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特許7284292眼内マイクロ表示装置のための自然な生理光学的ユーザインターフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-22
(45)【発行日】2023-05-30
(54)【発明の名称】眼内マイクロ表示装置のための自然な生理光学的ユーザインターフェース
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20230523BHJP
   A61B 3/113 20060101ALI20230523BHJP
   G02B 27/02 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
A61F9/007 190A
A61B3/113
G02B27/02 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021566983
(86)(22)【出願日】2020-03-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 US2020024195
(87)【国際公開番号】W WO2020231517
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2021-11-09
(31)【優先権主張番号】62/846,443
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521491392
【氏名又は名称】トゥエンティ・トゥエンティ・セラピューティクス・エルエルシイ
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】リー,シュンネン
(72)【発明者】
【氏名】シンハ,スプリオ
(72)【発明者】
【氏名】アザール,ディミトリ
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/055477(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2018/0144196(US,A1)
【文献】国際公開第2018/058155(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0025971(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/007
A61B 3/113
G02B 27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼内マイクロ表示装置(IOMD)システムであって、
補助頭部ユニットであって、
ユーザの前向きの風景画像を捕捉するための風景カメラモジュール、
前記ユーザの眼球を監視し、視線方向データを生成するように構成されている視線追跡モジュール、および
フレーム内またはフレーム上に配置され、前記風景カメラモジュールおよび前記視線追跡モジュールに通信可能に結合されている補助コントローラであって、前記補助コントローラは、前記補助コントローラによって実行されたときに、前記補助頭部ユニットに、
前記風景カメラモジュールで前記風景画像を取得することと、
近見視力位置合わせ装置について、前記風景画像を含む、1つ以上の風景画像を探索することと、
前記近見視力位置合わせ装置が前記1つ以上の風景画像で特定されたときに、前記近見視力位置合わせ装置に焦点を合わせるために、前記風景カメラモジュールの焦点距離を調整することと、
前記視線方向データに基づいて前記眼球の視線方向を決定することと、
前記視線方向に基づいて前記風景画像のサブ部分を特定することと、
前記眼球の網膜に表示するために、前記風景画像の前記サブ部分をIOMD移植片に無線中継することと、を含む、動作を行わせる論理を含む、補助コントローラを含む、補助頭部ユニットを備える、IOMDシステム。
【請求項2】
前記補助コントローラは、前記補助コントローラによって実行されたときに、前記補助頭部ユニットに、
前記眼球のパンまたは傾斜に応答して前記眼球の修正された視線方向を決定することと、
前記修正された視線方向に基づいて前記風景画像の修正されたサブ部分を特定することと、
前記網膜に表示するために、前記修正されたサブ部分を前記IOMD移植片に無線中継することと、を含む、追加の動作を行わせるさらなる論理を含む、請求項1に記載のIOMDシステム。
【請求項3】
前記視線追跡モジュールは、眼球方向を向いたカメラを含み、前記視線方向データは、前記眼球方向を向いたカメラによって取得された前記眼球の眼球画像を含む、請求項1に記載のIOMDシステム。
【請求項4】
前記視線方向データに基づいて前記眼球の前記視線方向を決定することは、
前記眼球画像内の眼球位置合わせ装置を特定することであって、前記眼球位置合わせ装置は、前記眼球内または前記眼球上に配置されている、特定することと、
前記眼球画像内の前記眼球位置合わせ装置の位置を基準位置に対して決定することと、を含む、請求項3に記載のIOMDシステム。
【請求項5】
前記眼球位置合わせ装置は、前記眼球の角膜または虹彩上に配置されているタトゥーを含む、請求項4に記載のIOMDシステム。
【請求項6】
前記近見視力位置合わせ装置は、前記ユーザの手首、手、指、または親指に、もしくはこれらの近くに着用される特定可能な視覚的マーカーを含む、請求項に記載のIOMDシステム。
【請求項7】
前記1つ以上の風景画像を探索することは、
前記風景カメラモジュールの複数の焦点距離設定を繰り返すことと、
前記焦点距離設定の各々で前記風景画像のうちの少なくとも1つを取得することと、
前記近見視力位置合わせ装置について、前記焦点距離設定の各々で前記風景画像を探索することと、
前記近見視力位置合わせ装置に焦点を合わせる前記焦点距離設定のうちの選択された1つを特定することと、を含む、請求項に記載のIOMDシステム。
【請求項8】
前記IOMD移植片は、前記眼球に移植するような形状をしており、前記IOMD移植片は、前記IOMD移植片が前記眼球に移植されたときに、前記風景画像の前記サブ部分の再生成された画像を前記網膜上に投影するように構成されているマイクロ表示装置を含むことをさらに含む、請求項1に記載のIOMDシステム。
【請求項9】
前記IOMD移植片は、IOMDコントローラよって実行されたときに、前記IOMD移植片に、
前記眼球の眼瞼が閉じているとみなされる表示を受信することと、
前記表示基づいて、前記眼瞼が閉じているとみなされる間、前記再生成された画像を前記網膜上に投影することを一時的に中止することと、を含む、動作を行わせる論理を含む、IOMDコントローラを含む、請求項に記載のIOMDシステム。
【請求項10】
前記表示は、眼球追跡モジュールの出力に基づいて生成され、前記表示は、前記補助頭部ユニットから前記IOMD移植片に無線搬送される、請求項に記載のIOMDシステム。
【請求項11】
前記IOMD移植片は、前記眼瞼が閉じているかどうかを監視するように構成されているセンサを含み、前記表示は、前記センサの出力に基づいて生成される、請求項に記載のIOMDシステム。
【請求項12】
眼内マイクロ表示装置(IOMD)移植片と通信するための補助頭部ユニットであって、
ユーザの頭部に装着するためのフレームと、
前記フレーム内または前記フレーム上に前向きの位置で装着されている風景カメラモジュールと、
