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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-05-23
(45)【発行日】2023-05-31
(54)【発明の名称】ストラットマウント
(51)【国際特許分類】
   F16F 9/54 20060101AFI20230524BHJP
   F16F 1/387 20060101ALI20230524BHJP
   B60G 15/07 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
F16F9/54
F16F1/387 D
F16F1/387 E
B60G15/07
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019567103
(86)(22)【出願日】2019-01-23
(86)【国際出願番号】 JP2019002021
(87)【国際公開番号】W WO2019146624
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2021-12-17
(31)【優先権主張番号】P 2018008706
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018008708
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】522297236
【氏名又は名称】株式会社プロスパイラ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(72)【発明者】
【氏名】大津 一高
【審査官】杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-084007(JP,A)
【文献】特開2010-090996(JP,A)
【文献】特開2001-124130(JP,A)
【文献】特開2008-150037(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 9/54
F16F 1/387
B60G 15/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショックアブソーバのロッドの上端部が固定される内側部材と、
前記内側部材をロッド軸回りに沿う周方向に囲い、車体側に取付けられる外側部材と、
前記内側部材と前記外側部材との間に配設され、前記内側部材および前記外側部材を相対的に弾性変位可能に支持する弾性体と、を備えるストラットマウントであって、
前記弾性体は、
弾性部材と剛性部材とが径方向に交互に積層されてなる積層部と、
弾性部材により構成されるとともに、前記積層部と周方向の位置を異ならせて配置された単層部と、を備え
前記内側部材の外周面において、前記単層部に径方向で連なる部分は、前記積層部に径方向で連なる部分より径方向の外側に張り出している、ストラットマウント。
【請求項2】
前記剛性部材は、ロッド軸方向を向く表裏面と、ロッド軸に直交する横断面視において、前記内側部材の外周面に沿って延びる内側面と、前記外側部材の内周面に沿って延びる外側面と、を備えるブロック状に形成されている請求項に記載のストラットマウント。
【請求項3】
前記内側部材において、前記単層部に径方向で連なる部分の表裏面に、車体側に当接可能なストッパ弾性体が配設されている請求項1又は2に記載のストラットマウント。
【請求項4】
ショックアブソーバのロッドの上端部が固定される内側部材と、
前記内側部材をロッド軸回りに沿う周方向に囲い、車体側に取付けられる外側部材と、
前記内側部材と前記外側部材との間に配設され、前記内側部材および前記外側部材を相対的に弾性変位可能に支持する弾性体と、を備えるストラットマウントであって、
前記弾性体は、弾性部材と剛性部材とが径方向に交互に積層されてなる積層部を備え、
前記剛性部材は、ロッド軸方向を向く表裏面と、ロッド軸に直交する横断面視において、前記内側部材の外周面に沿って延びる内側面と、前記外側部材の内周面に沿って延びる外側面と、を備えるブロック状に形成されているストラットマウント。
【請求項5】
ロッド軸方向に沿う縦断面視において、前記剛性部材の内側面、および前記内側部材の外周面のうちのいずれか一方は、他方に向けて突の曲線状を呈し、かついずれか他方は、一方に沿う凹曲線状を呈する請求項に記載のストラットマウント。
【請求項6】
ロッド軸方向に沿う縦断面視において、前記剛性部材の外側面は、前記外側部材の内周面に向けて突の曲線状を呈する請求項またはに記載のストラットマウント。
【請求項7】
前記弾性体は、弾性部材により構成されるとともに、前記積層部と周方向の位置を異ならせて配置された単層部を備える請求項からのいずれか1項に記載のストラットマウント。
【請求項8】
