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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-22
(45)【発行日】2023-05-30
(54)【発明の名称】仕分けコンベヤシステム
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/68 20060101AFI20230523BHJP
   B65G 47/53 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
B65G47/68 A
B65G47/53 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021154608
(22)【出願日】2021-09-22
(65)【公開番号】P2023045970
(43)【公開日】2023-04-03
【審査請求日】2022-08-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000110011
【氏名又は名称】トーヨーカネツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【弁理士】
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】竹光 一眞
(72)【発明者】
【氏名】今泉 幸三
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-297184(JP,A)
【文献】実公平04-039219(JP,Y2)
【文献】国際公開第2019/198240(WO,A1)
【文献】特開2001-192116(JP,A)
【文献】特公昭49-005791(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/68
B65G 47/53
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送物を載置して第1の方向に搬送する上流側コンベヤと、
前記上流側コンベヤで前記第1の方向に搬送された前記搬送物を受領して当該搬送物の行先に応じて当該搬送物を第2の方向または前記第2の方向の反対向きの第3の方向に選択的に搬送する仕分けコンベヤと、
前記仕分けコンベヤの前記第2の方向に連接して前記搬送物を前記仕分けコンベヤから離れる方向に搬送する第1の下流側コンベヤと、
前記仕分けコンベヤの前記第3の方向に連接して前記搬送物を前記仕分けコンベヤから離れる方向に搬送する第2の下流側コンベヤと、
前記仕分けコンベヤで受領した前記搬送物を選択的に前記上流側コンベヤに戻す戻し機構と、
前記戻し機構が動作して前記搬送物が前記仕分けコンベヤから前記上流側コンベヤに戻されるときに前記上流側コンベヤの駆動方向を前記第1の方向と逆方向に切り換えて動作させることで前記搬送物を前記上流側コンベヤの上流側に戻す上流側コンベヤ逆転機構と
を有すること、を特徴とする仕分けコンベヤシステム。
【請求項2】
前記上流側コンベヤの下流側端部は前記仕分けコンベヤよりも高い位置にあること、を特徴とする請求項1に記載の仕分けコンベヤシステム。
【請求項3】
前記搬送物に付随する行先識別情報に基づいて前記搬送物の行先を判定して前記仕分けコンベヤの搬送向きを制御する制御装置をさらに有すること、を特徴とする請求項1もしくは2に記載の仕分けコンベヤシステム。
【請求項4】
前記上流側コンベヤと前記搬送物との接触部における摩擦係数が、前記仕分けコンベヤと前記搬送物との接触部における摩擦係数よりも大きいこと、を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の仕分けコンベヤシステム。
【請求項5】
前記仕分けコンベヤの前記上流側コンベヤの反対側に配置されて前記搬送物の飛び出しを抑制する抑止部材をさらに有すること、を特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の仕分けコンベヤシステム。
【請求項6】
前記抑止部材は、前記仕分けコンベヤに連動して前記仕分けコンベヤの機能を補助して前記搬送物を前記第2の方向または前記第3の方向に選択的に搬送するコンベヤ機能を有すること、を特徴とする請求項に記載の仕分けコンベヤシステム。
【請求項7】
前記上流側コンベヤ、前記仕分けコンベヤ、前記第1の下流側コンベヤおよび前記第2の下流側コンベヤのうち少なくとも一つがベルトコンベヤであることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の仕分けコンベヤシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数のコンベヤを組み合わせて搬送物の仕分けを行う仕分けコンベヤシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば空港の手荷物搬送のためのコンベヤシステムなどにおいて、搬送物の搬送の途中で、搬送先に応じて仕分けが行われる(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-131280号公報