前記フレーム内または前記フレーム上に配置され、前記ユーザの眼球を監視することによって前記ユーザの視線方向データを生成するように構成されている視線追跡モジュールと、
前記風景カメラモジュールおよび前記視線追跡モジュールに通信可能に結合されているコントローラであって、前記コントローラによって実行されたときに、前記補助頭部ユニットに、
前記風景カメラモジュールで風景画像を取得することと、
近見視力位置合わせ装置について、前記風景画像を含む、1つ以上の風景画像を探索することと、
前記近見視力位置合わせ装置が前記1つ以上の風景画像で特定されたときに、前記近見視力位置合わせ装置に焦点を合わせるために、前記風景カメラモジュールの焦点距離を調整することと、
前記視線方向データに基づいて前記眼球の視線方向を決定することと、
前記視線方向に基づいて前記風景画像のサブ部分を特定することと、
前記眼球の網膜に表示するために、前記風景画像の前記サブ部分を前記IOMD移植片に中継することと、を含む、動作を行わせる論理を含む、コントローラと、を備える、補助頭部ユニット。
【請求項13】
前記コントローラは、前記コントローラによって実行されたときに、前記補助頭部ユニットに、
前記眼球のパンまたは傾斜に応答して前記眼球の修正された視線方向を決定することと、
前記修正された視線方向に基づいて前記風景画像の修正されたサブ部分を特定することと、
前記網膜に表示するために、前記修正されたサブ部分を前記IOMD移植片に中継することと、を含む、追加の動作を行わせるさらなる論理を含む、請求項12に記載の補助頭部ユニット。
【請求項14】
前記視線追跡モジュールは、眼球方向を向いたカメラを含み、前記視線方向データは、前記眼球方向を向いたカメラによって取得された前記眼球の眼球画像を含む、請求項12に記載の補助頭部ユニット。
【請求項15】
前記視線方向データに基づいて前記眼球の前記視線方向を決定することは、
前記眼球画像内の眼球位置合わせ装置を特定することであって、前記眼球位置合わせ装置は、前記眼球内または前記眼球上に配置されている、特定することと、
前記眼球画像内の前記眼球位置合わせ装置の位置を基準位置に対して決定することと、を含む、請求項14に記載の補助頭部ユニット。
【請求項16】
前記眼球位置合わせ装置は、前記眼球の角膜または虹彩上に配置されているタトゥーを含む、請求項15に記載の補助頭部ユニット。
【請求項17】
前記コントローラは、前記コントローラによって実行されたときに、前記補助頭部ユニットに、
前記眼球の眼瞼が閉じているとみなされるときを決定するために、前記眼球方向を向いたカメラで前記眼球を監視することと、
前記眼瞼が閉じているとみなされる間、前記風景画像の前記サブ部分を前記IOMD移植片に中継することを一時的に中止すること、または
前記IOMD移植片が、前記眼瞼が閉じているとみなされる間、再生成された画像を前記網膜に投影することを一時的に中止することができるように、前記眼瞼が閉じているとみなされる間、閉鎖の表示を前記IOMD移植片に中継すること、のいずれかと、を含む、追加の動作を行わせるさらなる論理を含む、請求項14に記載の補助頭部ユニット。
【請求項18】
前記視線追跡モジュールは、前記眼球内に配置されている眼球位置合わせ装置から放出される電磁場を感知する電磁センサを含む、請求項12に記載の補助頭部ユニット。
【請求項19】
前記近見視力位置合わせ装置は、前記ユーザの手首、手、指、または親指に、もしくはこれらの近くに着用される特定可能な視覚的マーカーを含む、請求項12に記載の補助頭部ユニット。
【請求項20】
前記1つ以上の風景画像を探索することは、
前記風景カメラモジュールの複数の焦点距離設定を繰り返すことと、
前記焦点距離設定の各々で前記風景画像のうちの少なくとも1つを取得することと、
前記近見視力位置合わせ装置について、前記焦点距離設定の各々で前記風景画像を探索することと、
前記近見視力位置合わせ装置に焦点を合わせる、前記焦点距離設定のうちの一つに関連付けられる前記焦点距離を特定することと、を含む、請求項12に記載の補助頭部ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年5月10日に出願された米国特許仮出願第62/846,443号に対して利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般に眼科デバイスに関し、特に眼内マイクロ表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
角膜の疾病または負傷は、角膜の混濁または大きな光損傷につながる可能性があり、その結果、個人は事実上目の不自由な状態になる。目の不自由な状態は、完全に機能する網膜を有する患者にも起こり得る。網膜は損傷を受けていないがその他の点で角膜の血管新生または損傷により目の不自由なこれらの患者の場合、摘出された目の水晶体(例えば、カプセルのような袋領域)への眼内マイクロ表示装置の移植は、患者の完全に機能する網膜上に画像再生を復元することができ、これにより、患者に視力が戻る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国仮特許出願第62/846,443号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子眼内マイクロ表示装置のための提案されている解決策には、耳の後ろに位置付けられている送信機を眼内マイクロ表示装置に結合する経皮的なテザーの使用を伴う。このテザーは、電力およびデータ通信を眼内マイクロ表示装置に提供する。この提案されている解決策に必要な経皮的な性質および複雑な手術は、この解決策に生理学的な互換性の問題および炎症を起こしやすい可能性がある。このテザーは、耳の外側に突出して顔の横の皮下肉に戻るので、テザーは感染リスクも呈する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
経皮的なテザーの使用を回避するには、眼内マイクロ表示装置および関連する回路がカプセルのような袋領域の眼球内全体に適合するのに十分コンパクトな形状因子を有していなければならない。したがって、このような小型の眼内表示装置の電子機器およびユーザインターフェースは、大きな課題を呈する。例えば、ユーザの天然水晶体が眼内マイクロ表示装置に置き換えられたとき、ユーザは、自身の目を動かすことによって簡単に前方視界をパンするか、または傾斜させる(例えば、景色を見まわす)という生まれつきの能力を失う。さらに、異なったオフセット距離で、異なったアイテムに対して焦点距離を調整する(例えば、これに適応する)能力も失う。健常視力に関連付けられたユーザの自然な機構の損失は、眼内マイクロ表示装置によるユーザ体験に実質的に強い影響を与える可能性がある。
【0007】
本発明の非限定的かつ非網羅的な実施形態について、以下の図を参照して説明し、同様の参照数字は、特に指定されない限り、様々な図を通して同様の部分を指す。適切な場合には、図面を煩雑にしないように、要素のすべての例が必ずしもラベル付けされているわけではない。図面は必ずしも縮尺通りではなく、記載されている原理を説明することに重点が置かれている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本開示の一実施形態による、IOMD移植片および補助頭部ユニットを含む眼内マイクロ表示装置(IOMD)システムの平面図である。
図1B】本開示の一実施形態による、IOMD移植片および補助頭部ユニットを含む眼内マイクロ表示装置(IOMD)システムの側面図である。