前記内側部材の外周面において、前記単層部に径方向で連なる部分は、前記積層部に径方向で連なる部分より径方向の外側に張り出している請求項に記載のストラットマウント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストラットマウントに関する。
本願は、2018年1月23日に日本に出願された特願2018-008706号及び特願2018-008708号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に示されるような、ショックアブソーバのロッドの上端部が固定される内側部材と、内側部材をロッド軸回りに沿う周方向に囲い、車体側に取付けられる外側部材と、内側部材と外側部材との間に配設され、内側部材および外側部材を相対的に弾性変位可能に支持する弾性体と、を備えるストラットマウントが知られている。
また、従来から、ショックアブソーバのロッドの上端部が固定される内側部材と、内側部材をロッド軸回りに沿う周方向に囲い、車体側に取付けられる外側部材と、内側部材と外側部材との間に配設され、内側部材および外側部材を相対的に弾性変位可能に支持する弾性体と、を備えるストラットマウントが知られている。
この種のストラットマウントとして、例えば下記特許文献2に示されるように、弾性体が、ロッド軸方向に沿う縦断面視において、弾性部材と剛性部材とが径方向に交互に積層されてなる積層部を備え、剛性部材が、径方向に板厚を有する板状に形成された構成が知られている。このストラットマウントによれば、ロッド軸方向から見てロッド軸に交差する径方向のばね定数が、ロッド軸方向のばね定数と比べて高くなり、快適な乗り心地性と操縦安定性とを両立させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特開2001-124130号公報
【文献】日本国特開2008-150037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来のストラットマウントでは、ロッド軸方向から見てロッド軸に交差する径方向のばね定数を、周方向の位置ごとで異ならせることが困難であるとともに、径方向のばね定数を、ロッド軸方向のばね定数に対して高めることについて改善の余地がある。
【0005】
しかしながら、前記従来のストラットマウントでは、内側部材および外側部材が、ロッド軸方向に相対変位すると、弾性部材がロッド軸方向に主にせん断変形し、他の方向に変形しにくいため、積層部のロッド軸方向の弾性変形量を確保することが困難であるという問題がある。このような問題を解決するための手段として、例えば、剛性部材の数量を増やすことが考えられるが、この場合、剛性部材および弾性部材それぞれの径方向の厚さが薄くなり、製造が困難になる。
【0006】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、径方向のばね定数を、周方向の位置ごとで容易に異ならせることが可能で、かつロッド軸方向のばね定数に対して確実に高めることができるストラットマウントを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、径方向のばね定数をロッド軸方向のばね定数に対して確実に高めることが可能で、かつ積層部のロッド軸方向の弾性変形量を確保することができるストラットマウントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】

本発明に係るストラットマウントの第1の態様は、ショックアブソーバのロッドの上端部が固定される内側部材と、前記内側部材をロッド軸回りに沿う周方向に囲い、車体側に取付けられる外側部材と、前記内側部材と前記外側部材との間に配設され、前記内側部材および前記外側部材を相対的に弾性変位可能に支持する弾性体と、を備えるストラットマウントであって、前記弾性体は、弾性部材と剛性部材とが径方向に交互に積層されてなる積層部と、弾性部材により構成されるとともに、前記積層部と周方向の位置を異ならせて配置された単層部と、を備える。
【0009】
本発明に係るストラットマウントの第2の態様は、ショックアブソーバのロッドの上端部が固定される内側部材と、前記内側部材をロッド軸回りに沿う周方向に囲い、車体側に取付けられる外側部材と、前記内側部材と前記外側部材との間に配設され、前記内側部材および前記外側部材を相対的に弾性変位可能に支持する弾性体と、を備えるストラットマウントであって、前記弾性体は、弾性部材と剛性部材とが径方向に交互に積層されてなる積層部を備え、前記剛性部材は、ロッド軸方向を向く表裏面と、ロッド軸に直交する横断面視において、前記内側部材の外周面に沿って延びる内側面と、前記外側部材の内周面に沿って延びる外側面と、を備えるブロック状に形成されている。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、径方向のばね定数を、周方向の位置ごとで容易に異ならせることが可能で、かつロッド軸方向のばね定数に対して確実に高めることができる。また、この発明によれば、径方向のばね定数をロッド軸方向のばね定数に対して確実に高めることが可能で、かつ積層部のロッド軸方向の弾性変形量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1及び第2実施形態に係るストラットマウントにショックアブソーバを装着した状態を示す、車両左右方向に沿う縦断面図である。
