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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-22
(45)【発行日】2023-05-30
(54)【発明の名称】籾摺選別機
(51)【国際特許分類】
   B02B 7/00 20060101AFI20230523BHJP
   B02B 5/02 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
B02B7/00 102
B02B5/02 103
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021166160
(22)【出願日】2021-10-08
(62)【分割の表示】P 2019096055の分割
【原出願日】2019-05-22
(65)【公開番号】P2022000307
(43)【公開日】2022-01-04
【審査請求日】2021-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】丸岡 政司
(72)【発明者】
【氏名】清家 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】竹川 和弘
(72)【発明者】
【氏名】上甲 幸司
(72)【発明者】
【氏名】加藤 武史
(72)【発明者】
【氏名】岩井 通和
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】特許第7017153(JP,B2)
【文献】特開2019-037935(JP,A)
【文献】特開2010-227909(JP,A)
【文献】特開2010-184223(JP,A)
【文献】特開2010-234172(JP,A)
【文献】特開2005-144401(JP,A)
【文献】特開2007-190465(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106890693(CN,A)
【文献】特開2008-55279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02B 7/00
B02B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体に籾摺装置(2)、風選部(3)、揺動選別装置(6)を配置し、
前記籾摺装置(2)で籾摺りされた混合米を揚穀する混合米昇降機(4)を設け、
前記揺動選別装置(6)で選別された玄米を揚穀する仕上米昇降機(7)を設けた籾摺選別機において、
前記混合米昇降機(4)の下部に、噴風方向を前記混合米昇降機(4)の底部に向けて噴風するエアノズル(40)を設け、
前記仕上米昇降機(7)の下部に、噴風方向を前記仕上米昇降機(7)の底部に向けて噴風するエアノズル(46)を設け、
前記混合米昇降機(4)側の前記エアノズル(40)又は前記仕上米昇降機(7)側の前記エアノズル(46)の一方へ、単一のコンプレッサ(41)からのエアを供給すべく切り換わる切換手段(51)を備え、前記切換手段(51)を切換操作する切換操作手段(68)を設けたことを特徴とする籾摺選別機。
【請求項2】
前記切換操作手段(68)は中央位置から左右方向へ往復回動して前記切換手段(51)を切り換える構成とし、左右方向の一方を前記混合米昇降機(4)側の前記エアノズル(40)への供給位置に、他方を前記仕上米昇降機(7)側の前記エアノズル(46)への供給位置に設定してなる請求項1に記載の籾摺選別機。
【請求項3】
正面視において前記籾摺装置(2)と前記揺動選別装置(6)の間に各種操作スイッチを備えた操作盤(62)を配置し、前記切換操作手段(68)を前記操作盤(62)と前記籾摺装置(2)の間に配置し、前記混合米昇降機(4)側の前記エアノズル(40)への前記切換操作手段(68)の切換位置を前記籾摺装置(2)側に、前記仕上米昇降機(7)側の前記エアノズル(46)への前記切換操作手段(68)の切換位置を前記揺動選別装置(6)側にそれぞれ設定してなる請求項2に記載の籾摺選別機。
【請求項4】
循環・排出切換弁(59)が排出側にあって仕上げ玄米を前記仕上米昇降機(7)を経て機外に排出する通常運転工程と、前記循環・排出切換弁(59)が循環側に切り換わり残籾を脱ぷし所定時間後に循環側から排出側に切り換わって仕上げ玄米を前記仕上米昇降機(7)を経て機外に排出する残米処理工程とを備え、前記残米処理工程中及び前記残米処理工程から前記循環・排出切換弁(59)を排出側に切り換えて所定時間に渡り前記混合米昇降機(4)側の前記エアノズル(40)にエア供給し、該所定時間経過後には前記仕上米昇降機(7)側の前記エアノズル(46)にエア供給すべく構成した請求項1に記載の籾摺選別機。
