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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-23
(45)【発行日】2023-05-31
(54)【発明の名称】空調ブース
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/02 20060101AFI20230524BHJP
   F24F 13/24 20060101ALI20230524BHJP
   F24F 13/28 20060101ALI20230524BHJP
   F24F 13/068 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
F24F13/02 G
F24F13/02 H
F24F13/24 242
F24F13/28
F24F13/068 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019042810
(22)【出願日】2019-03-08
(65)【公開番号】P2020143878
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000149790
【氏名又は名称】株式会社大気社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】築根 岳史
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 博行
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-372268(JP,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2011-0006405(KR,U)
【文献】特開昭63-297956(JP,A)
【文献】特開平08-061759(JP,A)
【文献】特開2011-257019(JP,A)
【文献】特開2013-044445(JP,A)
【文献】特開2009-202069(JP,A)
【文献】実開昭54-072381(JP,U)
【文献】特開2001-037852(JP,A)
【文献】特開2007-003107(JP,A)
【文献】特開2000-193280(JP,A)
【文献】特開2014-005992(JP,A)
【文献】特開2018-100805(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1326781(KR,B1)
【文献】実開昭58-170489(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/00-F24F 13/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブース本体と、
前記ブース本体の1つの側面に面して配され、空気を吹き出す天面吹出口が設けられた天面を有する空調機と、
前記ブース本体の前記側面に面して配され、前記空調機から吹き出される空気を導入する天面導入口が設けられた天面と、前記ブース本体へ空気を吹き出す側面吹出口が設けられた側面と、を有する供給チャンバと、
前記天面吹出口と前記天面導入口とを連通し、平板状部材の組み合わせにより構成され空気の流路の断面形状が矩形である給気ダクトと、を備える空調ブースにおいて、
前記給気ダクトの一部は、前記ブース本体の天井面上に配されることを特徴とする空調ブース。
【請求項2】
前記給気ダクトは、前記ブース本体の天井面上に配される部位に吸音部材が設けられていることを特徴とする請求項に記載の空調ブース。
【請求項3】
前記給気ダクトは、外面板と、内面板と、前記外面板と前記内面板との間に配された断熱層と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の空調ブース。
【請求項4】
ブース本体と、
前記ブース本体の1つの側面に面して配され、空気を吹き出す天面吹出口が設けられた天面を有する空調機と、
前記ブース本体の前記側面に面して配され、前記空調機から吹き出される空気を導入する天面導入口が設けられた天面と、前記ブース本体へ空気を吹き出す側面吹出口が設けられた側面と、を有する供給チャンバと、
前記天面吹出口と前記天面導入口とを連通し、平板状部材の組み合わせにより構成され空気の流路の断面形状が矩形である給気ダクトと、