図2】本発明の第1及び第2実施形態に係るストラットマウントにショックアブソーバを装着した状態を示す、車両前後方向に沿う縦断面図である。
図3図1および図2に示すストラットマウントの半横断面図である。
図4図1に示すストラットマウントの拡大図であって、内側部材および外側部材が相対的にロッド軸方向に変位した状態を示す図である。
図5】本発明の第1及び第2実施形態に係るストラットマウントにおいて、内側部材、および外側部材をロッド軸方向に相対変位したときに得られる荷重変位曲線の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るストラットマウント10の第1実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
まず、ストラットマウント10に取付けられるショックアブソーバ21、およびストラットマウント10が装着される車体側パネル31について説明する。
【0013】
ショックアブソーバ21は、ほぼ上下方向に延設され、ロッド22、シリンダ23、およびシリンダ23の上端開口部からこのシリンダ23内の流体が漏出するのを防ぐシール体24を備える。ロッド22、シリンダ23、およびシール体24は、共通軸と同軸に配設されている。以下、この共通軸をロッド軸Oといい、また、ロッド軸O方向から見て、ロッド軸Oに交差する方向を径方向といい、ロッド軸O回りに周回する方向を周方向という。
【0014】
ロッド22は、シリンダ23から上方に突出している。ロッド22のうち、シリンダ23から上方に突出した部分は、バンプストッパ36により径方向の外側から囲繞されている。ロッド22の上端部に雄ねじ部が形成されている。
シール体24は、シリンダ23の上端部内に配設されている。シール体24のばね定数は、ショックアブソーバ21単体において、ロッド22を、シール体24に対して摺動させない状態で、シール体24を弾性変形させながら、ロッド22およびシリンダ23をロッド軸O方向に相対変位させたときに得られる荷重と変位との関係により求めることができる。
【0015】
車体側パネル31は、内側にストラットマウント10が収容される有底筒状の本体部32と、本体部32の上端部に配設された環状の蓋体33と、本体部32から径方向の外側に向けて突出し、かつ全周にわたって延びるフランジ部34と、本体部32から下方に向けて突出する下筒部35と、を備える。本体部32、蓋体33、フランジ部34、および下筒部35は、ロッド軸Oと同軸に配設されている。
【0016】
本体部32の底壁は、ロッド軸Oと同軸に配置された環状に形成されている。この底壁の内側に、ショックアブソーバ21のロッド22の上端部が挿入されている。
下筒部35内に、バンプストッパ36の上端部が嵌合されている。
本体部32において、フランジ部34より下方に位置する部分に、環状のストラットベアリング37が外嵌されている。ストラットベアリング37の下面に、コイルスプリング38の上端部が支持されている。
【0017】
ストラットマウント10は、ロッド22の上端部が固定される内側部材11と、内側部材11を周方向に囲い、車体側に取付けられる外側部材12と、内側部材11と外側部材12との間に配設され、内側部材11および外側部材12を相対的に弾性変位可能に支持する弾性体13と、を備える。
【0018】
外側部材12は筒状に形成され、車体側パネル31の本体部32内に嵌合されている。
外側部材12は円筒状に形成されている。外側部材12は、例えば金属材料等で形成されている。
内側部材11は、例えば金属材料等で形成され、ロッド22の上端部が挿入される装着孔11cを有する。ロッド22の上端部のうち、内側部材11から上方に突出した部分にナット25が螺着されることにより、ストラットマウント10にショックアブソーバ21が取付けられる。装着孔11cは、ロッド軸Oと同軸に配置されている。内側部材11のロッド軸O方向の大きさは、外側部材12のロッド軸O方向の大きさより小さい。内側部材11の外周面は、外側部材12の内周面から径方向の内側に離れている。
【0019】
弾性体13は、図3に示されるように、弾性部材14と剛性部材15とが径方向に交互に積層されてなる積層部16と、弾性部材14により構成されるとともに、積層部16と周方向の位置を異ならせて配置された単層部17と、を備える。例えば、弾性部材14はゴム材料等で形成され、剛性部材15は、内側部材11を形成する材質より硬度が低く、かつ弾性部材14を形成する材質より硬度が高い合成樹脂材料等で形成されている。弾性部材14は、剛性部材15、内側部材11および外側部材12に加硫接着されている。