【請求項5】
機体停止後再起動し前記混合米昇降機(4)側及び/又は前記仕上米昇降機(7)側の前記エアノズル(40,46)にエア供給する再清掃モードを備えた請求項1~請求項4のいずれか一に記載の籾摺選別機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、籾摺選別機に関し、特に籾と玄米を比重選別する多段構成の揺動選別板に搬送する搬送装置、及び機外取出する搬送装置の残米処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来籾摺選別機において、混合米揚穀機内底部に残留した籾や玄米などの混合米を除去するため、噴風口を混合米揚穀機内の底部に向けたエアノズルを設け、さらに、玄米揚穀機内の底部に残留した玄米などを除去するため、噴風口を玄米揚穀機内の底部に向けたエアノズルを設ける構成がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-55280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の構成によると、エアノズルの噴風によって混合米揚穀機及び玄米揚穀機の各底部に残留しようとする籾や玄米を除去することができる。
【0005】
しかしながら、混合米揚穀機内の底部に向けたエアノズルへエア供給するコンプレッサと玄米揚穀機内の底部に向けたエアノズルへエア供給するコンプレッサをそれぞれ異なる位置に配置するものであるから、エアの供給を各別の操作によって行う必要があり、操作が容易でない欠点がある。
【0006】
本発明は、上記の欠点に鑑み、エア供給の切換操作の容易化を図り、効率よく残米を除去することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
【0008】
請求項1に係る発明は、
機体に籾摺装置(2)、風選部(3)、揺動選別装置(6)を配置し、
前記籾摺装置(2)で籾摺りされた混合米を揚穀する混合米昇降機(4)を設け、
前記揺動選別装置(6)で選別された玄米を揚穀する仕上米昇降機(7)を設けた籾摺選別機において、
前記混合米昇降機(4)の下部に、噴風方向を前記混合米昇降機(4)の底部に向けて噴風するエアノズル(40)を設け、
前記仕上米昇降機(7)の下部に、噴風方向を前記仕上米昇降機(7)の底部に向けて噴風するエアノズル(46)を設け、
前記混合米昇降機(4)側の前記エアノズル(40)又は前記仕上米昇降機(7)側の前記エアノズル(46)の一方へ、単一のコンプレッサ(41)からのエアを供給すべく切り換わる切換手段(51)を備え、前記切換手段(51)を切換操作する切換操作手段(68)を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記切換操作手段68は中央位置から左右方向へ往復回動して前記切換手段51を切り換える構成とし、左右方向の一方を前記混合米昇降機4側の前記エアノズル40への供給位置に、他方を前記仕上米昇降機7側の前記エアノズル46への供給位置に設定してなる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、正面視において前記籾摺装置2と前記揺動選別装置6の間に各種操作スイッチを備えた操作盤62を配置し、前記切換操作手段68を前記操作盤62と前記籾摺装置2の間に配置し、前記混合米昇降機4側の前記エアノズル40への前記切換操作手段68の切換位置を前記籾摺装置2側に、前記仕上米昇降機7側の前記エアノズル46への前記切換操作手段68の切換位置を前記揺動選別装置6側にそれぞれ設定する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、循環・排出切換弁59が排出側にあって仕上げ玄米を前記仕上米昇降機7を経て機外に排出する通常運転工程と、前記循環・排出切換弁59が循環側に切り換わり残籾を脱ぷし所定時間後に循環側から排出側に切り換わって仕上げ玄米を前記仕上米昇降機7を経て機外に排出する残米処理工程とを備え、前記残米処理工程中及び前記残米処理工程から前記循環・排出切換弁59を排出側に切り換えて所定時間に渡り前記混合米昇降機4側の前記エアノズル40にエア供給し、該所定時間経過後には前記仕上米昇降機7側の前記エアノズル46にエア供給すべく構成した。
【0012】