図1C】本開示の一実施形態による、再生成された画像を網膜上に投影するために眼球内に移植されたIOMD移植片を有するIOMDシステムの断面図である。
図1D】本開示の一実施形態による、補助頭部ユニット内の外向きの風景カメラの焦点距離を制御するために、近見視力位置合わせマーカーと共にIOMDシステムを使用する様子を示している。
図2】本開示の一実施形態による、補助頭部ユニットの機能ブロック図である。
図3】本開示の一実施形態による、IOMD移植片の機能ブロック図である。
図4】本開示の一実施形態による、IOMDシステムに対してパン/傾斜および自動焦点制御を行うためのIOMDシステムの動作のプロセスを示すフローチャートである。
図5】本開示の一実施形態による、網膜上に投影するために高解像度の風景像のサブ部分がどのように選択され、補助頭部ユニットからIOMD移植片に送信されるかを示している。
図6】本開示の一実施形態による、IOMDシステムに対する瞬き制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書では、自然な生理光学的ユーザインターフェースを提供する眼内マイクロ表示装置(IOMD)システムのシステム、機器、および動作方法の実施形態について説明する。以下の説明では、実施形態の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載されている。しかしながら、関連技術の当業者であれば、本明細書に記載される技術は、具体的な詳細のうちの1つ以上がなくても、または他の方法、構成要素、材料などを用いて実行することができることを認識するであろう。他の例では、よく知られている構造、材料、または動作は、特定の態様が不明瞭になるのを回避するために、詳細に示されないか、または記載されない。
【0010】
本明細書全体を通して「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」と言及しているのは、実施形態に関連して記載されている特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して様々な場所で「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」という表現の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において、任意の好適な方法で組み合わせることができる。
【0011】
本明細書に開示されるIOMDシステムの実施形態は、網膜は損傷を受けていないが、角膜の血管新生、閉塞、不透明、またはその他の損傷のために目の不自由な患者に好適である。開示されるIOMDシステムは、電子マイクロ表示装置(眼内マイクロ表示装置またはIOMDと呼ばれる)を、摘出された水晶体によって予め占有されている眼球のカプセルのような袋領域などの眼球に移植することによって、これらの患者に視界を復元しようとするものである。IOMDは、再生成された画像を患者の完全に機能している網膜上に投影するようにIOMD移植片内に含まれている。
【0012】
自然な健常視力は、個人に全体論的なユーザ体験を提供するリアルタイムの自然な生理光学的ユーザインターフェースを備えている。例えば、個人が特定の方向に目をパンするか、または傾斜させるとき、網膜に送達される風景画像は、視線方向が目の前の風景を走査するときに自動的に変化する。したがって、目を回転させる筋肉の動きに同期するか、またそうでなければそれを確認する、リアルタイムの即時フィードバックがユーザに提供される。加えて、ユーザが特定のアイテムに視線を向けるとき、ユーザの目は、自動的に適応して(焦点距離を調整して)、中心視覚の中心にあるアイテムに焦点を合わせる。最後に、健常視力を有する個人が瞬きをするか、またはそうでなければ眼瞼を閉じるとき、外界の視界は遮断される。これらのリアルタイムの生理光学的フィードバック機構すべてにより、健常視力を有する個人に、水晶体がIOMDに置き換えられたときに失う可能性がある有益な生理光学的インターフェースおよび全体論的なユーザ体験を提供する。
【0013】
したがって、本明細書に記載される実施形態では、上述の自然な生理光学的インターフェースのうちの1つ以上をシミュレートして、自然で全体論的な生理光学的ユーザ体験をユーザに提供することを試みる。一実施形態では、ユーザの目の動きを監視して、ユーザの視線方向を示す視線方向データを生成し、このデータを使用して風景画像のサブ部分を選択し、このサブ部分をユーザの網膜に呈する、視線追跡モジュール(例えば、眼球方向を向いたカメラ)が提供される。言い換えれば、前向きの風景カメラモジュールは、高解像度の風景画像を取得し、そこからサブ部分を選択し、IOMD移植片を介して網膜に送達し得る。他の方法でより大きな風景画像からサブ部分を選択することで、目だけでパンするか、または傾斜させることによって風景を走査する自然な生理光学的インターフェースをシミュレートする。加えて、眼球方向を向いたカメラは、衝動性運動を探し、それに従って画像を「ジッタ」させることで、網膜細胞への刺激の浸透を防止する。
【0014】
一実施形態では、近見視力位置合わせ装置を使用して、適応する生理光学的インターフェースをシミュレートする。近見視力位置合わせ装置は、視野(FOV)の中心に十分に近づけたときに典型的な視覚的注意の焦点となるアイテムに取り付けることができる視覚的マーカーであってもよい。例えば、手を視野に入れたとき、その手は自分がしていることに対して正しい焦点距離にあることが多い。言い換えれば、個人は、本を読む間本を保持する、靴紐を結ぶ、料理をする、またはその他の何かをするために手を使っているわけである。したがって、手首、手、指、または親指に近見視力位置合わせ装置を着用するか、または他の方法でこれらの近くに近見視力位置合わせ装置を付着させることによって、近見視力位置合わせ装置は、高忠実度で特定され、自動で焦点が合わされ得る視覚的マーカーを提供する。
【0015】
一実施形態では、視線追跡モジュール(または、他の眼球方向を向いたカメラ)を使用して、閉眼(瞬きまたはより長い閉眼)を監視してもよい。これらの閉眼の特定を使用して、次に、再生成された画像の網膜上に投影することを一時的に中止してもよい。この生理光学的インターフェース特徴は、瞬き、またはそうでなければ閉眼をシミュレートする。上記の生理光学的インターフェース特徴のうちの1つ、いくつか、またはすべてが、単一の実施形態で個々に、またはまとめて実施され得ることを理解されたい。
【0016】
図1A図1B、および図1Cは、本開示の一実施形態による、IOMD移植片105および補助頭部ユニット110を含むIOMDシステム100を示している。図1Aおよび図1Bは、それぞれ平面図および側面図であり、図1Cは、IOMDシステム100の断面図である。補助頭部ユニット110の図示の実施形態は、フレーム115、風景カメラモジュール120、視線追跡モジュール121、自動焦点モジュール122、アンテナ装着部125、充電アンテナ130、データアンテナ135、埋込式電子回路140、およびユーザインターフェース145を含む。アンテナ装着部125の図示の実施形態は、関節式アーム155を介してフレーム115に取り付けられている可撓性の目に安全な筐体150を含む。IOMD移植片105の図示の実施形態は、電子機器が集束光学部品165とともに配置されている筐体160を含む。
【0017】