【文献】特開2019-189430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の搬送仕分けシステムでは、搬送ラインを構成するコンベヤ、仕分け装置、保管装置など大規模な専用の装置を必要とし、システムの変更には多大な労力と費用を要した。
特に空港向けの搬送仕分けシステムでは、今般のコロナ禍などの急激な需要減退により空港機能が大幅に縮小・制限されるような状況となり、必要なシステムのみを稼働させて不要なシステムを不稼働としたい場合など、状況に応じた適切な稼働対応を図りたい場合に、搬送ラインを途中でショートカットして対応することを踏まえて検討する場合も多い。しかし、従来の搬送ラインでは、特に平面空間での仕分け装置は水平分岐装置など大掛かりな装置を用いることとなり、スペースの捻出が難しく、コストも高くなる場合が多い。
【0005】
この発明は、仕分けコンベヤシステムをコンパクトで容易に設置および変更することができ、効率よく運用することができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様による仕分けコンベヤシステムは、搬送物を載置して第1の方向に搬送する上流側コンベヤと、前記上流側コンベヤで第1の方向に搬送された前記搬送物を受領して当該搬送物の行先に応じて当該搬送物を第2の方向または第2の方向の反対向きの第3の方向に選択的に搬送する仕分けコンベヤと、前記仕分けコンベヤの第2の方向に連接して搬送物を前記仕分けコンベヤから離れる方向に搬送する第1の下流側コンベヤと、前記仕分けコンベヤの第3の方向に連接して搬送物を前記仕分けコンベヤから離れる方向に搬送する第2の下流側コンベヤと、を有すること、を特徴とする。かかる構成により、仕分けコンベヤシステムを容易に設置および変更することができ、効率よく運用することができる。
【0007】
本発明の第2の態様による仕分けコンベヤシステムは、第1の態様による仕分けコンベヤシステムにおいて、前記仕分けコンベヤで受領した前記搬送物を選択的に前記上流側コンベヤに戻す戻し機構と、前記戻し機構によって前記搬送物が前記仕分けコンベヤから前記上流側コンベヤに戻された場合に前記上流側コンベヤを前記第1の方向と逆方向に動作させる上流側コンベヤ逆転機構と、を有すること、を特徴とする。かかる構成により、何らかの異常などの場合に、仕分けコンベヤに載置された搬送物を、上流側コンベヤに戻し、さらに上流側コンベヤの上流側に戻すことでより仕分けミスを低減できる。
【0008】
本発明の第3の態様による仕分けコンベヤシステムは、第1の態様による仕分けコンベヤシステムにおいて、前記上流側コンベヤの下流側端部は前記仕分けコンベヤよりも高い位置にあること、を特徴とする。かかる構成により、円滑かつ確実な動作を実現することができる。
【0009】
本発明の第4の態様による仕分けコンベヤシステムは、第1ないし第3のいずれかの態様による仕分けコンベヤシステムにおいて、前記搬送物に付随する行先識別情報に基づいて前記仕分けコンベヤの搬送向きを制御する制御装置をさらに有すること、を特徴とする。かかる構成により、作業効率の向上を図ることができる。
【0010】
本発明の第5の態様による仕分けコンベヤシステムは、第1ないし第4のいずれかの態様による仕分けコンベヤシステムにおいて、前記上流側コンベヤと前記搬送物との接触部における摩擦係数が、前記仕分けコンベヤと前記搬送物との接触部における摩擦係数よりも大きいこと、を特徴とする。かかる構成により、上流側コンベヤから仕分けコンベヤへの搬送物の移送を円滑かつ確実に実現することができる。
【0011】
本発明の第6の態様による仕分けコンベヤシステムは、第1ないし第5のいずれかの態様による仕分けコンベヤシステムにおいて、前記仕分けコンベヤの前記上流側コンベヤの反対側に配置されて前記搬送物の飛び出しを抑制する抑止部材をさらに有すること、を特徴とする。かかる構成により、仕分けコンベヤから搬送物が飛び出すことを抑制できる。
【0012】
本発明の第7の態様による仕分けコンベヤシステムは、第6の態様による仕分けコンベヤシステムにおいて、前記抑止部材は、前記仕分けコンベヤに連動して前記仕分けコンベヤの機能を補助して前記搬送物を前記第2の方向または前記第3の方向に選択的に搬送するコンベヤ機能を有すること、を特徴とする。かかる構成により、仕分けコンベヤによる搬送物を円滑に振り分けて下流側に搬送することができる。
【0013】
本発明の第8の態様による仕分けコンベヤシステムは、第1ないし第7のいずれかの態様による仕分けコンベヤシステムにおいて、前記上流側コンベヤ、前記仕分けコンベヤ、前記第1の下流側コンベヤおよび前記第2の下流側コンベヤのうち少なくとも一つがベルトコンベヤであることを特徴とする。かかる構成により、空港向けの搬送仕分けシステムでなどで多く使用されているベルトコンベヤを用いて仕分けコンベヤシステムを実現することができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、仕分けコンベヤシステムを容易に設置および変更することができ、効率よく運用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態に係る仕分けコンベヤシステムの平面図。