請求項5に記載の構成は、請求項1~請求項4のいずれか一に記載の発明において、機体停止後再起動し前記混合米昇降機4側及び/又は前記仕上米昇降機7側の前記エアノズル40,46にエア供給する再清掃モードを備えた。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、混合米昇降機4側のエアノズル40又は仕上米昇降機7側のエアノズル46の一方へエア供給すべく切り換わる切換手段51を備え、この切換手段51を切換操作する切換操作手段68を設けるものであるから、混合米昇降機4及び仕上米昇降機7の残米を効率的に除去処理できる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の効果に加え、切換操作手段68は左右往復回動操作によるもので操作し易い。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の効果に加え、操作切換手段68は操作盤62の近傍にあって操作し易い。しかも、混合米昇降機4側のエアノズル40への切換操作手段68の切換位置を籾摺装置2側に、仕上米昇降機7側のエアノズル46への切換操作手段68の切換位置を揺動選別装置6側にそれぞれ設定するから切換操作の際に誤認が少ない。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の効果に加え、籾摺選別運転の経過に適切に対応して残米処理を行うことができる。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1~請求項4に記載の効果に加え、一旦機体を停止して再起動させることで効率的に残米を除去できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】籾摺選別機の正面側斜視図
図2】籾摺選別機の内部構成の正面図
図3】揺動選別板の選別分布状況
図4】揺動選別装置の正面図(a)および側面図(b)
図5】籾玄米分離体の斜視図
図6】混合米分配部の部分矢視図を含む内部透視正面図
図7】異物受の分解斜視図(a)および要部側面図(b)
図8】伝動状態及び圧搾空気分配接続状態を示す図
図9】混合米移送樋及び混合米昇降機の平断面図(a)および混合米移送樋及び第2エアノズル装着状況を示す背断面図(b)
図10図9(a)A-Aで示す混合米昇降機の下部の断面図
図11】エアノズルへの接続ホース配索を示す正面図(a)、左側面図(b)及び混合米移送樋の昇降機接続部の平面図(c)
図12】(a)操作盤周辺の上面斜視図、(b)操作盤周辺の正面図
図13】操作レバー他主要各部の連動構成を示す斜視図
図14】制御ブロック図
図15】フローチャート
図16】タイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態につき、図面に基づき説明する。
【0020】
まず、本発明の適用対象である籾摺選別機の全体について説明する。
【0021】
籾摺選別機1は、図1に示すように、機体正面側左端の籾摺装置2と、籾殻ダクト3aを備える風選部3と、その後部に配置の混合米昇降機4および混合米タンク5と、この混合米タンク5を後部に受ける前後に長い揺動選別装置6と、その側方の仕上米昇降機7とを備えて構成される。
【0022】
籾摺選別機1の内部構成は、図2の正面図に示すように、籾を収容する籾ホッパ2aをロール型籾摺装置2の上方に配置し、この籾摺装置2から脱ぷ穀粒を風選部3により風選処理して分離した籾殻を籾殻ダクト3aから排出するとともに、風選穀粒(籾と玄米との混合米)を混合米昇降機4により混合米タンク5に貯留し、この混合米を供給調節可能な混合米タンク5から、揺動選別装置6の選別始端部H側に供給し、この揺動選別装置6の左右方向の揺動動作によって揺上げ側に玄米を比重選別し、この玄米の選別領域Aに合わせて選別終端側Tに可動玄米仕切板8を配置することによって選別玄米を仕切り、仕上米昇降機7に至る排出路9を経て仕上玄米として排出する(図3)。
【0023】
その一方で、揺動選別装置6の揺下げ側に選別される籾は、その籾領域Bに合わせて可動籾仕切板10を配置することにより、籾領域Bの選別籾をスロワ11に至る再籾摺路12を経て再び籾摺装置2に還元供給し、残余の混合米領域Cに選別される混合米は、混合米昇降機4に至る再選別路13を経て再び揺動選別装置6に循環供給する。このようにして、籾摺作業の進行とともに玄米を選別して玄米領域Aから仕上米昇降機5によって仕上玄米として排出する。
【0024】
揺動選別装置6について詳細に説明する。図4の正面図(a)および側面図(b)に示すように、前後に長い揺動選別板14を両側板14a,14bによって多段に固定した選別部と、その上部背面側で混合米を受けて各揺動選別板14に分配供給する分配用受部15からなる混合米分配部とを一体に構成し、揺下側となる左の側板14aには、籾領域Bの選別籾を再籾摺路12に導く籾玄米分離体16を備える。
【0025】
