(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-22
(45)【発行日】2023-05-30
(54)【発明の名称】半田除去治具、及び、半田除去方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/52 20060101AFI20230523BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20230523BHJP
B23K 1/018 20060101ALI20230523BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
H01L21/52 Z
H01L21/60 321Z
B23K1/018 Z
H05K3/34 512Z
(21)【出願番号】P 2022115250
(22)【出願日】2022-07-20
【審査請求日】2022-11-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500327625
【氏名又は名称】株式会社エイム
(74)【代理人】
【識別番号】100176256
【氏名又は名称】相田 隆敬
(72)【発明者】
【氏名】古家 功一
【審査官】堀江 義隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-036231(JP,A)
【文献】米国特許第4771932(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/52
H01L 21/60
B23K 1/018
H05K 3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板から取り外され半田が残存する表面実装型ICパッケージが載置される載置部と、
加熱装置からの熱を伝達可能な位置に前記載置部を固定するための固定部と、
を備え、
前記載置部の上面には、その半田面が上方となる向きで前記表面実装型ICパッケージが嵌合されるための第1の嵌合穴が形成されており、
前記第1の嵌合穴に嵌合された前記表面実装型ICパッケージの前記半田面上の半田は、前記載置部を介して伝達された熱により溶融可能であり、
ユーザがスキージを用いて前記溶融された半田を前記載置部の上面に移動可能とするために、前記表面実装型ICパッケージが前記第1の嵌合穴に嵌合された状態で、前記半田面の第1の端部と、前記第1の端部と隣接する前記載置部の上面の第2の端部と、は面一となるように構成されていることを特徴とする半田除去治具。
【請求項2】
前記載置部から落下する半田を受け止めるための半田受け部を更に備え、
前記固定部には、前記載置部が嵌合される第2の嵌合穴が形成されており、
前記第2の嵌合穴は、前記第2の端部側が開放されており、
前記載置部の上面の前記第2の端部側には、前記第1の端部とは反対側かつ下方に向けて傾斜した傾斜部が設けられており、
前記半田受け部は、前記載置部とは別体に、前記傾斜部の下方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半田除去治具。
【請求項3】
前記第1の嵌合穴は、前記表面実装型ICパッケージが嵌合された状態における前記表面実装型ICパッケージの底面及び側面に従った形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半田除去治具。
【請求項4】
基板から取り外され半田が残存する表面実装型ICパッケージがその上に載置される載置部と、加熱装置からの熱を伝達可能な位置に前記載置部を固定するための固定部と、を有し、前記載置部の上面には、その半田面が上方となる向きで前記表面実装型ICパッケージが嵌合されるための第1の嵌合穴が形成されており、前記第1の嵌合穴に嵌合された前記表面実装型ICパッケージの前記半田面上の半田は、前記載置部により伝達された熱により溶融可能であり、前記表面実装型ICパッケージが前記第1の嵌合穴に嵌合された状態で、前記半田面の第1の端部と、前記第1の端部と隣接する前記載置部の上面の第2の端部と、は面一となる半田除去治具を用いて前記半田面上の半田を除去する方法であって、