【0020】
積層部16および単層部17はそれぞれ複数ずつ配設されている。図示の例では、2つの積層部16が、ロッド軸Oを径方向に挟む両側に各別に配設され、2つの単層部17が、ロッド軸Oを径方向に挟む両側に各別に配設されている。積層部16は、ロッド軸Oを車両左右方向Xに挟む両側に各別に配設され、単層部17は、ロッド軸Oを車両前後方向Yに挟む両側に各別に配設されている。積層部16および単層部17それぞれの周方向の大きさは、互いに同等になっている。積層部16の径方向の大きさの最大値は、単層部17の径方向の大きさの最大値より大きくなっている。積層部16および単層部17それぞれの径方向の大きさは、内側部材11の外周面と外側部材12の内周面との径方向の距離となっている。なお、単層部17の径方向の大きさは全周にわたって同等になっている。
【0021】
積層部16において、弾性部材14は、剛性部材15と内側部材11との間、並びに、剛性部材15と外側部材12との間に各別に配設されている。積層部16における複数の弾性部材14の径方向の総厚は、単層部17における弾性部材14の径方向の厚さと同等になっている。積層部16において、剛性部材15と内側部材11との間に位置する弾性部材14の径方向の厚さは、剛性部材15と外側部材12との間に位置する弾性部材14の径方向の厚さより薄い。積層部16において、各弾性部材14の径方向の厚さは、剛性部材15の径方向の大きさより小さい。
【0022】
剛性部材15は、図3および図4に示されるように、ロッド軸O方向を向く表裏面15a、15bと、ロッド軸Oに直交する横断面視において、内側部材11の外周面に沿って延びる内側面15cと、外側部材12の内周面に沿って延びる外側面15dと、を備えるブロック状に形成されている。剛性部材15は、周方向に延びる直方体状に形成されている。図示の例では、剛性部材15は、車両前後方向Yに延びる直方体状に形成されている。前記横断面視において、剛性部材15の内側面15cは、車両前後方向Yに真直ぐ延び、剛性部材15の外側面15dは、車両左右方向Xの外側に向けて突の曲線状を呈する。
【0023】
剛性部材15には、弾性部材14を加硫成形する際に成形金型装置の位置決めピンが挿通される位置決め孔15eが形成されている。剛性部材15の表裏面15a、15bは、弾性部材14と一体に形成されたゴム膜で覆われており、このゴム膜にも位置決め孔15eに連通する貫通孔が形成されている。
【0024】
内側部材11の外周面において、単層部17に径方向で連なる部分(以下、張出部11aという)は、積層部16に径方向で連なる部分(以下、逃げ部11bという)より径方向の外側に大きく張り出している。張出部11aは、前記横断面視において、車両前後方向Yに突の曲線状を呈する。逃げ部11bは、前記横断面視において、車両前後方向Yに真直ぐ延びている。逃げ部11bにおける周方向の中央部と、ロッド軸Oと、の径方向の距離が、張出部11aの半径より小さくなっている。内側部材11は、ロッド軸O方向から見て、車両前後方向Yに長い長方形状を呈する。内側部材11の体積は、剛性部材15の体積より大きい。
【0025】
剛性部材15の内側面15cの車両前後方向Yの両端部は、内側部材11の逃げ部11bに車両左右方向Xで対向している。車両前後方向Yの中央部において、内側部材11における装着孔11cの内周面と逃げ部11bとの径方向の距離は、剛性部材15における内側面15cと外側面15dとの径方向の距離と同等になっている。
【0026】
図4に示されるように、ロッド軸O方向に沿う縦断面視において、剛性部材15の内側面15c、および内側部材11の逃げ部11bのうちのいずれか一方は、他方に向けて突の曲線状を呈し、かついずれか他方は、一方に沿う凹曲線状を呈する。図示の例では、前記縦断面視において、内側部材11の逃げ部11bが、剛性部材15の内側面15cに向けて突の曲線状を呈し、剛性部材15の内側面15cが、内側部材11の逃げ部11bに沿う凹曲線状を呈する。
【0027】
ここで、剛性部材15および内側部材11それぞれのロッド軸O方向の大きさは、互いに同等となっている。剛性部材15および内側部材11それぞれのロッド軸O方向の中央部は互いに一致している。
剛性部材15の内側面15cにおいて、最も径方向の外側に位置する部分は、剛性部材15におけるロッド軸O方向の中央部に位置している。内側部材11の逃げ部11bにおいて、最も径方向の外側に位置する部分は、内側部材11におけるロッド軸O方向の中央部に位置している。
前記縦断面視において、剛性部材15の外側面15dは、外側部材12の内周面に向けて突の曲線状を呈する。剛性部材15の外側面15dにおいて、最も径方向の外側に位置する部分は、剛性部材15におけるロッド軸O方向の中央部に位置している。
【0028】