揺動選別装置6を構成する多段構成の揺動選別板14は、それぞれに選別用の凹部14cを多数形成しており、全体を左右方向の右側が高く傾斜するとともに選別始端側Hの後端部を高くして分配用受部15から混合米を受けつつ左右に傾斜揺動することにより、それぞれの前端部を選別終端側Tとして穀粒が比重選別される。揺動選別板14の揺上げ側には玄米層の玄米領域A、揺下げ側には籾層の籾領域B、中間部には混合米層の混合米領域Cが形成される。
【0026】
そして、揺動選別装置6の揺動選別板14毎に籾領域Bの選別終端側Tの側部に籾領域Bの籾を取り出す籾案内口17を設け、該籾案内口17の側方に対向する位置に、箱型状の籾玄米分離体16を側板14aを介して取付ける。籾玄米分離体16には各揺動選別板14それぞれの籾領域Bの籾が籾案内口17を通過して流入し、そこで籾に混じる玄米を分離し、前記再籾摺路12に籾を案内し、再選別路13に玄米を案内する構成である。
【0027】
籾玄米分離体16内には、籾に混じる玄米を漏下する網目体である目抜孔を多数形成した多孔板16aを揺動選別板14の段数分設ける。各多孔板16aの下方には、それぞれ漏下選別された玄米を受ける玄米案内板16bを設ける。すなわち、多孔板16aと玄米案内板16bを上下方向に交互に配置する構成である。
【0028】
玄米案内板16bの玄米排出側には、各玄米案内板16bから排出した玄米が一括して通過案内する玄米案内通路18を設け、この玄米案内通路18を前記再選別路13に連通する。また、各段の多孔板16aを漏下しなかった籾を一括して通過案内する籾案内通路19を設け、籾案内通路19と再籾摺路12を連通する。
【0029】
この実施の形態の玄米案内通路18は玄米案内板16bの側方に配置し、籾案内通路19は多孔板16aの前側に配置している。
【0030】
各多孔板16aと玄米案内通路18とを籾仕切壁16Sで仕切り、玄米案内板16bと玄米案内通路18は連通する構成とし、各多孔板16aと籾案内通路19とを連通し、玄米案内板16bと籾案内通路19とを玄米仕切壁16Gで仕切る構成である。すなわち、多孔板16a、玄米案内板16b、籾案内通路19、玄米案内通路18、籾仕切壁16S、玄米仕切壁16Gが籾玄米分離体16の箱体内に設けられている。
【0031】
多段の揺動選別板14毎に設けた籾案内口17から籾領域Bの籾が籾玄米分離体16の多孔板16aに流入する。多孔板16aにより混入している玄米が漏下し、多孔板16a上に残った籾は籾仕切壁16Sにより玄米案内通路18への流入を阻止されつつ籾案内通路19に流入し、再籾摺路12に落下して案内される。また、多孔板16aを漏下した玄米は玄米案内板16bに落下して供給され、玄米仕切壁16Gにより籾案内通路19への流入を阻止されつつ玄米案内通路18に入り、落下して再選別路13に案内される。本構成により、籾領域Bから取り出された籾に混じる玄米を各段毎の選別によって滞留無しに精度良く選別することができる。
【0032】
この場合において、籾玄米分離体16を側板14aの外側に沿って設け、前後方向に長い多孔板16aによる長い選別行程を形成することにより籾と玄米の選別精度を向上することができるため、籾摺装置2に戻る玄米量が低減し、二度摺りによる肌ずれ玄米の量を低減することができる。また、選別された玄米は再選別路13を介して迅速な再選別処理が可能となる。
【0033】
また、各玄米案内板16bは、籾案内口17の多孔板16aの下方で玄米を玄米案内通路18側に送出する傾斜角度を設けることにより、多孔板16aから受けた漏下選別穀粒が迅速に案内されて滞留のない効率のよい再選別が可能となる。また、多孔板16aは揺動選別板14と平行する姿勢で設けており、揺動選別板と同様に前後方向に前下がり傾斜する構成のため、籾を円滑に籾案内通路19に排出できる。
【0034】
また、玄米案内通路18の下端に揺動選別板14の下方を傾斜して設ける再選別連通部18aを接続し、再選別連通部18aと再選別路13に連通することにより、籾案内通路19の後方に再選別連通部18aを設けることとなり、籾玄米分離体16で分離した籾と玄米のそれぞれの搬送行程を簡潔に構成することができる。
【0035】
前記分配用受部15は、混合米タンク5の下方に設けられ、混合米タンク5からの混合米を広幅に形成した移送樋部15aを経て多段揺動選別板14の背面側から各段に分配する分配樋14dに供給するものである。図6の部分矢視図を含む透視正面図に示す分配用受部15には、混合米に混在する長尺異物Dを分離するため、目抜孔20aを形成した受部多孔板20を横姿勢に設け、その排出端に臨んで長尺異物Dを側方に排出するための側部排出口21を形成している。受部多孔板20の排出端から側部排出口21までの間には、混合米を漏下して最上段の揺動選別板14に供給する目抜孔22aを形成した選別部多孔板22を設ける。目抜孔22aは少なくとも受部多孔板20の排出端側に全幅に亘って形成する。受部多孔板20からほぼ大部分の混合米は移送樋部15aに漏下し分配樋14dに向け移送されるもので、該移送樋部15aには移送ラックを適宜に形成してもよい。