その半田面が上方となる向きで前記表面実装型ICパッケージを前記第1の嵌合穴に嵌合させる工程と、
前記載置部を介して伝達された熱により前記半田面上の半田が溶融された後に、スキージを用いて、前記溶融された半田を前記第1の端部側から前記第2の端部側へ移動させる工程と、
を備えたことを特徴とする半田除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板から取り外され半田が残存する表面実装型ICパッケージから半田を除去するための半田除去治具、及び、当該半田除去治具を用いた半田除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体装置を取り外した後のプリント配線基板側の電極上に残っている余分なはんだを除去するために、プリント配線基板をはんだ融点近くの温度まで加熱した状態で、薄いステンレスのスクレーパー等を用いて掻き取る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記方法では、掻き取ったはんだの処理方法までは考慮されていないため、プリント配線基板上の一か所に掻き集めたはんだを半田吸い取り線や半田吸い取り器等を用いて処理する手間が必要になってしまう。
【0005】
また、半田吸い取り線や半田吸い取り器を用いる場合には、プリント配線基板に局所的に過剰な加熱が行われることとなるため、プリント配線基板にダメージを与えてしまう。そのため、プリント配線基板の再利用を目的とする場合には、はんだ吸い取り線や半田吸い取り器を用いてはんだを除去することは好ましくない。
【0006】
そこで、本発明は、表面実装型ICパッケージにダメージを与えることを抑制しつつ表面実装型ICパッケージから半田を容易に除去することが可能な半田除去治具、及び、当該半田除去治具を用いた半田除去方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、基板から取り外され半田が残存する表面実装型ICパッケージが載置される載置部と、加熱装置からの熱を伝達可能な位置に前記載置部を固定するための固定部と、を備え、前記載置部の上面には、その半田面が上方となる向きで前記表面実装型ICパッケージが嵌合されるための第1の嵌合穴が形成されており、前記第1の嵌合穴に嵌合された前記表面実装型ICパッケージの前記半田面上の半田は、前記載置部を介して伝達された熱により溶融可能であり、ユーザがスキージを用いて前記溶融された半田を前記載置部の上面に移動可能とするために、前記表面実装型ICパッケージが前記第1の嵌合穴に嵌合された状態で、前記半田面の第1の端部と、前記第1の端部と隣接する前記載置部の上面の第2の端部と、が面一となるように構成されていることを特徴とする半田除去治具を提供している。
【0008】
このような構成によれば、第1の端部と第2の端部が面一となっているので、溶融された半田をスキージを用いて半田面から載置部の上面に容易に移動させ、表面実装型ICパッケージを再利用可能な状態に復元することが可能となる。この際、溶融された半田はスキージで撫でる程度の弱い力で移動可能なので、表面実装型ICパッケージのパターンやレジストへ与えるダメージが少なく、表面実装型ICパッケージを再利用に適した状態に復元することが可能となる。また、半田ごて等を用いて表面実装型ICパッケージを直接加熱する必要がないため、表面実装型ICパッケージに局所的な過剰な加熱が行われることが防止され、これによっても表面実装型ICパッケージを再利用に適した状態に復元することが可能となる。また、半田吸い取り線を用いる場合には、半田吸い取り線からフラックスが流れ出すため、半田除去後に表面実装型ICパッケージを洗浄する必要があるが、上記構成の場合、洗浄の手間も大幅に省かれる。更に、様々な形状の表面実装型ICパッケージの形状に応じた第1の嵌合穴が形成された載置部をそれぞれ準備しておき、それらの載置部の全てを固定部の第2の嵌合穴に嵌合可能とすることで、様々な形状の表面実装型ICパッケージに対して汎用的に対応することが可能となる。
【0009】