動作中、補助頭部ユニット110は、充電アンテナ130から出力される電力信号131を介してIOMD移植片105に誘導的に電力を供給する。補助頭部ユニット110は、風景カメラモジュール120で前向きの画像をさらに捕捉し、これらの画像をデータ信号136を介してIOMD移植片105に無線送信する。一実施形態では、この画像の捕捉および送信は、リアルタイムで実行される。IOMD移植片105は、電力信号131からエネルギーを採取して、そのエネルギーを使用して、データ信号136を復号するための受信機およびコントローラ回路、ならびに再生成された画像を眼球175の網膜170上に投影するための表示装置回路に電力を供給する。一実施形態では、再生成された画像は、風景カメラモジュール120によって捕捉された風景画像のサブ部分のみである。繰り返しになるが、一実施形態では、画像データの受信、復号、および表示がリアルタイムで実行され、ユーザに仮想的なリアルタイムの前向きの視界を提供する。
【0018】
補助頭部ユニット110は、補助頭部ユニット110をユーザの頭部に装着するためのフレーム115を含む。図1A図1Cは、眼鏡の形状のフレーム115を示しているが、フレーム115は、眼帯、ゴーグル、バイザー、ヘッドギア、またはその他のものを含む、ユーザの頭部に装着するための様々な異なる形状および構成を想定し得ることを理解されたい。風景カメラモジュール120は、フレーム120内またはフレーム120上に配置され、ユーザの前方視界の方向に風景画像を取得するように配向される。視線追跡モジュール121は、フレーム115内またはフレーム115上に、ユーザの眼球175を監視し、視線方向データを生成するために、眼球方向を向いた配向で配置される。一実施形態では、視線追跡モジュール121は、ユーザの視線方向を決定するために分析され得る眼球画像を生成する眼球方向を向いたカメラである。一実施形態では、自動焦点モジュール122は、従来の自動焦点機能を行う前向きの赤外線(IR)カメラである。
【0019】
アンテナ装着部125は、IOMD移植片105の効果的な無線充電のために、少なくとも電力アンテナ130をユーザの眼球175に近づけるための関節式アーム155を含む。したがって、アンテナ装着部125は、充電アンテナ130が配置されている可撓性の目に安全な筐体150を含む。図示の実施形態では、データアンテナ135はまた、IOMD移植片105に近接するために、可撓性の目に安全な筐体150内にも配置されている。他の実施形態では、データアンテナ135は、フレーム115内の他の場所に配置されてもよい。さらに別の実施形態では、電力アンテナ130およびデータアンテナ135は、異なる周波数で動作する同じ物理的アンテナであってもよい。目に安全な筐体150は、成形シリコーンなどの様々な軟質材料、可撓性材料、誘電材料で作製されてもよい。
【0020】
図1A図1Cは、補助頭部ユニット115を単一の連続したフレームとして示しているが、他の実施形態では、補助頭部ユニット115は、相互に接続され、身体または衣類の周囲の様々な場所に装着または着用され得る2つ以上の身体着用型のモジュール部品に分割されてもよい。さらに、図1A図1Cは、単眼のIOMDシステムを示しているが、図示された部品は、両眼のIOMDシステムを実施するために複製されてもよい。さらに、IOMD移植片105は、補助頭部ユニット110に関連して本明細書で説明した機能とは異なる機能を有する、異なる外部ハードウェアで動作してもよい。実際には、IOMD移植片105は、頭部に装着された補助頭部ユニットなしで動作してもよいが、むしろ、様々な異なる情報を表示するために、様々なソースからの無線通信を受信してもよい。
【0021】
図示のように、IOMD移植片105は、完全に眼球175内に配置されており、眼球175から補助頭部ユニット110に延在する電子ケーブルまたはテザーは含まない。同様に、補助頭部ユニット110は、ユーザの頭部に着用される独立した個別のユニットである。補助頭部ユニット110は、補助頭部ユニット110自体およびIOMD移植片105を含むIOMDシステム100に電力を供給し、このシステムの動作を指揮するための埋込式電子機器を含む。
【0022】
図1Dは、本開示の一実施形態による、補助頭部ユニット110内の風景カメラモジュール120の焦点距離を制御するために、近見視力位置合わせマーカーと共にIOMDシステム100を使用する様子を示している。ユーザの手をユーザの視野の中心領域に十分に持ってきたとき、ユーザは、自身の手を使用してタスク(例えば、本を読む、料理をする、靴ひもを結ぶなど)に焦点を合わせたいという場合が多い。したがって、いくつかの実施形態では、補助頭部ユニット100は、風景カメラモジュール120の視野内で近見視力位置合わせ装置を探索するようにプログラムされている。近見視力位置合わせ装置は、特定可能な視覚的マーカーとして実装されてもよい。特定可能な視覚的マーカーが風景カメラモジュール120の視野内にあるとき、風景カメラモジュール120の焦点距離は、近見視力位置合わせマーカーに焦点を合わせる近見視力設定に自動的に調整される。
【0023】
近見視力位置合わせマーカーは、様々な異なる場所に装着される様々な異なる大きさ、形状、または形状因子を想定してもよい。例えば、近見視力位置合わせマーカーは、手首(例えば、ブレスレット180)、手(例えば、ステッカーまたはタトゥー185)、指、親指(例えば、リング190)、またはその他のものに、またはこれらの近くに着用されてもよい。特定可能な視覚的マーカーは、視覚的コード(例えば、QRコード(登録商標))、活性放出体(例えば、IR放出体)、またはその他のものとして実装されてもよい。補助頭部ユニット110は、近見視力位置合わせマーカーを継続的、定期的、またはオンデマンドで探索するようにプログラムされていてもよい。近見視力位置合わせマーカーを探索する行為は、風景カメラモジュール120の複数の異なる焦点距離設定を繰り返し、それぞれの設定で取得した各風景画像を特定可能な視覚的マーカーについて探索することを含んでもよい。視覚的マーカーが画像のうちの1つ以上内で特定された場合、焦点が合っている近見視力位置合わせ装置を有する風景画像に関連付けられた焦点距離設定が選択されるか、またはそうでければ係止される。
【0024】
図2は、本開示の一実施形態による、補助頭部ユニット200の機能ブロック図である。補助頭部ユニット200は、補助頭部ユニット110の1つの可能な実装形態である。補助頭部ユニット200の図示の実施形態は、フレーム201、電源205、無線電力送信機210、風景カメラモジュール215、視線追跡モジュール216、自動焦点モジュール217、補助コントローラ220、データ送受信機225、クロック230、ユーザインターフェース235、電力アンテナ240、およびデータアンテナ245を含む。
【0025】
電源205は、フレーム201内に設けられており、誘導電力伝達を介して補助頭部ユニット200およびIOMD移植片105の内部電子機器に電力を供給する。一実施形態では、電源205は、充電式電池(例えば、リチウムイオン電池)である。IOMD移植片105は、無線電力送信機210および電力アンテナ240を介して誘導的に充電される。一実施形態では、無線電力送信機210は、効率的な目に安全な電力結合のために、十分な低周波数fl(例えば、13.5MHz、27MHzなど)を有する連続波信号として電力信号131を放出する。無線電力送信機210の周波数は、クロック230に基づいてもよい。一実施形態では、クロック230は、水晶発振器などの高忠実度、低電力の共振器である。
【0026】