図2および図3に示されるように、内側部材11においてロッド軸O方向を向く表裏面に、車体側に当接可能なストッパ弾性体18が配設されている。ストッパ弾性体18は、周方向に延びる突条状に形成されている。ストッパ弾性体18は、内側部材11において、弾性体13の単層部17に径方向で連なる部分の表裏面の外周縁部に各別に配設されている。図示の例では、ストッパ弾性体18は、内側部材11の表裏面における外周縁部のうち、張出部11aに連なる部分の全域にわたって配設されている。ストッパ弾性体18は、車体側パネル31のうち、本体部32の底壁の上面、および蓋体33の下面に各別に当接している。ストッパ弾性体18は、弾性部材14と一体に形成されている。
【0029】
そして、ストラットマウント10単体において、内側部材11、および外側部材12をロッド軸O方向に相対変位したときに得られる荷重変位曲線は、図5に示されるように、荷重および変位が零の初期状態を含む第1線部L1と、第1線部L1に連なり、この第1線部L1の接線より接線の傾きが小さい第2線部L2と、を備える。
【0030】
この荷重変位曲線では、変位量が大きくなるに従い、荷重が大きくなっており、第1線部L1では、第2線部L2より接線の傾き、つまりばね定数が大きくなっている。第1線部L1および第2線部L2は、直線状に延びている。第1線部L1および第2線部L2では、弾性体13の機械的特性が支配的に発現している。
【0031】
図示の例では、前記荷重変位曲線は、第2線部L2から変位が増大した状態を示す第3線部L3を備え、第3線部L3では、ストッパ弾性体18の機械的特性が支配的に発現しており、第2線部L2の接線より接線の傾きが大きくなっている。第3線部L3は、直線状に延びている。
そして、ショックアブソーバ21単体において、ロッド22がシール体24を摺動するのに要するロッド軸O方向の荷重は、ロッド22の変位量を問わずほぼ一定であって、前記荷重変位曲線において第2線部L2が位置する荷重の範囲内に含まれている。また、第2線部L2の接線の傾きはシール体24のばね定数以下となっている。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によるストラットマウント10によれば、弾性体13が、剛性部材15を有する積層部16を備えるので、径方向のうち、ロッド軸Oに対して弾性体13の積層部16が位置している側に向かう方向、つまり車両左右方向Xのばね定数を確実に高めることが可能になり、車両左右方向Xのばね定数をロッド軸O方向のばね定数に対して高くすることができる。
【0033】
また、積層部16が、弾性部材14と剛性部材15とが径方向に交互に積層されて構成されているので、積層部16に占める剛性部材15の大きさに応じて、車両左右方向Xのばね定数を異ならせることが可能になり、このばね定数を容易かつ精度よく調整することができる。
また、弾性体13が、積層部16だけでなく単層部17も備えるので、径方向のばね定数を周方向の位置ごとで容易に異ならせることができる。
【0034】
また、内側部材11の外周面において、単層部17に径方向で連なる張出部11aが、積層部16に径方向で連なる逃げ部11bより径方向の外側に大きく張り出しているので、径方向のうち、ロッド軸Oに対して弾性体13の単層部17が位置している側に向かう方向、つまり車両前後方向Yのばね定数を高くすることが可能になり、車両前後方向Yのばね定数をロッド軸O方向のばね定数に対して高くすることができる。これにより、ストラットマウント10の径方向のばね定数が、周方向の位置ごとで、過度に大きく異なってしまうのを抑制することができる。
【0035】
また、剛性部材15が、前記横断面視において、内側部材11の外周面に沿って延びる内側面15cと、外側部材12の内周面に沿って延びる外側面15dと、を備えるので、剛性部材15と、内側部材11および外側部材12と、の間に位置する各弾性部材14にかかる負荷を抑えつつ、積層部16の車両左右方向Xのばね定数を確実に高めることができる。
また、剛性部材15が、径方向に板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されているので、剛性部材15の径方向の剛性が確実に高められ、積層部16の車両左右方向Xのばね定数を確実に高めることができる。
【0036】
また、剛性部材15が、径方向に板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されていて、剛性部材15の径方向の大きさが確保されているので、内側部材11および外側部材12が相対的にロッド軸O方向に変位するときに、剛性部材15が、ロッド軸O方向に剛体変位するのではなく、図4に示されるように、ロッド軸Oに対して傾くように変位することとなり、積層部16の弾性部材14を、ロッド軸O方向にせん断変形させるだけでなく、ロッド軸Oに対して傾斜した向きに引張変形させることも可能になり、積層部16のロッド軸O方向の弾性変形量を確保することができる。
【0037】
また、ストッパ弾性体18が、内側部材11の表裏面に配設されているので、内側部材11および外側部材12が、相対的にロッド軸O方向に大きく変位しようとしたときに、内側部材11がストッパ弾性体18を介して車体側に当接することとなる。したがって、内側部材11および外側部材12が、相対的にロッド軸O方向に大きく変位するのを確実に規制することができる。
