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特許7283726落下防止ストッパおよび同落下防止ストッパを備えた什器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-22
(45)【発行日】2023-05-30
(54)【発明の名称】落下防止ストッパおよび同落下防止ストッパを備えた什器
(51)【国際特許分類】
   A47B 9/00 20060101AFI20230523BHJP
   A47C 3/28 20060101ALI20230523BHJP
   F16B 7/14 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
A47B9/00 Z
A47C3/28
F16B7/14 J
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018226981
(22)【出願日】2018-12-04
(65)【公開番号】P2020089461
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-11-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000208684
【氏名又は名称】第一工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136674
【弁理士】
【氏名又は名称】居藤 洋之
(72)【発明者】
【氏名】冨田 豊
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-034475(JP,A)
【文献】実開平06-066583(JP,U)
【文献】特開2016-131640(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0419135(KR,Y1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0418208(KR,Y1)
【文献】実開昭54-147509(JP,U)
【文献】特開2011-083534(JP,A)
【文献】特開平11-253239(JP,A)
【文献】特開2014-233354(JP,A)
【文献】国際公開第2007/080897(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 9/00、13/06、91/02
A47C 3/28
F16B 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置面上から起立するパイプ状の下側支持脚に対してパイプ状の上側支持脚が摺動自在に嵌合して同上側支持脚上で被支持体を支持する伸縮自在な脚体における前記上側支持脚の落下を防止する落下防止ストッパであって、
互いに嵌合し合う前記上側支持脚および前記下側支持脚のうちの内側に位置する支持脚の端部内に嵌合して取り付けられる固定取付部と、
前記固定取付部の先端部とは反対側に延びて形成されて互いに嵌合し合う前記上側支持脚および前記下側支持脚のうちの外側に位置する支持脚内に挿し込まれて同支持脚内の内周面を押圧した状態で摺動自在に嵌合する押圧嵌合部とを備え
前記固定取付部は、
円筒状に形成された前記内側に位置する支持脚内に嵌合する円筒状に形成されており、
前記押圧嵌合部は、
円筒状に形成された前記外側に位置する支持脚の内周面の周方向に沿って配置されるとともに前記固定取付部側から片持ち梁状に延びた少なくとも2つの爪体を備えることを特徴とする落下防止ストッパ。
【請求項2】
請求項1に記載した落下防止ストッパにおいて、
前記爪体は、
前記固定取付部側から板状に延びるアーム部と、
前記アーム部の先端部に前記押圧嵌合部の径方向外側に張り出した接触嵌合部とを有し、
前記接触嵌合部は、
前記アーム部の先端部から前記径方向外側に鉤状に張り出した鉤状張出部を有するとともに、この鉤状張出部に対して徐々に張り出し量が縮小する曲面を有して構成されていることを特徴とする落下防止ストッパ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載した落下防止ストッパにおいて、さらに、
前記固定取付部と前記押圧嵌合部との間の内周部に径方向に架設された中間架設部を備えることを特徴とする落下防止ストッパ。
【請求項4】
請求項3に記載した落下防止ストッパにおいて、さらに、
前記中間架設部に繋がった状態で前記固定取付部の内周部間に架設される固定側架設部を備えることを特徴とする落下防止ストッパ。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載した落下防止ストッパにおいて、さらに、
前記押圧嵌合部の内側に設けられて前記中間架設部から下方に向かって延びて前記押圧嵌合部の下端部よりも突出して形成された受け部を備えることを特徴とする落下防止ストッパ。
【請求項6】
設置面上から起立するパイプ状の下側支持脚と、
前記下側支持脚の上方で支持される被支持体から下垂して前記下側支持脚の外側または内側に摺動自在に嵌合するパイプ状の上側支持脚と、
前記下側支持脚と前記上側支持脚との挿し込み量を調整して前記被支持体の高さを調整する高さ調整具とを備えた什器であって、
前記請求項1ないし前記請求項5のうちのいずれか1つに記載した落下防止ストッパを備えていることを特徴とする什器。
【請求項7】
請求項6に記載した什器において、
前記被支持体は、机における天板であることを特徴とする什器。
【請求項8】
請求項6に記載した什器において、
前記被支持体は、椅子における座面を構成する座板であることを特徴とする什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、机の天板や椅子の座面などの被支持体を互いに摺動自在に嵌合し合う下側支持脚および上側支持脚によって支持する脚体における上側支持脚の落下を防止する落下防止ストッパおよび同落下防止ストッパを備えた什器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、机の天板や椅子の座面などの被支持体を互いに摺動自在に嵌合し合う下側支持脚および上側支持脚によって支持する脚体がある。例えば、下記特許文献1には、座面を支持する上側支持脚としての円柱が床面上から起立する下側支持脚としての円筒内に摺動自在に嵌合する椅子用の脚体における高さ調整機構が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭58-82150号公報
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に示された椅子用の脚体においては、座面の高さ調整を行う際に下側支持脚に対して上側支持脚を摺動可能な状態にすると、上側支持脚が自重で自由に落下可能なフリーな状態となるため高さ調整作業が行ない難いという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、机の天板や椅子の座面などの被支持体を支持する脚体の高さ調整を行い易くすることができる落下防止ストッパおよび同落下防止ストッパを備えた什器を提供することにある。
【発明の概要】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、設置面上から起立するパイプ状の下側支持脚に対してパイプ状の上側支持脚が摺動自在に嵌合して同上側支持脚上で被支持体を支持する伸縮自在な脚体における上側支持脚の落下を防止する落下防止ストッパであって、互いに嵌合し合う上側支持脚および下側支持脚のうちの内側に位置する支持脚の端部内に嵌合して取り付けられる固定取付部と、固定取付部の先端部とは反対側に延びて形成されて互いに嵌合し合う上側支持脚および下側支持脚のうちの外側に位置する支持脚内に挿し込まれて同支持脚内の内周面を押圧した状態で摺動自在に嵌合する押圧嵌合部とを備え、固定取付部は、円筒状に形成された前記内側に位置する支持脚内に嵌合する円筒状に形成されており、押圧嵌合部は、円筒状に形成された前記外側に位置する支持脚の内周面の周方向に沿って配置されるとともに固定取付部側から片持ち梁状に延びた少なくとも2つの爪体を備えることにある。