図2図1および図3の仕分けコンベヤシステムのII-II線矢視側面断面図。
図3図1および図2の仕分けコンベヤシステムのIII-III線矢視正面断面図。
図4】本発明の第2の実施形態に係る仕分けコンベヤシステムの側面断面図。
図5】本発明の第3の実施形態に係る仕分けコンベヤシステムの平面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る仕分けコンベヤシステムについて説明する。ここで、同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
【0017】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る仕分けコンベヤシステムの平面図である。図2図1および図3の仕分けコンベヤシステムのII-II線矢視側面断面図であり、図3図1および図2の仕分けコンベヤシステムのIII-III線矢視正面断面図である。
【0018】
この実施形態に係る仕分けコンベヤシステムは、上流側コンベヤ11と、仕分けコンベヤ12と、第1の下流側コンベヤ13と、第2の下流側コンベヤ14と、制御装置15とを有する。上流側コンベヤ11と、仕分けコンベヤ12と、第1の下流側コンベヤ13と、第2の下流側コンベヤ14は、たとえば、ベルトコンベヤまたはローラコンベヤである。
【0019】
上流側コンベヤ11は、その上に載置された搬送物L1を矢印Aの方向(第1の方向、X方向)に搬送するように構成されている。第1の下流側コンベヤ13は、その上に載置された搬送物L2を矢印Bの方向(第2の方向、-Y方向)に搬送するように構成されている。第2の下流側コンベヤ14は、その上に載置された搬送物L3を矢印Cの方向(第3の方向、Y方向)に搬送するように構成されている。矢印Cの方向は矢印Bの方向の反対向きである。仕分けコンベヤ12は、制御装置15の制御により駆動部(図示せず)を切り替えることによって、搬送物L4を矢印Bの方向にも矢印Cの方向にも搬送できるように構成されている。
【0020】
第1の下流側コンベヤ13、仕分けコンベヤ12、第2の下流側コンベヤ14は、その順に直線的に並べられていて、これらのコンベヤ13,12,14の搬送面の高さ(Z方向位置)はほぼ同じである。
【0021】
上流側コンベヤ11は、それによって搬送される搬送物L1が仕分けコンベヤ12の横(-X側)の辺に直角に向かうように配置されている。上流側コンベヤ11の搬送面の高さは仕分けコンベヤ12の搬送面の高さよりも段差hだけ高い。
【0022】
上流側コンベヤ11によって搬送された搬送物は、上流側コンベヤ11の下流端部でX方向の所定の速度をもって、段差を落下しながら仕分けコンベヤ12に向かう。その搬送物は、仕分けコンベヤ12の搬送面に落下した後にX方向に若干滑り、その後、仕分けコンベヤ12によってY方向または-Y方向に搬送される。このように、仕分けコンベヤ12の上で搬送物がX方向に適当に滑り、しかもその後、仕分けコンベヤ12の駆動によって搬送物をY方向または-Y方向に搬送することを実現するために、仕分けコンベヤ12と搬送物との接触面の摩擦が、X方向には小さく、Y方向または-Y方向には大きいことが望ましい。また、仕分けコンベヤ12と搬送物との接触面の摩擦係数が、上流側コンベヤ11と搬送物との接触面の摩擦係数よりも小さいことが好ましい。
【0023】
仕分けコンベヤ12の横の上流側コンベヤ11の方向の反対側(X側)の辺に沿って抑止部材16が配置されている。抑止部材16は、たとえば、金属製もしくはプラスチック製の壁、または柵、または網などである。この抑止部材16により、上流側コンベヤ11によってX方向に搬送されて仕分けコンベヤ12に到達した搬送物L4が、さらにX方向に仕分けコンベヤ12を通り越して落下してしまうのを防ぐことができる。
【0024】
各搬送物L1,L2,L3,L4にはそれぞれの行き先を示す行先識別情報を表示するバーコード、RFタグ、ICチップなどが取り付けられている。仕分けコンベヤ12の近傍にこれらの行先識別情報を読み取るセンサ(図示せず)が配置されている。センサが行先識別情報を自動的に読み取ることにより、制御装置15が仕分けコンベヤ12の駆動方向を判断して、仕分けコンベヤ12の駆動方向が切り替えられるように構成されている。行先識別情報として、各搬送物L1,L2,L3,L4自体の形状、寸法、重量、放射線量、電磁波強度などを用いて、たとえば、規格外の搬送物や危険物を他の搬送物から分離することもできる。
【0025】
上記説明では、上流側コンベヤ11の搬送方向(矢印Aの方向)と、第1の下流側コンベヤ13の搬送方向(矢印Bの方向)および第2の下流側コンベヤ14の搬送方向(矢印Cの方向)とがそれぞれほぼ90度であるとしたが、この発明はそのような角度に限定されるものではない。
【0026】