しかも、ストッパ弾性体18が、内側部材11のうち、剛性部材15を有する積層部16ではなく、単層部17に径方向で連なる部分に配設されているので、ストッパ弾性体18を配設するスペースを容易に確保することができる。
【0038】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0039】
前記第1実施形態では、内側部材11の外周面が、張出部11aおよび逃げ部11bを有する構成を示したが、外径が全周にわたって同等の内側部材を採用してもよい。
前記第1実施形態では、ブロック状の剛性部材15を示したが、径方向に板厚を有する板状の剛性部材を採用してもよい。
【0040】
前記第1実施形態では、前記縦断面視において、剛性部材15の内側面15c、および内側部材11の逃げ部11bのうちのいずれか一方が、他方に向けて突の曲線状を呈し、かついずれか他方が、一方に沿う凹曲線状を呈する構成を示したが、これに限らず例えば、剛性部材15の内側面15c、および内側部材11の逃げ部11bの双方が、ロッド軸O方向に延びる構成にする等、適宜変更してもよい。
前記第1実施形態では、前記縦断面視において、剛性部材15の外側面15dが、外側部材12の内周面に向けて突の曲線状を呈する構成を示したが、これに限らず例えば、剛性部材15の外側面15dが、ロッド軸O方向に延びる構成にする等、適宜変更してもよい。
前記第1実施形態では、第2線部L2の接線の傾きが、シール体24のばね定数以下となっている構成を示したが、第2線部L2の接線の傾きを、シール体24のばね定数より大きくしてもよい。
【0041】
この発明によれば、弾性体が、剛性部材を有する積層部を備えるので、ロッド軸方向から見てロッド軸に交差する径方向のうち、ロッド軸に対して弾性体の積層部が位置している側に向かう方向(以下、第1方向という)のばね定数を確実に高めることが可能になり、第1方向のばね定数をロッド軸方向のばね定数に対して高くすることができる。
また、積層部が、弾性部材と剛性部材とが径方向に交互に積層されて構成されているので、積層部に占める剛性部材の大きさに応じて、前記第1方向のばね定数を異ならせることが可能になり、このばね定数を容易かつ精度よく調整することができる。
また、弾性体が、積層部だけでなく単層部も備えるので、径方向のばね定数を周方向の位置ごとで容易に異ならせることができる。
【0042】
ここで、前記内側部材の外周面において、前記単層部に径方向で連なる部分は、前記積層部に径方向で連なる部分より径方向の外側に張り出してもよい。
【0043】
この場合、内側部材の外周面において、単層部に径方向で連なる部分が、積層部に径方向で連なる部分より径方向の外側に張り出しているので、径方向のうち、ロッド軸に対して弾性体の単層部が位置している側に向かう方向(以下、第2方向という)のばね定数を高くすることが可能になり、第2方向のばね定数をロッド軸方向のばね定数に対して高くすることができる。これにより、ストラットマウントの径方向のばね定数が、周方向の位置ごとで、過度に大きく異なってしまうのを抑制することができる。
【0044】
また、前記剛性部材は、ロッド軸方向を向く表裏面と、ロッド軸に直交する横断面視において、前記内側部材の外周面に沿って延びる内側面と、前記外側部材の内周面に沿って延びる外側面と、を備えるブロック状に形成されてもよい。
【0045】
この場合、剛性部材が、前記横断面視において、内側部材の外周面に沿って延びる内側面と、外側部材の内周面に沿って延びる外側面と、を備えるので、剛性部材と、内側部材および外側部材と、の間に位置する各弾性部材にかかる負荷を抑えつつ、積層部の前記第1方向のばね定数を確実に高めることができる。
また、剛性部材が、径方向に板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されているので、剛性部材の径方向の剛性が確実に高められ、積層部の前記第1方向のばね定数を確実に高めることができる。
また、剛性部材が、径方向に板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されていて、剛性部材の径方向の大きさが確保されているので、内側部材および外側部材が相対的にロッド軸方向に変位するときに、剛性部材が、ロッド軸方向に剛体変位するのではなく、ロッド軸に対して傾くように変位することとなり、積層部の弾性部材を、ロッド軸方向にせん断変形させるだけでなく、ロッド軸に対して傾斜した向きに引張変形させることも可能になり、積層部のロッド軸方向の弾性変形量を確保することができる。
【0046】
また、前記内側部材において、前記単層部に径方向で連なる部分の表裏面に、車体側に当接可能なストッパ弾性体が配設されてもよい。
【0047】