電源205はまた、風景カメラモジュール215、視線追跡モジュール216、自動焦点モジュール217、補助コントローラ220、およびデータ送受信機225にも電力を供給する。風景カメラモジュール215は、電荷結合素子(CCD)センサ、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサ、またはその他のものを含んでもよく、これらは、前向きの風景画像を取得し、次に、IOMD移植片105に中継されてもよい。一実施形態では、データ送受信機225は、取得した風景画像のサブ部分を表す画像データをデータ信号136として送信する。データ信号136は、周波数f2(例えば、2.4GHz)を有する搬送信号で符号化される。データ送受信機225は、周波数変調、位相変調、振幅変調、および/または時分割多重化のうちの1つ以上を含む任意の数の符号化技術を使用してもよい。周波数f2は、安全のために低電力で送信することができ、静止画像またはビデオ画像の送信のために高い帯域幅を提供するので、周波数f1よりも高くすることができる。いくつかの実装形態では、f1とf2の相対的な周波数を反転させることができる。一実施形態では、周波数f2は、同様にクロック230に基づいて生成される。例えば、周波数f2は、周波数f1を増加または拡大したバージョンであってもよいし、または周波数f1は、周波数f2を分割または縮小したバージョンであってもよい。いずれにしても、f1およびf2に基づくクロック信号は、f1に基づいてIOMD移植片105でf2が再生成された同期データ通信をサポートするために、位相位置合わせされてもよい。
【0027】
補助コントローラ220は、他の機能部品の動作を指揮する。例えば、補助コントローラ220は、IOMD移植片105からの確認応答(ACK)信号250を受信して復号し、これに応答して、IOMD移植片105に送信された画像データを調整して、IOMD移植片105の消費電力を抑えてもよい。ACK信号250は、電力アンテナ240上の電力信号131の後方散乱変調として受信されてもよいし、またはデータアンテナ245上の能動的な送信信号として受信されてもよい。いずれにしても、ACK信号250は、所与の画像フレームがIOMD移植片105によって受信され、表示されたことの確認応答として動作してもよい。加えて、ACK信号131はまた、IOMD移植片105による電力信号131の受信強度の表示、および/または、IOMD移植片105の動作温度の表示も含んでもよい。したがって、IOMD移植片105は、低帯域幅の戻り通路を使用して、電力読取値および温度読取値とともに確認応答を送信してもよい。次に、確認応答、電力読取値、および温度読取値は、補助コントローラ220によって使用されて、IOMD移植片105に送信された画像データのフレームレートおよび/または色特性を調整することによって、IOMD移植片105の消費電力を抑えてもよい。IOMD移植片105の消費電力を調節することによって、補助コントローラ220はまた、IOMD移植片105に電力を供給している補助頭部ユニット200の消費電力も調節している。したがって、IOMD移植片105または補助頭部ユニット200の一方または両方の電力不足により、画像データを調整してもよい。
【0028】
補助コントローラ220は、ハードウェア論理(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)で実装されてもよいし、メモリに記憶されてマイクロプロセッサによって実行されるソフトウェア/ファームウェア命令、またはこれら両方の組み合わせで実装されてもよい。ユーザインターフェース235は、ユーザがIOMDシステム100と対話することができる様々な物理的インターフェースを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース235は、ジェスチャーコマンド(例えば、前方へのスワイプ、後方へのスワイプ、タップ、ダブルタップなど)を受信するためのタッチパッド、1つ以上のボタン、ダイヤル、スイッチ、ノブ、音声コマンド用のマイク、またはその他のものを含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース235は、ユーザが、風景カメラモジュール215の視野内で近見視力位置合わせ装置のオンデマンド探索を要求することを可能にしてもよい。一実施形態では、補助コントローラ220は、IOMD移植片105に送信された取得画像上に視覚的フィードバックのオーバーレイを生成してもよい。これらの視覚的フィードバックのオーバーレイは、ユーザがユーザインターフェース235と対話したときの視覚的確認応答、電源205の電力読取値の表示、動作モード選択の表示、温度読取値の表示、可撓性の目に安全な筐体150を位置合わせするユーザを支援するための電力結合読取値の表示、近見視力位置合わせ装置を特定する確認応答の表示、またはその他のものを含んでもよい。当然のことながら、IOMDシステム100は、可撓性の目に安全な筐体150の眼球175への位置合わせを支援するための可聴フィードバックを含んでもよい。
【0029】
視線追跡モジュール216は、ユーザの眼球を監視するために様々な異なる技術を使用して実装されてもよい。一実施形態では、視線追跡モジュール216は、虹彩または瞳孔追跡のために眼球画像を捕捉する、眼球方向を向いたカメラである。基準位置に対する眼球画像内の虹彩または瞳孔の位置を使用して、視線方向を計算し、ユーザの視線がパンまたは傾斜したときを特定してもよい。さらに別の実施形態では、ユーザの角膜または虹彩上にタトゥーを配設し、眼球画像内のタトゥーの位置を使用して視線方向を特定してもよい。さらに別の実施形態では、視線追跡モジュール216は、IOMD移植片105または眼球の別の部分(例えば、強膜)に移植された別の電界放出体から放出される電磁場を監視する電磁センサ(例えば、ホール効果センサ)であってもよい。
【0030】
自動焦点モジュール217は、風景カメラモジュール215に自動焦点機能を提供する。一実施形態では、自動焦点モジュール217は、IR放出体およびセンサを含む。風景カメラモジュール215から独立したか、または風景カメラモジュール215と一体化された、自動焦点機能を提供するための他の既知の能動的、受動的、またはハイブリッドな変形例が実装されてもよい。
【0031】
図3は、本開示の一実施形態による、IOMD移植片300の機能ブロック図である。IOMD移植片300は、IOMD移植片105の1つの可能な実装形態を表している。IOMD移植片300の図示の実施形態には、筐体301、電力アンテナ305、電力採取回路310、エネルギー貯蔵ユニット315、クロック回復回路320、位相ロックループ(PLL)325、IOMDコントローラ330、1つ以上のセンサ335、送信モジュール340、データアンテナ345、受信機回路350、表示コントローラ355、マイクロ表示装置360、および光学部品165を含む。電力採取回路310の図示の実施形態には、電力整流器365および電力変換器370を含む。受信機回路350の図示の実施形態には、低雑音増幅器(LNA)375および復調器380を含む。
【0032】
図示の実施形態では、IOMD移植片300の電子部品は、眼球175に移植するための大きさおよび形状である生体適合性の筐体301内に収容される。一実施形態では、筐体301は、眼球175のカプセルのような袋領域に移植するための大きさである。一実施形態では、筐体301は、金属、ポリマー、またはその他のもので作製された密封式の筐体である。
【0033】