分配用受部15の揺下側には前記分配樋14dから各段の揺動選別板14への流入量が均一化できるように流量調節用の均し弁23を設ける。また、後続の選別部多孔板22は短区間であるが側部排出口21に向けやや上り傾斜として長尺異物Dの移送を遅らせながら残留する混合米を漏下させるものである。
【0036】
上記構成の受部多孔板20は、混合米タンク5から受けた混合米を揺動動作によって下方の混合米流下板15aに漏下することによって各揺動選別板14に分配供給し、また、受部多孔板20に残留された混合米中の長尺異物Dは揺動によってその終端側に移送される。この長尺異物Dは更に選別部多孔板22に移動し、長尺異物Dに混じる混合米を漏下して最上段の揺動選別板14に供給する一方、長尺異物Dは、側部排出口21から排出される。したがって、受部多孔板20と選別部多孔板22とによる簡易な構成により、藁屑等の長尺異物Dを順次排出することができる。
【0037】
この場合において、最上段の揺動選別板14と対向する位置に選別部多孔板22を配置することにより、特段の案内部材を要することなく、混合米を揺動選別板14に供給することができる。また、選別部多孔板22は、側部排出口21まで昇り傾斜に形成することにより長尺異物Dの移動が抑制されて混合米を確実に漏下することができる。
【0038】
側部排出口21からの長尺異物Dを受ける異物受21Dは、図7の分解斜視図(a)および要部側面図(b)に示すように、側部排出口21の直下位置で揺動選別板14の背面側を覆う外装カバー24の張出部24aに形成した開口に開放可能に受板部24bを設けて構成する。すなわち、受板部24bが外装カバー24の一部を形成している。
【0039】
この異物受21Dは、蝶番等により受板24bを開放可能に軸支することにより、閉鎖時は外部からの異物侵入を防止するとともに、混合米分配部に受けた混合米から分離された長尺異物Dを側部排出口21から受けて貯留する。この貯留異物Dは、機体の側方位置で受板部24bを回動して開放操作することにより、受板部24bが傾斜ガイドとなって機外に落下排出されることから、作業者が貯留異物Dに触れることなく、下方配置の収容部材(図示せず)に収容することができる。
【0040】
この場合において、張出部24aに形成した開口を囲む仕切24cを設けることにより、受板部24bに受けた異物Dの散乱を防止することができる。
【0041】
モータ25による籾摺選別機各部の伝動構成(図8)は、モータ25から第1ベルト26を介して籾摺装置2の籾摺ロール2b,2bを軸支するロール軸2cを伝動し、このロール軸2cから第2ベルト27を介して、摺出米移送棚28揺動軸28a、混合米昇降機4連動軸4a、二番ラセン29軸、及び揺動選別装置6連動軸等を伝動する。前記昇降機4連動軸4aから第3ベルト30を介して、混合米昇降機4連動軸4aと、混合米ラセン31軸を伝動し、前記二番ラセン29軸から第4ベルト32を介して、吸引ブロワ3bのファン3c軸を伝動し、前記揺動選別装置6連動軸6aから第5ベルト33を介して揺動クランク軸6bを伝動し、第6ベルト34を介して仕上米昇降機7軸を伝動する形態である。
【0042】
次いで、図9,10に基づき、混合米移送構成と残米処理構成について説明する。前記混合米ラセン31は、混合米移送樋35内に配置され、前記籾摺装置2の摺出米移送棚28から流下する摺出米と前記再選別路13の混合米を受けて前記混合米昇降機4に移送する構成としている。複数のバケット4b,4b…を無端ベルト4cに装着し、上下のプーリ4u,4d間に巻回した混合米昇降機4は、籾摺選別機1の機体後部であって、風選部3の後方に立設される。そして、前記混合米移送樋35の移送終端側を混合米昇降機4の下端側に接続している。この混合米移送樋35の接続部35aは、前記バケット4b,4b…の穀粒掬い上げ側(下降工程側)に固定され、混合米移送樋35内を混合米ラセン31の回転で移送された混合米は、混合米昇降機4の下端側壁への連通開口部から昇降機4の下部に流下案内される構成としている。
【0043】
混合米移送樋35の搬送方向に沿って開閉弁36を備え、混合米移送樋35の底部を開閉可能に構成され、この移送樋35の底部にたまる残米を排出できる。開閉弁36の下方には、排出された残米を受ける残米受部としての残米受ボックス37を備える。
【0044】
なお、混合米昇降機4は、籾摺選別機1の機体に対して前記第2ベルト27の配設空間をおいて後方に、即ち機体背面を覆う背面カバー38よりも適宜間隔後方に立設されており、混合米移送樋35の前記接続部35aである移送樋終端側も機体よりも後方に位置するものとなっており、前記混合米移送樋35に設ける底部開口及びこれに対応する開閉弁36は、機体内側の区間に配設される構成である。