【0007】
このように構成した本発明の特徴によれば、落下防止ストッパは、互いに嵌合し合う上側支持脚および下側支持脚のうちの内側に位置する支持脚の端部内に固定取付部を介して取り付けられるとともに上側支持脚および下側支持脚のうちの外側に位置する支持脚の端部内に押圧嵌合部が嵌合して同支持脚内を押圧する。これにより、本発明に係る落下防止ストッパは、被支持体の高さ調整を行う際に下側支持脚に対して上側支持脚を摺動可能な状態にした場合においても押圧嵌合部が嵌合した上側支持脚または下側支持脚の内周面を押圧して摺動抵抗を増大させるため上側支持脚の落下を防止することができ脚体の高さ調整を行い易くすることができる。
【0008】
削除
【0009】
このように構成した本発明の特徴によれば、落下防止ストッパは、押圧嵌合部が円筒状に形成されて外側に位置する支持脚の内周面の周方向に沿って配置されるとともに固定取付部側から片持ち梁状に延びた少なくとも2つの爪体を備えているため、これらの爪体の弾性変形によって支持脚内の内周面を安定的かつ持続的に押圧することができる。
【0010】
また、本発明の他の特徴は、前記落下防止ストッパにおいて、爪体は、固定取付部側から板状に延びるアーム部と、アーム部の先端部に押圧嵌合部の径方向外側に張り出した接触嵌合部とを有し、接触嵌合部は、アーム部の先端部から径方向外側に鉤状に張り出した鉤状張出部を有するとともに、この鉤状張出部に対して徐々に張り出し量が縮小する曲面を有して構成されていることにある。
【0011】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、落下防止ストッパは、爪体が固定取付部側から板状に延びるアーム部の先端部から径方向外側に鉤状に張り出した鉤状張出部を有するとともに、この鉤状張出部から下方に向かって徐々に張り出し量が縮小する曲面で構成された接触嵌合部を有しているため、上側支持脚または下側支持脚の内部に挿し込み易いとともに接触嵌合部が摩耗した場合においても押圧力の低下を抑えることができる。
【0012】
また、本発明の他の特徴は、前記落下防止ストッパにおいて、さらに、固定取付部と押圧嵌合部との間の内周部に径方向に架設された中間架設部を備えることにある。
【0013】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、落下防止ストッパは、固定取付部と押圧嵌合部との間の内周部に径方向に架設された中間架設部を備えているため、落下防止ストッパ全体の剛性を向上させることができる。
【0014】
また、本発明の他の特徴は、前記落下防止ストッパにおいて、さらに、中間架設部に繋がった状態で固定取付部の内周部間に架設される固定側架設部を備えることにある。
【0015】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、落下防止ストッパは、中間架設部に繋がった状態で固定取付部の内周部間に架設される固定側架設部を備えているため、固定取付部の剛性を向上させることができる。
【0016】
また、本発明の他の特徴は、前記落下防止ストッパにおいて、さらに、押圧嵌合部の内側に設けられて中間架設部から下方に向かって延びて押圧嵌合部の下端部よりも突出して形成された受け部を備えることにある。
【0017】
このように構成した本発明の他の特徴によれば、落下防止ストッパは、押圧嵌合部の内側に設けられて中間架設部から下方に向かって延びて押圧嵌合部の下端部よりも突出して形成された受け部を備えているため、上側支持脚が下方の摺動限界位置まで変位した場合に押圧嵌合部が下側支持脚内部の構成物に直接衝突して損傷することを防止することができる。また、この場合、落下防止ストッパは、前記固定側架設部を備えることによって上側支持脚が下方の摺動限界位置まで変位して受け部が下側支持脚内部の構成物に直接衝突した場合に中間架設部が破れることを防止することができる。
【0018】
また、本発明は高さ調整機構の発明として実施できるばかりでなく、この高さ調整機構を備えた什器の発明としても実施できるものである。
【0019】
具体的には、什器は、設置面上から起立するパイプ状の下側支持脚と、下側支持脚の上方で支持される被支持体から下垂して下側支持脚の外側または内側に摺動自在に嵌合するパイプ状の上側支持脚と、下側支持脚と上側支持脚との挿し込み量を調整して被支持体の高さを調整する高さ調整具とを備えた什器であって、請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載した落下防止ストッパを備えるようにすればよい。これによっても、上記高さ調整機構と同様の作用効果を期待することができる。
【0020】
この場合、前記什器において、被支持体は、机における天板であるとよい。すなわち、什器は、机として構成することができる。
【0021】
また、この場合、前記什器において、被支持体は、椅子における座面を構成する座板であるとよい。すなわち、什器は、椅子として構成することができる。
【0022】
また、什器としては、机や椅子の他に、ホワイトボード、三脚またはマイクスタンドなどで構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係る落下防止ストッパを備えた机を斜め方向から見た外観構成の概略を示す斜視図である。
図2図1に示した机の主要部品の外観構成の概略を示した分解斜視図である。
図3図2に示す机に取り付けられる落下防止ストッパを斜め方向から見た外観構成の概略を示す斜視図である。
図4】(A),(B)は図3に示す落下防止ストッパの外観構成の概略を示しており、(A)は落下防止ストッパを斜め上方方向から見た斜視図であり、(B)は落下防止ストッパを(A)の反対方向である斜め下方から見た斜視図である。
図5図3に示す落下防止ストッパが下側支持体内にて足体の外周面に突き当たった状態を示す一部拡大断面図である。
図6図3に示す落下防止ストッパが下側支持体内にて足体の内周面に突き当たった状態を示す一部拡大斜視図である。
図7図2に示す机を構成するストッパプレートを斜め方向から見た外観構成の概略を示す斜視図である。
図8】(A),(B)は図2に示す机を構成する中間筒の外観構成の概略を示しており、(A)は中間筒を斜め方向から見た斜視図であり、(B)は(A)の反対方向から中間筒を見た斜視図である。
図9】(A),(B)は図2に示す机を構成する内筒体の外観構成の概略を示しており、(A)は内筒体を斜め方向から見た斜視図であり、(B)は(A)の反対方向から内筒体を見た斜視図である。
図10図2に示す机を構成する内筒体の斜め上方から見た外観構成の概略を示す斜視図である。
図11】(A),(B)は図2に示す机を構成する外筒体の外観構成の概略を示しており、(A)は外筒体を斜め方向から見た斜視図であり、(B)は(A)の反対方向から外筒体を見た斜視図である。
図12図2に示す机を構成する外筒体の斜め下方から見た外観構成の概略を示す斜視図である。
図13図1示す高さ調整具の作動の様子を説明するために、高さ調整具における2つの弾性押圧部のうちの上側の弾性押圧部の位置でのフリー状態での断面状態を示す説明図である。
図14図2に示す落下防止ストッパが取り付けられた上側支持脚を高さ調整具が取り付けられた下側支持脚内に挿入する前の状態を示す部分拡大断面斜視図である。
図15図2に示す落下防止ストッパが取り付けられた上側支持脚を高さ調整具が取り付けられた下側支持脚内に挿入する状態を示す部分拡大断面斜視図である。
図16図2に示す落下防止ストッパが取り付けられた上側支持脚を高さ調整具が取り付けられた下側支持脚内の中間筒内に挿入した状態を示す部分拡大断面斜視図である。