前記ブース本体の内部空間から空気を吸い込み、前記空調機に還気する還気ダクトと、を備える空調ブースにおいて、
前記還気ダクトの一部は、前記ブース本体の天井面上に配されることを特徴とする空調ブース。
【請求項5】
前記還気ダクトは、前記ブース本体の天井面上に配される部位に吸音部材が設けられていることを特徴とする請求項に記載の空調ブース。
【請求項6】
前記還気ダクトは、外面板と、内面板と、前記外面板と前記内面板との間に配された断熱層と、を有することを特徴とする請求項4または5に記載の空調ブース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その外部空間と内部空間を隔離するブース本体と、前記内部空間に供給するための空気を吹き出す空調機と、前記空調機から吹き出される空気を前記内部空間に供給する供給チャンバを備えた局所空調ブースに関する。
【背景技術】
【0002】
高精密で安定性の高い空調が求められる生産設備において、各種装置が配置された空間の全体を空調する場合には、各種装置のうち最も高い精密性や安定性が要求される装置に応じた空調設備が必要となるため、設備投資が膨大となってしまう。そこで、全体空調のための過剰な設備投資を回避するために、要求される精密性や安定性に応じて局所的に精密性や安定性を確保するために局所空調ブースが用いられる。
【0003】
このような局所空調ブースにおいても、精密性や安定性に応じて、例えば適当な温湿度に調節された所定量の空気を供給する空調機が設けられるのであるが、当該空調機と局所空調ブースのブース本体とは、個別に設置された後に可撓性の給気ダクト、例えばフレキシブルダクトによって接続される。
【0004】
このようなフレキシブルダクトの一例として、特許文献1には、作業空間の現場で容易に実現することを目的に、当該ダクトが施工される壁面形状に倣わせることができる布製の袋状のダクトが開示されている。
【0005】
ところで、空調機は送風機等の騒音源を有するため、この騒音が局所空調ブースのブース本体の内部空間に伝播される。また、フレキシブルダクトは蛇腹構造をしていることから、その内面が滑らかでないため気流による騒音が発生しやすく、また、圧力損失も大きい。フレキシブルダクトのダクト壁自体の遮音性が低いため、フレキシブルダクトの外部空間の騒音がダクト壁を介してフレキシブルダクト内に伝播されやすい。
【0006】
これら騒音は、ブース本体の内部空間に設置された装置等に悪影響を及ぼす虞がある。そこで騒音を低減する消音器を導入することが考えられる。しかし、空調機と局所空調ブースとの間に消音器を設置するスペースを確保したり、消音器をフレキシブルダクトに接続したり、消音器を固定したりする方策が必要であり、設計や施工が煩雑となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2013-50250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、空調機に接続された給気ダクトにおいて効果的に騒音を低減することができる空調ブースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するための本発明に係る第一の空調ブースは、ブース本体と、前記ブース本体の1つの側面に面して配され、空気を吹き出す天面吹出口が設けられた天面を有する空調機と、前記ブース本体の前記側面に面して配され、前記空調機から吹き出される空気を導入する天面導入口が設けられた天面と、前記ブース本体へ空気を吹き出す側面吹出口が設けられた側面と、を有する供給チャンバと、前記天面吹出口と前記天面導入口とを連通し、平板状部材の組み合わせにより構成され空気の流路の断面形状が矩形である給気ダクトと、を備える空調ブースにおいて、前記給気ダクトの一部は、前記ブース本体の天井面上に配されることを特徴とする。
上述の目的を達成するための本発明に係る第二の空調ブースは、ブース本体と、前記ブース本体の1つの側面に面して配され、空気を吹き出す天面吹出口が設けられた天面を有する空調機と、前記ブース本体の前記側面に面して配され、前記空調機から吹き出される空気を導入する天面導入口が設けられた天面と、前記ブース本体へ空気を吹き出す側面吹出口が設けられた側面と、を有する供給チャンバと、前記天面吹出口と前記天面導入口とを連通し、平板状部材の組み合わせにより構成され空気の流路の断面形状が矩形である給気ダクトと、前記ブース本体の内部空間から空気を吸い込み、前記空調機に還気する還気ダクトと、備える空調ブースにおいて、前記還気ダクトの一部は、前記ブース本体の天井面上に配されることを特徴とする。