動作中、補助頭部ユニット110から出力された電力信号131は、電力アンテナ305に入射する。様々な実施形態では、電力アンテナ305は、筐体301内または筐体301上に配置される。さらに他の実施形態では、電力アンテナ305は、筐体301に外部から取り付けられるか、またはテザーで繋がれて、強膜の下など、眼球175の別の領域に移植されてもよい。一実施形態では、電力アンテナ305は、周波数f1で動作する誘導電力を採取するのに好適なループアンテナである。電力採取回路310は、電力アンテナ305に結合され、そこに入射する無線電力を採取する。電力採取回路310は、電力整流器365よび電力変換器370を含む。一実施形態では、電力整流器365は、整流用の1つ以上のダイオードで実装され、一方、電力変換器370は、直流(DC)からDC降圧変換器として実装される。他の電力採取回路部品を使用してもよい。電力採取回路310は、エネルギー貯蔵ユニット315を充電するために使用される。一実施形態では、エネルギー貯蔵ユニット315は、超コンデンサのようなコンデンサで実装される。さらに他の実施形態では、充電式電池が実装されてもよいが、このような実装は寿命が短く、したがって定期的な外科的交換を必要とし得る。あるいは、エネルギー貯蔵ユニット315は、眼球175の別の領域(例えば、強膜の下)に移植され、筐体301にテザーで繋がれてもよい。強膜内に電池を配設することで、低侵襲的な交換手順を提供し得る。しかしながら、部品は、すべて眼球175に移植されてもよく、したがって、眼球の外部に延在する経皮的なテザーと比較して、感染の影響を受けにくい。
【0034】
また、クロック回復回路320は、電力アンテナ305に結合されて、補助頭部ユニット200の電力信号131から同期クロック信号を抽出して回復する。したがって、クロック回復回路320は、電力信号131の搬送波から低周波数f1を回復するように動作する。次に、周波数f1(またはその一部分/全倍数)は、同期タイミングのためにIOMD移植片300の他の回路部品に提供される。具体的には、PLL325を使用して、クロック回復回路320から出力された同期クロックの位相、およびデータアンテナ345を介して補助頭部ユニット200から受信したデータ信号136を同期復調するために受信機回路350に提供されたアップコンバートされた周波数f2を自動追跡してもよい。受信機回路350は、データ信号136を増幅するLNA375、および高周波数f2のデータ信号136をダウンコンバートおよび復号する復調器380を含む。復調器380は、エネルギー検出回路、IQ受信機、またはその他のものなど、様々な復号回路を使用して実装されてもよい。データ信号136は、周波数変調、位相変調、振幅変調、直交変調などのうちの1つ以上を使用して変調されてもよい。
【0035】
次に、復号されたデータ信号136は、マイクロ表示装置360が表示する画像データとして表示コントローラ355に提供される。表示コントローラ355は、IOMDコントローラ330からの個別のコントローラ(例えば、マイクロ表示装置360に組み込まれている)であってもよいし、またはマイクロ表示装置360の動作を制御する目的でIOMDコントローラ330上で実行される論理関数/命令であってもよい。一実施形態では、マイクロ表示装置360は、多色発光ダイオード(LED)表示アレイとして実装される。他の実施形態では、マイクロ表示装置360は、バックライト付き液晶表示装置(LCD)、白黒LED表示アレイ、有機LED(OLED)表示装置、またはその他のものである。一実施形態では、マイクロ表示装置360は、直径5mmの表示装置を有し、一方、筐体301は、全体として10mm×10mmの大きさを有する。マイクロ表示装置360は、受信した画像データに基づいて画像を出力し、この画像は集束光学部品165を通して網膜170上に投影される。
【0036】
IOMD移植片300はまた、IOMD移植片300の他の機能部品の動作を指揮する役割を果たすIOMDコントローラ330を含む。補助コントローラ220と同様に、IOMDコントローラ330は、ハードウェア論理で実装されてもよいし、機械可読媒体に記憶され、マイクロコントローラによって実行されるソフトウェア/ファームウェア論理で実装されてもよいし、またはこれら両方の組み合わせで実装されてもよい。
【0037】
図示の実施形態では、IOMDコントローラ330は、1つ以上のセンサ335からセンサ読取値を受信するように結合されている。センサ(複数可)335は、IOMD移植片300の動作温度を監視するための温度センサを含んでもよい。この点において、温度センサは、IOMD移植片300内の消費電力または電力散逸の代理読取値である。また、温度センサは、IOMD移植片300を囲む眼球組織が動作温度の上昇により損傷しないようにするための安全対策としても機能する。
【0038】
一実施形態では、センサ335はまた、エネルギー貯蔵ユニット315の電極を横切る電圧を測定および監視し、ひいては貯蔵されたエネルギーを測定するためにエネルギー貯蔵ユニット315に結合された電圧センサを含む。また、エネルギー貯蔵ユニット315を横切る測定された電圧は、電力信号131の受信強度の代理、または表示として機能し得る。あるいは、センサ335は、電力採取回路310および/または電力アンテナ305に結合されて、受信電圧を直接測定してもよい。
【0039】
一実施形態では、センサ335は、ユーザの眼瞼の開閉状態を決定し、さらには眼瞼の瞬きを監視するための眼瞼センサを含む。眼瞼センサは、入射光強度の変化を監視する外向きの光センサ(例えば、光ダイオード)を使用して実装されてもよい。一実施形態では、光センサは、補助頭部ユニット110から瞳孔を通ってIOMDインプラント105に放出されるIRビームの中断を監視してもよい。あるいは、補助頭部ユニット110から受信した電力信号131および/またはデータ信号136の信号強度を監視することによって、眼瞼センサを実装してもよい。眼瞼の介在位置は、眼瞼の位置と相関し得る、特定可能な方法でこれらの信号を変調させてもよい。さらに別の実施形態では、眼瞼センサは、眼瞼の開閉状態に影響される電磁場を放出するインピーダンスセンサを使用して実装されてもよい。どのような実装であっても、眼瞼センサを使用して、眼瞼を閉じているときの表示を生成し、次に、この表示を使用して、マイクロ表示装置360を一時的に無効にするか、または他の方法で再生成された画像361を投影することを中止して、目を閉じるか、または瞬きするときに光または視力が一時的に失われることをシミュレートしてもよい。
【0040】
あるいは(または追加的に)、閉眼を感知することは、視線追跡モジュール216または別の眼球方向を向いたカメラを使用して補助頭部ユニット200で実行され、また補助コントローラ220によって決定されてもよい。この実施形態では、データ信号136は、閉眼表示で符号化されてもよいし、またはデータ信号136は、単に送信を中止してもよいし、もしくは風景画像またはそのサブ部分の代わりに黒色画像を一時的に送信してもよい。
【0041】
IOMDコントローラ330は、ACK信号を生成するための論理をさらに含み、このACK信号は、フィードバックデータパスとして送信モジュール340を介して補助頭部ユニット200に返送される。補助頭部ユニット200は、ACK信号を使用して、フレームレート、退色、および送信電力を調整することによって、システム全体の消費電力を管理する。ACK信号は、受信した各画像フレームの確認応答、データフレームが正しく受信されて表示されたことを示す表示、IOMD移植片300の動作温度の表示、および受信強度の表示(または、エネルギー貯蔵ユニット315の電圧レベルなどのその代理)として動作してもよい。
【0042】
