は、ネットワーク20に接続された分包装置コントローラ101と、分包装置コントローラ101により制御された分包作業を行う筐体102とを有する。分包装置100は、複数の薬剤を保管するための複数のフィーダ104を備える。複数のフィーダ104は、縦と横に配置される。複数のフィーダ104は正面から見て奥側にも複数のフィーダ104を配置できる。フィーダ104は、保管されている薬剤を下側に一錠ずつ落下できる。
【0075】
分包装置コントローラ101は不図示のプロセッサを備える。プロセッサは、レセプトコンピュータ500からの処方データに基づいて、必要なフィーダ104を選択し、保管された薬剤をフィーダ104から下側に落下できる。1包分の薬剤が下側に落下される。フィーダ104は、薬剤を収容するカセットと、カセットから薬剤を下側に案内するシュータ等で構成できる。
【0076】
図1に示されるように、分包装置100は、排出口120から、連続する分包袋118(不図示)を排出する。排出口120は長方形の開口である。排出口120は、その長辺が鉛直方向に対して、正面視で右側に略45°傾斜するよう構成されている。排出口120から排出された分包袋118は、排出口120の下方に配置された収容ケース124に蓄えられる。
【0077】
図7に示されるように、分包装置100は、フィーダ104の下側に、ホッパー106を備える。ホッパー106は、上側に広く開口を有し、下側に上側より狭い開口を有する筒状の部材である。ホッパー106は、上側のフィーダ104(
図1参照)から落下する薬剤50を収集し、下側で薬剤を一か所に集める。ホッパー106の下側に、投入管108を備える。
【0078】
投入管108の下側に、包装機構110を備える。ホッパー106で集められた薬剤50は、投入管108により包装機構110に案内される。投入管108は、上下に貫通する筒形状の部材である。投入管108は、断面が円形状であっても、楕円形状であってもよい。また、投入管108は、円筒形状でも、錐台形状であってもよい。包装機構110に薬剤50を案内できれば、投入管108の形状は特に限定されない。薬剤50は、例えば、錠剤、カプセル剤等である。
【0079】
包装機構110は、分包紙112を送り出す供給機構114と、分包紙112を熱融着するヒートシール機構116と、を備える。分包紙112は、熱融着性の素材で構成される。分包紙112は、長尺のシートを短手方向に二つ折りにした状態でロール状に巻かれた状態である。
【0080】
ヒートシール機構116は、例えば、縦配置された縦熱ヘッド116Aと横配置された横熱ヘッド116Bとを有する。ヒートシール機構116は搬送される分包紙112に縦シール部118Aと横シール部118Bとを形成できる。
【0081】
供給機構114は、例えば、ロール状の分包紙112を保持する軸と、軸を回転する駆動モーター等により構成される。分包装置コントローラ101は駆動モーターを間欠的に、又連続的に回転駆動できる。
【0082】
分包紙112は、折り返し部118Dを下側に位置された縦方向の姿勢で搬送される。例えば、ヒートシール機構116の縦熱ヘッド116Aにより縦シール部118Aが分包紙112に形成される。ヒートシール機構116の縦熱ヘッド116Aに、ミシン目形成機(不図示)が設けられている。ミシン目形成機は、例えば、分包紙112を貫通できる複数の刃等を備える。縦熱ヘッド116Aが分包紙112を両側から熱融着する際、ミシン目形成機により縦シール部118Aにミシン目118Cが形成される。分包紙112は半閉じの状態になる。
【0083】
次いで、半閉じの分包紙112が投入管108を通過する。1包分の薬剤50が、投入管108から半閉じの分包紙112に供給される。次いで、ヒートシール機構116の横熱ヘッド116Bにより横シール部118Bが形成される。
【0084】
分包紙112が、ヒートシール部(縦シール部118Aと横シール部118B)とミシン目118Cにより、1包ごとに区分けされた分包袋118とされる。なお、ミシン目118Cに沿って連続する分包袋118を切り離すことにより、連続する分包袋118は個別の分包袋118に分離される。
【0085】
包装機構110は、プリントヘッド122を備えることができる。プリントヘッド122は、分包紙112に印字を行う。印字される情報は、例えば、患者名、薬剤の名称、及び用法などを含む。
【0086】
図7に示されるように、包装機構110は、プリントヘッド122と縦熱ヘッド116Aとの間に配置されたオプティカルフローセンサ117を備えることができる。包装機構110の構造がどのような構成であっても、分包紙112に薬剤50を入れた直後の移動距離がその1包OPの長さ(包長)となる。オプティカルフローセンサ117から取得された情報から移動距離を算出することにより、1包OP毎の長さを取得できる。分包装置100の機械的誤差、分包袋118内の薬剤50により誤差が生じた場合であっても、オプティカルフローセンサ117により確実に、1包OP毎の長さを取得できる。また、異なる1包OPの長さの分包袋118が混在する場合でもオプティカルフローセンサ117により1包OP毎の長さを算出できる。
【0087】