図17図2に示す落下防止ストッパが取り付けられた上側支持脚を高さ調整具が取り付けられた下側支持脚内の中間筒貫通した状態を示す部分拡大断面斜視図である。
図18図1示す高さ調整具の作動の様子を説明するために、高さ調整具における2つの弾性押圧部のうちの上側の弾性押圧部の位置での仮止め状態での断面状態を示す説明図である。
図19図1示す高さ調整具の作動の様子を説明するために、高さ調整具における2つの弾性押圧部のうちの上側の弾性押圧部の位置での支持状態での断面状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る落下防止ストッパおよびこの落下防止ストッパを備えた什器の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る落下防止ストッパ130を備えた机100を斜め方向から見た外観構成の概略を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した机100の主要部品の外観構成の概略を示した分解斜視図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表していることがあるため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この落下防止ストッパ130は、小学校や中学校などの教育施設などにおいて児童や生徒が教室で図示しない椅子とともに使用する学習机からなる机100の天板120の高さの調整作業の際に天板120の落下を防止して高さ調整作業を行い易くするための部品である。
【0025】
(机100の構成)
机100は、主として、ベース脚110、天板120および高さ調整具140をそれぞれ備えている。ベース脚110は、天板120を床面から所定の高さ位置に水平状態で支持するための部品であり、鋼製のパイプ材を連結して構成されている。具体的には、ベース脚110は、机100の前後方向に互いに平行に延びる2つのパイプ材からなる足体111上にそれぞれ下側支持脚112が垂直方向に起立した状態で設けられるとともに、これらの2つの下側支持脚112同士が連結棒113で互いに連結されて構成されている。また、2つの足体111の各両端部には、樹脂製のキャップがそれぞれ嵌め込まれている。
【0026】
2つの下側支持脚112は、それぞれ後述する上側支持脚122を高さ方向の複数の位置で支持するための部品であり、鋼製のパイプ材で構成されている。これらの各下側支持脚112は、各下端部が凹状に切り欠かれて前記2つの足体111の各上面に溶接によって一体的に連結されている。また、これらの各下側支持脚112における上端部分には、ストッパ貫通孔114、切欠き部115および止め孔116がそれぞれ形成されている。
【0027】
ストッパ貫通孔114は、後述するストッパプレート141に形成された係合突起141aを貫通させるための部分であり、下側支持脚112の内部に貫通する正面で方形の孔で構成されている。本実施形態においては、ストッパ貫通孔114は、下側支持脚112の上端部付近に1つ形成されるとともに、その下方に所定の間隔を介してもう1つ形成されている。すなわち、ストッパ貫通孔114は、上下方向に沿って2つ形成されている。
【0028】
この場合、2つのストッパ貫通孔114の間隔は、ストッパプレート141に形成された2つの係合突起141aの間隔と同じである。そして、これらの2つのストッパ貫通孔114は、互いに平行に延びる2つの下側支持脚112の各外周面における互いに対向する面、すなわち下側支持脚112の内側の外周面上にそれぞれ形成されている。なお、これらの2つのストッパ貫通孔114は、下側支持脚112の外側の外周面上に形成してもよく、周方向上における形成位置は本実施形態に限定されるものではない。
【0029】
切欠き部115は、後述する中間筒142に形成されるロック突起係合部142cが嵌合する部分であり、下側支持脚112の上端部から凹状に切り欠かれて形成されている。この切欠き115部は、下側支持脚112の上端部に周方向に沿って所定の間隔を介して3つ形成されている。この場合、3つの切欠き部115は、高さ調整具140における3つの状態である支持状態、仮止め状態およびフリー状態にそれぞれ対応している。止め孔116は、前記中間筒142を下側支持脚112に固定するための貫通孔であり、下側支持脚112の周方向における互いに反対側の位置にそれぞれ形成されている。
【0030】
天板120は、机100の上面を構成する上面視で方形の部品であり、板状の木材を積層して構成されている。この天板120には、1つの底板121および2つの上側支持脚122がそれぞれ設けられている。底板121は、天板120の下方に設けられて机100の使用者の私物を収容する収容部を構成する部品であり、方形状の鋼板の3辺をそれぞれ上方に起立させた形状に形成されている。この底板121は、前記起立させた3辺を天板120の下面にボルト(図示せず)によって固定されている。
【0031】
2つの上側支持脚122は、2つの下側支持脚112にそれぞれ挿し込まれた状態で支持されて天板120を支持する部品であり、垂直方向に延びる鋼製のパイプ材で構成されている。この場合、各上側支持脚122は、鋼製のパイプ材を水平方向に平面視で略U字状に曲げたU字部材125を介して互いに連結された状態で天板120に取り付けられて天板120を支持している。これらの各上側支持脚122には、ストッパ係合部123および止め孔124がそれぞれ形成されている。
【0032】
ストッパ係合部123は、ストッパプレート141の係合突起141aが引っ掛けられる部分であり、上側支持脚122の外表面から凹状に窪んで形成されている。本実施形態においては、ストッパ係合部123は、上側支持脚122の下方から上方に向かって徐々に深さが深くなる正面視で略逆三角形状に形成されている。このストッパ係合部123は、互いに平行に延びる2つの上側支持脚122における互いに対向する外周面上に上下方向に沿って一直線上に複数形成されている。
【0033】
この場合、上下方向に互いに隣接するストッパ係合部123の間隔は、ストッパプレート141に形成された2つの係合突起141aの間隔と同じである。そして、これらの複数のストッパ係合部123は、互いに平行に延びる2つの上側支持脚122の各外周面における互いに対向する面、すなわち上側支持脚122の内側の外周面上にそれぞれ形成されている。本実施形態においては、ストッパ係合部123は、上側支持脚122の下端部付近から上端部付近まで形成されている。なお、これらのストッパ係合部123は、上側支持脚122の外側の外周面上に形成してもよく、周方向上における形成位置は本実施形態に限定されるものではない。
【0034】
止め孔124は、落下防止ストッパ130を上側支持脚122の先端部に固定するための貫通孔であり、上側支持脚122の周方向における互いに反対側の位置にそれぞれ形成されている。この場合、各止め孔124は、上側支持脚122の軸方向に延びる長孔状に形成されている。
【0035】
落下防止ストッパ130は、図3および図4(A),(B)にそれぞれ示すように、下側支持脚112内に挿し込んだ上側支持脚122の落下および下側支持脚112内からの抜けを防止するための部品であり、樹脂製からなる円筒体に固定取付部131、押圧嵌合部134および受け部136がそれぞれ形成されている。
【0036】
固定取付部131は、上側支持脚122の下端部に挿し込まれて固定的に取り付けられる部分であり、上側支持脚122の下端部内に嵌合する略円筒形に形成されている。この固定取付部131には、周方向における互いに対向する2つの位置に上側引掛け部131aがそれぞれ形成されている。上側引掛け部131aは、上側支持脚122に形成された止め孔124に弾性的に引っ掛けられる部分であり、上側に延びる板状体の先端部に鉤爪が形成されて構成されている。
【0037】