また、本発明の別の観点によれば、基板から取り外され半田が残存する表面実装型ICパッケージがその上に載置される載置部と、加熱装置からの熱を伝達可能な位置に前記載置部を固定するための固定部と、を有し、前記載置部の上面には、その半田面が上方となる向きで前記表面実装型ICパッケージが嵌合されるための第1の嵌合穴が形成されており、前記第1の嵌合穴に嵌合された前記表面実装型ICパッケージの前記半田面上の半田は、前記載置部により伝達された熱により溶融可能であり、前記表面実装型ICパッケージが前記第1の嵌合穴に嵌合された状態で、前記半田面の第1の端部と、前記第1の端部と隣接する前記載置部の上面の第2の端部と、が面一となる半田除去治具を用いて前記半田面上の半田を除去する方法であって、その半田面が上方となる向きで前記表面実装型ICパッケージを前記第1の嵌合穴に嵌合させる工程と、前記載置部を介して伝達された熱により前記半田面上の半田が溶融された後に、スキージを用いて、前記溶融された半田を前記第1の端部側から前記第2の端部側へ移動させる工程と、を備えたことを特徴とする半田除去方法を提供している。
【発明の効果】
【0010】
本発明の半田除去治具、及び、半田除去方法によれば、表面実装型ICパッケージにダメージを与えることを抑制しつつ表面実装型ICパッケージから半田を容易に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態による半田除去治具の上面図
【
図2】本発明の実施の形態による半田除去治具の側面図
【
図4】本発明の実施の形態による半田除去方法のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態による半田除去治具1について、
図1-
図4を参照して説明する。
【0013】
本実施の形態による半田除去治具1は、
図1-
図3に示すように、基板から取り外され半田Sが残存する表面実装型ICパッケージ2から半田Sを除去するためのものであり、載置部3と、固定部4と、半田受け部5と、を備えている。
【0014】
本実施の形態では、表面実装型ICパッケージ2は、リードのない電極パッド型のものであり、表面実装型ICパッケージ2の電極パッド(図示せず)が基板上のパッド(図示せず)に直接半田付けされていたものとする。
【0015】
載置部3は、基板から取り外され半田Sが残存する表面実装型ICパッケージ2が載置されるためのものである。
【0016】
載置部3としては、半田と接合されない(されにくい)材質が好ましく、例えば、アルミやステンレスが考えられる。
【0017】
載置部3の上面31には、その半田面21が上方となる向きで前記表面実装型ICパッケージ2が嵌合されるための第1の嵌合穴32が形成されている。
【0018】
第1の嵌合穴32は、平面視において、表面実装型ICパッケージ2を脱着できる程度の僅かな遊びを残して、表面実装型ICパッケージ2と略同一の形状を有しているものとする。
【0019】
上面31には、第1の嵌合穴32に嵌合された表面実装型ICパッケージ2をピンセットを用いて取り外し可能とするための一対の挟み穴33も形成されている。
【0020】
更に、
図2に示すように、表面実装型ICパッケージ2が第1の嵌合穴32に嵌合された状態で、半田面21の第1の端部22と、第1の端部22と隣接する載置部3の上面31の第2の端部34と、は面一となるように構成されている。
【0021】
また、第1の嵌合穴32は、表面実装型ICパッケージ2が嵌合された状態における表面実装型ICパッケージ2の底面及び側面に従った形状に形成されている。
【0022】
様々な形状の表面実装型ICパッケージ2から半田Sを除去する場合には、各表面実装型ICパッケージ2の形状に応じた第1の嵌合穴32が形成された載置部3をそれぞれ準備しておくことが好ましい。
【0023】
固定部4は、加熱装置Hからの熱を伝達可能な位置に載置部3を固定するためのものである。
【0024】
本実施の形態では、加熱装置Hとしてホットプレート型の用い、加熱装置H上に載置部3を直接配置し、固定部4により載置部3を加熱装置Hに対して固定する。
【0025】
詳細には、
図2に示すように、固定部4には、載置部3が嵌合される第2の嵌合穴41が形成されており、第2の嵌合穴41に載置部3を嵌合させることで、載置部3を加熱装置Hに対して固定する。
【0026】
このような構成により、第1の嵌合穴32に嵌合された表面実装型ICパッケージ2の半田面21上の半田Sは、載置部3を介して伝達された熱により溶融されることとなる。