【0010】
上述の構成によると、空調機及び供給チャンバは、ブース本体の側面に対してそれぞれ同一方向から面し、かつ、互いに近い位置に配置されることから、空調機及び供給チャンバを設置するスペースを広く確保する必要がない。給気ダクトは、平板状部材の組み合わせにより通気路の断面形状が矩形に構成されていることから、従来は局所空調ブースにおける空調機とブース本体との接続に用いられてきたフレキシブルダクトに比べて、内面が滑らかであるため気流による騒音が発生しにくく、また、圧力損失も少ない。なお、本発明に係る用語「ブース」は、部屋やチャンバなどと読み替えることができる。
【0011】
空調機の天面吹出口から伝播される騒音は、空調機の天面吹出口から吹き出された空気が給気ダクトのうちブース本体の天井面上を経由する部分を通る際に、そこに設けられた吹出側吸音部材によって低減される。その際、給気ダクトは、天面吹出口から天面導入口まで最短距離で接続されるのではなく、天面吹出口から天面導入口に至るまでに、ブース本体の天井面上を経由させることによって経路が長く確保されるため、より騒音の低減の効果が高い。供給ダクトを長く確保する際に、ブース本体の天井面上を利用することから供給ダクトを設置するためのスペースを別に確保する必要がない。
【0012】
また、従来のようにフレキシブルダクトに加えて消音器を設ける構成では、消音器を設置するスペースを確保したり、消音器をフレキシブルダクトに接続したり、消音器を固定したりする方法を考慮する必要があった。しかし、給気ダクトは、内面に吹出側吸音部材が設けられていると、給気ダクトの内面に吹出側吸音部材が設けられていることから、給気ダクトとは別に消音器を設ける必要がないため、上記の問題が回避され、工期の短縮も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明に係る局所空調ブースの説明図
図2】局所空調ブースが備える給気ダクトの説明図
図3】局所空調ブースが備える還気ダクトの説明図
図4】局所空調ブースの平面図
図5図6におけるC-C線矢視図
図6図4におけるA-A線矢視図
図7図4におけるB-B線矢視図
図8】給気ダクトの詳細図
図9図8におけるD-D線矢視図
図10図8におけるE-E線矢視図
図11】別実施形態に係る給気ダクトの、図8におけるD-D線矢視図に対応する詳細図
図12】別実施形態に係る給気ダクトの、図8におけるE-E線矢視図に対応する詳細図
図13】別実施形態に係る給気ダクトの、図8におけるD-D線矢視図に対応する詳細図
図14】別実施形態に係る給気ダクトの、図8におけるE-E線矢視図に対応する詳細図
図15】別実施形態に係る局所空調ブースの平面図
図16】別実施形態に係る給気ダクト及び還気ダクトの平面図
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下に、本発明に係る局所空調ブースの実施形態について、図面を参照しながら説明をする。
【0036】
図1には、高精密で安定性の高い空調が求められる生産設備における局所空調ブース10が示されている。
【0037】
局所空調ブース10は、その外部空間と内部空間を隔離するブース本体11と、ブース本体11の内部空間に供給するための空気を吹き出す空調機12と、空調機12から吹き出される空気を内部空間に供給する供給チャンバ13を備えている。
【0038】
ブース本体11は、その外部空間と内部空間を隔離する筐体から構成され、当該筐体の内部空間に高精密で安定性の高い空調が要求される各種装置が設置される。
【0039】
図1及び図4に示すように、空調機12は、ブース本体11の四隅のうち一隅に設けられた設置スペースに設置されている。供給チャンバ13は、空調機12に隣り合うように設置されている。空調機12及び供給チャンバ13は、ブース本体11の側の面が面一となるように配置されている。
【0040】
図1図2及び図4から図7に示すように、空調機12の筐体の天面に設けられた天面吹出口14と、供給チャンバ13の筐体の天面に設けられた天面導入口15とは給気ダクト20を介して連通されている。
【0041】
図1図3から図7に示すように、空調機12の筐体の側面下方に設けられた側面吸込口16には、ブース本体11の内部空間の空気を還気させる還気ダクト30の還気口38が接続されている。
【0042】