【0045】
そして、前記混合米昇降機4の下部に第1エアノズル40を配置している。第1エアノズル40は図9,10に示すように、前記混合米移送樋35を接続する側とは反対側の側壁に取り付けるもので、該第1エアノズル40の噴風方向(ハ)は、混合米昇降機4の底部に向かう斜め下方方向に設定されている。なお、この第1エアノズル40には、籾摺選別機1機体前方に設置したコンプレッサ41から圧搾空気が接続ホース42を介して供給される構成である。
【0046】
上記のように、第1エアノズル40を設けるものであるから、籾摺選別運転終了後に混合米昇降機4の底部の残米をノズルからのエア噴出によって跳ね上げ、バケット4b,4b…による掬い上げを効率良く行える。
【0047】
また、前記混合米移送樋35の混合米昇降機4との接続部35aに第2エアノズル43を設けている。第2エアノズル43は、混合米移送樋35の上壁部に装着され、ノズル噴風方向を混合米ラセン31による移送方向(ロ)とは逆の移送上手方向に向けて設けてある。なお、第2エアノズル43の支持体44は、ベースプレート44aとノズル装着面44bを有した上方膨出状部44cとからなり、混合米移送樋35の接続部35a上壁部に形成した孔部に対応させて装着している。ノズル装着面44bは水平面と角度αを有して第2エアノズル43の噴風方向(イ)を決定している。
【0048】
このように、第2エアノズル43を設けるから、籾摺選別運転終了後、混合米ラセン31と混合米昇降機4を駆動させた状態で、開閉弁36を開き、第2エアノズル43からエア噴出させることにより、混合米移送樋35の移送終端側に移送されようとする混合米を開閉弁36による開口部から残米受ボックス37に回収できる。混合米移送樋35の接続部35aには開閉弁36を構成しないものであるから、第2エアノズル43による移送方向とは逆の方向に残米をエア噴出によって開閉弁36の存在する箇所へ移動させることができ、残米を可及的に少なくできる。
【0049】
さらに、前記混合米移送樋35の始端側に混合米移送方向に向けて第3エアノズル45、仕上米昇降機7の下部に第4エアノズル46を設ける。第3エアノズル45は、混合米移送樋35内の残米の開閉弁36から下方への排出を促進する。また、機体前面に装着する点検用蓋47を利用して装着するから、点検交換作業を容易に行える。ベースプレート48aとノズル装着面48bを有した支持部48を装着している。そして、第4エアノズル46は、仕上米昇降機7の底部の残米を跳ね上げてバケットの掻き揚げ効率を高める。
【0050】
前記コンプレッサ41は籾摺選別機1機体の前側に設置するなどし、機体正面側の前面カバー49に、このコンプレッサ41にエアフィルタ50、エアバルブ51を直列に接続する。エアの供給停止を切り替えるエアバルブ51から2つに分岐して第1接続ホース42a、第2接続ホース42bを接続し、このうち、第1接続ホース42aは、途中分岐部を介して前記第3エアノズル45及び第4エアノズル46に接続される。一方第2接続ホース42bは、機体背面に延長されて前記第1エアノズル40及び第2エアノズル43に接続している。なお、エアバルブ51は切換手段の一形態であるが、後述のように電磁操作の方向制御弁形態としている。
【0051】
前記風選部3の正面に操作レバー55が設けられ、左右方向のガイド溝56に沿って往復操作自在に設けられている。
操作レバー55をガイド溝56の左側端部の第1操作位置に操作すると、始動/停止状態にあって、籾シャッタ弁57を閉状態、揺動駆動装置58を切り状態、循環・排出切換弁59は循環状態に切り替わり、「始動/停止」ランプL1が点灯する。また、操作レバー55をガイド溝56の左右方向中間部の第2操作位置に切り替えると、籾シャッタ弁57を開状態、揺動駆動装置58を駆動状態、循環・排出切換弁59を循環状態に切り替え、「循環」ランプL2が点灯する。また、操作レバー55をガイド溝56の右側端部の第3操作位置に切り替えると、籾シャッタ弁31を開状態、揺動駆動装置32を駆動状態、循環・排出切換弁59を排出状態に切り替え、「排出」ランプL3が点灯するようになっている。
【0052】
尚、循環・排出切換弁59は、前記揺動選別板14面の選別玄米を排出路9を経て仕上米昇降機7に案内する排出側と、選別玄米を再選別路13側に案内する循環側とに切り換わるよう構成される。揺動選別板14面の被選別物が少なくなると仕上玄米中に籾が混入するので、循環・排出切換弁59を循環側に切り換え、再選別路13から混合米昇降機4を経て揺動選別板14に戻しつつ一部は再籾摺路12を経由して籾摺装置2に還元でき再籾摺工程と相まって残米を脱ぷ選別処理できる。この循環・排出切換弁59は、図13に示すように、循環・排出切替モータM1によって切り替えるように構成している。また、操作レバー55と循環・排出切換弁59とは循環・排出操作ワイヤ60により連動連結し、操作レバー55の操作により籾シャッタ弁57、揺動入り切りプーリ61及び循環・排出切換弁59を切替操作するよう連動構成している。