図3は、フィードバックデータパスを実装するための2つの選択肢を示している。選択肢(1)は、電力アンテナ305に結合された送信モジュール340が、低周波数f1の無線電力充電パス上でフィードバックデータパスを提供することを示している。選択肢(1)では、送信モジュール340は、RFIDタグとして動作して、電力アンテナ305のインピーダンスを変調し、電力信号131の後方散乱変調としてACK信号250を生成する。選択肢(2)は、データアンテナ345に結合された送信モジュール340が、高周波数f2の無線データ信号パス上でフィードバックデータパスを提供することを示している。選択肢(2)では、送信モジュール340は、ACK信号250を生成するための能動的な送信機である。当然のことながら、選択肢(1)および(2)は、相互に排他的である必要はなく、むしろ、いくつかの実施形態では、両方の選択肢が実装され、フィードバックデータパスのための利用可能な電力予算および帯域幅の必要性に基づいて選択的に使用されてもよい。
【0043】
一実施形態では、電力アンテナ305は、無線周波数またはマイクロ波周波数の無線電力を採取するためのループアンテナとして成形されている。しかしながら、電力アンテナ305は、電磁(EM)放射の様々な周波数から電力を採取するために、様々な大きさおよび形状を想定してもよいことを理解されたい。同様に、データアンテナ345は、高周波数f2(例えば、2.4GHzなど)でデータ信号136および/またはACK信号250を効果的に受信する(また、任意に送信する)ために、様々な異なる大きさおよび形状を想定してもよい。例えば、データアンテナ345は、ダイポールアンテナ、パッチアンテナ、またはその他のものであってもよい。一実施形態では、データアンテナ345は、光アンテナ(例えば、光受信機または光送受信機)であり、データ信号136は、光波長電磁放射である。さらに別の実施形態では、電力アンテナ305およびデータアンテナ345は、電力採取回路310と、受信機回路350と、送信モジュール340との間で共有される単一の物理的アンテナとして実装されてもよい。この共有される実施形態では、電力アンテナ305およびデータアンテナ345は、単一の物理的アンテナのための異なる機能的使用の図形表現である。
【0044】
最後に、図3は、マイクロ表示装置360から出力された、再生成された画像361を網膜170上に集束させるための光電力を提供する光学部品165を示している。光学部品165は、1つ以上の調整可能な部品と共に、高強度のレンズ台(例えば、100ジオプトリ以上)を含んでもよい。これらの調整可能な部品は、再生成された画像361に調整可能な焦点距離(z軸調整)を提供する調整可能な強度レンズを含んでもよい。様々な実施形態では、光学部品165は、投影された画像362の位置の横方向の調整(x軸および/またはy軸の調整)のためのビーム指向を提供する、1つ以上の調整可能なプリズムをさらに含む。横方向の調整により、投影された画像362が、ユーザの中心窩を含む網膜170上に適切に位置付け/中心に置かれることが保証される。再生成された画像361および/または投影された画像362は、本明細書では、画像、再生成された画像、または投影された画像と呼ばれ得るが、いずれも、光学部品165によってレンズ化またはビーム指向されているか否かにかかわらず、マイクロ表示装置360から出力される画像を指す。
【0045】
図4は、本開示の一実施形態による、IOMDシステム100に対してパン/傾斜および自動焦点制御を提供するためのIOMDシステム100の動作のプロセス400を示すフローチャートである。プロセス400は、図1A図1Dに示すシステムを参照して説明される。しかしながら、プロセス400はまた、図3および図4に示す実施形態にも適用可能であり、特定の例では、これらの図に示す部品が参照される。プロセスブロックのいくつかまたはすべてがプロセス400に現れる順序は、限定的であるとみなされるべきではない。むしろ、本開示の利益を有する当業者であれば、プロセスブロックのいくつかは、図示されていない様々な順序で実行されてもよいし、あるいは同時に実行されてもよいことを理解するであろう。
【0046】
プロセスブロック405では、ユーザの前向きの視野の風景画像は、風景カメラモジュール120を用いて捕捉される。一実施形態では、風景画像は、IOMD移植片105に無線搬送され、ユーザの網膜170に投影される際にリアルタイム(またはほぼリアルタイム)で捕捉された高解像度画像である。
【0047】
風景画像を捕捉すると、補助コントローラ220は、近見視力位置合わせ装置について風景画像を分析/探索する(プロセスブロック410)。補助コントローラ220は、捕捉されたすべての風景画像を継続的に分析してもよいし、選択された風景画像のみを定期的に(例えば、N番目の画像フレームごとに)分析してもよいし、または捕捉された風景画像をオンデマンドで分析してもよい。オンデマンド探索は、IOMDシステム100を近見視力動作モードにすることをユーザが要求したことに応答して開始されてもよい。このようなコマンドは、ユーザインターフェース145(または235)を介して受信されてもよい。上述したように、補助頭部ユニット110は、風景カメラモジュール215が近見視力位置合わせ装置の例を探索する間、複数の異なる焦点距離設定を繰り返してもよい。
【0048】
近見視力位置合わせ装置が特定されない場合(決定ブロック415)、プロセス400は、プロセスブロック425に進み、視線追跡を行う。しかしながら、近見視力位置合わせ装置が特定された場合(決定ブロック415)、プロセス400は、プロセスブロック420に進む。プロセスブロック420では、風景カメラモジュール120の焦点距離設定を調整して、特定された近見視力位置合わせ装置に焦点を合わせる。言い換えれば、近見視力位置合わせ装置に焦点を合わせる焦点距離設定が特定され、許容可能なまたは最適な焦点を維持するために自動的に保持され、かつ/または継続的に更新される。近見視力位置合わせ装置は、風景カメラモジュール120に目的の焦点を合わせる。
【0049】
プロセスブロック425では、視線追跡は、視線追跡モジュール121を用いて実行される。視線追跡モジュール121は、ユーザの眼球175を監視し、リアルタイムの視線方向データを生成するように配向される。一実施形態では、視線方向データには、視線追跡モジュール121の眼球方向を向いたカメラの実装によって取得された眼球画像を含める。眼球画像は、補助コントローラ220によって分析されて視線方向を決定してもよい。視線方向は、基準位置に対する眼球画像内の瞳孔または虹彩の位置に基づいて決定されてもよい。あるいは、ユーザの角膜上にタトゥーを形成し、眼球位置合わせ装置として動作させてもよい。次に、眼球位置合わせ装置の位置は、基準位置に対して追跡することができる。基準位置は、工場出荷時に設定されていてもよいし、補正または設定ルーチンを行うことでユーザが補正してもよい。当然のことながら、他の視線追跡スキームを実装してもよい。例えば、ホール効果センサを使用して、眼球の強膜または他の部分に移植された磁気眼球位置合わせ装置の位置を追跡してもよい。さらに別の実施形態では、IOMD移植片105自体が眼球位置合わせ装置として動作してもよい。この実施形態では、IOMD移植片105は、追跡可能な信号を放出する受動的な位置合わせ装置または能動的な位置合わせ装置であってもよい。
【0050】
一実施形態では、視線方向は、単眼を参照して決定される。別の実施形態では、補助頭部ユニット110は、両眼(例えば、2つの別々の眼球方向を向いたカメラモジュール)を監視する両眼の視線追跡モジュールを含んでもよい。両眼の視線追跡モジュールでは、視線追跡は、ユーザの視線方向を決定するだけでなく、遠見視力のために両眼が同じ方向を追跡するのとは対照的に、両眼が内側に向くかどうかに基づいてユーザが近見視力を使用しているかどうかも特定する。一実施形態では、ユーザが近見視力の使用を試みていることを特定することが、風景画像内の近見視力位置合わせ装置を探索するためのオンデマンドのトリガとなり得る(プロセスブロック410)。