空調機12は、その筐体の内部に送風機を備え、当該送風機の駆動によって、筐体の側面下方に設けられた側面吸込口16から吸い込んだ空気を、天面吹出口14から吹き出すように構成されている。その際、空調機12は、ブース本体11の内部空間に求められる条件に応じて、温湿度が調節されるとともに、所定風量の空気を吹き出すように構成されている。
【0043】
供給チャンバ13は、天面導入口15から、空調機12が吹き出した空気を筐体の内部に導入し、当該筐体の内部に設けられたフィルタ17によって空気に含まれる異物を捕捉したのち、その筐体の側面に設けられた側面吹出口18からブース本体11の内部空間に吹き出すように構成されている。
【0044】
図2及び図5に示すように、給気ダクト20は、天面吹出口14の直上から、同一水平面内において、ブース本体11の方向へと延び、そこから直角に曲がって空調機12から見た供給チャンバ13の方向へと延び、そこから再び直角に曲がって供給チャンバ13の天面導入口15の直上まで延びるように構成されている。すなわち、給気ダクト20は、平面視においてコ字状に構成され、天面吹出口14及び天面導入口15の直上から水平方向に延びてブース本体11の天井面上を経由するように構成されている。
【0045】
空調機12の設置スペースに対する、当該空調機12の投影形状が長方形である場合は、空調機12を、その短手方向がブース本体11と平行となるように設ける。これによって、空調機12は、その長手方向がブース本体11へ向かうことから、天面吹出口14の直上からブース本体11までの距離を長くすることができ、その分だけ後述する吹出側吸音部材40を多く設けることができる。
【0046】
図1図3図4から図7に示すように、ブース本体11の内部空間のうち、空調機12が対面する側面から最も遠い側面の隅部と、空調機12が対面する側面から最も遠い側面との間に、四本の垂直姿勢の上向きダクト31が設けられている。
【0047】
各上向きダクト31は、ブース本体11の内部空間の底面近傍である下端に、内部空間の空気を吸い込む還気吸込口32を有している。つまり、「上向き」とは、通気方向が上向きであることをいう。
【0048】
ブース本体11の天井面上には、空調機12が対面する側面に連設された一対の側面のそれぞれと平行かつ水平姿勢の一対の合流ダクト33が設けられている。
【0049】
各合流ダクト33は、それぞれ、四本の上向きダクト31のうち二本の上向きダクト31、具体的には空調機12が対面する側面から最も遠い側面の隅部に設けられた上向きダクト31と、空調機12が対面する側面から最も遠い側面との間に設けられた上向きダクト31とに連通されている。
【0050】
各合流ダクト33は、ブース本体11の天井面上のうち、空調機12が対面する側面側において、当該側面と平行かつ水平姿勢に配置された集合ダクト34に連通している。
【0051】
各合流ダクト33及び集合ダクト34は、ブース本体11の天井面上に配置された横向きダクト35を構成する。なお、「横向き」とは、通気方向が横向きであることをいう。
【0052】
下向きダクト36は、横向きダクト35のうち集合ダクト34の下面に設けられた連通穴37の直下から、空調機12の方向へと水平に延び、空調機12が対面する側面において直角に曲がって下方へと延び、還気口38において空調機12の側面吸込口16に連通されている。
【0053】
すなわち、還気ダクト30は、上向きダクト31と、横向きダクト35と、下向きダクト36とから構成される。なお、上向きダクト31、合流ダクト33、集合ダクト34、下向きダクト36は、圧力損失の増大を防止する観点から下流側ほど断面積が大きく設定されていることが好ましい。
【0054】
給気ダクト20及び還気ダクト30は、外面板と、内面板と、外面板及び内面板との間に備えられた断熱層とから構成される平板状部材を適宜組み合わせることによって、通気路の断面形状が矩形となるように構成されている。外面板及び内面板は、ステンレス鋼等の金属板から構成される。断熱層は、合成樹脂、ゴム、エラストマなどの中にガスを細かく分散させ、発泡状又は孔質形状に成形された発泡系の部材から構成されてもよいし、グラスウールなどの繊維系の部材から構成されてもよい。
【0055】
少なくとも内面板のうち通気される空気との接触面となる面は滑らかに形成されており、給気ダクト20及び還気ダクト30は空気の通気抵抗の低減が図られている。
【0056】