【0027】
更に、本実施の形態では、半田面21の第1の端部22と、第1の端部22と隣接する載置部3の上面31の第2の端部34と、は面一となるように構成されているため、
図3(b)に示すように、スキージTを用いて、溶融された半田Sを半田面21(第1の端部22側)から載置部3の上面31(第2の端部34側)へ容易に移動させることが可能となっている。
【0028】
また、本実施の形態では、第2の嵌合穴41は、第2の端部34側が開放されており、載置部3の上面31の第2の端部34側には、第1の端部22とは反対側かつ下方に向けて傾斜した傾斜部35が設けられている。本実施の形態では、傾斜部35は、載置部3と同一の材質で一体的に形成されているものとする。
【0029】
なお、第2の嵌合穴41の第2の端部34側が開放されているので、第1の端部22から第2の端部34に向かう第1の方向Xにおいて載置部3を加熱装置Hに対して固定する必要がある。そこで、本実施の形態では、第1の方向Xと直交する第2の方向Yに延びる一対の凸部36を載置部3に、一対の凸部36にそれぞれ対応する一対の凹部42を固定部4に設けており、一対の凸部36と一対の凹部42をそれぞれを嵌合させることで、載置部3は、第1の方向Xにおいても加熱装置Hに対して固定される。
【0030】
半田受け部5は、載置部3から落下する半田Sを受け止めるためのものであり、載置部3とは別体に、傾斜部35の下方に設けられている。
【0031】
本実施の形態では、両側部に縁を有する逆三角形型の半田受け部が、ネジBにより固定
部4に部分的に接続されており、
図3(c)に示すように、傾斜部35から落下する半田
Sを受け止めることが可能な位置に配置されている。
【0032】
なお、“載置部3とは別体”とは、換言すると、半田受け部5は、載置部3(傾斜部35)よりも低温であることを意味している。これは、固定部4の断熱性を載置部3より高くしたり、固定部4に対する半田受け部5の接続を部分的にすることで実現可能である。
【0033】
続いて、
図3の半田除去の説明図、及び、
図4のフローチャート及びを用いて、上記構成を有する半田除去治具1を用いて表面実装型ICパッケージ2から半田Sを除去する方法について説明する。
【0034】
まず、
図3(a)に示すように、その半田面21が上方となる向きで表面実装型ICパッケージ2を第1の嵌合穴32に嵌合させる(
図4のS1)。なお、加熱装置Hによる加熱は、
図4のS1の前後で開始される。
【0035】
続いて、載置部3を介して伝達された熱により半田面21上の半田Sが溶融された後に
(
図4のS2:YES)、
図3(b)に示すように、スキージTを用いて、溶融された半
田Sを半田面21(第1の端部22)から載置部3の上面31(第2の端部34)へ移動
させる(
図4のS3)。載置部3には加熱装置Hからの熱が伝達されているため、載置部
3の上面31(第2の端部34)へ移動した半田Sも溶融された状態を保っていることと
なる。
【0036】
続いて、
図3(c)に示すように、そのままスキージTを用いて、溶融された半田Sを傾斜部35まで移動させる(
図4のS4)。傾斜部35には加熱装置Hからの熱が伝達されているため、傾斜部35へ移動した半田Sも溶融された状態を保っていることとなる。そして、傾斜部35まで移動された半田Sは、自動的に落下し、半田受け部5上に落下する。落下した半田Sは、落下中の空気、及び、載置部3とは別体の半田受け部5により冷却されて短時間で凝固することとなる。
【0037】
本願の発明者の実験によると、半田ごて及び半田吸い取り線を用いて半田の除去作業を行った場合、約7分(半田除去時間:約5分、洗浄:約2分)かかったところ、本実施の形態による方法で半田の除去作業を行ったところ、約1分(半田除去時間:約30秒、洗浄:約30秒)で完了することができた。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態による半田除去治具1、及び、半田除去方法では、表面実装型ICパッケージ2が第1の嵌合穴32に嵌合された状態で、半田面21の第1の端部22と、第1の端部22と隣接する載置部3の上面31の第2の端部34と、は面一となるように構成されている。
【0039】