また、固定取付部131には、互いに対向する2つの上側引掛け部131a間の径方向に直交する方向の2つの位置に逃げ部131bがそれぞれ形成されている。逃げ部131bは、上側支持脚122の内周面に突出する前記ストッパ係合部123との間で物理的干渉を避ける部分であり凹状に切り欠いて形成されている。なお、このストッパ係合部123が互いに対向する2つの位置に形成されている理由は、落下防止ストッパ130を左右の上側支持脚122にそれぞれ取り付ける際における周方向の向きの自由度を向上させるためである。
【0038】
この固定取付部131の内側には固定側架設部132が形成されている。固定側架設部132は、固定取付部131および中間架設部133をそれぞれ補強して剛性を高めるため部品であり、中間架設部133の上面から十字状に起立する壁体で構成されている。この場合、固定側架設部132における固定取付部131の径方向の4つの端部は、固定取付部131の内周面にそれぞれ連結されている。
【0039】
中間架設部133は、固定取付部131および押圧嵌合部134の剛性を向上させるとともに受け部136を支持する部分であり、固定取付部131と押圧嵌合部134との境界部分の内周部に円板状に形成されている。
【0040】
押圧嵌合部134は、下側支持脚112内に挿し込まれてこの下側支持脚112の内周面を押圧した状態で摺動自在に嵌合する部分であり、固定取付部131側から片持ち梁状に延びる6つの爪体135を備えて構成されている。この場合、6つの爪体135は、下側支持脚112の上端部の内周面に沿った均等配置されている。
【0041】
爪体135は、固定取付部131側から図示下方に向かって片持ち梁状に延びる板状のアーム部135aと、このアーム部135aの先端部に形成された接触嵌合部135bを備えて構成されている。接触嵌合部135bは、アーム部135aの先端部から径方向外側に鉤状に張り出した鉤状張出部135cを有するとともに、この鉤状張出部135cから下方に向かって更に径方向外側に張り出した後、徐々に張り出し量が縮小する曲面状に形成されて構成されている。これにより、接触嵌合部135bは、下側支持脚112の内周面に沿う断続的なリング状に形成されている。
【0042】
鉤状張出部135cは、中間筒142の下端部が突き当たる段状の部分であり、径方向外側に張り出して形成されている。また、接触嵌合部135bにおける鉤状張出部135cより下方の部分は、下側支持脚112の内周面を弾性的に押圧する部分であり同内周面の内径よりも若干太い外径で形成されている。
【0043】
受け部136は、上側支持脚122が下方の摺動限界位置まで変位して足体111の上面に衝突した際に押圧嵌合部134が損傷することを防止するための部分であり、押圧嵌合部134の内側における中間架設部133から下方に向かって延びて形成されている。より具体的には、受け部136は、落下防止ストッパ130の軸線方向にて押圧嵌合部134の下端部よりも突出する長さに延びるとともに同軸線に対して放射状に延びる6つの板状体で構成されている。
【0044】
この場合、各受け部136は、前記爪体135の内側への弾性変形を許容するために弾性変形した各爪体135が接触しない直径(落下防止ストッパ130の径方向の長さ)で形成されている。これらの受け部136は、2種の第1受け部136aおよび第2受け部136bによって構成されている。
【0045】
第1受け部136aは、図5に示すように、上側支持脚122が下方の摺動限界位置まで変位した際に足体111の上面に対して足体111の軸方向に沿って線状に突き当たるように足体111の軸方向に沿って突出量が一定(換言すれば先端面が平面状)に形成されている。一方、第2受け部136bは、本実施形態に係る落下防止ストッパ130が下側支持脚112と足体111とが本実施形態とは異なる接続形式で連結された他の什器にも取り付けることができるように形成されている。
【0046】
具体的には、第2受け部136bは、図6に示すように、下側支持脚112が足体111の内部に挿し込まれた状態で連結された連結構造に対応する形状に形成されている。この場合、第2受け部136bは、上側支持脚122が下方の摺動限界位置まで変位した際に円筒状の足体111の内周面に対して線状に突き当たるように先端面が内周面の曲面に沿う凸状の曲面に形成されている。
【0047】
高さ調整具140は、下側支持脚112に対して挿入される上側支持脚122の高さ方向の位置を固定または解除するための部品であり、主として、ストッパプレート141、中間筒142、内筒体143および外筒体150を備えて構成されている。
【0048】
ストッパプレート141は、図7に示すように、下側支持脚112内に挿入された上側支持脚122の上下方向の変位を阻止するための金属製の部品であり、鋼板を長方形状に延ばした板状体で構成されている。この場合、ストッパプレート141は、後述する内筒体143および外筒体150に密着するように幅方向に円弧状に湾曲して形成されている。このストッパプレート141は、内筒体143に対向する内側面に係合突起141aが形成されている。
【0049】
係合突起141aは、上側支持脚122のストッパ係合部123内に嵌合する部分であり、ストッパプレート141を構成する板状部分から方形に突出して形成されている。この係合突起141aは、ストッパプレート141の長手方向の両端側にそれぞれ形成されている。この場合、2つの係合突起141aの間隔は、ストッパ係合部123の形成間隔に対応している。
【0050】
中間筒142は、図8(A),(B)にそれぞれ示すように、下側支持脚112の上端部分内に挿入された状態で上側支持脚122が挿入される部品であり、樹脂材を円筒状に形成して構成されている。この中間筒142には、ストッパ貫通孔142a、引掛け部142b、ロック突起係合部142cおよびフランジ部142dがそれぞれ形成されている。ストッパ貫通孔142aは、ストッパプレート141に形成された係合突起141aを貫通させるための部分であり、中間筒142の内部に貫通する正面で方形の孔で構成されている。すなわち、ストッパ貫通孔142aは、中間筒142が下側支持脚112に取り付けられた状態においてストッパ貫通孔114に重なる2つの位置にそれぞれ形成されている。
【0051】
引掛け部142bは、下側支持脚112に形成された止め孔116に弾性的に引っ掛ける部分であり、下側に延びる板状体の先端部に鉤爪が形成されて構成されている。この引掛け部142bは、中間筒142の下端部の外周面の周方向における互いに反対側の位置にそれぞれ形成されている。ロック突起係合部142cは、内筒体143に形成されているロック突起146が嵌合する部分であり、中間筒142の軸方向に互いに平行に延びる2つの突起で構成されている。このロック突起係合部142cは、中間筒142の外周面の上端部分における前記切欠き部115に対応する位置にそれぞれ形成されている。フランジ部142dは、下側支持脚112の上端部に引っ掛かるとともに内筒体143の上端部に引っ掛けられて内筒体143の回動を円滑させる部分であり、中間筒142の上端部にフランジ状に張り出して形成されている。
【0052】
内筒体143は、図9(A),(B)および図10にそれぞれ示すように、ストッパプレート141を下側支持脚112および上側支持脚122の各径方向外側に押圧するための部品であり、樹脂製の円筒体で構成されている。この場合、内筒体143は、下側支持脚112の外周面上を摺動可能な内径に形成されている。この内筒体143には、内側押圧部144、逃げ孔145、ロック突起146、外筒当て部147および引掛け部148がそれぞれ形成されている。
【0053】
内側押圧部144は、ストッパプレート141を下側支持脚112および上側支持脚122の各径方向外側に押圧する部分であり、内筒体143の周方向に沿って外周面の張り出し量が連続的に増加する傾斜面で構成されている。より具体的には、内側押圧部144は、最小部144a、最大部144bおよび最大前部144cが形成されている。
【0054】