【0053】
籾摺ロール2b,2bの間隙調節は、ロール間隙調節モータM2の駆動によって行うように構成されている。
【0054】
籾摺選別機の正面中央上部に操作盤61が設けられている。この操作盤61の左右一側(図例では右側)位置には、電源入り・切りスイッチ63、運転スイッチ64、停止スイッチ65などが設けられている。操作盤34の上側にはデジタル表示部66、表示切換スイッチ67が備えられる。
【0055】
前記操作盤61及び操作レバー55の正面視における一側、図例では左側で操作レバー55のガイド溝56に近い位置に、前記エアバルブ51を切り換えるバルブスイッチ68を設ける。前記エアバルブ51は、エアの供給と停止との切換えのみならず、第1接続ホース42a側又は第2接続ボース42b側にエア供給すべく方向を切り換える機能を備え、第1接続ホース42aへエア供給する第1位置、エア供給が停止される中立の第2位置、及び第2接続ホース42bへエア供給する第3位置に切り換わる構成とし、電磁操作の方向制御弁形態としている。そして、バルブスイッチ68は中央の中立位置から右方向又は左方向に回動させて3位置に切り換わる構成とされ、スイッチ68の右側回動位置で上記エアバルブ51を第1位置(イ)に、スイッチ68中立位置でバルブ51を第2位置(ロ)に、スイッチ68の左側回動位置でバルブ51を第3位置(ハ)に切り換えるよう図外電磁ソレノイドを励磁すべく構成するものである。
【0056】
上記のように、エアバルブ51を作業者のバルブスイッチ68操作によって切り換えることができるから、作業進捗に合わせて適切に残米処理を行うことができる。例えば、混合米昇降機4の残米を処理するときは、バルブスイッチ68を中立位置の第2位置(ハ)から左方向に回動させてエアバルブ51を第3位置(ハ)に切り換える。すると第2接続ホース42bを経由して前記第1エアノズル40及び第2エアノズル43からエア噴出でき、混合米昇降機4の下部の残米を処理することができる。一方仕上米昇降機7の残米を処理するときは、バルブスイッチ68を中立位置(ロ)から右方向に回動させてエアバルブ51を第1位置(ハ)に切り換えることにより、第1接続ホース42aを経由して前記第3エアノズル45及び第4エアノズル46からエア噴出でき、混合米移送樋35の残米及び仕上米昇降機7の下部の残米を処理することができる。
【0057】
エアバルブ51の切換操作手段としてのバルブスイッチ68は、中立位置を中央に左右一方に混合米昇降機4へのエアノズル45,46を、左右他方に仕上米昇降機7へのエアノズル40を供給するように回動操作するものであるから、操作盤62を操作しながら切換操作手段としてのエアバルブ51を構成でき、操作盤61を操作しながらの操作が容易化できる。
【0058】
操作盤62と切換操作手段としてのバルブスイッチ68は機体の正面側に備えられ、このうち操作盤62を正面視で籾摺装置2と風選部3との間に配置し、バルブスイッチ68は操作盤62と籾摺装置2との間に配置、すなわち図例では操作盤62の左側にバルブスイッチ68を配置し、そしてバルブスイッチ68の中立位置から左方への回動操作によって混合米昇降機4へ、中立位置から右方への回動操作によって仕上米昇降機7へエア噴出すよう回動操作の方向を設定するものであるから、2つの昇降機4、7の配置位置に揃うものとなって視認し易い。なお、この場合、前記操作レバー55の操作によって第2操作位置における「循環」ランプL2と第3操作位置における「排出」ランプL3を利用する。つまり、混合米昇降機4へのエア噴出の時は「循環」ランプL2を点灯し、仕上米昇降機7へのエア噴出の時は「排出」ランプL3を点灯することにより作業者はどの箇所の清掃モード運転であるかを確認できる。
【0059】
次いで、図15に基づき、籾摺選別作業終了時の残米処理工程におけるエア噴出制御について説明する。運転スイッチONすると、メインモータ25がONすると共に装置各部が駆動する(S101,S102)。第1操作位置にある操作レバー55を第2操作位置に移動すると、籾シャッタ弁57が開き、籾摺選別運転が開始される(S103,S104)。
【0060】
しばらくの間脱ぷされた籾玄米の混合米は機内循環し、混合米タンク5に所定重量溜まると検出されると、循環・排出切換弁59は排出側に切り換わり、選別された玄米は仕上米昇降機7を経由して機外に取り出される(S105~S108)。
【0061】