このような構成によれば、第1の端部22と第2の端部34が面一となっているので、溶融された半田SをスキージTを用いて半田面21から載置部3の上面31に容易に移動させ、表面実装型ICパッケージ2を再利用可能な状態に復元することが可能となる。この際、溶融された半田SはスキージTで撫でる程度の弱い力で移動可能なので、表面実装型ICパッケージ2のパターンやレジストへ与えるダメージが少なく、表面実装型ICパッケージ2を再利用に適した状態に復元することが可能となる。また、半田ごて等を用いて表面実装型ICパッケージ2を直接加熱する必要がないため、表面実装型ICパッケージ2に局所的な過剰な加熱が行われることが防止され、これによっても表面実装型ICパッケージ2を再利用に適した状態に復元することが可能となる。また、半田吸い取り線を用いる場合には、半田吸い取り線からフラックスが流れ出すため、半田除去後に表面実装型ICパッケージ2を洗浄する必要があるが、上記構成の場合、洗浄の手間も大幅に省かれる。更に、様々な形状の表面実装型ICパッケージ2の形状に応じた第1の嵌合穴32が形成された載置部3をそれぞれ準備しておき、それらの載置部3の全てを固定部4の第2の嵌合穴41に嵌合可能とすることで、様々な形状の表面実装型ICパッケージ2に対して汎用的に対応することが可能となる。
【0040】
また、本実施の形態による半田除去治具1では、半田受け部5は、載置部3とは別体に、傾斜部35の下方に設けられている。
【0041】
このような構成によれば、溶融された半田Sは、傾斜部35まで移動させれば自動的に落下するので、載置部3の上面31を清掃する労力が低減される。また、落下した半田Sは、落下中の空気、及び、載置部3とは別体の半田受け部5により冷却されて短時間で凝固するので、容易に廃棄することが可能となる。
【0042】
また、第1の嵌合穴32は、表面実装型ICパッケージ2が嵌合された状態における表面実装型ICパッケージ2の底面及び側面に従った形状に形成されている。
【0043】
このような構成によれば、表面実装型ICパッケージ2の半田面21以外は全て第1の嵌合穴32に当接した状態となるので、加熱装置Hからの熱を効率よく表面実装型ICパッケージ2に伝達することができる共に、表面実装型ICパッケージ2に局所的な過剰な加熱が行われることが防止される。
【0044】
尚、本発明の半田除去治具、及び、半田除去方法は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0045】
例えば、上記実施の形態では、載置部3は、ホットプレート型の加熱装置H上に直接配置されたが、間接的に配置されても良い。また、加熱装置Hは、ホットプレート型のものに限定されず、例えば、熱風送風型であっても良い。
【0046】
また、本発明の半田除去治具の権利範囲には、加熱装置Hと一体型のものも含まれる。
【0047】
また、上記実施の形態では、半田が接合されない(されにくい)材質として、アルミやステンレスを挙げたが、例えば、半田が鉛フリーのステンレス用のものの場合、他の金属を使用することが好ましい。
【符号の説明】
【0048】
1 半田除去治具
2 表面実装型ICパッケージ
3 載置部
4 固定部
5 半田受け部
21 半田面
22 第1の端部
31 上面
32 第1の嵌合穴
33 挟み穴
34 第2の端部
35 傾斜部
36 凸部
41 第2の嵌合穴
42 凹部
H 加熱装置
S 半田
T スキージ
X 第1の方向
Y 第2の方向
【要約】
【課題】基板から取り外され半田が残存する表面実装型ICパッケージから半田を除去するための半田除去治具を提供する。
【解決手段】
半田除去治具1は、表面実装型ICパッケージ2が載置される載置部3と、加熱装置Hからの熱を伝達可能な位置に載置部3を固定するための固定部4と、を備えている。載置部3の上面31には、その半田面21が上方となる向きで表面実装型ICパッケージ2が嵌合されるための第1の嵌合穴32が形成されている。ユーザがスキージTを用いて溶融された半田Sを載置部3の上面31に移動可能とするために、表面実装型ICパッケージ2が第1の嵌合穴32に嵌合された状態で、半田面21の第1の端部22と、第1の端部22と隣接する載置部3の上面31の第2の端部34と、は面一となる。
【選択図】
図2