最小部144aは、最小部144aにストッパプレート141の内側面が密着した状態で係合突起141aが上側支持脚122のストッパ係合部123に嵌合することができる最小の張り出し量で形成された部分である。この最小部144aは、張り出しがない張り出し量が「0」から最大前部144cに向かって徐々に張り出し量が増加する勾配の傾斜面で構成されている。
【0055】
最大部144bは、最大部144bにストッパプレート141の内側面が密着した状態で係合突起141aがストッパ係合部123から完全に外れる最大の張り出し量で形成された部分である。この最大部144bは、一定の張り出し量でかつストッパプレート141の幅方向と長さと略同じ長さに形成されている。
【0056】
最大前部144cは、最大部144bに向かって張り出し量が徐々に増加する最小部144aが最大部144bの直前部分で張り出し量の増加割合がより増加する部分である。すなわち、最大前部144cは、最大部144bの直前で最小部144aの勾配よりも大きな急勾配に形成された部分である。この最大前部144cは、ストッパプレート141の幅方向と半分の長さと略同じ長さに形成されている。
【0057】
この内側押圧部144は、内筒体143の軸方向における両端部側部分および中央部の3つの位置にそれぞれ平行に形成されている。すなわち、内側押圧部144は、ストッパプレート141の2つの係合突起141aに対して同2つの係合突起141aの各外側および同2つの係合突起141aの間にそれぞれ位置するように形成されている。
【0058】
逃げ孔145は、ストッパプレート141に対して相対的に回動する内筒体143の係合突起141aへの物理的干渉を避けるための部分であり、係合突起141aが貫通する貫通孔が内側押圧部144に沿った長孔状に形成されている。この逃げ孔145は、下側支持脚112に取り付けられた際にストッパプレート141の2つの係合突起141aに対向する2か所の部分にそれぞれ形成されている。
【0059】
ロック突起146は、前記中間筒142のロック突起係合部142cに弾性的に嵌合して内筒体143の回動を阻止するための部分であり、上側に延びる板状体の先端部に径方向内側に凸状に張り出した突起を備えて構成されている。外筒当て部147は、外筒体150から周方向の回転力が加えられる部分であり、内筒体143の外周面から凸状に突出して形成されている。本実施形態においては、外筒当て部147は、帯状に延びて形成された前記3つの内側押圧部144における各最小部144aに対して離隔した位置、および各最大部144bの端面にそれぞれ形成されている。
【0060】
引掛け部148は、外筒体150に形成された止め孔153に弾性的に引っ掛ける部分であり、径方向外側に張り出して下垂する板状体の先端部に鉤爪が形成されて構成されている。この引掛け部148は、内筒体143の下端部の外周面の周方向における互いに反対側の位置にそれぞれ形成されている。
【0061】
外筒体150は、図11(A),(B)および図12にそれぞれ示すように、内筒体143を周方向に回動させるとともにストッパプレート141を下側支持脚112および上側支持脚122の各径方向内側に押圧するための部品であり、樹脂製の円筒体で構成されている。この場合、外筒体150は、内筒体143の外周面上にストッパプレート141を挟んだ状態で嵌合する内径に形成されている。この外筒体150には、外側押圧部151、内筒押し部152および止め孔153がそれぞれ形成されているとともにロック片154を備えている。
【0062】
外側押圧部151は、ストッパプレート141を内側押圧部144と挟んで下側支持脚112および上側支持脚122の各径方向内側に押圧する部分であり、外筒体150の周方向に沿って内周部の内径が連続的に減少する傾斜面で構成されている。より具体的には、外側押圧部151は、最小部151a、最大部151bおよび弾性押圧部151cが形成されている。
【0063】
最小部151aは、最小部144aにストッパプレート141の外側面が密着した状態で係合突起141aが上側支持脚122のストッパ係合部123に嵌合することができる最小の内径に形成された部分であり、内側押圧部144における最小部144aに対向する位置に形成されている。この最小部151aは、弾性押圧部151cに向かって徐々に内径が増加する勾配の傾斜面で構成されている。
【0064】
最大部151bは、ストッパプレート141の係合突起141aがストッパ係合部123から完全に外れる位置まで内側押圧部144の最大部144bによるストッパプレート141の径方向外側への変位を許容する内径に形成された部分であり、最大部144bに対向する位置に形成されている。この最大部151bは、ストッパプレート141の幅方向と長さよりも長い長さに形成されている。
【0065】
弾性押圧部151cは、内側押圧部144の最大前部144cに位置したストッパプレート141の外側面を弾性的に押圧する部分であり、周方向に互いに対向する2つの片持ち梁状の板状片で構成されている。具体的には、弾性押圧部151cは、最小部151aの最大部151b側の先端部および最大部151bの最小部151a側の先端部がそれぞれ片持ち梁状の板状片に切り抜かれて径方向内側に張り出して形成されている。
【0066】
この弾性押圧部151cは、内筒体143に形成された2つの逃げ孔145に対向する位置にそれぞれ形成されている。なお、この弾性押圧部151cは、ストッパプレート141を径方向内側に弾性的に押圧できればよいため、形成する位置や数は本実施形態に限定されるものではない。
【0067】
内筒押し部152は、内筒体143を周方向のうちの一方の方向または他方の方向にそれぞれ押して内筒体143を回動させるための部分であり、外筒体150の内周面の周方向における外側押圧部151以外の部分の内径が外側押圧部151以下の内径に形成されて構成されている。より具体的には、内筒押し部152は、外側押圧部151の最小部151aおよび最大部151bの各後端部分がそれぞれ径方向内側に張り出して内筒体143の外筒当て部147に接触するように形成されている。
【0068】
止め孔153は、内筒体143の引掛け部148が嵌合することで外筒体150と内筒体143とを一体的に連結するための貫通孔である。この止め孔153は、外筒体150の周方向における互いに反対側の位置にそれぞれ形成されている。
【0069】
ロック片154は、内筒体143のロック突起146を径方向内側に押圧して中間筒142のロック突起係合部142cに嵌合させて内筒体143および外筒体150の回動変位を規制する部品である。より具体的には、ロック片154は、外筒体150の上端部にスライド変位可能な状態で嵌合する板状体の内側面の一部に内筒体143のロック突起146を径方向内側に押圧するロック突起押圧部154aを備えて構成されている。そして、これらの下側支持脚112、上側支持脚122および高さ調整具140によって高さ調整機構が構成されている。
【0070】
(机100の組み立て)
ここで、このように構成された机100の組み立て作業について説明する。作業者は、まず、1つのベース脚110、1つの天板120、2つの落下防止ストッパ130および2つの高さ調整具140をそれぞれ用意する。この場合、作業者は、鋼製のパイプ材にプレスカットやピアス抜きなどのプレス加工を用いてストッパ貫通孔114、切欠き部115および止め孔116を成形して下側支持脚112を製作した後、この下側支持脚112に別工程で製作した足体111および連結棒113を溶接加工により連結してベース脚110を得る。
【0071】
また、作業者は、鋼製のパイプ材にプレス加工を用いてストッパ係合部123および止め孔124を成形して上側支持脚122を製作した後、この上側支持脚122を板金加工により成形した底板121およびU字部材125とともに木製の天板120の裏面に取り付けて天板120を得る。また、作業者は、射出成形加工を用いて落下防止ストッパ130、中間筒142、内筒体143および外筒体150をそれぞれ成形する。この場合、落下防止ストッパ130、中間筒142、内筒体143および外筒体150は、左右の下側支持脚112および上側支持脚122にそれぞれ対応して左右対称な形状に形成される。また、作業者は、鋼板に対して鍛造加工を行うことにより係合突起141aを成形してストッパプレート141を得る。なお、本実施形態においては、机100の左右の下側支持脚112と上側支持脚122とで高さ調整具140を左右対称としたが、左右で同じ形状で構成してもよいことは当然である。