この場合、ストッパ弾性体が、内側部材の表裏面に配設されているので、内側部材および外側部材が、相対的にロッド軸方向に大きく変位しようとしたときに、内側部材がストッパ弾性体を介して車体側に当接することとなる。したがって、内側部材および外側部材が、相対的にロッド軸方向に大きく変位するのを確実に規制することができる。
しかも、ストッパ弾性体が、内側部材のうち、剛性部材を有する積層部ではなく、単層部に径方向で連なる部分に配設されているので、ストッパ弾性体を配設するスペースを容易に確保することができる。
【0048】
以下、本発明に係るストラットマウント10の第2実施形態を、第1実施形態と同様に、図1から図5を参照しながら説明する。第1実施形態と同様な箇所は省略し、異なる点のみを記載する。
【0049】
本発明に係るストラットマウント10の第2実施形態では、剛性部材15が、前記横断面視において、内側部材11の外周面に沿って延びる内側面15cと、外側部材12の内周面に沿って延びる外側面15dと、を備えるので、剛性部材15と、内側部材11および外側部材12と、の間に位置する各弾性部材14にかかる負荷を抑えつつ、積層部16の車両左右方向Xのばね定数を確実に高めることができる。
また、剛性部材15が、径方向に板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されているので、剛性部材15の径方向の剛性が確実に高められ、積層部16の車両左右方向Xのばね定数を確実に高めることができる。
【0050】
また、剛性部材15が、径方向に板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されていて、剛性部材15の径方向の大きさが確保されているので、内側部材11および外側部材12が相対的にロッド軸O方向に変位するときに、剛性部材15が、ロッド軸O方向に剛体変位するのではなく、図4に示されるように、ロッド軸Oに対して傾くように変位することとなり、積層部16の弾性部材14を、ロッド軸O方向にせん断変形させるだけでなく、ロッド軸Oに対して傾斜した向きに引張変形させることも可能になり、積層部16のロッド軸O方向の弾性変形量を確保することができる。
【0051】
また、前記縦断面視において、剛性部材15の内側面15c、および内側部材11の逃げ部11bのうちのいずれか一方が、他方に向けて突の曲線状を呈し、かついずれか他方が、一方に沿う凹曲線状を呈するので、内側部材11および外側部材12が相対変位するときに、内側部材11と剛性部材15との間に位置する弾性部材14に加えられる負荷を抑えることが可能になり、耐久性を確保することができる。
【0052】
また、前記縦断面視において、剛性部材15の外側面15dが、外側部材12の内周面に向けて突の曲線状を呈するので、内側部材11および外側部材12が相対変位するときに、外側部材12と剛性部材15との間に位置する弾性部材14に加えられる負荷を抑えることが可能になり、耐久性を確保することができる。
また、弾性体13が、積層部16だけでなく単層部17も備えるので、径方向のばね定数を周方向の位置ごとで容易に異ならせることができる。
【0053】
また、内側部材11の外周面において、単層部17に径方向で連なる張出部11aが、積層部16に径方向で連なる逃げ部11bより径方向の外側に大きく張り出しているので、径方向のうち、ロッド軸Oに対して弾性体13の単層部17が位置している側に向かう方向、つまり車両前後方向Yのばね定数を高くすることが可能になり、車両前後方向Yのばね定数をロッド軸O方向のばね定数に対して高くすることができる。これにより、ストラットマウント10の径方向のばね定数が、周方向の位置ごとで、過度に大きく異なってしまうのを抑制することができる。
【0054】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0055】
前記第2実施形態では、前記縦断面視において、剛性部材15の内側面15c、および内側部材11の逃げ部11bのうちのいずれか一方が、他方に向けて突の曲線状を呈し、かついずれか他方が、一方に沿う凹曲線状を呈する構成を示したが、これに限らず例えば、剛性部材15の内側面15c、および内側部材11の逃げ部11bの双方が、ロッド軸O方向に延びる構成にする等、適宜変更してもよい。
前記第2実施形態では、前記縦断面視において、剛性部材15の外側面15dが、外側部材12の内周面に向けて突の曲線状を呈する構成を示したが、これに限らず例えば、剛性部材15の外側面15dが、ロッド軸O方向に延びる構成にする等、適宜変更してもよい。
前記第2実施形態では、弾性体13として、積層部16および単層部17を備える構成を示したが、単層部17を有しない構成を採用してもよい。
前記第2実施形態では、内側部材11の外周面が、張出部11aおよび逃げ部11bを有する構成を示したが、外径が全周にわたって同等の内側部材を採用してもよい。
前記第2実施形態では、第2線部L2の接線の傾きが、シール体24のばね定数以下となっている構成を示したが、第2線部L2の接線の傾きを、シール体24のばね定数より大きくしてもよい。
【0056】