【0051】
視線方向が決定されると、補助コントローラ220は、この情報を使用して、IOMD移植片105に中継するための高解像度風景画像のサブ部分を特定することができる(プロセスブロック430)。図5は、風景画像500のサブ部分505を特定する一例を示している。この例では、補助コントローラ220は、ユーザが下左を見ている視線方向データ(例えば、1つ以上の眼球画像)に基づいて決定している。したがって、補助コントローラ220は、データアンテナ135を介してIOMD移植片105に無線中継するために、この視線方向に相関するサブ部分505を選択する。サブ部分505の大きさは、補助頭部ユニット110とIOMD移植片105との間の無線データ通路の帯域幅/電力制約、および/またはIOMD移植片105内のマイクロ表示装置360の画像解像度能力に基づいて選択され得る。ユーザの眼球運動および視線方向に基づいて風景画像500のサブ部分505を特定および選択することによって、パンおよび傾斜の眼球運動に対するユーザの自然な生理光学的応答がシミュレートされ、それにより、自然なユーザ体験が提供される。ユーザが目をパンするか、または傾斜させたとき(決定ブロック435)、サブ部分505は、自然な眼球運動をシミュレートして、より大きな風景画像500に移動される。言い換えれば、補助頭部ユニット110は、風景画像500内のサブ部分505の場所をリアルタイムで調整し、継続的に再調整する。ユーザの視線方向の変化が決定されると、風景画像500内のサブ部分505の位置が修正され(プロセスブロック440)、その結果、網膜170上に投影するためにIOMD移植片105に中継される画像データ(すなわち、修正されたサブ部分)が更新される(プロセスブロック445)。
【0052】
図6は、本開示の一実施形態による、IOMDシステム100による瞬き制御のためのプロセス600を示すフローチャートである。プロセス600は、図1A図1Dに示すシステムを参照して説明される。しかしながら、プロセス600はまた、図3および図4に示す実施形態にも適用可能であり、特定の例では、これらの図に示す部品が参照される。プロセス600で、プロセスブロックのいくつかまたはすべてが現れる順序は、限定的であるとみなされるべきではない。むしろ、本開示の利益を有する当業者であれば、プロセスブロックのいくつかは、図示されていない様々な順序で実行されてもよいし、または同時に実行されてもよいことを理解するであろう。
【0053】
プロセスブロック605では、IOMDシステム100は、ユーザの眼瞼の閉鎖状態を監視する。一実施形態では、眼瞼の閉鎖状態は、視線追跡モジュール121を使用して補助頭部ユニット110によって監視されてもよい。例えば、眼球方向を向いたカメラが、閉眼または瞬きについて眼瞼を視覚的に監視してもよい。一実施形態では、眼瞼の閉鎖状態は、IOMD移植片105によって内側から外側に監視されてもよい。IOMD移植片105による眼瞼の監視は、光強度の変化を追跡するか、または補助頭部ユニット110から伝達されるIRビームの中断を監視する、外向きの光センサ(例えば、光ダイオード)を使用して実施されてもよい。あるいは、IOMD移植片105は、データ信号136の信号強度および/または補助頭部ユニット110(または200)からの電力信号131の結合強度の変動を感知してもよい。これらの信号の変動は、眼瞼が開いているか閉じているかに相関し得る。さらに別の実施形態では、IOMD移植片105は、ユーザの眼瞼に誘導的に結合する発振回路の変動を監視することができるインピーダンスセンサを含んでもよい。当然のことながら、上記の技術のうちの1つ以上、または他の眼瞼感知技術を実装してもよい。
【0054】
決定ブロック610では、眼瞼が開いていると決定された場合、補助頭部ユニット110は、風景画像500のサブ部分505を含むデータ信号136をIOMD移植片105に無線中継する(プロセスブロック615)。次いで、IOMD移植片105は、サブ部分505の再生成された画像をユーザの網膜170上に投影する(プロセスブロック620)。一方で、ユーザの眼瞼が閉じていると決定された場合(決定ブロック610)、眼瞼が閉じているとみなされる間、再生成された画像は一時的に中断される。再生された画像は、補助頭部ユニット110またはIOMD移植片105の指示により、一時的に中断されてもよい。プロセスブロック625では、補助頭部ユニット110が、眼瞼が閉じていると決定した場合、補助頭部ユニット110は、サブ部分505を送信しないか、眼瞼が現在閉じているとみなされるという表示を送信するか、かつ/または風景画像500のサブ部分505の代わりに黒色画像を送信することができる。これに対応して、IOMD移植片105が(例えば、オンボードセンサ335のうちの1つを使用して)眼瞼が閉じていると決定した場合、IOMD移植片105(または300)は、閉じた状態が持続しているとみなされる間、マイクロ表示装置360を独立して無効にしてもよい(プロセスブロック630)。当然のことながら、いくつかの実施形態では、閉眼を決定し、再生成された画像の投影を一時的に中止するための補助頭部ユニットおよびIOMD移植片の両方の機構を一緒に実装してもよい。
【0055】
上記で説明したプロセスは、コンピュータソフトウェアおよびハードウェアの観点から説明されている。説明された技術は、有形または非一時的な機械(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体内に具現化された機械実行可能命令を構成してもよく、この命令は、機械によって実行されたときに、機械に、説明された動作を行わせるようになる。加えて、プロセスは、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはその他のものなど、ハードウェア内で具現化されてもよい。
【0056】
有形の機械可読記憶媒体には、機械(例えば、コンピュータ、ネットワークデバイス、パーソナルデジタルアシスタント、製造ツール、1つ以上のプロセッサのセットを有する任意のデバイスなど)によってアクセス可能な非一時的な形態で情報を提供する(すなわち、記憶する)任意の機構が含まれる。例えば、機械可読記憶媒体は、記録可能/記録不可能な媒体(例えば、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイスなど)を含む。
【0057】
本発明の図示の実施形態についての上記の説明は、要約書に記載されているものを含め、網羅的であるか、または開示された正確な形態に本発明を限定することを意図するものではない。本発明の特定の実施形態およびそのための例は、明示的な目的のために本明細書に記載されているが、関連技術の当業者であれば認識するように、本発明の範囲内で様々な変更が可能である。
【0058】
これらの変更は、上記の詳細な説明に照らして本発明に対して行うことができる。以下の特許請求の範囲で使用される用語は、本発明を本明細書に開示された特定の実施形態に限定するように解釈されるべきではない。むしろ、本発明の範囲は、確立された請求項解釈の教義に従って解釈される以下の請求項によって完全に決定されるものとする。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6