【0072】
次に、作業者は、ベース脚110、天板120および高さ調整具140を互いに組み付ける。具体的には、作業者は、机100の設置面となる床面上に載置した左右の下側支持脚112の上端部からそれぞれ中間筒142を挿入して中間筒142を下側支持脚112内に取り付けた後、これらの各下側支持脚112の外側にそれぞれ内筒体143を通す。この場合、作業者は、各内筒体143の内側押圧部144における最大部144bが下側支持脚112のストッパ貫通孔114に軸方向に隣接する向きで配置する。これにより、各内筒体143の各ロック突起146が中間筒142の3つのロック突起係合部142cの一つに弾性的に嵌合するため、内筒体143の周方向および上下方向の各変位が軽く規制された状態となる。
【0073】
次に、作業者は、ストッパプレート141を左右の内筒体143の内側押圧部144にそれぞれ宛がった状態で左右の外筒体150を内筒体143にそれぞれ被せる。この場合、作業者は、各外筒体150からロック片154をそれぞれ取り外しておく。また、作業者は、図13に示すように、各外筒体150の外側押圧部151における最大部151bがストッパプレート141に面する向きで外筒体150を内筒体143に被せる。これにより、ストッパプレート141は、係合突起141aが上側支持脚122のストッパ係合部123に嵌合しない状態となる。
【0074】
次に、作業者は、左右の各上側支持脚122の各下端部に落下防止ストッパ130をそれぞれ取り付ける。具体的には、作業者は、図14に示すように、落下防止ストッパ130における固定取付部131を上側支持脚122の下端部に挿し込んで上側引掛け部131aを止め孔124に嵌める。これにより、上側支持脚122の下端部には、落下防止ストッパ130における固定取付部131が嵌合するとともに押圧嵌合部134を露出させた状態で取り付けられる。
【0075】
次に、作業者は、図15に示すように、落下防止ストッパ130がそれぞれ取り付けられた左右の上側支持脚122を各下側支持脚112内にそれぞれ挿し込む。この場合、落下防止ストッパ130は、図16および図17にそれぞれ示すように、6つの爪体135が中間筒142内に挿し込まれることで内側に弾性的に傾倒した状態で中間筒142内を進んだ後、接触嵌合部135bが中間筒142の下端部を通過することで中間筒142の径方向外側に開いて下側支持脚112の内周面に接触する。この場合、接触嵌合部135bは、下側支持脚112の内径よりも大きな外径に形成されているため、下側支持脚112の内周面を弾性的に押圧する。これにより、机100は、天板120が上下動自在なフリー状態で組み付けられる。
【0076】
次に、作業者は、天板120を上下方向のストロークにおける下限位置まで下げる。この場合、作業者は、落下防止ストッパ130の接触嵌合部135bと下側支持脚112の内周面との摺動抵抗に抗しながら上側支持脚122を下側支持脚112内に挿し込んでいく。そして、作業者は、落下防止ストッパ130の受け部136の第1受け部136aが足体111の上面に突き当たることで上側支持脚122が下方の摺動限界位置まで変位したことを把握することができる。この場合、落下防止ストッパ130は、受け部136が足体111の上面に突き当たることで押圧嵌合部134が足体111の上面に突き当たって損傷を受けることを防止することができるとともに、固定側架設部132によって中間架設部133が受け部136に押されて破損することが防止される(図5参照)。
【0077】
次に、作業者は、図18に示すように、左右の各外筒体150を手動により回動(図13における矢印A方向)させて外側押圧部151の弾性押圧部151cをストッパプレート141に面する位置にそれぞれ位置決めする。この場合、内筒体143は、外筒体150の内筒押し部152が内筒体143の外筒当て部147を押すことで外筒体150と一体的に回動する。また、ストッパプレート141は、外筒体150および内筒体143が回動することで、外側押圧部151の内径および内側押圧部144の張り出し量がそれぞれ減少するため径方向内側に変位する。また、作業者は、外筒体150を回動操作時にストッパプレート141が内側押圧部144の最大前部144cを通過することで操作感が急に軽くなるためストッパプレート141が弾性押圧部151cに位置したことを認識することができる。
【0078】
また、この場合、高さ調整具140は、外筒体150の回動によって内筒体143が回動することで支持状態に対応するロック突起係合部142cからロック突起146が弾性的に外れるとともに、その後、仮止め状態に対応するロック突起係合部142cに弾性的に嵌合するため、その都度「カチッ」という音が生じるとともに作業者に手ごたえを与える。これにより、作業者は、外筒体150が仮止め状態の位置まで回動したことを容易に認識することができる。これらにより、左右の各ストッパプレート141は、弾性押圧部151cによって径方向内側に弾性的に押圧されて係合突起141aの先端部分が中間筒142の内側に弾性的に露出した仮止め状態となる。
【0079】
次に、作業者は、天板120を上昇させて左右の各ストッパ係合部123に係合突起141aを軽く嵌合させる。この場合、係合突起141aは、弾性押圧部151cによって弾性的に押圧されているため、上側支持脚122が上昇することでストッパ係合部123が上方に変位した場合であっても径方向外側に変位した後に径方向内側に変位してストッパ係合部123を含む上側支持脚122の外周面の凹凸に追従する。一方、係合突起141aは、ストッパ係合部123の上端の水平面に引っ掛かっているため、下方に対する力では径方向外側には変位しない。すなわち、天板120は、各係合突起141aが逆三角形状のストッパ係合部123に弾性的に嵌合しているため、上昇可能な状態であっても手を放すことで直ちに落下することはない。
【0080】
そして、作業者は、図19に示すように、係合突起141aがストッパ係合部123に軽く嵌合する位置で各外筒体150を更に回動操作(図18における矢印B方向)して外側押圧部151の最小部151aをストッパプレート141に面する位置にそれぞれ位置決めする。この場合、ストッパプレート141は、外筒体150および内筒体143が回動することで、外側押圧部151の内径および内側押圧部144の張り出し量がそれぞれ更に減少するため径方向内側に更に変位する。これにより、左右の各ストッパプレート141は、最小部151aによって径方向内側に強制的に押圧されて係合突起141aがストッパ係合部123に完全に嵌合する。
【0081】
また、この場合においても、高さ調整具140は、外筒体150の回動によって内筒体143が回動することで仮止め状態に対応するロック突起係合部142cからロック突起146が弾性的に外れるとともに、その後、支持状態に対応するロック突起係合部142cに弾性的に嵌合するため、その都度「カチッ」という音が生じるとともに作業者に手ごたえを与える。これにより、作業者は、外筒体150が支持状態の位置まで回動したことを容易に認識することができる。これらにより、上側支持脚122は、上下方向の変位が係合突起141aの嵌合によって規制されるため、天板120の高さが固定される支持状態となる。
【0082】
そして、作業者は、2つのロック片154を各外筒体150に挿し込む。これにより、高さ調整具140は、ロック突起押圧部154aが内筒体143のロック突起146を径方向内側に強く押圧して中間筒142のロック突起係合部142cに嵌合させるため、外筒体150および内筒体143の周方向への回動が規制された状態となる。これにより、作業者は、机100を組み立てることができる。
【0083】
(落下防止ストッパ130の作動)