図2図3及び図5に示すように、給気ダクト20及び還気ダクト30は、それぞれ内面に吸音部材(吹出側吸音部材40、吸込側吸音部材41)が設けられている。吸音部材は、合成樹脂、ゴム、エラストマなどの中にガスを細かく分散させ、発泡状又は孔質形状に成形された発泡系のものであってもよいし、グラスウールなどの繊維系のものであってもよい。
【0057】
図8から図10に示すように、給気ダクト20においては、吹出側吸音部材40が、給気ダクト20の内面のうち、通気方向視におけるその左側面20L及び右側面20Rに設けられている。
【0058】
空調機12の天面吹出口14から伝播される騒音は、空調機12の天面吹出口14から吹き出された空気が給気ダクト20のうちブース本体11の天井面上を経由する部分を通る際に、そこに設けられた吹出側吸音部材40によって低減される。
【0059】
吹出側吸音部材40は、給気ダクト20の内面のうち、通気方向視におけるその左側面20L及び右側面20Rに設けられていることから、水平方向に延びる給気ダクト20内を流れる空気は、特に給気ダクト20の経路が曲がる部分で、左側面20Lないし右側面20Rに配置された吹出側吸音部材40によって効果的に吸音される。
【0060】
図3及び図5に示すように、還気ダクト30には、横向きダクト35のうち、通気方向の下流側の内面のうち、通気方向視におけるその左側面30L及び右側面30Rに吸込側吸音部材41が設けられている。
【0061】
吸込側吸音部材41が横向きダクト35のうち通気方向の下流側の内面に設けられていることから、横向きダクト35の通気方向の下流側に位置する空調機12から横向きダクト35の内部において上流側に向かって伝播される騒音を効果的に吸音することができる。
【0062】
上述した実施形態においては、吹出側吸音部材40は、給気ダクト20の内面のうち、通気方向視におけるその左側面20L及び右側面20Rに設けられている構成について説明したが、これに限らない。
【0063】
例えば、図11及び図12に示すように、吹出側吸音部材40は、給気ダクト20の内面のうち、その天面20Tに設けられていてもよく、さらに、吹出側吸音部材40は、給気ダクト20の内面のうち、天面吹出口14及び前記天面導入口15と連通する部分以外の底面20Bにも設けられていてもよい。なお、図13及び図14に示すように、給気ダクト20の内面のうち、天面吹出口14及び前記天面導入口15と連通する部分以外の底面20Bに吹出側吸音部材40を設けない場合には、図11及び図12に示した例に比べて、天面20Tに設ける吹出側吸音部材40の厚みを増やしてもよい。
【0064】
上述した実施形態においては、吸込側吸音部材41は、横向きダクト35のうち、通気方向の下流側の内面のうち、通気方向視におけるその左側面30L及び右側面30Rに設けられている構成について説明したが、これに限らない。
【0065】
例えば、吸込側吸音部材41は、還気ダクト30を構成する横向きダクト35、具体的には集合ダクト34の、通気方向の下流側の内面のうち、通気方向視におけるその左側面30L及び右側面30Rに加えて、又は替えて、天面及び底面に設けられていてもよい。
【0066】
上述した実施形態においては、空調機12は、ブース本体11の四隅のうち一隅に設けられた設置スペースに設置される構成について説明したが、これに限らない。図15に示すように、空調機12は、ブース本体11の四隅のうち一隅の外側に設けられた設置スペースに設置されてもよい。この場合は、図16に示すように、給気ダクト20は、平面視においてL字状に構成される。
【0067】
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり、当該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲において適宜変更設計可能である。
【符号の説明】
【0068】
10 :局所空調ブース
11 :ブース本体
12 :空調機
13 :供給チャンバ
14 :天面吹出口
15 :天面導入口
16 :側面吸込口
17 :フィルタ
18 :側面吹出口
20 :給気ダクト
20B :底面
20L :左側面
20R :右側面
20T :天面
30 :還気ダクト
30L :左側面
30R :右側面
31 :上向きダクト
32 :還気吸込口
33 :合流ダクト
34 :集合ダクト
35 :横向きダクト
36 :下向きダクト
37 :連通穴
38 :還気口
40 :吹出側吸音部材
41 :吸込側吸音部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16