また、上記説明では、第1の下流側コンベヤ13、仕分けコンベヤ12、第2の下流側コンベヤ14が直線的に並べられているものとしたが、これは必須要件ではない。第1の下流側コンベヤ13および第2の下流側コンベヤ14は、仕分けコンベヤ12から受け取った搬送物を仕分けコンベヤ12から離れる方向にさらに搬送するものであればよい。
【0027】
以上説明したように、この実施の形態によれば、仕分けコンベヤシステムを容易に設置および変更することができ、効率よく運用することができる。
【0028】
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る仕分けコンベヤシステムの側面断面図である。このコンベヤシステムの平面図は省略するが、第1の実施形態を示す図1とほぼ同様である。
【0029】
この第2の実施形態では、上流側コンベヤ11と、仕分けコンベヤ12と、第1の下流側コンベヤ13と、第2の下流側コンベヤ14の搬送面の高さがほぼ共通であって、段差h(図2図3)がない。また、仕分けコンベヤ12に載置された搬送物L4を上流側コンベヤ11に押し戻すための戻し機構20が設置されている。さらに、上流側コンベヤ11は上流側コンベヤ逆転機構(図示せず)を備えている。これにより、上流側コンベヤ11の上の搬送物L1を矢印Aの方向(X方向)に搬送可能であるのみならず、上流側コンベヤ逆転機構の切り替えによって、矢印Aの方向の逆の方向(-X方向)に搬送することも可能である。
【0030】
この第2の実施形態で、通常運転時は、第1の実施形態(図1ないし図3参照)と同様に、上流側コンベヤ11によって矢印Aの方向(X方向)に搬送された搬送物は、仕分けコンベヤ12に載置される。その後、仕分けコンベヤ12によって、矢印Bの方向(-Y方向)または矢印Cの方向(Y方向)に搬送され、さらに、第1の下流側コンベヤ13または第2の下流側コンベヤ14によって、仕分けコンベヤ12から離れる方向に搬送される。
【0031】
この第2の実施形態で、何らかの異常などにより、仕分けコンベヤ12に載置された搬送物を上流側コンベヤ11に戻し、さらに上流側コンベヤ11の上流側に戻す必要が生じることがありうる。その場合に、戻し機構20が動作して、仕分けコンベヤ12に載置された搬送物が上流側コンベヤ11に戻される。そのとき、上流側コンベヤ逆転機構によって上流側コンベヤ11の駆動方向が切り換えられて、上流側コンベヤ11に載置された搬送物は上流側コンベヤ11の上流側に戻される。
【0032】
戻し機構20は、たとえば、図4に示すように、仕分けコンベヤ12の上方に配置されて、仕分けコンベヤ12に載置された搬送物L4を-X方向に押して、上流側コンベヤ11に載置された状態まで移動させることができるものである。
【0033】
他の戻し機構の例として、仕分けコンベヤ12の駆動装置を切り替えることにより、仕分けコンベヤ12に載置された搬送物L4をY方向、-Y方向のほか、-X方向にも移動させることができるような構造の仕分けコンベヤ12を用いることもできる。
【0034】
上述の戻し機構20の駆動または仕分けコンベヤ12の駆動装置の切り替えや、上流側コンベヤ逆転機構の動作は、制御装置15によって制御することができる。
【0035】
この第2の実施形態では、上流側コンベヤ11と仕分けコンベヤ12の搬送面の高さが同じであって段差dがないので、通常運転時に上流側コンベヤ11から搬送された搬送物を仕分けコンベヤ12に移載するために、搬送物が仕分けコンベヤ12の上で矢印Aの方向(X方向)に滑りやすいことが特に望ましい。
【0036】
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第3の実施形態に係る仕分けコンベヤシステムの平面図である。
【0037】
この第3の実施形態は第1の実施形態の変形であって、第1の実施形態の抑止部材16に代えて縦型コンベヤ(抑止部材)30が設置されている。縦型コンベヤ30は、第1の実施形態の抑止部材16と同様に、仕分けコンベヤ12の横の上流側コンベヤ11の方向の反対側(X側)の辺に沿って配置されている。
【0038】
さらに、縦型コンベヤ30は、仕分けコンベヤ12の動作に連動して、仕分けコンベヤ12が搬送物L4を搬送する方向と同じ方向(Y方向または-Y方向)に搬送物L4を搬送するように動作する。
【0039】
この縦型コンベヤ30により、第1の実施形態の抑止部材16と同様に、上流側コンベヤ11によってX方向に搬送されて仕分けコンベヤ12に到達した搬送物L4が、さらにX方向に仕分けコンベヤ12を通り越して落下してしまうのを防ぐことができる。さらに、縦型コンベヤ30は、仕分けコンベヤ12の機能を補助して、縦型コンベヤ30に接触した搬送物L4を円滑にY方向または-Y方向振り分けて搬送することができる。
【0040】
なお、上記説明では第1の実施形態の抑止部材16に代えて縦型コンベヤ30を設置するものとしたが、第2の実施形態の抑止部材16に代えて縦型コンベヤ30を設置することもできる。
【0041】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0042】
11…上流側コンベヤ
12…仕分けコンベヤ
13…第1の下流側コンベヤ
14…第2の下流側コンベヤ
15…制御装置
16…抑止部材
20…戻し機構
30…縦型コンベヤ(抑止部材)
図1
図2
図3
図4
図5