この発明によれば、弾性体が、剛性部材を有する積層部を備えるので、ロッド軸方向から見てロッド軸に交差する径方向のうち、ロッド軸に対して弾性体の積層部が位置している側に向かう方向(以下、第1方向という)のばね定数を確実に高めることが可能になり、第1方向のばね定数をロッド軸方向のばね定数に対して高くすることができる。
また、積層部が、弾性部材と剛性部材とが径方向に交互に積層されて構成されているので、積層部に占める剛性部材の大きさに応じて、前記第1方向のばね定数を異ならせることが可能になり、このばね定数を容易かつ精度よく調整することができる。
また、剛性部材が、前記横断面視において、内側部材の外周面に沿って延びる内側面と、外側部材の内周面に沿って延びる外側面と、を備えるので、剛性部材と、内側部材および外側部材と、の間に位置する各弾性部材にかかる負荷を抑えつつ、積層部の前記第1方向のばね定数を確実に高めることができる。
また、剛性部材が、径方向の板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されているので、剛性部材の径方向の剛性が確実に高められ、積層部の前記第1方向のばね定数を確実に高めることができる。
また、剛性部材が、径方向の板厚を有する板状ではなく前記ブロック状に形成されていて、剛性部材の径方向の大きさが確保されているので、内側部材および外側部材が相対的にロッド軸方向に変位するときに、剛性部材が、ロッド軸方向に剛体変位するのではなく、ロッド軸に対して傾くように変位することとなり、積層部の弾性部材を、ロッド軸方向にせん断変形させるだけでなく、ロッド軸に対して傾斜した向きに引張変形させることも可能になり、積層部のロッド軸方向の弾性変形量を確保することができる。
【0057】
ここで、ロッド軸方向に沿う縦断面視において、前記剛性部材の内側面、および前記内側部材の外周面のうちのいずれか一方は、他方に向けて突の曲線状を呈し、かついずれか他方は、一方に沿う凹曲線状を呈してもよい。
【0058】
この場合、前記縦断面視において、剛性部材の内側面、および内側部材の外周面のうちのいずれか一方が、他方に向けて突の曲線状を呈し、かついずれか他方が、一方に沿う凹曲線状を呈するので、内側部材および外側部材が相対変位するときに、内側部材と剛性部材との間に位置する弾性部材に加えられる負荷を抑えることが可能になり、耐久性を確保することができる。
【0059】
また、ロッド軸方向に沿う縦断面視において、前記剛性部材の外側面は、前記外側部材の内周面に向けて突の曲線状を呈してもよい。
【0060】
この場合、前記縦断面視において、剛性部材の外側面が、外側部材の内周面に向けて突の曲線状を呈するので、内側部材および外側部材が相対変位するときに、外側部材と剛性部材との間に位置する弾性部材に加えられる負荷を抑えることが可能になり、耐久性を確保することができる。
【0061】
また、前記弾性体は、弾性部材により構成されるとともに、前記積層部と周方向の位置を異ならせて配置された単層部を備えてもよい。
【0062】
この場合、弾性体が、積層部だけでなく単層部も備えるので、径方向のばね定数を周方向の位置ごとで容易に異ならせることができる。
【0063】
また、前記内側部材の外周面において、前記単層部に径方向で連なる部分は、前記積層部に径方向で連なる部分より径方向の外側に張り出してもよい。
【0064】
この場合、内側部材の外周面において、単層部に径方向で連なる部分が、積層部に径方向で連なる部分より径方向の外側に張り出しているので、径方向のうち、ロッド軸に対して弾性体の単層部が位置している側に向かう方向(以下、第2方向という)のばね定数を高くすることが可能になり、第2方向のばね定数をロッド軸方向のばね定数に対して高くすることができる。これにより、ストラットマウントの径方向のばね定数が、周方向の位置ごとで、過度に大きく異なってしまうのを抑制することができる。
【0065】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
内側部材と、外側部材と、弾性体と、を備える本発明のストラットマウントを当該分野に適用することにより、径方向のばね定数を、周方向の位置ごとで容易に異ならせ、かつロッド軸方向のばね定数に対して確実に高めることができる。
また、内側部材と、外側部材と、弾性体と、を備える本発明のストラットマウントを当該分野に適用することにより、径方向のばね定数をロッド軸方向のばね定数に対して確実に高め、積層部のロッド軸方向の弾性変形量を確保することができる。
【符号の説明】
【0067】
10 ストラットマウント
11 内側部材
11a 張出部(単層部に径方向で連なる部分)
11b 逃げ部(積層部に径方向で連なる部分)
12 外側部材
13 弾性体
14 弾性部材
15 剛性部材
15a 剛性部材の表面
15b 剛性部材の裏面
15c 剛性部材の内側面
15d 剛性部材の外側面
16 積層部
17 単層部
18 ストッパ弾性体
21 ショックアブソーバ
22 ロッド
O ロッド軸
図1
図2
図3
図4
図5