次に、このように構成した落下防止ストッパ130の作動について机100の高さを変更する高さ調整作業によって説明する。この高さ調整作業においては、前記組み立て作業説明における天板120の高さが固定された支持状態(図19参照)から天板120の高さを調整する作業について説明する。
【0084】
天板120の高さ調整を行う作業者は、まず、左右の外筒体150の各ロック片154を上方にスライドさせてロック突起押圧部154aによるロック突起146の押圧状態を解除する。これにより、高さ調整具140は、ロック突起146が中間筒142のロック突起係合部142cに弾性的に嵌合した状態で回動可能な状態となる。
【0085】
次に、作業者は、天板120の高さを上昇させたい場合には、図18に示すように、左右の外筒体150を回動操作(図19における矢印C方向)して外側押圧部151の弾性押圧部151cをストッパプレート141に面する位置にそれぞれ位置決めする。この場合、ストッパプレート141は、外筒体150および内筒体143が回動するため外側押圧部151の内径および内側押圧部144の張り出し量がそれぞれ増加することで径方向外側に変位する。また、作業者は、外筒体150を回動操作時にストッパプレート141が内側押圧部144の最大前部144cに当たることでストッパプレート141が弾性押圧部151cに位置したことを認識することもできる。
【0086】
また、高さ調整具140は、外筒体150の回動によって内筒体143が回動することで支持状態に対応するロック突起係合部142cからロック突起146が弾性的に外れるとともに、その後、仮止め状態に対応するロック突起係合部142cに弾性的に嵌合するため、その都度「カチッ」という音が生じるとともに作業者に手ごたえを与える。これらにより、作業者は、外筒体150が仮止め状態の位置まで回動したことを容易に認識することができる。すなわち、高さ調整具140は、左右の各ストッパ係合部123に係合突起141aを弾性的に軽く嵌合した仮止め状態となる。
【0087】
したがって、作業者は、天板120を上昇させることにより左右の係合突起141aが嵌合するストッパ係合部123の位置を変化させて天板120の高さ位置を上昇方向において自由に選択することができる。この場合、作業者は、落下防止ストッパ130の接触嵌合部135bと下側支持脚112の内周面との摺動抵抗に抗しながら上側支持脚122を下側支持脚112内にて上昇させる。すなわち、この天板120が、本発明における被支持体に相当する。この仮止め状態においては、前記したように、天板120は、各係合突起141aが逆三角形状のストッパ係合部123に弾性的に嵌合しているため、上昇可能な状態であっても手を放すことで直ちに落下することはない。
【0088】
また、この仮止め状態において作業者は、天板120を上下方向のストロークにおける上側の摺動限界位置まで変位させた場合には、落下防止ストッパ130における鉤状張出部135cが中間筒142の下端部に引っ掛かる。これにより、落下防止ストッパ130は、天板120を上昇させた際に上側支持脚122が下側支持脚112から抜けることを防止することができる(図17参照)。
【0089】
そして、作業者は、図19に示すように、天板120の高さ位置を希望の高さ位置とする係合突起141aのストッパ係合部123への嵌合位置を特定した場合には、左右の外筒体150を先程とは反対方向に回動操作(図18における矢印B方向)して外側押圧部151の最小部151aをストッパプレート141に面する位置にそれぞれ位置決めする。この場合においても、ストッパプレート141は、外筒体150および内筒体143が回動することで、外側押圧部151の内径および内側押圧部144の張り出し量がそれぞれ減少することで径方向内側に案内される。これにより、左右の各ストッパプレート141は、最小部151aによって径方向内側に強制的に押圧されて係合突起141aがストッパ係合部123に完全に嵌合する。
【0090】
また、この場合においても、高さ調整具140は、外筒体150の回動によって内筒体143が回動することで仮止め状態に対応するロック突起係合部142cからロック突起146が弾性的に外れるとともに、その後、支持状態に対応するロック突起係合部142cに弾性的に嵌合するため、その都度「カチッ」という音が生じるとともに作業者に手ごたえを与える。これにより、作業者は、外筒体150が支持状態の位置まで回動したことを容易に認識することができる。これらにより、上側支持脚122は、上下方向の変位が係合突起141aの嵌合によって規制されるため、天板120の高さが固定される支持状態となる。
【0091】
そして、作業者は、左右のロック片154を各外筒体150内に再び深く挿し込む。これにより、高さ調整具140は、ロック突起押圧部154aが内筒体143のロック突起146を径方向内側に強く押圧して中間筒142のロック突起係合部142cに嵌合させるため、外筒体150および内筒体143の周方向への回動が規制された状態となる。この状態で机100は、机としての使用に供される。
【0092】
一方、作業者は、天板120の高さを下げたい場合には、天板120の高さを一旦現在の高さ以下の高さに位置決めする。具体的には、作業者は、図13に示すように、外筒体150を仮止め状態の位置から更に回動操作(図18における矢印D方向)することにより外側押圧部151の最大部151bをストッパプレート141に面する位置、すなわち、内側押圧部144の最大部144bをストッパプレート141に面する位置に位置決めする。この場合、ストッパプレート141は、外筒体150および内筒体143が回動することで、外側押圧部151の内径および内側押圧部144の張り出し量がそれぞれ増加するため径方向外側に案内される。
【0093】
この場合、高さ調整具140は、外筒体150の回動によって内筒体143が回動することで仮止め状態に対応するロック突起係合部142cからロック突起146が弾性的に外れるとともに、その後、フリー状態に対応するロック突起係合部142cに弾性的に嵌合するため、その都度「カチッ」という音が生じるとともに作業者に手ごたえを与える。これらにより、作業者は、外筒体150がフリー状態の位置まで回動したことを容易に認識することができる。すなわち、高さ調整具140は、左右の各ストッパ係合部123から係合突起141aが完全に離隔したフリー状態となる。
【0094】
この場合、上側支持脚122は、落下防止ストッパ130における6つの接触嵌合部135bが下側支持脚112の内周面を押圧しているため、上側支持脚122自身の重量および天板120の重量によって下方に下側支持脚112内を落下することはない。したがって、作業者は、落下防止ストッパ130の接触嵌合部135bと下側支持脚112の内周面との摺動抵抗に抗しながら上側支持脚122を下側支持脚112内に下降させて天板120を現在の高さ以下の高さ(例えば、下限位置)まで下げた後、再び左右の外筒体150を反対方向に回動操作(図13における矢印A方向)して外側押圧部151の弾性押圧部151cをストッパプレート141に面する位置にそれぞれ位置決めして仮止め状態とする。
【0095】
これにより、作業者は、前記と同様にして、天板120を上昇させることにより左右の係合突起141aが嵌合するストッパ係合部123の位置を変化させて天板120の高さ位置を上昇方向において自由に選択することができる。そして、作業者は、天板120の高さ位置を希望の高さ位置とする係合突起141aのストッパ係合部123への嵌合位置を特定した場合には、前記したように、左右の外筒体150を反対方向に回動操作(図18における矢印D方向)して外側押圧部151の最小部151aをストッパプレート141に面する位置にそれぞれ位置決めすることで天板120を再び支持状態とすることができる(図19参照)。
【0096】