籾摺選別作業も終わりに近づいて混合米タンク5が所定重量以下になると、循環・排出切換弁59は循環側に切り換えられ、残米処理運転が開始される(S109~S111)。すなわち、循環・排出切換弁59が循環側に切り換えられると残籾は機内循環し籾摺装置2に戻されて脱ぷ処理され、所定時間経過すると、循環・排出切換弁59は再び排出側に切り換えられて残米は仕上米昇降機7を経て機外排出される(残米処理運転、S109~S114)。
【0062】
そして、残米の上記機内循環中及び循環・排出切換弁59が排出側に切り換わった後の所定時間経過するまでの間、エアバルブ51を、コンプレッサ41からのエアを第2接続ホース42bへエア供給する第3位置に切り換えて、混合米昇降機4にエア噴出させて残米処理する。その後、第1接続ホース42aへエア供給する第1位置(イ)に切り換えて、仕上米昇降機7にエア噴出させて残米処理する(清掃モード運転、S115~S117)。この清掃モード運転の際、連続エア噴出から間欠エア噴出に切り換える構成としている。連続噴出によって昇降機の底の残米の排出を促進でき、その後間欠噴出により微量の残米を効果的に排出することができる。そして、清掃モード運転が終了すると、メインモータ25がOFFすると共に、装置各部の駆動が停止する(S118)。
【0063】
一旦籾摺選別作業を終えた後で、再清掃モードスイッチ69を操作すると、メインモータ25はONし各部が駆動する空運転を所定時間行った後、コンプレッサ41が駆動する。さらに、エアバルブ51を、第2接続ホース42bへエア供給する第3位置に切り換えて、混合米昇降機4にエア噴出させて残米処理すると、その後は、第1接続ホース42aへエア供給する第1位置に切り換えて、仕上米昇降機7にエア噴出させて残米処理する(再清掃モード運転、S119~S121)。上記の再清掃モード運転に際しては、操作レバー55の取扱いに注意を要する。すなわち、操作レバー55をガイド溝56の左側端部の第1操作位置に復帰操作した場合には、再清掃モード運転を牽制する構成とする。籾摺ロール2b,2bの間隙調節を実行する初期設定モードに入る場合には、再清掃モード運転を回避することができる。
【0064】
なお、図15のS111,S112の残米処理運転、S115~S117の清掃モード運転、及びS119~S121の再清掃モード運転の関係について、図16に詳細を示すものである。
【0065】
図15において、S115~S117の清掃モード運転への移行については、籾摺選別運転毎に、S114の残米排出運転後自動的にS115にモード移行する構成としてもよく、運転開始前に操作盤62に設ける清掃モードスイッチ70を手動で操作を行う場合にのみこの清掃モード運転を実行する構成でもよい。前記デジタル表示部66には清掃モード運転の残時間をカウントタウン表示できるよう構成して作業者に報知できる構成である。
【0066】
清掃モード運転中あるいは再清掃モード運転中において、前記エアバルブ51を切り換えるバルブスイッチ68の操作切換出力はスイッチ68の回動操作によることなく自動的に実行できるものとしている。図16において、バルブスイッチを表記しているが、制御部から第1位置,第2位置又は第3位置に相当する信号を出力するための対比表記であって、手動のバルブスイッチ68回動操作を要さずとも、自動的にこれらの位置に見合う信号が出力されてエアバルブ51を切り換え制御する構成である。
【0067】
エアバルブ51を電磁操作の方向制御弁形態としたが、機械式スプール操作による切換弁形態とし、この切換弁とバルブスイッチ68に代替する切換操作具とをワイヤやロッド等で機械的に連動連結してもよい。要するに、前記第1位置、第2位置又は第3位置に切換できる切換弁を電気的又は機械的に連動する切換操作手段で連動する構成であればよい。
【0068】
前記のように、清掃モード運転、再清掃モード運転を設けたから混合米昇降機4の底部又は仕上米昇降機7の底部に残米を残さない。ところで、エア噴出時間について、変更可能に構成し、籾摺選別対象とする穀物品種に応じて、例えばうるち米は標準時間とするが、裸麦はエア噴出時間を長くするものである。裸麦は埃の付着が顕著なため長くして混入する異物除去の向上を図ることできる。
【符号の説明】
【0069】
2 籾摺装置
2b 籾摺ロール
3 風選部
4b バケット
4 混合米昇降機
6 揺動選別装置
7b バケット
7 仕上米昇降機
40 第1エアノズル(エアノズル)
46 第4エアノズル(エアノズル)
51 エアバルブ(切換手段)
55 操作レバー
59 循環・排出切換弁
62 操作盤
68 バルブスイッチ(切換操作手段)
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
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