図7において、オプティカルフローセンサ117が分包装置100の包装機構110に配置されている。オプティカルフローセンサ117は、分包装置100の排出口120出口付近、及び分包装置100から薬剤識別装置300への渡し部にアドオン的に配置できる。1包OP毎の長さは、分包袋118の特定位置の1包OP毎に関連付けて、例えば、分包装置コントローラ101に記憶される。
【0088】
分包装置100で算出された分包袋118の1包OP毎の長さの情報が、分包袋118の監査を実行する際に、薬剤識別装置300に入力される。1包OP毎の長さの情報が、境界を画定するための境界処理において利用される。
図6を参照して説明する。
【0089】
6-2に示されるように、薬剤識別装置300において、監査が終了すると、モーター305により分包袋118が、設定された距離だけ下流に移動される。設定された距離として、1包OP毎の長さ分の距離が適用される。1包OP毎の長さ分の距離が駆動制御部303Dに記憶される。分包装置100で算出された1包OP毎の長さ分の距離が、分包袋118の目標の送り量になる。上述したように、複数の下流境界候補Dbcから下流境界Dbが決定される。
【0090】
次に、複数の上流境界候補Ubcから上流境界Ubが決定される。下流境界Dbを基準にして、分包装置100で算出された1包OPの長さ分の距離L2に位置する上流境界候補Ubcを上流境界Ubとして決定する。1包OPの長さ分の距離L2として、分包装置100で算出された1包OPの長さが適用される。
【0091】
分包装置100で算出された1包OPの長さが薬剤識別装置300で利用されるので、下流境界Db及び上流境界Ubが高い精度で決定できる。
【0092】
図7においては、1つのオプティカルフローセンサ117を示したが、複数のオプティカルフローセンサ117を分包装置100に配置できる。複数のオプティカルフローセンサ117の複数の情報に基づいて、精度の高い1包OPの長さが取得できる。
【0093】
実施形態に係るレセプトコンピュータ500を実現するプロセッサ506、分包装置コントローラ101のプロセッサ、及び薬剤識別装置300のプロセッサ303は、以下のプロセッサ(processor)で構成できる。各種プロセッサには、プログラムを実行して機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device;PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。1つのプロセッサは、上記各種プロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサで構成されてもよい。例えば、1つのプロセッサは、複数のFPGA、あるいは、CPUとFPGAの組み合わせによって構成されてもよい。また、複数のプロセッサを1つのプロセッサで構成してもよい。複数のプロセッサを1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip;SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種のプロセッサは、ハードウエア的な構造として、上記各種プロセッサを1つ以上用いて構成される。さらに、これらの各種のプロセッサのハードウエア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
【符号の説明】
【0094】
10 薬剤監査支援システム
20 ネットワーク
50 薬剤
100 分包装置
101 分包装置コントローラ
102 筐体
104 フィーダ
106 ホッパー
108 投入管
110 包装機構
112 分包紙
114 供給機構
116 ヒートシール機構
116A 縦熱ヘッド
116B 横熱ヘッド
117 オプティカルフローセンサ
118 分包袋
118A 縦シール部
118B 横シール部
118C ミシン目
118D 折り返し部
120 排出口
122 プリントヘッド
124 収容ケース
200 収容ケース
210 フレーム
210A 基台
210B 支柱
210C 上台
300 薬剤識別装置
301 筐体
302 投入口
303 プロセッサ
303A メモリ
303B 制御部
303C 画像処理部
303D 駆動制御部
303E プリンタ制御部
303F 表示制御部
303G 境界処理部
304 第1搬送ローラ
305 モーター
306 第2搬送ローラ
308 第1カメラ
310 第2カメラ
312 光源
313 オプティカルフローセンサ
314 ガイド
316 ラベルプリンター機構
318 台紙
320 供給機構
322 ラベルプリンター
324 ラベル剥離機構
326 巻取機構
330 第3カメラ
332 第3搬送ローラ
334 排出口
336 表示装置
400 収容ボックス
500 レセプトコンピュータ
501 制御装置
502 表示装置
504 入力装置
506 プロセッサ
508 記憶装置
510 通信インタフェース
Db 下流境界
Dbc 下流境界候補
Ub 上流境界
Ubc 上流境界候補
IA 撮像領域
L1 移動距離
L2 距離