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、落下防止ストッパ130は、互いに嵌合し合う上側支持脚122および下側支持脚112のうちの内側に位置する上側支持脚122の端部内に固定取付部131を介して取り付けられるとともに上側支持脚122および下側支持脚112のうちの外側に位置する下側支持脚112の端部内に押圧嵌合部134が嵌合して同下側支持脚112内を押圧する。これにより、本発明に係る落下防止ストッパ130は、被支持体である天板120の高さ調整を行う際に下側支持脚112に対して上側支持脚122を摺動可能な状態にした場合においても押圧嵌合部134が嵌合した下側支持脚112の内周面を押圧して摺動抵抗を増大させるため上側支持脚122の落下を防止することができ脚体の高さ調整を行い易くすることができる。
【0097】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0098】
例えば、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、固定取付部131に2つの上側引掛け部131aを設けて構成した。しかし、固定取付部131は、1つまたは3つ以上の上側引掛け部131aを有して構成することもできる。また、固定取付部131は、上側引掛け部131aを省略して構成することもできる。この場合、固定取付部131は、上側支持脚122に圧入する円筒状に形成することができる。
【0099】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、固定取付部131の内側に固定側架設部132を設けて構成した。しかし、落下防止ストッパ130は、固定取付部131の内側の固定側架設部132を省略して構成することもできる。
【0100】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、押圧嵌合部134を6つの爪体135で構成した。しかし、押圧嵌合部134は、爪体135の断面形状が1つの円筒状に形成された1つの爪体135で構成してもよいし、2つないし5つまたは7つ以上の爪体135で構成することもできる。また、押圧嵌合部134は、下側支持脚112に弾性変形した状態で摺動する単純な円筒形に形成することもできる。したがって、この場合、押圧嵌合部134は、鉤状張出部135cが省略された円筒状に形成されるため、上側支持脚122は下側支持脚112から容易に抜くことができる。
【0101】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、押圧嵌合部134の内側に受け部136を設けて構成した。しかし、落下防止ストッパ130は、押圧嵌合部134の内側の受け部136を省略して構成することもできる。また、受け部136は、第1受け部136aと第2受け部136bとで構成した。しかし、受け部136は、第1受け部136aまたは第2受け部136bで構成することもできる。また、受け部136は、板状のほかに、円柱状や角柱状などの柱状または円筒状や角筒状などの筒状に形成することもできる。
【0102】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、円板状の中間架設部133を備えて構成した。しかし、落下防止ストッパ130は、円板状の中間架設部133を省略して構成することもできる。また、中間架設部133は、円板状のほかに落下防止ストッパ130の径方向に延びる棒状または板状などの梁状に形成することもできる。
【0103】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、下側支持脚112および上側支持脚122の円筒状のパイプ形状に対応して円筒状に形成した。しかし、落下防止ストッパ130は、下側支持脚112および上側支持脚122の断面形状に応じた形状に形成されるものである。したがって、落下防止ストッパ130は、下側支持脚112および上側支持脚122が角型のパイプ形状に形成されている場合には、角型の円筒状に形成することができる。
【0104】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、上側支持脚122に固定的に取り付けるとともに下側支持脚112に摺動材に嵌合するように構成した。しかし、落下防止ストッパ130は、互いに嵌合し合う上側支持脚122および下側支持脚112のうちの内側に位置する支持脚の端部内に嵌合して取り付けられるとともに外側に位置する支持脚内に挿し込まれて同支持脚内の内周面を押圧した状態で摺動自在に嵌合するようにすればよい。したがって、落下防止ストッパ130は、下側支持脚112が上側支持脚122内に嵌合する場合には、下側支持脚112に固定取付部131を固定的に取り付けるとともに上側支持脚122内に押圧嵌合部134が摺動材に嵌合するように構成することができる。
【0105】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130は、高さ調整具140を備えた机100に適用した。しかし、落下防止ストッパ130は、下側支持脚112と上側支持脚122とが互いに摺動自在に嵌合して高さ方向の長さが伸縮自在に調整可能な脚体に広く適用することができる。すなわち、落下防止ストッパ130は、高さ調整具140とは異なる構成の高さ調整具によって高さ方向の長さが伸縮自在に調整可能な下側支持脚112と上側支持脚122とで構成された脚体に適用することができる。
【0106】
また、上記実施形態においては、机100は、小学校や中学校などの教育施設などにおいて使用する学習机をとしたが、学習机以外の机、例えば、教卓、家庭用学習机、事務机または食卓としても実施可能である。
【0107】
また、上記実施形態においては、落下防止ストッパ130を机100に適用した。すなわち、天板120が本発明における被支持体に相当し、机100が本発明における什器に相当する。しかしながら、落下防止ストッパ130は、机100以外の家具や道具などからなる什器に広く適用することができる。ここで、什器としては、例えば、椅子、ホワイトボード、三脚(3つの脚を持つ台)またはマイクスタンドがある。この場合、什器を椅子とした場合には被支持体は椅子の座面を構成する座板であり、什器をホワイトボードとした場合には被支持体は白板であり、什器を三脚とした場合には被支持体は3つの脚に支持される台であり、什器をマイクスタンドとした場合には被支持体はマイクを着脱自在に保持する保持具である。すなわち、落下防止ストッパ130は、2つのパイプ材が垂直方向に互いに摺動自在に嵌合し合って任意の高さ位置で固定できる什器に広く適用できる。この場合、2つの一対のパイプ材、すなわち、下側支持脚112および上側支持脚122は、上記実施形態のように2組であってもよいが、マイクスタンドのように1組でもよい。
【符号の説明】
【0108】
100…机、
110…ベース脚、111…足体、112…下側支持脚、113…連結棒、114…ストッパ貫通孔、115…切欠き部、116…止め孔、
120…天板、121…底板、122…上側支持脚、123…ストッパ係合部、124…止め孔、125…U字部材、
130…落下防止ストッパ、131…固定取付部、131a…上側引掛け部、131b…逃げ部、132…固定側架設部、133…中間架設部、134…押圧嵌合部、135…爪体、135a…アーム部、135b…接触嵌合部、135c…鉤状張出部、136…受け部、136a…第1受け部、136b…第2受け部、
140…高さ調整具、141…ストッパプレート、141a…係合突起、142…中間筒、142a…ストッパ貫通孔、142b…引掛け部、142c…ロック突起係合部、142d…フランジ部、143…内筒体、144…内側押圧部、144a…最小部、144b…最大部、144c…最大前部、145…逃げ孔、146…ロック突起、147…外筒当て部、148…引掛け部、
150…外筒体、151…外側押圧部、151a…最小部、151b…最大部、151c…弾性押圧部、152…内筒押し部、153…止め孔、154…ロック片、154a…ロック突起押圧部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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